JP2016145539A - Pump device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ポンプロータを回転させて流体を吐出するポンプ装置に関する。 The present invention relates to a pump device that discharges fluid by rotating a pump rotor.
流体を吐出するポンプ装置として、オイルポンプやウォータポンプ等がある。例えば、エンジンや変速機には、ポンプ装置として、潤滑用や制御用のオイルを吐出するオイルポンプが設けられている。また、エンジンには、ポンプ装置として、冷却水を吐出するウォータポンプが設けられている。 Examples of pump devices that discharge fluid include an oil pump and a water pump. For example, an engine or a transmission is provided with an oil pump that discharges oil for lubrication or control as a pump device. Further, the engine is provided with a water pump that discharges cooling water as a pump device.
これらのポンプ装置は、オイル漏れや水漏れを防止する観点から、オイルシール等のシール部材を備えることが多い。例えば、エンジン用のオイルポンプは、エンジンブロックの端面に装着されるポンプケースを有している。また、ポンプケース内に収容されるポンプロータには、エンジンのクランク軸が連結されている。このように、ポンプロータに連結されるクランク軸は、その先端部がエンジンブロックから外部に露出しており、クランク軸の先端部にはオイルシールが組み付けられている(特許文献1参照)。 These pump devices often include a sealing member such as an oil seal from the viewpoint of preventing oil leakage and water leakage. For example, an oil pump for an engine has a pump case attached to an end face of an engine block. The crankshaft of the engine is connected to the pump rotor housed in the pump case. As described above, the crankshaft connected to the pump rotor has its tip exposed to the outside from the engine block, and an oil seal is assembled to the tip of the crankshaft (see Patent Document 1).
ところで、特許文献1に記載されるように、ポンプロータとオイルシールとの間にはシール室が区画されており、ポンプロータの隙間から漏れたオイルはシール室に流入することになる。また、シール室に対してオイルが過度に流入すると、オイルシールからオイル漏れが生じてしまう虞がある。そこで、特許文献1に記載されるオイルポンプにおいては、クランク軸に嵌合するポンプロータの内周面に溝を形成し、溝を介してシール室からクランク室にオイルを排出している。
By the way, as described in
特許文献1に記載されるオイルポンプのように、ポンプロータに対して溝を形成した場合には、シール室内のオイルがポンプロータの側面から取り込まれることになる。しかしながら、回転するポンプロータの側面からオイルを取り込むことは困難であり、シール室内のオイルを積極的に排出することは困難であった。
When a groove is formed in the pump rotor as in the oil pump described in
本発明の目的は、シール部材からの流体の漏れを防止することにある。 An object of the present invention is to prevent leakage of fluid from a seal member.
本発明のポンプ装置は、ポンプロータを回転させて流体を吐出するポンプ装置であって、第1ケース部とこれに対向する第2ケース部とを備え、前記第1ケース部と前記第2ケース部との間に前記ポンプロータを収容するポンプケースと、前記第1ケース部と前記第2ケース部とを貫通し、前記ポンプロータに連結されるポンプ駆動軸と、前記ポンプ駆動軸が貫通する前記第1ケース部の貫通孔に設けられ、前記貫通孔と前記ポンプ駆動軸との隙間を閉塞するシール部材と、を有し、前記ポンプロータに嵌合する前記ポンプ駆動軸の嵌合軸部に、前記ポンプロータと前記嵌合軸部との間に連通流路を区画する流路溝を形成し、前記連通流路は、前記第1ケース部側に開口する第1開口端と前記第2ケース部側に開口する第2開口端とを備え、前記流路溝は、前記ポンプロータを越えて前記シール部材側に延びる。 The pump device according to the present invention is a pump device that rotates a pump rotor to discharge a fluid, and includes a first case portion and a second case portion facing the first case portion, and the first case portion and the second case. A pump case that accommodates the pump rotor between the first portion, the first case portion and the second case portion, and a pump drive shaft connected to the pump rotor, and the pump drive shaft passes therethrough A fitting shaft portion of the pump drive shaft that is provided in the through hole of the first case portion and has a seal member that closes a gap between the through hole and the pump drive shaft, and is fitted to the pump rotor. A channel groove for defining a communication channel is formed between the pump rotor and the fitting shaft portion, and the communication channel includes a first opening end that opens to the first case portion side and the first 2 with a second opening end that opens to the case part side, Kiryuromizo extends the sealing member side beyond the pump rotor.
