本実施例では、複数のコネクタ571を収納するコネクタ収納装置であるカートリッジ560(図2参照)を用いて、複数のコネクタ571と通信装置1000が有する複数の他通信装置接続コネクタ501とを接続する例を説明する。
図1Aは、実施例1の通信装置1000の前面側の斜視図の説明図である。
通信装置1000の前面側には、基本制御ユニット100、データ転送処理ユニット250、及びフロント電源ユニット400が配置される。以下、「ユニット」を「モジュール」や「カード」と表現することがある。
基本制御ユニット100は通信装置1000の制御を司る。基本制御ユニット100は、通信装置1000を制御する制御信号を他の通信装置との間で送受信する接続部101を有する。
データ転送処理ユニット250は、他の通信装置とのデータ信号のやり取りを行なうユニットであり、外部の通信装置との接続、受け取ったデータ、及び送り出すデータの処理方法を決定するユニットである。データ転送処理ユニット250の前面側にはネットワークインタフェースユニット200が配置され、背面側にはパケットルーティングユニット300が配置される。ネットワークインタフェースユニット200は、外部ネットワークとデータを送受信する。ネットワークインタフェースユニット200は、通信装置1000を外部ネットワークに接続する外部ポート210を有する。
パケットルーティングユニット300は、外部ポート210が受信した外部ネットワークからのパケットに所定の処理を実行し、転送先を特定する。パケットルーティングユニット300は、バックプレーン800に接続されるバックプレーンコネクタ301を有する。バックプレーン800は基本制御ユニット100と他のユニットとを接続し、基本制御ユニット100はバックプレーン800を介して他のユニットに信号を出力し、他のユニットを制御する。
フロント電源ユニット400は、図1Bに示す電源受電ユニット700に供給された電源を基本制御ユニット100及びデータ転送処理ユニット250に供給する。
基本制御ユニット100の前面、データ転送処理ユニット250の前面(すなわち、ネットワークインタフェースユニット200の前面)、及びフロント電源ユニット400の前面には、それぞれ通風口900が設けられてもよい。図1Bに示すFANユニット600によって通風口900から空気が吸引され、通風口900から吸引された空気は、各ユニットに搭載された部品を冷却する。また、バックプレーン800の背面にも、通風口850が設けられてもよい。さらに、通風口950は、図1Bに示すスイッチファブリックユニット500を冷却する通風口であり、通風口950で吸引した空気は、バックプレーン800に開いた通風口951を通過する。その後、スイッチファブリックユニット500内を通過することで、スイッチファブリックユニット500に搭載された部品を冷却する。
図1Bは、実施例1の通信装置1000の背面側の斜視図である。
通信装置1000の背面側には、スイッチファブリックユニット500、FANユニット600、及び電源受電ユニット700が配置される。
スイッチファブリックユニット500は、複数のパケットルーティングユニット300間でデータを転送する。また、スイッチファブリックユニット500は、他の通信装置にノンブロッキング接続される複数の他通信装置接続コネクタ501を有する。ノンブロッキング接続とは、外部ポート210の転送性能を妨害(ブロック)せずに、外部ポート210の合計帯域以上の帯域で他の通信装置と通信する接続である。スイッチファブリックユニット500の他通信装置接続コネクタ501が他の通信装置に接続されることによって、通信装置1000は他の通信装置と冗長構成となる。また、スイッチファブリックユニット500は、カートリッジ固定用ネジ穴部596と、カートリッジ用開口部597とを有する。
FANユニット600は、通信装置1000内の空気の流れを制御する。また、FANユニット600には、通風口900から吸引した空気を排出する排気口が設けられ、通風口900から吸引した空気は、通信装置1000の内部を通り、FANユニット600の排気口から排出される。このように、通信装置1000の前面側から空気が吸引され、背面側から排気される構造は、前後吸排気構造と呼ばれる。
電源受電ユニット700は、電源ケーブルが接続される接続部701を有する。なお、通信装置1000では、商用の100ボルト又は200ボルトの電源が一般的に用いられる。
バックプレーン800の前面側には、基本制御ユニット100、データ転送処理ユニット250、及びフロント電源ユニット400が接続される。また、バックプレーン800の背面側には、スイッチファブリックユニット500、FANユニット600、及び電源受電ユニット700が接続される。なお、バックプレーン800の前面側に接続されるデータ転送処理ユニット250の回路基板が搭載された基板面と、バックプレーン800の基板面と、スイッチファブリックユニット500の基板面とは、互いに直交する関係である。基本制御ユニット100、データ転送処理ユニット250、及びフロント電源ユニット400は、長手方向が通信装置1000の左右方向となるように通信装置1000の前面側に配置され、スイッチファブリックユニット500は、長手方向が通信装置1000の上下方向となるように通信装置1000の背面側に配置される。
なお、スイッチファブリックユニット500の基板面は、バックプレーン800に対して直交するが、データ転送処理ユニット250の基板面と直交する必要はなく、データ転送処理ユニット250の基板面と平行であってもよい。
図2は、実施例1の通信装置1000間の接続の説明図である。
まず、図2では、スイッチファブリックユニット500の構成について説明する。
スイッチファブリックユニット500は、他通信装置接続コネクタ501、基本制御ユニット接続コネクタ502、ネットワーク回線接続コネクタ503、クロスバスイッチ510、制御系Large Scale Integration(LSI)520、及び切欠部505を有する。他通信装置接続コネクタ501、基本制御ユニット接続コネクタ502、ネットワーク回線接続コネクタ503、クロスバスイッチ510、及び制御系LSI520は、信号線を介して接続される。
スイッチファブリックユニット500の前面側には基本制御ユニット接続コネクタ502及びネットワーク回線接続コネクタ503が配置され、スイッチファブリックユニット500の背面側には他通信装置接続コネクタ501が配置される。
基本制御ユニット接続コネクタ502及びネットワーク回線接続コネクタ503はバックプレーン800に接続される。基本制御ユニット接続コネクタ502は、バックプレーン800を介して基本制御ユニット100に接続される。ネットワーク回線接続コネクタ503は、バックプレーン800を介してデータ転送処理ユニット250に接続される。通信装置1000の制御に関するコントロールプレーンの信号は基本制御ユニット接続コネクタ502を介して制御系LSI520に基本制御ユニット100から入力され、コントロールプレーンの信号は基本制御ユニット接続コネクタ502を介して制御系LSI520から基本制御ユニット100に出力される。
他通信装置接続コネクタ501は装置間接続電気ケーブル550を介して他の通信装置1000に接続される。ここで、実際に転送されるデータであるネットワーク回線の信号の入出力について説明する。クロスバスイッチ510は、ネットワーク回線接続コネクタ503からネットワーク回線の信号が入力された場合、入力されたネットワーク回線の信号の出力先となるコネクタ(他通信装置接続コネクタ501、ネットワーク回線接続コネクタ503)を決定する。そして、出力先となるコネクタからネットワーク回線の信号が出力される。
通信装置1000内部の他のデータ転送処理ユニット250にネットワーク回線の信号が出力される場合、出力先となるコネクタはネットワーク回線接続コネクタ503である。一方、他の通信装置1000にネットワーク回線の信号が出力される場合、出力先となるコネクタは他通信装置接続コネクタ501である。
本実施例では、通信装置1000と他の通信装置1000との間はノンブロッキング接続される。このため、運用系のコントロールプレーンから全てのネットワーク回線が均一に見え、コントロールプレーン間でプロトコルのやりとりを無くすことができる。これによって、制御を単純化でき設定性能の劣化を防止できる。
切欠部505からは、クロスバスイッチ510及び制御系LSI520を冷却する空気を吸引される。
次に、通信装置1000間の接続について説明する。
複数の通信装置1000が複数の装置間接続電気ケーブル550を介して接続されることによって、複数の通信装置1000がノンブロッキング接続され、通信装置1000が冗長化される。装置間接続電気ケーブル550の両端には、他通信装置接続コネクタ501に接続されるコネクタ571が設けられる。複数の装置間接続電気ケーブル550のコネクタ571は、カートリッジ560(コネクタ収納装置)によって束ねられて収納される。
ユーザは、カートリッジ560を通信装置1000の背面側に差し込むと、カートリッジ560に収納された複数のコネクタ571をそれぞれ対向する複数の他通信装置接続コネクタ501にまとめて接続できる。このため、装置間接続電気ケーブル550の取り回し作業の煩雑さを解消できる。
