JP2016148308A - 遠心圧縮機、及びギアード遠心圧縮機 - Google Patents

遠心圧縮機、及びギアード遠心圧縮機 Download PDF

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Abstract

【課題】十分な耐久性と圧縮効率とを備える遠心圧縮機、及びギアード遠心圧縮機を提供する。
【解決手段】軸線Oに沿って延びる回転軸2と、回転軸2に固定されて径方向外側に張り出すディスク7、該ディスク7の軸線O方向一方側を向く面に周方向に間隔をあけて複数設けられたブレード8、及び、該ブレード8を軸線O方向一方側から覆うカバー9を有するインペラ5と、インペラ5におけるカバー9の外周面に対向する対向内周面6Aを有し、インペラ5を覆うケーシング6と、を備え、対向内周面6Aは、軸線Oに沿って延びる円筒内周面61Aと、該円筒内周面61Aの軸線O方向他方側に接続されて該他方側に向かうに従って径方向外側に向かって延びる拡径内周面62Aと、を備え、拡径内周面62Aとカバー9の外周面との間をシールするシール部10をさらに備える遠心圧縮機1。
【選択図】図2

Description

本発明は、遠心圧縮機、特にギアード遠心圧縮機の遠心インペラに関する。
一般的に遠心圧縮機は、回転軸に設けられたインペラと、このインペラを外側から覆うことでインペラとの間で流路を画成するケーシングと、を備えている。この流路は、インペラの回転によってケーシング内に外部の流体を吸引するとともに、流路中を流通する間に流体に圧力を加えてケーシング出口から高圧状態で吐出する。
このような技術の一例として、下記特許文献1に記載された遠心圧縮機が知られている。特許文献1に記載された遠心圧縮機では、いわゆるクローズドインペラが採用されている。すなわち、この装置は、軸線回りに回転する回転軸と、この回転軸に取り付けられたディスクと、ディスクの一方側の面上に配列された複数のブレード、及びこれら複数のブレードにおける軸線方向一方側の端縁に設けられたシュラウドを有するクローズドインペラ(羽根車)と、このクローズドインペラを外側から覆うケーシングと、を備えている。以上のような構成により、軸線方向の一方側から流入した低圧の流体が、インペラの回転に伴って圧縮され、高圧の流体として径方向外側の吐出部から外部に導かれる。
ところで、上記のような装置では、ケーシングとシュラウド、及びケーシングとディスクの間の空間に、高圧の流体が逆流することを防ぐため、ラビリンスシールが設けられることが一般的である。特許文献1に係る装置では、クローズドインペラの入口近傍におけるシュラウドとケーシングとの間にマウスラビリンスが設けられている。
特開平4−203565号公報
しかしながら、上記特許文献1のような構成であっても、吐出部からこのシール部までの空間(ケーシングとシュラウドとの間の空間)には高圧の流体が逆流する可能性がある。このような場合、軸線方向両側からクローズドインペラに対して高圧の流体による圧力が付加される。これにより、シュラウドとディスクとによる圧縮力がブレードに付加されてしまう。大気圧下で運用される場合や、圧力差が比較的に小さな装置を用いる場合にはこのような圧縮力は無視できるほどに小さい。しかしながら、圧力差が高い装置では、上記の圧縮力も必然的に高まるため、ブレードの耐久性に影響を与える可能性がある。
このような圧縮力に対抗するための手段として、例えばブレードの厚みを増加させたり、ブレードの枚数を増加させたりすることが考えられる。しかし、このような技術を用いた場合、インペラの構造強度が補填される一方で、インペラを流れる流体の圧力損失が大きくなる。すなわち、遠心圧縮機の圧縮効率が低下する可能性がある。
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、十分な耐久性と圧縮効率とを備える遠心圧縮機、特にギアード遠心圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機は、軸線に沿って延びる回転軸と、前記回転軸に固定されて径方向外側に張り出すディスク、該ディスクの軸線方向一方側を向く面に周方向に間隔をあけて複数設けられたブレード、及び、該ブレードを軸線方向一方側から覆うカバーを有するインペラと、前記インペラにおける前記カバーの外周面に対向する対向内周面を有し、前記インペラを外側から覆うケーシングと、を備え、前記対向内周面は、前記軸線に沿って延びる円筒内周面と、該円筒内周面の軸線方向他方側に接続されて該他方側に向かうに従って径方向外側に向かって延びる拡径内周面と、を備え、前記拡径内周面と前記カバーの前記外周面との間をシールするシール部をさらに備える。
上述のような構成によれば、シール部が拡径内周面とカバーの外周面との間をシールすることから、高圧の流体がケーシング内部に逆流した場合であっても、拡径内周面を超えて円筒内周面にまでこの高圧の流体が到達する可能性を低減することができる。すなわち、カバーの外周面において高圧の流体の圧力が作用する領域の面積を減少させることができる。これにより、インペラの構造強度を高めることなく、所期の圧縮効率を維持することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機では、前記シール部は、前記拡径内周面に設けられて、該拡径内周面から前記インペラにおける前記カバーに向かう方向に延びる複数のシールフィンを有してもよい。
