JP2016143034A - 立体模型及び立体模型の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】器官に相当する部分と器官の内部空間に存在する異物に相当する部分とを区別できる立体模型を提供する。
【解決手段】立体模型1Aは、器官立体形状部1aと、第1異物立体形状部1bとを備える。器官立体形状部1aは、管状の器官100aを表す器官三次元画像データBDを参照しており、器官100aを表す。第1異物立体形状部1bは、器官100aの内部空間に存在する第1異物100bを表す第1異物三次元画像データDD1を参照しており、第1異物100bを表す。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体模型及び立体模型の製造方法に関する。
特許文献1には、血管の三次元模型が記載されている。この三次元模型は、画像診断装置で撮影された患者の血管の断層画像データを参照して、粉体積層RP(Rapid Prototyping)造形装置によって作製される。
特開2003−241647号公報
しかしながら、特許文献1に記載された三次元模型では、血管(器官)に相当する部分と血管の内腔(内部空間)に存在する異物(例えば、プラーク)に相当する部分とを区別できない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、器官に相当する部分と器官の内部空間に存在する異物に相当する部分とを区別できる立体模型及び立体模型の製造方法を提供することにある。
本発明の第1の観点によれば、立体模型は、器官立体形状部と、第1異物立体形状部とを備える。器官立体形状部は、管状又は袋状の器官を表す器官三次元画像データを参照しており、前記器官を表す。第1異物立体形状部は、前記器官の内部空間に存在する第1異物を表す第1異物三次元画像データを参照しており、前記第1異物を表す。
本発明の立体模型において、前記器官三次元画像データは、前記器官の複数の平行な断面形状を表す複数の器官断面データを含むことが好ましい。前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物の複数の平行な断面形状を表す複数の第1異物断面データを含むことが好ましい。
本発明の立体模型において、前記器官三次元画像データは、前記器官としての血管を表し、前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物としてのプラークを表すことが好ましい。
本発明の立体模型は、第2異物立体形状部をさらに備えることが好ましい。第2異物立体形状部は、前記器官の内部空間に存在する前記第1異物と異なる第2異物を表す第2異物三次元画像データを参照しており、前記第2異物を表す。
本発明の立体模型において、前記第1異物立体形状部の色彩と前記第2異物立体形状部の色彩とは異なり、及び/又は前記第1異物立体形状部の素材と前記第2異物立体形状部の素材とは異なることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、立体模型の製造方法は、データ準備工程と、立体形成工程とを含む。データ準備工程では、管状又は袋状の器官を表す器官三次元画像データと、前記器官の内部空間に存在する第1異物を表す第1異物三次元画像データとを準備する。立体形成工程では、前記器官三次元画像データを参照して前記器官を表す器官立体形状部を形成するとともに、前記第1異物三次元画像データを参照して前記第1異物を表す第1異物立体形状部を形成する。
本発明の製造方法において、前記立体形成工程は、前記器官三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記器官を表す器官立体モデルを造形する工程と、前記器官立体モデルを型として使用して、又は前記器官立体モデルから作製された型を使用して、前記器官を表す前記器官立体形状部を作製する工程と、前記第1異物三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記第1異物を表す第1異物立体モデルを造形する工程と、前記第1異物立体モデルを型として使用して、又は前記第1異物立体モデルから作製された型を使用して、前記第1異物を表す前記第1異物立体形状部を作製する工程とを含むことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記立体形成工程は、前記器官三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記器官を表す前記器官立体形状部を造形する工程と、前記第1異物三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記第1異物を表す前記第1異物立体形状部を造形する工程とを含むことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記器官立体形状部を造形する前記工程と前記第1異物立体形状部を造形する前記工程とは、並行して実行されることが好ましい。
本発明の製造方法において、前記立体形成工程は、前記器官立体形状部の内部空間に前記第1異物立体形状部を配置する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記データ準備工程は、前記器官と前記第1異物と含む対象物を表す対象物三次元画像データから、前記対象物の複数の平行な断面形状を表す複数の対象物断面データを抽出する工程と、前記複数の対象物断面データの各々と前記器官の予め用意された情報とを参照して、前記複数の対象物断面データの各々において、前記第1異物の断面形状を推測し、前記第1異物の断面形状を表す第1異物断面データと前記器官の断面形状を表す器官断面データとを識別する工程と、前記複数の対象物断面データの各々から、前記器官断面データと前記第1異物断面データとを抽出する工程とを含むことが好ましい。前記複数の器官断面データは、前記器官三次元画像データを構成し、前記複数の第1異物断面データは、前記第1異物三次元画像データを構成する。
本発明の製造方法において、前記予め用意された情報は、前記器官の形状の情報及び/又は壁厚の情報を含むことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記器官三次元画像データは、前記器官としての血管を表し、前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物としてのプラークを表すことが好ましい。
本発明の製造方法において、前記データ準備工程では、前記器官の内部空間に存在する前記第1異物と異なる第2異物を表す第2異物三次元画像データをさらに準備することが好ましい。前記立体形成工程では、前記第2異物三次元画像データを参照して前記第2異物を表す第2異物立体形状部をさらに形成することが好ましい。
