以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。例えば、“第1始動口”に対して符号105を割り当てた場合、“第1始動口”を、“第1始動口105”と表記することもあるし、単に“始動口105”と表記することもある。
///基本実施形態///
本発明に係る遊技機に好適な実施形態を詳細に説明する。後に複数の実施形態を説明するが、まず、それら複数の実施形態の基礎となる実施形態として、基本実施形態を説明する。基本実施形態では、本発明に係る遊技機を、旧第一種に属する遊技機(所謂デジパチ)に適用している。
<<遊技機の基本構成>>
図1は、基本実施形態に係る遊技機100の正面図である。図1を参照して遊技機100の基本構成を説明する。遊技機100は、パチンコ遊技機であって、遊技盤101を含む、図1に示された各構成部材を備える。遊技盤101の下部位置には、遊技球を発射するための発射部が配置されている(発射部の詳細構造は図示せず)。尚、上下左右とは、特に記述無き限り、遊技盤101に正対する遊技者から見た上下左右を指し、上下方向も左右方向も遊技盤101の盤面に平行である。上下方向は鉛直方向に平行であり、左右方向は水平方向に平行である。
遊技機100において、発射部の駆動により上方に発射された遊技球は、レール102a及び102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技盤101に形成された遊技領域103内を落下(流下)するようになっている。遊技領域103には、複数の釘(不図示)が設けられており、この釘によって遊技球は不特定な方向に向けて落下する。遊技盤101の前方(遊技者側)において遊技領域103を視認可能に覆うガラス板(不図示)が枠部材113に固定されている。また、遊技盤101において、遊技領域103における遊技球の落下経路には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、第1始動口105、第2始動口106、電動チューリップ107、ゲート108、大入賞口109及び普通入賞口110が設置される。
遊技盤101の略中央部分には、液晶ディスプレイパネル等から成る画像表示部104が配置される。画像表示部104は各種の演出画像を表示する。例えば、画像表示部104は、大当たり抽選の抽選結果を表すための特別図柄に対応して設けられた装飾図柄を表示すると共に、遊技機100が大当たり抽選の抽選結果を示すまでに行う演出に関する画像を表示する。画像表示部104は、普通図柄抽選の抽選結果を表すための図柄(普通装飾図柄)などをも表示して良い。
画像表示部104の下方には、第1始動口105及び第2始動口106が設置される。始動口105及び106は、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。所定の第1始動条件又は第2始動条件が成立することによって、大当たり抽選を受けるための権利が取得される。第1、第2始動条件は、夫々、遊技球が始動口105、106を通過することによって、即ち始動口105、106に遊技球が入賞(入球)することによって成立する。また、遊技機100は、始動口105又は106に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば3個)の遊技球を払い出す。払い出される遊技球を賞球とも呼ぶ。
第2始動口106の近傍に、電動チューリップ107が設けられる。電動チューリップ107は、遊技球を第2始動口106へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を第2始動口106へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、電動チューリップ107が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、電動チューリップ107が閉状態であるとき、遊技球の第2始動口106への入賞は不可能であり、電動チューリップ107が開状態であるときにのみ、遊技球の第2始動口106への入賞が可能となる。電動チューリップ107が開状態となることを、電動チューリップ107の開放とも言う。電動チューリップ107は、画像表示部104の右側に配置されたゲート108を遊技球が通過したことにより行われる普通図柄抽選の抽選結果に基づいて開放される。ゲート108も、始動口105及び106と同様、遊技球が通過可能(入賞可能)な始動領域を形成する。
第2始動口106の右側には大入賞口109が設けられる。大入賞口109も、電動チューリップ107のように開閉動作が可能となっており、遊技球を大入賞口109へ入賞し難くさせる閉状態(閉口した状態)と、閉状態よりも遊技球を大入賞口109へ入賞しやすくさせる開状態(開放した状態)の内の、どちらかの状態をとる。これらの状態の切り替えは、大入賞口109が備えるソレノイドによって行われる。実質的には、大入賞口109が閉状態であるとき、遊技球の大入賞口109への入賞は不可能であり、大入賞口109が開状態であるときにのみ、遊技球の大入賞口109への入賞が可能となる。大入賞口109が開状態となることを、大入賞口109の開放とも言う。大入賞口109は、通常、閉鎖されており、大当たり抽選にて大当たりに当選した場合に、所定条件(例えば、30秒経過又は遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを所定回数(例えば16回)だけ繰り返す。遊技機100は、大入賞口109に入賞した遊技球を検出すると、所定個数(例えば15個)の賞球を払い出す。
画像表示部104の側方や下方などには、1以上の普通入賞口110が設置される。遊技機100は、普通入賞口110への入賞を検出した場合には所定個数(例えば10個)の賞球を払い出す。尚、第1始動口105、第2始動口106、ゲート108、大入賞口109、普通入賞口110は、図1に示した位置に限らず遊技領域103内の任意の位置に配置されて良い。遊技領域103の最下部には、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109及び普通入賞口110の何れにも入賞しなかった遊技球を回収する回収口111が設けられている。
遊技盤101の右下部分には情報表示部112が設けられている。情報表示部112の詳細については図2を用いて後述する。尚、情報表示部112の設置位置を任意に変更することができる。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材113が設けられている。枠部材113は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲み、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出した形状を有している。枠部材113には、スピーカ114及び演出ライト部115などが組み込まれている。演出ライト部115は複数のランプ及び複数のモータを有しており、各モータの駆動により各ランプによる光の照射方向を上下又は左右方向に変更することができる。
枠部材113の右下位置には、操作ハンドル116が配置されている。操作ハンドル116は遊技者側に突出するような形状を有しており、その外周部には発射指示部材117が設けられている。発射指示部材117は、操作ハンドル116により回転可能に支持されている。遊技者は遊技球を発射させる場合、発射指示部材117を時計回りに回転させる。このとき、発射指示部材117を回転させる角度により、遊技者は遊技球の発射強度を調整できるようになっている。また、操作ハンドル116には、遊技者が発射指示部材117を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。発射指示部材117が遊技者によって直接操作されていることを当該センサが検出した場合にのみ、遊技機100は遊技球を発射する。
枠部材113において遊技領域103の下方には、演出ボタン118、十字キー119及び打球供給皿120などが設けられている。演出ボタン118及び十字キー119は、遊技者からの操作を受け付けるための操作受付部を構成している。打球供給皿120は遊技球を収容可能な形状を有しており、収容している遊技球を発射部へ送り出す。
また、遊技盤101上には、演出時に駆動される可動役物130が設けられている。例えば、可動役物130を用いた演出の実行時において、可動役物130は、図1に示した位置から下方へスライドして画像表示部104の前面へ進出し、それ以外のときは図示のように画像表示部104の上部に設けられた収納スペースに退避している。
<<情報表示部>>
図2に示す如く、情報表示部112は、大当たり抽選の抽選結果を示す特別図柄を表示する特別図柄表示部201、普通図柄抽選の抽選結果を示す普通図柄を表示する普通図柄表示部202、保留表示部203、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205を備えている。各表示部201〜205をLED(Light Emitting Diode)表示器にて形成することができる。
特別図柄として第1及び第2特別図柄が存在する。特別図柄表示部201は、第1特別図柄を表示する第1特別図柄表示部201a及び第2特別図柄を表示する第2特別図柄表示部201bを有する。保留表示部203は、表示部203a、203b及び203cを有する。第1始動条件の成立による大当たり抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U1として表示部203aに表示される。第2始動条件の成立による大当たり抽選の権利(後述の特図判定用情報)は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U2として表示部203bに表示される。遊技球がゲート108を通過したことによる普通図柄抽選の権利は、所定数(例えば4)を上限として保留され、その保留された権利の個数が保留情報数U3として表示部203cに表示される。
<<遊技機の背面構成>>
図3を参照して、遊技機100の背面構成を説明する。図3は、遊技機100の背面構成を示す、遊技機100の背面斜視図である。遊技機100の裏面には、主制御基板301、賞球制御基板302、演出制御基板303、遊技機100内の各基板に電源を供給する電源基板304、及び、出力端子基板305等が設けられている。それらの基板(特に演出制御基板303)は複数のプリント基板から形成されていても良い。また、遊技機100の裏面には、電源基板304に電力を供給するための電源プラグ315や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
枠部材113は、左右方向の一端側(例えば遊技者から見て左側)においてヒンジ機構部320を介して外枠330に連結されており、ヒンジ機構部320を支点として左右方向の他端側(例えば遊技者から見て右側)を外枠330から離れる方向に回動可能とされている。枠部材113がヒンジ機構部320を支点として扉のように回動することによって、遊技盤101を含む、外枠330の内側部分を開放することができる。枠部材113の他端側(例えば遊技者から見て右側)には、その他端側を外枠330に固定するロック機構(不図示)が設けられている。
<<遊技機の基本動作>>
次に、遊技機100の基本動作について説明する。遊技機100は、第1又は第2始動条件が成立すると、その成立タイミングに応じた特図判定用情報を取得し、特図判定用情報に基づく大当たり抽選を行う。特図判定用情報の取得は、大当たり抽選の権利の取得に相当する。大当たり抽選では、大当たりに当選したか否か(大当たりに当選したか、或いはハズレであるか)が判定される。第1始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第1特別図柄表示部201aの第1特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち大当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第1特別図柄を停止表示させる。一方、第2始動条件の成立に基づいて大当たり抽選をおこなった場合、遊技機100は、第2特別図柄表示部201bの第2特別図柄を変動表示させる。そして、この変動表示の開始から所定時間経過後に、大当たり抽選の抽選結果を示す図柄で(即ち大当たり抽選の抽選結果を示す態様で)第2特別図柄を停止表示させる。
遊技機100は、特別図柄(第1又は第2特別図柄)を変動表示させると、それに合わせて画像表示部104上で装飾図柄を変動表示させ、特別図柄の停止表示に合わせて装飾図柄を停止表示させる。画像表示部104に表示される装飾図柄は、第1〜第3装飾図柄を含み、各装飾図柄には数値又は記号等が対応付けられている。例えば、大当たりを示す所定の図柄で特別図柄を停止表示させた場合(即ち、大当たり抽選で大当たりに当選した場合)には、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる。
当選した大当たりの種類に応じて、停止表示される第1〜第3装飾図柄の組み合わせは異なる。例えば、後述の通常長当たり(図6参照)に当選した場合には、各装飾図柄を通常長当たりを示す青色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」及び「7,7,7」を除く「2,2,2」などの数字図柄のゾロ目)で停止表示させ、後述の確変長当たり(図6参照)に当選した場合には、各装飾図柄を確変長当たりを示す赤色の装飾図柄(例えば、「3,3,3」又は「7,7,7」の数字図柄のゾロ目)で停止表示させる。後述の確変短当たり、潜確短当たり(図6参照)又は小当たりに当選した場合には、各装飾図柄を確変短当たり、潜確短当たり又は小当たりを示す装飾図柄(例えば、「チャンス」の文字が記された、モード移行を示す文字図柄のゾロ目)で停止表示させる。尚、確変長当たりに当選した場合であっても、画像表示部104上に通常長当たり等を示す装飾図柄を停止表示させ、その後(例えば大当たり遊技移行前や大当たり遊技移行後)において、確変長当たりであることを明示する昇格演出を行うこともある。
大当たり抽選の結果がハズレの場合(即ち、大当たり抽選に落選した場合、換言すれば、大当たりに当選していない場合)、第1〜第3装飾図柄は、例えば、ハズレを示す所謂バラケ目で停止する。バラケ目とは、第1装飾図柄と第2装飾図柄とを関連性のない図柄で停止させることに相当し、リーチ演出に発展することのない装飾図柄の停止態様である。
大当たりを示す組み合わせで特別図柄を停止表示させると、遊技機100は、大当たり遊技状態となる。大当たり遊技状態では、当選した大当たりに応じたラウンド分(例えば16ラウンド)、大入賞口109を開放させる大当たり遊技が行われる。大入賞口109の開放中に遊技球が大入賞口109へ入賞すると、遊技機100は所定個数の賞球を払い出す。大当たり遊技中には、大当たり抽選は行われない。大当たり遊技状態は、当選したラウンド分の大入賞口109の開放が完了すると終了する。大当たり遊技状態では、右打ちによって遊技が行われる。右打ちとは、遊技領域103の内、遊技領域103を左右に分断する中心線の右側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。これに対し、左打ちとは、遊遊技領域103の内、上記中心線の左側の遊技領域に遊技球が打ち出されることを指す。大当たり遊技状態は、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である(換言すれば、大当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口109の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
大当たり遊技の終了後、遊技機100は、大当たり抽選を行う状態へ復帰する。この際、当選した大当たりの種類に応じて遊技状態が変更されうる。
<<遊技機の遊技状態>>
遊技機100は、大入賞口109の開放を伴う遊技状態(大当たり遊技状態を含む)を除いて、低確率非電サポ遊技状態である通常遊技状態、低確率電サポ遊技状態、確変遊技状態とも言うべき高確率電サポ遊技状態、及び、高確率非電サポ遊技状態の内、何れか1つの遊技状態をとる。電サポとは、電チューサポート機能の略であり、詳細については後述する。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)と低確率電サポ遊技状態は、低確率遊技状態に属する。低確率遊技状態において、遊技機100は、低確率特図当たり判定テーブル(後述の図5のテーブルTAt1参照)を用いた大当たり抽選を行い、基本実施形態では例として、1/399の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行うものとする。
高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態は、高確率遊技状態に属する。高確率遊技状態において、遊技機100は、高確率特図当たり判定テーブル(後述の図5のテーブルTAt2参照)を用いた大当たり抽選を行い、ここでは例として、10/399の確率で大当たりに当選する大当たり抽選を行うものとする。つまり、高確率遊技状態では、低確率遊技状態に比べて、10倍高い確率で大当たりに当選するようになっている。従って、大当たりの当選に関して高確率遊技状態は低確率遊技状態よりも遊技者に有利である。
低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態は、電サポ遊技状態に属する。電サポ遊技状態において、遊技機100は、電動チューリップ107の開閉を伴う遊技サポート機能(以下「電サポ」という)を付与する(即ち電サポを発動させる)。電サポの具体的な内容としては、公知の技術のため詳細な説明は省略するが、例えば、電サポが付与されたとき、そうでない時と比べて、普通図柄の変動時間の短縮、普通図柄抽選の当選確率の増加(従って、電動チューリップ107の開放頻度の増加)、及び、電動チューリップ107の開放時間の増加が図られる。電サポ遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率の増加に伴い、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に比べて、第2始動口106へ遊技球が入賞しやすくなる。電サポ遊技状態では、上述した右打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として第2始動口106への入賞となる。
通常遊技状態(低確率非電サポ遊技状態)及び高確率非電サポ遊技状態は、電サポが付与されない非電サポ遊技状態に属する。非電サポ遊技状態では、上述した左打ちによって遊技が行われ、大当たり抽選の契機は主として第1始動口105への入賞となる。上述の説明からも理解されるように、電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも相対的に始動条件(第2始動条件)が成立しやすい遊技状態である。従って、始動条件の成立しやすさに関して電サポ遊技状態は非電サポ遊技状態よりも遊技者に有利である。
<<遊技機の内部構成>>
図4を参照して、遊技機100の内部構成を説明する。図4は、遊技機100内の、制御に関わる部分のブロック図である。図4に示す如く、遊技機100に設けられた制御部400は、遊技の進行を制御する主制御部401と、賞球の払い出しを制御する賞球制御部402と、演出内容を制御する演出制御部403とを備えている。制御部400の他、図4に示される各構成要素が遊技機100に設けられる。例えば、図3の主制御基板301、賞球制御基板302及び演出制御基板303により、夫々、図4の主制御部401、賞球制御部402及び演出制御部403が形成され、図3の出力端子基板305は図4の盤用外部情報端子基板491を含む。
[1.主制御部]
主制御部401は、CPU(Central Processing Unit)411と、ROM(Read Only Memory)412と、RAM(Random Access Memory)413と、不図示の入出力インターフェース(I/O)等を備えて構成される。CPU411は、遊技の進行に関する各種プログラム等をROM412から読み出し、RAM413をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
また、主制御部401には、遊技球を検出する各種スイッチ(以下「SW」と略すことがある)が接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、第1始動口105へ入賞した遊技球を検出する第1始動口SW414aと、第2始動口106へ入賞した遊技球を検出する第2始動口SW414bと、ゲート108を通過した遊技球を検出するゲートSW415と、大入賞口109へ入賞した遊技球を検出する大入賞口SW416と、普通入賞口110へ入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW417とが接続されている。
SW414a及び414b並びにSW415〜417の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を主制御部401へ出力し、主制御部401は、入力された検出信号に基づき、大当たり抽選を受けるための権利に相当する特図判定用情報を記憶したり、特図判定用情報を用いて大当たり抽選をおこなったり、賞球制御部402に対して賞球の払い出し指示をおこなったりする。
SW414a、414b、415、416及び417として、近接スイッチなどを採用することができる。また、第1始動口105が遊技盤101上に複数設けられている場合、複数の第1始動口105の夫々に対して第1始動口SW414aが設けられる。第2始動口106、ゲート108、大入賞口109又は普通入賞口110が複数設けられる場合も同様である。
また、主制御部401には、遊技盤101上の電動役物を駆動させる各種ソレノイドが接続されている。例えば、図示のように、主制御部401には、電動チューリップ107を開閉動作させる電動チューリップソレノイド418と、大入賞口109を開閉動作させる大入賞口ソレノイド419が接続されている。
主制御部401は、普通図柄抽選の抽選結果に基づき電動チューリップソレノイド418に対し電気信号を入力又は非入力とし、大当たり抽選の抽選結果に基づき大入賞口ソレノイド419に対し電気信号を入力又は非入力とする。ソレノイド418、419は、夫々、主制御部401から供給される電気信号を機械的な運動に変換することで、電動チューリップ107の開閉動作、大入賞口109の開閉動作を行う。
また、主制御部401には、図2の情報表示部112内の各種表示部が接続される。図4では、第1特別図柄表示部201a、第2特別図柄表示部201b、普通図柄表示部202及び保留表示部203が主制御部401に接続される様子が図示され、図面の煩雑化防止のため、ラウンド数表示部204及び右打ち表示部205の図示は割愛されている。
主制御部401は、大当たり抽選の抽選結果に基づき第1特別図柄表示部201a又は第2特別図柄表示部201bの表示制御を行い、普通図柄抽選の抽選結果に基づき普通図柄表示部202の表示制御を行う。更に、主制御部401は、保留情報数U1、U2及びU3に基づき保留表示部203の表示内容を制御する。
ここで、主制御部401のCPU411がROM412内のプログラムを実行することで実現される各種処理及びRAM413に設定(即ち記憶)される情報の例について説明する。尚、主制御部401に関して以下に示す処理、プログラム、テーブル及び記憶領域は、CPU411が行う処理、ROM412内のプログラム及びテーブル、並びに、RAM413内の記憶領域の一部に過ぎず、他にも様々な処理、プログラム、テーブル及び記憶領域が、CPU411にて実行、又は、ROM412若しくはRAM413に用意されている。図4に示す如く、ROM412には、テーブルTAt、TZt、THt、FAt、FZt、FHt及びDKtが格納され、RAM413には、記憶領域413a〜413jが設定されている。
CPU411は、ROM412内のメイン処理プログラムにより、メイン処理を実行する(図15参照)。遊技機100へ電力が供給されるとメイン処理が実行される。メイン処理において、CPU411は、主制御部401のCTC(タイマカウンタ)などの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を示す設定情報を設定記憶領域413aに記憶させる。例えば、後述のタイマ割込処理を実行する周期などを示す情報が、設定情報に含まれる。
また、メイン処理では、遊技機100への電源の遮断の有無が監視され、電源が遮断された場合にはバックアップ情報を生成して、該バックアップ情報をバックアップ記憶領域413bに記憶させる。RAM413にはバックアップ電源(不図示)により、遊技機100の電源が遮断されても一定期間(例えば1日)電源が供給されるようになっている。このため、RAM413は、遊技機100の電源が遮断されても一定期間、バックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。尚、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)等の不揮発性のRAM又はフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを、RAM413に採用しても良い。この場合、RAM413は、バックアップ電源がなくともバックアップ記憶領域413bに記憶されたバックアップ情報を保持できる。
CPU411は、ROM412内のタイマ割込処理プログラムにより、タイマ割込処理を実行する(図15参照)。タイマ割込処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、特別図柄処理、普通図柄処理、電動役物制御処理、賞球処理及び出力処理が順次実行される。タイマ割込処理は、メイン処理によって設定記憶領域413aに記憶された周期で、メイン処理に対して割り込み実行される。
CPU411は、ROM412内の乱数更新処理プログラムにより、乱数更新処理を実行する(図15参照)。乱数更新処理において、CPU411は、カウンタ記憶領域413cに記憶された各乱数カウンタのカウント値に「1」を加算することで各乱数カウンタのカウント値を更新する。カウンタ記憶領域413cには、特図当たり乱数カウンタC1、特図図柄乱数カウンタC2、特図変動パターン乱数カウンタC3、普図当たり乱数カウンタC4及び普図図柄乱数カウンタC5を含む、主制御部401が管理する各種乱数カウンタのカウント値が記憶されている。カウンタC1〜C5は、夫々、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数、普図当たり乱数、普図図柄乱数をカウントする。
乱数更新処理において、CPU411は、乱数カウンタC1〜C5の内、何れか任意のカウンタのカウント値が所定の上限値を超えたときには、当該カウンタのカウント値を「0」に戻し、その後、同様のカウントアップを行う。基本実施形態においては例として、特図当たり乱数、特図図柄乱数、特図変動パターン乱数を、夫々、「0〜398」、「0〜99」、「0〜499」の範囲内でカウントさせるものとする。普図当たり乱数及び普図図柄乱数は、例えば「0〜9」の範囲内でカウントされる。尚、基本実施形態における任意の乱数は、特に記述無き限り、整数値のみをとる。
CPU411は、ROM412内のスイッチ処理プログラムにより、スイッチ処理を実行する(図15参照)。スイッチ処理では、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理、大入賞口スイッチ処理及び普通入賞口スイッチ処理が順次実行される。
CPU411は、ROM412内の始動口スイッチ処理プログラムにより、始動口スイッチ処理を実行する(図15参照)。始動口スイッチ処理は、第1及び第2始動口スイッチ処理から成る。第1始動口スイッチ処理において、CPU411は、第1始動口SW414aにより第1始動口105に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口105への入賞に基づく第1始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cのカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を、特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)をRAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。第2始動口スイッチ処理において、CPU411は、第2始動口SW414bにより第2始動口106に入賞した遊技球が検出されたタイミング(即ち、始動口106への入賞に基づく第2始動条件の成立タイミング)で、カウンタ記憶領域413cのカウンタC1〜C3のカウント値を取得し、取得したカウンタC1〜C3のカウント値を特図当たり乱数、特図図柄乱数及び特図変動パターン乱数として含んだ特図判定用情報(特図保留情報)を、RAM413の特図判定用情報記憶領域413dに記憶させる。
特図判定用情報記憶領域413dは、第1始動条件の成立に基づく特図判定用情報及び第2始動条件の成立に基づく特図判定用情報の夫々を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。従って、記憶領域413dには、最大8つまでの特図判定用情報を記憶することができる。記憶領域413d内における、第1、第2始動条件の成立を契機とした特図判定用情報の個数が、夫々、上記の保留情報数U1、U2に相当する。また、記憶領域413dに記憶された各特図判定用情報に対し、大当たり抽選を受けるための優先順位が設定されている。基本的に、時間的に先に取得された特図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。但し、第1始動条件の成立によって取得された特図判定用情報と比べ、第2始動条件の成立によって取得された特図判定用情報に対し、より高い優先順位が設定されるものとする。
CPU411は、ROM412内のゲートスイッチ処理プログラムにより、ゲートスイッチ処理を実行する(図15参照)。ゲートスイッチ処理において、CPU411は、ゲートSW415によりゲート108を通過した遊技球が検出されたタイミングで、カウンタ記憶領域413cのカウンタC4及びC5のカウント値を取得し、取得したカウンタC4及びC5のカウント値を普図当たり乱数及び普図図柄乱数として含んだ普図判定用情報(普図保留情報)を、RAM413の普図判定用情報記憶領域413iに記憶させる。
普図判定用情報記憶領域413iは普図判定用情報を、所定数を上限として記憶することができる。ここでは、その所定数が4であるとする。記憶領域413i内における普図判定用情報の個数が上記の保留情報数U3に相当する。記憶領域記憶領域413iに記憶された各普図判定用情報に対し普通図柄抽選を受けるための優先順位が設定されている。時間的に先に取得された普図判定用情報に対しより高い優先順位が設定される。
CPU411は、ROM412内の大入賞口スイッチ処理プログラムにより、大入賞口スイッチ処理を実行する(図15参照)。大入賞口スイッチ処理において、CPU411は、大入賞口109に入賞した遊技球を大入賞口SW416により検出する。
CPU411は、ROM412内の普通入賞口スイッチ処理プログラムにより、普通入賞口スイッチ処理を実行する(図15参照)。普通入賞口スイッチ処理において、CPU411は、普通入賞口110に入賞した遊技球を普通入賞口SW417により検出する。
CPU411は、ROM412内の特別図柄処理プログラムにより、特別図柄処理を実行する(図15参照)。特別図柄処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されている特図判定用情報を用いて、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を特図判定結果記憶領域413eに記憶させる。そして、これらの判定結果に基づき、特別図柄表示部201に表示させた特別図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。大当たり抽選は、特図当たり判定及び特図図柄判定を含み(図15参照)、特図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。CPU411は、特別図柄の変動表示を開始する際、特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果を含む変動開始コマンドをRAM413に設定し、特別図柄の変動を停止する際、変動停止コマンドをRAM413に設定する。また、特図当たり判定の結果が大当たり又は小当たりの当選を示しているとき、CPU411は、変動停止コマンドに続きオープニングコマンドをRAM413に設定することで、演出制御部403に対し当たり演出の実行を指示する。これらのコマンドは、後述の出力処理(図15参照)において演出制御部403に出力される。
特別図柄処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413d内で最も優先順位を高く設定された特図判定用情報を判定対象(当該判定対象)TTとして取得し、判定対象TTの特図判定用情報を用いて特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。判定対象TTとなった特図判定用情報は記憶領域413dから消去されて他の記憶領域(不図示)に移される。
―――特図当たり判定テーブル;図5―――
特別図柄処理において、CPU411は、まず、ROM412に記憶された特図当たり判定テーブルTAtと判定対象TTの特図当たり乱数との比較を伴う特図当たり判定を行う。
図5に、特図当たり判定テーブルTAtの例を示す。図5に示すように、特図当たり判定テーブルTAtは、低確率特図当たり判定テーブルTAt1と、高確率特図当たり判定テーブルTAt2とから構成される。テーブルTAt1及びTAt2の夫々は、大当たりに対応付けられた所定の判定値を有して構成される。
CPU411は、特図当たり判定時(即ち大当たり抽選時)に、高確率遊技フラグがOFFに設定されていた場合にはテーブルTAt1を用いて特図当たり判定を行い、高確率遊技フラグがONに設定されていた場合にはテーブルTAt2を用いて特図当たり判定を行う。そして、CPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が大当たりに対応づけられた判定値と一致した場合には大当たりに当選したと判定し、そうでない場合にはハズレである(即ち大当たりに当選していない)と判定する。遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。
特図当たり乱数は、数値範囲「0〜398」内のいずれかの整数値をとる。テーブルTAt1では、大当たりに対して、“0”の判定値のみを割り当てている。一方、テーブルTAt2では、大当たりに対して、“0〜9”内の計10個の各整数値を判定値に割り当てている。このため、テーブルTAt1を用いて特図当たり判定が行われた場合、大当たりの当選確率(大当たり抽選の当選確率)は1/399となる一方、テーブルTAt2を用いて特図当たり判定が行われた場合、大当たりの当選確率(大当たり抽選の当選確率)は10/399となる。
また、CPU411は、特図当たり判定において小当たりの当落も判定する。小当たりは、大当たりではなく、通常のハズレ(小当たり以外のハズレ)とは異なる特別図柄で表される特定のハズレである。CPU411は、判定対象TTの特図当たり乱数が小当たりに対応づけられた判定値と一致した場合に小当たりに当選したと判定する。テーブルTAt1及びTAt2の何れにおいても、小当たりに対して、“50”の判定値のみが割り当てられている。故に、高確率遊技フラグのON/OFFに依存せず、小当たりの当選確率は1/399である。但し、第2特別図柄についての特図当たり判定においては(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定においては)、特図当たり乱数の如何に関係なく、小当たりに当選することは無い。