上述のような構成によれば、カバーの外周面と拡径内周面との間における高圧の流体の逆流を、複数のシールフィンによって抑制することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機では、前記シール部は、前記拡径内周面に設けられて、該拡径内周面から軸線の径方向内側に向かって延びるとともに、軸線方向に配列された複数のシールフィンを有し、前記カバーの外周面における前記シール部と対応する位置には、該外周面から突出するとともに、軸線と平行に延びるシール面を有する突出部が形成され、前記シール面は、前記複数のシールフィンと対向するように構成されてもよい。
上述のような構成によれば、軸線方向に配列された複数のシールフィンと、これらに対向するシール面とによって、カバーの外周面と拡径内周面との間における高圧の流体の逆流を抑制することができる。加えて、軸線方向における回転軸の変位が生じた場合であっても、シールフィンとシール面との間の離間寸法を維持することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機では、前記シール部は、前記カバーにおける前記拡径内周面と対向する対向カバー面に設けられて、前記対向カバー面から前記拡径内周面に向かう方向に延びる複数のインペラ側フィンを有してもよい。
上述のような構成によれば、対向カバー面と拡径内周面との間における高圧の流体の逆流を、複数のインペラ側フィンによって十分に抑制することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機は、前記拡径内周面に設けられて、前記インペラ側フィンの先端部と当接した場合に被削可能な材質で形成されたアブレイダブル部をさらに備えてもよい。
上述のような構成によれば、インペラの回転に伴う振動によって生じる変位や、インペラの加工誤差やインペラの軸方向への移動等によって、インペラ側フィンの先端部が拡径内周面に当接した場合であっても、被削性を有するアブレイダブル部が切削されることで、インペラ側フィンに摩耗を生じる可能性を低減することができる。これにより、インペラ側フィンによるシール性を維持することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機では、前記シール部は、前記軸線を基準として前記ディスクの径寸法の90%以下の領域に配置されてもよい。
上述のように、軸線を基準としてディスクの径寸法の90%以下の領域にシール部を設けた場合、カバーの外周面と対向内周面との間の空間は、シール部を挟んで径方向外側の領域と、径方向内側の領域とに分割される。径方向外側の領域では高圧の流体が流通する一方で、径方向内側の領域では低圧の流体が流通する。これにより、高圧の流体によってカバーの外周面に加えられる圧力分布を適正化することができる。
本発明の一態様に係る遠心圧縮機は、前記ディスクの軸線方向他方側を向く面と、前記ケーシングとの間をシールする背面シール部をさらに備えてもよい。
上述のような構成によれば、背面シール部が設けられることにより、ケーシングとディスクの軸線方向他方側を向く面との間を通じて高圧の流体が逆流する可能性を低減することができる。これにより、インペラに対して軸線方向の両側から加わる圧縮力をさらに低減することができるとともに、回転軸に対して軸線方向に加わるスラスト力も低減することができる。
本発明の一態様に係るギアード遠心圧縮機は、上記のいずれか一つの態様に記載された前記遠心圧縮機と、外部の駆動源によって回転駆動される回転駆動軸と、該回転駆動軸を収容するとともに前記ケーシングの内部と連通された収容部と、を有し、前記回転駆動軸の回転を前記遠心圧縮機の前記回転軸に伝達する増速伝達部と、を備える。
上述のような構成によれば、ケーシングの内部で高圧の流体が逆流する可能性が低減された遠心圧縮機を備えるギアード遠心圧縮機を得ることができる。特に、遠心圧縮機のケーシング内部からインペラ吸込口や増速伝達部の収容部に向かう高圧流体の逆流を十分に抑制し、インペラの両側からの圧縮力を低減することができる。
本発明の一態様に係るギアード遠心圧縮機は、前記増速伝達部を挟んで、前記遠心圧縮機の前記回転軸における反対側に配置され、前記軸線と直交する基準面を対象として面対称をなす他の遠心圧縮機を備えてもよい。
上述のような構成によれば、基準面を挟んで互いに面対称の形状を有する一対の遠心圧縮機が回転することにより、一方側の遠心圧縮機において、その回転軸の軸線方向一方側に向かってスラスト力が生じた場合であっても、他方側の遠心圧縮機において、軸線方向他方側に向かって、同等のスラスト力が生じる。これにより、これら2つのスラスト力同士が減殺し合うことになり、回転軸の軸線方向におけるスラスト力を低減することができる。
