JP2016156450A - Lng蒸発器およびlng蒸発器によるlng蒸発方法 - Google Patents

Lng蒸発器およびlng蒸発器によるlng蒸発方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従前のLNG蒸発器で20〜30℃程度の冷温水を使用した場合、伝熱管コイル表面で氷結が生じ、LNG蒸発器が閉塞状態になる恐れがある。【解決手段】外筒内に、伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされて、伝熱管コイル外表面における氷結が抑制される。【選択図】図2

Description

本発明は、LNG蒸発器およびLNG蒸発器によるLNG蒸発方法に関する。
近年、石油・石炭に代わるエネルギー資源として天然ガスが注目を集めている。天然ガスは燃焼時における硫黄酸化物・煤塵の発生が極めて少なく、地球温暖化の原因となる二酸化炭素や、大気汚染・酸性雨の原因となる窒素酸化物の排出量が石油・石炭に比べ少ないため、地球環境問題に貢献できるエネルギー源と言える。特に、頁岩層から採取される天然ガス(シェールガス)取出しに関する新技術の出現により、比較的安価で大量の天然ガスの安定供給が可能となったことで、今後のエネルギーにおける天然ガスの果たす役割は、ますます大きなものとなることが予想される。天然ガスへの燃料転換は、地球温暖化を促進する炭酸ガスの排出削減に大きな効果がある。単純に重油を天然ガスに燃料転換した場合、約30%の削減ができ地球温暖化抑制に大きな効果を上げることができる。(サテライト建設上の燃料使用で考慮すると、炭酸ガス排出量の削減効果は、約25%程度)その面の効果もあり、数年前から燃料転換が積極的に推進されており、シェールガス革命と相まって今後LNG化がますます促進されることが予想される。
現在、パイプラインにより直接的な天然ガスの供給が可能な地域を除くと、天然ガスの供給方法は、液化天然ガス(以下LNGと呼ぶ)貯槽・蒸発器・圧力調整装置を主要な構成要素とする定地式LNG供給設備(以下LNGサテライトと呼ぶ)を各天然ガス消費場所に建設し、そのLNGサテライトへLNGローリー車によりLNGを輸送・供給する方法が一般的となっている。
LNGサテライト設備では貯槽内にLNGを貯蔵し、蒸発器にて気化させ気体燃料として消費する。極低温ガスであるLNGを気化させる蒸発器の方式としては、酸素や窒素ガスを蒸発させる際に用いられている大気と熱交換させる空温式蒸発器(スターフィン型)を用いることも可能である。この方式は、強制的な熱源を必要としないが、熱交換率が低いため熱交換器の伝熱面積確保の観点から大型化し設備設置スペースが非常に大きくなり、基礎工事・配管長の延長等々により建設費の上昇につながっている。そこで、LNGの蒸発潜熱は窒素に比べ3倍の熱量が必要であること、及び、顕熱も大きいため空温式蒸発器以外の蒸発方法を採用することが事例としては現在多くなっている。その他の蒸発方式としては、60〜75℃程度の温水の中に蒸発管を入れ温水を循環させる温水循環式蒸発器や、同様に60℃程度の温水の中に蒸発管を入れその温水に蒸気を吹き込んで熱源とする蒸気加温式の蒸発器などが現在使われている。温水蒸発器のこれらの2案では、いずれの場合にも蒸発管表面への氷の付着を防止する為に、温水温度を60℃程度まで熱源を利用し昇温している。
従前のLNG蒸発方式について
1)空温式蒸発器方式
空温式蒸発器によるLNG蒸発方式は、LNG貯槽に貯蔵されているLNGを取出し、
アルミ製スターフィンを用いて大気と熱交換させ、蒸発した天然ガス(以下NGと称することがある。)を圧力調整器で整圧後供給する方式である。
熱源は不要となるが、外気温に影響される他、熱交換率が低いため熱交換器の伝熱面積確保の観点から大型化し設置面積も大きくなり建設コストの上昇につながっているほか、アルミフィンに氷着する氷を氷解する為に二基設置し交互に使用し氷解時間を確保するほか氷結を考慮し実使用量に対し大きな安全率を持って能力選定をする必要があるなど、温水式に比し考慮すべき点が多くなる。
2)温水循環式蒸発器方式
温水循環式蒸発器によるLNG蒸発方式は、LNG貯槽に貯蔵されているLNGを取出し、温水が充満された温水槽内の気化管で熱交換させ、蒸発したNGを圧力調整器で整圧後供給する方式である。
熱源となる温水は、温水ボイラーや温水給湯器で作り出すことが必要となる。温水ボイラーの熱源としてLNGを使用する事になり、全体効率はその分悪くなることになる。温水ボイラー等で作った温水を温水ポンプで蒸発器に供給し、熱交換に使用して温度が下がった冷温水を温水ボイラー等で加温する密閉循環系統となる。
3)スチーム温水式蒸発器方式
スチーム温水式蒸発器によるLNG蒸発方式は、LNG貯槽に貯蔵されているLNGを取出し、スチームで加温された温水槽内の気化管で熱交換させ、蒸発したNGを圧力調整器で整圧後供給する方式である。
熱源となる温水は、スチームを温水槽内に吹き込むことにより生成する。
余剰なスチームがある場合は有効的であるが、通常生産設備に余裕がないことから使用することが難しい。また、生産設備以外に加温用だけでスチームを使用することは、あまり効率がよいとは言えない。又、蒸気発生装置を本蒸発器用に設置する場合もあるが、その場合にも蒸気発生装置(蒸気ボイラー等)の熱源としてLNGを使用することになり、全体効率はその分悪くなることになる。
