JP2016126195A - クリーニンングブレード、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
前記クリーニング手段のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、短冊形状のクリーニングブレードを用いたものがよく知られている。前記クリーニングブレードは、ポリウレタンゴム等の弾性部材で構成されている。そして、前記クリーニングブレードの基端を支持部材で支持して当接部(先端稜線部)を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーを堰き止めて掻き落とし除去する。
クリーニングブレードの先端稜線部が適性とする硬度よりも高硬度化すると、被清掃部材表面への追従性の低下や当接部の摩耗の加速が起こり、クリーニング不良や異音が発生しやすくなるという問題が生じる。
前記改質部が、前記先端稜線部表面から厚み方向の領域に第1の紫外線硬化性組成物を含有する含浸部と、先端稜線部を含む前記弾性部材の表面に第2の紫外線硬化性組成物で形成された表面層の少なくとも一方であり、ATR−IR法により求められる、前記改質部の赤外吸収スペクトルと前記弾性部材の未改質部の赤外吸収スペクトルとの差スペクトルにおける、800〜820[cm−1]のピーク面積値SAと、1697〜1753[cm−1]のピーク面積値SBとのピーク面積比SA/SBが、0.0126以下であることを特徴とするものである。
図1は、本実施形態のクリーニングブレードの斜視図である。
本実施形態のクリーニングブレード62は、短冊形状の弾性部材622からなり、弾性部材622の先端稜線部62cを高硬度化するための改質部を有してなり、支持部材621、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。このクリーニングブレード62では、弾性部材622は支持部材621に一端が連結され、他端に所定長さの自由端部を有し、自由端側の一端である先端稜線部62cが前記被清掃部材表面に長手方向に沿って当接するように配置されている。これにより、前記被清掃部材表面に付着した付着物を除去する。
しかしながら、前記特許文献1の表面層を設けたクリーニングブレード、及び前記特許文献2の含浸部分を設けたクリーニングブレードであっても、像担持体に形成される粉体量が非常に多い連続的なベタ画像形成時等のクリーニングに対して厳しい条件では、クリーニング不良を生じてしまうことがあった。これは、以下の理由によるものと考えられる。
しかし、前記特許文献3に記載のクリーニングブレードは、当接部を高硬度化した反面、像担持体の細やかな振動に対する追従性が低下しクリーニング不良が発生しやすいという欠点がある。
また近年、電子写真方式による画像形成装置においては、高速化のニーズが高まっている。画像形成速度を高速化すると、像担持体の軸ぶれにより、高速回転する像担持体に細やかな振動が発生していまい、前記特許文献3に記載のクリーニングブレードでは、高速化した画像形成装置に十分対応できていなかった。また、像担持体表面の微小なうねりに対する追従性にも十分対応できていなかった。
以下、前記「ATR−IR法により求められる、前記改質部の赤外吸収スペクトルと前記弾性部材の未改質部の赤外吸収スペクトルとの差スペクトルにおける、800〜820[cm−1]のピーク面積値SAと、1697〜1753[cm−1]のピーク面積値SBとのピーク面積比SA/SB」について説明する。
一方、前記差スペクトルにおける800〜820[cm−1]のピーク面積値SAとは、紫外線硬化性組成物のC=C結合に由来するピークの面積値であり、すなわち、硬化反応により減少するピークの面積値である。このため、800〜820[cm−1]のピーク面積値SAを、改質部の未硬化部分の量とすることができる。
本実施形態の本実施形態のクリーニングブレード62は、SA/SBの値を0.0126以下とすることで、高い追従性と、めくれやブレード磨耗の両立、及び、長期に渡る良好なクリーニング性の維持を図ることができる。SA/SBの値が0.0126より高くなると、紫外線硬化樹脂の硬化率が十分ではないため、経時で未反応部の硬化反応が進んでしまう。したがって、クリーニングブレードの改質部の硬度が、長期の使用または保管によって、製造後初期に得た所望の硬度から外れてしまい、追従性の低下や摩耗速度の加速などの不具合が生じてしまう。
なお、SA/SBの値の好ましい範囲として下限値はなく、できるだけ小さい値であるほど好ましい。
すなわち、改質部の赤外吸収スペクトルと未改質部の赤外吸収スペクトルとの差を取る際に、弾性部材であるウレタンゴムのC‐N‐H結合に由来する1533cm−1のピークの値の差が0となるように、未改質部の赤外吸収スペクトルの吸光度スケールを調節する。この調節後の未改質部の赤外吸収スペクトルを改質部の赤外吸収スペクトルから引くことで、前記差スペクトルが得られる。これにより、含浸部や表面層等の改質部の紫外線硬化性組成物のスペクトルを得ることができる。
また、上述した方法で差スペクトルを求めることで、弾性部材由来の赤外吸収スペクトルのピークによって、注目しているピークである改質部の紫外線硬化樹脂のピークが隠れてしまうのを防ぐことができる。
前記被清掃部材としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被清掃部材の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、平板状、シート状、などが挙げられる。前記被清掃部材の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記被清掃部材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。
前記被清掃部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記クリーニングブレードを画像形成装置に適用した場合には、例えば、像担持体、などが挙げられる。
前記付着物としては、被清掃部材表面に付着しており、前記クリーニングブレードの除去対象となるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トナー、潤滑剤、無機微粒子、有機微粒子、ゴミ、埃又はこれらの混合物、などが挙げられる。これらの中でも、トナーが好ましく、ガラス転移温度が50℃以下の低温定着性のトナーが特に好ましい。
前記支持部材としては、その形状、大きさ、及び材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記支持部材の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記支持部材の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記支持部材の材質としては、例えば、金属、プラスチック、セラミック、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から金属板が好ましく、ステンレススチール等の鋼板、アルミニウム板、リン青銅板が特に好ましい。
前記弾性部材622としては、その形状、材質、大きさ、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記弾性部材622の形状としては、例えば、平板状、短冊状、シート状、などが挙げられる。前記弾性部材622の大きさとしては、特に制限はなく、前記被清掃部材の大きさに応じて適宜選択することができる。