本発明の製造方法において、前記立体形成工程では、前記第1異物立体形状部の色彩と前記第2異物立体形状部の色彩とが異なるように、及び/又は前記第1異物立体形状部の素材と前記第2異物立体形状部の素材とが異なるように、前記第1異物立体形状部及び前記第2異物立体形状部を形成することが好ましい。
本発明によれば、器官に相当する部分と器官の内部空間に存在する異物に相当する部分とを区別できる。
本発明の実施形態1に係る立体模型を示す図である。 (a)本発明の実施形態1に係る立体模型を示す図である。(b)本発明の実施形態1に係る立体模型の対象物を示す図である。 本発明の実施形態1に係る立体模型の詳細を示す図である。 本発明の実施形態1に係るデータ群を示す図である。 本発明の実施形態1に係る立体模型を製造する製造システムを示す図である。 本発明の実施形態1に係る立体模型の製造方法を示すフローチャートである。 (a)図6の工程S3で実行されるデータ生成処理を示すフローチャートである。(b)図3の対象物の断面形状に対応する画像を示す図である。 図6の工程S5で実行される第1例に係る立体形成処理を示すフローチャートである。 図6の工程S5で実行される第2例に係る立体形成処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る立体模型を示す図である。 (a)本発明の実施形態2に係る立体模型を示す図である。(b)本発明の実施形態2に係る立体模型の対象物を示す図である。 本発明の実施形態2に係る立体模型の詳細を示す図である。 本発明の実施形態2に係るデータ群を示す図である。 本発明の実施形態2に係る立体模型の製造方法を示すフローチャートである。 (a)図14の工程S53で実行されるデータ生成処理を示すフローチャートである。(b)図12の対象物の断面形状に対応する画像を示す図である。 図14の工程S55で実行される第1例に係る立体形成処理を示すフローチャートである。 図14の工程S55で実行される第2例に係る立体形成処理を示すフローチャートである。 (a)(b)本発明の実施例1に係る立体模型を示す図である。 (a)(b)本発明の実施例2に係る立体模型を示す図である。 本発明の実施例2に係る立体模型と器官立体形状部とを示す図である。 本発明の実施例3に係る立体模型を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
(実施形態1)
図1及び図2(a)は、本発明の実施形態1に係る立体模型1Aを示す図である。図2(b)は、立体模型1Aの対象物100Aを示す図である。図1、図2(a)、及び図2(b)に示すように、立体模型1Aは、対象物100Aを表す立体物である。立体模型1Aは、器官立体形状部1aと、複数の第1異物立体形状部1bとを備える。対象物100Aは、管状の器官100aと、器官100aの内部空間に存在する第1異物100bとを含む。
器官立体形状部1aは、人間の管状の器官100aを表す立体物であり、管状である。実施形態1では、管状の器官100aは血管である。器官立体形状部1aは、軟性の透明な樹脂により形成される。従って、第1異物立体形状部1bを容易に視認できる。
複数の第1異物立体形状部1bの各々は、器官100aの内部空間に存在する第1異物100bを表す立体物であり、塊状である。第1異物立体形状部1bは、器官立体形状部1aの内部空間に配置され、軟性又は硬性の非透明な有色の樹脂により形成される。第1異物100bは、血管の内腔に蓄積した蓄積物、又は血管の内壁から内腔側に突出する隆起物である。第1異物100bは、例えば、病変部、つまり、異常な病態で生じた構造物である。実施形態1では、第1異物100bはプラークである。プラークは、例えば、動脈硬化を引き起こす一因であり、血管壁内(内膜下)にコレステロール及び/又は様々な細胞が蓄積して肥厚することにより内腔側に突出している隆起物である。プラークは、例えば、脂質、カルシウム、及び細胞のうちの1以上を含む。実施形態1では、立体模型1Aは動脈硬化モデルとして機能する。
なお、立体模型1Aは、単数の第1異物立体形状部1bを備えていてもよい。以下、立体模型1Aが単数の第1異物立体形状部1bを備える例を説明する。
図3は、立体模型1Aの詳細を示す図である。図4は、図3のデータ群DGを示す図である。図3及び図4に示すように、器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bはデータ群DGを参照して形成されている。データ群DGは、対象物三次元画像データAD、器官三次元画像データBD、及び第1異物三次元画像データDD1を含む。
対象物三次元画像データADは、対象物100Aを表す三次元画像データである。実施形態1では、対象物三次元画像データADを生成するために、画像診断装置200aが利用される。画像診断装置200aは、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置である。実施形態1では、画像診断装置200aは、MRI装置の一種であるMRA(Magnetic Resonance Angiography)装置である。
画像診断装置200aは、対象物100Aを撮影し、対象物三次元画像データADを生成する。対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBD及び第1異物三次元画像データDD1が生成される。
器官三次元画像データBDは、器官100aの複数の平行な断面形状を表す複数の器官断面データCDを含み、器官100aを表す。器官立体形状部1aは器官三次元画像データBDを参照して形成されている。
第1異物三次元画像データDD1は、第1異物100bの複数の平行な断面形状を表す複数の第1異物断面データED1を含み、第1異物100bを表す。第1異物立体形状部1bは第1異物三次元画像データDD1を参照して形成されている。
以上、図1〜図4を参照して説明したように、実施形態1によれば、立体模型1Aは、器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bを備えている。従って、立体模型1Aにおいて、器官100aに相当する部分と第1異物100bに相当する部分とを区別できる。つまり、精密な立体模型1Aを提供できる。
器官100aに相当する部分と第1異物100bに相当する部分とを区別できるため、例えば、医療従事者又は教育従事者は、立体模型1Aを次のように活用できる。
医療従事者は、画像診断装置200aによって、対象物100Aとしての被検者(例えば、患者)の対象部位(例えば、患部)を撮影し、対象部位を表す立体模型1Aを作製する。そして、医療従事者は、被験者に、立体模型1Aを見せたり、立体模型1Bを触らせたりして、対象部位の状態を実感させることができる。被験者は対象部位の状態を実感できるため、被験者に対して、病気の予防、改善、又は療養のための対策を実行する動機付けを与えることができる。
また、医療従事者は、画像診断装置200aによって、対象物100Aとしての被検者の対象部位を手術前後又は治療前後で撮影し、手術前後の対象部位を表す立体模型1A又は治療前後の対象部位を表す立体模型1Aを作製する。そして、医療従事者は、手術前後の立体模型1Aを比較しながら、手術及びその結果の説明をしたり、治療前後の立体模型1Aを比較しながら、治療及びその結果の説明をしたりすることによって、被験者の理解を促進できる。
