JP2016127614A - レゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法 - Google Patents

レゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、ステータ巻線の封止成形を実施しているレゾルバに対する外部からの磁気ノイズ等の影響を防止するように構成することである。
【解決手段】本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法は、輪状ステータ(1)の複数の突出磁極(4)に巻回されたステータ巻線(6)と、前記輪状ステータ(1)の両端面(2,3)に設けられ前記ステータ巻線(6)を覆うための巻線封止用樹脂(11)とよりなるレゾルバステータ構造において、前記巻線封止用樹脂(11)の表面に設けられたシールド用金属板(20)又はシールド用金属メッキ(21)により、外部からの磁気ノイズを防止する構成と方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、レゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法に関し、特に、ステータ巻線の封止成形を実施しているレゾルバに対する外部からの磁気ノイズ等の影響を樹脂に設けたシールド用金属又は金属メッキを用いて防止させるための新規な改良に関する。
従来、用いられていたこの種のレゾルバステータ構造においては、例えば、図6で示される特許文献1の図17の構成及び図5で示される本出願人が開発していたレゾルバステータ構造を挙げることができる。
まず、図6のモータとレゾルバの組み合わせ構造の場合、回転子位置検出センサ200は電磁誘導形角度検出器としてのレゾルバであり、センサステータ200aとセンサロータ200bから構成され、ステータコアSAとステータコイルSCとからなるセンサステータ200aのステータコイルSCには励磁電流を流し、励磁電流によりステータコイルSCで発生される磁束がセンサロータ200bの回転位置によって変化することによってセンサステータ200aのステータコイルSCに発生する電圧が変化することで回転子位置を検出している。従って、リング20により磁界の遮蔽効果があればセンサステータ200aに電磁ノイズが重畳されずに、精度よく回転子2の位置を検出できる。
回転子位置検出センサとしてのレゾルバ200におけるセンサステータ200aのステータコイルSCから検出信号を導出する信号経路は、信号線に代えて、金属板からなる導電性板状部材を打ち抜いて折り曲げ形成されたターミナル201で形成されている。ターミナル201は回転子位置検出センサとしてのレゾルバ200のセンサステータ200aへ一体に固着されている。
前記センサステータ200aは金属リング20に装着され、ターミナル201は樹脂製ケース14にインサート成型されている中継ターミナル14aと溶接またはハンダ付けで接合されて、センサステータ200aはターミナル201と中継ターミナル14aとを介して制御基板104に実装されたセンサ変換器101へ電気的に接続されている。
また、図5に示される従来構成において、符号1で示されるものは輪状ステータであり、この輪状ステータ1の内面1aには、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極4が形成され、前記輪状ステータ1の両端面2,3には輪状絶縁カバー4,5が一体又は成形による一体構造の何れかによって設けられている。
前記各突出磁極4には、前記輪状絶縁カバー5を介してステータ巻線6が巻回されており、このステータ巻線6は、図示しない端子ピン保持部の端子ピンにからげられた後に、多芯のリード線7を介して外部の図示しない装置に接続されている。
前記輪状ステータ1の中心に形成されたロータ用孔10内には、図示しないロータが回転自在に配設されている。
前記輪状ステータ1の両端面2,3にかけて形成された前記各ステータ巻線6は、例えば、図示しない射出成形機の金型内に前述の輪状ステータ1を装着した後、溶融樹脂を金型内に射出して固化させると、前記輪状ステータ1の両端面2,3全体を覆うように巻線封止用樹脂11が設けられている。
従って、前記ステータ巻線6及び輪状絶縁カバー4,5は、前記巻線封止用樹脂11によって完全に覆われ、外気との接触が絶たれるように構成されている。
特許第4,476,270号公報
従来のレゾルバステータ構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、前述の図6の従来構成の場合、モータレゾルバのレゾルバとモータの間に、金属板からなる磁気遮蔽板が設けられ、モータ側から発せられる磁気ノイズがレゾルバ側に伝わらないようにしているため、このモータレゾルバの構成上、小型化等への障害となっていた。