本発明によれば、十分な耐久性と圧縮効率とを備える遠心圧縮機、及びギアード遠心圧縮機を提供することができる。
本発明の実施形態に係るギアード遠心圧縮機の構成を示す概略図である。 本発明の第一実施形態に係る遠心圧縮機の要部拡大図である。 本発明の第一実施形態に係るシール部の拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る遠心圧縮機の要部拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る遠心圧縮機の要部拡大図である。 本発明の第三実施形態に係る遠心圧縮機の変形例を示す要部拡大図である。 本発明の第四実施形態に係る遠心圧縮機の要部拡大図である。 本発明の第五実施形態に係る遠心圧縮機の要部拡大図である。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るギアード遠心圧縮機100は、外部の駆動源によって駆動される回転駆動軸102を有する増速伝達部200と、この増速伝達部200を挟んで両側に配置される一対の遠心圧縮機1と、を備えている。すなわち、このギアード遠心圧縮機100は、1軸2段の圧縮機として構成されている。これにより、一方の遠心圧縮機1(1段目の遠心圧縮機1)によって圧縮された流体は、続いて他方の遠心圧縮機1(2段目の遠心圧縮機1)に流入する。この2段目の遠心圧縮機を流通する過程でこの流体はさらに圧縮されて、高圧の流体となる。
なお、以下の説明では、1軸2段のギアード遠心圧縮機100を例に説明するが、ギアード遠心圧縮機100の態様はこれに限定されず、さらに多くの圧縮段数、及び軸数を備える圧縮機を適用してもよい。
より詳細には、増速伝達部200を挟んで一対の遠心圧縮機1が同一の回転軸2によって駆動される構成を採っている。さらに、これら一対の遠心圧縮機1は、回転軸2の軸線Oと直交する仮想平面である基準面CPを基準として、互いにおおむね面対称をなして構成されている。言い換えると、一方の遠心圧縮機1は、他方の遠心圧縮機1に対して鏡像対象をなしている。
ただし、これら一対の遠心圧縮機1の各部における寸法は互いに異なっていてもよい。
増速伝達部200は、大径ギア103を有するとともに、外部の駆動源によって回転駆動される回転駆動軸102と、この回転駆動軸102及び回転軸2の一部を収容する収容部104と、を有している。回転駆動軸102の大径ギア103は、回転駆動軸102の軸線Oに直交する面内に延びる円盤状の歯車である。
高出力、高トルクを志向する場合には、このような歯車として、はすば歯車が好適に用いられる。この大径ギア103では、後述する遠心圧縮機1の回転軸2に設けられたピニオンギア3と噛み合うように歯のピッチ等が適宜に設定される。
さらに、このピニオンギア3の径寸法は、大径ギア103よりも小さく設定されている。したがって、ピニオンギア3を有する回転軸2の回転数は、大径ギア103を有する回転駆動軸102の回転数よりも大きくなる。
増速伝達部200の外殻をなす収容部104の内部には、これら回転駆動軸102、及び回転軸2を回転可能に支持するための軸受装置4が設けられている。軸受装置4に潤滑油を供給するための装置を別途設けてもよい。
以上のような構成により、回転駆動軸102の回転運動は、大径ギア103及びピニオンギア3を介して遠心圧縮機1の回転軸2に伝達される。これにより、一対の遠心圧縮機1が動作する。
続いて、本実施形態に係る遠心圧縮機1の構成について、図2を参照して説明する。なお、上述したように、互いに面対称をなすことを除いて、本実施形態のギアード遠心圧縮機100における一対の遠心圧縮機1はともに同等の構成を有していることから、以下の説明では代表的に一つの遠心圧縮機1についてのみ説明する。
図2は遠心圧縮機1の要部を拡大して示す図である。同図に示すように、遠心圧縮機1は、軸線Oに沿って延びる回転軸2と、この回転軸2に設けられたインペラ5と、インペラ5を外側から覆うケーシング6と、を備えている。
回転軸2は、軸線Oを中心として円柱状に形成された回転体であり、上述の増速伝達部200によって回転力を付与されて軸線O回りに回転する。
インペラ5は、この回転軸2の軸線O方向における延在中途に設けられた羽根車である。より詳細には、このインペラ5は、回転軸2の外周面から径方向外側に張り出す略円盤状のディスク7と、このディスク7における軸線O方向一方側の面に設けられた複数のブレード8と、これら複数のブレード8を軸線O方向一方側から覆うカバー9と、を備えている。
ディスク7は、回転軸2の外周面に形成された嵌合溝21に嵌合されるディスク支持部71と、このディスク支持部71から径方向外側に向かって板状に延びる円環状のディスク本体部72と、を有している。
ディスク支持部71は、軸線O方向の一方側から他方側に向かうに従って次第に径方向の内側から外側に向かって拡径している。ディスク本体部72は、このディスク支持部71の軸線O方向他方側における外周面から径方向外側に向かって張り出している。すなわち、ディスク本体部72は外形視で円環板状に形成されている。
