JP2016130384A - メルトブロー口金および不織布の製造方法 - Google Patents

メルトブロー口金および不織布の製造方法 Download PDF

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祥二 船越
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拓 山本
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Yoko Nakano
陽子 仲野
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Yuji Iyama
裕二 井山
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Abstract

【課題】
不織布を製造するにおいて、ポリマー吐出孔と気流吐出孔から構成される吐出孔群を高密度に複数個を配置できるメルトブロー口金を提供する。
【解決手段】
ポリマーを吐出するためのポリマー吐出孔と、気流を吐出するための気流吐出孔とから構成されており、1つのポリマー吐出孔を中心に、3つの気流吐出孔が中心角120度にて等分に配置された吐出孔群を有しており、吐出孔群が複数個配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、メルトブロー口金および不織布の製造方法に関する。
不織布の製造方法としては、口金から吐出されたポリマーに高速、かつ高温の気流を吹き付けることで、ポリマーを引っ張りつつ溶融接着させてウエブを形成し、それをネットコンベア上に捕集することで、不織布を得る方法が一般的であり、メルトブローと呼ばれている。この製造方法は、加熱された高温の空気を高圧力下にて高速で吹き出すことから、大量の空気を口金に供給する必要があり、省エネの観点からも様々な改善が進められている。また、近年、不織布の多種多様な用途へ展開される中で、生産性向上を図るべく、ポリマーを吐出する吐出孔を多列化する取り組みが盛んに行われている。なお、生産性向上のために、一つの吐出孔から吐出されるポリマー量を増加することも挙げられるが、その際には、口金自体の耐久性が高くないため、限界がある。
特許文献1では、口金のポリマー吐出孔の両側に気流吐出孔を配置することで、口金から吐出されたポリマーを効率良く引っ張ることができ、気流の消費量を削減できることが開示されている。また、ポリマー吐出孔の両側に気流吐出孔を設けた吐出孔を一つの群とし、この吐出孔群を、同一面内に複数個を配置(平行、1直線状)、または異なる面に複数個を配置することが開示されている。これにより、一つの口金にて多くの吐出孔群を配置することができ、生産性が向上する。
特許文献2では、パイプの中心からポリマーを吐出し、パイプ外側の環状流路の全周から気流を吹き出す吐出部を有した口金において、この吐出部が口金の一つの面に複数個配置することにより、各々のポリマーに気流が均一に当たり、糸揺れを防止し、生産性を向上できることが開示されている。
特許文献3では、ポリマー吐出孔を2列の千鳥状に配置し、ポリマー吐出孔列の両側に、気流をポリマーに向かい吹き出すスリットが設けられた口金が記載されている。この口金では、ポリマー吐出孔を多列に配置でき、かつ、両サイドからの気流の吹き出しによるポリマー同士の接触を回避すべく、ポリマー吐出孔が千鳥状に構成されていることから、高い生産性を維持できる。また、生産性を向上させるために、ポリマー吐出孔の単孔当たりのポリマー吐出量を増加させることも挙げられるが、口金自体の強度が高くないため、耐久性に限界がある。また、生産性を向上させるために、上記(特許文献1、2、3)の口金を複数個、並べて配置することも挙げられるが、設備費が極めて高額になる。
特開2003−113526号公報 特開平7−216709号公報 特開平9−157937号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている複合口金は、ポリマー吐出孔の両側に気流吐出孔を配置しているだけであるので、隣接した吐出孔群から吹き出された気流が、気流吐出孔が配置されていない側から流入し、これによりウエブの乱れが発生してしまう。また、生産性を向上させるために、一つの口金に複数個の吐出孔群を密集して配置すると、隣接した吐出孔群からの気流の流入が顕著となる。
また、特許文献2に開示されている口金は、実施例に見られるように、内径φ0.3/外径φ0.5のパイプを前提としていることから、パイプを高密度に配置できない。これは、口金の製作上、パイプを口金に圧入し溶接固定していることから、溶接代が必要であり、さらに、パイプを挿入するための孔を設けることから、強度上の問題によりパイプ間同士の間隙を狭化できない。また、この口金の構造は非常に複雑であるため、口金の製作に期間や手間、費用が必要となり、この点においても設備費が過大となる問題がある。また、パイプの配置に自由度が低く、制御できる繊維断面形態には限界があり、複雑な断面が多層になったような繊維を製造することが困難である。