ここで、カートリッジ560を利用して複数のコネクタ571と複数の他通信装置接続コネクタ501とをまとめて接続する理由について説明する。
通信装置1000間における信号の伝送速度が高速化されており、また、コネクタ571及び他通信装置接続コネクタ501が有するピンが高密度化されている。伝送速度を高速化するために、コネクタ571及び他通信装置接続コネクタ501の嵌合部の金属部分を極力減少させる必要がある。例えば、嵌合部の実際に接触する部分以外の部分の金属部分を極力減少させる。金属部分は、信号品質に悪影響を与えるためである。ここで、嵌合とは、形状が合った物を嵌め合わせることを意味する。
また、ピンが高密度化されているため、ピン自体の大きさも小さくなっている。このため、コネクタ571及び他通信装置接続コネクタ501の嵌合時の許容誤差範囲が小さくなっている。
また、一つ単位でコネクタ571と他通信装置接続コネクタ571とを嵌合する場合、コネクタ571を嵌合させるべき他通信装置接続コネクタ571以外の他通信装置接続コネクタ571と過って嵌合させてしまう可能性もあり、また作業が煩雑になる。
したがって、カートリッジ560を利用して、複数のコネクタ571と複数の他通信装置接続コネクタ501とをまとめて嵌合して、これらを接続する必要がある。
カートリッジ560は、内部に収納された複数の装置間接続電気ケーブル550を外部へ誘導する誘導部580を有する。カートリッジ560は、略直方体の形状をしており、カートリッジ560が通信装置1000に取り付けられた場合にコネクタ571より下方向に位置する面(下面)に誘導部580となる穴部が形成される。穴部の直径は一つの装置間接続電気ケーブル550より大きくなるように形成され、装置間接続電気ケーブル550は当該穴部を通り、カートリッジ560外部に誘導される。図2に示す例では、穴部の直径は、一つの装置間接続電気ケーブル550が通過でき、かつ、二つの装置間接続電気ケーブル550が通過できない大きさで形成される。このため、一つの穴部に対して一つの装置間接続電気ケーブル550のみが通過でき、一つのカートリッジ560は二つの装置間接続電気ケーブル550を収納するため、カートリッジ560には二つの穴部が形成される。
なお、一つの穴部の直径が、複数の装置間接続電気ケーブル550が通過可能な大きさで形成されてもよい。
図3A〜図3Cは、カートリッジ560の説明図である。コネクタ571が配置された面をカートリッジ560の前面という。カートリッジ560の前面と反対の面を背面という。また、カートリッジ560が通信装置1000に取り付けられた場合に、コネクタ571より上方向に位置する面をカートリッジ560の上面といい、コネクタ571より下方向に位置する面をカートリッジ560の下面という。また、カートリッジ560が通信装置1000に取り付けられた場合に、通信装置1000の前面側から見てコネクタ571より左方向に位置する面をカートリッジ560の左側面といい、通信装置1000の前面側から見てコネクタ571より右方向に位置する面をカートリッジ560の右側面という。
図3Aは、実施例1のカートリッジ560の背面図である。図3Bは、実施例1のカートリッジ560を左側面から見た説明図である。図3Cは、実施例1のカートリッジ560の下面側に取り付けられるガイドレール3100を本体部3000側から見た図である。なお、図3Bでは、カートリッジ560の左側面にはカートリッジ挿抜用レバー3200の本体部3000の内部に位置する箇所は現れないが、説明のために当該箇所を図示している。また、図3Aでは、カートリッジ560の背面図にはカートリッジ挿抜用レバー3200の本体部3000の外部に位置する箇所が現れるが、説明のために当該箇所の図示を省略している。
図3Bに示すように、カートリッジ560は、本体部3000、ガイドレール(移動ガイド部)3100、及びカートリッジ挿抜用レバー3200を有する。
本体部3000は、複数の装置間接続電気ケーブル550の一端のコネクタ571を収納する。本体部3000の前面には複数のコネクタ571が配置され、複数のコネクタ571は通信装置1000の複数の他通信装置接続コネクタ501に接続される。なお、カートリッジ560のコネクタ571が配置された前面を嵌合面ともいう。
ガイドレール3100は本体部3000の上面側及び下面側に取り付けられる。以下では、本体部3000の上面側のガイドレール3100を上側ガイドレール3100と呼び、本体部3000の下面側のガイドレール3100を下側ガイドレール3100と呼ぶことがある。他の構成要素についても同様である。ガイドレール3100は板状の部材であり、ガイドレール3100は、長手方向が本体部3000から通信装置1000側に伸びるように本体部3000に接続される。本体部3000はガイドレール3100上を移動可能に接続され、ガイドレール3100は本体部3000の通信装置1000側への移動をガイドする。本体部3000は、ガイドレール3100をコネクタ571の嵌合方向に移動する。コネクタ571の嵌合方向とは、コネクタ571が他通信装置接続コネクタ501と嵌合する方向である。本体部3000のガイドレール3100上を移動する面(本体部3000の上面及び下面)を本体部移動面といい、ガイドレール3100の本体部3000が移動する面(上側ガイドレール3100の下面、下側ガイドレール3100の上面)をガイドレール移動面という。
ガイドレール3100は、係止部3110及びガイドレール固定部3120を有する。係止部3110は、本体部3000及びガイドレール3100を通信装置1000に係止する。ここで、係止とは、係わりあって止めることを意味する。係止部3110は、ガイドレール移動面の通信装置1000側の端部にガイドレール移動面に対して垂直に形成される。図3Bに示すように、ガイドレール移動面及び係止部3110の断面はL字状となる。具体的には、本体部3000の上面側及び下面側に取り付けられるガイドレール3100の係止部3110は、各ガイドレール移動面に対して下方向に垂直に形成される。
係止部3110がスイッチファブリックユニット500の図4Bに示すカートリッジ用開口部597に差し込まれることによって、係止部3110がカートリッジ用開口部597を形成する壁面に当接する。なお、当接とは、当たり接することを意味する。これによって、係止部3110がガイドレール3100をスイッチファブリックユニット500に係止でき、ガイドレール3100に接続された本体部3000をスイッチファブリックユニット500に係止できる。なお、係止部3110は、ガイドレール3100に接続された本体部3000がガイドレール3100に沿って移動した場合にコネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に嵌合する位置で、ガイドレール3100を係止する。
ガイドレール固定部3120は、ガイドレール3100を通信装置1000に固定する。係止部3110は、ガイドレール固定部3120より通信装置1000側に設けられる。このため、係止部3110によってガイドレール3100が通信装置1000に係止された後、ガイドレール固定部3120によってガイドレール3100が通信装置1000に固定される。
ガイドレール固定部3120は、ガイドレール固定面3121、穴部3122、及びガイドレール固定用ネジ3123を有する。ガイドレール固定面3121は、本体部3000の前面(嵌合面)と平行な面であり、穴部3122が形成される。ガイドレール固定面3121は、ガイドレール移動面の係止部3110の位置より通信装置1000と反対側の位置に、ガイドレール移動面に垂直に形成される。具体的には、本体部3000の上面側に接続されるガイドレール3100のガイドレール固定面3121はガイドレール移動面に対して上方向に垂直に形成され、本体部3000の下面側に接続されるガイドレール3100のガイドレール固定面3121は、ガイドレール移動面に対して下方向に垂直に形成される。
ガイドレール固定用ネジ3123は、穴部3122を通り、スイッチファブリックユニット500の図4Bに示すカートリッジ固定用ネジ穴部596に締結され、ガイドレール3100が通信装置1000に固定される。なお、係止部3110がガイドレール3100を通信装置1000に係止し、ガイドレール固定面3121が通信装置1000の背面に平行にされた場合に、穴部3122とカートリッジ固定用ネジ穴部596とが連通する位置に、穴部3122及びカートリッジ固定用ネジ穴部596が形成される。ここで、連通とは、連なって通じることを意味する。
ガイドレール固定用ネジ3123は、ドライバ等を用いて締められるが、ユーザの手で締められてもよい。穴部3122は貫通穴であってもよいし、ネジ穴であってもよい。
カートリッジ挿抜用レバー3200は、コネクタ571を他通信装置接続コネクタ501に完全に嵌合させる場合、及び、コネクタ571を完全に嵌合した他通信装置接続コネクタ501から抜去する場合に操作される。カートリッジ挿抜用レバー3200は、本体部3000に設けられた回転軸3001に回転可能に取り付けられる。
