JP2016151443A - 撮像装置、撮像方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
機械式時計は、その構成部品の1つであるテンプというリング状の形状をした部品が周期的に往復回転運動をし、その周期に基づいて時刻を刻む。そのため、機械式時計が正確に時刻を刻むためには、テンプがする周期運動の周期が正しい周期となるように厳密に調整がなされている必要がある。
また、その他、機械式時計の歩度を測定するための従来の測定装置として、光学センサーを使用するものがある。その測定装置は、リング状のテンプのスポーク部分にあたるアミダという部分が、光ファイバーによる照射光をよぎる周期を計測する。その測定装置は、計測した周期に基づいて機械式時計の歩度を測定する。
一方、光学センサーを使用して歩度を測定する測定装置においては、撮像対象物が時計部品のように非常に小さなものである場合、係る撮像対象物に光ファイバーによる照射光を集光させることが困難になる。更に、その照射光の反射光を受光することによって測定するため、係る撮像対象物に対して光ファイバーによる照射光を垂直に照射する必要があり、その調整が困難である。また、撮像対象物であるアミダの形状や数の違いによって反射光を受光するタイミングは異なり、歩度を測定する際にはアミダの形状も考慮しなければならないため、測定が困難である。
本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の一例を示す概略図である。
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1は、周期運動をする物体を周期的に撮像する装置である。撮像装置1は、情報処理部10と、撮像部11(カメラ)と、を含んで構成される。
撮像部11は撮像した画像に対応する画像データを情報処理部10へ出力する。撮像部11は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等を搭載した計測用のカメラである。
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1は、例えば図1に示すように、機械式時計のムーブメントの構成部品であるテンプ20を周期的に撮像する。
テンプ20は、図2(A)に示すような腕時計2の内部に格納されたムーブメントを構成する部品の1つである。
図2(B)は、図2(A)に示す腕時計2を裏返して裏蓋(図示せず)を開いた状態にすることによって、内部のムーブメントを露わにした状態を示す。
図2(B)に示すテンプ20は、素早く左右に往復回転運動をする。テンプ20は、振り子のように一定速度で往復運動をすることによって、腕時計2のムーブメントの調速装置としての役割を果たす。
なお、正確な時刻を刻むためのテンプ20の周期運動の周期は、その時計の製造者等において既知であるが、その値は時計によって異なる。
図3において、一点鎖線で描かれた長方形の部分は、撮像部11によって撮像される範囲を示している。すなわち、撮像部11が撮像した画像は、画像31のようになる。
図3に示すように、テンプ20の往復回転運動によってテンプ20のスポーク部分であるアミダ201が移動する領域の少なくとも一部分が撮像範囲に含まれるように、撮像範囲は決められる。
図4及び図5は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置が撮像した画像の一例を示す概略図である。
そのとき、もしその腕時計2が進みや遅れのない正確な時刻を刻む時計であるならば、表示部115に表示される映像は、図4(A)に示すようにテンプ20が静止しているように見える映像となる。
図5は、表示部115に表示される映像が図4(B)に示すような映像となった場合の、テンプ20の全体像を示したものである。図示する通り、撮像する毎にアミダ201が少しづつズレていくこととなる。
また、実際に計測したテンプ20の周期運動の周期と、本来の正しいテンプ20の周期運動の周期、すなわち歩度が0となる周期と、の差に基づいて、腕時計2の歩度を計測することができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の構成について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
図1においても説明したように、撮像装置1は、情報処理部10と、撮像部11(カメラ)と、を備えて構成される。
また、情報処理部10は、操作部111と、信号発生部112と、撮像制御部113と、画像処理部114と、表示部115と、解析部116と、記憶部117と、を備えて構成される。
例えば、撮像装置1の使用者等によって、操作部111から、撮像対象物であるテンプ20の周期運動の正しい周期、すなわち歩度が0になるための周期を示す情報等が入力される。
操作部111は、例えば、キーボードや、マウス、タッチパッド、ポインティングデバイス等の部材である。
操作部111から入力された情報は、信号発生部112へ出力される。
撮像部11は、撮像制御部113から信号が入力された時、撮像対象物であるテンプ20の撮像を行う。そして撮像部11は、撮像した画像に対応する画像データを即時、画像処理部114へ出力する。
なお、表示部115と操作部111は、両者の機能を兼ね備えた1つの部材によって構成してもよい。すなわち表示機能と外部入力機能とを兼ね備えた、タッチパネル等の部材を使用してもよい。
解析部116は、上記の両者の画像を比較して、撮像対象物であるテンプ20のアミダ201の位置が異なっているか否かを判定する。
解析部116は、撮像された画像データと1つ前に撮像された画像データとを用いて画像を比較し、両画像におけるアミダ201の位置のズレ量を計測することによって、テンプ20の周期を測定し、腕時計2の歩度を測定する。
なお、解析部116は、例えば、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置)である。
以下、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置1の動作について説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る撮像装置の動作の一例を示すフローチャートである。
画像処理部114は、撮像部11が周期的に撮像する画像を表示部115に表示させる。また、画像処理部114は、撮像部11が撮像した画像に対応する画像データを解析部116へ出力する。その後、ステップS105へ進む。
信号発生部112は、解析部116から指定された周期で信号を発生させるように周期を変更する。
