JP2016162172A - 車両の制御装置及び車両の制御方法 - Google Patents

車両の制御装置及び車両の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の電動機により各車輪を駆動する車両において、いずれかの電動機に失陥が生じた場合であっても、車両を停車させるまでに最適な車両の走行経路を導出する。【解決手段】本発明に係る車両1000の制御装置は、左右輪を独立して駆動する複数のモータ108,110,112,114と、車両前方を撮像するステレオカメラ130と、少なくとも1つのモータ108,110,112,114が失陥した場合に、ステレオカメラ130部により撮像された画像260中に設定された複数の監視領域300について、少なくとも現在と過去の路面状況の対比の結果に基づいてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの走行経路を導出する走行経路導出部202と、を備える。【選択図】図12

Description

本発明は、車両の制御装置及び車両の制御方法に関する。
従来、例えば下記の特許文献1には、道路情報にもとづき、走行経路を推定し、道路上の各地点の危険度の値を設定し、危険度の総和が最小となるリスク最小走行軌跡を算出することを想定した技術が記載されている。
また、下記の特許文献2には、自車両の走行車線に対するリスク分布を状況に応じて変化させ、ドライバーの運転感覚に合った違和感・不安感のない運転支援を想定して、車線中央部に比較して車線両端で一律に高くなるようなリスク分布が開示されている。
特開2006−154967号公報 特開2010−18062号公報
しかしながら、上記特許文献1,2に記載された技術は、現時点で得られる道路情報に基づいてリスクを判断しているため、例えば路面摩擦係数が急激に変化した場合など、動的な路面状況の変化に応じて最適な走行軌跡を算出することは困難である。このため、路面状況が急激に変化した場合は、算出した軌跡に基づいて走行を行うと車両の挙動が不安点になる問題がある。
また、各車輪をモータで駆動する車両においては、片輪のモータが失陥した場合は、左右輪での駆動力にアンバランスが生じてヨーモーメントが発生し、車両が旋回しようとする力が発生する。このため、モータの失陥の状況に応じて、車両を停車させるまでに最適な経路を導出してドライバーに伝える必要がある。上記特許文献1,2に記載された技術は、モータ失陥時に走行軌跡を算出することは想定していないため、モータ失陥に応じた最適な軌跡を算出することは困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数の電動機により各車輪を駆動する車両において、いずれかの電動機に失陥が生じた場合であっても、車両を停車させるまでに最適な車両の走行経路を導出することが可能な、新規かつ改良された車両の制御装置及び車両の制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、左右輪を独立して駆動する複数の電動機と、車両前方を撮像する撮像部と、少なくとも1つの前記電動機が失陥した場合に、前記撮像部により撮像された画像中に設定された複数の監視領域について、少なくとも現在と過去の路面状況の対比の結果に基づいてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの走行経路を導出する走行経路導出部と、を備える、車両の制御装置が提供される。
前記走行経路導出部は、現在と過去の路面状況が近似する前記監視領域ほど前記ランク付けのランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とするものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、失陥が生じた前記電動機の位置に応じて推定進路の方向を定め、前記複数の監視領域について、前記推定進路からの距離に応じてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて前記走行経路を導出するものであっても良い。
また、前記経路導出部は、前記推定進路から近い前記監視領域ほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とするものであっても良い。
