JP2016133668A - パターン投影装置、パターン投影方法、及び、位相変調量設定方法 - Google Patents

パターン投影装置、パターン投影方法、及び、位相変調量設定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で任意の3次元パターンを投影するための技術を提供する。【解決手段】パターン投影装置10は、光の位相を変調する複数の変調素子が配列された位相変調器15と、位相変調器15で変調された光に基づいて光のパターンを投影する投影光学系16を備える。パターン投影装置10は、さらに、複素振幅変調パターン算出手段12と位相変調量設定手段13を備える。位相変調量設定手段13は、複素振幅変調パターン算出手段12が算出した複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、複数の変調素子を複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、グループ分けされた複数の変調素子の各々に設定する位相変調量設定値を、当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調量に設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、空間光変調器で光の位相を変調して任意の光のパターンを投影するパターン投影装置、パターン投影方法、及び、空間光変調器に位相変調量を設定する方法に関する。
従来から、空間光変調器を利用して任意の光のパターンを投影する技術が知られている。空間光変調器の中でも、光の位相を変調する位相変調型の空間光変調器(以降、単に、位相変調器と記す。)を利用することで、3次元の光のパターンを投影することができる。位相変調器を利用して光のパターンを投影する技術又はそれに関連する技術は、例えば、特許文献1、特許文献2、非特許文献1に記載されている。
特許文献1には、複数の捕捉位置に光を集束させる光ピンセット装置が記載されている。この光ピンセット装置は、複数の捕捉位置の各々に対して一つ以上の部分位相パターンを用意し、これらの部分位相パターンを2次元的に配列して出力位相パターンを作成する位相パターン生成手段と、出力位相パターンに応じて読出し光の位相を変調する空間光変調器とを備えている。
特許文献2には、光のビームをステアリングする光学スイッチが記載されている。この光学スイッチに含まれる位相変調器が形成する位相ホログラム(位相のパターン)は、繰り返し計算によって算出される。非特許文献1には、複数の位相変調器を用いて目的の複素振幅変調を実現する技術が記載されている。また、特許文献3には、ベッセルガウシアンビームを形成する光シート顕微鏡システムが記載されている。
特開2007−114403号公報 米国特許出願公開第2001/0050787号明細書 米国特許第8711211号明細書
Rau´l Tudela; Estela Martin-Bodosa; Ignasi Labastida; Santiago Vallmitjana; ArturCarnicer 、"Wavefront reconstruction by adding modulation capabilities of two liquid crystal devices"、Optical Engineering、November 01, 2004、43(11)、p.2650-2657
特許文献1に記載された技術では、位相変調器に設定する部分位相パターンを集光点毎に形成するため、多数の集光点からなるパターンを投影することが難しい。また、特許文献2に記載された技術では、繰り返し計算により位相ホログラムが計算されるため、計算に時間がかかり計算結果も安定しない。さらに、非特許文献1に記載された技術では、複数の位相変調器の位置合わせ及び複数の位相変調器間の位相差の制御が難しい。
以上のような実情を踏まえ、本発明は、簡単な構成で任意の3次元パターンを投影するパターン投影装置及びパターン投影方法、並びに、それらに用いられる空間光変調器に位相変調量を設定する方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、光の位相を変調する複数の変調素子が配列された空間光変調器と、前記空間光変調器で変調された光に基づいて光のパターンを投影する投影光学系と、投影すべき光のパターンを形成するための複素振幅変調パターンを算出する複素振幅変調パターン算出手段と、前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、前記複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定する位相変調量設定手段と、を備えるパターン投影装置を提供する。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、前記空間光変調器を各々グループ数以上の変調素子を含む複数の領域に領域分けし、領域分けされた前記複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が少なくとも1つずつ含まれるように、前記複数の変調素子をグループ分けするパターン投影装置を提供する。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、領域分けされた前記複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が同数ずつ含まれるように、前記複数の変調素子をグループ分けするパターン投影装置を提供する。
本発明の第4の態様は、第2の態様または第3の態様に記載のパターン投影装置において、前記複素振幅変調パターン算出手段は、領域分けされた前記複数の領域の各々に、前記投影すべき光のパターンに基づいて、当該領域の基準位置に対応する位置における複素振幅変調量を算出し、前記複素振幅変調パターンは、前記領域毎に算出された複素振幅変調量を含むパターン投影装置を提供する。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第3の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、前記複素振幅変調パターン算出手段は、前記複数の変調素子の各々に、前記投影すべき光のパターンに基づいて、当該変調素子の基準位置に対応する位置における複素振幅変調量を算出し、前記複素振幅変調パターンは、前記変調素子毎に算出された複素振幅変調量を含むパターン投影装置を提供する。
本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第5の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、前記複数の変調素子の各々に対して、当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づいて位相変調設定量を決定し、当該位相変調量設定手段が前記変調素子毎に決定した位相変調設定量を含む位相変調パターンに基づいて、前記投影光学系が形成する光のパターンを算出するパターン投影装置を提供する。
本発明の第7の態様は、第6の態様に記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、当該位相変調量設定手段が算出した光のパターンと前記投影すべき光のパターンとに基づいて、前記複素振幅変調パターンを補正し、補正された複素振幅変調パターンに基づいて、前記複数の変調素子の各々に設定する位相変調設定量を設定するパターン投影装置を提供する。
本発明の第8の態様は、第1の態様乃至第7の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、さらに、光源と前記空間光変調器の間に配置され、前記空間光変調器に入射する光の複素振幅分布が前記投影すべき光のパターンに基づいて算出される複素振幅パターンに近づくように、光を変調する変調手段を備えるパターン投影装置を提供する。
本発明の第9の態様は、第1の態様乃至第8の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、さらに、視野絞りを備えるパターン投影装置を提供する。
本発明の第10の態様は、第1の態様乃至第9の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、各変調素子が属するグループが時間の経過とともに変化するように、前記複数の変調素子をグループ分けするパターン投影装置を提供する。
本発明の第11の態様は、第1の態様乃至第9の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、前記位相変調量設定手段は、各グループに属する変調素子が空間的にランダムに配列されるように、前記複数の変調素子をグループ分けするパターン投影装置を提供する。
