JP2016153573A - 建設機械 - Google Patents

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晋平 細谷
Shimpei Hosoya
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Abstract

【課題】 引抜作業の効率を高めることができる建設機械を提供する。
【解決手段】 作業機1の作業装置10は、アーム11〜13と油圧シリンダ14〜16とを備える。作業装置10には、アーム11〜13の角度を検出するアーム角度センサ25〜27が取り付けられる。キャブ5内には、コントローラ28に接続されたモニタ装置31が設けられる。コントローラ28は、アーム角度センサ25〜27からの検出信号に基づいて、作業装置10の先端部の作業高さHと作業半径Lを算出する。モニタ装置31は、コントローラ28が算出した作業高さHと作業半径Lと、引抜力表Tdfnとを含むガイダンス画面35を表示する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば杭部材の引抜作業に用いて好適な建設機械に関する。
下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体に設けられたキャブと、互いに回動可能に連結された少なくとも2本以上のアームを有する作業装置とを備えた建設機械が知られている(特許文献1参照)。
特公平7−76453号公報
ところで、基礎工事を行うときには、土留めのための矢板やH鋼等の杭部材を地面に打込んだり、引抜いたりする工程が発生する。このような基礎工事では、杭部材の引抜作業を行うときに、建設機械の作業装置の先端部分で杭部材を把持し、作業装置の先端部分を引き上げることによって、杭部材の引抜きを行う。
このような引抜作業を行うときには、作業装置の先端部分の作業位置、即ち作業半径および作業高さに応じて、作業装置によって発生可能な引抜力が変化する。建設機械を運転するオペレータは、任意の作業位置で引抜作業を行うため、どの作業位置で引抜力が強くなるかを把握せずに引抜作業を行っている。その結果、オペレータは引抜力の弱い作業位置で引抜作業を行ってしまう可能性がある。
仮に、建設機械で発生可能な引抜力よりも大きな引抜抵抗があった場合には、作業装置を駆動する油圧シリンダの圧油がリリーフしてしまい、杭部材が引抜けず、引抜作業を継続できない状態になる。油圧シリンダがリリーフしてしまった場合、オペレータは、より大きな引抜力が発生する作業位置を探して引抜作業を再開する。このように、従来技術による建設機械では、事前に引抜力の強い作業位置を把握する手段が存在しないため、引抜作業を中断する可能性があり、結果的に作業効率が低下するという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、引抜作業の効率を高めることができる建設機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明は、下部走行体と、前記下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、前記上部旋回体に設けられオペレータが搭乗するためのキャブと、互いに回動可能に連結された少なくとも2本以上のアームを有し、前記上部旋回体に俯仰動可能に設けられ、地面に打込まれた杭部材を引抜く作業装置とを備えた建設機械において、前記キャブには、前記杭部材の引抜きを行うときに、前記作業装置の引抜力不足を補うためのガイダンス画面を表示する表示装置を設けたことを特徴としている。
本発明によれば、引抜作業の効率を高めることができる。
