JP2016163917A - Mems装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】MEMS素子の可動部を収容する空洞を形成するための積層膜のクラック発生を抑制することができ、信頼性の向上に寄与する。【解決手段】MEMS素子を用いたMEMS装置であって、基板10上に形成されたMEMS素子(21,22,31,32,33)と、基板10上及びMEMS素子上に設けられ、MEMS素子を収容する空洞を形成する第1の保護膜41と、保護膜41を覆うように設けられた封止層42と、封止層42上に設けられた第2の保護膜43と、を具備している。そして、保護膜41上における封止層42の外側端部は、基板10上における空洞の端部よりも外側に設定されており、封止層42の外側端部から空洞の端部までの距離Aと保護膜41の厚さBとの比B/Aが、0.25〜0.52の範囲である。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、MEMS素子を用いたMEMS装置に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子を備えた電気部品であるMEMS装置は、MEMS素子の可動部の動作空間としての空洞を必要とする。このような空洞は、例えば複数の貫通孔を有するドーム状薄膜(中空構造を有するキャップ層)、貫通孔を塞ぐ封止層、及び水分や可動イオン等の侵入を防止する表面保護膜を積層した構造で形成されている。
しかしながら、空洞を形成するための積層膜を有するMEMS装置においては、キャップ層及び表面保護膜のクラックなどにより、MEMS素子の特性が劣化し、装置の信頼性が低下する問題があった。
特開2013−103285号公報 特開2014−187262号公報
発明が解決しようとする課題は、MEMS素子の可動部を収容する空洞を形成するための積層膜のクラック発生を抑制することができ、信頼性の向上に寄与し得るMEMS装置を提供することである。
実施形態のMEMS装置は、基板上に形成された、可動部を有するMEMS素子と、前記基板上及び前記MEMS素子上に設けられ、前記MEMS素子を収容する空洞を形成し、且つ該空洞に連通する複数の貫通孔を備えた第1の保護膜と、前記第1の保護膜を覆うように、前記第1の保護膜上に設けられた封止層と、前記封止層を覆うように、前記封止層上に設けられた第2の保護膜と、を具備している。そして、前記第1の保護膜上における前記封止層の外側端部は、前記基板上における前記空洞の端部よりも外側に設定されており、前記封止層の前記外側端部から前記空洞の前記端部までの距離Aと前記第1の保護膜の厚さBとの比B/Aが、0.25〜0.52の範囲である。
第1の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す断面図である。 図1のMEMS装置の製造工程の前半を示す断面図である。 図1のMEMS装置の製造工程の後半を示す断面図である。 薄膜ドームの各部の寸法を規定するための模式図である。 封止層の張り出し量と最大応力との関係を示す特性図である。 封止層の張り出し量と最大主応力及びクラック発生との関係を示す特性図である。 第1の実施形態を説明するためのもので、B/Aと最大主応力及びクラック発生との関係を示す特性図である。 第2の実施形態を説明するためのもので、C/Aと最大主応力及びクラック発生との関係を示す特性図である。
以下、実施形態のMEMS装置を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
[構成]
図1は、第1の実施形態に係わるMEMS装置の概略構成を示す断面図である。
図中の10は、Si基板11上にシリコン酸化膜等の絶縁膜12を形成した支持基板である。この基板10には、ロジック回路や記憶回路等を構成する電界効果トランジスタなどの素子が設けられていても良い。
支持基板10上に、固定電極としての下部電極(第1の電極)21と梁部を固定するためのアンカー部22が形成されている。下部電極21は、例えば長方形に形成され、例えばアルミニウム(Al)又はAlを主成分とする合金で構成されている。下部電極21の構成材料は、必ずしもこれらに限らず、銅(Cu)、又は白金(Pt)、タングステン(W)等であっても良い。さらに、下部電極21は複数に分割されていても良い。
下部電極21の表面を覆うように、例えばシリコン窒化膜からなる厚さ100nmのキャパシタ絶縁膜15が形成されている。キャパシタ絶縁膜15の材料としては、シリコン窒化膜に限らず、SiOxやSiNよりも高誘電率を有する High-k 膜を用いても良い。
