JP2016151829A - タッチパネル - Google Patents

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Takashi Amie
江 崇 網
敦 子 千吉良
Atsuko Chigira
敦 子 千吉良
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Abstract

【課題】IM(Index Matching)層が透明電極を形成する際のエッチング液により腐食されることがないタッチパネルを提供する。
【解決手段】タッチパネル10は透明基板1と、透明基板1上に設けられた透明電極4とを備えている。IM層11が透明電極4上に設けられており、透明電極4をエッチング加工により形成する際、エッチング液にIM層11が晒されることはない。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルに係り、とりわけIM層(Index Matching層)を有するタッチパネルに関する。
近年、スマートフォン、タブレットPC(パーソナルコンピュータ)など各種表示装置において、表示パネルと組み合わせて使用されるタッチパネルが急速に普及してきている。
タッチパネルは、透明基板と、透明基板上に設けられた第1透明電極および第2透明電極を有する透明電極とを備えている。また第1透明電極および第2透明電極は、透明基板側からみた場合、互いに交差する線状を呈するため、第1透明電極および第2透明電極を隠すため透明基板側にIM層(Index Matching層)を設けることがある。
特開2010−198103号公報
上述のように、タッチパネルの透明基板には、線状に現われる第1透明電極および第2透明電極からなる透明電極を隠すため、IM層が設けられているが、透明基板上に第1透明電極および第2透明電極をエッチング加工により形成する際、エッチング加工時のエッチング液により透明基板に設けられたIM層が腐食して、このIM層の膜厚が減ったり、IM層が欠落することがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、IM層を有するとともに、第1透明電極および第2透明電極からなる透明電極をエッチング加工により形成する際、IM層がエッチング液に晒されることがないタッチパネルを提供することを目的とする。
本発明は、表示用領域と不透明領域とを有するタッチパネルにおいて、透明基板と、前記透明基板の表示用領域上に設けられた透明電極とを備え、前記透明電極上にIM層を設けたことを特徴とするタッチパネルである。
本発明は、前記透明基板上に、前記透明領域を形成する遮光層を設けたことを特徴とするタッチパネルである。
本発明は、遮光層上に配線層が設けられ、前記IM層は前記透明電極上から前記配線層上へ延びていることを特徴とするタッチパネルである。
本発明は、前記IM層を覆って保護層が設けられていることを特徴とするタッチパネルである。
本発明は、前記遮光層は白色系樹脂層と、色調整層と、裏打ち層とを有することを特徴とするタッチパネルである。
本発明によれば、透明電極をエッチング加工により形成する際、IM層がエッチング液によって晒されることがない。
図1は本発明によるタッチパネルを示す断面図。 図2はタッチパネルを示す平面図。 図3は図1のA部拡大平面図。 図4(a)(b)はIM層の機能を示す図。 図5はIM層の機能を示す図。 図6はIM層の機能を示す図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面は概念図であり、説明上の都合に応じて適宜、構成要素の縮尺関係、縦横比等は誇張されていることがある。
〔A〕用語の定義:
以下に、本発明において用いる主要な用語について、その定義をここで説明しておく。
「表側」とは、表示装置用前面保護板或いはその他の構成要素において、表示装置用前面保護板を表示パネルと組み合わせて使用したときに、表示パネルからの表示光が出光する側であり、表示パネルの表示を観察する側を意味する。
「裏側」とは、前記「表側」とは反対側を意味し、表示装置用前面保護板或いはその他の構成要素において、表示パネルの表示光が入光する側を意味する。
「第1面」と「第2面」とは、何れかが前記「表側」となり、何れの面が前記「表側」
となるかは任意である。
「一方の面」と、その反対側の面である「他方の面」とは、何れかが前記「表側」となり、何れの面が前記「表側」となるかは、本来は任意である。本発明においては、透明基板に対して、遮光層を必ず有する側の面を「一方の面」と呼ぶことにしており、この一方の面が裏側として使用される面となる。また、本発明においては、「表側」となる面を「第1面」とし、「裏側」となる面を「第2面」として説明する。よって、遮光層を必ず有する「一方の面」乃至は「裏側」の面は「第2面」となり、「他方の面」乃至は「表側」の面は「第1面」となる。
以下、本発明によるタッチパネル10について図1乃至図3により説明する。
図2に示すように、タッチパネル10は表示用領域A1と、不透明領域A2とを有し、不透明領域A2には可視情報8が設けられている。
このようなタッチパネル10は、透明基板1と、透明基板1の第1面S1と、第1面S1と反対側の第2面S2のうちの第2面S2に設けられ、不透明領域A2を形成する遮光層2とを備えている。
また透明基板1の第2面S2および遮光層2上に第1絶縁層5aが設けられ、さらに表示用領域A1には、透明基板1に設けられた第1絶縁層5a上に第1透明電極4aが設けられている。
さらに、表示用領域A1には、透明基板1に設けられた第1絶縁層5a上に第2透明電極4bが設けられ、これら第1透明電極4aおよび第2透明電極4bによって透明電極4が構成されている。
