JP2016152830A - 断層画像撮影システム - Google Patents

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Yutaka Saito
裕 齋藤
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Abstract

【課題】断層画像撮影システムにおいて、X線の焦点の変位量を精度良く検知して、取得された画像の位置関係を高精度に担保する。【解決手段】基準位置において、X線の焦点2から検出面6に垂らした垂線方向において、焦点2からの距離YMa、YMbが異なる位置にマーカMa,Mbを配置し、一連の撮影動作後に検出面6で検出されるマーカ像IMa2,IMb2のZ方向の差分ΔZIM2に基づき、焦点2のZ方向の変位量ΔZFを算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、商品や荷物等の被検体の非破壊検査や、人体の断層撮影等に好適な断層画像撮影システムに関するものである。
X線検査装置の1つとして、断層画像撮影システムがある。係るシステムは、互いに対向配置したX線発生管とX線検出器との間に被検体を配置し、被検体に対してX線発生管及びX線検出器を相対移動させて異なる角度から被写体にX線を照射して撮影を行い、取得した複数の画像から断層画像を生成する。このような断層画像生成を行う場合には、取得した複数の画像を再構成する際に、各画像の位置合わせが必要となるが、撮影時には、熱や機械的な経時変動が生じるため、撮影時の被検体、X線発生管、X線検出器の相対位置は、理想的な制御位置とずれることとなる。このずれの影響により、取得した複数の画像の位置関係を担保することができず、生成した断層画像の画質が劣化する。特に、高出力のX線検査装置においては、撮影中の発熱によるX線発生管の焦点の位置ずれの影響が問題となる。
この問題に対して、特許文献1には、X線発生管とX線検出器との間に3つのマーカを付与する方法が開示されている。係る方法では、被写体と共に3つのマーカ像が含まれる複数の画像を取得し、マーカ像の位置座標から9つの連立方程式を解くことでX線発生管の焦点の移動量を同定している。
特開平10−295680号公報
しかしながら、特許文献1においては、X線の焦点の変位量を精度よく検知するための具体的なマーカ配置に関しては言及されていない。具体的には、焦点の変位量に対して、マーカ像の変位量が大きく検出できることが好ましい。
本発明の課題は、断層画像撮影システムにおいて、X線の焦点の変位量を精度良く検知して、取得された画像の位置関係を高精度に担保することにある。
本発明は、被検体が載置される載置部と、
前記載置部に対して曝射方向を向けて配置されたX線発生管と、
前記載置部を挟んで前記X線発生管に対して対向配置された検出面を有するX線検出器と、
前記X線発生管と前記X線検出器とを一体として、前記載置部を挟んで回転させる回転手段と、
前記回転手段によって前記X線発生管及び前記X線検出器を回転させながら、前記X線発生管からX線を照射し、前記X線検出器によって検出されたX線を画像データとして取得する制御手段と、を有し、
前記X線発生管と前記X線検出器との間であって、前記X線発生管のX線照射野内に少なくとも二つのマーカが配置された断層画像撮影システムであって、
前記X線発生管及び前記X線検出器が所定の回転角となる位置において、前記X線の焦点から前記検出面に垂らした垂線方向において前記マーカの少なくとも二つが互いに異なる位置となるように、前記マーカが前記載置部に配置されており、
前記制御手段が取得する画像データに含まれる前記二つのマーカ像の位置情報に基づいて、前記X線の焦点の位置の変位を検知する演算部を備えていることを特徴とする。
本発明においては、X線の焦点の変位量に対して、マーカ像の位置情報の差分が大きく検出されるため、X線の焦点の変位が微少であっても高精度に検知することができる。よって、本発明によれば、X線の焦点の変位による影響を軽減して、より高画質な断層画像を提供することが可能となる。
