JP2016127773A - 回転電機 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転電機における鉄損を低減する。【解決手段】ステータコイルが設けられたステータ102と、ステータ102に対向して配置され、永久磁石22が埋め込まれたロータ104と、を備え、永久磁石22は、1極当たり複数の永久磁石22a,22bに分割されており、ロータコア20の回転方向に沿って磁力を異ならせることによって、ステータ102によって発生したロータコア20内に生ずる不要な磁束を打ち消す回転電機100とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ロータコア内に磁石が埋め込まれた埋込構造永久磁石型の回転電機に関する。
ステータから磁界を発生させ、当該磁界とロータに埋め込まれた永久磁石との相互作用によりロータを回転させる回転電機が用いられている。このような回転電機では鉄損を低減することが必要とされる。鉄損を低減させるためには、ロータコア内に生ずる磁石起磁力を正弦波に近づけるとよい。
磁石起磁力による高調波磁束を低減するために、磁石とロータギャップとの間に空隙を設ける構成が開示されている(特許文献1,2)。これにより、高調波磁束を空隙によって遮断し、高調波損失を低減させることを目的としている。
また、ロータに設ける磁石を分割し、中央部に保持力の弱い磁石を配置して着磁及び脱磁により起磁力分布を変更する構成が開示されている(特許文献3)。また、SPM(Surface Permanent Magnet)モータにおいて、シェル型磁石を用いてトルクリプルと鉄損を低減する技術が開示されている(特許文献4)。また、SPMモータにおいて、磁石の表面又は裏面の適切な位置に凹凸部を設ける技術が開示されている(特許文献5)。また、ロータに設けられた永久磁石を回転方向側を厚くすることで、回転方向側の磁力を強くする構成が開示されている(特許文献6,7)。
また、一極の磁石を複数に分割し、それぞれの磁石幅を異ならせることによって磁力を調整して効率を高めた構成が開示されている(特許文献8)。また、磁石内の渦電流損を低減するために磁石を分割した構成が開示されている(特許文献9,10)。
しかしながら、ロータコアに空隙を設けて高周波磁束を遮断する方法は有効であるが、空隙を設けるための加工が必要であり、製造コストが増大する等の問題がある。
また、埋込構造永久磁石型回転電機(IPM型回転電機)では、磁石の磁力に分布を持たせた構造を採用している例もあるが、耐減磁を目的としており、磁石突極の起磁力を増加させるための構造とされている。このような構成では、ロータコアにおける鉄損を十分に低減することはできない。また、磁石を分割した構造では、磁石内の渦電流の低減を目的としており、磁石起磁力を正弦波に近づけるように構成されていない。
本発明の1つの態様は、永久磁石埋込型の回転電機であって、ステータコイルが設けられたステータコアと、前記ステータコアに対向して配置され、永久磁石が埋め込まれたロータコアと、を備え、前記永久磁石は、1極当たり2つ以上に分割されており、前記ロータコアの回転方向に沿って磁力を異ならせることによって、前記ステータコイルによって発生した前記ロータコア内に生ずる不要な磁束を打ち消すことを特徴とする回転電機である。
ここで、前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、前記ロータコアの回転方向側の磁石は対となる他の磁石と磁力が異なることが好適である。
また、前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、前記V字状の山部付近の磁力に対して谷部付近の磁力が強いことが好適である。
また、前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、一方の磁石は前記V字状の山部付近の磁力に対して谷部付近の磁力が強く、他方の磁石は磁力が一定であることが好適である。
また、前記永久磁石は、磁石の表面の空隙幅又は磁石の厚さによって磁力が調整されていることが好適である。
本発明によれば、ロータコアに埋め込まれた磁石による磁力を調整することにより、ステータコイルによって生ずる不要な磁束を打ち消し、ロータコアにおける鉄損を低減した回転電機を提供することができる。
本発明の実施の形態における回転電機100は、図1の断面図に示すように、ステータ102、ロータ104及び回転軸106を含んで構成される。回転電機100は、円筒状のステータ102内にステータ102の内周面に対して空隙を介して外周面が対向するように円柱状のロータ104を配置した構造を有する。このような構成において、ステータ102に設けられたステータコイルに電流を供給することによりロータ104に対して回転磁界を発生させることでロータ104に対して回転駆動力を発生させる。当該回転駆動力によりロータ104が回転させられ、それに伴ってロータ104に固定された回転軸106に回転駆動力が伝達される。回転電機100は、例えば、ハイブリッド自動車、電機自動車等の車両に適用される。
具体的には、ステータ102は、電磁鋼板等の磁性体からなるステータコア10、ステータコア10に巻回されたステータコイル(図示しない)を含んで構成される。ステータコイルに電流を流すことによって、ロータ104に対して回転磁界を発生させる。