カートリッジ挿抜用レバー3200は、操作レバー部3201及び爪部3202を有する。回転軸3001を介して一端側が操作レバー部3201であり、他端側が爪部3202である。操作レバー部3201はユーザによって操作される部分である。爪部3202は、図3Cに示すガイドレール3100に設けられた切欠部3160に係合する。係合とは、係わり合うことを意味する。操作レバー部3201は本体部3000から外部に突出しており、爪部3202は本体部3000の内部に位置する。本体部3000は、爪部3202が突出する穴部(不図示)を有する。爪部3202は、操作レバー部3201が所定の位置まで回転した場合、本体部3000の穴部を介して本体部移動面から突出して、切欠部3160の本体部3000の背面側の端末3161に係合可能となる。
切欠部3160は、本体部3000がガイドレール3100の所定の位置に達し、操作レバー部3201が所定角度まで回転された場合に爪部3202が係合可能な位置に設けられる。例えば、所定の位置とは、コネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に嵌合しているが、完全に嵌合していない位置である。
次に、スイッチファブリックユニット500について図4A及び図4Bを用いて説明する。図4Aは、実施例1のスイッチファブリックユニット500の背面図である。図4Bは、実施例1のスイッチファブリックユニット500の左側面から見た説明図である。なお、図4Bでは、スイッチファブリックユニット500の左側面にはスイッチファブリックユニット挿抜用レバー590のスイッチファブリックユニット500の内部に位置する箇所は現れないが、説明のために当該箇所を図示している。スイッチファブリックユニット挿抜用レバー590は、回転軸504にてスイッチファブリックユニット500に取り付けられ、かつ回転するような機構となっている。スイッチファブリック500を挿入する場合、スイッチファブリックユニット挿抜用レバー取手591を通信装置1000の上下方向から押し込むような形で操作する。そのとき、スイッチファブリックユニット挿抜用レバーつめ592が筐体に引っかかるような形をとり、てこの原理を利用した挿入形態をとる。スイッチファブリックユニット500を抜去する場合、スイッチファブリックユニット挿抜用レバー取手591を通信装置1000の上下方向に開くように操作する。そのとき、スイッチファブリックユニット挿抜用レバー590の角が筐体に当たることにより、てこの原理を利用した抜去形態をとる。
スイッチファブリックユニット500の筐体の背面には、スイッチファブリックユニット固定用穴部594、カートリッジ固定用ネジ穴部596、及びカートリッジ用開口部597が形成される。また、スイッチファブリックユニット500の筐体の背面側には、回転軸504が設けられ、スイッチファブリックユニット挿抜用レバー590が回転軸504に回転可能に取り付けられる。
スイッチファブリックユニット固定用穴部594は、スイッチファブリックユニット500の背面の上端及び下端の2カ所に形成される。スイッチファブリックユニット固定用ネジ595は、スイッチファブリックユニット固定用穴部594を通り、通信装置1000の筐体に形成されたネジ穴(不図示)に固定される。これによって、スイッチファブリックユニット500は、通信装置1000に固定される。スイッチファブリックユニット固定用穴部594は、ネジ穴であってもよいし、貫通穴であってもよい。
カートリッジ固定用ネジ穴部596は、スイッチファブリックユニット500の背面に形成されたネジ穴である。カートリッジ固定用ネジ穴部596には、ガイドレール固定用ネジ3123が挿入されることによって、ガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に固定される。
カートリッジ用開口部597は、L字状に形成された係止部3110を挿入可能な大きさでスイッチファブリックユニット500の背面に形成される。具体的には、カートリッジ用開口部597は、スイッチファブリックユニット500の短手方向に長手方向を有する長方形状に形成される。係止部3110がカートリッジ用開口部597に挿入されると、係止部3110とL字状をなすガイド移動面の端部がカートリッジ用開口部597を形成する下面に当接する。この状態で、カートリッジ固定用ネジ穴部596にガイドレール固定用ネジ3123が挿入されて、ガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に固定される。なお、カートリッジ用開口部597を形成する下面は、ガイドレール3100に接続された本体部3000がガイドレール3100をコネクタ571の嵌合方向に移動すると、コネクタ571と他通信装置接続コネクタ501とが嵌合する位置に移動できる位置に形成される。
このため、カートリッジ固定用ネジ穴部596は、ガイドレール3100がカートリッジ用開口部597に当接した状態で穴部3122とカートリッジ固定用ネジ穴部596とが連通する位置に形成される。つまり、上側カートリッジ用開口部597の下面と上側カートリッジ固定用ネジ穴部596の中心との間の距離が、図3Bに示す上側ガイドレール3100のガイドレール移動面と穴部3122の中心との間の距離と同じになる位置に、上側カートリッジ固定用ネジ穴部596が形成される。また、下側カートリッジ用開口部597の下面と下側カートリッジ固定用ネジ穴部596の中心との間の距離が、図3Bに示す下側ガイドレール3100のガイドレール固定部3120が形成される下側ガイドレール3100の面(下側ガイドレール3100の下面)と下側穴部3122の中心との間の距離と同じになる位置に、下側カートリッジ固定用ネジ穴部596が形成される。
また、ガイドレール固定面3121とスイッチファブリックユニット500の背面との間に隙間が生じたまま、ガイドレール固定用ネジ3123がカートリッジ固定用ネジ穴部596に締結され、ガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に固定されると、ガイドレール固定面3121が歪んでしまう可能性がある。このため、ガイドレール3100のガイドレール固定面3121と係止部3110のガイドレール固定面3121側の面との間の長さが、スイッチファブリックユニット500の背面の板金の厚さとなるように形成される。これによって、ガイドレール固定面3121とスイッチファブリックユニット500の背面との間に隙間が生じず、これらの面が密着する。このため、ガイドレール3100のスイッチファブリックユニット500への固定時にガイドレール固定面3121が歪んでしまうことを防止できる。
図5は、実施例1のカートリッジ560の分解斜視図である。
本実施例のカートリッジ560は、ユーザが通信装置1000に取り付ける際には、本体部3000からガイドレール3100が外れず、本体部3000とガイドレール3100とが一体となっている一体型のカートリッジである。具体的には、ガイドレール3100の一部が本体部3000の内部に内包されて、カートリッジ560が組み立てられる。
本体部3000は、本体部板金3000a及び3000bの二つの部品を組み合わせて構成される。本体部板金3000aは、本体部3000の上面、下面、右側面、背面となる面を有し、本体部板金3000bは、本体部3000の左側面、及び前面となる面を有する。ここで、本体部3000の上面は、カートリッジ560がスイッチファブリックユニット500に取り付けられた場合にコネクタ571より上側に位置する面であり、本体部3000の下面は、コネクタ571より下側に位置する面であり、本体部3000の左側面は、通信装置1000の前面側から見てコネクタ571の左側に位置する面であり、本体部3000の右側面は、通信装置1000の前面側から見てコネクタ571の右側に位置する面である。また、本体部3000の前面は、本体部3000のコネクタ571が取り付けられた面であり、本体部3000の背面は、本体部3000の前面の反対側の面である。なお、本体部3000は金属以外の物質で構成されてもよい。
本体部板金3000aの下面には、本体部3000に収納される装置間接続電気ケーブル550を本体部3000の外部に誘導する誘導部580が形成される。また、本体部板金3000bの前面には、コネクタ571を本体部3000から突出させる切欠部3020が設けられる。
装置間接続電気ケーブル550が固定された本体部板金3000aに本体部板金3000bが蓋をするように、本体部板金3000a及び3000bは組み合わされる。本体部板金3000a及び3000bが組み合わされる前に、本体部板金3000aの上面には上側ガイドレール3100であるガイドレール3100aが取り付けられ、本体部板金3000bの下面には下側ガイドレール3100であるガイドレール3100bが取り付けられる。
ガイドレール3100aは、係止部3110a、ガイドレール固定部3120a、ガイドレール固定面3121a、穴部3122a、ガイドレール補助部3130a、レール3140a、脱落防止用爪部3150a、及び切欠部3160aを有する。同じく、ガイドレール3100bは、係止部3110b、ガイドレール固定部3120b、ガイドレール固定面3121b、穴部3122b、ガイドレール補助部3130b、レール3140b、脱落防止用爪部3150b、及び切欠部3160bを有する。