すなわち図2および図3に示すように、透明基板1上に設けられた第1絶縁層5a上において、第1透明電極4aは横方向に並んでおり、第2透明電極4bは縦方向(上下方向)に並んでおり、第1透明電極4aと第2透明電極4bとが交差する部分に、第1透明電極4aと第2透明電極4bとの間に介在された第2絶縁層5bが配置されている。
さらに遮光層2上には配線6が設けられ、この配線6は透明電極6aにより覆われている。また第1透明電極4aおよび第2透明電極4bは表示用領域A1から不透明領域A2まで延びて遮光層2上において配線6に接続されている。
また、表示用領域A1の透明電極4を覆ってIM層(Index Matching層)11が設けられ、このIM層11は、表示用領域A1から不透明領域A2まで延びて、タッチパネル10全体を覆っている。
このIM層11は、透明基板1の第1面S1側からタッチパネル10を観客者Vが観察した場合、第1透明電極4aと第2透明電極4bとの間の境界を埋めて、第1透明電極4aと第2透明電極4bとの間の境界が外方に現われることを防止するよう機能する。このように、第1透明電極4aと第2透明電極4bとの境界が外方に現われないため、第1透明電極4aと第2透明電極4bが線状に外方に現われることはない。
またIM層11を覆って更に保護層7が設けられている。この保護層7はIM層11を保護するよう機能する。とりわけ、多面付されたタッチパネル10を透明基板1側から切断加工して個片化する場合、切断加工時の衝撃からIM層11を守るよう機能する。
また遮光層2上には、赤外線透過部9が設けられ、透明基板1側から照射された赤外線がこの赤外線透過部9を介してタッチパネル10内に浸入することができる。
次にタッチパネルの各構成部材について説明する。
<表示用領域A1と不透明領域A2>
上述のようにタッチパネル10は、中央に表示用領域A1を有し、表示用領域A1の外周部に、可視光を遮蔽する不透明領域A2を有する。
表示用領域A1は、タッチパネル10を通して、タッチパネル10内部に設けられた表示パネルの表示内容を表示できる領域である。不透明領域A2は、表示パネルが外周部に有する配線、コネクタなどを隠したり、或いは、遮光層2上に設けられた配線6などを隠したりする為の領域である。また、不透明領域A2は、それが表現する色、適宜設けるロゴやマークなどの可視情報8によって加飾部にもなる領域である。
<透明基板1>
透明基板1は、少なくとも可視光線に対して透明で、タッチパネル10の表面を保護し得る機械強度を有するものであれば、特に制限はなく、代表的には、例えばソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、アルミノケイ酸ガラスなどのガラス板を用いることができる。とくに、ガラス板として、化学強化ガラスはフロートガラスに比べて機械的強度に優れ、その分薄くできる点で好ましい。
化学強化ガラスは、典型的には、ガラスの表面近傍について、ナトリウムをカリウムに代えるなどイオン種を一部交換することで、化学的な方法によって機械的物性を強化したガラスである。
透明基板1には、樹脂を用いることも可能である。例えば、樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂などを用いることができる。透明基板1に樹脂を用いることで、軽量にできる上、可僥性を持たせることも可能となる。
透明基板1には、ガラスと樹脂との積層体を用いることもできる。透明基板1にガラスと樹脂との積層体を用いることで、ガラスの特性と樹脂の特性の両方を持たせることもできる。
<遮光層>
遮光層2は、本実施形態においては、透明基板1側から順に配置された、白色系樹脂層2wと、色調整層2aと、裏打ち層2bとを含む。
このうち白色系樹脂層2wは、本実施形態においては、白色顔料を樹脂バインダ中に含み、白色を呈する。白色系樹脂層2wは、本実施形態においては、白色顔料以外の、有彩色に着色するための着色顔料、及び明度を落とす為の黒色顔料は含んでいない。白色系樹脂層2wは、本実施形態においては、反射率を上げて明度を高くし、白色系の色意匠の基本色としての白を担う層として形成されている。
色調整層2aは、本実施形態においては、青色顔料を樹脂バインダ中に含み、青色を呈する。
裏打ち層2bは、基本的に、白色系樹脂層2wの透明基板1から遠い側、つまり裏側に形成され、且つ、白色系樹脂層2wよりも遮光性が大きい層である。裏打ち層2bは、本実施形態においては、黒色顔料を樹脂バインダ中に含み、黒色を呈する。この裏打ち層2bとして、銀、金、銅、錫、クロム、プラチナ、アルミニウム、パラジウム、モリブデン、ニッケルなどの金属及びこれらの合金からなる金属性反射層を用いてもよい。
本発明においては、裏打ち層2bは、白色系樹脂層2wと色調整層2aとで遮光性が足りていれば、省略することもできる。
本実施形態においては、このような構成の遮光層2とすることで、タッチパネル10に表側から入射した光が、白色系樹脂層2wに進入し、さらに青色を呈する色調整層2aまで到達し、そこで一部反射した青色の光が、再度白色系樹脂層2wに戻って進入して、表示装置用前面保護板10の表側から出射することで、白色系樹脂層2wの色に色調整層2aの色が加わり、遮光層2全体としては白色系樹脂層2wの色と色調整層2aの色とが合わさった色を呈することになる。本実施形態においては、白色系の色として、極薄く青みを帯びた白色が表現される。
しかも、白色系の色表現を、白色系樹脂層2wのみでなく、白色系樹脂層2wと色調整層2aとの両方で行う結果、色調整層2aが1層増えて製造工程は増えるが、多様の色の白色系の色意匠に対応することができる。この場合、厚みが厚くなる傾向があり製造条件がシビアな白色系樹脂層2wは同じ組成のもので対応し、白色系樹脂層2wよりは厚みを薄くできる色調整層2aのみ表現する色に応じた組成のものについて製造条件を設定して対応できるので、多様な色に対して効率的な製造が可能となり、安定的な色表現が可能となる。
