JP2016142608A - 送信装置、通信システム、および、送信装置の制御方法 - Google Patents

送信装置、通信システム、および、送信装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄道周辺の生活環境の悪化を防止する騒音対策や振動対策を行うために音や振動を測定するシステムにおいて、センサの測定値の解析を容易にする装置と方法を提供する。
【解決手段】送信装置100は、測定部、解析部、および、送信部を具備する。この送信装置において、測定部は、音および振動の少なくとも一方を測定して測定値を生成する。また、送信装置において、解析部は、その測定部により生成された測定値を解析して当該解析結果を生成する解析処理を実行する。さらに、送信装置において、送信部は、その解析部により生成された解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信処理を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送信装置、通信システム、および、送信装置の制御方法に関する。詳しくは、音や振動を測定する送信装置、通信システム、および、送信装置の制御方法に関する。
近年、鉄道周辺の生活環境の悪化を防止するために騒音対策や振動対策を行うことが鉄道事業者に求められており、それらの対策を検討する際に、現状の騒音や振動の大きさを測定するシステムが利用されている。例えば、音や振動を測定するセンサと送信モジュールとを鉄道車両に搭載し、その送信モジュールが地上の受信モジュールへセンサの測定値を送信する通信システムが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。一般に、鉄道車両ごとに運行状況や性能が異なるため、測定対象の鉄道車両が複数台ある場合、この通信システムでは、鉄道車両ごとにセンサおよび送信モジュールを搭載する必要がある。
特開2009−072057号公報
しかしながら、上述の従来技術においては、鉄道車両ごとにセンサおよび送信モジュールを搭載しなくてはならないため、測定対象の車両台数が多くなるほど、搭載するセンサ等の個数が増大し、測定値のデータ量が増大する。また、センサごとの測定頻度が多くなるほど、測定値のデータ量が増大する。そして、このようなデータ量の増大によって、測定値の解析が困難になるおそれがある。
本発明はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、低コストかつ簡単な構成で音や振動を測定するシステムを構築し、かつこのようなシステムにおいても、センサの測定値の解析を容易にすることを目的とする。
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、音および振動の少なくとも一方の大きさを測定して測定値を生成する測定部と、前記測定値を解析して当該解析結果を生成する解析部と、前記解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信部とを具備する送信装置、および、その制御方法である。これにより、測定値の解析結果に応じてビーコン信号が送信されるという作用を奏する。
また、この第1の側面において前記解析結果は、所定の閾値と前記測定値とを比較した結果を含み、前記送信部は、前記解析結果が所定の条件を満たす場合に、前記ビーコン信号を送信してもよい。これにより、解析結果が所定の条件を満たす場合にビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において前記送信部は、前記解析結果を含む前記ビーコン信号を送信してもよい。これにより、前記解析結果を含む前記ビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記解析結果は、前記測定値の統計量を含んでもよい。これにより、測定値の統計量を含むビーコン信号が送信されるという作用を奏する。
また、この第1の側面において、前記統計量は、平均値を含んでもよい。これにより、測定値の平均値を含むビーコン信号が送信されるという作用を奏する。
また、この第1の側面において、前記統計量は、最大値を含んでもよい。これにより、測定値の最大値を含むビーコン信号が送信されるという作用を奏する。
また、この第1の側面において、前記解析結果は、所定の範囲内の値の前記測定値を含んでもよい。これにより、所定の範囲内の値の測定値を含むビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記解析結果は、所定の閾値と前記測定値とを比較した結果を含んでもよい。これにより、所定の閾値と前記測定値とを比較した結果を含むビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記ビーコン信号は、前記送信装置を識別するための識別情報をさらに含んでもよい。これにより、送信装置の識別情報を含むビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記解析結果は、前記測定値の測定日時を含んでもよい。これにより、測定日時を含むビーコン信号が送信されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、前記測定部は、所定のレベルを超える音または振動を検知した場合に、前記音または振動の大きさを測定して測定値を生成し、前記解析部は、前記測定部において前記測定値が生成された場合に前記解析結果を生成してもよい。これにより、センサにおいて検知された音または振動の大きさが所定レベルを超える場合に、測定値を示すデジタル信号の生成と解析結果の生成とが行われるという作用をもたらす。
また、本発明の第2の側面は、鉄道路線の近傍に配置され、音または振動の大きさを測定して当該測定値を解析した解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信装置と、前記ビーコン信号を受信する端末装置とを具備する通信システムである。これにより、測定値の解析結果に基づいてビーコン信号が送受信されるという作用を奏する。
