JP2009253955A - 音声増幅装置 - Google Patents

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哲也 石塚
Yoshihiro Aso
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Abstract

【課題】電流の予測値を算出し、それに応じて音声信号の減衰や圧縮を行うことにより、電源回路、増幅回路及びスピーカを保護する音声増幅装置を提供する。
【解決手段】音声信号受信部は、音声入力信号を受信する。記憶部は、増幅回路及び電源回路に対する電流制限値と、スピーカのインピーダンス特性データとを保持する。演算部は、インピーダンス特性データと音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する。調整部は、電流予測値と電流制限値とに基づき音声入力信号を減衰、圧縮または伸張することで音声入力信号のレベルを調整し、調整後の音声入力信号を増幅回路に供給する。このように予め増幅回路及び電源回路が出力する電流を予測することで、電流予測値に基づき音声入力信号を減衰等することができ、音声増幅装置は、適切に増幅回路及び電源回路を保護することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電源回路を有する音声増幅装置に関する。
電源回路を有する音声増幅装置は、増幅回路や電源回路を過負荷やそれに伴う加熱から保護する為に、何らかの保護手段を備える必要がある。例えば、特許文献1には、回路電流を測定し、それに応じて音声信号の減衰や圧縮を行うことにより、出力電力が過大とならないように制御を行う手法が記載されている。
特開2003−037452号公報
一方、特許文献1に記載の増幅器は、電流を検出してから音声信号の減衰や圧縮などの制御を完了するまでの時間的遅延が存在するため、制御が完了するまでの間は電源回路や増幅回路を保護できない。また、上記の増幅器は、フェールセーフとして、電源回路や増幅回路を回路から切り離すことでこれらの保護を行う。しかし、この場合、上記の増幅器は、音声の再生が完全に停止してしまうため、ユーザに対し聴感上の違和感を生じさせてしまう。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが一例として挙げられる。本発明は、電流の予測値を算出し、それに応じて音声信号の減衰や圧縮を行うことにより、電源回路、増幅回路及びスピーカを保護することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、スピーカと電磁的に接続する音声増幅装置であって、増幅回路と、電源回路と、音声入力信号を処理する制御部と、を備え、前記制御部は、音声入力信号を受信する音声信号受信部と、前記増幅回路及び前記電源回路に対する電流制限値と、前記スピーカのインピーダンス特性データとを保持する記憶部と、前記インピーダンス特性データと前記音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する演算部と、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき前記音声入力信号のレベルを調整し、調整後の音声入力信号を前記増幅回路に供給する調整部と、を有することを特徴とする。
本発明の1つの観点では、スピーカと電磁的に接続する音声増幅装置であって、増幅回路と、電源回路と、音声入力信号を処理する制御部と、を備え、前記制御部は、音声入力信号を受信する音声信号受信部と、前記増幅回路及び前記電源回路に対する電流制限値と、前記スピーカのインピーダンス特性データとを保持する記憶部と、前記インピーダンス特性データと前記音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する演算部と、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき前記音声入力信号のレベルを調整し、調整後の音声入力信号を前記増幅回路に供給する調整部と、を有することを特徴とする。
上記の音声増幅装置は、スピーカと接続し、増幅回路と、電源回路と、制御部と、を備える。制御部は、例えば、DSP(Digital Signal Processor)によって実現される。制御部は、音声信号受信部と、記憶部と、演算部と、調整部と、を有する。音声信号受信部は、音声入力信号を受信する。記憶部は、増幅回路及び電源回路に対する電流制限値と、スピーカのインピーダンス特性データとを保持する。演算部は、インピーダンス特性データと音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する。調整部は、電流予測値と電流制限値とに基づき音声入力信号を減衰、圧縮または伸張することで音声入力信号のレベルを調整し、調整後の音声入力信号を増幅回路に供給する。このように予め増幅回路及び電源回路が出力する電流を予測することで、電流予測値に基づき音声入力信号のレベルの調整をすることができ、音声増幅装置は、熱破壊等から増幅回路及び電源回路を保護することが可能となる。