本発明によれば、ポンプ駆動軸の嵌合軸部に形成される流路溝を、ポンプロータを越えてシール部材側に延ばすようにしたので、流体をシール部材側から積極的に排出することができる。これにより、シール部材からの流体漏れを防止することができる。 According to the present invention, since the flow path groove formed in the fitting shaft portion of the pump drive shaft extends to the seal member side beyond the pump rotor, the fluid is positively discharged from the seal member side. Can do. Thereby, fluid leakage from the seal member can be prevented.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は車両に搭載されるパワーユニット10の一例を示す概略図である。図1に示すパワーユニット10には、本発明の一実施の形態であるオイルポンプ(ポンプ装置)11が設けられている。図1に示すように、パワーユニット10は、エンジン12およびトランスミッション13を備えている。エンジン12を構成するエンジンブロック14には、クランク軸(ポンプ駆動軸)15が回転自在に支持されている。クランク軸15の一端部にはクランクプーリ16が連結されており、クランク軸15の他端部にはトルクコンバータ17が連結されている。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a
エンジンブロック14の端部には、クランク軸15によって駆動されるオイルポンプ11が設けられている。オイル(流体)を吐出するオイルポンプ11は、図示しない吸入ポートや吐出ポートが形成されるポンプケース20を有している。ポンプケース20は、エンジンブロック14に設けられるケース本体(第1ケース部)21と、ケース本体21に対向するケースカバー(第2ケース部)22とを備えている。ケース本体21とケースカバー22との間には、アウタロータ23およびインナロータ(ポンプロータ)24が回転自在に収容されている。また、ポンプケース20の中央には貫通孔21a,22aが形成されており、ポンプケース20の貫通孔21a,22aにはクランク軸15が収容されている。このように、ポンプケース20を貫通するクランク軸15には、ポンプケース20内のインナロータ24が連結されている。さらに、クランク軸15が貫通するケース本体21の貫通孔21aには、貫通孔21aとクランク軸15との隙間を閉塞するオイルシール(シール部材)25が設けられている。
An
図2は図1のA−A線に沿ってオイルポンプ11を示す断面図である。また、図3(a)は図2のA−A線に沿ってオイルポンプ11を示す断面図であり、図3(b)は図2のB−B線に沿ってオイルポンプ11を示す断面図である。さらに、図4(a)はオイルポンプ11の一部を示す分解斜視図であり、図4(b)はオイルポンプ11の一部を示す斜視図である。
FIG. 2 is a cross-sectional view showing the
図2および図3に示すように、ケース本体21にはロータ収容部26が形成されており、ロータ収容部26はケースカバー22によって閉塞される。ケース本体21のロータ収容部26には、アウタロータ23およびインナロータ24が回転自在に収容されている。環状のアウタロータ23には複数の内歯23aが形成されており、アウタロータ23に内接するインナロータ24には複数の外歯24aが形成されている。アウタロータ23の内歯23aとインナロータ24の外歯24aとは噛み合っており、インナロータ24と共にアウタロータ23を回転させることができる。アウタロータ23とインナロータ24との間には、複数のポンピングチャンバ27が区画されている。これらのポンピングチャンバ27は、アウタロータ23およびインナロータ24の回転に伴い、容積を変化させながら周方向に移動する。このように、ポンピングチャンバ27を周方向に移動させることにより、ポンプケース20の図示しない吸入ポートから吐出ポートにオイルが圧送される。
As shown in FIGS. 2 and 3, the case
前述したように、ケース本体21およびケースカバー22の中央に形成される貫通孔21a,22aには、クランク軸15が収容されている。このクランク軸15は、インナロータ24に嵌合する嵌合軸部30と、オイルシール25に接触するシール軸部31とを備えている。嵌合軸部30の外周部32は、互いに平行である一対の平面部32aと、これらの平面部32aを接続する円弧面部32bとを有している。また、インナロータ24に形成される嵌合孔33は、嵌合軸部30と同様に、互いに平行である一対の平面部33aと、これらの平面部33aを接続する円弧面部33bとを有している。このようなクランク軸15の嵌合軸部30とインナロータ24の嵌合孔33とを嵌合させることにより、クランク軸15とインナロータ24とを一体に回転させることができる。なお、クランク軸15の回転力は、平面部32a,33aを介してインナロータ24に伝達される。