また、この第2の側面において、前記ビーコン信号は、前記送信装置の識別情報をさらに含み、前記端末装置は、前記送信装置の設置場所と前記識別情報とを対応付けて記憶しておき、前記ビーコン信号に含まれる前記識別情報に対応する前記設置場所と前記測定値とを対応付けて出力してもよい。これにより、設置場所と測定値とが対応付けて出力されるという作用をもたらす。
また、この第2の側面において、前記送信装置は、前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化して暗号化情報として送信し、前記端末装置は、前記暗号化情報を復号してもよい。これにより、解析結果および識別情報の少なくとも一方が暗号化して送信されるという作用をもたらす。
また、この第2の側面において、前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化した暗号化情報を復号して前記端末装置に送信するサーバをさらに具備し、前記送信装置は、前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化して前記暗号化情報として前記端末装置に送信し、前記端末装置は、前記暗号化情報を前記サーバに送信してもよい。これにより、暗号化情報がサーバにより復号されるという作用をもたらす。
本発明によれば、音や振動を測定するシステムにおいてセンサの測定値の解析を容易にすることができるという優れた効果を奏し得る。
第1の実施の形態における通信システムの全体図の一例を示す図である。 第1の実施の形態におけるビーコン装置の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるビーコン装置の機能構成例を示す図である。 第1の実施の形態における測定履歴の一例を示す図である。 第1の実施の形態における解析情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態における送信情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態における端末装置の一構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態における設置場所情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態における路線環境情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態におけるビーコン装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態における測定処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態におけるビーコン送信処理の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態におけるビーコン装置の動作の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施の形態における端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第1の実施の形態の第1の変形例における路線環境情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態の第2の変形例における路線環境情報の一例を示す図である。 第1の実施の形態の第3の変形例におけるビーコン装置の動作の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施の形態の第4の変形例における送信処理の一例を示すシーケンス図である。 第1の実施の形態の第5の変形例におけるビーコン装置の機能構成例を示す図である。 第2の実施の形態におけるビーコン装置の一構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるビーコン装置の機能構成例を示す図である。 第2の実施の形態におけるビーコン送信処理の一例を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における通信システムの全体図の一例を示す図である。 第3の実施の形態におけるサーバの一構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態における通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。 第4の実施の形態における端末装置の一構成例を示すブロック図である。 第4の実施の形態における端末装置の動作の一例を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における路線環境情報の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。
<1.第1の実施の形態>
[通信システムの構成例]
図1は、本発明の第1の実施の形態における通信システムの全体図の一例を示す図である。同図におけるaは、通信システムを地面に垂直な側面から見た図であり、同図におけるbは、通信システムを地面に平行な上面から見た図である。この通信システムは、所定数のビーコン装置100と、端末装置200とを備える。なお、同図のbにおいては、記載の便宜上、端末装置200は省略されている。
ビーコン装置100は、ビーコン信号を間欠的に(例えば、数百ミリ秒から数秒程度の一定間隔で)無線送信するものである。このビーコン装置100は、例えば、鉄道路線の近傍(側壁など)に所定数配置される。ビーコン装置100は、音および振動の少なくとも一方の大きさを測定し、その測定値を解析して解析結果を生成する。そして、ビーコン装置100は、その解析結果に応じてビーコン信号を生成して間欠的に周囲に無線送信する。なお、ビーコン装置100は、本発明の送信装置の一例である。
