JP2016138531A - 駆動機構搭載部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プランジャ駆動機構のタペット9は、タペットローラの外周面との接触を避けるローラ逃がし部(61〜63)を備えている。このローラ逃がし部(61〜63)に、ローラ収容室42の内壁の基準面64からタペットローラ側に向かって突出する凹曲面形状の補強リブ65、66を設けている。これにより、タペット9の板厚を厚くすることなく、タペット9の変形を抑制し、タペット9の仕切り壁43の応力集中部67に生じる応力集中を緩和することが可能となり、プランジャ5の往復移動方向に沿ったプランジャ駆動機構の縦方向寸法が長くなるのを防止でき、エンジンへの搭載性が向上する。
【選択図】 図2
Description
従来より、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)に搭載される駆動対象を往復駆動する駆動機構搭載部品として、シリンダ内を往復移動可能なプランジャを往復駆動する駆動機構を備えたサプライポンプがある(例えば、特許文献1参照)。
このようなサプライポンプとして、一般に採用されているプランジャポンプの構造を図7に示す。
サプライポンプは、エンジンの出力軸の回転に同期して回転するカムシャフトと、このカムシャフトに設けられるカムと、このカムの回転運動をプランジャの往復運動に変換してプランジャを往復駆動する駆動機構とを備えている。
タペット101は、ローラを回転可能に収容するローラ収容室102、およびこのローラ収容室102の内壁に設けられて、ローラの外周面との接触を避けるローラ逃がし部103を有している。このタペット101は、ローラピンの両側の突出軸部を保持するピン保持部104を有している。
ローラ逃がし部103は、平面形状のストレート部105を有し、ローラ収容室102を取り囲むように設けられている。なお、タペット101のローラ収容室102の内壁面が、ローラ収容室102の内壁の基準面(ベースライン、ベースフェイス)となる。
ここで、プランジャの上昇により燃料の加圧が行われると、プランジャの燃料加圧荷重がタペット101に伝わる。このため、タペット101は、プランジャとの当接部(図5の仕切り部43)において大きな集中荷重(図5に矢印Aにて示す)を受ける。
そして、タペット101は、プランジャからの集中荷重をピン保持部104で支えている。また、ピン保持部104を介して、ローラのカム当接荷重(図5に矢印Bにて示す)がタペット101の当接部(図5の仕切り部43)に伝わるため、タペット101がローラの回転軸方向外側に広がるように変形する。このようにタペット101に変形が生じると、タペット101の応力集中部106(図7において破線で囲まれた部分)に応力集中が発生し、タペット101の耐久性を低下させるという問題がある。
これによるタペット101の耐久性の低下を防止するという目的で、タペット101の板厚を、プランジャの往復移動方向に沿うように図示上下方向に厚くすることで、タペット101の変形を抑制し、タペット101の応力集中部106に生じる応力集中を緩和することが考えられる。
このため、従来のサプライポンプにおいては、プランジャの往復移動方向を上下方向とした場合、サプライポンプのプランジャ駆動機構の体格が上下方向に長くなり、エンジンまたは車両のエンジンルームへの搭載性が悪化するという問題がある。例えばサプライポンプをエンジンのシリンダブロックに直接搭載する場合、シリンダブロックの限られたスペースにサプライポンプを搭載することができなかった。
これによって、駆動対象の往復移動方向に沿った駆動機構の縦方向寸法が長くなるのを防ぐことができるので、車両または内燃機関に対する搭載性を向上することができる。
また、車両または内燃機関に対する搭載性の悪化を防ぎながらも、タペットの応力集中部の応力を緩和してタペットの耐久性を向上することができる。
図1ないし図3は、本発明を適用したプランジャ駆動機構を備えたサプライポンプ(実施例1)を示したものである。
