JP2016151289A - ボルト - Google Patents

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Koji Nakajima
浩二 中島
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【課題】 ボルトがめねじに斜めに挿入された場合にも、空転や焼付き等の締め付け不良を生じることなく、正しい方向にガイドされるような構造を持ったボルトを提供する。
【解決手段】 完全ねじ部の先端側に、不完全ねじ部を設ける。この不完全ねじ部のねじ山のピッチは、完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成されており、不完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法は、完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法よりも大きな値に設定されている。また、不完全ねじ部のねじ山の、ねじ先端側のフランク面は、完全ねじ部のねじ山のねじ先端側のフランク面に一致するように形成されている。よって、ボルトがめねじに対して傾斜して挿入された場合、ボルトの基端に近い側の不完全ねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かることはない。そして、ボルトがめねじに斜めに挿入された場合でも、空転や焼付き等の締め付け不良を生じることはない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボルトを相手部材であるめねじに差し込むときのガイド性に優れたボルトの構造に関するものである。
ボルトが相手方のめねじに対して多少斜めに挿入された場合にも、ボルトをガイドしながら正しく挿入することができるように、ボルト軸部の先端にガイド部を設けたボルトは従来から知られている。図7及び図8はこのような改良が施された従来のボルトを示す図である。このボルト1は、ねじ山2が形成されボルトとしての締付機能を発揮する完全ねじ部3と、この完全ねじ部3よりも先端の部分に設けられガイド部としての機能を発揮する不完全ねじ部4とを有して成る。不完全ねじ部4はねじ山6を有する。また、完全ねじ部3のねじ山2の径をd1とし、不完全ねじ部4のねじ山6の径をd2とすると、不完全ねじ部4のねじ山6の径d2は完全ねじ部3のねじ山2の径d1よりも小さい値に設定されている。また、不完全ねじ部4のボルト軸方向長さは比較的長い寸法だけとってあり、通常は不完全ねじ部4が4〜5ピッチ分形成されている。さらに、不完全ねじ部4のねじ山6はボルト1の基端側から先端側にかけて次第にねじ山6が小さくなる(低くなる)ように形成されている。なお、完全ねじ部3のピッチと不完全ねじ部4のピッチは同じ値に設定されている。そして、上記ボルト1をナット等のめねじ7にねじ係合される。
この不完全ねじ部4は、その外周にねじ山2の径d1よりも小さな径d2を持つねじ山6を形成したことにより、図7に示されるようにボルト1がめねじ7に対して多少傾斜して挿入された場合にも、不完全ねじ部4のねじ山6がめねじ7のねじ山とかみ合い、ボルト1を正しくガイドすることができる。
また、従来技術に係るボルトの別の例としては、特許文献1に示されるものがある。
特開2000−018226号公報
しかしながら、図7及び図8に示された従来のボルト1では、不完全ねじ部4のねじ山6は必然的に不完全ねじ山6となる。そして、めねじ5の中心軸に対するボルトの中心軸の傾斜角が所定の値θ1で挿入開始され、めねじ5の中心軸に対するボルトの中心軸の傾斜角が次第に小さな値θ2になっていっても、完全ねじ部3のピッチと不完全ねじ部4のピッチは同じ値に設定されているため、ボルト1の基端(ボルト頭)に近い側の不完全ねじ山6がめねじ7のねじ山8に引っ掛かると、不完全ねじ部4全体においてボルト1とめねじ7との間でねじ山6とねじ山8の引っ掛かりが生じる。
図9は図8中の引出し符号VIIIで示された部分に相当し、上記ねじ山6とねじ山8の
引っ掛かり部分を拡大して表す図である。この図に示されているように、図9中のA点においてボルト1の基端に近い側の不完全ねじ山6がめねじ7のねじ山8に引っ掛かり、ボルト1のねじ込みを妨害している。この状態でボルト1を無理やりねじ込むと、ボルト1が空転してめねじ7のねじ山8を潰したり、焼付くおそれがあった。
また、特許文献1に示された従来のボルトでは、ボルト軸部より小径の定径柱状部には完全ねじ山が形成されていることにより、やはり上記の従来のボルト1の場合と同様、ボルト1の基端に近い側の不完全ねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かると、定径柱状部全体においてボルトのねじ山とめねじのねじ山の引っ掛かりが生じるという問題があった。