また、図5のレゾルバステータ構造においても、このレゾルバをモータの端部に取付けた場合、前述と同様に、モータとレゾルバとの間に金属板を設けなくてはならず、モータとレゾルバの接続構造が複雑となっていた。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、コイル封止成形を実施しているレゾルバに対する外部からの磁気影響を樹脂に設けたシールド用金属又は金属メッキを用いて防止させるようにしたレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法を提供することを目的とする。
本発明によるレゾルバステータ構造は、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極を有する輪状ステータと、前記輪状ステータの両端面に設けられた輪状絶縁カバーを介して前記各突出磁極に巻回されたステータ巻線と、前記輪状ステータの両端面に設けられ前記ステータ巻線を覆うための巻線封止用樹脂と、よりなるレゾルバステータ構造において、前記巻線封止用樹脂の表面には、シールド用金属板又はシールド用金属メッキが磁気遮蔽部材として設けられ、外部から前記ステータ巻線又は前記輪状ステータ側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材により防ぐようにした構成であり、また、前記磁気遮蔽部材には、モータのモータケースが接触している構成であり、また、前記シールド用金属板は、前記巻線封止用樹脂にインサート成形されている構成であり、また、前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面L字形に形成されている構成であり、また、前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面一字形に形成されている構成である。
また、本発明によるレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法は、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極を有する輪状ステータと、前記輪状ステータの両端面に設けられた輪状絶縁カバーを介して前記各突出磁極に巻回されたステータ巻線と、前記輪状ステータの両端面に設けられ前記ステータ巻線を覆うための巻線封止用樹脂と、よりなるレゾルバステータ構造を用い、前記巻線封止用樹脂の表面には、シールド用金属板又はシールド用金属メッキが磁気遮蔽部材として設けられ、外部から前記ステータ巻線又は前記輪状ステータ側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材により防ぐ方法であり、また、前記磁気遮蔽部材には、モータのモータケースが接触している方法であり、また、前記シールド用金属板は、前記巻線封止用樹脂にインサート成形されている方法であり、また、前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面L字形に形成されている方法であり、また、前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面一字形に形成されている方法である。
本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極を有する輪状ステータと、前記輪状ステータの両端面に設けられた輪状絶縁カバーを介して前記各突出磁極に巻回されたステータ巻線と、前記輪状ステータの両端面に設けられ前記ステータ巻線を覆うための巻線封止用樹脂と、よりなるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法において、前記巻線封止用樹脂の表面には、シールド用金属板又はシールド用金属メッキが磁気遮蔽部材として設けられ、外部から前記ステータ巻線又は前記輪状ステータ側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材により防ぐように構成し、レゾルバへのノイズ影響の低減、モータ部品点数低減、モータサイズの縮小、モータ組立工数の低減を達成することができる。
また、前記磁気遮蔽部材には、モータのモータケースが接触していることにより、従来の金属板を用いることなく、簡単に磁気遮蔽を行うことができる。
前記シールド用金属板は、前記巻線封止用樹脂にインサート成形されていることにより、シールド用金属板を巻線封止用樹脂に簡単に設けることができる。
前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面L字形に形成されていることにより、ステータに対する外部ノイズの侵入を効果的に防止することができる。
また、前記シールド用金属板又は前記シールド用金属メッキは、前記巻線封止用樹脂の表面に断面一字形に形成されていることにより、簡単な構造で必要とする磁気遮蔽を得ることができる。
本発明によるレゾルバステータ構造を示す断面図である。 図1の他の形態を示す断面図である。 図1の他の形態を示す断面図である。 図3の他の形態を示す断面図である。 従来のレゾルバステータ構造を示す断面図である。 従来のレゾルバモータを示す要部の断面図である。