また、サプライポンプは、エンジンのクランクシャフトの回転に同期して一定方向に回転するカムシャフト1と、このカムシャフト1を回転自在に支持するハウジング2とを備えている。
プランジャ駆動機構は、カムシャフト1のカム6の外周面(カムプロフィール)に当接するタペットローラ7、このタペットローラ7を回転自在に支持するローラピン8、このローラピン8を介してタペットローラ7と一体移動可能に連結したタペットボディ(以下タペット)9、およびタペットローラ7とローラピン8との間に設置されたローラブッシュ10等により構成されている。
なお、プランジャ駆動機構の詳細は、後述する。
カムシャフト1は、エンジンのクランクシャフトが2回転すると、1回転するようにクランクシャフトに対して駆動連結されている。
また、ハウジング2の内部には、円筒状のタペットガイド13が設けられている。このタペットガイド13の内周には、タペット9の外周面が往復摺動する摺動面が形成されている。
ここで、プランジャ5の往復移動方向を上下方向とした場合、タペットガイド13の内部には、プランジャ5を上下方向に往復駆動するプランジャ駆動機構を収容するタペット収容室14が形成されている。このタペット収容室14内には、プランジャ駆動機構の各潤滑部位を潤滑するオイルが一時的に滞留している。
ハウジング2は、エンジンのシリンダヘッドまたはシリンダブロックに一体化されている。具体的には、エンジンのシリンダヘッドまたはシリンダブロックにハウジング2が一体成形されている。あるいはエンジンのシリンダヘッドまたはシリンダブロックのポンプ取付け部にボルト等の締結具を用いてハウジング2が締結固定されている。
ここで、サプライポンプは、シリンダボディ3のシリンダバレル4内をプランジャ5が往復移動することで、燃料ギャラリから燃料吸入流路(後述する)を経て燃料加圧室12内に吸入した燃料を加圧して吐出するプランジャポンプである。
シリンダボディ3には、配管ジョイントが螺子締結等により接続される円筒状の締結部(継手部)が形成されている。この締結部には、外部へ向かって開口する雌螺子孔(収容凹部)が設けられている。この収容凹部の奥側(加圧室側)には、燃料加圧室12よりも下流側の燃料吐出流路(後述する)を開閉する弁体(バルブ)15、およびこのバルブ15を閉弁方向に付勢するリターンスプリング16を有する逆止弁構造の燃料吐出弁が収容されている。
燃料吐出流路は、燃料加圧室12と連通する燃料吐出孔18a、この燃料吐出孔18aと連通する吐出弁収容室18b、この吐出弁収容室18bと連通する燃料吐出孔18c、および外部に向かって開口したアウトレットポート(以下吐出ポート)19等を有している。
スプールバルブ21は、電磁弁の弁体であって、燃料ギャラリと燃料加圧室12とを連通する燃料吸入流路を開閉する。
バルブボディ22の図示下端面には、電磁弁の全閉位置を規制する円錐面(テーパ)形状の弁座(バルブシート面)が設けられている。このバルブシート面には、スプールバルブ21の弁部が着座する。
ソレノイドは、バルブボディ22の上部に接続されるハウジング23、24の内部に収容されている。このソレノイドは、外部接続用コネクタ25を備え、エンジン制御ユニット(電子制御装置:ECU)から印加されるポンプ駆動電流によって通電制御されるように構成されている。
ソレノイドは、ボビンの外周に巻装されるコイル26、このコイルの内周側に配されるコイル内周側コア、コイルの外周側に配されるコイル外周側コア、およびこのステータコア内を往復移動するアーマチャ27等を備えている。
ハウジング23、24の内部には、スプールバルブ21およびアーマチャ27を、スプールバルブ21の閉弁方向に付勢するコイルスプリング28、29が取り付けらている。また、ハウジング23の外周には、シリンダボディ3の締結部の内周に形成される雌螺子孔と螺合する雄螺子が設けられている。また、電磁弁の外周には、シリンダボディ3の締結部に電磁弁を結合(接続)する際(締結作業)に使用される多角形状の工具係合部が設けられている。
