JP2016157280A - 事象予測システム、事象予測方法及びプログラム - Google Patents

事象予測システム、事象予測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】予測信頼度の高い事象予測システムを提供する。
【解決手段】事象予測システムは、予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得する稼働データ取得部と、所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する予測モデル生成部と、前記予測モデルと稼働データ取得部が取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測する稼働状態予測部と、前記稼働状態予測部の予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する予測信頼度算出部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、事象予測システム、事象予測方法及びプログラムに関する。
ガスエンジンなどの定常的に運用する機器では、ひとたび重故障が起こると長期にわたって機器を停止する可能性があり、その場合には、その機器を利用するユーザに大きな損失を与える。異常を事前に予測することができれば、機器の保守作業員は、あらかじめ計画していた停止日(および操業の少ない日)に事前メンテナンスをすることで、長期停止なく運用することができる予防保全が可能になる。
例えば、特許文献1には、機器の稼働データと異常を判定するための閾値の相関をデータマイニングによって学習し、当該相関と対象とする機器の稼働データとから対象とする機器の異常を予測するシステムについて開示がある。
特開2011−192097号公報
しかし、特許文献1に記載の方法は、予測値が異常または正常のいずれかであり、その予測精度が分からない。その為、予測確率が非常に高くなければ運用に適さず、結果的に精度が高くなる異常が発生する直前の予測にしか向かない可能性が高く、予防保全に適用できるケースが限られてしまうという問題がある。
また、故障や異常の予測に限らずある特定の事象に着目してその発生を予測することが求められている。事象の発生とは、特定の状態量に対して設定された閾値や範囲を超えることと定義することができ、例えば、定常運転や高効率運転といった状態を事象ととらえることができる。これらの事象を予測することは、機器の適確な運用方法や高効率な制御方法を検討し、省エネや生産性向上を実現する上で有用である。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる事象予測システム、事象予測方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得する稼働データ取得部と、所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する予測モデル生成部と、前記予測モデルと稼働データ取得部が取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測する稼働状態予測部と、前記稼働状態予測部の予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する予測信頼度算出部と、を備える事象予測システムである。
本発明の第2の態様における前記予測モデル生成部は、前記事象が発生するかどうかを予測するにあたり複数の予測モデルを生成し、前記稼働状態予測部は、前記複数の予測モデルのそれぞれに基づいて予測を行い、前記予測信頼度算出部は、前記複数の予測モデルのそれぞれ基づく予測値の組み合わせごとに前記信頼度を算出する。
本発明の第3の態様における前記予測モデル生成部は、複数種類の事象のそれぞれについてその事象が発生するかどうかの予測モデルを生成し、前記稼働状態予測部は、前記予測モデルのそれぞれに基づいて前記複数種類の事象のうち対応する事象の発生について予測を行う。
本発明の第4の態様における前記予測モデル生成部は、所定期間先までの期間について予測モデルを生成する場合、実際に前記事象が発生した日を基準に前記所定期間だけ前の日から前記実際に前記事象が発生した日までの稼働データに対して前記事象が発生したことを示す情報を対応付けて予測モデルを生成する。
本発明の第5の態様は、予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得し、所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成し、前記予測モデルと前記取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測し、前記予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する、事象予測方法である。
本発明の第6の態様は、事象予測システムのコンピュータを、予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得する手段、所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する手段、前記予測モデルと前記取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測する手段、前記予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する手段、として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、予測の信頼度が把握できる事象予測システムを得ることができる。