本発明の第12の態様は、第1の態様乃至第11の態様のいずれか1つに記載のパターン投影装置において、さらに、前記投影すべき光のパターンを設定するパターン設定手段を備えるパターン投影装置を提供する。
本発明の第13の態様は、第12態様に記載のパターン投影装置において、前記パターン設定手段は、設定される光のパターンを構成する点間に位相差を設定するパターン投影装置を提供する。
本発明の第14の態様は、投影すべき光のパターンを形成するための複素振幅変調パターンを算出し、前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、空間光変調器に配列された光の位相を変調する複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定し、前記空間光変調器で変調された光に基づいて光のパターンを投影するパターン投影方法を提供する。
本発明の第15の態様は、空間光変調器に配列された光の位相を変調する複数の変調素子の各々に位相変調設定量を設定する方法であって、投影すべき光のパターンに基づいて複素振幅変調パターンを算出し、前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、前記複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定する方法を提供する。
本発明の第16の態様は、光源から出射した可干渉光からベッセルガウシアンビームを形成する第1の光学系と、前記第1の光学系によりベッセルガウシアンビームが形成される位置に配置された絞りと、前記絞りをリレーする第2の光学系と、を備えるパターン投影装置を提供する。
本発明によれば、簡単な構成で任意の3次元パターンを投影することができる。
パターン投影装置の基本構成を示すブロック図である。 図1に示すパターン投影装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図2に示す位相変調量設定処理の流れを示すフローチャートである。 グループ分けについて説明するための図である。 位相変調パターンの計算位置について説明する。 複素振幅変調パターンを2つの位相変調パターンの線形結合に分解する方法を説明するための図である。 複素振幅変調パターンを3つの位相変調パターンの線形結合に分解する方法を説明するための図である。 複素振幅変調パターンを4つの位相変調パターンの線形結合に分解する方法を説明するための図である。 位相変調設定量の設定例を示した図である。 位相変調設定量の別の設定例を示した図である。 隣接する2つの変調素子からなる2×1の領域に分けてそれらの領域の重心位置における位相変調量を設定する例を示した図である。 領域毎にグループ分けのパターンを異ならせた例を示した図である。 図2に示す位相変調量設定処理の変形例の流れを示すフローチャートである。 実施例1に係る光刺激装置の構成を例示した図である。 図14に示す光刺激装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図14に示す光刺激装置のモニタに表示されるGUI画面の一例を示した図である。 刺激対象パターンを例示した図である。 決定した位相変調設定量に基づいて算出された刺激パターンを例示した図である。 補正による複素振幅変調パターンの変化を示した図である。 図14に示す光刺激装置のモニタに表示されるGUI画面の別の例を示した図である。 実施例2に係る光トラップ装置の構成を例示した図である。 補正前後の集光点列(投影パターン)を示した図である。 実施例3に係る光シート照明装置の構成を例示した図である。 図23に示す光シート照明装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図23に示す光シート照明装置で設定される投影対象パターンについて説明するための図である。 図23に示す光シート照明装置で算出される投影パターンの強度分布について説明するための図である。 図23に示す光シート照明装置のビーム整形器の作用について説明するための図である。 図23に示す光シート照明装置のLCOS−SLMに入射するレーザ光の振幅分布と投影対象パターンから算出される複素振幅分布を例示した図である。 実施例4に係る光シート照明装置の構成を例示した図である。 視野絞りが存在しない場合に図29に示す光シート照明装置の円錐レンズの後方に形成されるビームについて説明するための図である。 視野絞りが存在する場合に図29に示す光シート照明装置の円錐レンズの後方に形成されるビームについて説明する図である。 視野絞りが存在する場合に標本に形成されるビームについて説明する図である。
実施例について説明する前に、後述する複数の実施例に係るパターン投影装置に共通する基本構成及び動作について説明する。図1は、パターン投影装置10の基本構成を示すブロック図である。図2は、パターン投影装置10の動作の流れを示すフローチャートである。図3は、図2に示す位相変調量設定処理の流れを示すフローチャートである。
パターン投影装置10は、基本的な構成要素として、図1に示すように、パターン設定手段11と、複素振幅変調パターン算出手段12と、位相変調量設定手段13と、可干渉光源14と、位相変調器15と、投影光学系16を備えている。なお、これら基本的な構成要素の一部については、パターン投影装置10外部に設けられてもよい。位相変調器15は、光の位相を変調する複数の変調素子が配列された空間光変調器であり、例えば、LCOS(Liquid crystal on silicon)−SLMである。パターン投影装置10は、図2及び図3に示す動作により任意の光のパターンを投影する。
まず、パターン設定手段11が投影すべき光のパターン(以降、投影対象パターンと記す。)を設定する(ステップS10)。ここでは、例えば、利用者が入力した情報に従って、パターン設定手段11が投影対象パターンを設定する。なお、投影対象パターンは、1次元の光パターンでも、2次元の光のパターンでも、3次元の光のパターンであってもよい。また、投影対象パターンは、複数の点からなるパターンであっても、線状のパターンであっても、面状のパターンであってもよい。
次に、複素振幅変調パターン算出手段12が、パターン設定手段11が設定した投影対象パターンを形成するための複素振幅変調パターンを算出する(ステップS20)。さらに、位相変調量設定手段13が、図3に示す3つの処理により、各々の変調素子に位相変調量を設定する(ステップS30)。以降、変調素子に設定する位相変調量を特に位相変調設定量と記す。
ステップS30では、位相変調量設定手段13は、まず、複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し(ステップS31)、位相変調器15の複数の変調素子を位相変調パターンの数と同数の数のグループにグループ分けする(ステップS32)。グループ分けは、位相変調器15を複数の領域に領域分けしてから行われてもよい。図4(a)には、位相変調器15をそれぞれ2×2の計4つの変調素子からなる4つの領域(領域R1、R2、R3、R4)に領域分けした例が示されている。なお、各領域は単位格子ともいう。
領域分け後に、領域分けされた複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が少なくとも1つずつ含まれるように、複数の変調素子をグループ分けしてもよい。図4(b)及び図4(c)には、複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が同数ずつ(ここでは2つずつ)含まれるように、複数の変調素子をグループAとグループBにグループ分けした例が示されている。図4(b)では、各領域内で2つのグループに属する変調素子が縦横の両方向に交互に配置され、市松模様を形成している例が示されている。図4(c)では、各領域内で2つのグループに属する変調素子がそれぞれ一列に並んで配置され、縞模様を形成している例が示されている。
また、グループ分けは領域分けすることなく行われてもよい。図4(d)には、位相変調器15の複数の変調素子(変調素子E11からE44)をランダムにグループAとグループBにグループ分けした例が示されている。図4(d)では、各グループに属する変調素子が空間的にランダムに配列されている。