係止部3110a及び3110b、ガイドレール固定部3120a及び3120b、ガイドレール固定面3121a及び3121b、並びに穴部3122a及び3122bについては、図3A及び図3Bで説明したので、説明を省略する。
レール3140aは、ガイドレール3100aのガイドレール移動面に設けられた凹部であり、本体部板金3000aの本体部移動面に設けられた凸部であるレール3010aに嵌合する。ガイドレール3100aのガイドレール移動面には、通信装置1000側、すなわち係止部3110a側に向かって一直線状にレール3140aが形成される。
凹部であるレール3140aに本体部3000の凸部であるレール3010aが嵌合することによって、本体部3000はガイドレール3100に接続される。また、レール3140a及びレール3010aが嵌合した状態で、本体部3000がガイドレール3100上を移動するので、レール3140a及びレール3010aが延設された方向以外の本体部3000の移動を規制でき、本体部3000はガイドレール3100をコネクタ571の嵌合方向に向かって一直線上に移動する。これによって、本体部3000が通信装置1000の左右方向にずれて移動してしまい、コネクタ571と他通信装置接続コネクタ501とが嵌合しなくなることを防止でき、嵌合精度を向上させることができる。なお、レール3140bについてもレール3140aと同じであるので、説明を省略する。ここで、延設とは、延びて設けられることを意味する。
レール3140a及びレール3140b、並びにレール3010a及び3010bは、互いに嵌合し、本体部3000の通信装置1000方向以外への移動を規制するものであればよく、例えば、レール3140a及びレール3140bが凸部であってもよいし、レール3010a及び3010bが凹部であってもよい。
ガイドレール補助部3130a及び3130bは、ガイドレール3100a及び3100bのガイドレール移動面の短手方向の両端の辺から、ガイドレール移動面に対して本体部3000が位置することとなる方向に垂直に立設される。なお、ガイドレール移動面の長手方向は本体部3000の移動方向であり、ガイドレール移動面の短手方向は本体部3000の移動方向と直交する。ガイドレール補助部3130a及び3130bは、本体部3000の通信装置1000の左右方向への移動を規制することができ、レール3010aの補助的な役割を果たす。ここで、立設とは、立った状態に設けることを意味する。
脱落防止用爪部3150aは、ガイドレール補助部3130aの通信装置1000側と反対側の端部に形成される。脱落防止用爪部3150aとガイドレール移動面との間には、切欠部3141aが形成される。同様に、ガイドレール3100bにも、脱落防止用爪部3150b及び切欠部3141bが形成される。
本体部板金3000aの上面が切欠部3141a内を通り、本体部板金3000aのレール3010aとガイドレール3100aのレール3140aとを嵌合させ、ガイドレール3100aが本体部板金3000aに接続される。また、本体部板金3000aの下面が切欠部3141bを通り、本体部板金3000aのレール3010bとガイドレール3100bのレール3140bとを嵌合させ、ガイドレール3100bが本体部板金3000aに接続される。ガイドレール3100a及び3100bに接続された本体部板金3000aに本体部板金3000bを組み合わせる。
本体部板金3000aと本体部板金3000bとが組み合わせられた状態において、ガイドレール補助部3130a及び3130b並びに脱落防止用爪部3150a及び3150bは本体部3000の内部に位置する。本体部3000の内部に位置するガイドレール補助部3130a及び3130bを本体部板金3000bの前面に当接しないようにするために、本体部板金3000bの前面の上端及び下端には切欠部3031及び3032が形成される。本体部3000がガイドレール3100を移動しても、ガイドレール補助部3130a及び3130bが切欠部3031及び3032を通過する。このため、ガイドレール補助部3130a及び3130bを本体部板金3000bの前面に当接し、本体部3000が移動できなくなることを防止できる。
本体部3000の内部に位置する脱落防止用爪部3150a及び3130bが、本体部板金3000bの前面に当接することによって、ガイドレール3100a及び3100bが本体部3000から脱落することを防止できる。
次に、カートリッジ挿抜用レバー3200a及び3200b、並びに切欠部3160a及び3160bについて説明する。
カートリッジ挿抜用レバー3200a及び3200bは、本体部板金3000aに回転可能に取り付けられる。カートリッジ挿抜用レバー3200a及び3200bは、図3Bに示す操作レバー部3201が本体部移動面に対して垂直となる角度(図5、図6B、及び図6Cに示す操作レバー部3201の角度)と、操作レバー部3201が本体部移動面に対して平行となる角度(図3B、及び図6Dに示す操作レバー部3201の角度)との間で回転する。
操作レバー部3201が本体部移動面に対して垂直となる角度で、爪部3202が本体部移動面から突出して、切欠部3160aに係合可能となる。本体部3000がガイドレール3100の所定の位置まで移動し、操作レバー部3201が本体部移動面に対して垂直となる角度に操作された場合、爪部3202が切欠部3160aの及び3160bに係合する。具体的には、操作レバー部3201が本体部移動面に対して垂直となる角度に操作された場合、爪部3202が、切欠部3160a及び3160bの本体部3000の背面方向側の端部3161a及び3161bに当接して、爪部3202と切欠部3160a及び3160bとが係合する。そして、爪部3202が切欠部3160a及び3160bに係合した状態で、操作レバー部3201が本体部3000の背面方向側に回転され、操作レバー部3201が本体部移動面に対して平行となる角度まで回転していくと、爪部3202が切欠部3160a及び3160bを介してガイドレール3100a及び3100bを本体部3000の背面方向に引っ張る。すなわち、ガイドレール3100a及び3100bを本体部3000の背面方向に移動させる力がガイドレール移動面に作用する。しかし、ガイドレール3100a及び3100bがスイッチファブリックユニット500に固定されているため、本体部3000がコネクタ501の嵌合方向に移動する。これによって、本体部3000のコネクタ571がスイッチファブリックユニット500の他通信装置接続コネクタ501に完全に嵌合する。
なお、係止部3110とガイドレール移動面との間の距離は、ガイドレール固定部3120がガイドレール3100を固定する位置とガイドレール移動面との間の距離より小さくする。本実施例では、係止部3110はガイドレール移動面から垂直に立設されているので係止部3110とガイドレール移動面との間の距離は0である。また、ガイドレール固定部3120がガイドレール3100を固定する位置とは、ガイドレール固定面3121の穴部3122の中心である。したがって、本実施例では、係止部3110とガイドレール移動面との間の距離は、ガイドレール固定部3120がガイドレール3100を固定する位置とガイドレール移動面との間の距離より小さい。
カートリッジ挿抜用レバー3200の爪部3202に係合する切欠部3160が設けられたガイドレール移動面にガイドレール3100a及び3100bを背面方向に移動させる力が作用する。ガイドレール移動面とガイドレール固定部3120がガイドレール3100a及び3100bを固定する位置との間に距離があるので、当該力によって、ガイドレール3100a及び3100b(特に、ガイドレール固定面3121)が変形する可能性がある。
係止部3110とガイドレール移動面との間の距離を、ガイドレール固定部3120がガイドレール3100を固定する位置とガイドレール移動面との間の距離より小さくすることによって、係止部3110がガイドレール3100a及び3100bを背面方向に移動させる力を吸収でき、ガイドレール固定面3121に作用する力を減少させることができ、ガイドレール3100a及び3100bの変形を防止できる。
なお、本実施例では、係止部3110とガイドレール移動面との間の距離は0であるので、ガイドレール3100a及び3100bを背面方向に移動させる力を一直線上で吸収できるので、ガイドレール3100a及び3100bを背面方向に移動させる力は、ガイドレール固定面3121に作用せず、ガイドレール3100a及び3100bの変形を防止できる。
次に、図6A〜図6Dを用いて、カートリッジ560の通信装置1000への取り付けについて説明する。
図6Aは、実施例1のカートリッジ560の通信装置1000への取り付けが開始される前の状態の説明図である。図6Aでは、複数の装置間接続電気ケーブル550の両端のコネクタ571は、それぞれ二つのカートリッジ560に収納されている。
図6Bは、実施例1のカートリッジ560が通信装置1000に固定され、本体部3000が移動する前の状態の説明図である。