さらに、本実施形態においては、裏打ち層2bによって、遮光層2の遮光性も確保される。
以上のように、本実施形態のタッチパネル10においては、不透明領域A2の遮光層2によって多様な色の白色系の色意匠を安定的に表現でき、しかも多様な色の白色系の色意匠のものを効率よく製造できるという、効果が得られる。
<第1絶縁層5a>
本実施形態においては、遮光層2の最表面に設けられた裏打ち層2bが黒色顔料又は金属性反射層を含み、このことにより導電性を示す場合、この遮光層2の最表面に配線や透明電極などの導体がさらに形成されるため、遮光層2の面上に第1絶縁層5aが形成される。そしてこの第1絶縁層5aによって、互いに独立な導体同士がショートするのを防ぐことができる。
また、第1絶縁層5aは、金属材料を用いた金属性反射層の酸化などによる劣化を防ぐ保護層として機能させることもできる。したがって、最表面が導電性を示す遮光層2に接して導体が形成されない場合でも、最表面が金属性反射層のように酸化による劣化が予想されるときは、第1絶縁層5aを遮光層2の面上に保護層として設けることが好ましい。
なお、遮光層2の側面で導電性を示す層部分と導体とが接触する可能性があるとき、或いは側面での酸化劣化などが予想されるときは、いうまでもなく、第1絶縁層5aは側面も含めて遮光層2を被覆するのが好ましい。
第1絶縁層5aは透明層からなり、この第1絶縁層5aは、不透明領域A2および表示用領域A1を覆って形成される。
第1絶縁層5aとしては、耐熱性の点で硬化性樹脂を用いることが好ましく、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などを用いることができ、具体例を挙げれば、熱硬化性のエポキシ樹脂などを用いることができる。
第1絶縁層5aを形成する場合、公知の方法によればよく、例えば、第1絶縁層5aは、上記のような樹脂系の感光性樹脂を用いることで、フォトリソグラフィ法によって形成することができる。
第1絶縁層5aの厚みは、絶縁性などを考慮して、例えば0.1〜10μm、通常0.5〜5μmである。
<透明電極4>
透明電極4は、上述のように、互いに絶縁されて形成される第1透明電極4a及び第2透明電極4bから構成される。
第1透明電極4a、第2透明電極4bは、本実施形態においては同じ材料で形成してある。よって、本明細書において、これらを纏めて言うときは、単に「透明電極4」とも呼ぶ。
本実施形態では、タッチパネルの位置検知用の透明電極4として、第1透明電極4aと、第2透明電極4bとを、ともに同一の面上に形成するタッチパネル構造を採用している。すなわち、第1透明電極4a及び第2透明電極4bは、透明基板1の同一の面である第2面S2の面上に形成される。
第1透明電極4a及び第2透明電極4bのパターンは、投影型静電容量方式では各種パターンが知られており、特に限定はない。典型的には、複数の第1透明電極4aが、第1の方向(図2の横方向)に延びて、この第1の方向に交差する方向、通常は直交する方向を第2の方向(図2の縦方向)として、第2透明電極4bが第2の方向に延びたパターンとなっている。
第1透明電極4aと第2透明電極4bとの交差部分は、互いに第2絶縁層5bによって絶縁されている。第2絶縁層5bは、少なくとも第1透明電極4aと第2透明電極4bとの交差部分に必要となる。
第1透明電極4aと第2透明電極4bとのうち一方の電極のみ、具体的には第1透明電極4aのみ、他方の電極との交差部分が欠損したパターンで同一の面に同時に形成した後、交差部分のみ第2絶縁層5bを形成し、この後、第2絶縁層5bを跨いで、欠損部分を電気的に接続する接続部4aCを設ける。そしてこの接続部4aCが透明電極4aの一部となる。
図1において、前記交差部分は、透明基板1に近い側の透明電極4が、第1透明電極4aであるので、第1透明電極4aが形成され後の交差部分に対して第2絶縁層5bが形成され、交差部分を跨いで接続部4aCが形成されて第2透明電極4bが完成する。
そして、第1透明電極4a及び第2透明電極4bからなる透明電極4は、中央の表示用領域A1内の表示用領域から不透明領域A2の遮光層2に重なる部分まで延びて配線6に電気的に接続されている。
透明電極4としては、公知の材料及び形成法を採用することができる。
本実施形態においては、透明電極4には、層自体が透明である透明導電体膜が用いられる。透明導電体膜からなる透明電極4としては、例えば、ITO(IndiumTinOxide;インジウム錫酸化物)、InZnO(IndiumZincOxide;インジウム亜鉛酸化物)、AlZnO(AluminumZincOxide;アルミニウム亜鉛酸化物)、InGaZnO(IndiumGariumZincOxide;インジウムガリウム亜鉛酸化物)等の透明導電体膜をパターン形成したものを用いることができる。
<第2絶縁層5b>
第2絶縁層5bとしては、公知の材料及び形成法を採用することができる。例えば、第2絶縁層5bとして樹脂を用いる場合には、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などを用いることができ、具体例を挙げれば、例えば、これらの樹脂系の感光性樹脂などを用いることができる。感光性樹脂の場合は、フォトリソグラフィ法を利用して形成することができる。また、第2絶縁層5bとしては、酸化ケイ素などの無機材料を用いることもできる。
<配線6>
配線6としては、公知の材料及び形成法を採用することができる。例えば、配線6には、銀、金、銅、クロム、プラチナ、アルミニウム、パラジウム、モリブデンなどの金属(含むその合金)などを用いることができる。配線6は、例えば、銀、パラジウム及び銅からなる銀合金(APCとも言う)の金属層としてスパッタ法により製膜後、フォトリソグラフィ法及びエッチング法によりパターン形成することができる。
