JP2016139213A - 座標入力装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】座標入力面に対する投光系の調整を必要とすることなく、適切に指示具の座標入力面に対する指示位置を検出する。
【解決手段】座標入力装置は、座標入力有効領域41の周辺部に、座標入力面40に対して直交する第一方向に座標入力面から所定距離離間して配置され、光源からの光を座標入力面に対して斜めに投光する投光手段と、投光手段からの光の投光角度を変化させて座標入力面を走査する走査手段と、第一方向において投光手段よりも座標入力面に近い側に配置され、投光手段から投光された光の指示具50による反射光を検出可能な複数の受光手段と、走査手段により座標入力有効領域全体を走査している間に複数の受光手段で検出した光量分布に基づいて、指示具による指示位置の座標を決定する決定手段と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、座標入力有効領域に対する指示具による指示位置の座標を検出する座標入力装置及びその制御方法に関する。
座標入力面に、指示具(例えば、専用入力ペン、指等)によって指示して座標を入力することにより、接続されたコンピュータを制御したり、文字や図形等を書き込んだりする座標入力装置が存在する。従来、この種の座標入力装置としては、タッチパネルとして、各種方式のものが提案、または製品化されている。この種の座標入力装置は、特殊な器具等を用いずに画面上でパーソナルコンピュータ等の端末の操作が簡単にできるため、広く用いられている。
座標入力方式としては、抵抗膜を用いたもの、超音波を用いたもの、光を用いたもの等、様々なものがある。
光を用いた座標入力方式としては、特許文献1に記載の技術がある。この技術は、座標入力領域の外側に再帰性反射シートを設け、照明部からの光を再帰反射シートで反射し、受光部により反射光の光量分布を検出するものである。そして、座標入力領域内において指等の光を遮蔽する遮蔽物と受光部間の角度を検出し、その検出結果に基づいて遮蔽物の指示位置を決定する。このように、特許文献1には、遮光方式の座標入力装置の構成が開示されている。
米国特許第4507557号公報
上記特許文献に記載の技術にあっては、投光系(上記の照明部や発光手段)から、座標入力面に対して略平行で、かつ座標入力面に対して近接した光を発光する必要がある。これは、指示具の接触判定(タッチ判定)をなるべく座標入力面に近い高さで行い、操作者の操作感を向上させるためである。
しかしながら、投光系を座標入力面に対して平行および近接に調整することは、非常に困難である。特に、座標入力面が大型になるほど、投光系の微小な角度設置誤差が大きな検出誤差となって現れるため、高精度な調整が必要となる。
高精度な調整を実現するためには、例えば、タッチ検出用の赤外光と光学的に同一投光角度となる可視光のレーザー光を出力させて、座標入力面に投光が平行になるようにユーザが調整するという構成が考えられる。あるいは、座標入力面に対して投光系の取付角度を測定する装置を付加して、そのフィードバックにより投光系の角度を自動調整する構成も考えられる。
しかしながら、上記の構成では、ユーザが装置を使い始める前の設置の負荷が増大するとともに、可視光のレーザーを用いて調整するための部品についてのコストの増大も懸念される。また、取付角度の測定装置を付加した構成についても同様にコスト増大は避けられない。
そこで、本発明は、座標入力面に対する投光系の調整を必要とすることなく、適切に指示具の座標入力面に対する指示位置を検出することができる座標入力装置及びその制御方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る座標入力装置の一態様は、座標入力面上の座標入力有効領域に対する指示具による指示位置を検出する座標入力装置であって、前記座標入力有効領域の周辺部に、前記座標入力面に対して直交する第一方向に当該座標入力面から所定距離離間して配置され、光源からの光を前記座標入力面に対して斜めに投光する投光手段と、前記投光手段からの前記光の投光角度を変化させて前記座標入力面を走査する走査手段と、前記第一方向において前記投光手段よりも前記座標入力面に近い側に配置され、前記投光手段から投光された光の前記指示具による反射光を検出可能な複数の受光手段と、前記走査手段により前記座標入力有効領域全体を走査している間に前記複数の受光手段で検出した光量分布に基づいて、前記指示具による指示位置座標を決定する決定手段と、を備える。
本発明によれば、座標入力面に対する投光系の調整を必要とすることなく、適切に指示具の座標入力面に対する指示位置を検出することができる。
第一の実施形態における座標入力装置の一例を示す概略構成図である。 図1に示す座標入力装置の側面図である。 センサユニットの構成例を示す図である。 制御ユニットの構成例を示すブロック図である。 制御信号のタイミングチャートである。 位置座標の検出について説明するための図である。 センサユニットが検出する光量分布を説明するための図である。 位置座標の検出について説明するための図である。 制御信号のタイミングチャートである。 位置座標の検出について説明するための図である。 座標入力装置が実行する座標算出処理手順を示すフローチャートである。 受光部を複数有するセンサユニットにおける座標算出を説明するための図である。 座標入力装置が実行する接触判定処理手順を示すフローチャートである。 走査範囲の設定時における座標入力装置の一例を示す概略構成図である。 図14に示す座標入力装置の側面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための好適な形態について詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施の形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものであり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