カートリッジ560のガイドレール3100の係止部3110がスイッチファブリックユニット500のカートリッジ用開口部597に挿入される。L字状に形成された係止部3110が、カートリッジ用開口部597を形成する下側の面に引っかかり、カートリッジ560がスイッチファブリックユニット500に係止される。図3A〜図3Cで説明したように、本体部3000の上面側及び下面側に接続されるガイドレール3100の係止部3110はガイドレール移動面の下方向に垂直に設けられるので、本体部3000の嵌合面の下側をスイッチファブリックユニット500の背面方向に近づけるよう傾けて、カートリッジ用開口部597に係止部3110を挿入する。
係止部3110を挿入した後、本体部3000の嵌合面をスイッチファブリックユニット500の背面に平行になるようにし、係止部3110とL字状を形成するガイドレール3100の面がカートリッジ用開口部597を形成する下側の面に当接させる。この状態で、図3A〜図3Cに示すガイドレール固定面3121に形成された穴部3122が図4及び図4Bに示すカートリッジ固定用ネジ穴部596と連通する。そして、ガイドレール固定用ネジ3123を穴部3122に通し、カートリッジ固定用ネジ穴部596にドライバ等を用いて締結することによって、ガイドレール3100をスイッチファブリックユニット500に固定する。なお、係止部3110によって係止されたガイドレール3100に接続された本体部3000のコネクタ571は、他通信装置接続コネクタ501に通信装置1000の上下方向において嵌合な位置に位置することとなる。
図6Cは、実施例1の本体部3000が移動し、コネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に接触した状態の説明図である。
図6Bでガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に固定された後、ガイドレール3100上で本体部3000をスイッチファブリックユニット500側に移動させる。
コネクタ571及び他通信装置接続コネクタ501の一方のコネクタには、嵌合精度を向上させるために、他方のコネクタの位置を嵌合位置に誘い込む誘い込み部(不図示)が設けられている。図6Cは、本体部3000がガイドレール3100を移動して、コネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に接触し、誘い込み部によって他方のコネクタが嵌合位置に誘い込まれた状態である。この状態になった場合、図3A〜図3Cに示すカートリッジ挿抜用レバー3200の爪部3202がガイドレール3100の図3C及び図5に示す切欠部3160に係合する。
図6Dは、実施例1のコネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に完全に嵌合した状態の説明図である。
図6Cの状態でカートリッジ挿抜用レバー3200を本体部3000の背面方向に回転させると、カートリッジ挿抜用レバー3200の爪部3202が図3C及び図5に示す切欠部3160に係合しながら回転する。この場合、ガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に固定されているため、爪部3202の回転に伴って本体部3000がスイッチファブリックユニット500側に移動し、コネクタ571が他通信装置接続コネクタ501に完全に嵌合する。カートリッジ560に収納された装置間接続電気ケーブル550のコネクタ571がスイッチファブリックユニット500の他通信装置接続コネクタ501に完全に接続される。
なお、図6A〜図6Dでは、一方のカートリッジ560の一方の通信装置1000への取り付けについて説明したが、他方のカートリッジ560の他方の通信装置1000への取り付けについても、図6A〜図6Dで説明した手順と同じ手順である。
以上によって、二台の通信装置1000間を二つのカートリッジ560を用いて接続することができる。
なお、カートリッジ560を通信装置1000から取り外す場合、図6A〜図6Dに示す手順を逆から辿ればよい。具体的には、図6Dに示す状態から、カートリッジ挿抜用レバー3200を本体部3000の前面方向に起こして、図6Cに示す状態に戻す。そして、本体部3000をスイッチファブリックユニット500と反対側に移動させ、図6Bに示す状態に戻す。そして、ガイドレール固定用ネジ3123を緩めて、ガイドレール3100のスイッチファブリックユニット500への固定を解除し、係止部3110をカートリッジ用開口部597から取り外し、図6Aに示す状態に戻す。これによって、カートリッジ560を通信装置1000から取り外すことができる。
ガイドレール3100の係止部3110について図7A〜図7Cを用いて説明する。
図7Aは、実施例1の本体部3000の上面側に取り付けられるガイドレール3100aの斜視図である。図7Bは、実施例1のガイドレール3100aの上面図である。図7Cは、実施例1のガイドレール3100aの左側面図である。ガイドレール3100aの上面とは、ガイドレール3100aが通信装置1000に固定された場合に通信装置1000の上方向に位置する面であり、ガイドレール3100aの左側面とは、ガイドレール3100aが通信装置1000に固定された場合に通信装置1000の前面側から見てガイドレール3100aの左方向に位置する面である。
係止部3110aは、ガイドレール3100aのガイドレール移動面に対して垂直に形成される。図7A〜図7Cでは、板状の部材であるガイドレール3100aの長手方向の端部がガイドレール移動面に対して垂直に折り曲げられて係止部3110aが形成されるので、係止部3110aは板状である。
なお、図7A〜図7Cに示す係止部3110aは板状の部材であればよく、ガイドレール3100aが折り曲げて形成されなくてもよい。例えば、係止部3110aとなる板状の部材が、ガイドレール移動面に対して垂直となるようにガイドレール3100aに取り付けられてもよい。また、ガイドレール3100bの係止部3110bは、係止部3110aと同じであればよいので、説明を省略する。
次に、本実施例の第1変形例について図8A〜図8C及び図9を用いて説明する。本変形例では、係止部3110aが棒状の一本のピン部材である場合について説明する。
図8Aは、実施例1の第1変形例のガイドレール3100aの斜視図である。図8Bは、実施例1の第1変形例のガイドレール3100aの上面図である。図8Cは、実施例1のガイドレール3100aの左側面図である。
係止部3110aとなる一本の棒状(柱形)のピン部材の長手方向が、ガイドレール移動面に対して垂直に取り付けられる。なお、ガイドレール3100bの係止部3110bも同じ構成となる。
図9は、実施例1の第1変形例のスイッチファブリックユニット500の背面図である。本変形例のスイッチファブリックユニット500の図4Aに示すスイッチファブリックユニット500との違いは、カートリッジ用開口部597の形状である。図4Aでは、カートリッジ用開口部597はスイッチファブリックユニット500の短手方向に長手方向を有する長方形状に形成される。本変形例では、カートリッジ用開口部597は、スイッチファブリックユニット500の長手方向に長手方向を有する略長方形状に形成される。また、本変形例のカートリッジ用開口部597の長手方向の両端部は、棒状のピン部材である係止部3110を挿入可能にするため、丸みを付けて形成される。
なお、本変形例においても、実施例1と同じく、上側カートリッジ用開口部597の下面と上側カートリッジ固定用ネジ穴部596との間の距離が、上側ガイドレール3100のガイドレール移動面と穴部3122の中心との間の距離と同じになる位置に、上側カートリッジ固定用穴部596が形成される。また、下側カートリッジ用開口部597の下面と下側カートリッジ固定用ネジ穴部596の中心との間の距離が、下側ガイドレール3100の下面と下側穴部3122の中心との間の距離と同じになる位置に、下側カートリッジ固定用ネジ穴部596が形成される。
第1変形例の形態をとることにより、係止部3110aの強度を増すことができる。すなわち、板状から棒状にすることにより、係止部3110aの厚みが増す。そのため曲げる力に対しての強度が増すことになり、より取り付け時の精度を確保することができる。
次に、本実施例の第2変形例について図10A、図10B、及び図11を用いて説明する。本変形例では、係止部3110aが棒状の二本のピン部材である場合について説明する。
図10Aは、実施例1の第2変形例のガイドレール3100aの斜視図である。図10Bは、実施例1の第2変形例のガイドレール3100aの上面図である。
本変形例は、係止部3110a及び係止部3110bとなる棒状のピン部材が二本である点が第1変形例と異なる。
図11は、実施例1の第2変形例のスイッチファブリックユニット500の背面図である。本変形例では、係止部3110a及び3110bがそれぞれ二本のピン部材であるので、係止部3110aが挿入されるカートリッジ用開口部597は二つ形成され、係止部3110bが挿入されるカートリッジ用開口部597も二つ形成される。なお、各カートリッジ用開口部597の形状は第1変形例と同じである。