配線6には、モリブデン(Mo)/アルミニウム(A1)/モリブデン(Mo)と3層積層構造の導電性層(MAMと呼ばれている)を用いることもできる。
本実施形態においては、配線6は、銀、パラジウム及び銅からなる銀合金(APCとも言う)によって、金属層としてフォトリソグラフィ法及びエッチング法を利用して形成されている。
本発明においては、配線6の形成法としては、特に制限はなく、スクリーン印刷法、インクジェット印刷法などの印刷法によって形成してもよい。
<保護層7>
本発明においては、例えば、図1に例示するタッチパネル10のように、IM層11の面上に保護層7が形成されていてもよい。図1に示すように、保護層7は透明基板1の第2面S2の面上の最表層として、表示用領域A1及び不透明領域A2の全面に形成されている。この保護層7は絶縁性であるとき絶縁層7と言うこともできる。
透明電極4或いは配線6に接して形成される保護層7は絶縁性をもつ。配線6上に形成される保護層7は、配線6がフレキシブルプリント配線基板(FPC)を介して制御回路に接続する部分は形成せず、配線6を露出させておく。
保護層7によって、絶縁性、耐傷付き性などを向上させることができる。
保護層7としては、公知の材料及び形成法を採用することができる。保護層7には、透明な樹脂、それも耐熱性の点で硬化性樹脂が好ましく、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などを用いることができ、具体例を挙げれば、熱硬化性のエポキシ樹脂などを用いることができる。また、硬化性樹脂としては、紫外線などで硬化する感光性樹脂などを用いることもできる。感光性樹脂の場合は、部分形成するときにフォトリソグラフィ法を利用することができる。部分形成しないときは、保護層7は、塗工法で形成することができる。
本発明においては、保護層7は、要求仕様などに応じて、不透明領域A2及び表示用領域A1を含む透明基板1の全面に設けられていてもよいし、全面に設けられていなくてもよい。
<IM層11>
IM層(Index Matching層)11は、白色系樹脂層2wに対する黄変を抑制するとともに、表示用領域A1にパターン形成され得る透明電極4に対して、そのパターンを見えにくく不可視化層として機能する。
このようなIM層11は表示用領域A1に配置された第1透明電極4aおよび第2透明電極4bからなる透明電極4を覆うとともに、不透明領域A2まで延びて遮光層2上に配置された配線6も覆っている。
まず、IM層11の黄変防止機能について説明する。なお、本発明において、「黄変防止」とは、黄変を少しでも防止できることも含む。よって、黄変防止のことを、黄変を抑制するとも言うこととする。
IM層11は、耐光性が不足することによって生じる白色系樹脂層2wの黄変に対して、それを抑制するために、空気中の酸素が白色系樹脂層2wに接触するのを防ぐ機能を有することが好ましい。このため、IM層11は白色系樹脂層2wを被覆する層として形成される。また、IM層11は、酸素透過度が小さい層であることが好ましい。
こうしたIM層11としては、白色系樹脂層2wが太陽光を受けたときに、黄変につながる変質を抑制できる程度の小さい酸素透過度を示すことが好ましい。
IM層11の材料及び厚みは、JISK7126−2のA法、23℃、50%RHの条件で、層の酸素透過度〔cm3/(m2・d・atm)〕が好ましくは1.0以下、より好ましくは0.1以下となるように設定するのがよい。
酸素透過度が大き過ぎると、黄変防止機能が充分に得られないことがあり、また、小さ過ぎても過剰性能となるだけである。
IM層11による黄変防止は、IM層11によって白色系樹脂層2wの耐光性が向上することによるためであると考えられる。そこで、IM層11によって、白色系樹脂層2wの耐光性が向上するメカニズムについて、ここで考察する。
本発明においては、遮光層2に用いる白色系樹脂層2wの耐光性を向上させるために、白色系樹脂層2wに当たる光が来る方向とは反対側に、IM層11という透明な層を設ける。白色系樹脂層2wの耐光性を向上させる方策に対する通常の発想ならば、白色系樹脂層2wに対して光が来る側に、例えば紫外線吸収機能を有する紫外線吸収層を設けるなどして、耐光性を向上させることになる。この紫外線吸収層は、白色系樹脂層2wの色が表側から見える必要から可視光に対しては透明である。
しかし、驚くべきことに、本発明者らは、光が来る方向とは反対側、つまり白色系樹脂層2wの裏側に、IM層11を設けることで、白色系樹脂層2wの耐光性が向上して黄変を抑制できることを、偶然に発見して、本発明に至った。
したがって、IM層11は、白色系樹脂層2wの光劣化による黄変の原因となる光を遮蔽する機能は、全くと言ってよいほど持たない。このため、IM層11を設けることによって、白色系樹脂層2wの耐光性が向上するメカニズムは、現段階に於いては不明である。ただ、IM層11による耐光性向上のメカニズムは、想像するに、白色系樹脂層2wの裏側に設けたIM層11によって現実に耐光性が向上していることから判断すると、白色系樹脂層2wの光劣化には、光と共に空気中の酸素の存在も影響していると考えられる。つまり、白色系樹脂層2wの裏側から酸素が供給され、この酸素と、表側から到達する光との協同作用によって、白色系樹脂層2w中の物質の光酸化反応が促進されているのではないかと思われる。
IM層11による黄変防止性能の指標としては、本発明においては、特に限定されない。黄変が防止されていることが分かる指標であればよい。本実施形態においては、黄変防止性能の指標として、JISZ8729によるL*a*b*表色系において、JISZ8730で規定される色差△E*abが小さくなっていることで判断した。なお、色差以外の指標としては、例えば、色のスペクトル変化、などを採用することもできる。
