JP2016157673A - コネクタの防水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジング同士の嵌合時におけるコネクタの塑性変形を防ぐことにより防水性能の向上を図るとともに、コネクタの小型化を可能とするコネクタの防水構造を提供すること。
【解決手段】互いに嵌合する一対のハウジング17,19にそれぞれ形成された端子が収容されるキャビティ29,69の開口同士の隙間を水封する。一対のハウジングの開口端は、周縁に互いに嵌合される樹脂製の環状部材51,81を備えており、いずれか一方の環状部材は一対のハウジングの嵌合時に先端部が相手方の環状部材の内周面又は外周面に押圧される形状に形成される。この内周面又は外周面は、先端から奥に向かって肉厚が次第に厚くなるように傾斜して形成される。
【選択図】図6

Description

本発明は、コネクタの防水構造に関する。
従来、自動車等には、電線間を接続する防水コネクタが搭載されている。例えば、雌端子を収容可能なキャビティが形成された筒状のインナーハウジングとインナーハウジングを包囲する筒状のアウタハウジングとを有する雌コネクタと、雄端子を収容可能なキャビティが形成された筒状の雄ハウジングを有する雄コネクタとを備え、両コネクタを嵌合させて形成されるコネクタが知られている。
この種のコネクタには、雌コネクタのインナーハウジングの外周面に環状のゴムパッキンが装着されている。両コネクタが嵌合すると、雌コネクタのインナーハウジングとアウタハウジングとの隙間に、雄ハウジングが挿入され、インナーハウジングの外周面と雄ハウジングの内周面にそれぞれパッキンが密着することで、キャビティ間の隙間に水が侵入するのを防いでいる。
ところが、この種の防水構造は、雌コネクタの内部にパッキンを装着するための空間が必要になるため、コネクタの外径寸法が大きくなるという問題がある。これに対し、パッキンを使用しない防水構造として、例えば、雌ハウジングの奥側の内面に弾力性を有する樹脂製のシール板を設け、両コネクタの嵌合時に、雄ハウジングの嵌合方向の筒先端を全周にわたって雌ハウジングの環状のシール板に突き当てて、水の侵入を防ぐ構造が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2013−229168号公報
しかしながら、特許文献1の防水構造によれば、シール板に雄ハウジングを突き当てたときに、両ハウジングの少なくとも一方に過大な負荷が生じることがある。例えば、一方のハウジングに所定以上の寸法誤差が生じていたり、雄ハウジングとシール板との隙間に異物等が付着している状態で、シール板に雄ハウジングが押し付けられると、雄ハウジングが弾性限界を超えて塑性変形し、防水性能が低下するおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ハウジング同士の嵌合時におけるコネクタの塑性変形を防ぐことにより防水性能の向上を図るとともに、コネクタの小型化を可能とするコネクタの防水構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のコネクタの防水構造は、互いに嵌合する一対のハウジングにそれぞれ形成された端子が収容されるキャビティの開口に水が浸入するのを防止するコネクタの防水構造において、一対のハウジングは、それぞれ開口を包囲する樹脂製の環状部材が突出して形成され、いずれか一方の環状部材は、一対のハウジングの嵌合時に相手方の環状部材の内周面又は外周面に押圧される形状に形成され、内周面又は外周面は、先端から奥に向かって肉厚が次第に厚くなるように傾斜して形成されることを特徴とする。
これによれば、一方のハウジングの環状部材は、他方のハウジングの環状部材の内周面又は外周面の傾斜面に押圧されて弾性変形し、このとき発生した弾性変形の復元力によって他方のハウジングの環状部材の内周面又は外周面を押圧する。これにより、一対のハウジングは、環状部材同士が弾性限度内で互いに押し付け合って密着されるから、コネクタを塑性変形させることなく、開口に水が浸入するのを防ぐことができ、コネクタの防水性能の向上を図ることができる。また、環状部材同士を直接接触させることにより、ゴムパッキンを設けるスペースが不要になるから、コネクタの小型化を実現できる。