プランジャ5には、シリンダバレル4内に嵌挿支持される中径部31が設けられている。このプランジャ5の図示下端側には、シリンダボディ3の図示下端面からタペット収容室14内に突出する突出端部が設けられている。この突出端部には、中径部31よりも外径が小さい小径部32、および中径部31よりも外径が大きい鍔状のタペット当接部33が設けられている。小径部32の外周には、スプリングシート34が組み付けられている。
また、プランジャ5の中間部の外周とシリンダボディ3の図示下端部の内周との間には、円筒状のシール部材(図示せず)が設置されている。このシール部材は、燃料加圧室12内の燃料がプランジャ5とシリンダバレル4との間のクリアランスを介してタペット収容室14側に流出してオイルに混入するのを防止するものである。
プランジャ駆動機構は、上述したように、タペットローラ7、ローラピン8およびタペット9等を有している。
タペットローラ7は、ローラピン8の外周に回転可能に支持されている。このタペットローラ7は、カム6のカム山の形状に沿ってプランジャ5を往復移動方向へ往復運動し、且つカム6のカム山に直接当接している。
ここで、タペットローラ7がローラピン8の周囲をその円周方向に回転すると、タペットローラ7とローラピン8とが焼き付く可能性があるので、タペットローラ7の内周とローラピン8の外周との間には、円筒状のローラブッシュ10が設置されている。
タペット9は、プランジャ5のタペット当接部33およびスプリングシート34を収容するプランジャ収容室41、およびタペットローラ7を回転可能に収容するローラ収容室42を備えている。このタペット9は、プランジャ収容室41とローラ収容室42とを区画形成する仕切り部(以下仕切り壁)43を有している。
プランジャ収容室41は、タペット9の仕切り壁43よりもタペット9やプランジャ上昇側(プランジャ5側)に形成される上昇側空間である。
ローラ収容室42は、タペット9の仕切り壁43よりもタペット9やプランジャ下降側(カム6側)に形成される下降側空間である。
タペット9は、仕切り壁43の閉塞部44の外周部からカム6側に向かって膨出(僅かに突出)し、ローラ収容室42の奥側部分の周囲を周方向に取り囲む円筒状の突壁部45を有している。
タペット9は、タペットローラ7の外周面との接触を避けるローラ逃がし部を有している。このローラ逃がし部は、ローラ収容室42の内壁、つまり閉塞部44の内壁および突壁部45の内壁に設けられている。
なお、本実施例のローラ逃がし部の詳細を後述する。
また、タペット9は、ローラ逃がし部の突壁部45の図示下端からカム6側に向かって延長されて、ローラ収容室42を挟んで対向配置される一対の支持壁47を有している。これらの支持壁47は、ローラピン8の突出軸部37を保持するピン保持部である。また、一対の支持壁47には、突出軸部37が回転自在に挿入される挿通孔48が形成されている。
なお、ローラピン8の突出軸部37が支持壁47に固定されていても構わない。
また、タペット9の仕切り壁43および突壁部45には、オイルポンプから吐出されたエンジンオイル(潤滑油:以下オイル)をローラ収容室42内に供給するためのオイル供給油路52、53が形成されている。
ここで、プランジャ駆動機構の各潤滑部位としては、プランジャ5のタペット当接部33とタペット9の仕切り壁43との接触部、カム6とタペットローラ7との接触部、タペットガイド13とタペット9との摺動部(摺動クリアランス)、タペットローラ7とローラブッシュ10との摺動部(摺動クリアランス)、およびローラピン8とローラブッシュ10との摺動部等が挙げられる。
曲面凹部61は、所定の曲率半径を有する曲面で構成されている。この曲面凹部61は、ストレート部62の周囲を取り囲むように設けられている。また、曲面凹部61は、ローラ収容室42の内壁の基準面64(図2および図3において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ65を有している。
ストレート部62は、円形状を呈し、ローラ収容室42の奥側の閉塞部44の天井面の中央部分に設けられている。2つのオイル供給油路53は、ストレート部62で開口している。