本実施形態においては、具体的には次の様にして測定評価した。すなわち、タッチパネル10を試験片として、耐光性試験機によって促進試験を実施前と実施後、遮光層2の部分の表側からの色を測色して黄変の程度を判断した。
耐光性試験機としては、例えば、キセノンロングライフフェードメーターFAL−25AX(スガ試験機械株式会社製)を用いることができる。
測色には、市販の測色計、分光測色計などを用いることができる。測色時の光源は、例えば、CIE(国際照明委員会)規定の光源C又は光源Dを用いることができる。測色時の光学系は、SCI(正反射光込み)又はSCE(正反窮光除去)とすることができる。
耐光性試験機での試験時間は、通常、100h以上、好ましくは500h以上、より好ましくは1000h以上である。この時間内で、黄変の指標の変化がIM層11によって小さくなっていれば、黄変が改善されたと言える。さらに、変化が許容できる範囲内であれば、黄変防止性能が実用的に得られたと言える。
ちなみに、本実施形態では、IM層11として、気相成長法で形成した五酸化ニオブ(Nb205)の無機物層を用いることで、表1に示す結果が得られた。すなわち、IM層11を設けなかった構成では、色差△E*abが4.95であったのに対して、IM層11を設けた本実施形態の構成では、色差△E*abを1.44と小さくすることができた。
測定は、光源D65を用いてSCI条件でJISZ8729によるL*a*b*表色系において、JISZ8730で規定される色差△E*abで評価した値である。
Figure 2016151829
またIM層11は不可視化層を兼用する層として形成される。IM層11が有する不可視化層としての不可視化機能とは、タッチパネル10を表側から観察したときに、表示用領域A1にパターン形成される透明電極4のパターンを肉眼で見えにくくする機能のことを言う。
本発明において、「不可視化」とは、透明電極4のパターンを肉眼で完全に見えなくすることはもちろん、これ以外に、透明電極4のパターンが見えるが、不可視化層を設けなかった場合に比べて見えにくくなることも含む。
図4は、不可視化層を兼用するIM層11によって、透明電極4のパターンが見えにくくなる原理を説明するタッチパネルの概略断面図である。ここでは、IM層11の不可視化機能に注目して説明するために、「IM層11」を「不可視化層11」とも呼ぶことにする。
IM層11による透明電極4の不可視化の原理は、注目する物質界面を構成する両物質それぞれの屈折率の差を調整することによって実現される。
まず、透明基板1、不可視化層11(IM層11)、透明電極4、保護層7のそれぞれの屈折率を次のように定義する。
透明基板1の屈折率はn1、
不可視化層11の屈折率はn3、
透明電極4の屈折率はn4、
保護層7の屈折率はn5。
また、透明基板1、不可視化層11(IM層11)、透明電極4、保護層7のそれぞれの具体的な屈折率を、説明を分かりやすくために、次の値であると仮定する。
透明基板1の屈折率n1=1.5、
不可視化層11の屈折率n3=1.8、
透明電極4の屈折率n4=2.0、
保護層7の屈折率n5=1.5。
この屈折率の設定は、不可視化層11の屈折率n3を、透明基板1の屈折率n1と透明電極4の屈折率n4の間の屈折率とする設定である。つまり、
n1<n3≦n4〔式1〕
の関係を満たす設定である。
なお、保護層7とは、樹脂からなるオーバーコート層などである。実用上、この部分が空気層となることは少ないので、より現実的な保護層7が積層された状態で説明する。
物質界面での光反射の強度は、物質界面を構成する両物質の屈折率差△nが関係し、屈折率差△nが大きくなるほど大きくなる。したがって、界面での光反射を小さくする点にのみ注目すれば、屈折率差△nがより小さくなるように、不可視化層11の屈折率n3を設定すればよいことになる。ただ、本発明においては、透明電極4のパターンの形成部での反射率と、非形成部での反射率とが、なるべく等しくなるように、不可視化層11の屈折率を設定することが好ましい。
先ず、図4(a)は、不可視化層11が存在しない従来の構成を示す。
透明電極4のパターンが形成されてない非形成部にて、透明基板1と保護層7との界面での屈折率差△n15は、両者の屈折率が等しいので0.0である。よって、この部分へ到達する光Lは、反射しないで透過する。
次に、透明基板1と透明電極4との界面での屈折率差△n14は0.5である。
また、透明電極4と保護層7との界面での屈折率差△n45は0.5である。
したがって、透明電極4の形成部での屈折率差と、非形成部の屈折率差との違い△△nは0.5である。この0.5の屈折率差同士の違い△△nが、反射率の違いとなって、透明電極4のパターンが肉眼で視認されることとなる。
次に、図4(b)は不可視化層11が存在する構成を示す。図4(b)は、透明電極4が不可視化層11と透明基板1との間に存在する形態である。また、不可視化層11は透明電極4の非形成部にも存在する。
この場合も、屈折率差に注目する界面は、透明電極4が接する面である。よって、不可視化層11と保護層7との界面は除外される。
透明基板1と不可視化層11との界面での屈折率差△n13は0.3であり、
透明基板1と透明電極4との界面での屈折率差△n14は0.5であり、
透明電極4と不可視化層11との界面での屈折率差△n43は0.2である。
したがって、透明電極4の形成部での屈折率差と非形成部の屈折率差との違い△△nは、屈折率差△n13と屈折率差△n14との差であり、△△nは0.2である。したがって、不可視化層11が存在しない図4(a)の従来の場合の△△n=0.5を、0.2まで小さくできる。このため、透明電極4の形成部と非形成部との反射率の差が縮まり、不可視化がなされることになる。