本発明の第一実施形態における事象予測システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。 本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第一の図である。 本発明の第一実施形態における予測の信頼度を説明する図である。 本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第二の図である。 本発明の第一実施形態における事象予測システムの処理フローである。 本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第三の図である。 本発明の第二実施形態におけるガスエンジンの異常予測とその予測に対する実績を集計した図の一例である。 本発明の第二実施形態における予測値の出力の一例を示した図である。
<第一実施形態>
以下、本発明の一実施形態による事象予測システムを図1〜図6を参照して説明する。
なお、第一実施形態及び第二実施形態において、本発明の「事象予測システム」の一例として、予測対象となる事象を「故障」や「異常」とし、予測対象となる機器を「ガスエンジン」とする「故障予測装置」を例に説明を行うが、本発明の適用対象は、これらに限定されない。
図1は、本発明の第一実施形態における事象予測システムの構成の一例を示す概略ブロック図である。本実施形態において、事象予測システムは、例えば、1台のサーバ装置によって構成される。図1の故障予測装置10は、事象予測システムの一例である。故障予測装置10は、ガスエンジンに故障が発生するかどうかを予測し、ユーザが適切なガスエンジンのメンテナンス計画を立案できるよう補助する。図1が示すように、故障予測装置10は、稼働データ取得部11と、予測条件取得部12と、予測モデル生成部13と、稼働状態予測部14と、予測信頼度算出部15と、出力部16と、記憶部17とを備えている。
稼働データ取得部11は、ガスエンジンの稼働データ20を取得する。稼働データとは、ガスエンジンごとの日別の状態量(例えば、エンジンの回転数・発電電力・シリンダ温度などの1日の平均値)を含んだ情報である。また、稼働データ取得部11は、ガスエンジンごとに日別にその日に異常が発生したかどうかの異常実績を取得する。また、稼働データ取得部11は、予測対象となるガスエンジンの最新の稼働データ20を取得する。
予測条件取得部12は、ユーザによって入力されるガスエンジンの故障の予測に必要な条件を取得する。
予測モデル生成部13は、稼働データに基づいてガスエンジンに異常が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する。
稼働状態予測部14は、予測モデル生成部13が生成した予測モデルと稼働データ取得部11が取得したガスエンジンの最新の稼働データ20とに基づいて、所定の予測期間中に、予測対象となるガスエンジンに異常が発生するか予測する。
予測信頼度算出部15は、稼働状態予測部14の予測とその予測に対する実績に基づいて、予測モデルによる予測の信頼度を算出する。
出力部16は、稼働状態予測部14の予測と予測信頼度算出部15の算出した予測の信頼度を出力する。
記憶部17は、稼働データ取得部11が取得した稼働データなど種々の情報を記憶する。
図2は、本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第一の図である。
図2は、ある1つのガスエンジンAの日ごとの稼働データ、その日に異常が発生したかどうかを示す異常実績フラグ、稼働状態予測部14による予測値を含む予測履歴データである。「日付」には、何時の稼働データであるかを示す日付が格納されている。「シリンダ温度」には、ガスエンジンAに備えられた複数のシリンダのうちのある一つのシリンダの温度の1日の平均値が格納されている。説明の便宜上、ガスエンジンの状態量として「シリンダ温度」だけを記載しているが、稼働データには、この他に、他のシリンダの平均温度やエンジンの回転数や発電電力などの項目が含まれていてもよい。「予測値」には、稼働状態予測部14による「日付」項目に格納された日に異常が発生するかどうかの予測値が格納されている。この予測値は、例えば、稼働状態予測部14が、前日までの稼働データと異常実績フラグに基づいて予測モデル生成部13が生成した予測モデルと、その日の最新の稼働データとに基づいて、当日の0時に24時間以内に異常が発生するかどうかを予測した値である。「異常実績フラグ」には、「日付」項目に格納された日にガスエンジンAに異常が発生したかどうかを示す値が格納される。記憶部17には、例えば、2〜3年分の予測履歴データが記録されている。
図2のデータについて例を挙げて説明すると、1行目のデータは、1月1日のシリンダ平均温度は500℃、稼働状態予測部14は1月1日には異常が発生しない(予測値=「正常」)と予測し、結果として異常が発生しなかった(異常実績フラグ=「0」)ことを示している。
同様に、6行目のデータの場合、1月6日のシリンダ平均温度は600℃、稼働状態予測部14は1月6日に異常が発生する(予測値=「異常」)と予測し、結果として異常が発生した(異常実績フラグ=「1」)ことを示している。
7行目のデータが示す1月7日は、例えば、現在の日付である。7行目の「シリンダ温度」の値は、稼働データ取得部11が1月7日に取得した最新のシリンダの温度である。7行目の「予測値」の値(=「正常」)は、稼働状態予測部14が、予測モデル生成部13が生成した予測モデルと最新のシリンダ温度に基づいて、1月7日にガスエンジンAに異常が発生しないと予測したことを示している。