係止部3110となる棒状のピン部材の個数は第1変形例及び第2変形例に限定されるものでなく、本体部3000の重量等を考慮し、設計者が最適な数を選択すればよい。
第2変形例の形態をとることにより、第1の変形例と同様に強度が増すことのほかに、係止部3110aの軸が2本になるため、係止部3110aを軸として回転してしまうことを防ぐことができる。
次に、実施例1の第3変形例について図12A、図12B、及び図13を用いて説明する。本変形例では、ガイドレール3100が本体部3000に組み込まれない分離型のカートリッジ560について説明する。
図12Aは、実施例1の第3変形例の本体部3000の上面に取り付けられるガイドレール3100aの斜視図である。図12Bは、実施例1の第3変形例の本体部3000の下面に取り付けられるガイドレール3100bの斜視図である。
ガイドレール3100a及び3100bは本体部3000に組み込まれないので、ガイドレール3100a及び3100bが本体部3000から脱落することを防止する必要がなくなる。このため、図12Aに示すように、ガイドレール3100aは脱落防止用爪部3150aを有さない。また、図12Bに示すように、ガイドレール3100bは脱落防止用爪部3150bを有さない。その他の構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
図13は、実施例1の第3変形例の本体部3000の分解斜視図である。
実施例1では、図5に示すように、ガイドレール3100のガイドレール補助部3130が本体部3000に内包され、本体部3000がガイドレール3100を移動する場合にガイドレール補助部3130が本体部板金3000bに当接しないように、本体部板金3000bに切欠部3031及び3032が形成された。しかし、本変形例では、本体部3000にガイドレール3100が内包されないので、本体部板金3000bには、切欠部3031及び3032が形成されない。
本変形例では、各ガイドレール3100a及び3100bの係止部3110を挿入し、各ガイドレール3100a及び3100bをスイッチファブリックユニット500に固定した後に、本体部移動面のレール3010a及び3010bをそれぞれガイドレール移動面のレール3140a及び3140bに嵌合させるように挿入することによって、本体部3000とガイドレール3100とを接続する。そして、本体部3000をガイドレール3100a及び3100b上の所定の位置まで移動させ、カートリッジ挿抜用レバー3200を操作して、本体部3000のコネクタ571とスイッチファブリックユニット500の他通信装置接続コネクタ501とを嵌合させる。また、カートリッジ挿抜用レバー3200を操作することで、本体部3000とガイドレール3100a及び3100bが固定される。
第3の変形例の形態をとることにより、固定時の作業性が改善される。すなわち、第3の変形例によって、カートリッジ560が分離され、スイッチファブリックユニット500にガイドレール3100を固定する際、カートリッジ560を支える必要がなくなり、ガイドレール3100のみを支えればよいため、取り付けが容易になる。
次に、実施例1の第4変形例について図14A及び図14Bを用いて説明する。本変形例では、カートリッジ挿抜用レバー3200の本体部3000への取付位置を本体部3000の背面方向に変更し、装置間接続電気ケーブル550を外部へ誘導する誘導部580が本体部3000の背面に形成された例について説明する。
図14Aは、実施例1の第4変形例のカートリッジ560の背面図である。実施例1では、図2及び図5に示すように、誘導部580は本体部3000の底面に形成されるが、本変形例では、図14Aに示すように、誘導部580は本体部3000の背面に形成される。
なお、誘導部580が形成される箇所は、本体部3000の底面及び背面に限定されず、設計者は、通信装置1000が配置されるスペース等を考慮して、本体部3000の最適な箇所に誘導部580を形成すればよい。
図14Bは、実施例1の第4変形例のカートリッジ560の左側面から見た説明図である。なお、図14Bでは、カートリッジ560の左側面にはカートリッジ挿抜用レバー3200の本体部3000の内部に位置する箇所は現れないが、説明のために当該箇所を図示している。実施例1では、図3Bに示すように、カートリッジ挿抜用レバー3200は、本体部3000の上面及び下面の中央付近に取り付けられるが、本変形例では、図14Bに示すように、本体部3000の上面及び下面の本体部3000の背面側の端部付近に取り付けられる。ユーザは、カートリッジ560を通信装置1000に挿入する場合には、カートリッジ560の背面側から作業を行う。このため、カートリッジ挿抜用レバー3200の位置がユーザの操作位置に近くなり、ユーザの作業性が向上する。
また、カートリッジ挿抜用レバー3200が本体部3000の背面側に取り付けられたことによって、爪部3202が係合可能な位置も本体部3000の背面側に移動する。このため、実施例1のカートリッジ挿抜用レバー3200の取付位置から本変形例のカートリッジ挿抜用レバー3200の取付位置まで移動した分だけ、ガイドレール3100のガイドレール移動面の長手方向の長さを長くする必要がある。したがって、本変形例のガイドレール3100のガイドレール移動面の長手方向の長さは、実施例1のガイドレール移動面の長手方向の長さより長くする。ガイドレール移動面の長手方向の長さを長くしたことに伴って、レール3010a及び3010b並びに3140a及び3140bも長くする必要がある。
実施例1では、通信装置1000の上下方向に長手方向を有するように配置されたスイッチファブリックユニット500に接続されるカートリッジ560について説明したが、本実施例では、通信装置1000の左右方向に長手方向を有するように配置されたスイッチファブリックユニット500に接続されるカートリッジ560について説明する。
図15は、実施例2の通信装置1000の前面側の斜視図の説明図である。
本実施例の通信装置1000は、実施例1のように前後吸排気構造ではなく、冷却風が左右方向に流れる左右吸排気構造を採用する。このため、通信装置1000の右側面には通風口900が設けられ、左側面にはFANユニット600が設けられる。左右吸排気構造では、冷却風の流れの妨げとなるので、通信装置1000の上下方向に長手方向を有するようにスイッチファブリックユニット500を配置できず、通信装置1000の左右方向に長手方向を有するようにスイッチファブリックユニット500が配置される。通信装置1000の上下方向に長手方向を有するスイッチファブリックユニット500の配置を垂直配置といい、通信装置1000の左右方向に長手方向を有するスイッチファブリックユニット500の配置を水平配置という。
バックプレーン800の前面に配置される基板と背面に配置される基板とは互いに垂直な関係でなければならず、通常、バックプレーン800の前面に配置される基板は水平配置され、背面に配置される基板は垂直配置される。このため、図15に示す通信装置1000では、スイッチファブリックユニット500は、バックプレーン800の前面に水平配置される。したがって、図15に示す通信装置1000では、通信装置1000の前面に他通信装置接続コネクタ501が配置されることとなり、当該通信装置1000は、前面に配置された他通信装置接続コネクタ501及び装置間接続電気ケーブル550を介して他の通信装置1000にノンブロッキング接続される。
なお、バックプレーン800が、前面に配置される基板と背面に配置される基板とが互いに垂直な関係であることを要求しないものである場合には、スイッチファブリックユニット500は、通信装置1000の背面に水平配置されてもよい。
なお、スイッチファブリックユニット500の搭載数、及び他通信装置接続コネクタ501の数は、図15に示す数に限定されない。
次に、水平配置されたスイッチファブリックユニット500に接続されるカートリッジ560について、図16A〜図16Cを用いて説明する。
図16Aは、実施例2のカートリッジ560の背面図である。図16Bは、実施例2のカートリッジを上面から見た説明図である。図16Cは、実施例2のカートリッジ560の右側面側に取り付けられるガイドレール3100の右側面図である。なお、図16Bでは、カートリッジ560の上面にはカートリッジ挿抜用レバー3200の本体部3000の内部に位置する箇所は現れないが、説明のために当該箇所を図示している。
カートリッジ560は、図16Bに示すように、本体部3000、ガイドレール3100、及びカートリッジ挿抜用レバー3200を有する。
ガイドレール3100は、実施例1と異なり、本体部3000の左側面側及び右側面側に接続される。ガイドレール3100は、係止部3110及びガイドレール固定部3120を有する。
