JP2016158354A - 極異方性リング磁石、及びそれを用いた回転子 - Google Patents

極異方性リング磁石、及びそれを用いた回転子 Download PDF

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Abstract

【課題】回り止めのため断面多角形の内周面を有し、応力による割れの発生がほとんど発生しないR-T-B系極異方性焼結リング磁石、回転子を提供する。【解決手段】4極、6極、8極、10極、12極又は14極の多極異方性を有する断面円形の外周面と断面多角形の内周面とを有し、外周面の極数が前記多角形の頂点の数の整数倍であり、極数をPとした場合の内径(D1)と外径(D2)との比D1/D2が、式:D1/D2=1-K(π/P)[ただし、P=4のときKは0.51〜0.70、P=6のときKは0.57〜0.86、P=8のときKは0.59〜0.97、P=10のときKは0.59〜1.07、P=12のときKは0.61〜1.18、及びP=14のときKは0.62〜1.29である。]で表わされるR-T-B系焼結リング磁石。【選択図】図1

Description

本発明は、R-T-B系焼結磁石を用いた極異方性リング磁石、及びそれを用いた表面磁石型回転子に関する。
R-T-B系極異方性焼結リング磁石を有する表面磁石型回転子において、回転子の軸と極異方性焼結リング磁石との空回りを防止するために種々の回り止めの技術が開示されている。
特許文献1は、R-T-B系極異方性焼結リング磁石において、内周面に形成した軸線方向の溝を、ローターヨークの外周面に形成した軸線方向の突条部と嵌合させることにより、前記ローターヨークの空回りを防止する方法を開示しており、前記内周面の軸線方向の溝は、外周面側に極を有するように極異方性配向させた成形体を焼結した時に、前記成形体が収縮し、それに伴って生じる内周面の変形を利用して形成すると記載している。
しかしながら、前記内周面の溝は、外周面側に形成した極異方性配向に伴う焼結時の変形を利用して設けたものであるため、ある程度の製造誤差を含み、ローターヨークの突条部と焼結リング磁石の溝との位置がずれるおそれがある。さらに前記焼結リング磁石の内径の寸法精度を維持するために、溝部以外の内周面を研磨する工程が必要であり、コストがかかるという問題がある。またローターヨークは磁性金属であるため、必然的に慣性力が大きくなり回転停止を頻繁に行う回転子には不向きである。
特許文献2は、表面に極異方性を有するR-T-B系焼結円筒状磁石において、熱応力により発生する亀裂を防止するため、内径(D1)及び外形(D2)との比(内外径比:D1/D2)を着磁極数に応じて決定する方法を開示しており、4極の場合は0.35〜0.85、6極の場合は0.45〜0.85、8極の場合には0.55〜0.85であり、さらに極数Pが10〜48の場合は、式:D1/D2=1-K(π/P)[ただしKは1.0以上の定数]で表されると記載している。
しかしながら、特許文献2は、前述したように内外径比をレンジで示しているのみであり、実際にリング磁石を製造する場合は、内外径比が前記レンジに含まれるように、試行錯誤で数点の条件でリング磁石を作製し、最も性能の高いもの選択するといった作業が必要であり効率が悪い。また、例えば、10極や12極の極異方性磁石の場合、前記式における定数(K)を1.0〜1.5とした場合の内外径比D1/D2は、10極の場合は0.53〜0.69の範囲であり、12極の場合は0.61〜0.74の範囲となる。前記4極から8極における内外径比と、10極から12極における内外径比とを比較すると、8極と10極との間のつながりが悪く直線性に欠けている。特に多極(10極以上)にした場合の内外径比の上限が8極の場合よりも小さいのは、特許文献2に記載の磁極数が増加すると内外径比が大きくなる(肉厚は薄くなる)という説明と矛盾している。
特開2005-304178号 特開昭64-27208号
