JP2016129507A - 微生物捕集具 - Google Patents

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Mamoru Yamazaki
崎 衛 山
藤 累 齋
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藤 累 齋
澤 麻 衣 野
Mai Nozawa
澤 麻 衣 野
間 圭 佑 風
Keisuke Kazama
間 圭 佑 風
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Abstract

【課題】粘着層に微生物を捕集後に、当該粘着層の汚染を防ぎつつ容易に運搬可能な微生物捕集具を提供する。
【解決手段】微生物捕集具1は、基台10と、基台10に貼り付けられた微生物を捕集するための捕集シート20と、を備える。捕集シート20は、基台10に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられた粘着層21と、粘着層21を支持する支持体22と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物を捕集可能な微生物捕集具に関する。
食品中あるいは環境中の微生物を測定するための器具として、微生物捕集具が利用に供されている。例えば、特許文献1には、微生物を培養する栄養成分を含んだ粘着層付き捕集シートが開示されている。特許文献1に記載の粘着層付き捕集シートは、粘着層に微生物を捕集する。
ただし、微生物を捕集後、粘着層が露出したままでは汚染されるおそれがある。そこで、微生物を捕集した粘着層をシャーレで覆い、シャーレで覆われた粘着層付き捕集シートをインキュベータ内で保管して微生物を培養している。
特開第2004−330366号公報
とりわけ、多数の粘着層付き捕集シートに微生物を捕集させた場合、各捕集シート毎にシャーレを準備しなければならない。しかしながら、シャーレはある程度の嵩をもつため、多数のシャーレを一度に運ぶことは困難である。したがって、多数の粘着層付き捕集シートに微生物を捕集させた場合、捕集後の多数の捕集シートを効率よく運搬することができない。その上、シャーレで粘着層を覆う場合、シャーレが粘着層付き捕集シートから外れないように注意を要する。このため、シャーレで粘着層を覆う場合、作業性の面でも十分ではなかった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、粘着層に微生物を捕集後に、当該粘着層の汚染を防ぎつつ容易に運搬可能な微生物捕集具を提供することを目的とする。
本発明による微生物捕集具は、基台と、前記基台に貼り付けられた微生物を捕集するための捕集シートと、を備え、前記捕集シートは、前記基台に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられた粘着層と、前記粘着層を支持する支持体と、を有する。
本発明による微生物捕集具において、前記粘着層及び前記支持体の両方に分離補助手段が形成されていて、前記分離補助手段に沿って前記粘着層及び前記支持体を切断すると、前記粘着層及び前記支持体の一部を他の部分から分離可能になっていてもよい。
本発明による微生物捕集具において、前記基台及び前記捕集シートを覆う保護シートが前記基台に取り付けられていてもよい。
本発明による微生物捕集具において、前記支持体は、前記捕集シートへの法線方向からみたときに前記粘着層からずれた位置に把持部分を含んでおり、前記捕集シートへの法線方向からみたときに、前記把持部分は、前記粘着層から離間するにつれて先細になっていてもよい。
本発明による微生物捕集具において、前記支持体と前記基台との間であって前記粘着層からずれた位置に、前記支持体を前記基台に対して剥離可能且つ再接合不能に接合する剥離表示要素をさらに備え、前記剥離表示要素は、前記支持体が前記基台から剥離されると剥離情報を表示してもよい。
本発明による微生物捕集具において、複数の前記捕集シートが前記基台に貼り付けられていてもよい。
本発明による微生物捕集具において、前記捕集シートの前記支持体に記入領域が設けられていてもよい。
本発明による微生物捕集具において、前記捕集シートへの法線方向からみたときに前記粘着層からずれた前記基台の領域に、滅菌インジケータが設けられていてもよい。
前記捕集シートへの法線方向からみたときに、前記捕集シートの外輪郭は、前記基台の外輪郭に囲まれる領域内に位置していてもよい。
