JP2016161707A - 反射ミラー、及び、顕微鏡 - Google Patents

反射ミラー、及び、顕微鏡 Download PDF

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健太郎 山崎
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Abstract

【課題】広い帯域で高い反射率を有し且つ温湿度に対する高い耐久性を有する反射ミラー及び反射ミラーを備えた顕微鏡を提供する。
【解決手段】反射ミラー10は、基板11上に形成されたAu膜12と、Au膜12上に形成された誘電体多層膜15とを備えている。誘電体多層膜15は、可視域においてAu膜12よりも高い反射率を有するように設計される。
【選択図】図1

Description

本発明は、反射ミラー及びそれを備えた顕微鏡に関し、特に、広い帯域で高い反射率を有する反射ミラー及びそれを備えた顕微鏡に関する。
顕微鏡の分野では、従来から、アルミニウムミラーが反射ミラーとして使用されている。アルミニウムミラーは、可視域で高い反射率を有するが、赤外域では可視域に比べて低い反射率を有する。このため、多光子励起顕微鏡などが普及した近年では、可視域に加えて赤外域にも高い反射率を有するAg(銀)膜が形成された反射ミラーも使用されている。Ag膜が形成された反射ミラーについては、例えば、特許文献1、特許文献2などに記載されている。
Ag膜が形成された反射ミラーは、赤外域を含む広い帯域で高い反射率を実現することができる一方で、温湿度に対する耐久性が低いことが知られている。このため、反射ミラーの性能を維持するために、Ag膜上に保護膜が形成されるのが通常である。
特開平8−234004号公報 特開平11−149005号公報
ところで、Ag膜が形成された反射ミラーの性能を十分に発揮させるためには、保護膜は、広帯域に渡って高い透過率を有することが望ましい。しかしながら、広帯域に渡って高い透過率を有する保護膜の設計は難しく、特に、そのような透過率特性の設計制限下で、温湿度に対して高い耐久性を有する保護膜を形成することは非常に難しい。
以上のような実情を踏まえ、本発明は、広い帯域で高い反射率を有し、且つ、温湿度に対する高い耐久性を有する反射ミラー及び反射ミラーを備えた顕微鏡を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、基板上に形成されたAu膜と、前記Au膜上に形成された誘電体多層膜であって、可視域において前記Au膜よりも高い反射率を有する誘電体多層膜と、を備える反射ミラーを提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の反射ミラーにおいて、前記誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲で前記Au膜よりも高い反射率を有するように、高屈折率膜と、前記高屈折率膜の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率膜と、を交互に積層した誘電体多層膜である反射ミラーを提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の反射ミラーにおいて、前記高屈折率膜は、TiO、又は、Taからなり、前記低屈折率膜は、SiO、又は、MgFからなる反射ミラーを提供する。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至至第3の態様のいずれか1つに記載の反射ミラーにおいて、前記Au膜は、80nm以上の膜厚を有する反射ミラーを提供する。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様のいずれか1つに記載の反射ミラーを備える顕微鏡を提供する。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の顕微鏡において、前記顕微鏡は、赤外顕微鏡、ラマン顕微鏡、又は、二光子励起顕微鏡である顕微鏡を提供する。
本発明によれば、広い帯域で高い反射率を有し且つ温湿度に対する高い耐久性を有する反射ミラー及び反射ミラーを備えた顕微鏡を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る反射ミラーについて説明するための図である。 Au膜の厚さと分光反射率の関係を示した図である。 本発明の一実施形態に係る反射ミラーを備えた顕微鏡の構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る反射ミラーに含まれる高屈折率層と低屈折率層の屈折率と吸収係数を示す図である。 本発明の実施例1に係る反射ミラー、Au膜、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。 