前記弾性部材622の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、高弾性が得られやすい点から、ポリウレタンゴム、ポリウレタンエラストマー、などが好適である。
前記高分子量ポリオールとしては、例えば、アルキレングリコールと脂肪族二塩基酸との縮合体であるポリエステルポリオール;エチレンアジペートエステルポリオール、ブチレンアジペートエステルポリオール、ヘキシレンアジペートエステルポリオール、エチレンプロピレンアジペートエステルポリオール、エチレンブチレンアジペートエステルポリオール、エチレンネオペンチレンアジペートエステルポリオール等のアルキレングリコールとアジピン酸とのポリエステルポリオール等のポリエステル系ポリオール;カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトンエステルポリオール等のポリカプロラクトン系ポリオール;ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリ(オキシプロピレン)グリコール等のポリエーテル系ポリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記硬化触媒の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01[質量%]以上0.5[質量%]以下が好ましく、0.05[質量%]以上0.3[質量%]以下がより好ましい。
ここで、前記弾性部材のJIS−A硬度は、例えば、高分子計器株式会社製 マイクロゴム硬度計 MD−1などを用いて測定することができる。
ここで、前記弾性部材の反発弾性係数は、例えば、JIS K6255規格に準拠し、23℃において、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用いて測定することができる。
前記「弾性部材622の先端稜線部62cを高硬度化するための改質部を有し」とは、前記像担持体に当接する先端稜線部62cに改質処理を施していることを示す。前記改質部は前記先端稜線部62cの表面だけでなく内部に含まれてもよく、先端稜線部62cを覆うように表面層を形成した場合には、先端稜線部62cの内部に含まれており、かつ先端稜線部62cに表面層を形成している場合、なども含まれる。前記弾性部材622の少なくとも先端稜線部62cに改質部を形成する材料が含まれていれば、前記弾性部材622の先端稜線部62c以外の部位にも改質部を形成する材料が含まれていてもかまわない。
これにより、弾性部材の当接部の摩耗が進行しても、表面層近傍内部の高硬度化が保たれるので長期に亘って、良好なクリーニング性を保持することができる。
前記弾性部材622の前記被清掃部材の表面に当接する先端稜線部(当接部)62cは、前記当接部表面から厚み方向の領域において、第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含有する。
前記「当接部表面から厚み方向の領域において、第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含有する」とは、前記当接部の表面だけでなく内部に含まれていることを意味し、前記当接部の内部に含まれており、かつ当接部に表面層を形成している場合も含まれる。
なお、前記弾性部材の少なくとも当接部に紫外線硬化性組成物の硬化物が含まれていれば、前記弾性部材の当接部以外の部位にも紫外線硬化性組成物の硬化物が含まれていても構わない。
前記第1の紫外線硬化性組成物は、(メタ)アクリレート化合物を含有することが望ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物は、分子内に嵩高い特殊な脂環構造を有しているので、官能基数が少なく、かつ分子量が小さい(メタ)アクリレート化合物を用いることができるので、前記弾性部材の当接部に含浸されやすく、前記当接部の硬度を効率よく向上させることができる。
前記分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の官能基数は、2以上が好ましく、2以上6以下がより好ましく、2以上4以下が更に好ましい。前記官能基数が、2未満であると、当接部の硬度が弱くなることがあり、6を超えると、立体障害が起きる可能性がある。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の分子量分は、200以下が好ましい。前記分子量が、200を超えると、分子サイズが大きくなるため弾性部材に含浸しにくくなり、高硬度化が困難となることがある。
前記トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:A−DCP(新中村化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記アダマンタン構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、商品名:X−DA(出光興産株式会社製)、商品名:X−A−201(出光興産株式会社製)、商品名:ADTM(三菱ガス化学株式会社製)、などが挙げられる。
前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物(特に、トリシクロデカン構造を有する(メタ)アクリレート化合物)が、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部に含まれていることは、例えば、赤外顕微鏡、又は液体クロマトグラフィーにより分析することができる。
前記分子量が100以上1,500以下の(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクレリート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,11−ウンデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,18−オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、PEG600ジ(メタ)アクリレート、PEG400ジ(メタ)アクリレート、PEG200ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール・ヒドロキシピバリン酸エステルジ(メタ)アクリレート、オクチル/デシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物が好ましい。
前記官能基数が3〜6のペンタエリスリトールトリアクリレート構造を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、などが挙げられる。
前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルアクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルアクリレート、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロヘプチルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルメタクリレート、2−[(1’,1’,1’−トリフルオロ−2’−(トリフルオロメチル)−2'−ヒドロキシ)プロピル]−3−ノルボルニルメタクリレート、1,1,1−トリフルオロ−2−(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ−4−メチル−5−ペンチルメタクリラート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘニコサフルオロドデシルアクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12−ヘニコサフルオロドデシルメタクリレート、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,12,12,12−ヘニコサー11−(トリフルオロメチル)ドデシルメタクリレート、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、光重合開始剤、重合禁止剤、希釈剤、などが挙げられる。
