JP2016128446A - 単離された卵タンパク質及び卵脂質材料、並びにそれらを製造するための方法 - Google Patents

単離された卵タンパク質及び卵脂質材料、並びにそれらを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】卵混合物からンパク質及び脂肪を分離するための方法、卵から得られる卵粉末、及び高いゲル強度を有する卵粉末の提供。【解決手段】卵混合物からタンパク質を分離するための方法であって、(a)卵由来脂質及び卵由来タンパク質を含む卵混合物を得て、(b)前記卵混合物をマイクロ濾過して、単離されたタンパク質組成物を得る。卵黄及び卵アルブメンから得た卵粉末は、(a)乾燥重量に基づいて少なくとも約60%のタンパク質と、(b)乾燥重量に基づいて約2%未満の脂肪とを含み、前記タンパク質の少なくとも一部が、卵黄脂質及び卵黄タンパク質の濾過により誘導する。高いゲル強度を有する卵粉末は、(a)少なくとも約60重量%のタンパク質、(b)約1重量%以下の脂肪、(c)少なくとも400のゲル強度を含み、前記タンパク質の少なくとも一部が、卵黄脂質及び卵黄タンパク質の混合物の濾過により誘導する。【選択図】図1

Description

本出願は、2011年6月30日にPCT国際特許出願として、米国を除く全ての国で指定される出願人である米国国内企業のRembrandt Enterprises, Inc.、及び米国のみで指定される出願人であるカナダ国民のDavid Masonの名称にて出願され、その内容が参照により本明細書に組み込まれる2010年7月2日出願の米国仮特許出願第61/361,197号明細書;2010年10月22日出願の米国特許出願第12/910,780号明細書;及び2011年5月27日出願の米国仮特許出願第61/491,163号明細書による優先権を主張する。
本明細書に記載した本発明は、卵の加工に関し、特に、卵からタンパク質及び脂肪を分離するプロセス、並びにこの分離プロセスにより製造された材料に関する。
鶏卵は、ヒトの食事において最も重要な食品の一つであり、タンパク質及び脂肪、並びにアミノ酸及び脂肪酸の優れた供給源である。米国では毎年、推定900億個の卵が生産され、これらの卵のうち3/4がヒト消費用に使用されている。米国では、一人当たり年に推定250個の卵が消費されている。
ヒトにより消費される卵の多くは、調理された卵(例えば茹で卵、焼卵、落とし卵等)として直接ではなく、食品成分として食されている。いくつかの場合、全卵が、例えば天火焼き用途で、食品成分として使用される。しかしながら、多くの場合、卵の一部のみを食品成分として使用することが望ましい。例えば、卵黄は卓越した乳化剤及び界面活性剤であり、マヨネーズ及び様々な他の食品の必須成分である。卵黄は、卵の液体重量のおよそ1/3を構成し、脂肪及び脂肪酸の含有量が多い。重要な脂肪溶解性ビタミン(A、D、E及びK)は、不飽和脂肪酸(例えば、オレイン酸、リノール酸、パルミトレイン酸、及びリノレン酸)及び飽和脂肪酸(例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、及びミリスチン酸)として卵黄中に見出される。卵黄はまた、いくつかのタンパク質を、一般的には重量およそ50グラムの卵内の約15〜20グラムの卵黄のうち2〜3グラム程度で含む。
アルブメンとして既知の卵白も、高いタンパク質含有量を有することにより独特の用途を有する。卵白は、例えばムースの作製、及び食品中のタンパク質含有量の向上等のために、複数の製品に使用される。卵白は、卵の総重量のおよそ2/3であり、その重量のおよそ90パーセントは水に由来する。卵白の残りの重量は、主としてタンパク質、並びに様々な微量ミネラル、ビタミン、いくらかの脂肪、及びブドウ糖に由来する。典型的なLサイズの卵は、35〜40グラムの卵白を含み得、そのうちの約4〜5グラムがタンパク質である。卵白中の最も通常のタンパク質は、オボアルブメン(ovalbumen)であり、オボアルブメンは、全タンパク質のうちの半分を上回る。オボトランスフェリン及びオボムコイドは、更なる主要なタンパク質であり、他のタンパク質は、オボグロブリンG2、オボグロブリンG3、オボムチン、リゾチーム、オボインヒビター、オボ糖タンパク質、フラボタンパク質、オボマクログロブリン、アビジン、及びクリスタチン(crystatin)を含む。卵白は、食事性コレステロールを全く含まないが、少量の他の脂質及び脂肪を含む。
それ故、卵黄は脂肪の含有量が非常に高いが、タンパク質の含有量は低く、一方、卵白はタンパク質の含有量は非常に高いが、脂肪の含有量は低い。しかしながら、卵黄はいくつかのタンパク質を含み、卵白は少量の脂肪を含む。
それらの異なる組成及び用途に起因して、多くの場合、卵黄と卵白を互いに分離することが所望される。卵を卵黄と卵白とに分離するための様々なシステム及び方法が開発されている。全卵からの卵黄と卵白の分離は、自動化条件下にて高速で行うことができ、卵黄と卵との比較的少ない混合により、卵黄と卵を非常に効果的に分離することができる。
卵白から卵黄を分離する現存する技術が使用されているにも係わらず、卵黄及び卵白の両方の成分を含む卵成分を更に分離する必要性が存在する。このことは、卵白からの卵黄の単なる物理的分離が、卵黄及び卵白の有用性を最大限に活用するのに必ずしも十分ではないため真実である。例えば、卵黄に関しては、少なくとも二つの理由により、卵黄脂肪から卵黄タンパク質を除去することも所望され得る、すなわち、第一に、乳化剤としての卵黄の従来の用途は、タンパク質含有量を低減することにより改善する。第二に、タンパク質を除去することによって、高タンパク質材料が所望される用途と、特定の卵黄タンパク質が単離された形態で所望される用途とにおける更なる有用性を有する単離されたタンパク質材料が提供される。同様に、卵白に関しては、非タンパク質材料の除去により、より高い品質の単離されたタンパク質が形成される。また、タンパク質を異なるサイズ及び種類に分離することは、特殊化した製品の製造に有意な利益を有し得る。
ほぼ純粋な卵黄及び純粋な卵白からタンパク質及び脂肪を分離することに関連した利益に加えて、卵黄及び卵白の両方を含む混合物から、タンパク質及び脂肪を分離する必要性も存在する。そのような混合物は、例えば、亀裂プロセス中、卵白から卵黄を分離する間に卵黄が偶発的に壊された結果形成される。同様に、亀裂中、幾分かの卵白が卵黄に伴って残留し得る。これらの混合物は、分離された卵黄中のタンパク質のレベルを増大させ、また分離された卵白中の脂肪のレベルを増大させる。混合物中の主成分(タンパク質及び脂肪)を分離する能力は、栄養的価値と、特定の用途(例えばマヨネーズの作製)用の性能との見地から、重要な利点を有し得る。