予測処理について概略を説明すると、図2で例示した「日付」および「シリンダ温度」(稼働データ)と「異常実績フラグ」は、「異常実績フラグ」の値をラベルとする学習データである。予測モデル生成部13は、この学習データに基づいて、機械学習により、異常の発生を予測するための予測モデル(予測器)を生成する。機械学習の手法には、例えば、SVM(Support Vector Machine)、決定木、ニューラルネットワークなどを用いることができる。
次に、稼働状態予測部14は、ガスエンジンの最新の稼働データ(この例の場合は1月7日におけるシリンダの最新温度)を取得し、この最新の稼働データと予測モデル生成部13が生成した予測器とに基づいて、ガスエンジンに異常が発生するかどうかを予測する。しかし、機械学習によって生成された予測器による予測だけでは、ガスエンジンAの状態は、正常・異常の何れであるかの予測しか行わず、その予測がどれほど信頼できる予測であるのかが分からない。そこで、本実施形態では、予測信頼度算出部15が、稼働状態予測部14の予測の信頼度を算出する。次に図3を用いて、予測信頼度算出部15による予測の信頼度の算出方法について説明を行う。
図3は、本発明の第一実施形態における予測の信頼度を説明する図である。
図3(a)は、あるガスエンジンAについての、所定期間における予測とその予測に対する実績を集計した表である。符号31〜33で示すこの表の1行目のデータは、稼働状態予測部14によって異常が発生すると予測された場合の実績と予測の信頼度を示している。欄31の値は、稼働状態予測部14が異常が発生すると予測し、実際に異常が発生した回数である。欄32の値は、稼働状態予測部14が異常が発生すると予測したが、実際には異常が発生しなかった回数である。欄33の値は、稼働状態予測部14が異常が発生すると予測し、実際に異常が発生した割合である。具体的には、1行目のデータは、稼働状態予測部14がガスエンジンAの所定の期間における稼働について100回異常が発生すると予測し、そのうち58回は実際に異常が発生し、42回は異常が発生せず正常に稼働したことを示している。また、このときの異常発生率は、58%となることを示している。この場合、稼働状態予測部14が異常が発生すると予測したことに対する信頼度は58%と考えることができる。
一方、符号34〜36が示す2行目のデータは、稼働状態予測部14によって正常に稼働すると予測された場合の実績と予測の信頼度を示している。欄34の値は、稼働状態予測部14が正常に稼働すると予測したが、実際には異常が発生した回数である。欄35の値は、稼働状態予測部14が正常に稼働すると予測し、実際に正常に稼働した回数である。欄36の値は、稼働状態予測部14が正常に稼働すると予測したが、実際には異常が発生した割合である。具体的には、2行目のデータは、稼働状態予測部14がガスエンジンAの所定の期間における稼働について1000回正常に稼働すると予測し、そのうち100回は実際には異常が発生し、900回は正常に稼働したことを示している。また、このときの異常の発生率は、10%であることを示している。この場合、稼働状態予測部14が正常と予測したことに対する信頼度は90%と考えることができる。
図3(b)は、図2で例示した稼働データを集計し、図3(a)と同様に表したものである。図2の稼働データの場合、1月1日〜1月4日までは、予測値が正常で、実際の稼働の実績が0(正常)である。また、1月5日〜1月6日までの予測値は異常で、実績は、1月5日は予測が外れて0(正常)、1月6日は予測が的中し1(異常)である。予測信頼度算出部15は、これらの稼働データを集計し図3(b)の各項目を算出する。
出力部16は、稼働状態予測部14が予測期間=1月7日(0時〜24時)のガスエンジンの稼働について「正常」と予測した場合、予測値「正常」とともに、予測信頼度算出部15による異常発生率(この例の場合、「0%」)を出力する。ユーザは、出力部16による出力結果(予測値=正常、異常発生率=0%)を見て、1月7日にはガスエンジンAには異常が発生せず、その予測の信頼度は100%であるとの見通しを得ることができる。また、仮に、稼働状態予測部14が「異常」と予測した場合、ユーザは、出力部16による出力結果(予測値=異常、異常発生率=50%)を見て、1月7日は、50%の確率で異常が発生することを把握し、異常発生に対する対策や準備を行うことが出来る。
ここまで、図2〜図3を用いて、過去の学習データに基づいて、日々、その当日の稼働について異常が発生するかどうかの予測およびその予測の信頼度を算出する場合を例に、説明を行った。
しかし、予防保全は、長期的なメンテナンス計画に基づいて行うことが好ましい。次に、1か月先までの期間について異常の発生の予測を行う場合を例に本実施形態の故障予測装置10の予測処理について説明を行う。
図4は、本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第二の図である。
図4の予測履歴データは、図2のデータに比べ、「予測値」が「1ヶ月先までの期間に対する予測値」となっている点と、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の項目を有している点が異なる。図4の場合、現在は2月4日で、2月3日までの稼働データ、異常の有無が実績として分かっているものとする。
