JP2016132264A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換えて制御を開始するまでの待機時間をクラッチ機構の温度に応じて変化させ、制御を切り換えた際に、運転者に違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上できる車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22がいずれも故障していない場合、クラッチ機構5を離脱状態に維持しステアバイワイヤモードで作動が続行される。いずれか一方が故障している場合、クラッチ機構5が結合され、第1ECU21または第2ECU26により検出された周囲温度を取得し、温度−クラッチ結合時間特性に基づいて温度に対応した結合完了時間を推定する。推定された時間をEPSモードへの切り換える待機時間として設定し、待機時間が終了した場合、操舵アシストを開始する。終了していない場合、待機時間が終了するまで直前の操舵状態が続行される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステアバイワイヤ式のステアリングシステムに使用される車両用操舵装置に関するものである。
従来、車両の転舵輪を制御する装置として、ステアリングホイールと転舵輪に連結する操舵用ギヤボックスとを機械的に分離したステアバイワイヤ式の操舵装置が知られている。この操舵装置は、ステアリングホイールと操舵用ギヤボックス(例えば、ラックアンドピニオン機構)とを直結しないで、ステアリングホイールの操舵角を検出し、検出した操舵角に応じてモータを介して操舵用ギヤボックスを駆動するようにされている。このような車両用操舵装置には、ステアリングホイール側の反力機構と転舵輪側の転舵機構とのいずれか一方のシステムでの故障の検出に応答して、ステアリングシャフトと操舵用ギヤボックスとの間に設けられたクラッチ機構を係合させ機械的リンク機構を創出するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のステアバイワイヤシステムは、反力機構(運転者インターフェース)または転舵機構(ロードホイールアクチュエータ)のシステムのあらゆる部品故障に応答して、電動パワーステアリングおよび手動ステアリングのモードでも作動できる。このため、ステアリングシステムは、3つのモードすなわちステアバイワイヤモード、電動パワーステアリングモード(以下、EPSモードという)および手動ステアリングモードのうちの1つのモードで選択的に作動することが可能となっている。
特開2004−75051号公報
通常、上記のようなステアバイワイヤ式の車両用操舵装置では、反力機構および転舵機構は電動パワーステアリング装置(EPS)で構成されている。反力機構として、例えばコラムアシストタイプのEPS(C−EPS)、転舵機構として、ラックアシストタイプのEPS(例えば、パラレルタイプ(RP−EPS))が使用されたものがある。そして、反力機構が故障した場合、クラッチ機構を結合させてから転舵機構でアシスト動作させて操舵を継続し、転舵機構が故障した場合には、クラッチ機構を結合させてから反力機構でアシスト動作させて操舵を継続するようになっている。
上記の反力機構または転舵機構のいずれか一方のシステムに故障が発生した場合には、できるだけ早くクラッチ機構を結合させてステアバイワイヤモードからEPSモードに制御を切り換える必要がある。しかしながら、クラッチ機構に潤滑剤として使用されるグリースは低温では作動し難いため、クラッチ機構を結合させる際の切り換え動作に時間を要する。クラッチ機構が完全に結合する前にEPS制御を開始してもアシスト動作に移行せず、動作が不安定となる場合がある。このため、低温時の長めの待機時間を設定しておいてEPSモードに移行させる必要がある。その結果、待機時間を長くすると制御モード切り換え時において、運転者に違和感(ひっかかり感)を生じさせ、操舵フィーリングを悪化させるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換えて制御を開始するまでの待機時間をクラッチ機構の温度に応じて変化させ、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ制御を切り換えた際に、運転者に違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上できる車両用操舵装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両用操舵装置において、運転者の操舵を伝える第1ステアリングシャフトと、前記第1ステアリングシャフトに動力を伝達する第1減速機構と、前記第1減速機構に接続される第1モータと、を有した第1アクチュエータと、転舵輪を転舵する転舵機構に動力を伝達する第2減速機構と、前記第2減速機構に接続される第2モータと、を有した第2アクチュエータと、前記第1ステアリングシャフトの回転を前記転舵機構に伝達させる第2ステアリングシャフトと、前記第1ステアリングシャフトと前記第2ステアリングシャフトとを一体回転可能に接続、または前記第1ステアリングシャフトと前記第2ステアリングシャフトとの接続を遮断する連結機構と、を備え、前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータのいずれか一方が故障している場合、前記連結機構を結合作動させ、前記連結機構の温度特性に応じて推定された前記連結機構の結合が完了するまでの時間が経過した後に、他方の正常な前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータでの制御とし、操舵アシスト動作を開始することを要旨とする。