As described above, the
図3(a)および(b)に示すように、ケース本体21には、インナロータ24の一方面34が摺動自在に接触しており、ケースカバー22には、インナロータ24の他方面35が摺動自在に接触している。また、ケース本体21の貫通孔21aには、オイルシール25が接触している。このように、ケース本体21がインナロータ24およびオイルシール25に対して接触するため、インナロータ24とオイルシール25との間にはシール室36が区画されている。すなわち、クランク軸15、インナロータ24、ケース本体21およびオイルシール25によって、オイルポンプ11にはシール室36が区画されている。なお、ポンピングチャンバ27内のオイルは、インナロータ24とケース本体21との隙間を通じてシール室36に漏れるが、シール室36から外部へのオイル漏れはオイルシール25によって防止される。
As shown in FIGS. 3A and 3B, the
図2〜図4に示すように、クランク軸15を構成する嵌合軸部30の円弧面部32bには、軸方向に延びる一対の流路溝40が形成されている。このように、嵌合軸部30に形成される流路溝40によって、インナロータ24と嵌合軸部30との間には連通流路41が区画されている。また、連通流路41は、インナロータ24の厚み方向の一方面34と他方面35とに開口している。つまり、連通流路41は、後述する図5に示されるように、ケース本体21側に開口する第1開口端42と、ケースカバー22側に開口する第2開口端43とを備えている。このように、インナロータ24と嵌合軸部30との間に区画される連通流路41を介して、オイルポンプ11のシール室36とエンジンブロック14内のクランク室44とは連通する。これにより、連通流路41を介してシール室36からクランク室44にオイルを排出することができ、シール室36内の過度な圧力上昇を防いでオイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。
As shown in FIGS. 2 to 4, a pair of
本発明の一実施の形態であるオイルポンプ11においては、オイルシール25からのオイル漏れをより効果的に防止するため、シール室36からオイルを積極的に排出する構造を有している。以下、シール室36からオイルを積極的に排出する構造について説明する。
The
図5(a)は図3(a)のクランク軸15およびインナロータ24を示す拡大図であり、図5(b)は図5(a)のB−B線に沿う断面図であり、図5(c)は図5(a)のC−C線に沿う断面図である。なお、図5(a)〜(c)には、矢印Rを用いてクランク軸15およびインナロータ24の回転方向を示している。
5 (a) is an enlarged view showing the
図5(a)〜(c)に示すように、嵌合軸部30に形成される流路溝40は、クランク軸15の中心軸CLに平行である流路底面45と、流路底面45に対してほぼ直交する流路壁面46とを有している。また、図5(a)に符号Xで示すように、嵌合軸部30の流路溝40は、インナロータ24を越えてオイルシール25側に延びて形成されている。つまり、図3(a)および(b)に示すように、インナロータ24の一方面34から流路溝40が突出するように、クランク軸15の嵌合軸部30には流路溝40が形成されている。すなわち、嵌合軸部30に形成される流路溝40の一部は、インナロータ24とオイルシール25との間に区画されるシール室36に配置されている。
As shown in FIGS. 5A to 5C, the
図5(a)に示すように、流路溝40は、ケース本体21側に位置する第1溝端部51と、ケースカバー22側に位置する第2溝端部52とを備えている。また、第1溝端部51は、クランク軸15の回転方向の前方に位置する前方端51fと、クランク軸15の回転方向の後方に位置する後方端51rとを有している。同様に、第2溝端部52は、クランク軸15の回転方向の前方に位置する前方端52fと、クランク軸15の回転方向の後方に位置する後方端52rとを有している。そして、第1溝端部51の後方端51rは、第2溝端部52の後方端52rよりも、クランク軸15の回転方向の前方に設けられる。すなわち、嵌合軸部30の流路溝40を構成する流路壁面(壁面)46は、クランク軸15の中心軸CLに対して傾斜している。換言すれば、流路溝40を構成する流路壁面46は、クランク軸15の軸方向に対して傾斜している。さらに、図5(b)および(c)に示すように、連通流路41の第2開口端43の流路断面積は、連通流路41の第1開口端42の流路断面積よりも、大きく形成されている。すなわち、連通流路41の流路断面積は、入口の第1開口端42から出口の第2開口端43に向けて拡大している。
As shown in FIG. 5A, the flow path groove 40 includes a first