本発明によれば、基台から捕集シートを剥離して捕集シートの粘着層に微生物を捕集した後に、再び粘着層を基台に貼り付けることで、粘着層を速やかに保護することができる。そして、基台に貼り付けられた状態で捕集シートを運搬することにより、粘着層の汚染を防ぎつつ運搬を容易に行うことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態による微生物捕集具を示す平面図である。 図1に示す線II−IIに沿った微生物捕集具の断面図である。 図1に示す微生物捕集具の変形例を示す平面図である。 図3に示す線IV−IVに沿った微生物捕集具の断面図である。 図3に示す微生物捕集具において、分離補助手段に沿って捕集シートを切り抜いた状態を示す斜視図である。 図1に示す微生物捕集具に開封表示機能を付与した変形例を示す平面図である。 図6に示す線VII−VIIに沿った微生物捕集具の断面図である。 図6に示す微生物捕集具を構成する剥離表示要素の層構成を示す断面図である。 図6に示す微生物捕集具において、捕集シートを基台から捲り上げた状態を示す斜視図である。 図1に示す微生物捕集具において、基台に複数の捕集シートが貼り付けられた変形例を示す平面図である。 図10に示す微生物捕集具において、捕集シートに記入領域を設けた例を示す平面図である。 図10に示す微生物捕集具において、基台に滅菌インジケータを設けた例を示す平面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1は、本発明の第1の実施の形態による微生物捕集具1を示す平面図であり、図2は、図1に示す線II−IIに沿った微生物捕集具1の断面図である。
微生物捕集具1は、例えば食品中あるいは環境中の微生物を捕集するために用いられる。図1及び図2に示すように、微生物捕集具1は、板状の基台10と、基台10に貼り付けられた微生物を捕集するための捕集シート20と、を有している。捕集シート20は、基台10に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられる粘着層21を有している。図1及び図2に示す微生物捕集具1によれば、基台10から剥がした捕集シート20の粘着層21に微生物を捕集した後、再び粘着層21を基台10に貼り付けることで、粘着層21を保護しつつ運搬を容易に行うことができる。以下、このような微生物捕集具1を構成する各構成要素について説明していく。
先ず、基台10について説明する。基台10は、捕集シート20を安定して保持すべく、ある程度剛性のある板状の部材にて構成されている。また、基台10は、捕集シート20が剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられることに適している必要がある。このような観点から、基台10をなす板状の部材として、例えば厚紙やポリエチレンテレフタレート等の樹脂が挙げられ、必要に応じて剥離性を向上させるべくこれらの材料に剥離処理がなされる。
図2に示すように、基台10は、捕集シート20に面する表面13と、捕集シート20とは反対側に面する裏面14と、を含んでいる。基台10の表面13には、捕集シート20が貼り付けられている。
また、図1に示す方向からみた平面視において、基台10は、矩形状の輪郭をもつ。具体的には、基台10の輪郭は、直線状の基端縁10aと、基端縁10aに対向する直線状の先端縁10dと、基端縁10a及び先端縁10dの端部間を延び、互いに対向する直線状の側縁10bおよび側縁10cと、により構成されている。
とりわけ、基台10の基端縁10aに沿って保護シート40が貼り付けられている。保護シート40は、基台10及び捕集シート20を覆い、これらを汚染や外傷から保護している。本実施の形態では、図1に示す平面視において、保護シート40の基端縁及び一対の側縁は、対応する基台10の基端縁10a及び一対の側縁10b、10cに重なっている。その一方で、図1に示す平面視において、保護シート40の先端縁40dは、基台10の先端縁10dとずれている。具体的には、保護シート40の先端縁40dは、基台10の先端縁10dからはみ出し、当該先端縁10dよりも外方に突出している。これにより、保護シート40の先端縁40d付近を掴みやすくなり、保護シート40を基台10から容易に捲り上げることができるようになる。
次に、基台10に貼り付けられた捕集シート20について説明する。図1及び図2に示す捕集シート20は、基台10に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられた上述の粘着層21と、粘着層21を支持する支持体22と、を有する。
粘着層21は、捕集シート20のうちの基台10に粘着される部分を構成し、且つ、基台10から剥離した状態で食品中あるいは環境中の微生物を捕集する部分としても機能する。この点から、粘着層21は、微生物を捕集するに十分な粘着性を発揮するとともに、基台10への適度な粘着性を発揮することが期待される。また、粘着層21は、水分に溶解することがないよう非水溶性であるのがよい。粘着層21が水溶性の材料からなると、試験対象物に粘着して微生物を捕集する際に、試験対象物に付着した水分に溶解して試験対象を汚染してしまうおそれがあるからである。