さらに、これらディスク支持部71とディスク本体部72との接続部73は滑らかな曲面状に形成されている。このように構成されたディスク7の軸線O方向一方側の面はディスク表面7Aとされている。一方で、このディスク表面7Aとは反対側を向く面はおおむね平滑に形成されることでディスク背面7Bとされている。このディスク背面7Bは、軸線Oとおおむね直交する面上に延びている。
個々のブレード8は、上記のディスク表面7Aから延びる薄板状の翼部材である。詳しくは図示しないが、このブレード8は、軸線O方向から見てディスク7の径方向内側から外側に向かうに従って一方側に湾曲している。
さらに、ブレード8の高さ寸法、すなわちディスク表面7Aからの突出寸法は、ディスク支持部71からディスク本体部72に向かうに従って次第に減少している。換言すると、ブレード8における軸線O方向一方側を向く端縁、すなわちディスク7とは反対の側の端縁は、ディスク支持部71とディスク本体部72の湾曲形状におおむね対応するように湾曲している。
このように構成されたブレード8が、ディスク表面7A上で、軸線Oを中心として径方向外側に向かって放射状に複数配列されている。すなわち、隣接する一対のブレード8同士の間には周方向にわたって間隔が形成されている。
さらに、複数のブレード8のそれぞれの端縁(ディスク7とは反対の側の端縁)には、その延在寸法の全体にわたってカバー9が設けられている。言い換えると、複数のブレード8はこのカバー9によって軸線O方向の一方側から覆われている。上述のようにブレード8の端縁はディスク表面7Aの形状に対応するように湾曲していることから、カバー9は外形視でおおむね漏斗状をなしている。
さらに、軸線Oの径方向から見た場合、カバー9の内周面とディスク表面7Aとの間の離間寸法は、径方向内側から径方向外側に向かうに従って次第に減少している。なお、好ましくはこのカバー9は一の部材によって一体に形成される。このカバー9の外周面、すなわち軸線O方向一方側を向く面は、対向カバー面9Aとされている。
以上のように構成されたインペラ5では、カバー9の内周面とディスク表面7Aとによって囲まれるインペラ流路5Fが画成される。インペラ流路5Fは、その周方向の両側を、互いに隣り合う一対のブレード8によって仕切られている。インペラ流路5Fの軸線O方向一方側は、該軸線O方向一方側に向かって開口することで、インペラ吸気口51とされている。一方で、インペラ流路5Fにおけるインペラ吸気口51とは反対側の端部も同様に開口することでインペラ吐出口52とされている。
ケーシング6は、遠心圧縮機1の外殻の一部をなすとともに、上記のインペラ5にその内周面を対向させるようにしてこれを外側から覆っている。このケーシング6には、外部と連通することで作動流体としての空気を内部に取り込むための吸気流路80(吸気管80)が設けられている。吸気管80は、図1に示すように、軸線O方向の一方側から他方側に向かうに従って次第に縮径するコーン状の部材である。この吸気流路80を通じて流入した空気は、ケーシング6内部で上述のインペラ吸気口51を介してインペラ流路5Fに導かれる。
さらに、このケーシング6の内周面のうち、インペラ5における上述の対向カバー面9Aと間隔を空けて対向する面は、対向内周面6Aとされている。軸線O方向にインペラ5を挟んでこの対向内周面6Aと反対の側に位置する面は、ディスク背面7Bと間隔を空けて対向することで第二対向内周面6Bとされている。
これら対向内周面6Aと第二対向内周面6Bとによって囲まれた領域には、その径方向外側の端部から外部に向かって開口するディフューザ6Eが形成されている。このディフューザ6Eは排気流路90(排気流路90)と連通されている。図1に示すように、排気流路90は上述の吸気管80を外周側から囲みながら渦巻状に延びる管体である。この排気流路90を通じて、不図示の外部機器に高圧の空気が供給され、種々の利用に供される。
さらに、上記の対向内周面6Aは、おおむね軸線Oに沿って延びることで円筒状をなす円筒内周面61Aと、この円筒内周面61Aの軸線O方向他方側の端部に接続されるとともに、同じく他方側に向かうに従って径方向外側に向かって延びる拡径内周面62Aと、を有している。
加えて、このケーシング6の内周面のうち、上述の第二対向内周面6Bは、回転軸2の外周面とおおむね平行をなして平面状に延びている。この第二対向内周面6Bと回転軸2の外周面との間には、径方向に間隔が形成されている。この間隔は、上述の増速伝達部200における収容部104の内部と、軸シール部2Sを経て、連通されている。
軸シール部2Sは、ケーシング6の内周面のうち、回転軸2と直接的に対向する領域に設けられたシール部材である。この軸シール部2Sは、増速伝達部200の収容部104への空気の漏洩を低減するために設けられる。
以上のように構成されたケーシング6とインペラ5との間には、シール部10が設けられている。より詳細には、本実施形態に係るシール部10は、ケーシング6における対向内周面6Aのうち、拡径内周面62A上に設けられている。特に、この拡径内周面62A上にシール部10を設けるに当たっては、図2中の寸法線に示すように、軸線Oからシール部10に至るまでの径方向における離間寸法D2が、ディスクの径寸法D1の90%以下であることが望ましい。
