JP2016160064A - 電磁ブレーキ装置、及び電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置 - Google Patents

電磁ブレーキ装置、及び電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置 Download PDF

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清弥 伊藤
Seiya Ito
清弥 伊藤
通利 島田
Michitoshi Shimada
通利 島田
洋嗣 山本
Hirotsugu Yamamoto
洋嗣 山本
尚文 尾方
Takafumi Ogata
尚文 尾方
哲志 小野
Tetsushi Ono
哲志 小野
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Abstract

【課題】大型化することなく、ブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減することができる電磁ブレーキ装置と、この電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置を提供する。
【解決手段】エレベーター装置の巻上機に用いられる電磁ブレーキ装置10において、ブレーキシュー2を支持するアマチュア3と、アマチュア3に対向して配置された電磁マグネット1と、アマチュア3と電磁マグネット1を接続するように設置されたばね4とを備える。電磁マグネット1は、互いに別の電源により通電する複数の電磁コイル5a、5bを備える。アマチュア3は、通電した電磁コイル5bを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分が、電磁マグネット1に引き付けられ、電流が遮断された電磁コイル5aを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分が、ばね4の付勢力により、電磁マグネット1から離れる。
【選択図】図2A

Description

本発明は、エレベーター装置の巻上機に用いられる電磁ブレーキ装置と、この電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置に関する。
エレベーター装置は、ロープに吊られたかごと、ロープを駆動してかごを昇降路内で移動させる巻上機とを備える。巻上機には、ロープの駆動を停止してかごの昇降を停止するためのブレーキ装置が設けられる。巻上機は、動作音の低騒音化が求められている。特に機械室を持たないエレベーター装置では、昇降路内に巻上機を設置するため、巻上機とかごとの距離が近く、巻上機の低騒音化がいっそう求められている。巻上機に設けられたブレーキ装置は、巻上機を制動するときにブレーキパッドを巻上機の制動面(例えば、巻上機のドラム)に押付けるので、ブレーキパッドが制動面と衝突して音が発生する。このため、この衝突音を低減する方法が以前から検討されてきた。
例えば、特許文献1と特許文献2には、ブレーキパッドと巻上機の制動面との衝突音を低減する技術が開示されている。特許文献1には、ブレーキパッドと制動面とに接する弾性体を設け、ブレーキパッドと制動面との衝突速度を下げる技術が記載されている。特許文献2には、ブレーキシュー(ブレーキパッド)を支持するアマチュアとアマチュアの変位を案内するボルトとの間に弾性体を設け、制動時にアマチュアが弾性体と摺動することで、制動面とブレーキシューとの衝突音を低減する技術が記載されている。
WO2000/039018A2 特開2014−129150
電磁ブレーキ装置において、巻上機を制動するときに発生するブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減するために、特許文献1と特許文献2に記載の技術を用いると、ゴムなどの弾性体を新たに設置する必要があり、弾性体の設置スペースが電磁ブレーキ装置に必要である。また、弾性体を設置すると、弾性体の反力によって損失が生じるため、電磁ブレーキ装置の制動と吸引(電磁ブレーキ装置が制動していないとき)の動作に必要な力が増加し、電磁ブレーキ装置の動作に用いる制動ばねや電磁マグネットなどの部材が大型化してしまう。すなわち、従来の技術を用いてブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減すると、電磁ブレーキ装置が大型化するという課題がある。電磁ブレーキ装置が大型化すると、電磁ブレーキ装置の重量と設置スペースが増大し、巻上機への設置に支障が出る。
