JP2007192435A - ボイラーの多缶設置システム - Google Patents

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Takashi Kawada
崇 河田
Kanji Kuroda
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Abstract

【課題】 台数制御を行っているボイラーの多缶設置システムにおいて、圧力検出装置に異常が発生しても安定した蒸気供給を行う。
【解決手段】 蒸気集合部4に設けている複数台の圧力検出装置2・6によって検出しているそれぞれの蒸気圧力を比較することで、蒸気集合部における圧力検出装置2・6のいずれかに異常が発生した場合には異常を検出することができるようにしておくとともに、複数台設置している各ボイラー1にもそれぞれ圧力検出装置8・9を設けておき、蒸気集合部に設けている圧力検出装置2・6に異常が発生した場合には、蒸気集合部4の蒸気圧力に基づいて各ボイラーの燃焼量を制御する集中制御から、個々のボイラーに設けている圧力検出装置8・9を用いてボイラーごとに燃焼量を制御する分散制御に切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は複数台のボイラーを設置しておき、負荷量に応じて必要台数分のボイラーを燃焼させるボイラーの多缶設置システムに関するものである。
大型のボイラーに換えて小型のボイラーを複数台設置し、負荷量に応じてボイラーの燃焼台数を調節するボイラーの多缶設置システムが広く普及している。蒸気ボイラーの多缶設置システムでは、各ボイラーで発生した蒸気を蒸気集合部に集合させるようにしており、蒸気集合部における蒸気圧力値に応じてボイラーの燃焼台数を決定するようにしている。蒸気集合部の蒸気圧力値は圧力センサーにて検出し、検出した蒸気圧力値はボイラーの燃焼台数を制御する台数制御装置へ出力する。台数制御装置では、蒸気圧力値に対応させてボイラーの燃焼量を定めておき、検出した蒸気圧力値が低い場合にはボイラーの燃焼台数を多くすることで蒸気発生量を増加し、蒸気圧力値の上昇につれてボイラーの燃焼台数を少なくしていくことで蒸気発生量を減少させる。蒸気集合部の蒸気圧力値に応じてボイラーの燃焼台数を増減することで、蒸気圧力値が所定の範囲内を保つことができる。
具体的には、台数制御装置では制御圧力範囲を複数の圧力帯に区分し、圧力帯毎にボイラーの燃焼台数を決定しておく。多缶設置しているボイラーでは、高燃焼・低燃焼・停止の3位置で燃焼を制御するものが一般的であり、台数制御装置では検出している蒸気圧力値に基づき、高燃焼・低燃焼・停止をそれぞれ何台とするかを決定し、優先順位の高いボイラーから順に燃焼させる。
この場合、圧力センサーに異常が発生し、蒸気圧力値を正しく検出することができなくなると、適正な台数制御は行えなくなる。そのため、特開平10−47603公報に記載の発明では、蒸気集合部の蒸気圧力を検出する第一圧力センサーと各ボイラーの缶内圧力を検出する第二圧力センサーを設け、両者の検出圧力値を比較することで第一圧力センサーの異常を検出するようにしている。第一圧力センサーの異常検出は、第二圧力センサーの検出圧力と第一圧力センサーの検出圧力を比較し、正常では起こりえないパターンの時、第一圧力センサーが異常と判定している。そして異常を検出した場合には、第二圧力センサーで検出する蒸気圧力値に基づいて台数制御を行うようにしている。このことによって、第一圧力センサーに異常が発生してもボイラーの全缶停止などの異常事態を回避することができるというものである。