この場合において、いずれか一方の環状部材は、相手方の環状部材と対向する面の先端部が相手方の環状部材と離れる方向に傾斜して形成されていてもよい。このように一方の環状部材の先端部を傾斜させることで、先端部には、全周方向にわたって角部が形成されるから、例えば一方の環状部材が相手方の環状部材に対して傾いて当接されても、環状部材同士を全周にわたって均一に接触させることができる。
また、いずれか一方の環状部材は、一対のハウジングの嵌合時に先端部が相手方の環状部材が形成されるハウジングと当接するように形成されていてもよい。これによれば、一方の環状部材の先端部が相手側のハウジングと当接することで、両環状部材の相対的な移動を規制することができるから、環状部材同士の過剰な押し込みによる損傷等を防ぐことができる。
また、本発明のコネクタの防水構造は、上記に代えて、互いに嵌合する一対のハウジングにそれぞれ形成された端子が収容されるキャビティの開口に水が浸入するのを防止するコネクタの防水構造において、一対のハウジングは、それぞれ開口を包囲する樹脂製の環状部材が突出して形成され、いずれか一方の環状部材は、一対のハウジングの嵌合時に相手方の環状部材の内周面又は外周面に押圧される形状に形成され、内周面又は外周面は、先端から奥に向かう途中に、奥側に向かって肉厚が次第に厚くなる傾斜面を有して形成されていてもよい。
これによれば、相手方の環状部材の先端から奥に向かう途中に傾斜面が形成されるから、一方の環状部材が相手方の環状部材の傾斜面に当接するまでは、両方の環状部材の間に摩擦が生じない。したがって、一対のハウジングの嵌合時において、一方のハウジングを相手方のハウジングに押し込むときの嵌合負荷を軽減することができるから、コネクタの組立作業性を高めることができる。
この場合において、一方の環状部材は、一対のハウジングの嵌合時に傾斜面と対応する傾斜面が形成されていてもよい。
これによれば、一方の環状部材の傾斜面を相手方の環状部材の傾斜面に押し付ける格好で当接させることができるから、一方の環状部材が相手方の環状部材を押し付けたときの過剰な変形を防ぐことができ、該環状部材の塑性変形や破損を防ぐことができる。
本発明によれば、ハウジング同士の嵌合時におけるコネクタの塑性変形を防ぐことにより防水性能の向上を図るとともに、コネクタの小型化を可能とするコネクタの防水構造を提供することができる。
第1の実施形態のコネクタの分解斜視図である。 図1のコネクタを雌コネクタの背面側からみた図である。 雄コネクタの外観斜視図である。 図3の雄コネクタを構成する雄ハウジングの正面図である。 雌コネクタの外観斜視図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図6の部分拡大図である。 雄コネクタと雌コネクタの嵌合前の動作図である。 第2の実施形態の要部拡大図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明が適用されるコネクタの防水構造の第1の実施形態について図1乃至図8を参照して説明する。本実施形態では、自動車等に搭載される防水仕様のコネクタを例に説明するが、本発明のコネクタは、他の用途のコネクタにも適用することができる。
本実施形態のコネクタ11は、図1及び図2に示すように、雄コネクタ13と雌コネクタ15から構成され、雄コネクタ13の雄ハウジング17と雌コネクタ15の雌ハウジング19とを互いに嵌合させて、雄ハウジング17に収容された雄端子21と雌ハウジング19に収容された雌端子23とを電気的に接続するものである。雄端子21には、電線25が接続され、雌端子23には、電線27が接続されている。雌ハウジング19は、雄ハウジング17の内側に嵌め込まれて、ロックされるようになっている。本実施形態では、各コネクタに2本ずつ端子を収容する例を説明するが、端子の収容数は2本に限定されるものではない。なお、以下の説明では、図1のX方向を前後方向、Y方向を幅方向、Z方向を高さ方向とし、両コネクタの嵌合方向をそれぞれ前方として定義し、図1の上側を上方として定義する。