―――大当たりの種類;図6―――
図6は、大当たりの種類を示す図である。大当たりとして、特A〜特G及び通A〜通Cがある。特A〜特D及び特Gは確変長当たりに属し、特Eは確変短当たりに属し、特Fは潜確短当たりに属する。通A〜通Cは通常長当たりに属する。特Gは、確変長当たりの一種であるジャンプアップボーナス(JUB)に属する。特A〜特C及び通A〜通Cの夫々のラウンド数は4ラウンドであり、特D及び特Gの夫々のラウンド数は16ラウンドであり、特E及び特Fの夫々のラウンド数は2ラウンドである。尚、大当たりにおける“R”はラウンドを示す。各ラウンドにおいて、大入賞口109の開放時間が所定時間に達するまで又は大入賞口109への遊技球の入賞数が所定数に達するまで、大入賞口109が開放される。
確変長当たり及び通常長当たりにおける各ラウンドの大入賞口109の開放時間(例えば30秒)は、確変短当たり及び潜確短当たりにおける各ラウンドの大入賞口109の開放時間(例えば0.2秒)よりも長い。
各ラウンドの大入賞口109の開放時間は、確変長当たり及び通常長当たり間で同じであるが、確変長当たり及び通常長当たり間で多少異なっていても良い。
各ラウンドの大入賞口109の開放時間は、確変短当たり及び潜確短当たり間で同じであるが、確変短当たり及び潜確短当たり間で多少異なっていても良い。
特Gにおける第1ラウンドの大入賞口109の開放態様は、特Aなどのそれと異なっているが、詳細については後述される。
第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、5%、5%、5%、30%、15%、15%、7%、7%、6%、5%である。第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが、特A、特B、特C、特D、通A、通B、通Cとなる割合は、夫々、5%、5%、5%、67%、7%、6%、5%である。つまり、第2特別図柄についての特別図柄処理において(第2始動条件の成立に基づく特別図柄処理において)、特E〜特Gの大当たりに当選することは無い。
尚、上述の数値例から分かるように、大当たりが特Aとなる割合は、第1特別図柄についての特図当たり判定と第2特別図柄についての特図当たり判定との間で同じとなっている(大当たりが特B、特C、通A、通B又は通Cとなる割合も同様)。また、第1又は第2特別図柄についての特図当たり判定において、大当たりが通Aとなる割合(7%)は大当たりが通Bとなる割合(6%)よりも高く、大当たりが通Bとなる割合(6%)は大当たりが通Cとなる割合(5%)よりも高い。
特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後、CPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、次回の大当たりに当選するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持する。実際には例えば、特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりが発生しない限り、特別図柄が10000回変動するまで高確率電サポ遊技状態が維持される。高確率電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特A〜特E及び特Gの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
特Fの大当たり遊技の終了後、CPU411は、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態に設定し、次回の大当たりに当選するまで、その設定内容(高確率非電サポ遊技状態)を維持する。実際には例えば、特Fの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりが発生しない限り、特別図柄が10000回変動するまで高確率非電サポ遊技状態が維持される。高確率非電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特Fの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率非電サポ遊技状態が維持されると言える。
通A、通B又は通Cの大当たり遊技の終了後、CPU411は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を低確率非電サポ遊技状態(即ち通常遊技状態)に設定する。但し、通A、通B又は通Cの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選した場合には、その次回に当選した大当たりの種類に応じ、次回の大当たり遊技の終了後の遊技状態が設定される。例えば、通Aの大当たり遊技の終了後、特別図柄の第1変動目で特Aの大当たりに当選したならば、特Aの大当たり遊技の終了後、遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態に設定される。
電サポ付与回数とは、電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数を指す。つまり、或る大当たりに関し、大当たり遊技の終了後において、特別図柄がi回分だけ変動する間、遊技状態が電サポ遊技状態とされ且つ特別図柄がi回分だけ変動した後は非電サポ遊技状態とされるとき、当該大当たりに対応する電サポ付与回数はi回である(iは整数)。通A、通B、通Cに対する電サポ付与回数は、夫々、10回、20回、30回である。特A〜特E及び特Gに対する電サポ付与回数は、それらよりも十分に大きい10000回である。電サポ遊技状態では始動条件が成立し易くなるため、電サポ付与回数が多いほど遊技者にとって有利である。
尚、小当たりに当選した場合も、大入賞口109の開放を伴う遊技(後述の小当たり遊技)が実行されるが、主制御部401は、小当たりの当選を契機として遊技機100の遊技状態(大当たり抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)を変化させない。つまり、小当たりの当選の前後間で遊技機100の遊技状態(大当たり抽選の当選確率及び電サポ付与の有無)は変化しない。
特図当たり判定において大当たりに当選したと判定した場合、CPU411は、ROM412に記憶されている特図図柄判定テーブルTZtと判定対象TTの特図図柄乱数とを比較し、比較結果に基づいて大当たりの種類を判定する特図図柄判定を行う。
特図図柄判定テーブルTZtは、第1特図図柄判定テーブルと、第2特図図柄判定テーブルとから構成される。判定対象TTが第1始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第1特図図柄判定テーブルを用いて、判定対象TTが第2始動条件の成立を契機として取得された特図判定用情報である場合には第2特図図柄判定テーブルを用いて、特図図柄判定が行われる。第1、第2特別図柄についての大当たりの種類が上述した割合(図6参照)で定まるように、夫々、第1、第2特図図柄判定テーブルが作成されている。
図6から分かるように、第2始動条件の成立による特図図柄判定は、第1始動条件の成立による特図図柄判定よりも遊技者にとって相対的に有利なものとなっている(即ち、より多くの賞球を得やすい)。ここにおける相対的に有利とは、第2始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値(ラウンド数の期待値)が、第1始動条件の成立に基づき実行される大当たり遊技において大入賞口109への入賞により得られる賞球数の期待値(ラウンド数の期待値)よりも大きいことを意味する。
―――特図変動パターンテーブル;図7―――
CPU411は、特別図柄処理において、特図変動パターンテーブルTHtと判定対象TTの特図変動パターン乱数とを比較して比較結果に基づき特図変動パターンを判定する特図変動パターン判定を行う。特図変動パターンの判定は特図変動パターンの選択又は設定と同義である。
図7に、特図変動パターンテーブルTHtの例を示す。特図変動パターンテーブルTHtは、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_a、分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_b、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_c、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_d、及び、潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_eを含む複数の特図変動パターンテーブルから形成される。
テーブルTHt_a〜THt_eの夫々は、特別図柄の変動態様を各々に定義する複数の特図変動パターンを格納している。特図変動パターン判定において、CPU411は、現在の遊技状態や各種フラグ等に基づき、テーブルTHt_a〜THt_eの内の1つのテーブルを選択し、選択したテーブルに含まれる複数の特図変動パターンの中から、判定対象TTの特図変動パターン乱数に基づき、1つの特図変動パターンを選択する。
テーブルTHt_a、THt_b、THt_c及びTHt_eの説明は後に設けるものとし、ここでは、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dの例を説明する。通常遊技状態では、主として、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dを用いて特図変動パターン判定が行われる。
図8に、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dの例を示す。基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_d1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_d2とを含む。
テーブルTHt_d1及びTHt_d2の夫々は、特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16の全部又は一部に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16を含む各特図変動パターンは、特別図柄の変動態様を定義したものであり、例えば、特別図柄を変動させる時間(特別図柄の変動表示が行われる時間の長さであって、以下「変動時間」という)を定義している。特図変動パターンTHp_d11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_d12〜THp_d16はリーチ演出が行われる特図変動パターンである(図13参照)。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16における特別図柄の変動時間は、夫々、13.5秒、30秒、40秒、60秒、70秒、90秒である。
テーブルTHt_dを用いた特図変動パターン判定において、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_d1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_d2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_d1又はTHt_d2)における特図変動パターンTHp_diに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_diを選択及び設定する(ここで、iは11以上16以下の整数)。
テーブルTHt_d1では、特図変動パターンTHp_d11、THp_d12、THp_d13、THp_d14、THp_d15に対して、夫々、計475個の判定値「0〜474」、計16個の判定値「475〜490」、計5個の判定値「491〜495」、計3個の判定値「496〜498」、1個の判定値「499」を割り当てている(各判定値は整数)。テーブルTHt_d2では、特図変動パターンTHp_d12、THp_d13、THp_d14、THp_d15、THp_d16に対して、夫々、計25個の判定値「0〜24」、計50個の判定値「25〜74」、計125個の判定値「75〜199」、計290個の判定値「200〜489」、計10個の判定値「490〜499」を割り当てている(各判定値は整数)。
テーブルTHt_d1では、特図変動パターンTHp_d16に対し判定値が割り当てられていない。つまり、テーブルTHt_d1では、プレミアリーチ演出(大当たり確定演出;図13参照)が行われる特図変動パターンTHp_d16が選択されないようになっている。テーブルTHt_d2では、特図変動パターンTHp_d11に対し判定値が割り当てられていない。つまり、テーブルTHt_d2では、ノーマルハズレ演出(図13参照)が行われる特図変動パターンTHp_d11が選択されないようになっている。基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dが用いられる遊技状態では、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たり時に選択されやすくハズレ時に選択され難くなっている。つまり、変動時間が長い特図変動パターンほど大当たりに対する信頼度が高くなるように、テーブルTHt_d内の判定値が定められている。
尚、図8には示していないが、保留情報数(U1又はU2)が所定数(例えば3)以上であるときにおいて、判定対象TTの特図当たり判定の結果がハズレであり且つ判定対象TTの特図変動パターン乱数が“0〜474”内の何れかである場合、13.5秒より小さな変動時間(例えば2秒)を持つ特図変動パターンを、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして選択及び設定するようにしても良い。
特図判定結果記憶領域413e(図4参照)には、判定対象TTについての特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の各判定結果が、互いに対応付けられた状態で記憶される。
CPU411は、ROM412内の普通図柄処理プログラムにより、普通図柄処理を実行する(図15参照)。普通図柄処理において、CPU411は、普図判定用情報記憶領域413iに記憶されている普図判定用情報などを用いて、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を順次実行し、これらの判定結果を普図判定結果記憶領域413jに記憶させる。そして、これらの判定結果に基づき、普通図柄表示部202に表示させた普通図柄の変動表示及び停止表示を行わせる。普通図柄抽選は、普図当たり判定及び普図図柄判定を含み(図15参照)、普図変動パターン判定を更に含むと考えても良い。
普通図柄処理において、CPU411は、普図判定用情報記憶領域413i内で最も優先順位を高く設定された普図判定用情報を普図判定対象FFとして取得し、普図判定対象FFの普図判定用情報などを用いて普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定を順次実行する。普図判定対象FFとなった普図判定用情報は記憶領域413iから消去されて他の記憶領域(不図示)に移される。
普図当たり判定において、CPU411は、特図当たり判定と同様に、普図判定対象FFの普図当たり乱数が、普図当たり判定テーブルFAtに規定されている判定値であって且つ普図当たりに対応づけられた判定値と一致するかを判定する。そして、CPU411は、普図判定対象FFの普図当たり乱数が普図当たりに対応づけられた判定値と一致すれば普図当たりに当選したと判定し、そうでなければ普図当たりに落選したと判定する。普図当たりには、長開放当たりと短開放当たりとがある。電動チューリップ107が開状態とされる時間は、長開放当たりの方が短開放当たりよりも長い。このため、普図図柄判定テーブルFZtには、長開放当たりに対応づけられた判定値と、短開放当たりに対応づけられた判定値とが定義されている。普図当たりに当選した場合、CPU411は、普図図柄判定において、普図判定対象FFの普図図柄乱数をテーブルFZt内の判定値と比較し、普図判定対象FFの普図図柄乱数が長開放当たりに対応づけられた判定値と一致している場合には長開放当たりに当選したと判定する一方、普図判定対象FFの普図図柄乱数が短開放当たりに対応づけられた判定値と一致している場合には短開放当たりに当選したと判定する。
普図変動パターン判定において、CPU411は、電サポの付与有無などに基づき、普図変動パターンテーブルFHtに含まれる複数の普図変動パターンの中から普図判定対象FFに対する普図変動パターンを選択する。普図変動パターンは、普通図柄の変動時間等を規定している。CPU411は、普図当たり判定、普図図柄判定及び普図変動パターン判定の判定結果が記憶された普図判定結果記憶領域413jの記憶内容に基づいて、普通図柄の表示制御を行わせる。例えば、普図変動パターンが示す変動時間だけ普通図柄の変動を行った後、普図当たり判定の判定結果及び普図図柄判定の判定結果の双方を示す図柄で普通図柄を停止させる。
CPU411は、ROM412内の電動役物制御処理プログラムにより、電動役物制御処理を実行する(図15参照)。電動役物制御処理では、大入賞口処理及び電チュー処理が順次実行される。
―――大入賞口開放パターンテーブル;図9―――
図9に、大入賞口開放パターンテーブルDKtの例を示す。CPU411は、ROM412内の大入賞口処理プログラムにより、大入賞口処理を実行する(図15参照)。大入賞口処理において、CPU411は、特別図柄処理の処理結果などに基づき大入賞口109を開閉動作させる。図9に示す如く、大入賞口開放パターンテーブルDKtには、大当たりの種類ごとの大入賞口109の開放態様を定義する複数の大入賞口開放パターンDKp1〜DKp10と、小当たり当選時の大入賞口109の開放態様を定義する大入賞口開放パターンDKp11が格納されている。特A、特B、特C、特D、特E、特F、特G、通A、通B、通Cに対応する大入賞口開放パターンは、夫々、大入賞口開放パターンDKp1、DKp2、DKp3、DKp4、DKp5、DKp6、DKp7、DKp8、DKp9、DKp10である。
特別図柄処理の処理結果が大当たりの当選を示しているとき、大当たりの種類に応じた大入賞口開放パターンを用いて、大入賞口109が開閉動作される。特別図柄処理の処理結果が小当たりの当選を示しているとき、大入賞口開放パターンDKp11を用いて、大入賞口109が開閉動作される。
パターンDKp1〜DKp11の夫々は、大当たり又は小当たりにおけるラウンド数Rmaxと、各ラウンドでの大入賞口109の開放時間と、オープニング時間と、インターバル時間と、エンディング時間とを定めている。オープニング時間、インターバル時間、エンディング時間は、パターンDKp1〜DKp11間で共通であって、夫々、5秒、2秒、5秒である。オープニング時間、インターバル時間又はエンディング時間を、パターンDKp1〜DKp11に含まれる任意の2以上のパターン間で互いに異ならせても構わない。
パターンDKp1〜DKp3及びDKp8〜DKp10におけるラウンド数Rmaxは4であり、パターンDKp4及びDKp7におけるラウンド数Rmaxは16であり、パターンDKp5、DKp6及びDKp11におけるラウンド数Rmaxは2である。大当たり又は小当たりに当選すると、オープニング時間によるオープニングを経てから、第1ラウンドの大入賞口109の開放が開始され、対応するラウンド数Rmaxの分だけ大入賞口109が開放される。その後、エンディング時間によるエンディングが行われ、その中で、当たり演出の終了を指示するエンディングコマンドがRAM413に設定される。インターバル時間は、互いに隣接するラウンド間の時間を示している。
大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp7〜DKp10において、各ラウンドでの大入賞口109の開放時間は、30秒分の所定時間(ロング開放時間)である。大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10の各ラウンドにおいては、大入賞口109が継続して30秒間開放される。大入賞口開放パターンDKp7の第1ラウンド以外の各ラウンドにおいても、大入賞口109が30秒間継続して開放される。但し、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp7〜DKp10が用いられるときの各ラウンドにおいて、大入賞口109の開放時間が30秒に達していなくても、大入賞口109への遊技球の入賞数が所定値(例えば10個)に達した時点で大入賞口109は閉鎖され、当該ラウンドは終了する。
図10(a)を参照し、特Gの大当たりにおける、第1ラウンドでの大入賞口開放パターンDKp7を説明する。特Gの大当たり遊技の第1ラウンドでは、大入賞口109を所定のショート開放時間tJUBO1だけ開放した後、大入賞口109を所定時間tJUBC1だけ閉鎖し、その後再び大入賞口109をショート開放時間tJUBO1だけ開放した後、大入賞口109を所定時間tJUBC2だけ閉鎖し、更にその後に大入賞口109を所定のロング開放時間tJUBO2だけ開放する。時間tJUBO1の2倍と時間tJUBO2との合計は30秒である。
図10(b)、(c)、(d)に、夫々、特Eの大当たり、特Fの大当たり、小当たりにおける大入賞口パターンDKp5、DKp6、DKp11を示す。特E、特Fの大当たり遊技の各ラウンドにおける大入賞口109の開放時間は、夫々、所定のショート開放時間tEO、tFOである。小当たり当選時おける、大入賞口109の開放を伴う遊技を小当たり遊技と呼ぶ。小当たり遊技の各ラウンドにおける大入賞口109の開放時間は所定のショート開放時間tSOである。尚、大当たり遊技と同様、小当たり遊技でも短時間であるとはいえ大入賞口109が開放されるため、小当たり遊技が行われる遊技状態も、通常遊技状態よりも、遊技者にとって有利な遊技状態である、と言える(換言すれば、小当たり遊技は、通常遊技状態における遊技よりも遊技者にとって有利である)。大当たり遊技又は小当たり遊技における有利とは、通常遊技状態での遊技と比べて、大入賞口109の開放に伴い、遊技者がより多くの賞球を得やすい(得られる賞球の期待値が大きい)ことを意味する。
ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOの夫々は、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10における各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7の第2〜第16ラウンドにおける各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7におけるロング開放時間tJUBO2よりも短い。時間(2×tJUBO1)、(2×tEO)、(2×tFO)及び(2×tSO)の夫々も、大入賞口開放パターンDKp1〜DKp4及びDKp8〜DKp10における各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7の第2〜第16ラウンドにおける各ラウンドでの大入賞口109の開放時間(30秒)より短く、且つ、大入賞口開放パターンDKp7におけるロング開放時間tJUBO2よりも短い。
ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOは、互いに同じ時間であり、ここでは0.2秒であるとする。故に、ロング開放時間tJUBO2は29.6秒である。但し、ショート開放時間による大入賞口109の開放(以下ショート開放とも言う)を遊技者が見たときに、その開放が、特E、特F又は小当たりによる大入賞口109の開放であるのか、特Gの第1ラウンドの大入賞口109の開放であるのかを遊技者が容易に区別できない程度に、ショート開放時間tJUBO1、tEO、tFO及びtSOを互いに若干異ならせても良い。
時間tJUBC1、tJUBC2(図10(a)参照)を、夫々、インターバル時間(2秒)、エンディング時間(5秒)と一致させておくと良い。これにより、実際には特Gに当選していたとしても、ロング開放時間tJUBO2による大入賞口109の開放を見るまでは、大入賞口109のショート開放が特E、特F、特G及び小当たりの何れによるものであるのかを遊技者は認識し難くなる。結果、遊技者に、特E、特F又は特Gへの期待感及び小当たりへの不安感を抱かせることが可能となり、遊技の面白みが増す。
尚、上述の特E、特F及び特Gによる大当たり遊技並びに小当たり遊技の夫々では、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数が2回になっているが、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数を3回以上にしても良いし、1回にしても良い。但し、ショート開放時間による大入賞口109の開放回数は、特E、特F及び特Gによる大当たり遊技並びに小当たり遊技の間で、共通にしておくことが好ましい。
また、大入賞口処理プログラムは、サブプログラムとして遊技状態設定処理プログラムを実行させる(図15参照)。遊技状態設定処理プログラムによる遊技状態設定処理において、CPU411は、遊技状態を定める高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグなどの各種遊技フラグを遊技フラグ記憶領域413fに設定する。上述したように、遊技機100の遊技状態は、高確率遊技フラグがONであるときに高確率遊技状態であり、高確率遊技フラグがOFFであるときに低確率遊技状態である。遊技機100の遊技状態は、電サポ遊技フラグがONであるときに電サポ遊技状態であり、電サポ遊技フラグがOFFであるときに非電サポ遊技状態である。大当たりの発生に応答して実行される大入賞口処理中の遊技状態設定処理では、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグのON/OFFが設定される他、発生した大当たりの種類に応じて、高確率遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す高確率遊技残回数X及び電サポ遊技状態が維持される特別図柄の残りの変動回数を示す電サポ遊技残回数JがRAM413に設定される。従って、特A〜特E又は特Gの大当たりに伴う遊技状態設定処理では(図6参照)、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ回数X及びJに共に「10000」が代入される。特Fの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがONとされ且つ回数Xに「10000」が代入される。通A、通B、通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、電サポ遊技フラグがONとされ、且つ、回数Jに夫々「10」、「20」、「30」が代入される。
遊技状態設定処理にて設定された高確率遊技残回数Xは、“X≧1”であるとき特別図柄処理が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“X=0”となると高確率遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は低確率遊技状態となる。遊技状態設定処理にて設定された電サポ遊技残回数Jは、“J≧1”であるとき特別図柄処理が1回実行されるごとに“1”だけ減算され、“J=0”となると電サポ遊技フラグにOFFが設定されて遊技機100の遊技状態は非電サポ遊技状態となる。遊技機100の初期状態において、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグはOFFであり且つ回数X及びJには“0”が設定されている。遊技盤101の背面に設けられたRAMクリアスイッチ(不図示)を押すことで遊技機100は初期状態となる。
CPU411は、ROM412内の電チュー処理プログラムにより、電チュー処理を実行する(図15参照)。電チュー処理において、CPU411は、普通図柄処理の処理結果に基づき電動チューリップ107を開閉動作させる。普通図柄抽選で当たりに当選した場合に、所定時間、電動チューリップ107が開状態とされる。
CPU411は、ROM412内の賞球処理プログラムにより、賞球処理を実行する(図15参照)。賞球処理において、CPU411は、第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110の各入賞口への入賞に対して所定個数の賞球を払い出させるための払い出し指示を、賞球コマンドとして賞球情報記憶領域413gに設定する。
CPU411は、ROM412内の出力処理プログラムにより、出力処理を実行する(図15参照)。出力処理において、CPU411は、RAM413内の各記憶領域の記憶内容を示す情報(任意のコマンドを含む)などを、主制御部401に接続された各制御部(賞球制御部402及び演出制御部403を含む)に対して出力する。賞球に関するコマンドは賞球制御部402に出力され、演出に関するコマンドは演出制御部403に出力される。尚、出力処理において、CPU411は自身が認識又は保持している任意の情報(例えば、電サポ遊技フラグ及び高確率遊技フラグの状態を示す情報)を演出制御部403に伝達できる。出力処理の終了によってタイマ割込処理も終了し、タイマ割込処理の終了によってCPU411が実行する処理はメイン処理に戻る(図15参照)。
―――事前判定情報記憶領域;図11―――
また、上述した始動口スイッチ処理プログラムは、サブプログラムとして、事前判定処理を実現する事前判定処理プログラムを実行する(図15参照)。ROM412内の事前判定処理プログラムによる事前判定処理において、CPU411は、特図判定用情報記憶領域413dに記憶されて保留されることとなる特図判定用情報を事前判定対象として設定し、事前判定対象に対して特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定を順次実行する。事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の方法は、判定対象TTに対するそれらの方法と同じである。事前判定処理の判定結果(即ち、事前判定対象に対する特図当たり判定、特図図柄判定及び特図変動パターン判定の判定結果)は事前判定情報記憶領域413hに記憶され、事前判定処理の判定結果を含む事前判定コマンドが演出制御部403に送られるべくRAM413に設定される。或る特図判定用情報に対する事前判定処理は、その特図判定用情報が取得された時に、始動口スイッチ処理の中で実行される。
図11に、事前判定情報記憶領域413hの例を示す。記憶領域413hは第1〜第8の格納領域を有する。記憶領域413hにおける第iの格納領域には、特図判定用情報記憶領域413dに記憶され且つ第i番目の優先順位を有した特図判定用情報に対する事前判定処理の結果が記憶される。
尚、事前判定情報記憶領域413hには、特図当たり判定の判定結果及び特図図柄判定の判定結果の双方を表す図柄を示す情報を記憶させるようにしても良い。具体的には例えば、事前判定対象の特図判定用情報に対する特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果が特A、特Bの大当たりを示すとき、事前判定情報記憶領域413hに、夫々、「1」、「2」という図柄を記憶する一方、それがハズレを示すとき、事前判定情報記憶領域413hに「−」という図柄を記憶するようにしても良い。
また、図4に示すように、主制御部401には盤用外部情報端子基板491が接続されており、主制御部401は、RAM413内の記憶内容を示す情報を、基板491を通じて外部(例えば遊技場のホールコンピュータ)に出力することができる。
[2.賞球制御部]
図4を参照し、賞球制御部402は、CPU421と、ROM422と、RAM423と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU421は、主制御部401からの払い出し指示(賞球コマンド)に基づき、賞球の払い出し制御に関する各種プログラムをROM422から読み出し、RAM423をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行することで、払い出し指示に従う賞球の払い出しを行う。
賞球制御部402には、遊技球を検出する各種SWが接続されている。例えば、図示のように、賞球制御部402には、所定位置の遊技球を検出する定位置検出SW424と、払い出した遊技球を検出する払出球検出SW425と、枠体前面に設けられた打球供給皿120内に遊技球があるかを検出する球有り検出SW426と、打球供給皿120が遊技球で満たされていることを検出する満タン検出SW427とが接続されている。
SW424〜427の夫々は、遊技球を検出したか否かを示す検出信号を賞球制御部402へ出力する。賞球制御部402は、主制御部401から出力された払い出し指示や、SW424〜427から入力される検出信号に基づき、賞球を払い出したり、賞球の払い出しをやめたりする。また、賞球制御部402は、SW424〜427から入力される検出信号を主制御部401へ出力しても良い。
また、賞球制御部402には、発射部428が接続される。賞球制御部402は、発射部428に対する遊技球の発射の操作(遊技者による操作)を検出して遊技球の発射を制御する。発射部428は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサと、遊技球を発射させるソレノイドなどを備える。賞球制御部402は、発射部428のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を打ち出す。
また、賞球制御部402には、賞球を払い出すための払出部429が接続される。払出部429は、遊技球を貯留する不図示の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出駆動モータを備える。賞球制御部402は、払出部429を制御して払出駆動モータを駆動させることで、各入賞口(第1始動口105、第2始動口106、大入賞口109、普通入賞口110)への入賞に対応した賞球の払い出しを実現する。また、賞球制御部402には枠用外部情報端子基板492が接続されており、賞球制御部402が取り扱う各種情報を、基板492を通じて外部に出力することができる。
[3.演出制御部]
次に、遊技機100の演出制御部403について説明する。
[3−1.演出統括部]
図12は、演出制御部403の内部ブロック図を含む、遊技機100の一部ブロック図である。演出制御部403は、演出制御部403の全体を統括する演出統括部403aと、画像表示部104の表示制御やスピーカ114の音声出力制御を行う画像/音声制御部403bと、演出ライト部115及び遊技盤101上の盤ランプ135の点灯制御並びに可動役物130の駆動制御を行うランプ制御部403cなどを備えている。
演出統括部403aは、CPU431と、ROM432と、RAM433と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU431は、遊技機100が行う演出の制御に関する各種プログラムをROM432から読み出し、RAM433をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
また、演出統括部403aには、遊技者からの操作を受け付ける演出ボタン118及び十字キー119が接続されている。演出ボタン118は、遊技者により操作(即ち押下)されたとき、その旨を示す制御信号を演出統括部403aへ出力する。十字キー119は、複数のキーから成り、遊技者により操作(即ち押下)されたキーに対応する制御信号を演出統括部403aへ出力する。演出統括部403aは、演出ボタン118及び十字キー119から入力される制御信号に基づき、遊技者による操作を受け付けたこと及びその操作内容を示す操作コマンドをRAM433に設定する。