グループ分けが完了すると、位相変調量設定手段13は、各変調素子に位相変調設定量を設定する(ステップS33)。位相変調量は、領域分けが行われている場合には、図5(a)に示すように領域(単位格子)毎に算出してもよく、図5(b)に示すように変調素子毎に算出してもよい。また、領域分けが行われていない場合には、図5(c)に示すように変調素子毎に算出する。なお、領域毎に算出する場合には、図5(a)に示すように、領域の重心位置(基準位置)における位相変調量を算出することが望ましい。位相変調量P1、P2、P3、P4は領域R1、R2、R3、R4の重心位置における位相変調量を示している。また、変調素子毎に算出する場合には、図5(b)及び図5(c)に示すように、変調素子の重心位置(基準位置)における位相変調量を算出することが望ましい。位相変調量P11、P12、P13、P14、…は、変調素子E11、E12、E13、E14、…の重心位置における位相変調量を示している。
より詳細には、ステップS20において、複素振幅変調パターン算出手段12は、投影対象パターンを形成するために投影光学系16に含まれる対物レンズの射出瞳面に形成すべき可干渉光の複素振幅分布を、投影対象パターンから算出する。そして、複素振幅分布から射出瞳面上に位置する各領域又は各変調素子と共役な位置での複素振幅量を算出する。これにより、領域毎又は変調素子毎に算出された各領域又は各変調素子と共役な位置での複素振幅量を含む複素振幅パターンが算出される。なお、パターン投影装置10では、位相変調器15は対物レンズの射出瞳面と共役な位置に配置されるため、算出された複素振幅パターンは、位相変調器15により対物レンズの射出瞳面に形成される複素振幅パターンと看做すことができる。さらに、複素振幅パターンに含まれる各領域又は各変調素子と共役位置での複素振幅量を位相変調器15の各領域又は各変調素子に入射する可干渉光の複素振幅量で除す。これにより、各領域又は各変調素子と共役な位置での複素振幅変調量Tが算出され、位相変調器15が対物レンズの射出瞳面に形成する複素振幅変調パターンTPが算出される。なお、複素振幅変調パターンTPは、領域又は変調素子と共役な位置毎に算出された複素振幅変調量Tを含む。また、領域又は変調素子と共役な位置毎に算出された複素振幅変調量Tは、当該領域又は当該変調素子の基準位置の共役位置における複素振幅変調量Tであることが望ましい。
複素振幅変調パターンTPが算出されると、位相変調量設定手段13は、上述したように、複素振幅変調パターンTPを複数の位相変調パターンPPに線形分解し(ステップS31)、複数の変調素子を、位相変調パターンPPの数と同数のグループにグループ分けする(ステップS32)。
複素振幅変調パターンTPを、二つの位相変調パターンPPの線形結合に分解する場合であれば、図6に示すように、複素振幅変調パターンTPの各点における複素振幅変調値T(複素振幅変調量T)をそれぞれ絶対値(振幅変調量)が1である位相変調値P(位相変調量)と位相変調値P(位相変調量)の線形結合に分解する。換言すると、1以下の任意の振幅の複素振幅変調値(複素数)Tを振幅が1で位相値がΦとΦの二つの複素数の平均値で表す。位相値Φ、Φはそれぞれ下式で表わされる。なお、|T|は複素振幅変調値Tの振幅(絶対値)であり、位相値Φは複素振幅変調値Tの位相値である。
複素振幅変調パターンTPを、三つの位相変調パターンPPの線形結合に分解する場合であれば、図7に示すように、複素振幅変調パターンTPの各点における複素振幅変調値Tをそれぞれ絶対値(振幅変調量)が1である位相変調値P、位相変調値P、位相変調値Pの線形結合に分解する。換言すると、1以下の任意の振幅の複素振幅変調値Tを振幅が1で位相値Φ、Φ、Φの三つの複素数の平均値で表す。位相値Φ、Φ、Φは、例えば、それぞれ下式で表わされる。なお、3つに分解する場合には、分解式は下式に限られず、無数に存在する。
複素振幅変調パターンTPを、四つの位相変調パターンPPの線形結合に分解する場合であれば、図8に示すように、複素振幅変調パターンTPの各点における複素振幅変調値Tをそれぞれ絶対値(振幅変調量)が1である位相変調値P、位相変調値P、位相変調値P、位相変調値Pの線形結合に分解する。換言すると、1以下の任意の振幅の複素振幅変調値Tを振幅が1で位相値Φ、Φ、Φ、Φの四つの複素数の平均値で表す。位相値Φ、Φ、Φ、Φは、例えば、それぞれ下式で表わされる。なお、4つに分解する場合には、分解式は下式に限られず、無数に存在する。
位相変調パターンPPへの分解が完了すると、位相変調量設定手段13は、変調素子を位相変調パターンPPの数と同数にグループにグループ分けした後、各変調素子に、当該変調素子が属するグループにグループ分けされた位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定する(ステップS33)。ここでは、位相変調量設定手段13は、複数の変調素子の各々に設定する位相変調設定量を次のように決定する。まず、ステップS31で算出された位相変調パターンPPのうちのその変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンを特定する。その後、その変調素子の位相変調設定量を、特定された位相変調パターンの当該変調素子に対応する値(位相変調量)に決定する。
例えば、領域毎に算出された複素振幅変調量Tを含む複素振幅変調パターンTPがステップS31で二つの位相変調パターンPP(PPとPP)に分解され、ステップS32で変調素子がグループAとBにグループ分けされた場合の、ステップS33における処理について考える。この場合、領域R1内でグループAに属する変調素子に設定する位相変調設定量は、領域R1の重心位置と共役な位置(即ち、重心位置に対応する位置)における複素振幅変調量T1から算出される位相変調量P1(位相値Φ1)に決定される。領域R1内でグループBに属する変調素子に設定する位相変調設定量は、複素振幅変調量T1から算出される位相変調量P1(位相値Φ1)に決定される。また、領域R2内でグループA、Bに属する変調素子に設定する位相変調設定量は、領域R2の重心位置と共役な位置(即ち、重心位置に対応する位置)における複素振幅変調量T2から算出される位相変調量P2、P2(それぞれ位相値Φ2、Φ2)に決定される。即ち、同一領域内で同一グループに属する変調素子には、同一の位相変調設定量が設定される。図9には、上記の手順で決定した位相変調設定量の設定が示されている。
また、変調素子毎に算出された複素振幅変調量Tを含む複素振幅変調パターンTPがステップS31で二つの位相変調パターンPP(PPとPP)の線形結合に分解され、ステップS32で変調素子が二つのグループ(グループAとグループB)にグループ分けされた場合の、ステップS33における処理について考える。この場合、グループAに属する変調素子E11に設定する位相変調設定量は、変調素子E11の重心位置と共役な位置における複素振幅変調量T11から算出される位相変調量P11(Φ11と記す)に決定される。グループBに属する変調素子E12に設定する位相変調設定量は、複素振幅変調量T12から算出される位相変調量P12(Φ12と記す)に決定される。図10には、上記の手順で決定した位相変調設定量の設定が示されている。
以上のようにして、複数の変調素子の各々に設定する位相変調設定量を決定すると、位相変調量設定手段13は、複数の変調素子に設定する位相変調設定量(これらをまとめて位相変調パターンともいう。また、ステップS31で算出される位相変調パターンと区別して位相変調設定パターンともいう。)に関する情報を位相変調器15に送信する。これにより、位相変調量設定手段13によって、位相変調器15の各々の変調素子に位相変調設定量が設定される(ステップS30)。
位相変調器15は、変調素子の設定値と変調素子での位相変調量(位相変調設定量)との既知の関係に基づいて、ステップS30で設定された位相変調設定量だけ入射光の位相を変調するように、変調素子への入力値(設定値)を変更する。
その後、位相変調器15が可干渉光源14から発生した可干渉光の位相を変調し(ステップS40)、投影光学系16が位相変調器15で変調された可干渉光に基づいて光のパターン(投影パターン)を投影する(ステップS50)。
パターン投影装置10によれば、位相変調器15での位相変調により対物レンズの射出瞳面において投影対象パターンに応じた複素振幅変調パターンを実現することができる。このため、3次元パターンなど任意の光パターンを投影することができる。パターン投影装置10は、投影パターン全体に対して位相変調パターンを算出する。このため、特許文献1に記載された技術とは異なり、多数の集光点からなるパターンなど複雑な投影パターンも投影することができる。また、パターン投影装置10は、繰り返し計算を行うことなく位相変調パターンを算出する。このため、特許文献2に記載された技術とは異なり、位相変調パターンを高速に算出することができる。また、パターン投影装置10は、位相変調が単一の位相変調器15で行われるという簡単な構成を有している。このため、非特許文献1に記載された複数の位相変調器を用いる場合とは異なり、位相変調器間の位置合わせや位相変調パターンの個体差の調整などが不要である。また、振動や温度変化などの外的な要因によるパターンの劣化も抑えることができる。
