JP2016158689A - 遊技機 - Google Patents

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吉澤 高志
Takashi Yoshizawa
高志 吉澤
正輝 白井
Masateru Shirai
正輝 白井
卓矢 昆野
Takuya Konno
卓矢 昆野
裕之 井口
Hiroyuki Iguchi
裕之 井口
哲雄 瀬下
Tetsuo Seshita
哲雄 瀬下
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Abstract

【課題】ランクアップボーナス(RUB)における演出に改良を加える。
【解決手段】遊技機は、始動条件の成立に基づいて大当たり抽選を行い、大当たりに当選した場合、特別遊技の一種として、大入賞口の開放を伴う大当たり遊技を行う。RUBによる大当たり遊技が行われる場合、5R、7R、9R、11R及び16Rの何れかまで大当たり遊技(ラウンド)が継続する。大当たり遊技が5R、7R、9Rを超えて実行されることを示唆する場合には、5R、7R、9R辺りにおいて第1演出(フェイスギミック演出)を行い、大当たり遊技が16Rまで実行されることを示唆する場合には、11R辺りにおいて第2演出(スラッガーギミック演出)を行う。
【選択図】図15

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
遊技機(パチンコ遊技機)の一種では、始動条件の成立に基づいて大当たり抽選(当たり判定)を行い、大当たりに当選した場合、特別遊技の一種として、大入賞口の開放を伴う大当たり遊技を行う。大入賞口に遊技球を入賞させることで多数の賞球を得ることができる。大当たり抽選の結果は、図柄表示手段上において、図柄の変動表示を経たのちの図柄の停止態様によって遊技者に示される。
大当たりの種類に、ランクアップボーナス(RUB)と呼ばれるものもある。RUBによる大当たり遊技では、大当たり遊技の開始時点においては大入賞口の開放によるラウンドが何ラウンドまで(どの段階まで)継続するのかが遊技者に秘匿にされ、ラウンドの追加の有無を大当たり遊技中に段階的に遊技者に告知してゆく。
また、遊技機において、ギミックと呼ばれるような可動役物を用いた演出が行われることも多い。
また、遊技機において、大当たりに当選しているとき、その旨を図柄の変動表示中に告知する確定演出が行われることがある。一方で、遊技者の操作に応じて演出(例えばボタン演出)を行うといったことも良く行われている。
特開2013−52030号公報
第1の着眼点に関し、RUBのような大当たり遊技において、大当たり遊技(ラウンド)がどこまで継続するのかは遊技者にとって重要な関心事である。この重要な関心事に関連付けて新たな演出を行うことができれば、遊技の興趣向上が図られると考えられる。
第2の着眼点に関し、可動役物を用いた新たな演出を行うことができれば、遊技の興趣向上が図られると考えられる。
第3の着眼点に関し、確定演出の行いかたに関し新たな方法を導入することができれば、遊技の興趣向上が図られると考えられる。
尚、遊技機において、遊技への飽きを抑制して楽しんで遊技を行ってもらうために、新たな演出及び方法の導入が重要であることは言うまでもない。
本発明は、第1の着眼点に注目し、特別遊技の実行中の演出に関連して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を第1段階、第2段階・・・又は第n段階まで実行する特別遊技実行手段と(nは3以上の整数)、所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中において、前記特別遊技が第1段階、・・・又は第(n−2)段階を超えて実行されることを示唆する第1演出と、前記第1演出と異なり且つ前記特別遊技が第n段階まで実行されることを示唆する第2演出と、を行わせることが可能な特別遊技用演出制御手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、特別遊技の実行中の演出に関連して遊技の興趣向上に寄与する遊技機を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。 図1の遊技機における情報表示部の概略拡大図である。 図1の遊技機の背面斜視図である。 本発明の実施形態に係る遊技機の、制御に関わる部分のブロック図である。 遊技機の主制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 遊技機の主制御部における特図当たり判定テーブルの説明図である。 本発明の実施形態に係る大当たりの種類を示す図である。 本発明の実施形態に係る遊技状態の遷移図である。 大当たり遊技の流れを示す図である。 遊技機の演出制御部にて実行される処理の一部を列記した図である。 アイギミックの作動内容を示す図である。 フェイスギミックの作動内容を示す図である。 スラッガーギミックの作動内容を示す図である。 本発明の第1実施形態で想定する状況の説明図である。 本発明の第1実施形態に係り、特Gの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、フェイスギミック演出に対応する画像の表示内容例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、フェイス煽り演出の例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、フェイスギミック演出の実行タイミングの説明図である。 本発明の第1実施形態に係り、スラッガーギミック演出に対応する画像の表示内容例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、スラッガー煽り演出の例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、スラッガーギミック演出の実行タイミングの説明図である。 本発明の第1実施形態に係り、特Fの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、特Eの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、特Dの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、特Cの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に係り、大当たりに絡むコマンドの送受信及び演出の流れを示す図である。 本発明の第1実施形態に属する実施例(EX1_1)に係り、特Gの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態に属する実施例(EX1_2)に係り、特Gの大当たり遊技における大入賞口開放パターンと演出との関係を示す図である。 本発明の第2実施形態で想定する状況の説明図である。 本発明の第2実施形態に係り、1つの特図判定用情報に対する処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係り、変動演出パターンの選択確率の説明図である。 本発明の第3実施形態で想定する状況の説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、装飾図柄の停止(仮停止又は本停止)の態様として存在する2ゾロ目、3ゾロ目及び7ゾロ目を示す図である。 本発明の第3実施形態に係り、大当たりの当選時における前段仮停止演出、昇格煽り演出、後段仮停止演出及び本停止演出の概要を示す図である。 本発明の第3実施形態に係るアイギミック演出の実行タイミングの説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、アイギミック演出が行われる複数のパターンの説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、第1〜第3装飾図柄の表示領域の説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、アイギミック演出が行われているときのアイギミックと装飾図柄との位置関係を示す図である。 本発明の第3実施形態に係り、特図判定用情報が特Aの大当たりに当選しているときに選択の候補となる複数の大当たり種示唆パターンの説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、特図判定用情報が特Bの大当たりに当選しているときに選択の候補となる複数の大当たり種示唆パターンの説明図である。 本発明の第3実施形態に係り、特図判定用情報が通Cの大当たりに当選しているときに選択の候補となる複数の大当たり種示唆パターンの説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_1)に係る、制御条件の説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_1)に係る、他の制御条件の説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_1)に係る、更に他の制御条件の説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_2)に係る、制御条件の説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_2)に係る、他の制御条件の説明図である。 本発明の第3実施形態に属する実施例(EX3_2)に係る、更に他の制御条件の説明図である。 本発明の第4実施形態で想定する状況の説明図である。 本発明の第4実施形態に係る4つの当落示唆パターンの説明図である。 本発明の第4実施形態に係り、1つの当落示唆パターンにおける演出の流れを示す図である。 本発明の第4実施形態に係り、他の当落示唆パターンにおける演出の流れを示す図である。 本発明の第4実施形態に係り、更に他の当落示唆パターンにおける演出の流れを示す図である。 本発明の第4実施形態に係り、更に他の当落示唆パターンにおける演出の流れを示す図である。 本発明の第4実施形態に属する実施例(EX4_1)に係る、制御条件の説明図である。 本発明の第4実施形態に属する実施例(EX4_1)に係る、他の制御条件の説明図である。 本発明の第4実施形態に属する実施例(EX4_1)に係る、更に他の制御条件の説明図である。 本発明の第5実施形態で想定する状況の説明図である。 本発明の第5実施形態に係り、変動演出の実行期間と操作有効期間との関係図である。 本発明の第5実施形態に係るボタン演出の概要図である。 本発明の第5実施形態に係り、ボタン演出にて実行され得る当落演出の概要図である。 本発明の第5実施形態に係り、ボタン演出と大当たり確定演出に関わる3つの制御の説明図である。 本発明の第5実施形態に係り、ボタン操作に応じ操作対応基本演出と併せて大当たり確定演出が行われている様子を示す図である。 本発明の第5実施形態に係り、ボタン演出の操作有効期間に対応付けられた、大当たり確定演出の実行タイミングの例を示す図である。 本発明の第5実施形態に係り、操作有効期間の開始時にボタン操作に連動せずに大当たり確定演出が行われている様子を示す図である。 本発明の第5実施形態に属する実施例(EX5_1)にて想定する状況の説明図である。 本発明の第5実施形態に属する実施例(EX5_1)に係り、複数のボタン演出に適用される制御の例を示す図である。 本発明の第5実施形態に属する実施例(EX5_1)に係り、複数のボタン演出に対する制御の割振りを示す図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
///基本実施形態///
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。後に複数の実施形態を説明するが、まず、それら複数の実施形態の基礎となる実施形態として、基本実施形態を説明する。基本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、遊技盤101を含む他、図1に示された各構成部材を備える。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指す。上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。また特に記述無き限り、前方とは、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して近い方を指し、後方は、特に記述無き限り、遊技機100及び遊技盤101に正対する遊技者に対して遠い方を指す。
遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技施設に配置された島構造体に取り付けられる外枠10と、外枠10に対して開閉自在に取り付けられる内枠11と、内枠11に対して開閉自在に取り付けられる扉枠12と、を備える。内枠11は外枠10に対して、また、扉枠12は内枠11に対して、共に、左側を回動基端側(開閉基端側)とし右側を回動先端側(開閉先端側)として前方へ回動可能(開閉可能)に構成される。扉枠12は内枠11の前面側全体を覆うように内枠11に対して取り付けられるが、扉枠12には、後述する遊技領域のほぼ全域を前方(遊技者側)から視認することができるように、透明性を有するガラス板が嵌め込まれて成る窓部12aが形成されている。
遊技盤101は内枠11に対して着脱可能に取り付けられる。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に移動方向を変化させながら落下する。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車(不図示)や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口111及び普通入賞口112が設置される。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、特別図柄抽選(大当たり抽選とも称される)の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が特別図柄抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などをも表示して良い。
画像表示部104の下方には、第1始動口105及び第2始動口106が設置される。始動口105及び106は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、特別図柄抽選を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、遊技球が始動口105、106を通過することによって、即ち始動口105、106に遊技球が入賞することによって成立する。以下では、第1始動条件の成立に基づく特別図柄抽選を特に第1特別図柄抽選と称することがあり、第2始動条件の成立に基づく特別図柄抽選を特に第2特別図柄抽選と称することがある。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。始動口105、106又は入賞口(大入賞口111、普通入賞口112)に対する遊技球の入賞に起因して払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。そして、始動口105に対する遊技球の入賞に対して3個の遊技球が払い出されることを、「始動口105の賞球は3個である」と称することがある。他の始動口又は入賞口についても同様である。本実施形態では、例として、始動口105、106、大入賞口111、普通入賞口112の賞球は、夫々、3個、3個、14個、3個であるとする。尚、入賞を入球と読み替えても良い。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、電動チューリップ107が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口105及び106と同様、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。
第1始動口105及び第2始動口106の右側には大入賞口111が設けられる。大入賞口111も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口111へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口111へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、大入賞口111が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、大入賞口111が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口111への入賞は不可能であり、大入賞口111が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口111への入賞が可能となる。大入賞口111が開状態となることを、大入賞口111の開放とも言う。大入賞口111は、通常、閉鎖されており、特別図柄抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口111に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば14個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口112が設置される。遊技機100は、普通入賞口112への入賞を検出した場合には所定個数(例えば3個)の賞球を払い出す。尚、第1始動口105、第2始動口106、ゲート108、大入賞口111、普通入賞口112は、図1に示した位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置されて良い。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111及び普通入賞口112の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口113が設けられている。遊技盤101の右下部分には情報表示部114が設けられている(詳細は後述)。回収口113及び情報表示部114の設置位置も任意に変更可能である。
遊技盤101の外周部分には、外枠10、内枠11及び扉枠12から成る枠部材が設けられている。扉枠12には、窓部12aが形成された扉枠12の周囲(扉枠12の外周部分)において、任意の演出に用いられる各種演出部材等が組み込まれている。演出部材としては、第1のスピーカ115a、第2のスピーカ115b、第3のスピーカ115c(以下、いずれのスピーカであるかを区別する必要がない場合は、単に「スピーカ115」と称することがある)、演出ライト部116、及び、枠可動役物117が組み込まれている。スピーカ115からは演出に用いられる音声が出力される。演出ライト部116は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。枠可動役物117は、基本的に基準位置で待機しており、演出に用いられるときに作動位置に移動して演出の一部を構成する。
枠可動役物117について詳説すると、枠可動役物117は折畳式可動役物であり、扉枠12の左上部及び右上部に一つずつ設けられている。左上部及び右上部に設けられた枠可動役物117は、基準位置において、夫々、枠可動役物117の左側及び右側が共に扉枠12に接触するように配される一方、作動位置において、前者は、左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動され、後者は、右側を回動基端側とし左側を回動先端側として前方へ回動されて、枠可動役物117の回動先端側は基準位置に比べて遊技者に向かって突出する。図1は枠可動役物117が基準位置にある状態を示している。
扉枠12において、右下位置には操作ハンドル119が配置されている。操作ハンドル119は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材120が設けられている。発射指示部材120は、操作ハンドル119により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材120を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材120を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。
扉枠12において遊技領域103の下方には、演出ボタン121、十字キー122、上皿(打球供給皿)123、上皿レバー124、下皿(余剰球受皿)125及び下皿レバー126などが設けられている。演出ボタン121及び十字キー122は、遊技者からの操作を受ける操作受付部(操作入力部又は操作部と呼んでも良い)を構成している。上皿123は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。上皿レバー124は上皿123に収納された遊技球を下皿125に送り出す手段である。下皿125は上皿123に収容しきれない遊技球を収容可能な形状を有しており、遊技球を貯留する。下皿レバー126は下皿125の下面の一部を開口する開口手段であり、遊技者が下皿レバー126を操作することで下皿125に貯留された遊技球が下皿125の下方に配置された箱体(不図示の所謂ドル箱)に落下する。
演出に用いられる可動役物は、遊技盤101上にも設けられている。本実施形態において遊技盤101上には複数の盤可動役物131〜133(図1参照)が設けられる。盤可動役物133は、盤可動役物133a及び133bを含んで構成される。図1において、盤可動役物131〜133は夫々の基準位置に配置されている。盤可動役物132が基準位置にあるとき、盤可動役物132の一部(図1において破線部に相当)は所定の不透明部材(不図示)の背後に位置するため、遊技者からは視認困難である。盤可動役物131が基準位置にあるとき、盤可動役物131は所定の不透明部材(不図示;盤可動役物132でありうる)の背後に収納されていて遊技者からは視認困難である。図1では、盤可動役物131が視認困難な状態にあり、その様子を破線で示している。盤可動役物131〜133の詳細については後述する。
<<情報表示部>>
図2に示す如く、情報表示部114は、特別図柄抽選の抽選結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、表示部203a、203b及び203cを有する。第1特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U1として表示部203aに表示される。第2特別図柄抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U2として表示部203bに表示される。遊技球がゲート108を通過したことによる普通図柄抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U3として表示部203cに表示される。
<<遊技機の背面構成>>
図3を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図3は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの各基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。また、主制御基板301にはRAMクリアスイッチ(不図示)が設けられている。遊技機100の電源がオフ状態であるときに、RAMクリアスイッチを押しながら電源スイッチを押して電源をオンにすることで、遊技機100に電力が供給されると共にRAMクリア準備状態となり、その状態で再度RAMクリアスイッチを押すことで遊技機100の遊技情報を初期化(RAMクリア)することができる(即ち、遊技機100を初期状態にすることができる)。尚、RAMクリアスイッチが押さずに電源スイッチを押して電源をオンにすると、電源オフ前の遊技機100の遊技情報に基づいて遊技機100が制御される。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件が成立すると、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく特別図柄抽選(大当たり抽選)を行う。特図判定用情報の取得は、特別図柄抽選の権利の取得に相当する。特別図柄抽選では、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)が判定される。尚、大当たりの当選を大当たりの発生と表現することがある(後述の小当たりについても同様)。第1特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第1特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち第1特別図柄抽選の抽選結果を示す態様で)第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2特別図柄抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、第2特別図柄抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち第2特別図柄抽選の抽選結果を示す態様で)第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させた場合(即ち、特別図柄抽選で大当たりに当選した場合)には、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
当選した大当たりの種類に応じて、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせは異なる。例えば、後述の通常長当たり(図7参照)に当選した場合には、各装飾図柄を通常長当たりを示す青色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」及び「7,7,7」を除く「2,2,2」などの数字図柄のゾロ目)で停止表示させ、後述の確変長当たり(図7参照)に当選した場合には、各装飾図柄を確変長当たりを示す赤色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」又は「7,7,7」の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。後述の確変短当たり、潜確短当たり(図7参照)又は小当たりに当選した場合には、各装飾図柄を確変短当たり、潜確短当たり又は小当たりを示す装飾図柄(例えば、「チャンス」の文字が記された、モード移行を示す文字図柄のゾロ目)で停止表示させる。尚、確変長当たりに当選した場合であっても、画像表示部104上に通常長当たり等を示す装飾図柄を停止表示させ、その後(例えば大当たり遊技移行前や大当たり遊技移行後)において、確変長当たりであることを明示する昇格演出を行うこともある。
