JP2016160904A - 異常検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼状態を検知するためのセンサを追加して設けることなく、既存のA/Fセンサからの出力電流に基づいて、内燃機関の燃焼状態の異常を検出することのできる異常検出装置を提供する。【解決手段】この異常検出装置100は、内燃機関10の排気配管30に設けられており、排気配管30を通る排ガスの酸素分圧に基づいて出力電流を変化させるA/Fセンサ120と、A/Fセンサ120からの出力電流に基づいて、内燃機関10の燃焼状態に異常が生じたか否かを判定する制御部110と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の燃焼状態の異常を検出する異常検出装置に関する。
車両に備えられる内燃機関は、燃料と空気との混合気体を内部で燃焼させ、これにより駆動力を生じさせるものである。混合気体における空燃比は理論空燃比となるように制御されるのが一般的であるが、近年では、燃費向上のために、理論空燃比よりも空気の比率を高めるような制御(以下、「リーン制御」と称する)の採用が検討されている。
また、内燃機関から排出された排ガスの一部を内燃機関に戻して再利用するような構成の車両において、燃費向上のためにこれまでよりも多量の排ガスを内燃機関に戻すような制御(以下、「大量EGR制御」と称する)の採用も検討されている。
リーン制御又は大量EGR制御が行われているときのように、燃料の希釈率が大きい運転条件のときには、内燃機関で生じる燃焼は比較的不安定な状態となる。このため、内燃機関において燃焼が進行する速度が低下したり、失火が生じたりする可能性が高くなりやすい。このような現象、すなわち燃焼状態の異常が生じた場合には、燃焼の安定性を向上させるために、例えば空気の供給量や着火のタイミングといった運転条件を変更する必要がある。
そこで、燃焼状態の異常を検知するための異常検出装置として、これまでに種々の態様のものが提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の異常検出装置(失火検出装置)では、排ガスの通路である排気通路に圧力センサを設けており、当該圧力センサによって測定された圧力の変動に基づいて、内燃機関の燃焼状態の異常を検知する構成となっている。
内燃機関及びその周辺には、空燃比を測定するためのA/Fセンサやクランク角センサ等、様々な種類のセンサが設けられている。内燃機関は、これらセンサからの測定値に基づいてその動作が制御されている。従って、燃焼状態の異常を検知することを目的として更にセンサを追加することは、コストの上昇、及び制御の複雑化を引き起こすものであるから、望ましいものではない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃焼状態を検知するためのセンサを追加して設けることなく、既存のA/Fセンサからの出力電流に基づいて、内燃機関の燃焼状態の異常を検出することのできる異常検出装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る異常検出装置は、内燃機関の排気通路に設けられており、排気通路を通る排ガスの酸素分圧に基づいて出力電流を変化させるA/Fセンサと、A/Fセンサからの出力電流に基づいて、内燃機関の燃焼状態に異常が生じたか否かを判定する判定部と、を備えたことを特徴とする。
このような構成の異常検出装置は、既存のA/Fセンサをその構成の一部とするものである。空燃比制御のためのセンサであるA/Fセンサが、内燃機関の燃焼状態に異常が生じたかどうかを判定するためのセンサとしても用いられる。このため、燃焼状態を検出するためのセンサを追加して設けることなく、燃焼状態の異常を検出することができる。
本発明によれば、燃焼状態を検知するためのセンサを追加して設けることなく、既存のA/Fセンサからの出力電流に基づいて内燃機関の燃焼状態の異常を検出することのできる異常検出装置が提供される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、本実施形態に係る異常検出装置100について説明する。異常検出装置100は、内燃機関10を備えた車両GCに搭載されており、内燃機関10における燃焼状態の異常を検出するための装置として構成されている。
異常検出装置100の具体的な構成や実行される制御の説明に先立ち、先ず車両GCの構成について説明する。図1では、車両GCのうち内燃機関10及びその周辺の構成のみが模式的に示されており、その他の構成、例えば制動装置や操舵装置等については図示が省略されている。車両GCは、内燃機関10と、吸気配管20と、排気配管30と、を備えている。
内燃機関10は、4つの気筒11を備えたガソリンエンジンである。それぞれの気筒11の構成は互いに同一であるから、図1においては単一の気筒11のみが図示されている。ただし、後の説明においては、4つの気筒11をそれぞれ区別して、「第1気筒11A」、「第2気筒11B」、「第3気筒11C」、及び「第4気筒11D」と表記することがある。
尚、本発明に係る異常検出装置100が搭載される対象は、上記のような態様の内燃機関10を備えた車両に限定されない。例えば、単一の気筒からなる内燃機関10を備えた車両であっても、本発明に係る異常検出装置100を用いることができる。
気筒11は、吸気バルブ12と、排気バルブ13と、点火プラグ14と、ピストン15と、クランク角センサ18と、インジェクタ19と、を備えている。また、気筒11の内部には、燃料と空気との混合気体が燃焼する空間として燃焼室SPが形成されている。
吸気バルブ12は、吸気配管20と気筒11との接続部分に配置されたバルブである。吸気バルブ12が開状態となることにより、燃焼室SPに対する空気の供給が開始される。また、吸気バルブ12が閉状態となることにより、燃焼室SPに対する空気の供給が停止される。
排気バルブ13は、排気配管30と気筒11との接続部分に配置されたバルブである。排気バルブ13が開状態となることにより、燃焼室SPから排気配管30に向けた排ガスの排出が開始される。また、排気バルブ13が閉状態となることにより、燃焼室SPから排気配管30に向けた排ガスの排出が停止される。
吸気バルブ12及び排気バルブ13のそれぞれの開閉は、不図示の開閉機構によりピストン15の動作と同期して行われる。吸気バルブ12及び排気バルブ13がそれぞれ適切なタイミングで開閉することで、気筒11では所謂吸気行程、圧縮行程、燃焼行程、及び排気行程が順に実行されることとなる。
点火プラグ14は、火花放電を行うことにより、燃焼室SP内に存在する燃料及び空気の混合気体に着火するものである。点火プラグ14によって着火が行われるタイミング、すなわち燃焼行程が開始されるタイミングは、車両GCが備えるECU(不図示)によって制御される。
ピストン15は、気筒11内において上下に動く部材である。既に述べた燃焼室SPは、気筒11内の空間のうち、ピストン15よりも上方側の部分となっている。