特許文献1には、螺旋管とヒータの配置を改善して温水槽を小さくし、熱効率を向上させたベーパライザーが記載されている。
特開2003−214596号公報
特許文献1に記載された発明は、旋回流を形成することがなく、螺旋管表面で氷結を解決するものではない。
従来の温水蒸発器の冷温水使用についての問題点があった。
従来の温水蒸発器で20℃程度の冷温水を使用した場合、気化管表面に氷が生成される。氷の生成は生成状況を鋭意検討した結果によれば、伝熱管表面の温水(熱媒体)の流速に依存することが分かってきたが、この流速についての考慮がなかった。管外流速が早ければ早いほど氷の付着は少なくなる傾向があることが分かってきたが、現在使用される従来の温水型蒸発器は管外流速が遅く、冷温水を循環した場合に伝熱管表面に氷が生成されることは明らかである。氷が生成されると、管閉塞が生じて事故となり、運転不能になる。本発明は、この問題の解決を解決するLNG蒸発器、および蒸発方法を提供するものである。
本発明は、長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる冷温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、冷温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器において、
外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管の周りに伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされて、伝熱管コイル外表面における氷結が抑制されること
を特徴とするLNG蒸発器を提供する。
本発明は、上述されたLNG蒸発器において、筒形状体が筒状のセンターチューブ管であることを特徴とするLNG蒸発器を提供する。
本発明は、長手方向に長い筒状の外筒と外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、該外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器において、
外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管に温水源から分流されたサブ温水が流過され、該センターチューブ管を巻いて伝熱管コイルが配置されて、該センターチューブ管を巻回して伝熱管コイルが配置され、伝熱コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされ、センターチューブ管を流過するサブ温水が伝熱管コイルを加熱して伝熱管コイル外表面における氷結が抑制されること
を特徴とするLNG蒸発器を提供する。
本発明は、上述されたLNG蒸発器において、螺旋流形成部材がセンターチューブ管の外表面に設けた螺旋状のフイン、螺旋流形成部材が外筒内壁面に設けた螺旋状配置のフイン、あるいは螺旋流形成部材が外筒内壁面に配置位置が螺旋状とされた複数の冷温水投入口であることを特徴とするLNG蒸発器を提供する。
本発明は、長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル管内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法において、
外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管の周りに伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流を形成し、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行って伝熱管コイル外表面における氷結を抑制すること
を特徴とするLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法を提供する。
本発明は、長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、該外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法において、
外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、当該センターチューブ管に冷温水源から分流されたサブ冷温水が流過され、当該センターチューブ管を巻いて伝熱管コイルが配置されて、当該センターチューブ管を巻回して伝熱管コイルが配置され、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流を形成し、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行い、センターチューブ管を流過するサブ冷温水で螺旋流を加熱して伝熱管コイル外表面における氷結を抑制すること
を特徴とするLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法を提供する。