本発明の実施の形態による多関節基礎用作業機を示す正面図である。 座標系を示す説明図である。 軌跡制御装置の構成を示すブロック図である。 モニタ装置の構成を示すブロック図である。 ガイダンス画面表示処理を示す流れ図である。 モニタ装置のメニュー画面を示す説明図である。 モニタ装置のガイダンス画面を示す説明図である。 図7中の引抜力表を示す説明図である。 変形例による引抜力表を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として、多関節基礎用作業機を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
多関節基礎用作業機1(以下、作業機1という)は、例えばクローラ式の自走可能な下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載され、下部走行体2と共に車体を構成する上部旋回体3と、上部旋回体3の前側に俯仰動可能に設けられた後述の作業装置10とにより大略構成されている。上部旋回体3は、旋回フレーム4上にキャブ5を有し、キャブ5内には、運転席(図示せず)の周囲に位置して後述の操作レバー19〜21、軌跡レバー23、モニタ装置31等が配設されている。上部旋回体3の後側には、油圧ポンプを駆動するエンジン(いずれも図示せず)が搭載されている。
作業装置10は、上部旋回体3の前側に俯仰動可能に設けられ、地面に杭部材PLを打込む打設作業や地面に打込まれた杭部材PLを引抜く引抜作業を行う。作業装置10は、互いに回動可能に連結された3本のアーム11〜13を有する。具体的には、作業装置10は、基端側が上部旋回体3の旋回フレーム4に回動可能に連結された第1アーム11と、基端側が第1アーム11の先端側に回動可能に連結された第2アーム12と、基端側が第2アーム12の先端側に回動可能に連結された第3アーム13と、これらのアーム11〜13を駆動する油圧シリンダ14〜16とを備える。油圧シリンダ14〜16は、油圧ポンプ、コントロールバルブ等を含む油圧回路18に接続されている。
また、第3アーム13の先端部には、作業用アタッチメントとして、例えばバイブロハンマユニット17が回動可能にピン結合されている。バイブロハンマユニット17は、杭部材PLを通して地盤に振動を加えて、杭部材PLの打込みや引抜きを容易にするものである。バイブロハンマユニット17は、油圧駆動によって振動を加える油圧式でもよく、電気駆動によって振動を加える電動式でもよい。
操作レバー19〜21は、油圧シリンダ14〜16をそれぞれ操作するものであり、キャブ5内に設けられている。操作レバー19〜21は、例えば油圧回路18のコントロールバルブにパイロット圧を供給する。これにより、油圧回路18のコントロールバルブは、操作レバー19〜21の操作に応じて、油圧シリンダ14〜16に対する圧油の供給と排出とを切り換える。この結果、油圧シリンダ14〜16は、操作レバー19〜21の操作に応じて伸長または縮小し、アーム11〜13を回動変位させて、作業装置10の俯仰動を行う。
ここで、作業機1で杭部材PLの打設作業や引抜作業を行う場合、一般的な垂直施工では第3アーム13の先端部を地面に対して垂直方向に操作しないと、例えば杭部材PLを円滑に引抜くことができない等のような各種の不具合が生じる虞れがある。また、杭部材PLの打設作業や引抜作業を操作レバー19〜21の操作によって行った場合には、第3アーム13の先端部が水平方向に変位し易い傾向がある。このため、通常は第3アーム13の近傍に合図を行うための作業者を配置し、この作業者が第3アーム13の先端部の水平方向偏差を目視確認することによって、杭部材PLが地面に対して垂直となるように、打設作業や引抜作業を行っている。このような打設作業や引抜作業の効率を高めるために、本実施の形態による作業機1は、第3アーム13の先端部(バイブロハンマユニット17)を地面等に対して垂直方向に操作するための軌跡制御装置22を備えている。
次に、軌跡制御装置22の具体的な構成について、図2および図3を参照しつつ説明する。なお、軌跡制御装置22の説明に際して、図2に示すように、作業機1の座標を定義し、以下の説明はこの座標に従う。
原点O:第1アーム11の回動支点
点A:第2アーム12の回動支点
点B:第3アーム13の回動支点
点C:第3アーム13先端の作業用アタッチメントの連結点