従って、本発明の目的は、回り止めのため断面多角形の内周面を有し、応力による割れがほとんど発生しないR-T-B系極異方性焼結リング磁石、及びこの磁石に樹脂スペーサを有するシャフトを設けてなる慣性力を低減できる回転子を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、外周面に4〜14極の極数を有する極異方性を有し、断面多角形の内周面を有するR-T-B系焼結リング磁石において、前記極数が前記多角形の頂点の数の整数倍であり、前記極数(P)とリング磁石内径(D1)及び外径(D2)の比(D1/D2)が式:D1/D2=1-K(π/P)[ただし、P=4のとき、Kの値は0.51〜0.70、P=6のとき、Kの値は0.57〜0.86、P=8のとき、Kの値は0.59〜0.97、P=10のとき、Kの値は0.59〜1.07、P=12のとき、Kの値は0.61〜1.18、及びP=14のとき、Kの値は0.62〜1.29である。]を満たす場合に、応力による割れの発生が著しく低減されること、及び前記外周面の隣接する二つの極(磁極)の中間位置の少なくとも一つと、前記内周面を構成する断面多角形の頂点の少なくとも一つとを周方向において一致させることで、焼結磁石成形時のリング磁石の内径側の金型形状に倣ったリング磁石の内径形状が得やすいことを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明のR-T-B系焼結リング磁石は、断面円形の外周面と、断面多角形の内周面とを有し、前記外周面に多極異方性を有するR-T-B系焼結リング磁石であって、
前記外周面の極数が前記多角形の頂点の数の整数倍であり、
前記極数をPとした場合の内径(D1:多角形に外接する円の直径)と外径(D2)との比が、式:
D1/D2=1-K(π/P)
[ただし、Kは0.51≦K≦1.29を満たす数値]
で表わされるとともに前記外周面の隣接する二つの極の中間位置の少なくとも一つと、前記内周面を構成する断面多角形の頂点の少なくとも一つとが周方向において一致していることを特徴とする。
前記断面多角形の内周面は無加工であるのが好ましい。
前記極数は前記多角形の頂点の数と同じであるのが好ましい。
前記極数が前記多角形の頂点の数の2倍であるのが好ましい。
前記式において、
P=4のとき、Kの値が0.51〜0.64、
P=6のとき、Kの値が0.57〜0.76、
P=8のとき、Kの値が0.59〜0.84、
P=10のとき、Kの値が0.59〜0.91、
P=12のとき、Kの値が0.61〜0.99、及び
P=14のとき、Kの値が0.62〜1.07
であるのがより好ましい。
本発明の回転子は、前記R-T-B系焼結リング磁石と、前記R-T-B系焼結リング磁石の軸中心に挿入された柱状のシャフトと、前記シャフトと前記R-T-B系焼結リング磁石との間を充填し、前記シャフトを前記R-T-B系焼結リング磁石に固定するための樹脂スペーサとからなり、前記シャフトが、軸方向中央部の多角柱部と前記多角柱部の軸方向両端に延設された円柱部とを有し、前記樹脂スペーサは、前記多角柱部の外周面と前記R-T-B系焼結リング磁石の内周面との間を充填するように配置されたことを特徴とする。
前記樹脂スペーサは熱可塑性樹脂からなるのが好ましい。
前記樹脂スペーサは射出成型されたものであるのが好ましい。
本発明のR-T-B系焼結リング磁石は断面多角形の内周面を有しているので、前記多角形に嵌合する断面を有する柱状のシャフトの空転が確実に防止できるとともに、応力による割れがほとんど発生しないので高い耐久性を発揮する。本発明の回転子は、断面多角形の内周面を有しているR-T-B系焼結リング磁石を使用することで、比較的軽量の材料、例えば樹脂等で構成された柱状のシャフトであっても確実に空転を防止でき、そのため慣性力を低く保つことができる。従って、回転停止を頻繁に行う回転子に好適である。
本発明の8極の極異方性を有するR-T-B系焼結リング磁石の一例を示す断面図である。 8極の極異方性を有するR-T-B系焼結リング磁石の他の一例を示す断面図である。 断面多角形の内周面を有するリング磁石の内径の定義を説明するための断面図である。 本発明の回転子の一例を示す(a)軸を含む面で切った部分断面図、及び(b)軸方向から見た模式図である。 図4のシャフトのみを抜き出して示す(a)正面図、及び(b)側面図である。 本発明の回転子の他の一例を示す軸方向から見た模式図である。 本発明の回転子のさらに他の一例を示す軸方向から見た模式図である。 本発明の回転子のさらに他の一例を示す軸方向から見た模式図である。 本発明の回転子のさらに他の一例を示す軸方向から見た模式図である。 本発明の回転子のさらに他の一例を示す軸方向から見た模式図である。 14極の極異方性及び断面十四角形の内周面を有するR-T-B系焼結リング磁石を含む回転子を示す断面図である。 14極の極異方性及び断面七角形の内周面を有するR-T-B系焼結リング磁石を含む回転子を示す断面図である。 磁場中成形装置の一例を模式的に示す断面図である。 図13のA-A断面図である。 内外径比の範囲を示すグラフである。
[1] R-T-B系極異方性リング磁石
本発明のR-T-B系極異方性リング磁石は、4極、6極、8極、10極、12極又は14極の多極異方性を有する断面円形の外周面と、断面多角形の内周面とを有し、前記外周面の極数が前記多角形の頂点の数の整数倍であり、前記極数をPとした場合の内径(D1:多角形に外接する円の直径)と外径(D2)との比が、式:
D1/D2=1-K(π/P)
[ただし、
P=4のとき、Kの値は0.51〜0.70、
P=6のとき、Kの値は0.57〜0.86、
P=8のとき、Kの値は0.59〜0.97、
P=10のとき、Kの値は0.59〜1.07、
P=12のとき、Kの値は0.61〜1.18、及び
P=14のとき、Kの値は0.62〜1.29である。]
で表わされるとともに前記外周面の隣接する二つの極の中間位置の少なくとも一つと、前記内周面を構成する断面多角形の頂点の少なくとも一つとが周方向において一致していることを特徴とする。
(1)リング磁石の形状
本発明のR-T-B系極異方性リング磁石を、図1に示す8極異方性リング磁石を例にして説明する。R-T-B系極異方性リング磁石1は、断面円形の外周面1aに複数の極2a〜2hを有する多極異方性(図では8極)であり、前記極異方性リング磁石1の内周面1bの断面は多角形(図では八角形)である。前記リング磁石1の極数は、前記多角形の頂点3a〜3hの数の整数倍であり、前記頂点の数と同じ又は2倍であるのが好ましい。本発明のR-T-B系極異方性リング磁石の極数は、4極、6極、8極、10極、12極及び14極のいずれかである。特に極数が10極、12極又は14極の場合には従来に比べて磁石の径方向の厚さを小さくすることができる。多角形の頂点の数をどのように設定するかは、極数に応じて適宜調節すればよい。前記多角形は正多角形であるのが好ましい。内周面1bの断面が正多角形であるとは、製造上の多少の誤差等を含んでも良いことを意味し、数学的に厳密な正多角形であると限定するものではない。
前記外周面の隣接する二つの極の中間位置の少なくとも一つ(例えば、中間位置200)と、前記内周面を構成する断面多角形の頂点3a〜3hの少なくとも一つ(例えば、頂点3b)とが周方向において一致しているのが好ましい。このような構成とすることにより、断面多角形の形成が容易にできる。極異方性リング磁石1内部の磁束は、例えば図1に矢印Aで示すように、1つの極(例えば極2a)から隣接する極(例えば極2b)へ向かって前記多角形の頂点3a〜3h部分をまたいで円弧状に流れる。、前記頂点3a〜3h部分によって極間を流れる磁束を妨げる様にみえるが、極異方性磁石においては磁束の多くは外周面近傍を流れるので、磁気的な効率の低下はほとんど発生しない。特に本発明で示す内外径比の範囲においては効率低下は極めて軽微である。
本発明の焼結リング磁石は、焼結時の内径形状の変形が少なく、成形時の内径側の金型形状に倣った形状になりやすい。すなわち極異方性リング磁石の極数と同じ数の頂点を有する内径多角形を磁場中圧縮成形にて作製し、さらに外周面における隣接する二つの極の中間位置と多角形の頂点とを周方向において一致させた場合には、焼結後の内径形状は成形時の内径形状に倣った形状及び傾向となる。これは、R-T-B系焼結磁石の成形時の配向方向と、前記配向方向に直交する方向とで焼結時の収縮度合いが異なることに起因している。なお本発明において、隣接する二つの極の中間位置は、設計上の極位置から導かれる位置であり、製造上発生するばらつきを含んで中間位置と呼称している。
図2に示すように、外周面11aに8つの極12a〜12hを有する極異方性リング磁石11が、断面正三角形(3つの頂点13a〜13cを有する)の内周面11bを有する場合(極数が多角形の頂点の数の整数倍でない場合)であっても回り止めの効果は有するが、極異方性リング磁石11の肉厚が厚くなり、磁石材料を効率的に使用することができない。さらには重量が重くなり慣性力が大となるため、回転停止を頻繁に行う回転機のローターとしては適さない。
R-T-B系焼結リング磁石の内周面は無加工であるのが好ましい。内周面を無加工とすることにより、内周面の研磨を省略できコストダウンに大きく寄与できる。
(2)内径と外形との比(内外径比)
本発明のリング磁石の内径(D1)と外径(D2)との比D1/D2は、リング磁石の極数Pにより、次式:
D1/D2=1-K(π/P)
[ただし、
P=4のとき、Kの値は0.51〜0.70、
P=6のとき、Kの値は0.57〜0.86、
P=8のとき、Kの値は0.59〜0.97、
P=10のとき、Kの値は0.59〜1.07、
P=12のとき、Kの値は0.61〜1.18、及び
P=14のとき、Kの値は0.62〜1.29である。]
で表される。ここで、前記内径D1は、図3に示すように、内周面1bの断面多角形に外接する円1cの直径である。Kの値が大きくなると内外径比は小さくなり、Kの値が小さくなると内外径比は大きくなる。