また、前記経路導出部は、失陥が生じた前記電動機に対して左右方向で反対側の車輪を駆動する前記電動機の駆動力に応じて前記推定進路を定め、前記駆動力が大きいほど前記推定進路を直進方向に対して前記反対側の車輪の方向に向けて傾けるものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、前記複数の監視領域について、車線を跨いでいるか否かに応じてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて前記走行経路を導出するものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、車線を跨いでいない前記監視領域のランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とするものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、前記撮像部により撮像された画像に基づいて車両が雪路を走行していると判定した場合は、前記複数の監視領域について、平均輝度とその過去値との差分に基づいてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの前記走行経路を導出するものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、平均輝度とその過去値との差分が小さいほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とするものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、前記撮像部により撮像された画像に基づいて車両がウェット路を走行していると判定した場合は、前記複数の監視領域について、ウェットデータ率とその過去値との差分に基づいてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの前記走行経路を導出するものであっても良い。
また、前記走行経路導出部は、ウェットデータ率とその過去値との差分が小さいほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とするものであっても良い。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、車両前方を撮像するステップと、左右輪を独立して駆動する複数の電動機のうち少なくとも1つの前記電動機が失陥したことを判定するステップと、撮像された画像中に設定された複数の監視領域について、少なくとも現在と過去の路面状況の対比の結果に基づいてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの走行経路を導出するステップと、を備えること、車両の制御方法が提供される。
以上説明したように本発明によれば、複数の電動機により各車輪を駆動する車両において、いずれかの電動機に失陥が生じた場合であっても、車両を停車させるまでに最適な車両の走行経路を導出することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る本実施形態に係る車両を示す模式図である。 ステレオカメラが撮像した矩形の画像内に設定された、マトリクス状の複数の監視領域を示す模式図である。 将来走行経路を取得するために制御装置が行う処理を示すフローチャートである。 ランク決定要素(1)〜(5)を示す模式図である。 図3のステップS12の処理を詳細に示すフローチャートである。 図5のステップS20の処理を説明するための模式図である。 図5のステップS24の処理を説明するための模式図である。 失陥した車輪と逆側の車輪の駆動力Pと推定進路の角度θとの関係を示す特性図である。 ランク値R1と推定進路左右距離dとの関係を示す特性図である。 平均輝度Aとその過去データAzの差ΔAと、ランク値R2との関係を示す特性図である。 ウェットデータ率RTとその過去データRTzの差ΔRTと、ランク値R3との関係を示す特性図である。 各監視領域のランク値Rに基づいて将来走行経路を導出する処理を示す模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る車両1000の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両1000を示す模式図である。図1に示すように、車両1000は、前輪100,102、後輪104,106、前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれを駆動する駆動力発生装置(モータ)108,110,112,114、モータ108,110,112,114の駆動力を前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれに伝達する減速機116,118,120,122、モータ108,110,112,114のそれぞれを制御するインバータ123,124,125,126、ステレオカメラ130、バッテリー140、制御装置(コントローラ)200を有して構成されている。