さらに、医療従事者又は教育従事者は、患者又は学生に第1異物100bとしての病変部を説明するツールとして、立体模型1Aを有効に活用できる。さらに、医療従事者は、手術前後の立体模型1Aを比較して、手術の効果を把握するために立体模型1Aを利用でき、また、治療前後の立体模型1Aを比較して、治療の効果を把握するために立体模型1Aを利用できる。さらに、医療従事者は、手術方針又は治療方針を選択する場合にも、立体模型1Aを有効に活用できる。
また、実施形態1によれば、立体模型1Aは、複数の器官断面データCD及び複数の第1異物断面データED1を参照して形成されている。従って、積層造形法を用いる立体物造形装置(例えば、3Dプリンター)を用いて立体模型1Aを容易に作製できる。
さらに、実施形態1によれば、立体模型1Aの器官立体形状部1aは血管を表し、第1異物立体形状部1bはプラークを表している。従って、血管の疾病のモデル(例えば、動脈硬化モデル)として立体模型1Aを有効に活用できる。
次に、図3〜図9を参照して、立体模型1Aを製造する製造システム200及び立体模型1Aの製造方法について説明する。図5は、本発明の実施形態1に係る製造システム200を示す図である。製造システム200は、画像診断装置200a、データ生成装置200b、及び立体物造形装置200cを備え、立体模型1Aを製造する。データ生成装置200bは、コンピューターであり、単体のコンピューターであってもよいし、画像診断装置200aのコンピューターであってもよい。立体物造形装置200cは、積層造形法を使用して立体物を造形する。積層造形法は、例えば、光造形法、粉末積層法、熱溶解積層法、インクジェット法、又はシート積層法であるが、特に限定されない。立体物造形装置200cは、例えば、粉体積層RP造形装置である。
図6は、本発明の実施形態1に係る製造方法を示すフローチャートである。図5及び図6に示すように、製造システム200は、工程S1〜工程S5を含む製造方法を実行して、立体模型1Aを製造する。
工程S1(撮影工程)において、画像診断装置200aは撮影処理を実行する。具体的には、画像診断装置200aは、対象物100Aを撮影して、対象物三次元画像データADを生成する。つまり、画像診断装置200aは、対象物100Aを撮影して、対象物三次元画像データADを準備する。
工程S3(データ準備工程としてのデータ生成工程)において、データ生成装置200bはデータ準備処理としてのデータ生成処理を実行する。具体的には、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBDと、第1異物三次元画像データDD1とを生成する。つまり、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBDと、第1異物三次元画像データDD1とを準備する。
工程S5(立体形成工程)において、立体物造形装置200c及び作業者、又は立体物造形装置200cは、立体形成処理を実行する。具体的には、立体物造形装置200c及び作業者、又は立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して器官立体形状部1aを形成するとともに、第1異物三次元画像データDD1を参照して第1異物立体形状部1bを形成する。
図5及び図7を参照して、図6の工程S3で実行されるデータ生成処理について説明する。図7(a)は、工程S3を示すフローチャートである。工程S3は、工程S11〜工程S15を含む。
図5及び図7(a)に示すように、工程S11において、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADから、対象物100Aの複数の平行な断面形状を表す複数の対象物断面データを抽出する。
工程S13において、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々と器官100aの予め用意された情報とを参照して、複数の対象物断面データの各々において、第1異物100bの断面形状を推測する。器官100aの予め用意された情報は、器官100aの形状の情報及び/又は壁厚の情報を含む。
そして、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々において、第1異物100bの推測された断面形状を参照して、第1異物100bの断面形状を表す第1異物断面データED1と器官100aの断面形状を表す器官断面データCDとを識別する。
工程S13を実行する理由は、対象物断面データにおいて、第1異物断面データED1と器官断面データCDとを識別できないからである。
図7(b)を参照して、工程S13を実行する詳細な理由と工程S13の詳細な処理について説明する。図7(b)は、図3の対象物100Aの断面形状の画像3Aを示す図である。画像3Aは、対象物断面データを参照して形成されている。画像診断装置200aがMRAであるため、画像3Aは、器官100aの外壁面に対応する環状の輪郭L1と器官100aの内部空間を形成する面に対応する環状の輪郭L2とを含む。
器官100aの内部空間を形成する面は、例えば、図3に示すように、器官100aの内壁面の周方向の一部に第1異物100bが蓄積している場合は、器官100aの内壁面の周方向の他の一部及び第1異物100bの表面であり、器官100aの内壁面の周方向の全部に、孔を有する第1異物100bが蓄積している場合は、第1異物100bの孔を形成する壁面である。また、例えば、器官100aの内部空間を形成する面は、器官100aの内部空間に第1異物100bが存在しない場合は、器官100aの内壁面である。
一方、画像診断装置200aがMRAであるため、画像3Aには、器官100aと第1異物100bとの境界面に対応する境界L3が現れない。従って、画像3Aにおいて、器官100aに対応する領域3aと第1異物100bに対応する領域3bとを識別できない。つまり、対象物断面データにおいて、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを識別できない。
そこで、例えば、器官100aの形状の情報として、器官100aの内壁面が器官100aの外壁面に沿っていることを使用するとともに、器官100aの壁厚の情報として、器官100aの壁厚が所定値d(例えば、1mm)であることを使用して、境界L3を推測して、第1異物100bの断面形状を推測する。その結果、画像3Aにおいて、領域3aと領域3bとを識別できる。領域3aと領域3bとを識別できるため、対象物断面データにおいて、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを識別できる。
図5及び図7(a)に戻って、工程S15において、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々から、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを抽出する。例えば、作業者が画像3A上で領域3a及び/又は領域3bを選択すると、データ生成装置200bは、対象物断面データから、領域3aに対応する器官断面データCDと領域3bに対応する第1異物断面データED1とを抽出する。