圧縮行程においては、ピストン15が上方に移動することにより燃焼室SPの容積が小さくなって混合気体が圧縮される。燃焼行程においては、燃焼室SPで生じた燃焼(爆発)によりピストン15が下方に押し下げられる。ピストン15の下方側には、コンロッド16やクランクシャフト17が配置されている。ピストン15の上下運動は、これらクランクシャフト17等によって回転運動に変換される。これにより、燃焼室SPにおいて生じた爆発力が車両GCの駆動力に変換される。
クランク角センサ18は、クランク角、すなわちクランクシャフト17の回転角度を検知するためのセンサである。クランク角センサ18によって検知されたクランク角は、車両のECU、及び制御部110の両方に入力される。
インジェクタ19は、燃焼室SP内に燃料を噴射するための開閉弁である。つまり、内燃機関10は筒内直接噴射方式のものとなっており、インジェクタ19からの燃料は燃焼室SP内に直接噴射される。インジェクタ19の開閉動作、すなわち、燃焼室SP内に燃料が供給されるタイミングや供給量は、車両GCが備えるECUにより制御される。
吸気配管20は、気筒11に空気を供給するための配管である。吸気配管20にはスロットルバルブ(不図示)が配置されている。運転者のアクセル操作に応じてスロットルバルブが開閉することで、気筒11に供給される空気の流量が調整される。
吸気配管20の途中には、コンプレッサー41が配置されている。コンプレッサー41は、排気配管30内に配置されたタービン42と共に過給装置40(ターボチャージャー)を構成するものである。排気配管30内を排ガスが流れると、それに伴ってタービン42が回転する。過給装置40が動作している際には、タービン42の回転によってコンプレッサー41が動作し、吸気配管20のうちコンプレッサー41よりも下流側の空気圧が上昇する。
例えば車両GCのトルクが低下した際には、過給装置40が動作を開始することにより高い圧力の空気が気筒11に供給されるようになる。その結果、車両GCのトルクが上昇する。過給装置40の動作の開始及び停止は、車両GCが備えるECUにより制御される。
排気配管30は、気筒11における燃焼で生じた排ガスを、車両GCの外に排出するための配管である。排気配管30には、既に述べたタービン42の他、A/Fセンサ120が配置されている。また、排気配管30には不図示の三元触媒も配置されている。A/Fセンサ120は、排気配管30を通る排ガスの酸素分圧を検知するためのセンサであって、排気配管30においてタービン42よりも上流側となる位置に配置されている。
尚、図1には示されていないが、排気配管30の上流側部分は、それぞれの気筒11に接続されるよう複数(4つ)に分岐しており、所謂マニホールドを構成している。各気筒11からの排ガスの合流箇所は、A/Fセンサ120が設けられている箇所よりも上流側となっている。
異常検出装置100の構成について説明する。異常検出装置100は、上述のA/Fセンサ120と、制御部110とにより構成されている。
A/Fセンサ120の具体的な構成について、図2を参照しながら説明する。A/Fセンサ120は、固体電解質層121と、拡散抵抗層122と、遮蔽層123と、絶縁層124とを有している。
固体電解質層121は、シート状に形成された部分安定化ジルコニアからなる層である。固体電解質層121の一方の面には電極125が形成され、他方の面には電極126が形成されている。
拡散抵抗層122は、多孔質のアルミナからなる層であり、固体電解質層121のうち電極125が形成されている面を覆うように形成されている。拡散抵抗層122の内部には、被測定ガス室122Aが形成されている。被測定ガス室122Aは、拡散抵抗層122の内壁面、後述の遮蔽層123、及び固体電解質層121のうち電極125が形成されている面によって区画された空間となっている。排気配管30内の排ガスは、拡散抵抗層122の内部を通って被測定ガス室122Aに流入し、電極125に到達する。
遮蔽層123は、緻密なアルミナからなる層であり、拡散抵抗層122のうち固体電解質層121側とは反対側の面を覆うように形成されている。遮蔽層123は、拡散抵抗層122の内部に流入する排ガスの量を抑制するための層である。
絶縁層124は、緻密なアルミナからなる層であり、固体電解質層121のうち拡散抵抗層122側とは反対側の面を覆うように形成されている。絶縁層124は、他の層よりも比較的厚めに形成されており、その内部には大気導入室127が形成されている。大気導入室127は、絶縁層124の内壁面、及び固体電解質層121のうち電極126が形成されている面によって区画された空間となっている。
大気導入室127には、排気配管30の外側の気体、すなわち大気が導入されている。このため、大気導入室127内の気圧は常に大気圧となっており、大気導入室127内の酸素分圧は大気の酸素分圧と常に等しくなっている。
絶縁層124の内部には、ヒータ128が埋設されている。ヒータ128は、例えばタングステン等の金属からなる発熱体である。外部からヒータ128に電力が供給されると、電流が流れることによりヒータ128が発熱し、固体電解質層121を含むA/Fセンサ120全体の温度が上昇する。固体電解質層121の温度が所謂活性温度以上になると、固体電解質層121は酸素イオンを透過し得る状態(活性状態)となる。
ヒータ128の発熱によって固体電解質層121が活性状態になると、電極125と電極126との間には、電源装置VSにより電圧が印加される。これにより、固体電解質層121では、電極125側の酸素分圧と電極126側の酸素分圧との差に応じて、酸素イオンが移動する状態となる。
排気配管30を通る排ガスの酸素分圧(被測定ガス室122A内の酸素分圧もこれに等しい)が低下すると、当該酸素分圧と大気導入室127内の酸素分圧との差が小さくなり、酸素イオンの移動量も小さくなる。その結果、電源装置VSと固体電解質層121との間を流れる電流は小さくなる。
一方、排気配管30を通る排ガスの酸素分圧が上昇すると、当該酸素分圧と大気導入室127内の酸素分圧との差が大きくなり、酸素イオンの移動量も大きくなる。その結果、電源装置VSと固体電解質層121との間を流れる電流は大きくなる。
電源装置VSと電極126とを繋ぐ電力供給経路の途中には、電流計129が配置されている。電源装置VSと固体電解質層121との間を流れる電流の大きさは、電流計129により常に計測されており、後述の制御部110に向けて送信されている。電流計129により計測される電流のことを、以下ではA/Fセンサ120の「出力電流」とも称する。
このように、A/Fセンサ120は、排気配管30を通る排ガスの酸素分圧に基づいて出力電流を変化させるものとなっている。排気配管30内の酸素分圧が高くなれば出力電流は大きくなり、排気配管30内の酸素分圧が低くなれば出力電流は小さくなる。
尚、A/Fセンサ120の出力電流の値は、制御部110に向けて送信されている他、車両のECUに向けても送信されている。ECUは、A/Fセンサ120の出力電流に基づいて、内燃機関10の気筒11における空燃比を所定の目標値に一致させる制御を行う。所定の目標値とは例えば理論空燃比であるが、理論空燃比よりもリーンな値であってもよい。
つまり、A/Fセンサ120は、車両のECUが空燃比の状態を検知するためのセンサであることに加えて、異常検出装置100が燃焼状態の異常を検出するためのセンサでもある。
