JP2016138730A - 乾燥機および乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被乾燥物の出し入れと空気の通過が可能な回転ドラムを10設置した乾燥室3と、乾燥室3内の空気を排気する排気ファン4bと、乾燥室3に入ってくる空気を30℃〜80℃に加温する加温器2からなる。被乾燥物を入れた回転ドラム10は空気の通過が可能なので、加温器2で加温された空気が乾燥室3に入ってくると共に排気ファン4bで乾燥室3内の空気を排気して減圧すると、回転ドラム10内の空気密度が希薄になる。このため被乾燥物の水分が蒸発しやすくなって、被乾燥物から水分を引き出すので、空気が低温に加温されたものであっても、短時間で食品を乾燥できる。また、回転ドラム10の回転と共に内部の被乾燥物は裏表が逆転し続けるので、早く充分に乾燥する。
【選択図】図1
Description
第2発明の乾燥機は、第1発明において、前記加温器は、温水を通すヒートパイプにより構成されており、前記乾燥室に流入する空気の通路中に設置されていることを特徴とする。
第3発明の乾燥機は、第2発明において、前記加温器に供給する温水源が、太陽光温水器であることを特徴とする。
第4発明の乾燥機は、第1または第2発明において、前記乾燥室の入側および出側にフィルターが取付けられており、該フィルターは、竹炭素繊維を主材とするものであることを特徴とする。
第5発明の乾燥機は、第1、第2、第3または第4発明において、前記回転ドラムは、ドラム面が網材または多孔素材で構成されており、ドラム軸が回転駆動源に接続されていることを特徴とする。
第6発明の乾燥方法は、被乾燥物を入れた回転ドラムを回転させている状態で、30℃〜80℃に加温された空気を、回転ドラム内に供給しつつ該回転ドラム内の空気を排気して減圧雰囲気で乾燥させることを特徴とする。
第2発明によれば、ヒートパイプの温水で乾燥室に流入する空気を加温するが、この熱交換は少ないエネルギーで行えるので、乾燥機の運転費用がより低廉となる。
第3発明によれば、加温器に供給する温水が太陽光温水器で生成したものであるため電気消費がほとんどかからず、乾燥機の運転費用がより一層低廉となる。
第4発明によれば、乾燥室の入側と出側の空気を竹炭素繊維を主材とするフィルターで空気を濾過するので、抗菌力によるカビ防止と消臭が行え、その結果味や香り、栄養価、色素、組織を損なわれず、ひび割れや変形も生じない品質の良い乾燥物が得られる。
第5発明によれば、ドラム面には空気が良く通過すると共に被乾燥物がドラム内で上下逆転しやすいので、被乾燥物の裏表から乾燥が進行し早く乾燥する。
第6発明によれば、被乾燥物を入れた回転ドラムは空気の通過が可能なので、加温された空気が乾燥室に入ってくると共に乾燥室内の空気を排気して減圧すると、回転ドラム内の空気密度が希薄になる。このため、水分が蒸発しやすくなって、被乾燥物内部から水分を引き出すので、空気が低温に加温されたものであっても、短時間で被乾燥物を乾燥できる。また、回転ドラムの回転と共に内部の被乾燥物は表裏が逆転し続けるので、被乾燥物が裏からも表からも乾燥が進み早く充分に乾燥する。しかも、短時間で乾燥できるので、乾燥機の運転費用が低廉ですむ。
(食品乾燥機)
図1に基づき第1実施形態の乾燥機をA説明する。
1は箱状の筐体であって、下端から上端に向かって、空気加温部1a、乾燥部1b、排気部1cに区画されている。そして、空気加温部1aには加温器2が配置され、乾燥部1bには乾燥室3が配置され、排気部1cには複数の排気ダクト4aが設置されている。
筐体1の下面、つまり空気加温部1aの下面には開口5が形成されていて、外部の空気が導入されるようになっている。
温水の供給源は後述する。
この第1フィルター7は、たとえば特許第4250653号竹綿混合シート製造方法により製造された竹繊維を主材料とするシートを用いたもので、竹繊維由来の抗菌性、消臭性を有するフィルターである。
この第1フィルター7を加温後の空気が通過するとき、空気中の菌が死滅したり臭成分が消滅するので、被乾燥物の品質劣化を防ぐことができる。この効果は、とくに食品について有用である。
排気ファン4bが稼働したとき、第1減圧室11内は減圧するが、排気ファン4bにより生起する空気流により気圧の変動が生ずる。しかし、第3フィルター9で遮られた第2減圧室12内は減圧はするもののその気圧変動は少なくほぼ一定に保たれる。
Aは図1に基づき説明した乾燥機である。そして、Bは太陽光温水器であり、Cは貯湯タンク、Dは温水供給ポンプである。