本発明は、大型化することなく、ブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減することができる電磁ブレーキ装置と、この電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置を提供することを目的とする。
本発明による電磁ブレーキ装置は、次のような特徴を有する。エレベーター装置の巻上機に用いられる電磁ブレーキ装置において、ブレーキシューを支持するアマチュアと、前記アマチュアに対向して配置された電磁マグネットと、前記アマチュアと前記電磁マグネットを接続するように設置されたばねとを備える。前記電磁マグネットは、互いに別の電源により通電する複数の電磁コイルを備える。前記アマチュアは、通電した前記電磁コイルを備える前記電磁マグネットの部分に対向する部分が、前記電磁マグネットに引き付けられ、電流が遮断された前記電磁コイルを備える前記電磁マグネットの部分に対向する部分が、前記ばねの付勢力により、前記電磁マグネットから離れる。
本発明によると、大型化することなく、ブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減することができる電磁ブレーキ装置と、この電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置を提供することができる。
電磁ブレーキ装置の構造を示す上面図。 電磁ブレーキ装置の構造を示す正面図。 電磁コイル5bだけが通電している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図。 電磁コイル5aだけが通電している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図。 電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに通電している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図。 電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに電流を遮断している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図。 電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに電流を遮断している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図であり、動作検知スイッチを示す図。 電磁コイル5aだけが通電している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図であり、動作検知スイッチを示す図。 電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに通電している場合の、電磁ブレーキ装置の正面図であり、動作検知スイッチを示す図。 エレベーター装置の全体構成を示す模式図。 巻上機の構成を示す模式図。
本発明による電磁ブレーキ装置は、ブレーキシューを支持するアマチュアと、アマチュアに対向して配置された電磁マグネットと、電磁コイルを備える。1つの電磁マグネットに対して複数の電磁コイルが設けられ、電磁コイルのそれぞれは、互いに別の電源により通電され制御される。アマチュアは、一部が電磁マグネットに引き付けられ、一部が電磁マグネットから離れる。電磁マグネットに引き付けられるアマチュアの一部は、通電した電磁コイルが位置する電磁マグネットの部分に対向する部分であり、電磁マグネットから離れるアマチュアの一部は、電流が遮断された電磁コイルが位置する電磁マグネットの部分に対向する部分である。電磁コイルの電流を遮断するタイミングを電磁コイルごとに変えることで、アマチュアは、部分ごとに段階的に電磁マグネットから離れ、ブレーキシューは巻上機の制動面に部分ごとに段階的に衝突する。本発明による電磁ブレーキ装置は、巻上機を制動するときに、このようにして電磁コイルに流れる電流を制御して、ブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減することができる。
本発明による電磁ブレーキ装置は、ゴムなどの弾性体を新たに設置しないため、電磁ブレーキ装置の省スペース化を図ることができる。また、弾性体の反力による損失が無いので、電磁ブレーキ装置の制動と吸引の動作に必要な力を増加させず、電磁ブレーキ装置の動作に用いる制動ばねや電磁マグネットの寸法を大型化する必要がない。すなわち、本発明による電磁ブレーキ装置は、大型化することなく、ブレーキシューと巻上機の制動面との衝突音を低減することができ、巻上機への設置に支障を生じない。
以下、本発明の実施例による電磁ブレーキ装置と、この電磁ブレーキ装置を備えるエレベーター装置を説明する。
