JP2016133345A - 鋼管用磁化装置、磁粉探傷装置 - Google Patents

鋼管用磁化装置、磁粉探傷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】磁化器を大型化させることなく、より肉厚が厚い鋼管の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことが可能な磁粉探傷装置を提供する。
【解決手段】本発明の鋼管用磁化装置は、継鉄に電線が巻かれた第1〜第3磁化要素11〜13が相互に120度の位相差をもって配置され、その第1〜第3磁化要素11〜13の電線L11〜L13がΔ結線又はY結線されている三極ヨーク型磁化器10と、商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して三極ヨーク型磁化器10に印加する電源装置20と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、鋼管等の被検査体を磁化する鋼管用磁化装置、該鋼管用磁化装置を備える磁粉探傷装置に関する。
非破壊検査方法の一例として、磁化装置で被検査体を磁化し、磁化した被検査体に磁粉を散布し、その被検査体に付着した磁粉の分布状態から、その被検査体の傷や割れを検出する磁粉探傷方法が公知である。このような磁粉探傷方法において磁化装置で被検査体を磁化する際には、被検査体に生じている傷や割れの方向と磁界の磁力線方向との角度によって、その傷や割れの検出精度が異なってくる。具体的には、傷や割れの長手方向に対して磁力線が直交する状態において、傷や割れで生ずる漏洩磁束が最も大きくなるため、傷や割れに付着した磁粉により形成される磁粉模様を最も明瞭に識別することができる。
しかし被検査体に生じている傷や割れの方向を予測することは、通常困難な場合が多い。そのため、多方向の磁界を発生させる磁化装置で被検査体を磁化することによって、傷や割れの方向にかかわらず傷や割れに磁力線が直交する状態で被検査体を磁化し、被検査体の傷や割れの検出精度を向上させることが従来から行われている。そのような従来技術の一例として、回転磁界を発生させる多極磁化器を用いた磁粉探傷装置が公知である(例えば特許文献1を参照)。
このような磁粉探傷方法は、例えば鋼管の管端部の検査に用いられる。鋼管の管端部の検査は、管端部の内周面と外周面の両面を探傷する厳重な検査が要求される。例えば鋼管の管端部を磁粉探傷方法によって検査する従来技術の一例として、鋼管の管端部の内周面側と外周面側のそれぞれに多極磁化器を配置した磁気探傷装置が公知である(例えば特許文献2を参照)。
特開昭56−67747号公報 特開昭59−225348号公報
しかしながら近年、より肉厚が厚い鋼管が利用されるようになりつつある。そして鋼管の肉厚が増すに従って、より深く回転磁界を鋼管に浸透させる必要があることから、磁粉探傷に用いる磁化器が大型化していくことになる。そのため鋼管の内径寸法によっては、鋼管の内周面側に磁化器を挿入して配置することが物理的に困難となる場合がある。そして鋼管の外周面側にのみ磁化器を配置して磁粉探傷を行おうとすると、鋼管の外周面から内周面まで回転磁界が浸透するように、さらに強い回転磁界を鋼管の外周面に形成する必要があることから、ますます磁化器が大型化してしまうことになる。
また大型の磁化器で鋼管の外周面側に強い回転磁界を形成すると、磁化器と鋼管の外周面との間に、より強い磁力が作用することになる。そのため磁化器が発生する強い磁力に抗して、磁化器と鋼管の外周面との間隔を所定の距離に維持した状態で鋼管を支持することが困難になり、磁化器が発生する強い磁力によって鋼管が振動してしまう虞が高まることになる。また磁化器と鋼管の外周面との間に強い磁力が作用することによって、鋼管が磁化器の方へ引き寄せられ、それによって鋼管を回転可能に支持する支持装置が破損したり、あるいは鋼管が磁化器に接触して鋼管に傷が付いたり、磁化器が破損したりする等の虞が高まることになる。
このような状況に鑑み本発明はなされたものであり、その目的は、磁化器を大型化させることなく、より肉厚が厚い鋼管の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことが可能な磁粉探傷装置を提供することにある。
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、継鉄に電線が巻かれた三つの磁化要素が相互に120度の位相差をもって配置され、その三つの磁化要素の電線がΔ結線又はY結線されている磁化器と、商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して前記磁化器に印加する電源装置と、を備える鋼管用磁化装置である。