本実施形態における座標入力装置は、表示装置としてのプロジェクタと組み合わせて使用する。この座標入力装置は、プロジェクタで投影した画像に対して、指などの指示具による座標入力領域上の指示位置を検出し、文字や図形等の画像を書き込んだり、マウスのように装置を接続するコンピュータを制御したりすることを可能とする。
なお、必ずしもプロジェクタが投影する画像と入力面とを一体的に使用する必要はなく、コンピュータを制御する構成であれば、上記装置構成に限定はされるものではない。また、表示装置として、プロジェクタに限定されるものではなく、例えば、液晶ディスプレイのようにコンピュータが出力する画像を表示できる装置であればよい。さらに、表示方法についても特に限定するものではない。
図1及び図2は、本実施形態における座標入力装置の一例を示す概略構成図である。ここで、図1は座標入力装置の平面図、図2は座標入力装置の側面図である。
座標入力装置100は、複数(ここでは2つ)のセンサユニット10L,10Rと、制御ユニット20と、センサユニット10L,10R及び制御ユニット20を収容する筐体30とを備える。
センサユニット10L,10Rは、それぞれ光を投光する投光部および反射光を受光する受光部を有する。センサユニット10L及び10Rは、座標入力面40上の座標入力有効領域41のY軸に平行に、かつX軸に対称な位置に、所定距離離れて筺体30の中に配置されている。また、センサユニット10L及び10Rは、制御ユニット20に接続され、制御信号を制御ユニット20から受信すると共に、自身で検出した信号を制御ユニット20に送信可能となっている。
筐体30は、座標入力面40上における座標入力有効領域41の外側近傍(周辺部)に配置されている。また、座標入力面40は、プロジェクタ、液晶ディスプレイなどの表示装置の表示画面で構成することで、インタラクティブな入力装置として利用可能となっている。
各センサユニット10L,10Rの投光部は、扇型のシート状のビームを形成し、これを座標入力面40に対して斜めに投光する。このとき、投光部は、Y方向に伸びるライン状の光をX方向に走査し、座標入力有効領域41全体に投光する。
このような構成において、座標入力有効領域41に指やペンなどの指示具50による入力指示がなされると、センサユニット10L,10Rの投光部から投光された光が指示具50に当たって反射する。すると、センサユニット10L及び10Rの受光部は、その反射光70を1次元的に検出する。すなわち、受光部が検出した光量分布から、どの方向からの光が検出できたかを判別することが可能となる。
制御ユニット20は、センサユニット10L及び10Rが検出した光量分布の変化から、指示具50によって入力指示された部分の反射光範囲を検出する。そして、その反射光範囲の端部情報から、センサユニット10L及び10Rそれぞれに対する反射光範囲の方向(角度)をそれぞれ算出する。
そして、それぞれ算出された方向(角度)、及びセンサユニット10L及び10R間の距離情報等から、座標入力有効領域41上の指示具50の反射光位置(座標値)を幾何学的に算出する。算出した座標値は、表示装置に接続されているホストコンピュータ等の外部端末に、USBなどのインターフェースを経由して出力する。
このようにして、指示具50によって、画面上に線を描画したり、表示装置に表示されるアイコンを操作したりする等の外部端末の操作が可能になる。
すなわち、本実施形態における座標入力装置は、投光部から投光し指示具によって反射された反射光を受光部で検出し、当該反射光の光量分布から指示具の指示位置座標を検出する反射光検出方式の座標入力装置である。
(センサユニット10L,10Rの構成)
次に、センサユニット10L及び10R内の具体的構成について、図3を参照しながら説明する。なお、センサユニット10Lとセンサユニット10Rとは同一構成を有するため、ここではセンサユニット10Lについて説明する。
センサユニット10Lは、投光部11Lと受光部12Lとを備える。投光部11Lは、赤外レーザー111Lと、反射ミラー112Lと、投光レンズ113Lとを備える。また、受光部12Lは、ラインセンサ121Lと受光レンズ122Lとを備える。
投光部11Lの赤外レーザー111Lは、赤外光を発光する光源であり、LED(Light Emitting Diode)と比較して指向性が高く光出力が大きいものである。赤外レーザー111Lは、制御ユニット20によって発光タイミングが制御される。
また、反射ミラー112Lは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical System:微小電子機械部品)ミラーであり、駆動する電圧をパルス制御することによって1軸に回転動作するものである。反射ミラー112Lは、制御ユニット20によって駆動制御される。
さらに、投光レンズ113Lは、例えば、ロッドレンズであり、入射光から扇型のシート状のビームを形成して出射するものである。
すなわち、赤外レーザー111Lが発光した赤外光は、反射ミラー112Lによって反射して偏向され、投光レンズ113Lを介して座標入力有効領域41に向けて投光される。
投光部11Lから投光された赤外光は、指示具50による入力がある場合には指示具50によって反射され、受光部12Lによって検出される。
ラインセンサ121Lは、検出素子が水平方向(Y方向)に配置された一次元のCMOSラインセンサであり、受光レンズ122Lは、ラインセンサ121L内の検出素子上に光を集光する集光光学系(集光レンズ)である。
すなわち、投光部11Lから投光され、指示具50によって反射した反射光は、集光レンズ122Lを経て、CMOSラインセンサ121Lの検出素子上に集光、結像することになる。そして、CMOSラインセンサ121Lは、反射光の入射角に応じた光量分布を出力する。すなわち、CMOSラインセンサ221を構成する各画素の画素番号が角度情報を示すことになる。
本実施形態では、投光部11Lと受光部12Lとは、座標入力面40(座標入力有効領域41)の垂直方向(Z方向)に対し、重ねて配置されている。また、投光部11Lと受光部12Lとは、正面方向(座標入力面40に対し垂直方向)から見て、投光部11Lの発光中心と受光部12Lの基準位置とが一致するよう配置されている。
さらに、受光部12Lは、垂直方向(Z方向)において投光部11Lよりも座標入力面40に近い側に配置され、指示具50が座標入力面40に接近した場合に生じる反射光(拡散光)が検出できるようになっている。