前述したように、嵌合軸部30の流路溝40は、シール室36に突き出すように形成されている。これにより、シール室36から連通流路41内に多くのオイルを取り込むことが可能である。ここで、図6は連通流路41に取り込まれるオイルの流れを示すイメージ図である。図6には、矢印Rを用いてクランク軸15およびインナロータ24の回転方向を示し、矢印Fを用いてオイルの流れ方向を示している。図6に示すように、クランク軸15を回転させてオイルポンプ11を駆動する際には、回転する流路溝40の流路壁面46によってシール室36内のオイルが捉えられる。このように、流路壁面46によってシール室36内のオイルを捕捉することにより、シール室36から連通流路41に対してオイルを積極的に取り込むことができる。これにより、シール室36内の圧力上昇を抑制することができ、オイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。
As described above, the
また、流路溝40の流路壁面46は、クランク軸15の中心軸CLに対して傾斜している。これにより、流路壁面46に捉えられたオイルを、連通流路41の第1開口端42に向けて積極的に導くことができる。さらに、オイルを排出する連通流路41の流路断面積は、入口の第1開口端42から出口の第2開口端43に向けて拡大している。これにより、第2開口端43付近の圧力上昇を抑制することができ、連通流路41内でオイルを滞留させることなく、オイルをクランク室44側に排出することができる。
Further, the
このように、流路壁面46をクランク軸15の中心軸CLに対して傾斜させ、連通流路41の流路断面積を第1開口端42から第2開口端43に向けて拡大することにより、シール室36内の圧力上昇を抑制することができ、オイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。また、連通流路41を区画する流路溝40は、嵌合軸部30の平面部32aではなく円弧面部32bに形成されている。これにより、回転力を伝達する平面部32aの強度を低下させることなく、嵌合軸部30に流路溝40を形成することができる。
In this way, the
続いて、本発明の他の実施の形態であるオイルポンプ(ポンプ装置)60について説明する。 Subsequently, an oil pump (pump device) 60 according to another embodiment of the present invention will be described.
図7は図1のA−A線に沿ってオイルポンプ60を示す断面図である。図8(a)は図7のA−A線に沿ってオイルポンプ60を示す断面図であり、図8(b)は図7のB−B線に沿ってオイルポンプ60を示す断面図である。また、図9(a)はオイルポンプ60の一部を示す分解斜視図であり、図9(b)はオイルポンプ60の一部を示す斜視図である。さらに、図10は連通流路41に取り込まれるオイルの流れを示すイメージ図である。なお、図8および図10には、矢印Rを用いてクランク軸15およびインナロータ24の回転方向を示している。図10には、矢印Fを用いてオイルの流れ方向を示している。また、図7〜図10において、図2〜図6に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
FIG. 7 is a sectional view showing the
図7〜図9に示すように、クランク軸15の嵌合軸部30には流路溝40が形成されており、流路溝40の流路壁面46には板状のブレード部材61が固定されている。この場合には、ブレード部材61の表面63が、クランク軸15の中心軸CLに対して傾斜する壁面として機能することになる。また、図8(a)および図9(a)に符号Yで示すように、ブレード部材61の端部62は、オイルシール25に向けてシール室36に突き出すように、嵌合軸部30の端面から軸方向に突出している。すなわち、ブレード部材61の端部62は、嵌合軸部30から軸方向に突出する壁部として構成されている。このように、ブレード部材61の端部62を嵌合軸部30から軸方向に突出させることにより、シール室36から連通流路41内に多くのオイルを取り込むことができる。
As shown in FIGS. 7 to 9, a
すなわち、図10に示すように、クランク軸15を回転させてオイルポンプ60を駆動する際には、回転する流路溝40のブレード部材61およびその端部62によってシール室36内のオイルが捉えられる。このように、ブレード部材61によってシール室36内のオイルを捕捉することにより、シール室36から連通流路41に対してオイルを積極的に取り込むことができる。これにより、シール室36内の圧力上昇を抑制することができ、オイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。なお、図示する場合には、流路溝40に対してブレード部材61を固定することにより、嵌合軸部30から軸方向に突出する壁部を形成しているが、これに限られることはない。例えば、嵌合軸部30に切削加工を施すことにより、嵌合軸部30に流路溝40を形成するとともに、嵌合軸部30の端面から軸方向に突出する壁部を形成しても良い。
That is, as shown in FIG. 10, when the
続いて、本発明の他の実施の形態であるオイルポンプ(ポンプ装置)70について説明する。 Subsequently, an oil pump (pump device) 70 according to another embodiment of the present invention will be described.