「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」には、予測モデル生成部13が1ヶ月先までの期間に異常が発生するかどうかを予測する場合に使用する異常実績フラグが格納される。例えば、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」には、実際に異常が発生した日付(2月3日)から1か月前の期間について「1」(異常)が格納される。それ以外の期間については、異常実績フラグと同じ値が格納される。図4の例の場合、実際には2月3日に異常が発生しており、2月3日の「異常実績フラグ」には「1」が格納されている。また、図示しない1月5日から1月31日までは、異常が発生していないとする。その場合、予測モデル生成部13は、2月3日を基準に1ヶ月前までの期間の「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」の値に1を設定する。つまり、1月3日から2月3日までの「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」には「1」が設定される。予測モデル生成部13は、1月1日と1月2日については実績どおり「0」(正常)を設定する。1ヶ月先までの予測を行う場合、予測モデル生成部13は、図4の予測履歴データのうち、「日付」、「シリンダ温度」と「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」の値を用いて機械学習を行い、予測モデル(予測器)を生成する。つまり、予測モデル生成部13は、ガスエンジンAの状態が、実際に異常が発生する時点から1か月前までの期間の何れかの時点における状態になっているかどうかの予測を行う予測モデルを生成する。換言すれば、予測モデル生成部13は、実際に異常が発生した時点の1か月前から実際に異常が発生するまでの期間における稼働データが示すガスエンジンAの状態を、1ヶ月以内に異常が発生し得る状態とみなして予測モデルを生成する。また、稼働状態予測部14が、その予測モデルと最新の稼働データに基づいて、1ヶ月以内に異常が発生し得る状態になると予測する場合、1ヶ月先までの間に異常が発生すると予測したとみなす。図4の「1ヶ月先までの期間に対する予測値」には、稼働状態予測部14がこのようにして予測した値が記載されている。
次に、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」について説明を行う。「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値は、稼働状態予測部14が1ヶ月先までの予測を行った場合に、予測信頼度算出部15が予測の信頼度を算出するために用いる項目である。
1月1日の「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値は、1月1日から1ヶ月間に異常が発生したかどうかを示している。異常が発生した場合、この項目の値は「1」で、異常が1度も発生しなかった場合、この項目の値は「0」となる。図4の場合、記載を省略した期間(1月5日〜1月31日)に1度も故障が発生しなかったとする。すると1月1日から2月1日まで異常が発生しなかった為、予測信頼度算出部15は、図示するように1月1日のこの項目の値に「0」を設定する。1月2日についても同様である。次に1月3日について検討すると、1月3日を基準として1か月後の2月3日に異常が発生している為、予測信頼度算出部15は、1月3日の「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値に「1」を設定する。次に1月4日について検討すると、1ヶ月先の2月4日(現在)はまだ完了していない。従って、本日が終了するまで1月4日に予測した「1ヶ月先までの期間に対する予測値」に対する実績は分からない。しかし、図4の場合、2月3日に既に異常が発生しているので、1月4日から1ヶ月先までの期間において異常が発生したかどうかについては結果が出ていることになる。このように予測を行った日から1ヶ月が未経過であっても、その間に1度でも異常が発生している場合、実績として「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」に「1」(異常)を立てることができる。予測信頼度算出部15は、予測を立てた日から1ヶ月先までの期間における「異常実績フラグ」の値を参照して、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」に対応する「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値を設定する。
次に、予測信頼度算出部15は、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」が設定できたデータを用いて、各日付のデータの「1ヶ月先までの期間に対する予測値」と「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」を組にしたデータを分類し、データ数を集計する。具体的には、予測信頼度算出部15は、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」と「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」を組にしたデータを、(1)「正常」と予測され実際に1ヶ月先までの期間に異常が発生しなかったデータ、(2)「正常」と予測され実際に1ヶ月先までの期間に異常が発生したデータ、(3)「異常」と予測され実際に1ヶ月先までの期間に異常が発生しなかったデータ、(4)「異常」と予測され実際に1ヶ月先までの期間に異常が発生したデータ、のそれぞれに分類し、(1)〜(4)のそれぞれに分類されたデータのデータ数を集計する。次に、予測信頼度算出部15は、これらの集計結果から「異常」と予測され1ヶ月先までの期間に異常が発生した割合と、「正常」と予測され1ヶ月先までの期間に異常が発生した割合とを算出する。