本発明は、上述されたLNG蒸発器による熱交換方法において、冷温水は、事業所内で一般的に設けられた冷温水源の冷温水が用いられることを特徴とするLNG蒸発器における熱交換方法を提供する。
本発明によれば、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされて、伝熱管コイル外表面における氷結が抑制される。氷結の生成が抑制されることで、管閉塞事故が防止され、運転不能になる事態が回避される。事業所内で一般的に設けられたクーリングタワーから排出された温水は、通常20〜38℃の範囲にあり、LNG蒸発器に接続される前の当該温度が維持された状態で、冷温水としてLNG蒸発器に導入することが出来るので、本発明は、従来LNG蒸発器が持つ問題を解決することが出来る。
本発明の実施例であるLNG蒸発システムの構成を示す図。 本発明の実施例であるLNG蒸発器の構成を示す図。 図2に示される構成の平面を示す図。 温水入口部の機能を説明する図。 螺旋流れを説明する図。 フインを備えたセンターチューブ管の形態を示す図。 形成される螺旋流の仮想長形断面積を模式的に示す図。 計算時の氷結を検討する図 計算結果データを示す図。 計算結果データを示す図。 計算結果データを示す図。
本発明は、温水を使用せず各事業場内で使用されている冷却水循環系の冷温水を利用可能とする冷温水型のLNG蒸発器を提供する。事業場内で使用されている冷却水は、冷却対象物を冷却後にクーリングタワーなどの冷却装置に戻り、冷却され再度冷却対象物を冷却する為に循環されている。この冷却水の戻りをLNG冷温水型蒸発器の熱源として使用するものである。クーリングタワーからの冷温水の温度は、通常20℃〜38℃程度の温度であり、このままの温度で従来型の温水型蒸発器を使用すると蒸発管である伝熱管コイルの表面が氷着し連続使用することが困難である。本発明では、この冷温水を利用しながら、螺旋流形成部材を設け、流れる冷温水の流れを部分的に速めてLNGを連続的に気化蒸発させることが可能な構造の冷温水型LNG蒸発器を提供する。
本発明の冷温水型LNG蒸発器を使用することにより、温水型蒸発器の使用では必要となる温水発生のための熱源が不要となり、更には、既設の冷却水循環系においてはLNGの冷熱回収により冷却効率が上がり、LNGを利用することで地球温暖化防止になることに加え省エネルギーも達成し、環境にやさしい設備を構築できることになる。
図1は、本発明の実施例であるLNG蒸発システム300の構成を示す図である。
図1において、LNG蒸発システム300は、冷温式蒸発器を形成する液化LNG蒸発器(以下、LNG蒸発器という。)100、および冷温水循環系統200が組み合わされた構成からなる。冷温水循環系統200の典型的な例は、クーリングタワーを備えた系統である。以下、ここではクーリングタワーを備えた冷却系統(以下、クーリングタワー系統200と称する。)を例に採って説明する。
LNG蒸発器100は、長手方向に長い筒状の蒸発器外筒10(以下、外筒という。)、外筒10とこの外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイル(チューブ管)11からなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるLNG蒸発器として構成され、この外筒内を流れる第一の媒体が冷温水源から流れる冷温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGである。
クーリングタワー系統200は、LNG蒸発器100との間に形成される循環系統13を備えて構成される。クーリングタワー系統200は、クーリングタワー201、ポンプ202、冷却対象物203からなる。LNG蒸発器100の冷温水の出口45から排出された冷温水は、冷温水の出口12に接続されたLNG側配管14、クーリングタワー系統側配管42を介してクーリングタワー201に導かれる。クーリングタワー201は、工場建屋、一般ビルに設置される一般的なクーリングタワーである。クーリングタワー201で冷却された冷温水は、ポンプ202で昇圧されて冷却対象物203に導かれ、冷却対象物203を冷却し、自身は温度を上げ、従前通りの20〜38℃の冷温水になる。20〜38℃程度に昇温された冷温水は、クーリングタワー側配管41、LNG側配管13を介してLNG蒸発器100の下部に導かれる。昇温された冷温水の一部は、配管13から分岐され、センターチューブ管16内に配設された配管13Aを介してLNG蒸発器100の下部へと導かれ、出口23から導出される。
図1において、冷温水の循環系統1が構成される。循環系統1は、LNG側配管導入系統13、これに接続されたクーリングタワー側配管41、クーリングタワー201、クーリングタワー側配管42、これに接続されたLNG側配管14およびLNG蒸発器100によって形成される。
図2に、LNG蒸発器100の形態の詳細を示す。図2は、内部が分かるように外筒10が縦方向に断面され、図1の配置構成が180度転回して示されている。外筒10は、SUSで形成される。