図11は図1のB−B線に沿ってオイルポンプ70を示す断面図である。図12(a)は図11のA−A線に沿ってオイルポンプ70を示す断面図であり、図12(b)は図11のB−B線に沿ってオイルポンプ70を示す断面図である。また、図13はオイルポンプ70の一部を示す分解斜視図であり、図14は連通流路41に取り込まれるオイルの流れを示すイメージ図である。なお、図12および図14には、矢印Rを用いてクランク軸15およびインナロータ24の回転方向を示している。図14には、矢印Fを用いてオイルの流れ方向を示している。また、図11〜図14において、図2〜図6に示す部材と同様の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
FIG. 11 is a cross-sectional view showing the
図11および図13に示すように、クランク軸15の先端部には、クランクプーリ(ポンプ駆動軸)71が連結されている。クランクプーリ71は、インナロータ24に嵌合する嵌合軸部72と、オイルシール25に接触するシール軸部73とを備えている。嵌合軸部72の外周部74は、互いに平行である一対の平面部74aと、これらの平面部74aを接続する円弧面部74bとを有している。このクランクプーリ71の嵌合軸部72とインナロータ24の嵌合孔33とを嵌合させることにより、クランクプーリ71とインナロータ24とを一体に回転させることができる。なお、クランク軸15からクランクプーリ71に伝達される回転力は、平面部74aを介してクランクプーリ71からインナロータ24に伝達される。また、前述したオイルポンプ11,60と同様に、インナロータ24とオイルシール25との間にはシール室36が区画されている。すなわち、クランクプーリ71、インナロータ24、ケース本体21およびオイルシール25によって、オイルポンプ70にはシール室36が区画されている。
As shown in FIGS. 11 and 13, a crank pulley (pump drive shaft) 71 is connected to the tip of the
図11〜図13に示すように、クランクプーリ71の嵌合軸部72を構成する円弧面部74bには、軸方向に延びる一対の流路溝75が形成されている。このように、嵌合軸部72に形成される流路溝75によって、インナロータ24と嵌合軸部72との間には連通流路76が区画されている。また、連通流路76は、インナロータ24の厚み方向の一方面34と他方面35とに開口している。つまり、連通流路76は、後述する図15に示されるように、ケース本体21側に開口する第1開口端81と、ケースカバー22側に開口する第2開口端82とを備えている。このように、インナロータ24と嵌合軸部72との間に区画される連通流路76を介して、オイルポンプ11のシール室36とエンジンブロック14内のクランク室44とは連通する。
As shown in FIGS. 11 to 13, a pair of
また、嵌合軸部72に形成される流路溝75は、クランクプーリ71の中心軸CLに平行である流路底面83と、流路底面83に対してほぼ直交する流路壁面84とを有している。さらに、図12(b)および図13に符号Zで示すように、嵌合軸部72の流路溝75は、インナロータ24を越えてオイルシール25側に延びて形成されている。つまり、インナロータ24の一方面34から流路溝75が突出するように、クランク軸15の嵌合軸部72には流路溝75が形成されている。さらに、流路溝75の流路壁面84にはフィン部85を備えたブレード部材86が固定されている。ブレード部材86のフィン部85は、シール室36に迫り出すように、嵌合軸部72の外周面から径方向に突出している。すなわち、ブレード部材86のフィン部85は、嵌合軸部72から径方向に突出する壁部として構成されている。このように、フィン部85を嵌合軸部72から径方向に突出させることにより、フィン部85の大型化を達成することができ、フィン部85によってシール室36から連通流路76内に多くのオイルを取り込むことができる。
The
前述したオイルポンプ11,60のように、流路溝40を備えた嵌合軸部30をクランク軸15に形成した場合には、嵌合軸部30をケースカバー22側からインナロータ24に挿入する必要がある。すなわち、インナロータ24の嵌合孔33の内径寸法によって嵌合軸部30の外径寸法が制限されるため、嵌合軸部30から径方向にフィン部85等の壁部を突出させることが困難であった。これに対し、本実施の形態のオイルポンプ70においては、流路溝75を備えた嵌合軸部72をクランクプーリ71に形成したので、嵌合軸部72をケース本体21側つまりオイルシール25側からインナロータ24に挿入することができる。これにより、インナロータ24の嵌合孔33の内径寸法によって制限されることなく、嵌合軸部72に対して径方向に突出するフィン部85を形成することができ、オイルを捕捉するフィン部85の大型化を達成することができる。
When the
