JP2016137456A - 圧電素子駆動装置及び圧電素子駆動方法 - Google Patents

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Atsushi Kuroda
淳 黒田
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Abstract

【課題】使用環境の変動等により圧電素子のインピーダンスが減少したとしても、過剰な電流供給による圧電振動子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷が生じないようにすること。【解決手段】圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、前記検査用電圧の印加により前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、前記検査用電流の変化から前記駆動電圧の調整をする駆動電圧調整手段と、を備える。さらに、前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、圧電素子を駆動する装置及び圧電素子を駆動する方法に関する。
圧電素子は、高い電気音響変換効率の実現が可能であり、電気音響変換器として使用されている。例えば、水中で用いるソナーは正弦波の短パルスを圧電素子から放射し、その反射音を観測することにより、水中における物体の配置等に関する情報を得るものである。
この放射は、通常、圧電素子がもつ機械的共振周波数近傍の周波数による正弦波を、ある時間窓により切り出した短パルスの励振電圧信号を圧電素子に入力することにより実現される。
図18は、屈曲振動する圧電素子の基本共振周波数における電気機械音響等価回路の例である。本等価回路は、インダクタ1と、制動容量2と、電気機械変換を表す理想変圧器3と、等価回路素子4、5、6と、により表わされる。ここで、インダクタ1は、制動容量2と反共振回路を形成するためのインダクタ、制動容量2は圧電素子の制動容量である。
インダクタ1は制動容量2に電流が流れないようにするためのインダクタである。インダクタ1は、圧電素子内において圧電振動部に外付けされている。インダクタ1は必須のものではないが、インダクタ1を設けない場合には制動容量2に電流が流れるため、以下において述べる等価回路素子定数において、制動容量2に電流が流れる影響を考慮する必要がある。
電気機械変換を表す理想変圧器3の巻き線比は電気音響変換率、もしくは変換感度を表す。等価回路素子4、5、6は、それぞれ、機械的な、粘性R、質量L、コンプライアンスCの等価回路素子定数を有する。
図18の等価回路により表現される圧電素子の等価回路素子定数R、L、Cは、その周囲の環境により機械的特性が変化しうる。例えば、圧電素子を水中で用いた場合の、機械的特性の変化の要因としては、下記の3つがあげられる。(1)深度の変化に伴い圧電素子に加わる、水圧及び水温の変化による振動部及び振動部周辺の弾性部材(モールド樹脂、インピーダンス整合層等)の力学的特性の変化。(2)振動部及び振動部周辺部材の経年変化による弾性係数や機械的粘性の変化。(3)水深の変化等による音響放射インピーダンスの変化。
さて、海洋では主水温躍層での水温の水深方向の変化が激しく、夏には、200m程度の水深の変化による水温の変化が20℃近くに達することがあることが知られている。この水温の変化は、圧電素子が高い機械的Q値(Quality factor)の圧電セラミックス(High Q材)を使用している場合には、大きなRの変化を招く場合がある。また、圧電セラミックスと圧電素子を構成する金属部品、接着剤の熱膨張率が大きい場合には圧電素子内部での静圧の変化を招き、静圧の変化が振動を妨げるように働く場合には、Rの増大を招く。
また、音響放射インピーダンスは、圧電素子及びその周辺部材からなる音響放射面における放射インピーダンス(非特許文献1参照)であり、等価回路素子4、5、6に含まれる内数である。音響放射インピーダンスZは、水の質量密度ρ、音速c、波数k、放射面の半径aにより、一階の第一種Bessel関数J(x)とStruve関数S(x)とを用いて下記式により表される(非特許文献2参照)。
Figure 2016137456
式(1)は、圧電素子の存在する水深が変化することにより、海水の密度、音速が変化すると放射インピーダンスが変化することを表わしている。深度及び水温による音速の変化は、表面層、温度躍層、密度躍層のいずれにおいても、深度500mの変化に対して20m/sec以下程度であることが知られている。
図19は、図18に示した等価回路図の圧電素子が1kHzに共振を持つ場合のコンダクタンス周波数応答特性である。以下において、図19にそのコンダクタンスの周波数応答特性を示すように、1kHzに機械共振を持つ、固有角周波数
Figure 2016137456
の圧電素子を考える。
共振周波数において、制動容量CとインダクタLとの共振により、制動容量CとインダクタLとの並列回路は、外部から見れば無限大のインピーダンスとなり、また機械的コンプライアンスCと質量Lは機械的直列共振により相殺されるので、結局、機械的粘性損失Rのみが残る。 このとき、等価回路の圧電素子により起因するところの固有振動(等価回路上の固有振動電流に対応)、及び制動容量に流れる電流を無視できるため、圧電素子に流れる電流は、印加電圧をv(t)(tは時刻)とすると、
Figure 2016137456
となる。
式(2)において、Rが時々刻々と変化する場合、v(t)の振幅vが一定であったとしてもi(t)の振幅は時々刻々と変化することになる。
個々のファクターの変化は小さいとしても、それらが積み上げられることにより、大きなQ値の変化、すなわち式(2)におけるRが変化し、そのため、電流i(t)が変化することが起こる。
図20は、一般的な圧電素子の駆動装置を表わす概念図である。同図(a)は、駆動装置の構成を表わす概念図であり、同図(b)は出力ゲート信号の波形である。
本駆動装置は、圧電素子を駆動する信号を送出するための送信機10と、圧電素子を含む送波器14とからなる。
送信機10は、入力信号供給部11と、出力ゲート信号供給部12と、電圧増幅部13を備える。送波器14は、圧電素子15を備える。
電圧増幅部13は、入力信号供給部11から供給される入力信号を増幅し、出力ゲート信号供給部12から供給される出力ゲート信号のレベルが、同図(b)におけるHigh(駆動enable)の時に圧電素子15に対して駆動電圧を出力し、同レベルがLow(駆動disable)の時は出力しない。圧電素子15は、電圧増幅部13からの駆動電圧により、駆動され、振動する。
電圧増幅部13には、通常は、設計上許容される負荷インピーダンスの範囲がある。圧電素子を接続した状態での負荷インピーダンスがその許容範囲を逸脱して小さい場合には、過電流により、電圧増幅部13内部の許容損失を超え、焼損等の破壊が発生することがある。この課題への対応として一般的に用いられる方法は、圧電素子のインピーダンス範囲を、その使用環境を含めて想定して電圧増幅部13及び送信器14の設計を行うことにより、圧電素子駆動装置の焼損による破壊の防止を試みるという方法(以下、「一般的方法」という。)である。
また、特許文献1には、圧電素子へ供給される高周波電圧を検出し、検出電圧に応じて圧電素子を駆動する電流のレベル調整を行い、目標電圧レベルになるよう電力供給量を増減する圧電素子駆動方法が開示されている。
