JP2016136102A - バイオセンサ、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極表面がハイドロキシアパタイト膜により良好にコーティングされたバイオセンサ、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水晶振動子上に金からなる電極を有し、電極上に吸着された対象物の質量を測定するバイオセンサであって、電極の表面上にチタンを含む第1の中間層と、第1の中間層上にチタンがドープされたハイドロキシアパタイトから第2の中間層と、第2の中間層上に結晶化されたハイドロキシアパタイト膜とを備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、バイオセンサ、及びその製造方法に関する。
バイオセンサとは、酵素や免疫抗体などの生体物質が特定の化学物質と鋭敏に反応することを利用したセンサであり、従来の物理センサや化学センサでは困難とされていた有機物質の微量検出に主に用いられる。
近年、バイオセンサの方式として、ナノグラムオーダーの極めて微小な質量変化を測定できる水晶振動子マイクロバランス法(QCM法)が注目されている。QCM法は、水晶の圧電効果を利用したもので、水晶振動子上の作用電極表面に試料ガスや試料溶液を吸着させたときの水晶振動子の共振周波数の変化から対象物質の質量を測定する。
QCM型のバイオセンサは、測定に際し、電極表面に測定対象物を吸着させる必要がある。そこで、電極の吸着性を向上させるため、多くの化学物質に対して極めて高い吸着能力を示すハイドロキシアパタイトによって電極表面をコーティングしたバイオセンサが知られている(特許文献1)。
国際公開第2006/025358号
しかしながら、バイオセンサの電極としては一般的に金が用いられるため、電極表面を直接ハイドロキシアパタイト膜によりコーティングしようとした場合には、金とハイドロキシアパタイトの結合性が良くないためにハイドロキシアパタイト膜が電極表面に良好に結合せず、ハイドロキシアパタイト膜にクラックが発生したり、ハイドロキシアパタイト膜が剥がれ落ちたりすることがあった。
それ故、本発明の課題は、電極表面がハイドロキシアパタイト膜によって良好にコーティングされたバイオセンサ、及びその製造方法を提供することにある。
本発明にかかるバイオセンサは、水晶振動子上に金からなる電極を有し、前記電極上に吸着された対象物の質量を測定するバイオセンサであって、前記電極の表面上に、チタンを含む第1の中間層と、前記第1の中間層上に、チタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層と、前記第2の中間層上に、結晶化されたハイドロキシアパタイト膜と、を備えることを特徴とする。
本発明に用いられるハイドロキシアパタイト(ヒドロキシアパタイト、HAp)は、人間の骨や歯の主要構成物質であり、その生体親和性の高さから、人工骨や人工歯根をはじめとするインプラント素材として幅広く用いられている。また、タンパク質、アミノ酸、脂質、糖などの多くの化学物質に対して、極めて高い吸着能力を示すことが知られている。
そのため、本発明の構成によれば、電極表面が吸着能力に優れたハイドロキシアパタイト膜でコーティングされているため、少量の物質でも適切に吸着させることができ、センサの検出精度を向上させることができる。また、ハイドロキシアパタイト膜は、チタンからなる第1の中間層、及びチタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層を介して形成されているため、ハイドロキシアパタイト膜は電極表面に密着性良く形成され、ハイドロキシアパタイト膜のクラックや剥離を抑制できるとともに、ハイドロキシアパタイト膜の耐久性を向上させることができる。
ここで、バイオセンサの電極表面をハイドロキシアパタイト膜によりコーティングする際には、ハイドロキシアパタイト膜の膜厚が重要となる。QCM型バイオセンサは、水晶振動子の共振周波数の変化により対象物の質量を測定するため、ハイドロキシアパタイト膜が厚すぎると、ハイドロキシアパタイト膜の重さによって水晶振動子の共振に影響を与え、測定精度が悪化するおそれがある。また逆にハイドロキシアパタイト膜が薄すぎると、測定対象物を適切に吸着できなかったり、電極表面と良好に結合せずクラックや剥離の問題が生じるおそれがある。
そこで、上記の構成にあっては、ハイドロキシアパタイト膜の膜厚は200nm〜400nmであることが好ましい。