ここで、演出統括部403aのCPU431が実行するプログラムの例及び各プログラムを実行することでRAM433に設定(即ち記憶)される情報の例について説明する。尚、演出統括部403aに関して以下に示す処理、プログラム、テーブル及び記憶領域は、CPU431が行う処理、ROM432内のプログラム及びテーブル、並びに、RAM433内の記憶領域の一部に過ぎず、他にも様々な処理、プログラム、テーブル及び記憶領域が、CPU431にて実行、又は、ROM432若しくはRAM433に用意されている。図12に示す如く、ROM432には、テーブルTEt、Mt、AEt及びFEtが格納され、RAM433には、記憶領域433a〜433dが設定されている。
CPU431は、ROM432内の演出メイン処理プログラムにより、演出メイン処理を実行する(図16参照)。演出統括部403aへの電源の供給に応答して演出メイン処理が実行される。演出メイン処理において、演出統括部403aは、演出統括部403a内のCTCなどの内蔵デバイスの初期設定を行って、設定内容を設定記憶領域433aに記憶させる。
CPU431は、ROM432内の演出タイマ割込処理プログラムにより、演出タイマ割込処理を実行する(図16参照)。演出タイマ割込処理は、演出メイン処理により設定記憶領域433aに記憶された所定の周期で、演出メイン処理に対して割り込み実行される。演出タイマ割込処理では、コマンド受信処理、操作受付処理及びコマンド送信処理が順次実行される。
CPU431は、ROM432内のコマンド受信処理プログラムにより、コマンド受信処理を実行する。コマンド受信処理において、CPU431は、ROM432内の各種サブプログラムを実行させる。コマンド受信処理に付随して実行される各種処理には、ROM432内の特図演出処理プログラム、普図演出処理プログラム及び当たり演出処理プログラムによる特図演出処理、普図演出処理及び当たり演出処理(図16参照)が含まれる。
特図演出処理は、演出開始処理及び演出終了処理を含む。演出制御部403は、変動開始コマンドの受信に応答して演出開始処理を実行することで変動演出を開始した後、変動停止コマンドの受信に応答して演出終了処理を実行することで変動演出を終了する。演出開始処理には、変動演出パターン選択処理が内包される。変動演出パターン選択処理において、CPU431は、主制御部401などから受信されたコマンドに基づき、ROM432に記憶された特図変動演出パターンテーブルTEtから特図変動演出パターンを選択及び判定する。選択及び判定された特図変動演出パターンによる変動演出が特図演出処理において実行される。
―――特図変動演出パターンテーブル;図13―――
図13に、特図変動演出パターンテーブルTEtの例を示す。テーブルTEtには、ノーマルハズレ演出やリーチ演出などの変動演出の演出内容を定義する特図変動演出パターンが、複数、格納されている。図13には、テーブルTEtに格納される特図変動演出パターンの一部として、互いに異なる6つの特図変動演出パターンTEp_d11〜TEp_d16が示されている。特図変動パターンTHp_d11〜THp_d16(図8参照)に対して特図変動演出パターンTEp_d11〜TEp_d16が1対1に対応づけられている。
変動演出とは、特別図柄の変動及び変動終了時において演出制御部403により実行される演出を指し、詳細には、特図変動演出と呼ばれても良い。遊技機100において、変動演出を含む任意の演出は、演出実現要素を用いて実現される。演出実現要素は、画像表示部104による画像表示、スピーカ114による音声出力、演出ライト部115による発光、盤ランプ135による発光、及び、可動役物130の駆動の内、少なくとも1つを含む。
尚、変動演出パターンとして、特別図柄に関する変動演出パターン(即ち、特図変動演出パターン)と普通図柄に関する変動演出パターン(即ち、普図変動演出パターン)とがあるが、以下では、変動演出の内、特別図柄に関する変動演出が主として議論されるため、特図変動演出パターンテーブル、特図変動演出パターンを、以下、変動演出パターンテーブル、変動演出パターンと呼ぶこともある。
ノーマルハズレ演出は、特図変動パターンTHp_d11に対応づけられ、最も頻出する通常のハズレ演出である。リーチ演出とは、例えば3つの装飾図柄(第1装飾図柄〜第3装飾図柄)を変動させる場合、有効ライン上に第1装飾図柄及び第2装飾図柄を同一のもので揃えた後に第3装飾図柄のみを変動させ、変動時間をノーマルハズレ演出のそれよりも長くして、大当たりへの期待を高めるようにした演出である。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出、低信頼度リーチ演出、中信頼度リーチ演出、高信頼度リーチ演出及びプレミアリーチ演出がある。プレミアリーチ演出は、大当たり確定を示す演出である。低信頼度リーチ演出、中信頼度リーチ演出、高信頼度リーチ演出、プレミアリーチ演出の順に、大当たりに対する信頼度が高い演出になっている。
コマンド受信処理において、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出統括部403a内の特図判定結果記憶領域433bの記憶内容が主制御部401の特図判定結果記憶領域413eの記憶内容と同じとなるように、記憶領域433bの記憶内容を更新できる。変動演出パターン選択処理では、更新された記憶領域433b内の特図変動パターンの情報に基づき、特図変動演出パターンテーブルTEtを用いて、当該特図変動パターンに対応する変動演出パターンを選択し、選択結果を記憶領域433bに含めることができる。そして、CPU431は、選択した変動演出パターンに対応する変動演出が実現されるよう、選択した変動演出パターンを示す情報を含んだ変動演出開始コマンドを変動演出の開始指示として送信コマンド記憶領域433dに設定する(即ち記憶させる)。
また、コマンド受信処理において、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド(例えば事前判定コマンド)に基づき、主制御部401の事前判定情報記憶領域413hと、演出統括部403aの事前判定情報記憶領域433cとの記憶内容を同期させる。この同期により、記憶領域433cの記憶内容を記憶領域413hのそれと同じにすることができる。但し、記憶領域433cには、記憶領域413h内の各特図変動パターンに対応する各特図変動演出パターンを記憶させることができる(図11、図13及び図14参照)。
―――事前判定情報記憶領域;図14―――
図14に、事前判定情報記憶領域433cの例を示す。記憶領域433cは第1〜第8の格納領域を有する。記憶領域433cにおける第iの格納領域には、特図判定用情報記憶領域413dに記憶され且つ第i番目の優先順位を有した特図判定用情報に対する事前判定処理の判定結果(特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果)及び変動演出パターンの選択結果が記憶される。或る特図判定用情報に対する変動演出パターンの選択結果とは、その特図判定用情報に対する特図変動パターンと変動演出パターンテーブルTEtとに基づき、変動演出パターン選択処理によって選択された変動演出パターンを表す(図11、図13及び図14参照)。
図14の例による記憶領域433cでは、第1の格納領域にノーマルリーチ演出用の変動演出パターンTEp_d12が記憶され、第2の格納領域にノーマルハズレ演出用の変動演出パターンTEp_d11が記憶され、第3の格納領域に高信頼度リーチ演出用の変動演出パターンTEp_d15が記憶されている。更に、第3の格納領域には、特図当たり判定及び特図図柄判定の判定結果として、特Aの大当たりを示す情報が記憶されている。尚、演出制御部403は、記憶領域433cの記憶内容等に基づき、複数の変動演出にわたる一連の連続演出を行うことも可能である。
普図演出処理(図16参照)は、主制御部401から普通図柄に関するコマンドが受信された場合に、CPU431にて実行される。普図演出処理では、普図変動演出パターンテーブルFEt(図12参照)を用いて、普通図柄の変動時における普図演出が実行される。
また、ROM432における当たり演出パターンテーブルAEtには、複数の当たり演出パターンが格納されている。各当たり演出パターンには、大当たり遊技中又は小当たり遊技中に行う当たり演出の演出内容が定義されている。演出制御部403は、主制御部401からのオープニングコマンドの受信に応答して当たり演出処理(図16参照)を実行することで当たり演出を開始し、主制御部401からのエンディングコマンドの受信に応答して当たり演出を終了させる。当たり演出処理において、演出制御部403は、当たりの種類に応じた当たり演出パターンをテーブルAEtから選択し、選択した当たり演出パターンによる当たり演出を実行する。
CPU431は、ROM432内の操作受付処理プログラムにより、操作受付処理を実行する(図16参照)。操作受付処理において、CPU431は、演出ボタン118及び十字キー119からの制御信号を受け付けて、遊技者操作があったことを示す操作コマンドを送信コマンド記憶領域433dに設定する(即ち記憶させる)。
CPU431は、ROM432内のコマンド送信処理プログラムにより、コマンド送信処理を実行する(図16参照)。コマンド送信処理において、CPU431は、送信コマンド記憶領域433dに記憶されている各種コマンドを、演出統括部403aから画像/音声制御部403b又はランプ制御部403cに送信する。画像/音声制御部403b及びランプ制御部403cは、演出統括部403aからのコマンドに従う演出を上記演出実現要素を用いて実現する。
[3−2.画像/音声制御部]
図12を参照し、画像/音声制御部403bは、CPU441と、ROM442と、RAM443と、図示されない入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU441は、演出統括部403aの指示に応じた各種プログラムをROM442から読み出し、RAM443をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行することにより、演出統括部403aから実行指示された演出を実現する。
ROM442には、演出用データが記憶される。演出用データは、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像、保留画像、予告演出画像などの画像データや、効果音、BGMなどの音声データ等を含む。
CPU441は画像表示部104の表示内容を制御できる。例えば、CPU441は、演出統括部403aにより実行指示された演出に対応する画像データをROM442から読み込んで、読み込んだ画像データによる画像を画像表示部104に表示させる。この際、CPU441は、画像表示部104の表示画面上に複数の画像を重畳表示させることができる。画像表示部104の表示画面上において、同一位置に複数の画像が重なる場合などには、それらの画像を階層構造で重ねたレイヤが設定される。例えば、下層のレイヤに背景画像を設定し、その上の階層に装飾図柄を設定し、さらにその上の階層に予告画像を設定する。これにより、装飾図柄が背景画像よりも手前に見えるように且つ予告画像が装飾図柄より更に手前に見えるように表示できる。
また、CPU441は、演出統括部403aにより実行指示された演出に対応する音声データをROM442から読み込んで、読み込んだ音声データによる音をスピーカ114から出力させる。
また、ボタン演出が実行されるとき、CPU441は、ボタン演出について所定の有効期間を設定し、有効期間内に演出ボタン118への操作の入力が検出された場合には、ボタン演出にて定義された画像データをROM442から読み込んで、読み込んだ画像データによる画像を画像表示部104に表示させる、及び/又は、ボタン演出にて定義された音声データをROM442から読み込んで、読み込んだ音声データによる音をスピーカ114から出力させる。
[3−3.ランプ制御部]
ランプ制御部403cは、CPU451と、ROM452と、RAM453と、不図示の入出力インターフェース(I/O)などを備えて構成される。CPU451は、演出統括部403aの指示に応じた各種プログラムをROM452から読み出し、RAM453をワークエリアとして使用して、読み出したプログラムを実行する。
ランプ制御部403cは、演出統括部403aから受信したコマンドに基づき、演出ライト部115及び盤ランプ135の点灯制御並びに可動役物130の駆動制御を行うことができる。可動役物130にランプが含まれる場合、可動役物130の駆動制御には、可動役物130内のランプの点灯制御も含まれる。また、ランプ制御部403cには可動役物130の位置検出を行うための役物センサ(不図示)が接続され、ランプ制御部403cは、役物センサの検出信号に基づき可動役物130の駆動制御を行うことができる。
<<信頼度について>>
ここで、用語“信頼度”について説明を補足する。或る1つの特図判定用情報Q1に対して或る演出Q2が行われる場合において、特図判定用情報Q1が大当たりに当選する確率、即ち、特図判定用情報Q1に基づく特図当たり判定において大当たりと判定される期待値(確率論上の期待値)を、大当たりの信頼度、特図判定用情報Q1の信頼度、若しくは、演出Q2の信頼度と呼ぶ、又は、特図判定用情報Q1又は演出Q2に関連する用語(例えば、保留された特図判定用情報Q1についての保留画像)に対応付けつつ単に信頼度と呼ぶ。例えば、情報Q1が保留されている場合、情報Q1の信頼度を保留の信頼度などと呼ぶこともある。情報Q1が保留されているとは、情報Q1が特図判定用情報記憶領域413dに記憶されていて、情報Q1に基づく特別図柄の変動が未だ開始されていない状態を指す。演出Q2は、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動中に行われる当該予告(当該予告演出)でありうるし、特図判定用情報Q1に対応する特別図柄の変動開始前に行われる先読み予告(先読み予告演出)でありうる。
1つの特図判定用情報Q1に関して、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“r”で表し、特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に対して演出Q2が実行される確率を“v”で表す。そうすると、特図判定用情報Q1に対して演出Q2が行われるときの大当たりの信頼度は、(100×v/(r+v))%である。
例えば、図8の特図変動パターンテーブルTHt_dが用いられる遊技状態において、1つの特図判定用情報Q1が“ハズレ”であって且つ特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_d13が割り当てられる確率rは “(398/399)×(5/500)”であり、1つの特図判定用情報Q1が“大当たり”であって且つ特図判定用情報Q1に特図変動パターンTHp_d13が割り当てられる確率vは “(1/399)×(50/500)”であるので、特図判定用情報Q1に対して特図変動パターンTHp_d13が割り当てられたときの大当たりの信頼度(特図判定用情報Q1の信頼度、特図変動パターンTHp_d13による演出の信頼度)は、約2.5%となる。同様に例えば、特図判定用情報Q1に対して特図変動パターンTHp_d15が割り当てられたときの大当たりの信頼度(特図判定用情報Q1の信頼度、特図変動パターンTHp_d15による演出の信頼度)は、約42.2%となる。
<<演出モードと特図変動パターンテーブルの関係について>>
また、CPU431は、主制御部401から受信したコマンド等に基づきつつ、演出モードテーブルMtに定義される複数の演出モードの中から1つの演出モードを選択及び設定する。ここで選択される演出モードを、以下、対象演出モードと呼ぶことがある。演出制御部403は対象演出モードにて演出を行う。上記複数の演出モードには、第1〜第5の演出モードとしてのチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モードが含まれる。演出制御部403は、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モード間において、互いに異なる演出を実行する。各演出モードの意義は後述の説明から明らかとなる。
図17に、演出モードテーブルMtの例を示す。図17に示すように、演出モードテーブルMtにおける各演出モードに対しモードフラグが対応付けられている。演出モードとしてチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードが選択及び使用される状態は、夫々、モードフラグに“1”、“2”、“3”、“4”、“5”が設定される状態に相当する。モードフラグはRAM433に記憶され、CPU431によって、その値が可変設定される。
図18は、演出モードと特図変動パターンテーブル等との関係を示す。以下、説明の明確化のため、特図変動パターン判定において選択され使用される特図変動パターンテーブルを、対象特図変動パターンテーブルと呼ぶことがある。
図19は、大当たり遊技終了後において、第1特別図柄の判定対象TTに対して選択及び使用される特図変動パターンテーブル(即ち対象特図変動パターンテーブル)を表す図である。
図20は、大当たり遊技終了後において、第2特別図柄の判定対象TTに対して選択及び使用される特図変動パターンテーブル(即ち対象特図変動パターンテーブル)を表す図である。
図18に示すように(図7も参照)、主制御部401により、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_a、分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_b、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_c、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_d、潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして選択及び使用されるとき、演出制御部403により、夫々、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードが対象演出モードとして選択及び設定される。
初期状態においては、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_dが対象特図変動パターンテーブルに設定されると共に基準モードが対象演出モードに設定される。
特Aの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_cが関連付けられている。特Aの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、11回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
但し、特Aの大当たりによる大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選した場合には、次回の大当たりの種類に応じて、次回の大当たり遊技後の対象特図変動パターンテーブルが設定される。特A以外の大当たりによる大当たり遊技後の対象特図変動パターンテーブルについても同様である。また、大当たりの種類が同じであれば、大当たり遊技終了後において用いられる対象特図変動パターンテーブルは、第1特別図柄についての大当たりと第2特別図柄についての大当たりとの間で共通である。つまり例えば、特Aの大当たりが第1特別図柄についての大当たりであるか第2特別図柄についての大当たりであるかに依存せず、特Aの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、11回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。これは、特A以外の大当たりについても同様である。
特Bの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_cが関連付けられている。特Bの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9及び11〜19回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10及び20回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、21回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Cの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_cが関連付けられている。特Cの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9、11〜19及び21〜29回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10、20及び30回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、31回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特D、特E及び特Gの大当たりに対しては、テーブルTHt_cが関連付けられている。特D、特E又は特Gの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1回目の特別図柄の変動からテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、2回目以降の特別図柄の変動に対してもテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
通Aの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_dが関連付けられている。通Aの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、11回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_dが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
通Bの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_dが関連付けられている。通Bの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9及び11〜19回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10及び20回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、21回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_dが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
通Cの大当たりに対しては、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_dが関連付けられている。通Cの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9、11〜19及び21〜29回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10、20及び30回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、31回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_dが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Fの大当たりに対しては、テーブルTHt_eが関連付けられている。特Fの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1回目の特別図柄の変動からテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、2回目以降の特別図柄の変動に対してもテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。特Fの大当たりによる大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選するまで、主制御部401は、対象特図変動パターンテーブルをテーブルTHt_eに維持すると良い。但し、特Fの大当たりによる大当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選することなく、所定回数(例えば40回)分だけ特別図柄が変動したとき、主制御部401は、対象特図変動パターンテーブルをテーブルTHt_eからテーブルTHt_dに変更するようにしても良い。
小当たりに対しても、特Fと同様、テーブルTHt_eが関連付けられている。小当たりによる小当たり遊技の終了後、1回目の特別図柄の変動からテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、2回目以降の特別図柄の変動に対してもテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。小当たり遊技の終了後、次回の大当たりに当選することなく、所定回数(例えば40回)分だけ特別図柄が変動したとき、主制御部401は、対象特図変動パターンテーブルをテーブルTHt_eからテーブルTHt_dに変更すると良い。
図21(a)〜(e)に、夫々、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードにおける画像表示部104の表示例を示す。各演出モードにおいて、演出制御部403は、画像表示部104に背景画像を表示し、背景画像上に装飾図柄等を重畳表示することができる。チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モード間で背景画像は互いに異なり、装飾図柄等の表示態様もチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モード間で互いに異なりうる。
テーブルTHt_aに対応するチャンスモード(図18参照)は、低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態に共通して使用され且つ現在の遊技状態が電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モードである。従って、チャンスモードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態及び低確率遊技状態のどちらであるのかを判別不能である又は容易には判別できない。尚、チャンスモード、確変モード及び分岐演出モードによる演出は、遊技者に右打ちを促す演出(例えば、“右打ちして下さい”等の文字の表示)を含む。
テーブルTHt_cに対応する確変モード(図18参照)は、高確率電サポ遊技状態において使用され且つ現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モード(大当たりの当選確率が高確率に制御されていることを遊技者に示唆する特定の演出モード)である。従って、確変モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを比較的容易に理解できる。
テーブルTHt_bに対応する分岐演出モード(図18参照)は、チャンスモードと同様、低確率電サポ遊技状態及び高確率電サポ遊技状態に共通して使用され且つ現在の遊技状態が電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モードである。但し、分岐演出モードの演出は、大当たり遊技の終了後から維持されていたチャンスモード及び電サポ遊技状態での遊技の継続是非、並びに、確変モードへの移行是非の内、少なくとも一方を示唆する分岐演出を含む。分岐演出の具体例については後述する。
テーブルTHt_dに対応する基準モード(図18参照)は、低確率非電サポ遊技状態において使用され且つ現在の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モードである。従って、基準モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であることを比較的容易に理解できる。
テーブルTHt_eに対応する潜伏モード(図18参照)は、低確率非電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態に共通して使用され且つ現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかもしれないことを遊技者に示唆する演出モードである。従って、潜伏モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率遊技状態であることへの期待感を持って遊技を行うことができる。
このように、主制御部401は、大当たり遊技後に低確率遊技状態で遊技を制御している場合には、所定回数目(10、20又は30回目)の特別図柄の変動表示が終了するまで電サポ遊技状態で遊技を制御可能であり、大当たり遊技後に高確率遊技状態で遊技を制御している場合には、所定回数目(10、20又は30回目)の特別図柄の変動表示が終了しても電サポ遊技状態で遊技を継続して制御可能である。
また、主制御部401は、大当たり遊技後に低確率遊技状態で遊技を制御する場合、所定の第1回数目の特別図柄の変動表示が終了するまで電サポ遊技状態で遊技を制御するときと、第1回数目よりも多い所定の第2回数目の特別図柄の変動表示が終了するまで電サポ遊技状態で遊技を制御するときとがある。例えば、主制御部401は、大当たりが通Aである場合には、大当たり遊技後、10回転分(第1回数目に相当)の特別図柄の変動表示が終了するまで電サポ遊技状態で遊技を制御し、大当たりが通B又は通Cである場合には、大当たり遊技後、20又は30回転分(第3回数目に相当)の特別図柄の変動表示が終了するまで電サポ遊技状態で遊技を制御する。
演出制御部403は、大当たり遊技後の特別図柄の変動表示の回数が所定回数目(10、20又は30回目)を超えてから確変モードで演出を行うときと、大当たり遊技後の特別図柄の変動表示の回数が所定回数目(10、20又は30回目)を超える前に確変モードで演出を行うときとがある。例えば、演出制御部403は、大当たりが特Cである場合には大当たり遊技後の特別図柄の変動表示の回数が30回目を超えてから確変モードで演出を行い、大当たりが特A、特B又は特Dである場合には大当たり遊技後の特別図柄の変動表示の回数が30回目を超える前に確変モードで演出を行う。
図18に示されるノーマルハズレの変動時間及びリーチ確率については、後に説明するものとし、先に分岐演出モードにおける演出内容を説明する。
<<分岐演出>>
特A、特B、特C、通A、通B又は通Cの大当たりに当選した場合において、その大当たりによる大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定の基準数であるとき、演出制御部403は、分岐演出モードにより分岐演出を行う。大当たり遊技後の特別図柄の変動回数とは、換言すれば、大当たり遊技の終了時点から起算した特別図柄の変動回数を指す。例えば基準数が10である場合、“大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定の基準数であるときに分岐演出を行う”とは、“大当たり遊技後、特別図柄の10回目の変動時において分岐演出を行う”ことを意味する。
図22(a)は、分岐演出の実行期間を示す図である。分岐演出の実行期間は、基準数における特別図柄の変動期間(より詳細には、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が基準数と一致するときにおける特別図柄の変動表示の期間)の全部又は一部を含む。図22では、例として、分岐演出の実行期間が基準数における特別図柄の変動期間の全部と一致している。基準数は、第1基準数としての“10”、第2基準数としての“20”、又は、第3基準数としての“30”である。第1、第2、第3基準数は、夫々、通A、通B、通Cの電サポ付与回数の値と一致する。
図22(b)に示す如く、分岐演出には三択分岐演出と二択分岐演出とがある。特A、特B、特C、通A、通B又は通Cの大当たりに当選した場合において、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が第1又は第2基準数であるとき、演出制御部403は、三択分岐演出を実行することができる。特C又は通Cの大当たりに当選した場合、演出制御部403は、2回分の三択分岐演出を経て、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が第3基準数(30)であるときに二択分岐演出を実行することができる。
分岐演出は、モード移行煽り演出とモード通知演出とを含み(図22(a)参照)、モード移行煽り演出の後にモード通知演出が実行される。分岐演出(特にモード通知演出)を、基準数における特別図柄の変動の次の変動開始時点まで行うようにしても良い。
三択分岐演出、二択分岐演出におけるモード移行煽り演出を、特に、夫々、三択モード移行煽り演出、二択モード移行煽り演出とも呼ぶ。
図23を参照し、三択モード移行煽り演出を説明する。図23は、三択モード移行煽り演出における画像表示部104の表示内容例を表している。図23の三択モード移行煽り演出では、文字「RUSH突入」が示された確変モード移行示唆領域1111と文字「チャンスタイム継続」が示されたチャンスモード継続示唆領域1112と文字「残念」が示された基準モード移行示唆領域1113から成るルーレット画像1110と、「ボタンプッシュでRUSHに止めろ!!」という文字を示す文字画像1121と、演出ボタン118を模したボタン画像1122と、演出ボタン118の操作有効期間を示す有効期間画像1123とが画像表示部104に表示されている。1124は変動表示される装飾図柄を表している。尚、遊技機100において、遊技上の用語“RUSH”は確変モードに対応しており、遊技上の用語“チャンスタイム”はチャンスモードに対応している。
演出制御部403は、三択モード移行煽り演出の実行期間の全部又は一部を操作有効期間に設定し、操作有効期間内に演出ボタン118を押すことを遊技者に促すべく文字画像1121、ボタン画像1122及び有効期間画像1123を画像表示部104に表示させ、一方でルーレット画像1110によるルーレット演出を三択モード移行煽り演出の構成要素として行う。
図24に示す如く、ルーレット演出では、例えば、画像表示部104上で領域1111〜1113の内の1つの領域の明度を残りの2つの領域の明度よりも高くし、明度が高くされる領域を領域1111〜1113間で順番に切り替える。
演出制御部403は、領域1111〜1113の何れか1つをルーレット停止領域に設定する。そして、操作有効期間内に演出ボタン118が押下されたことを検出すると、ルーレット停止領域の固定強調表示を行う。操作有効期間内に演出ボタン118が押下されなかった場合、演出制御部403は、操作有効期間の満了後に、ルーレット停止領域の固定強調表示を行う。ルーレット停止領域の固定強調表示とは、例えば、領域1111〜1113の内、ルーレット停止領域の明度を残りの2つの領域よりも高く設定し、その設定状態を所定時間以上維持することを指す。
図25(a)〜(c)を参照し、ルーレット停止領域の固定強調表示が、三択分岐演出におけるモード通知演出に相当する。確変モード移行示唆領域1111をルーレット停止領域に設定したルーレット停止領域の固定強調表示は、特別図柄の次変動において対象演出モードが確変モードに移行することを示唆する第1のモード通知演出である。チャンスモード継続示唆領域1112をルーレット停止領域に設定したルーレット停止領域の固定強調表示は、大当たり遊技後から維持されていたチャンスモードでの遊技(対象演出モードがチャンスモードに設定されている状態)が特別図柄の次変動においても継続することを示唆する(即ち、特別図柄の次変動においても対象演出モードがチャンスモードとされることを示唆する)第2のモード通知演出である。基準モード移行示唆領域1113をルーレット停止領域に設定したルーレット停止領域の固定強調表示は、大当たり遊技後から維持されていたチャンスモードでの遊技(対象演出モードがチャンスモードに設定されている状態)が特別図柄の次変動において継続しないことを示唆すると共に、特別図柄の次変動においては対象演出モードが基準モードに移行することを示唆する第3のモード通知演出である。