本発明の実施例2に係る反射ミラーに含まれる高屈折率層と低屈折率層の屈折率と吸収係数を示す図である。 本発明の実施例2に係る反射ミラー、Au膜、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。 本発明の実施例3に係る反射ミラー、Au膜、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。 本発明の実施例4に係る反射ミラー、Au膜、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。 本発明の実施例5に係る反射ミラーに含まれる高屈折率層と低屈折率層の屈折率と吸収係数を示す図である。 本発明の実施例5に係る反射ミラー、Au膜、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る反射ミラー10について説明するための図である。反射ミラー10は、可視域から赤外域までの広い帯域で高い反射率を有する反射ミラーであり、基板11と、基板11上に形成されたAu(金)膜12と、Au膜12上に形成された誘電体多層膜15と、を備えている。
なお、本明細書では、可視域とは、およそ400nmからおよそ700nmまでの波長域のことであり、赤外域とは、およそ700nmからおよそ2500nmまでの波長域のことである。また、紫外域とは、およそ400nm未満の波長域のことである。
基板11の材料(基材)は、特に限定されないが、例えば、株式会社オハラ社の光学ガラスS−BSL7である。
Au膜12は、Au(金)からなる薄膜であり、基板11上に形成される。Auは、従来の広帯域ミラーで使用されるAg(銀)よりも温湿度に対して高い耐久性を有し、且つ、Agと同様に赤外域で高い反射率を有している。Au膜12は、基板11との間に層を挟んで形成されてもよい。即ち、“基板11上”とは、基板11よりも上方に形成されていればよく、図1に示すような、基板11上方に接触した態様で形成されるものに限られない。
図2は、Au膜12の厚さと波長毎の反射率である分光反射率の関係を示した図である。図2には、厚さ20nm、40nm、80nm、120nm、200nmのAu膜の分光反射率が、それぞれ線L1、線L2、線L3、線L4、線L5で示されている。なお、この反射率は、入射角45度における反射率である。以降、本明細書では、反射率は特に断らない限り45度で入射したときの反射率を示すものとする。
Au膜12は、図2に示すように、およそ80nm程度までは厚くするほど反射率が改善されるが、80nm以上では厚くしてもその反射率はほとんど変化しない。このため、反射ミラー10が高い反射率を実現するためには、Au膜12は、80nm以上の厚さを有することが望ましく、30nmであればよい。また、Auが高価な材料であることを踏まえると、Au膜12は、80nm以上で且つ80nm程度の厚さで形成されることが望ましい。
誘電体多層膜15は、高屈折率層13と、高屈折率層13の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率層14とを、交互に積層した光学薄膜の積層体であり、Au膜12上に形成される。高屈折率層13と低屈折率層14は、屈折率の異なる材料からなる。高屈折率層13は、例えば、TiO、又は、Taからなる。低屈折率層14は、例えば、SiO、又は、MgFからなる。交互に積層される高屈折率層13と低屈折率層14の厚さは、膜形成の容易さの観点から、大きく相違しないことが望ましい。誘電体多層膜15は、Au膜12との間に層を挟んで形成されてもよい。即ち、“Au膜12上”とは、Au膜12よりも上方に形成されていればよく、図1に示すような、Au膜12上方に接触した態様で形成されるものに限られない。
Au及びAu膜12は、図2に示すように、赤外域で高い反射率を有する一方で、可視域において比較的低い反射率を有している。具体的には、80nm以上の厚さのAu膜12は、入射角45度の条件下で700nm以上の帯域で95%を越える特に高い反射率を有する一方で、650nm付近から徐々に反射率が低下し、600nm付近ではおよそ90%、400nm付近ではおよそ40%まで反射率が低下する。誘電体多層膜15は、Au膜12が比較的低い反射率を有する可視域の反射率を補うものであり、可視域においてAu膜12よりも高い反射率を有するように設計されたダイクロイックミラーである。なお、誘電体多層膜15は、可視域全域にわたってAu膜12よりも高い反射率を有する必要はなく、可視域の少なくとも一部でAu膜12よりも高い反射率を有していればよい。
誘電体多層膜15は、例えば、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有するように設計されたダイクロイックミラーであることが望ましい。400nmから600nmは、可視域の中でも特にAu膜12の反射率が低いからである。