図5及び図8を参照して、図6の工程S5で実行される第1例に係る立体形成処理について説明する。この立体形成処理では、型を使用して、立体模型1Aが形成される。本明細書において、型は、例えば、溶かした素材を注ぎいれる型(例えば、鋳型)、又は溶かした素材を塗布する型である。図8は、工程S5の第1例を示すフローチャートである。工程S5は、工程S21〜工程S29を含む。
工程S21において、立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して、複数の層を積み重ねることによって、器官100aを表す器官立体モデルを造形する。器官立体モデルは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S23において、作業者は、器官立体モデルを型として使用して、又は器官立体モデルから作製された型を使用して、器官立体形状部1aを作製する。
工程S25において、立体物造形装置200cは、第1異物三次元画像データDD1を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第1異物100bを表す第1異物立体モデルを造形する。第1異物立体モデルは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S27において、作業者は、第1異物立体モデルを型として使用して、又は第1異物立体モデルから作製された型を使用して、第1異物立体形状部1bを作製する。
工程S29において、作業者は、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1bを配置する。その結果、対象物100Aの立体模型1Aが形成される。
図5及び図9を参照して、図6の工程S5で実行される第2例に係る立体形成処理について説明する。この立体形成処理では、型を使用することなく、立体模型1Aが形成される。図9は、工程S5の第2例を示すフローチャートである。工程S5は、工程S41〜工程S45を含む。
工程S41において、立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して、複数の層を積み重ねることによって、器官立体形状部1aを造形する。器官立体形状部1aは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S43において、立体物造形装置200cは、第1異物三次元画像データDD1を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第1異物立体形状部1bを造形する。第1異物立体形状部1bは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S45において、作業者は、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1bを配置する。その結果、対象物100Aの立体模型1Aが形成される。
以上、図5及び図6を参照して説明したように、実施形態1によれば、製造システム200及び図6に示す製造方法を使用することによって、立体模型1Aを好適に製造できる。
また、図7を参照して説明したように、実施形態1によれば、第1異物100bの断面形状を推測することによって、対象物断面データから、第1異物断面データED1と器官断面データCDとを精度良く抽出できる。その結果、更に精密な立体模型1Aを提供できる。また、器官100aの形状の情報及び/又は壁厚の情報を使用することにより、第1異物100bの断面形状を簡易に推測できる。
さらに、図8を参照して説明したように、実施形態1によれば、型を使用することによって、器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bを容易に作製できる。
さらに、図9を参照して説明したように、実施形態1によれば、型を使用することなく、立体物造形装置200cによって、器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bが造形される。従って、型を使用する場合よりも短時間で立体模型1Aを製造できる。
さらに、図8及び図9を参照して説明したように、実施形態1によれば、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1bを配置することによって、立体模型1Aを簡易に製造できる。
(実施形態2)
図10及び図11(a)は、本発明の実施形態2に係る立体模型1Bを示す図である。立体模型1Bは、第1異物立体形状部1bに加えて第2異物立体形状部1cを備える点で、実施形態1に係る立体模型1Aと異なる。
図11(b)は、立体模型1Bの対象物100Bを示す図である。図10、図11(a)、及び図11(b)に示すように、立体模型1Bは、対象物100Bを表す立体物である。立体模型1Bは、器官立体形状部1aと、複数の第1異物立体形状部1bと、複数の第2異物立体形状部1cとを備える。対象物100Bは、管状の器官100aと、第1異物100bと、器官100aの内部空間に存在する第2異物100cとを含む。
器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bは、それぞれ、実施形態1に係る器官立体形状部1a及び第1異物立体形状部1bと同様である。器官立体形状部1aは透明であるため、第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを容易に視認できる。また、対象物100Bの器官100a及び第1異物100bは、それぞれ、対象物100Aの器官100a及び第1異物100bと同様である。ただし、実施形態2では、第1異物100bとしてのプラークは、脂質及び/又は細胞を主成分として含む。
複数の第2異物立体形状部1cの各々は、第1異物100bと異なる第2異物100cを表す立体物であり、塊状である。第2異物立体形状部1cは、器官立体形状部1aの内部空間に配置され、軟性又は硬性の非透明な有色の樹脂により形成される。第2異物100cは、血管の内腔に蓄積された蓄積物、又は血管の内壁から内腔側に突出する隆起物である。第2異物100cは、例えば、病変部、つまり、異常な病態で生じた構造物である。実施形態2では、第2異物100cはプラークである。第2異物100cとしてのプラークは、カルシウムを主成分として含む。実施形態2では、立体模型1Bは動脈硬化モデルとして機能する。なお、立体模型1Bは、単数の第2異物立体形状部1cを備えていてもよい。
第1異物立体形状部1bの色彩と第2異物立体形状部1cの色彩とは異なり、及び/又は第1異物立体形状部1bの素材と第2異物立体形状部1cの素材とは異なることが好ましい。立体模型1Bにおいて、器官100aに相当する部分と、第1異物100bに相当する部分と、第2異物100cに相当する部分とを容易に区別できるからである。また、第1異物立体形状部1bと第2異物立体形状部1cとは、隣り合って接触していてもよいし、分離していてもよい。