端末装置200は、ビーコン信号を受信して、その信号に乗せられた情報を取得するものである。端末装置200として、タブレット端末やノートパソコンなどの情報処理装置や、スマートフォンなどの携帯電話装置などが想定される。作業員は、この端末装置200を携帯しつつ、ビーコン装置100のそれぞれの通信圏内を徒歩や鉄道車両で移動して、端末装置200にビーコン信号を受信させる。鉄道車両で移動する際には、例えば、特定の時間帯に運行される保線車や試験車が利用される。
なお、ビーコン装置100が電源投入中にビーコン信号の送信を継続して行う構成としているが、一定のビーコン送信期間内においてのみビーコン信号を送信する構成としてもよい。このビーコン送信期間には、例えば、保線車等の通過時刻を含む一定の期間が設定される。ビーコン送信期間にのみビーコン信号を送信することにより、ビーコン装置100の消費電力を低減することができる。
ビーコン装置100のそれぞれから収集された情報は、路線周辺の騒音や振動の発生状況を把握し、振動対策や騒音対策を検討するために用いられる。また、音や振動の測定値が大きな車両やレール部分には異常が生じているおそれがあるため、情報を保守点検に用いることもできる。情報を保守点検に用いる場合、例えば、作業員が、測定値の特に大きな車両やレール部分を情報から特定し、その個所の保守点検を重点的に行えばよい。
[ビーコン装置の構成例]
図2は、第1の実施の形態におけるビーコン装置100の一構成例を示すブロック図である。このビーコン装置100は、センサ110、計時部120、メモリ130、送信部140、処理部150およびバス160を備える。
センサ110は、音および振動の少なくとも一方を一定の測定間隔で測定して測定値を生成するものである。音を測定する場合、例えば、マイクロホンがセンサ110として用いられる。また、振動を測定する場合、圧電センサや加速度センサなどの振動センサがセンサ110として用いられる。音および振動の両方を測定する場合、マイクロホンおよび振動センサの両方が設けられる。また、測定値の単位として、例えば、デシベル(dB)が用いられる。なお、センサ110は、本発明の測定部の一例である。
計時部120は、時刻を計時するものである。処理部150は、測定値を解析する解析処理を行うものである。この処理部150は、例えば、測定値が測定されるたびに、そのときの日時を測定日時として計時部120から取得する。そして、処理部150は、測定値と測定日時とを対応付けた情報を測定履歴131としてメモリ130に保持させる。
また、処理部150は、測定値の解析処理を行って、その解析結果を示す解析情報133を生成してメモリ130に保持させる。例えば、測定値の統計量を求める処理が、解析処理として行われる。統計量としては、一定期間(例えば、1日)内の測定値の最大値や平均値などが求められる。処理部150は、最大値のみなどの一種類の統計量を求めてもよく、また、最大値および平均値などの複数の種類の統計量を求めてもよい。
また、処理部150は、現在時刻を計時部120から取得する。処理部150は、その現在時刻がビーコン送信期間内であれば、送信日の解析結果を示す解析情報133と、ビーコン装置100を識別するための識別情報134とを含む送信情報132を生成して送信部140に供給する。一方、ビーコン送信期間外であれば、処理部150は、送信部140を停止させる。
なお、電源投入中に測定が継続して行われる構成としているが、処理部150がセンサ110を制御して、所定の測定期間内にのみ、一定の測定間隔で音や振動を測定させる構成としてもよい。この測定期間として、例えば、始発の通過時刻から終電の通過時刻までを含む期間が設定される。測定期間内においてのみ測定させることにより、測定値の記録に必要なメモリ容量や消費電力を削減することができる。
メモリ130は、測定履歴131および送信情報132などを記憶するものである。送信部140は、送信情報132を乗せた信号をビーコン信号として定期的に周囲に無線送信するものである。このような無線通信の規格として、例えば、超低消費電力に最適化された「Bluetooth(登録商標) Low Energy」が用いられる。なお、端末装置200に無線送信することができるのであれば、送信部140は、Wi−Fi(登録商標)規格など、別の通信規格によりビーコン信号を無線送信してもよい。
バス160は、センサ110、計時部120、メモリ130、送信部140および処理部150が互いにデータをやり取りするための共通の経路である。
図3は、第1の実施の形態におけるビーコン装置100の機能構成例を示す図である。このビーコン装置100は、センサ110、測定履歴生成部151、計時部120、析部152および送信部140を備える。図3の測定履歴生成部151および解析部152は、図2における処理部150およびメモリ130などにより実現される。
測定履歴生成部151は、測定値が測定されるたびに、測定日時を計時部120から取得し、それらを対応付けて測定履歴を生成するものである。この測定履歴生成部151は、その測定履歴を解析部152に供給する。
解析部152は、測定値を解析して、その最大値等を求めるものである。この解析部152は、最大値と、その最大値が測定された測定日時とを含む解析情報を生成する。そして、解析部152は、その解析情報と識別情報を含む送信情報を送信部140に送信する。
図4は、第1の実施の形態における測定履歴131の一例を示す図である。この測定履歴131には、測定のたびに、測定値および測定時刻が記録される。例えば、2014年12月10日の10時11分34秒に、90.0デシベルが測定された場合、「90.0」の測定値と、「2014/12/10 10:11:34」の測定日時とを対応付けたエントリが測定履歴131に追加される。音および振動の両方が測定された場合、音の測定値と振動の測定値との両方が測定日時とともに記録される。なお、ビーコン装置100は、測定された年月日および時分秒を記録しているが、それらの一部(時分秒など)のみを記録してもよい。
