JP2016162886A - 光電変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 キャリアの移動度が高く、これにより光電変換効率を高めることのできる光電変換装置を提供する。【解決手段】 n型の成分をドープ成分として含む第1の量子ドット層1aと、p型の成分をドープ成分として含む第2の量子ドット層1bとが積層されている量子ドット集積部1を備えており、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多いものである。このとき、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、第2の量子ドット層1bにおける前記p型の成分の単位体積当たりのp型の成分の原子数の10倍以上であるのが良い。【選択図】 図1
Description
本発明は、量子ドットを利用した光電変換装置に関する。
量子ドット太陽電池として知られる光電変換装置は、量子ドットに特定波長の太陽光が当たり励起される電子と、その電子が価電子帯から伝導帯まで励起されたときに生じる正孔とをキャリアとして利用する。
光電変換装置に量子ドットを用いる利点は、量子ドットが材料組成や粒径によってバンドギャップを変化させることができ、これにより吸収できる光の波長の範囲を広げることができることにあり、その結果、光電変換効率を高められる潜在能力を有している点にある。
近年、量子ドットを有する光電変換装置について、キャリアの収集能力を高めるための構造が種々提案されている。例えば、光電変換層をp型の量子ドット層とn型の量子ドット層との積層構造とするものが開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、光電変換層を上述のようにp型およびn型の量子ドット層によって形成しても、キャリアの移動度が低く、未だ、光電変換効率が低いという問題がある。
従って本発明は、キャリアの移動度が高く、これにより光電変換効率を高めることのできる光電変換装置を提供することを目的とする。
本発明の光電変換装置は、n型の成分をドープ成分として含む第1の量子ドット層と、p型の成分をドープ成分として含む第2の量子ドット層とが積層されている量子ドット集積部を備えている光電変換装置であって、前記第1の量子ドット層におけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、前記第2の量子ドット層におけるp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多いものである。
本発明によれば、キャリアの移動度を高くでき、これにより光電変換効率を高めることができる。
図1(a)は、本発明の光電変換装置の一実施形態を表す断面構造とそのバンド構造の
模式図であり、(b)は、従来の光電変換装置を表す断面構造とそのバンド構造の模式図である。
模式図であり、(b)は、従来の光電変換装置を表す断面構造とそのバンド構造の模式図である。
図1(a)(b)において、1、11は量子ドット集積部、1a、11aはn型の成分を含む第1の量子ドット層、1b、11bはp型の成分を含む第2の量子ドット層、3、5、13および15は導体層である。
また、図1(a)(b)のバンド構造の模式図における符号ECは伝導帯のエネルギー準位、EFはフェルミ準位、EVは価電子帯のエネルギー準位、Vdは拡散電位、wdnはn型の成分を含む第1の量子ドット層における空乏層の幅、wdpはp型の成分を含む第2の量子ドット層における空乏層の幅、e−はキャリアである電子、h+はホールを、それぞれ表している。
ここで、図1(a)に示した本実施形態の光電変換装置を構成している量子ドット集積部1は、量子ドット集積部1を構成しているn型の成分をドープ成分として含む第1の量子ドット層1aとp型の成分をドープ成分として含む第2の量子ドット層1bとの間で、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多くなっている点が、図1(b)に示した従来の光電変換装置を構成している量子ドット集積部1と相違する。
従来の光電変換装置を構成している量子ドット集積部11においては、第1の量子ドット層11aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数と、第2の量子ドット層11bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数とは実質的に同じになる。
一方、本実施形態の光電変換装置によれば、n型の成分を含む第1の量子ドット層1aとp型の成分を含む第2の量子ドット層1bとの間で、n型の成分の単位体積当たりの原子数をp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多くしたことにより、第1の量子ドット層1aにおける伝導帯のエネルギー準位(EC)と第2の量子ドット層1bにおける伝導帯のエネルギー準位(EC)とのエネルギー差を従来の光電変換装置よりも大きくすることができる。
これは、ドープした成分の単位体積当たりの原子数が少ない方(この場合、p型の成分を含む第2の量子ドット層1b)にp/n接合界面に形成される空乏層Ldの領域がドープした成分の単位体積当たりの原子数が多い方(この場合、n型の成分を含む第1の量子ドット層1a)側よりも広がるためである。従って、図1(a)においては、p型の成分を含む第2の量子ドット層1b側の空乏層Ldの幅Wdpがn型の成分を含む第1の量子ドット層1a側の空乏層Ldの幅Wdnよりも大きくなっている。
