JP2016135044A - 非接触送電装置 - Google Patents

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大地 長屋
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大地 長屋
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Abstract

【課題】 2次側保護回路および負荷の非常駆動電源を備えた非接触送電装置を低廉な製品コストでしかも小型に提供する。
【解決手段】 非接触送電装置1は、1次側コイル2に流れる電流i1により交流磁界を発生させ、2次側コイル3に誘導電流i2を発生させる。2次側コイル3は、同軸ケーブル4の対になった内芯導体線路4aと外芯導体線路4bとが平面状に一緒に巻かれて形成され、外芯導体線路4bによってメインコイル3a、内芯導体線路4aによってサブコイル3bを形成する。メインコイル3aに発生する誘導電流i2によってメイン受電回路に受電される電力は、負荷となる電気機器11に供給される。サブコイル3bに発生する誘導電流i3によってサブ受電回路に受電される電力は、2次側保護回路10aを含む直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源に用いられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、送電側に設けられた1次側コイルにより交流磁界を発生させて受電側に設けられた2次側コイルに誘導電流を発生させることで、送電側から受電側へ非接触で電力を伝送する非接触送電装置に関するものである。
従来、この種の非接触送電装置は、電気的および機械的に切り離された場所にある電気機器への電力伝送に用いられている。コンセントにプラグを差し込んだりして電力を伝送する接触式の送電装置においては、接触部が磨滅したり、使用する場所によっては漏電したり発火する危険性がある。そのため、特定の電気機器においては非接触送電による電力伝送が行われている。
特許文献1には、送電側共振部からトランスを経由して受電側共振部に非接触で電力を供給する非接触給電装置が開示されている。トランスは、磁気結合される送電側一次コイルL1および送電側二次コイルL2と、送電側一次コイルL1から伝達される電源を受電するための受電側コイルL3とを有している。送電側一次コイルL1および送電側二次コイルL2は空芯コイルで形成されており、送電側一次コイルL1で生成される電圧を基に送電側二次コイルL2に誘導電圧が発生する。この誘導電圧は、送電側一次コイルL1に印加される電圧をスイッチングするスイッチング素子のゲート側にフィードバックして印加されて、自励式の発振動作が送電側共振部で行われる。
また、特許文献2には、給電コイルL2から受電コイルL3に磁気共振により非接触で電力を伝送するワイヤレス給電装置が開示されている。送電制御回路を構成するVCO(Voltage Controlled Oscillator)は、スイッチングトランジスタQ1,Q2を駆動周波数foで交互にオン・オフさせて、直流電源VDDにより充電されるキャパシタCA,CBから給電コイルL2に交流電力を供給する。給電コイルL2に供給されるこの交流電力は送電制御回路によって受電コイルL3に送電され、負荷LDに供給される。負荷LDに印加される負荷電圧は計測回路によって計測されて、給電側に補正電圧信号が送信される。給電側に設けられた信号調整回路は、受信した補正電圧信号を負荷電圧と正相関係にある直流電圧信号に変換する。負荷電圧が所望値のとき、この直流電圧信号は所定値となる。位相検出回路は、この直流電圧信号に基づいて、給電コイルL2から受電コイルL3に給電される交流電力の電圧位相と電流位相の位相差を検出する。VCOは、検出された位相差がゼロとなるように、駆動周波数foを調整する。この調整により、負荷LDに印加される負荷電圧が安定させられる。
特開2012−175880号公報 特開2011−223860号公報
特許文献1および特許文献2に開示された上記従来のような非接触送電装置においては、一般的に、受電回路および負荷を保護する2次側保護回路が受電側に備えられる。そして、非常時にもこの2次側保護回路の作動を担保するために、2次電池や大容量キャパシタ、もしくはボタン電池といった1次電池等が非常駆動電源に用いられて、2次側保護回路がバックアップされる。