下部電極21の上方に、該電極21に対向するように、可動電極としての上部電極(第2の電極)31が配置されている。上部電極31は、例えばAl,Al合金,Cu,Au,又はPt等の延性材料で形成されている。但し、必ずしも延性材料に限らず、タングステン(W)等の脆性材料で形成されていても良い。また、アンカー部22上に、上部電極31と同じ材料からなるアンカー部32が形成されている。
上部電極31の一部は、バネ部(梁部)33により、アンカー部22に固定されたアンカー部32に接続されている。即ち、バネ部33の一端がアンカー部32に固定され、他端が上部電極31の上面に固定されている。また、バネ部33及びアンカー部22,32は、上部電極31に対して複数箇所に設けられている。バネ部33は、例えばシリコン窒化膜からなり、メアンダ形状に形成されて弾性を有している。そして、これらのバネ部33により上部電極31が上下方向に移動可能となっている。
上部電極31,アンカー部32,及びバネ部33の周辺に中空領域を形成しながら、これらを覆うように、シリコン酸化膜からなるキャップ層(第1の保護膜)41が形成されている。このキャップ層41には、犠牲層を除去する際に用いる例えば円形の貫通孔41aが複数個形成されている。
キャップ層41の貫通孔41aを塞ぐように、キャップ層41上に樹脂封止層42が形成されている。ここで、樹脂封止層42は、キャップ層41の上面のみではなく、キャップ層41の側面にも形成されている。また、キャップ層41及び樹脂封止層42を覆うように、防湿膜としての役割を果たすSiN等の絶縁膜(第2の保護膜)43が形成されている。
このように、キャップ層41,樹脂封止層42,及び絶縁膜43の3層構造から、MEMS素子の可動部の動作空間としての空洞(薄膜ドーム)が形成されている。
[製造方法]
次に、本実施形態のMEMS装置の製造方法を、図2及び図3を参照して説明する。
まず、図2(a)に示すように、Si等の半導体基板11上にシリコン酸化膜等の絶縁膜12を形成した支持基板10上に、Al等の金属膜を数百nm〜数μm厚で形成し、これをパターニングすることにより、下部電極21及びアンカー部22を形成する。続いて、下部電極21及びアンカー部22を覆うように支持基板10上に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等でSiN等のキャパシタ絶縁膜15を形成する。キャパシタ絶縁膜15の材料としては、シリコン窒化膜に限らず、SiOxやSiNよりも高誘電率を有する High-k 膜を用いても良い。
次いで、第1の犠牲層16としてポリイミド等の有機材料を塗布した後に、第1の犠牲層16を所望の形状にパターニングする。具体的には、第1の犠牲層16が下部電極21及びアンカー部22上に残るようにパターニングする。さらに、アンカー部22上の一部に開口を設け、この開口の部分では絶縁膜15を除去する。
なお、第1の犠牲層16上に通常のリソグラフィー法でレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクにRIE(Reactive Ion Etching)法でパターニングしても良い。また、第1の犠牲層16上に成膜したSiO膜等を、通常のリソグラフィー法によるレジストパターンとRIE法又はウェットエッチング法によってパターニングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを用いて第1の犠牲層16をパターニングしても良い。
次いで、上部電極及びアンカー部の形成のために、Al等の金属膜30を数百nm〜数μmの膜厚で形成し、不要部分を除去する。
次いで、図2(b)に示すように、金属膜30をパターニングして上部電極31とアンカー部32を形成する。続いて、上部電極31とアンカー部32をつなぐバネ部(梁部)33を形成する。このバネ部33の形成には、バネ部33の材料となるシリコン窒化膜等を成膜した後に、RIEでバネ部33の形状にパターニングすればよい。ここで、上部電極31とアンカー部32との間の隙間を予め第1の犠牲層16と同じ材料で埋めておいても良い。
なお、図2(b)では、アンカー部22の上にアンカー部32を形成し、アンカー部32にバネ部33を固定するようにしたが、アンカー部22上にバネ部33を直接固定するようにしても良い。図2(b)に示すように、アンカー部22上にアンカー部32を形成し、バネ部33を固定する部分を上部電極31と同じ高さにしておくことにより、バネ部33を上部電極31の表面と平行な面内で平坦に形成することができる。
なお、上部電極31とバネ部33を形成するプロセス順は、上部電極31の形成後にバネ部33をパターニングしても良いし、バネ部33をパターニングしてから上部電極31を形成しても良い。
続いて、薄膜ドームの形成工程に入る。