X軸:点O,A,B,Cを含む平面上にあり、点Oを通る水平面との交線とσの角をなす直線(修正方向と呼ぶ)
Y軸:点O,A,B,Cを含む平面上にあり、点Oを通りX軸に直交する直線(作業方向と呼ぶ)
L1:点O,A間長さ
L2:点A,B間長さ
L3:点B,C間長さ
α:大地に対する線分OAのなす角
A1:X軸に対する線分OAのなす角(第1アーム角と呼ぶ)
A2:X軸に対する線分ABのなす角
A3:X軸に対する線分BCのなす角
T2:線分OAの延長線と線分ABのなす角
T3:線分ABの延長線と線分BCのなす角
σ:Y軸と直交するX軸が水平方向となす角
H:作業高さ(高さ位置)
L:作業半径
ここで、角A1,A2,A3,T2,T3は、以下の数1に示す関係を満たす。
Figure 2016153573
軌跡制御装置22は、軌跡レバー23、作業方向決定器24、第1アーム角度センサ25、第2アーム角度センサ26、第3アーム角度センサ27、コントローラ28によって構成されている。軌跡制御装置22は、第1アーム11を固定した状態で、第2アーム12および第3アーム13を動作させ、杭部材PLの打込みや引抜きを行う。
軌跡レバー23は、運転席の近傍に取り付けられ、例えば周知のレバー機構とポテンショメータとによって構成されている。この軌跡レバー23は、レバーの操作角度に応じた信号を出力する。この信号は、第3アーム13の先端部の作業速度を決めるものであり、作業速度指令値Vyとしてコントローラ28に向けて出力される。
作業方向決定器24は、第3アーム13の先端部の作業方向と直交する方向(X軸)が水平方向となす傾斜角σを設定するものであり、設定値として傾斜角σに応じた信号をコントローラ28に向けて出力する。例えば、杭部材PLを水平面に対して垂直に打設する場合には、作業方向決定器24によって、傾斜角σを0°に設定する(σ=0°)。なお、通常はX軸と水平方向が一致しているものとして、傾斜角σの初期値を0°に設定してもよい。
第1アーム角度センサ25は、第1アーム11の回動支点付近として、第1アーム11と旋回フレーム4との連結部分付近に取り付けられ、例えば周知の振り子機構とポテンショメータとによって構成されている。第1アーム角度センサ25は、大地に対する第1アーム11の傾斜角度である対地角αを検出し、対地角αに応じた検出信号を出力する。
第2アーム角度センサ26は、第1アーム11と第2アーム12との間の回動支点(連結部分)付近に取り付けられ、例えば周知のレバー機構とポテンショメータとによって構成されている。第2アーム角度センサ26は、第1アーム11と第2アーム12との相対角T2を検出し、相対角T2に応じた検出信号を出力する。
第3アーム角度センサ27は、第2アーム12と第3アーム13との間の回動支点(連結部分)付近に取り付けられ、例えば周知のレバー機構とポテンショメータとによって構成されている。第3アーム角度センサ27は、第2アーム12と第3アーム13との相対角T3を検出し、相対角T3に応じた検出信号を出力する。
コントローラ28は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、各種のプログラムやパラメータ等が記憶された記憶部28Aを備える。コントローラ28は、記憶部28Aに格納された軌跡制御プログラムを実行することによって、対地角α、相対角T2,T3、傾斜角σ、作業速度指令値Vyに基づいて、油圧回路18のコントロールバルブを制御し、第2アーム12の油圧シリンダ15と第3アーム13の油圧シリンダ16の動作を制御する。具体的には、コントローラ28は、対地角α、相対角T2,T3、傾斜角σ、作業速度指令値Vyに基づいて、油圧シリンダ14,15に適正な油量Q2,Q3を配分し、油圧シリンダ14,15の伸長と縮小の動作を制御する。これにより、コントローラ28は、傾斜角σに応じた軌跡に従って、作業速度指令値Vyに応じた作業速度で第3アーム13の先端部を移動させる。この結果、軌跡制御装置22は、軌跡レバー23の単独操作で第3アーム13の先端部をX軸に対して垂直方向に移動させることができる。