上記の音声増幅装置の一態様では、前記記憶部は、前記スピーカに対する電力制限値を保持し、前記演算部は、前記インピーダンス特性データと前記音声入力信号とに基づき電力予測値を算出し、前記調整部は、前記電力予測値と前記電力制限値とに基づき前記音声入力信号のレベルを調整する。このように、スピーカに入力される電力の制限値を設けた上で、電力予測値を計算し、音声入力信号を減衰等することにより、音声増幅装置は、スピーカへの電力の過大入力を防止することが可能となる。
上記の音声増幅装置の他の一態様では、外部からの入力を受け取る入力部をさらに備え、前記記憶部は、前記入力部を通じて入力されたインピーダンス特性データを保存する。このようにすることで、音声増幅装置は、接続されるスピーカごとに適切なインピーダンス特性データを用いることができ、より正確に電力予測値を計算することが可能となる。
上記の音声増幅装置の他の一態様では、前記スピーカに印加されるスピーカ電圧と、前記スピーカに流れるスピーカ電流とを検出する検出回路と、前記スピーカ電圧と前記スピーカ電流とに基づき、前記スピーカのインピーダンス特性を算出し、前記記憶部に保存するインピーダンス特性算出部と、をさらに備える。このようにすることで、音声増幅装置は、予めインピーダンス特性データを有していない場合であっても、スピーカのインピーダンス特性を算出することができ、スピーカごとに最適な制御が可能となる。
上記の音声増幅装置の他の一態様では、前記スピーカに流れるスピーカ電流を検出する検出回路をさらに備え、前記演算部は、前記スピーカ電流と前記電流予測値との差分に基づき前記インピーダンス特性データを補正する。このようにすることで、音声増幅装置は、外乱等の影響があった場合でも、インピーダンス特性データを適切に補正することが可能となる。
上記の音声増幅装置の他の一態様では、前記調整部は、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき、前記増幅回路のゲインを制御する。音声増幅装置は、この態様によっても、出力電流を制御することが可能となる。
前記調整部は、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき、前記電源回路の電圧を制御する。音声増幅装置は、この態様によっても、出力電流を制御することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
[第1実施例]
図1に、第1実施例に係る音声増幅装置100の構成を示す。図1に示すように、音声増幅装置100は、電源回路5、増幅回路6、制御部7、及びスピーカ9を備える。
電源回路5は、制御部7からの制御信号に基づき、入力電力から必要とされる出力電力を生成する電力回路である。電源回路5は、例えば家庭用の100ボルト電源に接続することにより入力電力を取得する。
制御部7は、音声増幅装置100の全体的な制御を行う回路である。制御部7は、ケーブルやバス等を介して他の装置からまたは図示しない補助記憶部から入力された音声信号Sa(以後、「音声入力信号Sa」と呼ぶ。)を受信し、音声入力信号Saの信号処理を行う。また、本実施例において、制御部7は、電源回路5が出力する電流の予測値を算出し、その予測値に応じて、音声入力信号Saのレベルを調整する。具体的には、制御部7は、音声入力信号Saを減衰、圧縮又は伸長する(以後、「減衰等する」と表現する。)。制御部7が増幅回路6へ出力する音声信号を、以後、「音声出力信号Sb」と呼ぶ。制御部7は、例えばDSPによって実現できる。
増幅回路6は、電源回路5から電力の供給を受け、制御部7により信号処理された音声出力信号Sbを増幅する回路である。増幅回路6は固定または可変のゲインを有する。
スピーカ9は、増幅回路6により増幅された音声信号を音声に変換して出力する。スピーカ9は、固有のインピーダンス特性を有する。
次に、音声増幅装置100の保護方法について述べる。電源回路5及び増幅回路6は、許容可能な電流値に制限があり、制限値以上の電流が流れた場合は故障等する可能性がある。従って、音声増幅装置100は、電源回路5及び増幅回路6に流れる電流値を適切に制御する必要がある。ここで、音声増幅装置100は、実際に出力された電流値を計測し、その電流値に基づき音声入力信号Saを減衰等することも考えられる。しかし、この場合、電流値の検出から音声入力信号Saの調整完了までに時間差が生じる。よって、調整完了までの時間において、音声増幅装置100は、電源回路5及び増幅回路6が許容可能な電流値以上の電流を流してしまう可能性がある。