このように、三択分岐演出におけるモード通知演出により、三択分岐演出後の対象演出モードが確変モード、チャンスモード及び基準モードの何れになるのかが示唆されることになる。三択モード移行煽り演出としてのルーレット演出は第1又は第3のモード通知演出の何れかが行われる可能性があることを示唆する前兆演出に相当する、と言える。
図26を参照し(図23も参照)、大当たり1150の大当たり遊技1151の終了後の演出の流れを説明する。大当たり1150は、特A、特B、特C、通A、通B又は通Cの大当たりであるとする。大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第1基準数(10)であるときの三択分岐演出において、ルーレット停止領域は、大当たり1150が特Aであったならば確変モード移行示唆領域1111に設定され、大当たり1150が特B、特C、通B又は通Cであったならばチャンスモード継続示唆領域1112に設定され、大当たり1150が通Aであったならば基準モード移行示唆領域1113に設定される。大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第2基準数(20)であるときの三択分岐演出において、ルーレット停止領域は、大当たり1150が特Bであったならば確変モード移行示唆領域1111に設定され、大当たり1150が特C又は通Cであったならばチャンスモード継続示唆領域1112に設定され、大当たり1150が通Bであったならば基準モード移行示唆領域1113に設定される。尚、図26における第3基準数の対応部分の絵の意義は後述の説明から理解される。
演出制御部403は、大当たり1150の種類に応じて、ルーレット画像1110の表示態様を変化させるようにしても良く、例えば領域1111〜1113の大きさの比率を変えるようにしても良い。ルーレット画像1110の表示態様変化にて、確変モード移行、チャンスモード継続又は基準モード移行への期待感又は不安感を煽ることで、遊技の興趣向上が図られる。
図27(a)及び(b)を参照し、より具体的には例えば、演出制御部403は、領域1111〜1113の大きさを互いに等しくする通常ルーレット表示と、領域1111の大きさを領域1112及び1113のそれらよりも大きくする第1拡大ルーレット表示と、領域1112の大きさを領域1111及び1113のそれらよりも大きくする第2拡大ルーレット表示と、領域1113の大きさを領域1111及び1112のそれらよりも大きくする第3拡大ルーレット表示の内、何れかの表示を選択的に行い得る。通常ルーレット表示、第1拡大ルーレット表示、第2拡大ルーレット表示、第3拡大ルーレット表示を行う確率を、夫々、RLTJ0、RLTJ1、RLTJ2、RLTJ3にて表す。確率RLTJ0、RLTJ1、RLTJ2及びRLTJ3の夫々は0より大きく1未満である。
演出制御部403は、ルーレット演出において、通常ルーレット表示及び第1〜第3拡大ルーレット表示の何れを行うのかを、確率RLTJ0〜RLTJ3による抽選で決定すると良い。この際、三択分岐演出後の特別図柄の次変動時の対象演出モードが、確変モードとなる場合には当該ルーレット演出において確率RLTJ1を確率RLTJ0、RLTJ2及びRLTJ3より高めると良く、チャンスモードとなる場合には当該ルーレット演出において確率RLTJ2を確率RLTJ0、RLTJ1及びRLTJ3より高めると良く、基準モードとなる場合には当該ルーレット演出において確率RLTJ3を確率RLTJ0、RLTJ1及びRLTJ2より高めると良い。
尚、大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第1又は第2基準数であるときの特図当たり判定において、大当たりに当選している場合には、三択分岐演出後に大当たりの当選を示す演出を行うと良い。即ち、この場合例えば、三択分岐演出にて図25(c)に示す第3のモード通知演出を行った後、所定の復活演出などの実行を介して、大当たりの当選を示す態様にて特別図柄及び装飾図柄を停止表示させると良い。
図28を参照し、二択分岐演出を説明する。図28の左側に、二択分岐演出を形成する二択モード移行煽り演出における画像表示部104の表示内容例を示す。図28の二択モード移行煽り演出では、両開きの扉を模した扉画像1210と、「ボタン連打で扉を開放せよ!!」という文字を示す文字画像1221と、演出ボタン118を模したボタン画像1222と、演出ボタン118の操作有効期間を示す有効期間画像1223とが画像表示部104に表示されている。1224は変動表示される装飾図柄を表している。
演出制御部403は、二択モード移行煽り演出の実行期間の全部又は一部を操作有効期間に設定し、操作有効期間内に演出ボタン118を押すことを遊技者に促すべく文字画像1221、ボタン画像1222及び有効期間画像1223を画像表示部104に表示させ、一方で扉画像1210による扉開放煽り演出を二択モード移行煽り演出の構成要素として行う。扉開放煽り演出は、操作有効期間内において演出ボタン118が押された回数に応じ、扉画像1210中の扉が徐々に開いていくような演出である。但し、扉画像1210中の扉が完全に開放されるのか否かは、演出ボタン118の押下回数に関係なく、大当たり1150の種類のみにて決まる。
大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第3基準数(30)であるときの二択分岐演出において、大当たり1150が特Cであったならば扉画像1210中の扉が完全に開放される第4のモード通知演出が実行される一方、大当たり1150が通Cであったならば扉画像1210中の扉が完全に開放されずに最終的に閉じる第5のモード通知演出が実行される。
扉画像1210中の扉が完全に開放される第4のモード通知演出は、特別図柄の次変動において対象演出モードが確変モードに移行すること(即ち大当たり1150が特Cであること)を示唆している。扉画像1210中の扉が完全に開放されずに最終的に閉じる第5のモード通知演出は、特別図柄の次変動において対象演出モードが基準モードに移行すること(即ち大当たり1150が通Cであること)を示唆している。
このように、二択分岐演出におけるモード通知演出により、二択分岐演出後の対象演出モードが確変モード及び基準モードのどちらになるのかが示唆されることになる。二択モード移行煽り演出としての扉開放煽り演出は第4又は第5のモード通知演出が行われる可能性があることを示唆する前兆演出に相当する、と言える。
演出制御部403は、大当たり1150の種類に応じて、扉画像1210の表示態様を変化させるようにしても良く、例えば扉画像1210の色又は模様を変えるようにしても良い。扉画像1210の表示態様変化にて、確変モード移行への期待感又は基準モード移行への不安感を煽ることで、遊技の興趣向上が図られる。
図29(a)及び(b)を参照し、より具体的には例えば、演出制御部403は、扉画像1210の扉の色を白にする白扉表示と、扉画像1210の扉の色を赤にする赤扉表示とを選択的に行い得る。白扉表示、赤扉表示を行う確率を、夫々、DOORJ1、DOORJ2にて表す。確率DOORJ1及びDOORJ2の夫々は0より大きく1未満である。
演出制御部403は、扉開放煽り演出において、白扉表示及び白扉表示の何れを行うのかを、確率DOORJ1及びDOORJ2による抽選で決定すると良い。この際、二択択分岐演出後の特別図柄の次変動時の対象演出モードが、確変モードとなる場合には当該扉開放煽り演出において確率DOORJ2を確率DOORJ1より高めると良く、基準モードとなる場合においては当該扉開放煽り演出において確率DOORJ1を確率DOORJ2より高めると良い。大当たり1150の種類に応じ、扉画像1210の表示態様を3種類以上に変化させても良い。
尚、大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第3基準数であるときの特図当たり判定において、大当たりに当選している場合には、二択分岐演出後に大当たりの当選を示す演出を行うと良い。即ち、この場合例えば、二択分岐演出にて扉画像1210の扉を閉じる第5のモード通知演出を行った後、所定の復活演出などの実行を介して、大当たりの当選を示す態様にて特別図柄及び装飾図柄を停止表示させると良い。
特A、特B、特C、通A、通B又は通Cの大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が1〜10回転の段階では、大当たりの種類が特A、特B、特C、通A、通B及び通Cの何れであったのかを、遊技者は、画像表示部104を見ただけでは判別不能又は判別困難である。また、特B、特C、通B又は通Cの大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が1〜20回転の段階では、大当たりの種類が特B、特C、通B及び通Cの何れであったのかを、遊技者は、画像表示部104を見ただけでは判別不能又は判別困難である。大当たりの種類が何であったのかが判明する直前の特別図柄の変動において、上述のような三択分岐演出を行うことで、確変モード突入又はチャンスモード継続への期待感及び基準モード移行への不安感を遊技者に強く抱かせることができ、遊技の興趣向上が図られる。
特C又は通Cの大当たりに当選した場合、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が1〜30回転の段階では、大当たりの種類が特C及び通Cのどちらであったのかを、遊技者は、画像表示部104を見ただけでは判別不能又は判別困難である。大当たりの種類が何であったのかが判明する直前の特別図柄の変動において、上述のような二択分岐演出を行うことで、確変モード突入への期待感及び基準モード移行への不安感を遊技者に強く抱かせることができ、遊技の興趣向上が図られる。
また、図19及び図20等にも示したように、大当たりが特A、特B、特Cになる割合は何れも5%で共通であるのに対し、大当たりが通Aになる割合:7%は大当たりが通Bになる割合:6%よりも高く、大当たりが通Bになる割合:6%は大当たりが通Cになる割合:5%よりも高い。結果、4Rの大当たり遊技後、チャンスモードでの遊技が継続すればするほど、遊技状態が高確率遊技状態であることの割合が高まってゆくことになる。4Rの大当たり遊技の終了後、遊技状態が高確率遊技状態である割合は、特別図柄の変動回数が1〜10回の部分において “(5%+5%+5%)/{(5%+5%+5%)+(7%+6%+5%)}≒45%”より約45%で表されるが、特別図柄の変動回数が11〜20回の部分においてチャンスモードが継続している場合には“(5%+5%)/{(5%+5%)+(6%+5%)}≒48%”より約48%で表され、特別図柄の変動回数が21〜30回の部分においてチャンスモードが継続している場合には“5%/(5%+5%)≒50%”より50%で表されるからである。チャンスモードでの遊技が継続すればするほど遊技状態が高確率遊技状態であることの割合が高まってゆく仕組みを導入することで、遊技者による高確率遊技状態への期待感を徐々に高めてゆくことができ、遊技の面白みが増す。上述の割合に関する具体手数値は勿論例示であり、大当たりが特A、特B、特C、通A、通B、通Cになる割合を、例えば、夫々、7%、7%、7%、6%、4%、2%にすることで、この傾向は更に強まる。
三択分岐演出は、三択分岐演出後の対象演出モードが確変モード、チャンスモード及び基準モードの何れになるのかの示唆を含む演出である限り任意である。例えば、三択分岐演出において演出ボタン118を用いたミニゲームを行い、ミニゲームの結果に応じて、三択分岐演出後の対象演出モードが確変モード、チャンスモード及び基準モードの何れになるのかの示唆を行うようにしても良いし、演出ボタン118への操作を受け付けることなく三択分岐演出を行うようにしても良い。
また例えば、第1扉開放煽り演出と第2扉開放煽り演出との組み合わせを用いて三択分岐演出を構成しても良い。
図30を参照し、具体的には例えば、大当たり1150による大当たり遊技1151の終了後の特別図柄の変動回数が第1基準数(10)であるときの三択分岐演出において、演出制御部403は、まず、二択分岐演出について上述した扉開放煽り演出と同様の第1扉開放煽り演出を行い、第1扉開放煽り演出で扉画像1210上の扉が完全に開放されたときにのみ、第2扉開放煽り演出を行う。この際、第1扉開放煽り演出における扉画像1210上の扉は、大当たり1150が特A、特B、特C、通B又は特Cであったならば完全に開放されるが、大当たり1150が通Aであったならば、完全に開放されずに最終的に閉じる。第2扉開放煽り演出における扉画像1210上の扉は、大当たり1150が特Aであったならば完全に開放されるが、大当たり1150が特B、特C、通B又は特Cであったならば、完全に開放されずに最終的に閉じる。第2基準数での三択分岐演出も同様にできる。
二択分岐演出は、二択分岐演出後の対象演出モードが確変モード及び基準モードのどちらになるのかの示唆を含む演出である限り任意である。例えば、二択分岐演出において演出ボタン118を用いたミニゲームを行い、ミニゲームの結果に応じて、二択分岐演出後の対象演出モードが確変モード及び基準モードのどちらになるのかの示唆を行うようにしても良いし、演出ボタン118への操作を受け付けることなく二択分岐演出を行うようにしても良い。
<<各演出モードの変動時間について>>
図18を再度参照する。対象演出モードがチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードであるときの特定の変動時間を、夫々、記号tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeにて表す。変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeは、夫々、特図変動パターンテーブルTHt_a、THt_b、THt_c、THt_d、THt_eから定まる。
ここでは、上記特定の変動時間はノーマルハズレの変動時間であるとする。ノーマルハズレの変動時間とは、特図当たり判定の結果が“ハズレ”である(即ち大当たりに当選していない)ときの特別図柄の変動時間であって、且つ、リーチ演出が実行されずにノーマルハズレ演出が実行されるときの特別図柄の変動時間である。各演出モードにおいて、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であるとき、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であることを示す1以上のハズレ演出の内、1つのハズレ演出が選択的に実行される。各演出モードにおいて、ノーマルハズレ演出は、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であるときに最も高い確率で実行されるハズレ演出である。
ここでは、図18に示す如く、変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeは、夫々、3秒、10秒、2秒、13.5秒、13.5秒であるとする。ここで示す変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeの具体的な数値は適宜変更可能であるが、以下の条件が満たされていることが好ましい。
チャンスモードに関する変動時間tHHaは、確変モードに関する変動時間tHHcよりも長いことが好ましく、また基準モードに関する変動時間tHHdよりも短いことが好ましい。確変モードでは電サポが付与されているため、スピーディな遊技を実現すべく、大当たり抽選を高速で実行してゆくことが遊技者に好まれることが多い。チャンスモードでも確変モードと同様に電サポが付与されているため、スピーディな遊技の実現が好まれる。故に、“tHHa<tHHd”且つ“tHHc<tHHd”とすると良い。しかしながら、チャンスモードでの特別図柄の変動回数はごく限られているため、特別図柄の変動時間が短すぎると、チャンスモードでの滞在時間が短くなりすぎてチャンスモードでの遊技を遊技者に楽しませることが難しくなる。故に、“tHHc<tHHa”とすることが好ましい。
分岐演出モードに関する変動時間tHHbは、チャンスモードに関する変動時間tHHaよりも長いことが好ましい。分岐演出モードにおいては、“大当たり”以外の特図当たり判定の結果は常に“ノーマルハズレ”である。つまり、分岐演出モードにおいては、判定対象TTが大当たりに当選していない限り、特別図柄の変動時間は時間tHHbとなる。分岐演出モードにおける分岐演出は、次変動以降において演出モードがどのような演出モードとなるかを示唆する、遊技者にとって特に重要な演出である。このような演出は比較的長い時間をとって実行する方が、遊技者の期待感等を効果的に煽ることができる。故に、“tHHa<tHHb”とすると良い。
尚、図18の例では、変動時間tHHdが変動時間tHHbよりも長くなっているが、その逆であっても良いし、それらを一致させても良い。また、図18の例では、変動時間tHHdと変動時間tHHeが互いに一致しているが、それらの内、一方が他方よりも長くても構わない。
図31に、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_a(図7参照)の例を示す。チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_aは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_a1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_a2とを含む。
テーブルTHt_a1及びTHt_a2は、特図変動パターンTHp_a11〜THp_a13に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_a11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_a12及びTHp_a13はリーチ演出が行われる特図変動パターンである。特図変動パターンTHp_a11〜THp_a13における特別図柄の変動時間は、夫々、3秒、30秒、40秒である。特図変動パターンTHp_a11の変動時間が変動時間tHHaに相当する。
特図変動パターンの選択にテーブルTHt_aが用いられるチャンスモードにおいて、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_a1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_a2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_a1又はTHt_a2)における特図変動パターンTHp_aiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_aiを選択及び設定する(ここで、iは11以上13以下の整数)。判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_a11が選択及び設定されるとき、演出制御部403は、チャンスモードにおけるノーマルハズレ演出を実行する。
テーブルTHt_a1では、特図変動パターンTHp_a11、THp_a12に対して、夫々、計450個の判定値「0〜449」、計50個の判定値「450〜499」を割り当てており(各判定値は整数)、特図変動パターンTHp_a13には判定値を割り当てていない。故に、チャンスモードにおいて判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、その判定結果を示す際の特別図柄の変動時間は、特図変動パターンTHp_a11の変動時間tHHaになり易い(変動時間tHHaとなる確率が最も高い)。テーブルTHt_a2では、特図変動パターンTHp_a13に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、特図変動パターンTHp_a11及びTHp_a12には判定値を割り当てていない。尚、上述したように、特図変動パターン乱数は0以上499以下の整数値である。
図32に、分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_b(図7参照)の例を示す。分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_bは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_b1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_b2とを含む。
テーブルTHt_b1及びTHt_b2は、特図変動パターンTHp_b11及びTHp_b12に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_b11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_b12はリーチ演出を介することなく所定の復活演出が行われる特図変動パターンである。特図変動パターンTHp_b11、THp_b12における特別図柄の変動時間は、夫々、10秒、30秒である。特図変動パターンTHp_b11の変動時間が変動時間tHHbに相当する。
特図変動パターンの選択にテーブルTHt_bが用いられる分岐演出モードにおいて、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_b1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_b2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_b1又はTHt_b2)における特図変動パターンTHp_biに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_biを選択及び設定する(ここで、iは11以上12以下の整数)。判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_b11が選択及び設定されるとき、演出制御部403は、分岐演出モードにおけるノーマルハズレ演出を実行する。分岐演出モードにおけるノーマルハズレ演出は、上述した分岐演出(三択分岐演出又は二択分岐演出)に相当する。
テーブルTHt_b1では、特図変動パターンTHp_b11に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており(各判定値は整数)、特図変動パターンTHp_b12には判定値を割り当てていない。テーブルTHt_b2では、特図変動パターンTHp_b12に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、特図変動パターンTHp_b11には判定値を割り当てていない。
図33に、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_c(図7参照)の例を示す。確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_cは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_c1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_c2とを含む。
テーブルTHt_c1及びTHt_c2は、特図変動パターンTHp_c11〜THp_c13に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_c11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_c12及びTHp_c13はリーチ演出が行われる特図変動パターンである。特図変動パターンTHp_c11〜THp_c13における特別図柄の変動時間は、夫々、2秒、30秒、40秒である。特図変動パターンTHp_c11の変動時間が変動時間tHHcに相当する。
特図変動パターンの選択にテーブルTHt_cが用いられる確変モードにおいて、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_c1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_c2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_c1又はTHt_c2)における特図変動パターンTHp_ciに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_ciを選択及び設定する(ここで、iは11以上13以下の整数)。判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_c11が選択及び設定されるとき、演出制御部403は、確変モードにおけるノーマルハズレ演出を実行する。
テーブルTHt_c1では、特図変動パターンTHp_c11、THp_c12に対して、夫々、計483個の判定値「0〜482」、計17個の判定値「483〜499」を割り当てており(各判定値は整数)、特図変動パターンTHp_c13には判定値を割り当てていない。故に、確変モードにおいて判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、その判定結果を示す際の特別図柄の変動時間は、特図変動パターンTHp_c11の変動時間tHHcになり易い(変動時間tHHcとなる確率が最も高い)。テーブルTHt_c2では、特図変動パターンTHp_c13に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、特図変動パターンTHp_c11及びTHp_c12には判定値を割り当てていない。
図34に、潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_e(図7参照)の例を示す。潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_eは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_e1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_e2とを含む。
テーブルTHt_e1及びTHt_e2は、特図変動パターンTHp_e11〜THp_e13に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_e11は、ノーマルハズレ演出が行われる特図変動パターンであり、特図変動パターンTHp_e12及びTHp_e13はリーチ演出が行われる特図変動パターンである。特図変動パターンTHp_e11〜THp_e13における特別図柄の変動時間は、夫々、13.5秒、40秒、50秒である。特図変動パターンTHp_e11の変動時間が変動時間tHHeに相当する。
特図変動パターンの選択にテーブルTHt_eが用いられる潜伏モードにおいて、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_e1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_e2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_e1又はTHt_e2)における特図変動パターンTHp_eiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_eiを選択及び設定する(ここで、iは11以上13以下の整数)。判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_e11が選択及び設定されるとき、演出制御部403は、潜伏モードにおけるノーマルハズレ演出を実行する。
テーブルTHt_e1では、特図変動パターンTHp_e11、THp_e12に対して、夫々、計450個の判定値「0〜449」、計50個の判定値「450〜499」を割り当てており(各判定値は整数)、特図変動パターンTHp_e13には判定値を割り当てていない。故に、潜伏モードにおいて判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、その判定結果を示す際の特別図柄の変動時間は、特図変動パターンTHp_e11の変動時間tHHeになり易い(変動時間tHHeとなる確率が最も高い)。テーブルTHt_e2では、特図変動パターンTHp_e13に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、特図変動パターンTHp_e11及びTHp_e12には判定値を割り当てていない。
基準モードに関しては、図8に示した特図変動パターンTHp_d11の変動時間が変動時間tHHdに相当する。判定対象TTに対して特図変動パターンTHp_d11が選択及び設定されるとき、演出制御部403は、基準モードにおけるノーマルハズレ演出(図13参照)を実行する。基準モードにおいて判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、その判定結果を示す際の特別図柄の変動時間は、特図変動パターンTHp_d11の変動時間tHHdになり易い(変動時間tHHdとなる確率が最も高い)。
このように判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードにおいては、夫々、特別図柄の変動時間が、変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeに決定され易い。高確率遊技状態においてすら特図当たり判定が大当たりとなる確率は1/40程度であるため、大当たりの発生可能性を考慮に入れたとしても、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードにおいては(即ち、テーブルTHt_a、THt_b、THt_c、THt_d、THt_eが対象特図変動パターンテーブルとして使用されるときにおいては)、夫々、特別図柄の変動時間が、変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeに決定され易い。
“任意の注目した演出モード(チャンスモード、分岐演出モード、確変モード又は基準モード、潜伏モード)において特別図柄の変動時間が特定の変動時間に決定され易い”とは、例えば、“注目した演出モードにおいて、特別図柄の変動時間は複数の候補変動時間(特定の変動時間を1つの候補変動時間として含み、例えばチャンスモードにおいてはTHp_a11〜a13の3秒、30秒、40秒)の何れかに決定されるが、特別図柄の変動時間が、複数の候補変動時間の内、特定の変動時間になる確率が最も高い(例えば50%より高い)”ことを意味する、或いは例えば、“注目した演出モードにおいて特別図柄の変動時間が特定の変動時間に決定される確率が、注目した演出モード以外の演出モードにおいて特別図柄の変動時間が特定の変動時間に決定される確率(0%でありうる)よりも高い”ことを意味していても良い。
<<各演出モードのリーチ確率について>>
図18を再度参照する。対象演出モードがチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モードであるときのリーチ確率を、夫々、記号RKRa、RKRb、RKRc、RKRd、RKReにて表す。リーチ確率とは、特図当たり判定の結果が“ハズレ”である(即ち大当たりに当選していない)ときにリーチ演出が実行される確率を指す。
チャンスモードでは、特図当たり判定の結果が“ハズレ”である場合、判定対象TTの特図変動パターン乱数が「450〜499」内の整数であるときにリーチ演出が実行される(図31参照)。そして、上述したように、特図変動パターン乱数は0以上499以下の整数値である。故に、チャンスモードにおけるリーチ確率RKRaは、“50/500=1/10”より、1/10である。
同様に考えて、確変モードにおけるリーチ確率RKRcは、“17/500”、即ち約1/30である(図33参照)。同様に考えて、潜伏モードにおけるリーチ確率RKReは、“50/500=1/10”より、1/10である(図34参照)。
基準モードについても同様である。基準モードでは、特図当たり判定の結果が“ハズレ”である場合、特図変動パターン乱数が「475〜499」内の整数であるときにリーチ演出が実行される(図8及び図13参照)。故に、基準モードにおけるリーチ確率RKRdは、“25/500=1/20”より、1/20である。
一方、分岐演出モードにおいてはリーチ演出が行われることが無いため、リーチ確率RKRbはゼロである。分岐演出モードでは分岐演出の実行により、遊技者の注目がチャンスモードの継続是非又は確変モードへの移行是非に集中するため、大当たりに繋がらないようなリーチ演出の実行は分岐演出モードの意義を没却してしまう。故に、分岐演出モードにおいてはリーチ演出を行わない。分岐演出モードにおいて仮に大当たりに当選した場合には、分岐演出の後、所定の復活演出を介して大当たりの告知を行う。
各演出モードのリーチ確率の具体的な数値は適宜変更可能であるが、以下の条件が満たされていることが好ましい。
チャンスモードにおけるリーチ確率RKRaを、基準モードにおけるリーチ確率RKRdより高くすると良い。チャンスモードは現在の遊技状態が高確率遊技状態である可能性を秘めた演出モードであるため、遊技者は、高確率遊技状態であることを期待して比較的早期に大当たりが発生するのではないかと期待する。これに呼応するようにリーチ確率RKRaを比較的高く設定しておくことで、遊技者の期待感を煽ることができる。
確変モードにおけるリーチ確率RKRcを、チャンスモードにおけるリーチ確率RKRaより低くすると良い。確変モードは現在の遊技状態が高確率遊技状態であることに対応する演出モードであり、遊技者の注意は、次回の大当たりがいつ発生するのかというよりも、むしろ、次回の大当たりの種類に向けられる。故に、大当たりに繋がらないようなリーチ演出の多発は、遊技者にとって、あまり好まれるものではない。故に、“RKRc<RKRa”とすると良い。同様の観点から、“RKRc<RKRd”且つ“RKRc<RKRe”とすると良い。
潜伏モードにおけるリーチ確率RKReを、基準モードにおけるリーチ確率RKRdより高くすると良い。潜伏モードは現在の遊技状態が高確率遊技状態である可能性を秘めた演出モードであるため、遊技者は、高確率遊技状態であることを期待して比較的早期に大当たりが発生するのではないかと期待する。これに呼応するようにリーチ確率RKReを比較的高く設定しておくことで、遊技者の期待感を煽ることができる。
尚、上述の遊技機100は、特A〜特Gの大当たりに当選した場合、次回の大当たりに当選するまで高確率遊技状態が完全に又は実質的に維持されるループ機に属する。但し、遊技機100を所謂ST機として形成するようにしても良い。
この場合、特A〜特Gの大当たりによる大当たり遊技の終了後、所定のST回数分の特別図柄の変動が行われる間だけ(即ち、所定のST回数分の大当たり抽選が行われるまで)、遊技機100の遊技状態は高確率遊技状態に維持され、所定のST回数分の特別図柄の変動の完了までに次の大当たりに当選しなかった場合には、特別図柄の次変動において遊技機100の遊技状態は高確率遊技状態から低確率遊技状態に変更される。
ST回数は、1以上の整数であれば幾つでも良いが、通Cの電サポ付与回数が30回とされる遊技機100においては、少なくとも30回より大きいことが望ましい。実際には例えば、ST回数は、高確率遊技状態における大当たりの当選確率(図5の例において、10/399)の逆数の2倍以下又は3倍以下の整数とされる。
<<基本実施形態に関する発明の考察>>
基本実施形態に関する発明について考察する。