特別図柄抽選の結果がハズレの場合(即ち、特別図柄抽選に落選した場合、換言すれば大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄を、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止させる。バラケ目とは、第1〜第3装飾図柄が互いに非共通の図柄とされている状態を指す。
大当たりを示す態様で特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、大入賞口111を開放させるラウンド遊技を、当選した大当たりの種類(図7参照)に応じたラウンド分(例えば16ラウンド分)実行する大当たり遊技が行われる。大入賞口111の開放中に遊技球が大入賞口111へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技状態は、大当たり遊技が終了することによって終了する。
大当たり遊技中には、特別図柄抽選は行われない。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指し、左打ちでは第2始動口106及び大入賞口111に対して遊技球を入賞させることができない。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は、特別図柄抽選を行う状態へ復帰する。この際、当選した大当たりの種類に応じて遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口111の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、通常遊技状態としての低確率非電サポ遊技状態、低確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態、及び、確変遊技状態とも言うべき高確率電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。遊技機100の初期状態における遊技状態は、低確率非電サポ遊技状態である。電サポとは、電チューサポート機能の略であり、詳細については後述する。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び低確率電サポ遊技状態は、低確率遊技状態に属する。低確率遊技状態において、遊技機100は、低確率特図当たり判定テーブル(後述の図6のテーブルTAt1参照)を用いた特別図柄抽選を行い、本実施形態では例として、1/399の確率で大当たりに当選する特別図柄抽選を行うものとする。
高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。高確率遊技状態において、遊技機100は、高確率特図当たり判定テーブル(後述の図6のテーブルTAt2参照)を用いた特別図柄抽選を行い、ここでは例として、10/399の確率で大当たりに当選する特別図柄抽選を行うものとする。つまり、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて、10倍高い確率で大当たりに当選するようになっている。従って、大当たりの当選し易さに関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られ、結果、電サポ遊技状態では、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、特別図柄抽選の契機は主として第2始動口106への入賞となる。尚、遊技領域103には、右打ちによる遊技球の第1始動口105への入賞を阻害するための釘や障害物が設けられている。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、特別図柄抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図4を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図4は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図4に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図4に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。例えば、図3の主制御基板301、賞球制御基板302及び演出制御基板303により、夫々、図4の主制御部401、賞球制御部402及び演出制御部403が形成され、図3の出力端子基板305は図4の盤用外部情報端子基板491を含む。
[1.主制御部]
主制御部401は、CPU(Central Processing Unit)411と、ROM(Read Only Memory)412と、RAM(Random Access Memory)413と、不図示の入出力インターフェース(I/O)等を備えて構成される。主制御部401におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、メインCPU、メインROM、メインRAMとも呼ぶ。メインCPU411は、遊技の進行に関する各種プログラム等をメインROM412から読み出し、メインRAM413をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。図4に示す如く、メインROM412には、テーブルTAt、TZt、THt、FAt、FZt、FHt及びDKtが格納され、メインRAM413には、記憶領域413a〜413jが設けられている。この他にも、様々なテーブルをメインROM412に格納しておくことができると共に、様々な記憶領域をメインRAM413に設けておくことができる。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。例えば図4に示すように、主制御部401には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW414bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415と、大入賞口111へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW416と、普通入賞口112へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW417とが接続されている。
SW414a及び414b並びにSW415〜417の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部401へ出力し、主制御部401は、入力された検出信号に基づき、特別図柄抽選を受けるための権利に相当する特図判定用情報を記憶したり、特図判定用情報を用いて特別図柄抽選をおこなったり、賞球制御部402に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。SW414a、414b、415、416及び417として、近接スイッチなどを採用することができる。また、第1始動口105が遊技盤101上に複数設けられている場合、複数の第1始動口105の夫々に対して第1始動口SW414aが設けられる。第2始動口106、ゲート108、大入賞口111又は普通入賞口112が複数設けられる場合も同様である。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。例えば図4に示すように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド420と、大入賞口111を開閉動作させる大入賞口ソレノイド421が接続されている。主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップソレノイド420に対し電気信号を入力又は非入力とし、特別図柄抽選の抽選結果に基づき大入賞口ソレノイド421に対し電気信号を入力又は非入力とする。ソレノイド420、421は、夫々、主制御部401から供給される電気信号を機械的な運動に変換することで、電動チューリップ107の開閉動作、大入賞口111の開閉動作を行う。
また、主制御部401には、図2の情報表示部114内の各種表示部が接続される(但し、図4において表示部204及び205の図示は省略)。主制御部401は、特別図柄抽選の抽選結果に基づき第1特別図柄表示部201a又は第2特別図柄表示部201bの表示制御を行い、普通図柄抽選の抽選結果に基づき普通図柄表示部202の表示制御を行う。更に、主制御部401は、保留情報数U1、U2及びU3に基づき保留表示部203の表示内容を制御する。
[1−1.メイン処理]
図5に、主制御部401が行う主だった処理を列記する。遊技機100へ電力が供給されると、メインCPU411によりメイン処理が実行される。メイン処理において、メインCPU411は、主制御部401のCTC(タイマカウンタ)などの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を示す設定情報を設定記憶領域413aに記憶させる。例えば、後述のタイマ割込処理を実行する周期などを示す情報が、設定情報に含まれる。また、メイン処理では、遊技機100への電源の遮断の有無が監視され、電源が遮断された場合にはバックアップ情報を生成して、該バックアップ情報をバックアップ記憶領域413bに記憶させる。メインRAM413にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給されるようになっている。このため、メインRAM413は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間、バックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。
[1−2.タイマ割込処理]
メインCPU411は、メイン処理により設定記憶領域413aに記憶された周期(例えば数ミリ秒又はそれ以下の周期)で、メイン処理に対しタイマ割込処理を割り込み実行する(図5参照)。タイマ割込処理において、メインCPU411は、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理を順次実行する。
[1−2−1.乱数更新処理]
乱数更新処理を説明する(図5参照)。乱数更新処理において、メインCPU411は、カウンタ記憶領域413cに記憶された各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。カウンタ記憶領域413cには、特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5を含む、主制御部401が管理する各種乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタC1〜C5は、夫々、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数をカウントする。乱数更新処理において、メインCPU411は、乱数カウンタC1〜C5の内、何れか任意のカウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。ここでは例えば、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数を、夫々、「0〜398」、「0〜99」、「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。普図当たり乱数及び普図図柄乱数は、例えば「0〜9」の範囲内でカウントされる。尚、本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
[1−2−2.スイッチ処理]
スイッチ処理を説明する(図5参照)。スイッチ処理において、メインCPU411は、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理を順次実行する。
始動口スイッチ処理は、第1及び第2始動口スイッチ処理から成る(図5参照)。第1始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第1始動口SW414aにより第1始動口105に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口105への入賞に基づく第1始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2及び特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を、特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)をメインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。第2始動口スイッチ処理において、メインCPU411は、第2始動口SW414bにより第2始動口106に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口106への入賞に基づく第2始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cの特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)を、メインRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。
特図判定用情報記憶領域413dは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413dには、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413d内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413dに記憶された各特図判定用情報に対し、特別図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。始動口スイッチ処理の中で実行される事前判定処理については後述する。
ゲートスイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、ゲートSW415によりゲート108を通過した遊技球が検出されたタイミングで、カウンタ記憶領域413cの普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報(普図保留情報)を、メインRAM413の普図判定用情報記憶領域413iに記憶させる。普図判定用情報記憶領域413iは、普図判定用情報を所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413i内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域記憶領域413iに記憶された各普図判定用情報に対し普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
大入賞口スイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、大入賞口111に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。普通入賞口スイッチ処理(図5参照)において、メインCPU411は、普通入賞口112に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
[1−2−3.特別図柄処理]
特別図柄処理を説明する(図5参照)。特別図柄処理において、メインCPU411は特図判定を実行する。特図判定は、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定から成る。上述の特別図柄抽選は、特図当たり判定及び特図図柄判定を含み、特図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。故に、特図判定は特別図柄抽選を包含すると考えても良いし、特図判定と特別図柄抽選は互いに等価であると考えても良い。特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている特図判定用情報を用いて、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を特図判定結果記憶領域413eに記憶させる。そして、特図変動パターン判定によって選択された特図変動パターンが示す変動時間だけ特別図柄の変動表示を行った後、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す図柄で(特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果を示す態様で)特別図柄を停止させる。
メインCPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果を含む変動開始コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行開始を指示し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し変動演出の実行終了を指示する。また、特図当たり判定の結果が大当たり又は小当たりの当選を示しているとき、メインCPU411は、変動停止コマンドに続きオープニングコマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し当たり演出の実行開始を指示し、大当たり遊技又は後述の小当たり遊技の終了時においてエンディングコマンドをメインRAM413に設定することを通じて演出制御部403に対し当たり演出の実行終了を指示する。RAM413に設定されたこれらのコマンドは、後述の出力処理(図5参照)において演出制御部403に出力される。
特別図柄処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413d内で最も優先順位を高く設定された特図判定用情報を判定対象(当該判定対象)TTとして取得し、判定対象TTの特図判定用情報を用いて特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413dから消去されて(故に保留情報数U1又はU2が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、特別図柄処理において、記憶領域413dに特図判定用情報が記憶されていない場合には、特図判定が行われることなく特別図柄処理を終える。
特別図柄処理において、メインCPU411は、まず、メインROM412に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと判定対象TTの特図当たり乱数との比較を伴う特図当たり判定を行う。
図6に示すように、特図当たり判定テーブルTAtは、低確率特図当たり判定テーブルTAt1と、高確率特図当たり判定テーブルTAt2とから構成される。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。
メインCPU411は、特図当たり判定時(即ち特別図柄抽選時)に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。ここでは、大当たりの当選確率(特別図柄抽選の当選確率)が、低確率遊技状態、高確率遊技状態において、夫々、1/399、10/399となるように、特図当たり判定テーブルTAtが形成されているものとする。
また、メインCPU411は、特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる態様の特別図柄で表される特定のハズレである。メインCPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。ここでは、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率は1/399であるとする。但し、第2特別図柄についての特図当たり判定においては(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定においては)、特図当たり乱数の如何に関係なく、小当たりに当選することは無い。
図7は、大当たりの種類を示す図である。大当たりの種類として、特A〜特I及び通A〜通Cがある。特A〜特Gは確変長当たりに属し、特Hは確変短当たり(突確短当たり)に属し、特Iは潜確短当たりに属する。通A〜通Cは通常長当たりに属する。特C〜特Gは、確変長当たりの一種であるランクアップボーナス(以下、RUBと称することがある)に属する。RUBでは、大当たり遊技の開始時点において大入賞口111のロング開放を伴うラウンドが何ラウンドまで継続するのかが遊技者に秘匿にされ、ラウンドの追加の有無を大当たり遊技中に段階的に遊技者に告知してゆく。
特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、特H、特Iのラウンド数は、夫々、5、16、5、7、9、11、16、2、2である。通A〜通Cのラウンド数は全て5である。尚、大当たりにおける“R”はラウンドを示す。各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(所定時間)に達するまで、大入賞口111が開放される。但し、各ラウンドにおいて、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間に達さなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数に達した時点で大入賞口111は閉鎖される。以下の大入賞口111の開放時間に関する説明では、各ラウンドにおいて大入賞口111への遊技球の入賞数が所定数に達していない状況を想定している。
確変長当たり及び通常長当たりにおける各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、所定のロング開放時間(例えば30秒)であって、確変短当たり及び潜確短当たりにおける各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、ロング開放時間より短い所定のショート開放時間(例えば0.2秒)である。各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、確変長当たり及び通常長当たり間で同じであるが、確変長当たり及び通常長当たり間で多少異なっていても良い。各ラウンドの大入賞口111の規定最大開放時間は、確変短当たり及び潜確短当たり間で同じであるが、確変短当たり及び潜確短当たり間で多少異なっていても良い。尚、大入賞口111がロング開放時間分、開放されることをロング開放と称し、大入賞口111がショート開放時間分、開放されることをショート開放と称することがある。
第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、特H、特I、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、40%、5%、9%、5%、4%、3%、2%、5%、10%、3%、4%、10%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、20%、40%、9%、5%、4%、3%、2%、3%、4%、10%である。つまり、第2特別図柄についての特別図柄処理において、特H及び特Iの大当たりに当選することは無い。
図8に、大当たりの発生を契機とした遊技状態の変化の様子を示す。
確変長当たり又は確変短当たりに属する何れかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。低確率非電サポ移行条件は、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数(即ち特別図柄が変動表示を介して変動停止した回数)が高確率付与回数以上且つ電サポ付与回数以上になることで成立する。
高確率付与回数とは、高確率遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がik回分だけ変動する間、遊技状態が高確率遊技状態とされ且つ特別図柄がik回分だけ変動した後は低確率遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する高確率付与回数はik回である(ikは整数)。低確率遊技状態と比べて高確率遊技状態では大当たりが発生しやすくなるため、高確率付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がid回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がid回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はid回である(idは整数)。非電サポ遊技状態と比べて電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
確変長当たり又は確変短当たりに属する大当たりに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図7参照)。故に、確変長当たり又は確変短当たりの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、確変長当たり又は確変短当たりの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
潜確短当たりに属する大当たり(即ち特I)に当選した場合、メインCPU411は、特Iに対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立するまで、その設定内容(高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態)を維持し、低確率非電サポ移行条件が成立すると遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。