本発明の実施形態1の断層画像撮影システムを示すXY平面の模式図である。 本発明の実施形態1の断層画像撮影システムを示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態1のマーカ配置を示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態1の焦点変位によるマーカ像の変位を示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態2のマーカ配置を示す図であり(a)はYZ平面の模式図、(b)はXZ平面の模式図である。 本発明の実施形態2の焦点変位によるマーカ像の変位を示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態2のマーカ配置の別の例を示すXZ平面の模式図である。 本発明の実施形態3の断層画像撮影システムを示すXY平面の模式図である。 本発明の実施形態3のマーカ配置を示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態3のX線発生管の熱変形による焦点変位を示すXY平面の模式図である。 本発明の実施形態3の焦点変位によるマーカ像の変位を示すYZ平面の模式図である。 本発明の実施形態3の焦点変位によるマーカ像の変位を示すXY平面の模式図である。 本発明において、X線の焦点の変位量からX線検出器の変位量が排除されていることを説明するためのYZ平面の模式図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を用いて詳細に説明する。尚、本明細書で特に図示又は記載されない部分に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用する。
〔実施形態1〕
図1、図2は、本発明の第1の実施形態の一例として断層画像撮影システムについて説明する図であり、本発明の説明に必要となる各部品の配置を模式図として示したものである。
本発明の断層画像撮影システムは、基本的に、載置部5と、X線発生管1と、X線検出器4と、X線発生管1とX線検出器4とを一体で回転させる回転手段11とを備えている。X線発生管1は、曝射方向を載置部5に向けて配置されている。載置部5は、被検体7を載置するために回転手段11とは独立して静止した部材であり、本例においては、被検体7を載置するための円筒形の空間を有している。X線検出器4は、載置部5を挟んでX線発生管1に対向配置された検出面6を有し、係る検出面6は複数の検出素子からなる検出素子列を有している。X線発生管1とX線検出器4とは、連結部12によって回転手段11に固定されており、該回転手段11の回転軸3を中心として載置部5を挟んで回転させることができる。回転軸3は、載置部5に載置される被検体7を通り、図1,図2においては、便宜上、回転軸方向をX方向とし、回転軸3に直交する面をYZ平面とする。よって、図1はXY平面図、図2はYZ平面図である。
尚、本例において、被検体7は、被験者の一部であって、乳房が含まれる。また、X線検出器4とX線発生管1とは、回転軸3から近い順に同心に内周面19と外周面20とを有したガントリ15に収容されている。X線検出器4とX線発生管1とは、内周面19と外周面20との間の環状の空間に収容される。ガントリ15は、内周面19と外周面20とに接続される環状の前面板18を有しており、載置部5は、内周面19で囲まれた領域であり、前面板18に設けられた開口17を介して乳房が挿入される乳房挿入部である。従って、本例は、マンモグラフィ(乳房X線撮影装置)に適用可能である。
尚、本発明の特徴であるマーカMa、Mbは、内周面19の前記回転軸3を挟んで対向する位置に一対設けられ、X線検出器4の検出面6の垂線方向に異なる位置に配置されている。本実施形態においては、図1に示すように、一対のマーカMa、Mbの一方が回転軸3よりもX線発生管1に近接している時、一対のマーカMa、Mbの他方は、回転軸3よりもX線検出器4に近接している。マーカMa、Mbについては後述する。
X線発生管1は、内部のアノード電極とカソード電極の電位差によって加速される電子ビームをターゲット(いずれも不図示)に当てることで焦点2を生成し、焦点2からX線を放射する。そして、コリメータ(不図示)によって不要分を除去されたX線が、被検体7を透過し、X線検出器4で検出される。X線検出器4は、1回の撮影動作開始と同時に動作時間中X線検出を行い、撮影動作終了後、画像データとして制御部16への送出を完了し、次の撮影動作開始時にX線検出を再開できるように設定されている。X線検出器4の検出面6は、複数の検出素子からなる検出素子列を、少なくとも1列有しており、係る検出素子列は回転軸3に直交している。