そこで、本実施例において、音声増幅装置100は、制御部7により、受信した音声入力信号Sa及びスピーカ9のインピーダンス特性に基づき、電源回路5から出力される電流値を予測する。これにより、音声増幅装置100は、実際に電流が出力する前に電流値を取得できるため、電源回路5及び増幅回路6を適切に保護することができる。以下、制御部7が行う処理の詳細を述べる。
図1に示すように、制御部7は、音声信号受信部7aと、記憶部7bと、演算部7cと、調整部7dとを有する。音声信号受信部7aは、音声入力信号Saを受信し、演算部7cへ供給する。
記憶部7bは、スピーカ9のインピーダンス特性を示すデータd1(以後、「インピーダンス特性データd1」と呼ぶ。)を予め保持しておく。記憶部7bは、インピーダンス特性データd1として、例えば図2(a)のグラフに示すような各周波数に対応するスピーカ9の電気インピーダンスの値を保持する。さらに、記憶部7bは、電源回路5または増幅回路6を過負荷や過熱から保護するための電流の制限値のデータ(以後、「電流制限値データd2」と呼ぶ。)を保持する。電流制限値データd2は、例えば、図2(b)の表に示すように、電源回路5に対する電流の制限値として、第1の制限値Iaと第2の制限値Ibとを有し、増幅回路6に対する電流の制限値として、第3の制限値Icと第4の制限値Idとを有する。第1の制限値Ia及び第3の制限値Icは、時間と関連付けられた電流の上限値である。例えば、第1の制限値Iaは、所定時間(以後、「時間t1」と呼ぶ。)より長い間、第1の制限値Ia以上の電流が電源回路5に流れた場合、電源回路5が熱破壊により故障するおそれがある電流値に設定される。第2の制限値Ibは、電源回路5が許容可能な瞬間的な電流値の上限値である。即ち、第2の制限値Ibは、電源回路5に対し第2の制限値Ib以上の電流が瞬間的に流れた場合、電源回路5故障するおそれがある電流値である。したがって、第2の制限値Ibは、第1の制限値Iaよりも小さい値に設定される。第3の制限値Icは、所定時間(以後、「時間t3」と呼ぶ。)より長い間、第3の制限値Ic以上の電流が流れた場合、増幅回路6が熱破壊により故障するおそれがある電流値に設定される。第4の制限値Idは、増幅回路6が許容可能な瞬間的な電流値の上限値である。
演算部7cは、音声入力信号Saの電圧レベルSv、インピーダンス特性データd1及び増幅回路6のゲインに基づき、電源回路5及び増幅回路6に流れる電流の予測値Ip(以後、「電流予測値Ip」と呼ぶ。)を算出する。電流予測値Ipの算出方法の一例について、図3を用いて示す。
図3(a)は、音声入力信号Saの時間変化に伴う電圧波形の一例を示す。そして、図3(c)は、図3(a)の音声入力信号Saを周波数分解した電圧波形を示す。演算部7cは、まず音声入力信号Saをフーリエ変換することで、音声入力信号Saの周波数分解された電圧波形を得る。音声入力信号Saの電圧波形は、図3(c)に示すような様々な周波数の正弦波成分に分解される。
図3(b)は、スピーカ9のインピーダンス特性データd1であり、記憶部7bに記憶されているものである。
図3(d)は、音声入力信号Saを周波数分解した電流波形を示す。演算部7cは、図3(d)に示す電流波形を、図3(b)に示すインピーダンス特性データd1及び図3(c)の電圧波形から求める。例えば、演算部7cは、オームの法則より、各周波数成分における電圧値を電気インピーダンスにより除することで、各周波数成分における電流値を求める。これにより、演算部7cは、図3(d)に示す電流波形を求めることができる。
図3(e)は、音声入力信号Saの電流波形を示す。演算部7cは、図3(d)に示す各周波数成分における電流波形を逆フーリエ変換することで、図3(e)に示す音声入力信号の電流波形を導出する。そして、演算部7cは、図3(e)に示す音声入力信号の電流波形に対し増幅回路6のゲインを乗じることで、各時刻における電流予測値Ipを算出することができる。なお、図3に係る処理について、より具体的には、演算部7cは、デジタル領域で演算するため、図3(a)の音声入力信号Saをサンプリングした上で、離散フーリエ変換により図3(c)に示す周波数分解された音声信号の電圧波形を求めることになる。
次に、調整部7dは、電流予測値Ipと電流制限値データd2とに基づき、音声入力信号Saの減衰等を行う。調整部7dは、まず電流予測値Ipと電流制限値データd2が規定する第1の制限値Ia乃至第4の制限値Idとを比較する。具体的には、調整部7dは、第1の制限値Iaを、電流予測値Ipと比較する。そして、電流予測値Ipが第1の制限値Iaを超える場合、その超えた時間を計測し、その時間が時間t1になった場合には、調整部7dは、電源回路5の保護のため、音声入力信号Saを減衰等し、音声出力信号Sbとして増幅回路6へ出力する。また、調整部7dは、第2の制限値Ibを電流予測値Ipと比較し、電流予測値Ipが第2の制限値Ibを超える場合には、電源回路5の保護のため、音声入力信号Saを減衰等し、音声出力信号Sbとして増幅回路6へ出力する。