上記構成によれば、ステアバイワイヤモードでの作動時において、第1アクチュエータと第2アクチュエータとのいずれか一方が故障している場合に、連結機構を結合させ、故障しているアクチュエータは除勢される。その後、連結機構の温度特性に応じて推定された連結機構の結合が完了するまでの時間が経過した時点で制御をEPSモードに切り換え、他方の正常なアクチュエータでの操舵アシスト動作が開始される。このため、連結機構の周囲温度に応じて設定された結合が完了するまでの時間を変化させることにより、EPS制御に切り換わるまでの待機時間を最適化することができる。これにより、一方のアクチェータが故障している場合に、他方の正常なアクチュエータをステアバイワイヤモードからEPSモードに切り換えて作動させる際に、運転者の安全性を確保するとともに、違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上させることができる。
本発明によれば、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換えて制御を開始するまでの待機時間を連結機構の温度に応じて変化させ、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ制御を切り換えた際に、運転者に違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上できる車両用操舵装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の概略構成を示す模式図。 (a)は、第1アクチュエータが故障している場合のシステム構成を示す図、(b)は、第2のアクチュエータが故障している場合のシステム構成を示す図。 連結機構における温度−結合完了時間特性の一例を示すグラフ。 図2のステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換える場合の処理手順を説明するフローチャート。
以下、本発明の実施形態に係る車両用操舵装置について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール2と、反力機構部3と、ラックアンドピニオン機構8と、転舵機構部4とを備え、ステアバイワイヤシステムを構成している。反力機構部3に接続されるステアリングホイール2は、図示しない車両に対して回転可能に支持された第1ステアリングシャフト6に連結されている。ラックアンドピニオン機構8は、ピニオン13に噛み合うラック12を有して回転不能かつ車両の左右方向に移動可能に延びる転舵軸としてのラック軸9を有している。
反力機構部3に含まれる反力アクチュエータ(第1アクチュエータ)18は、第1ステアリングシャフト6に対して付設され、ステアリングホイール2に操舵反力(動力)を付与する。この反力アクチュエータ18は、いわゆるコラムタイプの電動パワーステアリング装置(C−EPS)を構成しており、第1減速機構19と第1モータ20とを備えている。反力アクチュエータ18の駆動源である第1モータ20は、図示しないウォームおよびウォームホイールからなる第1減速機構19を介して第1ステアリングシャフト6に連結されている。第1モータ20の回転力は第1減速機構19により減速されて、この減速された回転力が反力トルクとして第1ステアリングシャフト6に伝達される。
第1モータ20は、CPU(マイコン、図示せず)を含んだ電子制御ユニットを構成する第1ECU21によって制御され、例えば3相のブラシレスモータが使用されている。また、第1モータ20の回転軸の回転速度は、第1モータ20に内蔵されたレゾレルバなどの第1回転角センサ27によって検出される回転角度θm1から検出される。
さらに、反力機構部3は、ステアリングホイール2の操舵角θsを検出する操舵角センサ16と、トーションバー14を介する第1ステアリングシャフト6の入、出力軸間の相対回転変位量により操舵トルクτを検出するトルクセンサ15と、車両速度Vを検出する車速センサ17とを備えている。操舵角センサ16およびトルクセンサ15は、第1ステアリングシャフト6の周囲に配置されている。上記第1回転角センサ27を含むこれらのトルクセンサ15、操舵角センサ16および車速センサ17が検出した値は、第1ECU21に入力されて演算処理される。
転舵機構部4に含まれる転舵アクチュエータ(第2アクチュエータ)22は、図示しない回転軸を有する第2モータ25と、回転軸の回転をラック軸9の軸方向移動に変換するためのボールねじ機構からなる変速機構23と、回転軸の回転を減速して変速機構23に動力を伝達するための伝達機構としての第2減速機構24とを備えている。転舵アクチュエータ22は、第2モータ25の回転軸をラック軸9とほぼ平行となるように配設するとともに、回転軸とラック軸9に組み込んだ変速機構23とをベルト式伝達機構によって繋いだ、いわゆるラックパラレルタイプの電動パワーステアリング装置(RP−EPS)を構成している。