出願人は、鋭意研究を重ねた結果、磁化器に印加する交流電圧の周波数を低下させていくに従って、鋼管に対する磁気浸透深さが増加していくとの知見を得るに至った。磁化器に交流電圧を印加することによって発生する回転磁界は、表皮効果によって鋼管の外周面に集中しやすい。他方、磁化器に印加する交流電圧の周波数を低下させていくに従って、その交流電圧は直流電圧に近づいていくことになるため、鋼管に対する磁気浸透深さが増加していくことになるのである。
このような知見に基づいて本発明はなされたものである。本発明に係る鋼管用磁化装置は、商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して磁化器に印加するので、商用三相交流電源の交流電圧をそのまま磁化器に印加する従来技術と比較して、回転磁界をより深く鋼管の管端部に浸透させることができる。つまり本発明に係る鋼管用磁化装置は、磁化器を大型化させることなく、回転磁界をより深く鋼管の管端部に浸透させることができる。
これにより本発明の第1の態様によれば、磁化器を大型化させることなく、より肉厚が厚い鋼管の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことが可能な磁粉探傷装置を提供できるという作用効果が得られる。
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、前記電源装置は、商用三相交流電源の三相交流電圧を周波数が40Hz以下の三相交流電圧に変換して前記磁化器に印加する、鋼管用磁化装置である。
本発明の第2の態様によれば、周波数が40Hz以下の三相交流電圧を磁化器に印加することによって、回転磁界をさらに深く鋼管の管端部に浸透させることができる。
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1の態様又は第2の態様において、前記磁化器の先端面に設けられ、鋼管の外周面とその鋼管の外周面に対向する面との間の間隔が一定になる形状をなすアタッチメントをさらに備える、鋼管用磁化装置である。
鋼管の管端部を磁化器で磁化する際には、鋼管の外周面と磁化器の先端面との間隔が一定でないと、鋼管の管端部に回転磁界を均一に浸透させることが困難になる虞が生ずる。本発明の第3の態様によれば、鋼管の外周面とその鋼管の外周面に対向する面との間の間隔が一定になる形状をなすアタッチメントを磁化器の先端面に設けることによって、鋼管の管端部に回転磁束密度の偏りが小さい均一性の高い回転磁界を浸透させることができる。
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、前述した本発明の第1〜第3の態様のいずれかにおいて、前記磁化器は、前記三つの磁化要素が同心円上に配置されている、鋼管用磁化装置である。
このような特徴によれば、磁化器が形成する回転磁界(X−Y平面の回転磁界)の回転方向に対する磁界の強さをより均一にすることができるので、より安定的に高い磁粉探傷精度が得られるという作用効果が得られる。
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、前述した本発明の第1〜第4の態様のいずれかに記載の鋼管用磁化装置を備える磁粉探傷装置である。
本発明の第5の態様によれば、磁粉探傷装置において、前述した本発明の第1〜第4の態様のいずれかに記載の発明による作用効果が得られる。
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、前述した本発明の第5の態様において、前記鋼管用磁化装置で鋼管を磁化するときに、前記鋼管の内側に挿入され、前記鋼管の内側に磁粉を散布する磁粉散布装置を備え、前記磁粉散布装置は磁性体で形成されている、磁粉探傷装置である。 本発明の第6の態様によれば、鋼管の内側に挿入される磁粉散布装置が磁性体で形成されているので、鋼管用磁化装置で鋼管の管端部を磁化するときに、鋼管の外周面の磁場が鋼管の内周面へ誘導され易くなる。それによって回転磁界をさらに深く鋼管の管端部に浸透させることができる。
本発明によれば、磁化器を大型化させることなく、より肉厚が厚い鋼管の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことが可能な磁粉探傷装置を提供することができる。