図4は、エレベーター装置の全体構成を示す模式図である。エレベーター装置11は、綱車17に巻き掛けられたロープ16と、ロープ16の一端側に吊られたかご13と、ロープ16の他端側に吊られたおもり15と、ロープ16を駆動する巻上機12とを備える。かご13は、巻上機12がロープ16を駆動することにより、昇降路14内を移動して昇降する。
図5は、巻上機12の構成を示す模式図である。巻上機12は、ロープ16が巻き掛けられた綱車18と、ドラム19と、筐体20とを備え、電磁ブレーキ装置10が設けられる。ドラム19は、綱車18とともに回転し、側面が巻上機12の制動面となる。すなわち、ドラム19は、電磁ブレーキ装置10が巻上機12を制動するときに、被制動体となる。筐体20は、綱車18、電磁ブレーキ装置10、及びドラム19を固定する。
電磁ブレーキ装置10は、ドラム19の周囲に少なくとも2つが配置され、ドラム19に摺接可能なブレーキシューを備え、ブレーキシューがドラム19に衝突して摺接することにより巻上機12を制動する。電磁ブレーキ装置10の制動動作によりドラム19の回転が制動されると、綱車18の回転も制動され、ロープ16の駆動が停止し、かご13の昇降が停止する。すなわち、かご13は、電磁ブレーキ装置10によって制動される。
図1Aは、電磁ブレーキ装置10の構造を示す上面図であり、図1Bは、電磁ブレーキ装置10の構造を示す正面図である。
電磁ブレーキ装置10は、巻上機12の制動面(図1Aと図1Bには示さないドラム19)に対向するブレーキシュー2と、ブレーキシュー2を支持するアマチュア3と、アマチュア3と電磁マグネット1を接続するように設置された制動ばね4と、アマチュア3に対向して配置された電磁マグネット1と、電磁マグネット1に設けられた電磁コイル5a、5bと、動作検知スイッチ6を備える。電磁コイル5a、5bは、1つの電磁マグネット1に対して複数個設けられ、互いに並置される。本実施例では、電磁コイル5a、5bが1つの電磁マグネット1に対して2つ設けられた例を説明する。動作検知スイッチ6は、図1Bでは表示を省略しており、後で説明する。
ブレーキシュー2は、巻上機12の制動面に摺接可能である。アマチュア3は、制動ばね4と電磁マグネット1の作用により、電磁マグネット1から離れたり電磁マグネット1に近づいたりできる。アマチュア3に支持されているブレーキシュー2は、制動ばね4と電磁マグネット1の作用により、電磁マグネット1から離れて制動面に衝突して摺接したり、制動面から離れて電磁マグネット1に近づいたりできる。
制動ばね4は、アマチュア3を押圧して、ブレーキシュー2を制動方向(図1Bの下方向)に付勢する。電磁マグネット1は、電磁コイル5a、5bが通電すると、アマチュア3を制動ばね4の付勢力に抗って吸引し、ブレーキシュー2を制動面から離れさせる。すなわち、巻上機12を制動するときには、ブレーキシュー2は、制動ばね4の付勢力により、アマチュア3とともに電磁マグネット1から離れる方向(制動方向)に移動して、巻上機12の制動面に摺接し、巻上機12を制動しないときには、ブレーキシュー2は、アマチュア3が電磁マグネット1によって引き付けられることで、電磁マグネット1に近づく方向に移動し、制動面から離れている。
互いに並置された電磁コイル5a、5bは、それぞれが別個の電源(図示せず)により通電される。すなわち、電磁コイル5aに通電する電源と、電磁コイル5bに通電する電源は、互いに別の電源である。電磁コイル5a、5bは、別個の電源により通電されるので、通電を別々に制御でき、電流の遮断も別々に制御できる。
図2A〜図2Dは、電磁ブレーキ装置10の正面図であり、図2Aは、電磁コイル5bだけが通電している場合を、図2Bは、電磁コイル5aだけが通電している場合を、図2Cは、電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに通電している場合を、図2Dは、電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに電流を遮断している場合を、それぞれ示している。
図2Aに示すように、電磁コイル5bだけに通電し、電磁コイル5aの電流を遮断すると、電磁マグネット1のうち電磁コイル5bを備える部分はアマチュア3を引き付けるが、電磁コイル5aを備える部分はアマチュア3を引き付けない。このため、アマチュア3は、電磁コイル5bを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分のみが、電磁マグネット1に引き付けられて電磁マグネット1に近づく。アマチュア3のうち、電磁コイル5aを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分は、制動ばね4の付勢力により、電磁マグネット1から離れる。この結果、アマチュア3は、全体として電磁マグネット1に対して傾いた状態になる。この状態では、ブレーキシュー2の一部(アマチュア3の電磁マグネット1から離れた部分に支持されている部分)が、巻上機12の制動面に摺接する。