ところで、杭部材PLの引抜作業を行うときには、作業装置10の姿勢に応じて、作業装置10が発生可能な引抜力が異なる。例えば作業装置10が全体的に伸びた状態では、引抜力が小さくなる傾向があり、引抜力の不足によって引抜作業が中断することがある。このような引抜作業の中断を回避するために、また仮に中断したときでも速やかに再開させることができるようにするために、作業機1は、引抜作業を補助する表示装置としてのモニタ装置31を備えている。
次に、本実施の形態によるモニタ装置31の具体的な構成について、図4を参照しつつ説明する。
モニタ装置31は、モニタ入力部32およびモニタ表示部33を備え、運転席の近傍に位置してキャブ5内に設けられている。また、モニタ装置31は、コントローラ28に接続されている。
モニタ入力部32は、例えばタッチパネル等によって構成され、モニタ表示部33と連動して動作する。このモニタ入力部32は、モニタ表示部33を操作するモニタ操作盤を構成し、複数のモニタ表示切換ボタンとして、例えば項目選択ボタンBu,Bd、戻るボタンBr、決定ボタンBe等を備えている。モニタ入力部32は、これらのモニタ表示切換ボタンの操作に応じてモニタ表示部33の画面を切り換える。
モニタ表示部33は、例えば液晶表示パネル等によって構成され、各種の入力操作や選択操作が可能なメニュー画面34を表示する(図6参照)。また、モニタ表示部33は、杭部材PLの引抜きを行うときに、コントローラ28から出力される情報に応じて、作業装置10の引抜力不足を補うためのガイダンス画面35を表示する。このガイダンス画面35には、作業半径L[m]、作業高さH[m]、第1アーム角A1[°]、引抜力表Tdfn等が含まれる。
このとき、コントローラ28は、作業方向決定器24による傾斜角σと、アーム角度センサ25〜27による対地角α、相対角T2,T3と、各アーム11〜13の連結ピン間の距離L1〜L3とに基づいて、第3アーム13の先端部の作業位置を演算する位置演算部28Bを備える。位置演算部28Bは、傾斜角σと対地角αとに基づいて、第1アーム角A1を演算する。
コントローラ28の記憶部28Aには、図5に示すガイダンス画面表示処理のプログラムが格納されている。また、コントローラ28の記憶部28Aには、異なる値の第1アーム角A1に応じて、複数(例えばN個)の引抜力表Tdf1〜TdfNが予め格納されている。なお、以下では、引抜力表Tdf1〜TdfNのうち任意の1つのものを示すときには、引抜力表Tdfnと記載する。
コントローラ28は、複数の引抜力表Tdf1〜TdfNのうち第1アーム角A1に対応した引抜力表Tdfnを選択し、モニタ表示部33に表示する。これにより、モニタ表示部33には、作業装置10の姿勢に応じた引抜力DF等を示すガイダンス画面35が表示される(図7参照)。
次に、コントローラ28によるガイダンス画面表示処理について、図5ないし図8を参照しつつ説明する。
ステップ1では、作業機1が始動したか否かを判定する。具体的には、例えばイグニションキーがONに切り換わったとき、またはエンジンが始動したときに、作業機1が始動したものと判定する。ステップ1で「NO」と判定したときには、作業機1が停止しているので、作業機1が始動するまで、ステップ1で待機する。一方、ステップ1で「YES」と判定したときには、作業機1が始動しているので、コントローラ28は、ステップ2に移行して、モニタ装置31に電力を供給して、モニタ装置31を起動させる。これにより、モニタ表示部33が点灯すると共に、モニタ入力部32による入力操作が可能になる。このとき、アーム角度センサ25〜27、コントローラ28にも電力が供給され、これらも一緒に起動する。
続くステップ3では、コントローラ28は、図6に示すメニュー画面34を表示させる。このメニュー画面34では、引抜モード処理が選択可能になっている。これに加え、メニュー画面34では、例えば作業条件の入力処理、時計、ブザー等の各種の設定処理等のような引抜モード処理以外の他の処理も選択可能になっている。