前記光重合開始剤としては、光のエネルギーによって、ラジカルやカチオンなどの活性種を生成し、重合を開始させるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、などが挙げられる。これらの中でも、光ラジカル重合開始剤が特に好ましい。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、ジ−t−ブチルパラクレゾール、ヒドロキノンモノメチルエーテル、α−ナフトール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール化合物;p−ベンゾキノン、アントラキノン、ナフトキノン、フェナンスラキノン、p−キシロキノン、p−トルキノン、2,6−ジクロロキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジアセトキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジカプロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジアシロキシ−p−ベンゾキノン、ヒドロキノン、2,5−ジ−ブチルヒドロキノン、モノ−t−ブチルヒドロキノン、モノメチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン等のキノン化合物;フェニル−β−ナフチルアミン、p−ベンジルアミノフェノール、ジ−β−ナフチルパラフェニレンジアミン、ジベンジルヒドロキシルアミン、フェニルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ジニトロベンゼン、トリニトロトルエン、ピクリン酸等のニトロ化合物;キノンジオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物;フェノチアジン等の硫黄化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記希釈剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、メチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;エタノール、プロパノール、1−ブタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶媒、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記紫外線の照射の条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500[mJ/cm2]以上が好ましい。また、酸素阻害による硬化率の低下を抑制するためには不活性ガス(Ar、N2、CO2など)雰囲気下での照射がより好ましい。
前記弾性部材の当接部に、分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含ませることにより、弾性部材のウレタンゴムと(メタ)アクリル樹脂を含む混合層が形成される。すると、ゴム内部に樹脂の網目鎖が形成されることで、ゴム自体の架橋密度が擬似的に増加し、耐摩耗性が向上すると考えられる。その結果、前記弾性部材の当接部が高硬度化し、当接部が捲れたり、変形するのを抑制することができる。更に、経時による当接部の摩耗によって内部が露出したときも内部への含浸作用により、同様に捲れや変形を抑制することができる。
前記第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含有する先端稜線部62cは、第2の紫外線硬化性組成物の硬化物を含む表面層を有してもよい。
前記第2の紫外線硬化性組成物は、(メタ)アクリレート化合物を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物は、分子量が110以下であり、官能基数が3〜6のものが好ましく、例えば、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、などが挙げられる。これらの中でも、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが好ましい。
前記分子量が100以上1,500以下の他の(メタ)アクリレート化合物、前記フッ素系(メタ)アクリレート化合物、及び前記分子内に脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物としては、前記第1の紫外線硬化性組成物と同様なものの中から適宜選択することができる。
前記その他の成分としては、前記第1の紫外線硬化性組成物と同様なものを用いることができる。
前記紫外線の照射条件については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、積算光量が500[mJ/cm2]以上が好ましい。また、酸素阻害による硬化率の低下を抑制するためには不活性ガス(Ar、N2、CO2など)雰囲気下での照射がより好ましい。
ここで、ビッカース圧子を押し込むときの積算応力をWplast、試験荷重除荷寺の積算応力をWelastとすると、弾性仕事率は、Welast/Wplast×100[%]の式で定義される特性値である(図5参照)。前記弾性仕事率が高いほど、塑性変形が少ない、即ち、ゴム性が高いことを表す。前記弾性仕事率が低すぎると、ゴムというよりガラスに近い状態であり、当接部の動きが抑制されすぎて、逆に耐摩耗性を悪化させる。通常、(メタ)アクリル樹脂は、前記マルテンス硬度の範囲では、前記弾性仕事率がある程度高く、ゴムの状態が得られる。しかし、前記(メタ)アクリル樹脂の構造によっては弾性仕事率が高くなりすぎて、クリーニングブレードとしての姿勢を適度に保てないことがある。
本実施形態に係る画像形成装置は、像担持体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、クリーニング手段と、潤滑剤塗布手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段を有してなる。なお、前記帯電手段と前記露光手段を合わせて静電潜像形成手段と称することもある。
前記像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができる。前記像担持体の形状としては、例えば、ドラム状、ベルト状、などが挙げられる。前記像担持体の材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体(OPC)、などが挙げられる。
前記帯電工程は、前記像担持体の表面を帯電させる工程であり、帯電手段により実施される。
