JP2016148460A - 多缶設置ボイラ - Google Patents

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Abstract

【課題】水位の低下によるボイラの燃焼停止で蒸気供給量が足りなくなることを防止する。
【解決手段】複数台のボイラ1と、台数制御装置11からなる多缶設置ボイラであって、個々のボイラ1における運転状況の情報は、ボイラ1から台数制御装置11へ出力するようにしておき、台数制御装置11では、燃焼を行っているボイラにおいて給水を開始したがボイラ内での水位上昇が検出されなかったということの判定が行われた場合に、水位上昇が検出されなかったボイラに対して燃焼量を低下する燃焼指令の出力を行い、燃焼量を低下したボイラの替わりとなる燃焼量増加の可能なボイラがある場合、燃焼量増加可能なボイラに対して燃焼量を増加する燃焼指令の出力を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数台のボイラとボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置を設置しておき、各ボイラでは状況に応じて燃焼量の調節を行うようにしている多缶設置ボイラに関するものである。
実公平7−40803号公報に記載があるように、複数台のボイラとボイラの燃焼量を決定する台数制御装置を設置しておき、必要量のボイラを燃焼する多缶設置ボイラが広く普及している。この場合の各ボイラでの運転は、台数制御装置からの燃焼指令に基づいて行うが、ボイラ内での給水制御や異常の検出などは各ボイラにて行う。そしてボイラに異常が発生して運転できなくなった場合は、異常発生ボイラから台数制御装置へ異常検出信号を出力し、異常検出信号が入力された台数制御装置では異常発生ボイラのバックアップとして別のボイラにて燃焼量を増加するようにしている。
実公平7−40803号公報に記載の考案では、ボイラでの異常発生時に、蒸気供給量が減少することで蒸気圧力値が低下する現象を低減するものであるが、この考案ではボイラで異常が発生して運転が行えなくなった以降の対応時間を短縮するものであるため、蒸気圧力の安定には限界があった。
また、特許第4059573号公報に記載があるように、保有水量の少ない貫流式蒸気ボイラでは、伝熱管の途中に水位を設定しているため、シビアな水位制御が必要であり、水位を一定幅内に保つ給水制御を行っている。特許第4059573号に記載のボイラでは、ボイラ内上部の蒸気部とボイラ内下部の缶水部にそれぞれ接続した水位検出筒を二つ設け、二つの水位検出筒内に設けた水位電極棒によって水位を検出して給水を制御しており、第一の水位検出筒は気水分離器と下部管寄せに接続し、第二の水位検出筒は上部管寄せと下部管寄せに接続している。第一の水位検出筒には、給水停止水位での水の有無を検出する電極棒E1と、給水開始水位での水の有無を検出する電極棒E2、第二の水位検出筒には強制給水開始水位での水の有無を検出する電極棒EKと、低水位位置での水の有無を検出する電極棒E3を設けている。この場合、電極棒E2にて水なしの検出が行われると給水ポンプの作動を開始して水位を上昇させ、電極棒E1にて水ありの検出が行われると給水ポンプの作動を停止することで、ボイラ内の水位を一定の範囲に保つように水位制御を行う。そして、電極棒E2での給水とは別に、電極棒EKで水なしが検出されると強制給水を行い、さらに水位が低下して電極棒E3にて水なしの検出が行われた場合や、給水開始より所定時間経過しても水位が回復しなかった場合には、低水位の異常としてボイラの燃焼を停止させることにより、水位が足りない状態で燃焼を行うことを防止するようにしている。
多缶設置を行っているボイラでは、高燃焼・中燃焼・低燃焼・燃焼停止のように燃焼量を段階的に設定しておき、状況に応じて燃焼量を調節することが行われている。燃焼量の変更は、燃焼装置へ供給する燃料量と燃焼用空気量を調節することで行える。高燃焼と低燃焼の比率であるターンダウン比が10:1のボイラでは、低燃焼時には高燃焼時の10分の1の燃焼量となる。そして燃焼量を変更するようにしているボイラでは、燃焼量が大きくなると時間当たりの蒸気発生量が増加する。給水ポンプの能力は、時間当たりの蒸発量が大きな高燃焼の場合におけるボイラ水の減少速度より小さなものであると、高燃焼時には給水ポンプの作動を行っても水位が低下することになってしまうため、最低限高燃焼時のボイラ水減少量よりも大きな能力を持ったものが必要である。