続いて、シール部10の詳細な構成を、図3に基づいて説明する。同図に示すように、シール部10は、ケーシング6内部における拡径内周面62Aに沿って延びる略板状の基部11と、この基部11からインペラ5のカバー9に向かう方向に延びる複数のシールフィン12と、を有している。
シールフィン12は、基部11に接する側から先端部に向かうにしたがって次第に先細りするように形成されることで、断面視くさび型をなしている。さらに、本実施形態では、これら複数のシールフィン12は、基部11の表面上で互いに間隔を空けて配列されている。しかしながら、シールフィン12の態様はこれに限定されず、例えばシールフィン12同士が間隔をあけずに密接した状態で配列されてもよい。
このように構成されたシールフィン12の先端部は、対向するインペラ5の対向カバー面9Aとの間でわずかな間隙を形成している。この間隙が形成されることにより、回転状態のインペラ5がシールフィン12に当接する可能性を低減するとともに、十分なシール性能を発揮することができる。
以上のように構成された遠心圧縮機1、及びギアード遠心圧縮機100の動作について説明する。
まず、外部の駆動源によって、増速伝達部200の回転駆動軸102を回転駆動する。なお、このような駆動源としては、例えば電動機や蒸気タービン等が設計・仕様定格に応じて適宜に選択される。すなわち、これら電動機や蒸気タービンの出力軸を、回転駆動軸102に接続することにより、その回転運動を回転駆動軸102に伝達することができる。
回転駆動軸102が回転すると、この回転駆動軸102上に設けられた上述の大径ギア103も回転する。大径ギア103は遠心圧縮機1の回転軸2上に設けられたピニオンギア3と噛み合っている。これにより、回転駆動軸102の回転運動は、遠心圧縮機1の回転軸2に伝達され、回転駆動軸102の回転方向とは反対の方向に向かって回転軸2が回転を始める。
回転軸2が回転することにより、増速伝達部200に隣接して設けられた一対の遠心圧縮機1は駆動される。まず、回転軸2の回転に伴って、インペラ5がケーシング6の内部で回転する。上述のようにインペラ5における軸線O方向一方側には、空気を作動流体として取り入れるためのインペラ吸気口51が形成されている。インペラ5の回転数の上昇に伴って、空気がインペラ吸気口51を通じてインペラ流路5Fの内部に取り込まれる。
インペラ流路5Fの内部に取り込まれた空気は、インペラ5の回転運動によってインペラ流路5F内部を上述のインペラ吐出口52に向かって流れる間に、トルクが与えられるとともに、インペラ流路5Fによって圧縮されて高圧空気となる。この高圧空気は、インペラ流路5Fのインペラ吐出口52を経て、ディフューザ6Eに向かって流通する。ディフューザ6Eに流入した高圧空気は、同じくケーシング6に設けられた上述の排気流路90を通じて外部に導かれる。
ここで、上記のようにインペラ吐出口52、及びディフューザ6Eの近傍では、高圧空気が存在する一方で、ケーシング6の対向内周面6Aとカバー9の外周面(対向カバー面9A)とによって形成される間隙には、圧縮されていない空気が流通している。したがって、上記の高圧空気が、圧力差によってこの間隙の内部に流れ込む場合がある。
しかしながら、上述のように本実施形態に係る遠心圧縮機1では、対向内周面6Aにシール部10としての複数のシールフィン12が設けられていることから、高圧空気の流れをシールすることができる。すなわち、高圧空気が低圧側の領域に向かって逆流する可能性を低減することができる。
特に、本実施形態では、このシール部10は対向内周面6Aにおける拡径内周面62A上に設けられている。これにより、高圧空気がこのシール部10を超えて円筒内周面61A側に流入する可能性を低減することができる。
ここで、本実施形態と構成を違えて、シール部10を円筒内周面61A側に設けた場合、上記の高圧空気は、円筒内周面61Aを含む領域にまで到達してしまう。この場合、インペラ5に対してはカバー9の外周面を介して、高圧空気による圧力が働く。さらに、この高圧の空気は、ディスク背面7Bと、ケーシング6における第二対向内周面6Bとの間の間隙にも流入し得ることから、インペラ5に対しては軸線O方向の両側から高圧空気による圧縮力F1が加わる。
しかしながら、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、上記のように対向内周面6A上において、特に拡径内周面62Aにシール部10が設けられている。これにより、間隙の全域のうち、高圧空気が流入し得る領域の大きさを減少させることができる。すなわち、カバー9の外周面のうち、高圧空気による圧力を受ける領域の面積を小さくすることができる。これにより、インペラ5自体の構造強度を高めることなく、所期の圧縮効率を維持することができる。
一方で、インペラ5自身の構造強度を高めるべく、例えばブレード8の厚さを増加させたり、インペラ5ひとつ当たりのブレード8の数を増やしたりした場合、インペラ5内を流れる作動流体の圧力損失が大きくなる。すなわち、遠心圧縮機1としての圧縮効率が低下してしまう。しかしながら、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、インペラ5自体の構造強度を維持したままで、上記のような作用と効果を得ることができる。したがって、遠心圧縮機1の圧縮効率を十分に確保することができる。