前記帯電は、例えば、前記帯電手段を用いて前記像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のローラ、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記帯電手段の形状としては、例えば、ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ等のどのような形態をとってもよく、電子写真方式の画像形成装置の仕様及び形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、前記磁気ブラシは、例えば、Zn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電手段として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。又はブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属又は金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属又は他の導電処理された芯金に巻き付けたり、張り付けたりすることで帯電器とする。
前記帯電器は、前記のような接触式の帯電器に限定されるものではないが、帯電器から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られる利点がある。
前記帯電器が像担持体に接触乃至非接触状態で配置され、直流及び交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものが好ましい。
また、帯電器が、像担持体にギャップテープを有し非接触に近接配置された帯電ローラであり、前記帯電ローラに直流及び交流電圧を重畳印加することによって像担持体表面を帯電するものも好ましい。
前記露光工程は、帯電された像担持体表面を露光する工程であり、前記露光手段により行われる。
前記露光は、例えば、前記露光手段を用いて前記像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光における光学系は、アナログ光学系とデジタル光学系とに大別される。前記アナログ光学系は、原稿を光学系により直接像担持体上に投影する光学系であり、前記デジタル光学系は、画像情報が電気信号として与えられ、これを光信号に変換して電子写真感光体を露光し作像する光学系である。
前記露光手段としては、前記帯電手段により帯電された前記像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本実施形態においては、前記像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、前記トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、例えば、前記静電潜像を前記トナーを用いて現像することにより行うことができ、前記現像手段により行うことができる。
前記現像手段は、例えば、前記トナーを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナーを収容し、前記静電潜像に該トナーを接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記トナーは、トナー母体粒子と、外添剤とを含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記トナーは、モノクロトナー及びカラートナーのいずれであってもよい。
前記トナー母体粒子は、少なくとも結着樹脂、及び着色剤を含み、必要に応じて、離型剤、帯電制御剤等のその他の成分を含んでなる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリビニルトルエン樹脂等のスチレン又はその置換体の単重合体、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂と比較して、トナーの保存時の安定性を確保しながら、溶融粘度を低下させることができる点でポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワックス類、などが挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、などが挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド、などが挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド、などが挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン、などが挙げられる。これらのカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、などが挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックス、などが挙げられる。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5[質量%]以上15[質量%]以下が好ましい。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
前記外添剤としては、少なくともシリカ粒子を含有する限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。また、例えば、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05[μm]〜1[μm]のポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子などを含んでいてもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカが特に好ましい。
前記表面処理の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記シリコーンオイルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、などが挙げられる。
前記シリコーン処理シリカとしては、市販品を用いることができる。前記市販品としては、例えば、RY200、R2T200S、NY50、RY50(以上、日本エアロジル社製)、などが挙げられる。
前記トナーにおけるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸などが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、像担持体や中間転写体に残存する転写後のトナーを除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。前記ポリマー微粒子としては、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01[μm]以上1[μm]以下のものが好適である。
前記磁性材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄粉、マグネタイト、フェライト、などが挙げられる。これらの中でも、色調の点で白色のものが好ましい。
前記トナーの製造方法としては、特に制限はなく、従来公知のトナーの製造方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、混練・粉砕法、重合法、溶解懸濁法、噴霧造粒法、などが挙げられる。これらの中でも、画質向上のために、高円形化、小粒径化がし易い懸濁重合法、乳化重合法、分散重合法等の重合法が好ましい。