しかしながら、このような2次電池等を受電側の回路に備えると、2次電池等の部品代が嵩むことから、非接触送電装置の製品コストは増加する。また、2次電池等の部品を配置するスペースが必要になることから、非接触送電装置は大型化する。また、2次電池等を用いた2次側保護回路のバックアップ制御が必要となり、このバックアップ制御を行うことから、回路は余儀なく複雑化してしまう。
また、受電回路に瞬断が生じた場合、2次電池等を用いた2次側保護回路のバックアップ制御が実行されるまでに、一定の時間を要する。このため、2次側保護回路によって受電回路および負荷を保護するタイミングに遅れが生じ、瞬断が復帰するまでの僅かな間、受電回路および負荷は無防備の無制御状態になってしまう。
また、負荷に供給される電流を計測し、負荷に過電流が流れた場合に給電回路による1次側コイルから2次側コイルへの送電を停止する過電流保護が行われることがある。しかし、この場合にも、この過電流保護機能が作動した以後、受電回路および負荷に電力が供給されなくなる。このため、過電流保護機能が作動した以降に受電回路に残留する磁束や電荷を制御する手段が無くなり、上記と同様に、受電回路および負荷は無防備の無制御状態になってしまう。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
送電側に設けられた1次側コイルに流れる電流により交流磁界を発生させ、交流磁界を媒体として受電側に設けられた2次側コイルに誘導電流を発生させることで、送電側から受電側に非接触で電力を伝送する、2次側コイルを用いて電力を受電する受電回路を保護する2次側保護回路を備える非接触送電装置において、
2次側コイルは、対になった線路、例えば、同軸線路を構成する内芯導体線路とこの内芯導体線路の周囲を覆う外芯導体線路とが一緒に巻かれて形成され、
対になった線路のいずれか一方の線路によって形成されるメインコイルを含んでメイン受電回路が構成され、メインコイルに発生する誘導電流によってメイン受電回路に受電される電力を負荷に供給し、
対になった線路のいずれか他方の線路によって形成されるサブコイルを含んでサブ受電回路が構成され、サブコイルに発生する誘導電流によってサブ受電回路に受電される電力を2次側保護回路および負荷の非常駆動電源に用いる
ことを特徴とする。
本構成によれば、1次側コイルから伝送される電力を受電する2次側コイルは、対になった線路が一緒に巻かれて形成される。対になった線路のいずれか一方の線路によってメインコイルが形成され、このメインコイルに発生する誘導電流により、負荷に供給する電力がメイン受電回路に受電される。また、対になった線路のいずれか他方の線路によってサブコイルが形成され、このサブコイルに発生する誘導電流により、2次側保護回路および負荷の非常駆動電源に用いられる電力がサブ受電回路に受電される。したがって、サブコイルから構成されるサブ受電回路を、2次側保護回路および負荷の非常駆動電源に用いることができ、2次側保護回路および負荷の非常駆動電源として、従来のように、2次電池等の部品を受電回路に備える必要は無くなる。
サブコイルは、負荷に供給する電力を受電するメインコイルと一緒に巻かれて形成されるので極めて簡単にかつ安価に得られ、しかも、サブコイルを配置するための新たなスペースは必要とされない。もしも、サブコイルがメインコイルと一緒に巻かれて形成されるのでは無く、メインコイルとは別途に単独で形成される場合には、その配置スペースが必要とされ、さらに、1次側コイルとの間に間隔をあけるギャップが必要とされる。しかし、本構成によれば、このようなスペースやギャップを設けること無く、サブコイルを形成することができる。また、受電側の回路に非常駆動電源を備えるために、新たに1次側コイルを増やすような対策は必要とされ無い。このため、製品コストは増加せず、部品設置スペースも増えることは無い。また、新たに増やす1次側コイルのために、非接触送電装置の起動時における突入電流が増加することも無く、突入電流対策のために新たな回路を設ける必要も無い。この結果、2次側保護回路および負荷の非常駆動電源を備えた非接触送電装置を低廉な製品コストでしかも小型に提供することができる。
また、本発明は、メイン受電回路およびサブ受電回路が2次側保護回路および負荷に並列に接続され、サブ受電回路から2次側保護回路および負荷に印加される電圧が、メイン受電回路から2次側保護回路および負荷に印加される電圧よりも低く設定されることを特徴とする。