続くステップ4では、モニタ入力部32によって引抜モード処理が選択されたか否かを判定する。ステップ4で「NO」と判定したときには、ステップ5に移行して、引抜モード処理以外の他の処理が選択されているか否かを判定する。ステップ5で「YES」と判定したときには、オペレータは、他の処理を選択しているから、ステップ6に移行して、他の処理に対応したプログラムを実行する。ステップ5で「NO」と判定したときには、メニュー画面34でいずれの処理も選択されていないから、ステップ3に戻って、メニュー画面34の表示を継続する。
一方、ステップ4で「YES」と判定したときには、オペレータによって、引抜モード処理が選択されたから、ステップ7に移行する。ステップ7では、コントローラ28の位置演算部28Bは、アーム角度センサ25〜27からの検出信号に基づいて、作業装置10の姿勢を検出する。これに加えて、コントローラ28の位置演算部28Bは、作業位置として、地面から第3アーム13の先端部(バイブロハンマユニット17)までの作業高さHと、上部旋回体3の旋回中心からバイブロハンマユニット17までの作業半径Lを算出する。
続くステップ8では、図7に示すガイダンス画面35を表示する。このガイダンス画面35は、作業機1を示すイラスト36と一緒に、現在の作業位置として、位置演算部28Bによって算出した作業高さHの算出値と作業半径Lの算出値とが表示される。このとき、作業機1のイラスト36は、固定されたものでもよく、作業装置10の姿勢を反映させて、変化してもよい。
また、ガイダンス画面35には、作業高さHおよび作業半径Lに応じた引抜力DFの一覧を示す引抜力表Tdfnが表示される。引抜力表Tdfnは、作業高さHを縦軸とし、作業半径Lを横軸とし、作業装置10の先端部の任意の位置に対応した引抜力DFの大きさの指標分布を示している。このため、引抜力表Tdfnは、作業高さHが異なる複数の行と、作業半径Lが異なる複数の列とを有している。引抜力表Tdfnでは、作業機1が発生可能な最大の引抜力DF[kN](引抜力の最大値)が、作業高さHおよび作業半径Lに応じて、行列状に配置されている。なお、引抜力表Tdfnには、各アーム11〜13の回動範囲の制限に伴って、引抜作業が不可能な領域が含まれる。このため、引抜力表Tdfn中で引抜作業が不可能な領域は、空欄で表示される。
ここで、第1アーム角A1が変化すると、作業高さHおよび作業半径Lが同じ値であっても、作業装置10の姿勢が変化するから、引抜力の最大値も変化する。このため、記憶部28Aには、異なる値の第1アーム角A1に応じて、複数の引抜力表Tdf1〜TdfNが予め格納されている。これらの引抜力表Tdf1〜TdfNは、第1アーム11の可動範囲を考慮して、第1アーム角A1が0°〜96°の範囲内で、第1アーム角A1を所定角度(例えば1°)毎に異なる値に設定したときに対応している。このため、コントローラ28は、記憶部28Aに格納されたN個(例えばN=97)の引抜力表Tdf1〜TdfNのうち、現在の第1アーム角A1に対応したものを選択して取り出す。
また、引抜力表Tdfnは、例えば行見出しとして異なる値の複数の作業高さH[m]が縦方向に並んで表示されると共に、列見出しとして異なる値の複数の作業半径L[m]が横方向に並んで表示されている。行見出しの複数の作業高さHのうち、位置演算部28Bによる算出値に対応した部分(算出値付近の部分)は、他の部分と異なる特定の色(例えば青色)で表示される。同様に、行見出しの複数の作業半径Lのうち、位置演算部28Bによる算出値に対応した部分(算出値付近の部分)は、他の部分と異なる特定の色(例えば青色)で表示される。これにより、引抜力表Tdfnの行見出しと列見出しに、現在の作業位置が明示される。引抜力表Tdfnの近傍には、対応する第1アーム角A1が表示される。
さらに、引抜力表Tdfnのうち、現在の作業高さHおよび作業半径Lに対応した部分の引抜力DFは、他の部分と異なる特定の色(例えば赤色)で表示される。これにより、オペレータは、現在の作業装置10の姿勢で発生可能な引抜力DFを目視確認することができる。