以下、立体模型1Bが単数の第1異物立体形状部1b及び単数の第2異物立体形状部1cを備える例を説明する。
図12は、立体模型1Bの詳細を示す図である。図13は、図12のデータ群DGを示す図である。図12及び図13に示すように、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cはデータ群DGを参照して形成されている。データ群DGは、対象物三次元画像データAD、器官三次元画像データBD、第1異物三次元画像データDD1、及び第2異物三次元画像データDD2を含む。
対象物三次元画像データADは、対象物100Bを表す三次元画像データである。実施形態2では、対象物三次元画像データADを生成するために、画像診断装置200aが利用される。画像診断装置200aは、CT(Computed Tomography)装置である。実施形態2では、CT装置である画像診断装置200aは、血管造影検査、つまり、CTA(Computed Tomography Angiography)を実行する。
画像診断装置200aは、対象物100Bを撮影し、対象物三次元画像データADを生成する。対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBD、第1異物三次元画像データDD1、及び第2異物三次元画像データDD2が生成される。
器官三次元画像データBDは、実施形態1に係る器官三次元画像データBDと同様である。そして、器官立体形状部1aは、複数の器官断面データCDを参照して形成されている。第1異物三次元画像データDD1は、実施形態1に係る第1異物三次元画像データDD1と同様である。そして、第1異物立体形状部1bは、複数の第1異物断面データED1を参照して形成されている。
第2異物三次元画像データDD2は、第2異物100cの複数の平行な断面形状を表す複数の第2異物断面データED2を含み、第2異物100cを表す。そして、第2異物立体形状部1cは、第2異物三次元画像データDD2を参照して形成されている。
以上、図10〜図13を参照して説明したように、実施形態2によれば、立体模型1Bは、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cを備えている。従って、立体模型1Bにおいて、器官100aに相当する部分と、第1異物100bに相当する部分と、第2異物100cに相当する部分とを区別できる。つまり、立体模型1Aよりも精密な立体模型1Bを提供できる。その結果、例えば、医療従事者又は教育従事者は、立体模型1Bを使用することによって、対象物100Bとしての被験者の対象部位を、立体模型1Aを使用する場合よりも緻密に説明又は把握できる。その他、立体模型1Bは、立体模型1Aと同様の効果を有する。
また、実施形態2によれば、第1異物立体形状部1bと第2異物立体形状部1cとで、色彩及び/又は素材が異なる。従って、立体模型1Bにおいて、器官100aに相当する部分と、第1異物100bに相当する部分と、第2異物100cに相当する部分とを容易に区別できる。
次に、図5及び図12〜図17を参照して、立体模型1Bを製造する製造システム200及び立体模型1Bの製造方法について説明する。図5に示すように、本発明の実施形態2に係る製造システム200は、実施形態1に係る製造システム200と同様である。
図14は、本発明の実施形態2に係る製造方法を示すフローチャートである。図5及び図14に示すように、製造システム200は、工程S51〜工程S55を含む製造方法を実行して、立体模型1Bを製造する。
工程S51(撮影工程)において、画像診断装置200aは撮影処理を実行する。具体的には、画像診断装置200aは、対象物100Bを撮影して、対象物三次元画像データADを生成する。つまり、画像診断装置200aは、対象物100Bを撮影して、対象物三次元画像データADを準備する。
工程S53(データ準備工程としてのデータ生成工程)において、データ生成装置200bはデータ準備処理としてのデータ生成処理を実行する。具体的には、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBDと、第1異物三次元画像データDD1と、第2異物三次元画像データDD2とを生成する。つまり、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADを参照して、器官三次元画像データBDと、第1異物三次元画像データDD1と、第2異物三次元画像データDD2とを準備する。
工程S55(立体形成工程)において、立体物造形装置200c及び作業者、又は立体物造形装置200cは、立体形成処理を実行する。具体的には、立体物造形装置200c及び作業者、又は立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して器官立体形状部1aを形成するとともに、第1異物三次元画像データDD1を参照して第1異物立体形状部1bを形成し、第2異物三次元画像データDD2を参照して第2異物立体形状部1cを形成する。
工程S55では、第1異物立体形状部1bの色彩と第2異物立体形状部1cの色彩とが異なるように、及び/又は第1異物立体形状部1bの素材と第2異物立体形状部1cの素材とが異なるように、第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを形成することが好ましい。
図5及び図15を参照して、図14の工程S53で実行されるデータ生成処理について説明する。図15(a)は、工程S53を示すフローチャートである。工程S53は、工程S61〜工程S65を含む。
図5及び図15(a)に示すように、工程S61において、データ生成装置200bは、対象物三次元画像データADから、対象物100Bの複数の平行な断面形状を表す複数の対象物断面データを抽出する。
工程S63において、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々と器官100aの予め用意された情報とを参照して、複数の対象物断面データの各々において、器官100aの断面形状と第1異物100bの断面形状とを推測する。器官100aの予め用意された情報は、器官100aの形状の情報及び/又は壁厚の情報を含む。
そして、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々において、器官100aの推測された断面形状及び第1異物100bの推測された断面形状を参照して、器官100aの断面形状を表す器官断面データCDと第1異物100bの断面形状を表す第1異物断面データED1とを識別する。なお、画像診断装置200aはCT装置であるため、第2異物100cの断面形状を表す第2異物断面データED2は、画像診断装置200aによって識別されている。
工程S63を実行する理由は、対象物断面データにおいて、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを識別できないからである。