前記混練・粉砕法は、例えば、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナー材料を溶融混練し、得られた混練物を粉砕し、分級することにより、前記トナーの母体粒子を製造する方法である。
前記溶融混練では、前記トナー材料を混合し、該混合物を溶融混練機に仕込んで溶融混練する。前記溶融混練機としては、例えば、一軸又は二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所製KTK型二軸押出機、東芝機械株式会社製TEM型押出機、ケイシーケイ社製二軸押出機、池貝鉄工所製PCM型二軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、結着樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが好ましい。具体的には、溶融混練温度は、結着樹脂の軟化点を参考にして行われ、該軟化点より高温過ぎると切断が激しく、低温すぎると分散が進まないことがある。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中に分級し、所定の粒径のトナー母体粒子を製造することができる。
前記重合法によるトナーの製造方法としては、例えば、有機溶媒中に少なくともウレア又はウレタン結合し得る変性されたポリエステル系樹脂と着色剤を含むトナー材料を溶解乃至分散させる。そして、この溶解乃至分散物を水系媒体中に分散し、重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去し、洗浄して得られる。
前記多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、5/1〜1/1が好ましく、4/1〜1.2/1がより好ましく、2.5/1〜1.5/1が更に好ましい。
前記2価アミン化合物(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン(例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等);脂環式ジアミン(例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等);脂肪族ジアミン(例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、などが挙げられる。
前記3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、などが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、などが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、などが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)の中でも、B1及びB1と少量のB2の混合物が特に好ましい。
これらの中でも、分散体(油滴)の粒径を2[μm]以上20[μm]以下に制御することができる点で、高速せん断式分散機が好ましい。
前記高速せん断式分散機を用いた場合、回転数、分散時間、分散温度等の条件は、目的に応じて適宜選択することができる。
前記回転数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1,000[rpm]以上30,000[rpm]以下が好ましく、5,000[rpm]以上20,000[rpm]以下がより好ましい。
前記分散時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、バッチ方式の場合、0.1分間以上5分間以下が好ましい。
前記分散温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加圧下において、0℃以上150℃以下が好ましく、40℃以上98℃以下がより好ましい。なお、一般に、前記分散温度が高温である方が分散は容易である。
前記有機溶媒が除去されると、トナー母体粒子が形成される。トナー母体粒子に対しては、洗浄、乾燥等を行うことができ、更に分級等を行うことができる。前記分級は、液中でサイクロン、デカンター、遠心分離などにより、微粒子部分を取り除くことにより行ってもよいし、乾燥後に分級操作を行ってもよい。
前記機械的衝撃力を印加する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高速で回転する羽根を用いて混合物に衝撃力を印加する方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させて粒子同士又は粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などが挙げられる。
前記方法に用いる装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オングミル(ホソカワミクロン株式会社製)、I式ミル(日本ニューマチック株式会社製)を改造して粉砕エアー圧力を下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所製)、クリプトロンシステム(川崎重工業株式会社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
前記トナーの平均円形度は、例えば、シスメックス株式会社製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。
前記体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.00以上1.40以下が好ましい。前記比(Dv/Dn)が、1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
前記磁性キャリアとしては、粒子径20[μm]以上200[μm]以下程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなどが挙げられる。
前記被覆樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂、などが挙げられる。
更に必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。前記導電粉としては、例えば、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの導電粉は、平均粒子径1[μm]以下のものが好ましい。前記平均粒子径が、1[μm]を超えると、電気抵抗の制御が困難になることがある。