特Iの大当たりが発生した際に、遊技機100の遊技状態が高確率非電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態の何れに設定されるのかは、特Iの大当たりの発生が「初回」であるか「初回以外」であるか(即ち「初回」に該当するか否か)に依存する。特Iに対応する大当たり遊技の終了後の遊技機100の遊技状態は、特Iの大当たりの発生が「初回」である場合(「初回」に該当する場合)には、高確率非電サポ遊技状態に設定され、特Iの大当たりの発生が「初回以外」である場合(「初回」に該当しない場合)には、高確率電サポ遊技状態に設定される。ここで、発生した特Iの大当たりが「初回」に該当するか否かは、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態に基づいて判定される。特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であれば、当該特Iの大当たりは「初回」に該当すると判定され、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態以外であれば、当該特Iの大当たりは「初回」に該当しないと判定される。尚、「初回」に該当するか否かの基準はこれに限られるものではなく、例えば、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が低確率遊技状態であれば当該特Iの大当たりは「初回」に該当し、且つ、特Iの大当たりが発生した際の遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態であれば当該特Iの大当たりは「初回」に該当しないと判定されることとしても良い。
初回の特Iに対する高確率付与回数、電サポ付与回数は、夫々、10000回、0回であり、初回以外の特Iに対する高確率付与回数及び電サポ付与回数は共に10000回である(図7参照)。故に、初回又は初回以外の特Iの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が10000回に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。但し、高確率遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特Iの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率非電サポ遊技状態又は高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
通常長当たりに属する何れかの大当たりに当選した場合、メインCPU411は、当選した大当たりの種類に対応する大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、その後、所定の低確率非電サポ移行条件が成立すると、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態に設定する。通A〜通Cに対する高確率付与回数は0回であり、通A、通B、通Cに対する電サポ付与回数は、夫々、50回、30回、20回である。通常長当たりの大当たり遊技の終了後、他の大当たりが発生することなく、特別図柄の変動回数が電サポ付与回数に達すると、低確率非電サポ移行条件が成立して遊技機100の遊技状態は低確率非電サポ遊技状態に移行せしめられる。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口111の開放を伴う遊技(これを小当たり遊技という)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(特別図柄抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(特別図柄抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。小当たり遊技では、大入賞口111のショート開放時間(例えば0.2秒)による開放(即ちショート開放)が複数回繰り返される。
特別図柄処理に内包される特図図柄判定について説明する(図5参照)。メインCPU411は、メインROM412に記憶されている特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて、特別図柄をどのような図柄で停止させるかを決定するための特図図柄判定を行う。大当たりの当選時においては、当該比較結果に基づいて大当たりの種類が判定されることになる。
特図図柄判定テーブルTZtは、第1特図図柄判定テーブルと、第2特図図柄判定テーブルとから構成される。判定対象TTが第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを用いて、判定対象TTが第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを用いて、特図図柄判定が行われる。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合(図7参照)で定まるように、夫々、第1、第2特図図柄判定テーブルが形成されている。
図7から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値よりも大きいことを意味する。“大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得られる賞球数の期待値”を、大当たり遊技におけるラウンド数の期待値(大入賞口111のロング開放を伴うラウンド数の期待値)、又は、大当たり遊技における大入賞口111の総開放時間の最大値の期待値に読み替えても良い。
メインCPU411は、特別図柄処理において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図変動パターン乱数とに基づき、判定対象TTに対する特図変動パターンを判定する特図変動パターン判定を行う。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。特図変動パターンテーブルTHtには複数の特図変動パターンが含まれており、特図変動パターン判定において判定対象TTに対する1つの特図変動パターンが選択される。各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄の変動時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さ)を定義している。
特図判定結果記憶領域413e(図4参照)には、判定対象TTについての特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の各判定結果が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
[始動口スイッチ処理の中の事前判定処理]
また、始動口スイッチ処理の中でメインCPU411は事前判定処理を実行する(図5参照)。事前判定処理において、メインCPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定処理の判定結果(即ち、事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果)は事前判定情報記憶領域413hに記憶され、事前判定処理の判定結果を含む事前判定コマンドがメインRAM413に設定されて、後述の出力処理にて演出制御部403に送信される。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、それが記憶領域413dに記憶される前に始動口スイッチ処理の中で実行される。
[1−2−4.普通図柄処理]
普通図柄処理(図5参照)を説明する。普通図柄処理において、メインCPU411は、普図判定用情報記憶領域413i内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得して、普図当たり判定テーブルFAt、普図図柄判定テーブルFZt及び普図変動パターンテーブルFHt並びに普図判定対象FFなどに基づき、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定から成る普図判定(普通図柄抽選に相当)を実行し、普図判定の判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させると共に、普図判定の判定結果に基づいて普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413iから消去されて(故に保留情報数U3が1だけ減少し)他の記憶領域(不図示)に移される。尚、普通図柄処理において、記憶領域413iに普図判定用情報が記憶されていない場合には、普図判定が行われることなく普通図柄処理を終える。
普図当たり判定では、普図当たりに当選したか否かが判定される。普図当たりに当選した場合、普図図柄判定テーブルFZtを用いた普図図柄判定により普図当たりの種類が判定される。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。普図変動パターン判定において、メインCPU411は、電サポの付与有無などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtに含まれる複数の普図変動パターンの中から普図判定対象FFに対する普図変動パターンを選択する。普図変動パターンは、普通図柄の変動時間等を規定している。メインCPU411は、普図判定の判定結果が記憶された普図判定結果記憶領域413jの記憶内容に基づいて、普通図柄の表示制御を行わせる。例えば、普図変動パターン判定によって選択された普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動表示を行った後、普図当たり判定及び普図図柄判定の判定結果を示す図柄で(普図当たり判定及び普図図柄判定の判定結果を示す態様で)普通図柄を停止させる。
[1−2−5.電動役物制御処理]
電動役物制御処理を説明する(図5参照)。電動役物制御処理では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。
大入賞口処理では、特図判定の結果が大当たりの当選を示しているときに、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作され、特図判定の結果が小当たりの当選を示しているときに、小当たり用の大入賞口開放パターンを用いて大入賞口111が開閉動作される。大入賞開放パターンテーブルDKtには、大入賞口111の開放態様を定義した大入賞口開放パターンが大当たりの種類ごとに格納されていると共に、小当たり用の大入賞口開放パターンが格納されている。メインCPU411は、テーブルDKtを参照して大入賞口処理を実現する。尚、テーブルDKtにおいて、特Iの大当たりに対する大入賞口開放パターンと、小当たり用の大入賞口開放パターンとを同一又は類似のパターンに設定しておくと良い。つまり、小当たり遊技における大入賞口111の開閉態様と、潜確短当たりに当選した場合の大当たり遊技における大入賞口111の開閉態様とを同一又は類似の開閉態様にしておくと良い。
図9を参照し、大入賞口111の開放を伴う大当たり遊技は、大当たりを示す態様で特別図柄が特別図柄表示部201に停止表示された後に開始される。大当たり遊技が開始されると、所定のオープニング期間(換言すればオープニング時間;例えば10秒)の経過後に、大当たりの種類に応じた規定最大開放時間(所定時間)だけ大入賞口111を開放させるラウンド遊技が、所定のインターバル期間(換言すればインターバル時間)を隔ててRmax回実行される。Rmaxは、大当たりの種類に応じたラウンド数(図7参照)を表す。但し、上述したように、各ラウンド(即ち各ラウンド遊技)において、大入賞口111の開放時間が規定最大開放時間(ロング開放時間又はショート開放時間)に達していなくても、大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達した時点で大入賞口111は閉鎖され、当該ラウンド(ラウンド遊技)は終了する。そして、最後のラウンド遊技が終了し、所定のエンディング期間(換言すればエンディング時間;例えば5秒)が経過すると大当たり遊技が終了される。オープニング期間及びエンディング期間は、大当たり遊技の実行期間に含まれないと考えても良い。小当たり遊技についても同様である。
大入賞口開放パターンにおいて、上記の規定最大開放時間及びインターバル期間が定義されており、オープニング期間及びエンディング期間も定義されうる。
―――大入賞口111が開放される遊技の有利性について―――
ここで、大入賞口111が開放される遊技の有利性について説明する。本実施形態において、大当たり遊技及び小当たり遊技は大入賞口111が開放される遊技である。大入賞口111が開放される遊技は、大入賞口111への遊技球の入賞によって賞球を得られる機会が与えられるため、大入賞口111が開放されない遊技(例えば通常遊技状態における遊技)よりも遊技者にとって有利である、と言える。ここにおける有利とは、大入賞口111の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。但し、大入賞口111がロング開放される場合は遊技球を大入賞口111に入賞させることが比較的容易であるのに対して、大入賞口111がショート開放される場合は遊技球を大入賞口111に入賞させることが比較的困難である(大入賞口111への遊技球の入球が規制されている)。つまり、大入賞口111がロング開放される1つのラウンドは大入賞口111がショート開放される1つのラウンドよりも、遊技者に有利である。
この観点からすると、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技を含んだ大当たり遊技は、大入賞口111をショート開放させるラウンド遊技のみから構成される大当たり遊技又は小当たり遊技よりも有利であり、例えば、特Aの大当たり遊技は、特Hの大当たり遊技及び小当たり遊技よりも有利であるといえる(図7参照)。
また、大入賞口111をロング開放させるラウンド遊技を含んだ大当たり遊技については、大入賞口111をロング開放させるラウンド(ラウンド遊技)の数が多いほど、有利であり、例えば特Bの大当たり遊技は特Aの大当たり遊技よりも有利であるといえる(図7参照)。大入賞口111のショート開放についても同様に考えても良い。
また、大当たり遊技の実行中又は大当たり遊技の後、大入賞口処理の中で遊技状態設定処理(図5参照)が実行される。遊技状態設定処理において、メインCPU411は、遊技状態を定める高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグなどの各種遊技フラグを遊技フラグ記憶領域413fに設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがメインRAM413に設定される。
従って、特A〜特Hの何れかの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図7参照)、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
初回の特Iの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがONとされる一方で電サポ遊技フラグがOFFとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに夫々「10000」及び「0」が設定される。初回以外の特Iの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「10000」が設定される。
通A、通B又は通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがOFFとされる一方で電サポ遊技フラグがONとされ且つ高確率遊技残回数Xに「0」が設定される。通A、通B、通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、電サポ遊技残回数Jに、夫々、「50」、「30」、「20」が設定される。つまり、或る大当たりに伴って実行される遊技状態設定処理にて設定される高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jは、夫々、当該大当たりに対応する高確率付与回数及び電サポ付与回数(図7参照)と一致している。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特図判定が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。上述したように、遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチを用いて遊技機100の遊技情報を初期化することで、初期状態となる。
電チュー処理において、メインCPU411は、普通図柄処理の処理結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普通図柄抽選で当たり(普図当たり)に当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
[1−2−6.賞球処理]
賞球処理において、メインCPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を、賞球コマンドとして賞球情報記憶領域413gに設定する。
[1−2−7.出力処理]
出力処理において、メインCPU411は、メインRAM413内の各記憶領域の記憶内容を示す情報(任意のコマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、出力処理において、メインCPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってメインCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図5参照)。
また、図4に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、メインRAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技施設のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
賞球制御部402(図4参照)は、CPUと、ROMと、RAMと、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。賞球制御部402は、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出しを行う。
賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。例えば図4に示すように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、上皿123内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、満タン検出SW427が接続されている。満タン検出SW427は、上皿123が遊技球で満たされていることを検出する上皿満タン検出SWと、下皿125が遊技球で満たされていることを検出する下皿満タン検出SWとを含む。SW424〜427の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部402へ出力する。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402は、SW424〜427から入力される検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部402には、賞球を払い出すための払出部429が接続される。払出部429は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部402は、払出部429を制御して払出駆動モータを駆動させることで、各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口111、普通入賞口112)への入賞に対応した賞球の払い出しを実現する。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
演出制御部403は、CPU431と、ROM432と、RAM433と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される(図4参照)。演出制御部403におけるCPU、ROM、RAMを、夫々、特に、サブCPU、サブROM、サブRAMとも呼ぶ。サブCPU431は、遊技機100が行う演出の制御に関する各種プログラムをサブROM432から読み出し、サブRAM433をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
演出制御部403は、画像表示部104の表示制御やスピーカ115の音声出力制御を行う画像/音声制御部(不図示)と、演出ライト部116及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに枠可動役物117及び盤可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部(不図示)などを備える。盤可動役物130は、図1に示した盤可動役物131、132、133a及び133bを含む。また、演出制御部403には、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン121及び十字キー122が接続されている。演出制御部403は、演出ボタン121及び十字キー122に対する遊技者からの入力操作内容に応じた演出を行うことができる。
演出制御部403は、変動演出を含む任意の演出を、演出実現要素(演出手段)を用いて実現する。即ち、演出制御部403は、演出実現要素を制御することで演出実現要素に所望の演出を行わせる(この表現における演出の主体は演出実現要素であるが、本実施形態の説明では、主として、演出制御部403が演出の主体であると捉える)。演出実現要素は、画像表示部104、スピーカ115、演出ライト部116、枠可動役物117、演出ボタン121、盤ランプ135及び盤可動役物130の内、少なくとも1つを含む。変動演出は、特別図柄の変動表示中、変動開始時及び変動終了時において演出制御部403により実行される演出を指し、特図判定の判定結果を示唆する演出を含む。尚、演出による示唆、報知、告知又は通知等は、特に記述無き限り、遊技者に対するものと考えて良い。また、特に記述無き限り、演出制御部403の制御による任意の画像及び図柄の表示は、画像表示部104におけるそれらの表示を指す。
[3−1.演出メイン処理]
図10に、演出制御部403が行う主だった処理を列記する。演出制御部403へ電力が供給されると、サブCPU431により演出メイン処理が実行される。演出メイン処理において、サブCPU431は、演出制御部403内のCTCなどの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容をサブRAM433に記憶させる。
[3−2.演出タイマ割込処理]
サブCPU431は、演出メイン処理によりサブRAM433に記憶された設定内容に従う周期で、演出メイン処理に対し演出タイマ割込処理を割り込み実行する(図10参照)。演出タイマ割込処理において、サブCPU431は、演出用乱数更新処理、コマンド受信処理及び操作受付処理を順次実行する。
[3−2−1.演出用乱数更新処理]
演出用乱数更新処理において、サブCPU431は、サブRAM433内の演出用カウンタ記憶領域(不図示)に記憶された各演出用乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各演出用乱数カウンタのカウント値を更新する。任意の演出用乱数カウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。演出用乱数カウンタのカウント値を、各種演出で利用される演出用乱数の値として参照することができる。
[3−2−2.コマンド受信処理]
コマンド受信処理において、サブCPU431は、特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理を実行する。
[3−2−2−1.特図演出処理]
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。サブCPU431は、主制御部401からの変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、主制御部401からの変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には変動演出内容決定処理が内包される。変動演出内容決定処理において、サブCPU431は、演出用乱数や主制御部401より受信したコマンド等に基づき変動演出の内容を決定する。具体的には例えば、各々に変動演出の内容を定義した複数の変動演出パターン(特図変動演出パターン)を含む変動演出パターンテーブル(特図変動演出パターンテーブル)が予めROM432に格納されており、変動演出内容決定処理において、変動開始コマンド等に基づき、当該変動演出パターンテーブルから1つの変動演出パターンを選択及び判定することで変動演出の内容を決定する。
また、サブCPU431は、主制御部401から事前判定コマンドを受信したとき、コマンド受信処理において、事前判定コマンドに基づく情報をサブRAM433に記憶すると共に保留増加処理を行う。保留増加処理では、事前判定対象に対応する保留画像を画像表示部104に追加表示する。事前判定対象に対応する保留画像は、後に、その事前判定対象が判定対象TTとなって変動開始コマンドが受信された際に、画像表示部104から消去される又は特定の表示位置にシフトされる。サブCPU431は、事前判定コマンドに基づき、事前判定対象についての先読み予告演出を行うこともできる。
[3−2−2−2.普図演出処理]
普図演出処理(図10参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、サブCPU431により実行される。普通図柄の変動開始時及び終了時において主制御部401から普通図柄に関するコマンドが演出制御部403に送信される。普図演出処理では、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
[3−2−2−3.当たり演出処理]
当たり演出処理(図10参照)は、主制御部401から当たり演出に関するコマンドが受信された場合にサブCPU431により実行される。大当たり遊技又は小当たり遊技である当たり遊技の開始時、終了時に、当たり演出に関するコマンドとして、夫々、オープニングコマンド、エンディングコマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。当たり演出処理において、演出制御部403は、オープニングコマンドの受信に応答して当たり演出を開始し、エンディングコマンドの受信に応答して当たり演出を終了させる。
オープニングコマンドに、オープニング期間を示す情報、当たりの種類(どの種類の大当たりであるか或いは小当たりであるか)を示す情報、大入賞口開放パターンを示す情報、及び、遊技機100の現在の遊技状態を特定可能な情報が含まれていて良い。エンディングコマンドに、エンディング期間を示す情報が含まれていて良い。演出制御部403はオープニングコマンド及びエンディングコマンドに含まれる情報に基づいて、当たり演出の内容を決定することが可能である。
[3−2−3.操作受付処理]
操作受付処理(図10参照)において、サブCPU431は、演出ボタン121又は十字キー122からの信号に基づき、遊技者による演出ボタン121又は十字キー122への操作状態(操作の入力有無及び操作の内容)を認識する。演出制御部403は、認識された操作状態に応じた演出を行うことができる。