続くステップ9では、例えば第1アーム角度センサ25からの検出信号に基づいて、第1アーム11が操作されているか否かを判定する。ステップ9で「YES」と判定したときには、第1アーム11が回動変位して、対地角αや第1アーム角A1が変化する。このため、ステップ10に移行して、コントローラ28は、記憶部28Aに格納された複数の引抜力表Tdf1〜TdfNのうち、変化後の第1アーム角A1に対応したもの(例えば引抜力表Tdfn+1)を選択して、更新した引抜力表Tdfn+1を再表示する。これにより、更新前の引抜力表Tdfnを含むガイダンス画面35は、更新後の引抜力表Tdfn+1を含む他のガイダンス画面35に切り換わる。ステップ10が終了すると、後述のステップ12に移行する。なお、第1アーム11が操作されているか否かは、操作レバー19の操作状態に基づいて判定してもよい。
一方、ステップ9で「NO」と判定したときには、第1アーム11は固定されているから、ステップ11に移行して、第2アーム12、第3アーム13のうち少なくともいずれか一方が操作されているか否かを判定する。具体的には、例えば第2アーム角度センサ26、第3アーム角度センサ27からの検出信号に基づいて、第2アーム12、第3アーム13が操作されているか否かを判定する。ステップ11で「NO」と判定したときには、全てのアーム11〜13が固定された状態であるから、ステップ8に戻って、現在のガイダンス画面35の表示を継続する。なお、第2アーム12、第3アーム13が操作されているか否かは、操作レバー20,21および軌跡レバー23の操作状態に基づいて判定してもよい。
一方、ステップ11で「YES」と判定したときには、第2アーム12、第3アーム13が回動変位して、作業位置が移動している。同様に、ステップ9で「YES」と判定したときも、第1アーム11が回動変位して、作業位置が移動している。このため、ステップ11で「YES」と判定したとき、またはステップ10が終了すると、ステップ12に移行して、引抜作業が終了したか否かを判定する。ステップ12で「NO」と判定したときには、引抜作業が継続されているから、ステップ7以降の処理を繰り返す。これにより、ガイダンス画面35では、作業高さHおよび作業半径Lの算出値が更新されると共に、引抜力表Tdfn中で作業位置や引抜力DFに関する色違いによる明示部分が、更新された作業高さHおよび作業半径Lの算出値に基づいて移動する。一方、ステップ12で「YES」と判定したときには、引抜作業が終了しているから、ガイダンス画面表示処理を終了する。
本実施の形態による作業機1は上述のような構成を有するもので、次に杭部材PLの引抜作業におけるモニタ装置31の具体的な動作について、図1ないし図8を参照しつつ説明する。
まず、オペレータは、作業機1を走行操作して、引抜作業の対象物である杭部材PLの近傍に作業機1を移動させる。次に、オペレータは、モニタ装置31のモニタ入力部32を操作して、引抜モード処理を選択する。これにより、コントローラ28のガイダンス画面表示処理が実行され、モニタ表示部33には、ガイダンス画面35が表示される。この状態で、オペレータは、操作レバー19〜21を操作して、地面に打込まれた杭部材PLの上端に第3アーム13の先端部を近付ける。なお、オペレータは、必要に応じて作業方向決定器24を操作し、傾斜角σを所望の設定値に設定してもよい。
第3アーム13の先端部が杭部材PLの上端に近付いたときには、ガイダンス画面35には、この状態での作業高さH、作業半径Lおよび第1アーム角A1が表示されると共に、第1アーム角A1に応じた引抜力表Tdfnが表示される。また、引抜力表Tdfn中で、現在の作業高さHと作業半径Lにおいて発生可能な引抜力DFが、色分け等によって明示される。
このため、オペレータは、引抜力表Tdfn等を目視することによって、現在の作業装置10の姿勢で発生可能な引抜力DFを把握することができる。この結果、現在の作業位置で引抜力DFが小さいときには、引抜作業の開始前に、引抜力DFが大きくなるように、作業機1を移動させて作業半径Lを調整したり、第1アーム11を回動変位させて第1アーム角A1を調整したりすることができる。