ただし、上記先願発明においては、第二圧力センサーは正常であるというのが前提であるため、第二圧力センサーに異常が発生すると、第一圧力センサーの異常を検出できなくなるという欠点があった。しかも、第二圧力センサーは設置数が多くなるため、第二圧力センサーのいずれかに異常が発生する可能性は、第一圧力センサーに異常が発生する可能性よりも高くなり、見過ごすことのできない問題であった。
先願発明では、第一圧力センサーの検出圧力が第二圧力センサーのすべての検出圧力よりも高い値であった場合(例えば第一圧力センサーの検出値は0.78MPa、第二圧力センサーの各検出圧力は、0.70MPa、0.60MPa、0.50MPaの場合)、第一圧力センサーが異常であると判定している。また、ボイラー全缶が最大圧力(例えば0.85MPa)であるのに、第一圧力センサーの検出圧力がそれよりもかなり低い圧力(例えば0.70MPa)の場合にも異常と判定している。しかし、第二圧力センサーのいずれかに異常が発生していた場合には、第一圧力センサーに異常が発生していても正常であると誤判定することがある。例えば1号缶の実際の圧力は0.70MPaであるのに、1号缶の第二圧力センサーでは0.85MPaと誤った出力を行っていた状態において、先願発明に記載の例と同様に第一圧力センサーにも異常が発生し、第一圧力センサーは実際よりも高い値である0.78MPaと誤った出力を行った場合を考えると、第二圧力センサーで検出している圧力値は、0.85MPa、0.60MPa、0.50MPaとなり、第一圧力センサーの検出値を越えるものがあるために第一圧力センサーを異常と判定することができない。同様に、ある第二圧力センサーでは実際の圧力は0.85MPaであるのに、0.70MPaと誤った出力を行っていた場合、ボイラーは全缶が最大圧力(例えば0.85MPa)である時に、第一圧力センサーの検出圧力がそれよりもかなり低い圧力(例えば0.70MPa)を出力していたとしても、異常が発生している第二圧力センサーでは0.70MPaを出力しているため、台数制御装置ではボイラー全缶が最大圧力であるとは認識せず、第一圧力センサーのみが低い圧力を検出していることにはならないため、第一圧力センサーの異常を異常と判定することができない。
第一圧力センサーの異常を検出できなければ、異常が発生している第一圧力センサーによる検出値に基づいて台数制御を行うことになるため、ボイラーが全缶停止して蒸気の供給が停止するなどの異常事態が発生することになる。
特開平10−47603号公報
本発明が解決しようとする課題は、圧力検出装置の異常が発生した場合であっても、ボイラーが全缶停止となるなどの適正な蒸気供給が行われなくなることを防ぎ、安定した蒸気供給を行うことのできるボイラーの多缶設置システムを供給することにある。
請求項1に記載の発明は、ボイラーを複数台並列に設置し、各ボイラーで発生させた蒸気は蒸気集合部へ集合させており、蒸気集合部に蒸気圧力を検出する圧力検出装置を複数台設けておき、蒸気集合部の蒸気圧力値に基づいて必要台数のボイラーを燃焼させる台数制御を行っているボイラーの多缶設置システムにおいて、蒸気集合部に設けている複数台の圧力検出装置によって検出しているそれぞれの蒸気圧力を比較することで、蒸気集合部における圧力検出装置のいずれかに異常が発生した場合には異常を検出することができるようにしておくとともに、複数台設置している各ボイラーにもそれぞれ圧力検出装置を設けておき、蒸気集合部に設けている圧力検出装置に異常が発生した場合には、蒸気集合部の蒸気圧力に基づいて各ボイラーの燃焼量を制御する集中制御から、個々のボイラーに設けている圧力検出装置を用いてボイラーごとに燃焼量を制御する分散制御に切り替えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