JP2016156340A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリー式の制御バルブを用い、この制御バルブのロータの基準位置からの回転角度に関連付けて各分岐通路の開度を定めた開度スケジュールに基づいて冷却水温の制御を行う場合において、エンジンの燃費向上を図る。
【解決手段】エンジン10の始動後、エンジン10の暖機完了前までに暖房要求が無い場合、ヒータカットモードが選択される(ステップS14)。ヒータカットモードが選択された場合において、ヒータ24への通水が禁止されておらず(ステップS20で“No”の場合)、尚且つ、冷却水温が規定値以下の場合(ステップS20で“Yes”の場合)、ヒータカットモードから通常モード(ヒータ通水モード)へのモード切り替えが行われ、通常モードでの冷却水温制御が行われる(ステップS28)。
【選択図】図4

Description

この発明は、内燃機関の冷却装置に関する。
従来、例えば特開2013−234605号公報には、エンジン本体を通過させた冷却水を、エンジン外部に設けた複数の分岐通路に流して熱交換させた後に当該エンジン本体に戻す内燃機関の冷却装置が開示されている。この冷却装置は、具体的に、エンジン本体に冷却水を流すための冷却水通路と、ラジエータが設けられた第1分岐通路と、ヒータが設けられた第2分岐通路と、オイルクーラ等が設けられた第3分岐通路とを備えている。また、この冷却装置は、冷却水通路の冷却水出口近傍に電子制御バルブを備えており、この電子制御バルブの操作によって、エンジン暖機中は第1〜第3分岐通路の全てを閉じ、エンジン暖機完了後は第1〜第3分岐通路に流す冷却水量を調節している。
特開2013−234605号公報
ところで、本発明者は、上述した様な冷却水通路と外部分岐通路を備える冷却装置において、上記電子制御バルブとは構成の異なるロータリー式の制御バルブを用いると共に、この制御バルブのロータの基準位置からの回転角度に関連付けて各分岐通路の開度を定めた開度スケジュールに基づいて、各分岐通路に流す冷却水の流量、各分岐通路への熱分配や冷却水温を制御することを検討している。
この検討に係る冷却装置は、上記の冷却水通路、第1分岐通路および第2分岐通路を少なくとも備えている。また、開度スケジュールは、ヒータへの通水を行うヒータ通水モードと、ヒータへの通水を行わないヒータカットモードとを備えている。具体的に、ヒータ通水モードは、全ての分岐通路を閉じた状態からロータを特定方向に回転させていくことで第2分岐通路の開度を増加させてヒータに通水し、第2分岐通路の開度が最大となったらこの状態を保ちつつ第1分岐通路の開度を増加させてラジエータに通水するモードである。また、ヒータカットモードは、全ての分岐通路を閉じた状態からロータを上記特定方向と反対方向に回転させていくことで第1分岐通路の開度を増加させてラジエータに通水させるモードある。
また、開度スケジュールに基づいた冷却水温の制御は、エンジン暖機完了後に行われる。この制御は、具体的に、ロータの回転によって第1分岐通路の開度を調節するものであり、第1分岐通路の開度調節によりラジエータへの通水量が増減されて冷却水温が目標値に制御される。
ところが、この冷却水温制御の検討過程において、次のような問題があることが明らかとなった。即ち、第1分岐通路の開度調節において、ヒータ通水モードでは第2分岐通路が最大に開かれるがヒータカットモードでは第2分岐通路が開かれない。そのため、ヒータ通水モード時と比較して、ヒータカットモード時はエンジン本体に戻すことのできる冷却水量が相対的に少なくなる。よって、ヒータカットモード時の冷却水温制御では、冷却水の沸騰を防ぐために上記の目標値を低温に設定せざるを得ず、目標値を高温に設定してエンジンの燃費向上を図ることが難しいという問題がある。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものである。即ち、ロータリー式の制御バルブを用い、この制御バルブのロータの基準位置からの回転角度に関連付けて各分岐通路の開度を定めた開度スケジュールに基づいて冷却水温の制御を行う場合において、エンジンの燃費向上を図ることを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、内燃機関の冷却装置であって、
内燃機関の本体に冷却水を流すための冷却水通路と、