また、特許文献3に開示されている口金は、ポリマー吐出孔を千鳥状とすることで多列に配置できる一方、気流を吹き出すスリットとの距離が両側で異なることから、吐出されたポリマーの両側で気流の牽引力が異なるため、糸揺れが大きくなり、繊度が不均一となる。また、気流乱れも生じ易くなり、これによりウエブの乱れが発生し、ウエブ同士の融着が発生する。また、ポリマー吐出孔が配置されている全幅に渡り、気流の吹き出しのためのスリットを配置していることから、大量の気流を消費する。
よって、本発明の目的は、ポリマー吐出孔と気流吐出孔から構成される吐出孔群を高密度に複数個配置することによる生産性向上と、気流の消費量の削減による省エネ化が可能となるメルトブロー口金および不織布の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する本発明のメルトブロー口金は、溶融したポリマーを吐出するためのメルトブロー口金であって、ポリマーを吐出するためのポリマー吐出孔と、気流を吐出するための気流吐出孔とが形成されており、1つのポリマー吐出孔と、このポリマー吐出孔から近接した順の3つの気流吐出孔であって、このポリマー吐出孔を中心とする同一の仮想円周上に中心角90度を越えて配置された3つの気流吐出孔とで吐出孔群を構成しており、吐出孔群が同一面に複数群配置されている。
また、本発明のメルトブロー口金は、さらに以下の構成を有することが好ましい。
・一つポリマー吐出孔を中心に、3つの気流吐出孔が中心角120度で等分配置されていること。
・吐出孔群が、少なくとも2つの気流吐出孔を他の吐出孔群と共有していること。
・ポリマー吐出孔、またはポリマー吐出孔と気流吐出孔に連通した流路が、薄板の積層構造で形成されていること。
・ポリマー吐出孔の配置密度が5孔/cm以上であること。
・吐出孔群と吐出孔群との間に、口金吐出面からポリマー吐出方向下流側に向かって延在する突起部材が設けられていること。
・突起部材のポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面積が、ポリマー吐出方向下流側に向かうにつれて小さいこと。
・突起部材の吐出孔群に面しているそれぞれの表面に、複数の突起、窪み、又は突起と窪みが点在して形成されていること。
・突起部材の吐出孔群に面しているそれぞれの表面に、口金吐出面に平行方向に延在する複数の突起、窪み、又は突起と窪みが形成されていること。
また、本発明の不織布の製造方法は、本発明のメルトブロー口金を用いた製造方法である。
本発明の「ポリマー吐出孔の配置密度」とは、ポリマー吐出孔の数をメルトブロー口金の口金面の断面積で除することによって求めた値をいう。この配置密度が大きい程、一つの口金から吐出されるポリマー、ひいてはウエブの数が大きくなる。
本発明の「1つのポリマー吐出孔を中心に、3つ気流吐出孔が中心角120度」とは、一つのポリマー吐出孔を中心とした半径一定の仮想円周線上に、3つの気流吐出孔が中心角120度となることをいう。
本発明のメルトブロー口金によれば、ポリマー吐出孔と気流吐出孔から構成される吐出孔群を高密度に複数個配置することによる生産性向上と、吹き出される気流の消費量の削減による省エネ化が可能となる。
本発明の実施形態に用いられるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図である。 本発明の実施形態に用いられる不織布の製造装置の概略側面図である。 本発明の実施形態に用いられるメルトブロー口金の概略部分断面図である。 本発明の別の実施形態に用いられるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図である。 本発明の別の実施形態に用いられるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図である。 突起部材を備えた本発明の実施形態に用いられるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図である。 図6のX−X断面図である。 図7と同じ視点から見た本発明の別の実施形態の断面図である。 図7と同じ視点から見た本発明の別の実施形態の断面図である。 図7と同じ視点から見た本発明の別の実施形態の断面図である。 突起部材を備えた本発明の実施形態におけるメルトブロー口金を用いた場合の気流の形態とポリマーの挙動を示した模式図である。 