図5は、第1の実施の形態における解析情報133の一例を示す図である。この解析情報133は、測定日ごとに、その測定日に測定された測定値の最大値を含む。例えば、2014年12月10日に測定された最大値が90.0デシベルであった場合、「2014/12/10」の測定日と「90.0」の測定値とを対応付けたエントリが解析情報133に追加される。なお、音および振動の両方を測定する場合、ビーコン装置100は、音の最大値と振動の最大値とを別々に求める。また、測定値の平均値が算出された場合には、平均値と、その平均値を算出した測定期間(測定日など)とを対応付けたエントリが追加される。
図6は、第1の実施の形態における送信情報132の一例を示す図である。この送信情報132は、ビーコン装置100の識別情報134と、送信日の解析情報133とを含む。この解析情報133は、送信日の最大値と、その最大値が測定された測定日時とを含む。例えば、2014年12月10日の10時11分34秒に、90.0デシベルが測定された場合、測定値「90.0」と、測定日時「2014/12/10 10:11:34」とを含む解析情報133が送信される。
[端末装置の構成例]
図7は、第1の実施の形態における端末装置200の一構成例を示すブロック図である。この端末装置200は、表示部210、メモリ220、処理部230、通信部240およびバス250を備える。
通信部240は、ビーコン装置100などの装置との間で無線通信を行うものである。この通信部240は、ビーコン信号を受信するたびに、そのビーコン信号に含まれる情報を受信情報としてメモリ220に供給する。
処理部230は、端末装置200全体を制御するものである。この処理部230は、ビーコン信号が受信されるたびに、そのビーコン信号内の受信情報を路線環境情報222に追加する。
また、処理部230は、ビーコン装置100の識別情報と、その装置の設置場所とを対応付けた設置場所情報221から、受信情報に対応するビーコン装置100の設置場所を取得する。そして、処理部230は、路線環境情報222に、その設置場所を追加して、表示部210に出力する。なお、処理部230は、ビーコン装置100のそれぞれの解析結果に対してさらに解析を行ってもよい。例えば、処理部230は、ビーコン装置100のそれぞれの解析結果の最大値や平均値を求めてもよい。また、処理部230は、ビーコン装置100のそれぞれの解析結果をデータベース化してもよい。この場合、例えば、測定日ごとに、各ビーコン装置100の解析結果を記録したデータベースが作成される。
表示部210は、路線環境情報222の示す内容を表示するものである。メモリ220は、設置場所情報221および路線環境情報222を記憶するものである。バス250は、表示部210、メモリ220、処理部230および通信部240が互いにデータをやり取りするための共通の経路である。
図8は、第1の実施の形態における設置場所情報221の一例を示す図である。同図に例示するように、設置場所情報221には、ビーコン装置100の識別情報と、その装置の設置場所とが対応づけて記載される。例えば、設置場所「(001、001)」に識別情報「#001」のビーコン装置100が設置された場合には、設置場所「(001、001)」と識別情報「#001」とを対応付けたエントリが設置場所情報221に記載される。
図9は、第1の実施の形態における路線環境情報222の一例を示す図である。同図に例示するように、路線環境情報222には、ビーコン装置100の識別情報ごとに、その装置で測定された音または振動の最大値と測定日時とが記載される。例えば、2014年12月10日の10時11分34秒に、90.0デシベルが「#001」のビーコン装置100において測定され、その測定値が12月10日の最大値であった場合を考える。この場合、識別情報「#001」に最大値「90.0」および測定日時「2014/12/10 10:11:34」を対応付けたエントリが路線環境情報222に追加される。
[ビーコン装置の動作例]
図10は、第1の実施の形態におけるビーコン装置100の動作の一例を示すフローチャートである。この動作は、例えば、ビーコン装置100に電源が投入されたときに開始する。ビーコン装置100は、測定処理を行う(ステップS910)。そして、ビーコン装置100は、測定値の解析と、解析情報の更新とを行う(ステップS920)。また、ビーコン装置100は、その解析情報を含むビーコン信号を間欠的に送信するためのビーコン送信処理を行う(ステップS930)。
図11は、第1の実施の形態における測定処理の一例を示すフローチャートである。ビーコン装置100は、現在時刻が測定開始時刻であるか否かを判断する(ステップS911)。測定開始時刻でない場合(ステップS911:No)、ビーコン装置100は、ステップS911以降の処理を繰り返す。一方、測定開始時刻である場合(ステップS911:Yes)、ビーコン装置100は、振動を測定し、測定履歴を更新する(ステップS912)。そして、ビーコン装置100は、測定周期が経過したか否かを判断する(ステップS913)。
測定周期が経過していなければ(ステップS913:No)、ビーコン装置100は、ステップS913以降の処理を繰り返す。一方、測定周期が経過したのであれば(ステップS913:Yes)、ビーコン装置100は、現在時刻が測定終了時刻であるか否かを判断する(ステップS914)。測定終了時刻でない場合(ステップS914:No)、ビーコン装置100は、ステップS912以降の処理を繰り返す。一方、測定終了時刻である場合(ステップS914:Yes)、ビーコン装置100は、ステップS911以降の処理を繰り返す。
図12は、第1の実施の形態におけるビーコン送信処理の一例を示すフローチャートである。ビーコン装置100は、現在時刻がビーコン送信開始時刻であるか否かを判断する(ステップS931)。ビーコン送信開始時刻でない場合(ステップS931:No)、ビーコン装置100は、ステップS921以降の処理を繰り返す。一方、ビーコン送信開始時刻である場合(ステップS931:Yes)、ビーコン装置100は、解析情報を含むビーコン信号を送信する(ステップS933)。そして、ビーコン装置100は、ビーコン送信周期が経過したか否かを判断する(ステップS934)。