基本実施形態の一側面に係る遊技機W0Aは、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定の結果に基づいて、図柄を変動表示させる変動時間を決定する決定手段と、図柄表示手段にて前記図柄の変動表示を開始してから前記変動時間の経過後に前記判定の結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技が実行された後に、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定される確率を所定の低確率又は前記低確率よりも高い所定の高確率に制御する確率制御手段と、前記低確率に制御されているときに所定回数目の前記図柄の変動表示が終了するまで前記始動条件が成立し易い補助遊技状態(例えば電サポ遊技状態)で遊技を制御可能にし、前記高確率に制御されているときに前記所定回数目の前記図柄の変動表示が終了しても前記補助遊技状態で遊技を継続して制御可能にする補助遊技制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記低確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目未満のときにおいて通常よりも短い第1変動時間(例えば3秒)が決定され易い第1決定条件(例えばTHt_a)で前記変動時間を決定し、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のときにおいて前記第1変動時間よりも長い第2変動時間(例えば10秒)を決定可能な第1決定手段と、前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目未満のときにおいて前記第1変動時間(例えば3秒)が決定され易い第2決定条件(例えばTHt_a)で前記変動時間を決定し、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のときにおいて前記第2変動時間(例えば10秒)を決定可能とし、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えているときにおいて前記第1変動時間よりも短い第3変動時間(例えば2秒)が決定され易い第3決定条件(例えばTHt_c)で前記変動時間を決定する第2決定手段と、を有することを特徴とする。
補助遊技状態では、始動条件が成立しやすいので、図柄の変動時間短縮によるスピーディな遊技進行が好まれ易い。遊技機W0Aでは、補助遊技状態において第1又は第2決定条件により通常よりも短い第1変動時間が決定され易くなるので、スピーディな遊技進行が実現可能である。
一方、前記所定回数目を境に遊技状態が変化しうるため、前記所定回数目における図柄の変動に対しては、特に遊技者の強い関心が注がれる。これを考慮し、遊技機W0Aでは、前記所定回数目において第1変動時間よりも第2変動時間を決定可能とする。これにより、遊技者による高確率制御への期待感又は低確率制御への不安感等を効果的に煽ることができ、遊技の興趣向上が図られる。
また、高確率制御且つ補助遊技状態においては、分岐点である所定回数目を超えると第1変動時間よりも更に短い第3変動時間が決定され易くなるため、スピーディな遊技進行がより促進される。逆に考えると、所定回数目未満では第3変動時間よりも長い第1変動時間で図柄が変動しやすくなるため、所定回数目未満までの遊技時間(或る程度スピーディに遊技が進行するものの、高確率と低確率のどちらに制御されているかの期待及び不安が交錯した面白みのある遊技時間)が短くなりすぎることもなく、バランスがとれ、メリハリの利いた遊技の進行が実現される。
また例えば、前記遊技機W0Aは、前記補助遊技状態で遊技が制御されているときに演出を行う演出制御手段を更に備えていて良く、前記演出制御手段は、前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えているときにおいて前記高確率に制御されていることを示唆する特定の演出モード(例えば確変モード)で演出を行う特定演出モード制御手段と、前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のときにおいて前記特定の演出モードで演出が行われることを示唆する示唆演出(例えばモード通知演出;図22(a)等参照)を行う示唆演出制御手段と、を有していても良い。
これにより、遊技者は、示唆演出が実行されるのではないかということの期待感を持って、所定回数目における演出を味わうことができる。遊技者が演出に惹きつけられている状態は、遊技が充分に楽しまれている状態に相当する。
更に例えば、前記遊技機W0Aにおいて、前記演出制御手段は、前記低確率又は前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のときにおいて前記示唆演出が行われる可能性を示唆する前兆演出(例えばモード移行煽り演出;図22(a)等参照)を行う前兆演出制御手段を有していて良く、前記示唆演出制御手段は、前記示唆演出を行う前に前記前兆演出を行うことが可能であって良い。
前兆演出により、示唆演出が実行されるのではないかということの期待感を効果的に煽ることができる。
遊技機W0Aについて説明を補足する。遊技機W0Aにおける判定手段、決定手段、図柄表示制御手段、特別遊技実行手段、確率制御手段及び補助遊技制御手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される(但し、図柄を装飾図柄と捉えたならば図柄表示制御手段は演出制御部403により実現される)。遊技機W0Aにおける演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。遊技機W0Aにおける図柄は、特別図柄であると考えても良いし、特別図柄に対応する装飾図柄であると考えても良いが、以下では、説明の具体化のため、遊技機W0Aにおける図柄が特別図柄であると考えて、遊技機W0Aについての説明を補足する。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口109であって良く、従って特別遊技は大入賞口109の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
“前記低確率に制御”とは、例えば、特別遊技の実行後において、新たに特別遊技を行うと判定される確率が確率制御手段により低確率に制御されていることを意味する。同様に、“前記高確率に制御”とは、例えば、特別遊技の実行後において、新たな特別遊技を行うと判定される確率が確率制御手段により高確率に制御されていることを意味する。補助遊技状態は例えば電サポ遊技状態に相当する。遊技機は、補助遊技状態との比較において始動条件が成立しにくい非補助遊技状態(例えば非電サポ遊技状態)で遊技を制御することも可能である。前記低確率又は前記高確率に制御されているときにおける“前記図柄の変動表示の回数”は、前記特別遊技の終了時点から起算した“前記図柄の変動表示の回数”を指すと解釈して良い。
制御部401における決定手段は、特別図柄処理の結果に基づいて、特別図柄を変動表示させる変動時間を決定する。
基本実施形態の例にて具現化された第1決定手段は、低確率電サポ遊技状態で遊技が制御されているときであって、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定の基準数(例えば10)未満のときにおいて、通常よりも短い第1変動時間(tHHa;3秒)が決定され易い第1決定条件で特別図柄の変動時間を決定し、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が該基準数と一致するときにおいて、第1変動時間(tHHa;3秒)よりも長い第2変動時間(tHHb;10秒)を特別図柄の変動時間として決定可能である。
基本実施形態の例にて具現化された第2決定手段は、高確率電サポ遊技状態で遊技が制御されているときであって、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が所定の基準数(例えば10)未満のときにおいて、第1変動時間(tHHa;3秒)が決定され易い第2決定条件で特別図柄の変動時間を決定し、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が該基準数と一致するときにおいて第2変動時間(tHHb;10秒)を特別図柄の変動時間として決定可能とし、大当たり遊技後の特別図柄の変動回数が該基準数を超えているときにおいて第1変動時間(tHHa;3秒)よりも短い第3変動時間(tHHc;2秒)が決定され易い第3決定条件で特別図柄の変動時間を決定できる。
基本実施形態において、第1変動時間(変動時間tHHa)と対比される“通常”とは、変動時間tHHd(13.5秒)を指すと考えても良い。例えば、基準モードにおいて、特図当たり判定が“ハズレ”であるとき、判定対象TTの特別図柄の変動時間は、図8のハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_d1にて規定される複数の変動時間の何れかに決定されるが、その複数の変動時間の内、最も高い確率で決定される変動時間が、“通常”の変動時間(tHHd)であると考えて良い。
第1又は第2決定条件に関し、“第1変動時間(例えば変動時間tHHa;3秒)が決定され易い”とは、例えば、第1変動時間を1つの候補変動時間として含む複数の候補変動時間の何れかを特別図柄の変動時間として決定することが可能であるが、その複数の候補変動時間の内、第1変動時間が特別図柄の変動時間として決定される確率が最も高い(例えば50%より高い)ことを意味していて良い。或いは、第1又は第2決定条件に関し、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目未満のときにおいて第1変動時間が決定され易い”とは、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のとき”及び“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えるとき”との比較において、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目未満のとき”には第1変動時間が決定される確率が相対的に高いことを意味していても良い。
第3決定条件に関し、“第3変動時間(例えば変動時間tHHc;2秒)が決定され易い”とは、例えば、第3変動時間を1つの候補変動時間として含む複数の候補変動時間の何れかを特別図柄の変動時間として決定することが可能であるが、その複数の候補変動時間の内、第3変動時間が特別図柄の変動時間として決定される確率が最も高い(例えば50%より高い)ことを意味していて良い。或いは、第3決定条件に関し、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えているときにおいて第3変動時間が決定され易い”とは、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目未満のとき”及び“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目のとき”との比較において、“及び“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えるとき”には第3変動時間が決定される確率が相対的に高いことを意味していても良い。
基本実施形態において、第1及び第2決定条件は、図31のチャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_aを用いた変動時間の決定条件に相当し、第3決定条件は、図33の確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_cを用いた変動時間の決定条件に相当する。故に、基本実施形態では、第1及び第2決定条件が互いに同じ決定条件となっているが、本発明において、第1及び第2決定条件は互いに異なる決定条件であっても構わない。
例えば、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_aとして、互いに異なる第1及び第2のチャンスモード用特図変動パターンテーブルを用意しておいても良い。そして、特A、特B又は特Cの大当たり遊技後には、テーブルTHt_aが用いられるべきときにおいて第1のチャンスモード用特図変動パターンテーブルを用いて特図変動パターンの選択を行い、且つ、通A、通B又は通Cの大当たり遊技後には、テーブルTHt_aが用いられるべきときにおいて第2のチャンスモード用特図変動パターンテーブルを用いて特図変動パターンの選択を行うようにしてもよい。これにより、第1及び第2決定条件が互いに相違することになる。
より具体的には例えば、第1のチャンスモード用特図変動パターンテーブルを図31のテーブルTHt_aそのものとする一方、図31のテーブルTHt_a中のハズレ用のテーブルTHt_a1において特図変動パターンTHp_a11及びTHp_a12に割り当てられる判定値を夫々「0〜450」及び「451〜499」に変更して得られる特図変動パターンテーブルを、第2のチャンスモード用特図変動パターンテーブルとする。そうすれば、第1及び第2決定条件は互いに若干だけ異なる決定条件となる。
基本実施形態の他の側面に係る遊技機W0Bは、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、図柄表示手段にて図柄の変動表示を開始してから前記判定の結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技が実行された後に、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定される確率を所定の低確率又は前記低確率よりも高い所定の高確率に制御する確率制御手段と、前記低確率に制御されているときに所定回数目の前記図柄の変動表示が終了するまで前記始動条件が成立し易い補助遊技状態(例えば電サポ遊技状態)で遊技を制御可能にし、前記高確率に制御されているときに前記所定回数目の前記図柄の変動表示が終了しても前記補助遊技状態で遊技を継続して制御可能にする補助遊技制御手段と、前記補助遊技状態で遊技が制御されているときに演出を行う演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときに、前記高確率に制御されていることを示唆する特定の演出モード(例えば確変モード)で演出を行う特定演出モード制御手段を有し、前記特定演出モード制御手段は、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えてから前記特定の演出モードで演出を行うときと、前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超える前に前記特定の演出モードで演出を行うときとがあることを特徴とする。
特別遊技の実行後、特別遊技を行うと判定される確率が低確率に制御されているときも高確率に制御されているときも、所定回数の図柄の変動表示が終了するまでの期間では、共通して補助遊技状態にすることができる。この場合、その期間では、始動条件の成立しやすさにおいて共通の遊技状態とされるため、低確率に制御されているのか高確率に制御されているのかを遊技者に秘匿することが可能となる。
遊技機W0Bでは、高確率制御を示唆する特定の演出モードでの演出を、図柄の変動表示の回数が所定回数目を超えてから実行する機能を有しているため、その機能を用いれば、所定回数の図柄の変動表示が終了するまでの期間において、遊技者は、高確率制御への期待感又は低確率制御への不安感を持ちながら(ワクワクドキドキしながら)、遊技を楽しむことができるようになる。
また、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超えてから前記特定の演出モードで演出を行う”ケースと、“前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数目を超える前に前記特定の演出モードで演出を行う”ケースがあるため、後者のケースに該当しなかった場合に、遊技者は前者のケースに該当することを強く期待することになり、所定回数の図柄の変動表示が終了するまでの期間における期待感等がより一層増大し、遊技の興趣向上が図られる。
また例えば、前記遊技機W0Bにおいて、前記補助遊技制御手段は、前記低確率に制御されているときに、第1回数目(例えば10回目)の前記図柄の変動表示が終了するまで前記補助遊技状態で遊技を制御するときと、前記第1回数目よりも多い第2回数目(例えば20回目)の前記図柄の変動表示が終了するまで前記補助遊技状態で遊技を制御するときとがあり、前記演出制御手段は、前記低確率又は前記高確率に制御され且つ前記補助遊技状態で遊技が制御されているときであって前記図柄の変動表示の回数が前記第1回数目のときにおいて、前記特定の演出モードで演出が行われる可能性を示唆する前兆演出(例えばモード移行煽り演出;図22(a)等参照)を行う前兆演出制御手段を有していて良い。
この前兆演出により、第1回数目の図柄の変動表示を終えた後に、特定の演出モードでの演出が行われるのではないかという期待感を効果的に煽ることができる。また、第1回数目よりも多い第2回数目の前記図柄の変動表示が終了するまで前記補助遊技状態で遊技が制御されることもあるため、第1回数目における前兆演出が所謂ガセ演出であったとしても高確率制御への期待感が残存し、遊技者は、第2回数目までの前記図柄の変動表示を期待感を持って楽しむことができる。
遊技機W0Bについて説明を補足する。遊技機W0Bにおける判定手段、図柄表示制御手段、特別遊技実行手段、確率制御手段及び補助遊技制御手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される(但し、図柄を装飾図柄と捉えたならば図柄表示制御手段は演出制御部403により実現される)。遊技機W0Bにおける演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。遊技機W0Bにおける図柄は、特別図柄であると考えても良いし、特別図柄に対応する装飾図柄であると考えても良いが、以下では、説明の具体化のため、遊技機W0Bにおける図柄が特別図柄であると考えて、遊技機W0Bについての説明を補足する。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口109であって良く、従って特別遊技は大入賞口109の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
“前記低確率に制御”とは、例えば、特別遊技の実行後において、新たに特別遊技を行うと判定される確率が確率制御手段により低確率に制御されていることを意味する。同様に、“前記高確率に制御”とは、例えば、特別遊技の実行後において、新たな特別遊技を行うと判定される確率が確率制御手段により高確率に制御されていることを意味する。補助遊技状態は例えば電サポ遊技状態に相当する。遊技機は、補助遊技状態との比較において始動条件が成立しにくい非補助遊技状態(例えば非電サポ遊技状態)で遊技を制御することも可能である。前記低確率又は前記高確率に制御されているときにおける“前記図柄の変動表示の回数”は、前記特別遊技の終了時点から起算した“前記図柄の変動表示の回数”を指すと解釈して良い。
以下、遊技機100に関する他の複数の実施形態を説明する。以下に示す各実施形態は、上述の基本実施形態を基礎とする実施形態であり、特に述べない限り且つ矛盾無き限り、上述の記載を以下の各実施形態に適用することができる。以下の各実施形態において上述の説明と矛盾する点については、以下の各実施形態の記載が優先される。以下の各実施形態を上述の基本実施形態と組み合わせて実施することができるほか、以下に示す複数の実施形態の内、任意の2以上の実施形態を組み合わせて実施することもできる。
///第1実施形態///
本発明に係る遊技機100の第1実施形態を説明する。遊技機100において、画像表示部104及び演出ボタン118等を用いたミニゲームを行うことができる。ミニゲームにおいて、遊技機100は、操作の入力を遊技者に促し、入力操作内容に応じてミニゲームの結果を遊技者に報知することができる。特に記述無き限り、入力操作とは、演出ボタン118に対し遊技者が入力した操作(換言すれば演出ボタン118にて受け付けられた操作)を含み、入力操作内容とは、演出ボタン118に対し遊技者が入力した操作の内容(換言すれば演出ボタン118にて受け付けられた操作の内容)を含む。
図35を参照し、第1実施形態のミニゲームMGに関する説明を行う。情報2110は、判定対象TTとしての特図判定用情報である。特図判定用情報2110は、特E又は特Fの大当たりに当選している特図判定用情報又は小当たりに当選している特図判定用情報である。特図判定用情報2110についての特別図柄の変動期間を変動期間2120と呼ぶ。変動期間2120の終了後、大入賞口109のショート開放を伴うショート開放期間2130が訪れる。ショート開放期間2130では、特E、特F又は小当たりに対応する大入賞口開放パターンDKp5、DKp6又はDKp11によってショート開放時間tEO、tFO又はtSO分の大入賞口109のショート開放が複数回(図10(b)〜(d)の例においては2回)繰り返される。
特図判定用情報2110が特Eの大当たり、特Fの大当たり、小当たりに当選している場合、ショート開放期間2130は、それぞれ、大入賞口開放パターンDKp5、DKp6、DKp11における1回目の大入賞口109のショート開放の開始時点から最終回の大入賞口109のショート開放が終了する時点までの期間に相当する。開放パターンDKp5、DKp6及びDKp11の内、任意の2つの開放パターンは原測として一致しているが、互いに類似しつつも若干相違していても良い。
ミニゲーム演出期間2140は、ミニゲームMGによる演出の実行期間を指す。ミニゲーム演出期間2140は、特別図柄の変動期間2120の全部又は一部とショート開放期間2130の全部又は一部とを含む一連の期間である。つまり、ミニゲーム演出期間2140は、特別図柄の変動期間2120からショート開放期間2130にわたる期間である。図35では、一例として、ミニゲーム演出期間2140が特別図柄の変動期間2120の一部とショート開放期間2130の全部を含んでいる。
演出制御部403は、ミニゲーム演出期間2140において演出ボタン118等を用いた演出を行う。例えば、演出制御部403は、ミニゲーム演出期間2140において演出ボタン118等への操作の入力を遊技者に促し、ミニゲーム演出期間2140中の入力操作内容に基づくミニゲームMGの結果に応じてショート開放期間2130の後の遊技状態を遊技者に示唆する。
ミニゲーム演出期間2140は、前段ゲーム期間2141と、前段ゲーム期間2141より後の後段ゲーム期間2142と、後段ゲーム期間2142よりも更に後の最終期間2143と、を含む。
演出制御部403は、前段ゲーム期間2141において、ミニゲームMGの前半部分を実行し、前段ゲーム期間2141における入力操作に応じて前段ゲーム結果演出X1を行う。演出制御部403は、後段ゲーム期間2142において、ミニゲームMGの後半部分を実行し、後段ゲーム期間2142における入力操作に応じて後段ゲーム結果演出X2を行う。演出制御部403は、最終期間2143において、前段ゲーム期間2141中の入力操作及び後段ゲーム期間2142中の入力操作に応じた最終結果演出X3を行う。
前段ゲーム結果演出X1が行われる前段ゲーム期間2141は、特別図柄の変動期間2120と重なりあう期間を含み、例えば特別図柄の変動期間2120と一致する、変動期間2120に内包される、或いは、変動期間2120の全部又は一部を含む。後段ゲーム結果演出X2が行われる後段ゲーム期間2142は、ショート開放期間2130と重なりあう期間を含み、例えばショート開放期間2130と一致する、ショート開放期間2130に内包される、或いは、ショート開放期間2130の全部又は一部を含む。最終結果演出X3が行われる最終期間2143は、ショート開放期間2130の一部と重なっていても良いし、ショート開放期間2130の後に開始される期間であっても良い。
何れにせよ、まず、演出制御部403は、特図判定用情報2110についての特別図柄の変動表示が行われているときにおいて、入力操作に応じ(即ち前段ゲーム期間2141中の入力操作に応じ)前段ゲーム結果演出X1を行う。次に、演出制御部403は、大入賞口109のショート開放を伴う大当たり遊技又は小当たり遊技が実行されているときにおいて、入力操作に応じ(即ち後段ゲーム期間2142中の入力操作に応じ)後段ゲーム結果演出X2を行う。その後、演出制御部403は、それらの入力操作に応じ(即ち前段ゲーム期間2141中の入力操作及び後段ゲーム期間2142中の入力操作に応じ)最終結果演出X3を行う。
最終結果演出X3によりショート開放期間2130の後の遊技状態を遊技者に示唆することができる。例えば、最終結果演出X3では、ショート開放期間2130の後において、遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となること(或いは、遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となるか否か)が示唆される。また例えば、最終結果演出X3では、ショート開放期間2130の後において、遊技機100の遊技状態が電サポ遊技状態となること(或いは、遊技機100の遊技状態が電サポ遊技状態となるか否か)が示唆される。
最終結果演出X3は、特図判定用情報2110が小当たり、特E(2R突)の大当たり及び特F(2R潜)の大当たりの何れに当選しているのかの示唆を含む演出である、と考えても良い。特図判定用情報2110が小当たりに当選している場合には、ショート開放期間2130の前後間において遊技状態は変化しないので、最終結果演出X3は、ショート開放期間2130の前後間において遊技機100の遊技状態が変化するのか否かについての示唆も含みうる。
以下、第1実施形態に関する複数の実施例EX1_1〜EX1_9を説明する。矛盾無き限り、第1実施形態に関して説明する複数の実施例の内、2以上の実施例を互いに組み合わせることも可能である。特に例えば、実施例EX1_1に記載した事項は、矛盾無き限り、実施例EX1_2〜EX1_9に適用されて良い。
<<実施例EX1_1>>
第1実施形態に関する実施例EX1_1を説明する。
図36〜図39は、実施例EX1_1に関するミニゲームMGの画像表示及び操作の概要を示す。ミニゲームMGでは、画像表示部104に、演出ボタン118を押すタイミングを遊技者に指示するためのボタン画像2200並びに1対のタイミング指示画像2201及び2202が表示され、更に文字画像「リズムに合わせてボタンを押せ!」が表示される。これらの画像2200、2201及び2202並びに文字画像の表示によって、演出ボタン118を押す操作の入力が遊技者に促される。また、ミニゲームMGにおける得点(獲得得点)を示すための得点ゲージTGGも画像表示部104に表示される。
ボタン画像2200は、演出ボタン118を模した画像である。一例として、タイミング指示画像2201及び2202はボタン画像2200と類似した画像(例えば、ボタン画像2200を半透明にした画像)で表現され、それぞれボタン画像2200に向かってボタン画像2200上で合流するように互いに同じ速度で表示画面上を移動する(図36において、画像2201は右向きに、画像2202は左向きに移動する)。表示画面とは、画像表示部104の表示画面を指す。そして、表示画面上において、タイミング指示画像2201及び2202が共にちょうどボタン画像2200と重なるタイミングが、演出ボタン118を押す操作の指示タイミングTISTとなる。指示タイミングTISTは、演出ボタン118を押すことが促されるタイミングであると考えても良い。
図37を参照し、演出制御部403は、指示タイミングTISTを内包し且つ所定の時間長さを有する成功期間2221を設定すると共に、成功期間2221を内包し且つ所定の時間長さを有する操作有効期間2222を設定し、操作有効期間2222において演出ボタン118を押下する操作の入力を受け付ける。成功期間2221は、指示タイミングTISTより所定の第1時間だけ前のタイミングから始まり、指示タイミングTISTより所定の第2時間だけ後のタイミングにて終わる。操作有効期間2222は、成功期間2221の開始時点よりも所定の第3時間だけ前のタイミングから始まり、成功期間2221の終了時点よりも所定の第4時間だけ後のタイミングにて終わる。操作有効期間2222の開始タイミングは、概ね、タイミング指示画像2201及び2202がボタン画像2200と重なり始めるタイミングと一致し、そのようなタイミングは、成功期間2221に属していない。
図38は、成功期間2221外のタイミングに演出ボタン118が押されたときの様子を示している。成功期間2221外のタイミングに演出ボタン118が押された場合、又は、操作有効期間2222内に演出ボタン118が押されなかった場合、演出制御部403は“ボタン押し失敗”と判断する。“ボタン押し失敗”と判断した場合、演出制御部403は、演出ボタン118の押下タイミングが指示タイミングから外れていることを示す失敗画像(例えば、文字画像「BAD!」)を表示画面に表示する。
図39は、成功期間2221内のタイミングに演出ボタン118が押されたときの様子を示している。成功期間2221内のタイミングに演出ボタン118が押された場合、演出制御部403は“ボタン押し成功”と判断する。“ボタン押し成功”と判断した場合、演出制御部403は、演出ボタン118の押下タイミングが指示タイミングと合致していることを示す成功画像(例えば、文字画像「GOOD!」)を表示画面に表示する。
但し、仮に例えば、操作有効期間2222において演出ボタン118を連打すると、その内の1つの押下のタイミングが成功期間2221内に属する可能性が高くなる。このときに“ボタン押し成功”と判断したならば、リズムに合わせて演出ボタン118を押すというミニゲームのゲーム性が没却される。そこで、操作有効期間2222の内、成功期間2221よりも前の期間において演出ボタン118の押下が検出された場合には、その後の演出ボタン118の押下内容に関係なく、“ボタン押し失敗”と判断すると良い。
“ボタン押し失敗”と判断した場合、演出制御部403は、ミニゲームMGにおける得点を変化させないが、“ボタン押し成功”と判断した場合、演出制御部403は、ミニゲームMGにおける得点を増加させることができる。ここでは、ミニゲームMGの得点における上限得点は100点であるものとする。
図40に示す如く、演出制御部403は、得点ゲージTGG内の高輝度部分である獲得得点画像TGG1の大きさによって、ミニゲームMGの得点を表現する。ミニゲームMGの得点が高いほど、獲得得点画像TGG1の大きさは大きくなる。例えば、ミニゲームMGの得点の1/100を、得点ゲージTGGを占める獲得得点画像TGG1の割合とする(つまり、ミニゲームMGの得点が100点となるとゲージが満タンになる)。ミニゲームMGの得点の増大(従って獲得得点画像TGG1の大きさ)に伴って、得点ゲージTGG及び/又は獲得得点画像TGG1の色や、演出ライト部115又は盤ランプ135の発光色などを段階的に変化させるようにしても良い。
上述の如く、ボタン画像2200の表示並びにタイミング指示画像2201及び2202の移動表示を実行すると共に、1つの操作有効期間2222を設定して“ボタン押し失敗”又は“ボタン押し成功”と判断し、その判断結果に応じて失敗画像又は成功画像を表示する処理を、単位ゲーム処理という。単位ゲーム処理をKSMAX回繰り返すことでミニゲームMGが構成される。ここで、KSMAXは2以上の整数である。単位ゲーム処理の繰り返しにおいて、“ボタン押し成功”を積み重ねればミニゲームMGの得点は100点に向かって増加してゆく。
しかしながら、ミニゲームMGの終了時点の得点(以下、最終獲得得点という)は、ミニゲームMGの実行後における遊技機100の遊技状態に依存する(即ち、特図判定用情報2110が特E、特F、小当たりの何れに当選しているのかに依存する)。基本的に、最終獲得得点が高い方が、特図判定用情報2110に対する大当たり抽選結果が遊技者にとって有利であることに対応する(後述の他の実施例においても同様)。
図41に、期間2141〜2143における表示内容変化の例を示す。前段ゲーム期間2141ではKSA回の単位ゲーム処理が繰り返し実行され、後段ゲーム期間2142ではKSB回の単位ゲーム処理が繰り返し実行される。KSA及びKSBは1以上の所定の整数値を持ち、“KSA+KSB=KSMAX”である。
前段ゲーム期間2141において、単位ゲーム処理ごとに失敗画像又は成功画像を表示する演出は前段ゲーム結果演出X1に含まれる。前段ゲーム期間2141において、ミニゲームMGの得点増加に伴って獲得得点画像TGG1の表示を更新する演出も前段ゲーム結果演出X1に含まれていてよい。後段ゲーム期間2142において、単位ゲーム処理ごとに失敗画像又は成功画像を表示する演出は後段ゲーム結果演出X2に含まれる。後段ゲーム期間2142において、ミニゲームMGの得点増加に伴って獲得得点画像TGG1の表示を更新する演出も後段ゲーム結果演出X2に含まれていてよい。
最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1の表示は、最終結果演出X3の一形態であって良い。この場合、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1が最終期間2143において表示されることになる。最終結果演出X3は、最終獲得得点を示す文字画像(例えば「最終結果80点」の文字を示す画像)の表示を伴っていても良いし、特図判定用情報2110に依存するが、後述するように可動役物130の作動等を伴っていても良い。
図42(a)〜(d)を参照し、最終獲得得点の典型例を説明する。今、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理の全てにおいて“ボタン押し失敗”と判断される状況を“ゲーム大失敗”と表現し、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理の全てにおいて“ボタン押し成功”と判断される状況を“ゲーム大成功”と表現する。
図42(a)〜(d)の例では、特図判定用情報2110が小当たり、特E及び特Fの何れに当選しているのかに関わらず“ゲーム大失敗”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:0点を示し(図42(a)及び(c)参照)、特図判定用情報2110が小当たりに当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:80点を示し(図42(b)参照)、特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:100点を示す(図42(d)参照)。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:80点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が小当たりに当選していることを示唆し、最終獲得得点:100点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特E又は特Fに当選していることを示唆する。
例えば、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているとき、“ボタン押し成功”の判定によって演出制御部403はミニゲームMGの得点を0点から増加させてゆくが、ミニゲームMGの得点が小当たり用上限値としての80点に達すると、以後は“ボタン押し成功”があっても得点を増加させない。一方、特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選しているとき、“ボタン押し成功”の積み重なりに応じて、ミニゲームMGの得点を小当たり用上限値を超えて増加させる。特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選しているとき、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているときよりも、1回の“ボタン押し成功”による得点の増加量を大きくしても良い。
このように、実施例EX1_1の最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によって特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選しているか否かが示唆されることになる。換言すれば、図42(a)〜(d)についての最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によってショート開放期間2130後の遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となるか否かが示唆される。