突起部材を備えていない本発明の実施形態におけるメルトブロー口金を用いた場合の気流の形態とポリマーの挙動を示した模式図である。 突起部材を備えた本発明の別の実施形態におけるメルトブロー口金を用いた場合の気流の形態とポリマーの挙動を示した模式図である。 図9のA方向から見た側面図である。 図10のB方向から見た側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態に用いられる不織布の製造装置の概略側面図であり、図1は、図2の一部分であるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図であり、図3は、図2の一部分であるメルトブロー口金の概略部分断面図である。また、図4、図5は、本発明の別の実施形態であるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図である。また、図6は、本発明の別の実施形態であるメルトブロー口金の吐出面の部分拡大図であり、図7は、図6のX−X断面図である。また、図8、図9、図10は、図7と同じ視点から見た本発明の別の実施形態の断面図である。また、図14は、図9のA方向から見た側面図であり、図15は、図10のB方向から見た側面図である。なお、これらは、本発明の要点を正確に伝えるための概念図であり、図を簡略化しており、本発明のメルトブロー口金は、特に制限されるものでなく、吐出孔の数ならびにその寸法などは実施の形態に合わせて変更できる。また、本発明のメルトブロー口金には、気流吐出孔およびポリマー吐出孔にそれぞれ連通した流路にて構成されているが、説明を簡略化するため、ポリマーが通過する流路のみで説明する。
本発明の実施形態に用いられる不織布の製造装置は、図1、図2に示すように、口金4、捕集ネットコンベア7、ローラー8から構成されており、口金4の下面側、つまりは捕集ネットコンベア7に向かう側には、口金吐出面5が構成され、口金吐出面5には、ポリマー吐出孔1と気流吐出孔2からなる吐出孔群3が配設されている。そこで、口金4に各々供給されたポリマー、および気流が、口金4の内部の流路を通過し分配され、ポリマー吐出孔1からポリマーが吐出され、気流吐出孔4から高速、かつ高温の気流が吐出される。ポリマーに気流が吹き付けられることで、ポリマーを引っ張りつつ、溶融接着させてウエブ6を形成し、それを捕集ネットコンベア7に捕集し、ローラー8に巻き取られ、不織布を形成することができる。なお、捕集ネットコンベア7が無く、直接、回転しているローラー8にポリマーを吐出し、ウエブ6を形成してもよい。
初めに、本発明の最も重要なポイントである、ポリマー吐出孔と気流吐出孔から構成される吐出孔群を高密度に配置できる原理について説明する。ここで、メルトブロー口金を用いて、生産性を高く不織布を製造するには、1つの口金に多数のポリマー吐出孔1を高密度で配置する必要があり、その場合には、ポリマー吐出孔1から吐出されたポリマーが周囲の気流により均一に引っ張られ、隣り合うポリマー同士を適度に溶融接着させる必要がある。
これを実現する方法として、従来の一般的なメルトブロー口金では、1列に並んだポリマー吐出孔の両側に気流吹き付け用のスリットが設けられ、両側から気流を吹き付ける構造となっているが、1列のポリマー吐出孔を多列に配置することが考えられる。(例えば、特許文献3では、ポリマー吐出孔を2列とし、千鳥状に配置している。)しかしながら、ポリマー吐出孔を多列化するだけでは、両側のスリットから吐出された気流により、ポリマーが中央に引き寄せられ、吐出直後にポリマー同士の融着が発生する。また、特許文献3の構成では、ポリマー吐出孔と両サイドのスリットまでの距離が異なるため、ポリマーを均一に引っ張ることができない。
また、ポリマー吐出孔の高密度配置を実現するための別の方法として、1つのポリマー吐出孔の両側に2つの気流吐出孔を配置させ、それを口金面に複数個配置する方法が挙げられる(例えば、特許文献1)。または、口金面にパイプを複数本配設し、1本のパイプ(ポリマー吐出孔に相当)の中心からポリマーを吐出し、パイプの外周に環状の気流吐出孔を設けて、気流を吹き付ける方法が挙げられる(例えば、特許文献2)。しかしながら、前者の方法では、一つのポリマー吐出孔において、気流吐出孔が配置されていない側(ポリマー吐出孔と気流吐出孔とが一直線で結ばれ、その直線に直交する線上の側)から気流が流入し、ポリマーを均一に引っ張ることができない。また、後者では、ポリマーの全周から気流が吐出され、ポリマーを均一に引っ張ることができる一方、パイプの採用を前提としていることから、口金製作上の制約からパイプを高密度に配置できない。
従って、ポリマー吐出孔を高い密度で配置し、ポリマーの気流の引っ張りを均一化し、均質な断面の不織布を製造するのは極めて重要な技術となる。そこで、本発明者らは、従来の技術では、何の配慮もされていなかった、上記問題に関して、鋭意検討を重ねた結果、本発明の新たな技術を見出すに至った。