給水ポンプを作動することによる給水量が、ボイラ水減少量よりも大きなものであると、給水を行うことで水位は上昇する。しかし、給水ポンプの能力が低下したことによって給水量が高燃焼時のボイラ水減少量より少なくなると、給水を行っても水位は低下することになる。そして水位がさらに低下して下限水位より低くなると、ボイラでは低水位異常として安全のために燃焼を停止する。また、蒸発量が大きくなる高燃焼時には、ボイラ水の過濃縮によって水位の変動が大きくなることで給水開始のタイミングが遅れることや、キャリオーバーが発生しやすくなるため、このことによっても水位が下限水位まで低下してボイラが燃焼を停止するということがあった。
なお、低水位異常の発生によって燃焼を停止した場合でも、給水は継続しておく。低水位による異常で燃焼を停止した場合は、給水を行うことで水位が回復して異常が取り除かれた後であれば、ボイラでの燃焼を再開することができるために自動復帰することも行われている。ただし、ボイラでは燃焼を開始する場合、炉内の換気などの燃焼準備に要する時間が必要であってすぐに燃焼を開始することはできず、その間は蒸気を供給することができないために、低水位異常による燃焼停止が行わることで必要な蒸気量を確保できなくなるということがあった。
給水能力の低下による蒸気量の不足は、ボイラを複数台設置した多缶設置の場合にも発生することがある。図4は、1号缶、2号缶、3号缶からなる3台のボイラを設置した多缶設置システムにおける、各ボイラの燃焼量、給水状況、水位変化の例を記載したものである。この場合、ボイラは高燃焼、中燃焼、低燃焼、燃焼停止の4位置燃焼制御を行うものである。そしてここでの給水能力は、給水ポンプの劣化などによって能力が足りなくなっており、中燃焼、低燃焼、燃焼停止の場合に給水を行うと水位は上昇するが、高燃焼の場合には給水を行っても水位が低下するものであるとしている。図では、1号缶は高燃焼、2号缶は中燃焼、3号缶は低燃焼であって、1号缶では給水停止、2号缶と3号缶では給水を行うことで水位が上昇している状態から始まっている。この場合、1号缶で給水開始水位まで水位が低下すると、1号缶でも給水を開始しているが、給水能力は高燃焼時のボイラ水減少量より少ないため、その後も水位は緩やかに低下し続けている。1号缶で水位が下限位置まで低下すると、1号缶は安全のために低水位異常による燃焼停止を行う。
この場合、台数制御装置では1号缶に燃焼指令の出力を行うが、1号缶では異常停止しているために1号缶での燃焼は行われず、蒸気供給が不足する状態となる。蒸気不足により蒸気圧力が低下すると、台数制御装置では燃焼量の増加を行える2号缶と3号缶ではそれぞれ高燃焼に変更することで蒸気発生量を増加している。ところが2号缶と3号缶でも、高燃焼時には給水を行っても水位は低下するものであった場合、それぞれでの水位は相次いで下限位置まで低下し、燃焼を停止している。この場合には、蒸気供給が止まってしまうため、蒸気供給量が大幅に不足することになる。
なお、低水位異常によって燃焼を停止したボイラでは、その後に水位は上昇に転じており、給水停止水位まで上昇した後に燃焼を再開している。しかし、水位が回復しても燃焼を開始するためには炉内換気など燃焼準備の時間が必要であり、燃焼準備の工程が終了するまでは燃焼を開始することができず、その間は蒸気供給量が不足することになる。
実公平7−40803号公報 特許4059573号公報
本発明が解決しようとする課題は、水位の低下によるボイラの燃焼停止で蒸気供給量が足りなくなることを防止するボイラを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、複数台のボイラと、前記ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置からなる多缶設置ボイラであって、各ボイラでは燃焼量の調節を可能としている燃焼装置、ボイラ内の水位を検出する水位検出装置、ボイラ内への給水を行う給水ポンプ、をそれぞれ持ち、ボイラ内に供給したボイラ水を燃焼装置で発生した熱によって加熱して蒸気を発生し、前記水位検出装置にて検出したボイラ内の水位に基づいて前記給水ポンプの作動を制御することでボイラ内の水位は所定の範囲に保つようにしており、燃焼装置での燃焼