同様に、調整部7dは、増幅回路6の保護のため、電流予測値Ipが第3の制限値Icを超える場合、その超えた時間を計測し、その時間が時間t3になった場合には、音声入力信号Saを減衰等し、音声出力信号Sbとして増幅回路6へ出力する。また、調整部7dは、電流予測値Ipが第4の制限値Idを超える場合には、音声入力信号Saを減衰等し、音声出力信号Sbとして増幅回路6へ出力する。このようにすることで、制御部7は、実際に電流が流れる前に音声出力信号Sbのレベルを調整することができ、電源回路5及び増幅回路6に流れる電流を適切に制御することができる。
なお、電源回路5及び増幅回路6は、周囲温度(環境温度)による影響を受ける。従って、音声増幅装置100は、電流制限値データd2が有する第1の制限値Ia乃至第4の制限値Idについて、環境温度ごとに値を変えてもよい。例えば、音声増幅装置100は、環境温度毎に第1の制限値Ia乃至第4の制限値Idを段階的に設定してもよい。または、音声増幅装置100は、第1の制限値Ia乃至第4の制限値Idを、環境温度に対し比例関係(一次関数)になるように設定してもよい。これにより、音声増幅装置100は、環境温度も考慮し、電流の出力を制御することができ、電源回路5及び増幅回路6を熱破壊等から保護することができる。
以上説明したように、本実施例による音声増幅装置は、スピーカと接続し、増幅回路と、電源回路と、制御部と、を備える。制御部は、音声信号受信部と、記憶部と、演算部と、調整部と、を有する。音声信号受信部は、音声入力信号を受信する。記憶部は、増幅回路及び電源回路に対する電流制限値と、スピーカのインピーダンス特性データとを保持する。演算部は、インピーダンス特性データと音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する。調整部は、電流予測値と電流制限値とに基づき音声入力信号を減衰、圧縮または伸張し、増幅回路に音声入力信号を送信する。このようにすることで、音声増幅装置は、予め増幅回路及び電源回路に流れる電流を予測することができるため、電流予測値に基づき音声入力信号を減衰等することで、適切に増幅回路及び電源回路を保護することが可能となる。
[第2実施例]
第1実施例において、音声増幅装置100は、電源回路5または増幅回路6を過負荷や過熱から保護する為に、電流制限値データd2を設け、出力される電流を制限していた。一方、第2実施例においては、スピーカ9に入力する電力についても制限を行う。これにより、スピーカ9の過大入力を回避することができ、スピーカ9を保護することが可能となる。
第2実施例に係る音声増幅装置100の構成を図4に示す。制御部7内の記憶部7bは、インピーダンス特性データd1及び電流制限値データd2に加え、電力制限値データd3を保持する。電力制限値データd3は、スピーカ9の性能により実験または計算により定める。
そして、演算部7cは、電流予測値Ipを算出するとともに、スピーカ9へ入力される電力予測値Ppを算出する。以下、電力予測値Ppの算出方法の一例を示す。演算部7cは、図3(b)に示すインピーダンス特性データd1と、図3(c)に示す周波数分解された音声入力信号Saの電圧波形とを用いて、各周波数成分における電圧値の2乗を電気インピーダンスにより除することで、各周波数成分における電力波形を求める。そして、制御部7は、この電力波形を逆フーリエ変換することにより、各時刻における電力予測値Ppを算出する。
調整部7dは、電力予測値Ppと電力制限値データd3とに基づき、音声入力信号Saの減衰等を行う。例えば、調整部7dは、電力予測値Ppが、電力制限値データd3が規定する制限値以上になった場合には、音声入力信号Saの減衰等の処理を実行する。このようにすることで、制御部7は、スピーカ9に対する電力の過大入力を防ぐことができる。
なお、音声増幅装置100は、電力制限値を、1つ制限値に限らず複数設定してもよい。例えば、音声増幅装置100は、第1の制限値Iaまたは第3の制限値Icと同様に、時間と関連付けた複数の電力制限値を設けてもよい。
[第3実施例]
上述の実施例において、音声増幅装置100は、記憶部7bにより、予めインピーダンス特性データd1を保存していた。一方、音声増幅装置100は、スピーカ9のみを交換する等の場合には、それに合わせ、インピーダンス特性データd1を再設定する必要が生じる。