本実施形態に係る車両1000は、前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれを駆動するためにモータ108,110,112,114が設けられている。このため、前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれで駆動トルクを制御することができる。従って、前輪100,102の操舵によるヨーレート発生とは独立して、前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれを駆動することで、トルクベクタリング制御によりヨーレートを発生させることができ、これによってステアリング操舵のアシストを行うことができる。
各モータ108,110,112,114は、制御装置200の指令に基づき各モータ108,110,112,114に対応するインバータ123,124,125,126が制御されることで、その駆動が制御される。各モータ108,110,112,114の駆動力は、各減速機116,118,120,122を介して前輪100,102及び後輪104,106のそれぞれに伝達される。
ステレオカメラ130は、車両前方を撮像する。撮像により得られた画像の情報は、制御装置200に送られる。撮像により得られた画像には、将来的に走行経路となり得る走行路(将来走行経路)に関する情報が含まれている。また、撮像により得られた画像の情報は、走行の障害となる要素に関する情報が含まれている。
ステレオカメラ130は、例えば電荷結合素子(CCD)等の固体撮像素子を備えた左右一組のCCDカメラにより構成することができる。かかるCCDカメラは、車室内の天井前方に所定の間隔を空けて取り付けられ、車外の対象を異なる視点からステレオ撮像する。従って、撮像画像から車線、路面などの対象物を認識することができ、ステレオカメラ130により得られた視差から、撮像画像中の各要素までの距離を取得することができ、各要素の三次元空間における位置を取得することができる。ステレオカメラ130は、色認識可能な固体撮像素子を備えたカメラとしてもよい。ステレオカメラ130は、一体化されたユニットとして構成されて、車室内に備えられていてもよい。なお、ステレオカメラ130以外に、2次元の画像を撮像するカメラを用いても良い。
図1に示すような、各輪をモータで駆動する車両においては、いずれかのモータが故障等により失陥した場合は、失陥したモータによる駆動力が得られなくなるため、安全な経路を走行して車両1000を停車させることが望ましい。制御装置200は、例えば前後左右のモータ108,110,112,114の少なくとも1つが故障等により失陥した場合に、ステレオカメラ130の画像データにより将来走行経路を推定し、安全に車両1000を停車させるまでの進行方向を導出する。
より詳細には、制御装置200は、進路に対して操舵角が最少であり、路面摩擦係数(μ)の変化が最も少ない経路を将来走行経路とすることで、車両1000を安全に停車させる。具体的には、撮像画像にマトリクス状に配置された各監視領域を設定し、各監視領域において、車線跨ぎが生じているか、推定進路からの左右距離d、過去経路路面状況との比較、ウェットデータ率RT、平均輝度Aによって各監視領域をランク付けし、横軸方向(水平方向)に並んだ1列の各監視領域のうちランクの最も高い監視領域を選択する。そして、横軸方向で最もランクの高い監視領域を縦軸方向に連結することで、将来走行経路を取得する。従って、将来走行経路に基づいて目標進行方向を導出することで、自動運転技術にフィードバックし、より安全に緊急停車を行うことが可能となる。
図2は、ステレオカメラ130が撮像した矩形の画像240内に設定された、マトリクス状の複数の監視領域300を示す模式図である。図2に示す例では、ステレオカメラ130により車両前方の景色が被写体として撮像されており、先行車両250の一部、および車線260の一部が画像240内に写っている。
図2に示すように、ステレオカメラ130が撮像した画像をマトリクス状の複数の領域に分割してそれぞれを監視領域300とし、各監視領域内でウェットデータ率RTおよび平均輝度A、輝度エッジ数Nを算出する。また、ステレオカメラ130が撮像した画像を縦方向に分割してそれぞれを監視領域310とし、各監視領域310内で輝度エッジ数N、平均輝度Aを算出することもできる。同様に、ステレオカメラ130が撮像した画像を横方向に分割してそれぞれを監視領域とし、各監視領域内で輝度エッジ数N、平均輝度Aを算出することもできる。