前記本体の外部に設けられ前記冷却水通路の出口から排出した冷却水を前記冷却水通路の入口に戻すための複数の分岐通路であって、冷却水の熱を放出するラジエータが設けられた第1分岐通路と、車室内空調用のヒータが設けられた第2分岐通路と、を少なくとも備える複数の分岐通路と、
前記分岐通路の分岐箇所に設けられたロータリー式の制御バルブと、
前記制御バルブのロータの基準位置からの回転角度に関連付けて各分岐通路の開度を定めた開度スケジュールであって、全ての分岐通路を閉じた状態から前記ロータを特定方向に回転させていくことで前記第2分岐通路の開度を増加させて前記ヒータに通水し、前記第2分岐通路の開度が最大となったらこの状態を保ちつつ前記第1分岐通路の開度を増加させて前記ラジエータに通水するヒータ通水モードと、全ての分岐通路を閉じた状態から前記ロータを前記特定方向と反対方向に回転させていくことで前記第1分岐通路の開度を増加させて前記ラジエータに通水させるヒータカットモードと、を備える開度スケジュールと、
前記ヒータ通水モードまたは前記ヒータカットモードにおいて、前記第1分岐通路の開度を変更することにより前記内燃機関の暖機完了後の冷却水温制御を行う制御手段と、
を備え、
前記ヒータ通水モードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値は、前記ヒータカットモードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値よりも高温に設定され、
前記制御手段は、前記ヒータカットモードでの冷却水温制御中において、前記ヒータへの通水が禁止されておらず、尚且つ、冷却水温が前記内燃機関の運転状態に応じて特定される規定値以下の場合、前記ヒータカットモードから前記ヒータ通水モードに切り替えるように構成されていることを特徴とする。
上述した開度スケジュールにおいては、ヒータカットモード時よりもヒータ通水モード時に多くの冷却水量をエンジン本体に戻すことができる。そのため、本発明のように、ヒータ通水モードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値をヒータカットモードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値よりも高温に設定し、ヒータカットモードでの冷却水温制御中にヒータカットモードからヒータ通水モードに切り替えれば、高温に設定した目標値に従って冷却水温を高温に制御できる。従って、エンジンの燃費向上を図ることができる。
実施の形態の内燃機関の冷却装置の構成を説明するための図である。 ロータリーバルブ18の開度スケジュールを説明するための図である。 エンジンの運転状態と冷却水温の規定値との関係を示した図である。 実施の形態における冷却水温制御の流れを示すフローチャートである。
[冷却装置構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態の内燃機関の冷却装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施の形態の冷却装置は、車両に搭載される内燃機関としてのエンジン10を備えている。エンジン10の本体(シリンダブロックやシリンダヘッド)には、ウォータジャケット36が設けられている。このウォータジャケット36を流れる冷却水とエンジン10との間で熱交換が行われる。
ウォータジャケット36を流れる冷却水は、電動式のウォータポンプ12から供給される。ウォータポンプ12は、回転により冷却水を送液するインペラと、このインペラを回転させるモータとを備えている(何れも図示しない)。モータの回転を電気的に制御することで、ウォータポンプ12から吐出する冷却水の流量や吐出圧が変更される。
ウォータジャケット36の入口部とウォータポンプ12の吐出ポート(図示しない)とは、供給通路14によって接続されている。ウォータジャケット36の出口部には、戻り通路16が接続されている。戻り通路16は途中で3つの通路16a〜16cに分岐している。分岐通路16a〜16cは、独立してウォータポンプ12の吸入ポート(図示しない)に接続されている。つまり、本実施の形態の冷却装置は、供給通路14、ウォータジャケット36および戻り通路16が共通し、分岐通路16a〜16cが独立する3つの冷却水回路を備えている。