卵中の脂肪及びタンパク質を分離する更なる別の状況は、卵が主としてヒト消費用に飼育されていない孵化場(又は他の施設)での卵の生産により生じる。例えば、孵化場からの無菌卵及び抱卵されていない卵は、ヒト消費用に生産又は使用されていない。これらの孵化場由来の卵は一般に、通常のヒト消費用に提供されないが、それらは尚、脂肪及びタンパク質の供給源としての価値を有する。現在、孵化場由来の卵は、卵黄及び卵白の構成要素に分離されるように加工されず、これは、これらの卵が高速クラッカー及び分離器が使えない施設内で生産されているためである。その代わりとして、孵化場由来の卵は、多くの場合、割られ、分離器を通して移動されて卵殻を除去され、これは卵黄とタンパク質とを混合するプロセスである。ヒト消費において食用に適さないと見なされるこの混合された卵黄及び卵白は、一般に、動物餌等の用途用の組み合わせ添加物として使用される。しかしながら、これら非食用卵の混合物から脂肪及びタンパク質を効果的に分離して、タンパク質及び脂肪の最大の利益を得る手段に対する必要性が存在し、当該利益は、タンパク質及び脂肪を互いに分離することによって最良に達成される。
上記に示したように、卵成分分離の最も一般に使用されている手段は、全卵黄及び卵白を互いに分離することに限定されている。この分離は、通常、自動化機器を使用して高速かつ効率的に行なわれる。しかしながら、卵成分をより高度に単離された成分に更に分離するための別の努力が試みられている。残念ながら、これらの方法は、プロセスの非効率性、非実用性、又は他の不足を有することを含む様々な理由により、問題を有することが証明されている。
このような努力の一例は、Biova, Inc.に譲渡された特許文献1に見出され、当該出願は、架橋試薬を使用することによる卵混合物からの脂質の分離方法に関する。脂質及び可溶化タンパク質を含む卵混合物に架橋試薬を添加して脂質を架橋させることにより、脂質をタンパク質から分離することができる。好適な架橋試薬には、シクロβデキストラン(cyclobetadextran)、二酸化ケイ素、コロイダルシリカ材料、フュームドシリカ材料、及び合成ケイ酸カルシウム水和物が挙げられる。特許文献1の方法は、卵混合物のpHレベルを、脂質の架橋が起こるように架橋試薬が機能するpHに調整することを含み得る。続いて、架橋した脂質からタンパク質を分離して、分離タンパク質を提供する。分離タンパク質は、卵混合物を様々なサイズの一つの又は膜又はフィルターに供して、関心対象のタンパク質、又はタンパク質の集団を分離し、又は更に単離することにより得られ得る。
特許文献1の教示を用いて卵由来のタンパク質及び脂肪を分離することは可能であり得るが、当該出願が開示している方法及び材料には重大な不都合が関連している。第一に、架橋試薬を含めることは、卵成分が最終的にヒトにより消費される場合、シクロβデキストラン(cyclobetadextran)等の有機試薬、又はコロイダルシリカ若しくはフュームドシリカ材料等の無機材料による品質低下に供された材料を消費することに対する、公衆及び規制当局の側の反対が度々存在する点で問題を有する。一部には、架橋された成分の望ましくない改変又は汚染の可能性のために、これらの架橋試薬の使用を避けたいという感情が存在する。天然に存在するシリカは、自然界に広く行き渡っているが、シリカの食品加工での使用は希であり、架橋剤が、分離された成分中に殆ど又は全く残留しない場合であっても、消費者に反対される恐れが存在する。
第二に、架橋試薬の使用は、架橋試薬自体の費用、及び、脂肪が更なる使用を意図されると仮定して、脂肪の架橋と、その後の、脂肪とタンパク質とを分離した後の脂肪からの架橋剤(例えばシリカ等)の除去とに関連した費用の両方によって、必然的に、卵混合物の加工に費用を追加する。それ故、試薬の使用は、潜在的に問題を有する、架橋剤による卵材料、特に卵黄(架橋されるのは脂肪であり、脂肪は主として卵黄中に見出されるため)の改変及び/又は汚染をもたらすのみでなく、卵加工方法に費用及び複雑さを追加する、すなわち、卵混合物に試薬を添加する工程、即ち脂肪の架橋を誘導する工程、及び、可能な場合、架橋された卵脂肪と卵タンパク質とを分離した後、架橋を逆転する工程を形成する必要がある。これらの工程は全て時間、機器、及び努力を要する。
特許文献1に教示されている方法の更なる別の問題は、試薬の使用が廃棄物シリカ(又は他の架橋剤)に関連した問題を生じることであり、廃棄物シリカ(又は他の架橋剤)は、脂肪の活用のために脂肪から除去される必要があり、また有害ではなくとも処理する必要がある望ましくない廃棄物流の生成をもたらし得る。今日では、限られた資源を使用するプロセス、及び廃棄生成物を殆ど又は全く生じないプロセスが一層重視され、特許文献1は、この目的を完全には満足しない。
米国特許出願第11/971,802号明細書
従って、卵成分をタンパク質及び脂肪(又はアミノ酸等の他の置換物)に分離するための方法及び機器に対する必要性が存在する。そのような方法及び機器は、専ら卵黄材料のみ、専ら卵白材料のみ、及び様々なレベルの卵黄と卵白との混合物の成分を分離する能力を含む必要がある。そのような方法及び機器は、効率的であり、費用効率が高く、卵成分の望ましくない改変(例えば架橋剤による改変)を有さずに生産することができ、また、望ましくない廃棄物流を過剰に生成しないことが好ましい。
本明細書に記載した本発明は、卵黄及び卵白を共に含む卵混合物から脂肪及びタンパク質を分離するための方法、並びに純粋な卵白からの成分の分離、及び純粋な卵黄からの成分の分離方法を提供する。本発明の方法及びシステムにより、分離が、卵の一部のみ(卵黄又は卵白等)、又は卵黄と卵白との混合物のいずれに対して行われるかに係わらず、卵の成分を容易に分離することが可能となる。
重要なことには、本発明は、試薬又はpH操作による脂肪又はタンパク質のどちらの改変も必要としない。それ故、本発明は、卵成分の完全性の維持を可能にして、例えば緒架橋剤の組み込み等の望ましくない改変を避ける。そのようなものとして、本発明はまた、余分な生産工程を避け、架橋試薬の使用に関連した新たな廃棄物流を生じない。
本方法は、卵由来脂質及び卵由来タンパク質を含む卵混合物を得ることと、卵混合物をマイクロ濾過して、単離されたタンパク質組成物を得ることとを含む。本発明の例示的な実施形態は、卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと、卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及び卵アルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得ることとを含む。
以下により詳細に記載するように、マイクロ濾過は、フィルター材料及びフィルター構成の選択が、フィルター材料の汚れを避けると同時に、卵成分の分離を改善する条件下で行われる。
一実施態様において、フィルターは、親水性材料から構成された中空繊維膜を組み込んでいる。例示的な実施態様において、中空繊維膜は、ポリスルホン(PS)又はポリエーテルスルホン(PES)から構成されている。代替的な実施態様では、中空繊維セラミック材料が使用される。