本構成によれば、サブ受電回路から2次側保護回路および負荷に印加される電圧はメイン受電回路から印加される電圧よりも低いため、通常時、2次側保護回路および負荷にはメイン受電回路から電力が供給される。また、メイン受電回路に異常が生じてメイン受電回路から2次側保護回路および負荷への電力供給が停止すると、2次側保護回路および負荷には遅滞なく速やかにサブ受電回路から電力が供給される。このため、2次電池等を非常駆動電源に用いる従来のように、2次側保護回路のバックアップ制御は不要となり、回路が複雑化することなく、2次側保護回路および負荷に非常駆動電源を供給することが可能になる。また、メイン受電回路に瞬断が生じた場合にも、2次側保護回路および負荷はサブ受電回路から電源供給を受けるので、メイン受電回路および負荷は2次側保護回路によって遅滞なく速やかに保護され、メイン受電回路および負荷を保護するタイミングに遅れが生じることはない。このため、メイン受電回路に瞬断が生じた場合、従来のように、受電回路および負荷が無防備の無制御状態になってしまうことはない。
また、本発明は、商用電源から1次側コイルに電力を給電する給電回路と、給電回路を保護する1次側保護回路と、給電回路と並列に接続されて1次側保護回路および1次側コイルに非常駆動電源を供給する蓄電回路とを備えることを特徴とする。
本構成によれば、商用電源から1次側コイルに電力を給電する給電回路に異常が生じ、給電回路によって1次側保護回路および1次側コイルに電力が供給されなくなっても、蓄電回路から1次側保護回路および1次側コイルに電力が供給される。また、1次側保護回路が作動し、給電回路による1次側コイルへの電力供給が停止しても、同様に、蓄電回路から1次側保護回路および1次側コイルに電力が供給される。このため、給電回路に異常が生じたり、1次側保護回路が作動して給電回路による1次側コイルへの電力供給が停止しても、1次側保護回路および1次側コイルへの電力供給は蓄電回路により継続され、送電側から受電側への送電は途切れること無く行われる。この結果、非接触送電装置の信頼性は向上する。
また、本発明は、蓄電回路から1次側保護回路および1次側コイルに印加される電圧が、給電回路から1次側保護回路および1次側コイルに印加される電圧よりも低く設定されることを特徴とする。
本構成によれば、蓄電回路から1次側保護回路および1次側コイルに印加される電圧は給電回路から印加される電圧よりも低いため、通常時、1次側保護回路および1次側コイルには給電回路から電力が供給される。また、給電回路に異常が生じてまたは1次側保護回路が作動して給電回路から1次側保護回路および1次側コイルへの電力供給が停止すると、特別な制御を行うこと無く、1次側保護回路および1次側コイルには遅滞なく速やかに蓄電回路から電力が供給される。このため、回路が複雑化することなく、1次側保護回路および1次側コイルに非常駆動電源を供給することが可能になる。また、商用電源に瞬断が生じた場合にも、同様に、遅滞なく速やかに、給電回路に代わって蓄電回路から1次側保護回路および1次側コイルへ電力が供給される。このため、商用電源に瞬断が生じた場合にも、2次側保護回路によって受電回路および負荷を保護するタイミングに遅れが生じることはなく、受電回路および負荷は無防備の無制御状態になってしまうことはない。
また、本発明は、負荷に供給される電流または電圧を計測する計測回路と、計測回路によって計測された電流または電圧を参照して1次側コイルに供給する電力を調節する制御回路とを備えることを特徴とする。
本構成によれば、負荷に供給される電流または電圧は計測回路によって計測される。負荷または非接触送電装置が故障したり等して、負荷に過電流が流れたり過電圧がかかったことが計測回路によって検出されると、給電回路による1次側コイルから2次側コイルへの送電は、1次側コイルに供給される電力を調節する制御回路によって停止される。この回路保護機能が作動した場合、従来の構成では、以後、受電回路によって負荷に電力が供給されなくなる。しかし、本構成では、回路保護機能が作動した以降には、蓄電回路から供給される電力によって1次側コイルから2次側コイルへ送電が行われ、メイン受電回路に受電される電力が2次側保護回路および負荷に供給される。このため、制御回路による回路保護機能が作動した以降、2次側コイル等に残留する磁束や電荷に対する制御は継続して行われ、従来のように無制御状態になってしまうことは無い。
本発明によれば、2次側保護回路および負荷の非常駆動電源を備えた非接触送電装置を低廉な製品コストでしかも小型に提供することができる。