特図判定用情報2110が特E又は特Fの大当たりを示している場合、期間2141及び2142中の入力操作に依存するが、演出制御部403は、ショート開放期間2130後に遊技状態が高確率遊技状態とされることを最終結果演出X3(図42(d))にて遊技者に示唆することができる。変動期間2120での遊技状態が低確率遊技状態であると考えた場合、特E又は特Fのショート開放期間2130後に設定されることとなる高確率遊技状態は、遊技者にとって相対的に有利(大当たりの当選しやすさにおいて有利)であり、小当たりのショート開放期間2130後に設定されることとなる低確率遊技状態は、遊技者にとって相対的に不利である。
尚、特図判定用情報2110が小当たりに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR1[EX1_1](例えば80%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:80点を示すようにしつつも、所定の確率(1−KR1[EX1_1])で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:100点を示すようにしても良い。小当たり時に最終獲得得点が100点となる演出は、実際には特E又は特Fでないのに、特E又は特Fに当選したかのように思わせる所謂ガセ演出に相当する。また、特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR2[EX1_1](例えば80%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:100点を示すようにしつつも、所定の確率(1−KR2[EX1_1])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:80点を示すようにしても良い。
何れにせよ、最終獲得得点は所定の基準得点と一致しやすくなる。特図判定用情報2110が小当たりに当選しているときの基準得点は80点であり、特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選しているときの基準得点は100点である。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:80点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が小当たりに当選している可能性が高いことを示唆し、最終獲得得点:100点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特E又は特Fに当選している可能性が高いことを示唆する。
遊技の単調さを抑制するという観点からミニゲームの実行は有益である。一方、大入賞口109のショート開放が発生した時、遊技者は、ショート開放後に遊技状態が高確率遊技状態となるか否かについて(即ち、特E又は特Fの大当たりに当選したのか否かについて)強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連してミニゲームを実施し、ミニゲーム中の入力操作内容に応じてショート開放後の遊技状態を示唆することにより、ミニゲームの緊張感及びミニゲームの結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
<<実施例EX1_2>>
第1実施形態に関する実施例EX1_2を説明する。上述の実施例EX1_1において、最終獲得得点を以下のように制御しても良い。
図43(a)〜(f)を参照して、実施例EX1_2に係る最終獲得得点の制御方法を説明する。図43(a)〜(f)の例では、特図判定用情報2110が小当たり、特E及び特Fの何れに当選しているのかに関わらず“ゲーム大失敗”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:0点を示し(図43(a)、(c)及び(e)参照)、特図判定用情報2110が小当たりに当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:60点を示し(図43(b)参照)、特図判定用情報2110が特F(2R潜)に当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:80点を示し(図43(d)参照)、特図判定用情報2110が特E(2R突)に当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:100点を示す(図43(f)参照)。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:60点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が小当たりに当選していることを示唆し、最終獲得得点:80点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特F(2R潜)に当選していることを示唆し、最終獲得得点:100点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特E(2R突)に当選していることを示唆する。
例えば、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているとき、“ボタン押し成功”の判定によって演出制御部403はミニゲームMGの得点を0点から増加させてゆくが、ミニゲームMGの得点が小当たり用上限値としての60点に達すると、以後は“ボタン押し成功”があっても得点を増加させない。一方、特図判定用情報2110が特E又は特Fに当選しているとき、“ボタン押し成功”の積み重なりに応じて、ミニゲームMGの得点を小当たり用上限値を超えて増加させる。但し、特図判定用情報2110が特F(2R潜)に当選している場合には、ミニゲームMGの得点が特F用上限値としての80点に達した時点でミニゲームMGの得点の増加を停止させる。
このように、実施例EX1_2の最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によって特図判定用情報2110が小当たり、特E及び特Fの何れに当選しているのかが示唆されることになる。換言すれば、図43(a)〜(f)についての最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によってショート開放期間2130後の遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となるか否かが示唆される。更に、図43(a)〜(f)についての最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1により、ショート開放期間2130の後において遊技機100の遊技状態が高確率電サポ遊技状態となるか否かも示唆される。
特図判定用情報2110が特E、特Fの大当たりを示している場合、期間2141及び2142中の入力操作に依存するが、演出制御部403は、夫々、ショート開放期間2130後に遊技状態が高確率電サポ遊技状態、高確率非電サポ遊技状態とされることを最終結果演出X3(図43(f)、図43(d))にて遊技者に示唆することができる。変動期間2120での遊技状態が低確率非電サポ遊技状態であると考えた場合、特E又は特Fのショート開放期間2130後に設定されることとなる高確率電サポ遊技状態又は高確率非電サポ遊技状態は、遊技者にとって相対的に有利(大当たりの当選しやすさ又は始動条件の成立し易さにおいて有利)であり、小当たりのショート開放期間2130後に設定されることとなる低確率非電サポ遊技状態は、遊技者にとって相対的に不利である。また、高確率電サポ遊技状態及び高確率非電サポ遊技状態を対比した場合、電サポが付与されるかという点において、前者の遊技状態は相対的に有利であり、後者の遊技状態は相対的に不利である。
尚、特図判定用情報2110が小当たりに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR1[EX1_2](例えば80%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:60点を示すようにしつつも、所定の確率(1−KR1[EX1_2])で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:80点又は100点を示すようにしても良い。また、特図判定用情報2110が特F(2R潜)に当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、所定の確率KR2[EX1_2](例えば80%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:80点を示すようにしつつも、所定の確率(1−KR2[EX1_2])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:60点又は100点を示すようにしても良い。また、特図判定用情報2110が特E(2R突)に当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、所定の確率KR3[EX1_2](例えば80%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:100点を示すようにしつつも、所定の確率(1−KR3[EX1_2])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:60点又は80点を示すようにしても良い。
何れにせよ、最終獲得得点は所定の基準得点と一致しやすくなる。特図判定用情報2110が小当たり、特F、特Eに当選しているときの基準得点は、夫々、60点、80点、100点である。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:60点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が小当たりに当選している可能性が高いことを示唆し、最終獲得得点:80点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特F(2R潜)に当選している可能性が高いことを示唆し、最終獲得得点:100点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特E(2R突)に当選している可能性が高いことを示唆する。
遊技の単調さを抑制するという観点からミニゲームの実行は有益である。一方、大入賞口109のショート開放が発生した時、遊技者は、ショート開放後に遊技状態が高確率遊技状態となるか否かについて(即ち、特E又は特Fの大当たりに当選したのか否かについて)、また高確率電サポ遊技状態となるか否かについて(即ち、特Eの大当たりに当選したのか否かについて)強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連してミニゲームを実施し、ミニゲーム中の入力操作内容に応じてショート開放後の遊技状態を示唆することにより、ミニゲームの緊張感及びミニゲームの結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
<<実施例EX1_3>>
第1実施形態に関する実施例EX1_3を説明する。
図44を参照し、実施例EX1_3では、特Eとして電サポ付与回数が異なる4つの特Ea、特Eb、特Ec及び特Edがあることを想定する。実施例EX1_3では、第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりが特Ea、特Eb、特Ec、特Edとなる割合が夫々4%、4%、4%、3%となるように、特図図柄判定テーブルTZt内の第1特図図柄判定テーブルが形成されているものとする。特Ea、特Eb、特Ec及び特Edにおける大入賞口開放パターンは、全て、基本実施形態で述べた特Eのそれ(即ち大入賞口開放パターンDKp5;図10(b))と同じである。
大当たり遊技後の電サポ付与方法に関し、特Edは基本実施形態で述べた特Eと同じである。従って、特Edの大当たり遊技の終了後、主制御部401は、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、次回の大当たりに当選するまで、その設定内容(高確率電サポ遊技状態)を維持する。実際には例えば、特Edの大当たり遊技の終了後、次回の大当たりが発生しない限り、特別図柄が10000回変動するまで高確率電サポ遊技状態が維持される。高確率電サポ遊技状態における大当たりの当選確率は “10/399”であるため、特Edの大当たり遊技の終了後は、実質的に、次回の大当たりの当選まで高確率電サポ遊技状態が維持されると言える。
特Ea、特Eb又は特Ecの大当たり遊技の終了後、主制御部401は、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動するまで、遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に設定し、特別図柄が所定の電サポ付与回数分だけ変動した後は、遊技機100の遊技状態を高確率非電サポ遊技状態に設定する。特Ea、特Eb、特Ecに対する電サポ付与回数は、夫々、10回、20回、30回である。
図45は、特Ea、特Eb、特Ec又は特Edによる大当たり遊技の終了後において、第1特別図柄の判定対象TTに対して選択及び使用される特図変動パターンテーブル(即ち対象特図変動パターンテーブル)を表す図である。
特Ea、Eb及びEcの夫々の大当たりに対して、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_eが関連付けられている。特Edの大当たりに対して、テーブルTHt_a、THt_b及びTHt_cが関連付けられている。図18を参照して述べたように、テーブルTHt_a、THt_b、THt_c、THt_eは、夫々、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、潜伏モードに対応している。
特Eaの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、11回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Ebの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9及び11〜19回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10及び20回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、21回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Ecの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9、11〜19及び21〜29回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10、20及び30回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、31回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_eが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Edの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜9、11〜19及び21〜29回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_aが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、10、20及び30回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_bが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、31回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。
特Ea、特Eb、特Ec又は特Edの大当たり遊技後、特別図柄の変動回数が基準数(10、20又は30)と一致するときの特別図柄の変動表示の際、演出制御部403は、次変動において演出モードがチャンスモード、潜伏モード及び確変モードの何れになるかを示唆するための分岐演出を行うようにしても良く、この分岐演出として、基本実施形態で述べたものと同様のものを利用することができる。尚、特Edの大当たり遊技の終了後、1回目の特別図柄の変動からテーブルTHt_cを対象変動演出パターンテーブルに設定して確変モードに突入するようにしても良い。
上述の特Ea〜Edの存在を前提とし、実施例EX1_3では、上述の実施例EX1_1における最終獲得得点を以下のように制御する。
図46(a)〜(g)を参照する。図46(a)〜(g)の例では、特図判定用情報2110が小当たり、特Ea〜Ed及び特Fの何れに当選しているのかに関わらず“ゲーム大失敗”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:0点を示す(図46(a)参照)。“ゲーム大成功”である場合において、特図判定用情報2110が小当たり、特F、特Ea、特Eb、特Ec、特Edに当選していると、獲得得点画像TGG1は、夫々、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点を示す(図46(b)〜(g)参照)。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点に対応する獲得得点画像TGG1は、情報2110が、夫々、小当たり、特F、特Ea、特Eb、特Ec、特Edに当選していることを示唆する。
例えば、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているとき、“ボタン押し成功”の判定によって演出制御部403はミニゲームMGの得点を0点から増加させてゆくが、ミニゲームMGの得点が小当たり用上限値としての50点に達すると、以後は“ボタン押し成功”があっても得点を増加させない。一方、特図判定用情報2110が特Ea〜Ed又は特Fに当選しているとき、“ボタン押し成功”の積み重なりに応じて、ミニゲームMGの得点を小当たり用上限値を超えて増加させる。但し、特図判定用情報2110が特F、特Ea、特Eb、特Ecに当選している場合には、ミニゲームMGの得点が、夫々、60点、70点、80点、90点に達した時点でミニゲームMGの得点の増加を停止させる。
このように、実施例EX1_3の最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によって、特図判定用情報2110が小当たり、特Ea〜特Ed及び特Fの何れに当選しているのかが示唆されることになる。換言すれば、図46(a)〜(g)についての最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によってショート開放期間2130後の遊技機100の遊技状態が示唆され、この示唆には、ショート開放期間2130の後の遊技状態が高確率遊技状態であるか否かの示唆(図46(c)〜(g))、及び、ショート開放期間2130の後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であるか否かの示唆(図46(d)〜(g))に加え、ショート開放期間2130の後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態である場合における電サポ付与回数(期間2130後において電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数)の示唆が含まれる(図46(d)〜(g))。
特図判定用情報2110が特Ed等の大当たりを示している場合、期間2141及び2142中の入力操作に依存するが、演出制御部403は、ショート開放期間2130後に遊技状態が遊技者に有利な遊技状態P[EX1_3]とされることを、最終結果演出X3(例えば図46(g))にて遊技者に示唆することができる。
ショート開放期間2130の後、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_3]又は相対的に不利な遊技状態N[EX1_3]で遊技が制御されることになるが、この有利/不利を電サポ付与回数について考える。電サポ付与回数が多いほど、始動条件の成立し易い期間がのびるため、遊技者にとって有利である。故に、遊技状態P[EX1_3]はショート開放期間2130後に付与される電サポ付与回数が相対的に多い遊技状態に相当し、且つ、遊技状態N[EX1_3]はショート開放期間2130後に付与される電サポ付与回数が相対的に少ない遊技状態に相当すると考えることができる。
この場合、ショート開放期間2130後に遊技状態を遊技状態P[EX1_3]にせしめる特図判定用情報2110は、特Edを示す特図判定用情報を少なくとも含み、ショート開放期間2130後に遊技状態を遊技状態N[EX1_3]にせしめる特図判定用情報2110は、小当たり又は特Fを示す特図判定用情報を少なくとも含む。
特Ea、特Eb、特Ecは、比較対象によって有利/不利が異なる。例えば、特Ebを特Eaと比較した場合、特Ebのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_3](電サポ付与回数が20回の遊技状態)で遊技が制御され、特Eaのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に不利な遊技状態N[EX1_3](電サポ付与回数が10回の遊技状態)で遊技が制御される。一方例えば、特Ebを特Ecを比較した場合、特Ebのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に不利な遊技状態N[EX1_3](電サポ付与回数が20回の遊技状態)で遊技が制御され、特Ecのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_3](電サポ付与回数が30回の遊技状態)で遊技が制御されることになる。
尚、特図判定用情報2110が小当たり、特Ea〜特Ed及び特Fの何れかに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR1[EX1_3](例えば80%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が所定の基準得点となるようにしつつも、所定の確率(1−KR1[EX1_3])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が基準得点以外のガセ得点になるようにしても良い。特図判定用情報2110が小当たり、特F、特Ea、特Eb、特Ec、特Edに当選している場合の基準得点は、夫々、50点、60点、70点、80点、90点、100点である。ガセ得点は、6つの得点“50点、60点、70点、80点、90点、100点”の内の、基準得点と異なる得点であって良い。
何れにせよ、最終獲得得点は当たりの種類に応じた基準得点と一致しやすくなる。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点に対応する獲得得点画像TGG1は、情報2110が、夫々、小当たり、特F、特Ea、特Eb、特Ec、特Edに当選している可能性が高いことを示唆する。
遊技の単調さを抑制するという観点からミニゲームの実行は有益である。一方、大入賞口109のショート開放が発生した時、遊技者は、ショート開放後に遊技状態が高確率遊技状態となるか否かについて(即ち、特E又は特Fの大当たりに当選したのか否かについて)、また高確率電サポ遊技状態となるか否かについて(即ち、特Ea〜特Edの大当たりに当選したのか否かについて)、また電サポ付与回数が何回であるかについて強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連してミニゲームを実施し、ミニゲーム中の入力操作内容に応じてショート開放後の遊技状態を示唆することにより、ミニゲームの緊張感及びミニゲームの結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
尚、ショート開放期間2130後に遊技機100の遊技状態を高確率電サポ遊技状態に至らせる大当たりとして電サポ付与回数が互いに異なる4種類の大当たり(特Ea〜Edの大当たり)があることを前提としたが、そのような大当たりとして、電サポ付与回数が互いに異なる2種類若しくは3種類又は5種類以上の大当たりがあっても良い。
<<実施例EX1_4>>
第1実施形態に関する実施例EX1_4を説明する。
実施例EX1_4では、図35の特図判定用情報2110が、通A、通B若しくは通Cの大当たりに当選している特図判定用情報又は小当たりに当選している特図判定用情報でありうると考え、且つ、通A、通B及び通Cの大入賞口開放パターンが小当たりの大入賞口開放パターンDKp11(図10(d))と同じであると仮定する。そうすると、実施例EX1_4における通A、通B及び通Cのラウンド数は2であり、ショート開放期間2130は、小当たり、通A、通B又は通Cを契機とした大入賞口開放パターンDKp11における1回目の大入賞口109のショート開放の開始時点から最終回の大入賞口109のショート開放が終了する時点までの期間に相当する。
上記の仮定の下、実施例EX1_4では、上述の実施例EX1_1における最終獲得得点を以下のように制御する。
図47(a)〜(g)を参照する。図47(a)〜(g)の例では、特図判定用情報2110が小当たり、通A〜通C、特E及び特Fの何れに当選しているのかに関わらず“ゲーム大失敗”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:0点を示す(図47(a)参照)。“ゲーム大成功”である場合において、特図判定用情報2110が小当たり、通A、通B、通C、特F(2R潜)、特E(2R突)に当選していると、獲得得点画像TGG1は、夫々、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点を示す(図47(b)〜(g)参照)。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点に対応する獲得得点画像TGG1は、情報2110が、夫々、小当たり、通A、通B、通C、特F、特Eに当選していることを示唆する。
例えば、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているとき、“ボタン押し成功”の判定によって演出制御部403はミニゲームMGの得点を0点から増加させてゆくが、ミニゲームMGの得点が小当たり用上限値としての50点に達すると、以後は“ボタン押し成功”があっても得点を増加させない。一方、特図判定用情報2110が通A〜通C、特E又は特Fに当選しているとき、“ボタン押し成功”の積み重なりに応じて、ミニゲームMGの得点を小当たり用上限値を超えて増加させる。但し、特図判定用情報2110が通A、通B、通C、特Fに当選している場合には、ミニゲームMGの得点が、夫々、60点、70点、80点、90点に達した時点でミニゲームMGの得点の増加を停止させる。
このように、実施例EX1_4の最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1により、特図判定用情報2110が小当たり、通A〜通C、特E及び特Fの何れに当選しているのかが示唆されることになる。つまり、図47(a)〜(g)についての最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によってショート開放期間2130後の遊技機100の遊技状態が示唆され、この示唆には、ショート開放期間2130の後の遊技状態が高確率遊技状態であるか否かの示唆(図47(f)及び(g))、及び、ショート開放期間2130の後の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であるか否かの示唆(図47(g))に加え、ショート開放期間2130の後の遊技状態が低確率電サポ遊技状態である場合における電サポ付与回数(期間2130後において電サポ遊技状態が維持される特別図柄の変動回数)の示唆が含まれる(図47(c)〜(e))。
特図判定用情報2110が特E等の大当たりを示している場合、期間2141及び2142中の入力操作に依存するが、演出制御部403は、ショート開放期間2130後に遊技状態が遊技者に有利な遊技状態P[EX1_4]とされることを、最終結果演出X3(例えば図47(g))にて遊技者に示唆することができる。
ショート開放期間2130の後、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_4]又は相対的に不利な遊技状態N[EX1_4]で遊技が制御されることになるが、この有利/不利を電サポ付与回数について考える。電サポ付与回数が多いほど、始動条件の成立し易い期間がのびるため、遊技者にとって有利である。故に、遊技状態P[EX1_4]はショート開放期間2130後に付与される電サポ付与回数が相対的に多い遊技状態に相当し、且つ、遊技状態N[EX1_4]はショート開放期間2130後に付与される電サポ付与回数が相対的に少ない遊技状態に相当すると考えることができる。
電サポ付与回数のみに注目した場合、ショート開放期間2130後に遊技状態を遊技状態P[EX1_4]にせしめる特図判定用情報2110は、特Eを示す特図判定用情報を少なくとも含み、ショート開放期間2130後に遊技状態を遊技状態N[EX1_4]にせしめる特図判定用情報2110は、小当たり又は特Fを示す特図判定用情報を少なくとも含む。
通A、通B、通Cは、比較対象によって有利/不利が異なる。例えば、通Bを通Aと比較した場合、通Bのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_4](電サポ付与回数が20回の遊技状態)で遊技が制御され、通Aのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に不利な遊技状態N[EX1_4](電サポ付与回数が10回の遊技状態)で遊技が制御される。一方例えば、通Bを通Cと比較した場合、通Bのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に不利な遊技状態N[EX1_4](電サポ付与回数が10回の遊技状態)で遊技が制御されるが、通Cのショート開放期間2130の後には、遊技者に相対的に有利な遊技状態P[EX1_4](電サポ付与回数が30回の遊技状態)で遊技が制御されることになる。
尚、特図判定用情報2110が小当たり、通A〜通C、特E及び特Fの何れかに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR1[EX1_4](例えば80%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が所定の基準得点となるようにしつつも、所定の確率(1−KR1[EX1_4])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が基準得点以外のガセ得点になるようにしても良い。特図判定用情報2110が小当たり、通A、通B、通C、通F、特Eに当選している場合の基準得点は、夫々、50点、60点、70点、80点、90点、100点である。ガセ得点は、6つの得点“50点、60点、70点、80点、90点、100点”の内の、基準得点と異なる得点であって良い。
何れにせよ、最終獲得得点は当たりの種類に応じた基準得点と一致しやすくなる。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:50点、60点、70点、80点、90点、100点に対応する獲得得点画像TGG1は、情報2110が、夫々、小当たり、通A、通B、通C、特F、特Eに当選している可能性が高いことを示唆する。
遊技の単調さを抑制するという観点からミニゲームの実行は有益である。一方、ショート開放後に電サポが付与され得る遊技機においては、ショート開放後に、電サポが何回付与されるかについて強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連してミニゲームを実施し、ミニゲーム中の入力操作内容に応じてショート開放後の遊技状態(電サポ付与回数)を示唆することにより、ミニゲームの緊張感及びミニゲームの結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
尚、ショート開放期間2130後に遊技機100の遊技状態を低確率電サポ遊技状態に至らせる大当たりとして電サポ付与回数が互いに異なる3種類の大当たり(通A〜通Cの大当たり)があることを前提としたが、そのような大当たりとして、電サポ付与回数が互いに異なる2種類若しくは3種類又は5種類以上の大当たりがあっても良い。
<<実施例EX1_5>>
第1実施形態に関する実施例EX1_5を説明する。実施例EX1_1〜EX1_4において、或る特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が小当たり以外のハズレであるとき、演出制御部403は、その特図判定用情報に対する特別図柄の変動期間においてミニゲームMGを行っても良い。但し、この場合におけるミニゲームMGは、特別図柄の変動終了と同時に、又は、特別図柄の変動終了前に終了する。ショート開放期間2130に亘ってミニゲームMGが実行されることでミニゲームMGの全体が実行されることになるため、小当たり以外のハズレ時に実行されるミニゲームMGは、途中で実行が停止されることになる。
例えば、図41を参照し、特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が大入賞口109のショート開放を伴う当たり(小当たり、特E、特F等)である場合には、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理を全て実行する。一方、特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が小当たり以外のハズレである場合には、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理の内、前半期間2141におけるKSA回の単位ゲーム処理だけを行ってミニゲームMGを終了する(故に、演出X1は行われるが演出X2及びX3は行われない)。
<<実施例EX1_6>>
第1実施形態に関する実施例EX1_6を説明する。ミニゲームMGは、上述したものに限定されない。
例えば、ミニゲームMGにおいて、演出ボタン118の長押しを遊技者に促し、ミニゲーム演出期間2140中における長押し時間に応じて最終獲得得点が変わるようにミニゲームMGを構成しても良い。演出ボタン118の長押しとは、演出ボタン118を継続して所定時間(例えば1秒)以上、押し続ける操作を意味する。このようにミニゲームMGを構成した場合、遊技者がミニゲーム演出期間2140中、所定の基準時間(例えば2秒)以上、演出ボタン118を長押しすれば“ゲーム大成功”と判断されるが、最終獲得得点は上述の方法により決定される。ミニゲーム演出期間2140において、遊技者が演出ボタン118を押さなかった場合“ゲーム大失敗”と判断して良い。ミニゲーム演出期間2140において、演出ボタン118の長押し時間が上記基準時間未満であった場合には、“ゲーム大成功”のときよりも低く且つ“ゲーム大失敗”のときよりも高い得点を最終獲得得点に設定すれば良い。