ビーコン送信周期が経過していなければ(ステップS934:No)、ビーコン装置100は、ステップS934以降の処理を繰り返す。一方、ビーコン送信周期が経過したのであれば(ステップS934:Yes)、ビーコン装置100は、現在時刻がビーコン送信終了時刻であるか否かを判断する(ステップS935)。ビーコン送信終了時刻でない場合(ステップS935:No)、ビーコン装置100は、ステップS933以降の処理を繰り返す。一方、ビーコン送信終了時刻である場合(ステップS935:Yes)、ビーコン装置100は、ステップS931以降の処理を繰り返す。
図13は、第1の実施の形態におけるビーコン装置100の動作の一例を示すシーケンス図である。測定開始時刻から測定終了時刻までの測定期間に亘って、センサ110は、一定の測定間隔で、騒音の測定を行う(ステップS912)。測定終了時刻の後に、解析部152は、測定値の解析を行う(ステップS920)。そして、送信部140は、ビーコン送信開始時刻からビーコン送信終了時刻までのビーコン送信期間に亘って、解析情報を含むビーコン信号を間欠的に無線送信する(ステップS933)。
[端末装置の動作例]
図14は、第1の実施の形態における端末装置200の動作の一例を示すフローチャートである。この動作は、例えば、端末装置200において所定のアプリケーションが実行されたときに開始される。端末装置200は、路線環境情報を初期化する(ステップS951)。そして、端末装置200は、ビーコン信号を受信したか否かを判断する(ステップS952)。ビーコン信号を受信していなければ(ステップS952:No)、端末装置200は、ステップS952以降の処理を繰り返す。一方、ビーコン信号を受信したのであれば(ステップS952:Yes)、端末装置200は、そのビーコン信号内の受信情報により、路線環境情報を更新し(ステップS954)、ステップS952以降の処理を繰り返す。
このように、本発明の第1の実施の形態によれば、ビーコン装置100が、測定値を解析して解析結果を含むビーコン信号を送信するため、列車の台数や測定頻度が増大しても、端末装置200は解析結果を容易に取得することができる。
[第1の変形例]
上述の第1の実施の形態では、ビーコン装置100は、解析処理として測定値の統計量(最大値や平均値)を算出していたが、この解析処理は統計量の算出に限定されない。例えば、ビーコン装置100は、測定値ごとに、その測定値と所定の閾値とを比較する処理を解析処理として行ってもよい。この閾値には、例えば、音や振動の許容値が設定される。このような閾値と測定値との比較結果から、許容レベルを超える音や振動が発生する設置場所を効率的に求めることができる。第1の実施の形態における第1の変形例のビーコン装置100は、測定値ごとに、その測定値と所定の閾値とを比較する解析処理を行う点において第1の実施の形態と異なる。
図15は、第1の実施の形態の第1の変形例における路線環境情報222の一例を示す図である。第1の変形例のビーコン装置100は、所定の閾値と測定値とを比較し、その閾値より大きな(言い換えれば、閾値より大きな範囲内の)測定値のみを測定日時とともに解析結果として送信する。例えば、閾値が「70」デシベル(dB)に設定され、「90」、「85」および「60」デシベルが測定された場合、ビーコン装置100は、「90」および「85」と、それらの測定日時のみを解析結果として送信する。
このように、本発明の第1の変形例によれば、ビーコン装置100は、閾値より大きい測定値を含む解析結果を送信するため、端末装置200は、測定値が閾値より大きくなる測定日時や設置場所を取得することができる。
[第2の変形例]
上述の第1の変形例では、ビーコン装置100は、閾値より高い測定値を送信していたが、閾値と測定値とを比較した比較結果を代わりに送信してもよい。ユーザは、この比較結果から、許容レベルを超える音や振動が発生する設置場所を効率的に求めることができる。第1の実施の形態における第2の変形例のビーコン装置100は、閾値と測定値とを比較した比較結果を送信する点において第1の変形例と異なる。
図16は、第1の実施の形態の第2の変形例における路線環境情報222の一例を示す図である。第1の変形例のビーコン装置100は、所定の閾値と測定値とを比較し、その比較結果を示す閾値超過フラグを測定日時とともに含む解析結果を送信する。この閾値超過フラグには、例えば、測定値が閾値より大きい場合に「1」の値が設定され、そうでない場合に「0」の値が設定される。例えば、閾値が「70」デシベル(dB)に設定され、「90」、「85」および「60」デシベルが測定された場合、ビーコン装置100は、「1」、「1」および「0」と、それらの測定日時とを解析結果として送信する。
なお、ビーコン装置100は、測定値と閾値との比較結果のみを送信しているが、この構成に限定されない。ビーコン装置100は、測定値の統計量(最大値や平均値)と、閾値より大きい測定値と、比較結果とのうちの2つ以上を送信してもよい。
このように、本発明の第2の変形例によれば、ビーコン装置100は、閾値と測定値との比較結果を送信するため、端末装置200は、測定値が閾値より大きくなる測定時刻や設置場所を効率的に取得することができる。
[第3の変形例]
上述の第1の実施の形態では、ビーコン装置100は、測定が終了してからビーコン信号の送信を行っていた。しかし、ビーコン送信中に測定を継続して行ってもよい。第1の実施の形態における第3の変形例のビーコン装置100は、騒音等の測定とビーコン信号の送信とを並列に実行する点において第1の実施の形態と異なる。
図17は、第1の実施の形態の第3の変形例におけるビーコン装置100の動作の一例を示すシーケンス図である。センサ110は、一定の測定周期で、振動を測定する(ステップS912)。また、解析部152は、一定の測定周期で、測定値の解析を行う(ステップS920)。また、送信部140は、間欠的にビーコン信号を無線送信する(ステップS933)。
このように、本発明の第3の変形例によれば、ビーコン装置100は、測定処理とビーコン送信処理とを並列に行うため、ビーコン送信中の騒音等を測定することができる。
[第4の変形例]