投光部11Lは、垂直方向(Z方向)において受光部12Lよりも座標入力面40から遠い側(受光部12Lの上側)に配置され、上記赤外光を座標入力面40に対して斜めに投光する。また、投光部11Lは、制御ユニット20によって反射ミラー112Lの傾きが制御されることで、上記赤外光の投光角度を変化させ、座標入力有効領域41全体を走査可能な構成となっている。
このように、本実施形態では、センサユニット10Lは、1つの投光部11Lと、当該投光部11Lで投光し、指示具50で反射される反射光を検出可能な1つの受光部12Lとを有する。センサユニット10Rについても同様である。
なお、ここでは、2つのセンサユニット10L,10Rがそれぞれ1つずつ投光部と受光部とを備える場合について説明したが、座標入力装置として少なくとも1つの投光部と複数の受光部とを備える構成であれば、投光部及び受光部の数は上記に限定されるものではない。
(制御ユニット20の構成)
図4は、制御ユニット20の具体的構成を示すブロック図である。
制御ユニット20は、ワンチップマイコン等で構成される演算制御部21を備える。演算制御部21は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を含んで構成されている。また、制御ユニット20は、A/Dコンバータ22、クロック発生回路(CLK)23、メモリ24、通信I/F25を備える。
演算制御部21のCPUは、ラインセンサ121L,121Rに対して、シャッタタイミングやデータの出力制御等を行うためのラインセンサ制御信号を出力する。
また、演算制御部21は、赤外レーザー111L,111Rの赤外レーザー駆動回路(不図示)に対して、赤外レーザー駆動信号を出力する。
さらに、演算制御部21は、走査ミラー(反射ミラー)112L,112Rの反射ミラー駆動回路(不図示)に対して、ミラー駆動信号を出力する。これにより、走査ミラー112L,112Rを座標入力面40に対して1軸に走査したり、所定角度に静止制御したりできる構成となっている。
なお、演算制御部21のCPUは、CLK23からのクロック信号に従って動作する。また、ラインセンサ用のクロック信号は、CLK23からセンサユニット10L及び10Rに送信されると共に、各センサユニット内部のラインセンサとの同期をとって各種制御を行うために、CPUにも入力される。
A/Dコンバータ22は、ラインセンサ121L,121Rからの検出信号を入力し、演算制御部21のCPUからの制御によって、当該検出信号がデジタル値に変換される。この変換されたデジタル値は、上記CPUとデータバスで接続されたメモリ24に記憶され、指示具50の角度計算に用いられる。
演算制御部21は、この計算された角度から座標値を算出し、外部端末に通信I/F25を介して出力する。ここで、通信I/F25は、例えばシリアルインタフェース(例えば、USB、IEEE1394、RS232Cインターフェース等)である。
(光量分布検出の説明)
図5は、演算制御部21が出力する制御信号のタイミングチャートである。この図5では、上述した赤外レーザー駆動信号TAと、ラインセンサ制御信号RAとを示している。
赤外レーザー駆動信号TAにおいて、Highの期間は赤外レーザー111L,111Rが発光する期間である。なお、本実施形態では、赤外レーザー111L,111Rが発光するのと同じ期間で、反射ミラー112L,112Rも回転動作する。このとき、反射ミラー112L,112Rは、座標入力有効領域41内全体への走査を行うため、予め設定された角度範囲内で回転動作する。反射ミラー112L,112Rが回転動作する角度範囲の設定方法については、後で詳述する。
ラインセンサ制御信号RAにおいて、Highの期間はシャッター開放期間に相当する。シャッター開放期間について、ラインセンサ121L,121Rは受光を行うこととなる。なお、本実施形態では、赤外レーザー111L,111Rの発光期間とシャッター開放期間とは、同じ期間T1となるようにCPUで制御される。
すなわち、図6に示すように、投光部11L(11R)は、反射ミラー112L(112R)の回転動作により、予め設定された投光走査範囲114に赤外光71を投光する。このとき、指示具である指51が座標入力面40に対して接触しようとして走査範囲内に入ると、投光部11L(11R)から投光した赤外光が指51に当たって反射する。そのため、ラインセンサ121L(121R)は、指51によって反射した反射光72を検出する。この反射光72は、指51で反射した拡散光であり、座標入力面40に対して接触状態でなくとも、受光部のラインセンサ121L(121R)で検出が可能である。
図7は、指示具50(指51など)から反射した光が、受光部のラインセンサで検出された場合の概略波形を示している。この図7において、横軸はラインセンサの画素番号、縦軸はラインセンサで得られる光量レベルである。
反射光の光量分布は、指51のセンサユニット10L,10Rからの距離が近いほど光量レベルが大きくなり、遠ざかるほど小さくなる。なお、このような光量分布がどのシステムでも必ず得られるわけではなく、指示具50の反射特性や投光部の特性などによって、光量分布は変化する。
ラインセンサ121L,121Rで検出した光量分布データは、演算制御部21のCPUに転送される。ここで、先述したように、検出した反射光は入射角に応じた角度情報であるので、所定の座標算出処理を実行することで、座標入力面40における指51の指示座標Pを算出することができる。上記座標算出処理については後で詳述する。
本実施形態では、投光を走査させて指示具50の座標値Pを算出した後、座標入力有効領域41に対して赤外光を再投光し、指示具50の座標入力面40に対する接触状態を判定する。
指示具50が座標入力面40に触れたかどうかの接触状態を判定するために、演算制御部21のCPUは、算出した座標値Pに対応する位置に対して赤外光を投光するように、反射ミラー112L,112Rの角度を計算する。そして、計算したミラー角度に反射ミラー112L,112Rを制御し、図8に示すように、座標値Pに対応する位置に対して投光73を行う。
図9は、接触状態判定を行う際に演算制御部21が出力する制御信号のタイミングチャートである。この図9では、赤外レーザー駆動信号TBと、ラインセンサ制御信号RBとを示している。