このような観点から、粘着層21として、例えば、天然ゴム、合成ゴム、シリコーン系粘着剤、あるいはポリアクリル酸系高分子化合物、ポリアクリル酸塩系高分子化合物、エチレン酢酸共重合物、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステルなどの高分子化合物が挙げられる。また、粘着層21は、上記の2種以上の化合物の混合物や共重合体であってもよい。また、必要に応じて、粘着付与剤、老化防止剤、架橋剤、充填剤など、各種の添加剤をこれらの高分子化合物に含有させてもよい。
ただし、粘着層21は、微生物の栄養成分を含有していない。特許文献1に記載の捕集シートに含まれる粘着層のように、粘着層21が微生物の栄養成分を含むと、水溶性を呈し、試験対象物を汚染してしまうからである。
図1に示す平面視において、粘着層21の外輪郭は、円形の形状をもつ。また、図1に示す平面視において、粘着層21の外輪郭は、支持体22の外輪郭よりも内側に位置している。言い換えると、平面視において、粘着層21の外輪郭は、支持体22の外輪郭に囲まれる領域内に位置している。すなわち、粘着層21は、支持体22の基台10側を向く面に部分的に設けられている。
なお、本明細書において「平面視」とは、捕集シート20への法線方向ndから微生物捕集具1を観察することをいい、「捕集シート20への法線方向nd」とは、捕集シート20を全体的かつ大局的に見た場合において当該捕集シート20の平面方向と一致する面に対する法線方向ndをいう。本実施の形態では、捕集シート20への法線方向ndは、基台10の表面13への法線方向及び保護シート40への法線方向と一致する。
支持体22は、粘着層21を安定して保持した上で、粘着層21を湾曲した試験対象物にも押し付けることができるよう、ある程度柔軟な材質からなるのがよい。このような観点から、支持体22をなす材料として、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、塩化ビニル、布、不織布、紙、ポリエチレンラミネート紙等が例示される。また、微生物を培養した後の捕集シート20を支持体22を介して観察することができるよう、支持体22は、透明であるのがよい。柔軟性及び透明性の両立の観点からは、支持体22をなす材料として、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、塩化ビニル等が例示される。
図1に示す平面視において、支持体22の外輪郭は、円弧状の縁部22aと、円弧状の縁部22aの両端からテーパ状に延びる縁部22bと、を含んでいる。また、支持体22の外輪郭は、基台10の外輪郭よりも内側に位置している。言い換えると、平面視において、支持体22の外輪郭は、基台10の外輪郭に囲まれる領域内に位置している。
とりわけ、本実施の形態において、支持体22は、平面視において粘着層21からずれた位置に把持部分23を含んでいる。把持部分23は、基台10から捕集シート20を剥離する際に指で摘ままれる部分として機能する。図1に示す把持部分23は、平面視において、粘着層21から離間するにつれて先細になっていて、上述のテーパ状の縁部22bによりその輪郭を規定されている。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の微生物捕集具1の作用について説明する。
微生物捕集具1を使用する前の保管状態においては、図1に示すように、基台10に捕集シート20の粘着層21が貼り付けられ、基台10及び捕集シート20を保護シート40が覆っている。
微生物捕集具1の使用を開始する場合には、先ず、保護シート40を捲り上げて、捕集シート20を露出させる。続いて、露出された捕集シート20を基台10から剥離する。その後、剥離された捕集シート20の粘着層21に微生物を捕集する。例えば、試験場所における大気中の微生物を粘着層21に捕集してもよいし、試験対象物に粘着層21を貼り付けて微生物を捕集してもよい。
捕集シート20の粘着層21に微生物を捕集している間は、保護シート40で捕集シート20が剥離された基台10の面を保護し続ける。これにより、基台10の捕集シート20を剥離された面が露出することを防ぎ、当該面が汚染されることを妨げることができる。
微生物を捕集した後、保護シート40を捲り上げて、捕集シート20の粘着層21を再び基台10に貼り付ける。粘着層21を基台10に貼り付けることにより、捕集後の粘着層21を速やかに保護することが可能となる。その後、捕集シート20が基台10に貼り付けられた微生物捕集具1をクリーンベンチ等無菌操作が可能な中に運び入れ、その中で捕集シート20を基台10からはがす。はがした捕集シート20は、別途用意していた市場で利用可能なそれ自体既知の寒天培地や必要に応じて滅菌水等を滴下した培地調整済み簡易培地に貼りつける。その後、寒天培地等に貼りつけられた捕集シート20は、インキュベータ内で保管されて、粘着層21に捕集された微生物が培養される。