これにより量子ドット集積部1における拡散電位(Vd)を従来の光電変換装置に比べて大きくすることができ、また、光電変換装置としての開放電圧VOCを大きくすることができる。その結果、第1の量子ドット層1aと第2の量子ドット層1bとの間において、キャリア(電子e−およびホールh+)の移動度が向上することから、光電変換効率を向上させることができる。
この場合、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数の10倍以上であることが望ましい。第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数と第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数との差を10倍以上に大きくすると、量子ドット集積部1における拡散電位(Vd)および開放電圧VOCをさらに向上させることができる。
さらには、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数を1×1019 atom/cm3以上とするときに、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数を1×1017 atom/cm3未満とするのが良い。また、n型の成分の単位体積当たりの原子数の好適な範囲としては、2×1019〜9×1019 atom/cm3、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数の好適な範囲としては、1×1016〜8×1016 atom/cm3が好ましい。
ここで、n型の成分の単位体積当たりの原子数、p型の成分の単位体積当たりの原子数は、二次イオン質量分析法によって求めることができる。この場合、標準試料を用いた検量線法を利用してn型の成分およびp型の成分の原子数の定量を行う。
また、第1の量子ドット層1aを構成する量子ドットQDは、第2の量子ドット層1bを構成する量子ドットQDよりも平均粒径が大きいことが望ましい。この場合、光の入射面側に平均粒径の小さい(すなわち、バンドギャップ(Eg)の大きい)量子ドットQDを配置させることで、光を吸収するときのエネルギー損失を小さくすることができる。
以上説明した量子ドット集積部1の材料としては、周期表の12〜16族の元素を主成分とするものが好ましい。この中で、第1の量子ドット層1aおよび第2の量子ドット層1bを構成する量子ドットQDの材料としてはSi(ケイ素)を主成分とするものが好適である。
また、n型の成分としては、P(リン)、As(ヒ素)およびSb(アンチモン)の群から選ばれる1種が好ましく、一方、p型の成分としては、B(ホウ素)、Al(アルミニウム)、Ga(ガリウム)およびIn(インジウム)の群から選ばれる1種が好ましい。
これらの材料を適用した場合、量子ドットQDのサイズ(平均粒径)は1〜10nm、特に2〜7nmであるのが良い。量子ドットQDの平均粒径を上記した範囲にすると、n型の成分の単位体積当たりの原子数の範囲を2×1019〜9×1019 atom/cm3に、一方、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数を1×1016〜8×1016 atom/cm3にすることが容易となる。
また、上記した量子ドットQDにおいては、電子の閉じ込め効果を高められるという理由から量子ドットQDの表面に障壁層(バリア層)を有していてもよい。障壁層は量子ドットQDとなる半導体材料に比較して2〜15倍のエネルギーギャップを有している材料が好ましく、エネルギーギャップ(Eg)が1.0〜10.0evを有するものが好ましい。障壁層の材料としては、Si、C、Ti、Cu、Ga、S、InおよびSeから選ばれる少なくとも1種の元素を含む化合物(半導体、炭化物、酸化物、窒化物)が好ましい。
導体層3、5、13、15の材料としては、アルミニウム(Al)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、インジウム(In)、亜鉛(Zn)および鉛(Pb)の群から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
本実施形態の光電変換装置の製造方法について、量子ドットQDにSiを適用した例を基に説明する。まず、量子ドットQDは、n型の成分(P:リン)を含むSiを主成分とする原料粉末およびp型の成分(B:ホウ素)を含むSiを主成分とする原料粉末をそれ
ぞれ用意し、これらを光エッチング法により微細化して調製する。n型の成分(P:リン)またはp型の成分(B:ホウ素)の含有量は原料粉末の段階で調整しておくのが良い。
ぞれ用意し、これらを光エッチング法により微細化して調製する。n型の成分(P:リン)またはp型の成分(B:ホウ素)の含有量は原料粉末の段階で調整しておくのが良い。
次に、n型の成分(P:リン)を含むSiの量子ドットQD、p型の成分(B:ホウ素)を含むSiの量子ドットQDを非水性の溶媒中に分散させた後、スピンコート法などを用いて基板の導体層5側に成膜する。基板としては、ガラス基板の表面に透明な導体層5を形成したものを用いる。透明な導体層5の材料としては、例えば、InSnO化合物を用いる。