記のボイラーの多缶設置システムにおいて、蒸気集合部に設置する圧力検出装置は圧力センサーと圧力スイッチとしておき、圧力センサーにて検出する蒸気圧力値と、圧力スイッチにて検出する蒸気圧力範囲に矛盾が発生した場合、蒸気集合部に設置している圧力検出装置のいずれかに異常が発生した判断することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記のボイラーの多缶設置システムにおいて、分散制御時におけるボイラーの燃焼を停止する蒸気圧力値は、集中制御時におけるボイラーの燃焼を停止する蒸気圧力値よりも高く設定していることを特徴とする。
本発明を実施することにより、誤った蒸気圧力値に基づいてボイラーの燃焼量を制御することはなくなる。そのため、ボイラーの全缶停止や全缶高燃焼を交互に繰り返すといった極端な運転を起こしたり、ボイラーを全缶停止することで蒸気の供給が不足することをなくし、安定した蒸気供給を行うことができるようになる。
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明を実施するボイラーの多缶設置システムのフロー図である。本実施例ではボイラー1を3台設置しており、3台のボイラー1は1号缶、2号缶、3号缶と名付けておく。各ボイラー1は蒸気配管5で蒸気集合部4と接続する。各ボイラー1で発生した蒸気は蒸気集合部4に集合し、蒸気集合部4から蒸気使用箇所(図示せず)へ蒸気の供給を行う。蒸気集合部4には蒸気圧力を検出する圧力検出装置として圧力センサー6と集合部圧力スイッチ2を設け、圧力センサー6及び集合部圧力スイッチ2からの信号は、ボイラーの運転台数を制御する台数制御装置3へ出力するようにしておく。
各ボイラー1には、それぞれに高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9を設け、個々のボイラー1でも蒸気圧力の検出を可能としておく。通常時における各ボイラー1の運転は、台数制御装置3によって燃焼量を決定し、台数制御装置3からの燃焼指令に基づいてボイラーごとに設けている運転制御装置7が行う。ボイラー1は、高燃焼・低燃焼・停止の3位置で燃焼を制御するものであり、運転制御装置7は高燃焼の場合には燃料及び燃焼用空気の供給量を多くすることで燃焼量を大きくし、低燃焼の場合には燃料及び燃焼用空気の供給量を少なくすることで燃焼量を小さくする。ボイラーの燃焼量制御は、蒸気集合部4での蒸気圧力値に基づいて台数制御装置3が燃焼量を決定しておき、台数制御装置3からの燃焼指令によって各ボイラー1が動作する集中制御を行うのであるが、個々のボイラー1に設置してる高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9からの信号に基づき、ボイラーごとに燃焼量を決定する分散制御を行うことも可能としておく。
台数制御装置3には、蒸気圧力値に応じてボイラーの燃焼量を定めている燃焼パターンと、各ボイラーの優先順位を設定している。台数制御装置3では圧力センサー6で検出した蒸気集合部4における蒸気圧力値に基づいて必要な燃焼量を算出し、優先順位の高いボイラーから順に算出した燃焼量分のボイラーを燃焼させる。台数制御装置3は、圧力センサー6で検出した蒸気圧力値が上昇すれば燃焼量を減少し、蒸気圧力値が低下すれば燃焼量を増加する。ボイラーには燃焼優先順位を定めておき、優先順位の高いボイラーほど燃焼量が大きくなるように台数制御を行う。優先順位は第1位が1号缶、第2位が2号缶、第3位が3号缶であったとすると、燃焼量を増加する場合には優先順位高位順である1号缶,2号缶,3号缶の順に燃焼量を増加し、燃焼量を減少する場合には優先順位低位順である3号缶,2号缶,1号缶の順に燃焼量を減少する。