そして、作業機1の位置や第1アーム角A1が決まると、オペレータは、杭部材PLの上端に第3アーム13の先端部を近付けて、バイブロハンマユニット17を杭部材PLに取付ける。この状態で、オペレータは、バイブロハンマユニット17を動作させると共に、軌跡レバー23等を操作して、作業装置10の先端部を上方に引き上げる。これにより、作業機1は、杭部材PLを地面から引抜くことができる。
また、杭部材PLを引抜いている途中で引抜力不足が生じたときにも、オペレータは、ガイダンス画面35を目視する。このとき、ガイダンス画面35の引抜力表Tdfnには、現在の作業装置10の姿勢で発生可能な引抜力DFが明示されていると共に、作業半径Lを変更したときの引抜力DFも表示されている。このため、オペレータは、引抜力表Tdfnを参照することによって、現在よりも大きな引抜力DFが得られる作業半径Lを把握することができる。従って、所望の作業半径Lとなる位置に作業機1を移動させることによって、引抜作業を速やかに再開することができ、作業性を向上することができる。
かくして、本実施の形態によれば、キャブ5には、杭部材PLの引抜きを行うときに、作業装置10の引抜力不足を補うためのガイダンス画面35を表示するモニタ装置31を設けた。このため、オペレータは、モニタ装置31を目視することによって、大きな引抜力DFが発生可能な作業位置を把握することができ、引抜作業の作業効率を高めることができる。
また、ガイダンス画面35は、作業装置10の先端部(第3アーム13の先端部)の作業高さHと、上部旋回体3の旋回中心からの作業装置10の先端部までの作業半径Lと、作業高さHと作業半径Lとによって決まる引抜力DFとを表示する。このため、オペレータはモニタ装置31を目視することによって、現在の作業位置として作業高さHおよび作業半径Lを把握することができると共に、この作業位置に対応した引抜力DFを把握することができる。
これに加え、ガイダンス画面35は、作業高さHと作業半径Lに応じた複数の引抜力DFからなる引抜力表Tdfnを表示する。このとき、引抜力表Tdfnは、作業高さHを縦軸とし、作業半径Lを横軸とし、作業装置10の先端部の任意の位置に対応した引抜力DFの大きさの指標分布を示している。このため、オペレータは、引抜力表Tdfnを目視することによって、現在の作業位置での引抜力DFに加えて、引抜力DFが大きな作業位置を探すことができる。従って、引抜作業の途中で引抜力不足が生じたときでも、オペレータは、ガイダンス画面35の引抜力表Tdfnを目視することによって、現在の引抜力DFよりも大きな引抜力DFが発生可能となる作業位置を把握することができる。この結果、作業機1を移動させたり、作業装置10の姿勢を変化させたりすることによって、引抜力DFの強い作業位置に速やかに移動することができ、引抜作業の作業効率を高めることができる。
さらに、モニタ装置31は、第1アーム11の回動角度(第1アーム角A1)と引抜力DFとの関係を表示する他のガイダンス画面35を有している。具体的には、モニタ装置31は、第1アーム角A1が変化すると、例えば引抜力表Tdfnが引抜力表Tdfn+1に更新された新たなガイダンス画面35に切り換わる。このため、オペレータは、更新された引抜力表Tdfn+1に基づいて、第1アーム角A1に応じた引抜力DFを把握することができる。
また、軌跡制御装置22を用いて引抜作業を行うときには、第1アーム11は固定され、第2アーム12および第3アーム13によって杭部材PLの引抜きを行う。このため、軌跡レバー23を操作しているときには、ガイダンス画面35が切り換わることがなく、軌跡レバー23の操作開始時に表示された単一のガイダンス画面35(引抜力表Tdfn)に基づいて、引抜作業を行うことができる。この結果、引抜力表Tdfnのうち現在の引抜力DFと同じ列を縦方向に目視することによって、第3アーム13の先端部が変位するときに、この変位に伴う引抜力DFの変化を事前に把握することができ、引抜力不足が発生するか否かを予測することができる。