また、本発明に関連して、非特許文献3に、関数の畳み込みについて説明されている。
特開2000−334019号公報
"スピーカーの物理学2 音響インピーダンスと放射インピーダンス" 、[平成27年1月8日検索]、インターネット(URL:http://www.ne.jp/asahi/shiga/home/MyRoom/9522soundimpedance.pdf) "応用音響学 後半第5回"、[平成27年1月8日検索]、インターネット(URL:http://www.hapis.k.u−tokyo.ac.jp/public/makino/lecture/AA14_12.pdf) ウィキペディア フリー百科事典、"畳み込み"、[平成26年12月24日検索]、インターネット(URL:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B3%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%81%BF)
しかしながら、上述の一般的方法を用いたとしても、圧電素子及び送波器の使用環境による負荷の変動要因を完全に把握することは困難である。そのため、焼損等による破壊を防止するべく、圧電素子のインピーダンス範囲を、使用環境の変動を含めて想定し、電圧増幅部及び送信器の設計を行っても、その効果に限界がある。すなわち、過剰な電流供給による圧電振動子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷がある程度発生する。
また特許文献1に記載された方法は、電圧レベルを一定に保つ方法なので、電流は圧電素子のインピーダンスの減少により増加し、過電流による圧電素子駆動部又は圧電素子の焼損等を防止には効果がない。
本発明は、上記課題を解決し、過剰な電流供給による圧電振動子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷の発生確率を低減することができる圧電素子駆動装置及び圧電素子駆動方法の提供を目的とする。
本発明の圧電素子駆動装置は、圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、
前記検査用電圧の印加により前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、
前記検査用電流の変化から前記駆動電圧の調整をする駆動電圧調整手段と、を備える。本発明の圧電素子駆動装置は、さらに、前記調整をした、前記圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段を備える。
本発明の圧電素子駆動装置及び圧電素子駆動方法により、使用環境の変動等により圧電素子のインピーダンスが減少したとしても、過剰な電流供給による圧電振動子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷の発生確率を低減することができる。
第一実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 第二実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 第二実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図である。 圧電素子のアドミタンス伝達関数を含む電気機械音響等価回路を表わす概念図である。 第三実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 第三実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その1)である。 第三実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その2)である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 出力ゲート信号の波形の例を表わす概念図である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置の動作の状態遷移を表わす概念図である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その1)である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その2)である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その3)である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置の効果を確認するために仮想的に設定された、圧電素子のアドミタンス絶対値の時間変化である。 第四実施形態の圧電素子駆動装置における電圧増幅部の出力電圧及び出力電流の時間変化を表わす図である。 第五実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 第五実施形態の圧電素子駆動装置の動作の状態遷移を表わす概念図である。 第五実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その1)である。 第五実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その2)である。 第五実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図(その3)である。 テーパ関数の例を表わすイメージ図である。 本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。 圧電素子の基本共振周波数における電気機械音響等価回路の例を表わす概念図である。 図18に示した等価回路図の圧電素子が1kHzに共振を持つ場合のコンダクタンスの周波数応答特性である。 一般的な圧電素子の駆動装置を表わす概念図である。
[第一実施形態]
本実施形態は、本発明の最小限の圧電駆動装置に関する実施形態である。
[構成と動作]
図1は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置10は、圧電素子駆動部51と、検査用電圧印加部71と、電流測定部20と、駆動電圧調整部61と、を備える。
検査用電圧印加部71は、図示しない圧電素子に検査用電圧を印加する。
電流測定部20は、検査用電圧印加部71が前記圧電素子に印加する検査用電圧により圧電素子を流れる検査用電流を測定する。電流測定部20は、典型的には電流プローブである。
駆動電圧調整部61は、電流測定部20から送られる検査用電流の時間変化を測定する。各時刻における検査用電流から、圧電素子駆動部51が圧電素子に印加すべき適正な電圧値に関する情報を求め、その情報を含む信号を圧電素子駆動部51に送る。
圧電素子駆動部51は、駆動電圧調整部61から送られる情報をもとに定めた駆動電圧を圧電素子に印加する。
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置により、使用環境の変動等により圧電素子のインピーダンスが減少したとしても、過剰な電流供給による圧電振動子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷の発生確率を低減することができる。