制御部16は、不図示の操作部、表示部、記憶部、演算部を備えた、演算処理の高速な汎用のコンピュータ等によって構成された制御手段である。操作部はキーボード、マウス等であり、ユーザによって一連の撮影を行うためのパラメータが入力され、それらの情報に従って、断層画像撮影システムが動作する。表示部は液晶モニタ等であり、必要に応じて取得した画像データ及び再構成した3D断層画像、操作に必要なメッセージ等を表示する。タッチパネルとして操作部と兼ねても良い。記憶部は、ハードディスクや揮発性の高速メモリで構成され、X線検出器4から取得した画像データを、取得時刻、取得時のX線発生管1及びX線検出器4の回転角、X線発生管1からのX線放出強度等の情報と対応して記憶する。また、断層画像撮影システムを動作させるためにユーザによって入力されたパラメータを記憶する。演算部は、中央演算処理装置や画像処理装置によって構成され、取得した画像データから、マーカによる焦点変位(移動)の検知演算や、3D断層画像の再構成演算を行う。
X線発生管1とX線検出器4は、制御部16の指令に応じて回転手段11によって回転し、例えば図2の1’、4’に示すようにX線発生管1とX線検出器4の位置が順次変更する。そして、ユーザによって設定された撮影時間、撮影間隔で被検体7に対してX線を照射し、X線検出器4から画像データが送出される。回転手段11が所定の回転角となるまでX線発生管1とX線検出器4とを回転させながら、係る操作を繰り返した後、得られた画像データ群を再構成演算することによって3D断層画像を得ることが可能である。
図3に、本発明の断層画像撮影システムの構成として、載置部5に付与されるマーカについて示す。図3は説明のために、便宜上、マーカの大きさや配置の縮尺が強調されるように示してある。マーカMa、Mbは、載置部5や検査対象として想定している被検体7とはX線透過率が異なる円形の物体であり、例えば、透過率の低い鉛やタングステン、モリブデンといった材料で構成すると良い。
本発明では、マーカMa,MbはX線発生管1のX線照射野内であって、載置部5に配置される。本例では、載置部5に設けた円筒状の内周面に配置されているが、本発明ではこれに限定されない。マーカMa,Mbは、X線発生管1及びX線検出器4が所定の回転角となる位置(図3)において、焦点2から検出面6に垂らした垂線方向(Y方向)における位置、即ち焦点2を基準として、Y方向の距離YMa、YMbが互いに異なっている。好ましくは、図3の位置において、マーカMa,Mbは、回転軸3に対して、一方がX線発生管側に、他方がX線検出器側に配置され、より好ましくは、二つのマーカMa,Mbは、載置部5に載置される被検体7を挟んで配置される。尚、本例において、マーカMa,Mbは、X方向及びZ方向においてはそれぞれ焦点2からの距離が同じでマーカMaとMbとの距離が0となるように配置されている。
更に、マーカMa、Mbは、Y方向の距離YMa、YMbの比を鑑み、投影像が同等の大きさとなるように構成されている。ここで、焦点2とX線検出器4とのY方向の距離はYFSである。この状態で、焦点2から照射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa、IMbとしてX線検出器4によって検出される。この時のマーカ像IMa、IMbの位置は同一となる。
図4に、焦点2が、例えば熱変形等によってZ方向に変位量ΔZFだけ変位し、焦点2’となった場合の様子を示す。この状態で、焦点2’から照射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa2、IMb2としてX線検出器4によって検出される。この時のマーカ像IMa2、IMb2のZ方向の位置の差分をΔZIM2とする。以下に、ΔZIM2より焦点変位量ΔZFを求める方法を説明する。
上記の構成により断層画像撮影システムは、下記のように動作する。制御部16が、図3のようにマーカ配置を規定した回転手段11の回転角を基準位置として設定し、基準位置にて撮影動作を行い、基準画像データを取得する。制御部16は、取得した基準画像データからパターン認識処理等を行うことによりマーカ像IMa2、IMb2を検出し、検出したマーカ像それぞれの中心位置座標を基準位置情報として取得する。尚、本例においては、焦点2、マーカMa、マーカMbをXZ方向に同一となるように配置してあるので、基準位置においてはマーカ像IMa、IMbの位置は同一となる。従って、マーカ像位置が同一となるように回転手段11の回転角を調整し、基準位置調整を行っても良い。
その後、制御部16は一連の撮影動作を行い、複数の画像データを取得する。一連の撮影動作終了後、再び基準位置にて撮影動作を行って変位画像データを取得し、マーカ像IMa2、IMb2それぞれの中心位置座標を変位位置情報として取得する。そして、マーカ像IMa2のZ方向座標からマーカ像IMb2のZ方向座標を引いた差分ΔZIM2を算出し、焦点変位量ΔZFを算出する。具体的には以下の通りである。但し、本明細書において式中の記号「*(アスタリスク)」は乗算を意味する算術演算子である。