ラック軸9の両端部にはそれぞれタイロッド10が結合されており、各タイロッド10は図示しないナックルアームを介して転舵輪11に連結されている。ステアリングホイール2が操作されて第1ステアリングシャフト6が回転すると、この回転が転舵機構部4によって車両の左右方向に沿うラック軸9の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
第2モータ25は、CPU(マイコン、図示せず)を含んだ電子制御ユニットを構成する第2ECU26によって制御され、例えば3相のブラシレスモータが使用されている。また、第2モータ25の回転軸の回転速度は、第2モータ25に内蔵されたレゾレルバなどの第2回転角センサ28によって検出される回転角度θm2から検出される。なお、第1ECU21と第2ECU26とは、例えばCANにより接続され、相互に通信して操舵指令値や各種センサの検出値、モータ制御に必要な他の情報などの交換を行なう。
また、第1ステアリングシャフト6とラックアンドピニオン機構8側の分割された第2ステアリングシャフト7との間にはクラッチ機構(連結機構)5が存在する。クラッチ機構5は、反力機構部3の第1ECU21および転舵機構部4の第2ECU26により制御され、結合作動させることにより第1ステアリングシャフト6と第2ステアリングシャフト7とを一体回転可能に接続し、第1ステアリングシャフト6および第2ステアリングシャフト7間の回転が伝達される。また、離脱させることにより第1ステアリングシャフト6と第2ステアリングシャフト7との接続が遮断される。
車両用操舵装置1は、通常、ステアバイワイヤモードで作動する。このステアバイワイヤモードにおいて、第1ECU21はステアリングホイール2に反力トルクを発生させ、ステアリングホイール2の操舵角θsや車両速度Vなどのステアリングに関する種々の情報を転舵機構部4に伝送する。転舵アクチュエータ22は、操舵指令を受けステアリングホイール2の操舵角θsに応じて処理するとラックアンドピニオン機構8を介して転舵輪11を機械的に転舵する。このとき、ラック軸9の軸力を表す第2モータ25で検出されたモータ電流値が第2ECU26から第1ECU21へ伝送される。
また、車両用操舵装置1は、反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22のいずれか一方の故障(例えば、部品故障など)に応じてクラッチ機構5を結合させ、第1ステアリングシャフト6が第2ステアリングシャフト7に連結される。そして、第1ステアリングシャフト6および第2ステアリングシャフト7の回転は、ラックアンドピニオン機構8によりラック軸9の往復運動に変換される。このとき、故障しているアクチュエータは除勢される。
次に、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換える方法について説明する。
図2(a)は、反力アクチュエータ18が故障している場合のシステム構成を示す図、図2(b)は、転舵アクチュエータ22が故障している場合のシステム構成を示す図である。
車両用操舵装置1は、通常、ステアバイワイヤモードで作動し、反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22のいずれか一方の故障発生に対応して、他方の正常なアクチュエータをEPSモードで作動することができる。クラッチ機構5を結合させ、ステアリングホイール2をラックアンドピニオン機構8に連結した後、正常な反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22の一方を利用して、EPSモードでの第1ステアリングシャフト6、第2ステアリングシャフト7およびラックアンドピニオン機構8の回転をアシストする。
図2(a)に示すように、反力機構部3の反力アクチュエータ18に故障が発生している場合、第1ECU21の出力信号(例えば、リレー出力、ノーマリークローズ)がオフすることによりクラッチ機構5を結合させる制御信号はオフされる。このため、クラッチ機構5は機械的に結合され、第1ステアリングシャフト6および第2ステアリングシャフト7とラックアンドピニオン機構8とが連結される。ここで、クラッチ機構5の制御信号は第1ECU21および第2ECU26の出力信号を直列に接続して、例えばリレー回路で構成されており、いずれか一方の出力信号がオフすると制御信号がオフする。このとき、反力機構部3(図中、ハッチングで示す)は除勢され、転舵機構部4がラックアシストタイプの電動パワーステアリング装置(RP−EPS)として作動する。これにより、ラックアンドピニオン機構8を含む操舵機構に操舵補助力(アシストトルク)を与えることができる。
また、図2(b)に示すように、転舵機構部4の転舵アクチュエータ22に故障が発生している場合、第2ECU26の出力信号(例えば、リレー出力、ノーマリークローズ)がオフすることによりクラッチ機構5を結合させる制御信号はオフされる。このため、クラッチ機構5は機械的に結合され、第1ステアリングシャフト6および第2ステアリングシャフト7とラックアンドピニオン機構8とが連結される。このとき、転舵機構部4(図中、ハッチングで示す)は除勢され、反力機構部3はコラムアシストタイプの電動パワーステアリング装置(C−EPS)として作動する。これにより、ラックアンドピニオン機構8を含む操舵機構に操舵補助力を与えることができる。