また、誘電体多層膜15は、紫外域を含む350nmから650nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有するように設計されたダイクロイックミラーであることが更に望ましい。誘電体多層膜15は、例えば、さらに具体的には、誘電体多層膜15は、例えば650nm付近など、600nmから700nmまでの間に短波長反射、長波長透過の立ち上がり波長を有し、400nm以下に長波長反射、短波長透過の立ち上がり波長を有してもよい。
以上のように構成された反射ミラー10によれば、赤外域については主にAu膜12により、可視域(及び紫外域)については主に誘電体多層膜15により高い反射率が実現されるため、可視域又は紫外域から赤外域までの広い帯域で高い反射率を実現することができる。また、誘電体多層膜15は一般に温湿度に対する高い耐久性を有している。また、Au膜12もAg膜に比べて温湿度に対する高い耐久性を有している。このため、反射ミラー10によれば、Ag膜上に保護膜が形成された従来の広帯域ミラーよりも、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。従って、反射ミラー10によれば、可視域又は紫外域から赤外域までの広い帯域での高い反射率と温湿度に対する高い耐久性とを両立することができる。
反射ミラー10は、顕微鏡を含む光学装置の分野で広く利用され得るが、赤外光と可視光(又は紫外域)が併用される光学装置、例えば、赤外顕微鏡、ラマン顕微鏡、又は、二光子励起顕微鏡などの多光子励起顕微鏡での利用に特に好適である。以下、反射ミラー10を備える顕微鏡の一例を示す。
図3は、本発明の一実施形態に係る反射ミラー10を備えた顕微鏡100の構成を示す図である。図3では、赤外光は実線で、可視光は一点鎖線で示されている。顕微鏡100は、可視光を標本Sに照射して励起する1光子励起(SPE)イメージングと赤外光を標本Sに照射して励起する二光子励起(MPE)イメージングを行うことができるレーザ走査型の蛍光顕微鏡である。顕微鏡100は、一光子励起顕微鏡でもあり、且つ、二光子励起顕微鏡である。
顕微鏡100は、図3に示すように、対物レンズ110と、一光子励起用のレーザ101及び検出器111と、二光子励起用のレーザ102及び検出器112と、走査光学系107と、各種ミラー(ダイクロイックミラー103、ダイクロイックミラー104、ダイクロイックミラー105、金ミラー106、反射ミラー10a、反射ミラー10b)を備えている。
金ミラー106は、レーザ102からの赤外光のみが入射する位置に配置されたミラーである。金ミラー106は、赤外域に高い反射率を有しているため、レーザ102からの赤外光を効率よく反射することができる。
反射ミラー10a及び反射ミラー10bは、上述した反射ミラー10と同様のミラーであり、Au膜12上に可視域でAu膜12よりも高い反射率を有する誘電体多層膜15が形成されたミラーである。反射ミラー10a及び反射ミラー10bは、レーザ101からの可視光と、その可視光により励起された標本Sで発生した蛍光(可視光)と、レーザ102からの赤外光と、が入射する位置に配置されている。反射ミラー10a及び反射ミラー10bは、可視域から赤外域までの広い帯域での高い反射率を有しているため、可視光(蛍光を含む)及び赤外光を効率よく反射することができる。
なお、反射ミラー10aは、ガルバノスキャナなどの走査手段を構成するミラーである。一方、反射ミラー10bは、光路中に挿脱自在に配置されたミラーである。例えば図示しない透過照明手段などで照明された標本Sを、目視観察する場合には、反射ミラー10bは光路外に取り外される。
以上のように構成された顕微鏡100によれば、一光子励起イメージングと二光子励起イメージングのいずれにおいても、反射ミラー10a及び反射ミラー10bで光を効率的に反射することができる。このため、明るい蛍光画像を取得することができる。特に、二光子励起イメージングでは、蛍光の発光効率が励起光の平均パワーの2乗に比例し、その結果、蛍光の発光効率の劣化も反射率の劣化分の2乗で効いてくる。このため、反射率の高い反射ミラー10a及び反射ミラー10bは極めて有用である。さらに、反射ミラー10a及び反射ミラー10bは、Ag膜が形成された従来の広帯域ミラーに比べて高い耐久性を有しているため、反射ミラーの交換頻度を低く抑えることができる。
以下、各実施例で、上述した反射ミラー10の具体例について説明する。
本実施例に係る反射ミラーは、図1で示すように、基板11と、基板11上に形成されたAu膜12と、Au膜12上に形成されたダイクロイックミラーである誘電体多層膜15と、を備えている。基板11は、株式会社オハラ社の光学ガラスS−BSL7である。Au膜12の膜厚は、80nmである。
誘電体多層膜15は、TiOからなる蒸着膜である高屈折率層13と、SiOからなる蒸着膜である低屈折率層14とを、交互に積層した光学薄膜の積層体である。TiOからなる蒸着膜とSiOからなる蒸着膜の屈折率と吸収係数は、図4に示すとおりである。なお、SiOからなる蒸着膜の吸収係数は、10−6以下であるため、図4では0と記載されている。