或いは例えば、ミニゲームMGにおいて、演出ボタン118の複数回押下(連打)を遊技者に促し、ミニゲーム演出期間2140中における演出ボタン118の押下回数に応じて最終獲得得点が変わるようにミニゲームMGを構成しても良い。このようにミニゲームMGを構成した場合、遊技者がミニゲーム演出期間2140中、所定の基準回数(例えば20回)以上、演出ボタン118を押せば “ゲーム大成功”と判断されるが、最終獲得得点は上述の方法により決定される。ミニゲーム演出期間2140において、遊技者が演出ボタン118を1回も押さなかった場合、“ゲーム大失敗”と判断して良い。ミニゲーム演出期間2140において、遊技者が演出ボタン118を押したが、その押下回数が上記基準回数未満であった場合には、“ゲーム大成功”のときよりも低く且つ“ゲーム大失敗”のときよりも高い得点を最終獲得得点に設定すれば良い。
この他、ミニゲームMGは操作受付手段を用いるゲームであれば、どのようなものでも良い。例えば、ミニゲームMGは、操作受付手段を用いてクイズに回答するクイズゲーム等であっても良い。操作受付手段は、遊技機100に設けられ、遊技者による操作を受け付ける任意の操作部材であって良い。ここでは、操作受付手段の例として演出ボタン118に注目しているが、操作受付手段は、レバー、ダイヤル、タッチパネル等であっても良い。
<<実施例EX1_7>>
第1実施形態に関する実施例EX1_7を説明する。獲得得点画像TGG1の大きさによって最終結果演出X3を実現する方法を述べたが、最終結果演出X3はどのような形態で行われても良く、任意の演出実現要素を用いて行われるものであって良い。既に述べたが、演出実現要素は、画像表示部104による画像表示、スピーカ114による音声出力、演出ライト部115による発光、盤ランプ135による発光、及び、可動役物130の駆動の内、少なくとも1つを含む。
即ち例えば、最終結果演出X3が示唆すべき内容を、表示画面に表示されるカットイン画像の色又は大きさによって、スピーカ114から出力される音の種類又は大きさによって、演出ライト部115の発光色又は発光量によって、盤ランプ135の発光色又は発光量によって、或いは、可動役物130の動きの有無又は動きの態様によって表現しても良い。
図48を参照し、より具体的には例えば、上述の実施例EX1_1又はEX1_2おいて、特図判定用情報2110が特E又は特Fを示しており且つゲーム大成功である場合には、ショート開放期間2130後の遊技状態が高確率遊技状態とされることを示唆する演出として、可動役物130を作動させる演出を最終結果演出X3に含めて実行して良い。
<<実施例EX1_8>>
第1実施形態に関する実施例EX1_8を説明する。遊技機100の或る動作では、ショート開放期間2130による大入賞口109の開放を行った後に、遊技者にとって相対的に有利な遊技状態(以下有利遊技状態という)又は相対的に不利な第2遊技状態(以下不利遊技状態という)で遊技を制御可能であると言える。ここにおける有利/不利とは、例えば、大当たり抽選の当選確率の高/低、電サポの付与の有/無、又は、電サポ付与回数の大/小に相当する。
実施例EX1_1〜EX1_7では、前段ゲーム期間2141及び後段ゲーム期間2142中の入力操作に基づく最終獲得得点に応じて、演出X1及びX2の後に有利遊技状態で遊技が制御されることを示唆する演出(例えば図42(d)のような最終獲得得点:100点を示す演出)を最終結果演出X3に含めて実行している。従って、実施例EX1_1〜EX1_7の方法によれば、演出X1及びX2の後に実際には有利遊技状態で遊技が制御される場合であっても、最終獲得得点が低ければ、有利遊技状態で遊技が制御されることを示唆する演出が最終結果演出X3として実行されない。
但し、実施例EX1_1〜EX1_7において、演出X1及びX2の後に実際に有利遊技状態で遊技が制御されるのであれば、最終獲得得点の如何に関わらず(従って、期間2141及び2142中の入力操作内容に関わらず且つ演出X1及びX2の内容に関わらず)、演出X1及びX2の後に、有利遊技状態で遊技が制御されることを示唆する演出を最終結果演出X3に含めて実行しても良い。
具体的には例えば、上述の実施例EX1_1又はEX1_2おいて、特図判定用情報2110が特E又は特Fを示している場合、最終獲得得点の如何に関わらず、ショート開放期間2130後の遊技状態が高確率遊技状態(有利遊技状態)とされることを示唆する演出(例えば図48のような可動役物130を作動させる演出)を最終結果演出X3に含めて実行して良い。
<<実施例EX1_9>>
第1実施形態に関する実施例EX1_9を説明する。演出制御部403は、主制御部401から受信した変動開始コマンドの解析結果に基づき判定対象TTに対する特図変動演出パターンを選択するが、この際、判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを行うか否かを決定すれば良い。判定対象TTの特図判定用対象が図35の特図判定用情報2110に相当する場合、演出制御部403は、判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを実行すると判定すると良く、そうでない場合には判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを実行しないと判定すると良い。但し、判定対象TTの特図判定用対象が小当たり以外のハズレであるときにおいても、所定の確率(例えば0.5%の確率)でミニゲームMGを実行すると判定して良い。
ミニゲームMGによる演出の内(図35参照)、特別図柄の変動中に実行される演出は、特図判定用情報2110に対する変動演出の一種であり、大入賞口109のショート開放期間2130中に実行される演出は、特図判定用情報2110に対する当たり演出の一種である、と考えることができる。
また、前段ゲーム結果演出X1と後段ゲーム結果演出X2は、互いに演出上の関連性を有していると良い。具体的には例えば、演出X1及びX2は、互いに同じ演出であって良い、或いは、互いに同じ演出を含んでいて良い。ここにおける同じ演出は、遊技者の五感に訴える任意の演出であって良い。つまり例えば、演出X1及びX2が互いに同じ演出を含むとは、例えば、演出X1及びX2において共通の所定オブジェクト(キャラクタ画像等)が表示画面に共通して表示されること、或いは、演出X1及びX2において共通の楽曲がスピーカ114から出力されること、或いは、演出X1及びX2において一連の楽曲が途切れずにスピーカ114から出力されることを含む。
前段ゲーム期間2141では、ミニゲームMGの前半部分の演出(以下、前半演出2141’という)が実行され、後段ゲーム期間2142では、ミニゲームMGの後半部分の演出(以下、後半演出2142’という)が実行されるが、前半演出2141’及び後半演出2142’も、互いに演出上の関連性を有していると良い。具体的には例えば、前半演出2141’及び2142’は、互いに同じ演出であって良い、或いは、互いに同じ演出を含んでいて良い。ここにおける同じ演出も、遊技者の五感に訴える任意の演出であって良い。つまり例えば、演出2141’及び2142’が互いに同じ演出を含むとは、例えば、演出2141’及び2142’において共通の所定オブジェクト(キャラクタ画像等)が表示画面に共通して表示されること、或いは、演出2141’及び2142’において共通の楽曲がスピーカ114から出力されること、或いは、演出2141’及び2142’において一連の楽曲が途切れずにスピーカ114から出力されることを含む。
実施例EX1_1等で上述したミニゲームMGでは、前段ゲーム期間2141及び後段ゲーム期間2142で共通の単位ゲーム処理が実行されるため、前半演出2141’ 及び後半演出2142’は互いに演出上の関連性を有していると言える。尚、演出X1及びX2は、夫々、前半演出2141’ 及び後半演出2142’の構成要素であると考えても良い。また、表示画面上における1対のタイミング指示画像2201及び2202(図36参照)の移動速度は、前半演出2141’と後半演出2142’とで互いに異なっていても良い(例えば、後半演出2142’における移動速度をより大きくしても良い)。
<<第1実施形態に関する発明の考察>>
第1実施形態に関する発明について考察する。
第1実施形態の一側面に係る遊技機W1は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技(例えば2130;図35参照)を行うか否かを判定する判定手段と、図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記図柄が前記特別遊技を行うと判定されたことを示す態様で停止表示された後に、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技が実行された後に、遊技者に有利な第1遊技状態(例えば高確率遊技状態)又は前記第1遊技状態よりも不利な第2遊技状態(例えば低確率遊技状態)で遊技を制御する遊技状態制御手段と、遊技者による操作を受け付ける操作受付手段と、前記図柄が変動表示されているときと前記特別遊技が実行されているときとにわたって前記操作受付手段を用いた演出を行う演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記図柄が変動表示されているときにおいて前記操作受付手段にて受け付けられた操作に応じ第1操作結果演出(例えばX1:図35及び図41参照)を行い、前記特別遊技が実行されているときにおいて前記操作受付手段にて受け付けられた操作に応じ第2操作結果演出(例えばX2)を行う操作結果演出制御手段と、前記第1操作結果演出及び前記第2操作結果演出が行われた後に、前記第1遊技状態で遊技が制御されることを示唆する示唆演出(例えばX3)を行う示唆演出制御手段と、を有することを特徴とする。
遊技者は、特別遊技後の遊技状態が第1及び第2遊技状態のどちらになるのかについて強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連して、操作受付手段を用いた演出を実行し、その演出を介して特別遊技後の遊技状態を示唆することにより、操作受付手段を用いた演出に対する緊張感及び操作の結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
遊技機W1について説明を補足する。遊技機W1における判定手段、図柄表示制御手段、特別遊技実行手段及び遊技状態制御手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される(但し、図柄を装飾図柄と捉えたならば図柄表示制御手段は演出制御部403により実現される)。遊技機W1における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。操作受付手段は演出ボタン118を含んでいて良い。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口109であって良く、従って特別遊技は大入賞口109の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技又は小当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
第1及び第2遊技状態に関し、有利/不利とは、第1実施形態の言葉を使えば、例えば、大当たり抽選の当選確率の高/低(特別遊技を行うと判定される確率の高/低)、電サポの付与の有/無、又は、電サポ付与回数の大/小に相当する。
///第2実施形態///
本発明に係る遊技機100の第2実施形態を説明する。第2実施形態は第1実施形態を基礎とする実施形態であり、第2実施形態で特に述べない事項に関して、矛盾無き限り、第1実施形態の記載を第2実施形態に適用することができる。第2実施形態でも第1実施形態と同様、ミニゲームMGを利用した演出の方法を説明する。
図49を参照する。情報2110は判定対象TTとしての特図判定用情報を表す。但し、第2実施形態における特図判定用情報2110は、特E、特F又は特Gの大当たりに当選している特図判定用情報又は小当たりに当選している特図判定用情報であるとする。期間2120は、特図判定用情報2110についての特別図柄の変動期間である。変動期間2120の終了後、大入賞口109のショート開放を伴うショート開放期間2130が訪れる。
特図判定用情報2110が特Eの大当たり、特Fの大当り、小当たりに当選している場合、ショート開放期間2130では、夫々、特E、特F、小当たりに対応する大入賞口開放パターンDKp5、DKp6、DKp11によってショート開放時間tEO、tFO、tSO分の大入賞口109のショート開放が複数回(図10(b)〜(d)の例においては2回)繰り返される。特図判定用情報2110が特Gの大当たりに当選している場合、ショート開放期間2130では、特Gに対応する大入賞口開放パターンDKp7によってショート開放時間tJUBO1分の大入賞口109のショート開放が複数回(図10(a)の例においては2回)繰り返される。特図判定用情報2110が特Gの大当たりに当選している場合に限って、ショート開放期間2130の後、大入賞口109の一定時間の閉鎖を経てロング開放期間2160が訪れる。ロング開放期間2160には、特Gの第1ラウンドにおける時間tJUBO2分の大入賞口109の開放と、特Gの第2〜第16ラウンドにおける大入賞口109の開放とが実施される。
特図判定用情報2110が特Eの大当たり、特Fの大当たり、特Gの大当たり、小当たりに当選している場合、ショート開放期間2130は、それぞれ、大入賞口開放パターンDKp5、DKp6、DKp7、DKp11における1回目の大入賞口109のショート開放の開始時点から最終回の大入賞口109のショート開放が終了する時点までの期間に相当する。
ショート開放期間2130中の大入賞口109の開放パターン(開放態様)は、4つの開放パターンDKp5、DKp6、DKp7及びDKp11間において原則として一致している。但し、4つの開放パターンDKp5、DKp6、DKp7及びDKp11の内、任意の2つの開放パターンにおいて、ショート開放期間2130中の大入賞口109の開放パターン(開放態様)が互いに異なっていても良い。
従って例えば、特図判定用情報2110が特Eの大当たり、特Fの大当たり又は小当たりに当選している場合には、ショート開放期間2130において大入賞口109を第1開放パターン(DKp5、DKp6又はDKp11)で開状態とする第1特別遊技が実行され、特図判定用情報2110が特Gの大当たりに当選している場合には、ショート開放期間2130において大入賞口109を第1開放パターンと同一又は類似する第2開放パターン(DKp7の一部)で開状態にした後に、ロング開放期間2160において大入賞口109を第3開放パターン(DKp7の残部)で開状態にする第2特別遊技が実行されることになる。
第2開放パターンが第1開放パターンに類似するとは、遊技者が容易に区別できない程度に第2開放パターンによる大入賞口109の開放態様(開放時間、開放回数、隣接する開放タイミングの間隔)が第1開放パターンによる大入賞口109の開放態様と相違しつつも似通っていることを意味する。故に、第2開放パターンは、所定の第1開放パターンに基づいて定められる所定の開放パターンであると考えても良い。
期間2120及び2130並びに期間2140〜2143の関係は第1実施形態で述べた通りであり、それらの期間と演出X1〜X3との関係も第1実施形態で述べた通りである。従って、演出制御部403は、特図判定用情報2110についての特別図柄の変動表示が行われているときにおいて、入力操作に応じ(即ち前段ゲーム期間2141中の入力操作に応じ)前段ゲーム結果演出X1を行う。次に、演出制御部403は、上記第1特別遊技における第1開放パターン(DKp5、DKp6又はDKp11)にて大入賞口109が開放されているとき又は上記第2特別遊技における第2開放パターン(DKp7の一部)にて大入賞口109が開放されているときにおいて、入力操作に応じ(即ち後段ゲーム期間2142中の入力操作に応じ)後段ゲーム結果演出X2を行う。その後、演出制御部403は、それらの入力操作に応じ(即ち前段ゲーム期間2141中の入力操作及び後段ゲーム期間2142中の入力操作に応じ)最終結果演出X3を行う。
最終結果演出X3により、ショート開放期間2130の後に(即ち演出X1及びX2の後に)ロング開放期間2160における大入賞口109の開放が成されること(即ち上記第3開放パターンで大入賞口109が開状態とされること)を遊技者に示唆することができる、或いは、ショート開放期間2130の後に(即ち演出X1及びX2の後に)ロング開放期間2160における大入賞口109の開放が成されるのか否か(即ち上記第3開放パターンで大入賞口109が開状態とされるのか否か)を遊技者に示唆することができる。特図判定用情報2110が特Gの大当たりに当選している場合、ロング開放期間2160は最終結果演出X3の実行後に開始される。
また、第1実施形態と同様、例えば、最終結果演出X3によって、ショート開放期間2130の後において遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となること(或いは、遊技機100の遊技状態が高確率遊技状態となるか否か)が示唆されても良いし、ショート開放期間2130の後において遊技機100の遊技状態が電サポ遊技状態となること(或いは、遊技機100の遊技状態が電サポ遊技状態となるか否か)が示唆されても良い。
最終結果演出X3は、特図判定用情報2110が小当たり、特E(2R突)の大当たり、特F(2R潜)の大当たり及び特Gの大当たりの何れに当選しているのかの示唆を含む演出である、と考えても良い。或いは、最終結果演出X3は、特図判定用情報2110が特Gの大当たりに当選しているのか否かの示唆を含む演出である、と考えても良い。特図判定用情報2110が小当たりに当選している場合には、ショート開放期間2130の前後間において遊技状態は変化しないので、最終結果演出X3は、ショート開放期間2130の前後間において遊技機100の遊技状態が変化するのか否かについての示唆も含みうる。
以下、第2実施形態に関する複数の実施例EX2_1〜EX2_6を説明する。矛盾無き限り、第2実施形態に関して説明する複数の実施例の内、2以上の実施例を互いに組み合わせることも可能である。特に例えば、実施例EX2_1に記載した事項は、矛盾無き限り、実施例EX2_2〜EX2_6に適用されて良い。尚、以下では、説明の便宜上、ロング開放期間2160における大入賞口109の開放をロング開放と呼ぶことがある
<<実施例EX2_1>>
第2実施形態に関する実施例EX2_1を説明する。実施例EX2_1でも、第1実施形態の実施例EX1_1において説明した複数の単位ミニゲーム処理から成るミニゲームMGが実施されることを想定する(図36〜図41参照)。第1実施形態と同様、単位ゲーム処理をKSMAX回繰り返すことでミニゲームMGが構成される(図41参照)。単位ゲーム処理の繰り返しにおいて、“ボタン押し成功”を積み重ねればミニゲームMGの得点は100点に向かって増加してゆく。
しかしながら、ミニゲームMGの終了時点の得点である最終獲得得点は、特図判定用情報2110が特E、特F、特G及び小当たりの何れに当選しているのかに依存し、従って、ショート開放期間2130後に大入賞口109のロング開放が行われるのか否かに依存する。基本的に、最終獲得得点が高い方が、特図判定用情報2110に対する大当たり抽選結果が遊技者にとって有利であることに対応する。
図50(a)〜(e)を参照して、実施例EX2_1に係る最終獲得得点の制御方法を説明する。図50(a)〜(e)の例では、特図判定用情報2110が小当たり、特E、特F及び特Gの何れに当選しているのかに関わらず“ゲーム大失敗”であると獲得得点画像TGG1は最終獲得得点:0点を示し(図50(a)参照)、特図判定用情報2110が小当たり、特F(2R潜)、特E(2R突)、特G(JUB)に当選していて“ゲーム大成功”であると獲得得点画像TGG1は、夫々、最終獲得得点:60点、80点、90点、100点を示す(図50(b)〜(e)参照)。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:60点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が小当たりに当選していることを示唆し、最終獲得得点:80点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特F(2R潜)に当選していることを示唆し、最終獲得得点:90点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特E(2R突)に当選していることを示唆し、最終獲得得点:100点に対応する獲得得点画像TGG1は情報2110が特G(JUB)に当選していることを示唆する。獲得得点画像TGG1が最終獲得得点:100点を示すか否かによってショート開放期間2130の後に大入賞口109のロング開放が実行されるのか否かが示唆される、とも言える。
例えば、特図判定用情報2110が小当たりに当選しているとき、“ボタン押し成功”の判定によって演出制御部403はミニゲームMGの得点を0点から増加させてゆくが、ミニゲームMGの得点が小当たり用上限値としての60点に達すると、以後は“ボタン押し成功”があっても得点を増加させない。一方、特図判定用情報2110が特E、特F又は特Gに当選しているとき、“ボタン押し成功”の積み重なりに応じて、ミニゲームMGの得点を小当たり用上限値を超えて増加させる。但し、特図判定用情報2110が特F、特Eに当選している場合には、ミニゲームMGの得点が、夫々、80点、90点に達した時点でミニゲームMGの得点の増加を停止させる。特図判定用情報2110に応じて、1回の“ボタン押し成功”による得点の増加量を変化させても良い。例えば特図判定用情報2110が特Gに当選しているとき、特図判定用情報2110が小当たり、特F又は特Fに当選しているときよりも、1回の“ボタン押し成功”による得点の増加量を大きくしても良い。
このように、実施例EX2_1の最終結果演出X3では、ミニゲーム演出期間2140における入力操作内容に応じ、最終獲得得点を示す獲得得点画像TGG1によって、特図判定用情報2110が小当たり、特E、特F及び特Gの何れに当選しているのかが示唆され、この示唆には、当然に、特図判定用情報2110が特Gに当選しているのか否かの示唆(ショート開放期間2130の後に大入賞口109のロング開放が行われるのか否かの示唆)が含まれる。
特図判定用情報2110が特Gの大当たりを示している場合、期間2141及び2142中の入力操作に依存するが、演出制御部403は、ショート開放期間2130後に大入賞口109のロング開放が行われることを最終結果演出X3(図50(e))にて遊技者に示唆することができる。
尚、特図判定用情報2110が小当たり、特E、特F及び特Gの何れかに当選している場合において、ゲーム大成功であるとき、50%より高い所定の確率KR1[EX2_1](例えば80%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が所定の基準得点となるようにしつつも、所定の確率(1−KR1[EX2_1])(例えば20%)で獲得得点画像TGG1の示す最終獲得得点が基準得点以外のガセ得点になるようにしても良い。特図判定用情報2110が小当たり、特F、特E、特Gに当選している場合の基準得点は、夫々、60点、80点、90点、100点である。ガセ得点は、4つの得点“60点、80点、90点、100点”の内の、基準得点と異なる得点であって良い。
何れにせよ、最終獲得得点は当たりの種類に応じた基準得点と一致しやすくなる。つまり例えば、ゲーム大成功時において、最終獲得得点:60点、80点、90点、100点に対応する獲得得点画像TGG1は、情報2110が、夫々、小当たり、特F、特E、特Gに当選している可能性が高いことを示唆する。
遊技の単調さを抑制するという観点からミニゲームの実行は有益である。一方、大入賞口109のショート開放が発生した時、遊技者は、ショート開放後にロング開放が行われるのか否かについて(即ち、特Gの大当たりに当選したのか否かについて)強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連してミニゲームを実施し、ミニゲーム中の入力操作内容に応じてショート開放後の遊技状態を示唆することにより、ミニゲームの緊張感及びミニゲームの結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
<<実施例EX2_2>>
第2実施形態に関する実施例EX2_2を説明する。実施例EX2_1において、或る特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が小当たり以外のハズレであるとき、演出制御部403は、その特図判定用情報に対する特別図柄の変動期間においてミニゲームMGを行っても良い。但し、この場合におけるミニゲームMGは、特別図柄の変動終了と同時に、又は、特別図柄の変動終了前に終了する。ショート開放期間2130に亘ってミニゲームMGが実行されることでミニゲームMGの全体が実行されることになるため、小当たり以外のハズレ時に実行されるミニゲームMGは、途中で実行が停止されることになる。
例えば、図41を参照し、特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が大入賞口109のショート開放を伴う当たり(小当たり、特E、特F又は特G)である場合には、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理を全て実行する。一方、特図判定用情報に対する特図当たり判定の結果が小当たり以外のハズレである場合には、ミニゲームMGにおけるKSMAX回の単位ゲーム処理の内、前半期間2141におけるKSA回の単位ゲーム処理だけを行ってミニゲームMGを終了する(故に、演出X1は行われるが演出X2及びX3は行われない)。
<<実施例EX2_3>>
第2実施形態に関する実施例EX2_3を説明する。ミニゲームMGは上述したものに限定されない。例えば、第1実施形態の実施例EX1_6で述べた事項が第2実施形態にも適用される。
<<実施例EX2_4>>
第2実施形態に関する実施例EX2_4を説明する。獲得得点画像TGG1の大きさによって最終結果演出X3を実現する方法を述べたが、最終結果演出X3はどのような形態で行われても良く、任意の演出実現要素を用いて行われるものであって良い。例えば、第1実施形態の実施例EX1_7で述べた事項が第2実施形態にも適用される。
図51を参照し、より具体的には例えば、上述の実施例EX2_1において、特図判定用情報2110が特G且つゲーム大成功である場合には、ショート開放期間2130後に大入賞口109のロング開放が行われることを示唆する演出として、可動役物130を作動させる演出を最終結果演出X3に含めて実行して良い。
<<実施例EX2_5>>
第2実施形態に関する実施例EX2_5を説明する。実施例EX2_1〜EX2_4では、前段ゲーム期間2141及び後段ゲーム期間2142中の入力操作に基づく最終獲得得点に応じて、演出X1及びX2の後に大入賞口109のロング開放が行われることを示唆する演出(例えば図50(e)のような最終獲得得点:100点を示す演出)を最終結果演出X3に含めて実行している。従って、実施例EX2_1〜EX2_4の方法によれば、演出X1及びX2の後に実際には大入賞口109のロング開放が行われる場合であっても、最終獲得得点が低ければ、大入賞口109のロング開放が行われることを示唆する演出が最終結果演出X3として実行されない。
但し、実施例EX2_1〜EX2_4において、演出X1及びX2の後に実際に大入賞口109のロング開放が行われるのであれば、最終獲得得点の如何に関わらず(従って、期間2141及び2142中の入力操作内容に関わらず且つ演出X1及びX2の内容に関わらず)、演出X1及びX2の後に、大入賞口109のロング開放が行われることを示唆する演出を最終結果演出X3に含めて実行しても良い。
具体的には例えば、上述の実施例EX2_1おいて、特図判定用情報2110が特Gを示している場合、最終獲得得点の如何に関わらず、ショート開放期間2130後に大入賞口109のロング開放が行われることを示唆する演出(例えば図51のような可動役物130を作動させる演出)を最終結果演出X3に含めて実行して良い。
<<実施例EX2_6>>
第2実施形態に関する実施例EX2_6を説明する。演出制御部403は、主制御部401から受信した変動開始コマンドの解析結果に基づき判定対象TTに対する特図変動演出パターンを選択するが、この際、判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを行うか否かを決定すれば良い。判定対象TTの特図判定用対象が図49の特図判定用情報2110に相当する場合、演出制御部403は、判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを実行すると判定すると良く、そうでない場合には判定対象TTの変動演出にてミニゲームMGを実行しないと判定すると良い。但し、判定対象TTの特図判定用対象が小当たり以外のハズレであるときにおいても、所定の確率(例えば0.5%の確率)でミニゲームMGを実行すると判定して良い。
ミニゲームMGによる演出の内(図35参照)、特別図柄の変動中に実行される演出は、特図判定用情報2110に対する変動演出の一種であり、大入賞口109のショート開放期間2130中に実行される演出は、特図判定用情報2110に対する当たり演出の一種である、と考えることができる。
また、前段ゲーム結果演出X1と後段ゲーム結果演出X2は互いに演出上の関連性を有していると良く、同様に、ミニゲームMGの前半部分の演出(即ち前半演出2141’)とミニゲームMGの後半部分の演出(即ち後半演出2142’)も互いに演出上の関連性を有していると良い。演出X1と演出X2の関連性及び前半演出2141’と後半演出2142’の関連性等について、上述の実施例EX1_9の記載が第2実施形態にも適用される。
<<第2実施形態に関する発明の考察>>
第2実施形態に関する発明について考察する。
第2実施形態の一側面に係る遊技機W2は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、図柄表示手段に図柄を変動表示させてから前記判定の結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記図柄が前記特別遊技を行うと判定されたことを示す態様で停止表示された後に、遊技球が流下可能な遊技領域に設けられた遊技領域に設けられた特別入賞口を遊技球が入球容易な開状態にする前記特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、遊技者による操作を受け付ける操作受付手段と、前記図柄が変動表示されているときと前記特別遊技が実行されているときとにわたって前記操作受付手段を用いた演出を行う演出制御手段と、を備え、前記特別遊技実行手段は、前記特別入賞口を第1開放パターン(例えば小当たり、特E又は特Fによるショート開放のパターン)で前記開状態にする第1特別遊技と、前記特別入賞口を前記第1開放パターンと同一又は類似する第2開放パターン(例えば特Gによるショート開放のパターン)で前記開状態にした後に第3開放パターン(例えば特Gによるロング開放のパターン)で前記開状態にする第2特別遊技と、を実行可能であり、前記演出制御手段は、前記図柄が変動表示されているときにおいて前記操作受付手段にて受け付けられた操作に応じ第1操作結果演出(例えばX1:図49参照)を行い、前記第1特別遊技における前記第1開放パターンのとき又は前記第2特別遊技における前記第2開放パターンのときにおいて前記操作受付手段にて受け付けられた操作に応じ第2操作結果演出(例えばX2)を行う操作結果演出制御手段と、前記第1操作結果演出及び前記第2操作結果演出が行われた後に、前記第3開放パターンで前記特別入賞口が前記開状態にされることを示唆する示唆演出(例えばX3)を行う示唆演出制御手段と、を有することを特徴とする。
遊技者は、第1又は第2開放パターンで特別入賞口が開状態とされた後、第3開放パターンで特別入賞口が開状態とされるのかについて強い興味を抱く。このような強い興味を抱く事項に関連して、操作受付手段を用いた演出を実行し、その演出を介して第3開放パターンで特別入賞口が開状態されることを示唆することにより、操作受付手段を用いた演出に対する緊張感及び操作の結果に対する期待感が高まり、遊技の面白みが増す。
遊技機W2について説明を補足する。遊技機W2における判定手段、図柄表示制御手段及び特別遊技実行手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される(但し、図柄を装飾図柄と捉えたならば図柄表示制御手段は演出制御部403により実現される)。遊技機W2における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。操作受付手段は演出ボタン118を含んでいて良い。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口109であって良く、従って特別遊技は大入賞口109の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技又は小当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
///第3実施形態///
本発明に係る遊技機100の第3実施形態を説明する。基本実施形態では、図20等を参照して説明したように、第2特別図柄についての大当たり(第2始動条件の成立に基づく大当たり)の種類として、特A〜特D及び通A〜通Cが存在することを想定した。
図52を参照し、第3実施形態では、第2特別図柄についての大当たりの種類の1つである特Dを特Hに読み替える。即ち、第3実施形態では、第2特別図柄についての特図当たり判定において(第2始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)、大当たりに当選したとき、その大当たりは67%の割合で特Hとなる。基本実施形態における特Dと同様、特Hは確変長当たりに属し且つ特Hのラウンド数は16ラウンドである。特Hに対応する大入賞口開放パターンは、基本実施形態における特Dのそれと同じであって良い。
更に、第3実施形態では遊技機100がST機であることを想定する。具体的には、第3実施形態の遊技機100においては、特A〜特H(但し特Fを除く)の大当たりよる大当たり遊技の終了後、所定のST回数分の特別図柄の変動が行われる間だけ(即ち、所定のST回数分の大当たり抽選が行われるまで)、遊技状態が高確率電サポ遊技状態に維持され、所定のST回数分の特別図柄の変動の完了までに次の大当たりに当選しなかった場合には、特別図柄の次変動において遊技機100の遊技状態は高確率電サポ遊技状態から通常遊技状態である低確率非電サポ遊技状態に変更される。また、第3実施形態の遊技機100においては、特F(2R潜)の大当たりよる大当たり遊技の終了後、所定のST回数分の特別図柄の変動が行われる間だけ(即ち、所定のST回数分の大当たり抽選が行われるまで)、遊技状態が高確率非電サポ遊技状態に維持され、所定のST回数分の特別図柄の変動の完了までに次の大当たりに当選しなかった場合には、特別図柄の次変動において遊技機100の遊技状態は高確率非電サポ遊技状態から通常遊技状態である低確率非電サポ遊技状態に変更される。通A〜通Cの大当たり遊技後の遊技状態の制御については基本実施形態と同様である。
ST回数は、1以上の整数であれば幾つでも良いが、通Cの電サポ付与回数が30回とされる遊技機100においては、少なくとも30回より大きいことが望ましい。ここでは、ST回数が70であることを想定する。そうすると、特A〜特E、特G又は特Hの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグ及び電サポ遊技フラグが共にONとされ且つ高確率遊技残回数X及び電サポ遊技残回数Jに共に「70」が代入される。特Fの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、高確率遊技フラグがONとされ且つ回数Xに「70」が代入される。通A、通B、通Cの大当たりに伴う遊技状態設定処理では、基本実施形態と同様、電サポ遊技フラグがONとされ、且つ、回数Jに夫々「10」、「20」、「30」が代入される。