図15(b)を参照して、工程S63を実行する詳細な理由と工程S63の詳細な処理について説明する。図15(b)は、図12の対象物100Bの断面形状の画像3Bを示す図である。画像3Bは、対象物断面データを参照して形成されている。画像診断装置200aがCT装置であるため、画像3Bは、器官100aの内部空間を形成する面に対応する輪郭L2と、第2異物100cに対応する領域3cとを含む。
一方、画像診断装置200aがCT装置であるため、画像3Bには、器官100aと第1異物100bとの境界面に対応する境界L3、及び器官100aの外壁面に対応する輪郭L4が現れない。従って、画像3Bにおいて、器官100aに対応する領域3aと第1異物100bに対応する領域3bとを識別できない。つまり、対象物断面データにおいて、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを識別できない。
そこで、例えば、器官100aの形状の情報として、器官100aが円筒状であることを使用するとともに、器官100aの壁厚の情報として、器官100aの壁厚が所定値d(例えば、1mm)であることを使用して、境界L3及び輪郭L4を推測して、器官100aの断面形状及び第1異物100bの断面形状を推測する。その結果、画像3Bにおいて、領域3aと領域3bとを識別できる。領域3aと領域3bとを識別できるため、対象物断面データにおいて、器官断面データCDと第1異物断面データED1とを識別できる。
図5及び図15(a)に戻って、工程S65において、データ生成装置200bは、複数の対象物断面データの各々から、器官断面データCDと第1異物断面データED1と第2異物断面データED2とを抽出する。例えば、作業者が画像3B上で領域3a及び/又は領域3bを選択すると、データ生成装置200bは、対象物断面データから、領域3aに対応する器官断面データCDと領域3bに対応する第1異物断面データED1と領域3cに対応する第2異物断面データED2とを抽出する。
図5及び図16を参照して、図14の工程S55で実行される第1例に係る立体形成処理について説明する。この立体形成処理では、型(例えば、鋳型)を使用して、立体模型1Bが形成される。図16は、工程S55の第1例を示すフローチャートである。工程S55は、工程S71〜工程S83を含む。
工程S71において、立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して、複数の層を積み重ねることによって、器官100aを表す器官立体モデルを造形する。器官立体モデルは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S73において、作業者は、器官立体モデルを型として使用して、又は器官立体モデルから作製された型を使用して、器官立体形状部1aを作製する。
工程S75において、立体物造形装置200cは、第1異物三次元画像データDD1を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第1異物100bを表す第1異物立体モデルを造形する。第1異物立体モデルは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S77において、作業者は、第1異物立体モデルを型として使用して、又は第1異物立体モデルから作製された型を使用して、第1異物立体形状部1bを作製する。
工程S79において、立体物造形装置200cは、第2異物三次元画像データDD2を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第2異物100cを表す第2異物立体モデルを造形する。第2異物立体モデルは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S81において、作業者は、第2異物立体モデルを型として使用して、又は第2異物立体モデルから作製された型を使用して、第2異物立体形状部1cを作製する。
工程S83において、作業者は、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを配置する。その結果、対象物100Bの立体模型1Bが形成される。
図5及び図17を参照して、図14の工程S55で実行される第2例に係る立体形成処理について説明する。この立体形成処理では、型を使用することなく、立体模型1Bが形成される。図17は、工程S55の第2例を示すフローチャートである。工程S55は、工程S91〜工程S97を含む。
工程S91において、立体物造形装置200cは、器官三次元画像データBDを参照して、複数の層を積み重ねることによって、器官立体形状部1aを造形する。器官立体形状部1aは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S93において、立体物造形装置200cは、第1異物三次元画像データDD1を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第1異物立体形状部1bを作製する。第1異物立体形状部1bは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S95において、立体物造形装置200cは、第2異物三次元画像データDD2を参照して、複数の層を積み重ねることによって、第2異物立体形状部1cを作製する。第2異物立体形状部1cは、例えば、光硬化性樹脂により形成される。
工程S97において、作業者は、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを配置する。その結果、対象物100Bの立体模型1Bが形成される。
以上、図5及び図14を参照して説明したように、実施形態2によれば、製造システム200及び図14に示す製造方法を使用することによって、立体模型1Bを好適に製造できる。
また、図15を参照して説明したように、実施形態2によれば、器官100aの断面形状及び第1異物100bの断面形状を推測することによって、対象物断面データから、器官断面データCD、第1異物断面データED1、及び第2異物断面データED2を精度良く抽出できる。その結果、更に精密な立体模型1Bを提供できる。また、器官100aの形状の情報及び/又は壁厚の情報を使用することにより、器官100a及び第1異物100bの断面形状を簡易に推測できる。
さらに、図16を参照して説明したように、実施形態2によれば、型を使用することによって、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cを容易に作製できる。
さらに、図17を参照して説明したように、実施形態2によれば、型を使用することなく、立体物造形装置200cによって、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cが造形される。従って、型を使用する場合よりも短時間で立体模型1Bを製造できる。