なお、図4(a)では、位相変調器15を2×2の計4つの変調素子からなる領域(単位格子)に領域分けする例を示したが、単位領域は2×2の領域に限られない。例えば、図11に示すように、隣接する2つの変調素子からなる2×1の領域に分けて、それらの領域の重心位置における位相変調量を算出し、設定してもよい。
また、図4(b)及び図4(c)では、複数の領域内のグループ分けのパターンが同じとなる例を示したが、領域毎にグループ分けのパターンは異なってもよい。例えば、図12に示すように、隣接する領域とは反対のパターンが形成されるように、変調素子をグループ分けしてもよい。このように領域毎にグループ分けのパターンが異なることで、単一パターンの繰り返しによって生じる不要なエリアジングの強度を弱めることができる。なお、エリアジングを弱める効果は、図4(d)に示すように、ランダムにグループ分けすることによっても得られる。一方、複数の領域内のグループ分けのパターンを同じにすることで、1つの領域内の位相変調パターンのフーリエ変換により投影パターン全体を予測することもできる。
また、グループ分けのパターンは、光のパターンを投影している期間中に変化してもよい。つまり、位相変調量設定手段13は、各変調素子が属するグループが時間の経過とともに変化するように、位相変調器15の複数の変調素子を繰り返しグループ分けしてもよい。これにより、エリアジングの時間平均強度を弱めることができる。
また、位相変調量設定手段13では、図3に示す位相変調量設定処理の代わりに、図13に示す位相変調量設定処理が行われてもよい。図13に示す位相変調量設定処理のステップS31からステップS33は、図3に示す位相変調量決定処理と同様である。
図13に示す位相変調量設定処理では、ステップS33で位相変調設定量が設定されると、位相変調量設定手段13は、設定された位相変調設定量を含む位相変調パターン(位相変調設定パターン)に基づいて、投影光学系16が形成する光のパターン(投影パターン)を算出する(ステップS34)。なお、ステップS33で各変調素子に設定する位相変調設定量を決定後、各変調素子に設定することなく、ステップS34の処理が行われてもよい。この場合、決定された位相変調設定量を含む位相変調パターンに基づいて、投影パターンを算出してもよい。さらに、ステップS34で算出した投影パターンと投影対象パターンとを比較して、位相変調設定量を修正するために複素振幅変調パターンを補正するか否かを判断する(ステップS35)。
補正すべきと判断すると、位相変調量設定手段13は、投影パターンと投影対象パターンに基づいて、複素振幅変調パターンを補正する(ステップS36)。ここでは、例えば、投影パターンが投影対象パターンに比べて暗い場合には、投影対象パターンをより明るいパターンに変更し変更後の投影対象パターンから複素振幅変調パターンを算出することで、複素振幅変調パターンを補正する。その後、補正された複素振幅変調パターンに基づいて各変調素子に設定する位相変調設定量を再決定して設定する(ステップS31、ステップ32、ステップ33)。位相変調量設定手段13は、以上の処理をステップS35で補正不要と判断されるまで繰り返す。
これにより、パターン投影装置10は、当初の投影対象パターンにより近い投影パターンを形成することができる。
以下、各実施例について具体的に説明する。
図14は、本実施例に係る光刺激装置100の構成を例示した図である。光刺激装置100は、所望の光のパターンを投影するパターン投影装置であり、落射蛍光顕微鏡と、光刺激光学系110と、LCOS−SLMコントローラ119と、コンピュータ120と、モニタ130と、キーボード140を備えている。
落射蛍光顕微鏡は、水銀ランプ101と、照明レンズ102と、蛍光フィルタセット103と、対物レンズ104と、結像レンズ105と、撮像レンズ106と、CCDカメラ107を備えている。落射蛍光顕微鏡は、水銀ランプ101からの励起光を標本Sに照射し、標本Sからの蛍光をCCDカメラ107で検出して、標本Sの蛍光画像を生成する。
光刺激光学系110は、レーザ111と、AOTF(Acousto-Optic Tunable Filter)112と、ビームエキスパンダ113と、プリズム114と、LCOS−SLM115と、瞳リレーレンズ116と、視野絞り117と、ダイクロイックミラー118を備えている。
レーザ111は、可干渉光であるレーザ光を出射する可干渉光源である。AOTF112は、シャッタとして機能する。ビームエキスパンダ113は、レーザ光の光束径をLCOS−SLM115の有効径程度に広げる光学系である。LCOS−SLM115は、対物レンズ104の射出瞳面と共役な位置に配置された位相変調器である。瞳リレーレンズ116は、結像レンズ105とともにLCOS−SLM115の像を対物レンズ104の射出瞳面に投影する。視野絞り117は、LCOS−SLM115での変調により生じた不要光をカットする手段である。視野絞り117の開口径及び位置は可変であり、視野絞り117は対物レンズ104の前側焦点位置と共役な位置又はその近傍に配置される。即ち、投影パターンの中間結像位置又はその近傍に配置される。なお、瞳リレーレンズ116は、結像レンズ105及び対物レンズ104とともに、LCOS−SLM115で変調された光に基づいて標本Sに光のパターンを投影する投影光学系を構成する。
コンピュータ120は、複素振幅変調パターンを算出する複素振幅変調パターン算出手段であり、プロセッサ121とメモリ122を備えている。また、LCOS−SLMコントローラ119及びコンピュータ120は、LCOS−SLM115に設けられた複数の変調素子に位相変調設定量を設定する位相変調量設定手段である。モニタ130及びキーボード140は、利用者からの入力に従って標本Sに投影すべき光のパターン(投影対象パターン)を設定するパターン設定手段である。
図15は、本実施例に係る光刺激装置100の動作の流れを示すフローチャートである。図16は、本実施例に係る光刺激装置100のモニタ130に表示されるGUI(graphical user interface)画面の一例を示した図である。以下、図15及び図16を参照しながら、本実施例に係るパターン投影方法について説明する。ここでは、図14に示すように、複数の光刺激点からなる投影対象パターンを設定する場合を例に説明する。
まず、光刺激装置100は、標本Sの三次元画像を取得する(ステップS61)。なお、三次元画像の取得方法は既知であるので、詳細な説明は割愛する。三次元画像は、図16に示す3D表示134として表示される。
次に、光刺激装置100は、投影対象パターンである刺激対象パターンを設定する(ステップS62)。ここでは、モニタ130に表示された情報を見ながら、利用者がキーボード140などの入力装置を用いて、標本S中に与えるべき光刺激点の位置、強度、位相などを指定して刺激対象パターンを入力する。これを受けて、キーボード140などの入力装置は、入力に従ってコンピュータ120に情報を出力して刺激対象パターンを設定する。ここでは、例えば、図17に示す8つの光刺激点からなる刺激対象パターンが設定される。
例えば、利用者は、LCOS−SLM115に入射するレーザ光の条件を露光条件設定表136に入力する。さらに、利用者は、スライダ133を移動させることで所望のZ位置の2次元画像をフレーム表示領域131に表示させて、ポインタ132で光刺激点の位置を指定する。光刺激点の位置は座標情報を直接入力して指定してもよい。フレーム表示領域131に表示されている画像のZ位置はフレーム位置135として3D表示134中に表示される。設定済みの光刺激点の位置は、光刺激位置表示137及び光刺激情報設定表138に表示される。光刺激位置表示137は、3次元画像をZ方向から見た表示であり、設定順を示した通し番号により設定済みの光刺激点の位置を表示する。光刺激情報設定表138には、設定済みの光刺激点の座標情報が表示される。さらに、利用者は、光刺激情報設定表138に、設定済みの光刺激点の相対強度(l)及び相対位相(Φ)を指定する。例えば、距離が近い光刺激点については、それらの中間点での干渉を抑えるために位相を180度ずらしてもよい。即ち、光刺激点間に位相差を設定してもよい。これにより、刺激対象パターンが設定される。
刺激対象パターンが設定されると、光刺激装置100は、位相変調パターンを決定する(ステップS63)。即ち、各変調素子に設定する位相変調設定量を決定する。ここでは、コンピュータ120がステップS62で設定した刺激対象パターンに基づいてLCOS−SLM115に設定する位相変調パターンを決定する。位相変調パターンの決定方法は図3に示すとおりである。
なお、刺激対象パターンが図17に示すように光刺激点の集合である場合には、以下の式を用いて、各点に対応する波面の位相分布の足し合わせとして、複素振幅量A(u、v)を算出する。
ここで、u、vは対物レンズ104の瞳半径で規格化された瞳面における座標である。NAは対物レンズ104の開口数である。nは標本Sの屈折率である。λは波長である。x、y、zはi番目の光刺激点の座標である。aはi番目の光刺激点の振幅である。Φはi番目の光刺激点の位相値である。