図14に示すように、クランクプーリ71を回転させてオイルポンプ11を駆動する際には、クランクプーリ71と共に回転するブレード部材86のフィン部85によってシール室36内のオイルが捉えられる。このように、大型のフィン部85によってオイルを捉えることにより、シール室36から連通流路76にオイルを積極的に取り込むことができる。これにより、シール室36内の圧力上昇を抑制することができ、オイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。また、図11の拡大部分に示すように、フィン部85は回転方向に凹形状となる湾曲面を備えている。これにより、フィン部85によって捉えたオイルの多くを連通流路76に送り込むことができ、シール室36からクランク室44に対して積極的にオイルを排出することができる。なお、図示する場合には、流路溝75に対してブレード部材86を固定することにより、嵌合軸部72から径方向に突出する壁部を形成しているが、これに限られることはない。例えば、嵌合軸部72に切削加工を施すことにより、嵌合軸部72に流路溝75を形成するとともに、嵌合軸部72の外周面から径方向に突出する壁部を形成しても良い。
As shown in FIG. 14, when the
図15(a)は図12(a)のクランクプーリ71およびインナロータ24を示す拡大図であり、図15(b)は図15(a)のB−B線に沿う断面図であり、図15(c)は図15(a)のC−C線に沿う断面図である。なお、図15(a)〜(c)には、矢印Rを用いてクランクプーリ71およびインナロータ24の回転方向を示している。
15 (a) is an enlarged view showing the
図15(a)〜(c)に示すように、クランクプーリ71に形成される流路溝75は、前述したクランク軸15に形成される流路溝40と同様の形状を有している。すなわち、流路溝75は、ケース本体21側に位置する第1溝端部91と、ケースカバー22側に位置する第2溝端部92とを備えている。また、第1溝端部91は、クランクプーリ71の回転方向の前方に位置する前方端91fと、クランクプーリ71の回転方向の後方に位置する後方端91rとを有している。同様に、第2溝端部92は、クランクプーリ71の回転方向の前方に位置する前方端92fと、クランクプーリ71の回転方向の後方に位置する後方端92rとを有している。そして、第1溝端部91の後方端91rは、第2溝端部92の後方端92rよりも、クランクプーリ71の回転方向の前方に設けられる。すなわち、嵌合軸部72の流路溝75を構成する流路壁面84は、クランクプーリ71の中心軸CLに対して傾斜している。換言すれば、流路溝75を構成する流路壁面84は、クランクプーリ71の軸方向に対して傾斜している。また、流路壁面84にはブレード部材86が固定されることから、オイルポンプ70においては、ブレード部材86の表面87が、クランクプーリ71の中心軸CLに対して傾斜する壁面として機能している。さらに、連通流路76の第2開口端82の流路断面積は、連通流路76の第1開口端81の流路断面積よりも、大きく形成されている。すなわち、連通流路76の流路断面積は、入口の第1開口端81から出口の第2開口端82に向けて拡大している。
As shown in FIGS. 15A to 15C, the
このように、ブレード部材86の表面87をクランクプーリ71の中心軸CLに対して傾斜させ、連通流路76の流路断面積を第1開口端81から第2開口端82に向けて拡大することにより、シール室36内の圧力上昇を抑制することができ、オイルシール25からのオイル漏れを防止することができる。また、連通流路76を区画する流路溝75は、嵌合軸部72の平面部74aではなく円弧面部74bに形成されている。これにより、回転力を伝達する平面部74aの強度を低下させることなく、嵌合軸部72に流路溝75を形成することができる。
In this way, the
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、前述の説明では、オイル(流体)を吐出するオイルポンプ11,60,70に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、冷却水等の水(流体)を吐出するウォータポンプに本発明を適用しても良い。また、前述の説明では、エンジン12に設けられるオイルポンプ11,60,70に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、トランスミッション等の他の装置に設けられるオイルポンプに本発明を適用しても良い。また、図示する場合には、アウタロータ23とインナロータ24とを備えた内接型のオイルポンプ11,60,70に本発明を適用しているが、これに限られることはなく、外接型のオイルポンプやウォータポンプに本発明を適用しても良い。
It goes without saying that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. For example, in the above description, the present invention is applied to the oil pumps 11, 60, and 70 that discharge oil (fluid). However, the present invention is not limited to this, and water (fluid) such as cooling water is discharged. The present invention may be applied to a water pump. In the above description, the present invention is applied to the oil pumps 11, 60, 70 provided in the