ΔZIM2
=ΔZF*(YFS−YMa)/YMa−ΔZF*(YFS−YMb)/YMb
=ΔZF*((YFS/YMa−1)−(YFS/YMb−1))
=ΔZF*YFS*(1/YMa−1/YMb)
ΔZF=ΔZIM2/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(1)
異なる種類のマーカを用いれば、マーカ像IMa,IMbを互いに区別することができ、符号により変位の向きが同定できる。更に、n枚目の画像データそれぞれが取得された際の焦点2の変位量ΔZFnを、基準画像データ取得時刻を0、変位画像データ取得時刻をT、n個目の画像データ取得時刻をtとして、
ΔZFn=(t/T)*ΔZF・・・(2)
として算出する。変位が線形でないことが予め想定できている場合は、想定される変位に応じて重み付けする係数β(t)を用意しておき、
ΔZFn=β(t)*ΔZF・・・(3)
としても良い。
上記式(1)では、変位位置情報の差分から焦点変位量ΔZFが算出できるので、基準位置情報取得後にX線検出器4がZ方向に移動してしまっていても、その成分は排除できる。図13を用いて説明する。
図13において、X線検出器の検出面6は基準位置から一連の撮影動作を行って再び基準位置に戻った際に、Z方向にdだけ変位している。ここで、最初の基準位置におけるマーカ像IMa,IMbの基準となる検出素子からの距離をそれぞれZIMa,ZIMb、一連の撮影動作を行った後の基準位置におけるマーカ像の基準となる検出素子からの距離をそれぞれZIMa2,ZIMb2とする。
ΔZIM=ZIMa−ZIMb・・・(4)
ΔZIM2=ZIMa2−ZIMb2・・・(5)
次に、IMa,IMbそれぞれの一連の撮影動作前後での変位をΔZIMa,ΔZIMbとする。
ΔZIMa=ZIMa2+d−ZIMa=ΔZF*(YFS−YMa)/YMa
=ΔZF*(YFS/YMa−1)・・・(6)
ΔZIMb=ZIMb2+d−ZIMb=ΔZF*(YFS−YMb)/YMb
=ΔZF*(YFS/YMb−1)・・・(7)
上記式(6)、(7)より、
ΔZIMa−ΔZIMb=ZIMa2+d−ZIMa−(ZIMb2+d−ZIMb)
=ΔZF*((YFS/YMa−1)−(YFS/YMb−1))
ZIMa2−ZIMb2−(ZIMa−ZIMb)
=ΔZF*YFS*(1/YMa−1/YMb)・・・(8)
上記式(8)に式(4)、(5)を代入すると、
ΔZIM2−ΔZIM=ΔZF*YFS*(1/YMa−1/YMb)
ΔZF=(ΔZIM2−ΔZIM)/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(9)
となる。
本例では、ΔZIM=0であるから、上記式(9)は、
ΔZF=ΔZIM2/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(10)
となり、前記式(1)に一致する。
X線検出器4の移動成分dは、マーカ像IMa,IMbのZ方向座標から別途算出できる。
同様にしてX方向の焦点変位量ΔXFを算出する。こうして算出した各焦点変位量を、各画像データと関連付けて記憶し、それぞれの画像データを、それぞれが取得された時点での焦点変位を考慮した焦点位置からの画像データとして、回転角情報を補正し、再構成演算を行う。例えば、X線発生管1及びX線検出器4の回転角θにおいて取得した画像データに対し、焦点変位が回転と同方向にΔZ発生していた場合は、焦点2と回転軸3の距離をRとして、
θ’=θ+arctan(ΔZ/R)・・・(11)
から取得された画像データとして再構成演算を行えば良い。本発明は再構成演算の方式には限定されず、例えばフィルタ補正逆投影法等の一般的な方式を用いれば良い。こうして、焦点変位による画像データ群の位置関係の不整合が軽減された3D断層画像が生成される。
尚、基準画像データを被検体7載置後に取得し、一連の撮影動作で取得する1つ目の画像データと兼用すれば良い。さらに、特に被検体7が人体である場合、変位位置情報を取得するための撮影は、被検体7を取り除いて行えば、被検体7への曝射量を最小限とすることができる。或いは、被検体7を載置したままX線照射量を減らしても良い。或いは、基準画像データは、被検体7を載置せずに取得し、被検体7載置後、一連の撮影動作で取得した最後の画像データを変位画像データと兼用しても良い。
また、マーカの形状は円形に限らず、任意の形状のもので良い。また、マーカの数も2つに限定されるものではなく、2以上用意し、例えばそれぞれの検知結果を平均すれば精度を上げることができる。更には、基準位置、即ち二つのマーカのY方向の距離が異なる位置を複数設定し、複数の回転角においてマーカ像を撮影すれば、n個目の画像データそれぞれが取得された際の焦点移動ΔZFnの精度を上げることができる。