次に、図5で、不可視化層11の屈折率n3が、透明電極4の屈折
率n4と等しく設定された場合を説明する。図5はIM層11の機能を示すタッチパネルの概略断面図である。
ここで、
n3=n4〔式2〕
にて、n3=n4=2.0の場合で説明する。
図5は、前記図4(b)の層構成に該当し、透明電極4が不可視化層11と透明基板1との間に、これら両層に接して存在する形態である。また、不可視化層11は透明電極4の非形成部にも存在する。
透明基板1と不可視化層11との界面での屈折率差△n13は0.5であり、
透明基板1と透明電極4との界面での屈折率差△n14は0.5であり、
透明電極4と不可視化層11との界面での屈折率差△n43は0.0である。
この構成では、透明電極4の形成部での屈折率差と、非形成部の屈折率差との違い△△nは、屈折率差△n13と屈折率差△n14との差であり、△△nは0.0である。このため、透明電極4の形成部と非形成部との反射率に差は生じず、理論上完全な不可視化がなされることになる。
次に、不可視化層11の屈折率n3が、透明電極4の屈折率n4よりも大きく設定された場合を図6により説明する。図6はIM層11の機能を示すタッチパネルの概略断面図である。
ここで、
n3>n4〔式3〕
である。
ここでは、n3=2.3に設定されたときで説明する。
図6は、前記図4(b)の層構成に該当し、透明電極4が不可視化層11と透明基板1との間に、これら両層に接して存在する形態である。また、不可視化層11は透明電極4の非形成部にも存在する。
透明基板1と不可視化層11との界面での屈折率差△n13は0.8であり、
透明基板1と透明電極4との界面での屈折率差△n14は0.5であり、
透明電極4と不可視化層11との界面での屈折率差△n43は0.3である。
したがって、透明電極4の形成部での屈折率差と非形成部の屈折率差との違い△△nは、屈折率差△n13と屈折率差△n14との差であり、△△nは0.3である。したがって、不可視化層11が存在しない図2(a)の従来の場合の△△n=0.5を、0.3まで小さくできる。このため、透明電極4の形成部と非形成部との反射率の差が縮まり、不可視化がなされることになる。
ところで、従来、光学分野では、光反射を小さくする手法として、相対的に屈折率が小さい低屈折率層と、この低屈折率層よりも相対的に屈折率が大きい高屈折率層とを、交互に積層する多層膜が知られている。
しかし、本発明においては、以上説明したように、単層であっても、不可視化の効果が得られる。このため、コスト高となるのを抑えて、黄変防止と共に不可視化を図ることが可能となる。
しかも、多層膜では界面での反射光同士の干渉による光強度の減少と増加を考慮する必要があるために、光の位相を考慮して層の厚みを最適化する必要があるのに対して、干渉を利用しない単層構成の場合は、層の厚みは不可視化の観点からは制約を受けない利点も得られる。このことは、不可視化層11としての厚みは、黄変防止層としての黄変防止機能などを考慮して最適化すればよいという設計上の自由度も得られることにつながる。
以上、分かりやすいように、具体例として仮定的な屈折率の値を例に、不可視化層11の屈折率n3と他の層の屈折率との関係で、不可視化機能を説明してきたが、本発明においては、各層の屈折率は、これら例示された値に限定されるものではない。例えば、透明基板1の屈折率n1と保護層7の屈折率n5は異なることもある。
要は、不可視化層11としての屈折率n3は、透明電極4のパターンの形成部と非形成部での光反射の強度差を、不可視化層11が存在しない場合に比べて、より小さくする屈折率に設定されるのが好ましい。
以上の説明では、不可視化層11の屈折率n3を、透明電極4の屈折率n4と等しくするのが、より好ましい構成であることを説明した。しかし、本発明においては、屈折率n3と屈折率n4は厳密に等しくなくても、多少の違いであれば、これらが等しいときに類似した効果が得られる。この点で、透明基板1、樹脂層50など他の層との屈折率関係にもよるが、通常は、屈折率n3と屈折率n4との屈折率差△n34乃至は△n43は、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.05以下、さらに好ましくは0.03以下である。
以上の説明では、不可視化層11の屈折率n3は、透明基板1の屈折率n1よりも大きい場合を説明してきたが、仮に屈折率n3が屈折率n1と等しい場合は、屈折率の点で光学的には、透明基板1と同じ層を重ねただけであり、不可視化機能を発現しない。
また、屈折率n3が屈折率n1よりも小さい場合、つまり、
n3<n1
の場合は、透明基板1の屈折率n1よりも大きくなる透明電極4の屈折率n4に対して、さらに透明電極4の屈折率n4との屈折率差が大きい層を重ねることになるので、この点において、屈折率差の増加によって、不可視化と逆行することになる。
このことから、不可視化層11の屈折率n3が、透明電極4の屈折率n4に対して、あまりに大きいと、類似の現象が生じる。このため、不可視化層11の屈折率n3は、透明電極4の屈折率n4との屈折率差△n34乃至は△n43は、透明基板1と透明電極4との屈折率差△14未満とすることが好ましい。
以上を総合すると、不可視化層11の屈折率n3は、
n1<n3<n4+(n4−n1)〔式4〕
とするのが好ましい。
以上の説明では、一次近似として、透明電極4のパターンの形成部について、最も光反射が大きくなる界面に注目して、つまり最も大きな屈折率差を与える界面に注目して説明してきた。ただ、透明電極4の表側の界面と裏側の界面の両方での反射光の光量の和も考慮するのがさらに好ましく、説明に取り上げなかった方の界面での小さい方の屈折率差も考慮するのがより好ましい。