なお、前記トナーはキャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは非磁性トナーとしても用いることができる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用い、該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第1次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第2次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写手段を用いて前記像担持体を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第1次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第2次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、代表的には普通紙であるが、現像後の未定着像を転写可能なものなら、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、OHP用のPETベース等も用いることができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程であり、定着手段を用いて、定着させることができる。なお、2色以上のトナーを用いる場合は、各色のトナーが記録媒体に転写される毎に定着させてもよいし、全色のトナーが記録媒体に転写されて積層された状態で定着させてもよい。
前記定着手段としては、特に限定されず、公知の加熱加圧手段を用いた熱定着方式を採用することができる。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラを組合せたもの、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトを組合せたもの等が挙げられる。このとき、加熱温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、80℃〜200℃が好ましい。なお、必要に応じて、前記定着手段と共に、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
前記クリーニング工程は、前記像担持体上に残留する前記トナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記クリーニングブレードの弾性部材は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記像担持体表面に対して、10[N/m]以上100[N/m]以下の押圧力で当接することが好ましい。前記押圧力が、10[N/m]未満であると、クリーニングブレードの弾性部材が像担持体表面に当接する当接部位のトナー通過によるクリーニング不良が発生し易くなり、100[N/m]を超えると、当接部位の摩擦力の増加によりクリーニングブレードが捲れ上がることがある。前記押圧力は、10[N/m]以上50[N/m]以下が好ましい。
前記押圧力は、例えば、共和電業社製小型圧縮型ロードセルを組み込んだ測定装置を用いて測定することができる。
前記なす角度θが、65°未満であると、クリーニングブレードの捲れ上りが発生することがあり、85°を超えると、クリーニング不良が発生することがある。
前記潤滑剤塗布工程は、前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する工程であり、潤滑剤塗布手段により実施される。
前記その他の手段としては、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段、などが挙げられる。
前記その他の工程としては、例えば、除電工程、リサイクル工程、制御工程、などが挙げられる。
前記除電工程は、前記像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程により除去した前記トナーを前記現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段などが挙げられる。
前記制御工程は、前記各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置500の一例を示す概略構成図である。この画像形成装置500は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記載することがある。)用の4つの作像ユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
また、4つの作像ユニット1の下方に光書込ユニット40が配設されている。潜像形成手段たる光書込ユニット40は、画像情報に基づいて発したレーザ光Lを、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット40は、光源から発したレーザ光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー41によって偏光させながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。前記構成のものに代えて、LEDアレイによる光走査を行うものを採用することもできる。
図3に示すように、作像ユニット1は、像担持体としてのドラム状の感光体3を備えている。感光体3はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。
感光体3の周囲には、帯電ローラ4、現像装置5、一次転写ローラ7、クリーニング装置6、潤滑剤塗布装置10、及び除電ランプ等が配置されている。帯電ローラ4は、帯電手段としての帯電装置が備える帯電部材であり、現像装置5は、感光体3の表面上に形成された潜像をトナー像化する現像手段である。一次転写ローラ7は、感光体3の表面上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する一次転写手段としての一次転写装置が備える一次転写部材である。クリーニング装置6は、トナー像を中間転写ベルト14に転写した後の感光体3上に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段である。潤滑剤塗布装置10は、クリーニング装置6がクリーニングした後の感光体3の表面上に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段である。除電ランプは、クリーニング後の感光体3の表面電位を除電する除電手段である。
現像装置5は、現像剤担持体としての現像ローラ51を有している。この現像ローラ51には、電源から現像バイアスが印加されるようになっている。現像装置5のケーシング内には、ケーシング内に収容された現像剤を互いに逆方向に搬送しながら攪拌する供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53が設けられている。また、現像ローラ51に担持された現像剤を規制するためのドクタ54も設けられている。供給スクリュ52及び攪拌スクリュ53の二本スクリュによって撹拌及び搬送された現像剤中のトナーは、所定の極性に帯電される。そして、現像剤は、現像ローラ51の表面上に汲み上げられ、汲み上げられた現像剤は、ドクタ54により規制され、感光体3と対向する現像領域でトナーが感光体3上の潜像に付着する。
潤滑剤塗布装置10は、固形潤滑剤103や潤滑剤加圧スプリング103a等を備え、固形潤滑剤103を感光体3上に塗布する塗布ブラシとしてファーブラシ101を用いている。固形潤滑剤103は、ブラケット103bに保持され、潤滑剤加圧スプリング103aによりファーブラシ101側に加圧されている。そして、感光体3の回転方向に対して連れまわり方向に回転するファーブラシ101により固形潤滑剤103が削られて感光体3上に潤滑剤が塗布される。感光体への潤滑剤塗布により感光体3表面の摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持される。
また、所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