また、載置部5の空間は円筒形に限らず、例えば円錐形や立方体であっても良い。また、載置部5へのマーカの配置も内周面に限らず、外周面等、配置が容易な箇所を選択すれば良い。また、マーカと形状及び組成の少なくとも一方が微小に異なる複数の第二のマーカを内部に複数備えても良い。この場合、制御部16が微小な違いからマーカを判別する。
ここで、例として、焦点2とX線検出器4との距離(YFS)=400[mm]、焦点2とマーカMaとの距離(YMa)=50[mm]、焦点2とマーカMbとの距離(YMb)=250[mm]、焦点変位量(ΔZF)=40[μm]であるとする。この場合、マーカ像IMa2のZ方向座標からマーカ像IMb2のZ方向座標を引いた差分(ΔZIM2)は、前記式(10)より、
ΔZIM2=ΔZF*YFS*(1/YMa−1/YMb)
=0.04*400*(1/50−1/250)=0.256[mm]
となり、焦点変位量ΔZFを拡大して検出できる。
一方で、YMa=YMbとしてマーカを配置した場合、ΔZIM2=0となり、変位位置情報の差分からは焦点変位量ΔZFを検出できない。この場合、基準位置情報との差分(図13中のΔZIMa,ΔZIMb)から、焦点移動ΔZFが検出できるが、基準位置情報取得後のX線検出器4の変位成分(図13中のd)が重畳されてしまう。
〔実施形態2〕
図5は、本発明の第2の実施形態の一例として断層画像撮影システムのマーカ配置の別の例について説明する図である。本例では、マーカMa、MbをX方向及びZ方向においても互いに焦点2からの距離が異なるように配置してある。その他の構成は実施形態1と同様であり、詳細な説明は省略する。図5(a)、(b)に示すようにマーカMa、Mbは、載置部5の外周となるガントリ15の内周面19に配置されている。マーカMa,Mbは、焦点2を基準として、Y方向の距離がそれぞれYMa、YMb、Z方向の距離がそれぞれZMa、ZMb、X方向の距離がXMとなるように配置されている。また、いずれのマーカも同一X線照射野内にある。この状態で、焦点2から放射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa、IMbとしてX線検出器4によって検出される。この時のマーカ像IMa、IMbのZ方向の位置の差分をΔZIM、X方向の位置の差分をΔXIMとする。
図6に、焦点2が、例えばX線発生管1の熱変形によってZ方向にΔZF変位し、焦点2’となった場合の様子を示す。この状態で、焦点2’から照射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa2、IMb2としてX線検出器4によって検出される。この時のマーカ像IMa、IMbのZ方向の位置の差分をΔZIM2、X方向の位置の差分をΔXIM2とする。
上記の構成による断層画像撮影システムの動作は基準位置を図5(a)のように設定した以外は実施形態1と同じである。Z方向の焦点変位量ΔZFは、前記実施形態1において説明した式(4)乃至(7)から導き出される式(9)によって算出される。
ΔZF=(ΔZIM2−ΔZIM)/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(9)
同様にX方向の焦点移動ΔXFを算出する。即ち、
ΔXF=(ΔXIM2−ΔXIM)/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(12)
こうして、実施形態1と同様に焦点変位による画像データ群の位置関係の不整合が軽減された3D断層画像が生成可能となる。
更に、図7のようにマーカMa、Mbを結ぶ仮想直線がY方向に対して傾いた場合について説明する。このように、焦点2を基準として、X方向の距離がXMa、XMbとなるように配置されている(ΔXIMが異なる座標として検出される)場合、互いのマーカ像を結ぶ方向をZ’と再定義する。そして、Z’方向のマーカ像位置座標からΔZ’IM2、ΔZ’IMを算出し、焦点移動ΔZ’Fを、
ΔZ’F=(ΔZ’IM2−ΔZ’IM)/(YFS*(1/YMa−1/YMb))・・・(13)
として算出すれば良い。
ここで、載置部5の−X方向が開口17であり、乳房を挿入して検査する装置である場合、開口17の逆側(+X方向側)には被検体7の関心領域が存在しない可能性が比較的高い。従って、この様な場合、焦点2から検出面6に至る垂線(Y方向)に対して被検体7を載置部5に搬入する側とは反対側(+X方向側)に、X方向の距離XMを大きめにしてマーカを配置する。これにより、関心領域像にマーカ像が重なってしまう確率を減らすことができる。また、図5におけるマーカ配置を、XZ方向を入れ替えた配置とし、ZMa,ZMb(入れ替え後のXMa,XMb)を大きめとしても良い。