第1の冷却水回路は、分岐通路16aに設けられたラジエータ20に冷却水を通過させるものである。ラジエータ20に冷却水を通過させると、外気と冷却水との間で熱交換が行われ冷却水の熱が放出される。第2の冷却水回路は、分岐通路16bに設けられたデバイス22に冷却水を通過させるものである。デバイス22には、オイルクーラ、EGRクーラ、ATF(自動変速機油)クーラ等が含まれている。デバイス22に冷却水を通過させると、デバイス22を流れる流体(オイル、EGRガス等)と冷却水との間で熱交換が行われる。第3の冷却水回路は、分岐通路16cに設けられた車室内空調用のヒータ24に冷却水を通過させるものである。ヒータ24に冷却水を通過させると車室内暖房用空気と冷却水との間で熱交換が行われる。
第1〜第3の冷却水回路が分岐する部分、即ち、戻り通路16が分岐通路16a〜16cに分岐する部分には、ロータリーバルブ18が設けられている。ロータリーバルブ18は、排出ポート18a〜18cおよび流入ポート18dを有するバルブボディと、バルブボディ内に回転軸を中心に回転自在に収容されたロータと、ロータを回転させるモータと、を備えている(何れも図示しない)。モータによってロータを回転させると、各排出ポートと流入ポート18dとの間の開口面積(開度)が変化して、各排出ポートと流入ポート18dとの接続状態が変化する。ロータリーバルブ18によれば、各分岐通路に流す冷却水の流量、各分岐通路に設けた熱交換器への熱の分配や、冷却装置内を循環させる冷却水の温度を制御できる。
本実施の形態の冷却装置は、更に、ECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、少なくとも入出力インタフェースとメモリとCPUとを備えている。入出力インタフェースは、各種センサからセンサ信号を取り込むとともに、アクチュエータに対して操作信号を出力するために設けられる。ECU40が信号を取り込むセンサには、ウォータジャケット36の出口部に設けられた水温センサ26、車室内の温度を検出する室温センサ28、エンジン10の回転速度を検出するためのクランク角センサ30、アクセルペダル(図示しない)の開度を検出するためのアクセル開度センサ32、車室内の温度を調整するために車両乗員により操作される室温設定スイッチ34等が含まれる。ECU40が操作信号を出すアクチュエータには、上述したウォータポンプ12のモータや、ロータリーバルブ18のモータが含まれる。メモリには、後述する開度スケジュールを定めた制御プログラム、各種マップ等が記憶されている。CPUは、制御プログラム等をメモリから読み出して実行し、取り込んだセンサ信号に基づいて操作信号を生成する。
[実施の形態の制御]
(ロータリーバルブの基本動作)
図2は、図1に示すロータリーバルブ18の開度スケジュールを説明するための図である。図2の横軸がロータの回転角度を示し、縦軸が各分岐通路の開度(0%〜100%)を示している。この開度スケジュールは、ヒータ24に冷却水を通過させる要求(以下、「暖房要求」と称す)がある場合に使用される通常モード(ヒータ通水モード)と、暖房要求がない場合に使用されるヒータカットモードとから構成される。通常モードとヒータカットモードは、全ての分岐通路の開度が0%となる領域(領域d)を隔てている。
通常モードでは、ヒータ24への冷却水の通水が最優先される。図2において、領域dから右に進む方向(特定方向)にロータを回転させると、ロータの回転角度が領域dの隣の領域(領域c)に移行する。領域cでは分岐通路16a,16bの開度が0%に保持され、分岐通路16cの開度が0%〜100%の間で変化する。領域cでロータを回転させると、分岐通路16cの開度の増減に伴いヒータ24に流れる冷却水の流量が変化する。
領域cから更に右方向にロータを更に回転させると、ロータの回転角度が領域cの隣の領域(領域b)に移行する。領域bでは分岐通路16aの開度が0%に、分岐通路16cの開度が100%にそれぞれ保持され、分岐通路16bの開度が0%〜100%の間で変化する。領域bでは分岐通路16bの開度の増減に伴いデバイス22に流れる冷却水の流量が変化する。
領域bから更に右方向にロータを回転させると、ロータの回転角度が領域bの隣の領域(領域a)に移行する。領域aでは分岐通路16b,16cの開度が100%に保持され、分岐通路16aの開度が0%〜100%の間で変化する。領域aでロータを回転させると、分岐通路16aの開度の増減に伴いラジエータ20に流れる冷却水の流量が変化する。なお、分岐通路16aの開度が100%となるロータの回転角度の位置がロータの回転限界(Rotation limit)に相当し、この回転限界を基準位置として開度スケジュールが策定されている。