さらに、図16及び図17を参照して説明したように、実施形態2によれば、器官立体形状部1aの内部空間に第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを配置することによって、立体模型1Bを簡易に製造できる。
さらに、図15〜図17を参照して説明したように、実施形態2によれば、第1異物立体形状部1bだけでなく第2異物立体形状部1cを備える立体模型1Bを容易に製造できる。
次に、本発明が実施例に基づき具体的に説明されるが、本発明は以下の実施例によって限定されない。
(実施例1)
図18(a)及び図18(b)は、本発明の実施例1に係る立体模型1Aを示す図である。実施例1に係る立体模型1Aは、実施形態1に係る製造システム200及び製造方法(図6〜図8)を使用して製造された。立体模型1Aは、器官立体形状部1a及び複数の第1異物立体形状部1bを有した。器官立体形状部1aの内部空間に、複数の第1異物立体形状部1bが存在していた。器官立体形状部1aは、透明な軟性の樹脂で形成された。複数の第1異物立体形状部1bの各々は、着色された軟性の樹脂で形成された。第1異物立体形状部1bの色彩は黄色であった。
(実施例2)
図19(a)及び図19(b)は、本発明の実施例2に係る立体模型1Bを示す図である。図20は、立体模型1Bと器官立体形状部1aとを示す図である。
実施例2に係る立体模型1Bは、実施形態2に係る製造システム200及び製造方法(図14〜図16)を使用して製造された。立体模型1Bは、器官立体形状部1a、複数の第1異物立体形状部1b、及び複数の第2異物立体形状部1cを有した。器官立体形状部1aの内部空間に、複数の第1異物立体形状部1b及び複数の第2異物立体形状部1cが存在していた。立体模型1Bの上部において、1つの第1異物立体形状部1bに複数の第2異物立体形状部1cが隣接して接触していた。
器官立体形状部1aは、透明な軟性の樹脂で形成された。複数の第1異物立体形状部1bの各々は、着色された軟性の樹脂で形成された。複数の第2異物立体形状部1cの各々は、着色された硬性の樹脂で形成された。第1異物立体形状部1bの色彩と第2異物立体形状部1cの色彩とは異なっていた。第1異物立体形状部1bの色彩は黄色であり、第2異物立体形状部1cの色彩は白色であった。
(実施例3)
図21は、本発明の実施例3に係る立体模型1Bを示す図である。実施例3に係る立体模型1Bは、実施形態2に係る製造システム200及び製造方法(図14〜図16)を使用して製造された。立体模型1Bは、器官立体形状部1a、単数の第1異物立体形状部1b、及び単数の第2異物立体形状部1cを有した。器官立体形状部1aを長手方向に切り開いて、第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cを確認した。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態及び実施例について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態及び実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(7))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)器官100aが、血管である例を説明したが、他の管状の器官(例えば、食道、腸)であってもよい。従って、器官三次元画像データBDは、他の管状の器官を表してもよい。また、器官100aは、袋状の器官(例えば、胃、心臓)であってもよい。従って、器官三次元画像データBDは、袋状の器官を表してもよい。例えば、器官100aは管腔臓器であり、器官三次元画像データBDは管腔臓器を表してもよい。さらに、器官100aは、人間の器官であってもよいし、人間以外の動物の器官であってもよい。
第1異物100b及び第2異物100cが、プラークである例を説明したが、他の異物であってもよい。第1異物100b及び第2異物100cは、管状若しくは袋状の器官100aの内部空間に蓄積された蓄積物、又は、管状若しくは袋状の器官100aの内壁から器官100aの内部空間に突出する隆起物であってもよい。
(2)立体物造形装置200cは、積層造形法を使用して立体物を造形したが、例えば、切削造形法、射出成形法、又は鋳造法を使用して立体物を造形してもよい。
(3)図9の工程S45を省くこともできる。そして、立体物造形装置200cは、工程S41と工程S43とを並行して実行してもよい。つまり、工程S41と工程S43とを同時に実行してもよい。この場合、立体模型1Aの製造時間を短縮できる。また、図17の工程S97を省くこともできる。そして、立体物造形装置200cは、工程S91と工程S93と工程S95とを並行して実行してもよい。つまり、工程S91〜工程S95を同時に実行してもよい。この場合、立体模型1Bの製造時間を短縮できる。
(4)実施形態1では、対象物100Aは、1種の異物(第1異物100b)を含んでいたが、2種以上の異物を含んでいてもよい。また、実施形態2では、対象物100Bは、2種の異物(第1異物100b及び第2異物100c)を含んでいたが、3種以上の異物を含んでいてもよい。さらに、実施形態2では、立体模型1Bは、2種の立体形状部(第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1c)を含んでいたが、3種以上の立体形状部を含んでいてもよい。
(5)画像診断装置200aは、MRI装置又はCT装置であったが、対象物100A又は対象物100Bを表す三次元画像データを生成できる装置であれば、これらに限定されない。画像診断装置200aは、例えば、X線診断装置(レントゲン)、核医学診断装置、又は超音波診断装置である。
(6)図8において、工程S21及び工程S23のペアと、工程S25及び工程S27のペアとは、任意の順番で実行されてよいし、並行して実行されてもよい。図9において、工程S41と工程S43とは、任意の順番で実行されてよいし、並行して実行されてもよい。図16において、工程S71及び工程S73のペアと、工程S75及び工程S77のペアと、工程S79及び工程S81のペアとは、任意の順番で実行されてよいし、並行して実行されてもよい。図17において、工程S91と工程S93と工程S95とは、任意の順番で実行されてよいし、並行して実行されてもよい。
(7)器官立体形状部1aの色彩は、透明であったが、特に限定されず、例えば、半透明、又は非透明であってもよく、任意である。器官立体形状部1aの素材は、軟性の樹脂により形成されたが、特に限定されず、例えば、硬性の樹脂により形成されてもよく、任意である。第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cは任意の色彩であってよい。第1異物立体形状部1b及び第2異物立体形状部1cの素材は、軟性であってもよいし、硬性であってもよい。なお、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cの素材として、例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、耐熱性樹脂、難燃性樹脂、非黄変樹脂、シリコーン、又はゲルを採用できる。また、器官立体形状部1a、第1異物立体形状部1b、及び第2異物立体形状部1cの素材として、例えば、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)若しくはABSと同等の物性を有する樹脂、PP(ポリプロピレン)若しくはPPと同等の物性を有する樹脂、アクリル若しくはアクリルと同等の物性を有する樹脂、POM(ポリアセタール)若しくはPOMと同等の物性を有する樹脂、又はエラストマー若しくはエラストマーと同等の物性を有する樹脂を採用できる。