代替的な実施態様では、螺旋状に巻回された膜モジュールが使用される。螺旋状に巻回された膜モジュールを形成している膜は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)から形成されていてもよい。螺旋状に巻回された膜モジュールは、膜層間にスペーサを含むことが好ましい。好適な間隙は、一般的には30ミル(mil)より大きく、より一般的には45ミルより大きく、いくつかの実施形態では、60ミルより大きい。
特定の実施形態において、卵混合物からタンパク質及び脂質を分離するための方法を記載し、当該方法は、卵黄脂質及び卵黄タンパク質を含む卵混合物を得ることと、卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄タンパク質から卵黄脂質を分離することとを含む。卵混合物からタンパク質を分離するための方法は、卵黄及び卵アルブメンを含む卵混合物を得る工程と;卵黄及び卵アルブメンのpHを卵pHの自然の範囲内に維持する工程と;卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及び卵アルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得る工程とを含んでもよい。この方法では、卵黄由来タンパク質及びアルブメン由来タンパク質の両方が単離及び得られるため、先行技術による方法を超えるタンパク質回収が得られる。同時に、タンパク質が除去されることにより残留卵黄が改善され、タンパク質は、概して、卵黄脂肪(例えば乳化剤等)が所望される用途には主な機能的利益を有さない。
所定の実施形態において、本方法は、卵黄及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと、脂質を実質的に非架橋形態に維持することを含む。混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及びアルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得る。卵混合物は、当初、約40重量%〜70重量%のタンパク質と、約15%〜45%の脂肪とを含む。卵材料の供給源に応じて、タンパク質及び脂肪の組成における変動が生じる:卵殻の回転に由来する等の、卵白の含有量が多い供給源は、タンパク質の含有量が高く;一方、孵化場由来の全卵等の、卵黄ベースの材料がより多い供給源は、比較的高い脂肪レベルと、比較的低いタンパク質レベルとを有するであろう。
本発明は更に、卵黄及び/又は卵アルブメンから得られる卵粉末に関する。例示的な実施態様において、卵粉末は、乾燥重量に基づいて、少なくとも約60%のタンパク質と;約2%未満の脂肪とを含み;タンパク質の少なくとも一部は、卵黄脂質と卵黄タンパク質との混合物の濾過により誘導される。
更に、高いゲル強度を有する卵粉末を形成することができ、当該卵粉末は、少なくとも約60重量%のタンパク質と、約1重量%以下の脂肪と、少なくとも400のゲル強度とを含み、タンパク質の少なくとも一部は、卵黄脂質と卵黄タンパク質との混合物の濾過により誘導される。いくつかの実施形態では、少なくとも70重量%のタンパク質、少なくとも75重量%のタンパク質、少なくとも80重量%のタンパク質、少なくとも85重量%のタンパク質、又は少なくとも90重量%のタンパク質を含む、より高いレベルのタンパク質が存在する。また、いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では0.5重量%未満の脂肪を含む、非常に低い重量パーセントの脂肪を有することが可能である。
本発明の方法及び装置は、食用及び非食用の両方の卵の成分の分離に使用することができ、非食用卵は、(例えば)受精又は抱卵されていない孵化場卵を含む。
上述したように、本発明の方法は、卵混合物のマイクロ濾過の工程を含み、マイクロ濾過工程は、フィルター、場合により中空繊維フィルターを横切って、卵混合物を揚送する工程を含む。中空繊維フィルターは、一般的には0.20マイクロメートル未満、より一般的には0.10マイクロメートル未満の孔径を有するであろう。フィルターの孔径は、一般的には0.02マイクロメートルより大きい。フィルターの好適な孔径は、およそ0.05マイクロメートル、及び0.04〜0.08マイクロメートルを含む。
卵混合物は、一般的には、低圧にてフィルター内で加工される。一つの実施形態では、卵混合物は、約30PSI未満の圧力にて加工される。場合により、いくつかの実施形態では、圧力は20PSI未満であってもよい。より高いPSIを使用してもよいが、フィルター膜の早期の汚れを生じる場合があり、また、いくつかの状況では膜の破壊も生じる。それ故、いくつかの実施形態では、40PSI未満、50PSI未満、及び100PSI未満の圧力が有用であるが、一般的にはより低い圧力が望ましい。10〜30PSIの圧力範囲が特に有用であり得る。
流動速度は、一般的には膜の平方フィート当たり約40〜80ミリメートル/分の範囲内であり、流入する材料が約10パーセント固体の場合、透過物は(例えば)3〜5パーセント固体である。
本発明は、高いゲル強度を有する卵粉末も提供し、当該卵粉末は、neg/25g未満のサルモネラと、乾燥重量に基づいて、少なくとも約65%のタンパク質と約1%以下の脂肪とを含む。卵粉末は、食用又は非食用卵から生成されてもよい。乾燥重量に基づいて70〜85%のタンパク質レベルを含む、より高いタンパク質レベルが得られ得る。卵粉末は、300グラム/平方センチメートルより大きい、より通常には400グラム/平方センチメートルより大きい、望ましくは500グラム/平方センチメートル以上である高いゲル強度を有してもよい。
この概略は、本開示のいくつかの教示の概要であり、本主題を排他的又は網羅的に扱うことを意図するものではない。更なる詳細は、発明を実施するための形態及び添付の特許請求の範囲に見出すことができる。当業者には、以下の発明を実施するための形態を読み取り及び理解し、また発明を実施するための形態の一部を形成する図面を見ることにより他の態様が明らかとなり、発明を実施するための形態及び図面の各々は、限定を意味するものと解釈されるべきではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの法的な均等物により定義される。
本発明は、ここで、以下の図面を検討することにより理解されるであろう。
本発明の実施形態に従って構成及び配置された、本明細書に記載した卵分離プロセスのフローチャートである。 本発明の実施形態に従って構成及び配置された、孵化場からの卵を用いる等の、卵割り操作のための本明細書に記載した卵分離プロセスの概略図である。
本発明は、様々な変更形態及び代替的な形態を受け入れる余地があるが、その特定の例は、実施例及び図面により示され、詳細に記載される。しかしながら、本発明は、記載した特定の実施態様に限定されないことを理解するべきである。一方、本発明の趣旨及び範囲内に入る変更形態、均等形態及び代替形態を含むことが意図される。