以上のように、本実施の形態によれば、基台10と、基台10に貼り付けられた微生物を捕集するための捕集シート20と、を備え、捕集シート20は、基台10に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられた粘着層21と、粘着層21を支持する支持体22と、を有する。このような形態によれば、基台10から捕集シート20を剥離して捕集シート20の粘着層21に微生物を捕集した後に、再び粘着層21を基台10に貼り付けることで、粘着層21を速やかに保護することができる。そして、基台10に貼り付けられた状態で捕集シート20を運搬することにより、粘着層21の汚染を防ぎつつ運搬を容易に行うことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、基台10及び捕集シート20を覆う保護シート40が基台10に取り付けられている。保護シート40にて基台10及び捕集シート20を覆うことで、基台10及び捕集シート20を汚染や外傷から保護することができる。とりわけ、微生物を捕集すべく基台10から捕集シート20を剥離した後再び基台10に捕集シート20を貼り付けるまでの間、保護シート40で捕集シート20が剥離された基台10の面を保護し続けることができる。これにより、基台10の捕集シート20を剥離された面が露出することを防ぎ、当該面が汚染されることを妨げることができる。
また、本実施の形態によれば、支持体22は、捕集シート20への法線方向ndからみたときに粘着層21からずれた位置に把持部分23を含んでおり、捕集シート20への法線方向ndからみたときに、把持部分23は、粘着層21から離間するにつれて先細になっている。この場合、把持部分23を指で摘まむことで基台10から捕集シート20を容易に剥離することができる。
≪変形例≫
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態では、図1に示すように、捕集シート20の全体を基台10から剥離して微生物を捕集する例を示したが、捕集シート20の構成は、上述した例に限定されない。図3に、捕集シート20の変形例を示す。図3に示す例では、平面視において、基台10の表面13と、捕集シート20の粘着層21と、捕集シート20の支持体22とが全域で重なっている。
図4に、図3に示す微生物捕集具1の断面図を示す。図4に示すように、粘着層21及び支持体22の両方に分離補助手段30が形成されている。分離補助手段30は、粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から分離することを補助するためのものである。分離補助手段30に沿って粘着層21及び支持体22を切断することにより、粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から容易に分離させることができる。
分離補助手段30は、粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から分離させるべく、所定の経路に沿って形成されている。図3に示す例では、分離補助手段30は、平面視において、円形の経路に沿って形成されている。この場合、分離補助手段30に沿って粘着層21及び支持体22を切断すると、捕集シート20の一部が円盤状にくり抜かれる。
分離補助手段30の形態は、粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から分離することを促進することができれば特に限定されない。一例として、分離補助手段30は、粘着層21及び支持体22の両方に断続的に形成された切れ目からなるミシン目や、粘着層21を貫通すると共に支持体22に有底孔を形成したハーフカットラインであってもよい。
次に、図3に示す微生物捕集具1の使用方法について図5を参照して説明する。図5は、分離補助手段30に沿って粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から分離させた状態を示す図である。
図5に示すように、先ず、分離補助手段30に沿って粘着層21及び支持体22を切断し、粘着層21及び支持体22の一部からなる捕集片20aを他の部分から分離させる。図5に示す例では、得られた捕集片20aは、円盤状である。次に、円盤状の捕集片20aの粘着層21に微生物を捕集する。