雄コネクタ13は、図1に示すように、絶縁性の合成樹脂で円筒状に形成された雄ハウジング17と、雄ハウジング17に後方から収容される雄端子21とを有している。雄ハウジング17は、図6に示すように、雄端子21が収容される雄端子収容室29(キャビティ)が形成された筒状の基部31と、基部31から後方に突出する電線保持部33と、基部31から前方に突出するフード部35とを一体的に備えて形成される。フード部35は、基部31の周壁と連なる周壁を有して形成され、軸方向と直交する断面が幅方向を長手とする長円形の円筒状に形成される。
フード部35の内壁には、図3に示すように、軸方向に延びる案内溝37が形成される。フード部35の前端面と面一で板状に立ち上がる壁部39には、一対の第1切り欠き部41と、一対の第1切り欠き部41の内側に形成された第2切り欠き部43が設けられる。
雄端子収容室29は、2個の雄端子21を互いに図示しない隔壁で仕切って収容し、雄端子収容室29の内部に延出させた図示しないランスを各雄端子21に係合させて、設定位置に保持するようになっている。雄端子収容室29は、図4及び図6に示すように、フード部35に包囲された基部31の前端面45に開口する開口47と、電線保持部33を軸方向に貫通する貫通孔49とを連通させて形成される。フード部35の内側には、基部31の開口47の周縁から開口47を包囲するように前方に突出する円筒状の雄側環状部材51が設けられる。
雄ハウジング17は、図3に示すように、外面に沿って軸方向の前方に片持ち状に伸延されたロックアーム53を有している。ロックアーム53は、基部31の幅方向の両側面から上方に立設する一対の壁部55にそれぞれ支持された2つの脚部57と、これらの脚部57を幅方向に連ねた基端部59と、基端部59から前方に伸延するアーム部61とを有して形成される。
ロックアーム53は、基端部59を支点として、アーム部61の前端部が水平方向から上方に変位可能になっている。アーム部61の前端下部には、図6に示すように、下方に突出するロック部63が設けられる。壁部55は、図3に示すように、ロックアーム53を包囲して、雄ハウジング17の基部31からフード部35の壁部39にわたって設けられる。ロックアーム53の上端面は、壁部39,55の上端面と同じ高さか、それよりも低い高さに設定されている。
雄端子21は、図1に示すように、導電性の金属板材等で形成され、電線25の芯線を圧着接続する電線接続部65と、雌端子23と接続される雄タブ67とを一体的に備えている。雄タブ67は、前後方向に延在して棒状に形成され、雄端子収容室29の設定位置に雄端子21が保持された状態で、前端面45から突出され、雄側環状部材51の前端よりも前方に延びて設けられる。
一方、雌コネクタ15は、図1に示すように、絶縁性の合成樹脂で円筒状に形成された雌ハウジング19と、雌ハウジング19に後方から収容される雌端子23とを有している。雌ハウジング19は、図5及び図6に示すように、軸方向と直交する断面が雄ハウジング17のフード部35の内周面と略相似形に形成され、雌端子23が挿入される2個の雌端子収容室69(キャビティ)が形成された基部71と、基部71から後方に突出する電線保持部73とを一体的に備えて形成される。雌端子収容室69は、2個の雌端子23を互いに図示しない隔壁で仕切って形成され、雌端子収容室69の内部に延出させた図示しないランスを各雌端子23に係合させて、設定位置に保持するようになっている。
雌端子収容室69は、図5及び図6に示すように、基部71の前端面75に開口する開口77と、電線保持部73を軸方向に貫通する貫通孔79とを連通させて形成される。基部71には、開口77の周縁から開口77を包囲するように前端面75から前方に突出する円筒状の雌側環状部材81が設けられる。雌側環状部材81は、基部71の外周面を段付き状に小さくした外周面81aを有して形成される。