次に図5を用いて、本実施形態の故障予測処理の流れについて説明を行う。
図5は、本発明の第一実施形態における事象予測システムの処理フローである。
一例として1ヶ月先までの期間にガスエンジンAの稼働について異常が発生するかを予測する場合を例に説明を行う。前提として、記憶部17には図4で例示した予測履歴データが記録されており、予測履歴データには十分な期間(例えば3年間)のガスエンジンAに関する稼働データと、各稼働データに対応付けられた異常実績フラグ、過去において予測した予測値(「1ヶ月先までの期間に対する予測値」)が格納されているものとする。また、説明の便宜上、稼働データに含まれる予測に用いるガスエンジンの状態量は、シリンダの平均温度のみとする。
まず、稼働データ取得部11が、最新の稼働データを取得する(ステップS11)。例えばガスエンジンAのシリンダには温度センサが設けられており、稼働データ取得部11は、所定の時間間隔でシリンダの温度を取得する。稼働データ取得部11は、最新の温度を記憶部17に記録する。次に、予測条件取得部12は、ユーザから予測条件の入力や予測の実行指示を受け付ける(ステップS12)。予測条件とは、例えば、予測期間(この例では1ヶ月間)や予測対象となるガスエンジンの識別情報(この例ではガスエンジンA)、あるいは、どのような機械学習の手法によって予測モデルを生成するかなどである。予測条件取得部12は、受け付けた予測条件を記憶部17に記録する。また、予測条件取得部12は、予測条件を予測モデル生成部13に出力するとともに予測モデルの生成を指示する。
予測モデルの生成を指示された予測モデル生成部13は、まず予測モデルの生成に必要な前処理を行う(ステップS13)。前処理とは、例えば、図4で例示した予測履歴データにおける「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」を設定することである。予測モデル生成部13は、記憶部17に記録された予測履歴データの「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」に同じ日の「異常実績フラグ」の値を設定する。次に予測モデル生成部13は、実際に異常が発生した日から1ヶ月前の期間について、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」の値に異常を示す「1」を設定する。以上が前処理である。
次に予測モデル生成部13は、予測モデル(予測器)の生成を行う(ステップS14)。例えば、ユーザが、ステップS12でSVMによる予測器を生成することを指示している場合、予測モデル生成部13は、稼働データと「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」の値を組み合わせた学習データによって、「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」=0(正常)と「異常実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」=1(異常)の境界の関数を算出する。算出した境界の関数が予測器である。次に予測モデル生成部13は、稼働状態予測部14に算出した関数の情報を出力し、1ヶ月先までの期間においてガスエンジンAに異常が発生するかどうかの予測を行うことを指示する。稼働状態予測部14は、取得した境界の関数に基づいて、ガスエンジンAに異常が発生するかどうかを予測する(ステップS15)。具体的には、稼働状態予測部14は、境界の関数によって、稼働データ取得部11が取得したシリンダの最新温度が、正常か異常かを判定する。最新温度が正常と判定される場合、稼働状態予測部14は、1ヶ月先までのガスエンジンの稼働状態は正常であると予測する。最新温度が異常と判定される場合、稼働状態予測部14は、1ヶ月先までの期間においてガスエンジンに異常が発生すると予測する。稼働状態予測部14は、予測値を出力部16へ出力し、予測信頼度算出部15に異常発生率の算出を指示する。
次に、予測信頼度算出部15は、異常発生率の算出を行う(ステップS16)。まず、予測信頼度算出部15は、日ごとに、その日から1ヶ月先以内の「異常実績フラグ」の値を参照し、1つでも「1」を値に持つデータがあれば、その日の「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値に「1」を設定し、それ以外の日の「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」には「0」を設定する。次に、予測信頼度算出部15は、予め学習データに対応付けて記録された「1ヶ月先までの期間に対する予測値」と「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」を組み合わせたデータを、以下の4つに分類し、それぞれに分類されたデータ数を集計する。(1)「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=正常で「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」=0のデータ、(2)「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=正常で「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」=1のデータ、(3)「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=異常で「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」=0のデータ、(4)「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=異常で「異常実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」=1のデータ。