上述の第1の実施形態では、ビーコン装置100は、測定値の解析処理の結果に関わらず、ビーコン信号を送信していたが、一定の条件を満たした場合(例えば、許容レベルを示す閾値を超える測定値が測定された場合)にのみ、ビーコン信号の送信を行う構成でもよい。第1の実施の形態における第2の変形例のビーコン装置100は、閾値と測定値とを比較した比較を行い、その結果に応じてビーコン信号を送信する点において第1の実施形態と異なる。
例えば、ビーコン装置100は、測定値ごとに、その測定値と所定の閾値とを比較する処理を解析処理として行い、この解析結果に基づいてビーコン信号を送信するか否かの判断を行ってもよい。ビーコン装置100は、電源が投入されたときから、音や振動の測定と、測定値の解析処理は行うものの、許容レベルとなる閾値未満の音や振動が測定された場合は、ビーコン信号を送信しない。一方で、閾値より大きな測定値が測定された場合に、はじめてビーコン信号の送信を開始する。
このとき、送信されるビーコン信号は、上述の第1の実施形態や第1の変形例に記載のように、解析結果を含むものであってもよく、また、何らの情報も含まないものや、測定日時のみを含むものであってもよい。閾値より大きな測定値が測定された場合にのみ、ビーコン信号が送信されるため、いずれの場合であっても、端末装置200は、ビーコン信号を受信したことで、送信元のビーコン装置100において、閾値を超える音や振動が測定されたことを示す情報を取得できる。
図18は、第1の実施の形態の第4の変形例における送信処理の一例を示すシーケンス図である。第4の変形例の送信処理は、ステップS936をさらに実行する点において第1の実施の形態と異なる。ビーコン送信開始時刻である場合(ステップS931:Yes)、ビーコン装置100は、閾値より大きな測定値が測定されたか否かを判断する(ステップS936)。閾値より大きな測定値が測定された場合に(ステップS936:Yes)、ビーコン装置100は、ステップS933以降を実行し、そうでない場合に(ステップS936:No)、ステップS931に戻り、ビーコン信号を送信しない。
このように、本発明の第4の変形例によれば、ビーコン装置100は、閾値と測定値との比較を行い、その結果に応じてビーコン信号を送信するため、端末装置200は、測定値が閾値より大きくなる測定時刻や設置場所を効率的に取得することができる。
[第5の変形例]
上述の第1の実施形態では、ビーコン装置100は、例えば、始発の通過時刻から終電の通過時刻など予め設定された測定期間内には、常に一定の測定間隔で、センサ110からの信号のAD(Analog to Digital)変換および記録と、測定値の解析処理とを行っていた。しかしながら、例えば、ある鉄道路線において、一の列車がビーコン装置100の近傍を通過した後、次の列車が近傍を通過するまでの間は、列車の走行に起因する大きな音や振動は発生しないことが予測される。このような場合にまで常にAD変換等や解析処理を行うことは、必ずしも必要ではない。
そこで、ビーコン装置100は、ある程度の音や振動が検知された場合にのみ、AD変換、測定値の記録や解析を行うようにしてもよい。第1の実施の形態における第5の変形例のビーコン装置100は、周囲の音や振動の大きさに応じて、AD変換、測定値の記録や解析を行う点において第1の実施形態と異なる。
図19は、第1の実施の形態の第5の変形例におけるビーコン装置100の機能構成例を示す図である。第5の変形例のビーコン装置100は、コンパレータ111およびAD変換部112を備える。第5の変形例のセンサ110は、測定値を示すアナログ信号をコンパレータ111およびAD変換部112に供給する。コンパレータ111は、センサ110からのアナログ信号のレベルと所定レベルとを比較するものである。このコンパレータ111は、比較結果をAD変換部112、測定履歴生成部151および解析部152に供給する。AD変換部112は、センサ110からのアナログ信号のレベルが所定レベルを超えた場合に、その信号をデジタル信号に変換して測定履歴生成部151に供給するものである。一方、アナログ信号のレベルが所定レベル未満である場合にAD変換部112は動作を停止し、AD変換を行わない。センサ110、コンパレータ112およびAD変換部112を備える回路は、本発明の測定部の一例である。
処理部150等から構成される測定履歴生成部151および解析部152は、通常は動作を停止しており、センサ110からのアナログ信号のレベルが所定レベルを超えた場合にのみ、測定値の記録や解析処理を行う。
このように、本発明の第5の変形例によれば、ビーコン装置100は、所定のレベルを超える音や振動を検知した場合にのみ測定値の記録および解析が行われるため、各部における電力消費を低減することができる。なお、ビーコン装置100は、検知した音や振動が所定のレベルを超えるものであるか否かを判定可能であれば、上述の構成以外にも何らかの公知の回路または機能を有していても構わない。
なお、更なる変形例として、ビーコン装置100は、上述の所定レベルを超える音や振動を検知した場合、その時刻から、予め設定された期間(例えば、列車の最後尾の車両が通過し終えるまでの所要時間)のみを測定期間として設定するようにしてもよい。
<2.第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、ビーコン装置100は、送信情報を暗号化せずに送信していたが、セキュリティ向上の観点から、送信情報を暗号化して送信することが望ましい。この第2の実施の形態のビーコン装置100は、送信情報を暗号化して送信する点において第1の実施の形態と異なる。
図20は、第2の実施の形態におけるビーコン装置100の一構成例を示すブロック図である。第2の実施の形態の処理部150は、暗号鍵135を用いて送信情報を暗号化して暗号化情報を生成する。この暗号鍵135として、共通鍵または公開鍵が用いられる。共通鍵を用いる場合、例えば、AES(Advanced Encryption Standard)方式により送信情報が暗号化される。公開鍵を用いる場合、例えば、RSA(R. Rivest, A. Shamir, L. Adelman)方式により送信情報が暗号化される。