全卵成分は概して、卵殻、二つの卵殻膜、並びに卵白及び卵黄を含む。卵白は、卵の液体重量の約2/3を占め、卵黄は、およそ残りの1/3を占める。卵白及び卵黄の両方は、タンパク質及び脂肪(脂質とも称される)等の栄養的に価値のある成分を含有する。異なる卵成分は、卵に様々な「機能的特性」を付与する。用語「機能的特性」は、凝固、泡立ち、乳化、及び栄養的寄与を含むがこれらに限定されない、卵の特性を指す。
卵白(アルブメン)の主成分は、水(およそ90重量%)と、タンパク質、微量ミネラル、脂肪質材料(0.4%未満)、ビタミン及びブドウ糖等の固体(およそ10重量%)とを含み、タンパク質が固体の大部分を占める。事実、卵白は、およそ40種の異なるタンパク質を含む。卵白中の優位なタンパク質には:オボアルブメン(Ovalbumen)、オボトランスフェリン、オボムコイド、グロブリン、リゾチーム、オボムチン、及びアビジンが挙げられる。
卵黄は、タンパク質、脂肪、水、ビタミン、ミネラル及び他の微量元素を含む。本明細書で使用される用語「脂肪」は、脂質を指す。卵黄中の最も優位な脂質には:不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸、パルミトレイン酸、及びリノレン酸)及び飽和脂肪酸(パルミチン酸、ステアリン酸、及びミリスチン酸)が挙げられる。卵黄は、通常の乳化剤であるレシチン、並びにIgY等の免疫グロブリン及び/又はオボトランスフェリンを含むがこれらに限定されないタンパク質の供給源でもある。
様々な卵成分の各々は、多様な産業において有用性を有する。しかしながら、卵が価値のある複数の成分を含むことが既知であっても、それらの成分を効率的な、費用効率が高い方法で、回収及び/又は分離することに関する問題が残っている。
ヒト消費用に商業的に生産される鶏卵は、多くの場合、未受精卵が生産及び収集される産卵操作を起源とする。卵が収集され、加工施設に移動され、洗浄された後、当該卵は食用又は非食用のいずれかとして等級分けされる。食用等級カテゴリーを満たした卵は、次にAA、A又はBに等級分けされる。非食用と分類された卵は、USDA又は他の政府規制に基づいて、ヒト消費に好適ではない。約98%〜99%の卵はAA、A又はBの等級カテゴリーを満たす。残りの1%又は2%は、非食用(即ち、ヒト消費に好適ではない)と考慮される。卵が非食用と考慮される主な理由は、卵が奇形であり、又は分離した血斑を含むことである。そうでなければ、生産品は、一般にヒト消費において安全である。
卵が最初に食用又は非食用として等級分けされた後、食用卵の卵殻が卵割り機械を使用して割られ得る。次に、全卵(卵黄及び卵白)混合物が漉されて卵黄を卵白から分離する(卵白が漉し器を通過する一方、卵黄は保持される)。卵黄が卵白から分離された後、多くの場合、卵白及び/又は卵黄の更なる加工が行われる。
食用卵の割られた殻は、一般的には遠心分離システムを介して回転されて、割られた卵殻に付着したまま残留した卵白を抽出する。抽出された卵白も非食用(例えば、ヒト消費に使用できない)と考慮される。割られた卵殻は乾燥され、磨り潰されて、他の用途の中でも、動物餌及び他の製品中の成分として使用され得る。
卵の他の供給源は、雛の生産が意図される孵化場である。孵化場からの卵のいくつかは、多くの場合、それらが無精であり、抱卵されず、又は完全な発達まで抱卵されていないことから孵化しない。これらの卵は、多くの場合、選択によって(抱卵されない卵等)又は法的規制に起因して(例えば、完全な発達まで抱卵されていない卵等)非食用卵として取り扱われる。孵化場卵は、一般的には、それらが亀裂され、卵黄と卵白との組み合わせとして加工されるプロセスにおいて、卵黄及び卵白を分離されることなく加工される。
それ故、非食用卵生産物の三つの主な供給源が存在する:食用として生産されたが非食用として等級分けされた卵、卵殻から収集された卵成分、及び孵化場を起源とする卵。食品加工業者から返却された卵(賞味期限を過ぎたため等)、亀裂操作中に平容器に達しなかった卵、又はUSDA若しくは他の規制者によって別様に工業用(又は非食用)卵と見なされた卵等の他の供給源も存在する。これらの非食用卵、及び卵成分の混合物は、度々、動物飼料製品中に使用される。動物飼料製品の例には、缶詰のドッグフード及びキャットフード等の「湿潤」ペットフード、乾燥ペットフード、並びに離乳ブタの餌が挙げられるが、これらに限定されない。非食用卵混合物のこれらの用途は望ましいが、本製品は、用途及び性能を最適化したやり方で改変又は加工されていないため、比較的価値が低い。従って、非食用卵混合物の改善された加工に対する必要性が存在している。この改善された加工はまた、食用卵混合物の改善された加工の可能性も有する。
重要なことには、本発明は、試薬又はpH操作による、脂肪又はタンパク質のどちらの改変も必要としない。それ故、本発明は、卵成分の完全性の維持を可能にして、架橋剤の組み込み等の望ましくない改変を避ける。そのようなものとして、発明はまた、余分な生産工程を避け、架橋試薬の使用に関連した新たな廃棄物流を生じない。
本方法は、卵由来脂質及び卵由来タンパク質を含む卵混合物を得ることと、卵混合物をマイクロ濾過して、単離されたタンパク質組成物を得ることとを含む。本発明の例示的な実施形態は、卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと;卵黄脂質を含む卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及びアルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得ることとを含む。
以下により詳細に記載するように、マイクロ濾過は、フィルター材料及びフィルター構成の選択が、フィルター材料の汚れを避ける共に、卵成分の分離を改善する条件下で行われる。一実施態様において、フィルターは、親水性材料から構成された中空繊維膜を組み込んでいる。例示的な実施態様において、中空繊維膜は、ポリスルホン(PS)又はポリエーテルスルホン(PES)から構成されている。代替的な実施態様では、螺旋状巻回膜モジュールが使用される。螺旋状巻回膜モジュールを形成している膜は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)から形成されていてもよい。螺旋状巻回膜モジュールは、膜層間にスペーサを含むことが好ましい。好適な間隙は、一般的には30ミルより大きく、より一般的には45ミルより大きく、いくつかの実施形態では、60ミルより大きい。
膜モジュールは、どのように構成されていても、より大きい脂質の通過を避ける一方で、主としてタンパク質の通過を可能にする必要がある。詳細には、膜は、卵混合物由来のタンパク質の通過を可能にする一方で、卵混合物からの脂質の通過を実質的に制限するよう選択される必要がある。一般的には、膜は、0.5マイクロメートル未満、より一般的には0.4マイクロメートル未満、通常0.3マイクロメートル未満の孔径を有する必要がある。いくつかの実施形態では、孔径は0.2マイクロメートル未満となることを理解するであろう。場合により、孔径は、0.1マイクロメートル未満である。いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では0.05〜0.3マイクロメートルの孔径等、0.1〜0.2マイクロメートルの範囲の孔径が望ましい。