次に、予測信頼度算出部15は、集計した値から異常発生率を算出する。具体的には、予測信頼度算出部15は、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=正常に対する異常発生率を、(2)の集計値÷[(1)の集計値+(2)の集計値]で算出し、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=異常に対する異常発生率を、(4)の集計値÷[(3)の集計値+(4)の集計値]で算出する。予測信頼度算出部15は、算出した異常発生率を出力部16へ出力する。
出力部16は、稼働状態予測部14から取得した予測値に対応する異常発生率を選択する。例えば、稼働状態予測部14が「1ヶ月先までのガスエンジンの稼働状態は正常」と予測した場合、出力部16は、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=正常に対する異常発生率を選択する。同様に稼働状態予測部14が「1ヶ月先までの期間においてガスエンジンに異常が発生する」と予測した場合、出力部16は、「1ヶ月先までの期間に対する予測値」=異常に対する異常発生率を選択する。次に出力部16は、稼働状態予測部14から取得した予測値と選択した異常発生率を故障予測装置10に接続されたディスプレイ装置へ出力し表示させる(ステップS17)。
本実施形態によれば、ユーザは、所定の予測期間内にガスエンジンに異常が発生するかどうかの予測と、過去の稼働データに基づく予測が、信頼度の高い予想か、信頼度の低い予想かを把握することができ、異常の発生確率を考慮したメンテナンス計画を立案できる。
次に、図6を用いて、ユーザが故障の軽重と予測の信頼度を考慮してメンテナンス計画の立案を行う場合の例を説明する。
図6は、本発明の第一実施形態におけるガスエンジンの異常の予測に用いるデータの一例を示す第三の図である。
図6は、1ヶ月以内に発生する軽故障および重故障に対する予測値とその実績を含む予測履歴データである。軽故障とは、例えば、ガスエンジンが備える複数のシリンダのうち1つが故障することをいう。また、重故障とは、ガスエンジンが備える複数のシリンダのうち3つ以上が故障することをいう。「1ヶ月先までの期間における軽故障に対する予測値」には、1ヶ月以内にシリンダのうち1つが故障することに対する予測値が格納されている。「1ヶ月先までの期間における重故障に対する予測値」には、1ヶ月以内に3つ以上のシリンダが同時に故障することに対する予測値が格納されている。「軽故障実績フラグ」と「重故障実績フラグ」には、その日に軽故障が発生したかどうかとその日に重故障が発生したかどうかの実績がそれぞれ記載されている。
「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」と「重故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」は、予測モデル生成部13が予測器を生成するための学習データのラベルである。この「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」と「重故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」の値は、図5のステップS13の前処理で設定される値である。例えば、図6の2月2日の「軽故障実績フラグ」によると2月2日には軽故障が発生している。従って、予測モデル生成部13は、1月2日〜2月2日の「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」に「1」を設定する。
「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」と「重故障実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」には、1ヶ月先までの期間に実際に軽故障が発生したか、または重故障が発生したかを示す値がそれぞれ格納されている。この値は、図5のステップS16にて予測信頼度算出部15が設定した値である。例えば、図6によると、2月2日に軽故障が発生しており、1月2日〜2月2日の期間におけるそれぞれの日から1ヶ月以内に軽故障が発生したこととなる。従って、予測信頼度算出部15は、1月2日〜2月2日における「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの実績)」の値に1を設定する。
これまで説明したのと同様に予測モデル生成部13は、図6の予測履歴データの「日付」、「シリンダ温度」、「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」に基づいて、機械学習により軽故障を予測するための予測器を生成する。また、予測モデル生成部13は、図6の予測履歴データの「日付」、「シリンダ温度」、「重故障実績フラグ(1ヶ月先までの予想用)」に基づいて、機械学習により重故障を予測するための予測器を生成する。稼働状態予測部14は、軽故障を予測するための予測器により、1ヶ月以内に軽故障が発生するかどうかの予測を行い、その予測値を、図6の「1ヶ月先までの期間における軽故障に対する予測値」に設定する。稼働状態予測部14は、重故障を予測するための予測器により、1ヶ月以内に重故障が発生するかどうかの予測を行い、その予測値を、図6の「1ヶ月先までの期間における重故障に対する予測値」に設定する。