接触状態判定時においては、接触状態となるまでの過渡的な時間を考慮して所定回数(例えば4回程度)、赤外光を投光する。
すなわち、図9に示すように、接触状態判定時における赤外レーザー駆動信号TBはパルス信号となり、所定期間(T2)ずつ断続的に赤外レーザー111L,111Rが発光する。
また、接触状態判定時におけるラインセンサ制御信号RBは、シャッター開放期間が赤外レーザーの投光時間と同じ期間となるよう制御される。すなわち、ラインセンサ制御信号RBも、赤外レーザー駆動信号TBと同様のパルス信号となる。
なお、ここでは、接触状態の判定のための赤外レーザーの駆動回数を4回としたが、これに限定されるものではなく、装置の用途によって適宜変更することができる。
このように、座標値Pに対応する位置に赤外光を投光することで、図10に示すように、指51が座標入力面40の座標値Pに対応する位置に接触すると、投光73が指51に反射して、その反射光74がラインセンサ121L(121R)で検出される。すなわち、座標値Pに対して再投光した状態において、反射光が検出されることをもって、指51が座標入力面40に接触した状態であると判断することできる。この接触状態判定処理については後で詳述する。
このように、本実施形態では、図7に示すような光量分布を検出することで、指示具50の指示位置座標の算出及び接触状態の判定を行う。光量分布の検出は、当該光量分布の変化を検知することで行う。具体的には、サンプル期間中の光量分布を、指示具50による入力のない初期状態での光量分布と比較することで、光量分布の変化を検知する。
本実施形態では、投光部による投光(照明)がない状態の光量分布と、投光(照明)中で指示具50による入力がない(反射光がない)状態の光量分布を初期状態として予めメモリ24に記憶しておく。
そして、センサユニット10L及び10Rそれぞれの検出信号のサンプル期間に、図7のような光量分布の変化があるか否かを、そのサンプル期間中の光量分布と、メモリ24に記憶されている初期状態の光量分布との差分によって検出する。光量分布に変化がある場合には、その変化部分を指示具50の入力点として、その座標値Pを算出する。
座標値の算出後、座標入力有効領域に対して再投光して反射光を検出する場合においては、投光しない状態での光量分布と投光した状態での光量分布を交互に検出する。そして、両者の光量分布の差分をとることで反射光の有無を判断(接触状態の判定)する。
(演算制御部21で実行する座標算出処理)
次に、演算制御部21で実行する座標算出処理について、より詳細に説明する。
図11は、演算制御部21で実行する座標算出処理手順を示すフローチャートである。
この図11は、本実施形態に係る座標入力装置のデータ取得から座標情報送信までの処理動作の流れを示すフローチャートである。この座標算出処理は、例えば電源投入時に実行を開始する。なお、図11の処理の開始タイミングは上記のタイミングに限定されるものではない。
先ずステップS1で、演算制御部21は、CPUのポート設定、タイマ設定等、座標入力装置に係る各種初期化を行う。
次にステップS2で、演算制御部21は、受光素子であるところのラインセンサ121L,121Rの画素有効範囲を、例えば、メモリ24から読み出して設定する。
次にステップS3で、演算制御部21は、初期読込動作の初期読み込み回数を設定する。ここで、初期読込動作とは、座標入力装置の起動時にのみ行うものであり、ラインセンサ121L,121Rの不要電荷除去を行うための動作である。
ラインセンサ等の光電変換素子においては、動作させていないときに不要な電荷を蓄積している場合があり、その電荷が蓄積されている状態のまま座標入力動作を実行すると、検出不能や誤検出の原因となり得る。そこで、これを避けるために、初期読込動作として、投光部による照明を停止している状態(照明無しの状態)で、ラインセンサ121L,121Rからデータを読み出す。これにより、ラインセンサ121L,121Rに蓄積されていた不要電荷を除去する。ステップS3では、この初期読込動作を実行する回数を設定する。
ステップS4では、演算制御部21は、ラインセンサ121L,121Rからデータを読み込む初期読込動作を実行し、ステップS5に移行する。
ステップS5では、演算制御部21は、初期読込動作が上記のステップS3で設定した回数だけ実行されたか否かを判定する。そして、初期読込動作の実行回数が設定した回数に達していないと判断した場合にはステップS4に戻り、設定した回数に達したと判断した場合にはステップS6に移行する。
ステップS6では、演算制御部21は、投光部11L(11R)による投光を停止している(照明無し)状態でのラインセンサ121L,121Rのデータ(ベースデータBas_data[n])を取り込む。ここで、nは画素番号である。
ステップS7では、演算制御部21は、ステップS6で取り込んだベースデータBas_data[n]をメモリ24に記憶し、ステップS8に移行する。
ステップS8では、演算制御部21は、投光部11L(11R)からの投光を行っている(照明有り)状態でのラインセンサ121L,121Rのデータ(リファレンスデータRef_data[n])を取り込む。ここで、nは画素番号である。
ステップS9では、演算制御部21は、ステップS8で取り込んだリファレンスデータRef_data[n]をメモリ24に記憶し、ステップS10に移行する。
このステップS9までの処理が電源投入時の初期設定動作であり、この初期設定動作を経て、指示具50による座標入力を行う通常の取り込み動作状態(有効領域通常取り込み)に移行する。
先ずステップS10では、演算制御部21は、座標入力サンプリング状態とし、上述した図5に示す制御信号を出力してラインセンサ121L,121Rから画素データ(Norm_data[n])を取り込む。ここで、nは画素番号である。
次にステップS11で、演算制御部21は、ステップS10で取り込んだ画素データNorm_data[n]とメモリ24に記憶したリファレンスデータRef_data[n]との差分値Norm_data_a[n]を計算する。
Norm_data_a[n]=Norm_data[n]−Ref_data[n] ………(1)