すなわち、本発明の実施形態の口金4は、図1に示すように、口金吐出面5の同一面にポリマーを吐出するためにポリマー吐出孔1と、気流を吐出するための気流吐出孔2とが形成されている。そこで、1つのポリマー吐出孔1と、ポリマー吐出孔1から近接した順の3つの気流吐出孔2とで吐出孔群3(1つのポリマー吐出孔+3つの気流吐出孔の集合体)を構成しており、ポリマー吐出孔1を中心とする同一仮想円周上に3つの気流吐出孔2が中心角90度を超えて配置されている。そして、この吐出孔群3が口金吐出面5の同一面に複数個配置されている。この場合、吐出孔群3の気流吐出孔2は、気流吐出孔2の中心点を連結する線が三角形11を形成するように配置されており、三角形11の内部にポリマー吐出孔1の中心点が存在していればよく、図5に示すように、ポリマー吐出孔1の中心が、三角形11の重心に配置させる必要はない。なお、中心角αとは、図1、図4、図5に示すように、吐出孔群3を形成するポリマー吐出孔1の中心と、気流吐出孔2の中心とを結ぶ交線が成す角度をいう。これにより、ポリマー吐出孔1は、必ず3つの気流吐出孔2に包囲されることから、口金から吐出されたポリマーは、3つの気流吐出孔2から吐出された気流に包囲されつつ、引っ張ることができ、隣り合う吐出孔群3から吐出された気流の流入を回避することができる。また、ポリマー吐出孔1と気流吐出孔2との距離が等しいので、吐出されたポリマーをより均一に引っ張ることができる。さらに、吐出孔群3の3つの気流吐出孔2が、ポリマー吐出孔1を中心として中心角120度にて等分配置されている場合には、ポリマー吐出孔1から吐出されたポリマーに対して、周囲の3方向に配置された気流吐出孔2から吹き出された気流が接触する角度が等しくなるため、吐出されたポリマーをより均一に引っ張ることができる。
また、図1に示すように、1つの吐出孔群が他の吐出孔群と少なくとも2つの気流吐出孔2を共有している、つまり気流吐出孔2の中心点を結ぶ三角形11の辺を共有し、隣り合う吐出孔群3が連なって配置することにより、吐出孔群3を密接して配置することができ、ひいては、ポリマー吐出孔1を高密度に配置することができる。なお、隣り合う吐出孔群3を形成する三角形11の辺は、必ずしも共有させる必要は無く、図4に示すように、距離を離して配置してもよい。この場合、隣り合う三角形11の辺同士を平行となるように配置することにより、吐出孔群3の配置密度を高く維持することができる。
ここで、中心角αの1つ角度が90度以下としては、ポリマー吐出孔1の中心が三角形11の辺上に配置される場合、または、三角形11が細長く形成される場合が想定されるが、前者は、隣り合う吐出孔群3から吐出される気流の影響を受けて、ウエブ6に乱れが発生し、また、後者では、隣り合う吐出孔群3からの気流の流入が発生し、いずれもポリマーを均一に引っ張れない場合がある。
以上のように、ポリマー吐出孔1の周囲に3つの気流吐出孔2を有した吐出孔群3を配置し、外乱を抑制しつつ、吐出孔群3を高密度に配置することで、均質な不織布を生産性高く製造する方法を見出すに至った。さらには、口金4に配置する気流吐出孔2を最小限の数とすることができ、気流の吹き出し量の削減、ひいては省エネ化が可能となる。
また、本発明の口金4の流路10の一部分は、図3に示すように、ポリマー吐出孔1に最終的に連通した流路10が形成されており、積層板9の積層構造となっている。積層板9の1枚は薄板であり、積層板9に孔、または/および溝が加工されており、これらを積層させることで流路10が形成されている。なお、図3では、説明を簡略化するため、ポリマーのみの流路10を記載しているが、気流の通路も同様の構成としてもよい。積層板9は、薄板を使用するため、積層した後、ネジ、ボルト等で固定してもよいが、熱圧着により金属接合(拡散接合)するのが好ましい。
ここで、積層板9の厚みは、薄くすることで、加工できる孔の孔径や溝幅、そして孔間、溝間ピッチを小さくできるため、最終的なポリマー吐出孔1、気流吐出孔2の配置密度を大きくできる利点を有している。また、吐出孔群3の中のポリマー吐出孔1と気流吐出孔2との距離を近接化できるため、気流によるポリマーの引っ張り効果が極めて高くなる。また、ポリマー吐出孔1と気流吐出孔2と間のデッドスペースが無くなるため、気流の乱れが低減し、ひいては、ウエブ6の揺れが抑制されることから、均質な不織布を製造できる。
また、図6に示すように、本発明の別の実施形態においては、2つの吐出孔群3に挟まれた空間に、口金吐出面5からポリマー吐出方向下流側に向かって延在する突起部材101が設けられていてもよい。突起部材101は、図7に示すように、ポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面が一定でも良い。