ガイドレール3100の本体部3000の左側面及び右側面に対向する面がそれぞれガイドレール移動面となり、また、本体部3000の左側面及び右側面が本体部移動面となる。ガイドレール移動面の本体部3000の下面側の辺から図18に示すガイドレール補助部3130が立設される。ガイドレール補助部3130は本体部3000の下面に当接する。図16Cに示すように、係止部3110は、ガイドレール3100のガイドレール補助部3130の通信装置1000側の端部から立設される棒状の部材である。係止部3110は、図17Bに示すスイッチファブリックユニット500の前面にL字状に形成されたカートリッジ用開口部597に挿入される。係止部3110がカートリッジ用開口部597に挿入された状態でカートリッジ560が右方向に移動されると、係止部3110がカートリッジ用開口部597を形成する壁面に当接し、本体部3000をスイッチファブリックユニット500に係止する。また、係止部3110は、実施例1と同じく、カートリッジ挿抜用レバー3200の操作によって発生するガイドレール3100を背面方向に移動させる力を吸収し、ガイドレール3100の変形を防止できる。なお、ガイドレール固定部3120は、実施例1と同じであるので、説明を省略する。
カートリッジ挿抜用レバー3200は、本体部3000の背面の左側面側及び右側面側に取り付けられる。なお、カートリッジ挿抜用レバー3200の構成は実施例1と同じであるので、説明を省略する。
次に、スイッチファブリックユニット500について図17A及び図17Bを用いて説明する。図17Aは、実施例2のスイッチファブリックユニット500の前面図である。図17Bは、実施例2のスイッチファブリックユニット500の上面から見た説明図である。なお、図17Bでは、スイッチファブリックユニット500の上面にはスイッチファブリックユニット挿抜用レバー590のスイッチファブリックユニット500の内部に位置する箇所は現れないが、説明のために当該箇所を図示している。
スイッチファブリックユニット500の筐体の前面には、スイッチファブリックユニット固定用穴部594、カートリッジ固定用ネジ穴部596、及びカートリッジ用開口部597が形成される。また、スイッチファブリックユニット500の筐体の前面側には、回転軸504が設けられ、スイッチファブリックユニット挿抜用レバー590が回転軸504に回転可能に取り付けられる。
スイッチファブリックユニット固定用穴部594は、スイッチファブリックユニット500の前面の左端及び右端に形成される点で、スイッチファブリックユニット500の背面の上端及び下端に形成される実施例1と異なる。スイッチファブリックユニット500は、スイッチファブリックユニット固定用穴部594及びスイッチファブリックユニット固定用ネジ595を介して通信装置1000に固定される。
次に、カートリッジ用開口部597について説明する。
本実施例のカートリッジ用開口部597は、L字形状に形成される。カートリッジ用開口部597は、係止部挿入口5971及び係止部移動口5972を有する。係止部挿入口5971は、スイッチファブリックユニット500の短手方向(すなわち、通信装置1000の上下方向)に長手方向を有する開口であり、係止部3110が挿入される。係止部移動口5972は、係止部挿入口5971の下端から通信装置1000の右方向側に広がる開口である。係止部挿入口5971に挿入された係止部3110が、係止部移動口5972に沿って右方向に移動されると、係止部3110が係止部移動口5972を形成する壁面に当接して、係止部3110はガイドレール3100を通信装置1000に係止する。
係止部挿入口5971の通信装置1000の上下方向の長さは、係止部3110が挿入可能な長さに形成される。また、係止部移動口5972の通信装置1000の上下方向の長さは、係止部3110の長さより短く形成される。このため、係止部3110が係止部挿入口5971に挿入された状態で係止部移動口5972内を右方向に移動した場合、係止部3110が係止部移動口5972を形成するスイッチファブリックユニット500の壁面に当接して、ガイドレール3100がスイッチファブリックユニット500に係止される。係止部移動口5972の通信装置1000の上下方向の長さは、ガイドレール3100のガイドレール補助部3130の厚さ程度に形成されることが望ましい。
次に、カートリッジ固定用ネジ穴部596について説明する。
カートリッジ固定用ネジ穴部596は、係止部3110がカートリッジ用開口部597の係止部移動口5972の右端部に当接する位置までガイドレール3100が移動した状態で、穴部3122と連通する位置に形成される。すなわち、カートリッジ固定用ネジ穴部596の中心と係止部移動口5972の右端部との間の距離が、穴部3122の中心と係止部3110の係止部移動口5972の右端部に当接する箇所との間の距離と同じになる位置に、カートリッジ固定用ネジ穴部596は形成される。
図18は、実施例2のカートリッジの分解斜視図である。
本実施例のガイドレール3100は、実施例1と同じように、カートリッジ560の組み立て時に本体部3000に組み込まれる。本体部板金3000aは、本体部3000の下面、左側面、右側面、及び背面となる面を有し、本体部板金3000bは、本体部3000の上面、及び前面となる面を有する。また、装置間接続電気ケーブル550が固定された本体部板金3000aに本体部板金3000bが蓋をするように、本体部板金3000a及び3000bは組み合わされる。本体部板金3000aの背面には誘導部580が形成され、本体部板金3000bの前面には切欠部3020が形成される。
本体部板金3000aの左側面にはレール3010a及び穴部(不図示)が形成される。また、本体部板金3000aの右側面にはレール3010b及び穴部(不図示)が形成される。本体部板金3000aの背面の左側面側にはカートリッジ挿抜用レバー3200aが取り付けられ、穴部を介してカートリッジ挿抜用レバー3200aの爪部3202が本体部移動面から突出する。また、本体部板金3000aの背面の右側面側にはカートリッジ挿抜用レバー3200bが取り付けられ、穴部を介してカートリッジ挿抜用レバー3200bの爪部3202が本体部移動面から突出する。
ガイドレール3100a及び3100bは、本体部板金3000a及び3000bが組み合わされる前に、本体部板金3000aの左側面及び右側面に取り付けられる。
ガイドレール3100aは、実施例1と同じく、係止部3110a、ガイドレール固定部3120a、ガイドレール固定面3121a、穴部3122a、ガイドレール補助部3130a、レール3140a、脱落防止用爪部3150a、及び切欠部3160aを有する。同じく、ガイドレール3100bは、係止部3110b、ガイドレール固定部3120b、ガイドレール固定面3121b、穴部3122b、ガイドレール補助部3130b、レール3140b、脱落防止用爪部3150b、及び切欠部3160bを有する。
ガイドレール3100aのガイドレール移動面には、ガイドレール移動面の長手方向に渡りレール3140aが延設される。また、ガイドレール移動面の短手方向の二つの辺から本体部3000側に向かってガイドレール移動面と垂直にガイドレール補助部3130aが立設される。ガイドレール補助部3130aは本体部移動面に対して垂直な面である。本体部3000の上面側に位置するガイドレール補助部3130a(上面側ガイドレール補助部3130a)は、ガイドレール移動面の一方の辺の通信装置1000側の一部から立設され、本体部3000の下面側に位置するガイドレール補助部3130a(下面側ガイドレール補助部3130a)は、ガイドレール移動面の他方の辺の全辺に渡って立設される。
上面側ガイドレール補助部3130aには、脱落防止用爪部3150aが設けられる。具体的には、脱落防止用爪部3150aは、上面側ガイドレール補助部3130aから下面側ガイドレール補助部3130a側に向かって設けられる。脱落防止用爪部3150aとガイドレール移動面との間には切欠部3151aが設けられる。切欠部3151aは、脱落防止用爪部3150aとガイドレール移動面との間を本体部板金3000aの左側面が通過できるように、本体部板金3000aの左側面の板金の厚さより大きく形成される。
なお、ガイドレール3100bにも、同じく、ガイドレール補助部3130b、脱落防止用爪部3150b、及び切欠部3151bが設けられる。
ガイドレール3100a及び3100bのレール3140a及び3140bと、本体部板金3000aのレール3140a及び3140bとが嵌合した状態で、脱落防止用爪部3150a及び3150bが本体部板金3000aの内部に位置するように、ガイドレール3100a及び3100bを移動させる。そして、脱落防止用爪部3150a及び3150bが本体部板金3000aの内部に位置した状態で、本体部板金3000bを本体部板金3000aに組み合わせる。ガイドレール3100a及び3100bが移動しても、脱落防止用爪部3150a及び3100bと本体部板金3000bの前面とが当接するので、ガイドレール3100a及び3100bが本体部3000から脱落することを防止できる。