本発明において、屈折率は、可視光域における屈折率のことであり、人間の目に対して相対的に感度が大きい波長である波長550nmを可視光域を代表する波長として、屈折率の評価波長に採用することができる。本発明においては、もちろん、他の波長での屈折率を考慮してもよい。例えば、可視光域の全域380〜780nmでの屈折率を考慮してもよい。屈折率は、市販の屈折率計を用いて測定することができる。
IM層(不可視化層)11の材料としては、黄変防止性能と共に不可視化性能を有するものであれば、特に制限はない。例えば、こうしたIM層11としては、無機物層、樹脂からなる樹脂層、或いは無機粒子を樹脂中に含有する無機粒子含有樹脂層から選ばれる1層以上を適宜選択することができる。
なかでも、黄変防止性能の点では、厚みが薄くても性能が出しやすい点で、無機物層が好適である。ただし、要求性能を満足するならば、樹脂層、無機粒子含有樹脂層でもよい。
一方、不可視化性能の点では、屈折率n3が透明基板1よりも大きいものが好ましい。この点でも、屈折率n3を容易に大きく設定できる点で、無機物層は好適である。また、無機粒子含有樹脂層も、含有させる無機粒子の選定によって、屈折率n3を容易に大きく設定できる。
無機物層としては、金属化合物を含む層として形成することができる。金属ではなく、金属化合物を用いることで、不可視化層としての電気絶縁性及び透明性も容易に確保することができる。金属化合物としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などを挙げることができる。或いは、無機物層の無機物としては、非金属化合物でもよい。
こうした、無機物層を構成する無機材料としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、五酸化ニオブ(Nb205)、酸化ジルコニウム、などを用いることができる。これらは、単独で或いは2種以上の混合層として形成することができる。これらの金属化合物の屈折率は、例えば、酸窒化ケイ素は1.5〜2.0、窒化ケイ素は1.8〜2.1、五酸化ニオブは2.3、酸化ジルコニウムは2.1である。
なかでも、五酸化ニオブは、電気絶縁性、透明性、皮膜強度、成膜適性などが優れている点で好ましい無機材料の一種である。
無機物層の形成は、公知の薄膜形成法、例えば、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、CVD法などの物理的乃至は化学的な気相成長法などで形成することができる。
無機物層としての黄変防止層3をパターン形成する必要があるときは、公知のエッチングレジスト及びフォトリソグラフィ法を利用して形成することができる。
無機物層の厚みは、例えば、0.05〜0.5μmとすることができる。
無機粒子含有樹脂層は、無機粒子を樹脂中に含有する層である。無機粒子含有樹脂層は、無機粒子の含有により、無機粒子を含有しない単なる樹脂層に比べて、酸素透過度を小さくすることができるとともに、不可視化層としての屈折率を樹脂よりも高めに調整することができる。無機粒子としては、例えば、前記無機物層で列記したものの粒子を用いることができる。樹脂としては、例えば、白色系樹脂層2wで列記した感光性樹脂、或いは、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂などの硬化性樹脂などを用いることができる。
樹脂層としては、無機粒子含有樹脂層で列記した樹脂を用いることができる。また、フッ素含有樹脂を用いることもできる。
無機粒子含有樹脂層或いは樹脂層としての黄変防止層3をパターン形成する必要があるときは、公知のフォトリソグラフィ法、印刷法を利用して形成することができる。パターン形成不要なとき、公知の塗工法でもよい。
無機粒子含有樹脂層或いは樹脂層の厚みは、例えば、0.5〜10μmとすることができる。
<製造方法>
本実施形態のタッチパネル10を構成する各層は、例えば、次の様にして形成される。先ず、透明基板1の第2面S2の不透明領域A2とする領域に、遮光層2して、白色系樹脂層2wと、色調整層2aと、裏打ち層2bとをこの順にパターン形成する。次に、透明基板1の第2面S2および遮光層2に第1絶縁層5aを形成し、その後第1絶縁層5a上であって不透明領域A2である遮光層2の部分に、配線6をパターン形成する。次に、表示用領域A1から不透明領域A2にかけて、透明基板1の面上及び遮光層2の面上に設けられた第1絶縁層5aに、透明電極4をパターン形成する。このとき、透明電極4は、遮光層2の面上に形成された配線6上に接して形成されるようにパターン形成する。次に、透明電極4の交差部分には第2絶縁層5bをパターン形成し、この層間絶縁層5を跨いで、透明電極4の欠損部分をパターン形成して接続部4aCを形成して第1透明電極4aと第2透明電極4bとを含む透明電極4の全体を完成させる。次に表示用領域A1に設けられた透明電極4および不透明領域A2の遮光層2に設けられた配線6を覆ってIM層11が設けられ、IM層11上に保護層7が形成される。こうして、タッチパネル10が製造される。
<本実施形態における効果>
以上のような構成のタッチパネル10において、透明基板1上に透明電極4および配線6を形成した後、この透明電極4および配線6を覆ってIM層11を設けるため、第1透明電極4aおよび第2透明電極4bからなる透明電極4をエッチング加工で形成する際、あるいは配線6をエッチング加工により形成する際、エッチング加工時のエッチング液にIM層11が晒されることはない。このため、IM層11がエッチング液により腐食して膜厚が減少することもない。
<変形例>
次に本発明の変形例を述べる。
<透明電極4>