ここで、突起部材101を設置することで安定的の紡糸できる原理について説明する。
図12に突起部材101を備えていない口金4を用いた場合の気流の流れ形態を示す。この口金では、1つの吐出孔群3において、ポリマー吐出孔1の周囲に配置された気流吐出孔2から吐出された気流は、合流した後、一体となって1つの噴流を形成し、吐出方向下流側に向かって流れ、その際、噴流の周囲の気流を引き込む。噴流により引き込まれた気流を補うために、更に、その周囲の気流が流れ込むことで、噴流は絶えず周囲の気流を引き込みながら吐出方向下流側へと向かう。ここで、2つの吐出孔群3が隣接して配置されていると、吐出孔群3に挟まれた列間領域104からも、噴流により気流が引き込まれるが、列間領域104は、孔集合103がそれぞれ形成する2つの噴流に挟まれているため、周辺気流を引き込み難くなり、気流の補填が不足して負圧が発生する場合がある。その場合には、噴流は、この列間領域104の負圧に引っ張られることで、噴流同士が近接し、合流する。このとき、気流吐出孔2から吐出されたポリマーは、噴流に沿って流れ、延伸されるため、噴流と同様に吐出直後に列間領域104側に傾斜する。この傾斜が急過ぎると、延伸に偏りが生じたり、引いては糸切れが発生することがある。また、傾斜が急過ぎると、延伸が十分に進行しておらず、且つ高温のままのポリマー同士が合流して接触、融着することで、ウエブの目付斑が増大することがある。
そこで、図11に示すように、2つの吐出孔群3に挟まれた空間に、口金吐出面5からポリマー吐出方向下流側に向かって延在する突起部材101が設けることで、噴流は、突起部材101に沿ってポリマー吐出方向下流側に向かう。その後、噴流が突起部材101の下端部に到達すると、上記と同様に、列間領域104からの気流の引き込みが生じ、負圧が発生し、噴流は列間領域104側に大きく傾斜し、2つの噴流が合流する。但し、ポリマー吐出孔2から吐出され、噴流に沿って流れるポリマーは、突起部材101に沿ってポリマー吐出方向下流側に向かう間に、延伸が進行するとともに冷却され、一定レベルの表面の固化が完了し、その後に2つのポリマー同士が合流しても、適度な融着が発生することから、糸切れは発生しない。即ち、ポリマー吐出孔1と気流吐出孔2から構成される吐出孔群3を高密度に配置しても、ポリマーを延伸するとともに、吐出直後のポリマー同士の融着を抑制し、糸切れを回避することができる。
ここで、図8に示すように、突起部材101は、ポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面積が、ポリマー吐出方向下流側に向かうにつれて小さくなってもよい。これにより、気流吐出孔2から吐出された気流により形成される噴流が、突起部材101に沿って傾斜しながらポリマー吐出方向下流側に向かうことで、突起部材101のポリマー吐出方向下流側の下端部に到達した時点で、噴流同士は近接しており、流れ方向を急激に変えることなく、合流する。つまりは、列間領域104が殆ど発生しない。そこで、噴流に沿って流れるポリマーも同様に、突起部材101のポリマー吐出方向下流側の端部で流れ方向を大きく変ないことにより、糸切れをより抑制することができる。
また、図9、図14に示すように、突起部材101の吐出孔群3に面しているそれぞれの表面に、複数の突起、窪み、又は突起と窪みが点在して形成されていてもよい。これにより、突起部材101の表面近くを噴流に乗って流れるポリマーが突起部材101側に寄った際、突起部材101との接触面積が低減されることで、ポリマーの融着を抑制することができる。なお、図9に示すように、突起部材101の一方の表面から反対側の表面まで穴を貫通させることで、窪みを形成してもよい。
また、図10、図15に示すように、それら突起と窪みが口金吐出面5に平行方向に延在していてもよい。この場合、図13に示すように、気流吐出孔2から吐出された気流により形成される噴流は、突起部材101の表面の突起と衝突し、流れ方向を変えることで、口金の幅方向に延在する渦を形成する。この複数の渦からなる空気層によって、噴流が突起部材101の表面と接触することを抑制して、突起部材101とのポリマーの融着を防止することができる。
次に、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10に示した本発明の実施形態の口金4に共通した各部材、各部材の形状について詳細に説明する。
本発明における口金4は、機幅方向に広い矩形が好ましいが、これに限定されず、丸形であってもよく、多角形であってもよい。また、図2では、口金4を捕集ネットコンベア7の上部に一機配置したものであるが、捕集ネットコンベア7の進行方向、または/および幅方向に複数機を配置しても良い。