本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法は、ステータ巻線を覆うための巻線封止用樹脂の表面に、シールド用金属板またはシールド用金属メッキからなる磁気遮蔽部材を設け、外部からの磁気的影響を避ける構成と方法である。
以下、図面と共に本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1において、符号1で示されるものは輪状ステータであり、この輪状ステータ1の内面1aには、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極4が形成され、前記輪状ステータ1の両端面2,3には輪状絶縁カバー4,5が一体又は成形による一体構造の何れかによって設けられている。
前記各突出磁極4には、前記輪状絶縁カバー5を介してステータ巻線6が巻回されており、このステータ巻線6は、図示しない端子ピン保持部の端子ピンにからげられた後に、多芯のリード線7を介して外部の装置に接続されている。
前記輪状ステータ1の中心に形成されたロータ用孔10内には、図示しないロータが回転自在に配設されている。
前記輪状ステータ1の両端面2,3にかけて形成された前記各ステータ巻線6は、例えば、図示しない射出成形機の金型内に前述の輪状ステータ1を装着した後、溶融樹脂を金型内に射出して固化されると、前記輪状ステータ1の両端面2,3の全体を覆うように巻線封止用樹脂11が輪状に設けられている。
従って、前記ステータ巻線6及び輪状絶縁カバー4,5は、前記巻線封止用樹脂11によって完全に覆われ、外気との接触が絶たれるように構成されている。
前記ステータ巻線6を覆うために前記輪状ステータ1の両端面2,3に形成された前記巻線封止用樹脂11は、図1では断面で示されているためその形状は明示されていないが、平面でみると、両端面2,3において、輪状で所要の厚さを有するドーナツ型の形状で構成されている。
前記巻線封止用樹脂11の外周面11aと外端面11bには、軸方向Pに沿う断面の形状で断面L字形をなす輪状のシールド用金属板20が周知のインサート成形又は貼着により密着固定されている。
尚、前記各シールド用金属板20は、磁気シールド用の金属材が用いられている。
前述の図1の構成では、断面L字形の輪状をなす前記シールド用金属板20が前記ステータ巻線6を十分に覆っているため、外部からの磁気ノイズ等が前記ステータ巻線6側へ伝わることを効果的に防止することができる。
図2は、図1の他の形態を示すもので、前記各巻線封止用樹脂の外周面11a及び外端面11bには、断面L字形をなす輪状のシールド用金属メッキ21が形成され、各シールド用金属メッキ21によって前記ステータ巻線6側へ外部からの磁気ノズルが伝わることのないように構成されている。
また、図3の形態では、図1と同様の前記シールド用金属板20が採用されているが、図1とは異なり、前記巻線封止用樹脂11の外端面11bのみに断面一字形の輪状平板状の形状として設けられ、軸方向Pに沿う外部からの磁気ノイズ等のステータ巻線6への侵入を防止することができる。
また、図4の形態では、図2と同様の前記シールド用金属メッキ21が採用されているが、図2とは異なり、前記巻線封止用樹脂11の外端面11bのみに断面一字形の輪状平板状の形状として設けられ、軸方向Pに沿う外部からの磁気ノイズ等のステータ巻線6への影響を防止することができる。
前述の図1から図4で示される本発明によるレゾルバステータ構造30における一端側31には、モータのモータケース32が接続されており、前記モータケース32と前記シールド用金属板20は前記シールド用金属メッキ21に直接接続されていることにより、前記モータケース32と前記シールド用金属板20又は前記シールド用金属メッキ21とは互いに導通している。
前述の本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法の要旨とするところは、以下の通りである。
すなわち、所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極4を有する輪状ステータ1と、前記輪状ステータ1の両端面2,3に設けられた輪状絶縁カバー5,5Aを介して前記各突出磁極4に巻回されたステータ巻線6と、前記輪状ステータ1の両端面2,3に設けられ前記ステータ巻線6を覆うための巻線封止用樹脂11と、よりなるレゾルバステータ構造において、前記巻線封止用樹脂11の表面には、シールド用金属板20又はシールド用金属メッキ21が磁気遮蔽部材40として設けられ、外部から前記ステータ巻線6又は前記輪状ステータ1側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材40により防ぐようにした構成と方法であり、また、前記磁気遮蔽部材40には、モータのモータケース32が接触している構成と方法であり、また、前記シールド用金属板20は、前記巻線封止用樹脂11にインサート成形されている構成と方法であり、また、前記シールド用金属板20又は前記シールド用金属メッキ21は、前記巻線封止用樹脂11の表面に断面L字形に形成されている構成と方法であり、また、前記シールド用金属板20又は前記シールド用金属メッキ21は、前記巻線封止用樹脂11の表面に断面一字形に形成されている構成と方法である。