前記した実施形態では、透明電極4は層自体が透明な透明導電体膜によって形成されている例を示したが、これに限らず透明電極4は層自体が不透明な導体が、メッシュ状に形成されることで、見かけ上あたかも透明であるようにした導電性メッシュによって形成されていてもよい。導電性メッシュのメッシュパターンを構成する線の線幅は、不可視性の観点から好ましくは30μm以下、より好ましくは10μm以下である。
導電性メッシュのメッシュパターン形状は、特に制限はない。例えば、メッシュパターン形状は、正方格子形状、三角格子形状、六角格子形状(ハニカム形状)、レンガ積み形状などである。
不透明な導体には、例えば、前記配線6で列記した材料を用いることができる。不透明な導体には、例えば、銀、金、銅、クロム、プラチナ、アルミニウム、パラジウム、モリブデンなどの金属(含むその合金)などを用いることができる。例えば、銀、パラジウム及び銅からなる合金(APCとも言う)の金属層としてスパッタ法により製膜後、フォトリソグラフィ及びエッチング法によりパターン形成したものを用いることができる。
不透明な導体には、モリブデン(Mo)/アルミニウム(A1)/モリブデン(Mo)と3層積層構造の導電性層(MAMと呼ばれている)を用いることもできる。
導電性メッシュを構成する不透明な導体として、配線6と同じ材料を用いることができることを活かして、透明電極4に導電性メッシュを用いるとき、この透明電極4と配線6とを同一材料で形成してもよい。もちろん、透明電極4と配線6とを異なる材料で形成してもよい。
透明電極4と配線6とを同一材料で形成することで、同時形成することも可能となる。
例えば、導電性メッシュによる透明電極4と配線6とを、銀、パラジウム及び銅からなる合金(APCとも言う)の金属層によって形成することができる。
透明電極4と配線6とを同一材料で同時形成することで、工程数を減らして低コストなものとすることができる。
<透明電極4及び配線6の用途>
透明電極4をタッチパネル用とする形態においては、タッチパネルの位置検知方式として、透明電極4が互いに異なる面に2層になる位置検知方式では、このうちの少なくとも1層を設ける形態もあり得る。
透明電極4がタッチパネル用のときその位置検知方式は、抵抗膜方式など、投影型静電容量方式以外の方式のものであってもよい。
本発明においては、タッチパネル10は、タッチパネル機能をもつため、前記透明電極4及び配線6以外に、さらにその他の、例えば、コネクタ、制御回路なとのタッチパネル機能の一部、さらには全部が一体化されたものであってもよい。
<不透明領域A2:可視情報8>
本発明においては、図2にて点線で示すように、不透明領域A2の部分に、可視情報8が形成されているが、この可視情報8は、不透明領域A2の領域内において、製品ロゴマーク、操作説明用の文字や記号、模様などの任意の目視可能な情報である。可視情報8には、公知の材料及び形成法を採用することができる。
例えば、可視情報8は、着色顔料を含む感光性樹脂の硬化物層として着色樹脂層をフォトリソグラフィ法などによってパターン形成することができる。また、可視情報8は、図示はしないが、前記したように、白色系樹脂層2wの裏側に設ける色調整層2aの非形成部のパターンとして、或いは裏打ち層2bのパターンとして設けることもできる。
<不透明領域A2:窓>
本発明においては、図示はしないが、不透明領域A2の部分に、通知窓、赤外透過窓などが形成されていてもよい。
通知窓は、例えば、電極付き表示装置用前面保護板10を適用する表示装置が携帯電話の場合で言えば、着信や電池の充電状態などの各種動作状態を、光の点滅、点灯、及び色などにより、使用者に通知する部分である。通知窓には、公知の構成、材料及び形成法を採用することができる。
通知窓は、図示はしないが、例えば、遮光層2の非形成部として設けることができる。
赤外透過窓は、表示装置用前面保護板10を適用する表示装置が携帯電話の場合で言えば、通話時に携帯電話を耳にあてがったときに、タッチパネルの誤作動を防ぐ必要から、また、表示パネルの表示を消して電池寿命を長くする観点などから、人肌の接近を感知する人感センサとして設ける赤外線センサの前方の部分に設けられる。赤外透過窓は、可視光に対しては遮光性を示すと共に赤外光に対しては透過性を示す。赤外透過窓には、公知の構成、材料及び形成法を採用することができる。
赤外透過窓は、図示はしないが、例えば、遮光層2の非形成部として設けることができる。
1 透明基板
2 遮光層
2a 色調整層
2b 裏打ち層
2w 白色系樹脂層
4 透明電極
4a 第1透明電極
4aC 接続部
4b 第2透明電極
5a 第1絶縁層
5b 第2絶縁層
6 配線
7 保護層
8 可視情報
10 タッチパネル
11 IM層
A1 表示用領域
A2 不透明領域
S1 第1面
S2 第2面
V 観察者

Claims (5)

  1. 表示用領域と不透明領域とを有するタッチパネルにおいて、
    透明基板と、
    前記透明基板の表示用領域上に設けられた透明電極とを備え、
    前記透明電極上にIM層を設けたことを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記透明基板上に、前記透明領域を形成する遮光層を設けたことを特徴とする請求項1記載のタッチパネル。
  3. 遮光層上に配線層が設けられ、前記IM層は前記透明電極上から前記配線層上へ延びていることを特徴とする請求項3記載のタッチパネル。
  4. 前記IM層を覆って保護層が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のタッチパネル。
  5. 前記遮光層は白色系樹脂層と、色調整層と、裏打ち層とを有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか記載のタッチパネル。
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