曲面凹部63は、所定の曲率半径を有する曲面で構成されている。この曲面凹部63は、ローラ収容室42の奥側の閉塞部44の天井面全体に設けられている。また、曲面凹部63は、ローラ収容室42の内壁の基準面64(図2および図3において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ66を有している。
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムに使用されるサプライポンプの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明する。
このようなタペットローラ7の運動は、ローラピン8を介してタペット9に伝えられ、タペット9がタペット収容室14内を図示上下方向に往復運動(昇降運動、上下動)する。このようなタペット9の運動は、プランジャ5に直接伝えられ、プランジャ5がシリンダバレル4内を図示上下方向に往復運動(昇降運動、上下動)する。
このとき、フィードポンプより吐出された燃料が、サプライポンプの吸入ポートから燃料ギャラリ内に供給される。
そして、燃料吸入孔に吸い込まれた燃料は、燃料吸入孔17a→バルブ収容室17bを通って燃料加圧室12内に吸入される。
そして、プランジャ5が下死点に達した後に、再びプランジャ5の移動方向が燃料加圧(上昇)方向に反転し、電磁弁が閉弁すると、燃料加圧室12内の内容積が縮小し、燃料加圧室12内の燃料圧力が昇圧される。
そして、プランジャ5が燃料加圧方向に更に移動し、燃料加圧室12内の燃料圧力が燃料吐出弁の開弁圧以上に上昇すると、燃料吐出弁のバルブ15が開弁する。これにより、燃料加圧室12から燃料吐出流路(燃料吐出孔18a→吐出弁収容室18b→燃料吐出孔18c→吐出ポート19)を経てコモンレールへ高圧燃料が圧送供給される。
そして、コモンレール内に蓄圧された高圧燃料は、複数のインジェクタを任意の噴射時期に開弁駆動することで、所定のタイミングで、エンジンの各気筒内へ噴射供給される。
そして、燃料ギャラリへの燃料の排出は、電磁弁の閉弁時点で停止し、このとき残留した燃料加圧室12内の燃料量で燃料吐出量(ポンプ吐出量またはポンプ圧送量)が規定される。
なお、圧送開始時期である電磁弁の閉弁時期をプランジャ5の下死点側に進角させ、ポンプ圧送期間を長くする程、ポンプ吐出量が多くなる。また、電磁弁の閉弁時期がプランジャ5の略下死点の時が最大のポンプ吐出量となる(全量圧送)。
以上のように、本実施例のプランジャ駆動機構のタペット9においては、タペットローラ7の外周面との接触を避けるローラ逃がし部(61〜63、71〜73)を備えている。このローラ逃がし部(61〜63、71〜73)に、ローラ収容室42の内壁の基準面64からタペットローラ7側に向かって突出する凹曲面形状の補強リブ65、66を設けたことにより、プランジャ5のタペット当接部33およびローラピン7の回転軸方向の両端部(突出軸部37)からタペット9の仕切り壁43が大きな集中荷重(図5に矢印A、Bで示す)を受けても、タペット9の板厚を厚くすることなく、タペット9の変形を抑制することができる。すなわち、タペット9の仕切り壁43がタペットローラ7の回転軸方向外側に広がるように変形し難くなるので、タペット9の仕切り壁43の応力集中部67(図2および図3において破線で囲まれた部分)に生じる応力集中を緩和することが可能となる。
また、自動車等の車両およびエンジンに対する搭載性の悪化を防ぎながらも、タペット9の応力集中部67の応力を緩和してタペット9の耐久性を向上することができる。
図4は、本発明を適用したサプライポンプのプランジャ駆動機構に組み込まれるタペット(実施例2)を示したものである。
ここで、実施例1と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
また、タペット9のローラ逃がし部は、ローラ収容室42の内壁、つまり閉塞部44の内壁および突壁部45の内壁に設けられている。
球面凹部71は、所定の曲率半径を有する球面の一部で構成されている。この球面凹部71は、ストレート部72の周囲を取り囲むように設けられている。また、球面凹部71は、ローラ収容室42の内壁の基準面74(図4において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ75を有している。
