JP2016141026A - 光学用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリエステルフィルムの表面にプリズムシートを有する光学用シートであり、前記ポリエステルフィルム面内の屈折率の最大値(nγ)を示すベクトル(γ)の逆ベクトル(−γ)と、γと直角の方向の屈折率(nβ)を示すベクトル(β)との和(2)が、プリズムシートの山であるプリズム線(1)となす挟角(θ)が0°から±30°の範囲となるようにプリズムシートを有することを特徴とする光学用シート。
【選択図】 図1
Description
本発明における塗布層は、塗布剤のフィルムへの塗布性や接着性を改良するため、塗布前にフィルムに化学処理や放電処理を施してもよい。また、表面特性をさらに改良するため、塗布層形成後に放電処理を施してもよい。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
樹脂試料を重水化クロロホルム/ヘキサフルオロイソプロパノール(重量比7/3)の混合溶媒に濃度3重量%となるように溶解させた溶液について、核磁気共鳴装置(日本電子社製「JNM−EX270型」)を用いて、1 H−NMRを測定して各ピークを帰属し、ピークの積分値から共重合成分の含有量を算出した。
遠心沈降式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所社製SA−CP3型)を使用して測定した等価球形分布における積算(重量基準)50%の値を平均粒径とした。
全光線透過率はJIS−K−7361、フィルムヘーズはJIS−K−7136に準じて日本電色工業社製積分球式濁度計「NDH2000」により、全光線透過率、フィルムヘーズを測定した。
試料を無張力状態で150℃に保ったオーブン中、30分間処理し、その前後の試料の長さを測定して次式にて加熱収縮率を算出した。
加熱収縮率(%)={(L0−L1)/L0}}×100
(上記式中、L0は加熱処理前のサンプル長、L1は加熱処理後のサンプル長)フィルム長手方向(MD)と幅方向(TD)に5点ずつ測定し、それぞれについて平均値を求めた。
JIS−Z−5722に準じたミノルタ製分光測色計「CM−3700d」により、色調 反射法 y値を測定した。また、測定は、例えば、フィルムの厚みが75μmの時は13枚重ね、125μmの時は8枚重ね、250μmの時は4枚重ね、300μmの時は3枚重ねとして、総厚みが900μmから1100μmの間で最も1000μmに近くなるようにフィルムを複数枚重ね合わせて測定した。
製品幅、800mm幅にスリッティング加工されたフィルムロールから、製品幅方向におけるセンター位置において、200mm角の正方形にフィルムを切り出し、光学用部材として、プリズムシートとして使用した場合の特性を評価した。すなわち、フィルムの片面に、プリズムシートの山であるプリズム線が、フィルム長手方向(MD)に対して平行(フィルム長手方向(MD)と同じ向き)になるようにアクリル系バインダーを塗布してプリズム層を形成し、その反対面側にはアクリル系バインダーを塗布してスティック防止層を形成し、得られたプリズムシート、2枚をバックライトユニットに組み込んで、得られる面状発光の品質を以下の観点で評価した。輝度レベルを輝度計を用いて評価し、比較例1のフィルムを使用した場合と比較した。
A:輝度が向上し、高輝度化が確認できた
B:輝度の低下は確認できなかった
C:輝度の低下が確認できた
上記(7)にて得られたプリズムシート2枚を、光源であるLEDライトが、バックライトユニット上下に設置する2バー方式のエッジタイプのバックライトユニットに組み込んで、得られる面状発光の画像品質を以下の観点で評価した。
A:画像ムラが現れず、改良が見られた
B:画像ムラが画面状において部分的に薄く現れた
C:画像ムラが画面状において全体的にはっきりと現れた
上記(7)にて得られた200mm角の正方形に切り出したフィルムについて、フィルム長手方向(MD)とフィルム幅方向(TD)におけるセンター位置において、カールツァイス社製偏光顕微鏡を用い、フィルム面内の主配向軸の方向がフィルムの長手方向(MD)に対し何度傾いているかを求めた(θ3)。なお、測定上、主配向軸が90度を超えた場合には、その補角を主配向軸の長手方向(MD)に対する角度とした。
nγ×(−1)=−nγ
続いて、ベクトル−γとベクトルβとの和であるベクトル線(2)とフィルム長手方向(MD)とがなす角度θ(ベクトル線(2)とプリズム線(1)とがなす狭角(θ))を次式より算出した。
nβ/nγ=Tanθ´
θ=θ3−θ´
〈ポリエステルの製造〉
<ポリエステル(a)の製造方法>
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.03部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.67に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステル(a)の極限粘度は0.67であった。
ポリエステル(a)の製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径2.2μmのシリカ粒子を0.3部、三酸化アンチモン0.04部を加えて、極限粘度0.64に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステル(a)の製造方法と同様の方法を用いてポリエステル(b)を得た。得られたポリエステル(b)は、極限粘度0.64であった。
ポリエステル(a)の製造方法において、出発原料をテレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とジエチレングリコール2重量部とし、重合触媒として酸化ゲルマニウムを使用したこと以外は、ポリエステル(a)の製造方法と同様な方法を用いてポリエステル(c)を得た。なお、酸化ゲルマニウムの添加方法は公知の方法を採用し、その添加量はゲルマニウムとして原料重量に対して100ppmとした。得られたポリエステル(c)の固有粘度は0.66であった。
ポリエステル(c)の製造方法において得られたポリエステル(c)を、窒素不活性気流中においてさらに重合を施して固層重合を行い、固有粘度0.88のポリエステル(d)を得た。
〈ポリエステルフィルムの製造〉
前述のポリエステル(d)、(b)をそれぞれ85%、15%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、B層の原料をポリエステル(c)100%として、2台のベント式二軸押出機に各々を供給し、それぞれ285℃で溶融し、A層を最外層(表層)、B層を中間層とする2種3層(A/B/A)の層構成で共押出して口金から押出し静電印加密着法を用いて表面温度を22℃に設定した冷却ロール上で冷却固化して未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度83℃で縦方向に3.0倍に延伸した後、以下に示した組成の塗布剤を塗布した後テンターに導き、横方向に125℃で4.2倍延伸し、主結晶化ゾーン温度を241℃にて熱処理を行った後、横方向に10%弛緩し、得られたマスターロールから、マスターロール幅方向センター位置から、左右どちらかの方向へ1500mm移動した位置をセンターにして、製品幅800mm幅、巻き長さ1000m巻きのフィルムロールにスリッティング加工して、厚さ125μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、10/105/10μmであった。塗布層の厚みは、片方の面が0.12μm、反対の面が0.10μmであった。