このような範囲にあるハイドロキシアパタイト膜は、薄すぎることがないため、対象物を適切に吸着できなかったり、電極表面と良好に結合せずクラックや剥離が生じるといった問題を回避できる。また厚すぎることもないため、ハイドロキシアパタイト膜の重さによって水晶振動子の共振に影響を与えセンサ精度が悪化することを防止できる。
また、上記の構成にあっては、第1の中間層の膜厚は40〜50nmであることが好ましく、第2の中間層の膜厚は20〜40nmであることが好ましい。
このような範囲にある第1の中間層及び第2の中間層は、薄すぎることがないため、電極表面に適切に結合しなかったり、その上に形成されるハイドロキシアパタイト膜と適切に結合しないという問題を回避することができる。また厚すぎることもないため、これらの中間層の重さにより水晶振動子の発振に影響を与えセンサ精度が悪化することを防止できる。
以上説明したように、本発明にかかるバイオセンサによれば、電極表面がハイドロキシアパタイト膜によってコーティングされているため、少量の物質でも適切に吸着させることができ、センサの検出精度を向上させることができる。また、ハイドロキシアパタイト膜は、チタンからなる第1の中間層、及びチタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層を介して形成されているため、ハイドロキシアパタイト膜は電極表面に密着性良く形成され、ハイドロキシアパタイト膜のクラックや剥離を防止でき、耐久性を向上させることができる。
第1の実施形態にかかるバイオセンサの製造方法を模式的に示した図である。 第1の実施形態にかかるバイオセンサを一方向から見た図である。 バイオセンサによる対象物の質量測定方法について説明した図である。 実験例にかかるバイオセンサの性能を検証した結果を示す図である。 比較例にかかるバイオセンサの性能を検証した結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳述する。但し、これらの実施形態はいずれも例示であり、本発明についての限定的解釈を与えるものではない。なお、図面において、同一の又は対応する部分については同一の符号を付すものとする。
図1は、本実施形態にかかるバイオセンサの製造方法を模式的に示す図である。以下、その工程を順に説明する。なお、図1、及び後述する図2は、説明のためにバイオセンサの製造方法を模式的に示したものであって、これらの図に示した電極、第1の中間層、第2の中間層、及びハイドロキシアパタイト膜の形成位置や形成範囲等によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。
(1)バイオセンサ準備工程
まず、図1(a)に示すように、バイオセンサ10を準備する。バイオセンサ10は、水晶振動子11の上に金からなる電極12を有し、電極12に吸着された測定対象物の質量を水晶振動子11の共振周波数の変化により測定するQCM型バイオセンサである。なお、電極12としては、金のほかに、白金やチタンなども用いることができるが、十分なセンサ精度を確保するには金を用いることが好ましい。
(2)第1の中間層形成工程
次に、図1(b)に示すように、バイオセンサ10の電極12の表面に第1の中間層13を形成する。第1の中間層13はチタンを含むため、金からなる電極12と安定的に結合する。なお、第1の中間層13は測定対象物を吸着させたい側の電極12にのみ形成すればよい。
第1の中間層13の形成方法としてはディップ法、スパッタリング法、プラズマ溶射法、レーザーアブレーション法等が例示されるが、緻密な膜を所望の膜厚で成膜でき、かつ大量生産に適しているという観点から、スパッタリング法を用いることが好ましい。
また、第1の中間層13の膜厚は40〜50nmであることが好ましい。これより薄いと電極12と良好に結合しなかったり、その上に形成される第2の中間層14と良好に結合しないおそれがあり、これより厚いと水晶振動子11の共振に影響しセンサ精度が悪化するおそれがある。
なお、本明細書でいう「チタン」とは、純チタンだけではなく、酸化チタン、水素化チタンなどのチタン化合物や、主成分のチタンに、アルミニウム、クロム、ニッケルなどが添加されたチタン合金をも広く含むものとする。
(3)第2の中間層形成工程
次に、図1(c)に示すように、第1の中間層13上に第2の中間層14を形成する。第2の中間層14はチタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなり、第1の中間層14とハイドロキシアパタイト膜との密着性を向上させる。