一方、ヒータカットモードでは、ヒータ24への冷却水の通水は行われず、ラジエータ20よりもデバイス22への冷却水の通水が優先される。図2において、領域dから左に進む方向(特定方向と反対方向)にロータを回転させると、領域dの隣の領域(領域e)に移行する。領域eでは分岐通路16a,16cの開度が0%に保持され、分岐通路16bの開度が0%〜100%の間で変化する。領域eでロータを回転させると、分岐通路16bの開度の増減に伴いデバイス22に流れる冷却水の流量が増加する。
領域eから更に左方向にロータを更に回転させると、ロータの回転角度が領域eの隣の領域(領域f)に移行する。領域fでは分岐通路16a,16cの開度が0%に、分岐通路16bの開度が100%に、それぞれ保持される。領域fではロータを回転させたとしても、ラジエータ20、デバイス22、ヒータ24に流れる冷却水の流量が変化しない。
領域fから更に左方向にロータを更に回転させると、ロータの回転角度が領域fの隣の領域(領域g)に移行する。領域gでは分岐通路16cの開度が0%に、分岐通路16bの開度が100%にそれぞれ保持され、分岐通路16aの開度が0%〜100%の間で変化する。領域gでロータを回転させると、分岐通路16aの開度の増減に伴いラジエータ20に流れる冷却水の流量が変化する。
(開度スケジュールに基づく冷却水温制御)
本実施の形態において、エンジン10の暖機中は、ロータの回転角度が図2の領域d内となるようにロータが操作される。また、エンジン10の暖機完了後は、上述した通常モードとヒータカットモードの何れかを使用してロータを操作し、冷却水温の制御を行う。何れのモードを使用するかは暖房要求の有無に従って決定され、この暖房要求の有無は、エンジン10の始動後、エンジン10の暖機完了までに室温設定スイッチ34が操作されるか否か、または、暖機完了までに室温設定スイッチ34が操作された場合における設定室温と、室温センサ28で検出した車室温とに基づいて判定される。具体的に、暖機完了までに室温設定スイッチ34が操作された場合において、設定室温が検出車室温以上の場合には通常モードが選択される。一方、暖機完了まで室温設定スイッチ34が操作されない場合、または、エンジン10の暖機完了までに室温設定スイッチ34が操作されたものの、設定室温が検出車室温未満の場合にはヒータカットモードが選択される。例えば、ヒータ24の使用が稀な夏期にはヒータカットモードが選択されることになる。なお、設定室温が検出車室温未満の場合は、暖房要求ではなく冷房要求があることを意味している。
冷却水温の制御は、具体的に、エンジン10とデバイス22の暖機完了後、水温センサ26で検出した冷却水温を目標値に近付けるようにロータの回転角度を調節する制御である。つまり、冷却水温の制御は、図2の領域aまたは領域gにおいて、分岐通路16aの開度を増減させる制御である。
ここで、図2で説明したように、通常モードではヒータ24への通水が優先的に行われ、ヒータカットモードではデバイス22への通水が優先的に行われる。そのため、両モードを比較した場合、デバイス22への通水がより早い段階で行われるヒータカットモードを使用すれば、通常モード使用時に比べてデバイス22の暖機を早期に完了させて、冷却水温の制御を早期に開始できるという利点がある。
しかし、図2の領域aと領域gを比較した場合、領域aでは分岐通路16b,16cの開度が100%に保持されるのに対し、領域gでは分岐通路16cの開度が0%となっている。そのため、ウォータポンプ12の駆動条件が同一と仮定すると、ヒータカットモード使用時にロータリーバルブ18側からウォータポンプ12側に戻す冷却水量は、通常モード使用時のそれに比べて少なくなる。そのため、ヒータカットモードを使用した冷却水温の制御中(つまり、図2の領域gで分岐通路16aの開度を増減させる制御中)は、冷却水の沸騰を防ぐためにその目標値を低温に設定せざるを得ないという問題がある。
これに対し、通常モードを使用した冷却水温の制御中(つまり、図2の領域aで分岐通路16aの開度を増減させる制御中)は、ロータリーバルブ18側からウォータポンプ12側に戻す冷却水量を多くできる。そのため、冷却水温の目標値を高温に設定でき、エンジン10の燃費を向上できるという利点がある。そこで、本実施の形態では、エンジン10の暖機完了前の判定によってヒータカットモードが選択された場合であっても、ヒータカットモードを使用した冷却水温の制御中に所定の切り替え条件が成立したときには、通常モードを使用した冷却水温の制御に切り替えることとしている。
所定の切り替え条件には、ヒータ24への通水が禁止されていないことが含まれる。上述した冷房要求がある場合にヒータ24に通水してしまうと、エアコンのコンプレッサ動力を増加させる必要があり、燃費が悪化してしまう。そのため、冷房要求がある場合は、ヒータ24への通水が禁止されている。