<<盤可動役物について>>
各盤可動役物131〜133は、基本的に基準位置(図1に示した位置)で待機しており、演出に用いられるときに作動位置に移動して演出の一部を構成する。以下、各盤可動役物131〜133の詳細について説明する。盤可動役物の位置とは、例えば盤可動役物の中心位置又は重心位置を指す。
[盤可動役物(アイギミック)131]
図11を参照し、盤可動役物131は、眼鏡型の盤可動役物(以下、盤可動役物131を「アイギミック131」と称することがある)であり、アイギミック131の基準位置PA1は画像表示部104の上方である。演出に用いられる際、アイギミック131は、基準位置PA1から下方に移動することで画像表示部104の前方に進出し、画像表示部104の表示領域の中央付近の前方位置である作動位置PA2に至る。アイギミック131は支持部材131pにて支持される。アイギミック131が基準位置PA1に配置されているとき、アイギミック131は盤可動役物132(図11において不図示;図1参照)の背後に隠れて遊技者からは視認困難である(支持部材131pについても同様)。この視認困難な状態にあるアイギミック131及び支持部材131pを、図11では破線で示している。
アイギミック131を基準位置PA1から作動位置PA2に移動させた後、アイギミック131の位置を、所定時間分、作動位置PA2に維持する演出を、アイギミック演出と呼ぶ。演出に用いられた後、アイギミック131は基準位置PA1に戻される。アイギミック演出は、アイギミック131に搭載された発光素子の発光も伴う。
尚、演出制御部403は、アイギミック131を、基準位置PA1から基準位置PA1及び作動位置PA2間の所定位置にまで移動させた後、作動位置PA2に移動させることなく、基準位置PA1に戻す演出(煽り演出又はガセ演出)を実行可能であって良い。
[盤可動役物(フェイスギミック)132]
図12を参照し、盤可動役物132は、顔型の盤可動役物(以下、盤可動役物132を「フェイスギミック132」と称することがある)であり、フェイスギミック132の基準位置PB1は画像表示部104の上方である。演出に用いられる際、フェイスギミック132は、基準位置PB1から下方に移動することで画像表示部104の前方に進出し、画像表示部104の表示領域の中央付近の前方位置である作動位置PB2に至る。フェイスギミック132は支持部材132pにて支持される。フェイスギミック132が基準位置PB1に配置されているとき、フェイスギミック132の一部は図示されない不透明部材の背後に隠れて遊技者からは視認困難である(支持部材132pについても同様)。この視認困難な状態にあるフェイスギミック132及び支持部材132pを、図12では破線で示している。
フェイスギミック132を基準位置PB1から作動位置PB2に移動させた後、フェイスギミック132の位置を、所定時間分、作動位置PB2に維持する演出を、フェイスギミック演出と呼ぶ。演出に用いられた後、フェイスギミック132は基準位置PB1に戻される。フェイスギミック演出は、フェイスギミック132に搭載された発光素子の発光も伴う。
尚、演出制御部403は、フェイスギミック132を、基準位置PB1から基準位置PB1及び作動位置PB2間の所定位置にまで移動させた後、作動位置PB2に移動させることなく、基準位置PB1に戻す演出(煽り演出又はガセ演出)を実行可能であって良い。
[盤可動役物(スラッガーギミック)133]
図13を参照し、盤可動役物133は、2つのブーメラン型の盤可動役物133a及び133bを含んで構成される盤可動役物である。以下、盤可動役物133、133a、133bを、夫々、スラッガーギミック133、左スラッガーギミック133a、右スラッガーギミック133bと称することがある。スラッガーギミック133の基準位置PC1は画像表示部104の側方である。より詳細には、基準位置PC1は、左スラッガーギミック133aの基準位置PC1aと右スラッガーギミック133bの基準位置PC1bから成り、左スラッガーギミック133aの基準位置PC1aは画像表示部104の左方に配され、右スラッガーギミック133bの基準位置PC1bは画像表示部104の右方に配される。スラッガーギミック133は、アイギミック131及びフェイスギミック132とは異なり、基準位置PC1において、スラッガーギミック133の略全体が、遊技機100に正対する遊技者から視認可能である。
演出に用いられる際には、図13に示すように、まず、スラッガーギミック133を作動位置PC2に移動させる。作動位置PC2は、左スラッガーギミック133aに対する作動位置PC2aと、右スラッガーギミック133bに対する作動位置PC2bとから成る。従って、スラッガーギミック133を作動位置PC2に移動させるとは、左スラッガーギミック133aを基準位置PC1aから作動位置PC2aに移動させると共に右スラッガーギミック133bを基準位置PC1bから作動位置PC2bに移動させることを意味する。
作動位置PC2a及びPC2bは、共に、画像表示部104の表示領域の中央付近の前方位置であるが、作動位置PC2aは作動位置PC2bよりも左側に位置する。左スラッガーギミック133a、右スラッガーギミック133bは、夫々、支持部材133pa、133pbにて支持される。
演出制御部403は、スラッガーギミック133を作動位置PC2に移動させた後、前後方向に平行な軸を回転軸として左スラッガーギミック133aを時計回りに回転させると共に、前後方向に平行な他の軸を回転軸として右スラッガーギミック133bを反時計回りに回転させる。それらの回転の際、左スラッガーギミック133a及び右スラッガーギミック133bが互いに干渉(衝突)しないように、それらの一方が他方よりも前方に位置している。
スラッガーギミック133を基準位置PC1から作動位置PC2に移動させた後、スラッガーギミック133を、所定時間分、上記の如く回転させる演出を、スラッガーギミック演出と呼ぶ。演出に用いられた後、スラッガーギミック133は基準位置PC1に戻される。スラッガーギミック演出は、スラッガーギミック133に搭載された発光素子の発光も伴う。
尚、演出制御部403は、左スラッガーギミック133aを基準位置PC1aから基準位置PC1a及び作動位置PC2a間の所定位置にまで移動させた後、作動位置PC2aに移動させることなく基準位置PC1aに戻す演出(煽り演出又はガセ演出)、及び/又は、右スラッガーギミック133bを基準位置PC1bから基準位置PC1b及び作動位置PC2b間の所定位置にまで移動させた後、作動位置PC2bに移動させることなく基準位置PC1bに戻す演出(煽り演出又はガセ演出)を実行可能であって良い。
以下、遊技機100に関する他の複数の実施形態を説明する。以下に示す各実施形態は、上述の基本実施形態を基礎とする実施形態であり、特に述べない限り且つ矛盾無き限り、上述の記載を以下の各実施形態に適用することができる。以下の各実施形態において上述の説明と矛盾する点については、以下の各実施形態の記載が優先される。以下の各実施形態を上述の基本実施形態と組み合わせて実施することができるほか、以下に示す複数の実施形態の内、任意の2以上の実施形態を組み合わせて実施することもできる。
///第1実施形態///
本発明に係る遊技機100の第1実施形態を説明する。
図14を参照し、第1実施形態では、特C〜特Gの何れかの大当たり(即ち、RUBの大当たり:図7参照)に当選している特図判定用情報1000に注目する。特図判定用情報1000に対する特図判定の結果に基づき実行される大当たり遊技を記号OURUBによって参照する。
図15に、特図判定用情報1000が特Gの大当たり(即ち16RのRUB)に当選している場合の大当たり遊技OURUBである大当たり遊技OURUB[16]の大入賞口開放パターンと、大当たり遊技OURUB[16]中の演出との関係を示す。
特C〜特Gの大当たり遊技において、第iラウンドにおける大入賞口111の開放開始タイミング(即ち閉鎖から開放への切り替えタイミング)である第iラウンドの開始タイミングを記号tS[i]にて表し、第iラウンドにおける大入賞口111の開放終了タイミング(即ち開放から閉鎖への切り替えタイミング)である第iラウンドの終了タイミングを記号tE[i]にて表す。iは任意の整数である。第iラウンドとは、注目した大当たり遊技中における第i番目のラウンド(ラウンド遊技)を指す。
特C〜特Gの何れかの大当たり遊技における各ラウンド(ラウンド遊技)の大入賞口111の最大開放時間は、対応する大入賞口開放パターンによって定義された規定最大開放時間(例えば30秒)である。故に、タイミングtS[i]及びtE[i]間の最大時間は規定最大開放時間と一致する。第iラウンドにおいて、開始タイミングtS[i]からの経過時間が規定最大開放時間に達していなくても当該第iラウンドにおける大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値DNMAX(例えば10個)に達した時点で、主制御部401は大入賞口111を閉鎖して当該第iラウンドを終える。故に、第iラウンドの終了タイミングtE[i]は、当該第iラウンドにおける大入賞口111への遊技球の入賞状態に依存する。
演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[16]の実行中において、フェイス煽り演出AEF[3]、AEF[5]、AEF[7]及びAEF[9]、フェイスギミック演出EF[3]、EF[5]、EF[7]及びEF[9]、スラッガー煽り演出AES並びにスラッガーギミック演出ESを実行する。
フェイスギミック演出EF[i]は、大当たり遊技OURUBが第iラウンドを超えて第(i+1)ラウンド以降も継続することを示唆(当該継続の確定を告知)する演出である。即ち例えば、フェイスギミック演出EF[5]は、大当たり遊技OURUBが第5ラウンドを超えて第6ラウンド以降も継続することを示唆(当該継続の確定を告知)する演出である。
図16に示す如く、フェイスギミック演出EF[i]と同時に又はフェイスギミック演出EF[i]の終了後、第(i+1)ラウンド以降も大当たり遊技が継続されることを示唆する他の演出(例えば、画像表示部104による文字「ラウンド継続!!」の表示、及び/又は、スピーカ115を用いた所定音の出力)を行うと良い。
図17(a)及び(b)を参照し、フェイス煽り演出AEF[i]は、その後にフェイスギミック演出EF[i]が実行されるのか否かを煽る演出である。フェイス煽り演出AEF[i]は、例えば、図17(a)に示す如く光がフェイスギミック132に集まっていくかのように見える動画像を画像表示部104に表示させる演出、図17(b)に示す如くフェイスギミック132を作動位置PB2(図12参照)に至らせないまでも基準位置PB1を起点として振動させる演出、及び/又は、フェイスギミック132に内蔵される発光素子を発光させる演出などを含んでいて良い。
図18(a)〜(d)を参照し、フェイスギミック演出EF[i]の開始タイミング(即ち、フェイスギミック132を基準位置PB1から作動位置PB2に移動させるタイミング)は、第(i+1)ラウンドの開始タイミング(即ちtS[i+1])より前若しくは後の所定タイミング、又は、第(i+1)ラウンドの開始タイミングと同時とされる。つまり、フェイスギミック演出EF[i]は、第(i+1)ラウンドの開始前に開始されても良いし、第(i+1)ラウンドの開始時又は開始後に開始されても良い。例えば、フェイスギミック演出EF[i]の開始タイミングは、第iラウンドの開始タイミング以降であって且つ第(i+1)ラウンドの終了タイミングまでの任意のタイミングであって良い。
フェイスギミック演出EF[i]の終了タイミング(即ち、フェイスギミック132を作動位置PB2から基準位置PB1に戻すタイミング)は、フェイスギミック演出EF[i]の開始タイミングよりも後の所定タイミングとされる。例えば、フェイスギミック演出EF[i]を開始してから所定時間(例えば3秒)が経過した時点でフェイスギミック演出EF[i]を終了しても良い。フェイスギミック演出EF[i]の終了タイミングは、第iラウンド及び第(i+1)ラウンド間のインターバル期間中の所定タイミングでありうるし、第(i+1)ラウンドの開始後の所定タイミングでありうる。図15の例では、フェイスギミック演出EF[i]が第iラウンドのラウンド遊技中に開始され、第(i+1)ラウンドの開始と同時に終了している。
フェイス煽り演出AEF[i]は、例えば、第iラウンドの開始タイミングと同時に又はその後に開始され、第iラウンドの終了タイミングと同時に又はそのよりも前に終了する、或いは、第iラウンドの終了タイミングよりも後であって且つ第(i+1)ラウンドの開始タイミングよりも前に終了する。但し、フェイス煽り演出AEF[i]に続いてフェイスギミック演出EF[i]が行われる場合、フェイス煽り演出AEF[i]はフェイスギミック演出EF[i]の開始前に実行される。後述される特E、特D又は特Cの大当たり遊技(図23〜図25参照)の如く、フェイス煽り演出AEF[i]に続いてフェイスギミック演出EF[i]が行われない場合もある。
スラッガーギミック演出ESは、大当たり遊技OURUBが第11ラウンドを超えて第112ラウンド以降も継続すること、即ち、大当たり遊技OURUBが第16ラウンドまで継続することを示唆(当該継続の確定を告知)する演出である。
図19に示す如く、スラッガーギミック演出ESと同時に又はスラッガーギミック演出ESの終了後、大当たり遊技OURUBが第16ラウンドまで継続することを示唆する他の演出(例えば、画像表示部104による文字「MAX BONUS!!」の表示、及び/又は、スピーカ115を用いた所定音の出力)を行うと良い。
図20(a)及び(b)を参照し、スラッガー煽り演出AESは、その後にスラッガーギミック演出ESが実行されるのか否かを煽る演出である。スラッガー煽り演出AESは、例えば、図20(a)に示す如く光がスラッガーギミック133a及び133bに集まっていくかのように見える動画像を画像表示部104に表示させる演出、図20(b)に示す如くスラッガーギミック133a及び133bを各々の作動位置(PC2a、PC2b;図13参照)に至らせないまでも各々の基準位置(PC1a、PC1b)を起点として振動させる演出、及び/又は、スラッガーギミック133a及び133bに内蔵される発光素子を発光させる演出などを含んでいて良い。
図21(a)〜(c)を参照し、スラッガーギミック演出ESの開始タイミング(即ち、スラッガーギミック133a及び133bを各々の基準位置(PC1a、PC1b)から各々の作動位置(PC2a、PC2b)に移動させるタイミング)は、第12ラウンドの開始タイミング(即ちtS[12])より前若しくは後の所定タイミング、又は、第12ラウンドの開始タイミングと同時とされる。つまり、スラッガーギミック演出ESは、第12ラウンドの開始前に開始されても良いし、第12ラウンドの開始時又は開始後に開始されても良い。例えば、スラッガーギミック演出ESの開始タイミングは、第11ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第12ラウンドの終了タイミングまでの任意のタイミングであって良い。
スラッガーギミック演出ESの終了タイミング(即ち、回転動作を経たスラッガーギミック133a及び133bを各々の作動位置(PC2a、PC2b)から各々の基準位置(PC1a、PC1b)に戻すタイミング)は、スラッガーギミック演出ESの開始タイミングよりも後の所定タイミングとされる。例えば、スラッガーギミック演出ESを開始してから所定時間(例えば3秒)が経過した時点でスラッガーギミック演出ESを終了しても良い。スラッガーギミック演出ESの終了タイミングは、第11ラウンド及び第12ラウンド間のインターバル期間中の所定タイミングでありうるし、第12ラウンドの開始後の所定タイミングでありうる。図15の例では、スラッガーギミック演出ESが第11ラウンドのラウンド遊技中に開始され、第12ラウンドの開始と同時に終了している。
スラッガー煽り演出AESは、例えば、第11ラウンドの開始タイミングと同時に又はその後に開始され、第11ラウンドの終了タイミングと同時に又はそのよりも前に終了する、或いは、第11ラウンドの終了タイミングよりも後であって且つ第12ラウンドの開始タイミングよりも前に終了する。但し、スラッガー煽り演出AESに続いてスラッガーギミック演出ESが行われる場合、スラッガー煽り演出AESはスラッガーギミック演出ESの開始前に実行される。後述される特F、特E、特D又は特Cの大当たり遊技(図22〜図25参照)の如く、スラッガー煽り演出AESに続いてスラッガーギミック演出ESが行われない場合もある。
図22に、特図判定用情報1000が特Fの大当たり(即ち11RのRUB)に当選している場合の大当たり遊技OURUBである大当たり遊技OURUB[11]の大入賞口開放パターンと、大当たり遊技OURUB[11]中の演出との関係を示す。
演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[11]の実行中において、フェイス煽り演出AEF[3]、AEF[5]、AEF[7]及びAEF[9]、フェイスギミック演出EF[3]、EF[5]、EF[7]及びEF[9]並びにスラッガー煽り演出AESを実行するが、スラッガーギミック演出ESを実行しない。
図23に、特図判定用情報1000が特Eの大当たり(即ち9RのRUB)に当選している場合の大当たり遊技OURUBである大当たり遊技OURUB[9]の大入賞口開放パターンと、大当たり遊技OURUB[9]中の演出との関係を示す。
演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[9]の実行中において、フェイス煽り演出AEF[3]、AEF[5]、AEF[7]及びAEF[9]並びにフェイスギミック演出EF[3]、EF[5]及びEF[7]を実行するが、フェイスギミック演出EF[9]、スラッガー煽り演出AES及びスラッガーギミック演出ESを実行しない。
図24に、特図判定用情報1000が特Dの大当たり(即ち7RのRUB)に当選している場合の大当たり遊技OURUBである大当たり遊技OURUB[7]の大入賞口開放パターンと、大当たり遊技OURUB[7]中の演出との関係を示す。
演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[7]の実行中において、フェイス煽り演出AEF[3]、AEF[5]及びAEF[7]並びにフェイスギミック演出EF[3]及びEF[5]を実行するが、フェイス煽り演出AEF[9]、フェイスギミック演出EF[7]及びEF[9]、スラッガー煽り演出AES並びにスラッガーギミック演出ESを実行しない。
図25に、特図判定用情報1000が特Cの大当たり(即ち5RのRUB)に当選している場合の大当たり遊技OURUBである大当たり遊技OURUB[5]の大入賞口開放パターンと、大当たり遊技OURUB[5]中の演出との関係を示す。
演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[5]の実行中において、フェイス煽り演出AEF[3]及びAEF[5]並びにフェイスギミック演出EF[3]を実行するが、フェイス煽り演出AEF[7]及びAEF[9]、フェイスギミック演出EF[5]、EF[7]及びEF[9]、スラッガー煽り演出AES並びにスラッガーギミック演出ESを実行しない。
図26を参照して、大当たりに絡むコマンドの送受信及び演出の流れについて説明する。特C〜特Gの何れかの大当たり(即ち、RUBの大当たり:図7参照)に当選している特図判定用情報1000についての特図判定が行われた後、特図判定用情報1000に対する特別図柄の変動表示が開始される際、その特図判定の結果を含んだ変動開始コマンド1210が演出制御部403に送信される。その後、特図判定用情報1000についての特別図柄の変動表示の停止に同期して、特図判定用情報1000についての変動停止コマンド1220が演出制御部403に送信される。演出制御部403は、変動開始コマンド1210の受信に応答して特図判定用情報1000に対する変動演出を開始し、変動停止コマンド1220の受信に応答して当該変動演出を終了する。この際、RUBの大当たりの当選を示す態様で画像表示部104上の装飾図柄を停止させる。
その後、主制御部401は、オープニングコマンド1230に演出制御部403に送信する。演出制御部403は、オープニングコマンド1230の受信に応答して所定のオープニング演出を実行する。オープニングコマンド1230の送信から所定のオープニング時間が経過したタイミングにおいて、主制御部401は、第1ラウンドにおける大入賞口111の開放を開始すると共にラウンド開始コマンド1240[1,1]を演出制御部403に送信する。演出制御部403は、ラウンド開始コマンド1240[1,1]の受信に応答して所定のラウンド中演出を開始する。
主制御部401は、第1ラウンドにおける大入賞口111の開放開始から規定最大開放時間が経過すると、又は、第1ラウンドにおける大入賞口111への遊技球の入賞数が所定値DNMAX(例えば10個)に達すると、大入賞口111を閉鎖して第1ラウンドを終えると共にラウンド終了コマンド1240[1,2]を演出制御部403に送信する。
このような、大入賞口111の開放及びそれに同期したラウンド開始コマンドの送信と、大入賞口111の閉鎖及びそれに同期したラウンド終了コマンドの送信が、m回繰り返される。ここにおけるmは、特図判定用情報1000が特C、特D、特E、特F、特Gに当選している場合、夫々、5、7、9、11、16である(図7参照)。第iラウンドについてのラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンドを、夫々、記号1240[i,1]、1240[i,2]によって表す。
ラウンド終了コマンド1240[m,2]はエンディングコマンドとして機能する。つまり、mラウンドにわたる大入賞口111の開放及び閉鎖の繰り返しを経て、大当たり遊技の最終ラウンドにおける大入賞口111の開放を終了すると、主制御部401は、ラウンド終了コマンド1240[m,2]をエンディングコマンドとして演出制御部403に送信する。
演出制御部403は、エンディングコマンドの受信に応答してラウンド中演出を終了する一方で所定のエンディング演出を実行する。その後、特図判定用情報が保留されていれば又は特図判定用情報が取得されれば、新たな特図判定を介して、特別図柄の変動表示、変動開始コマンドの送受信及び変動演出が実行される。
特図判定用情報1000についての特図判定の結果を示す情報は、変動開始コマンド1210だけでなく、変動停止コマンド1220及び/又はオープニングコマンド1230にも含まれていて良い。また、オープニングコマンド1230に、特図判定用情報1000についての大当たり遊技に対して適用される大入賞口開放パターンを特定する情報が含まれる。これらの情報に基づき、演出制御部403は、特図判定用情報1000についての大当たり遊技が特C〜特Gの何れの大当たり遊技であるのかを判断し、その判断結果に基づき、フェイス煽り演出AEF[3]、AEF[5]、AEF[7]及びAEF[9]、フェイスギミック演出EF[3]、EF[5]、EF[7]及びEF[9]、スラッガー煽り演出AES並びにスラッガーギミック演出ESから成る大当たり中特定演出群の内、何れの演出を実行し且つ何れの演出を非実行とするのかを決定すると共に、ラウンド開始コマンド1240[1,1]〜1240[m,1]及びラウンド終了コマンド1240[1,2]〜1240[m,2]の何れかの受信タイミングを基準として、大当たり中特定演出群の内で実行すると決定された各演出の実行タイミングを制御する。
フェイスギミック演出EF[i]を実行すると決定されているのであれば、例えば、ラウンド終了コマンド1240[i,2]の受信と同時に又は当該受信から所定時間が経過した後に、フェイスギミック演出EF[i]の実行を開始すれば良い。スラッガーギミック演出ESを実行すると決定されているのであれば、例えば、ラウンド終了コマンド1240[11,2]の受信と同時に又は当該受信から所定時間が経過した後に、スラッガーギミック演出ESの実行を開始すれば良い。
このように、RUBの大当たり遊技では、大当たり遊技が第1段階〜第n段階の何れかの段階まで実行される。本実施形態では、RUBによる大当たり遊技は、第1段階、第2段階、第3段階、第4段階又は第5段階まで実行されるため、n=5であるが、“n”は3以上の任意の整数であって良い。
第(i+1)段階までのラウンド数は、第i段階までのラウンド数よりも大きい。具体的には、第1段階、第2段階、第3段階、第4段階、第5段階は、夫々、5R、7R、9R、11R、16Rに相当する。
即ち、第1段階(5R)までで終わる大当たり遊技は、特Cの大当たり遊技(即ち5R分の大当たり遊技)であり、第1段階を超えるが第2段階(7R)までで終わる大当たり遊技は、特Dの大当たり遊技(即ち7R分の大当たり遊技)であり、第2段階を超えるが第3段階(9R)までで終わる大当たり遊技は、特Eの大当たり遊技(即ち9R分の大当たり遊技)であり、第3段階を超えるが第4段階(11R)までで終わる大当たり遊技は、特Fの大当たり遊技(即ち11R分の大当たり遊技)であり、第4段階を超えて第5段階(16R)まで継続する大当たり遊技は、特Gの大当たり遊技(即ち16R分の大当たり遊技)である。
フェイスギミック演出EF[5]、EF[7]、EF[9]は、夫々、RUBの大当たり遊技が第1段階(5R)、第2段階(7R)、第3段階(9R)を超えて実行されることを示唆する第1特定演出(当該実行の確定を告知する確定演出)として機能する(図15等を参照)。これに対し、スラッガーギミック演出ESは、RUBの大当たり遊技が第5段階(16R)まで実行されることを示唆する第2特定演出(当該実行の確定を告知する確定演出)として機能する(図15等を参照)。
RUBの大当たり遊技では、ラウンドが継続するほど遊技者に有利であるため、ラウンドの継続を第1又は第2特定演出で示唆する方法を組み込むことで、遊技者は、第1又は第2特定演出を喜びを持って視聴することができ、また、第1又は第2特定演出が発生するのかしないのかを期待感を持って待つことができる。この際、大当たり遊技が遊技者にとって最大に有利な第n段階まで継続する場合には、前段階で実行される第1特定演出とは異なる特別な演出(第2特定演出)を実行する。これにより、遊技者は特別感を得ることができ、16Rの大当たりを引いた喜びと相まって、大きな興奮、面白みを感じることができると予想される。
また、本実施形態では、3Rまでで大当たり遊技が終了するRUBは存在しないが(図7参照)、上述の如く第3ラウンド近辺においてフェイスギミック演出EF[3]が実行される。このため、大当たり遊技が5Rまでで終了する場合であっても(即ち、RUBの大当たり遊技の内、最もラウンド数が小さい大当たり遊技が実行される場合であっても)、一度は、フェイスギミック演出EF[3]によるラウンド継続示唆演出が実行され、遊技者に多少の満足感を与えることが可能となりうる。フェイスギミック演出EF[3]は、RUBの大当たり遊技が第1段階の前段階(3R)を超えて実行されることを示唆する演出であると考えて良い。
―――変形等―――
上述の内容を基本とする幾つかの変形例又は応用例である複数の実施例を説明する。
[実施例EX1_1]