雌ハウジング19には、図5に示すように、基部71の上面から軸方向に延びる一対の突条部83と、図6に示すように、基部71の下面から軸方向に延びる段差部85が設けられる。一対の突条部83は、幅方向に離れて設けられ、それぞれ、雄ハウジング17の内周面に当接可能になっている。一対の突条部83の内側には、上方に突出する係止部87が設けられる。係止部87は、前方の基部71に向かって下方に傾斜する傾斜面89が設けられ、両ハウジングの嵌合時には、雄ハウジング17のロックアーム53を傾斜面89に沿って押し上げるようになっている。
雌端子23は、図1に示すように、導電性の金属板材等で形成され、電線27の芯線を圧着接続する電線接続部91と、雄端子21の雄タブ67が挿入接続される角筒状の電気接触部93とを一体的に備えている。電気接触部93は、雌端子23が雌端子収容室69の設定位置に保持された状態で、基部71の開口77と面一又は開口77から設定距離だけ後退させた位置に先端部が設けられる。
次に、本実施形態の特徴構成について説明する。本実施形態では、雄ハウジング17と雌ハウジング19との嵌合時において、雌側環状部材81が雄側環状部材51の内部に嵌め込まれるようになっている。図7は、図6の枠内を拡大した図である。雄側環状部材51は、雄ハウジング17の基部31の開口47の周縁から円筒状に伸延され、雌側環状部材81と比べると、比較的弾力性を有して形成される。雄側環状部材51は、雄ハウジング17の軸方向と直交する断面が幅方向を長手とする長円形の円筒状に形成され、雄ハウジング17の軸と平行に延びる内周面95及び外周面97を有して、軸方向に肉厚が均一に設定されている。雄側環状部材51の先端内周面には、対向する雌側環状部材81と離れる方向に傾斜して、前方に末広がりとなる傾斜面99が形成される。傾斜面99は、雌側環状部材81を雄側環状部材51の内部に案内するようになっている。
雌側環状部材81は、雌ハウジング19の基部71の開口77の周縁から円筒状に伸延された樹脂製の部材であり、雄側環状部材51よりも高い剛性を有して形成される。雌側環状部材81は、雌ハウジング19の軸と平行な内周面101と、雄側環状部材51の内周面95と対応する形状に形成され、前端から後端に向かって肉厚が次第に厚くなるように末広がりに傾斜して形成された外周面103とを有している。本実施形態では、雌側環状部材81の前端面75から軸方向に突出する突出量は、雄側環状部材51の前端面45から軸方向に突出する突出量よりも短く設定されている。
本実施形態では、雄側環状部材51の高さ方向に対向する内周面95間の内法寸法をL1、雌側環状部材81の高さ方向に対向する外周面103間の前端部及び後端部の外法寸法を、それぞれL2、L3としたときに、少なくともL2よりも大きいL3が、L1よりも大きく設定され、具体的には、L2<L1<L3の寸法関係となっている。この寸法関係は、雄側環状部材51と雌側環状部材81の全周にわたって設定される。このため、雄側環状部材51は、雌側環状部材81が挿入されるに従って、前端部の内周面95が雌側環状部材81の外周面103に押圧されるようになっている。
次に、両ハウジングの組立方法及び嵌合動作の一例を説明する。まず、図1に示すように、雄ハウジング17の雄端子収容室29に対して、ゴム栓105を装着した電線25が接続された雄端子21をゴム栓105とともに収容する。また、雌ハウジング19の雌端子収容室69に対して、ゴム栓107を装着した電線27が接続された雌端子23をゴム栓107とともに収容する。この状態で、図8の矢印で示すように、雌コネクタ15の雌ハウジング19を雄コネクタ13の雄ハウジング17に挿入する。
雌ハウジング19を雄ハウジング17に挿入すると、雌ハウジング19の一対の突条部83がそれぞれ雄ハウジング17の第1切り欠き部41を通過するとともに、雌ハウジング19の係止部87が雄ハウジング17の第2切り欠き部43を通過する。また、雌ハウジング19の段差部85が、雄ハウジング17の案内溝37に沿って案内される。
続いて、雌ハウジング19の挿入が進むと、雌ハウジング19の係止部87の傾斜面89に沿って、雄ハウジング17のロックアーム53が係止部87に乗り上げて、アーム部61が上方に撓み変形する。そして、アーム部61のロック部63が係止部87を乗り越えたところで、アーム部61が弾性復帰する。これにより、係止部87がロック部63に係止されて、両ハウジングが正規の嵌合状態でロックされる。