LNG蒸発器100は、蓋15で封止された密封容器をなし、蓋15の中央を貫通して外筒10の下方にまで伸びるセンターチューブ管16が中央部に配置される。図2では、センターチューブ管16が外筒10の底部を貫通し、先端が塞止された例が示してある。よって、この例では、図1で示す分岐された配管13Aが設けられていないが、センターチューブ管16の下部の一部をLNG蒸発器100の内部に開口にする構造にすることで、図1に示す例と同等なものとすることができる。
センターチューブ管16の周囲には伝熱管コイル11が巻回して配置してある。伝熱管コイル11の巻回ピッチは、典型的には各巻回間で同一とされる。図1、図2の図示では伝熱管コイル11が間隔をおいて表示してあるが、典型的には伝熱管コイル11間のピッチは小さくされ、密接に配設したものとされる。
伝熱管コイル11の入口部18は、外筒10の下方部側方に設けられ、出口部19が外筒10の上方部側方に設けられている。入口部18が液体LNGの入口となり、出口部19が蒸発LNGの出口となる。入口部18から導入された液体LNGは、伝熱管コイル11内を流れて出口部19から導出される。出口19から導出された気体上のLNGは配管31を介して流れ、圧力調整器32圧力を調整されて使用機器(図示せず)へと導かれる。伝熱管コイル11は、交換可能である。
センターチューブ管16の内径は、伝熱管コイル11に比べて格段に大きい。よって、伝熱管コイル11は、径の大きなセンターチューブ管16に巻回される。
センターチューブ管16と伝熱管コイル11との間には間隙20が設けられる。
外筒10の下方部側方で、入口部18の下側に温水入口部21が、そして外筒10の上方部側方で、入口部18の上側に温水出口部22が設けてある。
図3に、LNG入口部18、LNG出口部19および温水入口部21、温水出口部22の配置状況が示してあり、各同一方向で、中央線A,Bから離間されて配置され、LNG出口部19および温水入口部21、温水出口部22は、水平方向に配置される。温水入口部21は、内部奥まで挿入され、温水出口部22は内部に浅く挿入されている。
図4は、温水入口部22の機能を示し、図4(イ)による冷温水入口部21の配置によって図4(ロ)に示されるように、導入された冷温水は、挿入角度に依存して内部において旋回動作をすることになる。このように、冷温水には、外筒内を旋回のための運動エネルギーが与えられて冷温水入口部21から導出され、螺旋状に旋回する。螺旋流は、運動エネルギーとの関係でLNG 蒸発器100の下部で強く、上部に行くに従って弱くなる。
図5は巻回するほどに冷温水流れの縦方向のピッチが大きくなる状況を示す。図3におけるA,Bが図5ではA,B,Aのように展開して図示してある。
図5に示すように、コイル11の巻回ピッチは、各巻回間で同一とされているが、冷温水流れのピッチは、L1<L2<L3<L4<L5と上方に次第に大きくなる。
温水流速は、望ましくは0.05m/sないし0.2m/s、温水温度20ないし35℃が採用される。配管41を流れる冷温水の温度に比べて若干下がる。
図2〜図4に示すように、外筒10側面から温水が供給され、その時に温水は、図4に示されるように筒内奥で噴射される。噴射時、温水の噴射角と内壁を利用して螺旋流が形成される。外筒内に設置した巻回する伝熱管コイル11によって螺旋流が形成され、温水導入時の螺旋流が維持され、上方へと流れる。
外筒10の中央部にはセンターチューブ管16が配設してあり、センターチューブ管16を巻回する伝熱管コイル11は、伝熱管コイル11の外側を螺旋状に旋回して流れる冷温水と内側を流れる冷温水との間で熱交換がなされる。センターチューブ管の間に形成される間隙20においても、伝熱管コイル11に接触する旋回する螺旋流が形成されるが、伝熱管コイル11の外側を旋回して流れる冷温水との熱交換量が内側を流れる冷温水との間の熱交換量に比してはるかに大きい。
LNG蒸発器100の外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな外形径の筒形状体が配置され、この外筒形状体を巻いて伝熱管コイル11が配置されて、伝熱管コイル11による螺旋流の形成に加えて、もしくは伝熱管コイル11による螺旋流の形成を行わない構造の場合には単独で、巻回した螺旋流形成部材によって螺旋流を形成するようにしてもよい。このように、密接配置した伝熱管コイル11を巻回して構成し、もしくは巻回した螺旋流形成部材を外筒内に設けることで、センターチューブ管16の周りにセンターチューブ管16と共に螺旋状に設けられた螺旋流形成部を形成し、螺旋流の形成を行うことが出来る。
伝熱管コイル11と筒形状体であるセンターチューブ管16との間の間隙に形成された旋回する螺旋流についても同様である。旋回する外側螺旋流から分流され、旋回する螺旋流に比べて流速の遅い分流螺旋流が間隙に形成され、分流螺旋流と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされる。螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって螺旋流形成部材に沿ってその外側に、全体流れから分流した形態の螺旋流の形成を行う。
筒形状体の典型的な事例は、図3に示されるセンターチューブ管16である。筒形状体は、筒状であればよく、丸管状である必要はない。しかし、丸管状のセンターチューブ管16を採用することが設計上推奨される。