図2Bに示すように、電磁コイル5aだけに通電し、電磁コイル5bの電流を遮断すると、電磁マグネット1のうち電磁コイル5aを備える部分はアマチュア3を引き付けるが、電磁コイル5bを備える部分はアマチュア3を引き付けない。このため、アマチュア3は、電磁コイル5aを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分のみが、電磁マグネット1に引き付けられて電磁マグネット1に近づく。アマチュア3のうち、電磁コイル5bを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分は、制動ばね4の付勢力により、電磁マグネット1から離れる。この結果、アマチュア3は、全体として電磁マグネット1に対して傾いた状態になる。この状態では、ブレーキシュー2の一部(アマチュア3の電磁マグネット1から離れた部分に支持されている部分)が、巻上機12の制動面に摺接する。
図2Cに示すように、全ての電磁コイル5a、5bに通電すると、電磁マグネット1は全体としてアマチュア3を引き付ける。このため、アマチュア3は、全体として引き付けられて電磁マグネット1に接触する。この状態では、ブレーキシュー2は、巻上機12の制動面に摺接しない。
図2Dに示すように、全ての電磁コイル5a、5bに流れる電流を遮断すると、電磁マグネット1はアマチュア3を引き付けない。このため、アマチュア3は、制動ばね4の付勢力により、全体として電磁マグネット1から離れる。この状態では、ブレーキシュー2の全体が、巻上機12の制動面に摺接する。
巻上機12を制動しないときには、図2Cに示すように、全ての電磁コイル5a、5bに通電し、アマチュア3を全体として電磁マグネット1に引き付けることで、ブレーキシュー2を巻上機12の制動面から離している。
従来の技術では、巻上機12を制動するときは、全ての電磁コイル5a、5bに流れる電流を同時に遮断するので、アマチュア3は、全体として電磁マグネット1から離れる。すなわち、アマチュア3のどの部分も、同じタイミングで電磁マグネット1から離れ、電磁ブレーキ装置10は、図2Cに示す状態から直接、図2Dに示す状態に移る。したがって、ブレーキシュー2の全体が、一度に巻上機12の制動面に衝突して摺接する。この場合は、ブレーキシュー2と制動面との衝突音が大きくなる。
本発明による電磁ブレーキ装置10では、巻上機12を制動するときは、電磁コイル5a、5bに流れる電流を遮断するタイミングが、電磁コイル5aと電磁コイル5bとで異なるようにする。すなわち、電磁コイル5a、5bのうち、初めに、一方に流れる電流を遮断し、次に、他方に流れる電流を遮断することで、2つの電磁コイル5a、5bに流れる電流を遮断する。例えば、初めに、電磁コイル5aに通電する電源からの電流を遮断して、電磁コイル5aに流れる電流を遮断し、次に、電磁コイル5bに通電する電源からの電流を遮断して、電磁コイル5bに流れる電流を遮断する。
このように電流を遮断すると、アマチュア3は、初めに、電磁コイル5aが位置する電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分が電磁マグネット1から離れ、次に、電磁コイル5bが位置する電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分が電磁マグネット1から離れる。すなわち、電磁ブレーキ装置10は、図2Cに示す状態から、図2Aに示す状態を経て、図2Dに示す状態に移り、アマチュア3は、部分ごとに段階的に電磁マグネット1から離れる。したがって、ブレーキシュー2は、全体が一度に巻上機12の制動面に衝突するのではなく、部分ごとに段階的に巻上機12の制動面に衝突して摺接する。この場合は、ブレーキシュー2が部分ごとに段階的に制動面に衝突するので、ブレーキシュー2が制動面に衝突するときのエネルギーを小さくすることができ、ブレーキシュー2と制動面との衝突音を小さくすることができる。
初めに、電磁コイル5bに通電する電源からの電流を遮断して、電磁コイル5bに流れる電流を遮断し、次に、電磁コイル5aに通電する電源からの電流を遮断して、電磁コイル5aに流れる電流を遮断する場合には、アマチュア3は、初めに、電磁コイル5bが位置する電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分が電磁マグネット1から離れ、次に、電磁コイル5bが位置する電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分が電磁マグネット1から離れる。すなわち、電磁ブレーキ装置10は、図2Cに示す状態から、図2Bに示す状態を経て、図2Dに示す状態に移る。この場合も、ブレーキシュー2が部分ごとに段階的に制動面に衝突するので、ブレーキシュー2と制動面との衝突音を小さくすることができる。