なお、処理部150は、送信情報の全部でなく、一部(例えば、解析情報)のみを暗号化してもよい。解析情報のみを暗号化する際には、識別情報および暗号化情報を含むビーコン信号が送信される。
第2の実施の形態のメモリ130は、暗号鍵135をさらに具備する。第2の実施の形態の送信部140は、暗号化情報を乗せたビーコン信号を送信する。
図21は、第2の実施の形態におけるビーコン装置100の機能構成例を示す図である。第2の実施の形態のビーコン装置100は、暗号化部153をさらに備える点において、第1の実施の形態と異なる。同図における暗号化部153は、図14の処理部150およびメモリ130により実現される。
暗号化部153は、送信情報を暗号化して暗号化情報を生成し、送信部140に供給するものである。
図22は、第2の実施の形態におけるビーコン送信処理の一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態のビーコン送信処理は、ステップS932をさらに実行する点において第1の実施の形態と異なる。ビーコン送信開始時刻であれば(ステップS931:Yes)、ビーコン装置100は、送信情報を暗号化し(ステップS932)、暗号化情報を含むビーコン信号を送信する(ステップS933)。
図23は、第2の実施の形態における端末装置200の動作の一例を示すフローチャートである。第2の実施の形態の端末装置200の動作は、ステップS953をさらに実行する点において第1の実施の形態と異なる。ビーコン信号を受信すると(ステップS952:Yes)、端末装置200は、ビーコン装置100で用いられた暗号化アルゴリズムに対応する復号アルゴリズムを用いて、暗号化情報を復号する(ステップS953)。そして、端末装置200は、復号した情報により路線環境情報を更新する(ステップS954)。
このように、本発明の第2の実施の形態によれば、ビーコン装置100が送信情報を暗号化して送信し、その情報を端末装置200が復号するため、通信システムのセキュリティを向上させることができる。
<3.第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では、端末装置200が暗号化情報を復号していたが、通信システムにサーバをさらに設けて、そのサーバが復号を行ってもよい。この第3の実施の形態の通信システムは、サーバが復号を行う点において第2の実施の形態と異なる。
図24は、第3の実施の形態における通信システムの全体図の一例を示す図である。第3の実施の形態の通信システムは、サーバ300をさらに備える点において第2の実施の形態と異なる。
サーバ300は、暗号化情報を復号するものである。第3の実施の形態の端末装置200は、ネットワークを介してサーバ300に、暗号化情報を転送する。そして、サーバ300は、その暗号化情報を復号して復号情報を端末装置200に送信する。
図25は、第3の実施の形態におけるサーバ300の一構成例を示すブロック図である。このサーバ300は、記憶部310、処理部320、通信部330およびバス340を備える。
記憶部310は、復号鍵などを記憶するものである。共通鍵暗号方式の場合には、暗号鍵と同一の鍵が復号鍵として用いられる。また、公開鍵暗号方式の場合には、暗号鍵と異なる鍵が復号鍵として用いられる。処理部320は、復号鍵により暗号化情報を復号して復号情報を通信部330に供給するものである。
通信部330は、端末装置200との間で通信を行うものである。この通信部330は、端末装置200から暗号化情報を受信すると、その暗号化情報を処理部320に供給する。また、通信部330は、処理部320から復号情報を受け取ると、その復号情報を端末装置200に送信する。バス340は、記憶部310、処理部320および通信部330の間で互いにデータをやり取りするための共通の経路である。
図26は、第3の実施の形態における通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。ビーコン装置100は、測定処理を行い(ステップS910)、測定値を解析する(ステップS920)。ビーコン装置100は、解析結果を含む送信情報を暗号化して暗号化情報を生成する(ステップS932)。そして、ビーコン装置100は、暗号化情報を含むビーコン信号を送信する(ステップS933)。
また、端末装置200は、ビーコン信号を受信すると、そのビーコン信号内の暗号化情報をサーバ300に転送する(ステップS955)。サーバ300は、その暗号化情報を復号して復号情報を端末装置200に送信する(ステップS960)。そして、端末装置200は、その復号情報により路線環境情報を更新する(ステップS954)。
このように、本発明の第3の実施の形態によれば、サーバ300が暗号化情報を復号するため、端末装置200の負荷を軽減しつつ、通信システムのセキュリティを向上させることができる。
<4.第4の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、ビーコン装置100のそれぞれの測定値を端末装置200が収集していたが、端末装置200は、時刻表を参照して、最大値の測定日時に運行していた列車を求めてもよい。最大値に対応する列車を求めることにより、騒音や振動が特に大きな列車を特定して、騒音対策や振動対策に役立てることができる。この第4の実施の形態の端末装置200は、最大値に対応する列車を求める点において第1の実施の形態と異なる。
図27は、第4の実施の形態における端末装置200の一構成例を示すブロック図である。第4のビーコン装置100は、メモリ220に時刻表データ223をさらに記憶する点において第1の実施の形態と異なる。この時刻表データ223は、例えば、列車を識別するための列車番号ごとに、その列車が発着する各駅の発車時刻および到着時刻を示す情報である。
また、第4の実施の形態の処理部230は、時刻表データ223を用いて、測定日時に運行していた列車を求める処理をさらに行う点において第1の実施の形態と異なる。例えば、ビーコン装置100が設置された路線において、最大値が測定された測定日時に最も近い発車時刻または到着時刻に対応する列車番号が時刻表データ223から読み出される。そして、処理部230は、求めた列車の列車番号を路線環境情報222にさらに追加する。