[第二実施形態]
本実施形態は、圧電素子を駆動する電圧を、検査用電流値から求める圧電素子駆動装置に関する実施形態である。
[構成と動作]
図2は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置10は、圧電素子駆動部51と、検査用電圧印加部71と、電流測定部20と、駆動電圧調整部61と、を備える。
検査用電圧印加部71は、検査用信号供給部17と、検査用信号増幅部19と、を備える。
駆動電圧調整部61は、ゲイン計算部18を備える。
圧電素子駆動部51は、入力信号供給部11と、電圧増幅部13と、を備える。
検査用電圧印加部71の検査用信号供給部17は検査用信号増幅部19に検査用信号を供給する。検査用信号供給部17が検査用信号増幅部19に供給する検査用信号の種類は任意である。単一周波数信号のほか、複数の異なる周波数をもつ信号を重ね合わせた信号、ホワイトノイズ、ピンクノイズなどのエルゴート性ノイズ、もしくは周波数全帯域の成分を時系列で含むチャープ信号、TSP信号(Time stretched pulse)、インパルス信号などを用いることもできる。
検査用信号増幅部19は、検査用信号供給部17から供給された検査用信号の電圧を増幅し、検査用電圧を圧電素子15に印加する。検査用電圧は、圧電素子15やその動作に影響を及ぼさない程度に、十分に小さな電圧を用いる。検査用信号増幅部19は、そのような小さな検査用電圧に増幅するための増幅部なので、その出力する電圧や電流は、電圧増幅部13に比べて小さく構成することができる。
電流測定部20は、検査用電流を測定し、測定した検査用電流値をゲイン計算部18に送る。
駆動電圧調整部61のゲイン計算部18は、電圧増幅部19において増幅すべきゲインに関する情報を、電流測定部20から送られた検査用電流値より算出し、その情報を含む信号を電圧増幅部19に送る。電圧増幅部13は、電圧増幅部13から出力される信号の電圧レベルを昇圧や降圧する必要がある場合には、電圧増幅器13と圧電素子15との間に、図示しない変圧器をさらに備えることもある。
圧電素子駆動部51の入力信号供給部17は、圧電素子15を駆動するための元となる信号を電圧増幅部13に供給する。入力信号供給部17は、CPU、DSP、FPGA等を備える図示しない信号生成部とそれらにより送出されたデジタル信号をアナログ信号に変換する図示しないD/A(デジタル/アナログ)変換器を備える。ここで、CPUはCentral Processing Unitを、DSPは、digital signal processorを、FPGAは、field−programmable gate arrayである。
電圧増幅部13は、入力信号供給部11から供給された入力信号の電圧を増幅し、増幅した信号を、圧電素子15に送る。この際に用いられるゲインは、電圧ゲイン計算処理部18から送られる信号に基づいて決められる。
ゲイン計算部18は、電圧増幅部13において用いられるゲインGを例えば下記式により設定する。
Figure 2016137456

Figure 2016137456
ここで、Ithは所定の電流閾値、rは圧縮率、Imeasは検査用電流の平均実効値である。rは1より大きい値である。
measがIth以上である場合にゲインを下げる設定法としては式(3)以外にも種々の設定法を用いることができる。
(3)式及び(4)式からわかるように、検査用信号の電流閾値Ithと圧縮率rからゲインGが決定される。すなわち、ゲインGは入力信号電圧とは無関係に決定される。
ただし、実際には入力信号の電圧とゲインGを関連付けて設定したい場合もある。このような場合には、検査用信号の電圧vmeas(t)=Vmeassin ωtの振幅Vmeasを入力信号の電圧振幅Vの関数として規定する。
すなわち、
Figure 2016137456
の関係式をルックアップテーブルもしくは計算式として検査用信号の出力を実現するCPU、DSP、FPGA等のプログラムに記録すればよい。この場合は、入力信号と検査用信号を一つのCPU、DSP、FPGA等により一元的に管理することにより、実装の効率化を図ることができる。
圧電素子15は、電圧増幅部13からの出力により、外部に送るための振動を発生する。圧電素子15は、典型的にはソナーに用いられる圧電振動子である。
[処理フロー]
図3は、本実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図である。
検査用信号増幅部19において、検査用信号を増幅する電圧ゲインが指定される。(S201)
電圧増幅部13において、入力信号供給部11から送られる信号の電圧を増幅するゲインの初期値Gが指定される。(S202)
ゲイン計算部18において、電流閾値が指定される。(S203)
入力信号供給部11は、電圧増幅部13に信号を供給する。(S204)
検査用信号供給部17は、検査用信号増幅部19に検査用信号を供給する。(S205)
圧電素子駆動装置の任意の構成は、時刻、t=Tを指定する。(S206)
検査用信号増幅部19は、検査用信号供給部17から供給された検査用信号の電圧を増幅し、検査用電圧を圧電素子15に印加する。(S207)
電流測定部20は、検査用電流を測定し、測定した検査用電流値をゲイン計算部18に送る。(S208)
ゲイン計算部18は、電流測定部20から送られた検査用電流値を記録する。(S209)
ゲイン計算部18は、その検査用電流値と電流閾値との大小を比較する。(S210)
ゲイン計算部18は、その検査用電流値が、電流閾値より大きい場合には、式(3)によりゲインGを求める。(S211)
ゲイン計算部18は、求めたゲインGを含む情報を電圧増幅部13に送る。(S212)
電圧増幅部13は、ゲイン計算部18から送られたゲインGを含む情報をもとに、入力信号供給部11から供給される信号の電圧を増幅し、圧電素子15を駆動する。(S213)
圧電素子駆動装置の任意の構成は、終了の指定の有無を判定する。この指定は、圧電素子駆動装置10の外部からの入力でも、圧電素子駆動装置10内部の図示しない記録部に記録された情報によっても構わない。(S214)
終了の指定がない場合には、圧電素子駆動装置の任意の構成は、時刻t=T+ΔTを指定する。ここで、ΔTは、駆動電圧の調整等を行う周期を定める設計値である。そして、S207へ移行する。(S215)
終了の指定がある場合には、処理を終了する。
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、使用環境の変動等による圧電素子のインピーダンス減少により検査用電流が増大した場合に、駆動するために入力される信号を増幅する際のゲインを下げ、圧電素子の駆動電圧を下げる。
このため、本実施形態の圧電素子駆動装置は、使用環境の変動等により圧電素子のインピーダンスが変動した場合に、圧電素子を駆動する電圧により圧電素子に供給される電流値を適正化することができる。その結果、過剰な電流供給による圧電素子の過剰振動による損傷や、電力増幅器及びその電気各部品の損傷の発生確率を低減することができる。
[第三実施形態]
本実施形態は、圧電素子を駆動する電圧を、圧電素子の検査用電流値から算出した圧電素子のアドミタンス伝達関数(以下、単に、「伝達関数」という。)から求める圧電素子駆動装置に関する実施形態である。
[適用ケース]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、圧電素子の、複数の周波数におけるアドミタンスを考慮しなければならない下記のような場合にも適用することができる。
