JP2016133474A - 気体捕捉装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】流体に浸漬され、液体に供給される気体を捕捉する捕捉部を備えた気体捕捉装置1であって、捕捉部2は、一端に形成された開口3sから連続する中空な空間3hと、中空な空間3hと他端との間を連通する連通通路4hと、を有しており、捕捉部2の連通通路4hと外部との間を連通遮断する機能を有する連通遮断部10を備えている。捕捉部2をその一端が液体に浸漬された状態となるように配置した状態で、捕捉部2の中空な空間3h内を液体で満たし連通遮断部10によって連通通路4hと外部との間を遮断すれば、液体に供給される気体を捕捉部2の中空な空間3hに捕捉することができる。
【選択図】図1
Description
第2発明の気体捕捉装置は、第1発明において、前記連通遮断部が、前記捕捉部の中空な空間内の流体を吸引する吸引機能および/または前記捕捉部の中空な空間内に流体を供給する流体供給機能を有するポンプ手段を備えていることを特徴とする。
第3発明の気体捕捉装置は、第2発明において、前記連通遮断部は、前記連通通路と前記ポンプ手段とを連通するチューブと、該チューブと前記連通通路との間または該チューブと前記ポンプ手段との間に設けられた3方弁と、を備えており、該3方弁の一のノズルが、大気解放されていることを特徴とする。
第4発明の気体捕捉装置は、第1、第2または第3発明において、前記連通遮断部が、前記捕捉部に対して着脱可能に連結されていることを特徴とする。
第5発明の気体捕捉装置は、第1、第2、第3または第4発明において、前記捕捉部が、外部から前記中空な空間内を視認しうる構造を有していることを特徴とする。
第6発明の気体捕捉装置は、第1、第2、第3、第4または第5発明において、浮遊選鉱における空気流入速度測定に使用することを特徴とする。
第2発明によれば、ポンプ手段の作動を停止すれば、連通通路と外部との間を遮断した状態とすることができる。また、ポンプ手段の吸引機能または流体供給機能を機能させれば、捕捉部の中空な空間内から空気を排出して捕捉部の中空な空間内を液体で満たし、捕捉部が気体を捕捉できる状態とすることができる。しかも、捕捉部が気体を捕捉できる状態となるまでの時間を短くできるので、測定時間を短縮できる。
第3発明によれば、3方弁を操作して一のノズルと連通通路を連通させれば、ポンプ手段を作動させなくても、捕捉部の中空な空間から気体を排出することができる。つまり、ポンプ手段を作動させなくても、捕捉部を、気体を捕捉できる状態にすることができるから、気体を捕捉できる状態とする準備作業を簡単にすることができる。
第4発明によれば、気体を捕捉する条件に合わせて捕捉部を変更することができるので、気体を適切に捕捉することができる。
第5発明によれば、外部から中空な空間内の状況を把握できるので、捕捉した空気量を簡便に把握することができる。
第6発明によれば、浮遊選鉱における空気流入速度測定を簡単かつある程度連続して測定することが可能となる。
図1において、符号2は、本実施形態の気体捕捉装置1の捕捉部2を示している。この捕捉部2は、本体部3とシール部4と、を備えている。
具体的には、本体部3からポンプ手段13に向かって流体が流れるようにローラーポンプを作動させれば、中空な空間3h内の流体を外部に排出することができる(吸引機能)。例えば、チューブ12の先端を大気解放しておけば、中空な空間3h内の気体や液体を外部に排出することができる。
逆に、ポンプ手段13から本体部3に向かって流体が流れるようにローラーポンプを作動させれば、中空な空間3h内に流体を供給することができる(流体供給機能)。例えば、チューブ12の先端を液体中に浸漬しておけば、中空な空間3h内に液体を供給することができる。
以上のごとき構造を有するので、本実施形態の気体捕捉装置1を使用すれば、液体中を上昇しながら移動する気泡を捕捉することができる。
捕捉部2の材質は、上述したように、その内部を外部から視認でき、その内部の気体の量を外部から把握できるような素材で形成されていればよく、その素材はとくに限定されない。捕捉する気体の性質や気体を供給する液体の性質、液体の液温、また、測定時や取り扱い時に加わるかもしれない衝撃や圧力によって損傷しない材質で形成されていることが望ましい。例えば、捕捉部2の材質としては、塩化ビニール、ポリプロピレンなどのプラスチックや、硬質ガラスは使い勝手がよい。