予測信頼度算出部15は、図6の「1ヶ月先までの期間における軽故障に対する予測値」と「軽故障実績フラグ(1ヶ月先までの軽故障の実績)」を組にしたデータを分類して集計し、軽故障の予測に対する障害発生率を算出する。また、予測信頼度算出部15は、図6の「1ヶ月先までの期間における重故障に対する予測値」と「重故障実績フラグ(1ヶ月先までの重故障の実績)」を組にしたデータを分類して集計し、重故障の予測に対する障害発生率を算出する。
出力部16は、軽故障に対する予測と障害発生率、重故障に対する予測と障害発生率を出力する。例えば、出力部16による出力結果が、「軽故障:異常、障害発生率:20%」、「重故障:正常、障害発生率:10%」であるとする。ユーザは、この出力結果から、1ヶ月以内に軽故障が起こるかも知れないがその予測の信頼度は20%であり、また、1ヶ月以内に重故障は発生せずその予測の信頼度は90%であることを把握し、例えば、ガスエンジンAのメンテナンスを先延ばしにすることを決定する。また、例えば、出力部16による出力結果が、「軽故障:異常、障害発生率:70%」、「重故障:正常、障害発生率:10%」であるとする。ユーザは、例えば、軽故障が生じた場合のコストとメンテナンスコストを比較して、メンテナンスコストの方が大きいようであれば、軽故障については障害発生率が90%となるまでメンテナンスを計画しないなどの決定を行う。また、例えば、出力部16による出力結果が、「軽故障:正常、障害発生率:10%」、「重故障:異常、障害発生率:40%」であるとする。ユーザは、例えば、重故障が発生すると予測された場合には、その予測の信頼度がそれほど高くない場合でも、例えば、障害発生率が20%以上であれば、ガスエンジンAのメンテナンスを行うことを計画する。
この例によれば、故障の軽重と予測の信頼度とに応じて、より状況に適したメンテナンス計画を立案することができる。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による事象予測システムを、図7〜図8を参照して説明する。
第一実施形態では、1つの予測器を用いて予測を行い、その予測に対する信頼度を算出した。第二実施形態では、複数の予測器を用いて予測を行い、それぞれの予測器による予測値の組み合わせごとに予測の信頼度を算出する。
図7は、本発明の第二実施形態におけるガスエンジンの異常予測とその予測に対する実績を集計した図の一例である。
図7の表には、3種類の予測器が設けられている場合に、それぞれの予測器によって行った予測の全ての組み合わせに対して、予測に対する実績と異常発生率が記載されている。例えば、1行目のデータは、予測対象となるガスエンジンについて、予測器1および予測器2および予測器3の何れによっても異常と予測された回数が100回あり、そのうち実際に異常が発生した回数が90回で、異常が発生しなかった回数が10回あったことを示している。この場合の異常発生率は、90%である。2行目以降のデータについても同様である。
本実施形態の処理について説明すると、例えば、予測器1〜3の生成に用いる機械学習の手法が予め記憶部17に記録されており、予測モデル生成部13は、その記録を読み出して各手法により学習データ(稼働データと異常実績フラグ)に基づいて予測器1〜3を生成する。次に、稼働状態予測部14は、予測モデル生成部13が生成した複数の予測器1〜3と稼働データ取得部11が取得した最新の稼働データとから所定の予測期間におけるあるガスエンジンの稼働について故障が発生するかどうかを予測し、その予測値を記憶部17に記録する。次に、予測信頼度算出部15は、複数の予測器1〜3による予測値と、その予測に対する実績の対応付けを第一実施形態と同様にして行う。また、予測信頼度算出部15は、各予測器の予測値の全ての組み合わせに対して、異常が発生したか否かの実績ごとに集計を行う。例えば、予測信頼度算出部15は、予測器1による予測値=異常、予測器2による予測値=異常、予測器3による予測値=異常、であった場合のガスエンジンの稼働実績について予測期間(例えば1ヶ月)に、1度も異常が発生しなかった回数、1度でも異常が発生した回数をそれぞれ集計する。他の予測値の組み合わせについても同様に集計を行う。集計を行うと、予測信頼度算出部15は、各予測値の組み合わせごとに異常発生率を算出し、記憶部17に記録する。出力部16は、各予測器による予測値と、その予測値の組み合わせに対する異常発生率を出力する。
図8は、本発明の第二実施形態における予測値の出力の一例を示した図である。
この出力結果には、各予測器による最新の稼働データに基づく予測値が表示されている。また、表示された予測値の組み合わせに対する異常発生率が表示されている。
ユーザは、この出力結果を見て、予測器1と予測器3によって1ヶ月以内に異常が発生すると予測され、その予測の信頼度は60%であることを知ることができる。
本実施形態によれば、複数の予測器による予測の組み合わせごとの異常発生率を得ることができ、ユーザは、より細分化された予測の信頼度に基づいて出力結果を判断することができる。
ここで、例えば、予測器1に短期先の予測しかできないが精度が高い予測器、予測器2に長期先を予測できるが精度が低い予測器、予測器3にその他の予測器を用いると、これらを組み合わせることで、複数の予測期間に対する予測を行うような場合に有効な活用ができる。また、例えば、短期先を予測する場合は、予測器2の予測値がノイズになる可能性もある。そのような場合、予測信頼度算出部15は、図7で例示したような全ての予測器による予測値を組み合わせた場合の結果に加えて、予測器2による予測を除いた場合の予測値の一覧を生成し、それぞれの場合の異常発生率を出力するようにしてもよい。