図27を参照し、演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[16]の実行中、スラッガー煽り演出AES及びスラッガーギミック演出ESを行うと上述したタイミングにおいて、スラッガー煽り演出AES及びスラッガーギミック演出ESの代わりにフェイス煽り演出AEF[11]及びフェイスギミック演出EF[11]を行うようにし、フェイスギミック演出EF[11]の終了後、第16ラウンドの終了タイミングまでに、スラッガー煽り演出AES及びそれに続くスラッガーギミック演出ESを行うようにしても良い。図27の例では、第13ラウンドの開始と同時にスラッガー煽り演出AESが開始され、その後、スラッガーギミック演出ESが第13ラウンドのラウンド遊技中に開始されて第14ラウンドの開始と同時に終了している。この場合におけるスラッガーギミック演出ESも、RUBの大当たり遊技が第5段階(16R)まで実行されることを示唆する第2特定演出であると言える。
[実施例EX1_2]
図28を参照し、演出制御部403は、大当たり遊技OURUB[16]の実行中の任意のタイミングでスラッガーギミック演出ESを行うことが可能であって良い。この場合も、スラッガーギミック演出ESの実行に先立ってスラッガー煽り演出AESを行うことができる。図28の例では、フェイス煽り演出AEF[5]及びフェイスギミック演出EF[5]を行うと上述したタイミングにおいて、フェイス煽り演出AEF[5]及びフェイスギミック演出EF[5]の代わりにスラッガー煽り演出AES及びスラッガーギミック演出ESを行っている。即ち例えば、特図判定用情報1000が特Gの大当たりに当選しているとき、第5ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第6ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う。大当たり遊技OURUB[16]において、スラッガーギミック演出ESが行われた後は、フェイスギミック演出は行われないようにしても良い(図28参照)。
変動開始コマンド1210、変動停止コマンド1220及びオープニングコマンド1230(図26参照)の何れかに含まれる、特図判定用情報1000に対する特図判定の結果が特Gの大当たりの当選を示しているとき、例えば、演出制御部403は、オープニングコマンド1230を受信した段階で、スラッガーギミック演出ESの実行タイミングを決定することができる。
具体的な例として、特図判定用情報1000に対する特図判定の結果が特Gの大当たりの当選を示しているとき、演出制御部403は、
第3ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第4ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う第1スラッガー処理と、
第5ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第6ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う第2スラッガー処理と、
第7ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第8ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う第3スラッガー処理と、
第9ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第10ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う第4スラッガー処理と、第11ラウンドの開始タイミング以降であって且つ第12ラウンドの終了タイミングまでの期間中の一部の期間においてスラッガーギミック演出ESを行う第5スラッガー処理との内、何れかのスラッガー処理を選択して、選択したスラッガー処理を実行する。
このとき、演出制御部403は、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により、第jスラッガー処理が確率RR1[j]にて実行されるように選択処理を行えば良い(jは任意の整数)。“RR1[1]+RR1[2]+RR1[3]+RR1[4]+RR1[5]=1”である。確率RR1[1]〜RR1[4]の内、1、2又は3つはゼロであっても良い。
確率RR1[5]は、確率RR1[1]〜RR1[4]の何れよりも高いと良い。例えば、“RR1[2]=0.2”且つ“RR1[5]=0.8”とする、或いは、“RR1[1]=0.1”、“RR1[2]=0.1”且つ“RR1[5]=0.8”とする。これにより、特Gの大当たり遊技では、基本的に第11ラウンド近辺でスラッガーギミック演出ESが行われるが、稀にそれよりも早期にスラッガーギミック演出ESが行われることになる。稀に早期に行われるスラッガーギミック演出ESを遊技者は驚きと喜びを持って視聴することができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
[実施例EX1_3]
上記の第1特定演出は、フェイスギミック132に限らず、任意の演出実現要素を用いて実現される任意の演出(例えば、画像表示部104及び/又はスピーカ115を用いた演出)であっても良い。同様に、上記の第2特定演出は、スラッガーギミック133に限らず、任意の演出実現要素を用いて実現される任意の演出(例えば、画像表示部104及び/又はスピーカ115を用いた演出)であっても良い。但し、第1特定演出と第2特定演出は互いに異なる演出であるものとする。
[実施例EX1_4]
また、RUBによる大当たり遊技(即ち大当たり遊技OURUB)において、節目のインターバル期間は、他のインターバル期間よりも長くても良い。これにより、ラウンドが継続するか否かを効果的に煽ることが可能となる。節目のインターバル期間は、第3及び第4ラウンド間のインターバル期間、第5及び第6ラウンド間のインターバル期間、第7及び第8ラウンド間のインターバル期間、第9及び第10ラウンド間のインターバル期間、又は、第11及び第12ラウンド間のインターバル期間である。
[実施例EX1_5]
また、演出制御部403は、フェイス煽り演出AEF[i]の実行中に所定の操作有効期間を設定して、操作有効期間中に演出ボタン121の押下を促す所定画像を画像表示部104に表示するようにしても良い。そして、フェイスギミック演出EF[i]を実行することが決まっている場合において、操作有効期間中に演出ボタン121の押下が検出された場合には、演出制御部403は、その検出に応答してフェイスギミック演出EF[i]を実行し、操作有効期間中に演出ボタン121の押下が検出されなかった場合には、操作有効期間の満了後にフェイスギミック演出EF[i]を実行すれば良い。一方、フェイスギミック演出EF[i]を実行しないことが決まっている場合、操作有効期間中に演出ボタン121の押下が検出されるか否かに関係なく、演出制御部403はフェイスギミック演出EF[i]を実行しない。
[実施例EX1_6]
RUBの大当たり遊技以外の大当たり遊技の実行中においても、演出制御部403は、フェイスギミック演出又はスラッガーギミック演出を行うことがあっても良い。例えば、特Bの大当たり遊技の実行中において、演出制御部403はスラッガーギミック演出を行うことがあっても良い。
///第2実施形態///
本発明に係る遊技機100の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態と組み合わせて実施される。
演出制御部403は、判定対象TTの特図判定の判定結果を示唆する変動演出において、大当たり遊技の実行の期待度が所定期待度KTREFよりも高いことを示唆する弱予告演出(第1期待度演出)、又は、大当たり遊技の実行の期待度が弱予告演出よりも更に高いことを示唆する強予告演出(第2期待度演出)を行うことができる。大当たり遊技の実行の期待度(以下、大当たりの期待度とも言う)とは、注目した1つの特図判定用情報(ここでは判定対象TT)が大当たりに当選している確率(統計上の確率)を表す。注目した1つの特図判定用情報に対して特定の演出が行われるのであれば、当該特図判定用情報に対する大当たりの期待度は、その特定の演出に対する大当たりの期待度(その特定の演出が割り当てられた特図判定用情報が大当たりに当選している確率)とも言える。所定期待度KTREFは、大当たりの当選確率として予め定められた確率OTKを示す、又は、その確率OTKよりも大きな所定値(例えば、確率OTKの10倍)を示す。確率OTKは、特図判定が低確率遊技状態で行われたならば“1/399”であり、特図判定が高確率遊技状態で行われたならば“10/399”である(図6参照)。大当たりの期待度は、大当たりの信頼度とも呼ばれる。
用語“信頼度”について説明を加えておく。任意の1つの特図判定用情報Q1に対して互いに異なる任意の第1候補演出〜第n候補演出を選択的に割り当てることができる場合を考える(ここにおけるnは2以上の整数)。演出制御部403は、特図判定用情報Q1に割り当てた候補演出を、特図判定用情報Q1の変動演出において実行することができる、或いは、特図判定用情報Q1が保留されているとき(即ち特図判定用情報記憶領域413dに記憶されているとき)において特図判定用情報Q1に対する先読み予告演出として実行することができる。この際、特図判定用情報Q1が大当たりの場合には第(i+1)候補演出が第i候補演出よりも特図判定用情報Q1に割り当てられる確率が高くなるように、且つ、特図判定用情報Q1がハズレの場合には第(i+1)候補演出が第i候補演出よりも特図判定用情報Q1に割り当てられる確率が低くなるように、演出制御部403は、特図判定用情報Q1に対する特図判定の結果及び演出用乱数等を用いて、第1候補演出〜第n候補演出の何れかを特図判定用情報Q1に割り当てることができる(ここにおけるiは(n−1)以下の任意の自然数)。この場合、第(i+1)候補演出が示唆する大当たりの信頼度(第(i+1)候補演出が割り当てられた特図判定用情報Q1の大当たりの信頼度)は、第i候補演出のそれよりも高い。
任意の1つの特図判定用情報Q1に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対して特定の特図変動パターン又は特定の演出(ここでは例えば弱予告演出又は強予告演出)が割り当てられる確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対して特定の特図変動パターン又は特定の演出が割り当てられる確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Q1に対して特定の特図変動パターン又は特定の演出が割り当てられたときの大当たりの信頼度は“(100×v/(r+v))”(単位は%)にて表される。
尚、弱予告演出及び強予告演出にて実行の期待度が示唆される大当たり遊技は、特A〜特I及び通A〜通Cの内の任意の種類の大当たり遊技であって良いが、特A〜特I及び通A〜通Cの内の特定の種類の大当たり遊技(例えば、確変長当たりの大当たり遊技又はRUBの大当たり遊技)であっても良い。
弱予告演出は、RUBの大当たり遊技中において実行されるフェイスギミック演出(以下、RUB中フェイスギミック演出という)と同じ演出である。
或いは、弱予告演出は、RUB中フェイスギミック演出に類似する演出であっても良く、例えばRUB中フェイスギミック演出と部分的に共通する演出であって良い。即ち例えば、弱予告演出とRUB中フェイスギミック演出は共にフェイスギミック演出ではあるが、演出制御部403は、フェイスギミック演出の実行時間(例えば、フェイスギミック132が作動位置にて停止している時間)を弱予告演出とRUB中フェイスギミック演出との間で異ならせることもでき、この場合、両演出は互いに類似していると言えると共に、弱予告演出はRUB中フェイスギミック演出と部分的に共通する演出である(換言すれば、弱予告演出の全部はRUB中フェイスギミック演出の一部と一致している、又は、弱予告演出の一部はRUB中フェイスギミック演出の全部と一致している)と言える。
強予告演出は、RUBの大当たり遊技中において実行されるスラッガーギミック演出(以下、RUB中スラッガーギミック演出という)と同じ演出である。
或いは、強予告演出は、RUB中スラッガーギミック演出に類似する演出であっても良く、例えばRUB中スラッガーギミック演出と部分的に共通する演出であって良い。即ち例えば、強予告演出とRUB中スラッガーギミック演出は共にスラッガーギミック演出ではあるが、演出制御部403は、スラッガーギミック演出の実行時間(例えば、スラッガーギミック133が作動位置にて回転運動をしている時間)を強予告演出とRUB中スラッガーギミック演出との間で異ならせることもでき、この場合、両演出は互いに類似していると言えると共に、強予告演出はRUB中スラッガーギミック演出と部分的に共通する演出である(換言すれば、強予告演出の全部はRUB中スラッガーギミック演出の一部と一致している、又は、強予告演出の一部はRUB中スラッガーギミック演出の全部と一致している)と言える。
第1実施形態で述べたように、RUBの大当たり遊技について、フェイスギミック演出は遊技者に有利な状況(ラウンド継続)を示唆する演出であり、スラッガーギミック演出は、更に有利な状況(最も有利な状況)を示唆する演出である。変動演出にフェイスギミック演出及びスラッガーギミック演出を用いる場合、フェイスギミック演出を大当たりの可能性が高いことを示唆する弱予告演出(即ち有利な状況になる可能性が高いことを示唆する演出)に割り当て、且つ、スラッガーギミック演出を大当たりの可能性が更に高いことを示唆する強予告演出(即ち有利な状況になる可能性が更に高いことを示唆する演出)に割り当てることにより、RUBの大当たり遊技中の演出と変動演出との間で有利度合いの整合性がとれる。
結果、RUBの大当たり遊技中におけるフェイスギミック演出、スラッガーギミック演出の意義を知る遊技者は、変動演出の実行中に、フェイスギミック演出、スラッガーギミック演出を見ることで、その演出が、どの程度、大当たりの期待度が高いものであるのかを直感的に理解することができる。逆に、変動演出中におけるフェイスギミック演出、スラッガーギミック演出の意義を知る遊技者は、RUBの大当たり遊技中に、フェイスギミック演出、スラッガーギミック演出を見ることで、RUBの大当たり遊技の継続有無、継続量を直感的に理解することができる。
図29を参照して、1つの特図判定用情報2000及び特図判定用情報2000に対する変動演出2100に注目する。演出制御部403は、特図判定用情報2000に対する特図判定の結果に基づき、変動演出2100において弱予告演出及び強予告演出の内の少なくとも一方を実行しうる(即ち、変動演出2100の中に、弱予告演出及び強予告演出の内の少なくとも一方を含めることができる)。
図30は、変動演出2100に関わる遊技機100の動作フローチャートである。まずステップS211にて始動条件の成立により特図判定用情報2000が取得される。その後、特図判定用情報2000が判定対象TTとなったとき、ステップS212にて主制御部401により特図判定用情報2000に対して特図判定が行われる。すると、ステップS213にて、その特図判定の結果を含んだ変動開始コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される。続くステップS214にて、変動開始コマンドを受信した演出制御部403は、変動開始コマンドに含まれる特図判定の結果に基づき、変動演出2100の内容を決定するための変動演出内容決定処理を実行する。変動演出内容決定処理において例えば、サブROM432に格納された複数の変動演出パターンの中から1の変動演出パターンを選択することで変動演出2100の内容を決定する。サブROM432に格納された複数の変動演出パターンの夫々は変動演出の内容を定義している。
その後、ステップS215において、変動演出内容決定処理にて決定された変動演出(即ち選択された変動演出パターンに従う変動演出)が変動演出2100として開始される。特図判定用情報2000に対する特別図柄の変動表示の開始後、特図変動パターン判定の結果に基づく特別図柄の変動時間が経過すると、当該特別図柄の変動停止が行われると共に変動停止コマンドが主制御部401から演出制御部403に送信される(ステップS216)。演出制御部403は、変動停止コマンドを受信すると変動演出2100を終了する(ステップS217)。この際、特図判定用情報2000に対する特図判定の結果を示す態様で装飾図柄を画像表示部104に停止表示させる。
図31に、上記複数の変動演出パターンが内包された変動演出パターンテーブルHEt_Aの例を示す。変動演出パターンテーブルHEt_AをサブROM432に格納しておくことができる。変動演出パターンテーブルHEt_Aには多数の変動演出パターンが格納されているが、ここでは、説明の簡略化上、弱予告演出及び強予告演出の実行有無の態様が異なる4つの変動演出パターンHEp_A[1]〜HEp_A[4]にのみ注目する。
変動演出パターンHEp_A[1]は、弱予告演出及び強予告演出を共に実行しないことを定義した変動演出パターンである。つまり、変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[1]が選択された場合、変動演出2100において弱予告演出及び強予告演出は実行されない。
変動演出パターンHEp_A[2]は、弱予告演出及び強予告演出の内、弱予告演出のみを実行することを定義した変動演出パターンである。つまり、変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[2]が選択された場合、変動演出2100において弱予告演出は実行されるが強予告演出は実行されない。
変動演出パターンHEp_A[3]は、弱予告演出及び強予告演出の内、強予告演出のみを実行することを定義した変動演出パターンである。つまり、変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[3]が選択された場合、変動演出2100において強予告演出は実行されるが弱予告演出は実行されない。
変動演出パターンHEp_A[4]は、弱予告演出及び強予告演出を共に実行することを定義した変動演出パターンである。つまり、変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[4]が選択された場合、変動演出2100において弱予告演出及び強予告演出の双方が実行される。尚、変動演出2100において弱予告演出及び強予告演出の双方を行う場合、弱予告演出を行ってから強予告演出を行うことが望ましい。これにより、遊技者の大当たりへの期待感を徐々に高めることができる。但し、弱予告演出及び強予告演出を同時に行うことや、強予告演出の後に弱予告演出を行うことが可能であっても良い。
演出制御部403は、特図判定用情報2000の特図判定の結果がハズレを示しているとき、変動演出パターンHEp_A[i]が所定の確率RRr_A[i]にて選択されるように、且つ、特図判定用情報2000の特図判定の結果が大当たりの当選を示しているとき、変動演出パターンHEp_A[i]が所定の確率RRv_A[i]にて選択されるように変動演出内容決定処理(変動演出パターン選択処理とも言える)を行う。演出制御部403は、このような確率に従う選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。
ここで、“1>RRr_A[1]>RRr_A[2]>RRr_A[3]>RRr_A[4]>0”且つ“0<RRv_A[1]<RRv_A[2]<RRv_A[3]<RRv_A[4]<1”とする。
そうすると、特図判定用情報2000の特図判定の結果がハズレであるときには、変動演出パターンHEp_A[1]、HEp_A[2]、HEp_A[3]、HEp_A[4]の順に選択され易く(HEp_A[1]が最も選択され易い)、特図判定用情報2000の特図判定の結果が大当たりであるときには、変動演出パターンHEp_A[4]、HEp_A[3]、HEp_A[2]、HEp_A[1]の順に選択され易くなる(HEp_A[4]が最も選択され易い)。
特図判定用情報2000に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報2000に対して変動演出パターンHEp_A[i]が選択される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報2000に対して変動演出パターンHEp_A[i]が選択される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報2000の変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[i]が選択されるときの大当たりの期待度(即ち、特図判定用情報2000に対する大当たり遊技の実行の期待度)は、(100×v/(r+v))%である。
例えば、特図判定用情報2000の変動演出2100に対して変動演出パターンHEp_A[2]、HEp_A[3]、HEp_A[4]が選択されるときの大当たりの期待度が、夫々、20%、40%、60%となるように、確率RRr_A[1]〜RRr_A[4]及びRRv_A[1]〜RRv_A[4]を定めておけばよい。
<<第1及び第2実施形態に関する発明の考察>>
第1及び第2実施形態に関する発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機W1は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技(例えばRUB)を行うか否かの判定を行う判定手段(401;特別図柄処理)と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を第1段階、第2段階・・・又は第n段階まで実行する特別遊技実行手段(401;大入賞口処理)と(nは3以上の整数)、所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段(403)と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中において、前記特別遊技が第1段階、・・・又は第(n−2)段階を超えて実行されることを示唆する第1演出(例えばフェイスギミック演出)と、前記第1演出と異なり且つ前記特別遊技が第n段階まで実行されることを示唆する第2演出(例えばスラッガーギミック演出)と、を行わせることが可能な特別遊技用演出制御手段を有することを特徴とする。
特別遊技は第i段階よりも第(i+1)まで実行された方が遊技者に有利であり、遊技者にとって喜ばしい。このため、上記のような第1及び第2特定演出を行い得るようにしておくことで、遊技者は、第1又は第2特定演出が発生するのかしないのかを期待感を持って待つことができる。この際、特別遊技が第n段階まで継続する場合には、前段階で実行されうる第1特定演出とは異なる特別な演出(第2特定演出)を実行する。これにより、遊技者は特別感を得ることができ、第n段階までの大当たり遊技が行われることに対する喜びと相まって、大きな興奮、面白みを感じることができると予想される。
また例えば、遊技機W1において、前記演出制御手段(403)は、前記判定手段の判定結果を示唆する示唆演出(変動演出)を行わせる示唆演出制御手段(特図演出処理)を有し、前記示唆演出制御手段は、前記示唆演出において、前記特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する高期待度演出を行わせることが可能であり、前記第2演出は、前記高期待度演出と同じ演出である又は前記高期待度演出と部分的に共通する演出であると良い。
更に例えば、遊技機W1において、前記示唆演出制御手段は、前記示唆演出において、前記特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1期待度演出を行うことが可能であるとともに、前記特別遊技の実行の期待度が前記第1期待度演出よりも更に高いことを示唆する第2期待度演出として前記高期待度演出を行わせることが可能であり、前記第1演出は、前記第1期待度演出と同じ演出である又は前記第1期待度演出と部分的に共通する演出であると良い。
遊技機W1における判定手段及び特別遊技実行手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される。遊技機W1における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口111であって良く、従って特別遊技は大入賞口111の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
///第3実施形態///
本発明に係る遊技機100の第3実施形態を説明する。
図32を参照して、1つの特図判定用情報3100及び特図判定用情報3100に対する変動演出3150に注目する。ここで、特図判定用情報3100は、特A、特B又は通Cの大当たりに当選しているものとする(尚、本実施形態において“通C”を“通A”又は“通B”に読み替えても構わない)。そうすると、演出制御部403は、特図判定用情報3100に対する特図判定の結果を含んだ変動開始コマンドに基づき、変動演出3150において、リーチ演出、前段仮停止演出(前段ゾロ目仮停止演出)、昇格煽り演出、後段仮停止演出(後段ゾロ目仮停止演出)及び本停止演出(ゾロ目本停止演出)を行うことができる。変動演出3150において、リーチ演出の後に前段仮停止演出が実行され、前段仮停止演出の後、後段仮停止演出が実行され、更にその後に本停止演出が行われる。昇格煽り演出は前段仮停止演出の後に実行されるが、その実行タイミングの詳細については後述される。
リーチ演出は、画像表示部104に表示される第1〜第3装飾図柄の内、第1及び第2装飾図柄(例えば左図柄及び右図柄)を有効ライン上にて共通図柄で揃えた後に、比較的長い時間をかけて第3装飾図柄もが当該共通図柄にて揃うか否かを示唆する演出である。
有効ライン上において共通図柄で揃った第1〜第3装飾図柄をゾロ目と称する。ゾロ目の内、第1〜第3装飾図柄に共通して数値“2”、“3”、“7”が付与されたものを、夫々、2ゾロ目、3ゾロ目、7ゾロ目と称する。
演出制御部403は、任意の変動演出において、1以上の装飾図柄を仮停止させることができる。装飾図柄の仮停止とは、厳密には、装飾図柄を停止させていないが、遊技者に対しては、装飾図柄が停止したと認識させることが可能な態様で装飾図柄を画像表示部104上で微変動(微変動表示)させる装飾図柄の変動表示態様である。仮停止との混合を避けるために、仮停止ではなく装飾図柄を画像表示部104上で完全に停止表示させることを本停止と称する。
図33(a)〜(c)を参照する。ここでは、第1及び第2装飾図柄が夫々左図柄及び右図柄であって、第3装飾図柄が中図柄であることを想定する。画像表示部104において、左図柄、右図柄及び中図柄の内、左図柄が最も左側に表示され、右図柄が最も右側に表示される。中図柄は左図柄と右図柄の間に表示される。即ち、図33(a)〜(c)の夫々において、符号SZL、SZR、SZCが付された図柄が、夫々、第1、第2、第3装飾図柄に相当する。
図33(a)を参照し、2ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の仮停止(以下、2ゾロ目仮停止とも言う)及び2ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の本停止(以下、2ゾロ目本停止とも言う)は、特図判定の結果が通Cの大当たりに当選していること(通Cの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出として利用されるものとする。