いくつかの実施形態では、PVDFは、800,000ダルトンの公称カットオフを有するように選択され、他の実施形態では、PVDFは、700,000ダルトンより大きく、又は600,000ダルトンより大きく、又は500,000ダルトンより大きい公称カットオフを有するように選択される。他の実施形態では、PVDFは、800,000ダルトンより大きく、又は900,000ダルトンより大きく、又は1,000,000ダルトンより大きい公称カットオフを有するように選択される。PVDFは、900,000ダルトン未満、800,000ダルトン未満、700,000ダルトン未満、600,000ダルトン未満、及び500,000ダルトン未満の公称カットオフを有するように選択されてもよい。一般的には、PVDFは、600,000〜1,000,000ダルトン、又は700,000〜900,000ダルトンの公称カットオフを有するであろう。
好適な膜は、Vacaville, Californiaに位置するSnyder Fitlrationにより製造されている、0.2及び0.1マイクロメートルPVDFフィルターを備えた限外濾過(ultra filration)膜を含む。
本明細書に記載した本発明は、卵黄及び卵アルブメンを含む卵混合物、又は卵黄若しくは卵アルブメンのみを加工して、タンパク質及び脂肪を分離するための方法を提供する。本明細書で使用される用語、タンパク質は、アミノ酸(ポリペプチド)から形成された有機化合物を指し、免疫グロブリン、例えばIgY等のタンパク質を含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される用語「脂肪」は、「脂質」と交換可能に使用することができ、脂肪酸、コレステロール等のステロイド、糖脂質、リポタンパク質及びリン脂質等の水不溶性成分を指す。
一実施態様において、本発明は、食用又は非食用卵混合物の加工に関する。より詳細な実施態様では、本発明は、食用又は非食用卵混合物を加工して、卵タンパク質粉末(供給源の卵が食用か又は非食用かに基づいて、食用又は非食用となる)を得る方法を提供する。特定の実施態様では、卵混合物は、約40重量%〜70重量%のタンパク質と、約15重量%〜45重量%の脂肪とを含む。一般的には、この混合物は、ある程度混ざった脂肪とタンパク質を有するが、混合物は実際には均質化されていないであろう。実際には、一般的には卵黄及び卵白の成分の幾分かの分離を維持することが望ましく、従ってより低いレベルの混合が望ましい可能性がある。均質化された卵製品は、多くの場合、本発明による使用に望ましくないが、幾分か均質化された卵材料を含む卵組成物の使用が可能である。例えば、元々食用であったが、保存期間の延長により賞味期限が過ぎた均質化卵材料は、非食用として考慮され、本発明の方法及び装置を使用して加工されてもよい。
本方法は、卵混合物のマイクロ濾過の工程を含み、マイクロ濾過工程は、フィルター、場合により中空繊維フィルターを横切って、卵混合物を揚送する工程を含む。中空繊維フィルターは、一般的には0.20マイクロメートル未満、より一般的には0.10マイクロメートル未満の孔径を有するであろう。フィルターの孔径は、一般的には0.02マイクロメートルより大きい。フィルターの好適な孔径は、およそ0.05マイクロメートル、及び0.04〜0.08マイクロメートルを含む。
卵混合物は、一般的には、低圧にてフィルター60内で加工される。一つの実施形態では、卵混合物は、約30PSI未満の圧力にて加工される。場合により、いくつかの実施形態では、圧力は20PSI未満であってもよい。より高い圧力を使用してもよいが、フィルター膜の早期の汚れを生じる場合がある。それ故、いくつかの実施形態では、40PSI未満、50PSI未満、及び100PSI未満の圧力が有用であるが、一般的にはより低い圧力が望ましい。
上記に示したように、いくつかの実施形態では、卵混合物は、PVDF螺旋状巻回膜フィルターを使用して加工される。そのような実施形態では、複数のフィルターモジュールを使用してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、卵混合物は、およそ10psiのベースライン圧力と、システム内の連続する各膜モジュールに関して10〜15psi(多くの場合、各膜に関して約13psi)との圧力にて加工される。例えば、二つの膜モジュールを有するシステムは、入口圧力36psi及び出口圧力10psiを有してもよい。
中空繊維膜を使用する際、流動速度は、平方フィート当たり約40〜80ミリメートル/分の範囲内が望ましく、流入する材料が約10パーセント固体の場合、透過物は3〜5パーセント固体である。一実施態様では、フィルターは、親水性材料から構成された中空繊維膜を組み込んでいる。中空繊維膜は、例えば、ポリスルホン(PS)又はポリエーテルスルホン(PES)から構成されていてもよい。代替的な一実施態様では、螺旋状巻回膜モジュールが使用され、膜媒体の平方当たり4リットル/時間より大きい流動速度を有する。例えば膜の平方メートル当たり6リットル/時間より大きい等の、更に高い流束が達成されることが好ましい。螺旋状巻回膜モジュール(mosule)を形成する膜は、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)から形成されていてもよい。螺旋状巻回膜モジュールは、膜層間にスペーサを含むことが好ましい。好適な間隙は、一般的には30ミルより大きく、より一般的には45ミルより大きく、いくつかの実施形態では60ミルより大きい。
螺旋状巻回膜モジュールは、汚れを受けやすく、従って、多くの場合、システム全体を停止し又は分離プロセスを停止することなく、膜を洗浄できるように、定置洗浄(CIP)プロセスを使用してシステムを設計及び操作することが望ましい。そのような洗浄は、多くの場合、24時間当たり1回より多く、いくつかの実施形態では16時間毎未満、所定の実施形態では、およそ8時間毎に行われる。
本発明は、非食用卵から得られる非食品等級の卵粉末、及び高いゲル強度を有する非食用卵粉末も提供し、当該卵粉末は、neg/25g未満のサルモネラと、少なくとも約65重量%のタンパク質と、約1重量%以下の脂肪とを含む。高いゲル強度を有する非食用卵粉末は、300グラム/平方センチメートルより大きい、より一般的には400グラム/平方センチメートルより大きい、望ましくは500以上のグラム/平方センチメートルの高いゲル強度を有し得る。
以下図面を参照すると、図1は、卵加工方法の流れ図を示す。卵20は、卵倉庫(図示せず)から収集される。卵20は、食用22卵と非食用24卵とに分離される。次に、食用卵22は割られ、食用アルブメン26及び食用卵黄28は輸送されて、ヒト消費用に更に加工される。乾燥食用アルブメン26は、卵黄タンパク質を全く含まず、およそ0.4重量%の脂肪を含む。食用卵黄28は、約30重量%のタンパク質及びおよそ60重量%の脂肪を含む。