本発明の一実施の形態による非接触送電装置の回路構成を示すブロック図である。 (a)は、一実施の形態による非接触送電装置を構成する1次側コイルの側面図、(b)は、一実施の形態による非接触送電装置を構成する2次側コイルの側面図、(c)は、(b)に示す2次側コイルの平面図、(d)は、(b),(c)に示す2次側コイルを構成する同軸ケーブルの拡大横断面図である。
次に、本発明の一実施の形態による非接触送電装置について説明する。
図1は、この一実施の形態による非接触送電装置1の回路構成を示すブロック図である。
非接触送電装置1は、送電側に設けられた1次側コイル2に流れる電流i1により交流磁界を発生させ、交流磁界を媒体として受電側に設けられた2次側コイル3に誘導電流i2を発生させることで、送電側から受電側に非接触で電力を伝送する。
2次側コイル3は、対になった線路(ケーブル)、本実施の形態では、図2(d)に拡大した横断面が示される同軸ケーブル4から形成される。この同軸ケーブル4は、内芯導体線路4aと、この内芯導体線路4aの周囲を覆う外芯導体線路4bとから構成される。内芯導体線路4aと外芯導体線路4bとの間には絶縁層4cが設けられ、外芯導体線路4bは外皮4dに覆われて、絶縁されている。2次側コイル3は、対になったこれらの内芯導体線路4aと外芯導体線路4bとが、図2(c)の平面図に示すように平面状に一緒に巻かれて形成され、平面空芯コイルを構成している。同軸ケーブル4のいずれか一方の線路、本実施の形態では外芯導体線路4bによってメインコイル3aが形成され、同軸ケーブル4のいずれか他方の線路、本実施の形態では内芯導体線路4aによってサブコイル3bが形成されている。
1次側コイル2と2次側コイル3とは、図2(a),(b)の側面図に示すように物理的に切り離されている。1次側コイル2は1本の撚り線ケーブルが平面上に巻かれて形成され、2次側コイル3と同様に平面空芯コイルを構成している。また、一般的に、1次側コイル2が設けられる送電側は固定され、2次側コイル3が設けられる受電側は移動体となる。
1次側コイル2には商用交流電源5から電力が給電される。商用交流電源5は交流電力を出力し、この交流電力は直流電源装置6によって直流に変換される。直流に変換された電力はスイッチング電源7によってスイッチングされ、1次側コイル2に流れる電流i1に変化が与えられて、1次側コイル2に交流磁界が発生させられる。直流電源装置6は、商用交流電源5から1次側コイル2に電力を給電する給電回路を構成する。スイッチング電源7の内部には、この給電回路を保護する1次側保護回路7aが設けられている。
本実施の形態では、直流電源装置6と並列に蓄電回路が接続されている。蓄電回路は、2次電池8と、この2次電池8を充放電させる充放電装置9とから構成され、商用交流電源5から交流電力が出力されないときに、1次側保護回路7aを含むスイッチング電源7および1次側コイル2に非常駆動電源を供給する。直流電源装置6および蓄電回路の各出力には、逆接続防止用のダイオードD1,D2が設けられている。
蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に印加される電圧は、充放電装置9の回路構成により、給電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に印加される電圧よりも低く設定されている。なお、充放電装置9の回路構成ではなく、電圧降下が異なるダイオードD1,D2を選択したり、一方のダイオードD2を複数個用いることなどで、各ダイオードD1,D2の電圧降下分を調整することによっても、蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に印加される電圧を、給電回路から印加される電圧よりも低く設定することもできる。
1次側コイル2はコンデンサC1と共振回路を構成し、2次側コイル3は、メインコイル3aがコンデンサC2と、サブコイル3bがコンデンサC3と共振回路を構成する。1次側コイル2から2次側コイル3への非接触送電は、送電側と受電側のこれら各共振回路が磁気共振することで、電力伝送効率が向上させられて行われる。
メインコイル3aおよびコンデンサC2によって構成される共振回路で受電される電力は、ダイオードD3により整流されて、電解コンデンサC4によって平滑化される。メインコイル3a,コンデンサC2,ダイオードD3および電解コンデンサC4はメイン受電回路を構成する。メインコイル3aに発生する誘導電流i2によってメイン受電回路に受電される電力は、直流電源装置10によって安定化されて所定電圧値の直流電力になり、負荷となる電気機器11に供給される。直流電源装置10の内部には、メイン受電回路を保護する2次側保護回路10aが設けられている。