図2(c)に示すように、上部電極31,アンカー部32,及びバネ部33を覆うように、ポリイミド等の有機材料からなる第2の犠牲層17を塗布形成する。この第2の犠牲層17は、数百nm〜数μm厚で塗布後、パターニングを行って所望の形状を得る。パターニング方法については、第2の犠牲層17上に通常のリソグラフィー法でレジストパターンを形成した後に、RIE法でパターニングしても良いし、第2の犠牲層17上に成膜したSiO膜等をパターニングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを用いて第2の犠牲層17をパターニングしても良い。
続いて、薄膜ドーム形成のために、SiO等の絶縁膜をCVD法等で数百nm〜数μm厚に成膜した後、通常のリソグラフィー法によってレジスト(図示せず)を形成し、パターニングを行うことにより、キャップ層(第1の保護膜)41を形成する。
次いで、図3(d)に示すように、RIE法やウェットエッチング法を用いて、キャップ層41に、第1及び第2の犠牲層16,17の除去のための例えば円形の貫通孔41aを形成する。
次いで、O2 ガス等を用いたアッシングによる手法によって、図3(e)に示すように、貫通孔41aを介して第1及び第2の犠牲層16,17の除去を行う。これにより、上部電極31及びバネ部33の周辺に中空構造(空洞)を作製する。即ち、上部電極31及びバネ部33を可動可能な状態にする。
次いで、図3(f)に示すように、ポリイミド等の有機材料を塗布成膜し、パターニングすることにより樹脂封止層42を形成する。パターニング方法としては、樹脂封止層42を数百nm〜数μm厚で塗布後に、露光/現像しても良い。また、樹脂封止層42上に通常のリソグラフィー法でレジストパターンを形成した後に、RIE法を用いて樹脂封止層42を加工しても良い。さらに、樹脂封止層42上に成膜したSiO膜等をパターニングしてハードマスクを形成し、このハードマスクを用いて樹脂封止層42を加工しても良い。
ここで、樹脂封止層42のパターニングにおいては、封止層42がキャップ層41の上面及び側面に残るようにすれば良い。
これ以降は、図示はしていないが、樹脂封止層42を含む基板全面に、防湿膜としての役割を果たすSiN等の絶縁膜(第2の保護膜)43をCVD法等で数百nm〜数μm厚に成膜することにより、前記図1に示す構造が完成することになる。
以上でMEMS素子と薄膜ドームの形成工程は終了するが、その後は必要に応じて、半導体素子との接続工程やMEMS素子から外部への導通を取るための工程を行う。
[寸法設計]
次に、本実施形態の特徴である、薄膜ドームの各部の寸法規定について説明する。
MEMS素子の特性劣化や信頼性の低下を抑制するためには、薄膜ドームを構成する積層膜のクラック発生を防止する必要がある。このために本発明者は、樹脂封止層42のパターニングの際、以下のように設定することにより、積層膜のクラック発生を抑制できることを見出した。
図4に示すように、第1の保護膜41上における封止層42の外側端部(封止層42の最下部の外側端)から基板10上における空洞の端部(第1の保護膜41の最下部の内側端)までの距離、即ち封止層42の張り出し量をAとする。さらに、第1の保護膜41の厚さをB、第2の保護膜43の厚さをC、空洞の高さをDとする。
B=5μm、C=5μm、D=15μmの条件で、Aを変えた場合の最大応力をシミュレーションした結果を、図5に示す。
第1及び第2の犠牲層16,17の除去プロセス(犠牲層除去プロセス)及び第2の保護膜43の成膜プロセス(第2の保護膜成膜プロセス)では、封止層42の張り出し量Aに対する応力は殆ど変わらない。さらに、これらの応力は、積層膜のクラック発生の観点からは許容範囲である。封止層42の硬化プロセス後(樹脂封止層キュア後)では、封止層42の張り出し量Aが10μmを越えると応力が大きくなり始め、Aが大きくなるほど応力が大きくなる。封止層42の張り出し量A=30μmでは応力が800MPaにもなり、積層膜のクラックが発生すると考えられる。
また、最終的に出来上がった状態(20℃,常圧)では、封止層42の張り出し量A=0μmでは応力が比較的大きく(650MPa)、Aが大きくなるほど応力が大きくなり、A=5μmでピーク値(850MPa)となる。そして、封止層42の張り出し量Aが5μmを越えると応力は徐々に小さくなり、A=15μmでは応力は十分小さくなり、それ以降は略一定となる。
積層膜のクラック発生を防止するには、各々のプロセスにおいて最大応力が一定以下になる必要がある。
ここで、封止層42の張り出し量Aに関して最大主応力とクラック発生率を計算した結果を、図6に示す。最大主応力とは、各プロセスにおける応力の最も大きい値である。このとき、第1及び第2の保護膜41,43の膜厚B,Cは、共に一定(B=C=5μm)とした。