図33(b)を参照し、3ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の仮停止(以下、3ゾロ目仮停止とも言う)及び3ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の本停止(以下、3ゾロ目本停止とも言う)は、特図判定の結果が特Aの大当たりに当選していること(特Aの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出として利用されるものとする。
図33(c)を参照し、7ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の仮停止(以下、7ゾロ目仮停止とも言う)及び7ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の本停止(以下、7ゾロ目本停止とも言う)は、特図判定の結果が特Bの大当たりに当選していること(特Bの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出として利用されるものとする。
演出制御部403は、変動演出3150における前段仮停止演出及び後段仮停止演出において、2ゾロ目仮停止、3ゾロ目仮停止又は7ゾロ目仮停止を行うことができ、変動演出3150における本停止演出において、2ゾロ目本停止、3ゾロ目本停止又は7ゾロ目本停止を行うことができる。
図34を参照し、演出制御部403は、昇格煽り演出を前段仮停止演出の後に実行することができ、昇格煽り演出の中でアイギミック演出を実行又は非実行とすることができる。図34の例では、昇格煽り演出の中でアイギミック演出が実行されている。
昇格煽り演出では、例えば、前段仮停止演出にて仮停止表示されたゾロ目の第1〜第3装飾図柄が、画像表示部104の奥行き方向に向かって回転(上下方向を回転軸とした回転)しながら進行していくかのように見える動画像を画像表示部104に表示する。その動画像の最終部分では、第1〜第3装飾図柄が画像表示部104から完全に消去されていても良いし、第1〜第3装飾図柄の内容を遊技者が視認困難な程度に第1〜第3装飾図柄の画像サイズを小さくしても良い。そして、昇格煽り演出の中でアイギミック演出を行うと決定されている場合に限って、その動画像の最終部分でアイギミック演出を行う。図34の例では、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われた後、昇格煽り演出の中でアイギミック演出が実行され、そのアイギミック演出の実行中に3ゾロ目仮停止が後段仮停止演出として行われた後、3ゾロ目仮停止を維持しつつアイギミック演出を終了し、その後に、3ゾロ目本停止を本停止演出として行っている。
図35(a)及び(b)に示す如く、昇格煽り演出の中でアイギミック演出が行われる場合、そのアイギミック演出の実行期間の後半側の一部は、後段仮停止演出の実行期間の前半側の一部又は全部と重複していても良いし、図35(c)及び(d)に示す如く、そのアイギミック演出の実行期間の全部は、後段仮停止演出の実行期間の前半側の一部又は全部と重複していても良いし。
より具体的には例えば、図36(a)に示す如く、アイギミック演出と後段仮停止演出を同時に開始し、後段仮停止演出の実行を維持しながら先にアイギミック演出を終了させても良いし、或いは例えば、図36(b)に示す如く、後段仮停止演出よりも先にアイギミック演出を開始してから後段仮停止演出を実行して後段仮停止演出が行われる間はアイギミック演出が維持されても良いし、或いは例えば、図36(c)に示す如く、アイギミック演出と後段仮停止演出を同時に開始し、後段仮停止演出が行われる間はアイギミック演出が維持されても良いし、或いは例えば、図36(d)に示す如く、後段仮停止演出よりも先にアイギミック演出を開始してから後段仮停止演出を実行して後段仮停止演出の実行を維持しながら先にアイギミック演出を終了させても良い。
また例えば、図35(e)及び(f)に示す如く、昇格煽り演出の中でアイギミック演出が行われる場合、そのアイギミック演出の実行期間は、後段仮停止演出の実行期間の全部及び本停止演出の前半側の一部と重複していても良い。
より具体的には例えば、図36(b)に示す如く、後段仮停止演出よりも先にアイギミック演出を開始してから後段仮停止演出を実行して後段仮停止演出が行われる間はアイギミック演出を維持し且つ本停止演出の前半側の一部までアイギミック演出を継続してからアイギミック演出を終了しても良いし、図36(c)に示す如く、アイギミック演出と後段仮停止演出を同時に開始し、後段仮停止演出の全部を介して本停止演出の前半側の一部までアイギミック演出を継続してからアイギミック演出を終了しても良い。
また例えば、図35(g)及び図36(e)に示す如く、昇格煽り演出の中でアイギミック演出が行われる場合、そのアイギミック演出は後段仮停止演出の前に終了するものであっても良い。即ち、アイギミック演出の実行によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を経てアイギミック131を作動位置PA2から基準位置PA1に戻した後に後段仮停止演出が行われても良い、或いは、アイギミック131を作動位置PA2から基準位置PA1に向けて移動を開始した後に後段仮停止演出が行われても良い。
この他、アイギミック131を作動位置PA2に配置しているときにアイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄が仮停止又は本停止されるのであれば、昇格煽り演出中のアイギミック演出はどのような開始タイミング及び終了タイミングを有していても良い。
尚、アイギミック演出の開始タイミング(換言すればアイギミック演出の実行期間の開始タイミング)は、アイギミック131が基準位置PA1から作動位置PA2に向けて移動を開始したタイミングであると考えても良いし、基準位置PA1から移動したアイギミック131が作動位置PA2に到達したタイミングであると考えても良い。アイギミック演出の終了タイミング(換言すればアイギミック演出の実行期間の終了タイミング)は、アイギミック131が作動位置PA2から基準位置PA1に向けて移動を開始したタイミングであると考えても良いし、作動位置PA2から移動したアイギミック131が基準位置PA1に到達したタイミングであると考えても良い。
図37(a)を参照し、前段仮停止演出、後段仮停止演出及びゾロ目本停止領域において、仮停止又は本停止される第1〜第3装飾図柄の表示領域を記号SZRにて表す。表示領域SZRは、画像表示部104の全表示領域の中央付近に位置する、全表示領域の一部領域である。実際には、図37(b)に示す如く、表示領域SZRは、仮停止又は本停止される第1装飾図柄の表示領域SZRLと、仮停止又は本停止される第2装飾図柄の表示領域SZRRと、仮停止又は本停止される第3装飾図柄の表示領域SZRCとから成り、それらの表示領域SZRL、SZRR及びSZRCは互いに分離しているが、図37(a)では、表示領域SZRを1つの連続した矩形領域であると仮定している。
図38(a)を参照し、アイギミック演出が実行されてアイギミック131が作動位置PA2に配置されているときには、アイギミック131が表示領域SZRの前面側に位置し、遊技機100及び画像表示部104に正対する遊技者から見て、表示領域SZRの全部又は一部がアイギミック131の背後に位置する(アイギミック131にて遮蔽される)ことになる。結果、図38(b)又は(c)に示す如く、第1〜第3装飾図柄が表示領域SZRにて仮停止又は本停止されているときにアイギミック131が作動位置PA2に配置されていると、遊技機100及び画像表示部104に正対する遊技者から見て、仮停止又は本停止されている第1〜第3装飾図柄の全部又は一部がアイギミック131の背後に位置することになる(即ち、第1〜第3装飾図柄がアイギミック131の背後に仮停止又は本停止されることになる)。
このように、第1〜第3装飾図柄が本停止演出により本停止される際又は本停止に先立って後段仮停止演出により仮停止される際、アイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄が本停止又は仮停止されるようにアイギミック131の移動を介してアイギミック131を作動位置PA2に配置するアイギミック演出を、特に、昇格煽り用アイギミック演出と呼ぶ。
図39を参照し、特図判定用情報3100が特Aの大当たりに当選しているとき、演出制御部403は、大当たり種示唆パターンPTA[1]〜パターンPTA[6]の何れか1つを選択し、選択した大当たり種示唆パターンに従う演出を変動演出3150にて行うことができて良い。演出制御部403は、特図判定用情報3100が特Aの大当たりに当選していることを示す変動開始コマンドを受信すると、大当たり種示唆パターンPTA[i]が所定の確率RRA[i]にて選択されるように変動演出内容決定処理を行う(iは任意の整数)。演出制御部403は、このような確率に従う選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。確率RRA[1]〜RRA[6]の合計は1である。尚、具体例は後述するが、確率RRA[1]〜RRA[6]の内、何れか1以上の確率はゼロとされて良い。
大当たり種示唆パターンPTA[1]、PTA[2]、PTA[5]及びPTA[6]に従う演出では、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTA[3]及びPTA[4]に従う演出では、前段仮停止演出にて3ゾロ目仮停止が行われる。
大当たり種示唆パターンPTA[1]〜PTA[6]の内、大当たり種示唆パターンPTA[1]、PTA[3]及びPTA[5]に従う演出においてのみ、昇格煽り演出の中で昇格煽り用アイギミック演出が行われる。
大当たり種示唆パターンPTA[1]〜PTA[4]に従う演出では、後段仮停止演出にて3ゾロ目仮停止が行われ且つ本停止演出にて3ゾロ目本停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTA[5]及びPTA[6]に従う演出では、後段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われ且つ本停止演出にて2ゾロ目本停止が行われる。
尚、特図判定用情報3100が特Aの大当たりに当選しているときに大当たり種示唆パターンPTA[5]又はPTA[6]に従う演出が実行された場合、特図判定用情報3100に基づく特Aの大当たり遊技の開始後に、特図判定用情報3100についての大当たりが通Cの大当たりではなく特Aの大当たりであることを示唆する所定の事後昇格演出が実行される。
図40を参照し、特図判定用情報3100が特Bの大当たりに当選しているとき、演出制御部403は、大当たり種示唆パターンPTB[1]〜PTB[12]の何れか1つを選択し、選択した大当たり種示唆パターンに従う演出を変動演出3150にて行うことができて良い。演出制御部403は、特図判定用情報3100が特Bの大当たりに当選していることを示す変動開始コマンドを受信すると、大当たり種示唆パターンPTB[i]が所定の確率RRB[i]にて選択されるように変動演出内容決定処理を行う(iは任意の整数)。演出制御部403は、このような確率に従う選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。確率RRB[1]〜RRB[12]の合計は1である。尚、具体例は後述するが、確率RRB[1]〜RRB[12]の内、何れか1以上の確率はゼロとされて良い。
大当たり種示唆パターンPTB[1]、PTB[2]、PTB[7]、PTB[8]、PTB[11]及びPTB[12]に従う演出では、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTB[3]、PTB[4]、PTB[9]及びPTB[10]に従う演出では、前段仮停止演出にて3ゾロ目仮停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTB[5]及びPTB[6]に従う演出では、前段仮停止演出にて7ゾロ目仮停止が行われる。
大当たり種示唆パターンPTB[1]〜PTB[12]の内、大当たり種示唆パターンPTB[1]、PTB[3]、PTB[5]、PTB[7]、PTB[9]及びPTB[11]に従う演出においてのみ、昇格煽り演出の中で昇格煽り用アイギミック演出が行われる。
大当たり種示唆パターンPTB[1]〜PTB[6]に従う演出では、後段仮停止演出にて7ゾロ目仮停止が行われ且つ本停止演出にて7ゾロ目本停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTB[7]〜PTB[10]に従う演出では、後段仮停止演出にて3ゾロ目仮停止が行われ且つ本停止演出にて3ゾロ目本停止が行われ、大当たり種示唆パターンPTB[11]及びPTB[12]に従う演出では、後段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われ且つ本停止演出にて2ゾロ目本停止が行われる。
尚、特図判定用情報3100が特Bの大当たりに当選しているときに大当たり種示唆パターンPTA[7]〜PTA[12]の何れかに従う演出が実行された場合、特図判定用情報3100に基づく特Bの大当たり遊技の開始後に、特図判定用情報3100についての大当たりが特A又は通Cの大当たりではなく特Bの大当たりであることを示唆する所定の事後昇格演出が実行される。
図41を参照し、特図判定用情報3100が通Cの大当たりに当選しているとき、演出制御部403は、大当たり種示唆パターンPTC[1]及びPTC[2]のどちらか1つを選択し、選択した大当たり種示唆パターンに従う演出を変動演出3150にて行うことができて良い。演出制御部403は、特図判定用情報3100が通Cの大当たりに当選していることを示す変動開始コマンドを受信すると、大当たり種示唆パターンPTC[i]が所定の確率RRC[i]にて選択されるように変動演出内容決定処理を行う(iは任意の整数)。演出制御部403は、このような確率に従う選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。確率RRC[1]及びRRC[2]の合計は1である。
大当たり種示唆パターンPTC[1]及びPTC[2]従う演出では、共に、前段仮停止演出及び後段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われ、本停止演出にて2ゾロ目本停止が行われる。大当たり種示唆パターンPTC[1]及びPTC[2]の内、大当たり種示唆パターンPTC[1]に従う演出においてのみ、昇格煽り演出の中で昇格煽り用アイギミック演出が行われる。尚、“RRC[1]=0”且つ“RRC[2]=1”であっても良い。
以下、第3実施形態に属する幾つかの具体的な実施例を説明する。
[実施例EX3_1]
実施例EX3_1を説明する。実施例EX3_1では、特図判定用情報3100が特A及び通Cのどちらかに当選していると仮定する。故に、実施例EX3_1では、前段仮停止演出、後段仮停止演出及び本停止演出における第1〜第3装飾図柄の仮停止又は本停止の態様は2ゾロ目又は3ゾロ目である。
実施例EX3_1に係る演出制御部403は、昇格煽り用アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも3ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなるように、昇格煽り用アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなるように、特図判定用情報3100に対する特図判定の結果に基づき(変動開始コマンドに基づき)、昇格煽り用アイギミック演出を行うのか否かを制御する。この制御を、便宜上、制御ACと呼ぶ。
3ゾロ目の仮停止又は本停止は、特図判定の結果が特Aの大当たりに当選していること(特Aの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出であり、2ゾロ目の仮停止又は本停止は、特図判定の結果が通Cの大当たりに当選していること(通Cの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出である。特Aの大当たり遊技の後は、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態とされ、通Cの大当たり遊技の後は、遊技機100の遊技状態が低確率電サポ遊技状態とされる。上述したように、高確率遊技状態の方が低確率遊技状態よりも大当たりに当選し易くなるため(大当たり遊技を行うと判定され易くなるため)、遊技者に有利である。つまり、第1〜第3装飾図柄に関し、3ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)は2ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)よりも遊技者に有利な態様での停止(仮停止又は本停止)である。
実施例EX3_1において、昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行っても良く、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が3ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易いことを示唆する予告演出(昇格予告演出になりうる)として機能する。
―――制御ACの第1実現方法(アイギミックで確変確定)―――
図42を参照し、上記制御ACの第1実現方法として、“0<RRA[1]<1”、 “0<RRA[3]<1”、“RRA[2]=RRA[4]=RRA[5]=RRA[6]=0”、“RRC[1]=0”且つ“RRC[2]=1”とすれば良い(図39及び図41参照)。これにより、昇格煽り用アイギミック演出を行われたときには100%の確率で3ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)し、昇格煽り用アイギミック演出が行われないときには100%の確率で2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)することになり、また、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われた後の昇格煽り用アイギミック演出は、仮停止又は本停止される第1〜第3装飾図柄の態様が2ゾロ目から3ゾロ目に変更(昇格)されることの確定を示唆する演出として機能する。
昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行ってもよく、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が3ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)されることの確定を予告する予告演出として機能し、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われていたならば、その予告演出は昇格予告演出(昇格確定予告演出)として機能する。
図43を参照し、制御ACの第1実現方法において、“0<RRA[3]<1”且つ“RRA[2]=RRA[4]=RRA[5]=RRA[6]=0”ではなく、“0<RRA[4]<1”且つ“RRA[2]=RRA[3]=RRA[5]=RRA[6]=0”としても良い。これにより、昇格煽り用アイギミック演出は、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われた後に第1〜第3装飾図柄の態様が3ゾロ目に変更(昇格)される場合に限って実行されることになる。
尚、制御ACの第1実現方法において、確率RRA[5]及びRRA[6]の内の少なくとも一方を0より大きくしても良い。
―――制御ACの第2実現方法(アイギミックにガセあり)―――
図44を参照し、上記制御ACの第2実現方法として、“0<RRA[2]<RRA[1]<1”、“0<RRC[1]<RRC[2]<1”、“RRA[1]>RRC[1]”、“RRA[2]<RRC[2]”、且つ、“RRA[3]=RRA[4]=RRA[5]=RRA[6]=0”とすれば良い(図39及び図41参照)。例えば、RRA[1]=0.8、RRA[2]=0.2、RRC[1]=0.2且つRRC[2]=0.8とする。これにより、昇格煽り用アイギミック演出が行われたときの方がそうでないときよりも3ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなり、昇格煽り用アイギミック演出が行われないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなる。
昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行っても良く、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が3ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易いこと予告(示唆)する予告演出として機能し、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われていたならば、その予告演出は昇格予告演出(但しガセあり)として機能する。
尚、制御ACの第2実現方法において、確率RRA[3]〜RRA[6]の内、任意の1以上の確率を0より大きくしても良い。
実施例EX3_1によれば、昇格煽り用アイギミック演出が行われたとき、遊技者により有利な態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止及び本停止され易くなるため、遊技者は昇格煽り用アイギミック演出が発生するのか否かを緊張感及び期待感を持って待つと予想される。このとき、アイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄を仮停止又は本停止させるという特異且つ斬新な演出を行うことで、遊技者は、昇格煽り用アイギミック演出の発生を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
[実施例EX3_2]
実施例EX3_2を説明する。実施例EX3_2では、特図判定用情報3100が特B及び通Cのどちらかに当選していると仮定する。また説明の簡略化上、実施例EX3_2では、特に記述無き限り、前段仮停止演出、後段仮停止演出及び本停止演出における第1〜第3装飾図柄の仮停止又は本停止の態様は2ゾロ目又は7ゾロ目であるとする。
実施例EX3_2に係る演出制御部403は、昇格煽り用アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなるように、昇格煽り用アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなるように、特図判定用情報3100に対する特図判定の結果に基づき(変動開始コマンドに基づき)、昇格煽り用アイギミック演出を行うのか否かを制御する。この制御を、便宜上、制御BCと呼ぶ。
7ゾロ目の仮停止又は本停止は、特図判定の結果が特Bの大当たりに当選していること(特Bの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出であり、2ゾロ目の仮停止又は本停止は、特図判定の結果が通Cの大当たりに当選していること(通Cの大当たり遊技が行われること)を示唆する演出である。特Bの大当たり遊技のラウンド数(16)は通Cの大当たり遊技のラウンド数(5)よりも大きいため、特Bの大当たり遊技の方が通Cの大当たり遊技よりも遊技者に有利である(大当たり遊技において大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球の期待値が大きい)。また、特Bの大当たり遊技の後は、遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態とされ、通Cの大当たり遊技の後は、遊技機100の遊技状態が低確率電サポ遊技状態とされる。故に、大当たり遊技にて大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球の数に関しても、大当たり遊技後の大当たりの当選し易さに関しても、第1〜第3装飾図柄における7ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)は2ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)よりも遊技者に有利な態様での停止(仮停止又は本停止)である。
実施例EX3_2において、昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行っても良く、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易いことを示唆する予告演出(昇格予告演出になりうる)として機能する。
―――制御BCの第1実現方法(アイギミックで16R確定)―――
図45を参照し、上記制御BCの第1実現方法として、“0<RRB[1]<1”、“0<RRB[5]<1”、“RRC[1]=0”且つ“RRC[2]=1”とし、確率RRB[1]〜RRB[12]の内、確率RRB[1]及びRRB[5]以外の各確率をゼロにすれば良い(図39及び図40参照)。これにより、昇格煽り用アイギミック演出を行われたときには100%の確率で7ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)し、昇格煽り用アイギミック演出が行われないときには100%の確率で2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)することになり、また、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われた後の昇格煽り用アイギミック演出は、仮停止又は本停止される第1〜第3装飾図柄の態様が2ゾロ目から7ゾロ目に変更(昇格)されることの確定を示唆する演出として機能する。
昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行っても良く、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)されることの確定を予告する予告演出として機能し、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われていたならば、その予告演出は昇格予告演出(昇格確定予告演出)として機能する。
図46を参照し、制御BCの第1実現方法において、“0<RRB[5]<1”ではなく“0<RRB[6]<1”とし、確率RRB[1]〜RRB[12]の内、確率RRB[1]及びRRB[6]以外の各確率をゼロとしても良い。これにより、昇格煽り用アイギミック演出は、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われた後に第1〜第3装飾図柄の態様が7ゾロ目に変更(昇格)される場合に限って実行されることになる。
尚、制御BCの第1実現方法において、確率RRB[1]〜RRB[12]から確率RRB[1]及びRRB[5]を除いた計10個の確率の内、又は、確率RRB[1]〜RRB[12]から確率RRB[1]及びRRB[6]を除いた計10個の確率の内、任意の1以上の確率を0より大きくしても良い。