本発明は、立体模型を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1A、1B 立体模型
1a 器官立体形状部
1b 第1異物立体形状部
1c 第2異物立体形状部
100A、100B 対象物
100a 器官
100b 第1異物
100c 第2異物
200 製造システム
200a 画像診断装置
200b データ生成装置
200c 立体物造形装置
DG データ群
AD 対象物三次元画像データ
BD 器官三次元画像データ
CD 器官断面データ
DD1 第1異物三次元画像データ
DD2 第2異物三次元画像データ
ED1 第1異物断面データ
ED2 第2異物断面データ

Claims (15)

  1. 管状又は袋状の器官を表す器官三次元画像データを参照しており、前記器官を表す器官立体形状部と、
    前記器官の内部空間に存在する第1異物を表す第1異物三次元画像データを参照しており、前記第1異物を表す第1異物立体形状部と
    を備える、立体模型。
  2. 前記器官三次元画像データは、前記器官の複数の平行な断面形状を表す複数の器官断面データを含み、
    前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物の複数の平行な断面形状を表す複数の第1異物断面データを含む、請求項1に記載の立体模型。
  3. 前記器官三次元画像データは、前記器官としての血管を表し、
    前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物としてのプラークを表す、請求項1又は請求項2に記載の立体模型。
  4. 前記器官の内部空間に存在する前記第1異物と異なる第2異物を表す第2異物三次元画像データを参照しており、前記第2異物を表す第2異物立体形状部をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の立体模型。
  5. 前記第1異物立体形状部の色彩と前記第2異物立体形状部の色彩とは異なり、及び/又は前記第1異物立体形状部の素材と前記第2異物立体形状部の素材とは異なる、請求項4に記載の立体模型。
  6. 管状又は袋状の器官を表す器官三次元画像データと、前記器官の内部空間に存在する第1異物を表す第1異物三次元画像データとを準備するデータ準備工程と、
    前記器官三次元画像データを参照して前記器官を表す器官立体形状部を形成するとともに、前記第1異物三次元画像データを参照して前記第1異物を表す第1異物立体形状部を形成する立体形成工程と
    を含む、立体模型の製造方法。
  7. 前記立体形成工程は、
    前記器官三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記器官を表す器官立体モデルを造形する工程と、
    前記器官立体モデルを型として使用して、又は前記器官立体モデルから作製された型を使用して、前記器官を表す前記器官立体形状部を作製する工程と、
    前記第1異物三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記第1異物を表す第1異物立体モデルを造形する工程と、
    前記第1異物立体モデルを型として使用して、又は前記第1異物立体モデルから作製された型を使用して、前記第1異物を表す前記第1異物立体形状部を作製する工程と
    を含む、請求項6に記載の立体模型の製造方法。
  8. 前記立体形成工程は、
    前記器官三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記器官を表す前記器官立体形状部を造形する工程と、
    前記第1異物三次元画像データを参照して、複数の層を積み重ねることによって、前記第1異物を表す前記第1異物立体形状部を造形する工程と
    を含む、請求項6に記載の立体模型の製造方法。
  9. 前記器官立体形状部を造形する前記工程と前記第1異物立体形状部を造形する前記工程とは、並行して実行される、請求項8に記載の立体模型の製造方法。
  10. 前記立体形成工程は、
    前記器官立体形状部の内部空間に前記第1異物立体形状部を配置する工程をさらに含む、請求項7又は請求項8に記載の立体模型の製造方法。
  11. 前記データ準備工程は、
    前記器官と前記第1異物と含む対象物を表す対象物三次元画像データから、前記対象物の複数の平行な断面形状を表す複数の対象物断面データを抽出する工程と、
    前記複数の対象物断面データの各々と前記器官の予め用意された情報とを参照して、前記複数の対象物断面データの各々において、前記第1異物の断面形状を推測し、前記第1異物の断面形状を表す第1異物断面データと前記器官の断面形状を表す器官断面データとを識別する工程と、
    前記複数の対象物断面データの各々から、前記器官断面データと前記第1異物断面データとを抽出する工程と
    を含み、
    前記複数の器官断面データは、前記器官三次元画像データを構成し、
    前記複数の第1異物断面データは、前記第1異物三次元画像データを構成する、請求項6から請求項10のいずれか1項に記載の立体模型の製造方法。
  12. 前記予め用意された情報は、前記器官の形状の情報及び/又は壁厚の情報を含む、請求項11に記載の立体模型の製造方法。
  13. 前記器官三次元画像データは、前記器官としての血管を表し、
    前記第1異物三次元画像データは、前記第1異物としてのプラークを表す、請求項6から請求項12のいずれか1項に記載の立体模型の製造方法。
  14. 前記データ準備工程では、前記器官の内部空間に存在する前記第1異物と異なる第2異物を表す第2異物三次元画像データをさらに準備し、
    前記立体形成工程では、前記第2異物三次元画像データを参照して前記第2異物を表す第2異物立体形状部をさらに形成する、請求項6から請求項13のいずれか1項に記載の立体模型の製造方法。
  15. 前記立体形成工程では、前記第1異物立体形状部の色彩と前記第2異物立体形状部の色彩とが異なるように、及び/又は前記第1異物立体形状部の素材と前記第2異物立体形状部の素材とが異なるように、前記第1異物立体形状部及び前記第2異物立体形状部を形成する、請求項14に記載の立体模型の製造方法。
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