これらの光源のうち、発光ダイオード、及び半導体レーザは照射エネルギーが高く、また600[nm]以上800[nm]以下の長波長光を有するため、良好に使用される。
まず、操作部などからプリント実行の信号を受信すると、帯電ローラ4及び現像ローラ51にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。同様に、光書込ユニット40及び除電ランプなどの光源にもそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加される。また、これと同期して、駆動手段としての感光体駆動モータにより感光体3が図2中矢印方向に回転駆動される。
静電潜像の形成された感光体3の表面は、現像装置5との対向部で現像ローラ51上に形成された現像剤の磁気ブラシによって摺擦される。このとき、現像ローラ51上の負帯電トナーは、現像ローラ51に印加された所定の現像バイアスによって、静電潜像側に移動し、トナー像化(現像)される。各作像ユニット1において、同様の作像プロセスが実行され、各作像ユニット1Y,1C,1M,1Kの各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面上に各色のトナー像が形成される。
このように、画像形成装置500では、感光体3上に形成された静電潜像は、現像装置5によって、負極性に帯電されたトナーにより反転現像される。本実施形態では、N/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例について説明したが、これに限るものではない。
中間転写ベルト14上に形成された4色トナー像は、第1給紙カセット151又は第2給紙カセット152から給紙され、レジストローラ対55のローラ間を経て、二次転写ニップに給紙される記録媒体Pに転写される。このとき、記録媒体Pはレジストローラ対55に挟まれた状態で一旦停止し、中間転写ベルト14上の画像先端と同期を取って二次転写ニップに供給される。トナー像が転写された記録媒体Pは中間転写ベルト14から分離され、定着ユニット80へ搬送される。そして、トナー像が転写された記録媒体Pが定着ユニット80を通過することにより、熱と圧力の作用でトナー像が記録媒体P上に定着されて、トナー像が定着された記録媒体Pは画像形成装置500の外に排出され、スタック部88にスタックされる。
また、一次転写ニップで中間転写ベルト14に各色のトナー像を転写した感光体3の表面は、クリーニング装置6によって転写後の残留トナーが除去され、潤滑剤塗布装置10によって潤滑剤が塗布された後、除電ランプで除電される。
本実施形態のクリーニングブレード62は、含浸部に加え、表面層を設けた以外は、図1に基づき説明したものと同様の構成である。このため、図1と同様な部分には同じ符号を付し、説明を省略する。以下、被清掃部材としての像担持体3、付着物としてのトナーを用いて説明する。
また、クリーニングブレード62は、支持部材621と、該支持部材に一端が連結され、他端に所定長さの自由端部を有する平板状の弾性部材622とからなる。前記弾性部材622の自由端側の一端である先端稜線部62cが感光体(像担持体)3表面に長手方向に沿って当接するように配置されている。
本実施形態の前記弾性部材622の像担持体表面に当接する先端稜線部(当接部)62cは、改質部100として後述する含浸部分62dと表面層623とを有している。
前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含有する含浸部分62dを有している。前記第1の紫外線硬化性組成物の硬化物を含有する当接部は、第2の紫外線硬化性組成物の硬化物を含む表面層623を有している。
含浸させた第1の紫外線硬化性組成物を硬化させるために紫外線を照射するタイミングとしては、弾性部材622に第1の紫外線硬化性組成物を含浸させた後、表面層623を被覆する前に、紫外線を照射してもよい。弾性部材622の基材となるウレタンゴムに前記第1の紫外線硬化性組成物を含浸させた後、一度、紫外線を照射して含浸させた前記第1の紫外線硬化性組成物を硬化させた後に、表面層623を形成する第2の紫外線硬化性組成物で被覆する構成であれば、表面層623を形成する前にウレタンゴムに対して第1の紫外線硬化性組成物の含浸状態を固定し、後から表面層623を形成する第2の紫外線硬化性組成物を塗布しても、含浸状態が変化しないため、所望の含浸状態の弾性部材622を作製できる。
上述した弾性体の表面と内部のマルテンス硬度の差は、ポリウレタンなどの弾性部材622に、紫外線硬化性樹脂モノマーを、含浸させたりすることにより得ることができる。含浸させる場合には、紫外線硬化性樹脂モノマーの種類、重合開始剤の種類、硬化方法、処方液の固形分濃度、処方液の重合開始剤濃度、含浸時間、含浸後のブレード表面の樹脂残渣の洗浄工程、表面層の形成などにより、高硬度化される部分の深さが変化する。
表面層623としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、弾性部材のマルテンス硬度よりも硬い第2の紫外線硬化性組成物が好ましく、0.2[μm]以上5[μm]以下の厚みで被覆するのが好ましい。また、表面層623は、弾性部材622よりも硬度が高い部材とすることで、剛直なため、変形し難く、クリーニングブレード62の先端稜線部62cのめくれを抑制することができる。
当接部を含む表面に弾性部材622よりも硬い表面層623を2[μm]〜5[μm]以下の厚みで設ける。このように、弾性部材622の先端稜線部62cが、表面層623と含浸部分62dとを有することで、先端稜線部から弾性部材の厚み方向に20[μm]離れた位置の表面のマルテンス硬度が1[N/mm2]〜15[N/mm2]であることを実現できる。
その結果、弾性部材の当接部のめくれを抑制し、かつ前記当接部の被清掃部材に対する追随性を良好にできると共に、異音及びブレード摩耗を抑制し、高速印刷においても良好なクリーニング性を得ることができるクリーニングブレードを提供することができる。
これにより、製造後初期から改質部の硬化率が高くすることができるため、長期の使用または保管後においても、弾性部材の当接部の動きの抑制と適度な柔軟性により感光体への追従性を持つことができ、良好なクリーニング性と異音の発生を抑えることができる。
本実施形態のプロセスカートリッジは、像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記クリーニング手段としては、本発明の前記クリーニングブレードが用いられる。
前記プロセスカートリッジは、像担持体と、本発明の前記クリーニングブレードとを内蔵し、他に帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、及び除電手段の少なくとも1つの手段を具備し、画像形成装置に着脱可能とした装置(部品)である。
弾性部材の当接面側のJIS−A硬度は、高分子計器株式会社製マイクロゴム硬度計MD−1を用い、JIS K6253に準じて測定した(23℃)。
弾性部材の反発弾性率は、23[℃]で、株式会社東洋精機製作所製No.221レジリエンステスタを用い、JIS K6255に準じて測定した。試料は厚み4[mm]以上となるように厚み2[mm]のシートを重ね合わせたものを用いた。