それぞれの極数においてKの値が前記範囲の下限を下まわると、リング磁石の肉厚が薄くなり焼結体の強度が異方性により発生する応力に負け、焼結時(焼結体が冷却される過程)に焼結体に亀裂が生じたり、またリング磁石を使用する際の発熱等により亀裂が生じたりするおそれがある。一方Kの値が上限を超えても磁石を製造することは可能であるが、リング磁石の肉厚が厚くなり過ぎると不要な(磁気特性に必要のない)磁石の量を増加させるのみであり、さらに重量増加による慣性力の増加をもたらすためモータ等の回転子としては好ましくない。
各極数において、前記Kの値から式:D1/D2=1-K(π/P)を用いて求めたD1/D2の値の範囲を表1に示す。
Figure 2016158354
極異方性焼結リング磁石の応力による割れの発生をより防止するため、また慣性力の増加を抑えるためには、
極数が4極の場合、Kの値が0.51〜0.64、
極数が6極の場合、Kの値が0.57〜0.76、
極数が8極の場合、Kの値が0.59〜0.84、
極数が10極の場合、Kの値が0.59〜0.91、
極数が12極の場合、Kの値が0.61〜0.99、及び
極数が14極の場合、Kの値が0.62〜1.07であるのが好ましい。
各極数において、前記好ましいKの値の範囲から式:D1/D2=1-K(π/P)を用いて求めた好ましいD1/D2の値の範囲を表2に示す。
Figure 2016158354
これらのD1/D2の値の範囲、及び好ましいD1/D2の値の範囲を、極数に対してプロットしたグラフを図15に示す。D1/D2の値の上限を線Aで示し、D1/D2の値の下限を線Bで示す。また好ましいD1/D2の値の上限を線Aで示し、好ましいD1/D2の値の下限を線Cで示す。すなわち、線Aと線Bとで挟まれた範囲が本発明のリング磁石における内外径比D1/D2の範囲であり、線Aと線Cとで挟まれた範囲が内外径比D1/D2の好ましい範囲である。図15から明らかなように、前記好ましい内外径比D1/D2の値は、D1/D2の値の範囲のうち数値が大きい側の範囲、すなわちリング磁石の肉厚が薄い側の範囲であり、内外径比D1/D2がこのような範囲をとることにより、応力による割れの発生が抑制できるとともに、できるだけ少ない磁石量で十分な磁気特性を発揮でき、かつ慣性力の増加をもたらさないリング磁石を得ることができる。
ただし、比較的小さな外径(外径20 mm以下)を有するリング磁石を成形する際には、前記好ましいKの値を採用すると製造効率の問題が生じてくる場合がある。例えば、同じ内外径比であっても、大きな外形のリング磁石を成形する場合に比べて、小さな外径のリング磁石を成形する場合はリング磁石の肉厚の絶対値が薄くなるため、成形用の金型キャビティのクリアランスが薄くなり、前記クリアランスへ磁粉を供給することが容易でなくなる。このため生産効率が非常に低下するといった問題が生じる。工業生産的に製造コストを考慮し一定の時間間隔で成形作業を行う必要から、小さな外径のリング磁石の製造においては、内外径比をより小さく(Kの値として前記範囲のうち大きい側の値を採用)して、リング磁石の肉厚、すなわち金型キャビティのクリアランスを厚く設定するのが好ましい。このように比較的小さな外径を有するリング磁石を成形する場合は、リング磁石の割れを防ぐとうい目的だけでなく、K値を大きめに設定することでキャビティのクリアランスを確保し磁粉のキャビティへの供給を容易にすることが必要となる。
本発明は磁極がリング磁石の軸線に平行な極異方性リング磁石のみならず、コギングトルク対策として磁極が軸線に対して角度を有する(スキューしている)極異方性リング磁石にも適用できる。
[2] 回転子
本発明の回転子20は、図4及び図5に示すように、前記R-T-B系焼結リング磁石1(図4では、断面八角形の内周面を有する8極の極異方性リング磁石)と、前記R-T-B系焼結リング磁石1に挿入された柱状のシャフト21と、前記シャフト21と前記R-T-B系焼結リング磁石1との間を充填し、前記シャフト21を前記R-T-B系焼結リング磁石1に固定するための樹脂スペーサ22とを有する。前記シャフト21は、多角柱部21aと前記多角柱部21aの軸方向両端に延設された円柱部21bとを有し、前記多角柱部21aの軸方向長さは前記R-T-B系焼結リング磁石1の軸方向長さ、及び前記樹脂スペーサ22の軸方向長さとほぼ同じであるのが好ましい。前記樹脂スペーサ22は、前記シャフト21の多角柱部21aの外周面と前記R-T-B系焼結リング磁石1の内周面1bとの間を充填するように配置される。