ステップS12では、ステップS11で計算した差分値Norm_data_a[n]に基づいて、反射光部分の有無、すなわち座標入力の有無を判断する。例えば、差分値Norm_data_a[n]と予め設定した閾値Vthaとを比較し、閾値Vthaを超える画素が所定数を超えて検出された場合に、指示具50の入力があると判定する。
また、より高精度に座標入力の有無を判定する場合には、画素データの変化の比Norm_data_r[n]を用いる。
Norm_data_r[n]=Norm_data_a[n]/(Bas_data_[n]−Ref_data[n]) ………(2)
上記(2)式により、光量分布を変化の比で表すことができる。そこで、この画素データ(光量分布)に対して閾値Vthrを設定し、閾値Vthrを超える画素が所定数を超えて検出された場合に、指示具50の入力があると判定する。
そして、このステップS12で座標入力無しと判断した場合にはステップS10に戻り、座標入力有りと判断した場合にはステップS13に移行する。
ステップS13では、演算制御部21は、画素データ分布の立ち上がり部及び立ち下がり部を検出し、指示具50による入力範囲(反射光検出範囲)を特定する。ここでは、上記(2)式により計算された光量変化に対して、閾値Vthrを用いて、光量が変化しているラインセンサ上の画素番号を特定する。具体的には、閾値Vthrを横切る点に対応する画素番号を特定し、これを反射光検出範囲の端部(立ち上がり部及び立ち下がり部)の画素番号として検出する。
次に、検出された立ち上がりの画素番号Nr及び立ち下がりの画素番号Nfの中央値Npを計算し、これを反射光検出範囲の中心の画素番号とする。
Np=Nr+(Nr+Nf/2) ………(3)
なお、上記(3)式をもとに計算した場合、ラインセンサの画素間隔が出力画素番号の分解能となるが、このとき、検出信号レベル情報等を用いることで、画素番号よりも細かい画素情報が特定可能になる。例えば、閾値Vthrを超えるデータレベルの画素の画素番号とその隣接する画素番号と、それらのデータレベルから、閾値Vthrを横切る仮想的な仮想画素番号を計算することで、より分解能の高い検出を実現できる。
次にステップS14で、演算制御部21は、ステップS13で計算された中心画素番号を角度情報に変換する。ここでは、画素番号と角度θとの関係を示す近似式(多項式)をもとに、中心画素番号を角度情報θに変換し、さらに角度θからtanθを算出する。
θ=Tn・en+Tn-1・en-1+Tn-2・en-2+…+T0 ………(4)
ここで、上記(4)式の各次数の係数は、実測値や設計値等から決定できる。また、次数は必要とされる座標精度等を鑑みて決定すればよい。
ステップS15では、演算制御部21は、左右のセンサユニット10L,10Rでのtanθ値からx、y座標を算出する。
(座標算出方法)
以下、画素番号から変換された角度情報(θ)から、指示具50の位置座標を算出する座標算出方法について説明する。
なお、指示具50の入力が1点である場合には、センサユニット10L及び10Rの出力結果に基づいて得られる反射光検出範囲の中央の角度を用いることで座標算出が可能である。
ここで、座標入力有効領域41上に定義する座標とセンサユニット10L及び10Rとの位置関係及び座標系について、図12を用いて説明する。
図12は、本実施形態の座標入力有効領域上に定義する座標とセンサユニット10L及び10Rとの位置関係を示す図である。ここでは、図12における左右方向にX軸、図12における上下方向にY軸を定義する。そして、座標入力有効領域41の左辺に、それぞれのセンサユニット10L及び10RをX軸に対称に取り付け、その間の距離をDLRとする。さらに、センサユニット10L及び10Rの既知の角度方向の交点位置、すなわち基準角度の交点をP0とする。
このとき、基準角度から、それぞれのセンサユニット10L及び10Rで得られた角度をそれぞれθL、θRとすると、検出すべき点Pの座標P(x,y)は、tanθL、tanθRの関数fx、fyを用いて決定することができる。
x=DLR/2 *fx (tanθL, tanθR) ………(5)
y=DLR/2 *fy (tanθL, tanθR) ………(6)
上述した構成では、入力の座標値は1点であったが、複数の入力の座標値を決定することも可能である。複数の入力の座標値を算出した場合には、それぞれの座標値に対して再投光を行う。そして、それぞれの座標値に対して、指示具の接触状態を検査することで、接触状態であると判定された座標値を指示具で入力された座標値として出力すればよい。なお、その際、複数の座標値を区別するために、座標の連続性を示す識別子を座標値の出力に付加してもよい。
次にステップS16で、演算制御部21は、ステップS15で計算した座標値が、指示具50の状態としてはどのような入力状態であるかを判定する。すなわち、このステップS16では、指示具50の座標入力面に対する接触状態の判定処理をサブルーチンとして行う。
(接触状態判定処理)
図13は、ステップS16で実行する接触状態判定処理手順を示すフローチャートである。
先ずステップS161で、演算制御部21は、図11のステップS15で計算した座標値P(x、y)に対して投光部11L(11R)による投光を行うための反射ミラー112L,112Rの角度を計算する。そして、反射ミラー112L,112Rの角度が計算したミラー角度となるようなミラー駆動信号を生成し、これを反射ミラー駆動回路(不図示)に送信することで、反射ミラー112L,112Rの角度を制御する。
次にステップS162では、演算制御部21は、投光部11L(11R)による投光を停止している(照明無し)状態でのラインセンサ121L,121Rのデータ(ベースデータTouch_Bas_data[n])を取り込む。ここで、nは画素番号である。
ステップS163では、演算制御部21は、ステップS162で取り込んだベースデータTouch_Bas_data[n]をメモリ24に記憶し、ステップS164に移行する。
ステップS164では、演算制御部21は、ステップS161で設定した反射ミラーの角度で再投光する。このとき、上述した図9に示す制御信号を出力してラインセンサ121L,121Rから画素データ(Touch_Norm_data[n])を取り込む。