本発明によるレゾルバステータ構造及びその磁気遮蔽方法は、コイル封止成形を実施しているレゾルバに対する外部からの磁気ノイズ等の影響を樹脂に設けたシールド用金属又は金属メッキを用いて防止させることにより、レゾルバの性能を大幅に向上させることができる。
1 輪状ステータ
1a 内面
2,3 端面
4 突出磁極
5,5A 輪状絶縁カバー
6 ステータ巻線
7 リード線
10 ロータ用孔
11 巻線封止用樹脂
11a 外周面
11b 外端面
20 シールド用金属板(磁気遮蔽部材40)
21 シールド用金属メッキ(磁気遮蔽部材40)
30 レゾルバステータ構造
31 一端側
32 モータケース
P 軸方向

Claims (10)

  1. 所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極(4)を有する輪状ステータ(1)と、前記輪状ステータ(1)の両端面(2,3)に設けられた輪状絶縁カバー(5,5A)を介して前記各突出磁極(4)に巻回されたステータ巻線(6)と、前記輪状ステータ(1)の両端面(2,3)に設けられ前記ステータ巻線(6)を覆うための巻線封止用樹脂(11)と、よりなるレゾルバステータ構造において、
    前記巻線封止用樹脂(11)の表面には、シールド用金属板(20)又はシールド用金属メッキ(21)が磁気遮蔽部材(40)として設けられ、外部から前記ステータ巻線(6)又は前記輪状ステータ(1)側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材(40)により防ぐように構成したことを特徴とするレゾルバステータ構造。
  2. 前記磁気遮蔽部材(40)には、モータのモータケース(32)が接触していることを特徴とする請求項1記載のレゾルバステータ構造。
  3. 前記シールド用金属板(20)は、前記巻線封止用樹脂(11)にインサート成形されていることを特徴とする請求項1又は2記載のレゾルバステータ構造。
  4. 前記シールド用金属板(20)又は前記シールド用金属メッキ(21)は、前記巻線封止用樹脂(11)の表面に断面L字形に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のレゾルバステータ構造。
  5. 前記シールド用金属板(20)又は前記シールド用金属メッキ(21)は、前記巻線封止用樹脂(11)の表面に断面一字形に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載のレゾルバステータ構造。
  6. 所定角度間隔で内方へ向けて突出する複数の突出磁極(4)を有する輪状ステータ(1)と、前記輪状ステータ(1)の両端面(2,3)に設けられた輪状絶縁カバー(5,5A)を介して前記各突出磁極(4)に巻回されたステータ巻線(6)と、前記輪状ステータ(1)の両端面(2,3)に設けられ前記ステータ巻線(6)を覆うための巻線封止用樹脂(11)と、よりなるレゾルバステータ構造を用い、
    前記巻線封止用樹脂(11)の表面には、シールド用金属板(20)又はシールド用金属メッキ(21)が磁気遮蔽部材(40)として設けられ、外部から前記ステータ巻線(6)又は前記輪状ステータ(1)側へのノイズの影響を前記磁気遮蔽部材(40)により防ぐことを特徴とするレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法。
  7. 前記磁気遮蔽部材(40)には、モータのモータケース(32)が接触していることを特徴とする請求項6記載のレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法。
  8. 前記シールド用金属板(20)は、前記巻線封止用樹脂(11)にインサート成形されていることを特徴とする請求項6又は7記載のレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法。
  9. 前記シールド用金属板(20)又は前記シールド用金属メッキ(21)は、前記巻線封止用樹脂(11)の表面に断面L字形に形成されていることを特徴とする請求項6ないし8の何れか1項に記載のレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法。
  10. 前記シールド用金属板(20)又は前記シールド用金属メッキ(21)は、前記巻線封止用樹脂(11)の表面に断面一字形に形成されていることを特徴とする請求項6ないし8の何れか1項に記載のレゾルバステータ構造の磁気遮蔽方法。
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