図1に戻って説明を続ける。制御部110は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムである。制御部110は、A/Fセンサ120から出力電流の大きさを受信し、これにより内燃機関10の燃焼状態に異常が生じたかどうかを判定する。当該判定を、以下では「異常判定」とも称する。
制御部110は、車両のECUと双方向に通信を行い、これにより車両の運転状態を変更させることが可能となっている。車両の運転状態とは、例えば内燃機関10の回転数や、点火プラグ14による点火のタイミング、気筒11への空気の導入量(スロットルバルブの開度)等である。異常検出装置100は、検出された燃焼状態の異常の程度に応じて、車両の運転状態を変化させ、これにより燃焼状態を正常に戻す(燃焼異常の程度を小さくする)ことが可能となっている。
本実施形態では、制御部110は、車両が備えるECUとは別の装置として構成されている。本発明の実施態様としてはこのようなものに限定されず、車両が備えるECUと制御部110とが一体の制御装置として構成されているような態様であってもよい。
図3を参照しながら、異常検出装置100による異常判定の方法について説明する。図3(A)は、リーン条件の下で内燃機関10が動作している時における、排気圧力の時間変化(ただし、横軸はクランク角とした。他も同様)を示したグラフである。リーン条件とは、理論空燃比よりも燃料が希薄となるような(リーンな空燃比となるような)運転条件のことである。排気圧力とは、排気配管30のうち最も上流側の部分(排気バルブ13の近傍)における排ガスの圧力である。図3(A)の線G10は、燃焼状態の異常が生じていないときにおける排気圧力の時間変化を示している。図3(A)の線G11は、燃焼状態の異常(失火)が生じた場合における排気圧力の時間変化を示している。
図3(B)は、リーン条件の下で内燃機関10が動作している時における、出力電流の時間変化を示したグラフである。図3(B)の線G20は、燃焼状態の異常が生じていないときにおける出力電流の時間変化を示している。図3(B)の線G21は、燃焼状態の異常が生じた場合における出力電流の時間変化を示している。
排気圧力は、各気筒11の排気バルブ13が開かれると共に急激に上昇し、排気バルブ13が閉じられた後においては減少して行く。このため、図3(A)の線G10に示されるように、燃焼状態の異常が生じていない通常時においては、排気圧力は概ね一定の振幅及び周期で脈動している。
同様に、排ガスの酸素分圧は、各気筒11の排気バルブ13が開かれると共に上昇し、排気バルブ13が閉じられた後においては減少して行く。このため、図3(B)の線G20に示されるように、燃焼状態の異常が生じていない通常時においては、出力電流も概ね一定の振幅及び周期で脈動している。ただし、排気バルブ13が開かれてから、排ガスがA/Fセンサ120の位置に到達するまでには一定のタイムラグがある。従って、排気圧力の変化を示す線G10ピークの位置と、出力電流の変化を示す線G20ピークの位置とは一致しない。
本実施形態では、通常時において出力電流が変化し得る範囲として、通常時範囲A1が設定されている。通常時範囲A1は、第1閾値TH1と、第1閾値TH1よりも大きい第2閾値TH2との間の範囲である。後に詳しく説明するように、制御部110では、出力電流の値が通常時範囲A1を超えたか否かに基づいて異常判定が行われる。
内燃機関10は、既に述べたように4つの気筒11を備えている。各気筒11におけるそれぞれの排気バルブ13の開閉は、第1気筒11A、第3気筒11C、第4気筒11D、第2気筒11Bの順に行われる。図3(A)では、第1気筒11Aからの排ガスの排出に伴う線G10のピークに符号P11を付している。以下では、当該ピークを「ピークP11」とも表記する。
同様に、第2気筒11Bからの排ガスの排出に伴う線G10のピーク(ピークP12)には符号P12を付している。第3気筒11Cからの排ガスの排出に伴う線G10のピーク(ピークP13)には符号P13を付している。第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴う線G10のピーク(ピークP14)には符号P14を付している。
図3(B)の線G20の各ピークについても、上記と同様に符号を付している。第1気筒11Aからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP21)には符号P21を付している。第2気筒11Bからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP22)には符号P22を付している。第3気筒11Cからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP23)には符号P23を付している。第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP24)には符号P24を付している。
いずれかの気筒11において失火が生じると、排気圧力を示すグラフ、及び出力電流を示すグラフの波形はいずれも変化する。図3(A)の線G11、及び図3(B)の線G21では、第3気筒11Cで失火が生じた場合における、排気圧力の変化及び出力電流の変化がそれぞれ示されている。失火が生じた第3気筒11Cの排気バルブ13が開いた時点におけるクランク角は、図3では角AG1として示されている。
図3(A)の線G11に示されるように、第3気筒11Cで失火が生じると、ピークP13に対応する排気圧力のピークは生じず、クランク角が角AG1となった以降も排気圧力は減少して行く。これは、第3気筒11Cから排出されるはずだった高圧の排ガスが、排気配管30内に供給されなかったことに起因する。その後、第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴い、排気圧力は再び上昇し、その後はまた周期的に変動するようになる。
上記のような排気圧力の低下の影響により、出力電流の波形も変化する。図3(B)の線G21に示されるように、ピークP23に対応する出力電流のピークは生じず、第3気筒11Cで失火が生じた時点(角AG1)以降においては、出力電流は低下して行く。これは、排気配管30内の圧力が低下したことに伴って、電極125の近傍における酸素分圧が低下したことに起因する。
このように、A/Fセンサ120は、その周囲の排ガスの圧力に応じて出力電流が変化するという特性がある。尚、排気配管30内における圧力の伝達速度は比較的速い(音速)ので、失火が生じるとほぼ同時に出力電流は減少して行く。図3(B)では、出力電流が最も小さくなった時点におけるクランク角が、角AG2として示されている。
失火が生じた第3気筒11Cでは、混合気体の燃焼が不十分にしか生じないので、排ガスには燃焼しなかった酸素が多く含まれた状態となっている。このような排ガスは、排気バルブ13が開かれてから、排気配管30を通ってA/Fセンサ120に到達する。このため、出力電流は次第に増加して行き、最終的には、通常時のピーク(ピークP24等)よりも高いピークとなるまで増加する。
(失火により生じた)酸素を多く含む排ガスの移動速度は、排気配管30内における圧力の伝達速度よりも遅い。このため、第3気筒11Cの失火により出力電流が最も大きくなるタイミング(角AG3)は、A/Fセンサ120の位置で排ガスの圧力が低下したタイミング(角AG2)よりも遅れたものとなっている。
