JP2016161867A - 光パワーモニタ装置およびファイバレーザ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、測定精度の低下要因を総合的に改善することができ、測定精度をより向上することができる出力光パワーモニタ装置の提供が望まれている。
クラッド光は、入力側クラッド光除去部、出力側クラッド光除去部を順次通過するごとに除去されるため、クラッド光が光ファイバ内を進むにつれて総パワーは小さくなっていく。上記構成においては、総パワーが大きい入力側クラッド光除去部の除去能力が小さく、総パワーが小さい出力側クラッド光除去部の除去能力が大きい。そのため、双方のクラッド光除去部におけるクラッド光除去量を均等に近づけることができる。その結果、クラッド光に起因する光ファイバの発熱を均等に近づけることができる。
この構成によれば、各クラッド光除去部が被覆除去領域を含んでいるため、クラッド光を被覆除去領域から漏出させることにより確実に除去することができる。
この構成によれば、複数の前記被覆除去領域によってクラッド光を段階的に除去することができる。
クラッド光は、被覆除去領域を通過するごとに除去されていくため、受光部から遠い側から近い側に向かうにつれてクラッド光の総パワーは小さくなる。上記の構成において、複数の被覆除去領域のうちの少なくとも一部は、総パワーが大きい側(受光部から遠い側)で除去能力が小さく、総パワーが小さい側(受光部に近い側)で除去能力が大きい。そのため、複数の被覆除去領域におけるクラッド光の除去量を均等に近づけることができる。その結果、出力光に含まれるクラッド光が特定の箇所から集中的に漏出する際の局所的な発熱を抑えつつ、受光部への過剰な入射光を低減することができる。
この構成によれば、出力側クラッド光除去部が複数の被覆除去領域を含むため、反射光のパワーが大きい場合であっても、単数の被覆除去領域を用いる場合に比べて、反射光に含まれるクラッド光を十分に除去することができる。
クラッド光は、被覆除去領域を通過するごとに除去されていくため、受光部から遠い側から近い側に向かうにつれてクラッド光の総パワーは小さくなる。上記の構成において、複数の被覆除去領域のうちの少なくとも一部は、総パワーが大きい側(受光部から遠い側)で除去能力が小さく、総パワーが小さい側(受光部に近い側)で除去能力が大きい。そのため、複数の被覆除去領域におけるクラッド光の除去量を均等に近づけることができる。その結果、反射光に含まれるクラッド光が特定の箇所から集中的に漏出する際の局所的な発熱を抑えつつ、受光部への過剰な入射光を低減することができる。
この構成によれば、受光部用クラッド光除去部によって光ファイバから漏出させたクラッド光を受光部で受光することにより、出力光パワーをモニタすることができる。また、入力側クラッド光除去部、出力側クラッド光除去部、および受光部用クラッド光除去部によりクラッド光を除去できるため、被加工物にクラッド光が射出されることが抑えられ、ビーム品質が向上する。
クラッド光の多くは被覆除去領域から漏出する。そのため、クラッドと受光面との間に被覆除去領域が位置する、すなわち、被覆除去領域を介してクラッドと受光部の受光面とが対向することにより、受光部は、モニタすべきクラッド光を十分に受光できる。
上記の受光部用クラッド光除去部がなかったとしても、クラッド光のうち、比較的大きなNAを有する成分は光ファイバから漏出する。上記の構成においては、クラッドと受光部の受光面との間に被覆が設けられているため、クラッド光のパワーが高い場合であっても、受光部は高いパワーのクラッド光を受けなくて済む。そのため、受光部における発熱やノイズが抑制され、正確なパワーをモニタできる。
本構成によれば、本発明の一つの態様の光パワーモニタ装置を備えたことにより、動作安定性および信頼性に優れたファイバレーザ装置を提供することができる。
ファイバレーザ装置において、出力コンバイナの光出力側には多量のクラッド光が存在する場合がある。その場合であっても、上記の構成によれば、動作安定性および信頼性に優れたファイバレーザ装置を提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図9を用いて説明する。
第1実施形態のファイバレーザ装置は、例えばレーザ加工等の用途に用いて好適なものである。ただし、用途はレーザ加工に限るものではない。