下面側ガイドレール補助部3130a及び3130bには、棒状の係止部3110a及び3110bが立設される。具体的には、係止部3110a及び3110bは、ガイドレール固定部3120a及び3120bより通信装置1000側に設けられる。具体的には、ガイドレール移動面はガイドレール固定面3121a及び3121bが形成される位置で終端するが、下面側ガイドレール補助部3130a及び3130bは、ガイドレール移動面の終端位置から通信装置1000側に延伸する。係止部3110a及び3110bは、下面側ガイドレール補助部3130a及び3130bの延伸した部分の通信装置1000側の端部に、下面側ガイドレール補助部3130a及び3130bとなる面に対して上面側ガイドレール補助部3130a及び3130b方向に垂直に立設される。
係止部3110a及び3110bとガイドレール固定面3121a及び3121bとの間の距離は、スイッチファブリックユニット500のカートリッジ用開口部597を形成する面の厚さにする。具体的には、係止部3110a及び3110bのカートリッジ用開口部597を形成する面に当接する面とガイドレール固定面3121a及び3121bとの間の距離を、カートリッジ用開口部597を形成する面の厚さにする。これによって、ガイドレール固定面3121a及び3121bと係止部3110a及び3110bとの間に隙間が生じないので、ガイドレール固定用ネジ3123が通信装置1000に締結される場合にガイドレール固定面3121が歪んでしまうことを防止できる。
以上によって、スイッチファブリックユニット500が通信装置1000の左右方向に長手方向を有するように配置される通信装置1000に対応するカートリッジ560を提供できる。
次に、実施例2の変形例について図19を用いて説明する。本変形例では、ガイドレール3100が本体部3000に組み込まれない分離型のカートリッジ560について説明する。
図19は、実施例2の変形例のカートリッジ560の分解斜視図である。ガイドレール3100a及び3100bは本体部3000に組み込まれないので、ガイドレール3100a及び3100bは、脱落防止用爪部3150a及び3150b、並びに切欠部3151a及び3151bを有さない。また、上面側ガイドレール補助部3130a及び3130bは、下面側ガイドレール補助部3130a及び3130bと同じく、ガイドレール移動面の長手方向の辺の全辺に立設される。ガイドレール3100a及び3100bそれぞれのガイドレール補助部3130a及び3130bが本体部3000を挟み、本体部3000を保持する。
なお、実施例1及び実施例2では、通信装置1000に速度変換回路を搭載することによって、装置間接続電気ケーブル550の本数を低減できる。また、通信装置1000に電気・光変換回路を搭載することによって、装置間接続電気ケーブル550の伝送距離を延長できる。
実施例1及び実施例2による効果について説明する。
コネクタ収納装置(カートリッジ560)は、外部の筐体(通信装置1000)が有する複数の外部コネクタ(他通信装置接続コネクタ501)に対向する複数のコネクタ(コネクタ571)を有する本体部(本体部3000)と、本体部の外部の筐体側への移動をガイドする移動ガイド部(ガイドレール3100)と、を備え、移動ガイド部は、移動ガイド部を外部の筐体に係止する係止部を有し、本体部は、移動ガイド部が係止部によって外部の筐体に係止された状態で、移動ガイド部に対し、コネクタの嵌合方向に移動可能に接続され、係止部は、移動ガイド部に接続された本体部が移動ガイド部に沿って移動した場合に複数のコネクタが複数の外部コネクタに嵌合する位置に、移動ガイド部を係止し、本体部は、コネクタの嵌合方向に移動ガイド部に沿って移動することによって、複数のコネクタが複数の外部コネクタに嵌合する。
これによって、ユーザが外部の筐体の外部からコネクタ収納装置の取り付け操作をすることができ、外部の筐体に設けられた複数の外部コネクタに複数のコネクタを筐体の外部からまとめて嵌合させることができる。また、本体部を移動させる前に移動ガイド部が複数のコネクタが複数の外部コネクタに嵌合する位置に係止されるため、本体部の移動前に、本体部のコネクタと外部コネクタとの嵌合位置を合わせることができる。これによって、コネクタと外部コネクタとの嵌合精度を確保できる。さらに、移動ガイド部が外部の筐体から脱落しないように移動ガイド部を支えられなくとも、移動ガイド部の外部の筐体からの落下を防止できる。
また、移動ガイド部は、移動ガイド部を外部の筐体に固定する移動ガイド部固定部(ガイドレール固定部3120)を有する。これによって、移動ガイド部を外部の筐体に固定できるので、ユーザが本体部を移動させる場合に移動ガイド部を支える必要がなくなる。
また、移動ガイド部には、移動ガイド部固定部より外部の筐体側に係止部が設けられ、係止部によって移動ガイド部が外部の筐体に係止された後、移動ガイド部固定部によって移動ガイド部が外部の筐体に固定可能となる。このため、移動ガイド部が外部の筐体に固定される前の移動ガイド部の外部の筐体からの脱落を防止できる。
また、本体部は、外部の筐体の複数の外部コネクタが配置された面に対向し、複数のコネクタが配置される嵌合面を有し、移動ガイド部固定部は、移動ガイド部に接続された本体部の嵌合面と平行な面である移動ガイド部固定面(ガイドレール固定面3121)と、移動ガイド部固定用ネジ(ガイドレール固定用ネジ3123)とを有し、移動ガイド部固定面には穴部(穴部3122)が形成され、係止部によって移動ガイド部が外部の筐体に係止された場合、穴部が外部の筐体に設けられたネジ穴(カートリッジ固定用ネジ穴部596)と連通し、移動ガイド部固定用ネジが、穴部を通って当該穴部に連通したネジ穴に締結され、移動ガイド部が外部の筐体に固定される。
これによって、移動ガイド部固定用ネジによって移動ガイド部が外部の筐体に締結されるため、移動ガイド部を外部の筐体に確実に固定できる。
また、係止部は、外部の筐体に形成された係止部用穴部(カートリッジ用開口部597)に挿入されて、係止部用穴部に挿入された係止部が、係止部用穴部を形成する面に当接することによって、係止部は移動ガイド部を外部の筐体に係止し、移動ガイド部固定面と係止部との間の距離は係止部を係止する外部の筐体の面の厚さである。これによって、移動ガイド部固定面と係止部との間に隙間が生じないので、移動ガイド部固定用ネジが外部の筐体に締結される場合に移動ガイド部固定面が歪んでしまうことを防止できる。
また、本体部には、挿抜用レバー(カートリッジ挿抜用レバー3200)が回転可能に取り付けられ、挿抜用レバーは、本体部の移動ガイド部を移動する面である本体部移動面から突出する爪部(爪部3202)を有し、移動ガイド部の本体部が移動する面である移動ガイド部移動面には、本体部が移動ガイド部の所定位置に達した場合、本体部移動面から突出した爪部に係合する切欠部(切欠部3160)が設けられ、爪部が切欠部に係合した後、挿抜用レバーが回転された場合、本体部が移動ガイド部を外部の筐体側に移動して、複数のコネクタが複数の外部コネクタに完全に嵌合する。これによって、挿抜用レバーの回転によって本体部を移動させて、複数のコネクタと複数の外部コネクタとが完全に嵌合されるので、嵌合精度を向上させることができる。
また、移動ガイド部は、移動ガイド部を外部の筐体に固定する移動ガイド部固定部を有し、係止部と切欠部が設けられた移動ガイド部移動面との間の距離は、移動ガイド部固定部が移動ガイド部を固定する位置と移動ガイド部移動面との間の距離より小さい。これによって、挿抜用レバーの回転によって切欠部に作用する力を、切欠部が設けられた移動ガイド部移動面に近い係止部で吸収できるので、移動ガイド部固定部の変形を防止できる。
また、本体部の移動ガイド部を移動する面である本体部移動面、及び移動ガイド部の本体部が移動する移動ガイド部移動面には、互いに嵌合するレール(レール3010及び3140)が外部の筐体側に向かって延設され、レールは、レールが延設された方向以外の方向への本体部の移動を規制し、レール同士が嵌合することによって、本体部が移動ガイド部に接続される。これによって、レール同士が嵌合することによって、本体部を移動ガイド部に接続できる。また、レールが本体部の外部の筐体方向の以外の方向への移動を規制するので、コネクタと外部コネクタとの嵌合精度を向上させることができる。
また、コネクタ収納装置は、移動ガイド部が本体部から外れないように組み立てられた一体型、又は本体部と移動ガイド部とが分離する分離型であって、一体型のコネクタ収納装置は、レール同士が嵌合した状態で、本体部の内部に移動ガイド部の一部が内包され、本体部の内部に内包された移動ガイド部の一部が本体部の内部に当接することによって、移動ガイド部が本体部から外れることを防止し、分離型のコネクタ収納装置は、係止部が移動ガイド部を係止した後、レール同士を嵌合させて、本体部を移動ガイド部に接続する。これによって、本体部と移動ガイド部とが一体型であるコネクタ収納装置であっても、本体部と移動ガイド部とが分離してしまうことを防止でき、また、本体部と移動ガイド部とが分離した分離型のコネクタ収納装置であっても、レール同士を嵌合させるだけで、本体部と移動ガイド部とを接続できるので、ユーザの作業性が向上する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計するなどによりハードウェアで実現してもよい。
また、前記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。