撮像制御部113は、信号発生部112から周期的に入力される信号と同期して、周期的に撮像部11に撮像対象物であるテンプ20を撮像させる。
以上により、本発明の第1の実施形態おける撮像装置1は、周期運動をする物体の運動精度を容易に測定することができる。
本発明の第2の実施形態に係る撮像装置1は、第1の実施形態と同様に、周期運動をする物体を周期的に撮像する装置である。
上記、本発明の第1の実施形態における撮像装置1は、周期運動をする撮像対象物を周期的に撮像した。
しかしながら、本発明は、撮像対象物の周期運動の周期を計測して、歩度を測定すること以外にも、例えば、周期運動をする撮像対象物の運動のブレを検出することに用いることができる。ここでの運動のブレとは、物体の本来の正しい動作である周期運動とは別に、例えば左右方向や上下方向等に物体が振動をするなどの不要な動作が含まれていること言うものとする。
図8、及び図9は、本発明の第2の実施形態に係る撮像装置が撮像した画像の一例を示す概略図である。
第1の実施形態において、撮像部11が撮像した最新の画像を表示部115に即時切り替えて表示させるようにしたとき、測定対象とする部分が静止しているように見えるように撮像する周期を調整する、という部分については、第2の実施形態においては、撮像部11が撮像した最新の画像を表示部115に即時切り替えて表示させるようにしたとき、測定対象物の周期運動が停止しているように見えるように撮像する周期を調整する、と読み替えるものとする。
以上により、本発明の第2の実施形態における撮像装置1は、周期運動をする物体の運動精度を容易に測定することができる
本発明の第3の実施形態に係る撮像装置1は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様に、周期運動をする物体を周期的に撮像する装置である。
図10、及び図11は、本発明の第3の実施形態に係る撮像装置が撮像した画像の一例を示す概略図である。
したがって、第3の実施形態において撮像部11は、1秒間の間に、第1のタイミングで3回、第2のタイミングで3回、つまり合計6回、テンプ20を撮像することになる。
以上により、本発明の第3の実施形態における撮像装置1は、周期運動をする物体の形状精度を容易に測定することができる。
Claims (6)
- 周期的な運動をする物体の少なくとも一部を所定の周期で撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した複数の画像を比較して前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっているか否かを判定する解析部と、
を備え、
前記解析部が前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっていると判定した場合、
前記撮像部は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分が一致するように撮像する周期を変更し、前記解析部は変更した前記周期に基づいて前記物体の前記運動のズレ量を測定するか、
または、前記解析部は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分のズレ量に基づいて前記物体の前記運動のズレ量または前記物体の形状のズレ量を測定する、
撮像装置。 - 前記物体が時計の部品であって、前記運動のズレ量は前記時計の歩度である、
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記複数の画像において前記物体の一致する部分以外の部分のズレ量に基づいて、前記解析部は前記物体の前記運動のブレを検出する、
請求項1に記載の撮像装置。 - 前記複数の画像において前記物体の一致する部分以外の部分のズレ量に基づいて、前記解析部は前記物体の形状の歪みを検出する、
請求項1に記載の撮像装置。 - 周期的な運動をする物体の少なくとも一部を所定の周期で撮像する撮像手順と、
前記撮像手順が撮像した複数の画像を比較して前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっているか否かを判定する解析手順と、
前記解析手順が前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっていると判定した場合、
前記撮像手順は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分が一致するように撮像する周期を変更し、前記解析手順は変更した前記周期に基づいて前記物体の前記運動のズレ量を測定するか、
または、前記解析手順は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分のズレ量に基づいて前記物体の前記運動のズレ量または前記物体の形状のズレ量を測定する手順と、
を有する、撮像方法。 - 撮像装置のコンピューターに、
周期的な運動をする物体の少なくとも一部を所定の周期で撮像する撮像手順と、
前記撮像手順が撮像した複数の画像を比較して前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっているか否かを判定する解析手順と、
前記解析手順が前記複数の画像において前記物体の少なくとも一部が異なっていると判定した場合、
前記撮像手順は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分が一致するように撮像する周期を変更し、前記解析手順は変更した前記周期に基づいて前記物体の前記運動のズレ量を測定するか、
または、前記解析手順は前記複数の画像において前記物体の異なっている部分のズレ量に基づいて前記物体の前記運動のズレ量または前記物体の形状のズレ量を測定する手順と、
を実行させるための、プログラム。
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JP2015027886A JP2016151443A (ja) | 2015-02-16 | 2015-02-16 | 撮像装置、撮像方法、及びプログラム |
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JP2019526047A (ja) * | 2016-07-18 | 2019-09-12 | ウーテーアー・エス・アー・マニファクチュール・オロロジェール・スイス | 計時器のレート調整方法 |
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2015
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