本発明の回転子20は、例えば図6に示すように、断面四角形の内周面を有する4極(又は8極か12極)の極異方性リング磁石1と、柱状のシャフト21と、樹脂スペーサ22とからなっても良いし、例えば図7に示すように、断面六角形の内周面を有する6極(又は12極)の極異方性リング磁石1と、柱状のシャフト21と、樹脂スペーサ22とからなっても良い。
(1) シャフト
前記シャフト21は、図5に示すように、多角柱部21aと前記多角柱部21aの軸方向両端に延設された円柱部21bとからなる。前記多角柱部21aは、シャフト21の軸方向中央部に形成され、前記樹脂スペーサ22との間で回り止めの効果を有するように断面多角形である。多角柱部21aの断面形状は特に限定されず、例えば、四角形、五角形、六角形が採用できる。またこの断面形状は、前記R-T-B系焼結リング磁石1の内周面1bの断面形状と同じであっても異なっていても良い。例えば、図8に示すように、断面八角形の内周面を有する8極の極異方性リング磁石1と、断面四角形の多角柱部21aを有するシャフト21との組み合わせでも良いし、図9に示すように、断面八角形の内周面を有する8極の極異方性リング磁石1と、断面六角形の多角柱部21aを有するシャフト21との組み合わせでも良い。
前記円柱部21bは回転子20を別の機器に接続するための部分であり。円柱状であるのが好ましい。前記多角柱部21aと円柱部21bとは一体で形成してもよいし、前記多角柱部21aの軸中心に設けた穴に前記円柱部21bを挿入して形成してもよい。
シャフト21は、リング磁石1の内径に比べて、できるだけ小さい径で構成する方が慣性力を小さくできるので好ましい。ただしシャフト21をあまり細くしすぎると回り止めの効果が得られなくなるので、回り止め効果を考慮して適宜設定する必要がある。
シャフト21の材質は、必要な強度が得られればどのようなものでもかまわず、非磁性体や磁性体を採用することができる。例えば、ラジアルリング磁石のように内径側に磁束が貫通している場合は、磁性体のシャフトを使用した方が磁気回路上効率が良いが、外周面極異方性の場合、材料の磁性非磁性を考慮する必要はない。またコストや強度の観点から鉄材を用いた場合でも、シャフト21の外径を小さくすることで慣性力を低減することが可能である。
(2) 樹脂スペーサ
前記樹脂スペーサ22は、前記多角柱部21aの外周面と前記R-T-B系焼結リング磁石1の内周面1bとの間を充填するものであり、前記シャフト21よりも軽い樹脂を用いることにより、回転子の慣性力を大きく低減することができるとともに、加熱時のシャフト21とリング磁石1との熱膨張の違いを樹脂スペーサ22が吸収することで磁石の割れを防止することができる。例えば図10に示すように、比較的径の大きな多角柱部21aを有するシャフト21を使用した場合、樹脂スペーサ22の径方向厚さ(肉厚)が薄くなるため、前記熱膨張差を吸収する効果が低減する。樹脂スペーサ22の径方向厚さは、リング磁石の径を考慮しシャフト21の径を適宜設定して決めればよい。
前記樹脂スペーサ22は、前記R-T-B系焼結リング磁石1にシャフト21を挿入した状態で熱可塑性樹脂を射出成型して形成してもよいし、あらかじめ成形した樹脂スペーサ22を、前記シャフト21の多角柱部21a及び前記R-T-B系焼結リング磁石1の内周面1bに接着剤等で接着する方法で固定しても良い。
接着による方法の場合、接着剤としては、加熱時のシャフト21とリング磁石1との熱膨張差による磁石の割れを防止するため、付加反応型のシリコン系接着剤等の硬度の低いものが望ましい。ただし付加反応型のシリコン系接着剤は、硬化触媒として白金を含有するため、例えばアミンを含有する塗装面(エポキシカチオン電着塗装等)では硬化しない場合があったり、環境によっては接着性が低下したりする場合がある。それに対して、前記射出成型により樹脂スペーサ22を形成する方法は、表面処理の選択範囲を広くできるので、本発明のR-T-B系焼結リング磁石を用いた回転子を構成する際には適した方法である。
(3) R-T-B系焼結リング磁石
本発明の回転子20には、前述の、断面円形の外周面と断面多角形の内周面とを有する多極異方性R-T-B系焼結リング磁石1を使用する。
R-T-B系焼結リング磁石1の好ましい態様としては、前記外周面の極数と前記内周面の断面多角形の頂点の数とが同じである場合が挙げられる。しかしながら、前記極数の多いR-T-B系焼結リング磁石1を採用した場合、それに伴って前記多角形の頂点の数が多くなり、内周面の断面形状が円に近くなるため、前記R-T-B系焼結リング磁石1と前記シャフト21との回り止めの効果が低減する場合がある。そのような場合は、内周面の断面形状を、極数の半分の数の頂点を有する多角形とするのが好ましい、さらに極数が多くなった場合には、極数の1/3、1/4・・・と前記多角形の頂点数を少なくしてもよい。