三極ヨーク型磁化器の斜視図。 三極ヨーク型磁化器の正面図。 三極ヨーク型磁化器の構成を図示したものであり、図3(a)は三極ヨーク型磁化器の構造図、図3(b)は三極ヨーク型磁化器の結線図。 三極ヨーク型磁化器の変形例を図示したものであり、図4(a)三極ヨーク型磁化器の構造図、図4(b)は三極ヨーク型磁化器の結線図。 鋼管用磁化装置の構成を図示したブロック図。 本発明に係る磁粉探傷装置の第1実施例を図示した正面図。 本発明に係る磁粉探傷装置の第1実施例を図示した側面図。 本発明に係る磁粉探傷装置の第2実施例を図示した側面図。 磁束密度測定試験の装置構成を図示した正面図。 比較例のXY軸のリサージュ波形(周波数50Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数40Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数30Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数20Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数10Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数5Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数1Hz)。 実施例のXY軸のリサージュ波形(周波数0.5Hz)。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、本発明は、以下説明する実施例に特に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
<三極ヨーク型磁化器の構成>
三極ヨーク型磁化器10の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、三極ヨーク型磁化器10の斜視図である。図2は、三極ヨーク型磁化器10の正面図である。図3は、三極ヨーク型磁化器10の構成を図示したものであり、図3(a)は三極ヨーク型磁化器10の構造図、図3(b)は三極ヨーク型磁化器10の結線図である。
三極ヨーク型磁化器10は、第1磁化要素11、第2磁化要素12、第3磁化要素13、基部14及び三極ヨーク15を含む。第1磁化要素11、第2磁化要素12及び第3磁化要素13は、相互に120度の位相差をもって基部14に配置されて固定されている。
三極ヨーク15は、例えば純鉄やケイ素鋼板を積層して形成した継鉄であり、第1磁極151、第2磁極152及び第3磁極153を有している。第1磁極151には電線が巻かれてコイルL11が構成されており、この第1磁極151とコイルL11とで第1磁化要素11が構成されている。第2磁極152には電線が巻かれてコイルL12が構成されており、この第2磁極152とコイルL12とで第2磁化要素12が構成されている。第3磁極153には電線が巻かれてコイルL13が構成されており、この第3磁極153とコイルL13とで第3磁化要素13が構成されている。
尚、より強力で均一な磁界を形成する上では、コイルL11、コイルL12及びコイルL13の巻き数は多い方が望ましい。
コイルL11、コイルL12及びコイルL13は、Δ結線されている。より具体的には、コイルL11とコイルL13との接続点は端子A1に接続され、コイルL11とコイルL12との接続点は端子A2に接続され、コイルL12とコイルL13との接続点は端子A3に接続されている。
このように相互に120度の位相差をもって配置された第1磁化要素11、第2磁化要素12及び第3磁化要素13を備える三極ヨーク型磁化器10は、端子A1〜A3に三相交流電圧を印加することによって、磁界の強さが360度、ほぼ均一となる回転磁界を形成することができる。また第1磁化要素11、第2磁化要素12及び第3磁化要素13は、本発明に必須の要素ではないが、同心円上に配置されているのが好ましい。それによって三極ヨーク型磁化器10に三相交流電圧を印加したときに、その三極ヨーク型磁化器10が形成する回転磁界の回転方向に対する磁界の強さをより均一にすることができる。
図4は、三極ヨーク型磁化器10の変形例を図示したものであり、図4(a)三極ヨーク型磁化器10の構造図、図4(b)は三極ヨーク型磁化器10の結線図である。
三極ヨーク型磁化器10の変形例は、コイルL11〜L13の結線が異なる以外は、図1〜図3に図示した三極ヨーク型磁化器10と同じ構成である。三極ヨーク型磁化器10の変形例は、コイルL11、コイルL12及びコイルL13がY結線されている。より具体的には、コイルL11、コイルL12及びコイルL13は、一端が共通の接続点に接続されている。コイルL11の他端は端子A1に接続され、コイルL12の他端は端子A2に接続され、コイルL13の他端は端子A3に接続されている。
<鋼管用磁化装置の構成>
本発明に係る鋼管用磁化装置の構成について、図5を参照しながら説明する。
図5は、鋼管用磁化装置の構成を図示したブロック図である。