また、所定の切り替え条件には、冷却水温がエンジン10の運転状態に応じて特定される規定値以下であることが含まれる。ヒータカットモードから通常モードへ切り替える場合は、全ての分岐通路の開度が0%となる図2の領域dを経由する必要がある。そのため、モード切り替え時の冷却水温が高いと、この領域dの通過中に冷却水が沸騰してしまう可能性がある。そのため、このような場合にはモードの切り替えを一旦中止する。そして、ヒータカットモードを使用した冷却水温の低減制御(例えば、分岐通路16aの開度を増加させる、または、ウォータポンプ12から吐出する冷却水の流量や吐出圧を増加させる等の制御)の実行によって冷却水温を規定値以下まで低下させ、その後に通常モードに切り替える。
図3は、エンジンの運転状態と冷却水温の規定値との関係を示した図である。図3に示すように、低負荷側では規定値を高温とし、高負荷側では規定値を低温とする。この理由は、高負荷になるほどエンジンからの受熱量が多くなり、冷却水が沸騰し易くなるためである。なお、図3に示した3つの規定値とエンジンの運転状態の関係は、制御マップの形式でECU40のメモリに記憶されているものとする。
このように、所定の切り替え条件が成立した場合に通常モードに切り替えれば、燃費の悪化やモード切り替え中の冷却水の沸騰を未然に防止しつつ、燃費の向上を図ることのできるヒータカットでの冷却水温制御を行うことが可能となる。従って、ヒータカットモードを使用することによるデバイス22の早期暖機と、通常モードを使用することによるエンジン10の燃費向上とを両立させることができる。
[具体的処理]
図4は、本発明の実施の形態における冷却水温制御の流れを示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートは、エンジン10の始動直後に実行されるものとする。図4に示すフローチャートにおいて、先ず、ECU40は、暖房要求の有無を判定する(ステップS10)。具体的に、ECU40は、室温設定スイッチ34からの信号入力があるか否か、また、信号入力がある場合には設定室温と室温センサ28で検出した車室温との比較に基づいて暖房要求の有無を判定する。暖房要求があると判定した場合、ECU40は通常モードを選択する(ステップS12)。通常モードが選択された場合、ロータの操作が図2の領域d〜領域aで行われ、冷却水温の制御が当該領域aで行われることは既に説明した通りである。
一方、ステップS10において、暖房要求が無いと判定した場合、ECU40はヒータカットモードを選択する(ステップS14)。ヒータカットモードが選択された場合、ロータの操作が図2の領域d〜領域gで行われ、冷却水温の制御が当該領域gで行われる。ステップS14に続き、図2の領域fから領域gに移行した後に一定時間が経過したか否かが判定される(ステップS16)。この一定時間には、ロータの操作開始から、水温センサ26による冷却水温の検出までに要する時間(既定値)が用いられる。
ECU40は、ステップS16の一定時間の経過を待って、ステップS18に進む。ステップS18において、ECU40は、冷却水温が95℃以上か否かを判定する。具体的に、ECU40は、水温センサ26によって検出した冷却水温が95℃以上であるか否かを判定する。本ステップの処理は、冷却水温が95℃以上となるまで繰り返し実行される。そして、冷却水温が95℃以上であると判定した場合、エンジン10の暖機が完了したと判断できるので、ECU40はステップS20に進む。
ステップS20において、ECU40は、ヒータ24への通水が禁止されているか否かを判定する。具体的に、ECU40は冷房要求の有無を判定する。この冷房要求の有無の判定は、ステップS10での処理を利用して行われる。具体的に、ステップS10において室温設定スイッチ34からの信号入力があり、尚且つ、設定室温が室温センサ28で検出した車室温未満の場合に冷房要求があると判定する。そして、冷房要求があると判定した場合、ECU40はモードの切り替えを一旦中止し、図2の領域gでの冷却水温制御を行う(ステップS22)。なお、ECU40は、ステップS22の処理中においてもステップS20の処理を繰り返し実行し、ステップS20での判定の結果、冷房要求が無くなったと判定した場合にはステップS24の処理に進むものとする。
ステップS24において、ECU40は、エンジンの回転速度と負荷を検出する。具体的に、ECU40は、クランク角センサ30からの入力信号に基づいてエンジン回転速度を検出し、アクセル開度センサ32からの入力信号に基づいてエンジン負荷を検出する。