図6から分かるように、封止層42の張り出し量Aが10μm未満になると最大主応力が大きくなり、更に張り出し量Aが20μmを越えると最大主応力が急激に増大する。そして、封止層42の張り出し量Aが10μm以下の領域で多数のクラックが発生している。従って、張り出し量Aは10〜20μmの領域が望ましいことが分かる。
但し、図6では、保護膜41,43の膜厚B,Cは共に一定(5μm)としているが、これらが変わると図6の特性も変わる可能性がある。
そこで本実施形態では、B/Aに関して、最大主応力とクラック発生率を計算した。その結果を、以下に示す。
図7は、B/Aに対する最大主応力及びクラック発生率の変化を示す図である。このとき、第2の保護膜43の膜厚Cは略一定(C=5μm)、空洞の高さDは略一定(D=15μm)とし、張り出し量Aと第1の保護膜41の膜厚Bを種々変えて測定を行った。
図7から、B/Aが0.25〜0.52の範囲では、応力が極めて小さく、クラック発生率が十分低くなることが分かる。ここで、B/Aの下限は最大主応力から求められる。即ち、B/Aが0.25未満だと最大主応力が急激に大きくなるためである。さらに、B/Aの上限はクラック発生の有無から求められる。即ち、B/Aが0.52を越えるとクラックの発生が認められるためである。
なお、上記のB/Aの望ましい範囲は、C,Dの寸法が極端に変わらない限り一定であった。具体的には、C,Dの寸法として通常使用される範囲(C=4〜6μm,D=10〜20μm)では、図7の特性は殆ど変わらなかった。従って、C,Dの寸法が通常使用される範囲であれば、B/Aを0.25〜0.52の範囲に設定することにより、クラックの発生を抑制できることが分かる。
[実施形態の効果]
このように本実施形態によれば、樹脂封止層42の張り出し量Aと第1の保護膜41の膜厚Bとの関係をB/A=0.25〜0.52に設定することにより、薄膜ドームを構成する積層膜に加わる応力を十分に小さくすることができる。これにより、積層膜のクラック発生を抑制することができ、信頼性の向上をはかることが可能となる。
(第2の実施形態)
先に説明した第1の実施形態では、樹脂層42の張り出し量Aと第1の保護膜41の膜厚Bとの関係を設定したが、この代わりに、樹脂層42の張り出し量Aと第2の保護膜43の膜厚Cとの関係を設定しても良い。
MEMS装置の構成及び製法は、先の第1の実施形態と同様である。本実施形態では、C/Aに関して、最大主応力とクラック発生率を計算した。その結果を、以下に示す。
図8は、C/Aに対する最大主応力及びクラック発生率の変化を示す図である。このとき、第1の保護膜41の膜厚Bは略一定(B=5μm)、空洞の高さDは略一定(D=15μm)とし、張り出し量Aと第2の保護膜43の膜厚Cを種々変えて測定を行った。
図8から、C/Aが0.25〜0.52の範囲では、応力が極めて小さく、クラック発生率が十分低くなることが分かる。ここで、C/Aの下限は最大主応力から求められる。即ち、C/Aが0.25未満だと最大主応力が急激に大きくなるためである。さらに、C/Aの上限はクラック発生の有無から求められる。即ち、C/Aが0.52を越えるとクラックの発生が認められるためである。
なお、上記のC/Aの望ましい範囲は、B,Dの寸法が極端に変わらない限り一定であった。具体的には、B,Dの寸法として通常使用される範囲(B=4〜6μm,D=10〜20μm)では、図8の特性は殆ど変わらなかった。従って、B,Dの寸法が通常使用される範囲であれば、C/Aを0.25〜0.52の範囲に設定することにより、クラックの発生を抑制できることが分かる。
また、Dの寸法が通常使用される範囲であれば、樹脂封止層42の張り出し量Aと第1及び第2の保護膜41,42の膜厚B,Cとの関係をB/A=0.25〜0.52,C/A=0.25〜0.52に設定することにより、クラックの発生をより確実に抑制できることが分かる。
このように本実施形態によれば、樹脂封止層42の張り出し量Aと第2の保護膜41の膜厚Cとの関係をC/A=0.25〜0.52に設定することにより、薄膜ドームを構成する積層膜に加わる応力を十分に小さくすることができる。これにより、積層膜のクラック発生を抑制することができ、信頼性の向上をはかることが可能となる。
(第3の実施形態)
先に説明した第1及び第2の実施形態では、樹脂層42の張り出し量Aと第1の保護膜41の膜厚B、又は第2の保護膜43の膜厚Cとの関係を設定したが、これらの代わりに、樹脂層42の張り出し量Aと空洞の高さDとの関係を設定しても良い。
第1及び第2の実施形態では、B/A又はC/Aを望ましい範囲に設定しても、空洞の高さDが極端に異なった場合にクラックが発生する可能性がある。そこで本実施形態では、B/A及びC/Aと同様にして、D/Aに対する最大応力及びクラック発生率の変化を測定した。その結果、B,Cの寸法が通常使用される範囲では、D/Aを0.9〜3.6の範囲に設定することにより、応力が十分に小さくなり、クラック発生を抑制できることが分かった。