次にステップS165で、演算制御部21は、ステップS164で取り込んだ画素データTouch_Norm_data[n]と、メモリ24に記憶したベースデータTouch_Bas_data[n]との差分値を計算し、ステップS166に移行する。
ステップS166では、演算制御部21は、ステップS165で計算した差分値に基づいて、反射光部分の有無、すなわち指示具50の入力(接触)の有無を判断する。例えば、上記差分値と予め設定した閾値Vthaとを比較し、閾値Vthaを超える画素が所定数を超えて検出された場合に、指示具50が接触していると判定する。
そして、指示具50が接触していないと判断した場合にはステップS167に移行し、読み込み回数が所定回数(図9の例では4回)に達したか否かを判断する。そして、読み込み回数が所定回数に達しないと判断された場合は、ステップS162へ戻り、読み込み回数が所定回数に達したと判断された場合は、ステップS168へ移行する。
また、上記のステップS166で、指示具50の入力が有ると判断された場合にも同様にステップS168へ移行する。
そして、ステップS168では、演算制御部21は、戻り値をセットする。戻り値としては、ステップS166で「入力あり」と判断された場合は「接触している」、ステップS167で所定回数に達した場合は「接触していない」をそれぞれ座標値とペアで設定する。
以上の処理が、指示具50の座標入力面に対する接触状態の判定のサブルーチンとして実行される。
図11に戻って、ステップS17では、演算制御部21は、ステップS15で算出した座標値データに対して、ステップS16の戻り値を各座標値の属性情報として付加する処理を行う。
そして、次のステップS18で、演算制御部21は、ステップS17でセットした属性情報付の座標値データをホストPC等の外部機器へ送信する。
このように、本実施形態では、投光部11L(11R)と受光部12L(12R)とを、座標入力面40(座標入力有効領域41)の垂直方向に対し重ねた配置構成とする。受光部は、座標入力有効領域41の面に近い側に配置され、指示具50が座標入力面40に接近した場合に生じる反射光(拡散光)を検出可能である。また、投光部は、座標入力面40からみて受光部の上側に配置され、座標入力有効領域41に対して全体を走査して光を投光可能である。
ここで、投光部11L(11R)は、光源と角度変更機能を有する走査ミラーとを備えており、走査ミラーの走査範囲(動作角度範囲)を設定することで、投光部による光走査範囲である座標入力有効領域41を設定することができる。
(光走査範囲設定の説明)
図14は、本実施形態に係る座標入力装置の投光部11L(11R)の光走査範囲設定について説明するための説明図である。
光走査範囲を設定する場合、先ず、図14に示すように、指示具52Aおよび52Bによって座標入力面40上の所定位置、例えば、所望の座標入力有効領域41の角部(投光部から遠い側の端部)を指示する。次に、この状態で投光を走査し、そのときに受光部12L(12R)で検出した光量分布の変化に基づいて光走査範囲を設定する。具体的には、受光部で反射光を検出したときの反射ミラーの角度(投光角度)を確定および記憶する。そして、通常動作時(上述したステップS10での有効領域通常取り込み時)には、記憶した反射ミラーの角度で反射ミラーの回転動作範囲を制限する。
これにより、筺体30の対面側からの外乱光(例えば、壁からの反射光)の影響を防止する光走査範囲を設定することができる。
なお、この光走査範囲設定は、装置の工場出荷時に行ってもよいし、ユーザの使用環境において、通常動作とは異なる走査範囲設定モードを設けて、ユーザが設定してもよい。
ところで、筺体30と対面の辺の方向からの反射光は、上記構成において制限可能であるが、図14における上側と下側の反射光の影響は少なからず発生する可能性がある。
この場合は、反射ミラーの角度に連動して、光量分布の範囲のうち、特定の範囲のみ反射光検出範囲に制限して、指示具の反射光の有無を判断するように動作させることで、外乱光の除去が可能となる。
また、光走査範囲設定時の投光は、センサユニット10L,10Rに近い側から遠い側へ向けて走査し、最初に反射光が検出された時点での反射ミラーの角度を記憶する。これにより、極力有効範囲を狭く設定することができ、外乱光を抑制することができる。
さらに、光走査範囲設定時には、サンプリング速度は要求されないので、段階的にシャッターを開放して、走査範囲をステップ式に反射ミラーの角度を変更して反射光の有無を検出すればよい。
(効果)
以上のように、本実施形態では、投光部11L,11Rを座標入力面40から垂直方向(Z方向)に所定距離離間して配置し、投光部11L,11Rから座標入力面40に対して斜めに赤外光を投射しながら走査する。したがって、座標入力面40に対して投光が平行となるように調整する必要がない。
例えば、遮光方式の座標入力装置は、座標入力有効領域の外側に再帰性反射シートを設け、投光部から投射され再帰反射シートによって反射された反射光の光量分布を受光部で検出し、座標入力有効領域内の指示具によって上記反射光が遮光される遮光領域の情報から指示具の指示位置を決定する。このような遮光方式の座標入力装置では、投光部は座標入力面に対して略平行で、且つ近接した光を投光する必要がある。その理由は、以下のとおりである。
この種の座標入力装置は、コンピュータが出力する画像に対して、所定のアイコンなどのオブジェクトを操作者が選択して操作することになる。その操作とは、表示されている所定領域に対して直接的に座標入力面を触ることによって行う。操作者が表示オブジェクトを選択したと判断するのは、指先が表示面をタッチしたときであり、指先の感触で確認できる。決して、指先がその表示オブジェクトに近づいたときではない。
仮に、指先が表示オブジェクトに近づいただけで、座標入力装置側がタッチしたと誤判定すると、操作者の意図と異なる動作、つまり誤動作を起こすことになる。したがって、指等の指示具の接触判定(タッチ検出)は、なるべく座標入力面に近い高さで行われる必要がある。当該接触判定(タッチ検出)が行われる位置が座標入力面に近ければ近いほど、操作者の所望する操作が実現でき、より操作感が向上することになる。
しかしながら、座標入力面に対して平行および近接に投光系を調整することは非常に困難である。特に、座標入力面が大型になるほど、投光系の微小な角度設置誤差が大きな検出誤差となって現れるため、高精度な調整が必要となる。ところが、高精度な調整を行うためには、専用の調整機構等が必要となりコストが増大する。