ストレート部72は、円形状を呈し、ローラ収容室42の奥側の閉塞部44の天井面の中央部分に設けられている。2つのオイル供給油路53は、実施例1と同様に、ストレート部72で開口している。
球面凹部73は、所定の曲率半径を有する球面の一部で構成されている。この球面凹部73は、ローラ収容室42の奥側の閉塞部44の天井面全体に設けられている。また、球面凹部73は、ローラ収容室42の内壁の基準面74(図4において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ76を有している。
以上のように、本実施例のサプライポンプのプランジャ駆動機構においては、タペット9の変形を抑制し、タペット9の仕切り壁43の応力集中部77(図4において破線で囲まれた部分)に生じる応力集中を緩和することが可能となるので、実施例1と同様な効果を奏する。
図5および図6は、本発明を適用したプランジャ駆動機構を備えたサプライポンプ(実施例3)を示したものである。
ここで、実施例1及び2と同じ符号は、同一の構成または機能を示すものであって、説明を省略する。
プランジャ5は、特許請求の範囲における「駆動対象」に相当する。このプランジャ5は、カムシャフト1のカム6の形状に沿ってシリンダボディ3のシリンダバレル4内を往復移動して、燃料加圧室12内に吸入した燃料を加圧して吐出する。
プランジャ駆動機構は、タペットローラ7、ローラピン8、タペット9およびローラブッシュ10を備えている。ローラピン8の外周溝には、タペット9からの抜け止めを行うC字リング80が嵌め込まれている。
タペットスリーブ81には、ハウジング3のオイル供給油路とタペットボディ82のオイル供給油路52とを連通するオイル供給油路51が形成されている。このタペットスリーブ81の内周側には、プランジャ5のタペット当接部33およびスプリングシート34を収容するプランジャ収容室41が形成されている。
(図5および図6において破線で示したコの字状の部分)
タペットボディ82の図示上部には、プランジャ収容室41とローラ収容室42とを区画形成する仕切り壁43が設けられている。この仕切り壁43の上面には、プランジャ5のタペット当接部33が直接当接している。
タペットボディ82は、平板状の閉塞部44および円筒状の突壁部45を有している。このタペットボディ82は、タペットローラ7の外周面との接触を避けるローラ逃がし部を有している。このローラ逃がし部は、ローラ収容室42の内壁、つまり閉塞部44の内壁および突壁部45の内壁に設けられている。
曲面凹部61は、実施例1と同様に、ローラ収容室42の内壁の基準面64(図5および図6において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ65を有している。
また、ローラ逃がし部は、図6(d)に示したように、曲面凹部63を備えている。
曲面凹部63は、実施例1と同様に、ローラ収容室42の内壁の基準面64(図5および図6において破線で示したコの字状の部分)からタペットローラ7側に向かって突出(膨出)する凹曲面形状の補強リブ66を有している。
なお、曲面凹部61、ストレート部62および補強リブ65を、球面凹部71、ストレート部72および補強リブ75に変更しても良い。また、曲面凹部63および補強リブ66を、球面凹部73および補強リブ76に変更しても良い。
本実施例では、高圧燃料ポンプのプランジャを往復駆動する駆動機構として、コモンレール式燃料噴射システムに使用されるサプライポンプのプランジャを往復駆動するプランジャ駆動機構に適用した例を説明したが、高圧燃料ポンプのプランジャを往復駆動する駆動機構として、コモンレールを備えない燃料噴射装置に使用される分配型燃料噴射ポンプまたは列型燃料噴射ポンプのプランジャを往復駆動するプランジャ駆動機構に適用しても良い。
また、電磁弁の代わりに、加圧室内に吸入される燃料量を調整する燃料吸入弁を採用しても良い。
また、プランジャ5にタペット9が一体形成されていても良い。