本実施形態では、通常時においてはピークP24が現れるはずのタイミングと、出力電流が最も大きくなるタイミング(角AG3)とが概ね一致している。その結果、第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴う線G20のピークは、第3気筒11Cの失火の影響によるピーク内に埋もれてしまっている。
以降は、失火が生じていない他の気筒11からの排ガスが、A/Fセンサ120に到達する。このため、出力電流の波形は再び脈動するようになり、通常時の波形(線G20)に近づいていく。
本実施形態では、A/Fセンサ120からの出力電流の波形、すなわち、内燃機関10の燃焼サイクルに同期して変動する出力電流の値に基づいて、いずれかの気筒11に失火が生じたと判定する。上記のようなリーン条件の下では、出力電流の値が低下して閾値TH1を下回った場合に、失火が生じたと判定する。また、出力電流の値が低下して閾値TH1を下回った後、上昇して所定の閾値TH3を上回った場合には、程度の高い失火(完全な失火)が生じたと判定する。図3(B)に示されるように、閾値TH3は閾値TH2よりも大きな値として設定されている。
このように、内燃機関10の空燃比を検出するためのA/Fセンサ120が、本実施形態では燃焼異常を検知するためのセンサとしても用いられている。既存のセンサを活用することにより、車両GCの全体におけるセンサ数は抑制され、コストが低く抑えられている。
尚、閾値TH1、閾値TH2、及び閾値TH3は、予め固定値として設定されていてもよいのであるが、本実施形態では都度更新される閾値として設定されている。具体的には、正常時(線G20)における出力電流の平均値AVL(脈動の中心ともいえる)が常に制御部110で算出されており、平均値AVLと閾値TH1との差、閾値TH2と平均値AVLとの差、及び、閾値TH3と平均値AVLとの差が何れも常に一定となるように、閾値TH1、閾値TH2、及び閾値TH3が更新されている。つまり、閾値TH1、閾値TH2、及び閾値TH3は、出力電流の変動の履歴に応じて都度変更されている。
このため、正常時における出力電流の変動を示す曲線(線G20)の全体が、仮に上方側又は下方側にシフトした場合であっても、出力電流に基づく燃焼状態の異常の判定基準が変化することがない。このため、常に同一の基準に基づいて、失火などの燃焼異常を検知することができる。
閾値TH1等は、上記のように出力電流の変動の履歴に応じて更新されてもよいのであるが、車両GCの運転条件に応じて更新されてもよい。例えば、内燃機関10の回転数と、設定すべき閾値TH1等との対応関係が予めマップとして記憶されており、内燃機関10の回転数に対応した閾値TH1等が都度設定されるような態様であってもよい。
本実施形態では、上記のような失火の他、所謂「燃焼遅れ」についても、出力電流の変化に基づき検知することが可能となっている。燃焼遅れとは、気筒11内における燃焼が不安定となり、燃焼が気筒11の全体に広がる速度が通常よりも低下するような現象のことである。
図4を参照しながら、上記燃焼遅れについて説明する。図4(A)は、リーン条件の下で内燃機関10が動作しているときにおける、筒内圧力の時間変化(ただし、横軸はクランク角とした。他も同様)を示したグラフである。筒内圧力とは、気筒11の内部圧力、つまり燃焼室SP内における圧力のことである。図4(A)の線G30は、燃焼状態の異常が生じていないときにおける、第4気筒11Dの筒内圧力の時間変化を示している。図4(A)の線G31は、燃焼遅れが生じた場合における、第4気筒11Dの筒内圧力の時間変化を示している。
図4(B)は、リーン条件の下で内燃機関10が動作しているときにおける、出力電流の時間変化を示したグラフである。図4(B)の線G40は、図3(B)の線G30と同様に、燃焼状態の異常が生じていないときにおける出力電流の時間変化を示している。同図において、線G40のそれぞれのピークには、図3(B)の場合と同様の符号(P21等)が付されている。図4(B)の線G41は、第4気筒11Dで燃焼遅れが生じた場合における出力電流の時間変化を示している。
第4気筒11Dの内部では、吸気バルブ12及び排気バルブ13の両方が閉じられた密閉状態で混合気体が燃焼する。このため、図4(A)の線G30に示されているように、第4気筒11Dの筒内圧力は時間の経過とともに上昇し、燃焼が終了した後はピストン15の低下に伴って低下する。筒内圧力が最も高くなった時点におけるクランク角は、図4では角AG11として示されている。
これに対し、燃焼遅れが生じた場合には、第4気筒11Dの内部における燃焼の進行が遅いので、筒内圧力の上昇の速度が緩やかになっている(線G31)。また、筒内圧力が最も高くなるタイミング(AG12)は、燃焼遅れが生じない場合のタイミング(AG11)よりも遅くなっている。その結果、線G30と線G31とを比較すると明らかなように、クランク角が角AG12となった以降においては、燃焼遅れが生じた場合における筒内圧力の方が高くなっている。
このため、燃焼行程が終了して排気バルブ13が開かれると、燃焼遅れが生じていた場合には、より高圧の排ガスが排気配管30に排出されることとなる。排気バルブ13が開かれて一定時間が経過すると、この高圧の排ガスがA/Fセンサ120に到達して出力電流が増加し始める。燃焼遅れの影響により出力電流が増加し始めた時点におけるクランク角は、図4では角AG13として示されている。
高圧の排ガスが第4気筒11Dから排出された結果、図4(B)に示されるように、出力電流の変化におけるピークP24は、燃焼遅れが生じていない場合よりも高くなっている。出力電流が最も高くなった時点(ピークP24)におけるクランク角は、図4では角AG14として示されている。
本実施形態では、A/Fセンサ120からの出力電流の波形の変化に基づいて、いずれかの気筒11において燃焼遅れが生じたと判定する。具体的には、出力電流の値が上昇して閾値TH2以上になった場合に、燃焼遅れが生じたと判定する。
ところで、リーン条件ではなくリッチ条件で内燃機関10が動作している場合には、内燃機関10における燃焼状態と出力電流との関係は、これまでに図3及び図4を参照しながら説明したものとは異なる。このため、リッチ条件の下においては、上記とは異なる方法で異常判定を行わなければならない。
図5を参照しながら、リッチ条件の下で行われる異常判定(失火)の方法について説明する。図5(A)は、リッチ条件の下で内燃機関10が動作している時における、排気圧力の時間変化を示したグラフである。当該グラフは、図3(A)に示されたグラフと同一である。
図5(B)は、リッチ条件の下で内燃機関10が動作している時における、出力電流の時間変化を示したグラフである。図5(B)の線G20は、燃焼状態の異常が生じていないときにおける出力電流の時間変化を示している。図5(B)の線G21は、燃焼状態の異常が生じた場合における出力電流の時間変化を示している。