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ボルトがめねじに斜めに挿入された場合にも、空転や焼付き等の締め付け不良を生じることなく、正しい方向にガイドされるような構造を持ったボルトを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明のボルトは、完全ねじ部の先端部分に、不完全ねじ部を設ける。この不完全ねじ部は、ねじピッチで見て、せいぜい2〜3ピッチ程度の比較的短い寸法に形成される。また、不完全ねじ部のねじ山のピッチは、完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成され、したがって、不完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法は、完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法よりも大きな値に形成されている。このように、不完全ねじ部のねじ山のピッチと完全ねじ部のねじ山のピッチとが異なった寸法に形成されているため、ボルトがめねじに対して傾斜して挿入された場合、ボルトの基端に近い側の不完全ねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かることはない。そして、ボルトがめねじに斜めに挿入された場合でも、空転や焼付き等の締め付け不良を生じることはない。
さらにまた、不完全ねじ部のねじ山のフランク面(2面ある)のうち、ねじ先端側のフランク面は、完全ねじ部のねじ山の先端側のフランク面に一致するように形成されている。すなわち、不完全ねじ部のねじ山のねじ先端側のフランク面は、完全ねじ部がその位置まで延びてきていたとしたらその完全ねじ部のねじ山の先端側のフランク面に一致するように設定されている。したがって、このボルトでは、ねじ山のねじ先端側のフランク面についてみれば、不完全ねじ部のねじ山と完全ねじ部のねじ山との間でピッチの相違は生じていない。このような構成と上記のような不完全ねじ部のねじ山のピッチと完全ねじ部のねじ山のピッチが異なった寸法に形成されている構成とが相俟って、ボルトがめねじに対して傾斜して挿入された場合、ボルトの不完全ねじ部が円滑にめねじに螺合してネジ込まれるとともに、ボルトの基端に近い側の不完全ねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かることはなく、完全ねじ部とめねじとが螺合する。以上により、傾斜してめねじに挿入されたボルトの正しいねじ込み操作が実現される。
本発明によれば、ボルトの不完全ねじ部のねじ山のピッチと完全ねじ部のねじ山のピッチが異なった寸法に形成され、また、ボルトの不完全ねじ部のねじ山のねじ先端側のフランク面が、完全ねじ部のねじ山の先端側のフランク面に一致するように形成されているため、ボルトがめねじに傾斜して挿入された場合でも、ボルトの不完全ねじ部が円滑にめねじに螺合してネジ込まれるとともに、ボルトの基端に近い側の不完全ねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かることがなく、ボルトとめねじの空転や焼付き等の締め付け不良を生じることなく、ボルトの正しいねじ込み操作が実現できる。
本発明の第1の実施の形態にかかるボルトの構成を表す部分正面図である。 上記第1の実施の形態にかかるボルトをめねじに対して傾斜して挿入した初期状態を説明する部分断面図である。 上記第1の実施の形態にかかるボルトをめねじに対して傾斜して挿入した後、不完全ねじ部と完全ねじ部との境界部分まで進行した状態を説明する部分断面図である。 上記第1の実施の形態にかかるボルトをめねじに対して傾斜して挿入した後、完全ねじ部までめねじに螺合した状態を説明する部分断面図である。 上記第1の記実施の形態にかかるボルトの不完全ねじ部と完全ねじ部とのフランク面の一致を説明するモデル図である。 本発明の第2の実施の形態として、第1の実施の形態とは別のタイプのボルトに本発明を適用した構成を表す部分正面図である。 従来のボルトの構成、及びこのボルトをめねじに対して傾斜して挿入した初期状態を説明する部分断面図である。 上記従来のボルトの構成、及びこのボルトをめねじに対して傾斜して挿入した後、不完全ねじ部が進行している状態を説明する部分断面図である。 