なお、電磁コイル5a、5bのうち一方に流れる電流を遮断してから他方に流れる電流を遮断するまでの間隔(ブレーキシュー2を部分ごとに段階的に制動面に衝突させる時間間隔)は、任意に定めることができる。この間隔は、衝突音を小さくする効果を考慮すると大きい方が好ましいが、大きすぎると電磁ブレーキ装置10の制動性能が低下する。したがって、この間隔は、衝突音の低減効果と、電磁ブレーキ装置10の制動性能とを考慮して定めるのが好ましい。
エレベーター装置11の電磁ブレーキ装置10には、一般的に、電磁ブレーキ装置10の動作を検知するための動作検知スイッチ6(図1A)が、電磁マグネット1に設けられている。動作検知スイッチ6は、動作すると、エレベーター装置を監視する監視センターに信号を送信し、監視センターにいる作業員に電磁ブレーキ装置10の動作の検知結果を伝える。
図3A〜図3Cは、電磁ブレーキ装置10の正面図であり、動作検知スイッチ6を示す図である。図3A〜図3Cでは、制動ばね4の表示を省略している。図3Aは、図2Dと同様に電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに電流を遮断している場合を、図3Bは、図2Bと同様に電磁コイル5aだけが通電している場合を、図3Cは、図2Cと同様に電磁コイル5aと電磁コイル5bがともに通電している場合を、それぞれ示している。
動作検知スイッチ6は、動作検知スイッチ6の内部から突出する可動部7を先端に備え、可動部7が押されて内部に移動すると動作する。動作検知スイッチ6の可動部7は、図3Aに示すように、アマチュア3に向かって突出している。したがって、可動部7がアマチュア3に接触して動作検知スイッチ6の内部に押し込まれると、動作検知スイッチ6が動作する。動作検知スイッチ6は、このようにして動作して、電磁ブレーキ装置10の動作(アマチュア3が電磁マグネット1に引き付けられて、ブレーキシュー2が制動面から離れたこと)を検知する。
通常、動作検知スイッチ6の先端の位置(可動部7の先端の位置)は、できるだけ電磁マグネット1のアマチュア3との対向面(図3A〜図3Cでは、電磁マグネット1の下面)に近い位置に設定する。すなわち、動作検知スイッチ6が電磁マグネット1からアマチュア3に向かって突出する長さをできるだけ短くする。これは、動作検知スイッチ6の誤動作(例えば、可動部7とアマチュア3との偶発的な接触)を防止するためである。
従来は、動作検知スイッチ6の先端の位置が上記の所定の位置(電磁マグネット1のアマチュア3との対向面にできるだけ近い位置)にあるかを確認するのに測定工具を用いている。しかし、動作検知スイッチ6の先端の位置と電磁マグネット1のアマチュア3との対向面の位置とが非常に近接しているため、測定工具を用いて動作検知スイッチ6の先端の位置を確認するのは容易でない。また、作業員が電磁ブレーキ装置10の設置場所まで行く必要がある。このため、従来は、動作検知スイッチ6の先端の位置を確認するのに時間を要するという課題がある。
本発明による電磁ブレーキ装置10では、電磁マグネット1に設けられる動作検知スイッチ6は、図1Aと図3A〜図3Cに示すように、隣り合う電磁コイル5a、5bを結ぶ方向においてアマチュア3の中心に設けるのが好ましい。動作検知スイッチ6をこのような位置に設置すると、本発明による電磁ブレーキ装置10では、動作検知スイッチ6の先端の位置を容易に確認することができる。以下、本発明による電磁ブレーキ装置10における、動作検知スイッチ6の先端の位置の確認方法について説明する。
図3Bに示すように、1つの電磁コイル5aだけに通電すると、図2Bを用いて説明したように、アマチュア3は、電磁コイル5aを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分のみが、電磁マグネット1に引き付けられて電磁マグネット1に近づき、全体として電磁マグネット1に対して傾いた状態になる。また、図示を省略したが、1つの電磁コイル5bだけに通電しても、図2Aを用いて説明したように、アマチュア3は、電磁コイル5bを備える電磁マグネット1の部分に対向する部分とこの近傍の部分のみが、電磁マグネット1に引き付けられて電磁マグネット1に近づき、全体として電磁マグネット1に対して傾いた状態になる。これらの状態では、図3Bに示すように、動作検知スイッチ6の可動部7は、アマチュア3に接触しない。したがって、動作検知スイッチ6は動作しない。
図3Cに示すように、2つの電磁コイル5a、5bに通電すると、図2Cを用いて説明したように、アマチュア3は、全体として電磁マグネット1に引き付けられて電磁マグネット1に接触する。すると、動作検知スイッチ6は、可動部7がアマチュア3に接触して押されて動作検知スイッチ6の内部に移動するので、動作する。