量は台数制御装置からの燃焼指令に基づいて調節を行うようにしている多缶設置ボイラにおいて、個々のボイラにおける運転状況の情報は、ボイラから台数制御装置へ出力するようにしておき、台数制御装置では、燃焼を行っているボイラにおいて給水を開始したがボイラ内での水位上昇が検出されなかったということの判定が行われた場合に、水位上昇が検出されなかったボイラに対して燃焼量を低下する燃焼指令の出力を行い、燃焼量を低下したボイラの替わりとなる燃焼量増加の可能なボイラがある場合、燃焼量増加可能なボイラに対して燃焼量を増加する燃焼指令の出力を行うものであることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記の多缶設置ボイラにおいて、ボイラの給水制御は、給水開始水位での水の有無を検出し、水位が給水開始水位より低くなると給水ポンプの作動を行うものであって、台数制御装置では、給水を開始してからの経過時間を算出するタイマー装置を設けておき、タイマー装置により算出している給水開始からの経過時間が所定時間を経過しても、ボイラ内水位が給水開始水位より高くなったことの検出が行えなかった場合、水位の上昇が検出されなかったとの判定を行うものであることを特徴とする。
本発明を実施することで、給水ポンプ能力低下が発生した場合や、ボイラ水の過濃縮によって水位の変動が大きくなることで給水開始のタイミングが遅れた場合、またキャリオーバーの発生時などでの水位低下が発生した場合に、水位の低下による燃焼停止で蒸気供給量が不足することになる事態を可能な限り少なくすることができる。
本発明の一実施例における多缶設置ボイラのフロー図 本発明の一実施例におけるボイラ部分のフロー図 本発明の一実施例におけるボイラの燃焼量、給水状況、水位変化例の説明図 比較のための従来制御におけるボイラの燃焼量、給水状況、水位変化例の説明図
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例における多缶設置ボイラのフロー図、図2は図1内にあるボイラ部分のフロー図、図3は本発明の一実施例におけるボイラの燃焼量、給水状況、水位変化例の説明図である。ボイラ1は、上部に燃焼装置2を持ち、底部に接続した給水配管6を通じて給水を行うものである。給水配管6の途中には給水ポンプ7を設置しており、給水ポンプ7の作動を行うことでボイラ1への給水を行う。ボイラ内水位の検出は、気水分離器5とボイラ下部に接続した第一水位検出筒8、およびボイラ上部とボイラ下部に接続した第二水位検出筒9にて行う。第一水位検出筒8には給水停止水位(E1水位)で水の有無を検出する電極棒E1と、給水開始水位(E2水位)で水の有無を検出する電極棒E2を設置し、第二水位検出筒9には強制給水水位(EK水位)で水の有無を検出する電極棒EKと下限水位(E3水位)での水の有無を検出する電極棒E3を設置している。
各水位電極棒は、ボイラの運転を制御する運転制御装置10に電気的に接続しておき、運転制御装置10は、水位電極棒によって検出される水有りまたは水無しの信号によって水位を求め、水位に応じて給水ポンプ7の稼動を制御する。運転制御装置10は、水位電極棒E2から水無し検出の信号が入力されると、給水ポンプ7に対して稼動開始の出力を行い、ボイラへの給水を行う。給水を行うことによって水位が上昇し、水位電極棒E1から運転制御装置10へ水有り検出の信号が入力されると、運転制御装置10は給水ポンプ7に対して稼動停止の出力を行い、給水を停止する。
運転制御装置10では、ボイラ1での燃焼量の制御も行う。
多缶設置の場合には台数制御装置11が個々のボイラに設置している運転制御装置に燃焼指令を出力し、各ボイラでは燃焼指令に基づいて燃焼量の制御を行う。ただし、個々のボイラでは蒸気圧力検出装置3にてボイラ内の圧力を検出しており、ボイラ内の圧力が所定の値よりも高くなった場合には、台数制御装置から燃焼指令が出力されていても燃焼は行わせないし、その他の異常が発生した場合にも燃焼を行わせないということがある。