さらに、算出した複素振幅量A(u、v)をLCOS−SLM115に入射する可干渉光の複素振幅量で除して複素振幅変調量T(u、v)を算出する。そして、算出した複素振幅変調量T(u、v)に基づいて、複数の変調素子の位相変調設定量を決定する。
位相変調設定量が決定されると、光刺激装置100は、刺激パターンを算出する(ステップS64)。ここでは、コンピュータ120がステップS63で決定した位相変調設定量に基づいて標本Sに投影される刺激パターンを算出する。図18は、位相変調設定量に基づいて算出された刺激パターンを例示した図である。
図18は、図4(b)に示すように、各領域内に2つのグループに属する変調素子を縦横の両方向に交互に配置し、図5(b)に示すように、各変調素子の重心位置(基準位置)における複素振幅変調量に基づいて位相変調設定量を算出したときに、それらの位相変調設定量を含む位相変調パターンに基づいて算出した刺激パターンを示している。図18では、図17に示す刺激対象パターンに含まれる8点に光が集光していることが確認できる。また、照野全体に微弱な集光スポット(ノイズ)が多数発生していることも確認できる。
なお、図5(a)に示すように、各領域の重心位置(基準位置)における複素振幅変調量に基づいて位相変調設定量を算出してもよい。その場合、それらの位相変調設定量を含む位相変調パターンに基づいて算出した刺激パターンでは、照野中心のノイズが抑制される。これは、位相変調器15により領域の重心位置と共役な位置における複素振幅変調量が精度良く再現されるためである。
また、図4(d)に示すように、各グループに属する変調素子を空間的にランダムに配列し、図5(c)に示すように、各変調素子の重心位置(基準位置)と共役な位置における複素振幅変調量に基づいて位相変調設定量を算出してもよい。
刺激パターンが算出されると、光刺激装置100は、刺激対象パターンが得られたか、すなわち、刺激パターンが刺激対象パターンに近似しているかを判定し(ステップS65)、近似していない場合には、位相変調設定量を修正する(ステップS66)。ここでは、コンピュータ120がステップS62で設定した刺激対象パターンとステップS64で算出した刺激パターンとを比較した結果に基づいて、例えば、刺激対象パターンを変更する。そして、変更後の刺激対象パターンに基づいて、変更前の刺激対象パターンに近い刺激パターンが形成される位相変調設定量が決定される。
例えば、刺激対象パターンの変更は、隣り合う光刺激点の位相差を0から1/4πに変更するものであってもよい。また、隣り合う光刺激点の位相差を0からランダムな決定された値に変更するものであってもよい。これにより、刺激パターンに発生するノイズを抑制することができる。
また、算出した刺激パターンにおいて光刺激強度が不足している場合には、刺激パターンから算出された複素振幅変調パターンを整数倍(例えば2倍など)に補正してもよい。この場合、変更前の複素振幅変調パターンは最大値が1となるように規格化されているため、絶対値の最大値が1を超える複素振幅変調パターンが発生する。複素振幅変調パターンに含まれる絶対値が1を超えた複素振幅変調量については、その位相を変化させずに絶対値が1になるようにさらに補正する。これにより、投影効率が改善されて光刺激点の強度を改善することができる。なお、図19は、補正による複素振幅変調パターンの変化を示した図であり、図19(a)、図19(b)は、それぞれ補正前後の複素振幅変調パターンのヒストグラム(頻度を明暗で表示)である。
複素振幅変調パターンが修正されると、光刺激装置100は、修正後の位相変調設定量を設定する(ステップS67)。ここでは、コンピュータ120から修正後の位相変調設定量に関する情報がLCOS−SLMコントローラ119に出力され、LCOS−SLMコントローラ119がLCOS−SLM115の複数の変調素子の各々に、ステップS66で修正された位相変調設定量を設定する。
さらに、光刺激装置100は、利用者からの指示に応じて視野絞り(FS)117を調整する(ステップS68)。ここでは、例えば、図17に示す投影対象パターン以外のパターンの発生を抑制するために、8つの光刺激点の外側へ入射する光が遮断されるように、視野絞り117の開口径や位置が調整される。
最後に、光刺激装置100は、レーザ111及びAOTF112の動作を開始させて、刺激パターンを標本Sに投影する(ステップS69)。
本実施例に係る光刺激装置100によれば、単一のLCOS−SLM115での位相変調により対物レンズ104の射出瞳面において刺激対象パターンに応じた複素振幅変調パターンを実現することができる。このため、簡単な構成で任意の刺激パターンを投影することができる。
なお、光刺激装置100は、FRAP(Fluorescence Recovery After Photobleaching)に用いられてもよい。なお、FRAPとは、蛍光染色した標本Sの一部の領域に光刺激を与えることにより蛍光退色させ、その後、蛍光強度が復活する時間的速度から、その領域の輸送速度を求める方法である。この技術については、例えば、非特許文献2(B. Sprague, et. al., Biophysical Journal Vol. 86, pp. 3473-95 (2004))に記載されている。
光刺激装置100がFRAPに用いられる場合には、図15のステップS62では、例えば、図20に示すGUI画面上で、光刺激点の代わりに光刺激領域が指定される。図20に示すGUI画面は、光刺激位置表示137の代わりに光刺激位置表示139を備えている点が、図14に示すGUI画面とは異なっている。光刺激位置表示139は、3次元画像をY方向から見た表示であり、設定順を示した通し番号により設定済みの光刺激領域の位置を表示する。
光刺激領域は、三次元に広がった領域であっても二次元に広がった平面状の領域であってもよい。光刺激領域が平面状の領域の場合には、その上下に光が強く集光する領域(集光領域)が発生することがある。その集光領域は光刺激位置表示139で確認することができるため、集光領域の存在が標本Sに意図しない刺激を与えるかどうかを事前に把握することができる。また、光刺激領域を複数設定する場合には、相対位相の設定を調整することで領域間での干渉を抑制することもできる。また、光刺激領域に位相勾配を与えることにより光の照射角度を調整することができる。
さらに、光刺激装置100がFRAPに用いられる場合には、図15のステップS63では、式(4)の代わり、三次元フーリエ変換の式(5)を用いて複素振幅量A(u、v)を算出する。ここで、x、y、zは標本S上の座標である。a(x、y、z)は光刺激領域の振幅分布である。Φ(x、y、z)は光刺激領域の位相分布である。
また、光刺激領域が焦点面と平行な面状の領域であり、光刺激パターンがその集合である場合には、式(5)に比べて計算が簡略化される、二次元フーリエ変換の式(6)を用いて複素振幅量A(u、v)を算出してもよい。ここで、a(x、y)はi番目の光刺激領域の面内振幅分布である。Φ(x、y)はi番目の光刺激領域の面内位相分布である。Φ0iはi番目の光刺激領域の相対位相値、zはi番目の光刺激領域のz座標である。
なお、光刺激領域が面状の領域である場合には、スペックルノイズが発生し面内での均一性が失われやすい。このため、スペックルパターンを時間的に変化させて平均化することでノイズ除去を行うことが望ましい。従って、各変調素子が属するグループが時間の経過とともに変化するように、グループ分けを繰り返し行うことが望ましい。また、3つ以上のグループに分ける場合であれば、時間の経過とともに、複素振幅変調量Tを複数の位相変調量φ,φ,etc.に分解する式を変更することも望ましい。
以上では、光刺激点または領域の位置をポインタ132等を用いて指定する例を示したが、蛍光画像から自動的に検出した特定の蛍光標識の位置に光刺激点または領域を設定してもよい。また、定期的または不定期に取得した最新の蛍光画像から蛍光標識の位置を検出してもよい。これにより、移動する標識の位置を追尾して標識の位置に光刺激を与え続けることができる。この場合、予め設定された範囲内で標識を追尾するようにしてもよい。さらに、光刺激装置100は、蛍光画像から光刺激領域内の褪色度合いを判断して、その結果によって光刺激領域内の刺激強度分布を補正してもよい。
また、設定した刺激対象パターンは、コンピュータ120に不揮発的に記憶されてもよい。これにより、同様の光刺激を高い再現性で繰り返し与えることができる。また、刺激対象パターンは、対物レンズやレーザ波長などの他の設定情報とともに記憶されてもよい。
また、光学系の内部での反射やLCOS−SLM115の表面での反射などにより予めノイズが発生する位置が既知である場合には、その位置をステップS62でGUI画面上に表示してもよい。これにより、ノイズが発生する位置を避けて、光刺激位置を設定することができる。