ロータ104は、ロータコア20と、ロータコア20に埋め込まれた複数の(本実施の形態では16個)の永久磁石22を含む。ロータコア20は、通常、回転軸106の方向に沿って複数の円盤状のコアプレートを重ね合わせて構成される。コアプレートは、通常は電磁鋼板によって形成される。ロータコア20には、永久磁石22を保持するように回転軸106の方向に形成された孔が設けられ、当該孔に永久磁石22が配置される。また、ロータコア20の中心には中心孔が設けられ、当該中心孔に回転軸106が嵌め込まれて固定される。
回転電機100では、1極当たりの永久磁石22が複数に分割されており、分割された永久磁石22のそれぞれについてロータコア20の回転方向に沿って磁力を異ならせて、ステータコイルによって発生したロータコア20内に生ずる不要な磁束を打ち消すように構成される。
本実施の形態では、1極当たりの永久磁石22を2つずつ対で所定間隔で配置する。より具体的には、永久磁石22は1極毎にロータコア20の周方向に沿って45°間隔で配置される。また、対をなす2つの永久磁石22a,22bは、ロータコア20の中心側から外周側に向かうほど互いに離間するように(略V字状をなすように)配設される。そして、図2に示すように、対をなす2つの永久磁石22a,22bにおいてロータコア20の回転方向に沿って磁力を異ならせる。なお、図2では、図中に実線矢印で示すように右側から左側に向かってロータコア20が回転しているものとする。
図2(a)の構成では、1極当たりの対の永久磁石22において一方の磁石の磁力を他方の磁石の磁力よりも強くする。すなわち、1極当たりの対の永久磁石22において、ロータコア20の回転方向側(ロータコア20が回転する先の側)の永久磁石22aに比べて永久磁石22bの磁力を強くする。これによって、図3に示すように、ステータ102からロータコア20内に形成される磁束(図中、太破線矢印で示す)を打ち消すように永久磁石22bから永久磁石22aへ向かう磁束(図中、太実線矢印で示す)が形成される。
このように、ステータ102からロータコア20内に形成された不要な磁束をロータコア20に配置された永久磁石22によって形成される磁束によって打ち消し合うことによって回転電機100における鉄損を低減することができる。特に、ロータ104における3次渦電流損失の低減に効果がある。
図2(b)の構成では、1極当たりの対の永久磁石22においてそれぞれの磁石の磁力を回転方向に沿った位置によって異ならせる。すなわち、1極当たりの対の永久磁石22において、中央部(V字状の谷部)の磁力を端部(V字の山部)の磁力に比べて強くする。言い換えると、回転方向側の永久磁石22aでは回転方向側から回転方向反対側に向けて磁力をより強くし、回転方向反対側の永久磁石22bでは回転方向側から回転方向反対側に向けて磁力を弱くする。これによって、図4に示すように、永久磁石22aでは回転方向反対側から回転方向側に磁束(図中、太実線矢印で示す)が形成され、ステータ102からロータコア20内に形成される磁束(図中、太破線矢印で示す)が打ち消される。一方、永久磁石22bでは回転方向側から回転方向反対側に磁束(図中、太実線矢印で示す)が形成され、ステータ102からロータコア20内に形成される磁束(図中、太破線矢印で示す)が強められる。ただし、ステータ102からの磁束は回転方向側の永久磁石22aの近傍において永久磁石22bの近傍よりも強いので、永久磁石22aによる磁束の打ち消し効果は永久磁石22bによる磁束の強め合いも効果が大きい。
当該構成においても、永久磁石22による磁束の打ち消し効果が強め合いの効果よりも大きいので、ステータ102からロータコア20内に形成された不要な磁束による鉄損を低減することができる。
なお、図2(a)の構成では、永久磁石22a,22bの配置にロータ104の回転方向への依存性があるが、図2(b)の構成では配置の回転方向への依存性がない。したがって、図2(b)の構成では、図2(a)の構成に比べて鉄損低減の効果は小さいが、ロータ104が正回転又は逆回転する状態のいずれにおいても鉄損低減の効果を得ることができる。
図2(c)の構成では、図2(a)における永久磁石22bと図2(b)における永久磁石22aとが組み合わされる。すなわち、1極当たりの対の永久磁石22において、回転方向側の永久磁石22aでは回転方向側から回転方向反対側に向けて磁力をより強くし、回転方向反対側の永久磁石22bでは、磁力は一定であるが、ロータコア20の回転方向側の永久磁石22aに比べて磁力を強くする。当該構成によっても、上記実施の形態と同様に、ステータ102からロータコア20内に形成された不要な磁束による鉄損を低減することができる。
なお、永久磁石22の表面磁力は、磁石の単位体積当たりの磁力、幅及び厚みによって決まる。したがって、永久磁石22aと永久磁石22bとの磁力を異ならせるためには、永久磁石22a及び永久磁石22bの磁石の単位体積当たりの磁力、幅及び厚みの少なくとも1つを異ならせることにより所望の磁力にすればよい。
また、永久磁石22a又は永久磁石22bのそれぞれにおいて回転方向に沿って磁力を異ならせるには、永久磁石22a又は永久磁石22bのそれぞれにおいて回転方向に沿って磁石の単位体積当たりの磁力、幅及び厚みを異ならせればよい。