鋼管用磁化装置は、上記説明した三極ヨーク型磁化器10に加えて、さらに電源装置20を備える。電源装置20は、商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して三極ヨーク型磁化器10に印加する装置であり、整流器21、三相インバータ回路22及びスイッチング制御装置23を含む。整流器21は、商用三相交流電源のR相、S相、T相に接続されており、三相交流電圧を整流及び平滑して直流電圧を出力する。三相インバータ回路22は、整流器21が出力する直流電圧を三相交流電圧に変換して、三極ヨーク型磁化器10の端子A1、A2、A3へ出力する。スイッチング制御装置23は、商用三相交流電源の周波数より低い所望の周波数の三相交流電圧が三相インバータ回路22から出力されるように、三相インバータ回路22の複数のスイッチング素子をオン/オフ制御する。
<第1実施例>
本発明に係る磁粉探傷装置の第1実施例について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本発明に係る磁粉探傷装置の第1実施例を図示した正面図であり、図7は、その側面図である。
本発明に係る磁粉探傷装置は、被検査体としての鋼管30の管端部の傷や割れを検査するための装置であり、上記説明した三極ヨーク型磁化器10及び電源装置20に加えて、さらに磁粉散布装置41を備える。ここで鋼管30は、図示していない回転支持装置によって支持されるとともに、軸芯を回転軸として一定速度で回転される(符合E)。三極ヨーク型磁化器10は、肉厚Dの鋼管30の管端部の外周面31と三極ヨーク型磁化器10の先端面との間隔が所定の間隔Gとなるように配置される。電源装置20は、前述したように商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して三極ヨーク型磁化器10に印加する。
磁粉散布装置41は、三極ヨーク型磁化器10で鋼管30の管端部を磁化するときに、鋼管30の内側に挿入され、磁粉を含有する磁粉液を鋼管30の内周面32に散布する装置である。この磁粉散布装置41は、少なくとも鋼管30に挿入される部分が磁性体で形成されているのが好ましい。それによって三極ヨーク型磁化器10で鋼管30の管端部を磁化するときに、鋼管30の外周面31の磁場が鋼管30の内周面32へ誘導され易くなるので、回転磁界をさらに深く鋼管30の管端部に浸透させることができる。
本発明に係る磁粉探傷装置において電源装置20は、商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数(例えば50Hz)より低い周波数の三相交流電圧(例えば40Hz以下の任意の周波数)に変換して三極ヨーク型磁化器10に印加する。それによって本発明に係る磁粉探傷装置は、商用三相交流電源の交流電圧をそのまま三極ヨーク型磁化器10に印加する従来技術と比較して、回転磁界をより深く鋼管30の管端部に浸透させることができる。つまり本発明によれば、三極ヨーク型磁化器10を大型化させることなく、回転磁界をより深く鋼管30の管端部に浸透させることができるので、より肉厚Dが厚い鋼管30の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことができる。
<第2実施例>
本発明に係る磁粉探傷装置の第2実施例について、図8を参照しながら説明する。
図8は、本発明に係る磁粉探傷装置の第2実施例を図示した側面図である。第2実施例の磁粉探傷装置は、第1実施例に加えて、さらにアタッチメントユニット50を備えている。それ以外の構成については、第1実施例と同様であるため、同一の構成要素には同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
アタッチメントユニット50は、例えば純鉄やケイ素鋼板等、三極ヨーク型磁化器10の三極ヨーク15と同じ材料で形成されているのが好ましい。アタッチメントユニット50は、第1磁化要素11、第2磁化要素12及び第3磁化要素13を覆うように三極ヨーク型磁化器10に装着される。アタッチメントユニット50は、同じ材料で一体に形成された第1アタッチメント51及び第2アタッチメント52を含む。第1アタッチメント51は、第2磁化要素12の先端面に対応する部分に形成されている。第2アタッチメント52は、第3磁化要素13の先端面に対応する部分に形成されている。
第1アタッチメント51及び第2アタッチメント52は、鋼管30の外周面31とその鋼管30の外周面31に対向する面との間の間隔が一定の間隔Gとなるように、鋼管30の外周面31に沿う形状をなしている。このような第1アタッチメント51及び第2アタッチメント52を三極ヨーク型磁化器10の先端面に設けることによって、鋼管30の管端部に回転磁束密度の偏りが小さい均一性の高い回転磁界を浸透させることができる。
<鋼管内周面の磁束密度測定試験>
出願人らは、上記説明した第2実施例の磁粉探傷装置において、鋼管30の内周面32の磁束密度を測定する試験を行った。
図9は、磁束密度測定試験の装置構成を図示した正面図である(アタッチメントユニット50は図示省略)。