本実施例では、タペット9のローラ逃がし部として、曲面凹部71、ストレート部72および補強リブ75等、あるいは曲面凹部73および補強リブ76等を設けているが、タペット9のローラ逃がし部として、曲面凹部71、ストレート部72および補強リブ75等、または曲面凹部73および補強リブ76のいずれか一方のみを設けても良い。
5 プランジャ(駆動対象)
6 カム
7 タペットローラ
8 ローラピン
9 タペット
42 ローラ収容室
61 曲面凹部(ローラ逃がし部)
62 ストレート部(ローラ逃がし部)
63 曲面凹部(ローラ逃がし部)
Claims (6)
- (a)内燃機関により回転駆動されるカム(6)を有するカムシャフト(1)と、
(b)前記カム(6)の形状に沿って往復移動する駆動対象(5)と、
(c)前記カム(6)の回転運動を前記駆動対象(5)の往復運動に変換して前記駆動対象(5)を往復駆動する駆動機構と
を備えた駆動機構搭載部品において、
前記駆動機構は、前記カム(6)に当接するローラ(7)、このローラ(7)を回転可能に支持するローラピン(8)、およびこのローラピン(8)を介して前記ローラ(7)と一体移動可能に連結し、且つ前記駆動対象(5)と一緒に往復移動するタペット(9、81、82)を有し、
前記タペット(9、81、82)は、前記ローラ(7)を回転可能に収容する収容室(42)、およびこの収容室(42)の内壁に設けられて、前記ローラ(7)の外周面との接触を避けるローラ逃がし部(61〜63、71〜73)を有し、
前記ローラ逃がし部(61〜63、71〜73)は、前記収容室(42)の内壁の基準面から前記ローラ(7)側に向かって突出する凹曲面形状の補強リブ(65、66、75、76)を有していることを特徴とする駆動機構搭載部品。 - 請求項1に記載の駆動機構搭載部品において、
前記タペット(9、81、82)は、前記収容室(42)の奥側を塞ぐ板状の閉塞部(44)、およびこの閉塞部(44)の外周部から前記カム(6)側に向かって膨出し、前記収容室(42)の奥側部分の周囲を取り囲む筒状の突塞部(45)を有し、
前記ローラ逃がし部(61〜63、71〜73)は、前記閉塞部(44)の内壁および前記突塞部(45)の内壁に設けられていることを特徴とする駆動機構搭載部品。 - 請求項1または請求項2に記載の駆動機構搭載部品において、
前記ローラ逃がし部は、前記ローラ(7)の外周面との間に隙間が形成される曲面凹部(61、63)を有し、
前記曲面凹部(61、63)は、所定の曲率半径を有する曲面で構成されていることを特徴とする駆動機構搭載部品。 - 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の駆動機構搭載部品において、
前記ローラ逃がし部は、前記ローラ(7)の外周面との間に隙間が形成される球面凹部(71、73)を有し、
前記球面凹部(71、73)は、所定の曲率半径を有する球面の一部で構成されていることを特徴とする駆動機構搭載部品。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載の駆動機構搭載部品において、
前記ローラピン(8)は、前記ローラ(7)の回転軸方向の両端面から外部に突出した突出軸部(37)を有し、
前記タペット(9、81、82)は、前記ローラ逃がし部(61〜63、71〜73)の外周部から前記カム(6)側に向かって延長されて、前記突出軸部(37)を保持するピン保持部(47、48)を有していることを特徴とする駆動機構搭載部品。 - 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載の駆動機構搭載部品において、
前記駆動対象とは、前記カム(6)の形状に沿って往復移動するプランジャ(5)のことであって、
前記プランジャ(5)は、前記内燃機関に燃料を圧送供給する高圧燃料ポンプのシリンダ(4)内に嵌挿支持されていることを特徴とする駆動機構搭載部品。
Priority Applications (3)
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