なお、処理部230は、最大値に対応する列車番号を求めているが、閾値より大きな測定値のそれぞれに対応する列車番号を求めてもよい。また、処理部230は、最大値に対応する列車番号と、閾値より大きな測定値のそれぞれに対応する列車番号との両方を求めてもよい。また、処理部230は、測定値ごとに対応する列車番号を求め、列車番号ごとに、その列車番号に対応する各測定値の最大値や平均値を求めてもよい。最大値等を列車毎に求めることにより、騒音や振動が、列車に起因するのか、レールに起因するのかを分析することができる。
図28は、第4の実施の形態における端末装置200の動作の一例を示すフローチャートである。第4の実施の形態の端末装置200の動作は、ステップS956をさらに実行する点において第1の実施の形態と異なる。端末装置200は、ビーコン信号を受信すると(ステップS952:Yes)、そのビーコン信号に係る測定値に対応する列車番号を時刻表データ223から取得し(ステップS956)、路線環境情報を更新する(ステップS954)。
図29は、第4の実施の形態における路線環境情報222の一例を示す図である。第4の実施の形態の路線環境情報222は、最大値ごとに、列車番号をさらに含む点において第1の実施の形態と異なる。
このように、本発明の第4の実施の形態によれば、端末装置200が、最大値に対応する列車番号を求めるため、騒音や振動の特に大きな列車を特定することができる。
なお、上述の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
100 ビーコン装置
110 センサ
111 コンパレータ
112 AD変換部
120 計時部
130、220 メモリ
140 送信部
150 処理部
151 測定履歴生成部
152 解析部
153 暗号化部
160、250、340 バス
200 端末装置
210 表示部
230 処理部
240 通信部
300 サーバ
310 記憶部
320 処理部
330 通信部

Claims (16)

  1. 音および振動の少なくとも一方の大きさを測定して測定値を生成する測定部と、
    前記測定値を解析して当該解析結果を生成する解析部と、
    前記解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信部と
    を具備する送信装置。
  2. 前記解析結果は、所定の閾値と前記測定値とを比較した結果を含み、
    前記送信部は、前記解析結果が所定の条件を満たす場合に、前記ビーコン信号を送信する
    請求項1記載の送信装置。
  3. 前記送信部は、前記解析結果を含む前記ビーコン信号を送信する
    請求項1または2記載の送信装置。
  4. 前記解析結果は、前記測定値の統計量を含む
    請求項1から3のいずれか一項に記載の送信装置。
  5. 前記統計量は、平均値を含む
    請求項4記載の送信装置。
  6. 前記統計量は、最大値を含む
    請求項4記載の送信装置。
  7. 前記解析結果は、所定の範囲内の値の前記測定値を含む
    請求項1から3のいずれか一項に記載の送信装置。
  8. 前記解析結果は、所定の閾値と前記測定値とを比較した結果を含む
    請求項1記載の送信装置。
  9. 前記ビーコン信号は、前記送信装置の識別情報をさらに含む
    請求項1から8のいずれか一項に記載の送信装置。
  10. 前記解析結果は、前記測定値の測定日時を含む
    請求項1から9のいずれか一項に記載の送信装置。
  11. 前記測定部は、所定のレベルを超える音または振動を検知した場合に、前記音または振動の大きさを測定して測定値を生成し、
    前記解析部は、前記測定部において前記測定値が生成された場合に前記解析結果を生成する
    請求項1から10のいずれか一項に記載の送信装置。
  12. 鉄道路線の近傍に配置され、音または振動の大きさを測定して当該測定値を解析し、解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信装置と、
    前記ビーコン信号を受信する端末装置と
    を具備する通信システム。
  13. 前記ビーコン信号は、前記送信装置を識別するための識別情報をさらに含み、
    前記端末装置は、前記送信装置の設置場所と前記識別情報とを対応付けて記憶しておき、前記ビーコン信号に含まれる前記識別情報に対応する前記設置場所と前記測定値とを対応付けて出力する
    請求項12記載の通信システム。
  14. 前記送信装置は、前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化して暗号化情報として送信し、
    前記端末装置は、前記暗号化情報を復号する
    請求項13記載の通信システム。
  15. 前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化した暗号化情報を復号して前記端末装置に送信するサーバをさらに具備し、
    前記送信装置は、前記解析結果および前記識別情報の少なくとも一方を暗号化して前記暗号化情報として前記端末装置に送信し、
    前記端末装置は、前記暗号化情報を前記サーバに送信する
    請求項13記載の通信システム。
  16. 音および振動の少なくとも一方を測定して測定値を生成する測定手順と、
    前記測定値を解析して当該解析結果を生成する解析手順と、
    前記解析結果に基づいてビーコン信号を送信する送信手順と
    を具備する送信装置の制御方法。
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WO2024009846A1 (ja) * 2022-07-07 2024-01-11 株式会社デンソー データ提供プラットフォーム、データ提供システム、データ提供方法、及びプログラム

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