また、サブコイル3bおよびコンデンサC3によって構成される共振回路で受電される電力は、ダイオードD4により整流されて、電解コンデンサC5によって平滑化される。サブコイル3b,コンデンサC3,ダイオードD4および電解コンデンサC5はサブ受電回路を構成する。サブコイル3bに発生する誘導電流i3によってサブ受電回路に受電される電力は、2次側保護回路10aを含む直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源に用いられる。
メイン受電回路およびサブ受電回路は、2次側保護回路を含む直流電源装置10および電気機器11に並列に接続されている。本実施の形態では、サブ受電回路に設けられたダイオードD4の電圧降下分は、メイン受電回路に設けられたダイオードD3の電圧降下分よりも大きく設定されており、サブ受電回路から直流電源装置10および電気機器11に印加される電圧は、メイン受電回路から直流電源装置10および電気機器11に印加される電圧よりも低く設定されている。各ダイオードD3,D4の電圧降下分の調整は、電圧降下が異なるダイオードが選択されたり、一方のダイオードD4が複数個用いられることなどで、行われる。
直流電源装置10には、電気機器11に供給される電流および電圧を計測する計測回路10bが備えられている。計測回路10bによって計測された電流および電圧の情報は、送電側のスイッチング電源7に設けられた制御回路7bにフィードバックされる。制御回路7bは、フィードバックされた電流および電圧の情報を参照して、スイッチング電源7によるスイッチングのデューティー比等を制御し、スイッチング電源7から1次側コイル2に供給される電力を調節する。
このような本実施の形態による非接触送電装置1によれば、上述のように、1次側コイル2から伝送される電力を受電する2次側コイル3は、図2(d)に示すように、同軸ケーブル4を構成する内心導体線路4aと外芯導体線路4bとが一緒に巻かれて形成される。そして、同軸ケーブル4を構成する一方の外芯導体線路4bによってメインコイル3aが形成され、このメインコイル3aに発生する誘導電流i1により、電気機器11に供給する電力がメイン受電回路に受電される。また、同軸ケーブル4を構成する他方の内心導体線路4aによってサブコイル3bが形成され、このサブコイル3bに発生する誘導電流i3により、直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源に用いられる電力がサブ受電回路に受電される。したがって、サブコイル3bから構成されるサブ受電回路を、直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源に用いることができ、直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源として、従来のように、2次電池等の部品を受電回路に備える必要は無くなる。
サブコイル3bは、電気機器11に供給する電力を受電するメインコイル3aと一緒に巻かれて形成されるので極めて簡単にかつ安価に得られ、しかも、サブコイル3bを配置するための新たなスペースは必要とされない。もしも、サブコイル3bがメインコイル3aと一緒に巻かれて形成されるのでは無く、メインコイル3aとは別途に単独で形成される場合には、その配置スペースが必要とされ、さらに、1次側コイル2との間に間隔をあけるギャップが必要とされる。しかし、本実施の形態の構成によれば、このようなスペースやギャップを設けること無く、サブコイル3bを形成することができる。
また、受電側の回路に非常駆動電源を備えるために、1次側コイル2とは別に新たに1次側コイルを増やすような対策は必要とされ無い。このため、非接触送電装置1の製品コストは増加せず、部品設置スペースも増えることは無い。また、新たに増やす1次側コイルのために、非接触送電装置1の起動時における突入電流が増加することも無く、突入電流対策のために新たな回路を設ける必要も無い。この結果、直流電源装置10および電気機器11の非常駆動電源を備えた非接触送電装置1を低廉な製品コストでしかも小型に提供することができる。