さらに、上述のように、軸線Oを基準としてディスクの径寸法D1の90%以下の領域にシール部10を設けた場合、カバー9の外周面と対向内周面6Aとの間の空間は、シール部10を挟んで径方向外側の領域と、径方向内側の領域とに分割される。径方向外側の領域では高圧の流体が流通する一方で、径方向内側の領域では低圧の流体が流通する。これにより、高圧の流体によってカバー9の外周面に加えられる圧力分布を適正化することができる。
ところで、上記のように拡径内周面62A上にシール部10を設けた場合、カバー9の外周面に作用する圧力が減少する一方で、第二対向内周面6Bとディスク背面7Bとの間における圧力は高いままの状態となる。この圧力差によって、回転軸2及びインペラ5には、軸線O方向他方側から一方側に向かう方向(すなわち軸線Oに沿ってディスク7からカバー9に向かう方向)に、スラスト力F2が生じる。
しかしながら、上記したように、本実施形態に係るギアード遠心圧縮機100は、増速伝達部200(基準面CP)を挟んで互いに面対称をなす一対の遠心圧縮機1を有している。したがって、一対の遠心圧縮機1に同一のシール部10を設けた場合、個々の遠心圧縮機1における上記のスラスト力F2は、それぞれ軸線Oに沿って互いに離間する方向に向かって働く。これにより、スラスト力F2同士が相殺され、軸受装置4にかかるスラスト荷重を抑制することができる。
以上、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明した。しかしながら、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的位置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲は特に限定されず、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述の第一実施形態では、ギアード遠心圧縮機100の態様として、いわゆる1軸2段の構成を例に説明を行った。しかしながら、ギアード遠心圧縮機100の態様はこれに限定されず、設計や仕様に応じて2軸4段や、それ以上の軸数、段数を備えていてもよい。いずれの構成であっても、各段の遠心圧縮機1では、上記の実施形態における記載と同等の作用効果を得ることができる。
さらに、上述の実施形態では、シール部10として複数のシールフィン12を用いた例について説明した。しかしながら、シール部10の態様はこれに限定されず、流路中における流体のシールを志向したものである限りにおいて、いかなる構成を採用してもよい。
加えて、複数のシールフィン12を設ける場合であっても、これらシールフィン12の形状と寸法が互いに異なるように形成してもよい。具体的には、複数のシールフィン12のうち、一方側から他方側に向かうにしたがって、シールフィン12の寸法が減少、又は増減するように形成してもよい。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態について、図4を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同様の構成、部材については同一の符号を付した上で、詳細な説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、シール部10の態様が第一実施形態とは異なっている。すなわち、本実施形態におけるシール部10は、インペラ5におけるカバー9の外周面に設けられた複数のインペラ側フィン121によって構成されている。これらインペラ側フィン121はそれぞれ、カバー9の外周面から、間隔を空けて対向する対向内周面6A(拡径内周面62A)に向かって延びる薄板状をなしている。ここで、図4の例では、第一実施形態にて説明した基部11を介さずにインペラ側フィン121が形成されている。さらに、好ましくはインペラ側フィン121は、カバー9に対して一体に形成される。
これらインペラ側フィン121が設けられる位置は、上述の第一実施形態と同様に、軸線Oからインペラ側フィン121に至るまでの径方向における離間寸法D2が、ディスクの径寸法D1の90%以下であることが望ましい。
以上のような構成であっても、カバー9の外周面と拡径内周面62Aとの間における高圧流体の逆流を、複数のインペラ側フィン121によって十分に抑制することができる。これにより、遠心圧縮機1の構造強度を特別に補填することなく、十分な圧縮効率を確保することができる。
[第三実施形態]
次いで、本発明の第三実施形態について、図5を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同様の構成、部材については同一の符号を付した上で、詳細な説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、第一実施形態と同様のシール部10に加えて、ケーシング6の内周面における第二対向内周面6Bと、ディスク背面7Bとの間の間隙に、背面シール部101が設けられている。この背面シール部101は、第二対向内周面6Bに設けられた基部11と、基部11に設けられた複数のシールフィン12と、を有している。