一方、雄側環状部材51に挿入された雌側環状部材81は、図7に示すように、雄側環状部材51の内周面を全周にわたって押圧する状態で停止される。この押圧によって、雄側環状部材51は、先端部が外側に広がるように弾性変形するが、この弾性変形による復元力が、雌側環状部材81の外周面103を押圧する。したがって、雄側環状部材51の前端部と雌側環状部材81の後端部は、弾性的に全周にわたって互いに水密に当接された状態となり、雄コネクタ13の開口47と雌コネクタ15の開口77との隙間がシールされる。なお、両ハウジングの嵌合時には、雄側環状部材51の先端面が雌ハウジング19側と非接触となり、雌側環状部材81の先端面が雄ハウジング17側と非接触となっている。
また、雄側環状部材51は、先端内周面に傾斜面99を形成することで、内周面には、全周にわたって傾斜面99の後端の角部99aが形成される。これにより、例えば、雄側環状部材51と雌側環状部材81が傾いた状態で当接されたとしても、角部99aが雌側環状部材81の外周面と当接することで、両環状部材51,81は、全周にわたって確実に当接される。
上述したように、本実施形態では、雄コネクタ13と雌コネクタ15との嵌合時において、弾力性を有する雄側環状部材51の先端部が、比較的剛性の高い雌側環状部材81によって内側から押圧されて弾性範囲内で押し広げられるから、雄側環状部材51と雌側環状部材81を塑性変形させることなく、雄側環状部材51と雌側環状部材81との隙間のシール性を高めることができ、その結果、これらの内側に位置する開口47,77に水が浸入するのを防ぎ、コネクタ11の防水性能の向上を図ることができる。また、雄側環状部材51と雌側環状部材81とを直接接触させてシールすることで、水密性を高めるためのゴムパッキン等が不要になるから、コネクタ内部の空間を小さく設定することができ、コネクタ11の小型化及び低コスト化を図ることができる。
また、雄側環状部材51は、弾力性(バネ性)を有して形成されるとともに、全周にわたって雌側環状部材81に押圧されるから、過大な変形が抑制され、コネクタ11の塑性変形や破損を防ぐことができる。更に、コネクタ11に伝播された振動によって、両環状部材51,81間の距離等が変位したとしても、雄側環状部材51は、雌側環状部材81との接触状態を維持しながら弾性変形することで、振動を吸収することができるから、振動に伴うコネクタ11の経時劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態では、雄ハウジング17に雌ハウジング19を挿入する際に、一対の突条部83がそれぞれ雄ハウジング17の内周面に当接されるとともに、段差部85が雄ハウジング17の案内溝37に沿って案内される。これにより、雄ハウジング17と雌ハウジング19との相対的な位置ずれが抑制され、雌側環状部材81を雄側環状部材51の設定位置に接触させることができるから、両環状部材51,81の密着性を高め、防水性を安定させることができる。
以上、本発明の実施形態を図面により詳述してきたが、上記の実施形態は本発明の例示にしか過ぎないものであり、請求項に記載された範囲内において変更・変形することが可能である。
例えば、本実施形態では、雄コネクタ13と雌コネクタ15との嵌合時において、雄側環状部材51に挿入された雌側環状部材81の前端部を雄ハウジング17の前端面45と非接触となるように設定し、且つ、雄側環状部材51の前端部を雌ハウジング19の前端面75と非接触となるように設定する例を説明したが、いずれか一方の環状部材の先端部が相手側のハウジング(例えば、前端面45,75)と当接するように形成することもできる。これによれば、いずれか一方の環状部材の先端部が相手側のハウジングと当接することでストッパとして機能するため、雄側環状部材51と雌側環状部材81との相対移動を停止させて、環状部材同士の過剰な押し込みによる損傷等を防ぐことができる。また、両環状部材の接触面積を増やすことができるから、防水性を高めることもできる。