なお、引抜力DFは、作業高さHと作業半径Lによって決まるため、作業高さHと作業半径Lに対応した各アーム11〜13の位置関係によっても決まる。また、各アーム11〜13の位置関係は、互いに連結したアーム11〜13の角度、即ち第1アーム角A1と相対角T2,T3とによって決まる。このとき、各アーム11〜13の回転方向のうち、引抜力DFが増加する方向が分かる。そこで、引抜力DFが増加する方向に各アーム11〜13を回転させるために、この方向に各アーム11〜13を操作するような案内(ガイダンス)をモニタ装置31に表示してもよい。このような回転方向のガイダンスは、モニタ装置31に表示するだけに限らず、音声等によって回転方向を指示してもよい。
また、前記実施の形態では、引抜力表Tdfnは、引抜力の大きさの指標分布として、作業位置に応じた引抜力DFを数値によって表示するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図9に示す変形例のように、引抜力表Tdfn′は、引抜力の大きさの指標分布として、作業位置に応じた引抜力の大小を、濃淡パターンまたは明暗パターンによって表示するものでもよい。例えば引抜力が大きいところで色が濃く、引抜力が小さいところで色が薄くなる引抜力表Tdfn′を用いた場合には、オペレータは色の濃い作業位置に作業装置10の先端を配置すればよいため、大きな引抜力が発生可能な作業位置を容易に把握することができる。
また、前記実施の形態では、作業装置10は、3本のアーム11〜13を有するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、作業装置は、互いに回動可能に連結された2本のアームを有するものでもよく、4本以上のアームを有するものでもよい。
また、前記実施の形態では、クローラ式の作業機1に適用した場合を例に挙げて説明したが、ホイール式の油圧ショベルに適用してもよく、杭部材を引抜く作業装置を備えた各種の建設機械に広く適用することができる。
1 多関節基礎用作業機(建設機械)
2 下部走行体
3 上部旋回体
5 キャブ
10 作業装置
11 第1アーム
12 第2アーム
13 第3アーム
31 モニタ装置(表示装置)
35 ガイダンス画面

Claims (4)

  1. 下部走行体と、
    前記下部走行体上に旋回可能に設けられた上部旋回体と、
    前記上部旋回体に設けられオペレータが搭乗するためのキャブと、
    互いに回動可能に連結された少なくとも2本以上のアームを有し、前記上部旋回体に俯仰動可能に設けられ、地面に打込まれた杭部材を引抜く作業装置とを備えた建設機械において、
    前記キャブには、前記杭部材の引抜きを行うときに、前記作業装置の引抜力不足を補うためのガイダンス画面を表示する表示装置を設けたことを特徴とする建設機械。
  2. 前記ガイダンス画面は、前記作業装置の先端部の高さ位置と、前記上部旋回体の旋回中心からの前記作業装置の先端部までの作業半径と、前記高さ位置と前記作業半径とによって決まる引抜力とを表示してなる請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記ガイダンス画面は、前記高さ位置を縦軸とし、前記作業半径を横軸とし、前記作業装置の先端部の任意の位置に対応した前記引抜力の大きさの指標分布を表示してなる請求項1または2に記載の建設機械。
  4. 前記表示装置は、前記アームの回動角度と前記引抜力との関係を表示する他のガイダンス画面を有してなる請求項2または3に記載の建設機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108643256A (zh) * 2018-05-30 2018-10-12 马鞍山松鹤信息科技有限公司 一种挖掘机
CN110241878A (zh) * 2019-06-25 2019-09-17 王滨波 一种可检测土地软硬度的挖渠车
JP2020153131A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 日立建機株式会社 2ピースブーム式油圧ショベル

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