なお、第1の中間層13を構成するチタンは、金及びハイドロキシアパタイトの双方と結合性が良いため、第2の中間層14を形成せず、チタンからなる第1の中間層13のみを介してハイドロキシアパタイト膜15aを形成することも可能である。一方、チタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層14を、チタンからなる第1の中間層13とハイドロキシアパタイト膜15aの間に形成した場合は、第2の中間層14によって第1の中間層13とハイドロキシアパタイト15aをより良好に結合することが可能となるため、ハイドロキシアパタイト膜15aのクラックや剥離をより抑制でき、耐久性をより向上させることができる。また、センサの使用時におけるハイドロキシアパタイトの溶出も抑制でき、センサ精度が向上させることができる。
第2の中間層14の形成方法としてはディップ法、スパッタリング法、プラズマ溶射法、レーザーアブレーション法等が例示されるが、緻密な膜を所望の膜厚で成膜でき、かつ大量生産に適しているという観点から、スパッタリング法を用いることが好ましい。
第2の中間層14は、チタンとハイドロキシアパタイトを所定の割合で混合したターゲットを用いてスパッタリングすることにより形成することができる。ここで、第1の中間層13とハイドロキシアパタイト膜15aを良好に結合するという観点から、第2の中間層14におけるチタン原子に対するカルシウム原子の割合(Ca/Ti)は2.3〜2.5であることが好ましい。
(4)ハイドロキシアパタイト膜形成工程
次に、図1(d)に示すように、第2の中間層14の上に、ハイドロキシアパタイト膜15aを形成する。なお、第1の中間層13や第2の中間層14がむき出しになると、第1の中間層13や第2の中間層14に測定対象物が吸着しセンサ精度が悪化する恐れがあるため、第1の中間層13上の略すべてに第2の中間層14が形成され、第2の中間層14上の略すべてにハイドロキシアパタイト膜15aが形成されることが好ましい。
ハイドロキシアパタイト膜15aの形成方法としてはディップ法、スパッタリング法、プラズマ溶射法、レーザーアブレーション法等が例示されるが、緻密で均一な膜を所望の膜厚で成膜でき、かつ大量生産に適しているという観点から、スパッタリング法を用いることが好ましい。なお、第1の中間層13、第2の中間層14、ハイドロキシアパタイト膜15aのすべてをスパッタリング法により形成する場合は、マルチチャンバ装置を用いることにより単一チャンバでの製造が可能となり、生産性を向上させることができる。
スパッタリング法によるハイドロキシアパタイト膜15aの成膜条件として、以下のような条件を用いることができる。
・RFスパッタリング法
・スパッタリング圧力:0.06Pa
・スパッタリング電力:300W
上記条件によれば、成膜レート6.7nm/minでハイドロキシアパタイト膜15aを成膜することができた。
また、ハイドロキシアパタイト膜の膜厚は200nm〜400nmであることが好ましい。これより薄いと第2の中間層14と十分に結合せずクラックや剥離のおそれがあり、これより厚いと水晶振動子11の共振に影響しセンサ精度が悪化するおそれがある。
なお、この時点においては、ハイドロキシアパタイト膜15aはアモルファス(非晶質)状態であり、また結晶化されていない。
(5)結晶化工程
次に、図1(d)に示すように、第2の中間層14上に形成されたハイドロキシアパタイト膜15aを結晶化させる。結晶化の方法としては、水熱処理や電気炉による加熱等が挙げられる。この結晶化工程により、それまでアモルファス(非晶質)状態だったハイドロキシアパタイトが結晶化される。ハイドロキシアパタイト膜を結晶化させると表面が帯電するため、測定対象物を吸着しやすくなる。このようにして、結晶化されたハイドロキシアパタイト膜15bにより電極12表面がコーティングされたバイオセンサ20を得ることができる。なお、電気炉による加熱で結晶化させるとバイオセンサが不安定になり十分な精度が得られない可能性があるため、水熱処理による結晶化が望ましい。
以上のように製造されたバイオセンサ20によれば、電極12表面が多くの化学物質に対して極めて高い吸着能力を持つハイドロキシアパタイト膜15bでコーティングされているため、少量の物質でも適切に吸着させることができ、各種ガス、イオン、アルコール、酵素、タンパク質、DNA等の測定において、センサの検出精度を向上させることができる。特に、ハイドロキシアパタイトは生体親和性に優れ、骨や歯の主要構成物質であるため、バイオセンサ20を骨質シミュレータや歯質シミュレータとして用いることができる。