太陽光温水器Bで発生した温水は貯湯タンクCに貯えられ、温水供給ポンプDにより乾燥機Aの加温器2に送られる。加温器2の発生する熱は通過する空気を暖め約30℃〜80℃の温風になる。加温器2を通って温度低下した水は再び太陽光温水器Bに送られ温水とされ、再び利用される。このように、加温器2に供給する温水を太陽光温水器Bで生成すると電気消費がほとんどかからず、乾燥機の運転費用がより一層低廉となる。
つぎに、本実施形態における乾燥機を用いた乾燥方法を説明する。
本発明の乾燥方法は、被乾燥物を入れた回転ドラム10を回転させている状態で、30℃〜80℃に加温された空気を、回転ドラム10内に供給しつつ回転ドラム10内の空気を排気して減圧雰囲気で乾燥させることを特徴とする。
乾燥室3内の回転ドラム10内に被乾燥物を入れておき、回転させる。また、加温器2に温水を通し排気ファン4bを回転させる。すると、筐体1底部の開口5から空気が導入され、さらに加温器2で加温された温風となって乾燥室3に入ってくる。このため回転ドラム10内の被乾燥物が加温される。一方、排気ファン4bで乾燥室3内の空気、ひいては回転ドラム10内の空気を排気して減圧すると被乾燥物内の水分が蒸発しやすくなるので、低温で被乾燥物を乾燥できる。
回転ドラム10の駆動機構は、図4に示すように、駆動ローラ型を用いてもよい。
この実施形態では、回転ドラム10の下面をローラ31,32で支持している。つまり、前後一対のローラ31,32の組を回転ドラム10の左右両端に配置し、計4個のローラ31,32で回転ドラム10を回転自在に支持している。そして、前方のローラ31,31、または後方のローラ32,32に駆動軸33を取付け、その駆動軸33にモータ34を接続すると、ローラ31またはローラ32を回転させ、回転ドラム10を回転させることができる。
この実施形態は、回転ドラム10に投入する被乾燥物が重量のある場合に好適である。
図2の実施形態では、温水の加温源に太陽光温水器を使ったが、他の加温源、たとえば、電熱ヒータ、化石燃料などを用いてもよい。
また、消臭効果が低くてよい用途については、第2フィルター8または第3フィルター9のいずれか一方を用いることでもよい。
B 太陽光温水器
C 貯湯タンク
D 温水供給ポンプ
1 筐体
1a 空気加温部
1b 乾燥部
1c 排気部
2 加温器
3 乾燥室
4a 排気ダクト
4c 減速器付モータ
7 第1フィルター
8 第2フィルター
9 第3フィルター
10 回転ドラム
11 第1減圧室
12 第2減圧室
21 ヒートパイプ
a)被乾燥物を入れた回転ドラムは空気の通過が可能なので、加温器で加温された空気が乾燥室に入ってくると共に排気ファンで乾燥室内の空気を排気して減圧すると、回転ドラム内の空気密度が希薄になる。このため被乾燥物の水分が蒸発しやすくなって、被乾燥物内部から水分を引き出すので、空気が低温に加温されたものであっても、短時間で被乾燥物を乾燥できる。
b)回転ドラムの回転と共に内部の被乾燥物は裏表が逆転し続けるので、転がりにくい形状の被乾燥物でも裏からも表からも乾燥が進み早く充分に乾燥する。
c)排気ファンが稼働したとき、第1減圧室内は減圧するが、排気ファンにより生起する空気流により気圧の変動が生ずる。しかし、第3フィルターで遮られた第2減圧室内は減圧はするもののその気圧変動は少なくほぼ一定に保たれる。
Claims (6)
- 被乾燥物を乾燥させる乾燥機であって、
被乾燥物の出し入れと空気の通過が可能な回転ドラムを設置した乾燥室と、
該乾燥室内の空気を排気する排気ファンと、
前記乾燥室に入ってくる空気を30℃〜80℃に加温する加温器からなる
ことを特徴とする乾燥機。 - 前記加温器は、温水を通すヒートパイプにより構成されており、
前記乾燥室に流入する空気の通路中に設置されている
ことを特徴とする請求項1記載の乾燥機。 - 前記加温器に供給する温水源が、太陽光温水器である
ことを特徴とする請求項2記載の乾燥機。 - 前記乾燥室の入側および出側にフィルターが取付けられており、
該フィルターは、竹炭素繊維を主材とするものである
ことを特徴とする請求項1または2記載の乾燥機。 - 前記回転ドラムは、ドラム面が網材または多孔素材で構成されており、ドラム軸が回転駆動源に接続されている
ことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の乾燥機。 - 被乾燥物を入れた回転ドラムを回転させている状態で、30℃〜80℃に加温された空気を、回転ドラム内に供給しつつ該回転ドラム内の空気を排気して減圧雰囲気で乾燥させる
ことを特徴とするの乾燥方法。
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