(1)単一周波数ではなく複数の周波数の電圧、例えば、FM信号や周波数ホッピング信号電圧、が電圧増幅部13から圧電素子15に出力される場合。
(2)単一周波数の電圧が電圧増幅部13から圧電素子15に出力されるが、その周波数が共振周波数ωからずれている場合。
このような場合には、電圧増幅部13により圧電素子に印加する駆動電圧を補正するには、周波数特性を考慮しなければならない。そのためには、図4に表わすような、伝達関数の一般的表現を含んだ電気機械音響等価回路を想定するのが適当である。
図4は、屈曲振動する圧電素子の伝達関数を含んだ電気機械音響等価回路を表わす概念図である。
同図では、圧電素子を構成する粘性、質量及びスティフネスは、伝達関数29により置き換えられている。圧電素子の構成要素のアドミタンスを、一般的な伝達関数により表わしたのである。
[構成と動作]
図5は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置10は、検査用電圧印加部71と、電流測定部20と、駆動電圧調整部61と、圧電素子駆動部51と、を備える。
検査用電圧印加部71は、検査用信号供給部17と、検査用信号増幅部19と、を備える。
駆動電圧調整部61は、伝達関数算出部30と、入力信号適正化部31と、を備える。
圧電素子駆動部51は、入力信号供給部11と、電圧増幅部13と、入力信号補正部32と、を備える。
ここでは、伝達関数算出部30と、入力信号適正化部31と、入力信号補正部32に関係する部分を中心に説明する。伝達関数算出部30と、入力信号適正化部31と、入力信号補正部32以外の構成についての説明は、本実施形態における説明を除き、図2における同じ番号で示した構成についての説明と同様である。
入力信号供給部11は、入力信号補正部32に入力信号を供給する。
検査用信号供給部17が、検査用信号増幅部19に供給する検査用信号は、複数の周波数の電圧波形をもつ信号である。複数の異なる周波数をもつ単一周波数信号を重ね合わせた信号のほかに、ホワイトノイズ、ピンクノイズなどのエルゴート性ノイズ、もしくは周波数全帯域の成分を時系列で含むチャープ信号、TSP信号(Time stretched pulse)、インパルス信号などを用いることができる。
検査用信号増幅部19は、検査用信号供給部17から供給された検査用信号の電圧を増幅し、検査用電圧を圧電素子15に印加する。また、検査用信号増幅部19は、検査用電圧の値を、伝達関数算出部30に送る。ただし、後述の、伝達関数算出部30が、検査用電流値のみから伝達関数を求めることができる場合には、検査用信号増幅部19は、検査用電圧の値を、伝達関数算出部30に送らなくてもよい。
電流測定部20は、測定した検査用電流値を含む信号を伝達関数算出部30に送る。
伝達関数算出部30は、電流測定部20から送られた検査用電流値と、検査用信号増幅部19から送られた検査用電圧値とから、圧電素子15の伝達関数を算出し、その伝達関数を記録する。ただし、伝達関数算出部30は、後述の検査用電流値のみから伝達関数を求める場合には、検査用電流値のみから伝達関数を求める。そして、伝達関数算出部30は、記録した伝達関数を読み出し、その伝達関数を含む信号を、入力信号適正化部31に送る。
入力信号適正化部31は、伝達関数算出部30から送られた伝達関数から、入力信号供給部11から供給された入力信号を補正するためのゲイン関数(周波数ごとのゲインをいう。)を入力信号補正部32に送る。ここで、ゲイン関数は、伝達関数に乗じることにより、所定の周波数領域において、その絶対値がほぼ一定値をとるように設定された関数である。
入力信号補正部32は、入力信号適正化部31から送られたゲイン関数を、入力信号供給部11から供給された入力信号に畳み込むことにより、入力信号を補正し、その補正した信号を電圧増幅部13に送る。
電圧増幅部13は、入力信号補正部32から送られた信号の電圧を増幅し、ゲート信号供給部12から送られたゲート電圧により、圧電振動子15にその増幅した信号を供給する。
以下、伝達関数算出部30と、入力信号適正化部31と、入力信号補正部32における処理について説明する。
ここでは、本実施形態中の上記[適用ケース]において述べた(1)の場合を例に、以下、定式化により説明する。
圧電素子のインパルス応答をy(t)とすると、電流i(t)は下記の通り表わされる(非特許文献1参照)。ここで、i及びIの添え字の「m」は、圧電素子15の機械的特性のみを考慮した値であることを意味する。
Figure 2016137456
もしくは、(6)式の両辺をラプラス変換して、
Figure 2016137456
ただし、圧電素子の機械インピーダンスは前述のように長い時間スパンで見れば、時間の経過にともない変化するので、時間の経過にともない変化しない伝達関数Y(s)として捉えられるのは、所定の短い時間に限られることに注意しなければならない。
伝達関数Y(s)は、パラメトリックモデルかノンパラメトリックモデルのいずれかにより表現される。伝達関数算出部30は、求めた伝達関数Y(s)をの図示しない記録部に記録する。
記録された伝達関数を、フーリエ変換伝達関数に変換することにより、各周波数帯に対して(3)、(4)式に従って周波数ごとのゲインが算出される。これが入力信号適正ゲインである。求めた入力信号適正ゲインをもとに、各周波数における入力信号を補正する。
なお、検査用信号v(t)がインパルス信号の場合は、式(7)においては近似的にV(s)=1になるので、近似的にI(s)=Y(s)となる。厳密にV(s)=1になるのはディラックのデルタ関数だが、ディラックのデルタ関数は実際には再現不可能であり、
インパルス信号で代用し、V(s)=1を近似するのはよくつかわれる手法である。以上により、検査用電圧値を用いることなく、検査用電流値I(s)のみで伝達関数Y(s)の近似値を容易に求めることができる。
この場合には、伝達関数算出部30は、検査用電流値のみから伝達関数を求めることができるので、検査用信号増幅部19は、検査用電圧の値を、伝達関数算出部30に送る必要はない。
本実施形態で用いる圧電素子15についての説明は、第二実施形態における説明と同じである。
[処理フロー]
図6A及び図6Bは、本実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図である。
S201、S202、S205、S206、S207、S214、S215及びS216についての説明は、図3における同じ番号で示した処理についての説明と同じであるので、その説明を省略する。以下S301以降の処理について説明する。
入力信号供給部11は、入力信号補正部32に入力信号を供給する。(S301)
検査用信号増幅部19は、圧電素子15に供給した検査用電圧の値を伝達関数算出部30に送る。(S302)
電流測定部20は、検査用電流を測定し、測定した検査用電流値を伝達関数算出部30に送る。(S303)
伝達関数算出部30は、検査用信号増幅部19から送られた検査用電圧の値及び電流測定部20から送られた検査用電流値から、圧電素子の伝達関数を算出する。この算出は、周波数をスキャンして、その各周波数について、(検査用電圧の値)/(検査用電流値)を求めることによる。(S304)
伝達関数算出部30は、求めた伝達関数を含む情報を、入力信号適正化部31に送る。(S305)
入力信号適正化部31は、伝達関数算出部30から送られた伝達関数から、ゲイン関数を求め、ゲイン関数を含む信号を入力信号補正部32に送る。(S306)