〔実施形態3〕
図8は本発明の第3の実施形態の断層画像撮影システムについて説明する図である。本例では、X線発生管1の配置とマーカMa,Mbの配置が実施形態1,2と異なっている。その他の構成は実施形態2と同様であり、詳細な説明は省略する。
図8に示すように、本例のX線発生管1は、その管軸81がY方向に対してZ軸回りに傾いて配置されている。また、図9に示すようにマーカMa、Mbは、載置部5の外周となるガントリ15の内周面19に、焦点2を基準として、Y方向の距離がそれぞれYMa、YMb、X方向の距離がいずれも0、Z方向の距離がZMa、0となるように配置されている。また、いずれのマーカも同一X線照射野内にある。この状態で、焦点2から照射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa、IMbとしてX線検出器4によって検出され、この時のマーカ像IMaのZ方向の位置をΔZIMとする。
図10に、X線発生管1が、曝射動作に伴う熱変形によって、管軸方向に延伸した場合の様子を示す。焦点2が、Y方向にΔYF、−X方向にΔXF移動し、焦点2’となっている。図11に示すように、この状態で、焦点2’から放射されたX線によって、マーカMa、Mbはそれぞれマーカ像IMa2、IMb2としてX線検出器4によって検出される。この時のマーカ像IMaのZ方向の位置をΔZIM2、マーカ像IMa、IMbのX方向の位置の差分をΔXIM2とする。
上記の構成による断層画像撮影システムの動作は基準位置を図9のように設定した以外は、実施形態1、2と同様である。本例においては、焦点2、マーカMa、マーカMbをX方向に同一となるように配置してあるので、基準位置におけるマーカ像IMa、IMbのX方向の位置の差分は0となる。そして、実施形態2と同様にして、マーカ像IMa2のZ方向座標ΔZIM2を算出し、焦点移動ΔYFを算出する。具体的には、以下の通りである。
ΔZIM=ZMa*YFS/YMa
ΔZIM2=ZMa*(YFS−ΔYF)/(YMa−ΔYF)
ΔZIM2−ΔZIM=ZMa*((YFS−ΔYF)/(YMa−ΔYF)−YFS/YMa)
=ZMa*ΔYF*(YFS−YMa)/(YMa*(YMa−ΔYF))
ΔYF=(YMa)2*(ΔZIM2−ΔZIM)/(ZMa*(YFS−YMa)+YMa*(ΔZIM2−ΔZIM))・・・(14)
上記式(14)の右辺の分母及び分子をそれぞれYMa*(ΔZIM2−ΔZIM)で割る。
ΔYF=YMa/(ZMa*(YFS−YMa)/(YMa*(ΔZIM2−ΔZIM))+1)
=YMa/((YFS/YMa−1)*ZMa/(ΔZIM2−ΔZIM)+1)・・・(15)
一方、マーカ像IMa2のX方向座標XIMa2からマーカ像IMb2のX方向座標XIMb2を引いた差分ΔXIM2を算出し、−X方向の焦点変位量ΔXFを以下の通り算出する。
ΔXIM2=XIMa2−XIMb2
=ΔXF*((YFS−YMa)/(YMa−ΔYF)−(YFS−YMb)/(YMb−ΔYF))
ΔXF=ΔXIM2/((YFS−YMa)/(YMa−ΔYF)−(YFS−YMb)/(YMb−ΔYF))・・・(16)
ここで、ΔYFは式(15)より求まる。こうして、実施形態1,2と同様に焦点2の変位量が高精度に算出され、該変位量に基づいて、画像データ群の位置関係の不整合が軽減された3D断層画像が生成可能となる。
尚、本例としてはZMb=0として説明したが、特にこれに限るものではない。
1:X線発生管、2:X線の焦点、3:回転軸、4:X線検出器、5:載置部、7:被検体、11:回転手段、15:ガントリ、16:制御部、17:開口、18:前面板、19:内周面、20:外周面、Ma,Mb:マーカ、IMa,IMb,IMa2,IMb2:マーカ像

Claims (14)

  1. 被検体が載置される載置部と、
    前記載置部に対して曝射方向を向けて配置されたX線発生管と、
    前記載置部を挟んで前記X線発生管に対して対向配置された検出面を有するX線検出器と、
    前記X線発生管と前記X線検出器とを一体として、前記載置部を挟んで回転させる回転手段と、
    前記回転手段によって前記X線発生管及び前記X線検出器を回転させながら、前記X線発生管からX線を照射し、前記X線検出器によって検出されたX線を画像データとして取得する制御手段と、を有し、