残留アルブメンが付着した卵殻30は、別個の加工ラインに送られ、そこで次に卵殻30は遠心分離され、殻32が残留アルブメンから分離され、この残留アルブメンは、ここで、非食用アルブメン34として分類される。
非食用卵24も割られ、殻36は加工される。非食用卵24からの卵白及び卵黄38は、殻から抽出された非食用アルブメン34と共に混合されて、非食用卵混合物40を形成する。非食用卵混合物40は、卵黄(卵黄脂肪及びタンパク質を含む)、及び卵白(及び関連したタンパク質)の両方を含む、非加熱かつ未加工の液体混合物である。非食用卵混合物は概して、乾燥重量に基づいて、約40%〜70%のタンパク質と約40%〜15%の脂肪とを含む。
一般的には、非食用卵混合物40は、およそ50°F未満の温度と、およそ5.75〜7.00より大きい、又は場合により約4.0〜8.0のpHとに維持される。度々、卵混合物40中にカラメル着色料が添加されて、混合物が非食用と識別される。従って、非食用卵混合物40が維持されている容器43は、液体卵混合物を混合する攪拌器又はパドルを備えていてもよい。
図2は、例示的な卵割り操作による、(抱卵されなかった孵化場卵等の)卵混合物からのタンパク質及び脂肪の分離のための本発明によるプロセスの概略図を提供する。図2に示すプロセスによれば、卵50は、最初に割られ、液体卵(即ち、卵黄及び卵白)が除去される。上記に示したように、卵は、一般的には非食用卵であるが、場合により食用卵であってもよい。残留卵が付着した殻は、殻遠心分離機52に輸送され、ここで遠心力を使用して、残留液体卵を殻微粒子物質から分離する。次に、加工された殻微粒子物質は、例えばカルシウム補助食品としての使用のために、収集され、加工され、販売される。抽出された残留卵液体は、収集桶内に排出され、例えば動物飼料として販売され、又は保管され、又は更なる加工に供されてもよい。
一実施態様では、液体卵は殻遠心分離機から除去され、液体サイクロン54を通して流されて浮遊カルシウムが除去される。液体卵材料は、タンク56内に収集される。ポンプ、例えば遠心力ポンプ58を使用して、マイクロ濾過膜60を通して液体卵材料を揚送してもよい。
本方法は更に、卵混合物のマイクロ濾過の工程を含み、マイクロ濾過工程は、フィルター、場合により中空繊維フィルターを横切って、卵混合物を揚送する工程を含む。圧力、流束(即ち、膜の表面を横切る液体の接線流)及び膜孔径の組み合わせは、フィルター性能に有意に影響を与え得る。中空繊維フィルターは、一般的には0.20マイクロメートル未満、より一般的には0.10マイクロメートル未満の孔径を有するであろう。フィルターの孔径は、一般的には0.02マイクロメートルより大きい。フィルターの好適な孔径は、およそ0.05マイクロメートル、及び0.04〜0.08マイクロメートルを含む。
卵混合物は、一般的には低圧にて加工される。一つの実施形態では、卵混合物は、約30PSI未満の圧力にて加工される。場合により、いくつかの実施形態では、圧力は20PSI未満であってもよい。より高いPSIを使用してもよいが、フィルター膜の早期の汚れを生じる場合がある。それ故、いくつかの実施形態では、40PSI未満、50PSI未満、及び100PSI未満の圧力が有用である。流動速度は、フィルター膜の平方フィート当たり約40〜80ミリリットル/分の範囲内が望ましく、流入する材料が約10パーセント固体の場合、透過物は3〜5パーセント固体である。
上記に示したように、いくつかの実施形態では、卵混合物は、PVDF螺旋状巻回膜フィルターを使用して加工される。そのような実施形態では、(いくつかの実施形態では、単一の膜モジュールが使用されるが)複数のフィルターモジュールを使用してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、卵混合物は、およそ10psiのベースライン圧力と、システム内の連続する各膜モジュールに関して10〜15psi(多くの場合、各膜に関して約13psi)との圧力にて加工される。例えば、二つの膜モジュールを有するシステムは、入口圧力36psi及び出口圧力10psiを有してもよい。
卵混合物は、様々な温度で加工されてもよく、華氏65〜70度、及び華氏60〜75度が望ましい。代替的には、他の温度範囲が使用されてもよい。
比較的低い圧力は、フィルター膜の細孔内に強制的に移動される脂肪の量を低減すると考えられる。低圧が、膜の表面を横切る流体の比較的高い接線速度と組み合わされた際、タンパク質(透過物)の膜細孔の通過を可能にすると共に、脂肪(非透過物)は膜を通して流れるように強制される。従って、フィルター上に堆積した脂肪の量が有意に低減され、性能が向上する。膜上に堆積し、膜を汚す脂肪の量を更に低減するために、中空繊維膜は、ポリスルホン(PS)又はポリエステルスルホン(PES)等の親水性材料を使用して構成されてもよい。ポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、本発明のプロセスでの使用に好適な他の材料であり、一般的には螺旋状巻回膜モジュールに形成される。
タンパク質を含む液体透過物は、第二のバッチタンク62内に収集されてもよく、脂肪、残留タンパク質、及び細菌等の他の固体を含む非透過物は、場合により第一のバッチタンク内に返却されてもよい。所望の場合、第一のバッチタンク56内に水を加えてもよく、非透過物液体を中空繊維フィルター膜60を通して再度揚送して、産出高を増大させてもよい。このプロセスは、いくつかの実施形態では約95%、他の実施形態では最大約85パーセントのタンパク質が回収される(即ち、フィルターを透過する)まで、反復されてもよい。産出高とも称されるこの回収率は、概ね60パーセントより大きい。所望の場合、脂肪含有非透過物からホスファチジル(phosphotidyl)コリン等のリン脂質を別個にて抽出してもよい。
第二のバッチタンク62からの液体タンパク質溶液(透過物)は、例えば高圧ポンプ66を使用して液体透過物をナノフィルター64を通して揚送することにより、更に単離されてもよい。一実施態様では、タンパク質溶液は、およそ20重量%〜35重量%固体を含む溶液に単離される。単離されたタンパク質溶液は、乾燥時間を低減し、従って費用を低減できるため望ましい。加えて、ナノ濾過工程は、最終的な単離されたタンパク質溶液中に存在する灰分の量を低減することもできる。一実施態様では、螺旋状巻回膜ナノフィルターを使用して、タンパク質溶液を濃縮する。所望であれば、ナノ濾過前に、リゾチーム又はIgY等の免疫グロブリン等の機能性タンパク質を液体タンパク質溶液から分離してもよい。ナノ濾過が完了した際、単離されたタンパク質溶液のpHを調整し、酵母を加えて、溶液中に存在する糖を二酸化炭素に変換してもよい。次に、単離されたタンパク質溶液を、噴霧乾燥機68を使用して乾燥する。