リッチ条件の下では、排ガスに含まれる酸素が少ない。このため、排ガスの圧力が低下した際においては、排ガスに含まれる炭化水素や一酸化炭素などのリッチガスの分圧が低下することに伴って、出力電流は(リーン条件の場合とは逆に)増加することとなる。また、排ガスの圧力が増加した際においては、排ガスに含まれる炭化水素や一酸化炭素などのリッチガスの分圧が増加することに伴って、出力電流は(リーン条件の場合とは逆に)減少することとなる。
このように、リッチ条件の下でも、内燃機関の燃焼サイクルに同期して排ガスの圧力が変動し、これに伴って出力電流も変動するのであるが、その変化の傾向はリーン条件の場合とは逆方向となっている。
そこで、図5(B)においては、線G20のそれぞれのピークに付される符号P21等を、線G20が下側に凸となった方の各ピーク(実際には「ボトム」であるが、これまでと同様に「ピーク」と表記することとする)に対して付している。図3(B)の場合と同様に、第1気筒11Aからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP21)には符号P21を付している。第2気筒11Bからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP22)には符号P22を付している。第3気筒11Cからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP23)には符号P23を付している。第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴う線G20のピーク(ピークP24)には符号P24を付している。
図5(B)の線G21に示されるように、失火が生じた第3気筒11Cの排気バルブ13が開いた時点(角AG1)以降においては、酸素以外のガスの分圧の低下に伴い、出力電流は増加して行く。その結果、出力電流は閾値TH2を上回る。
その後、(失火により生じた)酸素を多く含む排ガスがA/Fセンサ120の位置に到達する。その結果、出力電流は更に増加して、閾値TH3をも上回る。
以降は、失火が生じていない他の気筒11からの排ガスが、A/Fセンサ120に到達する。このため、出力電流の波形は再び(通常時範囲A1の中で)脈動するようになり、通常時の波形(線G20)に近づいていく。
上記のようなリッチ条件の下では、制御部110は、出力電流の値が増加して閾値TH2を上回った場合に、失火が生じたと判定する。また、出力電流の値が増加して閾値TH2を上回った後、更に増加して閾値TH3を上回った場合には、程度の高い失火(完全な失火)が生じたと判定する。
図6を参照しながら、リッチ条件の下で行われる異常判定(燃焼遅れ)の方法について説明する。図6(A)は、リッチ条件の下で内燃機関10が動作しているときにおける、筒内圧力の時間変化を示したグラフである。当該グラフは、図4(A)に示されたグラフと同一である。
図6(B)は、リッチ条件の下で内燃機関10が動作している時における、出力電流の時間変化を示したグラフである。図6(B)の線G40は、燃焼状態の異常が生じていないときにおける出力電流の時間変化を示している。図6(B)の線G41は、燃焼状態の異常が生じた場合における出力電流の時間変化を示している。
図5(B)の場合と同様に、図6(B)においても、線G40のそれぞれのピークに付される符号P21等を、線G40が下側に凸となった方の各ピーク(実際には「ボトム」)に対して付している。図4(B)の場合と同様に、第1気筒11Aからの排ガスの排出に伴う線G40のピーク(ピークP21)には符号P21を付している。第2気筒11Bからの排ガスの排出に伴う線G40のピーク(ピークP22)には符号P22を付している。第3気筒11Cからの排ガスの排出に伴う線G40のピーク(ピークP23)には符号P23を付している。第4気筒11Dからの排ガスの排出に伴う線G40のピーク(ピークP24)には符号P24を付している。
第4気筒11Dにおいて燃焼遅れが生じると、それに伴って高圧の排ガスが第4気筒11Dから排出される。その影響により、出力電流の変化(線G41)におけるピークP24は、燃焼遅れが生じていない場合よりも低くなっている。その結果、出力電流は閾値TH1を下回っている。出力電流が最も低くなった時点(ピークP24)におけるクランク角は、図6では角AG14として示されている。
上記のようなリッチ条件の下では、制御部110は、出力電流の値が低下して閾値TH1を下回った場合に、燃焼遅れが生じたと判定する。
図7は、燃焼重心位置と、出力電流の脈動における振幅(以下、「脈動振幅」とも称する)の実測値との関係をプロットした図である。燃焼重心位置とは、混合気体への着火が行われた時点から、燃焼が50%進行した時点までにおける、クランク角の変化量のことである。燃焼重心位置の値が大きい程、燃焼遅れの程度が大きい、ということができる。
図7に示されるように、燃焼重心位置と脈動振幅との間には正の相関があり、それぞれの実測値は右肩上がりの直線APLに概ね沿って分布している。
本実施形態では、燃焼状態の異常が検知されると、車両GCの運転条件が変更される。ただし、燃焼遅れ又は失火が1回でも検知されたら運転条件が直ちに変更されるのではなく、比較程度の高い燃焼遅れ又は失火(図7の閾値THLを超えるような燃焼異常)が検知され、且つその発生率(頻度)が所定の閾値(後述の閾値X)を超えた場合にのみ、運転条件が変更される。これにより、軽度の燃焼異常を許容しながら、すなわち、燃焼状態がある程度不安定になることを許容しながら、リーン制御や大量EGR制御を行うことにより燃費の向上を図ることができる。
異常検出装置100の制御部110によりリーン条件の下で行われる制御の具体的な内容について、図8を参照しながら説明する。図8は、リーン条件の下で異常判定を行うための処理を示すフローチャートである。
図8に示される一連の処理は、制御部110によって所定の周期毎に繰り返し実行される。ただし、図8は、図10に示される全体の処理(後述)の一部を抜粋して示したものとなっている。
最初のステップS01では、異常判定を行うための準備が完了しているか否かが判定される。本実施形態では、A/Fセンサ120の加熱が完了しておらず、固体電解質層121が活性状態となっていない場合には、異常判定の準備が完了していないと判定される。また、車両GCの運転条件(内燃機関への空気導入量、内燃機関10の回転数、負荷率等)が、異常判定に適した所定の範囲内に収まっていない場合にも、異常判定の準備が完了していないと判定される。更に、後述の判定時刻から所定時間が経過していない場合にも、異常判定の準備が完了していないと判定される。異常判定を行うための準備が完了していない場合には、図8に示される一連の処理を終了する。
ステップS01において、異常判定を行うための準備が完了していれば、ステップS02に移行する。ステップS02では、A/Fセンサ120からの出力電流の値が制御部110に読み込まれる。
ステップS02に続くステップS03では、気筒判別が行われる。気筒判別とは、ステップS02において読み込まれた出力電流の波形が、どの気筒11からの排ガスの排出によるものなのかを判別する処理である。かかる気筒判別は、クランク角センサで測定されたクランク角、及び、気筒11からの排ガスがA/Fセンサ120に到達するまでに要する時間等に基づいて行われる。このように、制御部110は、出力電流の変化(例えばピーク)に基づいて、当該変化を生じさせる原因となった気筒11を特定する機能を有している。従って、出力電流の波形に基づいて燃焼異常を検知した際には、当該燃焼異常が生じた気筒11を特定することが可能となっている。