―――制御BCの第2実現方法(アイギミックにガセあり)―――
図47を参照し、上記制御BCの第2実現方法として、“0<RRB[2]<RRB[1]<1”、“0<RRC[1]<RRC[2]<1”、“RRB[1]>RRC[1]”且つ“RRB[2]<RRC[2]”とし、確率RRB[1]〜RRB[12]の内、確率RRB[1]及びRRB[2]以外の各確率をゼロにすれば良い(図39及び図40参照)。例えば、RRB[1]=0.8、RRB[2]=0.2、RRC[1]=0.2且つRRC[2]=0.8とする。これにより、昇格煽り用アイギミック演出が行われたときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなり、昇格煽り用アイギミック演出が行われないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易くなる。
昇格煽り用アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を後段仮停止演出の開始前に行っても良く、この場合における昇格煽り用アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)され易いこと予告(示唆)する予告演出として機能し、前段仮停止演出にて2ゾロ目仮停止が行われていたならば、その予告演出は昇格予告演出(但しガセあり)として機能する。
尚、制御BCの第2実現方法において、確率RRB[1]〜RRB[12]から確率RRB[1]及びRRB[2]を除いた計10個の確率の内、任意の1以上の確率を0より大きくしても良い。
また、制御BCの第2実現方法において、通Cの大当たりを5R分の大当たり遊技が行われる確変長当たりとみなして考えても良い。この場合、2ゾロ目の態様での第1〜第3装飾図柄の仮停止又は本停止は、特図判定の結果が5R分の確変長当たりに当選していることを示唆する演出となるが、大当たり遊技にて大入賞口111への入賞により得ることのできる賞球の数に関しては、第1〜第3装飾図柄における7ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)の方が2ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)よりも遊技者に有利な態様での停止(仮停止又は本停止)である。
実施例EX3_2によれば、昇格煽り用アイギミック演出が行われたとき、遊技者により有利な態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止及び本停止され易くなるため、遊技者は昇格煽り用アイギミック演出が発生するのか否かを緊張感及び期待感を持って待つと予想される。このとき、アイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄を仮停止又は本停止させるという特異且つ斬新な演出を行うことで、遊技者は、昇格煽り用アイギミック演出の発生を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
[実施例EX3_3]
実施例EX3_3を説明する。変動演出3150における昇格煽り用アイギミック演出は、特図判定用情報3100が特Bの大当たりに当選しているときにのみ実行されるものであっても良い。即ち、確率RRA[1]、RRA[3]及びRRA[5]並びに確率RRC[1]は全てゼロであっても良い(図39及び図41参照)。更に、確率RRB[7]、RRB[9]及びRRB[11]も全てゼロであって良い(図40参照)。そして、確率RRB[1]、RRB[3]及びRRB[5]の内、任意の1つ若しくは2つ又は全部を0より大きくしておけば(例えば、“0<RRB[1]”、“0<RRB[3]”且つ “0=RRB[5]”)、変動演出3150において昇格煽り用アイギミック演出が行われたときには、100%の確率で第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(後段仮停止演出での仮停止及び本停止演出での本停止)されることになる。
[実施例EX3_4]
実施例EX3_4を説明する。昇格煽り用アイギミック演出を行わないと決定している場合において、前段仮停止演出の後であって後段仮停止演出の前に又は本停止演出の前に、演出制御部403は、アイギミックガセ演出を行うようにしても良い。アイギミックガセ演出は、遊技者がアイギミック131を一時的に視認可能となるようにアイギミック131を作動位置PA2(図11参照)に至らせないまでも基準位置PA1を起点として移動又は振動させる演出、及び/又は、アイギミック131に内蔵される発光素子を発光させる演出などを含んでいて良い。
///第4実施形態///
本発明に係る遊技機100の第4実施形態を説明する。第4実施形態を、特に例えば第3実施形態と組み合わせて実施しても良い。第3実施形態に記載の事項を、矛盾無き限り、第4実施形態に適用することができる。
図48を参照して、1つの特図判定用情報4100及び特図判定用情報4100に対する変動演出4150に注目する。演出制御部403は、変動演出4150が行われているときの任意のタイミングにおいて、特図判定用情報4100に対する特図判定の結果に基づき(変動開始コマンドに基づき)、アイギミック演出を実行可能であって良い。
変動演出4150にて実行されうるアイギミック演出には、図柄前面アイギミック演出が含まれる。図柄前面アイギミック演出とは、第1〜第3装飾図柄の内の1以上の装飾図柄が仮停止されているときに実行されるアイギミック演出であって、アイギミック131の背後に1以上の装飾図柄が仮停止されるように又は仮停止を経て本停止されるようにアイギミック131の移動を介してアイギミック131を作動位置PA2に配置する演出である。第3実施形態で述べた昇格煽り用アイギミック演出も図柄前面アイギミック演出の一種と考えることができる。
図柄前面アイギミック演出をリーチ演出の中で行うことができる(以下の図柄前面アイギミック演出は、リーチ演出の中で行われる演出であるとする)。上述したように、リーチ演出は、画像表示部104に表示される第1〜第3装飾図柄の内、第1及び第2装飾図柄を有効ライン上にて共通図柄で揃えた後に、比較的長い時間をかけて第3装飾図柄もが当該共通図柄にて揃うか否かを示唆する演出である。上述したように、第1及び第2装飾図柄が夫々左図柄及び右図柄であって、第3装飾図柄が中図柄であるものとする。
演出制御部403は、変動演出4150の中で実行されるリーチ演出の後半部分において、特図判定用情報4100が大当たりに当選しているのか否かを最終的に示唆する当落演出を行う。
図49を参照し、演出制御部403は、変動演出4150においてリーチ演出を行う場合、特図判定用情報4100に対する特図判定の結果(変動開始コマンド)に基づいて当落示唆パターンTRX[1]〜パターンTRX[4]の何れか1つを選択し、選択した当落示唆パターンに従う演出を変動演出4150のリーチ演出中における当落演出として実行する。
演出制御部403は、特図判定用情報4100が大当たりに当選しているとき、当落示唆パターンTRA[1]、TRA[2]が、夫々、所定の確率UUX[1]、UUX[2]にて選択されるよう変動演出内容決定処理を行う。特図判定用情報4100が大当たりに当選しているとき、常にリーチ演出が行われるものとする。演出制御部403は、特図判定用情報4100がハズレであって(即ち大当たりに当選しておらず)且つ変動演出4150においてリーチ演出を行う場合、当落示唆パターンTRA[3]、TRA[4]が、夫々、所定の確率UUX[3]、UUX[4]にて選択されるように変動演出内容決定処理を行う。演出制御部403は、このような確率に従う選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。確率UUX[1]及びUUX[2]の和は1であり、確率UUX[3]及びUUX[4]の和も1である。
当落示唆パターンTRX[1]及びTRX[3]に従う当落演出では図柄前面アイギミック演出が行われるが、当落示唆パターンTRX[2]及びTRX[4]に従う当落演出では図柄前面アイギミック演出が行われない。当落示唆パターンTRX[1]及びTRX[2]における第1〜第3装飾図柄の仮停止及び本停止の態様はゾロ目である。当落示唆パターンTRX[3]及びTRX[4]における第1〜第3装飾図柄の仮停止及び本停止の態様は非ゾロ目である。
非ゾロ目とは、有効ライン上において第1〜第3装飾図柄が共通図柄で揃っていない状態を指す。非ゾロ目による第1〜第3装飾図柄の仮停止及び本停止は、特図判定の結果がハズレであること(即ち大当たりに当選していないこと)を示唆している。非ゾロ目による第1〜第3装飾図柄の本停止は、特図判定の結果がハズレであること(即ち大当たりに当選していないこと)の確定を示唆している。
特図判定用情報4100が大当たりに当選するときの大当たりの種類は任意である。但し、以下では説明の具体化のため、特に記述無き限り、特図判定用情報4100は特Bの大当たりに当選しているか、或いは、ハズレである(即ち何れの種類の大当たりにも当選していない)ものとし、特図判定用情報4100が特Bの大当たりに当選している場合、当落演出の最後において数値“7”が付与された共通図柄が第1〜第3装飾図柄として停止(仮停止又は本停止)されるものとする。
図50に、リーチ演出及びリーチ演出中の当落示唆パターンTRX[1]に従う当落演出の例を示す。リーチ演出において、第1及び第2装飾図柄が共通して数値“7”が付与された態様の図柄(以下7図柄という)にて仮停止されており、この状態(以下、7テン状態という)において第3装飾図柄(中図柄)が変動表示される。
7テン状態となった後、パターンTRX[1]に従う当落演出では、中図柄が仮停止又は本停止されるべき表示領域(図37(b)の表示領域SZRC)に7図柄又は7図柄と異なる態様の図柄が中図柄として表示されているタイミングにおいて或いは中図柄が表示されていないタイミングにおいて図柄前面アイギミック演出を開始し、これによってアイギミック131を基準位置PA1から作動位置PA2に移動させ、その後、アイギミック131を作動位置PA2に配置した状態で第1〜第3装飾図柄(即ち左図柄、右図柄及び中図柄)を表示領域SZR(図37参照)に7ゾロ目の態様で仮停止表示させる。これにより、作動位置PA2に配置されたアイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄が仮停止表示されることになる。尚、第1〜第3装飾図柄の内、1又は2つの装飾図柄のみが(例えば中図柄のみが)アイギミック131の背後に仮停止表示されるようにしても良い。
その後、図柄前面アイギミック演出を終了することによりアイギミック131を作動位置PA2から基準位置PA1に戻す。この段階で、7ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止しており、その後、7ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が本停止する。
図51に、リーチ演出及びリーチ演出中の当落示唆パターンTRX[3]に従う当落演出の例を示す。リーチ演出において、第及び第2装飾図柄が共通して7図柄にて仮停止されており、この状態(7テン状態)において第3装飾図柄(中図柄)が変動表示される。
7テン状態となった後、パターンTRX[3]に従う当落演出では、中図柄が仮停止又は本停止されるべき表示領域(図37(b)の表示領域SZRC)に7図柄又は7図柄と異なる態様の図柄が中図柄として表示されているタイミングにおいて或いは中図柄が表示されていないタイミングにおいて図柄前面アイギミック演出を開始し、これによってアイギミック131を基準位置PA1から作動位置PA2に移動させ、その後、アイギミック131を作動位置PA2に配置した状態で第1〜第3装飾図柄(即ち左図柄、右図柄及び中図柄)を表示領域SZR(図37参照)に非ゾロ目の態様で仮停止表示させる。これにより、作動位置PA2に配置されたアイギミック131の背後に第1〜第3装飾図柄が仮停止表示されることになる。尚、第1〜第3装飾図柄の内、1又は2つの装飾図柄のみが(例えば中図柄のみが)アイギミック131の背後に仮停止表示されるようにしても良い。
その後、図柄前面アイギミック演出を終了することによりアイギミック131を作動位置PA2から基準位置PA1に戻す。この段階で、非ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止しており、その後、非ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が本停止する。
図52に、リーチ演出及びリーチ演出中の当落示唆パターンTRX[2]に従う当落演出の例を示す。リーチ演出において、第1及び第2装飾図柄が共通して7図柄にて仮停止されており、この状態(7テン状態)において第3装飾図柄(中図柄)が変動表示される。7テン状態となった後、パターンTRX[2]に従う当落演出では、図柄前面アイギミック演出を行うことなく、第3装飾図柄(中図柄)が7図柄と7図柄以外の図柄との間で交互に切り替わるような演出を行い、最終的に第3装飾図柄(中図柄)を7図柄にて仮停止させる。この段階で、ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止しており、その後、7ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が本停止する。
図53に、リーチ演出及びリーチ演出中の当落示唆パターンTRX[4]に従う当落演出の例を示す。リーチ演出において、第1及び第2装飾図柄が共通して7図柄にて仮停止されており、この状態(7テン状態)において第3装飾図柄(中図柄)が変動表示される。7テン状態となった後、パターンTRX[4]に従う当落演出では、図柄前面アイギミック演出を行うことなく、第3装飾図柄(中図柄)が7図柄と7図柄以外の図柄との間で交互に切り替わるような演出を行い、最終的に第3装飾図柄(中図柄)を7図柄以外の図柄にて仮停止させる。この段階で、非ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止しており、その後、非ゾロ目の態様で第1〜第3装飾図柄が本停止する。
図50及び図51に示した図柄前面アイギミック演出の実行タイミングは例示に過ぎない。アイギミック131を作動位置PA2に配置しているときにアイギミック131の背後に1以上の装飾図柄が仮停止又は本停止されるのであれば、当落示唆パターンTRX[1]及びTRX[3]における図柄前面アイギミック演出は、どのような開始タイミング及び終了タイミングを有していても良い。
尚、アイギミック演出の開始タイミング(換言すればアイギミック演出の実行期間の開始タイミング)は、アイギミック131が基準位置PA1から作動位置PA2に向けて移動を開始したタイミングであると考えても良いし、基準位置PA1から移動したアイギミック131が作動位置PA2に到達したタイミングであると考えても良い。アイギミック演出の終了タイミング(換言すればアイギミック演出の実行期間の終了タイミング)は、アイギミック131が作動位置PA2から基準位置PA1に向けて移動を開始したタイミングであると考えても良いし、作動位置PA2から移動したアイギミック131が基準位置PA1に到達したタイミングであると考えても良い。
以下、第4実施形態に属する幾つかの具体的な実施例を説明する。
[実施例EX4_1]
実施例EX4_1を説明する。実施例EX4_1に係る演出制御部403は、図柄前面アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなるように、図柄前面アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも非ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなるように、特図判定用情報4100に対する特図判定の結果に基づき(変動開始コマンドに基づき)、図柄前面アイギミック演出を行うのか否かを制御する。この制御を、便宜上、制御EX4_1と呼ぶ。
7ゾロ目を含むゾロ目の停止(仮停止又は本停止)は、特図判定の結果が大当たりに当選していることを示唆する演出であるため、非ゾロ目の停止(仮停止又は本停止)よりも遊技者に有利な態様での停止(仮停止又は本停止)である。
実施例EX4_1において、図柄前面アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を第1〜第3装飾図柄の停止(仮停止又は本停止)の前に行っても良く、その場合における図柄前面アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(仮停止又は本停止)され易いことを示唆する予告演出(当確演出になりうる)として機能する。
―――制御EX4_1の第1実現方法(アイギミックで当確)―――
図54を参照し、上記制御EX4_1の第1実現方法として、“0<UUX[1]<1”、“0<UUX[2]<1”、“UUX[3]=0”且つ“UUX[4]=1”とすれば良い(図49参照)。これにより、図柄前面アイギミック演出を行われたときには100%の確率で7ゾロ目が停止(仮停止及び本停止)するため、図柄前面アイギミック演出は、7ゾロ目で第1〜第3装飾図柄が停止(仮停止及び本停止)されることの確定を示唆する演出(確定演出)として機能する。
図柄前面アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を第1〜第3装飾図柄の停止(仮停止又は本停止)前に行ってもよく、この場合における図柄前面アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(仮停止又は本停止)されることの確定を予告する予告演出(当確演出)として機能する。
図55を参照し、制御EX4_1の第1実現方法において、“UUX[1]=1”、“UUX[2]=0”、“UUX[3]=0”且つ“UUX[4]=1”にしても良い。これにより、特図判定用情報4100が大当たりに当選している場合には必ず図柄前面アイギミック演出が行われ、そうでない場合には必ず図柄前面アイギミック演出が行われないことになる。
―――制御EX4_1の第2実現方法(アイギミックにガセあり)―――
図56を参照し、上記制御EX4_1の第2実現方法として、“0<UUX[2]<UUX[1]<1”、“0<UUX[3]<UUX[4]<1”、“UUX[1]>UUX[3]”且つ“UUX[2]<UUX[4]”とすれば良い(図49参照)。例えば、UUX[1]=0.8、UUX[2]=0.2、UUX[3]=0.2且つUUX[4]=0.8とする。これにより、図柄前面アイギミック演出が行われたときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなり、図柄前面アイギミック演出が行われないときの方がそうでないときよりも非ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなる。
図柄前面アイギミック演出によるアイギミック131の作動位置PA2への配置を第1〜第3装飾図柄の停止(仮停止又は本停止)前に行ってもよく、この場合における図柄前面アイギミック演出は、以後において第1〜第3装飾図柄が7ゾロ目の態様で停止(仮停止又は本停止)され易いこと予告(示唆)する予告演出(但しガセあり)として機能する
実施例EX4_1によれば、図柄前面アイギミック演出が行われたとき、遊技者により有利な態様で第1〜第3装飾図柄が仮停止及び本停止され易くなるため、遊技者は図柄前面アイギミック演出が発生するのか否かを緊張感及び期待感を持って待つと予想される。このとき、アイギミック131の背後に装飾図柄を仮停止又は本停止させるという特異且つ斬新な演出を行うことで、遊技者は、図柄前面アイギミック演出の発生を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
[実施例EX4_2]
実施例EX4_2を説明する。本実施形態における上述の説明では、特図判定用情報4100は特Bの大当たりに当選しているか或いはハズレである(即ち何れの種類の大当たりにも当選していない)と仮定したが、特図判定用情報4100が特B以外の種類の大当たりに当選している場合(例えば、特図判定用情報4100が特A又は通Cの大当たりに当選している場合)においても、特Bの場合と同様の上述の動作が可能である。
但し、特図判定用情報4100が当選している大当たりの種類に応じて、図柄前面アイギミック演出の実行確率を変更するようにしても良い。例えば、特図判定用情報4100が特Aの大当たりに当選しているときに変動演出4150中に図柄前面アイギミック演出が行われる確率UUAと、特図判定用情報4100が特Bの大当たりに当選しているときに変動演出4150中に図柄前面アイギミック演出が行われる確率UUBと、特図判定用情報4100が通Cの大当たりに当選しているときに変動演出4150中に図柄前面アイギミック演出が行われる確率UUCとの比較において、“0<UUC<UUA<UUB≦1”が成立するように、演出制御部403は、特図判定用情報4100に対する特図判定の結果に基づき、変動演出内容決定処理を介して変動演出4150の内容を決定すると良い。
これにより、特Aに対応する3ゾロ目と通Cに対応する2ゾロ目との比較において、図柄前面アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも3ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなり、図柄前面アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなる。
同様に、特Bに対応する7ゾロ目と通Cに対応する2ゾロ目との比較において、図柄前面アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなり、図柄前面アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも2ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなる。
同様に、特Bに対応する7ゾロ目と特Aに対応する3ゾロ目との比較において、図柄前面アイギミック演出を行ったときの方がそうでないときよりも7ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなり、図柄前面アイギミック演出を行わないときの方がそうでないときよりも3ゾロ目が停止(仮停止又は本停止)され易くなる。
上述してきた内容から明らかなように、2ゾロ目、3ゾロ目及び7ゾロ目の内、7ゾロ目での停止(仮停止又は本停止)が遊技者に最も有利な態様での停止(仮停止又は本停止)であり、3ゾロ目での停止(仮停止又は本停止)が遊技者に2番目に有利な態様での停止(仮停止又は本停止)である。
[実施例EX4_3]
実施例EX4_3を説明する。図柄前面アイギミック演出を行わないと決定している場合において、演出制御部403は、リーチ演出中にアイギミックガセ演出を行うようにしても良い。アイギミックガセ演出は、遊技者がアイギミック131を一時的に視認可能となるようにアイギミック131を作動位置PA2(図11参照)に至らせないまでも基準位置PA1を起点として移動又は振動させる演出、及び/又は、アイギミック131に内蔵される発光素子を発光させる演出などを含んでいて良い。
<<第3及び第4実施形態に関する発明の考察>>
第3及び第4実施形態に関する発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機W2は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(401;特別図柄処理)と、図柄表示手段及び可動役物を含む所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段(403)と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記判定手段の判定結果に基づき前記図柄表示手段において図柄を変動表示させてから当該判定結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記図柄が停止される際又は前記図柄の停止に先立って前記図柄が仮停止される際、前記可動役物の背後に前記図柄が停止又は仮停止されるように前記可動役物を作動させる特定可動役物演出(例えば、昇格煽り用アイギミック演出、図柄前面アイギミック演出)を行わせることが可能な可動役物制御手段と、を有することを特徴とする。
可動役物の背後に図柄を仮停止又は本停止させるという特異且つ斬新な演出を導入することで、新たな楽しみを遊技者に提供することができる。遊技機にとって、新味のある演出が有益であることは言うまでもない。
また例えば、遊技機W2において、前記可動役物制御手段は、前記図柄の変動表示中に前記特定可動役物演出を行わせることが可能であり、前記図柄の変動表示中に前記前記特定可動役物演出を行わせたときの方が、そうでないときよりも遊技者に有利な態様で前記図柄が停止され易くなるように、前記判定手段の判定結果に基づき前記図柄の変動表示中において前記特定可動役物演出を行わせるか否かを制御すると良い。
これにより、遊技者は、可動役物の背後に図柄を仮停止又は本停止させるという特異且つ斬新な演出を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
遊技機W2における判定手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される。遊技機W2における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。
遊技機W2において、図柄表示制御手段により表示制御の成される図柄は、上述の実施形態においては装飾図柄に相当すると考えて良い。上述の実施形態においては、図柄表示手段としての画像表示部104に3つの装飾図柄である第1〜第3装飾図柄が変動表示を介して停止表示されるが、遊技機W2における図柄の個数は2以上の幾つであっても良く、また1でありうる。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口111であって良く、従って特別遊技は大入賞口111の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
///第5実施形態///
本発明に係る遊技機100の第5実施形態を説明する。
図57を参照して、1つの特図判定用情報5100及び特図判定用情報5100に対する変動演出5150に注目する。演出制御部403は、変動演出5150が行われているときの任意のタイミングにおいて、特図判定用情報5100に対する特図判定の結果に基づき(変動開始コマンドに基づき)、ボタン演出を実行可能である。ボタン演出は、演出ボタン121を利用して行われる演出である。
図58及び図59を参照し、ボタン演出について説明する。演出制御部403は、ボタン演出において、変動演出5150の実行期間中に所定の時間長さを有する操作有効期間を設定する。操作有効期間とは、演出ボタン121の押下による操作が有効な期間を指す。操作有効期間中であって演出ボタン121が未だ押下されていないとき、演出制御部403は、遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促すための画像を画像表示部104に表示する。