図6に、螺旋流形成部材の1例としてのセンターチューブ管16の外表面に設けた螺旋状のフイン31を示す。このフインによっても旋回する螺旋流を形成することができる。フイン31は、外筒10の内壁に設けることも設計の1つとされる。
螺旋流形成部材は、センターチューブ管の外表面に設けた螺旋状配置のフイン、螺旋流形成部材が外筒内壁面に設けた螺旋状配置のフイン、あるいは螺旋流形成部材が外筒内壁面の縦方向に配置位置が螺旋状になるように飛び飛びに配置した複数の冷温水投入口を形成することでも形成し得る。当然に、冷温水投入口には、冷温水源が接続され、冷温水が冷温水投入口から外胴内に導入される。また、螺旋流形成部材は、これらの部材と伝熱管コイルとの組み合わせによっても構成され得る。
上述のように器材による流れ形成によっても、また流入する冷温水が持つ運動エネルギーを使用しても螺旋流を形成することができ、螺旋流形成部材は、外筒内を流れる全体流れが伝熱管コイル外側の螺旋流と伝熱管コイル内側の螺旋流に分流状態を形成する形態を含む。
螺旋流形成部材を設けることで、LNG蒸発器100の内部、すなわち外筒10の内部には、上部側に流れる全体の流れの中に、螺旋流が形成されることになる。全体の流れの中に分流された螺旋流が形成される。このように、LNG蒸発器100の内部には、層流をなして流れる流れと螺旋流とが形成され、図5に示すように、流れ方向の断面面積は、伝熱管コイル11のピッチ配列(この例では一定)、および運動エネルギーの低下に伴って次第に拡大する螺旋流の仮想長形断面積に比例して徐々に大きくなっていく。螺旋流の流速は、下部であるほど速い。センターチューブ管の外表面に設けた螺旋状配置のフイン31は、伝熱管コイル11に近接して伝熱管コイル11の上側に配設することで、次に述べる仮想長形断面積の螺旋流の中に伝熱管コイル11の全部もしくは一部を配設することができる。
図7に、形成される螺旋流の仮想長形断面積を模式的に示す。螺旋流を断面して仮想長形断面積が想定され、仮想長形断面積を持つ旋回する螺旋流は、導入された温水として冷温水が衝突する側の伝熱管コイル11に沿ってその外側に形成される。全体流れは、このような螺旋流として旋回するが螺旋量とならなかった層流からなり、付与される運動エネルギーとの関係で、螺旋流は、下部で仮想長形断面積が小さく、かつ速度が速い。仮想長形断面積は上部に行くに従って大きくなり、かつ速度を落とすことになる。速度の速い螺旋流は、伝熱管コイル11内を流れるLNGと熱交換する。この時に、螺旋流は、冷温水であるが、熱交換が効率よくなされて、伝熱管コイル外面への氷結を防止することになる。
螺旋流の形状は、温水入口部21の内部への挿入角度、噴射流速、外筒10の内径、センターチューブ管16、巻回する伝熱管コイル11の形状で決まってくる。
外筒10の内径が伝熱管コイル11のコイル外形に比べて余りに大きいと、温水はこの余剰の内部を流れて螺旋流れを作れないか、作られてもわずかな流速の旋回流の形成に留まる。本実施例にあっては、図2に示されるように、伝熱管コイル11は、外筒10の内壁に近接して配置してある。
ここでは、伝熱管コイル11に沿ってその外側に形成される螺旋流を、ここでは上述したように仮想長形管状螺旋流と称する。伝熱管コイル11は、各ピッチが小さいために、伝熱管コイル11間に伝熱管コイル11に沿って外側に形成される螺旋流が筒状形状をなす。伝熱管コイル11の外側に形成される螺旋流は、全体の流れの中で長形筒管状を呈し、下部ほどその断面積が小さく、流速が速い。仮想長形管状螺旋流の断面積は、運動エネルギーの減少により上方に向かい徐々に大きくなる。それにより流速の減少が生じる。流速の減少が生じても、上にいくほどLNG側の温度が高くなり氷結の可能性は小さくなり実際上の支障はない。
巻回する伝熱管コイル11とセンターチューブ管16の間の間隙20の間隔は、一定の幅に保持され、巻回する伝熱管コイル11とセンターチューブ管16の間に形成される間隙20において、外筒10と伝熱管コイル11との関係と同じくして、一部の冷温水が流れる。
形成される仮想長形管状螺旋流の断面積は、全体の流れの断面積に比べて非常に小さい。その比は、下方部で大きく、上方に行くに連れてその比が小さくなっていく。このために、伝熱管コイル11の表面における温水流速が飛躍的に速いものとなり、下方部ほど仮想長形管状螺旋流の温水の流速は速い。
伝熱管コイル表面に対する仮想長形管状螺旋流の温水の速い温水流速は、伝熱管コイル11内を流れる液体LNGとの熱交換率を向上させる。このために温水が冷温水であっても熱交換が十分になされ、伝熱管コイル11の外表面でも氷結を抑制することが出来ることになる。また、下方部ほど温水流速が速く、速い温水流速は、伝熱管コイル11内を流れる液体LNGとの熱交換率を向上させ、温水が冷温水であっても熱交換が十分になされ、伝熱管コイル11の下方部外表面でも氷結を確実に抑制することが出来る。
このように低温型LNG蒸発器を提供することが出来る。また、本方式では仮に設計流量以上のLNGが流れた場合、伝熱管コイル表面で氷結することがあっても、氷結に伴い螺旋流管路の面積が小さくなりその分流速が速くなることになり、LNGの多少の流量変動、特に、短時間の流量増加にも対応可能になる。