そこで、第3実施例においては、音声増幅装置100は、ユーザによるインピーダンス特性データd1の入力を可能にする。第3実施例に係る音声増幅装置100の構成を図5に示す。図5に示すように、音声増幅装置100は、入力部10を有する。入力部10は、例えば音声増幅装置100を適用した音楽再生装置などの外面上においてユーザが押下可能なボタン等である。音声増幅装置100は入力部10により入力されたインピーダンス特性データd1を保存する。このようにすることで、音声増幅装置100は、例えばスピーカ9を交換した場合であっても、適切に電流予測値Ip及び電力予測値Ppを算出することができる。
また、音声増幅装置100は、ユーザから直接インピーダンス特性データd1の数値の入力を受ける代わりに、インピーダンス特性データd1の複数の候補値を保持し、ユーザにより選択可能なように構成してもよい。この場合、音声増幅装置100は、図示しないディスプレイ等の表示装置をさらに有し、ユーザにインピーダンス特性データd1の選択をさせる。ユーザによるインピーダンス特性データd1の選択は、入力部10により実行される。
[第4実施例]
上述の実施例において、音声増幅装置100は、インピーダンス特性データd1を予め保持するか、またはユーザにより手動で決定していた。一方、第4実施例において、音声増幅装置100は、インピーダンス特性データd1をスピーカ9に応じて自動的に算出する。このようにすることで、音声増幅装置100は、スピーカ9に対応するインピーダンス特性データd1を予め保持しなくても、適切なインピーダンス特性データd1を用いることができる。
第4実施例に係る音声増幅装置100の構成を図6に示す。音声増幅装置100は、検出回路11とインピーダンス特性算出部12とを有する。検出回路11は、スピーカ9に印加される電圧値Vs(以後、「スピーカ電圧値Vs」と呼ぶ。)と、スピーカ9に流れる電流値Is(以後、「スピーカ電流値Is」と呼ぶ。)と、を検出する回路である。検出回路11は、検出したスピーカ電圧値Vs及びスピーカ電流値Isをインピーダンス特性算出部12へ送信する。
インピーダンス特性算出部12は、検出回路11から受信したスピーカ電圧値Vsとスピーカ電流値Isとに基づきスピーカ9のインピーダンス特性を算出する。インピーダンス特性算出部12は、例えばDSPによって実現される。
ここで、インピーダンス特性の算出方法の一例を以下に示す。まず、音声増幅装置100は、音声帯域(例えば、20Hz乃至20kHz)を同じ電圧で含むテスト用の音声信号、即ち、フーリエ変換後の20Hz乃至20kHzの各周波数における電圧波形の振幅が同一となるようなテスト用音声信号を、図示しない補助記憶部等により予め保存しておく。そして、音声増幅装置100は、上述のテスト用音声信号を音声入力信号Saとして入力する。そして、インピーダンス特性算出部12は、スピーカ電圧値Vsとスピーカ電流値Isとに基づき、図3に示す電流予測値Ipの算出方法と同様に、スピーカ9のインピーダンス特性を算出する。そして、インピーダンス特性算出部12は、算出したインピーダンス特性を記憶部7bに保存する。これにより、音声増幅装置100は、算出したインピーダンス特性データd1を用いて電流予測値Ipを算出することが可能となる。
なお、スピーカ9のインピーダンス特性は、一般に、温度特性を有する。また、スピーカ9の温度は、スピーカ9に印加される電圧により変化する。よって、音声増幅装置100は、異なる電圧下において、上述のインピーダンス特性を算出するのが好ましい。従って、この場合、音声増幅装置100は、1つのスピーカ9につき、複数のインピーダンス特性データd1を有することになる。よってこの場合、音声増幅装置100は、音声入力信号Saが有する電圧レベルSvに基づき、複数のインピーダンス特性データd1を使い分けることになる。
[第5実施例]
第1実施例において、音声増幅装置100は、スピーカ9のインピーダンス特性データd1が既知であるとして、予め保持していた。しかし、この場合であっても、音声増幅装置100は、演算誤差やスピーカ9以外の回路における電気インピーダンスや外乱の影響等により、インピーダンス特性データd1を補正して使用する方が好ましい場合がある。そこで第5実施例において、音声増幅装置100は、電流予測値Ipと、検出回路11において検出したスピーカ電流値Isとに基づき、インピーダンス特性データd1を補正する。
第5実施例に係る音声増幅装置100の構成を図7に示す。検出回路11は、検出したスピーカ電流値Isを制御部7の演算部7cへ送信する。そして、演算部7cは、検出回路11から受信したスピーカ電流値Isと、算出した電流予測値Ipと、を比較する。そして、演算部7cは、スピーカ電流値Isと電流予測値Ipとに差がある場合には、その差に基づきインピーダンス特性データd1を補正する。演算部7cは、例えば、スピーカ電流値Isが電流予測値Ipよりも10%大きい場合には、インピーダンス特性データd1の値を10%だけ小さくなるように補正する。このようにすることで、音声増幅装置100は、より適切なインピーダンス特性データd1を使用することができ、電流予測値Ipをより精度高く算出することができる。