入力信号補正部32は、入力信号適正化部31から送られたゲイン関数を、入力信号供給部11から供給された入力信号に畳み込むことにより、入力信号の周波数特性を補正し、補正後の信号を電圧増幅部13に送る。(S307)
電圧増幅部13は、入力信号補正部32から送られた信号の電圧を増幅し、圧電振動子15にその増幅した信号を駆動電圧として供給する。(S308)
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、まず、第二実施形態の圧電素子駆動装置と同じ効果を奏する。
それに加えて、本実施形態の圧電素子駆動装置は、[適用ケース]の項で説明したような、圧電素子が図18のような電気機械音響等価回路で表せない場合においても、上記効果を奏する。
本実施形態の圧電素子駆動装置は、圧電素子のアドミタンスの変化を、複数の周波数についてモニターする。そして、ある周波数において圧電素子のアドミタンス増大が想定される場合には、圧電素子を駆動する電圧増幅部に入力する元の信号の電圧レベルをその周波数について下げることにより、圧電素子を駆動する電圧を下げる。これにより、使用環境の変動等による圧電素子のアドミタンス変動に周波数依存性が想定される上記場合においても、第二実施形態の圧電素子駆動装置と同じ効果を得ることができる。
[第四実施形態]
本実施形態は、圧電素子駆動部及び検査用電圧印加部からの出力を切り替える構成を有する圧電素子駆動装置に関する実施形態である。
[構成と動作]
図7は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置10は、圧電素子駆動部51と、検査用電圧印加部71と、電流測定部20と、駆動電圧調整部61と、出力電圧切替部81と、を備える。
圧電素子駆動部51は、入力信号供給部11と、電圧増幅部13と、を備える。
検査用電圧印加部71は、検査用信号供給部17と、検査用信号増幅部19と、を備える。
駆動電圧調整部61は、電圧ゲイン計算部18を備える。
出力電圧切替部81は、出力ゲート信号供給部12を備える。
入力信号供給部11、検査用信号供給部17、電流測定部20及び電圧ゲイン計算処理部18についての説明は、本実施形態における説明を除き、図2において同じ番号で表した構成についての説明と同じである。
出力ゲート信号供給部12は、電圧増幅部13及び検査用信号増幅部19において、出力をする/しないを指定するゲート信号を、電圧増幅部13及び検査用信号増幅部19に供給する。出力ゲート信号供給部12は、DSP、CPU、FPGA等により実現される図示しない信号生成部とそれらにより送出されたデジタル信号をアナログ信号に変換する図示しないD/A変換器を備える。
電圧増幅部13は、典型的には図示しない、ゲートを備える電界効果トランジスタを備える。入力信号供給部11から供給された入力信号の電圧を増幅し、出力ゲート信号供給部12からのゲート信号に応じて、増幅した信号を、圧電素子15に送る。この際に用いられるゲインは、電圧ゲイン計算処理部18から送られる信号に基づいて決められる。
検査用信号増幅部19は、検査用信号供給部17から供給された検査用信号の電圧を増幅し、出力ゲート信号供給部12からのゲート信号に応じて、増幅した信号を送波器14の圧電素子15に送る。検査用信号増幅部19は、供給されるゲート信号がHighの時に、増幅された検査用電圧を圧電素子15に印加し、供給されるゲート信号がLowの時は、印加しない。
図8は、出力ゲート信号供給部12から電圧増幅部13に供給される出力ゲート信号の波形の例を表わす概念図である。電圧増幅部13は、入力される出力ゲート信号16の電圧レベルがHighの時に圧電素子15に駆動電圧を印加し(この状態を、以下、「送信Enable」という。)、その電圧レベルがLowの時に電力を供給しない(この状態を、以下、「送信Disable」という。)。
検査用信号増幅部19が圧電素子15に印加する検査用電圧のレベルは、検査によって不用な電力消費を避け、また圧電素子から不要な音波を放射することを避けるため、電圧増幅部13から圧電素子15に供給される信号より小さくすることが望ましい。
電流測定部20は、検査用信号を圧電素子15に印加したことにより流れる電流を測定し、測定結果を電圧で電圧ゲイン計算処理部18に出力する。
電圧ゲイン計算処理部18は、電流測定部20から送られた測定結果を用いて、電圧増幅部13が増幅すべき適正な電圧ゲインを計算する。電圧ゲイン計算処理部18は、PU、DSP、FPGA等の半導体チップを備える。
図9は、本実施形態の圧電素子駆動装置の動作の状態遷移を表わす概念図である。
圧電素子駆動装置10は、送信DisableのS1の状態と、送信EnableのS2の状態とを持つ。その状態遷移は、その状態は電圧増幅部13に入力される出力ゲート信号がLowからHighに立ち上がる時にS1からS2に遷移し、出力ゲート信号がHighからLowに立ち下がる時にS2からS1に遷移する。
S2においては、電圧増幅部13は、入力信号供給部11から供給された入力信号を、設定された電圧ゲインにより増幅した駆動電圧を圧電素子15に印加する。その差異の電圧ゲインは、S2における下記の処理により決定される。
S1においては、下記の処理を行うことにより、圧電素子15を流れる電流値を把握し、次の駆動電圧印加時に備えて電圧増幅部の電圧ゲインをS2に移行する前に設定する。
S1の状態は、さらにS1−1とS1−2の二つの状態に分かれる。
S2からS1に遷移するとすぐにS1−1になり、ある一定の計測時間が終了するとS1−2に移行する。
S1−1は、検査電流値を計算するための状態であり、この状態においては、以下が行われる。
(1)検査用電圧の印加
検査用信号供給部17から検査用信号増幅部19へ検査用信号が供給される。検査用信号増幅部19は検査用信号を増幅し、圧電素子15に検査用電圧を印加する。
(2)検査用出力電流値の測定
電流測定部20は、検査用信号増幅部19から圧電素子15に供給される検査用出力電流の値を測定する。
S1−2は、電圧増幅部の電力ゲインを設定するための状態でありこの状態においては、以下が行われる。
(3)検査用電流値の記録
検査用信号増幅部19から圧電素子15に供給される検査用電流値を記録する。
(4)検査用電圧印加の停止
検査用信号増幅部19から圧電素子15への検査用電圧の印加を停止する。
(5)電圧ゲインの決定
電圧増幅部13が、入力信号供給部11からの入力信号の増幅に用いる電圧ゲインを決定する。
検査用信号の電圧レベルを微小にしても検査用電流の測定が可能である場合には、上記(4)を省略し、常に検査用電圧を圧電素子15に印加し続けてもよい場合もある。
電圧増幅部13における電圧ゲインの算出方法は、第二実施形態において説明した方法を用いる。
本実施形態で用いる圧電素子15についての説明は、第二実施形態における説明と同じである。
[処理フロー]
図10A乃至図10Cは、本実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図である。
S201乃至S205、及び、S208乃至S214の処理についての説明は、図3における同じ番号で示した処理についての説明と同じである。以下、それら以外の処理について説明する。
なお、本処理フローにおいては、出力ゲート信号供給部12が検査用信号増幅部19に供給する信号は、LowからHighに立ち上がった時刻(最初にHighに立ち上がった時刻を含む。)からΔTG1を経過したのちにHighからLowに立ち上がり、さらにΔTG2を経過したときにLowからHighに立ち上がるように設定されているものとする。