形成される冷温水の仮想長形管状螺旋流の断面積は、上方部に行くに従い運動エネルギーとの関係で大きくなり、仮想長形管状螺旋流の冷温水の流速は徐々に遅くなっていくが、伝熱管コイル11内を流れるLNGは、下方部における仮想長形管状螺旋流の温水の流速が速い部分で既に蒸発潜熱と顕熱を受け、温度が上昇していることから、仮想長形管状螺旋流の温水の流速は徐々に遅くなっても氷結が抑制される。
このように外筒内の旋回螺旋流の閉塞が防止され、流速が保持されることになる。
従前の例と比較すると、従前の温水循環式LNG蒸発器にあっては、温水槽下部から温水を供給し、上部から導出された冷温水をクリーンタワー等に戻すに際して、温水槽内の内部空間部全体を使用して冷温水を上部側に流過させる構造であった。内部空間部分は全体熱容量の確保の観点から大きな直径で設計することになって、必要温水量からすると全体がほぼ層流で上部に流れており、流速も非常に遅い流速であり、管内閉塞の恐れがあったが、本実施例の構造のものにあっては管内閉塞の恐れがない。
次に、螺旋流、すなわち仮想長形管状螺旋流と伝熱管コイル11内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行うことで冷温水によってLNGの蒸発を行った時に、伝熱管コイル外表面における氷結を抑制する試験を行った。この試験について説明する。
本願の発明者等は、低温型LNG蒸発器における伝熱コイル表面での氷結生成抑制について検討計算と検証実験を行った。
−検討計算−
○低温型LNG蒸発器における伝熱管コイル表面での氷結厚さの検討
○目的:温水式LNG蒸発器の温水温度は、従前の例で通常75℃程度であるが、温水温度を30℃程度とした場合、伝熱管コイル表面で氷結が予想される。その氷結厚さについて検討計算を行った。
○仮定:仮定した条件は以下の通りである。
1)媒体(流体)はLNGとする。
2)LNG流量は100kg/hとする。
3)定常状態とする。
4)低温水温度は一定とする。
○伝熱コイル断面図:図8に示す通りである。
○氷厚さ算出方法(概要)
1)総括熱抵抗Rtotalを求める。
2)伝熱量Qを求める。
3)氷と低温水の界面の温度Tを求める。
4)T=0℃となるようなrを求める。
5)氷厚さr−rを求める。
○結果:温水の流速・温度をパラメータとした場合の予想氷厚さを、表に示し、表の結果を図で示す。
図9:過冷却状態での予想氷厚さ
図10:液飽和状態での予想氷厚さ
図11:ガス飽和状態での予想氷厚さ
−検証実験−
○低温型LNG蒸発器における伝熱管コイル表面での氷結生成抑制実験
○目的:温水式LNG蒸発器の温水温度は、通常75℃程度であるが、温水温度を30℃程度とした場合、伝熱管コイル表面に氷の生成が予想される。分流螺旋流、すなわち仮想長形管状螺旋流と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行って、伝熱管コイル外表面における氷結を抑制することが出来るか検証する。
○試験条件
1)試験流体は、液化窒素(LN2)とする。
2)冷温水の温度は、20〜38℃とする。
3)冷温水蒸発器の能力は、LNG 100kg/hとする。
4)試験内容は、以下とする。
ケース1:エンタルピー一定試験
LNG100kg/hのエンタルピー相当のLN2を流量一定で供給し、冷温水流量と冷温水温度をパラメータとして変化させる試験。
ケース2: 流速一定試験
LNG100kg/hが蒸発器蛇管内を通過する流速と同等のLN2を流量一定で供給し、冷温水流量と冷温水温度をパラメータとして変化させる試験。
ケース3:低温ブライン液によるエンタルピー一定試験
ケース1と同様の内容で、冷温水をブライン液とした試験。
ケース4:冷温水流量変化試験
ケース1と同様の内容で、冷温水流量を変化させる試験。
○結果考察:
ケース1
(1)低温水流量が増加、温度増加で着氷しにくくなる傾向がある。
(2)低温水型LNG蒸発器内は、低温水入口から出口まで旋回流れである。
(3)本低温水型LNG蒸発器は、LNG蒸発能力100kg/hを有すると予想される。
(4)低温水流量を設計流量の4倍にすると、伝熱コイル管に振動が生じる。
ケース2
(1)供給流量を減少させると着氷厚さが減少する。
(2)伝熱コイル管表面における着氷が生じやすい位置は、流量に依存しない。
ただし、温水流量・温度が同じ。
ケース3
(1)低温水型LNG蒸発器出口ガス温度として約0℃を許容するならば、ブライン液温度0℃・流量63900kg/hの条件にて使用する場合、本蒸発器は、LNG蒸発能力100kg/hを有すると予想される。
ケース4
(1)低温水流量が減少で着氷厚さ・範囲が増加する傾向がある。
(2)センターチューブ管側の伝熱コイル管表面に着氷が生成・成長し易い傾向がある。
(3)供給流量208.2kg/h(LNG換算流量100kg/h)・低温水入口温度20℃の使用条件における低温水供給流量の下限界値は、低温水型LNG蒸発器出口ガス温度の安定性のみから判断すると、約6600kg/hと推定される。
(4)低温水流量が増加で着氷厚さ・範囲が減少する傾向がある。
(5)低温水流量18600kg/h・低温水入口温度15℃にて使用する場合、LNG蒸発能力100kg/hを有すると予想される。
このように、分流した螺旋流と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行うことは、伝熱管コイル外表面における氷結生成を抑制するのに効果がある。