誘電体多層膜15の膜構成は、設計波長λ0=600nmとすると、基板11側から空気側に向かって、以下のとおりである。ここで、Hは高屈折率層13を、Lは低屈折率層14を、H、Lの前の数値は設計波長λ0×1/4=1として算出された各層の膜厚を示している。なお、小数点の前の0は省略して記載されている。
誘電体多層膜15
.3933H .72682L .61295H .50916L .57695H .65639L .58225H .68394L .53476H .70861L .62952H .64346L .5804H .67874L .5537H .7128L .56974H .58891L .59547H .69449L .62499H .6801L .61114H .71838L .65609H .73035L .60771H .63278L .63942H .75466L .63918H .70997L .62651H .71922L .71487H .83822L .74725H .80055L .66412H .90132L .79718H .82424L .76094H .82899L .7995H .85687L .82086H .86419L .83028H .87225L .83317H .87523L .82739H .85338L .79906H .84531L .78325H .79256L .6926H 1.03062L .91033H 1.11103L .94956H 1.03235L .89546H 1.11273L 1.02124H 1.09312L .89429H 1.08402L .94595H 1.14538L .8992H 1.10017L .95718H 1.11426L .91803H 1.05893L .91007H 1.12409L 1.03133H 1.89058L
図5は、本実施例に係る反射ミラー、Au膜12、及び、誘電体多層膜15の分光反射率を示した図である。反射率は、いずれも入射角45度における反射率である。誘電体多層膜15(DM単体)の分光反射率を示す線L11と、Au膜12の分光反射率を示す線L13とを比較すると、明らかなように、誘電体多層膜15は、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有している。
本実施例に係る反射ミラーによれば、図5の線L12に示されるように、可視域から赤外域までの広い範囲で高い反射率を実現しつつ、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。
本実施例に係る反射ミラーは、誘電体多層膜の膜構成が誘電体多層膜15の膜構成とは異なる点が、実施例1に係る反射ミラーとは異なっている。その他の点は、実施例1に係る反射ミラーと同様である。
本実施例に係る誘電体多層膜は、TaからなるIAD(Ion assisted deposition)膜である高屈折率層と、SiOからなるIAD膜である低屈折率層とを、交互に積層した光学薄膜の積層体である。TaからなるIAD膜とSiOからなるIAD膜の屈折率と吸収係数は、図6に示すとおりである。なお、SiOからなるIAD膜の吸収係数は、10−6以下であるため、図6では0と記載されている。
本実施例に係る誘電体多層膜の膜構成は、設計波長λ0=600nmとすると、基板11側から空気側に向かって、以下のとおりである。ここで、Hは高屈折率層を、Lは低屈折率層を、H、Lの前の数値は設計波長λ0×1/4=1として算出された各層の膜厚を示している。なお、小数点の前の0は省略して記載されている。また、()の後ろの数値は()内の構成の繰り返し回数を示している。
誘電体多層膜
(.5775H .6825L)8 (.6825H .7665L)8 (.861H .8925L)8 (1.05H 1.05L)8 1.05H 1.785L
図7は、本実施例に係る反射ミラー、Au膜12、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。反射率は、いずれも入射角45度における反射率である。誘電体多層膜(DM単体)の分光反射率を示す線L21と、Au膜12の分光反射率を示す線L23とを比較すると明らかなように、誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有している。さらに、350nmから600nmの範囲でもAu膜12よりも高い反射率を有している。
本実施例に係る反射ミラーによれば、実施例1と同様に、図7の線L22に示されるように、可視域から赤外域までの広い範囲で高い反射率を実現しつつ、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。さらに、紫外域においても高い反射率を実現することができる。このため、3光子励起を行う多光子励起顕微鏡などにも利用することができる。