ここで、ステアバイワイヤモードからEPSモードに移行するとき、操舵アシストを行なう第1ECU21または第2ECU26は、直前の旋回または直進の操舵状態を継続し、クラッチ機構5の結合が完了するまでの時間が経過した後に、操舵アシスト動作を開始する。この結合完了までの待機時間は、第1ECU21または第2ECU26により検出された周囲温度に基づいてクラッチ機構5のグリースの粘度から算出した時間に設定されている。
また、反力アクチュエータ18が故障している場合、EPS制御に使用されるトルクセンサ15、操舵角センサ16および車速センサ17が検出した値は、第2ECU26においても共通に使用され、第2ECU26に入力されて演算処理される。
次に、本実施形態におけるEPS制御へ切り換える動作について説明する。
図3は、クラッチ機構5における温度−結合完了時間特性の一例を示すグラフである。
通常、クラッチ機構5の潤滑剤としてグリースが用いられる。グリースの粘度は温度によって大きく変化し、特に低温度領域で粘度が急増する。一般に、潤滑油などの油の粘度と温度との関係は、次に示すWaltherの実験式が広く用いられている。
log log(ν+k)=n−mlogT
ここで、ν:動粘度(mm/s)、T:絶対温度(K)、k,m,n:油によって定まる定数である。
この計算式をグリースに適用して、任意の温度における粘度(動粘度)を推定することができる。すなわち、クラッチの結合完了時間は、動粘度νで近似することができる。
図3に示すように、縦軸はクラッチ機構5が結合を完了するまでの時間(ms)を表し、横軸は温度(℃)を表している(例えば、−40℃のとき50msで結合完了と推定)。この結果、低温ではクラッチ機構5の結合完了時間が長くなり、高温では短くなり、特に低温度領域において低温に向かうにつれて指数関数的に増加する。また、温度として第1ECU21の内部温度または第2ECU26の内部温度のいずれかがECUに内蔵された温度センサにより検出される。
図4は、図2のステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換える場合の処理手順を説明するフローチャートである。
なお、以下に示す制御ブロック(ステップS401〜S407)は、第1ECU21および第2ECU26のCPUがそれぞれ実行するプログラムにより実現され、所定の周期毎に各演算処理が繰り返し実行されることにより反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22が駆動される。
まず、CPUは反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22の故障が発生しているか否かを判別する(ステップS401)。
反力アクチュエータ18および転舵アクチュエータ22のいずれも故障が発生していないと判断された場合(ステップS401:NO)、フローを抜け処理が終了される。そして、クラッチ機構5を離脱状態に維持したままステアバイワイヤモードでの作動が続行される。
反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22のいずれか一方が故障していると判断された場合(ステップS401:YES)、故障が発生している方のECUの出力信号がオフされクラッチ機構5が結合される(ステップS402)とともに、故障しているアクチュエータが除勢される。
次に、CPUは第1ECU21または第2ECU26内部に設置された温度センサにより検出した基準となる周囲温度を取得する(ステップS403)。
そして、温度−クラッチ結合時間特性グラフ(図3参照)に基づいて周囲温度に対応したクラッチ機構5の結合が完了するまでの時間を推定する(ステップS404)。
続いて、推定された結合完了時間をステアバイワイヤ(SBW)モードからEPSモードへ切り換えるまでの待機時間として設定する(ステップS405)。
次に、設定された待機時間が終了(タイムアップ)したか否かを判別(ステップS406)する。待機時間が終了していない場合(ステップS406:NO)、終了するまで直前の操舵状態(旋回または直進)の運転が続行される。
待機時間が終了した場合(ステップS406:YES)、CPUは操舵アシスト動作を開始し(ステップS407)、フローを抜け処理を終了する。
以上のように、ステアバイワイヤモードからEPSモードに切り換えてEPS制御を開始するまでの時間を基準となる周囲温度に応じて設定することにより制御をステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換えるときの待機時間を最適化し、アクチェータ故障時の安全性を確保するとともに操舵フィーリングの悪化を抑えることができる。
次に、上記のように構成された本発明の実施形態に係る車両用操舵装置1の作用および効果について説明する。