本実施例では、図2に示すように蒸気圧力値が0.70MPaから0.81MPaにおいて各ボイラの燃焼量を設定している。各ボイラの燃焼状態は、高燃焼の場合をH、低燃焼の場合をL、燃焼停止の場合を−で現している。燃焼量は蒸気圧力値によって定まるのであるが、蒸気圧力値の揺れによって燃焼量を頻繁に変更することを防ぐため、蒸気圧力値が上昇している場合と下降している場合で燃焼量変更のタイミングを異ならせている。圧力上昇時には図2左側の燃焼状態となるように燃焼指令が出力され、圧力下降時には図2右側の燃焼状態となるように燃焼指令が出力される。
ボイラー起動直後であって蒸気がたまっておらず、蒸気圧力値は0.70MPaよりも低い状態であれば、台数制御装置3は3台のボイラーすべてを高燃焼として蒸気圧力値を急上昇させる。台数制御装置3から3台のボイラーに対して高燃焼の燃焼指令を出力し、各ボイラーの運転制御装置7は台数制御装置3からの燃焼指令に基づき、高燃焼となるようにボイラーの運転を制御する。
蒸気圧力値が上昇して0.71MPaを越えると、圧力帯ごとに設定している燃焼量は高燃焼を行うボイラーが2台と、低燃焼を行うボイラーは1台になっている。台数制御装置3からは、優先順位が第1位及び第2位のボイラーに対しては高燃焼の燃焼指令を継続するが、優先順位が第3位のボイラーに対しては低燃焼の燃焼指令を出力する。低燃焼の燃焼指令を受けた第3位ボイラーは、燃料供給量と燃焼用空気供給量を減少して低燃焼での燃焼を行う。
その後も同様であり、蒸気圧力値が上昇して0.73MPaを越えると、高燃焼1台と低燃焼を2台とし、更に上昇して0.75MPaを越えると3台のボイラーすべてを低燃焼とする。蒸気圧力値が0.77MPaを越えると、台数制御装置3は第3位ボイラーに対する燃焼指令を燃焼停止に変更し、燃焼停止の燃焼指令を受けた第3位ボイラーでは燃料供給を停止することで燃焼を停止する。更に蒸気圧力値が上昇し、蒸気圧力値が0.79MPaを越えると第2位ボイラーの燃焼を停止し、0.81MPaを越えればすべてのボイラーを停止とする。
また、圧力下降時の場合には図右側の燃焼状態となるように燃焼指令が出力される。蒸気圧力値の上昇によってボイラーは全缶停止としていても、蒸気圧力値が0.80MPaまで低下すると、台数制御装置3は優先順位が第1位のボイラーに対して低燃焼の燃焼指令を出力する。第1位ボイラーでは低燃焼の燃焼指令を受けると低燃焼を開始する。更に蒸気圧力値が低下して0.78MPaまで低下すると、第2位のボイラーも低燃焼とする。以下も同様であって、蒸気圧力値が0.70MPa以下となって3台のボイラーを高燃焼とするまでを設定している。
本多缶設置システムでは、台数制御装置3を使用せずにボイラーを運転する分散制御も行えるようにしている。この場合、個々のボイラー1はそれぞれで燃焼量の決定行い、決定した燃焼量となるように運転を行う。個々のボイラー1による燃焼量制御は、各ボイラー1に設けている高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9によって蒸気圧力を検出することで行う。圧力スイッチでは、圧力調整と動作間隔調整をそれぞれ行え、圧力スイッチがオンになる圧力とオフになる圧力でそれぞれ設定することが可能である。そのため、高圧圧力スイッチ8と低圧圧力スイッチ9で合計4つの圧力を設定することができる。
高圧圧力スイッチ8では、蒸気圧力が高圧側の設定値より高くなる(高圧圧力スイッチがオフになる)とボイラの燃焼を停止し、低圧側の設定値より低くなる(高圧圧力スイッチがオンになる)と燃焼を開始する。そして、低圧圧力スイッチ9では高圧側の設定値より高くなる(低圧圧力スイッチがオフになる)と、ボイラの燃焼量を高燃焼から低燃焼に減少し、低圧側の設定値より低くなる(低圧圧力スイッチがオンになる)と燃焼量を低燃焼から高燃焼に増加する。