図8に示された不完全ねじ部の進行中において、不完全ねじ部のねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かっている状態を詳細に表す、図8中VIII線における拡大部分断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるボルトの構成を表す部分正面図である。図1において、符号11は本実施の形態に係るボルトである。このボルト11は、ねじ山12が形成された完全ねじ部13と、この完全ねじ部13よりも先端の部分に設けられボルト11をめねじに挿入したときのガイド機能を持つ不完全ねじ部14とを有して成る。不完全ねじ部14は、上記従来のボルトにおけると同様、完全ねじ部13のねじ山12よりも低いねじ山15が形成されており、完全ねじ部13のねじ山12の径をd3とし、不完全ねじ部14のねじ山15の径をd4とすると、不完全ねじ部14のねじ山15の径d4は完全ねじ部13のねじ山12の径d3よりも小さい値(すなわち、D3>D4)に設定されている。また、不完全ねじ部14は比較的短い寸法だけとってあり、ねじピッチで見て、せいぜい2〜3ピッチ程度の比較的短い寸法に形成されている。さらに、不完全ねじ部14のねじ山15はボルト11の基端側から先端側にかけて次第にねじ山15が小さくなる(低くなる)ように形成されている。また、不完全ねじ部14のねじ山15のピッチは、完全ねじ部13のねじ山12のピッチよりもボルト11の先端側にずらして形成されている。したがって、不完全ねじ部14のねじ山15のピッチ寸法(P1とする)は、完全ねじ部13のねじ山12のピッチ寸法(P2とする)よりも大きい値に形成されている。すなわち、
P1>P2
である。
さらにまた、不完全ねじ部14のねじ山15のフランク面16,17のうち、ねじ先端側のフランク面16は、完全ねじ部13のねじ山12のフランク面18,19のうちねじ先端側のフランク面18に一致するように形成されている。図5は本実施の形態に係るボルト11の不完全ねじ部14と完全ねじ部13とのフランク面16,18の一致を説明するモデル図である。図5に示されているように、不完全ねじ部14のねじ山15のねじ先端側のフランク面16は、完全ねじ部13のねじ山12がその位置(ボルト11の先端部)まで延びてきていたとしたら(図5中2点鎖線で表されているねじ山12a)その完全ねじ部13のねじ山12aのねじ先端側のフランク面(図5中2点鎖線で表されているフランク面18a)に一致するように設定されている。
以上のような構成を有するボルト11について、めねじとの間における係合動作を図2乃至図4を用いて説明する。図2は本実施の形態にかかるボルト11をめねじに対して傾斜して挿入した初期状態を説明する部分断面図である。図2において符号20はめねじを表し、21はこのめねじ20のねじ山を表す。ボルト11が相手方のめねじ20に対して傾斜して挿入された(傾斜角度をθ3とする)場合には、図2に示すようにボルト11の先端部がめねじ20の内面に当たることとなるが、この先端部に形成された不完全ねじ部14のねじ山(図2中15aで表す)がめねじ20のねじ山21を確実に捕らえる。そして、図2の状態からボルトをそのまま締めつけて行けば、ボル11とめねじ20の係合関係は図3に示すようになる。
図3はボルト11をめねじ20に対して傾斜して挿入した後、不完全ねじ部14と完全ねじ部13との境界部分まで進行した状態を説明する部分断面図である。ボルト11がこの位置まで進行すると、図3で見て、ボルト11の下側の部分に上向き(すなわち、ボルト11に対して傾斜を修正する方向)の力が作用してボルト11の傾斜が補正され、ボルト11とめねじ20との間の傾斜角度が、θ3からθ4(θ3>θ4)に変化、改善する。このボルト11の進行及び傾斜補正の間において、不完全ねじ部14のねじ山15のピッチP1と完全ねじ部のねじ山のピッチP2とが、
P1>P2
の関係に設定されており、めねじ20のねじ山21のピッチもまたP2であるから、ボルト11がめねじ20に対して傾斜して挿入された場合、ボルト11の基端に近い側の不完全ねじ山15がめねじ20のねじ山21に引っ掛かることはない。
さらにまた、不完全ねじ部14のねじ山15のフランク面16,17のうち、ねじ先端側のフランク面16は、完全ねじ部13のねじ山12のフランク面18,19のうち先端側のフランク面18に一致するように形成されているから、このボルト11では、ねじ山12又は15のねじ先端側のフランク面16又は18についてみれば、不完全ねじ部14のねじ山15と完全ねじ部13のねじ山12との間でピッチの相違は生じておらず、いずれもP2である。このようなフランク構成と、上記のような不完全ねじ部14のねじ山15のピッチP1と完全ねじ部13のねじ山12のピッチP2が異なった寸法に形成されている構成とが相俟って、ボルト11がめねじ20に対して傾斜して挿入された場合、ボルト11の不完全ねじ部14が円滑にめねじ20に螺合してネジ込まれるとともに、ボルト11の基端に近い側の不完全ねじ山15がめねじ20のねじ山21に引っ掛かることはなく、完全ねじ部13とめねじ20とが螺合する。