また、例えば、SVMによる予測モデルとして予測器1を生成し、予測器2をニューラルネットワーク、予測器3を決定木により生成するようにしても良い。SVMやニューラルネットワークは、精度の良い予測が可能であることが知られているが、なぜそのような予測を行ったかについては示してくれない。一方、決定木による予測は、予測精度は低下するものの、その予測に至ったルールを提示してくれるというメリットがある。予測に至ったルールとは、例えば、異常が発生すると予測した根拠として、「シリンダの平均温度がX℃、エンジンの回転数がYrpmとなる頻度がZ回/週となった」といった事項である。ユーザは、このルールを参考にどのような保守作業を行うかの参考にすることができる。
本実施形態によれば、複数の予測器による予測の組み合わせごとの異常発生率を得ることができ、ユーザは、より細分化した予測の信頼度に基づいて出力結果を判断することができる。
なお、上述した事象予測システムにおける各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを事象予測システムのコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、事象予測システムは、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、予測する事象は「故障」や「異常」でなく、予測対象となる機器が「高効率運転状態となるか」や「ある特定の状態量が所定の閾値に至るか」といった任意の事象一般に対する予測であって構わない。なお、故障予測装置10は、事象予測システムの一例である。ガスエンジンは機器の一例である。軽故障、重故障は複数種類の事象の一例である。
10・・・故障予測装置
11・・・稼働データ取得部
12・・・予測条件取得部
13・・・予測モデル生成部
14・・・稼働状態予測部
15・・・予測信頼度算出部
16・・・出力部
17・・・記憶部

Claims (6)

  1. 予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得する稼働データ取得部と、
    所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する予測モデル生成部と、
    前記予測モデルと稼働データ取得部が取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測する稼働状態予測部と、
    前記稼働状態予測部の予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する予測信頼度算出部と、
    を備える事象予測システム。
  2. 前記予測モデル生成部は、前記事象が発生するかどうかを予測するにあたり複数の予測モデルを生成し、
    前記稼働状態予測部は、前記複数の予測モデルのそれぞれに基づいて予測を行い、
    前記予測信頼度算出部は、前記複数の予測モデルのそれぞれ基づく予測値の組み合わせごとに前記信頼度を算出する、
    請求項1に記載の事象予測システム。
  3. 前記予測モデル生成部は、複数種類の事象のそれぞれについてその事象が発生するかどうかの予測モデルを生成し、
    前記稼働状態予測部は、前記予測モデルのそれぞれに基づいて前記複数種類の事象のうち対応する事象の発生について予測を行う、
    請求項1または請求項2に記載の事象予測システム。
  4. 前記予測モデル生成部は、所定期間先までの期間について予測モデルを生成する場合、実際に前記事象が発生した日を基準に前記所定期間だけ前の日から前記実際に前記事象が発生した日までの稼働データに対して前記事象が発生したことを示す情報を対応付けて予測モデルを生成する、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の事象予測システム。
  5. 予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得し、
    所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成し、
    前記予測モデルと前記取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測し、
    前記予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する、
    事象予測方法。
  6. 事象予測システムのコンピュータを、
    予測対象となる機器の稼働状態を示す稼働データを取得する手段、
    所定期間における稼働データとその稼働データを取得した機器に前記所定期間において予測対象となる事象が発生したか否かを示す情報とが対応付けられた学習データに基づいて、当該機器に前記事象が発生するかどうかを予測する予測モデルを生成する手段、
    前記予測モデルと前記取得した稼働データとに基づいて、予測対象となる機器に前記事象が発生するかどうかを予測する手段、
    前記予測とその予測に対する前記機器に前記事象が発生したかどうかの実績とに基づいて、前記予測の信頼度を算出する手段、
    として機能させるためのプログラム。
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