また、投光部から投射され座標入力有効領域内の指示具によって反射された反射光を受光部で検出する、反射光検出方式の座標入力装置の場合にも、投光部と受光部とが座標入力面に対して近接して水平方向に配置された構成である場合には、同様の課題を有する。
これに対して、本実施形態では、投光部から座標入力面に対して斜めに投光するので、座標入力面に対して平行かつ近接して投光する場合と比較して、高精度な調整が不要となる。したがって、投光部の設置の負荷を軽減することができる。また、上述したような投光部の調整機構が不要となるので、その分のコストを削減することができる。
このように、座標入力面に対する投光系の調整を不要であるため、座標入力面が大型である場合でも、適切に操作者は所望の入力操作を行うことが可能となる。また、投光系の光源としてLED光よりも光出力強度の高いレーザー光を用いれば、座標入力面の大型化に対応した投光が可能である。
さらに、指示具50の指示位置座標の算出に際し、投光部11L,11Rにより座標入力有効領域41全体を走査し、受光部12L,12Rで指示具50による反射光を検出する。このとき、受光部12L,12Rで検出した光量分布の変化に基づいて、指示具50の方向を示す角度情報(θ)を導出し、導出した角度情報(θ)に基づいて座標入力有効領域41における指示具50の座標値Pを算出する。したがって、高精度な座標算出が可能となる。
また、投光部11L,11Rを構成する反射ミラー112L,112Rの動作角度範囲を設定することで、投光部11L,11Rの座標入力面40に対する光走査範囲を設定可能である。そのため、外乱光の影響を軽減し、誤検出の抑制が可能となる。
投光の延長線上に指示具以外の反射する物体があると、その物体からの反射光が外乱光となるため、受光部において誤検出の要因となり得る。例えば、装置を壁の近くに設置した場合は、壁からの反射光が外乱光となり指示具の算出に影響を及ぼす。投光部と受光部とが座標入力面に対して近接して水平方向に配置し、投光部から座標入力面に対して平行に投光する反射光検出方式の座標入力装置においては、特に顕著である。
本実施形態では、投光部11L,11Rは座標入力面に対して斜めに投光するので、座標入力有効領域41を挟んで投光部と対向する位置に存在する物体(壁等)の反射光の影響を軽減することができる。さらに、投光部11L,11Rを構成する反射ミラー112L,112Rの動作角度範囲を制限することで、投光部11L,11Rの座標入力面40に対する光走査範囲を制限可能であるため、座標入力有効領域41外に存在する指示具50以外の反射光(外乱光)を受光部12L,12Rで検出することを適切に防止することができる。
また、投光部11L,11Rによる光走査範囲は、座標入力面40の所定位置を指示具50で指示した状態で投光を走査させたときに、受光部12L,12Rが検出した光量分布の変化に基づいて設定する。すなわち、受光部12L,12Rが指示具50による反射光を検出したときの反射ミラー112L,112Rの角度を記憶し、これをもとに反射ミラー112L,112Rの動作角度範囲を設定する。これにより、所望の領域を光走査範囲として設定することができる。例えば、上記所定位置を座標入力有効領域の端部位置とすれば、座標入力有効領域を光走査範囲として設定し、座標入力有効領域外への投光を抑制することができ、外乱光の影響を抑制することができる。
さらに、光走査範囲の設定に際し、座標入力面40における受光部12L,12Rに近い側から遠い側へ向けて投光を走査する。これにより、最初に反射光が時点での反射ミラー112L,112Rの角度を記憶することができる。このとき記憶した角度をもとに反射ミラー112L,112Rの動作角度範囲を設定すれば、確実に外乱光の影響を排除した投光が可能となる。すなわち、この場合には、座標入力有効領域41を挟んで投光部と対向する位置に存在する物体だけでなく、座標入力有効領域41のY方向両側に位置する物体による反射光などの外乱光についても除去することができ、より高精度な座標算出が可能となる。
また、本実施形態では、指示具50が座標入力面40に接触する前に、当該座標入力面40に接近していることを検出することができる。さらに、このとき、指示具50が接触しようとしている座標入力面40上の位置を適切に検出することができる。
そこで、指示具50が接触しようとしている座標入力面40上の位置に再投光し、このときに受光部12L,12Rで検出した光量分布に基づいて、指示具50と座標入力面40との接触状態を判定する。このように、指示具50の指示位置座標を算出したあとに、指示具50と座標入力面40との接触状態を判定するので、指示具50が座標入力面40に接触する前に操作者による入力操作がなされたと誤判定するのを防止することができる。
ここで、上記接触状態の判定に際し、指示具50が接触しようとしている座標入力面40上の位置に再投光した光の反射光を検出したか否かを判定し、当該反射光を検出した場合には、座標入力面40に接触した指示具50により再投光した光が反射したものと判断する。したがって、適切に接触状態を判定することができる。
さらに、上記接触状態の判定に際し、指示具50が接触しようとしている座標入力面40上の位置に断続的に再投光し(投光と非投光とを繰り返し)、投光時に受光部で検出した光量分布と、非投光時に受光部で検出した光量分布との差分情報に基づいて接触状態を判定する。したがって、外乱光の影響を排除した高精度な判定が可能となる。
(変形例)
上記実施形態においては、投光部を構成する反射ミラーが座標入力有効領域41に対応した走査範囲で動作するのに同期して、赤外レーザー111R,111Lからも同じ期間で投光している。また、指示具50の接触判定のための再投光についても、反射ミラーの角度を変更して、赤外レーザーによって所定時間投光している。
しかしながら、投光の制御方法はこれに限定されるものではなく、反射ミラーの回転周期に合わせて、投光をパルス制御してもよい。すなわち、ミラーの動作は継続させて、所定角度になったタイミングで赤外レーザーの駆動パルスを送信するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、反射ミラーをMEMSミラーとする場合について説明したが、ガルバノミラーやポリゴンミラーなどの回転ミラーであってもよい。