図1に記載している3台のボイラは、図2のボイラと同じものであり、3台のボイラ1を並列に設置し、各ボイラ1で発生させた蒸気は蒸気ヘッダ12を通じて蒸気使用箇所へ供給するようにしている。ボイラの運転は蒸気ヘッダ12に設けているヘッダ部蒸気圧力検出装置13で検出している蒸気圧力値に基づき、台数制御装置11にて行う。台数制御装置11は、あらかじめ蒸気圧力値ごとに必要な燃焼量を設定しておき、ヘッダ蒸気圧力検出装置13にて検出した蒸気圧力値から定まる燃焼量となるように各ボイラの運転制御装置10へ燃焼指令を出力する。台数制御装置11での燃焼量の設定は、蒸気圧力検出装置13で検出している蒸気圧力値が低いほどボイラ全体での燃焼量が多くなるようにし、蒸気圧力値が上昇すると全体での燃焼量を低下、蒸気圧力値が低下すると全体での燃焼量を増加する。台数制御装置11では、蒸気圧力値から必要な燃焼量、例えば高燃焼1台、中燃焼1台、低燃焼1台を算出し、各ボイラの運転制御装置10に対して決定した燃焼量の燃焼指令を出力する。燃焼指令の出力は、ボイラには燃焼優先順位を定めておき、燃焼優先順位の高いボイラから順に燃焼指令の出力を行う。図の各ボイラでは、1号缶の優先順位を第1位、2号缶の優先順位を第2位、3号缶の優先順位を第3位としている。そのため、高燃焼1台、中燃焼1台、低燃焼1台であれば、1号缶は高燃焼、2号缶は中燃焼、3号缶は低燃焼とする。
各ボイラ1の運転制御装置10では、台数制御装置11からの燃焼指令を受けて燃焼を行う。ボイラ1は高燃焼、中燃焼、低燃焼と燃焼停止の4位置で燃焼制御を行うものであった場合、それぞれの燃焼量となるように燃料供給量と燃焼用空気供給量を調節する。高燃焼が100%の燃焼量、中燃焼が50%の燃焼量、低燃焼は20%の燃焼量であったとすれば、高燃焼の燃焼指令を受けた場合には燃料と燃焼用空気の供給量を100%分、中燃焼の燃焼指令を受けた場合には燃料と燃焼用空気の供給量を50%分、低燃焼の燃焼指令を受けた場合には燃料と燃焼用空気の供給量を20%分とする。
ボイラでの給水制御は、ボイラごとに行っており、ボイラ内の水位に基づいて行う。第一水位検出筒8で検出している水位が給水開始水位未満となると給水ポンプ7を作動して給水を開始し、給水停止水位以上になると給水ポンプ7の作動を停止して給水を停止する。さらに運転制御装置10では、水位電極棒EKから水無し検出の信号が入力された場合も、給水ポンプに対して稼動開始の出力を行い、給水を行うようにしている。強制給水水位で検出している水位電極棒EKによって給水を開始した場合も、給水の停止は水位電極棒E1からの信号に基づいて行い、水位電極棒E1から水有り検出の信号が入力されると給水ポンプに対して稼動停止の出力を行う。
通常はボイラからの蒸発量に濃縮ブロー水量を加えたものよりも給水ポンプによる給水量の方が多いため、給水ポンプ7の作動を行っている間は水位が上昇していく。そのために通常であれば、水位電極棒E2では水無しの検出からあまり時間をあけることなく水ありの検出に移行する。しかし、給水開始後に所定の時間が経過しても水位電極棒E2で水ありの検出が行えなかった場合、運転制御装置10では給水能力不足との判定を行い、燃焼量の減少を行う。
また台数制御装置11は、各ボイラ1から運転状態の情報を取り込むことができるようにしており、ボイラの運転状態に基づいてボイラ1に対する燃焼指令の変更を行うこともある。ボイラへの給水量が足りなくなった場合にボイラの燃焼量を少なくする制御も行っている。具体的には、台数制御装置11は各ボイラにおいて水位電極棒E2の水無し検出により給水を開始した場合に、給水を開始してからの経過時間を計測しておき、経過時間が所定時間に達しても水位電極防E2で水ありの検出が行えなかった場合、水位の上昇が検出されなかったと判定し、そのボイラでの燃焼量を低下させる燃焼指令を出力する。
なお、給水開始水位での水の有無を検出する場合の水位変化量は、給水開始水位と給水停止水位の間での変化量よりも少なくなる。給水ポンプの連続運転時間が設定時間を超えた場合に水位の上昇がなかったと判定するようにした場合は、給水開始水位から給水停止水位まで水位が変化する時間が基準となり、水位の変化幅が大きいために判定用の設定時間は長いものとなる。判定用の設定時間が長い場合には、判定が遅れることになるため、水位が緩やか低下している場合でも水位が下限値未満まで低下して低水位異常による燃焼停止が先に行われる可能性が高まる。給水開始水位での水なしから水ありまでの変化時間で判定する場合には、水位の変化幅が小さいために判定用の設定時間も小さくなり、この場合には判定用の設定時間が経過する前に水位が下限水位未満になって燃焼を停止する可能性は低くなる。