例えば、外周面14極の極異方性リング磁石の場合、図11に示すように、内周面の断面形状を頂点の数が14個の多角形とすると、前記断面形状が円に近くなり、回り止め効果が低減してしまう。この場合、図12に示すように、内周面の断面形状を頂点の数が7個の多角形とすることにより、磁石の使用効率はやや低下するものの使用効率の低下を最小限にしながら回り止めの効果を得ることができる。
通常、R-T-B焼結リング磁石は、焼結の後、両端面の研磨、外周面の研磨及び内周面の研磨を行うが、本発明は研磨工程において最もコストがかかる内周面の研磨を省略することによりコストダウンに大きく寄与できる。R-T-B系焼結リング磁石の内径の研磨を行わなかった場合には研磨した場合に比べて内径面の寸法精度は若干悪くなる。このような場合には、内径の形状に合わせたシャフトを選択したり、シャフトと磁石を接合する際の接着剤の厚さを厚く設定したりして対応することができる。またシャフトの直径を磁石内径より小さくし、樹脂スペーサを射出成形により形成してもよい。本発明では、磁石とシャフトの間に樹脂を射出成型することで磁石とシャフトを一体化できるので、磁石の内周面の研磨を省略することができる。
[3] 製造方法
本発明の極異方性焼結リング磁石は、R-T-Bから実質的になるのが好ましい。ここでRはYを含む希土類元素の少なくとも1種であり、Nd、Dy及びPrの少なくとも1種を必ず含むのが好ましく、Tは遷移金属元素の少なくとも1種であり、Feであるのが好ましい。Bはホウ素である。R-T-B系焼結リング磁石は、24〜34質量%のR、0.6〜1.8質量%のB、及び残部Feの組成を有するものが好ましい。R量が24質量%未満では、残留磁束密度Br保磁力iHcが低下する。R量が34%超では焼結体内部の希土類に富む相の領域が多くなるので残留磁束密度Brが低下し、かつ組織形態も粗大化して耐食性が低下する。B量が0.6質量%未満の場合、主相であるR2Fe14B相の形成に必要なBが不足し、軟磁性的な性質を有するR2Fe17相が生成し保磁力が低下する。一方B量が1.8質量%を超えると、非磁性相であるBに富む相が増加して残留磁束密度Brが低下する。Feはその一部がCoで置換されていても良く、また、3質量%以下程度のAl、Si、Cu、Ga、Nb、Mo、W等の元素を含んでいても良い。
(1)磁粉の準備
磁粉の粉砕は、粗粉砕と微粉砕とに分けて行うのが好ましい。R、T、Bから実質的になる原料合金の粗粉砕は、スタンプミル、ジョークラッシャー、ブラウンミル、ディスクミル、水素粉砕等で行うのが好ましく、微粉砕は、ジェットミル、振動ミル、ボールミル等で行うのが好ましい。いずれも酸化を防ぐために、有機溶媒や不活性ガスを用いて非酸化雰囲気中で行うのが好ましい。粉砕粒度は2〜8μm(F.S.S.S.)が好ましい。2μm未満では磁粉の活性が高く酸化が激しく起こるため焼結時の変形が大であり、磁気特性も悪化する。8μm超では焼結後の結晶粒径が大きくなり容易に磁化反転が起こり、保磁力の低下を招く。
(2)成形
R-T-B系極異方性焼結リング磁石の成形は、例えば図13に示すような磁場中成形装置100を用いて行う。磁場中成形装置100は、磁性体からなるダイス101と、ダイスの環状空間内に同心状に配置された断面多角形の非磁性体からなるコア102とを有し、ダイス101は支柱111,112により支持され、コア102及び支柱111、112はいずれも下部フレーム108により支持されている。ダイス101とコア102の間の成形空間103内に筒状の非磁性体からなる上パンチ104と同様に筒状の非磁性体からなる下パンチ107とがそれぞれ嵌入される。なお上パンチ104と下パンチ107は外周面側が円形であり、内周面側はコア102の形状に対応する多角形である。下パンチ107は基板113に固着され、一方上パンチ104は上部フレーム105に固定されている。上部フレーム105及び下部フレーム108はそれぞれ上部油圧シリンダー106及び下部油圧シリンダー109と連結している。
図14は図13のA-A断面を示す。円筒状のダイス101の内面には複数の溝117が形成されており、各溝117には磁場発生コイル115が埋設されている。ダイス101の内面には溝を覆うように環状の非磁性体の環状スリーブ116が設けられている。環状スリーブ116とコア102の間が成形空間103である。図14において、各溝117内の磁場発生コイル115は、電流が紙面に対して垂直方向に流れるように配置され、周方向に隣り合うコイルの電流の向きが交互に逆向きになるように接続されている。