この場合、透明な導体層5側にp型の成分を含む第2の量子ドット層1bを形成し、次いで、この第2の量子ドット層1bの表面側にn型の成分を含む第1の量子ドット層1aを形成するようにすると良い。Siを主成分とする量子ドットQDの場合、ドープする成分の量が多くなると、量子ドットQDの粒径が大きくなる傾向にあることから、光の入射面側にバンドギャップの大きなp型の成分を含む第2の量子ドット層1bを配置することで、光吸収時のエネルギー損失を少なくすることが可能になる。
最後に、第1の量子ドット層1aの表面に集電電極となる導体層3を形成する。集電電極となる導体層3としては、例えば、Alを用いる。
このようにして作製した試料を二次イオン質量分析装置によって定量分析を行ったところ、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数は5.7×1019[atom/cm3]、第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数は5.6×1016[atom/cm3]であった。また、第1の量子ドット層1aを構成する量子ドットQDの平均粒径は6.5nm、第2の量子ドット層1bを構成する量子ドットQDの平均粒径5.6nmであった。量子ドットQDの平均粒径は透過電子顕微鏡によって撮影した写真を用いて測定した。この場合、写真上に量子ドットQDが20個ほど入る円を描き、この円内に存在する各量子ドットQDの輪郭からそれぞれの面積を求め、求めた円の面積から直径を算出して、その平均値を平均粒径とした。
以上より得られた光電変換装置は、第1の量子ドット層1aにおけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が第2の量子ドット層1bにおけるp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多いことから、量子ドット集積部1における拡散電位(Vd)を大きくすることができるため、開放電圧VOCが高くなり、光電変換効率の高い光電変換装置を得ることができる。
1、11・・・・・・・量子ドット集積部
1a、11a・・・・・n型の成分を含む第1の量子ドット層
1b、11b・・・・・p型の成分を含む第2の量子ドット層
3、5、13、15・・導体層
1a、11a・・・・・n型の成分を含む第1の量子ドット層
1b、11b・・・・・p型の成分を含む第2の量子ドット層
3、5、13、15・・導体層
Claims (5)
- n型の成分をドープ成分として含む第1の量子ドット層と、p型の成分をドープ成分として含む第2の量子ドット層とが積層されている量子ドット集積部を備えている光電変換装置であって、前記第1の量子ドット層におけるn型の成分の単位体積当たりの原子数が、前記第2の量子ドット層におけるp型の成分の単位体積当たりの原子数よりも多いことを特徴とする光電変換装置。
- 前記第1の量子ドット層における前記n型の成分の単位体積当たりの原子数が、前記第2の量子ドット層における前記p型の成分の単位体積当たりの原子数の10倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換装置。
- 前記第1の量子ドット層における前記n型の成分の単位体積当たりの原子数が1×1019 atom/cm3以上であり、前記第2の量子ドット層における前記p型の成分の単位体積当たりの原子数が1×1017 atom/cm3未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換装置。
- 前記第1の量子ドット層および前記第2の量子ドット層がSiを主成分とする量子ドットにより構成されているとともに、前記n型の成分がP、AsおよびSbの群から選ばれる1種であり、前記p型の成分がB、Al、GaおよびInの群から選ばれる1種であることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の光電変換装置。
- 前記第1の量子ドット層を構成する前記量子ドットは、前記第2の量子ドット層を構成する前記量子ドットよりも平均粒径が大きいことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の光電変換装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015040286A JP2016162886A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 光電変換装置 |
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JP2015040286A Pending JP2016162886A (ja) | 2015-03-02 | 2015-03-02 | 光電変換装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022244575A1 (ja) * | 2021-05-21 | 2022-11-24 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 光電変換素子および撮像装置 |
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2015
- 2015-03-02 JP JP2015040286A patent/JP2016162886A/ja active Pending
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