高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9は、ボイラー1ごとに設置しているものであるため、各ボイラーで別の値に設定することができる。ここでは、1号缶のボイラーは高圧圧力スイッチ8の高圧側設定値を0.830MPa、低圧側設定値を0.828MPa、低圧圧力スイッチ9の高圧側設定値を0.75MPa、低圧側設定値を0.74MPaとした。同様に、2号缶のボイラーは高圧圧力スイッチ8の高圧側設定値を0.826MPa、低圧側設定値を0.824MPa、低圧圧力スイッチ9の高圧側設定値を0.73MPa、低圧側設定値を0.72MPaとし、3号缶のボイラーは高圧圧力スイッチ8の高圧側設定値を0.822MPa、低圧側設定値を0.820MPa、低圧圧力スイッチ9の高圧側設定値を0.71MPa、低圧側設定値を0.70MPaとしている。
高圧圧力スイッチ8は安全装置としても使用しており、蒸気圧力が設定値より高くなった場合には台数制御装置3からの燃焼指令にかかわらず燃焼を停止するようにしている。そのため、正常な台数制御時には高圧圧力スイッチ8によって燃焼を停止しないように、高圧圧力スイッチ8の設定値は台数制御装置3の設定圧力よりも高い値とする。低圧圧力スイッチ9の方は、台数制御装置3による集中制御時には必要ないため、集中制御時には低圧圧力スイッチ9からの出力は無視するように設定しておく。
通常時は圧力センサー6で検出した蒸気圧力値に基づき、台数制御装置3が各ボイラーの燃焼量を決定し、各ボイラーでは台数制御装置3からの燃焼指令に基づいて運転を行う。台数制御装置3では、図2に記載している燃焼パターンとなるように燃焼量を制御しており、蒸気圧力が上昇すれば燃焼量を減少、蒸気圧力が低下すれば燃焼量を増加することによって、蒸気集合部4における蒸気圧力値は一定の圧力調節範囲内に維持される。
この時、台数制御装置3では、蒸気集合部4に設けている集合部圧力スイッチ2からの信号と圧力センサー6で検出している蒸気圧力値を比較することで、異常の有無を判定する。集合部圧力スイッチ2は、制御圧力幅の上限である0.81MPaと下限である0.70MPaに設定しておき、蒸気圧力値が制御圧力幅よりも高い/制御圧力幅内/制御圧力幅よりも低い、のどの圧力帯にあるのかを検出するようにしておく。圧力センサー6にて検出している蒸気圧力値と、集合部圧力スイッチ2にて検出している蒸気圧力レベルを比較し、矛盾の有無を判定する。集合部圧力スイッチ2又は圧力センサー6のいずれかにおいて、断線が発生するなど何らかの異常が発生して正常な値を検出できなくなった場合、両者から出力される値は別の値となる。圧力センサー6による蒸気圧力値は制御圧力幅の下限より高いのに、集合部圧力スイッチ2では制御圧力幅の下限より低いといった論理矛盾が発生した場合には、圧力センサー6又は集合部圧力スイッチ2のいずれかに異常が発生していると判断することができる。
台数制御装置3では、圧力センサー6と集合部圧力スイッチ2のいずれかに異常が発生した場合には、圧力検出装置の異常を報知するとともに、圧力センサー6からの蒸気圧力値に基づく集中制御を停止し、個々のボイラーに設置している高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9による分散制御に切り替える。圧力センサー6と集合部圧力スイッチ2の検出値に論理矛盾が発生した段階では、異常が発生したのは集合部圧力スイッチ2であって圧力センサー6は正常であるため、圧力センサー6からの蒸気圧力値に基づく集中制御は行えるという可能性もある。しかし、集合部圧力スイッチ2に異常が発生していると、その後に圧力センサー6に異常が発生しても圧力センサー6の異常を検出することができないため、圧力センサー6は正常であったとしても圧力センサー6に基づく集中制御は停止する。