また、B,Cの寸法も考慮して確実にクラック発生を防止するには、B/A,C/A,D/Aの全てを望ましい範囲に設定すれば良い。即ち、樹脂封止層42の張り出し量A、第1及び第2の保護膜の膜厚B,C、空洞の高さDを、それぞれ
B/A=0.25〜0.52
C/A=0.25〜0.52
D/A=0.9〜3.6
の全てを満足するように設定することにより、薄膜ドームを構成する積層膜に加わる応力を十分に小さくし、積層膜のクラック発生を確実に防止することができる。
(変形例)
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。
実施形態では、薄膜ドーム内のMEMS素子を可変容量素子で説明したが、その他の薄膜ドームを必要とするMEMS素子であっても構わない。即ち、MEMS素子は、可変容量素子に限らず、センサ、フィルタ、スイッチ、その他でも良く、要は可動部を有する素子であればよい。
また、薄膜ドームを構成する積層膜の各材料は、実施形態に何ら限定されるものではない。第1の保護膜としては、比較的低温(〜250℃)で成膜できる膜であれば良く、シリコンを含む酸化膜が望ましい。さらに、シリコン窒化膜やアモルファスシリコン膜を用いることも可能である。封止層としては、第1の保護膜の貫通孔を確実に塞ぐことのできる膜であれば良く、ポリイミド系の樹脂が望ましい。第2の保護膜としては、ガス透過率が小さく、防湿性に優れたものであれば良く、シリコンを含む窒化膜が望ましい。さらに、シリコン炭化膜(SiC)、アルミニウム酸化膜(Al23)、アルミニウム窒化膜(AlN)を用いることも可能である。
また、積層膜の各材料は、必ずしもこれらに限定されるものではなく、仕様に応じて適宜変更することも可能である。
本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…支持基板
11…Si基板
12…絶縁膜
15…キャパシタ絶縁膜
16…第1の犠牲層
17…第2の犠牲層
21…下部電極(第1の電極)
22…アンカー部
31…上部電極(第2の電極)
32…アンカー部
33…バネ部
41…キャップ層(第1の保護膜)
41a…貫通孔
42…樹脂封止層
43…防湿膜(第2の保護膜)

Claims (5)

  1. 基板上に形成された、可動部を有するMEMS素子と、
    前記基板上及び前記MEMS素子上に設けられ、前記MEMS素子を収容する空洞を形成し、且つ該空洞に連通する複数の貫通孔を備えた第1の保護膜と、
    前記第1の保護膜を覆うように、前記第1の保護膜上に設けられた封止層と、
    前記封止層を覆うように、前記封止層上に設けられた第2の保護膜と、
    を具備し、
    前記第1の保護膜上における前記封止層の外側端部は、前記基板上における前記空洞の端部よりも外側に設定されており、
    前記封止層の前記外側端部から前記空洞の前記端部までの距離Aと前記第1の保護膜の厚さBとの比B/Aが、0.25〜0.52の範囲であることを特徴とするMEMS装置。
  2. 前記距離Aと前記第2の保護膜の厚さCとの比C/Aが、0.25〜0.52の範囲であることを特徴とする、請求項1に記載のMEMS装置。
  3. 前記距離Aと前記空洞の高さDとの比D/Aが、0.9〜3.6の範囲であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のMEMS装置。
  4. 基板上に形成された、可動部を有するMEMS素子と、
    前記基板上及び前記MEMS素子上に設けられ、前記MEMS素子を収容する空洞を形成し、且つ該空洞に連通する複数の貫通孔を備えた第1の保護膜と、
    前記第1の保護膜を覆うように、前記第1の保護膜上に設けられた封止層と、
    前記封止層を覆うように、前記封止層上に設けられた第2の保護膜と、
    を具備し、
    前記第1の保護膜上における前記封止層の外側端部は、前記基板上における前記空洞の端部よりも外側に設定されており、
    前記封止層の前記外側端部から前記空洞の前記端部までの距離Aと前記第2の保護膜の厚さCとの比C/Aが、0.25〜0.52の範囲であることを特徴とするMEMS装置。
  5. 前記第1の保護膜はシリコンを含む酸化膜であり、前記封止層はポリイミド系の樹脂膜であり、前記第2の保護膜はシリコンを含む窒化膜であることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載のMEMS装置。
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