さらに、ハイドロキシアパタイト膜15bは、第1の中間層13及び第2の中間層14を介して電極12上に形成される。ここで、第1の中間層13は、金やハイドロキシアパタイトと結合性が良いチタンからなり、第2の中間層14は、第1の中間層13とハイドロキシアパタイト膜15bを良好に結合するチタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなるため、ハイドロキシアパタイト膜15bは電極12の表面に強固に結合され、クラックや剥離を防止できるとともに、ハイドロキシアパタイト膜15bの耐久性を向上させることができる。加えて、センサ使用時におけるハイドロキシアパタイトの溶出も抑制できるため、センサ精度を向上させることができる。
また、上記に説明したバイオセンサの製造方法によれば、第1の中間層13、第2の中間層14、及びハイドロキシアパタイト膜15aをスパッタリング法により成膜するため、緻密な膜を所望の膜厚で形成できる。これにより、水晶振動子の共振に悪影響を与えることのない所望の膜厚を有した第1の中間層13、第2の中間層14、及びハイドロキシアパタイト膜15aを形成でき、センサ精度の悪化を防止できる。また、スパッタリング法は大量生産に適しているため、バイオセンサ20の生産性を向上させることができる。
図2は、上述の製造方法により製造されたバイオセンサ20を一方向から見た図である。バイオセンサ20は、水晶振動子11の両面に電極12a、12bを備える。第1の中間層13、第2の中間層14、及び結晶化されたハイドロキシアパタイト膜15bは、少なくとも一方の電極表面上に形成される。ハイドロキシアパタイト膜15bは、第1の中間層13、第2の中間層14を介して形成されるため、バイオセンサ20の電極12表面はハイドロキシアパタイト膜15bにより良好にコーティングされる。
(測定方法)
上述の製造方法により製造されたバイオセンサ20による対象物の質量測定方法について、図3を用いて説明する。
水晶振動子11の電極12に、電源、発振回路等(図示せず)を用いて交流電圧を印加すると、圧電効果により水晶振動子11が共振振動する。測定対象物を電極12表面に滴下する前に、この時点(図3中のa点)における水晶振動子11の共振周波数f1を測定しておく。
次に、測定対象物を電極12表面に滴下し吸着させると、図3に示すように、吸着量に応じて水晶振動子11の共振周波数が低下する。ある時間が経過すると、水晶振動子11の共振周波数が収束するので、この時点(図3中のb点)における共振周波数f2を測定する。
電極表面の質量変化と水晶振動子の共振周波数との関係は、下記の式により表される。
[式1] Sauerbreyの式
Figure 2016136102
ΔF:共振周波数変化量
F:水晶振動子の固有周波数
A:電極の表面積
Δm:電極表面の質量変化量
そこで、電極12表面への測定対象物の吸着により生じた水晶振動子11の共振周波数変化量Δf(f2−f1)を用い、前述のSauerbreyの式によって電極12表面の質量変化量Δmを求める。これにより、電極12表面に吸着された測定対象物の質量を測定することができる。
なお、測定対象物のpHを調整し安定な測定条件とするために、測定対象物の滴下前に、緩衝溶液を電極12表面に滴下してもよい。緩衝溶液として、HEPES緩衝液、PBS緩衝液、CAPS緩衝液、TRIS緩衝液等が挙げられる。
緩衝溶液を用いる場合には、緩衝溶液の滴下によっても水晶振動子11の共振周波数は変化するため、この周波数変動が収束してから測定対象物を滴下するようにし、水晶振動子11の共振周波数変化量ΔFは、緩衝溶液を滴下した後に収束した共振周波数(f1)を、測定対象物を滴下した後に収束した共振周波数(f2)から差し引くことにより求める。このΔFを前述のSauerbrey式を用いて電極12表面の質量変化量Δmを求めれば、電極12表面に吸着された測定対象物の質量を測定することができる。
(実験例)
本実験例では、金からなる電極上に、チタンからなる第1の中間層、及びチタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層を介してハイドロキシアパタイト膜が形成されたバイオセンサを製作し、その性能を検証した。その結果を図4に示す。
なお、本実験例における第1の中間層、第2の中間層、ハイドロキシアパタイト膜はいずれもスパッタリング法により形成した。また、第2の中間層は、4インチのハイドロキシアパタイトのターゲット上に、それよりも小さいチタンのチップ(大きさ5mm×5mm×1mm)を10個一様に配置し、これらを同時にスパッタリングすることによって形成した。