図21は、本実施例に係る光トラップ装置200の構成を例示した図である。光トラップ装置200は、光トラップのための集光点列を形成するパターン投影装置であり、光トラップ光学系210と、照明光学系220と、検出光学系230と、LCOS−SLMコントローラ119と、コンピュータ120と、モニタ130と、キーボード140を備えている。なお、LCOS−SLMコントローラ119、コンピュータ120、モニタ130、キーボード140については、実施例1に係る光刺激装置100と同様である。
光トラップ光学系210は、LCOS−SLM115の代わりに1次元の変調素子が配列されたLCOS−SLM211を備える点が、実施例1に係る光刺激光学系110とは異なっている。光トラップ光学系210は、標本Sに光トラップのための集光点列を形成する。
照明光学系220は、ハロゲンランプ221と、コレクタレンズ222と、ミラー223と、コンデンサレンズ224を備えている。照明光学系220は、光トラップ光学系210が形成する集光点列に捉えられた標本S中の粒子を照明する。
検出光学系230は、対物レンズ104と、結像レンズ105と、検出レンズ231と、検出器アレイ232を備えている。検出器アレイ232の各検出チャンネルは、光トラップ光学系210が形成する集光点列の各点(集光点)に対応する。検出光学系230は、光トラップ光学系210により集光点列に捉えられ照明光学系220により照明された標本S中の粒子を検出する。
光トラップ装置200でも、実施例1に係る光刺激装置100と同様に、図2及び図3に示す処理を実行することで、任意の投影パターンを形成することができる。例えば、等間隔に配列された等強度の集光点の列を形成する場合であれば、互いに干渉し合わない程度の間隔をあけて等間隔に集光点を設定し、且つ、LCOS−SLM211の一次元に並んだ変調素子を交互に2つのグループに割り当てればよい。なお、等間隔に集光点を形成することで、検出器アレイ232の検出チャンネルと集光点とを対応付けることができる。このため、複数の粒子を同時にトラップし、且つ、多チャンネルで同時に検出することが可能となり、高速スクリーニングが実現される。また、複数の集光点の強度を等強度とすることで、各チャンネルからの信号を全て等価に扱うことができる。また、不要な集光点の発生を抑えることでノイズを抑えることができる。
光トラップ装置200でも、図3に示す位相変調量設定処理の代わりに図13に示す位相変調量設定処理を行ってもよい。図22は、補正前後の集光点列(投影パターン)を示した図である。光トラップ装置200では、等間隔に等強度の集光点を設定した場合であっても、図22(a)に示すように、標本Sに形成される集光点の強度は均一にはならず、また設定した集光点列の外側にノイズによる集光点列が形成されてしまうことがある。光トラップ装置200は、図13に示す位相変調量設定処理(例えば、設定する集光点間に強度差をつける、形成されるべき集光点列の外側にノイズを打ち消すための集光点を設定する)を行うことで、図22(b)に示すように、等間隔に配列された等強度の集光点の列を形成してもよい。
図23は、本実施例に係る光シート照明装置300の構成を例示した図である。光シート照明装置300は、光シート照明のための光のパターンを形成するパターン投影装置であり、光シート照明光学系310と、観察光学系320と、LCOS−SLMコントローラ119と、コンピュータ120と、モニタ130と、キーボード140を備えている。なお、LCOS−SLMコントローラ119、コンピュータ120、モニタ130、キーボード140については、実施例1に係る光刺激装置100と同様である。また、光シート照明光学系310の光軸と観察光学系320の光軸が直交するように、光シート照明光学系310と観察光学系320は配置されている。
光シート照明光学系310は、レーザ111と、AOTF112と、ビームエキスパンダ113と、ビーム整形器313と、LCOS−SLM314と、スキャンレンズ315と、ガルバノミラー316と、照明レンズ317と、ミラー318を備えている。レーザ111、AOTF112、ビームエキスパンダ113については、実施例1に係る光刺激光学系110と同様である。
ビーム整形器313は、円錐レンズ311と凸レンズ312を備えている。ビーム整形器313は、レーザ光の振幅分布を変調し、振幅分布が変調されたレーザ光をLCOS−SLM314に照射する。LCOS−SLM314は、照明レンズ317の射出瞳面と共役な位置に配置された透過型の位相変調器である。スキャンレンズ315は、LCOS−SLM314を照明レンズ317の射出瞳面に投影する。ガルバノミラー316は、照明レンズ317の射出瞳面に配置されたスキャナである。スキャンレンズ315及び照明レンズ317は、LCOS−SLM314で変調された光に基づいて標本Sに光のパターンを投影する投影光学系を構成する。
観察光学系320は、対物レンズ104と、バリアフィルタ321と、結像レンズ105と、CCDカメラ107を備えている。なお、対物レンズ104、結像レンズ105、CCDカメラ107については、実施例1に係る光刺激装置100に含まれるものと同様である。
図24は、本実施例に係る光シート照明装置300の動作の流れを示すフローチャートである。図25は、図24に示す光シート照明装置300で設定される投影対象パターンについて説明するための図である。図26は、図24に示す光シート照明装置300で算出される投影パターンの強度分布について説明するための図である。以下、図24から図26を参照しながら、本実施例に係るパターン投影方法について説明する。ここでは、図25に示すように、光シート照明光学系310の光軸方向に沿った細長い円柱状の投影対象パターンTPを設定する場合を例に説明する。
まず、光シート照明装置300は、投影対象パターンを設定する(ステップS71)。ここでは、例えば、利用者がキーボード140などの入力装置を用いて、図25に示すように照明範囲と強度を指定して、その照明範囲を均一に照明する細長い円柱状の光のパターンを投影対象パターンTPとして設定する。その後、コンピュータ120は、投影対象パターンTPを、図25に示すように光シート照明光学系の焦点深度よりも短い間隔で配列された集光点Pの集合からなるパターンに分解する。なお、焦点深度は、集光点Pにおける開口数と波長に依存して決定される。また、コンピュータ120は、集光点Pの強度と位相も設定する。なお、強度と位相は、後述するステップS74で調整される変数である。このため、ステップS71では、例えば、強度はすべて同じ強度に設定され、且つ、位相は全て同位相に設定されてもよい。
投影対象パターンが設定されると、光シート照明装置300は、位相変調設定量を決定する(ステップS72)。ここでは、コンピュータ120が投影対象パターンから生成した集光点Pの集合からなるパターンに基づいてLCOS−SLM314の複数の変調素子の各々に設定する位相変調設定量を決定する。位相変調設定量の決定方法は図3に示すとおりである。
位相変調設定量が決定されると、光シート照明装置300は、投影パターンを算出する(ステップS73)。ここでは、コンピュータ120がステップS72で決定した位相変調設定量に基づいて標本Sに投影される投影パターンを算出する。なお、図26の線I1は、図25に示す投影パターン計算部位の各々における強度を示している。線I1には、計算部位毎に強度が大きく変動している様子が表わされている。
投影パターンが算出されると、光シート照明装置300は、投影対象パターンが得られたか、すなわち、投影パターンが投影対象パターンに近似しているかを判定し(ステップS74)、近似していない場合には、位相変調設定量を修正する(ステップS75)。ここでは、コンピュータ120は、ステップS71で設定した投影対象パターンとステップS73で算出した投影パターンとの比較結果に基づいて、集光点の強度や位相を修正する。具体的には、コンピュータ120は、例えば、ステップS73で算出した投影パターンから算出される計算部位の強度の標準偏差及び平均値に基づいて、集光点の強度や位相を修正する。そして、強度及び位相を変更した後の集光点の集合からなるパターンに基づいて位相変調設定量が再決定される。なお、図26の線I2、I3は、それぞれ1回の修正後と2回の修正後の位相変調設定量に基づいて算出された、投影パターン計算部位の各々における強度を示している。線I1、I2、I3が示すように、修正を繰り返すことで計算部位の強度の均一性を改善することができる。
位相変調設定量が修正されると、光シート照明装置300は、修正後の位相変調設定量をLCOS−SLM314の各位相変調素子に設定する(ステップS76)。ここでは、コンピュータ120から修正後の位相変調設定量に関する情報がLCOS−SLMコントローラ119に出力され、LCOS−SLMコントローラ119がLCOS−SLM314の複数の変調素子の各々に、ステップS74で修正された位相変調設定量を設定する。