図52は、特Hの大当たり遊技終了後において、第2特別図柄の判定対象TTに対して選択及び使用される特図変動パターンテーブル(即ち対象特図変動パターンテーブル)を表している。高確率電サポ遊技状態とされている期間には、基本的に右打ちで遊技が行われて第2始動条件が頻繁に成立し、第1及び第2特別図柄の内、第2特別図柄の変動が支配的となる。特Hの大当たりに対しては、テーブルTHt_f及びTHt_cが関連付けられている。テーブルTHt_fは、即当たり報知モード用特図変動パターンテーブル(図55を参照して後述)であり、図7の特図変動パターンテーブルTHtに含められる。尚、既に述べたように、特図変動パターン判定において選択され使用される特図変動パターンテーブルを対象特図変動パターンテーブルと呼ぶことがある。第3実施形態では、特図変動パターン判定において、現在の遊技状態や各種フラグ等に基づき、テーブルTHt_a〜THt_fの中から対象特図変動パターンが選択及び設定されることになる。
特Hの大当たりによる大当たり遊技の終了後、1〜5回目の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_fが対象特図変動パターンテーブルとして設定され、且つ、6回目以降の特別図柄の変動に対してはテーブルTHt_cが対象特図変動パターンテーブルとして設定される。上述したように第3実施形態ではST機が想定されているため、任意の種類の大当たりによる大当たり遊技の終了後、新たな大当たりが生じることなく特別図柄の70回目の変動が終了した後には、基準モード用テーブルTHt_dが対象特図変動パターンテーブルとして設定されることになる(但し小当たりを無視)
基本実施形態で述べたように、演出制御部403は、主制御部401から受信したコマンド等に基づきつつ、演出モードテーブルMtに定義される複数の演出モードの中から1つの演出モードを選択及び設定し、選択及び設定された演出モード(対象演出モード)にて演出を行う。第3実施形態において、上記複数の演出モードには、第1〜第5の演出モードとしてのチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード及び潜伏モードに加えて、第6の演出モードとしての即当たり報知モードが含まれる。演出制御部403は、第1〜第6の演出モード間において、互いに異なる演出を実行できる。尚、既に述べたように、演出制御部403にて選択され使用される演出モードを対象演出モードと呼ぶことがある。
図53に、第3実施形態における演出モードテーブルMtの例を示す。図53に示すように、演出モードテーブルMtにおける各演出モードに対しモードフラグが対応付けられている。演出モードとしてチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モード、即当たり報知モードが選択及び使用される状態は、夫々、モードフラグに“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”が設定される状態に相当する。モードフラグはRAM433に記憶され、CPU431によって、その値が可変設定される。
図54に、第3実施形態における演出モードと特図変動パターンテーブル等との関係を示す。図54に示すように、主制御部401により、チャンスモード用特図変動パターンテーブルTHt_a、分岐演出モード用特図変動パターンテーブルTHt_b、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_c、基準モード用特図変動パターンテーブルTHt_d、潜伏モード用特図変動パターンテーブルTHt_e、即当たり報知モード用特図変動パターンテーブルTHt_fが対象特図変動パターンテーブルとして選択及び使用されるとき、演出制御部403により、夫々、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モード、即当たり報知モードが対象演出モードとして選択及び設定される。
即当たり報知モードは、確変モードと同様、高確率電サポ遊技状態において使用され且つ現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを遊技者に示唆する演出モードである。従って、即当たり報知モードによる演出を見た遊技者は、現在の遊技状態が高確率電サポ遊技状態であることを比較的容易に理解できる。
尚、即当たり報知モードにおける背景画像及び装飾図柄等の表示態様は、確変モードのそれらと同じであっても構わない。但し、チャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モード及び即当たり報知モードの内、任意の2つのモード間で、背景画像が互いに異なっていても良いし、装飾図柄等の表示態様も互いに異なっていても良い。
対象演出モードがチャンスモード、分岐演出モード、確変モード、基準モード、潜伏モード、即当たり報知モードであるときの特定の変動時間を、夫々、記号tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHe、tHHfにて表す。それらの内、特定の変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd及びtHHeについては基本実施形態で説明した通りであり(図18、図31〜図34等参照)、ここでは、特定の変動時間tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHeは、夫々、3秒、10秒、2秒、13.5秒、13.5秒である。特定の変動時間tHHfの説明に先立ち図55を参照する。
図55に、即当たり報知モード用特図変動パターンテーブルTHt_fの例を示す。即当たり報知モード用特図変動パターンテーブルTHt_fは、ハズレ用の特図変動パターンテーブルTHt_f1と、大当たり用の特図変動パターンテーブルTHt_f2とを含む。また、テーブルTHt_fとの対比に供するために、確変モード用特図変動パターンテーブルTHt_cも図55に示す。図55のテーブルTHt_cは、図33に示したそれと同じものである。
テーブルTHt_f1及びTHt_f2は、特図変動パターンTHp_f11〜THp_f13に対して所定の判定値を対応づけたテーブルである。特図変動パターンTHp_f11〜f13は全てリーチ演出が行われない特図変動パターンである。特図変動パターンTHp_f11〜THp_f13における特別図柄の変動時間は、夫々、2秒、10秒、16秒である。特図変動パターンTHp_f13にて規定される特別図柄の変動時間(16秒)は、確変モードで大当たり発生時に選択される特図変動パターンTHp_c13での特別図柄の変動時間(40秒)よりも短い。
特図変動パターンの選択にテーブルTHt_fが用いられる即当たり報知モードにおいて、CPU411は、特図当たり判定の判定結果がハズレの場合にはテーブルTHt_f1を選択する一方、特図当たり判定の判定結果が大当たりの場合にはテーブルTHt_f2を選択する。そして、CPU411は、判定対象TTの特図変動パターン乱数が、選択テーブル(ここでは、THt_f1又はTHt_f2)における特図変動パターンTHp_fiに対応付けられた判定値と一致する場合に、判定対象TTに対応する特図変動パターンとして、特図変動パターンTHp_fiを選択及び設定する(ここで、iは11以上13以下の整数)。
テーブルTHt_f1では、特図変動パターンTHp_f11、THp_f12に対して、夫々、計470個の判定値「0〜469」、計30個の判定値「470〜499」を割り当てており(各判定値は整数)、特図変動パターンTHp_f13には判定値を割り当てていない。故に、即当たり報知モードにおいて判定対象TTの特図当たり判定が“ハズレ”を示すとき、その判定結果を示す際の特別図柄の変動時間は、特図変動パターンTHp_f11の変動時間になり易い(図55の数値例では、470/500の確率で特図変動パターンTHp_f11の変動時間となり、30/500の確率で特図変動パターンTHp_f12の変動時間となる)。一方、テーブルTHt_f2では、特図変動パターンTHp_f13に対して計500個の判定値「0〜499」を割り当てており、特図変動パターンTHp_f11及びTHp_f12には判定値を割り当てていない。尚、上述したように、特図変動パターン乱数は0以上499以下の整数値である。
図54を再度参照する。基本実施形態で述べたように、tHHa、tHHb、tHHc、tHHd、tHHe、tHHfにて参照される特定の変動時間はノーマルハズレの変動時間であり、ノーマルハズレの変動時間は、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であるときの特別図柄の変動時間であって、且つ、リーチ演出が実行されない特別図柄の変動時間である。故に、即当たり報知モードにおけるノーマルハズレの変動時間、即ち特定の変動時間tHHfは、特図変動パターンTHp_f11にて規定される2秒又は特図変動パターンTHp_f12にて規定される10秒である。但し、各演出モードにおいて、特図当たり判定の結果が“ハズレ”であるときに最も高い確率で実行されるハズレ演出をノーマルハズレ演出と捉えると共にノーマルハズレ演出が実行されるときの特別図柄の変動時間をノーマルハズレの変動時間と捉えることも可能であり、この場合、特定の変動時間tHHfは、特図変動パターンTHp_f11にて規定される2秒となる。
即当たり報知モードは、大当たりの際、比較的長い時間を要するリーチ演出を実行せずに大当たりの発生を速やかに遊技者に報知するモードである。故に、即当たり報知モードにおいては一切のリーチ演出は実行されない。従って、即当たり報知モードにおけるリーチ確率RKRfはゼロである。
図56(a)に示す如く、演出ボタン118及び十字キー119は遊技機100における概ね水平な面150に設置されている。演出制御部403は、演出ボタン118を駆動させるボタン駆動部(不図示)を有しており、ボタン駆動部を用い面150を基準として演出ボタン118を上下方向に移動させることができ、結果、演出ボタン118の状態は、図56(b)〜(d)に示す基準ボタン状態、半突出状態及び全突出状態の何れかをとる。半突出状態、全突出状態は、夫々、基準ボタン状態を基準として演出ボタン118を面150から所定の第1距離、第2距離だけ突出させた状態である。第2距離は第1距離よりも大きい(例えば第1距離の2倍程度である)。原則として演出ボタン118の状態は基準ボタン状態とされる。
図57(a)を参照し、即当たり報知モードにおいて演出制御部403にて実現される第1ハズレ変動演出を説明する。即当たり報知モードにおいて、或る特図判定用情報3110の特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図変動パターンTHp_f11が特図判定用情報3110の特図変動パターンとして選択されたとき、その旨を示す主制御部401からのコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出制御部403は、特図判定用情報3110についての特別図柄の変動期間(変動表示が行われる期間)において、第1ハズレ変動演出を実行する。
第1ハズレ変動演出は、ボタン駆動演出EE1を含む。ボタン駆動演出EE1では、演出ボタン118を基準ボタン状態から半突出状態にする駆動処理が1回だけ実行される。ボタン駆動演出EE1は、例えば、特別図柄の変動開始から1秒以上経過した後に実行される(後述の第2ハズレ変動演出及び大当たり変動演出EEf_Oについても同様)。ボタン駆動演出EE1の後、例えば、特図判定用情報3110についての特別図柄の変動期間の終了直前、終了時又は終了後において、演出ボタン118の状態は基本ボタン状態に戻される。第1ハズレ変動演出は、特別図柄の変動停止に同期して第1〜第3装飾図柄を所謂バラケ目で停止表示させる演出なども含む。
図57(b)を参照し、即当たり報知モードにおいて演出制御部403にて実現される第2ハズレ変動演出を説明する。即当たり報知モードにおいて、或る特図判定用情報3120の特図当たり判定の結果が“ハズレ”であって且つ特図変動パターンTHp_f12が特図判定用情報3120の特図変動パターンとして選択されたとき、その旨を示す主制御部401からのコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出制御部403は、特図判定用情報3120についての特別図柄の変動期間(変動表示が行われる期間)において、第2ハズレ変動演出を実行する。
第2ハズレ変動演出は、ボタン駆動演出EE1とボタン駆動演出EE2を含む。第1ハズレ変動演出におけるものと共通のボタン駆動演出EE1の終了後、一旦、演出ボタン118が基準ボタン状態に戻されてからボタン駆動演出EE2が実行される(後述の大当たり変動演出EEf_Oについても同様)。ボタン駆動演出EE2では、演出ボタン118の状態を交互に基準ボタン状態、半突出状態とする駆動処理を繰り返し実行する。つまり、ボタン駆動演出EE2では演出ボタン118が上下方向に振動する。振動の周期は任意であるが例えば0.5秒〜1秒程度である。ボタン駆動演出EE2を、第2ハズレ変動演出に対応する特別図柄の変動期間の終了直前まで継続実行すると良い。ボタン駆動演出EE2の後、例えば、特図判定用情報3120についての特別図柄の変動期間の終了直前、終了時又は終了後において、演出ボタン118が基本ボタン状態に維持される状態へと戻る。第2ハズレ変動演出は、特別図柄の変動停止に同期して第1〜第3装飾図柄を所謂バラケ目で停止表示させる演出なども含む。
図57(c)を参照し、即当たり報知モードにおいて演出制御部403にて実現される大当たり変動演出EEf_Oを説明する。即当たり報知モードにおいて、或る特図判定用情報3130の特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図変動パターンTHp_f13が特図判定用情報3130の特図変動パターンとして選択されたとき、その旨を示す主制御部401からのコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出制御部403は、特図判定用情報3130についての特別図柄の変動期間(変動表示が行われる期間)において、大当たり変動演出EEf_Oを実行する。
大当たり変動演出EEf_Oは、ボタン駆動演出EE1〜EE3を含み、第2ハズレ変動演出におけるものと共通のボタン駆動演出EE2の後、遅滞なくボタン駆動演出EE3が実行される。ボタン駆動演出EE3では、演出ボタン118の状態を全突出状態とする。
大当たり変動演出EEf_Oは、更に、演出ボタン118を押すことを遊技者に促す画像を画像表示部104に表示させる操作要求演出EE4、可動役物130を作動させる可動役物演出EE5、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を停止表示させる大当たり図柄演出EE6を含み、それらは演出EE4、EE5、EE6の順番で実行される。大当たり変動演出EEf_Oにおいて、演出制御部403は、ボタン駆動演出EE1及びEE2の後、ボタン駆動演出EE3の実行と同時期に操作要求演出EE4を開始する。操作要求演出EE4の実行時において演出ボタン118の状態は全突出状態とされている。操作要求演出EE4にて設定された操作有効期間内に演出ボタン118が押下されると、直ちに可動役物演出EE5が実行され、続いて大当たり図柄演出EE6が実行される。操作要求演出EE4にて設定された操作有効期間内に演出ボタン118が押下されなかった場合、その操作有効期間の終了後に可動役物演出EE5が実行され、続いて大当たり図柄演出EE6が実行される。大当たり図柄演出EE6は特別図柄の変動停止に同期して実行される。尚、大当たり図柄演出EE6は、大当たりを示す組み合わせ(例えば「7・7・7」といった所謂ゾロ目)で第1〜第3装飾図柄を仮停止表示させる演出の後に、大当たりを示す組み合わせで第1〜第3装飾図柄を完全に停止表示させる演出であっても良い。第1〜第3装飾図柄の仮停止表示とは、第1〜第3装飾図柄が概ね停止したと遊技者が判断できる程度に第1〜第3装飾図柄を微変動させている状態を指す。
図58(a)に、即当たり報知モードにおいて、2回連続で特図変動パターンTHp_f11が選択された後に特図変動パターンTHp_f12が選択されたときの演出の流れを示す。図58(b)に、即当たり報知モードにおいて、2回連続で特図変動パターンTHp_f11が選択された後に特図変動パターンTHp_f13が選択されたときの演出の流れを示す。
即当たり報知モードの第2ハズレ変動演出及び大当たり変動演出において、ボタン駆動演出EE2が行われるとき、その演出EE2に同期した他の演出(例えば画像表示部104を用いた演出)も実行され、該他の演出は第2ハズレ変動演出及び大当たり変動演出間で共通であると良い。遊技者は、第2ハズレ変動演出及び大当たり変動演出間で共通の演出(演出EE2等)が実行される間、大当たりへの期待感を高めることができ、遊技の面白みが増す。
図59を参照し、確変モードにおいて演出制御部403にて実現される大当たり変動演出EEc_Oを説明する。確変モードにおいて、或る特図判定用情報3210の特図当たり判定の結果が“大当たり”であって且つ特図変動パターンTHp_c13(図55参照)が特図判定用情報3210の特図変動パターンとして選択されたとき、その旨を示す主制御部401からのコマンド(例えば変動開始コマンド)に基づき、演出制御部403は、特図判定用情報3210についての特別図柄の変動期間(変動表示が行われる期間)において、大当たり変動演出EEc_Oを実行する。
大当たり変動演出EEc_Oは、リーチ演出と上述の大当たり図柄演出EE6を含む。大当たり図柄演出EE6は、リーチ演出の後に実行され且つ特別図柄の変動停止に同期して実行される。尚、大当たり図柄演出EE6において停止表示される装飾図柄の具体的態様(「7・7・7」の組み合わせであるのか、「2・2・2」の組み合わせであるのか等)は、複数の大当たりに対応して複数の演出EE6が実行されれば該複数の演出EE6間で互いに異なりうる。
リーチ演出とは、例えば第1装飾図柄〜第3装飾図柄を変動させる場合、画像表示部104の表示画面における有効ライン上において第1装飾図柄及び第2装飾図柄を同一のもので揃えた後に第3装飾図柄のみを変動させ、変動時間をノーマルハズレ演出のそれよりも長くして、大当たりへの期待を高めるようにした演出である。
リーチ演出を実行可能な任意の演出モードにおいて、リーチ演出が実行されるときに大当たりとなる確率は、リーチ演出が実行されないときに大当たりとなる確率よりも高い。図55の例を採用した確変モードにおいて、大当たりの発生時には必ずリーチ演出が実行されるため、当然に、リーチ演出が実行されるときに大当たりとなる確率は、リーチ演出が実行されないときに大当たりとなる確率(図55の例では0%)よりも高い。尚、リーチ演出が実行されないときに大当たりとなる確率が0%より大きくなるよう、特図変動パターンテーブルを変形しても構わない。何れにせよ、リーチ演出は、大当たりの当選の期待度が高い(リーチ演出が実行されないときとの比較において大当たり遊技の実行の期待度が高い)ことを示唆する特別演出の一種である。
高確率電サポ遊技状態では、短時間での大量賞球獲得を可能とするべくスピーディな保留消化(特別図柄の変動時間の短縮)が求められることも多い。即当たり報知モードでは、比較的時間がかかるリーチ演出を介することなく、大当たり発生時には速やかに大当たりを告知(EE6)して大当たり遊技を行うことができるため、スピード感のある遊技を実現することが可能となる。但し、高確率電サポ遊技状態において常に即当たり報知モードで演出を行うようにすると、スピード感だけが強調され、必ずしも演出バランスが良いとは言えない。一方で、特別時間の変動時間を比較的長めにとって、大当たりの期待感を高めようとする演出(リーチ演出のような特別演出)も有益である。
これを考慮し、第3実施形態に係る遊技機100では、
特Hによる大当たり遊技の後、高確率電サポ遊技状態による遊技の制御開始時点から起算して特別図柄の変動表示が5回に達するまでの前段期間において(特別図柄の変動回数が5回以下のときにおいて)、即当たり報知モードで動作し、前段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて新たな大当たり遊技を行うと判定された場合には、特別図柄の変動時間として相対短変動時間が決定され易くし、且つ、
特Hによる大当たり遊技の後、高確率電サポ遊技状態による遊技の制御開始時点から起算して特別図柄の変動表示が5回を超えてからの後段期間において、確変モードで動作し、後段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて新たな大当たり遊技を行うと判定された場合には、特別図柄の変動時間として相対短変動時間よりも長い相対長変動時間が決定され易くしている。後段期間とは、特Hによる大当たり遊技後、確変モードで動作する期間を指し、従って、特Hによる大当たり遊技後から起算して特別図柄の変動回数が6回目〜70回目のときにおける期間を指す。
これにより、大当たり遊技後の所定の遊技状態において、スピード感のある演出と大当たり期待感を煽る演出とをバランス良く実現することができる。
上述の例において、相対短変動時間は特図変動パターンTHp_f13に規定される変動時間:16秒(図55参照)であり、相対長変動時間は特図変動パターンTHp_c13に規定される変動時間:40秒(図55参照)である。
図55に示すテーブルTHt_f2の例では、前段期間において大当たりに当選したとき、100%の確率で相対短変動時間(THp_f13による変動時間;16秒)が特別図柄の変動時間として選択及び決定されることになる。しかしながら、前段期間において特図当たり判定で大当たりと判定されたときに、相対短変動時間を1つの候補変動時間として含んだ複数の候補変動時間の中から実際の特別図柄の変動時間が選択的に決定されるように図55のテーブルTHt_f2を変形しても良い。この場合、前段期間において特図当たり判定で大当たりと判定されたときに、相対短変動時間が実際の特別図柄の変動時間として決定される確率は100%未満となるが、例えば50%より高いことが好ましい。
図55に示すテーブルTHt_c2の例では、後段期間において大当たりに当選したとき、100%の確率で相対長変動時間(THp_c13による変動時間;40秒)が特別図柄の変動時間として選択及び決定されることになる。しかしながら、後段期間において特図当たり判定で大当たりと判定されたときに、相対長変動時間を1つの候補変動時間として含んだ複数の候補変動時間の中から実際の特別図柄の変動時間が選択的に決定されるようにテーブルTHt_c2を変形しても良い。この場合、後段期間において特図当たり判定で大当たりと判定されたときに、相対長変動時間が実際の特別図柄の変動時間として決定される確率は100%未満となるが、例えば50%より高いことが好ましい。
上述したように、前段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて新たな大当たり遊技を行うと判定された場合(以下、前段当たりケースという)には、特別図柄の変動時間として相対短変動時間が決定され易く、後段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて新たな大当たり遊技を行うと判定された場合(以下、後段当たりケースという)には、特別図柄の変動時間として相対長変動時間が決定され易い。
ここにおける“特別図柄の変動時間として相対短変動時間が決定され易い”とは、“50%より高い確率で相対短変動時間が特別図柄の変動時間に決定される”ことを意味していて良く、“特別図柄の変動時間として相対短変動時間が必ず決定される”ことを含んでいて良い。或いは例えば、“特別図柄の変動時間として相対短変動時間が決定され易い”とは、“特別図柄の変動時間は、相対短変動時間を1つの候補変動時間として含んだ複数の候補変動時間の何れかに決定されるが、特別図柄の変動時間が、複数の候補変動時間の内、相対短変動時間に決定される確率が最も高い(例えば50%より高い)”ことを意味していても良い。
ここにおける“特別図柄の変動時間として相対長変動時間が決定され易い”とは、“50%より高い確率で相対長変動時間が特別図柄の変動時間に決定される”ことを意味していて良く、“特別図柄の変動時間として相対長変動時間が必ず決定される”ことを含んでいて良い。或いは例えば、“特別図柄の変動時間として相対長変動時間が決定され易い”とは、“特別図柄の変動時間は、相対長変動時間を1つの候補変動時間として含んだ複数の候補変動時間の何れかに決定されるが、特別図柄の変動時間が、複数の候補変動時間の内、相対長変動時間に決定される確率が最も高い(例えば50%より高い)”ことを意味していても良い。
更に或いは例えば、“前段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間として相対短変動時間が決定され易い”とは、“前段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間が相対短変動時間になる確率が、後段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間が相対短変動時間になる確率(0%でありうる)よりも高い”ことを意味していても良い。同様に例えば、“後段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間として相対長変動時間が決定され易い”とは、“後段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間が相対長変動時間になる確率が、前段当たりケースにおいて特別図柄の変動時間が相対長変動時間になる確率(0%でありうる)よりも高い”ことを意味していても良い。
尚、相対短変動時間は複数存在していても良いし、相対長変動時間も複数存在していても良い。但し、各相対長変動時間は全ての相対短変動時間よりも短い。
また、主制御部401は、特Hによる大当たり遊技の後、遊技機100の遊技状態を所定の遊技状態にする。主制御部401は、その所定の遊技状態を、通常の遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態にすることができ、有利遊技状態で遊技を制御してからの特別図柄の変動回数が特定回数に達すると(有利遊技状態による遊技の制御開始時点から起算して特別図柄の変動回数がST回数を超えると)、通常の遊技状態で遊技を制御する。
ループ機との比較において、有利遊技状態(例えば高確率電サポ遊技状態)で遊技が制御される期間が制限されるST機においては、有利遊技状態による遊技制御の開始後、なるだけ早期に大当たりが発生することを遊技者は希望する。この早期の段階において、即当たり報知モードで動作させ、大当たりの発生時には速やかに大当たりを告知するようにすれば、遊技のスピード感と共に遊技者に大きな喜びを与えることができ、遊技の興趣向上が図られる。
本実施形態で想定した有利遊技状態、通常の遊技状態は、夫々、高確率電サポ遊技状態、低確率非電サポ遊技状態である。高確率電サポ遊技状態は、大当たりの当選し易さ(大当たりの当選確率)において且つ始動条件の成立し易さにおいて、低確率非電サポ遊技状態よりも有利である。但し、有利遊技状態は、大当たりの当選し易さ(大当たりの当選確率)においてのみ、又は、始動条件の成立し易さにおいてのみ、通常の遊技状態よりも有利であっても良い。例えば、有利遊技状態、通常の遊技状態は、それぞれ高確率遊技状態、低確率遊技状態であって、電サポの付与有無は有利遊技状態及び通常の遊技状態間で共通であっても良い。或いは例えば、有利遊技状態、通常の遊技状態は、それぞれ電サポ遊技状態、非電サポ遊技状態であって、大当たりの当選確率は有利遊技状態及び通常の遊技状態間で共通であっても良い。
また、即当たり報知にモードにおける後段期間(6〜70回転目の期間)において相対長変動時間が特別図柄の変動時間として決定されたとき、即ち、該後段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて相対長変動時間(THp_c13による変動時間;40秒)が特別図柄の変動時間として選択及び決定されたとき、演出制御部403は、大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する特別演出(例えばリーチ演出)を行ってから大当たり遊技が行われることを示唆する確定演出(大当たりの期待度が高いことを示唆する特別演出を行ってから大当たりの当選を明示する確定演出:例えば図59に示す演出EE6)を行う。一方、即当たり報知にモードにおける前段期間(1〜5回転目の期間)において相対短変動時間が特別図柄の変動時間として決定されたとき、即ち、該前段期間において特図当たり判定により大当たりと判定されて相対短変動時間(THp_f13による変動時間;16秒)が特別図柄の変動時間として選択及び決定されたとき、演出制御部403は、上記特別演出を行わずに上記確定演出(例えば図57(c)に示す演出EE6)を行う。
後段期間において大当たりとなって相対長変動時間が使用されるとき、相対長変動時間が相対的に長いがために特別演出を行うことが可能であり、特別演出により、比較的長い時間をかけて遊技者の大当たりへの期待感を徐々に高めさせることができる。一方、前段期間にて相対短変動時間が使用されるときには特別演出を行わずに確定演出を行うことでスピード感のある遊技進行を実現できる。
リーチ演出は特別演出の一種であるが、特別演出は、大当たり遊技の実行の期待度が高いことを示唆する演出であるならば、どのような演出(ストーリ演出など)であっても良い。但し、リーチ演出と同様、特別演出を実行可能な遊技状態において、特別演出が実行されるときに大当たりとなる確率は、特別演出が実行されないときに大当たりとなる確率よりも高い。
また、確定演出は、大当たりの当選を明示する演出であればどのようなものであっても良い。例えば、或る特図判定用情報についての特別図柄の変動期間において画像表示部104に虹色の所定画像を表示する演出、演出ライト部115を虹色にて発光させる演出、又は、可動役物130に特定の作動を行わせる演出が、その特図判定用情報が大当たりに当選している場合に限って実行されるのであれば、それらの演出は確定演出の一種となりうる。
尚、遊技機100がST機であることを想定して第3実施形態を説明したが、第3実施形態においても、遊技機100は基本実施形態と同様のループ機であっても良い。
また、第1特別図柄についての特図当たり判定において(第1始動条件の成立に基づく特図当たり判定において)大当たりに当選したとき、その大当たりの種類が所定確率で特Hとなるように、特図図柄判定テーブルTZtを変形しても良い。
<<第3実施形態に関する発明の考察>>
第3実施形態に関する発明について考察する。
第3実施形態の一側面に係る遊技機W3は、始動条件の成立により遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの判定を行う判定手段と、前記判定の結果に基づいて、図柄を変動表示させる変動時間を決定する決定手段と、図柄表示手段にて前記図柄の変動表示を開始してから前記変動時間の経過後に前記判定の結果を示す態様で前記図柄を停止表示させる図柄表示制御手段と、前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合、当該特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記特別遊技が実行された後に、所定の遊技状態で遊技を制御する遊技状態制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記所定の遊技状態で遊技が制御されてから前記図柄の変動表示が所定回数に達するまでにおいて前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合には、第1変動時間(例えば16秒)を決定し易く、前記所定の遊技状態で遊技が制御されてから前記図柄の変動表示が前記所定回数を超えてからにおいて前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合には、前記第1変動時間よりも長い第2変動時間(例えば40秒)を決定し易いことを特徴とする。
これにより、特別遊技後の所定の遊技状態において、メリハリの利いた遊技進行を実現することができる。即ち例えば、前記所定の遊技状態で遊技が制御されてから前記図柄の変動表示が所定回数に達するまでにおいて前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合には、相対的に短い第1変動時間を決定し易くすることで、新たな特別遊技を速やかに開始することができスピード感のある遊技進行が実現される。一方、前記所定の遊技状態で遊技が制御されてから前記図柄の変動表示が前記所定回数を超えてからにおいて前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定された場合には、相対的に長い第2変動時間を決定し易くすることで、新たな特別遊技の実行に対する期待感を徐々に盛り上げるといったことが可能となる。結果例えば、スピード感のある演出と特別遊技の実行期待感を煽る演出とをバランス良く実現することができる。
また例えば、前記遊技機W3において、前記遊技状態制御手段は、前記所定の遊技状態として通常の遊技状態よりも遊技者に有利な有利遊技状態で遊技を制御することが可能であり、前記有利遊技状態で遊技を制御してから前記図柄の変動表示の回数が前記所定回数よりも多い特定回数に達すると、前記通常の遊技状態で遊技を制御するようにしても良い。
特別遊技の後、有利遊技状態(例えば高確率電サポ遊技状態)で遊技が制御される期間が制限される場合、有利遊技状態による遊技制御の開始後、なるだけ早期に新たな特別遊技が行われることを遊技者は希望する。遊技機W3においては、そのような早期の段階で新たな特別遊技を行うと判定された場合、相対的に短い第1変動時間が決定され易いので、その判定の結果を遊技者に速やかに告知することができる。結果、遊技のスピード感と共に遊技者に大きな喜びを与えることができ、遊技の興趣向上が図られる。
また例えば、前記遊技機W3は、前記所定の遊技状態で遊技が制御されているときに演出を行う演出制御手段を更に備えていて良く、前記演出制御手段は、前記第2変動時間が決定されたときに、前記特別遊技の実行の期待度が高いことを示唆する特別演出を行ってから前記特別遊技が行われることを示唆する確定演出を行う第1特別演出制御手段と、前記第1変動時間が決定されたときに、前記特別演出を行わずに前記確定演出を行う第2特別演出制御手段と、を有していると良い。
前記図柄の変動表示が前記所定回数を超えてから前記特別遊技を行うと判定されて第2変動時間が決定されたとき、第2変動時間が相対的に長いがために特別演出を行うことが可能であり、特別演出により、比較的長い時間をかけて遊技者の特別遊技への期待感を徐々に高めさせることができる。一方、前記図柄の変動表示が所定回数に達するまでに前記特別遊技を行うと判定されて第1変動時間が決定されたとき、特別演出を行わずに確定演出を行うことでスピード感のある遊技進行を実現できる。
遊技機W3について説明を補足する。遊技機W3における判定手段、決定手段、図柄表示制御手段、特別遊技実行手段及び補助遊技制御手段は、遊技機100においては例えば主制御部401により実現される(但し、図柄を装飾図柄と捉えたならば図柄表示制御手段は演出制御部403により実現される)。遊技機W3における演出制御手段は、遊技機100においては例えば演出制御部403により実現される。遊技機W3における図柄は、特別図柄であると考えても良いし、特別図柄に対応する装飾図柄であると考えても良いが、以下では、説明の具体化のため、遊技機W3における図柄が特別図柄であると考えて、遊技機W3についての説明を補足する。
特別遊技は特別入賞口の開放を伴う遊技を含む。特別入賞口は大入賞口109であって良く、従って特別遊技は大入賞口109の開放を伴う遊技(例えば大当たり遊技)であって良い。この場合、判定手段における判定は、特図当たり判定を含み、更に特図図柄判定及び特図変動パターン判定を含みうる。
///変形等///
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。
また、上述の実施形態では、本発明を旧第一種タイプのパチンコ遊技機に適用した例を説明したが、本発明を、それ以外のタイプ(例えば旧一種二種混合タイプ)のパチンコ遊技機に適用しても良いし、パチンコ遊技機に分類されない、スロットマシンなどの他の遊技機に適用しても良い。パチンコ遊技機では、遊技媒体として遊技球が用いられるが、スロットマシンではコインが遊技媒体として用いられる。
また、各フローチャートに関し、上述した処理の順序は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、任意に複数の処理の実行順序を変更できる又は複数の処理を並列に実行できる。