    前記X線発生管と前記X線検出器との間であって、前記X線発生管のX線照射野内に少なくとも二つのマーカが配置された断層画像撮影システムであって、
    前記X線発生管及び前記X線検出器が所定の回転角となる位置において、前記X線の焦点から前記検出面に垂らした垂線方向において前記マーカの少なくとも二つが互いに異なる位置となるように、前記マーカが前記載置部に配置されており、
    前記制御手段が、前記制御手段が取得する画像データに含まれる前記二つのマーカ像の位置情報に基づいて、前記X線の焦点の位置の変位を検知する演算部を備えていることを特徴とする断層画像撮影システム。
  2. 前記X線発生管及び前記X線検出器が前記所定の回転角となる位置において、前記マーカの少なくとも二つは、前記回転手段の回転軸に対して、一方がX線発生管側に、他方がX線検出器側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の断層画像撮影システム。
  3. 前記マーカの少なくとも二つが、前記載置部に載置される被検体を挟んで配置されていることを特徴とする請求項2に記載の断層画像撮影システム。
  4. 前記マーカの少なくとも二つが、前記回転手段の回転軸を介して、前記垂線方向において互いに対向して配置されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の断層画像撮影システム。
  5. 前記マーカの少なくとも二つを互いに結ぶ仮想直線が、前記垂線方向に対して傾いていることを特徴とする請求項2又は3に記載の断層画像撮影システム。
  6. 前記マーカが、前記回転手段の回転軸方向において、前記垂線に対して前記被検体を前記載置部に搬入する側とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  7. 前記X線発生管は、管軸方向が前記垂線に対して傾いて配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  8. 前記検出面が、前記回転手段の回転軸に直交する方向に複数の検出素子からなる検出素子列を有している請求項1乃至7のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  9. 前記載置部は、前記マーカと形状及び組成の少なくともいずれかが異なる複数の第2のマーカを備えていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  10. 前記演算部が、前記X線発生管及び前記X線検出器が前記所定の回転角となる位置において取得された画像データに含まれる前記二つのマーカ像の位置情報の差分と、前記位置情報の取得後に取得された画像データに含まれる二つのマーカ像の位置情報の差分とに基づいて、前記焦点の位置の変位を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  11. 前記制御手段が、前記焦点の位置の変位に基づいて、任意の回転角で取得された画像データの回転角を補正することを特徴とする請求項10に記載の断層画像撮影システム。
  12. 前記被検体は、被験者の乳房であって、
    前記回転軸から近い順に内周面と外周面を有し、前記X線検出器と前記X線発生管とが収容されるガントリを有し、
    前記ガントリは、前記内周面と前記外周面とに接続される環状の前面板を有し、
    前記載置部は、前記前面板に設けられた開口を介して前記乳房が挿入される乳房挿入部である事を特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の断層画像撮影システム。
  13. 前記垂線方向に異なる位置に配置された前記2つのマーカは、前記内周面に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の断層画像撮影システム。
  14. 前記垂線方向に異なる位置に配置された前記2つのマーカの一方が、前記回転軸よりも前記X線発生管に近接しているとき、前記垂線方向に異なる位置に配置された前記2つのマーカの他方は、前記回転軸よりも前記X線検出器に近接していることを特徴とする請求項12又は13に記載の断層画像撮影システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019128337A (ja) * 2018-01-26 2019-08-01 東芝Itコントロールシステム株式会社 傾斜型ct撮影装置

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