図4(a)は、ハイドロキシアパタイト膜のX線回折解析結果を示したものである。X線回折解析にはX線回折装置(株式会社島津製作所社製、型番XRD−6100)を用いた。2θ=32°付近にピークが確認され、ハイドロキシアパタイトが結晶化していることが確認された。
図4(b)は、測定対象物を電極表面に滴下した場合の水晶振動子の周波数変化を示したものである。なお、測定対象物の滴下は、電極上に緩衝溶液としてHEPES緩衝液を滴下し水晶振動子の周波数変動が収束した後に行った。
同図に示すように、測定対象物としてアルブミンを5ul滴下すると、水晶振動子の周波数が約420Hz変動した。この周波数変動量Δfを上述した数式1を用いて電極上の質量変動量Δmに変換すると約260ngとなる。
(比較例)
なお、比較例として、金からなる電極上に、酸化亜鉛からなる中間層を介してハイドロキシアパタイト膜が形成されたバイオセンサを製作し、その性能を検証した。その結果を図5に示す。なお、酸化亜鉛からなる中間層、及びハイドロキシアパタイト膜は、いずれもスパッタリング法により形成した。
図5に示すように、酸化亜鉛からなる中間層を備えたバイオセンサの電極上に緩衝溶液(HEPES)を滴下したところ、水晶振動子の周波数が急上昇した。これは緩衝溶液の滴下によって電極をコーティングするハイドロキシアパタイトが溶出したものと考えられ、中間層に酸化亜鉛を用いたバイオセンサにおいてはハイドロキシアパタイト膜の密着性が十分ではないことに起因すると考えられる。よって、中間層に酸化亜鉛を用いた構成ではセンサ精度を確保できないことが確認された。
10,20 バイオセンサ
11 水晶振動子
12(12a,12b) 電極
13 第1の中間層
14 第2の中間層
15a ハイドロキシアパタイト膜(アモルファス状態)
15b ハイドロキシアパタイト膜(結晶状態)

Claims (11)

  1. 水晶振動子上に金からなる電極を有し、前記電極上に吸着された対象物の質量を測定するバイオセンサであって、
    前記電極の表面上に、チタンを含む第1の中間層と、
    前記第1の中間層上に、チタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層と、
    前記第2の中間層上に、結晶化されたハイドロキシアパタイト膜と、を備える
    バイオセンサ。
  2. 前記ハイドロキシアパタイト膜の膜厚は200nm〜400nmである、
    請求項1に記載のバイオセンサ。
  3. 前記第1の中間層の膜厚は40〜50nmである、
    請求項1または2に記載のバイオセンサ。
  4. 前記第2の中間層の膜厚は20〜50nmである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  5. 前記チタンがドープされたハイドロキシアパタイトにおけるチタン原子に対するカルシウム原子の割合は2.3〜2.5である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオセンサ。
  6. 水晶振動子上に金からなる電極を有し、前記電極上に吸着された対象物の質量を測定するバイオセンサを準備する工程と、
    前記電極上に、チタンを含む第1の中間層を形成する工程と、
    前記第1の中間層上に、チタンがドープされたハイドロキシアパタイトからなる第2の中間層を形成する工程と、
    前記第2の中間層上に、ハイドロキシアパタイト膜を形成する工程と、
    前記ハイドロキシアパタイト膜を結晶化させる工程と、を備える
    バイオセンサの製造方法。
  7. 前記ハイドロキシアパタイト膜は、スパッタリング法により形成される、
    請求項6に記載のバイオセンサの製造方法。
  8. 前記ハイドロキシアパタイト膜の膜厚は200nm〜400nmである、
    請求項6または7に記載バイオセンサの製造方法。
  9. 前記第1の中間層の膜厚は40〜50nmである、
    請求項6〜8のいずれか1項に記載のバイオセンサの製造方法。
  10. 前記第2の中間層の膜厚は20〜50nmである
    請求項6〜9のいずれか1項に記載のバイオセンサの製造方法。
  11. 前記チタンがドープされたハイドロキシアパタイトにおけるチタン原子に対するカルシウム原子の割合は2.3〜2.5である
    請求項6〜10のいずれか1項に記載のバイオセンサの製造方法。
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