磁場発生コイル115に電流を流すと、成形空間103に矢印Aで示すような磁束の流れが生じ、磁束が環状のスリーブにあたる点(矢印の始点及び終点)に、円周方向に順にS、N、S、N・・・と極性が交互に変わる磁極(図では8極)が形成される。このとき、磁場発生コイル115によって形成される磁極の位置と、内径側のコア102の多角形の頂点の位置は周方向でほぼ一致するように磁場発生コイル115とコア102とを配置する。
R-T-B系焼結磁石は磁粉の配向方向により焼結時の収縮度合いが異なる。極異方性リング磁石の場合、内径及び外径とも円形のキャビティを使用して磁石を製造すると、焼結後に外径側は極の位置が平坦になり極間が相対的に出っ張る形(極間に頂点を有する多角形)となり、内径側は外径側の変形に対応した多角形、又は外径側で出っ張った部分にくぼみを有する円形となる。従って本発明においては、コア102の多角形の頂点は隣接する二つの磁極の中間位置と一致するように配置する。
磁粉を配向させるために成形空間103に印加する磁場の強さは、好ましくは159 kA/m以上であり、より好ましくは239 kA/m以上である。配向磁場の強さが159 kA/m未満では、磁粉の配向が不十分であり良好な磁気特性が得られない。成形圧力は0.5〜2 ton/cm2が望ましい。0.5 ton/cm2未満では成形体の強度が弱くなりこわれやすい。また2 ton/cm2超では磁粉の配向が乱れ、磁気特性が低下する。
(3)焼結
焼結は、真空又はアルゴン雰囲気中で、1000〜1150℃で行うのが好ましい。1000℃未満では焼結不足により、必要とされる密度が得られず、磁気特性が低下する。1150℃超では過焼結により、変形や磁気特性の低下が発生する。
焼結は、Moを用いた耐熱容器中にMo板を入れその上に成形体を置き行う。Mo板への焼結体の焼き付きを防止するために、Mo板の表面粗さを機械加工等により高め、成形体との接触面積を減らすのが望ましい。Mo板が圧延材で表面粗さが低い場合、焼結体とMo板の焼き付きが発生しやすく、さらに焼結に伴う収縮の過程で焼結磁石に変形が生じる場合がある。前記機械加工としては、ブラスト処理が好ましい。ブラスト後のMo板の表面粗さ(JISR6001-1983)はRmaxで5μm〜100μmが好ましく、7μm〜50μmがより好ましく、10μm〜30μmがさらに好ましい。5μm未満では、焼結体とMo板の焼き付きが発生しやすく、焼結後の磁石が変形する。100μm超では、収縮の過程でMo板に焼結体が引っかかり変形が発生する。Mo板に酸化ネオジム等を塗布し焼結時の焼結体とMo板の焼き付き防止とすることもできる。
(4)その他の工程
焼結の後、前記焼結体に熱処理を施すのが好ましい。熱処理は、後述の加工前に行って
も良いし加工後に行っても良い。
得られた焼結体は、必要に応じて要求される寸法に外周面、内周面及び端面を加工する。加工は外径研磨機、内径研磨機、平面研磨機又は姿加工機等の既存の設備を適宜使用できる。加工後のメッキ、塗装、アルミの真空蒸着、化成処理等の表面処理を必要に応じて行うことができる。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
前記製造法に準じて、図13及び図14に示す磁場中成形装置を用いて、23.5質量%のNd、2.2質量%のDy、6.5質量%のPr、1.0質量%のB、残部Fe及び不可避不純物、並びに微量の添加元素としてAl,Nb及びGaからなる組成を有し、外周面に8極を有する極異方性リング磁石焼結体を10個作製した。さらに極数に応じて磁場中成形装置の構成を変更した以外、前記8極異方性リング磁石焼結体と同様にして、4極、6極、10極、12極及び14極の極異方性リング磁石焼結体を各10個ずつ作製した。なお、各極数の極異方性リング磁石を製造するための磁場中成形装置は、リング磁石の極数に応じた磁場発生装置を備え、リング磁石の極数と同数の頂点を有する正多角形の断面形状を有するコアを、正多角形の頂点位置が隣接する二つの磁極の中間位置に一致するように配置したものを使用した。
焼結後のリング磁石は、外径を取り代0.5 mmで研磨した後、両端面を平面研磨した。内径面の研磨は行っていない。各リング磁石の内外径比は表3の通りであった。
Figure 2016158354
外径研磨後のリング磁石の亀裂の有無を確認したところ、すべての磁石において亀裂の発生はなかった。
比較例1
磁場中成形装置のコアの外径を変更して、得られるリング磁石の内外径比を表4に示すように変更した以外は実施例1と同様にして4極、6極、8極、10極、12極及び14極の極異方性リング磁石焼結体を作製した。
Figure 2016158354