図9に示される温水温度T/温水流速Uと氷厚さtの関係から、本実施例における冷温水とは、温水流速Uを速めることで氷結を防止することが出来る15〜55℃の範囲にある温水が該当し、冷温水に、特に20〜38℃における温度の温水が好んで採用される。従前の温水式LNG蒸発器の温水温度は、通常75℃程度であり、55℃は、75℃に比べてかなり冷温といえる。事業所内で一般的に設けられたクーリングタワーから排出された温水は、通常20〜38℃の範囲にあり、LNG蒸発器に接続される前の当該温度が維持された状態で、冷温水としてLNG蒸発器に導入される。
外筒内に、伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿ってその外側で流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされる。
センターチューブ管16にサブ温水を流すことによる作用効果について説明する。
分流された螺旋流と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行うことで伝熱管コイル外表面における氷結を抑制するのに効果があることを説明した。この効果は、冷温水が衝突する伝熱管コイル管外側で大きいが、反対側の伝熱管コイル内側で、流速が遅くなることが予想される。このことを勘案し、氷結が生じることを確実に抑制するために、クーリングタワー系統からの冷温水を配管13の途中で分流し、配管13Aを介してセンチターチューブ管16の下部に供給することを行う。
これによって、サブ冷温水の持つ熱エネルギーをセンターチューブ管16に供給し、螺旋流の温度を上げる。伝熱管温度を上げられる。センターチューブ管16には、熱伝導度の高いアルミ材を使用することが推奨される。
センターチューブ管16に、図6で示すような螺旋状のフイン31を取る付けることで
温水流速を上げ、熱交換率を向上させることが出来る。
このようにして、外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセン
ターチューブ管16を配置し、当該センターチューブ管16に冷温水循環系から分流されたサブ冷温水を流過させ、熱エネルギーの補給を行う。センターチューブ管16を流過するサブ冷温水が伝熱管コイル11を加熱して伝熱管コイル外表面における氷結生成が確実に抑制される。
本実施例によれば、氷結の生成が抑制されることで、冷温水を使用しても、またクーリングタワーからの20〜38℃の冷温水が導入されても管閉塞事故が防止され、運転不能になる事態が回避される。本実施例によれば、冷温水に、事業所内で一般的に設けられたクーリングタワーからの冷温水を用いることが出来、液化LNGを蒸発するに要していたLNG量を全く消費させないで済む効果が得られ、省エネに有効な対策になる。このように、本発明は、従前のLNG蒸発器が持つ問題を解決することが出来る。
図1は、熱交換熱源利用方法を示す。
事業所内で使用されるクーリングタワーの系統から排出される冷温水を、LNG蒸発器の内部を流れる液体LNG加温の熱源として使用するとからなる熱源利用方法であって、
LNG蒸発器に、
長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、該外筒内を流れる第一の媒体がクーリングタワーの系統から排出される冷温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、
クーリングタワーの系統から排出される冷温水の温度が、従前のクーリングタワーで、冷却後の温度とされた20〜38℃の範囲内の温度に維持した状態で、本実施例のクーリングタワーの系統からLNG蒸発器の内部に当該冷温水が導入されることで、クーリングタワーの系統からの温度が従前通りに維持された低温温水がLNG蒸発器の低温加熱水として導入され、
LNG蒸発器の外筒内で、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿ってその外側で流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水の低温加熱水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされて、LNG蒸発器を導出された冷温水が、従前のLNG蒸発器への加熱水の温度が75℃と想定した時に比べて、例えば数℃の状態の低温にされた状態でクーリングタワーの系統に戻され得て、冷温水循環系が形成されること
を特徴とする熱交換熱源利用方法が提案される。
温水式LNG蒸発器の温水温度は、通常75℃程度であり、上述した冷温水の温度20〜38℃は、75℃に比べてかなり冷温度といえる。また、配管14,42を介してクーリングタワー201に導入される冷温水は、温度がクーリングタワー201に導かれた従前の系統の温水に比べてかなり低いものとすることが出来る。このように、クーリングタワーに戻って来る温水を限界まで冷却した冷温水としてLNG蒸発器100の使用で冷熱回収することで、クーリングタワーでの冷熱化を極めて簡便に行うことを可能として冷熱効率が上がることになり、またLNG蒸発器の熱源を別個に設ける必要がなくなるので、事業者は、LNG蒸発器の設置をし易くなる。