微生物を捕集した後、捕集片20aの粘着層21を元の基台10の位置に再び貼り付ける。粘着層21を基台10に貼り付けることにより、捕集後の粘着層21を速やかに保護することが可能となる。その後、捕集シート20が基台10に貼り付けられた微生物捕集具1をクリーンベンチ等無菌操作が可能な中に運び入れ、その中で捕集シート20を基台10からはがす。はがした捕集シート20は、別途用意していた市場で利用可能なそれ自体既知の寒天培地や必要に応じて滅菌水等を滴下した培地調整済み簡易培地に貼りつける。その後、寒天培地等に貼りつけられた捕集シート20は、インキュベータ内で保管されて、粘着層21に捕集された微生物が培養される。
以上のように、図3に示す変形例によれば、粘着層21及び支持体22の両方に分離補助手段30が形成されていて、分離補助手段30に沿って粘着層21及び支持体22を切断すると、粘着層21及び支持体22の一部を他の部分から分離可能になっている。この場合、分離補助手段30の形成された経路に応じて、分離される粘着層21及び支持体22からなる捕集片20aの輪郭が決定される。このため、分離補助手段30を形成する経路を調整することで、捕集片20aの形状並びに大きさを容易に調整することが可能となる。
また、上述した微生物捕集具1に開封表示機能をさらに付与してもよい。図6及び図7に、上述した微生物捕集具1に開封表示機能を付与した例を示す。図6及び図7に示す例では、支持体22と基台10との間の粘着層21とは異なる位置に剥離表示要素24が介在している。
図6及び図7に示すように、剥離表示要素24は、支持体22と基台10との間に配置され、且つ、粘着層21からずれた位置に位置している。すなわち、剥離表示要素24は、平面視において粘着層21とは重ならない位置に位置している。
剥離表示要素24は、支持体22を基台10に対して剥離可能且つ再接合不能に接合する。そして、剥離表示要素24は、支持体22が基台10から剥離されると、剥離情報を表示する。このような剥離表示要素24の層構成の一例を図8に示す。
図8に示すように、剥離表示要素24は、第1粘着層24aと、離型層24bと、基層24cと、第2粘着層24dとを、支持体22側から基台10側に向かってこの順で含んでいる。
基層24cは、剥離表示要素24を構成する各層を保持するために設けられている。基層24cをなす材料としては、特に限定されないが、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂が挙げられる。
支持体22と基層24cとの間に第1粘着層24aが配置され、第1粘着層24aは、支持体22と基層24cとを接合する。また、基台10と基層24cとの間に第2粘着層24dが配置され、第2粘着層24dは、基台10と基層24cとを接合する。粘着層24a、24dとしては、例えばアクリル系粘着剤やゴム系粘着剤を用いることができる。
基層24c上に離型層24bが部分的に配置されている。すなわち、基層24cに離型層24bがパターン状に配置されている。離型層24bは、第1粘着層24aに対して非粘着性を示す。非粘着性を示す離型層24bが基層24cに部分的に配置されることにより、第1粘着層24aと基層24cとの間の接合力を弱めることができ、第1粘着層24aと基層24cとの接合に剥離性を付与する。一例として、離型層24bをなす材料として、例えばシリコーン系離型剤やフッ素系離型剤を用いることができる。
また、支持体22の第1粘着層24aと重なる位置に、捕集シート印刷層24eが印刷されており、基台10の第2粘着層24dと重なる位置に、基台印刷層24fが印刷されている。なお、捕集シート印刷層24e及び基台印刷層24fも剥離表示要素24を構成する要素である。
各印刷層24e、24fには、支持体22が基台10から剥離されたことを知らせる剥離情報が印刷されている。剥離情報としては、支持体22が基台10から剥離されたことを視覚で認識可能なものであればよく、例えば、絵柄や模様や文字が挙げられる。本実施の形態では、支持体22が基台10から剥離されると、支持体22及び基台10に、「DNP」という文字が表示されるようになっている(図9参照)。なお、捕集シート20が基台10に貼り付けられた図6に示す状態において、印刷層24e、24fに設けられた「DNP」という文字を隠蔽するために、捕集シート印刷層24eの支持体22側を向く面に、暗色系の着色が施されている。
図9に、捕集シート20を基台10から捲り上げた状態を示す。図9に示すように、捕集シート20を基台10から離間させるように捲り上げると、基台10に印刷された基台印刷層24fに「DNP」という剥離情報が表示され、支持体22に印刷された捕集シート印刷層24eにも「DNP」という剥離情報が表示される。