本実施例に係る反射ミラーは、誘電体多層膜の膜構成が誘電体多層膜15の膜構成とは異なる点が、実施例1に係る反射ミラーとは異なっている。その他の点は、実施例1に係る反射ミラーと同様である。
本実施例に係る誘電体多層膜は、実施例2に係る誘電体多層膜と同様に、TaからなるIAD(Ion assisted deposition)膜である高屈折率層と、SiOからなるIAD膜である低屈折率層とを、交互に積層した光学薄膜の積層体である。TaからなるIAD膜とSiOからなるIAD膜の屈折率と吸収係数は、図6に示すとおりである。
本実施例に係る誘電体多層膜の膜構成は、設計波長λ0=600nmとすると、基板11側から空気側に向かって、以下のとおりである。ここで、Hは高屈折率層を、Lは低屈折率層を、H、Lの前の数値は設計波長λ0×1/4=1として算出された各層の膜厚を示している。なお、小数点の前の0は省略して記載されている。また、()の後ろの数値は()内の構成の繰り返し回数を示している。
誘電体多層膜
(.68H .76L)8 (.86H .89L)8 (1.05H 1.1L)8 1.05H 1.785L
図8は、本実施例に係る反射ミラー、Au膜12、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。反射率は、いずれも入射角45度における反射率である。誘電体多層膜(DM単体)の分光反射率を示す線L31と、Au膜12の分光反射率を示す線L33とを比較すると明らかなように、誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有している。さらに、350nmから650nmの範囲でもAu膜12よりも高い反射率を有している。
本実施例に係る反射ミラーによれば、実施例1と同様に、図8の線L32に示されるように、可視域から赤外域までの広い範囲で高い反射率を実現しつつ、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。さらに、紫外域においても高い反射率を実現することができる。このため、3光子励起を行う多光子励起顕微鏡などにも利用することができる。
本実施例に係る反射ミラーは、誘電体多層膜の膜構成が誘電体多層膜15の膜構成とは異なる点が、実施例1に係る反射ミラーとは異なっている。その他の点は、実施例1に係る反射ミラーと同様である。
本実施例に係る誘電体多層膜は、実施例2及び実施例3に係る誘電体多層膜と同様に、TaからなるIAD(Ion assisted deposition)膜である高屈折率層と、SiOからなるIAD膜である低屈折率層とを、交互に積層した光学薄膜の積層体である。TaからなるIAD膜とSiOからなるIAD膜の屈折率と吸収係数は、図6に示すとおりである。
本実施例に係る誘電体多層膜の膜構成は、設計波長λ0=600nmとすると、基板11側から空気側に向かって、以下のとおりである。ここで、Hは高屈折率層を、Lは低屈折率層を、H、Lの前の数値は設計波長λ0×1/4=1として算出された各層の膜厚を示している。なお、小数点の前の0は省略して記載されている。
誘電体多層膜
.5896H .79954L .67841H .5902L .61871H .7864L .7018H .81667L .6655H .70363L .67981H .81294L .64345H .63555L .65188H .87178L .83445H .96228L .85763H .78846L .84448H .85255L .82139H .98332L .91949H 1.01704L .89139H .77987L .71475H .82288L .94151H 1.02223L .92208H 1.09584L 1.05267H 1.08257L 1.03665H 1.16557L 1.0454H 1.06684L 1.05624H 1.16198L 1.07658H 1.0496L 1.01611H 1.0963L 1.06231H 1.07625L 1.06196H 2.05828L
図9は、本実施例に係る反射ミラー、Au膜12、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。反射率は、いずれも入射角45度における反射率である。誘電体多層膜(DM単体)の分光反射率を示す線L41と、Au膜12の分光反射率を示す線L43とを比較すると明らかなように、誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有している。さらに、350nmから650nmの範囲でもAu膜12よりも高い反射率を有している。
本実施例に係る反射ミラーによれば、実施例1と同様に、図9の線L42に示されるように、可視域から赤外域までの広い範囲で高い反射率を実現しつつ、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。さらに、紫外域においても高い反射率を実現することができる。このため、3光子励起を行う多光子励起顕微鏡などにも利用することができる。