捕捉部2は、本体部3の全体を透明な素材で形成することが好ましい。本体部3の全体を透明な素材で形成した場合には、全方向から中空な空間3h内の状況を確認できる。すると、中空な空間3hの内面の一部に気泡などが付着しても、中空な空間3h内の状況を確認できるので、内部の状況を確実かつ容易に把握することができるという利点が得られる。一方、捕捉部2を耐久性などが高い材料で形成し、一部に中空な空間3h内の状況を外部から確認できる透過窓3wを設けてもよい。
捕捉部2において、本体部3の中空な空間3hの軸方向の長さLや断面積はとくに限定されない。本実施形態の気体捕捉装置1で捕捉する気体の性質や気体を供給する液体の性質、また、液体を収容する容器Vの大きさ(つまりかかる容器Vを有する装置の大きさ)等によって適宜決めればよい。
上述したように、捕捉部2の本体部3は、本実施形態の気体捕捉装置1で捕捉する気体の性質や気体を供給する液体の性質、また、液体を収容する容器Vの大きさ(つまりかかる容器Vを有する装置の大きさ)等に適したものを使用することが望ましい。一方、連通遮断部10は、気体の性質などが変化しても同じものを使用することが可能である場合が多い。そこで、連通遮断部10が、捕捉部2から着脱可能になっていることが望ましい。この場合、捕捉部2を交換すれば、気体を捕捉する条件に適した捕捉部2を使用して、気体を捕捉することができる。つまり、複数の条件に適した捕捉部2を備えていれば、複数の条件で本実施形態の気体捕捉装置1を使用することができるので、本実施形態の気体捕捉装置1の汎用性が高くなる。
捕捉部2の本体部3(透過窓3wを設ける場合には透過窓3w)に目盛り3mを設ける方法はとくに限定されない。例えば、捕捉部2の本体部3の外面や内面に、市販のメジャー等を貼り付けてもよいし、捕捉部2の外面や内面に直接目盛り3mを刻み込んでもよい。
ポンプ手段13は、上記吸引機能および上記流体供給機能の両方を有するものであればよく、上述したローラーポンプに限定されない。また、吸引機能を有するポンプと流体供給機能を有するポンプを両方設けてポンプ手段13としてもよい。
なお、ポンプ手段13は、いわゆるポンプ以外にも、注射器などシリンジ類も使用することができる。そして、ポンプ手段13としてシリンジ類を採用した場合でも、ポンプ手段13は吸引機能と流体供給機能の両方(または一方)だけを有するものとすることはできる。
上記例では、バルブ11として3方弁を使用した場合を説明したが、2方弁を使用してもよいし、ポンプ手段13をバルブとして機能させる場合には、バルブ11を設けなくてもよい。
上述した本実施形態の気体捕捉装置1は、浮選機における空気流入速度Jgを求めるために空気を捕捉する装置として使用すれば、この空気を正確にかつ連続して捕捉することができる。したがって、本実施形態の気体捕捉装置1を使用すれば、浮選機における空気流入速度Jgも正確にかつ連続して求めることが可能となる。そして、本体部3の外径を細くすれば、本体部3の先端が細くなるので、本実施形態の気体捕捉装置1を狭い場所にも設置できる。かかる構成とすれば、本実施形態の気体捕捉装置1によって小型の浮選機でも空気流入速度Jgを測定することが可能となる。
Jg=V/(S×t)
V:捕捉部2の中空な空間3h内に溜められた空気の量
S:捕捉部2の中空な空間3hの断面積
t:捕捉部2の中空な空間3h内に一定容積の空気が溜まるまでの時間
なお、捕捉空気量が一定の量となるまでの時間から算出される空気流入速度Jgが正確であるか否かは、同一条件で複数回の測定した際の測定値のバラつきに基づいて判断した。具体的には、同一条件において、異なる位置で空気流入速度Jgを測定し、得られるその測定値が安定しているか、また、ほぼ一定の値であるかによって判断した。
まず、ボールミルを用いて、豪州産の銅鉱石をP80で20μmとなるまで粉砕して粉砕物を形成した。この粉砕物を、濃度が0.2t/m3となるように水に混合してスラリーを形成した。なお、“P80で20μmとなる”とは、粉砕した粉砕物において、20μm以下の粒子の質量割合が粉砕物全体の質量の80%以上となることを意味している。
捕捉部には、直径(内径)34mmの断面円形の透明な塩ビパイプを使用した。捕捉部は、全長が700mmであり、目盛りを付した部分の長さが700mmとなるようにした。
捕捉部の塩ビパイプの一端には、バルブ(フッ素樹脂製の3方弁)を気密液密になるように取り付けた。そして、バルブ上端のノズルに、内径8mmのゴムチューブ(長さ1500mm)を接続した。