ステップS03に続くステップS04では、出力電流が閾値TH1を下回ったか否かが判定される。出力電流が閾値TH1を下回った場合には、ステップS05に移行する。
尚、既に述べたように、閾値TH1は固定されているのではなく、出力電流の変動の履歴に応じて都度変更されている。平均値AVLの算出、及びこれに基づいた閾値TH1の更新は、図8に示される処理とは別に、並行して実行されている。
ステップS05では、出力電流が閾値TH1を下回ってから所定時間が経過したか否かが判定される。ここでいう「所定時間」とは、気筒11から排ガスが排出されてから、当該排ガスがA/Fセンサ120に到達するまでに要する時間のことである。つまり、図3(B)において、クランク角が角AG1から角AG3となるまでに要する時間のことである。所定時間が経過すると、ステップS05からステップS06に移行する。
ステップS06では、A/Fセンサ120からの出力電流の値が制御部110に再度読み込まれる。
ステップS06に続くステップS07では、出力電流が閾値TH3を上回ったか否かが判定される。出力電流が閾値TH3を上回った場合には、図3(B)の線G21に基づいて説明した状態と同様の状態(失火)が生じているということである。このため、ステップS08に移行し、失火が生じたと判定される。
尚、既に述べたように、閾値TH3は固定されているのではなく、出力電流の変動の履歴に応じて都度変更されている。平均値AVLの算出、及びこれに基づいた閾値TH3の更新は、図8に示される処理とは別に、並行して実行されている。
ステップS07において、出力電流が閾値TH3以下であった場合には、ステップS09に移行する。ステップS09に移行したということは、燃焼状態に何らかの異常が生じてはいるが、完全な失火は生じなかったということである。このような場合としては、例えば、燃焼がある程度進行してから失火した場合、すなわち、程度の低い失火(以下、このような現象を「半失火」と称する)が生じたことが考えられる。このため、ステップS09では、半失火が生じたと判定される。
ステップS04において、出力電流が閾値TH1以上であった場合には、ステップS11に移行する。ステップS11では、出力電流が閾値TH2を上回っているか否かが判定される。出力電流が閾値TH2を上回った場合には、ステップS12に移行する。
ステップS12に移行したということは、図4(B)の線G41に基づいて説明した状態と同様の状態(燃焼遅れ)が生じているということである。このため、ステップS12に移行し、燃焼遅れが生じたと判定される。
ステップS08、ステップS09、及びステップS12に続くステップS10では、燃焼異常(失火、半失火、燃焼遅れのいずれか)が生じたと判定された時刻(以下、「判定時刻」と称する)が記憶される。その後、図8に示す一連の処理を終了する。
ステップS01の説明で述べたように、本実施形態では、上記判定時刻から所定時間が経過していない場合には、異常判定の準備が完了していないと判定され、ステップS02以降の処理が行われない。これは、燃焼異常が生じた直後には排気配管30に未燃の混合気体が残存しており、当該混合気体が排出されるまでの間は正確な異常判定を行うことができないためである。つまり、ここでいう「所定時間」とは、燃焼異常が生じた気筒11から排出された未燃ガスが、少なくともA/Fセンサ120よりも下流側まで移動するのに要する時間のことである。所定時間は、失火(又は半失火)の場合と燃焼異常の場合とで異ならせてもよい。
本実施形態では、出力電流と閾値TH1とを比較することにより、失火等の燃焼異常が生じたことを判定する(ステップS04)。これに加えて、出力電流と閾値TH3とを比較することにより、燃焼異常の程度をも判定している(ステップS07)。これにより、燃焼異常の程度に応じ、運転条件の変更をよりきめ細やかに行うようなことが可能となる。
異常検出装置100の制御部110によりリッチ条件の下で行われる制御の具体的な内容について、図9を参照しながら説明する。図9は、リッチ条件の下で異常判定を行うための処理を示すフローチャートである。
図9に示される一連の処理は、制御部110によって所定の周期毎に繰り返し実行される。ただし、図9は、図10に示される全体の処理(後述)の一部を抜粋して示したものとなっている。
ステップS21、ステップS22、及びステップS23の処理は、図8のステップS01、ステップS02、及びステップS03の処理とそれぞれ同一である。このため、ステップS23に続くステップS24の説明から始める。
ステップS24では、出力電流が閾値TH2を上回ったか否かが判定される。出力電流が閾値TH2を上回った場合には、ステップS25に移行する。
ステップS25では、出力電流が閾値TH2を上回ってから所定時間が経過したか否かが判定される。ここでいう「所定時間」とは、気筒11から排ガスが排出されてから、当該排ガスがA/Fセンサ120に到達するまでに要する時間のことである。所定時間が経過すると、ステップS25からステップS26に移行する。
ステップS26では、A/Fセンサ120からの出力電流の値が制御部110に再度読み込まれる。
ステップS26に続くステップS27では、出力電流が閾値TH3を上回ったか否かが判定される。出力電流が閾値TH3を上回った場合には、図5(B)の線G21に基づいて説明した状態と同様の状態(失火)が生じているということである。このため、ステップS28に移行し、失火が生じたと判定される。
ステップS27において、出力電流が閾値TH3以下であった場合には、ステップS29に移行する。ステップS29に移行したということは、燃焼状態に何らかの異常が生じてはいるが、完全な失火は生じなかったということである。このため、ステップS29では、半失火が生じたと判定される。
ステップS24において、出力電流が閾値TH2以下であった場合には、ステップS31に移行する。ステップS31では、出力電流が閾値TH1を下回っているか否かが判定される。出力電流が閾値TH1を下回った場合には、ステップS32に移行する。
ステップS32に移行したということは、図6(B)の線G41に基づいて説明した状態と同様の状態(燃焼遅れ)が生じているということである。このため、ステップS32に移行し、燃焼遅れが生じたと判定される。
ステップS28、ステップS29、及びステップS32に続くステップS30では、燃焼異常(失火、半失火、燃焼遅れのいずれか)が生じたと判定された時刻(判定時刻)が記憶される。その後、図9に示す一連の処理を終了する。
本実施形態では、出力電流と閾値TH2とを比較することにより、失火等の燃焼異常が生じたことを判定する(ステップS24)。これに加えて、出力電流と閾値TH3とを比較することにより、燃焼異常の程度をも判定している(ステップS27)。これにより、燃焼異常の程度に応じ、運転条件の変更をよりきめ細やかに行うようなことが可能となる。
続いて、図10を参照しながら、これまでに説明したような燃焼異常の判定、及び、当該判定の結果に基づく運転条件の変更について説明する。図10に示される一連の処理は、所定の周期毎に繰り返し実行されている。