外径研磨後のリング磁石の亀裂の有無を確認したところ、すべての条件で10個中1〜7個の磁石に亀裂が発生していた。
比較例2
磁場中成形装置のコアの外径を変更して、得られるリング磁石の内外径比を表5に示すように変更した以外は実施例1と同様にして4極、6極、8極、10極、12極及び14極の極異方性リング磁石焼結体を作製した。
Figure 2016158354
外径研磨後のリング磁石の亀裂の有無を確認したところ、すべての磁石において亀裂の発生はなかった。しかしこの磁石は内外径比が小さく重量が重いため、小さな慣性力を求められる回転機の回転子としては不向きである。
符号の説明
1・・・R-T-B系極異方性リング磁石
1a・・・外周面
1b・・・内周面
2a〜2h・・・極
3a〜3h・・・頂点
11・・・極異方性リング磁石
11a・・・外周面
11b・・・内周面
12a〜12h・・・極
13a〜13c・・・頂点
21・・・シャフト
21a・・・多角柱部
21b・・・円柱部
100・・・磁場中成形装置
101・・・ダイス
102・・・コア
103・・・成形空間
104・・・上パンチ
105・・・上部フレーム
106・・・上部油圧シリンダー
107・・・下パンチ
108・・・下部フレーム
109・・・下部油圧シリンダー
111,112・・・支柱
113・・・基板
115・・・磁場発生コイル
116・・・環状スリーブ
117・・・溝
200・・・中間位置

Claims (8)

  1. 断面円形の外周面と、断面多角形の内周面とを有し、前記外周面に4極、6極、8極、10極、12極又は14極の極数を有する極異方性R-T-B系焼結リング磁石であって、
    前記極数が前記多角形の頂点の数の整数倍であり、
    前記極数をPとした場合の内径(D1:多角形に外接する円の直径)と外径(D2)との比が、式:
    D1/D2=1-K(π/P)
    [ただし、
    P=4のとき、Kの値は0.51〜0.70、
    P=6のとき、Kの値は0.57〜0.86、
    P=8のとき、Kの値は0.59〜0.97、
    P=10のとき、Kの値は0.59〜1.07、
    P=12のとき、Kの値は0.61〜1.18、及び
    P=14のとき、Kの値は0.62〜1.29である。]
    で表わされるとともに前記外周面の隣接する二つの極の中間位置の少なくとも一つと、前記内周面を構成する断面多角形の頂点の少なくとも一つとが周方向において一致していることを特徴とするR-T-B系焼結リング磁石。
  2. 請求項1に記載のR-T-B系焼結リング磁石において、前記断面多角形の内周面が無加工であることを特徴とするR-T-B系焼結リング磁石。
  3. 請求項1又は2に記載のR-T-B系焼結リング磁石において、前記極数が前記多角形の頂点の数と同じであることを特徴とするR-T-B系焼結リング磁石。
  4. 請求項1又は2に記載のR-T-B系焼結リング磁石において、前記極数が前記多角形の頂点の数の2倍であることを特徴とするR-T-B系焼結リング磁石。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のR-T-B系焼結リング磁石において、
    P=4のとき、Kの値が0.51〜0.64、
    P=6のとき、Kの値が0.57〜0.76、
    P=8のとき、Kの値が0.59〜0.84、
    P=10のとき、Kの値が0.59〜0.91、
    P=12のとき、Kの値が0.61〜0.99、及び
    P=14のとき、Kの値が0.62〜1.07
    であることを特徴とするR-T-B系焼結リング磁石。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のR-T-B系焼結リング磁石と、前記R-T-B系焼結リング磁石の軸中心に挿入された柱状のシャフトと、前記シャフトと前記R-T-B系焼結リング磁石との間を充填し、前記シャフトを前記R-T-B系焼結リング磁石に固定するための樹脂スペーサとからなり、前記シャフトが、軸方向中央部の多角柱部と前記多角柱部の軸方向両端に延設された円柱部とを有し、前記樹脂スペーサは、前記多角柱部の外周面と前記R-T-B系焼結リング磁石の内周面との間を充填するように配置されたことを特徴とする回転子。
  7. 請求項6に記載の回転子において、前記樹脂スペーサは熱可塑性樹脂からなることを特徴とする回転子。
  8. 請求項7に記載の回転子において、前記樹脂スペーサは射出成型されたものであることを特徴とする回転子。
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