出力ゲート信号供給部12は、電圧増幅部13にLowの信号を、検査用信号増幅部19にHighの信号を、それぞれ供給する。(S401)
検査用信号増幅部19は、出力ゲート信号供給部12から供給される出力ゲート信号がHighになったのを受けて、検査用信号供給部17から供給された検査用信号の電圧を増幅し、検査用電圧を圧電素子15に印加する。(S402)この時、電圧増幅部13は、出力ゲート信号供給部12から供給される出力ゲート信号がLowなので、圧電素子15に駆動電圧を印加しない。
その後、ΔTG1の時間が経過したかを判定する。(S403)
ΔTG1の時間が経過していない判定の場合にはS403に戻る。
ΔTG1の時間が経過した判定の場合にはS404に進む。
出力ゲート信号供給部12は、電圧増幅部13にHighの信号を、検査用信号増幅部19にLowの信号を、それぞれ供給する。(S404)
検査用信号増幅部19は、出力ゲート信号供給部12から供給される出力ゲート信号がLowになったのを受けて、圧電素子15への検査用電圧の印加を停止する。(S405)
電圧増幅部13は、出力ゲート信号供給部12から供給される出力ゲート信号がHighになったのを受けてS213の処理を行う。(S213)
終了の指定がない場合には終了せず、その後、さらにΔTG2の時間が経過したかを判定する。(S406)
ΔTG2の時間が経過していない場合はS406に戻る。
ΔTG2の時間が経過した場合にはS401に戻る。
[動作の検証]
次に、本実施形態の圧電素子駆動装置の動作のシミュレーション結果を紹介する。
また、図11は、本実施形態の圧電素子駆動装置の効果を確認するために仮想的に設定された、圧電素子の共振周波数におけるアドミタンス(1/R)の時間変化である。
同図のような場合、何も対策を施さなければ、駆動電圧は一定であり、アドミタンスは時間とともに増加するので、圧電素子に流れる電流は時間とともに増加する。
図12は、本実施形態の圧電素子駆動装置における電圧増幅部の出力電圧及び出力電流の時間変化を表わす図である。同図(a)は、電圧増幅部13が圧電素子15に印加する駆動電圧であり、同図(b)は駆動電圧により圧電素子15を流れる駆動電流である。同図は、図11に表わすような、負荷のアドミタンス絶対値が、時間を追うごとに増加する場合を想定している。ここで、圧縮率rは1、初期の電圧ゲインによる電圧増幅部及び送信器の出力の実効値はともに1000Vとしている。また、送信EnableであるS2の時間及び送信DisableであるS1の時間は、各々100msecとしている。
同図(a)に示すように、時間の経過に伴い、出力電圧が減少している。その結果、図13に表わすように、時間の経過とともにアドミタンスが増加するにもかかわらず、図11(b)に示すように出力電流は、時間が経過してもほぼ一定に保たれていることがわかる。
本実施形態の圧電素子駆動装置により、このアドミタンスの増加を、検査用電流値の増加として送信Disable時間中に検査用電流値の増加として逐次検知し、(3)式に従って、極力電流を一定に保つように処理したところ、図12に示した結果が得られたのである。
図11において想定したインピーダンスの時間変化は、実際に起こる変化と比べて、非常に急激であるが、それでも本発明のシステムが十分に有効であることが示された。本来実際に使用される圧電素子の環境変化によるインピーダンス変動は、これよりもはるかに緩慢なものである。従い、本実施形態の圧電素子駆動装置においては、環境変動により圧電素子のインピーダンスが変動したとしても、圧電素子駆動部の過電流による破損の防止が十分に可能であることが示された結果である。
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、まず、第二実施形態の圧電素子駆動装置と同じ効果を奏する。
本実施形態の圧電素子駆動装置は、それに加えて、圧電素子を駆動する間は、検査用電圧が圧電素子に印加されないので、検査用電圧が圧電素子の駆動電圧に比べて無視できるほどは微弱ではない場合においても、圧電素子駆動時の検査用電圧による悪影響を防ぐことができる。
[第五実施形態]
本実施形態は、圧電素子駆動部及び検査用電圧印加部からの出力オン/オフする構成を有する第四実施形態の圧電素子駆動装置のバリエーションである。第四実施形態の圧電素子駆動装置が第二実施形態の圧電素子駆動装置をベースにしているのに対し、本実施形態の圧電素子駆動装置は第三実施形態の圧電素子駆動装置をベースにしている。
[構成と動作]
図13は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置10は、圧電素子駆動部51と、検査用電圧印加部71と、電流測定部20と、駆動電圧調整部61と、出力電圧切替部81と、を備える。
検査用電圧印加部71は、検査用信号供給部17と、検査用信号増幅部19と、を備える。
出力電圧切替部81は、出力ゲート信号供給部12を備える。
駆動電圧調整部61は、伝達関数算出部30と、入力信号適正化部31と、を備える。
圧電素子駆動部51は、入力信号供給部11と、電圧増幅部13と、入力信号補正部32と、を備える。
出力ゲート信号供給部12以外の構成についての説明は、第三実施形態における図5において同じ番号で示した各構成について説明と同じでる。また、出力ゲート信号供給部12についての説明は、第四実施形態における図7において同じ番号を付した各構成についての説明と同じである。従い、ここではそれらの構成についての説明を省略する。
図13は、本実施形態の圧電素子駆動装置の動作の状態遷移を表わす概念図である。同図の内容は、図9に示した第2実施形態の圧電素子駆動装置についての内容とは、S1−1及びS1−2の中身が異なり、以下の通りになる。
S1−1においては伝達関数の測定として、以下が行われる。
(1)検査用電圧の印加
検査用信号供給部17は、検査用信号増幅部19に検査用信号を供給する。検査用信号増幅部19は、検査用信号を増幅した検査用電圧を、圧電素子に印加する。
(2)検査用電流の周波数特性の測定
電流測定部20は、検査用信号増幅部19から圧電素子15に供給される検査用電流の周波数特性を測定する。
(3)伝達関数の算出
伝達関数算出部30は、伝達関数を算出する。
S1−2は、入力信号供給部11から供給される入力信号の周波数特性を補正するための状態であり、以下が行われる。
(4)伝達関数の記録
伝達関数算出部30は伝達関数を記録する。
(5)検査用電圧印加の停止
検査用信号増幅部19は、圧電素子15への検査用電圧の印加を停止する。
(6)電圧ゲイン関数を算出
入力信号適正化部31は、伝達関数から電圧ゲイン関数を算出する。
(7)入力信号の補正
入力信号補正部32は、入力信号供給部11から供給された入力信号に電圧関数を畳み込み、入力信号の周波数特性を補正する。
本実施形態で用いる圧電素子15についての説明は、第二実施形態における説明と同じである。
[処理フロー]
図15A乃至図15Cは、本実施形態の圧電素子駆動装置における、処理フローの例を表わす概念図である。
S201乃至S205、S207及びS214の処理についての説明は、図3における同じ番号で示した処理についての説明と同じである。
S302乃至S308の処理についての説明は、図6B又は図6Cにおける同じ番号で示した処理についての説明と同じである。
S401乃至S406の処理についての説明は、図10B又は図10Cにおける同じ番号で示した処理についての説明と同じである。