モータが失陥した際は、車両1000の緊急停止制御を行う。停車するまでの走路についてステレオカメラ130の画像から最も安全に停車できる進行方向を導出する。この際、車線260を跨がずに、進路に対して操舵角が最少であり、路面摩擦係数μの変化が最も少ない進行方向を導出するようにする。
図3は、将来走行経路を取得するために制御装置200が行う処理を示すフローチャートである。将来走行経路を導出するための処理は、制御装置202の走行経路導出部202によって行われる。先ず、ステップS10では、左右の車輪のうち片輪のモータが失陥したか否かを判定し、失陥した場合はステップS12へ進み、失陥していない場合は処理を終了する(END)。
次のステップS12では、ステレオカメラ130が撮像した画像に基づいて情報収集を行い、図4に示すランク決定要素(1)〜(5)の判定結果に応じて監視領域毎にランク値Rを加算していき、ランク値Rの合計値に基づいて各監視領域のランクを決定する。図4に示したように、ランク決定要素は以下の(1)〜(5)の要素からなり、各要素について判定を行い、判定結果が“yes”,“no”のいずれかに基づいて異なるランク値Rを加算していく。なお、各判定の詳細については、図5に基づいて詳細に説明する。
(1)車線跨ぎ無し判定
(2)最小操舵角判定
(3)過去路面同一判定
(4)平均輝度判定
(5)ウェットデータ率判定
次のステップS14では、画像の横方向(水平方向)で各監視領域のランク値Rを比較し、最大のランク値Rを抽出する。そして、抽出により得られた横方向で最大のランク値Rを有する監視領域を縦方向で結ぶことで、将来走行経路として最も適する推定進行路を得ることができる。ステップS14の後は処理を終了する(END)。
図5は、図3のステップS12の処理を詳細に示すフローチャートである。先ず、ステップS20では、各監視領域で車線跨ぎが発生しているか否かを判定し、車線跨ぎが発生していない場合はステップS22へ進む。一方、車線跨ぎが発生している場合は、ステップS22をとばしてステップS24へ進む。
図6は、図5のステップS20の処理を説明するための模式図である。ステップS20では、上述した(1)の車線跨ぎ無し判定を行う。車線跨ぎ無し判定では、車線260を跨いでいる監視領域300を判定し、車線260を跨いでいる監視領域300についてはランク値Rを小さくする。車線260を跨いでしまうと、追い越し車両や対向車両との接触の危険性があるため、車線跨ぎ判定がされなかった監視領域300のランク値Rを高くする。また、他の(2)〜(5)の判定に比べて、優先順位を最も高くする。特に、ステレオカメラ130では前方映像を撮影しており、自車両を追い越していく車両を検知できないため、車線跨ぎ判定がされた監視領域300のランク値Rを小さくすることで、推定進行路として車線260を跨いでいない経路を導出することができ、追い越し車両との接触を確実に回避することができる。
具体的には、各監視領域300において輝度エッジ数Nをカウントし、輝度エッジ数N>閾値の場合にその監視領域300に車線260が有ると判定する。輝度エッジ数Nは、左右の2画素ブロックを比較単位として、2画素ブロックの輝度変化量Δχを求め、Δχが閾値よりも大きい場合に輝度エッジ数を1だけカウントし、監視領域300内の全ての画素についてカウントした結果を輝度エッジ数Nとして監視領域300毎に算出する。得輝度エッジ数Nの値が大きいほど、監視領域300内に車線260が有ると判断できる。なお、このような輝度エッジ数の算出方法は、例えば特開2001−43352号公報に記載されている。そして、車線有りと判定された監視領域300と、車線有りと判定された監視領域300の横方向外側(画像横軸中心線Cに対して反対側)に隣接する監視領域300と、車線有りと判定された監視領域300の上方向に隣接する監視領域300と、車線有りと判定された監視領域300の横方向外側及び上方向に隣接する監視領域300と、を車線跨ぎと判定する。図6に示す例では、監視領域M1が車線有りと判定され、監視領域M1の横方向外側に監視領域M2が隣接し、監視領域M1の上方向に監視領域M3が隣接し、監視領域M1の横方向外側及び上方向に監視領域M4が隣接している。従って、監視領域M1、監視領域M2、監視領域M3、及び監視領域M4について、車線跨ぎ有りと判定する。
ステップS22へ進んだ場合は、車線跨ぎが発生していない監視領域に対して、ランク値Rに値25を加算する(R+25)。なお、各監視領域300におけるランク値Rの初期値は0であり、上述した(1)〜(5)の各判定結果に応じてランク値Rが加算されていき、最終的に各監視領域300のランク値Rが算出される。ステップS22の後はステップS24へ進み、上述した(2)の最小操舵角判定を行い、推定進路左右距離dを算出する。