前述の説明では、クランク軸15やクランクプーリ71の嵌合軸部30,72に対し、一対の流路溝40,75を形成しているが、これに限られることはなく、嵌合軸部30,72に1つの流路溝40,75を形成しても良く、嵌合軸部30,72に2つ以上の流路溝40,75を形成しても良い。また、図8(a)に符号Yで示すように、ブレード部材61の端部62は平板状に形成されているが、これに限られることはなく、ブレード部材61の端部62を湾曲させても良い。また、図13に符号Zで示すように、ブレード部材86のフィン部85は湾曲しているが、これに限られることはなく、フィン部85を平板状に形成しても良い。また、前述の説明では、嵌合軸部30,72に一対の平面部32a,74aを形成しているが、これに限られることはなく、嵌合軸部30,72に1つの平面部32a,74aを形成しても良い。また、インナロータ24と、クランク軸15やクランクプーリ71とは、スプライン結合を用いて連結しても良く、キー結合を用いて連結しても良い。
In the above description, the pair of
11 オイルポンプ(ポンプ装置)
12 エンジン
15 クランク軸(ポンプ駆動軸)
20 ポンプケース
21 ケース本体(第1ケース部)
21a 貫通孔
22 ケースカバー(第2ケース部)
23 アウタロータ
24 インナロータ(ポンプロータ)
25 オイルシール(シール部材)
30 嵌合軸部
32 外周部
32a 平面部
32b 円弧面部
40 流路溝
41 連通流路
42 第1開口端
43 第2開口端
45 流路底面
46 流路壁面(壁面)
51 第1溝端部
51r 後方端
52 第2溝端部
52r 後方端
60 オイルポンプ(ポンプ装置)
61 ブレード部材
62 端部(壁部)
63 表面(壁面)
70 オイルポンプ(ポンプ装置)
71 クランクプーリ(ポンプ駆動軸)
72 嵌合軸部
74 外周部
74a 平面部
74b 円弧面部
75 流路溝
76 連通流路
81 第1開口端
82 第2開口端
85 フィン部(壁部)
87 表面(壁面)
91 第1溝端部
91r 後方端
92 第2溝端部
92r 後方端
11 Oil pump (pump device)
12
20
21a Through
23
25 Oil seal (seal member)
30
51 First
61
63 Surface (wall surface)
70 Oil pump (pump device)
71 Crank pulley (pump drive shaft)
72
87 Surface (wall surface)
91 First
Claims (9)
第1ケース部とこれに対向する第2ケース部とを備え、前記第1ケース部と前記第2ケース部との間に前記ポンプロータを収容するポンプケースと、
前記第1ケース部と前記第2ケース部とを貫通し、前記ポンプロータに連結されるポンプ駆動軸と、
前記ポンプ駆動軸が貫通する前記第1ケース部の貫通孔に設けられ、前記貫通孔と前記ポンプ駆動軸との隙間を閉塞するシール部材と、
を有し、
前記ポンプロータに嵌合する前記ポンプ駆動軸の嵌合軸部に、前記ポンプロータと前記嵌合軸部との間に連通流路を区画する流路溝を形成し、
前記連通流路は、前記第1ケース部側に開口する第1開口端と前記第2ケース部側に開口する第2開口端とを備え、
前記流路溝は、前記ポンプロータを越えて前記シール部材側に延びる、ポンプ装置。 A pump device that discharges fluid by rotating a pump rotor,
A pump case including a first case portion and a second case portion facing the first case portion, and housing the pump rotor between the first case portion and the second case portion;
A pump drive shaft passing through the first case portion and the second case portion and connected to the pump rotor;
A seal member provided in a through hole of the first case portion through which the pump drive shaft passes, and closing a gap between the through hole and the pump drive shaft;
Have
On the fitting shaft portion of the pump drive shaft that fits into the pump rotor, a channel groove that defines a communication channel is formed between the pump rotor and the fitting shaft portion,
The communication channel includes a first opening end that opens to the first case portion side and a second opening end that opens to the second case portion side,
The flow path groove extends to the seal member side beyond the pump rotor.