得られた二軸延伸ポリエステルフィルムロールから、製品幅方向センター位置において、200mm角の大きさの正方形のフィルムを切出し、プリズムシートの山であるプリズム線がフィルム長手方向(MD)に対して平行になるようにプリズム層を形成し、反対面側にスティック防止層を形成して光学部材適正(輝度)の評価を行った。
ベクトルの和(2)が、プリズムシートの山であるプリズム線(1)となす挟角(θ)は18.1°であった。
a/b/c/d=47/20/30/3
ここで、aは、テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール/トリエチレングリコール=31/16/3/22/21(モル比)のポリエステル分散体
bは、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリルニトリル/N−メチロールメタアクリルアミド=45/45/5/5(モル比)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
cは、ヘキサメトキシメチルメラミン(メラミン系架橋剤)
dは、粒子径0.06μmの酸化ケイ素の水分散体(無機粒子)
である。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ50%、50%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(c)90%、実施例1のポリエステル製造時に発生した耳部やマスターロール耳部からの再生品を10%の割合で混合した混合原料をB層としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み125μmのポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、11/103/11μmであった。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ88%、12%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(c)40%、実施例1のポリエステル製造時に発生した耳部やマスターロール耳部からの再生品を60%の割合で混合した混合原料をB層としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み125μmのポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、11/103/11μmであった。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ85%、15%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(c)85%、実施例1のポリエステル製造時に発生した耳部やマスターロール耳部からの再生品を15%の割合で混合した混合原料をB層として、縦方向に3.5倍、横方向に4.5倍に延伸し、主結晶化ゾーン温度を207℃にて熱処理を行った後、横方向に0.8%弛緩したこと以外は実施例1と同様にしてマスターロール得、得られたマスターロールから、マスターロール幅方向センター位置から、左右どちらかの方向へ2000mm移動した位置をセンターにして、製品幅800mm幅、巻き長さ1000m巻きのフィルムロールにスリッティング加工して、厚さ125μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、10/105/10μmであった。塗布層の厚みは、片方の面が0.11μm、反対の面が0.11μmであった。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ89%、11%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(a)100%をB層としたこと以外は実施例1と同様にして、厚み125μmのポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、11/103/11μmであった。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ90%、10%の割合で混合した混合原料をA層の原料とし、ポリエステル(c)88%、実施例1のポリエステル製造時に発生した耳部やマスターロール耳部からの再生品を12%の割合で混合した混合原料をB層として、縦方向に3.2倍、横方向に3.5倍に延伸し、主結晶化ゾーン温度を240℃にて熱処理を行った後、横方向に6.2%弛緩したこと以外は実施例1と同様にしてマスターロール得、得られたマスターロールから、マスターロール幅方向センター位置から、左右どちらかの方向へ1500mm移動した位置をセンターにして、製品幅800mm幅、巻き長さ1000m巻きのフィルムロールにスリッティング加工して、厚さ125μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、10/105/10μmであった。塗布層の厚みは、片方の面が0.13μm、反対の面が0.14μmであった。
ポリエステル(d)、(b)をそれぞれ88%、12%の割合で混合した混合原料をA層の原料としたこと以外は実施例1と同様にして、マスターロール得、得られたマスターロール幅方向センター位置において、その位置をセンターにして、製品幅800mm幅、巻き長さ1000m巻きのフィルムロールにスリッティング加工して、厚さ125μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムロールを得た。得られたフィルムの各層の厚みは、10/105/10μmであった。塗布層の厚みは、片方の面が0.11μm、反対の面が0.10μmであった。
2 ベクトル(β)とベクトル(−γ)とのベクトルの和
3 ベクトル線がプリズムセントとなす挟角(θ)
Claims (1)
- ポリエステルフィルムの表面にプリズムシートを有する光学用シートであり、前記ポリエステルフィルム面内の屈折率の最大値(nγ)を示すベクトル(γ)の逆ベクトル(−γ)と、γと直角の方向の屈折率(nβ)を示すベクトル(β)との和(2)が、プリズムシートの山であるプリズム線(1)となす挟角(θ)が0°から±30°の範囲となるようにプリズムシートを有することを特徴とする光学用シート。
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