1…循環系統、10…外筒、11…伝熱管コイル、16…センターチューブ管、20…間隙、100…LNG蒸発器、200…冷温水循環系統(クーリングタワー系統)、300…LNG蒸発システム。

Claims (7)

  1. 長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる冷温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、冷温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器において、
    外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管の周りに伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされて、伝熱管コイル外表面における氷結が抑制されること
    を特徴とするLNG蒸発器。
  2. 請求項1に記載されたLNG蒸発器において、筒形状体が筒状のセンターチューブ管であることを特徴とするLNG蒸発器。
  3. 長手方向に長い筒状の外筒と外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、該外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器において、
    外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管に冷温水源から分流されたサブ冷温水が流過され、該センターチューブ管を巻いて伝熱管コイルが配置されて、該センターチューブ管を巻回して伝熱管コイルが配置され、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流が形成され、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換がなされ、センターチューブ管を流過するサブ冷温水が螺旋流を加熱して伝熱管コイル外表面における氷結が抑制されること
    を特徴とするLNG蒸発器。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載されたLNG蒸発器において、螺旋流形成部材がセンターチューブ管の外表面に設けた螺旋状配置のフイン、螺旋流形成部材が外筒内壁面に設けた螺旋状のフイン、あるいは螺旋流形成部材が外筒内壁面に配置位置が螺旋状とされた複数の冷温水投入口であることを特徴とするLNG蒸発器。
  5. 長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル管内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法において、
    外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、該センターチューブ管の周りに伝熱管コイルが配置されて、伝熱管コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流を形成し、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行って伝熱管コイル外表面における氷結を抑制すること
    を特徴とするLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法。
  6. 長手方向に長い筒状の外筒と該外筒内にコイル状に巻かれて配置された伝熱管コイルからなり、外筒内を流れる第一の媒体と伝熱管コイル内を流れる第二の媒体との間で熱交換がなされるもので、該外筒内を流れる第一の媒体が温水源から流れる温水であり、伝熱管コイル内を流れる第二の媒体が液化LNGであって、温水によって液化LNGが蒸発されるLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法において、
    外筒内の中央部に、伝熱管コイル管径よりも大きな径の筒状のセンターチューブ管が配置され、当該センターチューブ管に冷温水源から分流されたサブ冷温水が流過され、当該センターチューブ管を巻いて伝熱管コイルが配置されて、当該センターチューブ管を巻回して伝熱管コイルが配置され、伝熱コイル自体によって、もしくは外筒内に螺旋状に設けられた螺旋流形成部材によって、外筒内を流れる全体流れから分流状態とされて、伝熱管コイルに沿って流速の速められた螺旋流を形成し、当該螺旋流になる冷温水と伝熱管コイル内を流れる液化LNGとの間で熱交換を行い、センターチューブ管を流過するサブ冷温水で螺旋流を加熱して伝熱管コイル外表面における氷結を抑制すること
    を特徴とするLNG蒸発器による液化LNGの蒸発方法。
  7. 請求項5または6に記載されたLNG蒸発器による熱交換方法において、事業所内で一般的に設けられたクーリングタワーから排出された温水は、LNG蒸発器に接続される前の温度が維持された状態で、冷温水としてLNG蒸発器に導入されることを特徴とするLNG蒸発器における熱交換方法。
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