一実施態様では、本発明のプロセスを使用して、卵黄及び卵白由来のタンパク質を含む卵タンパク質粉末を提供する。別の実施態様では、卵タンパク質粉末を水に溶解し、加熱してゲルを形成してもよく、このゲルは、粉末が溶解している水を結合する。例えば、粉末を包装し、又は165°F〜175°Fの温度と30〜40パーセントの湿度とを有する高温多湿の室内に多くの日数(一般的には10〜20日間)配置して、タンパク質を変性させ、ゲル強度を増大させてもよい。
本明細書に記載したプロセスにより、以下のゲル強度を有するタンパク質粉末を得ることができ、150のゲル強度を有する標準的な全卵粉末(48重量%タンパク質)と比較される、すなわち、
(a)乾燥重量に基づいて65%タンパク質の卵粉末(より高い卵白含有量−200ゲル強度−US小麦グルテンと同等な製品)
(b)乾燥重量に基づいて80%の標準的な卵白粉末−高温室処理されていない−250ゲル強度
(c)標準的な食用卵白粉末−高温室処理されてゲル化−400ゲル強度
(d)高いゲル強度を有する非食用卵粉末−高温室処理されてゲル化−500/550ゲル強度。
本発明は更に、卵黄及び/又は卵アルブメンから得られる卵粉末に関する。例示的な実施態様において、卵粉末は、乾燥重量に基づいて、少なくとも約60%のタンパク質と、約2%未満の脂肪とを含み、タンパク質の少なくとも一部は、卵黄脂質と卵黄タンパク質との混合物の濾過により誘導される。
高いゲル強度を有する卵粉末を形成することができ、当該卵粉末は、少なくとも約60重量%のタンパク質と、約1重量%以下の脂肪と、少なくとも400のゲル強度とを含み、タンパク質の少なくとも一部は、卵黄脂質と卵黄タンパク質との混合物の濾過により誘導される。いくつかの実施形態では、少なくとも70重量%のタンパク質、又は少なくとも75重量%のタンパク質、又は少なくとも80重量%のタンパク質、又は少なくとも85重量%のタンパク質、又は少なくとも90重量%のタンパク質を含む、より高いレベルのタンパク質が存在する。また、いくつかの実施形態では、いくつかの実施形態では0.5重量%未満の脂肪を含む、非常に低い重量パーセントの脂肪を有することが可能である。
例示的なゲル強度の測定方法は、以下の通りである、すなわち、25gの卵白をホワールパックバッグ(whirl−pack bag)内に秤量する。バッグに175mlの蒸留水を加え、ストマッカー内に連続モードにて5分間配置した後、ストマッカーからバッグを除去し、バッグを15〜20分間置く。次に、およそ125mlの卵白をケーシング内にピペットで移し、更に3〜5分間置く。3〜5分後、ケーシングの側部を軽く叩いて、側部上に収集されている気泡を除去する。ケーシングの上部端を上部泡状体の直下にてしっかり握り、きつく捻って、ビニタイを用いて捻り部の基部を固定した後、折り重ね、ビニタイの残りを用いて固定する。次に、ケーシングを脱イオン水で濯ぎ、80℃の水浴内に40分間配置する。40分後、水浴からケーシングを除去し、流れる水道水を用いて5〜10分間冷却する。ケーシングを冷蔵庫内に一晩縛る。翌朝、ケーシングを冷蔵庫から1時間除去する。
レオメータを使用して、直径8mmのボールをプランジャとして使用し、レンジスイッチを、低ゲット(get)試験では200/2N、高ゲル試験では2k/20Nに設定する。テーブル速度は、6cm/分に設定される必要がある。ケーシングの末端を切除し、剥離し、サンプルを長さ30mmの3〜4個の切片に切る。サンプル片をテーブルの中心内に配置し、テーブルボタンを押し、プランジャの直下まで上昇させる。次に、開始ボタンを押し、プランジャがサンプルを突き破った後、停止ボタンを押す。テーブルを降下させ、サンプルを除去する。500mv設定を有するプリンタを読み取るために、ゲル強度に関して、左側は0、中央は250及び右側は500である。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」及び「the」は、内容が明確に別に指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意する必要がある。用語「又は」は、一般的には、内容が明確に別に指示しない限り、その意味において、「及び/又は」を含むように使用されることにも留意する必要がある。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるフレーズ「構成された(configured)」は、特定の課題を実行し又は特定の構成を採用するように構成(constructed)又は構成された(configured)システム、装置、又は他の構造を記載することにも留意する必要がある。フレーズ「構成された(configured)」は、「配置された」、「配置及び構成された(configured)」、「構成(constructed)及び配置された」、「構成された(constructed)」、「製造及び配置された」等の他の同様のフレーズと交換可能に使用されてもよい。
本出願は、本主題の適合形態又は変更形態を含むことが意図される。上記の記載は例示的であり、限定的ではないことが意図されることを理解するべきである。本明細書に記載した設計特徴の任意の一つ以上は、任意の特定の構成との任意の組み合わせにて使用してもよいことが容易に明らかとなる筈である。本主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を、それらの特許請求の範囲により権利を付与される均等物の完全な範囲と共に参照して決定されるべきである。

Claims (33)

  1. 卵混合物からタンパク質を分離するための方法であって、
    (a)卵由来脂質及び卵由来タンパク質を含む卵混合物を得ることと、
    (b)前記卵混合物をマイクロ濾過して、単離されたタンパク質組成物を得ることと
    を含む、方法。
  2. 前記卵混合物が少なくとも1パーセントの卵由来脂質を含む、請求項1又は3〜14のいずれか一項に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  3. 前記卵混合物が少なくとも5パーセントの卵由来脂質を含む、請求項1、2又は4〜14のいずれか一項に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  4. 前記卵混合物が少なくとも25パーセントの卵由来脂質を含む、請求項1〜3又は5〜14のいずれか一項に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  5. マイクロ濾過が、0.20マイクロメートル未満の孔径を有する中空繊維フィルターを横切って、前記卵混合物を約60PSI未満の圧力で揚送することを含む、請求項1〜4又は6〜14のいずれか一項に記載の方法。