また、本発明における口金吐出面5は、機幅方向に広い矩形が好ましいが、これに限定されず、丸形であってもよく、多角形であってもよい。また、口金吐出面5は、凹凸が無く、平面となることが好ましいが、これには限定されない。口金吐出面5の同一面上にポリマー吐出孔1と気流吐出孔2が配設されていれば、それを除く口金吐出面5には、凹凸を有していてもよい。
また、本発明におけるポリマー吐出孔1の配置は、捕集ネットコンベア7の走行方向に垂直な方向に複数列が配置されているのが好ましいが、これに限定されず、1列であってもよい。吐出孔群3を高密度で配置できるため、1列であっても本発明の効果が得られる。また、図1に示すように、細密に充填した配置であってもよく、この場合には、ポリマー吐出孔1は捕集ネットコンベア7の走行方向に垂直な方向におおよそ列群を形成する。
また、本発明におけるポリマー吐出孔1は、ポリマーの吐出方向に垂直な方向の断面は丸形状に限定されず、丸形以外の異形断面状であってもよい。この場合、口金吐出面5に配置されたポリマー吐出孔1の形状は、全て同形状とするのが好ましい。また、本発明における気流吐出孔2は、気流の吐出方向に垂直な方向の断面は丸形状に限定されず、丸形以外の異形断面状であってもよい。この場合、口金吐出面5に配置された気流吐出孔2の形状は、全て同形状とするのが好ましい。ポリマー吐出孔1、および気流吐出孔2が異形断面状の場合、各吐出孔の断面における重心を中心点とする。
また、本発明における突起部材101は、ポリマーの吐出方向に垂直な方向の断面は矩形状に限定されず、丸形、楕円型等であってもよい。
また、突起部材101の長さ(口金吐出面5から突起部材11の下端部までの距離)は、10mm以上500mm未満であるのが好ましい。突起部材101の長さが、10mm以上であれば、ポリマー同士の固化、延伸がある程度完了しており、過度な融着が発生せず、紡糸不良となりにくい。500mm未満であれば、ポリマーの固化、延伸が完全には完了していないので、ポリマー同士が適度に融着でき、ウエブ6の目付斑が悪化しにくい。
また、本発明の突起部材101の複数の突起、窪みは、金属性のパンチングメタルが最も好適であるが、スリット流路を持つ積層構造体でも良く、多孔質セラミックでもよく、金網であってもよく、ハニカム構造耐であってもよい。
また、突起部材101の表面は、ポリマーの付着抑制の観点から、離型性を有しているのが好ましい。
また、本発明における積層板9の作製方法としては、通常電気・電子部品の加工に用いられる、薄板にパターンを転写し、化学的に処理することで微細加工を施すエッチング加工が好適である。ここで、エッチング加工とは、エッチング液などの化学薬品による化学反応・腐食作用を応用して薄板を食刻(溶解加工・化学切削)する加工方法であり、目的とする加工形状にマスキング(必要な部分表面を部分的に被覆保護すること)による防食処理を施した上で、エッチング液などの腐食剤によって不要部分を除去することで目的の加工形状を非常に高精度に得ることができる。エッチング液などの腐食剤は一般的なものを用いれば足りる。例えば、硝酸、硫酸、塩酸などを用いることができる。
この加工方法では、被加工物の歪への配慮が必要ないため、他の加工方法と比較して、被加工物の厚みの下限に制約がなく、極めて薄い金属の積層板9にポリマー吐出孔1、気流吐出孔2を穿設することができる。また、他の作製方法としては、ドリル加工や金属精密加工である旋盤、マシニング、プレス、レーザー加工、または電鋳法等を用いることができる。
次に、図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、図9、図10に示した本発明の実施形態の口金4に共通した不織布の製造方法について詳細に説明する。本発明の不織布の製造方法は、公知の紡糸機にて、本発明の口金4を使用すればよい。本発明の口金4で使用できるポリマーは、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン等々の分子構造が異なるポリマーを2種類以上使用するということが含まれるのは言うまでもないが、製糸安定性等を損なわない範囲で、二酸化チタン等の艶消し剤、酸化ケイ素、カオリン、着色防止剤、安定剤、抗酸化剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、着色顔料、表面改質剤等の各種機能性粒子や有機化合物等の添加剤や粒子の添加量が異なること、また、分子量が異なること、あるいは、共重合がなされている等などが含まれる。また、セルロース、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリアクリルニトリル等のポリマーを溶媒に溶解させたポリマー溶液であってもよい。また、ポリマーの紡糸温度は、使用するポリマーの融点が目安となり、融点+60℃以下で設定すればよい。
また、本発明の気流吐出孔2から吐出される気体は、高温、高圧の空気、または水蒸気が好適である。気体の温度は、吐出されるポリマー温度の+10〜+50℃の範囲で設定すればよい。