遊技者に演出ボタン121に対する操作の入力を促すための画像は、例えば、図59に示す如く、演出ボタン121を模したボタン画像5210と、演出ボタン121の操作有効期間を示す有効期間画像5220を含む。そして、演出制御部403は、操作有効期間中において演出ボタン121が押下されたか否かを監視し、操作有効期間中に演出ボタン121が押下された場合(より詳細には演出ボタン121の押下が検出された場合)には、その押下に応答して所定の操作対応基本演出を行う。通常、操作対応基本演出は演出ボタン121が押下された直後に実行される。ボタン演出は、ボタン画像5210及び有効期間画像5220の表示による演出と、演出ボタン121の押下に応じた操作対応基本演出とを少なくとも含む。
操作対応基本演出は、特図判定用情報5100への特図判定の結果に基づく演出であって良い。
即ち例えば、操作対応基本演出は、特図判定用情報5100に対する大当たりの期待度を示唆する予告演出であって良い。予告演出としては、カットイン画像の表示、会話予告演出など様々な形態をとりうる。より具体的には例えば、操作対応基本演出としての予告演出において、演出制御部403は、低期待度演出(例えば青カットイン)、中期待度演出(例えば緑カットイン)及び高期待度演出(例えば赤カットイン)の何れかを実行する。低期待度演出、中期待度演出及び高期待度演出の内、操作対応基本演出によって示唆される特図判定用情報5100に対する大当たりの期待度(即ち、特図判定用情報5100に対する大当たり遊技の実行の期待度)は、低期待度演出が最も低く、高期待度演出が最も高い。
演出制御部403は、特図判定用情報5100が大当たりに当選しているとき、操作対応基本演出としての予告演出において、低期待度演出、中期待度演出、高期待度演出が夫々所定の確率VVL1、VVM1、VVH1で実行されるように(0<VVL1<VVM1<VVH1<1)、且つ、特図判定用情報5100がハズレであるとき、操作対応基本演出としての予告演出において、低期待度演出、中期待度演出、高期待度演出が夫々所定の確率VVL2、VVM2、VVH2で実行されるように(1>VVL2>VVM2>VVH2>0)、特図判定用情報5100に対する特図判定の結果に基づき、抽選を介して予告演出の内容を決定すると良い。演出制御部403は、このような抽選を自身が発生する演出用乱数を用いて行うことができる。尚、特図判定用情報5100が大当たりに当選しているときに限り、比較的小さな所定の確率(例えば5%)でプレミア演出を、操作対応基本演出における予告演出として実行しても良い。プレミア演出の発生は大当たりの発生の確定告知に相当する。
或いは例えば、操作対応基本演出は、特図判定用情報5100が大当たりに当選しているのか否かを最終的に告知(明示)する当落演出であっても良い。当落演出では、特図判定用情報5100が大当たりに当選している場合には、その旨を告知(明示)する当選演出を行い、特図判定用情報5100が大当たりに当選していない場合には、その旨を告知(明示)するハズレ演出を行う。より具体的には例えば、遊技上の味方が敵を倒すことが大当たりの当選を示す場合、当選演出では、図60(a)に示す如く、味方が敵を倒した様子を示す画像を画像表示部104に表示し、ハズレ演出では、図60(b)に示す如く、味方が敵によって倒された様子を示す画像を画像表示部104に表示する。
尚、ボタン演出において、操作有効期間内に演出ボタン121が押下されなかった場合、演出制御部403は、操作有効期間の満了後に操作対応基本演出を行っても良い。
他方、演出制御部403は、特図判定用情報5100が大当たりに当選しているとき(即ち、特図判定用情報5100に対して大当たり遊技を行うと判定されているとき)、変動演出5150の実行期間中の任意のタイミングにおいて、当該当選を告知する大当たり確定演出を行うことができる。大当たり確定演出は、特図判定用情報5100が大当たりに当選しているときにしか実行されない演出であり、従って、大当たり確定演出の発生を認知した遊技者は、その時点で、特図判定用情報5100が大当たりに当選していると理解できる。
大当たり確定演出は、例えばPフラッシュ演出であって良い。Pフラッシュ演出は、所定の音(例えばキュインキュインと聞こえる音)をスピーカ115から出力させる確定音演出と、操作ハンドル119に内蔵された発光素子(不図示;演出ライト部116の一部と考えても良い)を所定の態様で発光させる確定発光演出とを含んでいる。確定音演出は所定時間(例えば0.5秒〜1秒)分の演出である。確定発光演出による発光は、所定タイミングまで継続されて良く、例えば、特図判定用情報5100の変動演出5150が終了するまで或いは特図判定用情報5100の特図判定の結果に基づく大当たり遊技の最終ラウンドを終えるまで継続されて良い。大当たり確定演出はPサイレン演出であっても良く、Pサイレン演出はPフラッシュ演出から確定発光演出を除いた演出である。但し、大当たり確定演出は、これらに限らず、遊技者の知覚に訴える任意の演出(例えば、盤可動役物130の作動を用いた演出及び/又は画像表示部104での所定画像の表示による演出)であって良い。
尚、大当たり確定演出としてのPフラッシュ演出は、特図判定用情報5100が特B(図7参照)の大当たりに当選している場合に限って、或いは、特図判定用情報5100が特B又は特Gの大当たりに当選している場合に限って実行されうる演出であって良い。また、大当たり確定演出としてのPサイレン演出は、特図判定用情報5100が特A〜特G及び通A〜通Cの何れかの大当たりに当選している場合に限って実行されうる演出であって良い。
演出制御部403は、特図判定用情報5100が大当たりに当選している場合、大当たり確定演出をボタン演出に絡めて実行できて良い。以下、この内容について説明する。尚、第5実施形態における以下の説明では、特に記述無き限り、特図判定用情報5100が大当たりに当選している(即ち、特図判定用情報5100に対する特図判定において大当たり遊技を行うと判定されている)ことを想定する。ここにおける大当たりは、例えば特B又は特Gの大当たりに限定されていても良いし、特A〜特G及び通A〜通Cの何れかの大当たりに限定されていても良い。また以下では、遊技者により演出ボタン121が押下される操作をボタン操作と呼ぶ。演出ボタン121はボタン操作の入力を受ける操作手段として機能する。
図61を参照する。変動演出5150中に行われるボタン演出についての制御は、大当たり確定演出の実行有無及び実行タイミングに注目すれば、図61の制御Q1〜Q3に大別される。演出制御部403は、ボタン演出に対して制御Q1〜Q3の何れかを選択し、選択した制御を当該ボタン演出に適用する。例えば、そのような選択を、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により行うことができる。単純には例えば、制御Q1〜Q3の選択確率が夫々1/3になるように抽選を行っても良い。操作有効期間中のボタン操作の入力に応じて操作対応基本演出が行われる点は制御Q1〜Q3間で共通であるが、大当たり確定演出の実行制御方法に関して制御Q1〜Q3は互いに相違する。
図62を参照し、制御Q1では、操作有効期間中のボタン操作の入力に応じて大当たり確定演出を操作対応基本演出と併せて行う。即ち、制御Q1を選択した場合、演出制御部403は、操作有効期間においてボタン操作の入力を待機し、ボタン操作の入力を検知すると、速やかに操作対応基本演出を行うと共にこれに同期して大当たり確定演出を行う。尚、制御Q1を選択した場合において、仮に操作有効期間中にボタン操作の入力が無かった場合、演出制御部403は、操作有効期間の終了時又は終了後の所定タイミングにおいて、大当たり確定演出を行うようにしても良い(従って行わなくても良い)し、これに代えて又はこれに加えて操作対応基本演出を行うようにしても良い(従って行わなくても良い)。
制御Q2では、操作有効期間を基準とする所定の設定タイミングTKにおいて、ボタン操作が入力されていなくても(ボタン操作の入力有無に関わらず)大当たり確定演出を行う。
図63(a)〜(f)を参照し、設定タイミングTKの例を挙げる。
例えば、図63(a)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間から所定時間Δt(例えば0.5〜1秒)だけ前のタイミングTK1(但し、変動演出5150の実行期間に属するものとする)であっても良い。或いは例えば、図63(b)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間の開始タイミングTK2と一致していても良い。
演出制御部403は、タイミングTK1からタイミングTK2までの期間において、ボタン画像5210(図59参照)に類似する画像を画像表示部104に表示するようにしても良い。より具体的には例えば、タイミングTK1からタイミングTK2までの期間において、或いは、タイミングTK1より前の所定タイミングからタイミングTK2までの期間において、ボタン画像5210が徐々に画像表示部104の表示画面上にうきあがってきてタイミングTK2の時点でボタン画像5210が完全に表示されるようなフェードイン処理を行うようにしても良い。設定タイミングTKがタイミングTK1と一致せしめられる場合、フェードイン処理の開始時又は過程で大当たり確定演出が行われることになる。
或いは例えば、図63(c)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間中のタイミングであって操作有効期間の開始タイミングから所定時間Δtだけ経過したタイミングTK3であっても良い。或いは例えば、図63(d)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間中のタイミングであって操作有効期間の終了タイミングから所定時間Δtだけ前のタイミングTK4であっても良い。
或いは例えば、図63(e)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間の終了タイミングTK5と一致していても良い。或いは例えば、図63(f)に示す如く、設定タイミングTKは、操作有効期間の終了タイミングから所定時間Δtだけ経過したタイミングTK6であっても良い。
演出制御部403は、タイミングTK5からタイミングTK6までの期間において、ボタン画像5210(図59参照)に類似する画像を画像表示部104に表示するようにしても良い。より具体的には例えば、タイミングTK5からタイミングTK6までの期間において、或いは、タイミングTK5からタイミングTK6より後の所定タイミングまでの期間において、ボタン画像5210が徐々に画像表示部104の表示画面から消えていくようなフェードアウト処理を行うようにしても良い。設定タイミングTKがタイミングTK6と一致せしめられる場合、フェードアウト処理の終了時又は過程で大当たり確定演出が行われることになる。
制御Q2が選択された場合における設定タイミングTKは、予めタイミングTK1〜TK6の何れかに固定されていても良い(例えば、設定タイミングTKは常にタイミングTK2であっても良い)。或いは、演出制御部403は、制御Q2を選択した場合、設定タイミングTKを、タイミングTK1〜TK6の何れにするのかを毎回抽選により決定しても良い。この場合例えば、設定タイミングTKが、或る変動演出中のボタン演出に関してはタイミングTKiとなり、他の変動演出中のボタン演出に関してはタイミングTKjとなりうる(i及びjは互いに異なる整数)。
図64に、制御Q2において、設定タイミングTKが操作有効期間の開始タイミングと一致している場合におけるボタン演出の様子を示す。図64の例において、演出制御部403は、操作有効期間の開始と同時にボタン操作が入力されていなくても(ボタン操作の入力有無に関わらず)大当たり確定演出を行い、その後、操作有効期間中のボタン操作の入力に応答して操作対応基本演出を行っている。
尚、演出制御部403は、制御Q2を選択した場合であって且つ設定タイミングTKが操作有効期間に属する場合、操作有効期間中であって且つ設定タイミングTK前にボタン操作の入力があったならば、その入力があった時点で大当たり確定演出を操作対応基本演出と併せて行うようにしても良いし、或いは、その入力あった時点では操作対応基本演出のみを行ってその後の設定タイミングTKにて大当たり確定演出を行うようにしても良い。
制御Q3(図61参照)において、演出制御部403はボタン演出と絡めて大当たり確定演出を行わない。即ち、制御Q3を選択した場合、演出制御部403は、操作有効期間に関連付けた大当たり確定演出及びボタン操作の入力に関連付けた大当たり確定演出を行うことなく、操作有効期間においてボタン操作の入力を待機し、ボタン操作の入力を検知すると速やかに操作対応基本演出のみを行う。
制御Q1(図61参照)を行い得る遊技機100の遊技者は、ボタン操作を入力した際に大当たり確定演出(例えばPフラッシュ演出)が発生するのではないかという期待感を持ってボタン操作を行う。このような制御Q1を知る遊技者が制御Q2による大当たり確定演出に出くわしたとき(例えばボタン操作を入力していないのに操作有効期間の開始時にPフラッシュ演出が実行されたとき)、ボタン操作に連動しない大当たり確定演出に驚きを覚えつつ、大当たりの発生に喜びを得ることができる。つまり、操作有効期間に対応付けつつもボタン操作に連動せずに大当たり確定演出を行うという特異且つ斬新な方法により、遊技者は、大当たり確定演出(例えばPフラッシュ演出)の発生を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
以下、第5実施形態に属する幾つかの具体的な実施例を説明する。
[実施例EX5_1]
実施例EX5_1を説明する。演出制御部403は、特図判定用情報5100の変動演出5150において複数のボタン演出を順次実行することができる。演出制御部403は、特図判定用情報5100の変動開始コマンドに基づき、変動演出内容決定処理において変動演出5150におけるボタン演出の実行有無及び実行回数を決定する。
図65を参照し、実施例EX5_1では、変動演出5150においてボタン演出5200[1]〜5200[p]が実行されることを想定する。pは2以上の任意の整数であり、任意の整数iに関しボタン演出5200[i+1]はボタン演出5200[i]よりも後に実行される。そうすると、演出制御部403は、ボタン演出5200[1]において第1のボタン操作の入力に応じた第1の操作対応基本演出、ボタン演出5200[2]において第2のボタン操作の入力に応じた第2の操作対応基本演出、・・・、及び、ボタン演出5200[p]において第pのボタン操作の入力に応じた第pの操作対応基本演出を行うことができる。
実施例EX5_1においても、特図判定用情報5100が大当たり(例えば特B若しくは特Gの大当たり、又は、特A〜特G及び通A〜通Cの何れかの大当たり)に当選していることを想定する。そうすると、ボタン演出5200[1]〜5200[p]の内、ボタン演出5200[p]においてボタン操作に応じた当落演出が行われ、当該当落演出において当選演出(図60(a)参照)が行われる。ボタン演出5200[1]〜5200[p−1]の夫々では、ボタン操作に応じて、特図判定用情報5100に対する大当たりの期待度を示唆する予告演出が行われる。例えば、“p=3”の場合、ボタン演出5200[1]、5200[2]では、夫々、ボタン操作に応じて会話予告演出、カットイン予告演出が行われ、ボタン演出5200[3]では、ボタン操作に応じて当落演出が行われる。尚、表現“ボタン操作に応じ”は、表現“ボタン操作の入力に応じ”と同義である。
特図判定用情報5100が大当たりに当選している場合(特図判定用情報5100に対する特図判定により大当たり遊技を行うと判定されている場合)、実施例EX5_1に係る演出制御部403は、ボタン演出5200[i]にてボタン操作の入力に応じ操作対応基本演出を行わせる際よりも、ボタン演出5200[i+1]にてボタン操作の入力に応じ操作対応基本演出を行わせる際の方において、制御Q1又はQ2を高確率で実行する。
図66を参照し、典型的に例えば、最後のボタン演出5200[p]において制御Q1又はQ2を実行し、他のボタン演出5200[1]〜5200[p−1]において制御Q3を実行することができる。
具体的な実現方法として例えば、演出制御部403は、変動演出5150にてp回のボタン演出を行うと決めた場合、まず、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により、変動演出5150中の何れかのボタン演出に制御Q1又はQ2を適用するのか否かを決定する。ここで、変動演出5150中の何れかのボタン演出に制御Q1又はQ2を適用すると決定されなった場合には、ボタン演出5200[1]〜5200[p]の全てにおいて、制御Q3に従う上述の演出が行われることになる。
一方、変動演出5150中の何れかのボタン演出に制御Q1又はQ2を適用すると決定した場合、演出制御部403は、ボタン演出5200[1]〜5200[p]の内、何れか1つのボタン演出を制御Q1又はQ2が適用されるべき対象ボタン演出として選択し、他のボタン演出を制御Q3が適用されるべき非対象ボタン演出として取り扱う。つまり、対象ボタン演出として選択されたボタン演出では、制御Q1又はQ2に従う上述の演出が行われ、非対象ボタン演出として取り扱われるボタン演出では、制御Q3に従う上述の演出が行われることになる。
この際、ボタン演出5200[i]が対象ボタン演出として選択される確率が所定の確率VVBT[i]となるように、演出制御部403は、自身が発生する演出用乱数を用いた抽選により対象ボタン演出の選択を行う。(p−1)以下の任意の整数iに関し、確率VVBT[i+1]は確率VVBT[i]よりも大きい。即ち、ボタン演出5200[i+1]に制御Q1又はQ2が適用される確率(VVBT[i+1])の方が、ボタン演出5200[i]に制御Q1又はQ2が適用される確率(VVBT[i])よりも高い。対象ボタン演出に制御Q1及びQ2のどちらを適用するのかも、演出用乱数を用いた抽選にて決定すればよい。
確率VVBT[1]〜VVBT[p]の内、複数の確率が0より大きくても良い。この場合、ボタン演出5200[1]〜5200[p]の内、ボタン演出5200[p]を含む複数のボタン演出の何れかが対象ボタン演出として選択され得るが、図67に示す例のように、前段側のボタン演出(例えば5200[i])よりも後段側のボタン演出(例えば5200[i+1])の方が制御Q1又はQ2が適用されやすくなる。図67は、“p=3”且つ“0<VVBT[1]<VVBT[2]<VVBT[3]<0”と仮定している。
確率VVBT[1]〜VVBT[p−1]の全てをゼロに設定し、“VVBT[p]=1”としても良い。この場合、変動演出5150中の何れかのボタン演出に制御Q1又はQ2を適用すると決定された場合には、常に、ボタン演出5200[p]が対象ボタン演出として選択されることになる。
尚、ボタン演出5200[1]〜5200[p]の内、2以上のボタン演出が対象ボタン演出として選択されることがあっても良い。
遊技者は、大当たりの発生を期待して変動演出を見守るが、あまり早期に大当たりの確定を知ることになると、その後の変動演出に対する興味や緊張感が薄れるおそれがある。実施例EX5_1の如く、より後段側のボタン演出に大当たり確定演出を伴う制御(制御Q1又はQ2)が適用され易くしておくことで、変動演出の最後の方まで興味及び緊張感を持って遊技者は演出を見守ることができる。また、変動演出の終わりに向かうほど大当たりの発生有無に関する遊技者の期待感等が段階的に上がってゆくため(特に例えば、当落演出が行われる段階では大当たりの発生有無に関する遊技者の期待感等が最高潮に達するため)、その期待感等が大きくなった時点で斬新な制御Q1又はQ2を行った方が、制御Q1又はQ2に対する驚き及び喜びも大きくなると考えられる。但し、発生頻度は比較的少なくとも、変動演出における早期の段階で大当たり確定演出を行い得るようにしておくことで、遊技者に、大当たり確定演出がいつ発生するのか分からないという緊張感を持たせることも可能となる。
[実施例EX5_2]
実施例EX5_2を説明する。上述の説明では、演出ボタン121を1回押す操作をボタン操作と捉えているが、演出ボタン121を所定回数連続して押す操作がボタン操作であっても良い。即ち、操作有効期間において、演出制御部403は、演出ボタン121を複数回押すことを促す画像(いわゆる連打を促す画像)を画像表示部104に表示し、操作有効期間中において演出ボタン121が2以上の所定回数分だけ押下されたことを検知した場合に、ボタン操作が入力されたと判断するようにしても良い。
ボタン演出は、遊技者の操作を利用した演出の一種であり、その演出に関わる操作は演出ボタン121に対する操作に限定されない。例えば、遊技機100に演出ボタン以外の操作部材(例えば遊技者が操作可能なレバー;不図示)を設けておき、その操作部材に対する操作の入力を利用して、上述のボタン演出と同様の演出を行うようにしても良い。
<<第5実施形態に関する発明の考察>>
第5実施形態に関する発明について考察する。
本発明の一側面に係る遊技機W3は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段(401;特別図柄処理)と、所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段(403)と、遊技者による操作の入力を受ける操作手段と、を備えた遊技機であって、前記演出制御手段は、前記操作の入力に応じて前記判定手段の判定結果に基づく操作対応演出を行わせる操作対応演出制御手段と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定されているとき、それを告知する確定演出を行わせることが可能な確定演出制御手段と、を有し、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定されている場合において前記操作の入力に応じて前記操作対応演出を行わせる際、所定期間(例えば操作有効期間)中の前記操作の入力に応じて前記確定演出を前記操作対応演出と併せて行わせる第1制御(例えば制御Q1)と、前記所定期間を基準とする所定タイミングにおいて前記操作が入力されていなくても前記確定演出を行わせる第2制御(例えば制御Q2)と、を含む複数の制御の何れかを実行可能であることを特徴とする。
所定期間に対応付けつつも操作入力に連動せずに確定演出を行うという特異且つ斬新な方法により、遊技者は、確定演出の発生を喜びと驚きを持って迎えることができる。驚きと喜びは遊技の興趣向上に寄与する。
また例えば、遊技機W3において、前記操作対応演出制御手段は、第1操作の入力に応じた第1操作対応演出(例えばボタン演出5200[i])、及び、その後の第2操作の入力に応じた第2操作対応演出(例えばボタン演出5200[i+1])を含む複数の操作対応演出を順次行わせることが可能であり、前記演出制御手段は、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定されている場合、前記第1操作の入力に応じて前記第1操作対応演出を行わせる際よりも前記第2操作の入力に応じて前記第2操作対応演出を行わせる際において、前記第1制御又は前記第2制御を高確率で実行してもよい。
これにより、演出の最後の方まで遊技者は興味及び緊張感を持ち続けやすくなる。また、複数の操作対応演出の順次実行の過程において、特別遊技の実行有無に関する遊技者の期待感等が段階的に上がってゆくため、その期待感等が大きくなった時点で斬新な第1制御又は第2制御を行った方が、第1制御又は第2制御に対する驚きや喜びも大きくなると考えられる。
遊技機W3における判定手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される。遊技機W3における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。遊技機W3における操作手段は、遊技機100においては例えば演出ボタン121により実現されるが、操作手段は演出ボタン121に限定されない。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口111であって良く、従って特別遊技は大入賞口111の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
///変形等///
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
上述の遊技機100は、特A〜特Iの何れかの大当たりに当選した場合、次回の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が完全に又は実質的に維持されるループ機に属する。但し、遊技機100を所謂ST機として形成するようにしても良い。この場合、特A〜特Iに対する高確率付与回数を上述したものよりも小さい所定のST回数に設定すれば良い。ST回数は、1以上の整数であれば幾つでも良いが、例えば、高確率遊技状態における大当たりの当選確率(図6の例において、10/399)の逆数の2倍以下又は3倍以下の整数とされる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
100 遊技機
105、106 始動口
111 大入賞口
121 演出ボタン(操作手段)
401 主制御部(判定手段、特別遊技実行手段)
403 演出制御部(演出制御手段)

Claims (3)

  1. 始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、
    前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、前記特別遊技を第1段階、第2段階・・・又は第n段階まで実行する特別遊技実行手段と(nは3以上の整数)、
    所定の演出手段に演出を行わせる演出制御手段と、を備えた遊技機であって、
    前記演出制御手段は、前記特別遊技の実行中において、前記特別遊技が第1段階、・・・又は第(n−2)段階を超えて実行されることを示唆する第1演出と、前記第1演出と異なり且つ前記特別遊技が第n段階まで実行されることを示唆する第2演出と、を行わせることが可能な特別遊技用演出制御手段を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出制御手段は、前記判定手段の判定結果を示唆する示唆演出を行わせる示唆演出制御手段を有し、
    前記示唆演出制御手段は、前記示唆演出において、前記特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する高期待度演出を行わせることが可能であり、
    前記第2演出は、前記高期待度演出と同じ演出である又は前記高期待度演出と部分的に共通する演出である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記示唆演出制御手段は、前記示唆演出において、前記特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する第1期待度演出を行うことが可能であるとともに、前記特別遊技の実行の期待度が前記第1期待度演出よりも更に高いことを示唆する第2期待度演出として前記高期待度演出を行わせることが可能であり、
    前記第1演出は、前記第1期待度演出と同じ演出である又は前記第1期待度演出と部分的に共通する演出である
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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