個々のボイラー1による分散制御に切り替わると、各ボイラー1では低圧圧力スイッチ9による検出信号に基づいて低燃焼と高燃焼の切替えを行い、高圧圧力スイッチ8による検出信号に基づいて停止と低燃焼を切り替える。分散制御における各ボイラーの燃焼状態は図3に示した通りとなる。1号缶では蒸気圧力上昇時には低圧圧力スイッチの設定圧力である0.75MPaまで上昇すると高燃焼から低燃焼へ燃焼量を減少し、高圧圧力スイッチ8の設定圧力である0.83MPaまで上昇すると低燃焼から停止へ燃焼量を減少する。蒸気圧力下降時の場合は、高圧圧力スイッチ8の設定圧力である0.828MPaまで低下すると停止から低燃焼へ燃焼量を増加し、低圧圧力スイッチ9の設定圧力である0.74MPaまで低下すると低燃焼から高燃焼へ燃焼量を増加する。2号缶及び3号缶も同様であり、2号缶では0.73MPaまで上昇すると高燃焼から低燃焼へ燃焼量を減少し、0.826MPaまで上昇すると低燃焼から停止へ燃焼量を減少、0.824MPaまで低下すると停止から低燃焼へ燃焼量を増加し、0.72MPaまで低下すると低燃焼から高燃焼へ燃焼量を増加する。3号缶では0.71MPaまで上昇すると高燃焼から低燃焼へ燃焼量を減少し、0.822MPaまで上昇すると低燃焼から停止へ燃焼量を減少、0.820MPaまで低下すると停止から低燃焼へ燃焼量を増加し、0.70MPaまで低下すると低燃焼から高燃焼へ燃焼量を増加する。
この時、各ボイラーの設定圧力はずらして設定しているため、蒸気圧力が上昇すると徐々に燃焼量が少なくなり、蒸気圧力が下降すると徐々に燃焼量が多くなるため、各ボイラーは単独で燃焼を制御していても全体としては台数制御が行われることになる。蒸気圧力が上昇している場合には、蒸気圧力値が0.71MPaに達するまでは3台のボイラーを高燃焼であり、蒸気圧力値が0.71MPaを越えると3号缶の燃焼量を高燃焼から低燃焼に変更する。この時、1号缶と2号缶は高燃焼を継続しており、ボイラー全体では高燃焼が2台で低燃焼は1台となる。蒸気圧力値が更に上昇して0.73MPaを越えると、今度は2号缶が高燃焼から低燃焼へ変更されるため高燃焼1台と低燃焼2台になり、蒸気圧力値が0.75MPaを越えると、今度は1号缶も高燃焼から低燃焼へ変更されるために低燃焼3台となる。同様に蒸気圧力値が0.822MPaまで上昇すると3号缶を停止するため燃焼量は低燃焼2台、蒸気圧力値が0.826MPaまで上昇すると2号缶を停止して燃焼量は低燃焼1台、蒸気圧力値が0.830MPaまで上昇すれば1号缶も停止するため燃焼しているボイラーはなくなる。
逆に蒸気圧力値が下降している場合には、蒸気圧力値が0.828MPaまで低下すると全缶停止から1号缶のみ低燃焼となるため燃焼量は低燃焼1台、蒸気圧力値が0.824MPaまで低下すると2号缶を低燃焼として燃焼量は低燃焼2台、蒸気圧力値が0.820MPaまで低下すれば3号缶も低燃焼とするため低燃焼が3台となる。同様に蒸気圧力値が0.74MPaまで低下すると、1号缶が低燃焼から高燃焼へ変更されるために高燃焼1台と低燃焼2台になり、蒸気圧力値が0.72MPaまで低下すると2号缶を高燃焼として燃焼量は高燃焼2台と低燃焼1台、蒸気圧力値が0.70MPaまで低下すれば3号缶も高燃焼とするため高燃焼が3台となる。