また、本発明の口金4に配置するポリマー吐出孔の個数に関しては、理論的には、1個からスペースを許す範囲で作製することができるが、実質的に可能な範囲としては、10から10000個が好ましい範囲である。また、本発明において、ポリマー吐出孔1の配置密度は5孔/cm以上であることが好ましい。ポリマー吐出孔の個数が1000個以上、配置密度が5孔/cm以上であれば、従来のメルトブロー口金との差異がより明確となる。
以下実施例を挙げて、本実施形態の複合口金の効果を具体的に説明する。各実施例、比較例では、本発明のメルトブロー口金を使用して不織布を製造し、下記の通り、不織布の目付斑を判定した。
(1)不織布の平均繊維径および繊維径変動率
不織布を走査型電子顕微鏡による倍率2000倍にて撮影を行い、得られた画像の中から無作為に選定した100本の繊維を抽出し、これらの写真について画像処理ソフト(WINROOF)を用いて全ての外接円径(繊維径)を測定し、平均繊維径および繊維径の標準偏差を求めた。これらの結果から下記式に基づき繊維径変動率を算出した。以上の値は全て3ヶ所の各写真について測定を行い、3ヶ所の平均値とし、nm単位で小数点1桁目まで測定し、小数点以下を四捨五入する。
繊維径変動率(CV%)=(繊維径標準偏差/平均繊維径)×100。
(2)不織布の目付斑
不織布を幅方向に、幅20mm×長さ100mmにカットすることでサンプルを採取し、それぞれの重量を測定し、平均重量および標準偏差を求めた。これらの結果から下記式に基づき目付斑を算出した。
目付斑(CV%)=(重量の標準偏差/平均重量)×100。
(3)ドリップ
メルトブロー口金から吐出されるポリマー同士が口金直下で合流し、ポリマーの塊となって、不織布の中に混在することをドリップと言う。ポリマーの塊があるものをドリップ有り、無いものをドリップ無しとした。
[実施例1]
温度230℃、荷重2.160gにおけるMFRが300(MFR測定法:JISK7210:1999)のポリプロピレンを押出機にて加熱溶融し、以下の条件にてメルトブローを実施した。ポリマー吐出孔1から吐出量0.2g/分、紡糸温度280℃にてポリマーを吐出し、気流吐出孔2から350℃、供給圧力3kg/cmの空気を用いて引っ張り、溶融接着させることでウエブを形成し、捕集ネットコンベアにて捕集することで不織布を作成した。この際、得られた不織布の平均繊維径1.2μm、不織布の目付は30g/cmとなった。
用いたメルトブロー口金の口金吐出面5には、図1に示すように、ポリマー吐出孔1の周囲に3つの気流吐出孔2が配置されて吐出孔群3が構成されている。気流吐出孔2はポリマー吐出孔1を中心に中心角120度にて等分に配設されている。ポリマー吐出孔1の孔径はφ0.15mm、気流吐出孔2の孔径はφ0.2mmである。ポリマー吐出孔1の中心と気流吐出孔2の中心との距離は3.1mmである。ポリマー吐出孔1の孔数は4000個である。この場合、ポリマー吐出孔1の配置密度は8孔/cmとなった。結果は、表1に記載の通り、ドリップの発生は無く、繊維径変動率10%、目付斑2%となった。
[実施例2]
ポリマー吐出孔1と気流吐出孔2の別の配置パターンとして、図5に示すように、3つの気流吐出孔2をポリマー吐出孔1を中心として中心角100度と160度となるように配置した。ポリマー吐出孔1の孔径、気流吐出孔2の孔径、ポリマー吐出孔1の中心と気流吐出孔2の中心との距離は実施例1のメルトブロー口金と同じである。この場合、ポリマー吐出孔1の配置密度は5孔/cmとなった。その他は実施例1と同じ紡糸条件で不職布を作成した。結果は、表1に記載の通り、ドリップの発生は無く、繊維径変動率15%、目付斑3%となった。
[実施例3、実施例4、実施例5、実施例6]
突起部材101を設置した実施例として、実施例3から実施例6を実施した。図6に示すように、隣接する吐出孔群3との間に突起部材101を設置し、ポリマー吐出孔1の孔径、気流吐出孔2の孔径、ポリマー吐出孔1の中心と気流吐出孔2の中心との距離は実施例1のメルトブロー口金と同じとし、隣接する吐出孔群3のポリマー吐出孔1の中心間距離は5.8mmとした。ポリマー吐出孔1の孔数は2400個であり、この場合、ポリマー吐出孔1の配置密度は、実施例3から6のいずれも2.4孔/cmとなった。