[第6実施例]
第1実施例乃至第5実施例において、音声増幅装置100は、電流予測値Ip及び電流制限値データd2に基づき音声入力信号Saを減衰等することにより、電流の出力を制御していた。しかし、音声増幅装置100は、音声入力信号Saの処理に加え、電源回路5の出力する電圧または増幅回路6のゲインを増減することによっても、電流の出力を制御することができる。
第6実施例に係る音声増幅装置100の構成を図8に示す。制御部7は、第1実施例と同様に、調整部7dにより、電流予測値Ipが電流制限値データd2が示す基準(図2(b)参照)を上回るか否か監視する。そして、調整部7dは、電流予測値Ipが電流制限値データd2が示す基準を上回る場合には、電源回路5に対し制御信号C1を送信し、電圧を下げるように制御する。また、制御部7は、増幅回路6に対し制御信号C2を送信し、ゲインを下げるように制御する。このようにすることで、音声増幅装置100は、確実に電流の出力を下げることができる。
第1実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。 インピーダンス特性データ及び電流制限値データの一例を示す図である。 電流予測値を算出する方法の一例を示す図である。 第2実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。 第3実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。 第4実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。 第5実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。 第6実施例に係る音声増幅装置の構成の一例を示す図である。
符号の説明
5 電源回路
6 増幅回路
7 制御部
9 スピーカ

Claims (7)

  1. スピーカと電磁的に接続する音声増幅装置であって、増幅回路と、電源回路と、音声入力信号を処理する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    音声入力信号を受信する音声信号受信部と、
    前記増幅回路及び前記電源回路に対する電流制限値と、前記スピーカのインピーダンス特性データとを保持する記憶部と、
    前記インピーダンス特性データと前記音声入力信号とに基づき電流予測値を算出する演算部と、
    前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき前記音声入力信号のレベルを調整し、調整後の音声入力信号を前記増幅回路に供給する調整部と、を有することを特徴とする音声増幅装置。
  2. 前記記憶部は、前記スピーカに対する電力制限値を保持し、
    前記演算部は、前記インピーダンス特性データと前記音声入力信号とに基づき電力予測値を算出し、
    前記調整部は、前記電力予測値と前記電力制限値とに基づき前記音声入力信号のレベルを調整することを特徴とする請求項1に記載の音声増幅装置。
  3. 外部からの入力を受け取る入力部をさらに備え、
    前記記憶部は、前記入力部を通じて入力されたインピーダンス特性データを保存することを特徴とする請求項1または2に記載の音声増幅装置。
  4. 前記スピーカに印加されるスピーカ電圧と、前記スピーカに流れるスピーカ電流とを検出する検出回路と、
    前記スピーカ電圧と前記スピーカ電流とに基づき、前記スピーカのインピーダンス特性を算出し、前記記憶部に保存するインピーダンス特性算出部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の音声増幅装置。
  5. 前記スピーカに流れるスピーカ電流を検出する検出回路をさらに備え、
    前記演算部は、前記スピーカ電流と前記電流予測値との差分に基づき前記インピーダンス特性データを補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の音声増幅装置。
  6. 前記調整部は、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき、前記増幅回路のゲインを制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の音声増幅装置。
  7. 前記調整部は、前記電流予測値と前記電流制限値とに基づき、前記電源回路の電圧を制御することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の音声増幅装置。
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