ステップS41、ステップS42、及びステップS43の処理は、図8のステップS01、ステップS02、及びステップS03の処理とそれぞれ同一である。このため、ステップS43に続くステップS44の説明から始める。
ステップS44では、変数aに0が代入され、変数bにも0が代入される。変数aは、燃焼異常(失火又は燃焼遅れ)が生じたと判定された回数をカウントするための変数である。変数bは、燃焼異常が生じず正常であると判定された回数をカウントするための変数である。
ステップS44に続くステップS45では、変数aと変数bとの和が、上限数Nに達したかどうかが判定される。上限数Nは、燃焼異常が生じたかどうかの判定(異常判定)を行う回数として、予め定められた数値である。本実施形態では、上限数Nの値として200が設定されている。
ステップS45において、変数aと変数bとの和が上限数N未満であれば、ステップS46に移行する。ステップS46では、図8及び図9を参照しながら説明した異常判定が行われる。具体的には、リーン条件で内燃機関10が運転されている場合には、図8のうちステップS04以降の処理が行われる。一方、リッチ条件で内燃機関10が運転されている場合には、図9のうちステップS24以降の処理が行われる。
ステップS46に続くステップS47では、ステップS46の異常判定の結果が、燃焼異常(失火、半失火、燃焼遅れのいずれか)であったかどうかが判定される。燃焼異常が生じていた場合には、ステップS48に移行する。燃焼異常が生じていなかった場合には、ステップS49に移行する。
ステップS48では、変数aの値に1が加算される。その後、ステップS45の処理が再度実行される。
ステップS49では、変数bの値に1が加算される。その後、ステップS45の処理が再度実行される。
ステップS45において、変数aと変数bとの和が上限数Nに達していれば、ステップS50に移行する。ステップS50では、変数aを、変数aと変数bとの和で除した値(以下、当該値を「異常発生割合」と称する)が、所定の閾値Xを超えているかどうかが判定される。本実施形態では、閾値Xの値として0.02が設定されている。
異常発生割合が閾値Xを超えている場合には、ステップS51に移行する。ステップS41では、燃焼状態が安定するように車両GCの運転条件(空気の供給量や着火のタイミング等)が変更される。運転条件の変更は、失火が生じた気筒11(ステップS43で特定された気筒11)についてのみ実施してもよく、全ての気筒11に対して一括して実施してもよい。
ステップS50において、異常発生割合が閾値X以下である場合には、ステップS52に移行する。ステップS52では、車両GCの運転条件を変更することなく、現在の状態が維持される。
以上のように、本実施形態に係る異常検出装置では、A/Fセンサ120からの出力電流に基づいて、燃焼状態の異常(失火又は燃焼遅れの発生)が検知される。また、燃焼状態の異常が生じる割合(異常発生割合)が所定の閾値Xを超えた場合には、車両GCの運転条件が適宜変更される。
これにより、燃焼状態の異常を検知するためのセンサを別途設けることなく、燃焼状態を検知することができる。また、リーン制御や大量EGR制御を行うことにより燃費の向上を図りながらも、燃焼状態がある程度安定な状態を維持することができる。
特に、リーン制御が行われているときには、A/Fセンサ120の出力電流が圧力変動の影響をより受けやすい状態となっている。このため、本発明を実施することによる効果(検知精度の向上)が大きい。
尚、運転条件の変更は、上記のように異常発生割合が高いと判定された後に実施してもよいのであるが、燃焼異常が生じたと判定された際に直ちに実施してもよい。
A/Fセンサ120としては、図2に示される構成のものに限定されず、種々の態様のものを採用することができる。例えば、2層からなる固体電解質層の一方にポンプセルが形成され、他方に起電力セルが形成された構成のもの(所謂「2セル型」のA/Fセンサ)が採用された場合であっても、本発明の効果を奏することができる。
ただし、本実施形態のように、一つの固体電解質層に一対の電極のみが形成された構成のもの(所謂「1セル型」のA/Fセンサ)が採用された場合の方が、圧力変化に伴って出力電流がリニアに変化する。すなわち、出力電流の応答性が高くなり、内燃機関10の燃焼サイクルに同期してより出力電流が変動しやすくなる。このため、出力電流の変化に基づく燃焼異常の判定をより精度よく行うことができる。
図11を参照しながら、内燃機関10の回転数に応じた閾値TH1等の変更について説明する。既に述べたように、本実施形態においては、閾値TH1、閾値TH2、及び閾値TH3はいずれも都度更新されている。
図11の線G50は、内燃機関10の回転数が比較的小さい場合における、出力電力の変化を示すグラフである。図11の線G51は、内燃機関10の回転数が比較的大きい場合における、出力電力の変化を示すグラフである。
図11に示されるように、内燃機関10の回転数が大きくなる程、出力電流の脈動の周期は短くなり、その振幅は小さくなる。これは、排ガスの圧力変化に対してA/Fセンサ120が完全に応答する前に、次の圧力変化が到達するためである。
このため、出力電流に基づいて燃焼異常の判定を正確に行うためには、回転数が大きくなる程、通常時範囲A1の幅を狭く設定すればよい。図12には、内燃機関10の回転数と、設定すべき通常時範囲A1の幅と、の関係の一例が示されている。
図13を参照しながら、内燃機関10の負荷に応じた閾値TH1等の変更について説明する。図13の線G60は、内燃機関10の負荷が比較的小さい場合における、出力電力の変化を示すグラフである。図13の線G61は、内燃機関10の負荷が比較的大きい場合における、出力電力の変化を示すグラフである。
図13に示されるように、内燃機関10の負荷が大きくなる程、出力電流の脈動の振幅は大きくなる。これは、負荷が大きくなると燃焼時の筒内圧力が高くなり、それに伴って排気圧力の変動幅が大きくなるためである。
このため、出力電流に基づいて燃焼異常の判定を正確に行うためには、負荷が大きくなる程、通常時範囲A1の幅を広く設定すればよい。図14には、内燃機関10の負荷と、設定すべき通常時範囲A1の幅と、の関係の一例が示されている。
図15を参照しながら、内燃機関10の空燃比に応じた閾値TH1等の変更について説明する。図15の線G70は、空燃比が理論空燃比とほぼ一致しているときにおける、出力電力の変化を示すグラフである。図15の線G71は、空燃比が理論空燃比から比較的小さく外れたときにおける、出力電力の変化を示すグラフである。図15の線G72は、空燃比が理論空燃比から比較的大きく外れたときにおける、出力電力の変化を示すグラフである。
図15に示されるように、内燃機関10の空燃比が理論空燃比から大きく外れる程、出力電流の脈動の振幅は大きくなる。このため、出力電流に基づいて燃焼異常の判定を正確に行うためには、空燃比と理論空燃比との差が大きくなる程、通常時範囲A1の幅を広く設定すればよい。図16には、内燃機関10の空燃比と、設定すべき通常時範囲A1の幅と、の関係の一例が示されている。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
GC:車両
10:内燃機関
20:吸気配管
30:排気配管
40:過給装置