図1は、第1実施形態の光パワーモニタ装置を含むファイバレーザ装置の概略構成図である。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
図1に示すように、ファイバレーザ装置1は、複数のファイバレーザユニット2と、出力コンバイナ3と、デリバリファイバ4と、光パワーモニタ装置5と、コネクタ6と、を備える。ファイバレーザユニット2は、内部に光共振器(図示略)を備え、光共振器により増幅されたレーザ光Lを出力する。本実施形態の光共振器は周知の光共振器であるため、光共振器の詳細な説明は省略する。光パワーモニタ装置5は、出力コンバイナ3の光出力側に設けられている。
ファイバレーザ装置1内の各部の光ファイバには、図2に示すようなダブルクラッドファイバが用いられる。光ファイバ8は、円柱状のコア9と、コア9の外側面を覆う円筒状のインナークラッド10と、インナークラッド10の外側面を覆う円筒状のアウタークラッド11と、アウタークラッド11の外側面を覆う円筒状の外被12と、を有する。光ファイバ8の構成要素のうち、コア9とインナークラッド10とは、例えばガラスにより構成されている。アウタークラッド11と外被12とは、例えば樹脂により構成されている。以下、アウタークラッド11と外被12とをまとめて、被覆13と称する。
図1に示すように、光パワーモニタ装置5は、デリバリファイバ4を構成する光ファイバ8と、フォトダイオード15と、入力側クラッド光除去部16と、受光部用光除去部17と、出力側クラッド光除去部18と、を備える。フォトダイオード15は、光ファイバ8から漏出した出力光の一部であるクラッド光を受光する。入力側クラッド光除去部16は、出力光に含まれるクラッド光の少なくとも一部を除去する機能を有する。出力側クラッド光除去部18は、反射光に含まれるクラッド光の少なくとも一部を除去する機能を有する。受光部用クラッド光除去部17は、出力光に含まれるクラッド光を漏出させ、そのクラッド光をフォトダイオード15に入射させることで出力光パワーの測定に利用する機能を有する。
本実施形態のフォトダイオード15は、特許請求の範囲の受光部に対応する。
したがって、以下では、全てのクラッド光除去部に共通の基本構成について、入力側クラッド光除去部16を例に挙げて説明する。
図3は、入力側クラッド光除去部16を示す平面図である。図4は、図3のA−A’線に沿う断面図である。
図3に示すように、入力側クラッド光除去部16は、2つの被覆除去領域22を備える。以下、これら2つの被覆除去領域22を、光入力側から光出力側に向けて順に、第1の被覆除去領域22A、第2の被覆除去領域22Bと称する。
なお、光ファイバ8中のレーザ光の進行方向を符号Dの矢印で示す。以下の図面も同様である。
なお、本明細書においては、被覆の一部が除去された個々の箇所を「露出部」と定義し、複数の露出部が断続的に形成された領域の全体、もしくは一つの露出部が連続的に形成された領域を「被覆除去領域」と定義する。
図7に示すように、受光部用クラッド光除去部17は、1つの被覆除去領域22を備える。以下、この被覆除去領域22を、第3の被覆除去領域22Cと称する。光ファイバ8の中心軸Cに垂直な方向から見て、フォトダイオード15は、受光部用クラッド光除去部17の第3の被覆除去領域22Cと重なる位置に設けられている。
図9に示すように、出力側クラッド光除去部18は、2つの被覆除去領域22を備える。以下、これら2つの被覆除去領域22を、光入力側から光出力側に向けて順に、第4の被覆除去領域22D、第5の被覆除去領域22Eと称する。
この例で説明したように、クラッド光の除去能力は、必ずしも光ファイバの被覆除去部分の面積(光ファイバの全周に占める露出部の割合もしくは露出部の長さ)だけでなく、光ファイバの周囲の物質の屈折率(光ファイバと周囲の物質との屈折率差)によっても調整が可能である。
以下、本発明の第2実施形態について、図10〜図11を用いて説明する。
第2実施形態のファイバレーザ装置および光パワーモニタ装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、光パワーモニタ装置における受光部用クラッド光除去部の構成が第1実施形態と異なる。
図10は、第2実施形態の光パワーモニタ装置における受光部用クラッド光除去部の平面図である。図11は、図10のB−B’線に沿う断面図である。