ステップS24に続いて、ECU40は、冷却水温が規定値以下か否かを判定する(ステップS26)。具体的に、ECU40は、ステップS24で検出したエンジンの回転速度と負荷を図3で説明した制御マップに適用して冷却水温の規定値を求めると共に、水温センサ26によって冷却水温を検出する。続いて、ECU40は、検出した冷却水温と求めた規定値とを比較する。そして、検出した冷却水温が求めた規定値以下であると判定した場合には、モードの切り替えが可能であると判断できるので、ECU40はロータの回転角度を図2の領域gから領域aに移行させ、移行完了後に当該領域aでの冷却水温制御を行う(ステップS28)。一方、検出した冷却水温が求めた規定値未満の場合には、ECU40はモードの切り替えを一旦中止し、図2の領域gでの冷却水温の低減制御を行う(ステップS30)。なお、ECU40は、ステップS30の処理中においてステップS24,S26の処理を繰り返し実行し、ステップS26での判定の結果、検出した冷却水温が求めた規定値以下となった場合にはステップS28の処理に進むものとする。
以上、図4に示したフローチャートによれば、ヒータカットモードが選択された場合であっても、ステップS20,S26の処理によって所定の切り替え条件が成立することを確認した上で、通常モードを使用した冷却水温の制御に切り替えることができる。従って、ヒータカットモードを使用することによるデバイス22の早期暖機と、通常モードを使用することによるエンジン10の燃費向上とを両立させることができる。
なお、上記実施の形態においては、ウォータジャケット36および供給通路14が本発明の「冷却水通路」に、分岐通路16aが本発明の「第1分岐通路」に、分岐通路16cが本発明の「第2分岐通路」に、ロータリーバルブ18が本発明の「制御バルブ」に、ECU40が本発明の「制御手段」に、それぞれ相当している。
10 エンジン
12 ウォータポンプ
14 供給通路
16 戻り通路
16a,16b,16c 分岐通路
18 ロータリーバルブ
18a,18b,18c 排出ポート
18d 流入ポート
20 ラジエータ
22 デバイス
24 ヒータ
26 水温センサ
28 室温センサ
30 クランク角センサ
32 アクセル開度センサ
34 室温設定スイッチ
36 ウォータジャケット
40 ECU

Claims (1)

  1. 内燃機関の本体に冷却水を流すための冷却水通路と、
    前記本体の外部に設けられ前記冷却水通路の出口から排出した冷却水を前記冷却水通路の入口に戻すための複数の分岐通路であって、冷却水の熱を放出するラジエータが設けられた第1分岐通路と、車室内空調用のヒータが設けられた第2分岐通路と、を少なくとも備える複数の分岐通路と、
    前記分岐通路の分岐箇所に設けられたロータリー式の制御バルブと、
    前記制御バルブのロータの基準位置からの回転角度に関連付けて各分岐通路の開度を定めた開度スケジュールであって、全ての分岐通路を閉じた状態から前記ロータを特定方向に回転させていくことで前記第2分岐通路の開度を増加させて前記ヒータに通水し、前記第2分岐通路の開度が最大となったらこの状態を保ちつつ前記第1分岐通路の開度を増加させて前記ラジエータに通水するヒータ通水モードと、全ての分岐通路を閉じた状態から前記ロータを前記特定方向と反対方向に回転させていくことで前記第1分岐通路の開度を増加させて前記ラジエータに通水させるヒータカットモードと、を備える開度スケジュールと、
    前記ヒータ通水モードまたは前記ヒータカットモードにおいて、前記第1分岐通路の開度を変更することにより前記内燃機関の暖機完了後の冷却水温制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記ヒータ通水モードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値は、前記ヒータカットモードでの冷却水温制御中の冷却水温の目標値よりも高温に設定され、
    前記制御手段は、前記ヒータカットモードでの冷却水温制御中において、前記ヒータへの通水が禁止されておらず、尚且つ、冷却水温が前記内燃機関の運転状態に応じて特定される規定値以下の場合、前記ヒータカットモードから前記ヒータ通水モードに切り替えるように構成されていることを特徴とする内燃機関の冷却装置。
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