上述したように、このように第二対向内周面6Bとディスク背面7Bとによって形成される間隙にも、ディフューザ6Eの近傍から高圧空気が逆流する可能性がある。特に、上述したギアード遠心圧縮機100では、増速伝達部200の収容部104が、ケーシング6の内部と連通された構成を採っている。この場合、比較的に低圧状態にある収容部104に向かって、上記の高圧空気が逆流する可能性がさらに高まる。
しかしながら、本実施形態のように、背面シール部101を設けることによって、逆流する高圧空気の流れをシールすることができる。これにより、高圧の空気によってディスク背面7B側からインペラ5に対して加えられる圧力を低減することができる。
したがって、インペラ5自身の構造強度を維持したままで、上記の各実施形態と同様の作用と効果を得ることができ、圧縮機の圧縮効率を十分に確保することができる。
なお、本実施形態では、背面シール部101として、第二対向内周面6Bに設けられた基部11と、基部11に設けられた複数のシールフィン12とによって構成した例について説明した。しかしながら、背面シール部101の態様はこれに限定されず、例えば図6に示すように、インペラ5のディスク背面7B上に複数のシールフィン12を一体に設けることで、背面シール部101としてもよい。
このような構成によれば、高圧の流体の逆流を、複数のシールフィン12によって十分に抑制することができる。これにより、遠心圧縮機1の構造強度を特別に補填することなく、十分な圧縮効率を確保することができる。
さらに、上記のようにフィンをインペラ5(ディスク背面7B)に対して一体に形成した場合には、インペラ5、及びケーシング6の製作に要する工数、及びコストを低減することができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について、図7を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同様の構成、部材については同一の符号を付した上で、詳細な説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、シール部10の態様が上述の各実施形態とは異なっている。すなわち、本実施形態における遠心圧縮機1では、上述の第二実施形態と同様のシール部10、言い換えるとカバー9の外周面上に設けられた複数のインペラ側フィン121に加えて、このインペラ側フィン121と対向する対向内周面6A上に、アブレイダブル部70が設けられている。
アブレイダブル部70は、例えばアルミニウムの微粉末を押し固めて成形することによって得られる、良好な被削性を有する材料である。すなわち、アブレイダブル部70は、他の部材と当接した場合に、容易に切削される性質を有すると共に、当接した部材に対しては摩耗等の影響を与えない性質を有している。
このような構成によれば、回転に伴う振動によって生じるインペラ5の変位や、インペラ5の加工誤差、インペラの軸線O方向への移動等によって、インペラ側フィン121の先端部が拡径内周面62Aに当接した場合であっても、被削性を有するアブレイダブル部70が切削されることで、インペラ側フィン121に摩耗を生じる可能性を低減することができる。これにより、インペラ側フィン121によるシール性を維持することができる。
なお、本実施形態では、アブレイダブル部70としてアルミニウムの微粉末を押し固めた素材を用いる例について説明した。しかしながら、アブレイダブル部70の素材、態様はこれに限定されず、良好な被削性を有する限りにおいて如何なる素材を用いてもよい。すなわち、インペラ5(カバー9)の素材よりも低い硬度を呈し、かつ被削性を有するものであれば、その態様は一意に限定されない。
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について、図8を参照して説明する。なお、上述の第一実施形態と同様の構成、部材については同一の符号を付した上で、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態に係る遠心圧縮機1では、主としてシール部10におけるシールフィン12の延びる方向が、上述の各実施形態とは異なっている。すなわち、本実施形態では、シール部10は、収容溝62B内に設けられており、シールフィン12はいずれも軸線Oの径方向内側に向かって延びている。
さらに、本実施形態ではインペラ5の対向カバー面9A上における、上記のシール部10と対応する位置に、突出部9Bが形成されている。この突出部9Bは、図8に示すように、対向カバー面9Aから、おおむね軸線O方向の一方側に向かって突出している。突出部9Bは、対向カバー面9Aの一部を底辺として、この底辺の法線方向に延びる、おおむね三角形の断面を有している。