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、まず、第三実施形態の圧電素子駆動装置と同じ効果を奏する。
本実施形態の圧電素子駆動装置は、それに加えて、圧電素子を駆動する間は、検査用電圧が圧電素子に印加されないので、検査用電圧が圧電素子の駆動電圧に比べて無視できるほどは微弱ではない場合においても、圧電素子駆動時の検査用電圧による悪影響を防ぐことができる。
[第六実施形態]
本実施形態は、テーパ処理部をさらに備える圧電素子駆動装置に関する実施形態である。
[構成と動作]
図17は、本実施形態の圧電素子駆動装置の構成を表わす概念図である。
本実施形態の圧電素子駆動装置は、入力信号供給部11と、ゲート信号供給部12と、電圧増幅部13と、検査用信号供給部17と、ゲイン算出部18と、検査用信号増幅部19と、電流測定部20と、テーパ処理部28とを備える。
テーパ処理部28以外の上記構成についての説明は、本実施形態における説明を除き、図2における同じ番号で示した構成についての説明と同様である。
ここでは、テーパ処理部28に関係する部分を中心に説明する。
入力信号供給部11は、入力信号を含む信号をテーパ処理部28に供給する。
ゲート信号供給部12は、ゲート信号を、電圧増幅部13、検査用信号増幅部19及びテーパ処理部28とに供給する。
テーパ処理部28は、入力信号供給部11から供給された信号に、後述のテーパ処理をする。テーパ処理した信号は、電圧増幅部13に送られる。
以下、テーパ処理部28におけるテーパ処理について説明する。
前述の式(2)は、機械粘性が大きく、過渡応答が小さいことを前提に導いた、定常的な応答に関する式である。機械粘性が小さい、すなわち機械的Q値が大きいときには、その過渡を含めた応答を考慮する必要がある。この場合の圧電素子に流れる電流は次式の通りとなる。
Figure 2016137456
ここで、固有振動数ωは、
Figure 2016137456
臨界減衰係数Rmcは、
Figure 2016137456
及びDは初期条件から決まる積分定数
入力電圧信号に対する位相差φは、
Figure 2016137456
とする。
式(8)の第一項は過渡応答を表わすが、この過渡応答が顕著に発現する場合には、この過渡応答により発生する過電流を防止する必要がある。このような場合にはテーパ処理部28を、ゲート信号の立ち上がりと同期して、式(8)の第1項から計算される過渡応答波形の出現に合わせて、入力信号の電圧をいったん引き下げ、その後に、緩やかに所定の入力信号値まで増加させる。または、ゲート信号の立ち下がりと同期して、式(8)の第1項から計算される過渡応答波形の出現に合わせて、入力信号の電圧を緩やかに、所定の入力信号値から減少させる。
テーパ処理部28におけるテーパ処理は、予めテーパ処理のためのテーパ関数a(t)を求め、a(t)を入力電圧vin(t)に重畳することにより行う。すなわち、テーパ処理部28が電圧増幅部13に出力する信号をvtprとして、
Figure 2016137456
とする。
図16は、テーパ関数a(t)の例を表わすイメージ図である。
テーパ関数a(t)は、ゲート信号を立ち上げる時刻T1にはゼロであるが、その後増加し、T1+ΔT1の時刻以降は1になる。テーパ関数a(t)は、その後、ゲート信号を立ち下げる時刻T2よりΔT2早い時刻までは1であるが、その後減少し、T2にはゼロになる。ここで、ΔT1及びΔT2は任意の設計値である。
ここでは、時刻T1及びT2におけるテーパ関数a(t)はゼロとしたが、その値は、前記過渡応答による電流の電圧増幅部13及び圧電素子15への影響を十分に抑えられる値であれば必ずしもゼロでなくてもよい。
また、ここでは、テーパ関数a(t)の、T1からΔT1の間及びT2−ΔT2からT2の間の変化が直線的な場合を示したが、過渡電流の影響を十分に抑えられる限りにおいて、その変化は曲線的でも構わない。
[効果]
本実施形態の圧電素子駆動装置は、まず、第二実施形態の圧電素子駆動装置と同じ効果を奏する。
それに加えて、本実施形態の圧電素子駆動装置は、圧電素子に印加する電圧を、検査用電圧と駆動電圧とで切り替える際に発生する過渡応答により圧電素子に供給される過電流による圧電素子駆動部の破損の発生確率を低減することができる。
上記効果は、圧電素子に印加する電圧を、検査用電圧と駆動電圧とを切り替えるタイミングに合わせていったん引き下げ、その後に、所定の入力信号値まで増加させる等の前記処理より得られる。
以上好ましい実施形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
また、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記述され得るが、以下には限られない。
(付記1)
圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、
前記検査用電圧の印加により前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、
前記検査用電流の変化から前記駆動電圧が所定の電圧値を超えないように調整をする駆動電圧調整手段と、
前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段と、
を備える圧電素子駆動装置。
(付記2)
前記圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、
前記検査用電圧の印加による前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、
前記検査用電流を用いて圧電素子のアドミタンス伝達関数を算出する伝達関数算出部と、
前記アドミタンス伝達関数の変化から前記駆動電圧が所定の電圧値を超えないように調整をする駆動電圧調整手段と、
前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段と、
を備える圧電素子駆動装置。
(付記3)
前記検査用電圧が複数の周波数をもつ電圧である付記2に記載された圧電素子駆動装置。
(付記4)
前記検査用電圧が連続的な周波数をもつ電圧である付記3に記載された圧電素子駆動装置。
(付記5)
前記検査用電圧がピンクノイズなどのエルゴート性ノイズ、チャープ信号、Time stretched pulse信号又はインパルス信号である、請求項1乃至4のいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記6)
前記検査用電圧がインパルス信号である付記4に記載された圧電素子駆動装置。
(付記7)
前記電流測定手段が、複数の周波数における前記検査用電流を測定し、
前記駆動電圧調整手段が、その複数の周波数における検査用電流の変化から、前記駆動電圧を調整する、付記3、4及び6のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記8)
前記電流測定手段が、前記検査用電流の周波数依存性を測定し、
前記駆動電圧調整手段が、その検査用電流の周波数依存性の変化から、前記駆動電圧を調整する、付記4又は6に記載された圧電素子駆動装置。
(付記9)
前記駆動電圧の調整が、前記駆動電圧の周波数特性の調整である、付記8に記載された圧電素子駆動装置。
(付記10)