また、本実施の形態による非接触送電装置1によれば、サブ受電回路から直流電源装置10および電気機器11に印加される電圧は、メイン受電回路から印加される電圧よりも低いため、通常時、直流電源装置10および電気機器11にはメイン受電回路から電力が供給される。また、メイン受電回路に異常が生じてメイン受電回路から直流電源装置10および電気機器11への電力供給が停止すると、直流電源装置10および電気機器11には遅滞なく速やかにサブ受電回路から電力が供給される。このため、2次電池等を非常駆動電源に用いる従来のように、2次側保護回路10aのバックアップ制御は不要となり、回路が複雑化することなく、直流電源装置10および電気機器11に非常駆動電源を供給することが可能になる。
また、メイン受電回路に瞬断が生じた場合にも、直流電源装置10および電気機器11はサブ受電回路から電源供給を受けるので、メイン受電回路および電気機器11は2次側保護回路10aによって遅滞なく速やかに保護され、メイン受電回路および電気機器11を保護するタイミングに遅れが生じることはない。このため、メイン受電回路に瞬断が生じた場合、従来のように、受電回路および負荷が無防備の無制御状態になってしまうことはない。
また、本実施の形態による非接触送電装置1によれば、商用交流電源5から1次側コイル2に電力を給電する直流電源装置6に異常が生じ、直流電源装置6によってスイッチング電源7および1次側コイル2に電力が供給されなくなっても、蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に電力が供給される。また、1次側保護回路7aが作動し、直流電源装置6による1次側コイル2への電力供給が停止しても、同様に、蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に電力が供給される。このため、直流電源装置6に異常が生じたり、1次側保護回路7aが作動して直流電源装置6による1次側コイル2への電力供給が停止しても、スイッチング電源7および1次側コイル2への電力供給は蓄電回路により継続され、送電側から受電側への送電は途切れること無く行われる。この結果、非接触送電装置1の信頼性は向上する。
また、本実施の形態による非接触送電装置1によれば、蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2に印加される電圧は直流電源装置6から印加される電圧よりも低いため、通常時、スイッチング電源7および1次側コイル2には直流電源装置6から電力が供給される。また、直流電源装置6に異常が生じてまたは1次側保護回路7aが作動して、直流電源装置6からスイッチング電源7および1次側コイル2への電力供給が停止すると、特別な制御を行うこと無く、スイッチング電源7および1次側コイル2には遅滞なく速やかに蓄電回路から電力が供給される。このため、回路が複雑化することなく、スイッチング電源7および1次側コイル2に非常駆動電源を供給することが可能になる。
また、商用交流電源5に瞬断が生じた場合にも、同様に、遅滞なく速やかに、直流電源装置6に代わって蓄電回路からスイッチング電源7および1次側コイル2へ電力が供給される。このため、商用交流電源5に瞬断が生じた場合にも、2次側保護回路10aによってメイン受電回路および電気機器11を保護するタイミングに遅れが生じることはなく、メイン受電回路および電気機器11は無防備の無制御状態になってしまうことはない。
また、本実施の形態による非接触送電装置1によれば、電気機器11に供給される電流および電圧は計測回路10bによって計測される。電気機器11または非接触送電装置1が故障したり等して、電気機器11に過電流が流れたり過電圧がかかったことが計測回路10bによって検出されると、直流電源装置6による1次側コイル2から2次側コイル3への送電は、1次側コイル2に供給される電力を調節する制御回路7bによって停止される。この回路保護機能が作動した場合、従来の構成では、以後、メイン受電回路によって電気機器11に電力が供給されなくなる。
しかし、本実施の形態では、この回路保護機能が作動した以降には、蓄電回路から供給される電力によって1次側コイル2から2次側コイル3へ送電が行われ、メイン受電回路に受電される電力が直流電源装置10および電気機器11に供給される。このため、制御回路7bによる回路保護機能が作動した以降、2次側コイル3等に残留する磁束や電荷に対する制御は継続して行われ、従来のように無制御状態になってしまうことは無い。