図4は、本実施の形態にかかるボルト11とめねじ20との螺合に際して、ボルト11の完全ねじ部13までめねじ20に螺合した状態を説明する部分断面図である。図4に示されるように、ボルト11がこの位置まで進行すると、ボルト11の傾斜が完全に補正され、ボルト11とめねじ20との間の傾斜角度が0となる。以上により、傾斜してめねじに挿入されたボルト11の正しいねじ込み操作が実現される。
よって、本実施の形態では、従来のようにボルト11の不完全ねじ山15がめねじ20のねじ山21に引っ掛かってめねじ20の内部で空転することはなく、めねじ20のねじ山21を潰すことが防止される。またボルト締め付け時に噛み込みを起こし、そのまま締め付けると焼付いてしまうことも防止される。
次に本発明の第2の実施の形態を添付の図面を参照して説明する。図6は、上に説明した第1の実施の形態とは別のタイプに属する、いわゆる「巻先ねじ」といわれるボルトへ本発明を適用した、第2の実施の形態を説明する図である。図6(a)は上記第2の実施の形態が適用される前の巻先ねじの一般的な構成を説明する部分正面図である。図6(b)は巻先ねじへ本発明を適用した上記第2の実施の形態に係るボルトの構成を示す部分正面図である。図6(a)に示されるように、一般の巻先ねじ22は、主ねじ(完全ねじ部:外径d5)23と、この完全ねじ部23よりもねじ先端部分の外径が先端に向けて小さく形成されたねじ部(外径を小さくしたねじ部:外径d6)24とを有する。外径を小さくしたねじ部24のピッチP3と完全ねじ部23のピッチP4は、ピッチP3の方がピッチP4よりもわずかに大きいが両者はほぼ同一ピッチである。また、完全ねじ部23のねじ山35の高さh1と外径を小さくしたねじ部24のねじ山36の高さh2はほぼ同じであり、且つ先端に向けて完全ねじ部と連続するねじが設けられている。
上記のタイプのボルトに本発明を適用することにより、ボルトの先端側において、外径を小さくしたねじ部のねじ山のピッチが、完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成される。図6(b)において、符号25は第2の実施の形態に係るボルトである。このボルト25は、ねじ山26が形成された完全ねじ部27と、この完全ねじ部27よりも先端の部分に設けられボルト25をめねじに挿入したときのガイド機能を持つ外径を小さくしたねじ部28とを有して成る。外径を小さくしたねじ部28は、外径が完全ねじ部27の外径よりも小さいねじ山29が形成されている。よって、完全ねじ部27のねじ山26の径をd7とし、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29の径をd8とすると、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29の径d8は完全ねじ部27のねじ山26の径d7よりも小さい値(すなわち、D7>D8)に設定されている。また、外径を小さくしたねじ部28は比較的短い寸法だけとってあり、ねじピッチで見て、せいぜい2〜3ピッチ程度の比較的短い寸法に形成されている。また、この実施の形態では外径を小さくしたねじ部28のねじ山29の高さh3と完全ねじ部27のねじ山26の高さh4とは、h3の方がh4よりも明らかに低くなるように形成されている。さらに、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のピッチは、完全ねじ部27のねじ山26のピッチよりもボルト25の先端側にずらして形成されている。したがって、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のピッチ寸法(P5とする)は、完全ねじ部27のねじ山26のピッチ寸法(P6とする)よりも大きい値に形成されている。すなわち、
P5>P6
である。
さらにまた、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のフランク面30,31のうち、ねじ先端側のフランク面30は、完全ねじ部27のねじ山26のフランク面32,33のうちねじ先端側のフランク面32に一致するように形成されている。このねじ山29のねじ先端側のフランク面30と、ねじ山26のねじ先端側のフランク面32とが一致する態様は、第1の実施の形態で図5を用いて説明したのと同様である。