前記圧電素子駆動手段が、入力された信号の電圧を増幅して前記圧電素子に印加する電圧増幅部を備え、当該電圧増幅部における電圧増幅のゲインを調整することにより前記駆動電圧の調整を行う、付記1乃至9のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記11)
前記検査用電圧印加手段が、入力された検査用信号の電圧を増幅して前記圧電素子に印加する検査用信号増幅部を備える付記1乃至10のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記12)
前記検査用信号の電圧が、前記入力された信号の電圧の関数である付記11に記載された圧電素子駆動装置。
(付記13)
前記検査用信号が、エルゴート性ノイズ、チャープ信号、Time stretched pulse信号又はインパルス信号である、請求項11に記載された圧電素子駆動装置。
(付記14)
前記圧電素子への前記駆動電圧の印加の時には、前記圧電素子への前記検査用電圧の印加を行わない付記1乃至13のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記15)
前記駆動電圧の前記圧電素子への印加と、前記検査用電圧の前記圧電素子への印加との切り替えを行う印加電圧切替部をさらに備える付記1乃至14のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記16)
前記検査用信号増幅部が検査用信号増幅用電界効果トランジスタを備え、前記電圧増幅部が駆動電圧増幅用電界効果トランジスタを備え、前記印加電圧切替部が、前記検査用信号増幅用電界効果トランジスタのゲート及び駆動電圧増幅用電界効果トランジスタのゲートに印加する電圧を切り替える、付記1乃至15のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記17)
前記検査用電圧の前記圧電素子への印加から前記駆動電圧の前記圧電素子への印加への前記切り替えを行う際に、前記駆動電圧を下げその後増加させる処理を行う、付記15又は16に記載された圧電素子駆動装置。
(付記18)
前記駆動電圧の前記圧電素子への印加から前記検査用電圧の前記圧電素子への印加への前記切り替えを行う際に、前記駆動電圧を下げる処理を行う、付記15乃至17のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記19)前記圧電素子が、水中で用いられるソナーに用いられ振動を発生する圧電素子である付記1乃至18のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
(付記20)
圧電素子に検査用電圧を印加するステップと、
前記検査用電圧の印加により前記圧電素子を流れる検査用電流を求めるステップと、
前記検査用電流の変化から前記駆動電圧が所定の電圧値を超えないように調整をするステップと、
前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行うステップと、
を含む圧電素子駆動方法。
(付記21)
前記圧電素子に検査用電圧を印加するステップと、
前記検査用電圧の印加による前記圧電素子を流れる検査用電流を求めるステップと、
前記検査用電流を用いて圧電素子のアドミタンス伝達関数を算出するステップと、
前記アドミタンス伝達関数の変化から前記駆動電圧が所定の電圧値を超えないように調整をするステップと、
前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行うステップと、
を含む圧電素子駆動方法。
10 圧電素子駆動装置
11 入力信号供給部
12 出力ゲート信号供給部
13 電圧増幅部
14 送波器
15 圧電振動子
16 出力ゲート信号
17 検査用信号供給部
18 電圧ゲイン計算処理部
19 検査用信号増幅部
20 電流測定部
28 テーパ処理部
30 伝達関数算出部
31 入力信号適正化部
32 入力信号補正部
51 圧電素子駆動部
61 駆動電圧調整部
71 検査用電圧印加部
81 出力電圧切替部

Claims (10)

  1. 圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、
    前記検査用電圧の印加により前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、
    前記検査用電流の変化から前記駆動電圧が所定の電圧値を超えないように調整をする駆動電圧調整手段と、
    前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段と、
    を備える圧電素子駆動装置。
  2. 前記圧電素子に検査用電圧を印加する検査用電圧印加手段と、
    前記検査用電圧の印加による前記圧電素子を流れる検査用電流を求める電流測定手段と、
    前記検査用電流を用いて圧電素子のアドミタンス伝達関数を算出する伝達関数算出部と、
    前記アドミタンス伝達関数の変化から前記駆動電圧の調整をする駆動電圧調整手段と、
    前記調整をした、その圧電素子を駆動するための駆動電圧の印加を前記圧電素子に行う圧電素子駆動手段と、
    を備える圧電素子駆動装置。
  3. 前記検査用電圧がピンクノイズなどのエルゴート性ノイズ、チャープ信号、Time stretched pulse信号又はインパルス信号である、請求項1乃至3のいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
  4. 前記電流測定手段が、複数の周波数における前記検査用電流を測定し、
    前記駆動電圧調整手段が、その複数の周波数における検査用電流の変化から、前記駆動電圧を調整する、請求項3に記載された圧電素子駆動装置。
  5. 前記検査用電圧が複数の周波数をもつ電圧であり、前記駆動電圧の調整が、前記複数の周波数における前記駆動電圧の調整である、請求項4に記載された圧電素子駆動装置。
  6. 前記圧電素子駆動手段が、入力された信号の電圧を増幅して前記圧電素子に印加する電圧増幅部を備え、当該電圧増幅部における電圧増幅のゲインを調整することにより前記駆動電圧の調整を行う、請求項1乃至5のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
  7. 前記検査用電圧印加手段が、入力された検査用信号の電圧を増幅して前記圧電素子に印加する検査用信号増幅部を備える請求項1乃至6のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
  8. 前記検査用信号の電圧が、前記入力された信号の電圧の関数である請求項7に記載された圧電素子駆動装置。
  9. 前記圧電素子への前記駆動電圧の印加の時には、前記圧電素子への前記検査用電圧の印加は行わない請求項1乃至8のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
  10. 前記駆動電圧の前記圧電素子への印加と、前記検査用電圧の前記圧電素子への印加との切り替えを行う印加電圧切替部をさらに備え前記検査用電圧の前記圧電素子への印加から前記駆動電圧の前記圧電素子への印加への前記切り替えを行う際に、前記駆動電圧を下げその後増加させる処理を行う、請求項1乃至9のうちのいずれか一に記載された圧電素子駆動装置。
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