例えば、図2(d)に示すように、永久磁石22a,22bをさらに分割して、それぞれ異なる磁力の磁石を配置することによって、図2(b)と同じような磁力の分布とすることができる。
また、図5に示すように、永久磁石22の周辺に空隙30を設けることによって永久磁石22からロータコア20への磁力を調整することもできる。
図5(a)では、永久磁石22aの周囲に空隙30を設け、永久磁石22bの周囲には空隙30を設けないことによって、等しい永久磁石22a及び永久磁石22bを用いてロータコア20への磁力を永久磁石22aより永久磁石22bで強くした構成を示している。ここで、空隙30の幅を変えることによって永久磁石22a,22bからロータコア20へ適切な磁力を影響させることができる。これによって、図2(a)に示したように、永久磁石22aと永久磁石22bとでロータコア20へ影響する磁力を異ならせることができる。
また、図5(b)では、永久磁石22a,22bのそれぞれにおいて、ロータ104の回転方向に沿って空隙30の幅を変化させることによって、図2(b)に示すように、永久磁石22aでは回転方向側から回転方向反対側に向けて磁力をより強くし、永久磁石22bでは回転方向側から回転方向反対側に向けて磁力を弱くすることができる。空隙30の幅は、連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。
以上のように、本実施の形態における回転電機100によれば、ロータコア20に埋め込まれた永久磁石22による磁力を調整することにより、ステータ102からロータコア20内に生ずる不要な磁束を打ち消し、鉄損を低減することができる。
10 ステータコア、20 ロータコア、22(22a,22b) 永久磁石、30 空隙、100 回転電機、102 ステータ、104 ロータ、106 回転軸。
Claims (5)
- 永久磁石埋込型の回転電機であって、
ステータコイルが設けられたステータコアと、
前記ステータコアに対向して配置され、永久磁石が埋め込まれたロータコアと、
を備え、
前記永久磁石は、1極当たり2つ以上に分割されており、前記ロータコアの回転方向に沿って磁力を異ならせることによって、前記ステータコイルによって発生した前記ロータコア内に生ずる不要な磁束を打ち消すことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機であって、
前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、前記ロータコアの回転方向側の磁石は対となる他の磁石と磁力が異なることを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機であって、
前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、前記V字状の山部付近の磁力に対して谷部付近の磁力が強いことを特徴とする回転電機。 - 請求項1に記載の回転電機であって、
前記永久磁石は、1極当たり2つに分割されて前記ロータコア内にV字状に配置され、一方の磁石は前記V字状の山部付近の磁力に対して谷部付近の磁力が強く、他方の磁石は磁力が一定であることを特徴とする回転電機。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の回転電機であって、
前記永久磁石は、磁石の表面の空隙幅又は磁石の厚さによって磁力が調整されていることを特徴とする回転電機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015002130A JP2016127773A (ja) | 2015-01-08 | 2015-01-08 | 回転電機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015002130A JP2016127773A (ja) | 2015-01-08 | 2015-01-08 | 回転電機 |
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JP2016127773A true JP2016127773A (ja) | 2016-07-11 |
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JP2015002130A Pending JP2016127773A (ja) | 2015-01-08 | 2015-01-08 | 回転電機 |
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JP (1) | JP2016127773A (ja) |
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2015
- 2015-01-08 JP JP2015002130A patent/JP2016127773A/ja active Pending
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