  6. マイクロ濾過が、0.10マイクロメートル未満の孔径を有する中空繊維フィルターを横切って、前記卵混合物を約30PSI未満の圧力で揚送することを含む、請求項1〜5又は7〜14のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記中空繊維膜が親水性材料から構成されている、請求項1〜6又は8〜14のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記中空繊維膜がポリエステルスルホン(PES)を含む、請求項1〜7又は9〜14のいずれか一項に記載の方法。
  9. 螺旋状巻回膜モジュールを横切って、前記卵混合物を揚送することを含む、請求項1〜8又は10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記膜がポリフッ化ビニリデンを含む、請求項1〜9又は11〜14のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記膜が、0.2マイクロメートル未満の孔径を有する、請求項1〜10又は12〜14のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記卵混合物が非食用卵を含む、請求項1〜11又は13、14のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記卵混合物が食用卵を含む、請求項1〜12又は14のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記卵混合物が、加工前に、乾燥重量に基づいて、約40%〜80%のタンパク質と約35%〜15%の脂肪とを含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 卵混合物からタンパク質を分離するための方法であって、
    (a)卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと、
    (b)卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む前記卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及び卵アルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得ることと
    を含む、方法。
  16. 前記卵混合物が少なくとも1パーセントの卵黄由来脂質を含む、請求項15又は請求項17に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  17. 前記卵混合物が少なくとも5パーセントの卵黄由来脂質を含む、請求項15又は請求項16に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  18. 卵混合物からタンパク質及び脂質を分離するための方法であって、
    (a)卵黄脂質及び卵黄タンパク質を含む卵混合物を得ることと、
    (b)前記卵混合物をマイクロ濾過して、前記卵黄タンパク質から前記卵黄脂質を分離することと
    を含む、方法。
  19. 前記卵混合物が少なくとも1パーセントの卵黄由来脂質を含む、請求項18に記載の、卵混合物からタンパク質を分離するための方法。
  20. 卵混合物からタンパク質を分離するための方法であって、
    (a)卵黄及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと、
    (b)前記卵黄及び卵アルブメンのpHを約4〜約8の範囲内に維持することと、
    (c)卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む前記卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及び卵アルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得ることと
    を含む、方法。
  21. 前記卵混合物が非食用卵を含む、請求項20又は21〜25のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記卵混合物が食用卵を含む、請求項20、21又は23〜25のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記卵混合物が、加工前に、乾燥重量に基づいて、約40%〜80%のタンパク質と約35%〜15%の脂肪とを含む、請求項20〜22又は24、25のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記卵黄由来タンパク質がIgYを含む、請求項20〜23及び25のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記卵黄由来タンパク質がオボトランスフェリンを含む、請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 卵混合物からタンパク質を分離するための方法であって、
    (a)卵黄及び卵アルブメンを含む卵混合物を得ることと、
    (b)卵黄脂質の脂質を、実質的に非架橋形態に維持することと、
    (c)卵黄脂質、卵黄タンパク質、及び卵アルブメンを含む前記卵混合物をマイクロ濾過して、卵黄由来タンパク質及び卵アルブメン由来タンパク質を含む単離されたタンパク質組成物を得ることと
    を含む、方法。
  27. 前記卵混合物が、加工前に、乾燥重量に基づいて、約40%〜80%のタンパク質と約35%〜15%の脂肪とを含む、請求項26に記載の方法。
  28. 卵黄及び卵アルブメンから得た卵粉末であって、
    (a)乾燥重量に基づいて少なくとも約60%のタンパク質と、
    (b)乾燥重量に基づいて約2%未満の脂肪と、を含み、
    前記タンパク質の少なくとも一部が、卵黄脂質及び卵黄タンパク質の濾過により誘導される、卵粉末。
  29. 高いゲル強度を有する卵粉末であって、
    (a)少なくとも約60重量%のタンパク質と、
    (b)約1重量%以下の脂肪と、
    (c)少なくとも400のゲル強度と、を含み、
    前記タンパク質の少なくとも一部が、卵黄脂質及び卵黄タンパク質の混合物の濾過により誘導される、高いゲル強度を有する卵粉末。
  30. 前記タンパク質が、卵黄由来タンパク質及びアルブメン由来タンパク質を含む、請求項29又は31〜33のいずれか一項に記載の、高いゲル強度を有する非食用卵粉末。
  31. 前記卵粉末が少なくとも70重量%のタンパク質を含む、請求項29、30又は32、33のいずれか一項に記載の、高いゲル強度を有する非食用卵粉末。
  32. 前記卵粉末がIgYを含む、請求項29〜31又は33のいずれか一項に記載の、高いゲル強度を有する非食用卵粉末。
  33. 前記卵粉末がオボトランスフェリンを含む、請求項29〜32のいずれか一項に記載の、高いゲル強度を有する非食用卵粉末。
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