図10および図11において、第1実施形態で用いた図7および図8と共通な構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。図示しない入力側クラッド光除去部および出力側クラッド光除去部の構成は、第1実施形態と同様である。
例えば上記実施形態では、入力側クラッド光除去部および出力側クラッド光除去部がそれぞれ2つの被覆除去領域を有する例を挙げたが、被覆除去領域の数は特に限定されない。例えば入力側クラッド光除去部が3つ以上の被覆除去領域を有していてもよい。この場合、3つ以上の被覆除去領域のうちの一部の被覆除去領域のみが、光入力側から受光部側に向かうにつれてクラッド光の除去能力が大きくなるという関係を満たしていてもよい。出力側クラッド光除去部についても、入力側クラッド光除去部と同様である。
Claims (12)
- 出力光を伝播させるコアおよびクラッドを有する光ファイバと、
前記光ファイバから漏出した前記出力光を受光する受光部と、
前記光ファイバにおいて前記受光部の位置よりも光入力側に設けられ、前記光ファイバを伝播するクラッド光を除去する入力側クラッド光除去部と、
前記光ファイバにおいて前記受光部の位置よりも光出力側に設けられ、前記光ファイバを伝播するクラッド光を除去する出力側クラッド光除去部と、を備えたことを特徴とする光パワーモニタ装置。 - 前記出力側クラッド光除去部の前記クラッド光の除去能力は、前記入力側クラッド光除去部の前記クラッド光の除去能力よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の光パワーモニタ装置。
- 前記光ファイバは、前記クラッドの外側を覆う被覆を備え、
前記入力側クラッド光除去部および前記出力側クラッド光除去部は、前記光ファイバの周方向の少なくとも一部の前記被覆が除去された被覆除去領域を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光パワーモニタ装置。 - 前記入力側クラッド光除去部は、複数の前記被覆除去領域を含むことを特徴とする請求項3に記載の光パワーモニタ装置。
- 前記入力側クラッド光除去部における前記複数の被覆除去領域のうちの少なくとも一部は、光入力側から前記受光部側に向かうにつれて前記クラッド光の除去能力が順次大きくなることを特徴とする請求項4に記載の光パワーモニタ装置。
- 前記出力側クラッド光除去部は、複数の前記被覆除去領域を含むことを特徴とする請求項3から請求項5までのいずれか一項に記載の光パワーモニタ装置。
- 前記出力側クラッド光除去部における前記複数の被覆除去領域のうちの少なくとも一部は、光出力側から前記受光部側に向かうにつれて前記クラッド光の除去能力が順次大きくなることを特徴とする請求項6に記載の光パワーモニタ装置。
- 前記入力側クラッド光除去部と前記出力側クラッド光除去部との間に、前記光ファイバを伝播する前記クラッド光を除去する受光部用クラッド光除去部を備え、
前記光ファイバの中心軸に垂直な方向から見て、前記受光部は、前記受光部用クラッド光除去部に対応する位置に設けられていることを特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか一項に記載の光パワーモニタ装置。 - 前記受光部用クラッド光除去部は、前記光ファイバの周方向の少なくとも一部の前記被覆が除去された被覆除去領域を含み、
前記光ファイバの中心軸に垂直な断面において、前記クラッドと前記受光部の受光面との間に、前記受光部用クラッド光除去部の前記被覆除去領域が位置していることを特徴とする請求項8に記載の光パワーモニタ装置。 - 前記光ファイバの中心軸に垂直な断面において、前記クラッドと前記受光部の受光面との間に前記光ファイバの被覆が設けられていることを特徴とする請求項2から請求項7までのいずれか一項に記載の光パワーモニタ装置。
- 請求項1から請求項10までのいずれか一項に記載の光パワーモニタ装置を備えたことを特徴とするファイバレーザ装置。
- 複数のファイバレーザユニットと、
前記複数のファイバレーザユニットから射出された複数の出力光を光学的に結合させる出力コンバイナと、を備え、
前記光パワーモニタ装置は、前記出力コンバイナの光出力側に設けられていることを特徴とする請求項11に記載のファイバレーザ装置。
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