分散制御であっても、蒸気圧力値が上昇するごとに全体としての燃焼量を減少し、蒸気圧力値が下降するごとに全体としての燃焼量を増加しているため、燃焼量の制御を台数制御装置3による集中制御から各ボイラー1による分散制御に切り替えても、それまでとほぼ同じ制御を継続することができる。そのため、ボイラーを全缶停止して蒸気の供給が不足することになったり、ボイラーの全缶停止や全缶高燃焼を繰り返すといった極端な運転は発生し難くなり、安定した蒸気供給を行うことができる。
また、高圧圧力スイッチ8にて定めているボイラーの燃焼を発停する蒸気圧力値は、集中制御時におけるボイラーの燃焼を発停する蒸気圧力値よりも高く設定しているため、集中制御時であっても高圧圧力スイッチ8に基づく制御を併用することができる。集中制御が正常に行われていれば高圧圧力スイッチ8が作動することはないのであるが、万一集中制御が正常に働いておらず、蒸気圧力が圧力調節範囲よりも高くなってもボイラーの燃焼を継続させる燃焼指令が出力されていた場合には、高圧圧力スイッチ8の作動によってボイラーの燃焼を停止するため、安全性を高めることができる。
なお、個々のボイラーに設けている高圧圧力スイッチ8及び低圧圧力スイッチ9に異常が発生した場合、異常が発生したボイラーでは適正な制御が行えないということは防ぎようがない。しかしこの場合であっても、異常の発生したボイラーのみ停止しておき、残りのボイラーでは運転を行わせるようにすれば、異常の発生していないボイラーでは適正な燃料量制御が行われるため、全体としては比較的安定した蒸気供給を行うことができる。
本発明の一実施例におけるボイラーの多缶設置システムのフロー図 本発明の一実施例における集中制御時の蒸気圧力値とボイラーの運転状態の設定値を示した説明図 本発明の一実施例における分散制御時の蒸気圧力値とボイラーの運転状態の設定値を示した説明図
符号の説明
1 ボイラー
2 集合部圧力スイッチ
3 台数制御装置
4 蒸気集合部
5 蒸気配管
6 圧力センサー
7 運転制御装置
8 高圧圧力スイッチ
9 低圧圧力スイッチ

Claims (3)

  1. ボイラーを複数台並列に設置し、各ボイラーで発生させた蒸気は蒸気集合部へ集合させており、蒸気集合部に蒸気圧力を検出する圧力検出装置を複数台設けておき、蒸気集合部の蒸気圧力値に基づいて必要台数のボイラーを燃焼させる台数制御を行っているボイラーの多缶設置システムにおいて、蒸気集合部に設けている複数台の圧力検出装置によって検出しているそれぞれの蒸気圧力を比較することで、蒸気集合部における圧力検出装置のいずれかに異常が発生した場合には異常を検出することができるようにしておくとともに、複数台設置している各ボイラーにもそれぞれ圧力検出装置を設けておき、蒸気集合部に設けている圧力検出装置に異常が発生した場合には、蒸気集合部の蒸気圧力に基づいて各ボイラーの燃焼量を制御する集中制御から、個々のボイラーに設けている圧力検出装置を用いてボイラーごとに燃焼量を制御する分散制御に切り替えることを特徴とするボイラーの多缶設置システム。
  2. 請求項1に記載のボイラーの多缶設置システムにおいて、蒸気集合部に設置する圧力検出装置は圧力センサーと圧力スイッチとしておき、圧力センサーにて検出する蒸気圧力値と、圧力スイッチにて検出する蒸気圧力範囲に矛盾が発生した場合、蒸気集合部に設置している圧力検出装置のいずれかに異常が発生した判断することを特徴とするボイラーの多缶設置システム。
  3. 請求項1又は2に記載のボイラーの多缶設置システムにおいて、分散制御時におけるボイラーの燃焼を停止する蒸気圧力値は、集中制御時におけるボイラーの燃焼を停止する蒸気圧力値よりも高く設定していることを特徴とするボイラーの多缶設置システム。
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