上記実施形態によれば、車両用操舵装置1は、ステアバイワイヤモードでの作動時において、反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22のいずれか一方が故障している場合に、クラッチ機構5を結合させ、故障しているアクチュエータは除勢される。その後、第1ECU21または第2ECU26により検出された周囲温度に基づいて、クラッチ機構5のグリースの温度特性に応じて推定されたクラッチ機構5の結合が完了するまでの時間がEPS制御を実行するまでの待機時間として設定される。設定された時間が経過した時点で制御をEPSモードに切り換え、他方の正常なアクチュエータによる操舵アシスト動作が開始される。このため、クラッチ機構5の周囲温度に応じて設定された結合が完了するまでの時間を変化させることにより、EPS制御に切り換わるまでの待機時間を最適化することができる。
これにより、反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22のいずれか一方が故障している場合に、他方の正常なアクチュエータをステアバイワイヤモードからEPSモードに切り換えて作動させる際に、運転者の安全性を確保するとともに、違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上させることができる。
以上のように、本発明の実施形態によれば、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ切り換えて制御を開始するまでの待機時間をクラッチ機構の温度に応じて変化させ、ステアバイワイヤモードからEPSモードへ制御を切り換えた際に、運転者に違和感を生じさせることなく操舵フィーリングを向上できる車両用操舵装置を提供することができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することも可能である。
上記実施形態では、反力アクチュエータ18または転舵アクチュエータ22が故障している場合に、ステアバイワイヤモードからEPSモードに切り換える制御ついて説明したが、これに限らず、第1ECU21または第2ECU26、さらにはトルクセンサ15、操舵角センサ16、車速センサ17などの各種センサが故障しているときにおいても適用することができる。
上記実施形態では、第1ECU21または第2ECU26内部に設置した温度センサにより検出される周囲温度に基づいて、クラッチ機構5の結合が完了するまでの時間を推定するようにしたが、これに限らず、車両内において検出される外気温度を用いて結合完了時間を推定するようにしてもよい。
上記実施形態では、反力機構部3および転舵機構部4にそれぞれ第1ECU21および第2ECU16を配置して制御する場合について説明したが、これに限らず、共通のコントロールユニット(ECU)を設けて反力機構部3および転舵機構部4を制御するように構成してもよい。
上記実施形態において、車両用操舵装置1は、転舵機構部4にラックパラレルタイプの電動パワーステアリング装置(RP−EPS)を適用する例を説明したが、これに限らず、他のラックアシストタイプ(例えば、ラック同軸タイプ(RD−EPS)、ラッククロスタイプ(RC−EPS))、またはピニオンギヤを作動させるピニオンアシストタイプ(例えば、デュアルピニオンタイプ(DP−EPS))の電動パワーステアリング装置を適用して構成してもよい。
1:車両用操舵装置、2:ステアリングホイール、3:反力機構部、4:転舵機構部、
5:クラッチ機構、6:第1ステアリングシャフト、7:第2ステアリングシャフト、
8:ラックアンドピニオン機構、9:ラック軸、10:タイロッド、11:転舵輪、
12:ラック、13:ピニオン、14:トーションバー、15:トルクセンサ、
16:操舵角センサ、17:車速センサ、18:反力アクチュエータ、
19:第1減速機構、20:第1モータ、21:第1ECU、
22:転舵アクチュエータ、23:変速機構、24:第2減速機構、25:第2モータ、26:第2ECU、27:第1回転角センサ、28:第2回転角センサ、
θs:操舵角、τ:操舵トルク、V:車速、θm1:第1回転角度、
θm2:第2回転角度

Claims (1)

  1. 運転者の操舵を伝える第1ステアリングシャフトと、
    前記第1ステアリングシャフトに動力を伝達する第1減速機構と、前記第1減速機構に接続される第1モータと、を有した第1アクチュエータと、
    転舵輪を転舵する転舵機構に動力を伝達する第2減速機構と、前記第2減速機構に接続される第2モータと、を有した第2アクチュエータと、
    前記第1ステアリングシャフトの回転を前記転舵機構に伝達させる第2ステアリングシャフトと、
    前記第1ステアリングシャフトと前記第2ステアリングシャフトとを一体回転可能に接続、または前記第1ステアリングシャフトと前記第2ステアリングシャフトとの接続を遮断する連結機構と、を備え、
    前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータのいずれか一方が故障している場合、前記連結機構を結合作動させ、前記連結機構の温度特性に応じて推定された前記連結機構の結合が完了するまでの時間が経過した後に、他方の正常な前記第1アクチュエータまたは前記第2アクチュエータでの制御とし、操舵アシスト動作を開始することを特徴とする車両用操舵装置。
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