図7は、図5のステップS24の処理を説明するための模式図である。片輪のみの失陥の場合は、左右輪での駆動力にアンバランスが生じてヨーモーメントが発生し、車両1000が旋回しようとする力が発生する。このため、右輪が失陥した場合は、画像の中心線Cの角度を左方向に角度θだけ傾けることで推定進路D1とし、ステアリングの操作量を極力小さくするようにする。これにより、右輪の失陥により車両1000が右方向に進行しようとするが、推定進路D1を左側に向けることで、推定進行路として車両1000が左へ進む方向を設定することができ、モータ失陥による車両1000の進行方向の変化を本来の車両1000の進行方向に補正することができる。
同様に、左輪が失陥した場合は、画像の中心線Cの角度を右方向に角度θだけ傾けることで推定進路D2とする。そして、推定進路D1又はD2から各監視領域300までの推定進路左右距離dを算出し、ランク値Rに反映させる。
例えば、右輪が失陥した場合、図7に示す監視領域M5を例に挙げると、監視領域M5の推定進路左右距離dは、画像の中心線Cの角度を左方向に角度θだけ傾けた推定進路D1と監視領域M5(の中心)との距離で表される。全ての監視領域300について、同様の手法により推定進路左右距離dを算出する。
図8は、失陥した車輪と逆側の車輪の駆動力Pと推定進路の角度θとの関係を示す特性図である。推定進路左右距離dの算出に当たり、失陥した車輪と逆側の車輪(逆輪)の駆動力Pが大きいほど、車両1000が旋回しようとする力が大きくなる。このため、図8の特性に示すように、逆輪の駆動力Pが大きいほど、推定進路の角度θを大きくして推定進路を水平方向に向けて傾けるようにする。なお、上述したように、右側の車輪のモータ失陥時は推定進路を左側に傾かせ、左側の車輪のモータ失陥時は推定進路を右側に傾かせる。
ステップS24の後はステップS26へ進む。ステップS26では、各監視領域300のランク値Rに推定進路左右距離dに基づく値R1を加算する。図9は、ランク値R1と推定進路左右距離dとの関係を示す特性図である。図9に示すように、値R1は、推定進路D1又はD2からの推定進路左右距離dが0である監視領域300の場合に最大値(=20)をとり、推定進路からの推定進路左右距離dが大きく、画像240の水平方向の画面端に位置する監視領域300の場合に最小値(=0)をとる。従って、値R1は以下の式(1)によって与えられる。なお、(1)式においてwは推定進路D1又はD2から画面端までの距離である。
R1=−20d/w+20 ・・・(1)
ステップS26の後はステップS28へ進む。ステップS28では、上述した(3)の過去路面同一判定を行う。ここでは、各監視領域300において、現在の路面状況と過去の路面状況が同一か否かの判定を行う。現在の路面状況と過去の路面状況が異なる監視領域300では、路面状況の変化により路面摩擦係数μが変化し(μジャンプとも称する)、車両1000を停止させる際の制動時に車両1000が不安定な挙動になる。従って、現在の路面状況と過去の路面状況が同一又は近似している監視領域300の場合は、ステップS30へ進み、ランク値Rに値15を加算する。一方、現在の路面状況と過去の路面状況が異なる監視領域については、処理を終了する(END)。なお、現在の路面状況と過去の路面状況が異なるか否かの判定は、各監視領域300において現在と過去の平均輝度、色合い等が同じか否かによって判定することができる。
ステップS30の後はステップS32へ進み、ステレオカメラ130の画像に基づいて雪路であるか否かを判定し、雪路と判定された場合はステップS34へ進む。なお、雪路であるか否かの判定は、各監視領域300の水平方向に関する輝度エッジ数Nと、各監視領域300の全体的な平均輝度Aを算出し、輝度エッジ数Nが閾値より小さく、かつ平均輝度Aが閾値より大きい場合に雪路と判定することができる。このような手法は、例えば特開2001−43352号公報に記載されている。
ステップS34では、上述した(4)の平均輝度判定(過去データとの類似判定)を行う。雪路の場合においても、各監視領域300の平均輝度などの輝度データに基づいて、現在の路面状況と過去の路面状況が同一か否かの判定を行う。そして、現在の輝度データが過去の輝度データと類似した監視領域300のランク値Rを小さくし、現在の輝度データが過去の輝度データと異なる監視領域のランク値Rを大きくする。これにより、雪路の場合に、路面摩擦係数μの変化を抑えた推定進行路を導出することができる。
具体的には、ステップS34では、各監視領域300の平均輝度Aを過去データAzと比較し、ランク値Rに平均輝度Aと過去データAzとの差分に基づく値R2を加算する。図10は、平均輝度Aとその過去データAzの差ΔAと、ランク値R2との関係を示す特性図である。図10に示すように、値R2は、平均輝度Aとその過去データAzの差ΔAが小さいほど、大きな値とされる。平均輝度Aの過去データAzは、例えば、5秒前から現在まで走行してきた経路における平均輝度Aの平均値とすることができる。従って、値R2は以下の(2)式によって与えられる。ステップS34の後は処理を終了する。