実施例3では、突起部材101を口金吐出面5からポリマー吐出方向下流側に向かって延在させ、ポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面形状が変化しないストレートとし、突起部材の表面は、突起や窪みが無い平面板を並仕上げとした。また、実施例4では、突起部材を口金吐出面5からポリマー吐出方向下流側に向かって延在させ、ポリマー吐出方向に垂直な断面で切断した断面が下流側に向かい漸減する先絞りとし、突起部材の表面形態は、突起や窪みが無い平面板を並仕上げとした。また、実施例5では、実施例3と同じ形状(ポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面形状が変化しないストレート)の突起部材であり、突起部材の表面には、パンチングメタル(φ2×ピッチ3、千鳥配置)を設置した。また、実施例6では、実施例4と同じ形状(ポリマー吐出方向に垂直な断面で切断した断面が下流側に向かい漸減する先絞り)の突起部材であり、突起部材の表面には、パンチングメタル(φ2×ピッチ3、千鳥配置)を設置した。
その他は実施例1と同じ紡糸条件で不職布を作成した結果、得られた不織布の平均繊維径1.2μm、不織布の目付は20g/cmとなった。表2に記載の通り、実施例3では、ドリップの発生は無く、繊維径変動率10%、目付斑1.8%となった。また、実施例4では、ドリップの発生は無く、繊維径変動率9%、目付斑1.5%となった。また、実施例5では、ドリップの発生は無く、繊維径変動率10%、目付斑1.7%となった。また、実施例6では、ドリップの発生は無く、繊維径変動率10%、目付斑1.7%となった。
[比較例1]
ポリマー吐出孔1の両側に2つの気流吐出孔2が配置され吐出孔群3が構成されたメルトブロー口金を用いた。2つの気流吐出孔2はポリマー吐出孔1を中心として中心角が180度なるように配置されている。ポリマー吐出孔1の孔径、気流吐出孔2の孔径、ポリマー吐出孔1の中心と気流吐出孔2の中心との距離は実施例1のメルトブロー口金と同じである。この場合、ポリマー吐出孔1の配置密度は8孔/cmとなった。その他は実施例1と同じ紡糸条件で不職布を作成した。結果は、表1に記載の通り、ドリップが発生し、繊維径変動率40%、目付斑20%となった。
Figure 2016130384
Figure 2016130384
本発明は、不織布の製造装置に関するもので、工業資材用フィルター、オムツ、生理用品、医療用マスク、花粉ガードマスク、医療用が運・ドレープといった衛生材料、電線押え巻き、自動車用資材、液体濾過用フィルター、合紙、洗車ブラシといった産業資材、食品包装材、ふろしき、テープヤーン、靴資材、カイロ、ティーバッグ、クリーニングカバーといった生活資材、べたがけ、農資ポットといった農業資材、屋根下材、土木安定シート、断熱材手段材、床材、ハウスラップといった建材、土木資材などに応用できるが、その応用範囲がこれらに限られるものでない。
1 ポリマー吐出孔
2 気流吐出孔
3 吐出孔群
4 口金
5 口金吐出面
6 ウエブ
7 捕集ネットコンベア
8 ローラー
9 積層板
10 流路
11 三角形
α 中心角
101 突起部材
102 ポリマー
104 列間領域

Claims (10)

  1. 溶融したポリマーを吐出するためのメルトブロー口金であって、ポリマーを吐出するためのポリマー吐出孔と、気流を吐出するための気流吐出孔とが形成されており、
    1つの前記ポリマー吐出孔と、このポリマー吐出孔から近接した順の3つの前記気流吐出孔であって、このポリマー吐出孔を中心とする同一の仮想円周上に中心角90度を越えて配置された3つの前記気流吐出孔とで吐出孔群を構成しており、
    前記吐出孔群が同一面に複数群配置されている、メルトブロー口金。
  2. 一つの前記ポリマー吐出孔を中心に、3つの前記気流吐出孔が中心角120度で等分配置された、請求項1のメルトブロー口金。
  3. 前記吐出孔群が、少なくとも2つの前記気流吐出孔を他の吐出孔群と共有している、請求項1または2のメルトブロー口金。
  4. 前記ポリマー吐出孔、または前記ポリマー吐出孔と前記気流吐出孔に連通した流路が、薄板の積層構造で形成された、請求項1から3のいずれかのメルトブロー口金。
  5. 前記ポリマー吐出孔の配置密度が5孔/cm以上である、請求項1から4のいずれかのメルトブロー口金。
  6. 前記吐出孔群と吐出孔群との間に、口金吐出面からポリマー吐出方向下流側に向かって延在する突起部材が設けられた、請求項1から5のいずれかのメルトブロー口金。
  7. 前記突起部材のポリマー吐出方向に垂直な平面で切断した断面積が、ポリマー吐出方向下流側に向かうにつれて小さい、請求項6のメルトブロー口金。
  8. 前記突起部材の前記吐出孔群に面しているそれぞれの表面に、複数の突起、窪み、又は突起と窪みが点在して形成された、請求項6または7のメルトブロー口金。
  9. 前記突起部材の前記吐出孔群に面しているそれぞれの表面に、前記口金吐出面に平行方向に延在する複数の突起、窪み、又は突起と窪みが形成された、請求項6または7のメルトブロー口金。
  10. 請求項1から9のいずれかのメルトブロー口金を用いた不織布の製造方法。
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