第2の実施の形態にかかるボルトは以上のような構成を有するから、その動作においても、ボルト25をめねじ(図示してないが、図2以下に示されためねじ20と同様である)に対して傾斜して挿入した場合、ボルト25に対して傾斜を修正する方向の力が作用してボルト25の傾斜が補正され、ボルト25とめねじとの間の傾斜角度が、小さくなる。このボルト25の進行及び傾斜補正の間において、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のピッチP5と完全ねじ部のねじ山26のピッチP6とが、
P5>P6
の関係に設定されており、めねじのねじ山のピッチもまたP6であるから、ボルト25がめねじに対して傾斜して挿入された場合、ボルト25の基端に近い側の外径を小さくしたねじ部28のねじ山29がめねじのねじ山に引っ掛かることはない。
さらにまた、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のフランク面30,31のうち、ねじ先端側のフランク面30は、完全ねじ部27のねじ山26のフランク面32,33のうちねじ先端側のフランク面32に一致するように形成されているから、このボルト25では、ねじ山26又は29のねじ先端側のフランク面30又は32についてみれば、外径を小さくしたねじ部28のねじ山29と完全ねじ部27のねじ山6との間でピッチの相違は生じておらず、いずれもP6である。このようなフランク構成と、上記のような外径を小さくしたねじ部28のねじ山29のピッチP5と完全ねじ部27のねじ山26のピッチP6が異なった寸法に形成されている構成とが相俟って、ボルト25がめねじに対して傾斜して挿入された場合、ボルト25の外径を小さくしたねじ部28が円滑にめねじに螺合してネジ込まれるとともに、ボルト25の基端に近い側の不完全ねじ山29がめねじのねじ山に引っ掛かることはなく、完全ねじ部27とめねじとが螺合する。
よって、第2の実施の形態においても、従来のようにボルト25の外径を小さくしたねじ山29がめねじのねじ山に引っ掛かってめねじの内部で空転することはなく、めねじのねじ山を潰すことが防止される。またボルト締め付け時に噛み込みを起こし、そのまま締め付けると焼付いてしまうことも防止される。
本発明のボルトは、不完全ねじ部(或いは外径を小さくしたねじ部)のねじ山のピッチが完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成され、不完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法は、完全ねじ部のねじ山のピッチ寸法よりも大きな値に形成いたことにより、ボルトがめねじに斜めに挿入された場合にも、不完全ねじ部のねじ山がめねじのねじ山に引っ掛かることはなくねじ込みが行われ、空転や焼付き等の締め付け不良を生じることなく、正しい方向にガイドされる。
11、25 ボルト
12、26、35 (完全ねじ部の)ねじ山
13、23、27、 完全ねじ部
14、24、28 不完全ねじ部
15、29、36 (不完全ねじ部の)ねじ山
16,17,18,19,30,31,32,33 フランク面
28 外径を小さくしたねじ部
θ1,θ2,θ3,θ4 傾斜角度
d1、d3、d5、d7 (完全ねじ部の)外径
d2、d4、d6、d8 (不完全ねじ部の)外径
P1、P2、P3、P4、P5、P6 ピッチ寸法

Claims (4)

  1. 完全ねじ部が形成されたボルトの先端に不完全ねじ部を有し、この不完全ねじ部において、
    当該不完全ねじ部のねじ山のピッチが、完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成されていることを特徴とするボルト。
  2. 不完全ねじ部のねじ山の、ねじ先端側のフランク面は、完全ねじ部のねじ山のねじ先端側のフランク面に一致するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
  3. 完全ねじ部が形成されたボルトの先端部分の外径が先端に向けて完全ねじ部よりも小さく形成され、当該先端部分に完全ねじ部とほぼ同一のねじ山高さであり、且つ先端に向けて完全ねじ部と連続するねじが設けられたボルトにおいて、
    ボルト先端部分の、外径を小さくしたねじ部のねじ山のピッチが、完全ねじ部のねじ山のピッチよりも先端側にずらして形成されていることを特徴とするボルト。
  4. 外径を小さくしたねじ部のねじ山の、ねじ先端側のフランク面は、完全ねじ部のねじ山のねじ先端側のフランク面に一致するように形成されていることを特徴とする請求項3に記載のボルト。
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