R2=−10・ΔA/C+10・・・(2)
但し、(2)式において、Cは定数である。
また、ステップS32で雪路でないと判定された場合はステップS36へ進む。ステップS36では、ステレオカメラ130の画像に基づいてウェット路であるか否かを判定し、ウェット路の場合はステップS38へ進む。なお、ウェット路であるか否かの判定は、ステレオカメラ130から得られる監視領域300の各所定領域までの距離データに関して三次元空間における高さを求め、走行路の路面よりも低い位置で立体物が路面に移りこんでいることに起因した距離データ数をウェットデータ数としてカウントする。ウェットデータ数を走行路の路面に対応する距離データ数(ドライデータ数)で割ったものをウェットデータ率RTとして算出し、ウェットデータ率RTが閾値より大きい場合にウェット路と判定する。このような手法は、例えば特開2001−41741号公報に記載されている。
ステップS38では、上述した(5)のウェットデータ率判定を行う。ウェット路の場合においても、現在のウェットデータ率が過去のウェットデータ率と類似した監視領域のランク値Rを小さくし、現在のウェットデータ率が過去のウェットデータ率と異なる監視領域のランク値Rを小さくする。これにより、ウェット路の場合に、路面摩擦係数μの変化を抑えた推定進行路を導出することができる。
ステップS38では、ウェットデータ率RTとその過去データRTzとを比較し、ランク値Rにウェットデータ率RTとその過去データRTzとの差分に基づく値R3を加算する。図11は、ウェットデータ率RTとその過去データRTzの差ΔRTと、ランク値R3との関係を示す特性図である。図11に示すように、値R3は、ウェットデータ率RTとその過去データRTzの差ΔRTが小さいほど、大きな値とされる。ウェットデータ率RTの過去データRTzは、例えば、5秒前から現在まで走行してきた経路におけるウェットデータ率RTの平均値とすることができる。従って、値R3は以下の(3)式によって与えられる。ステップS38の後は処理を終了する。
R3=−10・ΔRT/D+10・・・(3)
但し、(3)式において、Dは定数である。
以上のようにしてランク決定要素(1)〜(5)により各監視領域300のランク値Rの合計値を求める。ここで、ランク値Rの高い監視領域300ほど、車線跨ぎが発生しておらず、推定進路D1又はD2から近く、現在の路面状況と過去の路面状況が同一である。従って、ランク値Rの高い監視領域300を通過するように車両1000を走行させることで、車線を跨ぐことなく、モータの失陥によるヨーモーメントを打消し、路面摩擦係数μの変化が少ない経路を通ることができる。
図12は、各監視領域300のランク値Rに基づいて将来走行経路を導出する処理を示す模式図である。図12に示すように、各監視領域300についてランク値Rが算出されており、横方向に一列に並んだ監視領域300のうち、最もランク値Rの高い監視領域300が1つ抽出される。図12では、横方向で最もランク値Rの高い監視領域300を太枠で示している。
そして、各列で抽出した監視領域300を縦方向に結ぶことで将来走行経路Sを導出する。従って、将来走行経路Sに沿って車両1000を走行させることで、車両1000の不安定な挙動を抑えることができ、最も安全に車両1000を停止させることができる。一例として、図12中に示す監視領域M6について、ランク決定要素(1)〜(5)の判定結果は、(1)車線跨ぎ判定:ランク値R+25、(2)最小操舵角推定:ランク値R+19、(3)過去経路面状況判定:ランク値R+0(過去経路状況と同一でない)、でランク値合計=44となる。また、図12中に示す監視領域M7について、ランク決定要素(1)〜(5)の判定結果は、(1)車線跨ぎ判定:ランク値R+25、(2)最小操舵角判定:ランク値R+11、(3)過去経路面状況判定:ランク値R+15、(4)平均輝度判定:ランク値R+0(雪路でない)、(5)ウェットデータ率判定:ランク値R+0(ウェット路でない)、でランク値合計=51となる。
以上説明したように本実施形態によれば、ステレオカメラ130が撮像した画像に基づいて情報収集を行い、ランク決定要素(1)〜(5)の判定結果に応じて監視領域毎にランク値を加算していき、ランク値Rの合計値に基づいて将来走行経路を導出する。従って、モータ102,104,106,108のいずれかが失陥した場合に、最も安全に車両100を停車させることが可能な走行経路を導出することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
108,110,112,114 モータ
130 ステレオカメラ
300 監視領域
202 走行経路導出部