42:タービン
100:異常検出装置
110:制御部
120:A/Fセンサ
127:大気導入室
10:内燃機関
20:吸気配管
30:排気配管
40:過給装置
42:タービン
100:異常検出装置
110:制御部
120:A/Fセンサ
127:大気導入室
Claims (19)
- 内燃機関(10)の排気通路(30)に設けられており、前記排気通路を通る排ガスの酸素分圧に基づいて出力電流を変化させるA/Fセンサ(120)と、
前記A/Fセンサからの出力電流に基づいて、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたか否かを判定する判定部(110)と、を備えたことを特徴とする異常検出装置。 - 前記判定部は、
前記内燃機関の燃焼サイクルに同期して変動する前記出力電流の値に基づいて、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたか否かを判定することを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。 - 前記判定部は、
第1閾値(TH1)と、前記第1閾値よりも大きな値である第2閾値(TH2)と、の間の範囲である通常時範囲(A1)を前記出力電流が外れたときに、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたと判定することを特徴とする、請求項2に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が希薄となるリーン条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第1閾値を下回って前記通常時範囲を外れたときに、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたと判定することを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が希薄となるリーン条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第1閾値を下回って前記通常時範囲を外れた後、
前記第2閾値よりも大きな値である第3閾値(TH3)を上回ったときに、前記内燃機関において失火が生じたと判定することを特徴とする、請求項4に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が濃密となるリッチ条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第2閾値を上回って前記通常時範囲を外れたときに、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたと判定することを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が濃密となるリッチ条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第2閾値を上回って前記通常時範囲を外れた後、前記第2閾値よりも大きな値である第3閾値を上回ったときに、前記内燃機関において失火が生じたと判定することを特徴とする、請求項6に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が希薄となるリーン条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第2閾値を上回って前記通常時範囲を外れたときに、前記内燃機関における燃焼の進行速度が低下する燃焼遅れが生じたと判定することを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。 - 理論空燃比よりも燃料が濃密となるリッチ条件で前記内燃機関が運転されているときには、
前記判定部は、
前記出力電流が前記第1閾値を下回って前記通常時範囲を外れたときに、前記内燃機関における燃焼の進行速度が低下する燃焼遅れが生じたと判定することを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。 - 異常が発生した気筒を特定する機能を有していることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の異常検出装置。
- 前記第1閾値は、前記内燃機関を備えた車両(GC)の運転条件に応じて変更されることを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。
- 前記第1閾値は、前記出力電流の変動の履歴に応じて変更されることを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。
- 前記第2閾値は、前記内燃機関を備えた車両の運転条件に応じて変更されることを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。
- 前記第2閾値は、前記出力電流の変動の履歴に応じて変更されることを特徴とする、請求項3に記載の異常検出装置。
- 前記内燃機関の燃焼状態に異常が発生する割合が所定の閾値(X)を超えた場合には、前記内燃機関の運転条件を変更することを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。
- 前記判定部は、
前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたとの判定が行われた後、所定期間が経過するまでの間は、再度の判定を行わないことを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。 - 前記判定部は、
前記A/Fセンサが活性状態となっていない期間においては、前記内燃機関の燃焼状態に異常が生じたか否かの判定を行わないことを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。 - 前記A/Fセンサは、前記排気通路のうち過給装置(40)のタービン(42)よりも上流側の部分に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。
- 前記A/Fセンサは、
大気が導入される空間である大気導入室(127)が形成されており、
前記排気通路内の酸素分圧と、前記大気導入室内の酸素分圧との差に応じて、前記出力電流を変化させるものであることを特徴とする、請求項1に記載の異常検出装置。
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JP2019001503A (ja) * | 2017-06-15 | 2019-01-10 | 住友ベークライト株式会社 | 梱包体、および梱包体の製造方法 |
-
2015
- 2015-03-05 JP JP2015043296A patent/JP2016160904A/ja active Pending
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