また、本実施形態では、雌側環状部材81が雄側環状部材51の内周面を全周にわたって押圧する例を説明したが、これに代えて、雌側環状部材81が雄側環状部材51の外周面を全周にわたって押圧するように構成することもできる。この場合、雌側環状部材81の内周面には、先端から奥に向かって肉厚が次第に厚くなるように傾斜する末広がりの傾斜面を形成する。このように形成すれば、雄側環状部材51は、雌側環状部材81が近づくにつれて、前端部の外周面97が雌側環状部材81の傾斜する内周面101に押圧されるから、本実施形態と同様の効果を得ることができる。この場合においても、雌側環状部材81の先端内周面には、上記の傾斜面99に対応する傾斜面が形成されていることが好ましい。
また、上記のように雌側環状部材81の内周面や外周面に傾斜面を形成することに代えて、雄側環状部材51の内周面や外周面に傾斜面を形成することもできる。例えば、雄側環状部材51を先端から奥に向かって肉厚が次第に厚くなるように形成し、雌側環状部材81の先端部が雄側環状部材51の傾斜面を押圧するように形成する。このように構成しても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明が適用される第2の実施形態について図面を参照して説明する。ただ、本実施形態は、第1の実施形態と基本的に同様である。したがって、以下では、本実施形態の特徴的な構成についてだけ説明し、第1の実施形態と共通の構成については説明を省略する。
図9は、図7に対応する本実施形態の要部の拡大図である。本実施形態のコネクタの防水構造が第1の実施形態のコネクタの防水構造と相違する点は、図7に示すように、雌側環状部材111の外周面113の前端(先端)から後方(奥)に向かう途中に形成された傾斜面115に雄側環状部材117の内周面119が押圧されることにある。すなわち、第1の実施形態は、雌側環状部材81の外周面103の前端から後端まで連続して緩やかな傾斜面が形成されているのに対し、本実施形態では、外周面113の軸方向の一部に、急激に立ち上がる段付き状の傾斜面115が形成される。
本実施形態の雄側環状部材117は、雄ハウジング17の軸方向と直交する断面が幅方向を長手とする長円形の円筒状に形成され、雄ハウジング17と雌ハウジング19との嵌合時において、雌側環状部材111の外周面113に押圧される内周面119を有している。雄側環状部材117の内周面119は、雄側環状部材117の外周面121と同様に雄ハウジング17の軸方向と平行に延びて形成され、さらに、軸方向の途中から前端に向かって末広がりに傾斜する傾斜面123を有している。
雌側環状部材111は、雄側環状部材117よりも高い剛性を有している。雌側環状部材111は、雄側環状部材117の内周面119に対応する外周面113を有しており、その外周面113の前端から後方に向かう途中には、後方に向かって肉厚が次第に大きくなる環状の傾斜面115が形成される。すなわち、雌側環状部材111は、全周方向にわたって、傾斜面115を介して軸方向に段付き状に形成される。この傾斜面115は、図9に示すように、第1の実施形態の雌側環状部材81の外周面103の傾斜角度(図7参照)よりも大きく設定され、且つ、雄ハウジング17と雌ハウジング19との嵌合時に、雄側環状部材117の傾斜面123と対応する位置に形成される。なお、傾斜面115及び傾斜面123は、それぞれ、平面状に形成されているが、断面がR状に形成されていてもよい。
本実施形態によれば、雌側環状部材111が雄側環状部材117に挿入されたとき、雄側環状部材117の傾斜面123が、雌側環状部材111の傾斜面115に全周にわたって押圧される。すなわち、雄側環状部材117は、傾斜面123が雌側環状部材111の傾斜面115に乗り上げることで、弾性的に外側に押し広げられる。この場合、傾斜面115は、雌側環状部材111の前端から後方に向かう途中から急激に立ち上げられた結果、雌側環状部材111の外周面113が雄側環状部材117の内周面119と接触する領域が制限されるから、雄側環状部材117が雌側環状部材111に押圧される単位面積当たりの押圧力を高めることができ、開口47,77に水が浸入するのを確実に防ぐことができる。