このように、図6に示す形態によれば、支持体22と基台10との間であって粘着層21からずれた位置に、支持体22を基台10に対して剥離可能且つ再接合不能に接合する剥離表示要素24をさらに備え、剥離表示要素24は、支持体22が基台10から剥離されると、剥離情報を表示する。このような形態によれば、捕集シート20が基台10から剥離されたことを利用者がより確実に認識することが可能となる。
また、上述した実施の形態では、図1に示すように、基台10に1つの捕集シート20が貼り付けられた例を示したが、基台10に貼り付けられる捕集シート20の数は、上述した例に限定されない。図10に、基台10に複数の捕集シート20を貼り付けた例を示す。図10に示す例では、1つの基台10に合計で6つの捕集シート20が貼り付けられている。具体的には、基台10の長手方向に3つ捕集シート20が間隔を空けて並べられ、この3つの捕集シート20からなる列が基台10の短手方向に間隔を空けて2つ並べられている。
複数の捕集シート20が基台10に貼り付けられていることにより、微生物を捕集する作業を効率よく行うことが可能となる。
さらに、図11に、図10に示す微生物捕集具1の各捕集シート20に記入領域25が設けられた例を示す。図11に示す例では、支持体22の粘着層21とは反対側を向く面に、記入領域25が設けられている。記入領域25は、筆記具にて記された情報を記録可能なものでれば特に限定されない。例えば、記入領域25は、支持体22の粘着層21とは反対側を向く面に貼り付けられた紙片からなる。
とりわけ、図11に示す例では、複数の捕集シート20が基台10に貼り付けられている。この場合、各捕集シート20の記入領域25に各捕集シート20固有の情報を記録することにより、各捕集シート20を相互に識別することが容易となる。
さらに別の例として、図12に、図10に示す微生物捕集具1の基台10に滅菌インジケータ50が設けられた例を示す。図12に示す例では、平面視において粘着層21からずれた基台10の領域に、滅菌インジケータ50が設けられている。すなわち、滅菌インジケータ50は、平面視において粘着層21とは重ならない基台10上の領域に設けられている。図12に示す滅菌インジケータ50は、滅菌状態と非滅菌状態との間で表示色を変更可能に構成されている。
基台10に滅菌インジケータ50が設けられていることにより、微生物捕集具1の滅菌状態が容易に識別可能となる。
1 微生物捕集具
10 基台
20 捕集シート
20a 捕集片
21 粘着層
22 支持体
23 把持部分
24 剥離表示要素
25 記入領域
30 分離補助手段
40 保護シート
50 滅菌インジケータ

Claims (8)

  1. 基台と、
    前記基台に貼り付けられた微生物を捕集するための捕集シートと、
    を備え、
    前記捕集シートは、前記基台に剥離可能且つ再粘着可能に貼り付けられた粘着層と、前記粘着層を支持する支持体と、を有する、微生物捕集具。
  2. 前記粘着層及び前記支持体の両方に分離補助手段が形成されていて、
    前記分離補助手段に沿って前記粘着層及び前記支持体を切断すると、前記粘着層及び前記支持体の一部を他の部分から分離可能になっている、請求項1に記載の微生物捕集具。
  3. 前記基台及び前記捕集シートを覆う保護シートが前記基台に取り付けられている、請求項1または2に記載の微生物捕集具。
  4. 前記支持体は、前記捕集シートへの法線方向からみたときに前記粘着層からずれた位置に把持部分を含んでおり、
    前記捕集シートへの法線方向からみたときに、前記把持部分は、前記粘着層から離間するにつれて先細になっている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の微生物捕集具。
  5. 前記支持体と前記基台との間であって前記粘着層からずれた位置に、前記支持体を前記基台に対して剥離可能且つ再接合不能に接合する剥離表示要素をさらに備え、
    前記剥離表示要素は、前記支持体が前記基台から剥離されると剥離情報を表示する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の微生物捕集具。
  6. 複数の前記捕集シートが前記基台に貼り付けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の微生物捕集具。
  7. 前記捕集シートの前記支持体に記入領域が設けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の微生物捕集具。
  8. 前記捕集シートへの法線方向からみたときに前記粘着層からずれた前記基台の領域に、滅菌インジケータが設けられている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の微生物捕集具。
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