ゴムチューブの先端部には、理化学用のローラーポンプ(Cole-Parmer Instrument Company製)を接続した。
漏れ試験は、以下の方法で実施した。
まず、捕捉部を、水を張ったタンクに下端が浸漬された状態となるように固定した。その状態で捕捉部に空気を流入して、捕捉部内の空気層を一定の高さにした後、その状態のまま捕捉部を1時間静置した。その結果、捕捉部内の空気層の高さの変化量は、1mm以下であった。
以下で説明する本実験では、約1時間、装置をスラリーに浸漬した状態で実験を行った。上記漏れ試験の結果から、実験に使用した装置は、本実験中に空気の漏れは生じないと判断した。
空気吹き込み量:0.4〜0.8m3/h
一定容積の区間を空気が満たす時間:20s
算出される空気流入速度Jg:6×10−3〜1.3×10−2m/s
具体的には、空気吹き込み量が0.4m3/hでは空気流入速度Jgは6×10−3m/sであり、空気吹き込み量が0.8m3/hでは空気流入速度Jgは1.3×10−2m/sとなった。
つまり、空気吹き込み量を0.4〜0.8m3/hの間で変化させた場合、算出される空気流入速度Jgは、空気吹き込み量の増減に合わせて変化することが確認できた。
また、複数個所の測定から、上記方法で算出される空気流入速度Jgが正確であることも確認できた。
2 捕捉部
3 本体部
3s 開口
3w 透過窓
10 連通遮断部
11 バルブ
11a ノズル
11b ノズル
11c ノズル
12 チューブ
13 ポンプ手段
Claims (6)
- 流体に浸漬され、該液体に供給される気体を捕捉する捕捉部を備えた気体捕捉装置であって、
該捕捉部は、
一端に形成された開口から連続する中空な空間と、該中空な空間と他端との間を連通する連通通路と、を有しており、
該捕捉部の連通通路と外部との間を連通遮断する機能を有する連通遮断部を備えている
ことを特徴とする気体捕捉装置。 - 前記連通遮断部が、
前記捕捉部の中空な空間内の流体を吸引する吸引機能および/または前記捕捉部の中空な空間内に流体を供給する流体供給機能を有するポンプ手段を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の気体捕捉装置。 - 前記連通遮断部は、
前記連通通路と前記ポンプ手段とを連通するチューブと、
該チューブと前記連通通路との間または該チューブと前記ポンプ手段との間に設けられた3方弁と、を備えており、
該3方弁の一のノズルが、大気解放されている
ことを特徴とする請求項2記載の気体捕捉装置。 - 前記連通遮断部が、
前記捕捉部に対して着脱可能に連結されている
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の気体捕捉装置。 - 前記捕捉部が、
外部から前記中空な空間内を視認しうる構造を有している
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の気体捕捉装置。 - 浮遊選鉱における空気流入速度測定に使用する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の気体捕捉装置。
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Citations (4)
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JPH06207890A (ja) * | 1993-01-12 | 1994-07-26 | Honda Motor Co Ltd | ガスサンプリング方法及びその装置 |
WO2001006230A1 (en) * | 1999-07-15 | 2001-01-25 | Zeneca Limited | Method and apparatus for taking liquid samples of known volume |
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2015
- 2015-01-22 JP JP2015010159A patent/JP6421932B2/ja active Active
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