磁束密度測定試験は、上記説明した第2実施例の磁粉探傷装置において、外径180mm、内径158mmの鋼管30を用いて、磁粉散布装置41を取り外した状態で行った。磁束密度の測定は、鋼管30の内周面32に設置した三次元プローブ61にテスラメータ62を接続し、テスラメータ62に接続したオシロスコープ63でリサージュ波形を観測することによって行った。三次元プローブ61は、鋼管30の管端部から磁界が回り込むことによる影響を回避するため、磁束密度の検出位置が鋼管30の管端から約380mmとなる位置に設置した。
電源装置20に入力する商用交流電源の電圧は200Vであり、その周波数は50Hzである。電源装置20から三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数は、比較例として50Hz、実施例として40Hz、30Hz、20Hz、10Hz、5Hz、1Hz、0.5Hzとし、それぞれの周波数における鋼管30の内周面32におけるXY軸の磁束密度のリサージュ波形を観測した。電源装置20の出力電流は、測定条件を同一にするために、三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数にかかわらず一律9.5A(実効値)となるようにした。
図10は、三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数を50HzとしたときのXY軸のリサージュ波形である(比較例)。図11〜図17は、三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数を40Hz、30Hz、20Hz、10Hz、5Hz、1Hz、0.5HzとしたときのXY軸のリサージュ波形である(実施例)。
XY軸のリサージュ波形は、その大きさが大きい程、鋼管30の内周面32の広い範囲に回転磁界が形成されていることになる。これは換言すれば、鋼管30の外周面31から内周面32へより深く回転磁界が浸透していることになる。またXY軸のリサージュ波形は、真円に近い形状である程、鋼管30の内周面32に均一な回転磁界が形成されていることを意味する。
実施例のリサージュ波形(図11〜図17)は、比較例のリサージュ波形(図10)と比較して、図示の如く、その大きさが大きくなっている。つまり本発明に係る鋼管用磁化装置は、従来技術よりも鋼管30の外周面31から内周面32へ深く回転磁界を浸透させることができる。また実施例のリサージュ波形(図11〜図17)は、三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数が低くなる程、その大きさが大きくなっている。つまり本発明に係る鋼管用磁化装置は、三極ヨーク型磁化器10に印加する三相交流電圧の周波数が低くなる程、鋼管30の外周面31から内周面32へより深く回転磁界を浸透させることができる。したがって本発明によれば、三極ヨーク型磁化器10を大型化させることなく、より肉厚が厚い鋼管30の管端部の磁粉探傷を高精度に行うことができる。
10 三極ヨーク型磁化器
11 第1磁化要素
12 第2磁化要素
13 第3磁化要素
20 電源装置
21 整流器
22 三相インバータ回路
23 スイッチング制御装置
30 鋼管
41 磁粉散布装置
50 アタッチメントユニット
51 第1アタッチメント
52 第2アタッチメント
61 三次元プローブ
62 テスラメータ
63 オシロスコープ

Claims (6)

  1. 継鉄に電線が巻かれた三つの磁化要素が相互に120度の位相差をもって配置され、その三つの磁化要素の電線がΔ結線又はY結線されている磁化器と、
    商用三相交流電源の三相交流電圧を商用三相交流電源の周波数より低い周波数の三相交流電圧に変換して前記磁化器に印加する電源装置と、を備える鋼管用磁化装置。
  2. 請求項1に記載の鋼管用磁化装置において、前記電源装置は、商用三相交流電源の三相交流電圧を周波数が40Hz以下の三相交流電圧に変換して前記磁化器に印加する、鋼管用磁化装置。
  3. 請求項1又は2に記載の鋼管用磁化装置において、前記磁化器の先端面に設けられ、鋼管の外周面とその鋼管の外周面に対向する面との間の間隔が一定になる形状をなすアタッチメントをさらに備える、鋼管用磁化装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼管用磁化装置において、前記磁化器は、前記三つの磁化要素が同心円上に配置されている、鋼管用磁化装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼管用磁化装置を備える磁粉探傷装置。
  6. 請求項5に記載の磁粉探傷装置において、前記鋼管用磁化装置で鋼管を磁化するときに、前記鋼管の内側に挿入され、前記鋼管の内側に磁粉を散布する磁粉散布装置を備え、
    前記磁粉散布装置は磁性体で形成されている、磁粉探傷装置。
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