さらに、上記実施形態においては、投光部の光源として赤外レーザーを用いる場合について説明したが、赤外LEDを用いることもできる。また、受光部のラインセンサとしてCMOSラインセンサを用いる場合について説明したが、CCDラインセンサを用いることもできる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体(または記録媒体)を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10R,10L…センサユニット、11L,11R…投光部、111L,111R…赤外レーザー、112L,112R…反射ミラー(走査ミラー)、113L,113R…投光レンズ、12L,12R…受光部、121L,121R…ラインセンサ、122L,122R…受光レンズ、20…制御ユニット、21…演算制御部、22…A/Dコンバータ、23…クロック発生回路、24…メモリ、30…筐体、40…座標入力面、41…座標入力有効領域、50…指示具、51…指

Claims (9)

  1. 座標入力面上の座標入力有効領域に対して、指示具によって指示された指示位置を検出する座標入力装置であって、
    前記座標入力有効領域の周辺部に、前記座標入力面に対して直交する第一方向に当該座標入力面から所定距離離間して配置され、光源からの光を前記座標入力面に対して斜めに投光する投光手段と、
    前記投光手段からの前記光の投光角度を変化させて前記座標入力面を走査する走査手段と、
    前記第一方向において前記投光手段よりも前記座標入力面に近い側に配置され、前記投光手段から投光された光の前記指示具による反射光を検出可能な複数の受光手段と、
    前記走査手段により前記座標入力有効領域全体を走査している間に前記複数の受光手段で検出した光量分布に基づいて、前記指示具による前記指示位置の座標を決定する決定手段と、を備えることを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記決定手段は、
    前記複数の受光手段が検出した光量分布の変化に基づいて、前記受光手段からの前記指示具の方向を示す角度情報をそれぞれ導出する角度導出手段と、
    前記角度導出手段で導出した角度情報に基づいて、前記指示位置の座標を決定する座標決定手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 前記座標入力面上の所定位置を前記指示具で指示した状態で前記走査手段により投光を走査させたときに、前記受光手段が検出した光量分布の変化に基づいて、前記走査手段による前記座標入力面上の光走査範囲を設定する設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の座標入力装置。
  4. 前記所定位置は、前記座標入力有効領域の端部位置であることを特徴とする請求項3に記載の座標入力装置。
  5. 前記走査手段は、
    前記設定手段による前記光走査範囲の設定に際し、前記座標入力面における前記受光手段に近い側から遠い側へ向けて投光を走査することを特徴とする請求項3または4に記載の座標入力装置。
  6. 前記設定手段は、
    前記座標入力面上の所定位置を前記指示具で指示した状態で前記走査手段により投光を走査させたときに前記受光手段が検出した光量分布の変化に基づいて、前記受光手段で最初に前記投光手段からの前記光の反射光を検出したと判断したときの当該投光手段からの前記光の投光角度に関する情報を取得し、当該投光角度に関する情報に基づいて前記光走査範囲を設定することを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  7. 前記投光手段は、前記光源からの光を反射する反射面を有し、当該反射面の角度が可変に構成される反射手段を備え、
    前記走査手段は、前記反射手段の反射面の角度を変化させることで前記投光手段からの光を走査するように構成されており、
    前記設定手段は、前記反射面の動作角度範囲を設定することで前記光走査範囲を設定することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の座標入力装置。
  8. 座標入力面上の座標入力有効領域の周辺部に、前記座標入力面に対して直交する第一方向に当該座標入力面から所定距離離間して配置され、光源からの光を前記座標入力面に対して斜めに投光する投光手段と、前記第一方向において前記投光手段よりも前記座標入力面に近い側に配置され、前記投光手段から投光された光の指示具による反射光を検出可能な複数の受光手段と、を備える座標入力装置の制御方法であって、
    前記投光手段からの前記光の投光角度を変化させて前記座標入力面を走査するステップと、
    前記座標入力有効領域全体を走査している間に前記複数の受光手段で検出した光量分布に基づいて、前記座標入力有効領域に対する指示具による指示位置の座標を決定するステップと、を含むことを特徴とする座標入力装置の制御方法。
  9. 座標入力面上の座標入力有効領域の周辺部に、前記座標入力面に対して直交する第一方向に当該座標入力面から所定距離離間して配置され、光源からの光を前記座標入力面に対して斜めに投光する投光手段と、前記第一方向において前記投光手段よりも前記座標入力面に近い側に配置され、前記投光手段から投光された光の指示具による反射光を検出可能な複数の受光手段と、を備える座標入力装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記投光手段からの前記光の投光角度を変化させて前記座標入力面を走査する走査手段と、
    前記走査手段により前記座標入力有効領域全体を走査している間に前記複数の受光手段で検出した光量分布に基づいて、前記指示具による指示位置の座標を決定する決定手段と
    して機能させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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