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、コネクタ11の塑性変形を防止することによりコネクタ11の防水性能の向上を図るとともに、コネクタの小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態では、雌側環状部材111の前端から後方に向かう途中に傾斜面115が形成されるから、傾斜面115に雄側環状部材117が当接するまでは、雌側環状部材111と雄側環状部材117との間に摩擦が生じない。したがって、雄ハウジング17と雌ハウジング19との嵌合時において、雌ハウジング19を雄ハウジングに挿入するための挿入負荷を軽減することができ、コネクタ11の組立作業性を高めることができる。
また、本実施形態の雄側環状部材117は、雌側環状部材111の傾斜面115と当接する傾斜面123を有して形成されるから、傾斜面123が傾斜面115を押し付ける格好で当接される。これにより、雄側環状部材117は、傾斜面115の傾き角度が大きく設定されていても、傾斜面115に沿って滑らかに移動できる。したがって、雄側環状部材117と雌側環状部材111との接触時の塑性変形や損傷を防ぐことができ、しかも、雄ハウジング17を雌ハウジング19に挿入する際の挿入負荷を軽減することができる。なお、雄側環状部材117の傾斜面123は、雌側環状部材111との接触に支障がなければ、省略することも可能である。
本実施形態では、雌側環状部材111が雄側環状部材117の内周面119を押圧する例を説明したが、これに代えて、雌側環状部材111が雄側環状部材117の外周面121を押圧するように構成することもできる。この場合、雌側環状部材111の内周面125には、前端から後方に向かう途中に傾斜面115を形成する。なお、この傾斜面115は、雌側環状部材111に代えて雄側環状部材117の内周面119又は外周面121に形成することもできる。
11 コネクタ
13 雄コネクタ
15 雌コネクタ
17 雄ハウジング
19 雌ハウジング
21 雄端子
23 雌端子
29 雄端子収容室(キャビティ)
47,77 開口
51,117 雄側環状部材
69 雌端子収容室(キャビティ)
81,111 雌側環状部材
95,101,119 内周面
97,103,113 外周面
99,115,123 傾斜面
99a 角部

Claims (5)

  1. 互いに嵌合する一対のハウジングにそれぞれ形成された端子が収容されるキャビティの開口に水が浸入するのを防止するコネクタの防水構造において、
    前記一対のハウジングは、それぞれ前記開口を包囲する樹脂製の環状部材が突出して形成され、
    いずれか一方の前記環状部材は、前記一対のハウジングの嵌合時に相手方の環状部材の内周面又は外周面に押圧される形状に形成され、前記内周面又は外周面は、先端から奥に向かって肉厚が次第に厚くなるように傾斜して形成されるコネクタの防水構造。
  2. いずれか一方の前記環状部材は、相手方の前記環状部材と対向する面の先端部が、相手方の前記環状部材と離れる方向に傾斜して形成される請求項1に記載のコネクタの防水構造。
  3. いずれか一方の前記環状部材は、前記一対のハウジングの嵌合時に先端部が相手方の前記環状部材が形成されるハウジングと当接するように形成されてなる請求項1に記載のコネクタの防水構造。
  4. 互いに嵌合する一対のハウジングにそれぞれ形成された端子が収容されるキャビティの開口に水が浸入するのを防止するコネクタの防水構造において、
    前記一対のハウジングは、それぞれ前記開口を包囲する樹脂製の環状部材が突出して形成され、
    いずれか一方の前記環状部材は、前記一対のハウジングの嵌合時に相手方の環状部材の内周面又は外周面に押圧される形状に形成され、
    前記内周面又は外周面は、先端から奥に向かう途中に、奥側に向かって肉厚が次第に厚くなる傾斜面を有して形成されるコネクタの防水構造。
  5. 前記一方の環状部材は、前記一対のハウジングの嵌合時に前記傾斜面と対応する傾斜面が形成されてなる請求項4に記載のコネクタの防水構造。
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