前記嵌合軸部の外周部は、平面部と円弧面部とによって構成され、
前記流路溝は、前記円弧面部に形成される、ポンプ装置。 The pump device according to claim 1, wherein
The outer peripheral part of the fitting shaft part is constituted by a flat part and an arcuate surface part,
The said flow-path groove | channel is a pump apparatus formed in the said circular arc surface part.
前記第2開口端の流路断面積は、前記第1開口端の流路断面積よりも大きい、ポンプ装置。 The pump device according to claim 1 or 2,
The flow path cross-sectional area of the second opening end is larger than the flow path cross-sectional area of the first opening end.
前記流路溝は、前記ポンプ駆動軸の中心軸に対して傾斜する壁面を備える、ポンプ装置。 In the pump device according to any one of claims 1 to 3,
The said flow-path groove | channel is a pump apparatus provided with the wall surface which inclines with respect to the central axis of the said pump drive shaft.
前記流路溝は、前記第1ケース部側に位置する第1溝端部と、前記第2ケース部側に位置する第2溝端部とを備え、
前記第1溝端部は、前記ポンプ駆動軸の回転方向の後方に位置する後方端を備え、
前記第2溝端部は、前記ポンプ駆動軸の回転方向の後方に位置する後方端を備え、
前記第1溝端部の後方端は、前記第2溝端部の後方端よりも、前記ポンプ駆動軸の回転方向の前方に設けられる、ポンプ装置。 In the pump device according to any one of claims 1 to 4,
The flow path groove includes a first groove end portion located on the first case portion side and a second groove end portion located on the second case portion side,
The first groove end includes a rear end located rearward in the rotational direction of the pump drive shaft,
The second groove end includes a rear end located rearward in the rotational direction of the pump drive shaft,
The pump device, wherein a rear end of the first groove end portion is provided in front of a rotation direction of the pump drive shaft with respect to a rear end of the second groove end portion.
前記流路溝に、前記嵌合軸部から軸方向に突出する壁部を設ける、ポンプ装置。 The pump device according to any one of claims 1 to 5,
A pump device, wherein the channel groove is provided with a wall portion protruding in the axial direction from the fitting shaft portion.
前記流路溝に、前記嵌合軸部から径方向に突出する壁部を設ける、ポンプ装置。 The pump device according to any one of claims 1 to 5,
A pump device, wherein a wall portion that projects radially from the fitting shaft portion is provided in the flow channel groove.
前記ポンプ駆動軸は、エンジンのクランク軸、または前記クランク軸に取り付けられるクランクプーリである、ポンプ装置。 In the pump device according to any one of claims 1 to 7,
The pump device, wherein the pump drive shaft is an engine crankshaft or a crank pulley attached to the crankshaft.
前記ポンプロータは、環状のアウタロータに内接するインナロータである、ポンプ装置。 In the pump device according to any one of claims 1 to 8,
The pump device, wherein the pump rotor is an inner rotor inscribed in an annular outer rotor.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015022355A JP2016145539A (en) | 2015-02-06 | 2015-02-06 | Pump device |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021085405A (en) * | 2019-11-29 | 2021-06-03 | 株式会社アイシン | Oil pump |
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2015
- 2015-02-06 JP JP2015022355A patent/JP2016145539A/en active Pending
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