この断面をなす2つの面のうち、特に軸線Oの径方向外側を向く面であるシール面9Cは、シール部10におけるシールフィン12の配列される方向とおおむね平行となるように形成されている。言い換えると、このシール面9Cは、軸線Oとおおむね平行に延びる面をなしている。さらに、このシール面9Cを含めて突出部9Bの一部は、上記の収容溝62B内にまで延びている。これにより、上記複数のシールフィン12の先端部は、このシール面9Cに対向することで、対向カバー面9Aと対向内周面6Aとの間をシールする。
上記のような構成によれば、シール部10のシールフィン12は、軸線O方向に配列されることから、回転軸2が軸線O方向に変位した場合であっても、シールフィン12の先端部と、これに対向するシール面9Cとの離間寸法を維持することができる。したがって、遠心圧縮機1の運転状況を問わず、対向内周面6Aと対向カバー面9Aとの間をシールすることができる。
1…遠心圧縮機 2…回転軸 2S…軸シール部 3…ピニオンギア 4…軸受装置 5…インペラ 6…ケーシング 7…ディスク 8…ブレード 9…カバー 10…シール部 11…基部 12…シールフィン 21…嵌合溝 51…インペラ吸気口 52…インペラ吐出口 5F…インペラ流路 6A…対向内周面 6B…第二対向内周面 6E…ディフューザ 7A…ディスク表面 7B…ディスク背面 9A…対向カバー面 9B…突出部 9C…シール面 61A…円筒内周面 62A…拡径内周面 62B…収容溝 70…アブレイダブル部 71…ディスク支持部 72…ディスク本体部 73…接続部 80…吸気流路 80…吸気管 90…排気流路 100…ギアード遠心圧縮機 101…増速伝達部200…背面シール部 102…回転駆動軸 103…大径ギア 104…収容部 121…インペラ側フィン CP…基準面 D1…ディスクの径寸法 D2…径方向における離間寸法 F1…圧縮力 F2…スラスト力 O…軸線

Claims (9)

  1. 軸線に沿って延びる回転軸と、
    前記回転軸に固定されて径方向外側に張り出すディスク、該ディスクの軸線方向一方側を向く面に周方向に間隔をあけて複数設けられたブレード、及び、該ブレードを軸線方向一方側から覆うカバーを有するインペラと、
    前記インペラにおける前記カバーの外周面に対向する対向内周面を有し、前記インペラを外側から覆うケーシングと、
    を備え、
    前記対向内周面は、
    前記軸線に沿って延びる円筒内周面と、
    該円筒内周面の軸線方向他方側に接続されて該他方側に向かうに従って径方向外側に向かって延びる拡径内周面と、を備え、
    前記拡径内周面と前記カバーの前記外周面との間をシールするシール部をさらに備える遠心圧縮機。
  2. 前記シール部は、前記拡径内周面に設けられて、該拡径内周面から前記インペラにおける前記カバーの外周面に向かう方向に延びる複数のシールフィンを有する請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記シール部は、前記拡径内周面に設けられて、該拡径内周面から軸線の径方向内側に向かって延びるとともに、軸線方向に配列された複数のシールフィンを有し、
    前記カバーの外周面における前記シール部と対応する位置には、該外周面から突出するとともに、軸線と平行に延びるシール面を有する突出部が形成され、
    前記シール面は、前記複数のシールフィンと対向する請求項1に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記シール部は、前記カバーにおける前記拡径内周面と対向する対向カバー面に設けられて、前記対向カバー面から前記拡径内周面に向かう方向に延びる複数のインペラ側フィンを有する請求項1に記載の遠心圧縮機。
  5. 前記拡径内周面に設けられて、前記インペラ側フィンの先端部と当接した場合に被削可能な材質で形成されたアブレイダブル部をさらに備える請求項4に記載の遠心圧縮機。
  6. 前記シール部は、前記軸線を基準として前記ディスクの径寸法の90%以下の領域に配置される請求項1から5のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
  7. 前記ディスクの軸線方向他方側を向く面と、前記ケーシングとの間をシールする背面シール部をさらに備える請求項1から6のいずれか一項に記載の遠心圧縮機。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載された前記遠心圧縮機と、
    外部の駆動源によって回転駆動される回転駆動軸と、該回転駆動軸を収容するとともに前記ケーシングの内部と連通された収容部と、を有し、前記回転駆動軸の回転を前記遠心圧縮機の前記回転軸に伝達する増速伝達部と、
    を備えるギアード遠心圧縮機。
  9. 前記増速伝達部を挟んで、前記遠心圧縮機の前記回転軸における反対側に配置され、前記軸線と直交する基準面を対象として面対称をなす他の遠心圧縮機を備える請求項8に記載のギアード遠心圧縮機。
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