最後に、光シート照明装置300は、レーザ111、AOTF112、及びガルバノミラー316の動作を開始させて、光シートで標本Sを照明する(ステップS77)。ここでは、光シート照明光学系310が、光軸方向に沿った細長い円柱状のパターンを標本Sに形成し、ガルバノミラー316が、そのパターンを光軸と直交する方向に移動させることで、光シート照明が行われる。さらに、光シート照明装置300は、光シート照明が行われている期間中、観察光学系320によって予め設定された撮像条件で標本Sを撮像する。また、光シート照明装置300は、標本Sを撮像する度に光シートを形成する位置を標本Sに対してZ方向に移動させることで、標本Sの三次元情報を取得してもよい。
光シート照明装置300でも、実施例1に係る光刺激装置100と同様に、任意の投影パターンを形成することができる。このため、均一な強度の光シートを標本Sの所望の領域に形成することができる。
光シート照明装置300では、LCOS−SLM314に入射するレーザ光の振幅分布は、ビーム整形器313により調整される。具体的には、LCOS−SLM314はビーム整形器313を構成する凸レンズ312の後側焦点位置よりも凸レンズ312の近くに配置されている。このため、ビーム整形器313は、図27に示すように、GaussianビームL1を輪帯状の振幅分布を有するレーザ光L2に変換して、LCOS−SLM314に照射する。輪帯部分の振幅分布は、およそガウス分布であるため、LCOS−SLM314には、ぼやけた輪帯状の振幅分布が形成される。これにより、光シート照明装置300では、図28に示すように、LCOS−SLM314に入射するレーザ光の振幅分布D2を、細長い円柱状の投影対象パターンから算出される複素振幅分布D0に近づけることができる。従って、ビーム整形器313のない場合と比較して、複素振幅分布D0の振幅の絶対値を大きく設定することが可能となり、変調効率を高めることができる。このため、投影効率も改善することができる。また、変調効率が高まることでノイズが減少するといった効果も期待できる。
ビーム整形器313で輪帯状の振幅分布を形成する例を示したが、ビーム整形器313は、照明レンズ317の射出瞳面に形成すべき複素振幅分布の絶対値に対し包絡的になる様に、LCOS−SLM314に入射するレーザ光の振幅分布を形成すればよい。即ち、ビーム整形器313は、LCOS−SLM314に入射するレーザ光の振幅分布が形成すべき複素振幅分布に近づくように、レーザ光を変調する変調手段である。また、光シート照明装置300では、投影効率を改善するために、投影効率を算出し投影効率に基づいてビーム整形器313を調整してもよい。また、予め投影パターンが決定されている場合には、ビーム整形器313の代わりに投影パターンに応じた強度変調フィルタを用いてもよい。また、ビーム整形器313の代わりに強度変調型の空間光変調器を用いてもよい。
また、細長い円柱状の投影対象パターンを一列の集光点列に分解して位相変調設定量を計算する例を示したが、より大きな径の円柱状の投影対象パターンを設定する場合には、投影対象パターンを複数列の集光点列に分解してもよい。この場合、複数列の集光点列は、光シート照明光学系310の光軸と直交する方向に互いに近接して配置することが望ましい。また、光シート照明装置300は、細長い円柱状の投影対象パターンを複数形成しても良い。この場合、位相の設定を調整することで、円柱状の投影対象パターン間での干渉を抑えることが望ましい。
図29は、本実施例に係る光シート照明装置400の構成を例示した図である。光シート照明装置400は、光シート照明のための光のパターンを形成するパターン投影装置である。光シート照明装置400は、光シート照明光学系310及びLCOS−SLMコントローラ119の代わりに、光シート照明光学系410を備える点が、光シート照明装置300と異なっている。その他の構成は、光シート照明装置300と同様である。また、光シート照明光学系410の光軸と観察光学系320の光軸が直交するように、光シート照明光学系410と観察光学系320は配置されている。
光シート照明光学系410は、レーザ111と、AOTF112と、複数のレンズ(レンズ412、レンズ413)からなるアフォーカルズームレンズ411と、円錐レンズ414(第1の光学系)と、視野絞り415と、スキャンレンズ416と、ガルバノミラー316と、照明レンズ317と、ミラー318と備えている。なお、レーザ111、AOTF112、スキャンレンズ315、照明レンズ317、ミラー318については、実施例3に係る光シート照明光学系310と同様である。光シート照明光学系410では、レーザ111からのGaussianビームL1は、アフォーカルズームレンズ411でビーム径が調整され、円錐レンズ414に入射する。
視野絞り415が存在しない場合には、円錐レンズ414は、図30(a)に示すように、円錐レンズ414の後方にBessel-Gaussian(ベッセルガウシアン)ビームL10を形成し、そのBessel-GaussianビームL10がスキャンレンズ416及び照明レンズ317により標本Sに投影される。投影されたBessel-Gaussianビームの強度分布は、元のBessel-GaussianビームL10の強度分布と相似である。
Bessel-GaussianビームL10は、光軸方向(x方向)に図30(b)に示す強度分布Dx10を有し、光軸と直交する方向(z方向)に図30(c)に示す強度分布Dz10を有する。強度分布Dx10は、光軸方向に広範囲に広がったおよそガウス形状を有している。この分布は、焦点深度が長い集光状態を示している。このため、視野絞り415が存在しない場合に照明すべき範囲(照明対象範囲)を均一な強度で照明するためには、Bessel-Gaussianビームの強度分布の中心部分が照明対象範囲に位置するように、照明対象範囲よりも十分に広がったBessel-Gaussianビームを標本Sに投影するのが通常である。この場合、照明対象範囲より広い範囲が照明されることになる。また、強度分布Dz10は、光軸上に突出した強度を有する一方で、光軸の周囲にも強いサイドローブを有している。このため、サイドローブの影響により光軸と直交する方向にも不要な照明が発生する。不要な照明は、標本に対する光毒性を示したり蛍光退色を誘発させたりするので、好ましくない。
一方、光シート照明光学系410のように円錐レンズ414の後方に視野絞り415が存在する場合には、円錐レンズ414が形成したBessel-GaussianビームL10の一部が視野絞り415で遮断される。即ち、視野絞り415は、円錐レンズ414によりBessel-GaussianビームL10が形成される位置に配置されている。このため、図31(a)に示すようなビームL11が形成される。
ビームL11は、光軸方向(x方向)に図31(b)に示す強度分布Dx11を有し、強度分布Dx10とは異なり位置a以降の強度が0となる。また、光軸と直交する方向(z方向)の強度分布についても、視野絞り415が存在する位置の強度が0となるため、外側のサイドローブがカットされる。光シート照明光学系410では、ビームL11がスキャンレンズ416及び照明レンズ317により標本Sに投影され、視野絞り415と共役な位置(視野絞り像415aが形成される位置)に図32(a)に示すようなビームL12が形成される。即ち、スキャンレンズ416及び照明レンズ317は視野絞り415をリレーするリレー光学系(第2の光学系)として機能する。
ビームL12は、光軸方向(x方向)に図32(b)に示す強度分布Dx12を有する。強度分布Dx12は、位置aと共役な位置a’と、視野絞り像415aに対して位置a’と対称な位置−a’との間に強度を有し、その外側には強度を有しない。即ち、強度分布Dx12は、Bessel-Gaussianビームの強度分布Dx10のうちの、比較的強度が均一な中心部分に相当する。このため、照明対象範囲に合わせてビームL12の光軸方向の広がりを設定することで、照明対象範囲外に無駄な照明を行うことなく、照明対象範囲を均一に照明することができる。
また、ビームL12は、光軸と直交する方向(z方向)に図32(c)に示す強度分布Dz12を有する。強度分布Dz12は、強度分布Dz10のうちの、光軸から離れた位置に生じるサイドローブを取り除いた分布に相当する。このため、サイドローブによる光軸と直交する方向の不要な照明も大幅に削減することができる。
以上のように、光シート照明装置400によれば、照明対象範囲に応じて視野絞り415の径を調整することで、照明対象範囲外へ入射する光を大幅にカットすることができる。このため、不要な照明による光毒性や蛍光褪色を避けて、標本Sに与えるダメージを軽減することができる。