図3Bと図3Cに示したように、動作検知スイッチ6が、電磁コイル5a、5bのいずれか一方だけに通電したときに動作せず、電磁コイル5a、5bの両方に通電したときに動作すれば、監視センターにいる作業員は、動作検知スイッチ6の先端の位置が所定の位置にあると判断することができる。本発明による電磁ブレーキ装置10では、このようにして、動作検知スイッチ6の先端の位置を容易に確認することができる。この確認にあたっては、測定工具が不要であり、作業員が電磁ブレーキ装置10の設置場所まで行く必要がない。したがって、本発明による電磁ブレーキ装置10では、従来よりも短時間で動作検知スイッチ6の先端の位置を確認することができる。
以上の実施例では、1つの電磁マグネット1に対して2つの電磁コイル5a、5bが設けられた例を説明したが、1つの電磁マグネット1に対して3つ以上の電磁コイルを設けてもよい。このような構成で巻上機12を制動するときには、電磁コイルのうち少なくとも1つは、電流を遮断するタイミングが他の電磁コイルと異なるようにし、アマチュア3が部分ごとに段階的に電磁マグネット1から離れて、ブレーキシュー2が部分ごとに段階的に巻上機12の制動面に衝突して摺接するようにする。また、このような構成で動作検知スイッチ6を用いて電磁ブレーキ装置10の動作を検知するときには、例えば、一部の電磁コイルだけに通電した場合には、可動部7がアマチュア3に押されないで動作検知スイッチ6が動作せず、全ての電磁コイルに通電した場合には、可動部7がアマチュア3に押されて動作検知スイッチ6が動作すれば、作業員は、動作検知スイッチ6の先端の位置が所定の位置にあると判断することができる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、上記の実施例の構成の一部を他の構成に置き換えることが可能である。また、上記の実施例の構成に他の構成を加えることも可能である。また、上記の実施例の構成の一部を削除することも可能である。
1…電磁マグネット、2…ブレーキシュー、3…アマチュア、4…制動ばね、5a、5b…電磁コイル、6…動作検知スイッチ、7…可動部、10…電磁ブレーキ装置、11…エレベーター装置、12…巻上機、13…かご、14…昇降路、15…おもり、16…ロープ、17、18…綱車、19…ドラム、20…筐体。

Claims (7)

  1. エレベーター装置の巻上機に用いられる電磁ブレーキ装置において、
    ブレーキシューを支持するアマチュアと、
    前記アマチュアに対向して配置された電磁マグネットと、
    前記アマチュアと前記電磁マグネットを接続するように設置されたばねと、を備え、
    前記電磁マグネットは、互いに別の電源により通電する複数の電磁コイルを備え、
    前記アマチュアは、通電した前記電磁コイルを備える前記電磁マグネットの部分に対向する部分が、前記電磁マグネットに引き付けられ、電流が遮断された前記電磁コイルを備える前記電磁マグネットの部分に対向する部分が、前記ばねの付勢力により、前記電磁マグネットから離れる、
    ことを特徴とする電磁ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電磁ブレーキ装置において、
    複数の前記電磁コイルのうち少なくとも1つは、電流が遮断されるタイミングが他の前記電磁コイルと異なる電磁ブレーキ装置。
  3. 請求項1に記載の電磁ブレーキ装置において、
    前記巻上機を制動するときには、複数の前記電磁コイルのうち少なくとも1つは、電流が遮断されるタイミングが他の前記電磁コイルと異なり、前記アマチュアが部分ごとに前記電磁マグネットから離れる電磁ブレーキ装置。
  4. 請求項1に記載の電磁ブレーキ装置において、
    前記電磁マグネットは、前記アマチュアに向かって突出する可動部を先端に備えるスイッチをさらに備え、
    前記スイッチは、前記可動部が前記アマチュアに押されて前記スイッチの内部に移動すると、動作する電磁ブレーキ装置。
  5. 請求項4に記載の電磁ブレーキ装置において、
    前記スイッチは、複数の前記電磁コイルのうち一部だけが通電すると、前記可動部が前記アマチュアに押されず、動作しない電磁ブレーキ装置。
  6. 請求項4に記載の電磁ブレーキ装置において、
    前記スイッチは、複数の前記電磁コイルの全てが通電すると、前記可動部が前記アマチュアに押されて、動作する電磁ブレーキ装置。
  7. かごを吊るロープを駆動する巻上機と、前記巻上機に設けられた電磁ブレーキ装置とを備えるエレベーター装置において、
    前記電磁ブレーキ装置は、請求項1から6のいずれか1項に記載の電磁ブレーキ装置であることを特徴とするエレベーター装置。
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