なお、上記の実施の形態では、同軸ケーブル4を構成する外芯導体線路4bによってメインコイル3aが形成され、内心導体線路4aによってサブコイル3bが形成される場合について、説明した。しかし、これとは逆に、内心導体線路4aによってメインコイル3aが形成され、外芯導体線路4bによってサブコイル3bが形成されるように構成してもよい。また、上記の実施の形態では、2次側コイル2を構成する対になる線路として、同軸ケーブル4を例に挙げた場合について、説明した。しかし、対になる線路は同軸ケーブル4に限られるものではなく、平行線やツイストペアケーブル等によって構成してもよい。このような各構成によっても,上記の実施の形態と同様な作用効果が奏される。
また、上記の実施の形態では、サブ受電回路から直流電源装置10および電気機器11に印加される電圧がメイン受電回路から印加される電圧よりも低く設定されることで、通常時には、メイン受電回路から直流電源装置10および電気機器11へ電力を供給し、異常時には、サブ受電回路から直流電源装置10および電気機器11へ電力を供給する場合について、説明した。しかし、ダイオードD3,D4をそれぞれサイリスタに置き換え、サイリスタの導通を制御することで、通常時には、メイン受電回路から直流電源装置10および電気機器11へ電力を供給し、異常時には、サブ受電回路から直流電源装置10および電気機器11へ電力を供給するように、構成してもよい。また、送電側における蓄電回路と直流電源装置6との切り替えも、同様にサイリスタを使って制御するように構成してもよい。これらの場合、制御が多少複雑化する以外は、上記の実施の形態と同様な作用効果が奏される。
1…非接触送電装置
2…1次側コイル
3…2次側コイル
3a…メインコイル
3b…サブコイル
4…同軸ケーブル(対になった線路)
4a…内芯導体線路
4b…外芯導体線路
5…商用交流電源
6,10…直流電源装置
7…スイッチング電源
7a…1次側保護回路
7b…制御回路
8…2次電池
9…充放電装置
10a…2次側保護回路
10b…計測回路
11…電気機器(負荷)

Claims (6)

  1. 送電側に設けられた1次側コイルに流れる電流により交流磁界を発生させ、前記交流磁界を媒体として受電側に設けられた2次側コイルに誘導電流を発生させることで、送電側から受電側に非接触で電力を伝送する、前記2次側コイルを用いて電力を受電する受電回路を保護する2次側保護回路を備える非接触送電装置において、
    前記2次側コイルは対になった線路が一緒に巻かれて形成され、
    対になった前記線路のいずれか一方の線路によって形成されるメインコイルを含んでメイン受電回路が構成され、前記メインコイルに発生する誘導電流によって前記メイン受電回路に受電される電力を負荷に供給し、
    対になった前記線路のいずれか他方の線路によって形成されるサブコイルを含んでサブ受電回路が構成され、前記サブコイルに発生する誘導電流によって前記サブ受電回路に受電される電力を前記2次側保護回路および前記負荷の非常駆動電源に用いる
    ことを特徴とする非接触送電装置。
  2. 対になった前記線路は、内芯導体線路の周囲を外芯導体線路が覆って形成される同軸線路であることを特徴とする請求項1に記載の非接触送電装置。
  3. 前記メイン受電回路および前記サブ受電回路は前記2次側保護回路および前記負荷に並列に接続され、前記サブ受電回路から前記2次側保護回路および前記負荷に印加される電圧は、前記メイン受電回路から前記2次側保護回路および前記負荷に印加される電圧よりも低く設定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非接触送電装置。
  4. 商用電源から前記1次側コイルに電力を給電する給電回路と、前記給電回路を保護する1次側保護回路と、前記給電回路と並列に接続されて前記1次側保護回路および前記1次側コイルに非常駆動電源を供給する蓄電回路とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の非接触送電装置。
  5. 前記蓄電回路から前記1次側保護回路および前記1次側コイルに印加される電圧は、前記給電回路から前記1次側保護回路および前記1次側コイルに印加される電圧よりも低く設定されることを特徴とする請求項4に記載の非接触送電装置。
  6. 前記負荷に供給される電流または電圧を計測する計測回路と、前記計測回路によって計測された電流または電圧を参照して前記1次側コイルに供給される電力を調節する制御回路とを備えることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の非接触送電装置。
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