本実施例に係る反射ミラーは、誘電体多層膜の膜構成が誘電体多層膜15の膜構成とは異なる点が、実施例1に係る反射ミラーとは異なっている。その他の点は、実施例1に係る反射ミラーと同様である。
本実施例に係る誘電体多層膜は、TiOからなる蒸着膜である高屈折率層と、MgFからなる蒸着膜である低屈折率層とを、交互に積層した光学薄膜の積層体である。TiOからなる蒸着膜とMgFからなる蒸着膜の屈折率と吸収係数は、図10に示すとおりである。なお、MgFからなる蒸着膜の吸収係数は、10−6以下であるため、図10では0と記載されている。
本実施例に係る誘電体多層膜の膜構成は、設計波長λ0=600nmとすると、基板11側から空気側に向かって、以下のとおりである。ここで、Hは高屈折率層を、Lは低屈折率層を、H、Lの前の数値は設計波長λ0×1/4=1として算出された各層の膜厚を示している。なお、小数点の前の0は省略して記載されている。また、()の後ろの数値は()内の構成の繰り返し回数を示している。
誘電体多層膜
(.68H .76L)8 (.86H .89L)8 (1.05H 1.1L)8 1.05H 1.785L
図11は、本実施例に係る反射ミラー、Au膜12、及び、誘電体多層膜の分光反射率を示した図である。反射率は、いずれも入射角45度における反射率である。誘電体多層膜(DM単体)の分光反射率を示す線L51と、Au膜12の分光反射率を示す線L53とを比較すると明らかなように、誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲でAu膜12よりも高い反射率を有している。さらに、400nmから650nmの範囲でもAu膜12よりも高い反射率を有している。
本実施例に係る反射ミラーによれば、実施例1と同様に、図11の線L52に示されるように、可視域から赤外域までの広い範囲で高い反射率を実現しつつ、温湿度に対する高い耐久性を実現することができる。
上述した各実施例は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。反射ミラー及び顕微鏡は、特許請求の範囲により規定される本発明の思想を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。この明細書で説明される個別の実施例の文脈におけるいくつかの特徴を組み合わせて単一の実施例としてもよい。
例えば、図3では、反射ミラーは、1光子励起イメージングの照明光路兼検出光路中に配置されているが、可視光と赤外光が入射する位置に配置されればよく、例えば、2光子励起イメージングの照明光路兼検出光路中に配置されてもよい。また、図3では、二光子励起顕微鏡が例示されているが、反射ミラーはラマン顕微鏡や赤外顕微鏡に用いられてもよく、これらの顕微鏡の照明光路と検出光路の少なくとも一方に配置されてもよい。
なお、反射ミラーは、400nmから1500nmの帯域で90%以上の平均反射率を有することが望ましく、350nmから2000nmの帯域で90%以上の平均反射率を有することが更に望ましい。
10、10a、10b 反射ミラー
11 基板
12 Au膜
13 高屈折率層
14 低屈折率層
15 誘電体多層膜
100 顕微鏡
101、102 レーザ
103、104、105 ダイクロイックミラー
106 金ミラー
107 走査光学系
110 対物レンズ
111、112 検出器
S 標本

Claims (6)

  1. 基板上に形成されたAu膜と、
    前記Au膜上に形成された誘電体多層膜であって、可視域において前記Au膜よりも高い反射率を有する誘電体多層膜と、を備える
    ことを特徴とする反射ミラー。
  2. 請求項1に記載の反射ミラーにおいて、
    前記誘電体多層膜は、少なくとも400nmから600nmの範囲で前記Au膜よりも高い反射率を有するように、高屈折率膜と、前記高屈折率膜の屈折率よりも低い屈折率を有する低屈折率膜と、を交互に積層した誘電体多層膜である
    ことを特徴とする反射ミラー。
  3. 請求項2に記載の反射ミラーにおいて、
    前記高屈折率膜は、TiO、又は、Taからなり、
    前記低屈折率膜は、SiO、又は、MgFからなる
    ことを特徴とする反射ミラー。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の反射ミラーにおいて、
    前記Au膜は、80nm以上の膜厚を有する
    ことを特徴とする反射ミラー。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の反射ミラーを備える
    ことを特徴とする顕微鏡。
  6. 請求項5に記載の顕微鏡において、
    前記顕微鏡は、赤外顕微鏡、ラマン顕微鏡、又は、二光子励起顕微鏡である
    ことを特徴とする顕微鏡。
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