図3に基づいて本発明でのボイラの運転状況を説明する。図3は、1号缶、2号缶、3号缶からなる3台のボイラを設置した多缶設置システムにおける、各ボイラの燃焼量、給水状況、水位変化の例を記載したものである。この場合、ボイラは高燃焼、中燃焼、低燃焼、燃焼停止の4位置燃焼制御を行うものである。そして水位の変化は、給水ポンプ劣化によって能力が足りなくなっており、中燃焼、低燃焼、燃焼停止の場合に給水を行うと水位は上昇するが、高燃焼の場合には給水を行っても水位が低下するものとなっている。
図では、1号缶は高燃焼、2号缶は中燃焼、3号缶は低燃焼であって、1号缶では給水停止、2号缶と3号缶では給水を行うことで水位が上昇している状態から始まっている。この場合、1号缶で給水開始水位まで水位が低下すると運転制御装置10は給水ポンプ7を作動させることで給水を開始している。給水開始の情報は運転制御装置10から台数制御装置11へ出力しておき、台数制御装置11では給水開始からの経過時間の計測を行う。この時、給水能力は高燃焼時のボイラ水減少量より少ないため、その後も水位は緩やかに低下し続けている。給水停止の情報も運転制御装置10から台数制御装置11へ出力するようにしておくが、台数制御装置11では、1号缶で給水を開始してからの経過時間を計測しておき、給水開始より所定時間が経過しても給水開始水位まで水位が上昇していなかった場合には、1号缶での給水能力不足との判定を行い、1号缶に対する燃焼量を高燃焼から中燃焼に変更する。そして台数制御装置11では、それまで低燃焼であった3号缶で燃焼量を中燃焼に変更する燃焼指令を出力する。
1号缶で燃焼量を高燃焼から中燃焼に移行すると、蒸発量が下がるために1号缶でのボイラ内水位は上昇に転じており、給水停止水位まで上昇すると給水を停止する。中燃焼に変更した以降は水位が低下することはなく、給水開始水位と給水停止水位の間に保つことができるようになっている。このようにすることで、図4のようにボイラの燃焼が低水位異常によって突然停止していまい、蒸気供給が不足するということを防止することができる。
なお、本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
1 ボイラ
2 燃焼装置
3 蒸気圧力検出装置
4 送風機
5 気水分離器
6 給水配管
7 給水ポンプ
8 第一水位検出筒
9 第二水位検出筒
10 運転制御装置
11 台数制御装置
12 蒸気ヘッダ
13 ヘッダ部蒸気圧力検出装置
E1 給水停止水位
E2 給水開始水位
E3 燃焼停止水位
EK 給水開始水位





Claims (2)

  1. 複数台のボイラと、前記ボイラに対して燃焼指令の出力を行う台数制御装置からなる多缶設置ボイラであって、各ボイラでは燃焼量の調節を可能としている燃焼装置、ボイラ内の水位を検出する水位検出装置、ボイラ内への給水を行う給水ポンプ、をそれぞれ持ち、ボイラ内に供給したボイラ水を燃焼装置で発生した熱によって加熱して蒸気を発生し、前記水位検出装置にて検出したボイラ内の水位に基づいて前記給水ポンプの作動を制御することでボイラ内の水位は所定の範囲に保つようにしており、燃焼装置での燃焼量は台数制御装置からの燃焼指令に基づいて調節を行うようにしている多缶設置ボイラにおいて、個々のボイラにおける運転状況の情報は、ボイラから台数制御装置へ出力するようにしておき、台数制御装置では、燃焼を行っているボイラにおいて給水を開始したがボイラ内での水位上昇が検出されなかったということの判定が行われた場合に、水位上昇が検出されなかったボイラに対して燃焼量を低下する燃焼指令の出力を行い、燃焼量を低下したボイラの替わりとなる燃焼量増加の可能なボイラがある場合、燃焼量増加可能なボイラに対して燃焼量を増加する燃焼指令の出力を行うものであることを特徴とする多缶設置ボイラ。
  2. 請求項1に記載の多缶設置ボイラにおいて、ボイラの給水制御は、給水開始水位での水の有無を検出し、水位が給水開始水位より低くなると給水ポンプの作動を行うものであって、台数制御装置では、給水を開始してからの経過時間を算出するタイマー装置を設けておき、タイマー装置により算出している給水開始からの経過時間が所定時間を経過しても、ボイラ内水位が給水開始水位より高くなったことの検出が行えなかった場合、水位の上昇が検出されなかったとの判定を行うものであることを特徴とする多缶設置ボイラ。


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