1000車両

Claims (12)

  1. 左右輪を独立して駆動する複数の電動機と、
    車両前方を撮像する撮像部と、
    少なくとも1つの前記電動機が失陥した場合に、前記撮像部により撮像された画像中に設定された複数の監視領域について、少なくとも現在と過去の路面状況の対比の結果に基づいてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの走行経路を導出する走行経路導出部と、
    を備えることを特徴とする、車両の制御装置。
  2. 前記走行経路導出部は、現在と過去の路面状況が近似する前記監視領域ほど前記ランク付けのランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とすることを特徴とする、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記走行経路導出部は、失陥が生じた前記電動機の位置に応じて推定進路の方向を定め、前記複数の監視領域について、前記推定進路からの距離に応じてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて前記走行経路を導出することを特徴とする、請求項1に記載の車両の制御装置。
  4. 前記経路導出部は、前記推定進路から近い前記監視領域ほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とすることを特徴とする、請求項3に記載の車両の制御装置。
  5. 前記経路導出部は、失陥が生じた前記電動機に対して左右方向で反対側の車輪を駆動する前記電動機の駆動力に応じて前記推定進路を定め、前記駆動力が大きいほど前記推定進路を直進方向に対して前記反対側の車輪の方向に向けて傾けることを特徴とする、請求項3又は4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記走行経路導出部は、前記複数の監視領域について、車線を跨いでいるか否かに応じてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて前記走行経路を導出することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の車両の制御装置。
  7. 前記走行経路導出部は、車線を跨いでいない前記監視領域のランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とすることを特徴とする、請求項6に記載の車両の制御装置。
  8. 前記走行経路導出部は、前記撮像部により撮像された画像に基づいて車両が雪路を走行していると判定した場合は、前記複数の監視領域について、平均輝度とその過去値との差分に基づいてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの前記走行経路を導出することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の車両の制御装置。
  9. 前記走行経路導出部は、平均輝度とその過去値との差分が小さいほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とすることを特徴とする、請求項8に記載の車両の制御装置。
  10. 前記走行経路導出部は、前記撮像部により撮像された画像に基づいて車両がウェット路を走行していると判定した場合は、前記複数の監視領域について、ウェットデータ率とその過去値との差分に基づいてランク付けを行い、前記ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの前記走行経路を導出することを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の車両の制御装置。
  11. 前記走行経路導出部は、ウェットデータ率とその過去値との差分が小さいほどランク値を高くし、前記ランク値の高い監視領域を前記走行経路とすることを特徴とする、請求項10に記載の車両の制御装置。
  12. 車両前方を撮像するステップと、
    左右輪を独立して駆動する複数の電動機のうち少なくとも1つの前記電動機が失陥したことを判定するステップと、
    撮像された画像中に設定された複数の監視領域について、少なくとも現在と過去の路面状況の対比の結果に基づいてランク付けを行い、ランク付けの結果に応じて車両を停車させるまでの走行経路を導出するステップと、
    を備えることを特徴とする、車両の制御方法。
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