上述した各実施例は、発明の理解を容易にするために具体例を示したものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。パターン投影装置、パターン投影方法、及び、位相変調設定量を設定する方法は、特許請求の範囲に記載した本発明の思想を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。例えば、この明細書で説明される個別の実施例の文脈におけるいくつかの特徴を組み合わせて単一の実施例としてもよい。また、上述した実施例では、位相変調型の空間光変調器(位相変調器)としてLCOS−SLMを例示したが、位相変調器は、例えば、デフォーマブルミラーであっても、磁気光学空間光変調器であってもよい。
10 パターン投影装置
11 パターン設定手段
12 複素振幅変調パターン算出手段
13 位相変調量設定手段
14 可干渉光源
15 位相変調器
16 投影光学系
100 光刺激装置
101 水銀ランプ
102、317 照明レンズ
103 蛍光フィルタセット
104 対物レンズ
105 結像レンズ
106 撮像レンズ
107 CCDカメラ
110 光刺激光学系
111 レーザ
112 AOTF
113 ビームエキスパンダ
114 プリズム
115、211、314 LCOS−SLM
116 瞳リレーレンズ
117、415 視野絞り
118 ダイクロイックミラー
119 LCOS−SLMコントローラ
120 コンピュータ
121 プロセッサ
122 メモリ
130 モニタ
140 キーボード
200 光トラップ装置
210 光トラップ光学系
230 検出光学系
231 検出レンズ
232 検出器アレイ
220 照明光学系
221 ハロゲンランプ
222 コレクタレンズ
224 コンデンサレンズ
300、400 光シート照明装置
310、410 光シート照明光学系
311、414 円錐レンズ
312 凸レンズ
313 ビーム整形器
315、416 スキャンレンズ
316 ガルバノミラー
317 照明レンズ
320 観察光学系
321 バリアフィルタ
411 アフォーカルズームレンズ
S 標本

Claims (16)

  1. 光の位相を変調する複数の変調素子が配列された空間光変調器と、
    前記空間光変調器で変調された光に基づいて光のパターンを投影する投影光学系と、
    投影すべき光のパターンを形成するための複素振幅変調パターンを算出する複素振幅変調パターン算出手段と、
    前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、前記複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定する位相変調量設定手段と、を備える
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  2. 請求項1に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、前記空間光変調器を各々グループ数以上の変調素子を含む複数の領域に領域分けし、領域分けされた前記複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が少なくとも1つずつ含まれるように、前記複数の変調素子をグループ分けする
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  3. 請求項2に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、領域分けされた前記複数の領域の各々に各グループに属する変調素子が同数ずつ含まれるように、前記複数の変調素子をグループ分けする
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のパターン投影装置において、
    前記複素振幅変調パターン算出手段は、領域分けされた前記複数の領域の各々に、前記投影すべき光のパターンに基づいて、当該領域の基準位置に対応する位置における複素振幅変調量を算出し、
    前記複素振幅変調パターンは、前記領域毎に算出された複素振幅変調量を含む
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、
    前記複素振幅変調パターン算出手段は、前記複数の変調素子の各々に、前記投影すべき光のパターンに基づいて、当該変調素子の基準位置に対応する位置における複素振幅変調量を算出し、
    前記複素振幅変調パターンは、前記変調素子毎に算出された複素振幅変調量を含む
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、
    前記複数の変調素子の各々に対して、当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づいて位相変調設定量を決定し、
    当該位相変調量設定手段が前記変調素子毎に決定した位相変調設定量を含む位相変調パターンに基づいて、前記投影光学系が形成する光のパターンを算出する
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  7. 請求項6に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、当該位相変調量設定手段が算出した光のパターンと前記投影すべき光のパターンとに基づいて、前記複素振幅変調パターンを補正し、補正された複素振幅変調パターンに基づいて、前記複数の変調素子の各々に設定する位相変調設定量を設定する
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、さらに、
    光源と前記空間光変調器の間に配置され、前記空間光変調器に入射する光の複素振幅分布が前記投影すべき光のパターンに基づいて算出される複素振幅パターンに近づくように、光を変調する変調手段を備える
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、さらに、
    視野絞りを備える
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、各変調素子が属するグループが時間の経過とともに変化するように、前記複数の変調素子をグループ分けする
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  11. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、
    前記位相変調量設定手段は、各グループに属する変調素子が空間的にランダムに配列されるように、前記複数の変調素子をグループ分けする
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のパターン投影装置において、さらに、
    前記投影すべき光のパターンを設定するパターン設定手段を備える
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  13. 請求項12に記載のパターン投影装置において、
    前記パターン設定手段は、設定される光のパターンを構成する点間に位相差を設定する
    ことを特徴とするパターン投影装置。
  14. 投影すべき光のパターンを形成するための複素振幅変調パターンを算出し、
    前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、
    空間光変調器に配列された光の位相を変調する複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、
    前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定し、
    前記空間光変調器で変調された光に基づいて光のパターンを投影する
    ことを特徴とするパターン投影方法。
  15. 空間光変調器に配列された光の位相を変調する複数の変調素子の各々に位相変調設定量を設定する方法であって、
    投影すべき光のパターンに基づいて複素振幅変調パターンを算出し、
    前記複素振幅変調パターンを複数の位相変調パターンの線形結合に分解し、
    前記複数の変調素子を前記複数の位相変調パターンと同数のグループにグループ分けし、
    前記複数の変調素子の各々に当該変調素子が属するグループに対応する位相変調パターンに基づく位相変調設定量を設定する
    ことを特徴とする方法。
  16. 光源から出射した可干渉光からベッセルガウシアンビームを形成する第1の光学系と、
    前記第1の光学系によりベッセルガウシアンビームが形成される位置に配置された絞りと、
    前記絞りをリレーする第2の光学系と、を備える
    ことを特徴とするパターン投影装置。
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