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(FPIA−2000、シスメックス株式会社製)により計測した。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100[mL]〜150[mL]中に、分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1[mL]〜0.5[mL]加え、更に測定試料(トナー)を0.1[g]〜0.5[g]程度加えた。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理し、分散液の濃度が3,000[個/μL]〜10,000[個/μL]となるようにしたものを前記分析装置にセットして、トナーの形状及び分布を測定した。そして、この測定結果に基づき、図6(a)に示す実際のトナー投影形状の外周長をC1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図6(b)に示す真円の外周長をC2としたときのC2/C1を求め、その平均値を平均円形度とした。
トナーの体積平均粒径は、コールターカウンター法によって求めた。具体的には、コールターマルチサイザー2e型(ベックマン・コールター社製)によって測定したトナーの個数分布や体積分布のデータを、インターフェイス(日科機株式会社製)を介してパーソナルコンピューターに送って解析した。より詳しくは、1級塩化ナトリウムを用いた1[質量%]NaCl水溶液を電解液として用意した。そして、この電解水溶液100[mL]〜150[mL]中に分散剤として界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1[mL]〜5[mL]加えた。更に、これに被検試料としてのトナーを2[mg]〜20[mg]加え、超音波分散器で1分間〜3分間分散処理した。そして、別のビーカーに電解水溶液100[mL]〜200[mL]を入れ、その中に分散処理後の溶液を所定濃度になるように加えて、前記コールターマルチサイザー2e型にかけた。
アパーチャーとしては、100[μm]のものを用い、50,000個のトナー粒子の粒径を測定する。チャンネルとしては、2.00[μm]以上2.52[μm]未満;2.52[μm]以上3.17[μm]未満;3.17[μm]以上4.00[μm]未満;4.00[μm]以上5.04[μm]未満;5.04[μm]以上6.35[μm]未満;6.35[μm]以上8.00[μm]未満;8.00[μm]以上10.08[μm]未満;10.08[μm]以上12.70[μm]未満;12.70[μm]以上16.00[μm]未満;16.00[μm]以上20.20[μm]未満;20.20[μm]以上25.40[μm]未満;25.40[μm]以上32.00[μm]未満;32.00[μm]以上40.30[μm]未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00[μm]以上32.0[μm]以下のトナーを対象とした。
そして、「体積平均粒径=ΣXfV/ΣfV」という関係式に基づいて、体積平均粒径を算出した。ただし、「X」は各チャンネルにおける代表径、「V」は各チャンネルの代表径における相当体積、「f」は各チャンネルにおける粒子個数である。
トナーのガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製)で、昇温速度10[℃/分間]にて測定した。
下記に示す検証実験は、弾性部材622の材質、含浸部分62dの含浸処理材料(紫外線硬化性組成物)、含浸時間、表面層623の表面処理材料(紫外線硬化性組成物)、表面層の平均厚み、UV照射積算量、及び、照射雰囲気をそれぞれ変化させて、評価を行ったものである。
−弾性部材1〜2の作製−
特開2011−141449号公報の実施例1に記載のクリーニングブレードの作製方法を参照して、平均厚み1.8[mm]の平板状の弾性部材1〜2を作製した。
これら弾性部材1〜2の物性について、下記表1に示した。
−紫外線硬化性組成物の調製−
下記表2に示す組成から、紫外線硬化性組成物1〜6を常法により調製した。
以下に示す重合法(特開2014−92633号公報)により作製したトナーを用いた。作製したトナーの物性は、以下のとおりである。
・トナー母体粒子:平均円形度0.98、体積平均粒径4.9[μm]
・外添剤:小粒径シリカ1.5質量部(クラリアント社製、H2000)
小粒径酸化チタン0.5質量部(テイカ社製、MT−150AI)
大粒径シリカ1.0質量部(電気化学工業社製、UFP−30H)
・トナーのガラス転移温度:50℃
<クリーニングブレード1の作製>
厚み1.8[mm]の短冊形状の弾性部材1の先端面から3[mm]幅を、紫外線硬化性組成物1も300[s]浸漬した後、シクロヘキサンで弾性部材1の表面に付着している紫外線硬化性組成物1の残渣を洗浄した後、2分間風乾した。
次に、含浸処理後の弾性部材1の被清掃部材との当接部(先端稜線部)に対して、紫外線硬化性組成物4をスプレー塗工して表面層を形成した。具体的には、含浸処理を行った各弾性部材の当接部に対して、スプレー塗工により弾性部材の先端面から6[mm/s]のスプレーガン移動速度にて弾性部材1の先端全面に重ね塗りを行った。3分間指触乾燥後、弾性部材の下面に当接部から先端約3[mm]幅に、表面層の平均厚み2.3[μm]の表面層が形成されるように塗工した。その後、3分間指触乾燥を行い、UV照射積算量が60000 [mJ/cm2]となるように高圧水銀ランプを用いて紫外線露光を行った。このとき紫外線露光(照射雰囲気)は大気雰囲気下で行なった。
紫外線積算光量計UIT−250(ウシオ電機製)を用いて254[nm]の波長における紫外線積算光量を測定した。このとき、積算光量計のセンサー部がクリーニングブレードの先端稜線部の高さと同じになるようにして測定をした。
図7は、実施例におけるクリーニングブレードの表面層の平均厚みの測定箇所を示す断面図である。
図7に示すように、前記弾性部材622を長手方向に対して直交する面で輪切りにし、この断面を上向きにして、デジタルマイクロスコープVHX−2000(株式会社キーエンス製)で観察した。測定箇所は、前記断面の短軸面62eにおける、当接側長軸面62fの当接部(先端稜線部)62cから弾性部材622の厚み方向に30[μm]位置、50[μm]位置、及び100[μm]位置で、表面層の厚みを測定し、その平均値を表面層の平均厚みとした。
前記弾性部材を輪切りにする方法としては、弾性部材622の長手方向の厚みが3[mm]となるように、弾性部材622の長手方向に対して垂直に剃刀を用いて切断した。その際、垂直スライサーを用いると断面をよりきれいに切ることができる。前記弾性部材を輪切りにする長手方向の位置は、両端の2[cm]の部分を除いた位置とした。
クリーニングブレードのピーク面積比は、サーモフィッシャーサイエンティフィックス製NICOLET AVATAR370を用いてATR法にて測定したIRスペクトルから算出された2つのピーク面積から得られる。改質処理後の弾性部材の改質部のIR測定測定位置は、改質部であれば任意の地点の測定が可能である。また、弾性部材の未改質部のIR測定測定位置は、未改質部であれば任意の地点の測定が可能である。ピーク面積については付属のソフトウェアを用いて算出した。
前記先端稜線部から
先端稜線部から弾性部材の厚み方向に20[μm]離れた位置のマルテンス硬度(HM)は、フィシャー・インストルメンツ社製、微小硬度計 HM−2000を用い、ビッカース圧子を1.0mNの力で10秒間押し込み、5秒間保持し、1.0[mN]の力で10秒間抜いて、測定した。
<画像形成装置の組み立て>
作製したクリーニングブレード1をカラー複合機(imagio MP C4500、株式会社リコー製)(プリンター部は図2に示す画像形成装置500と同様の構成)に取り付け、実施例1の画像形成装置を組み立てた。
なお、クリーニングブレードは、線圧:20[g/cm]、クリーニング角:79°となるように画像形成装置に取り付けた。
前記画像形成装置は、感光体表面への潤滑剤塗布装置を備えており、潤滑剤塗布により感光体表面の静止摩擦係数が非画像形成時に0.2以下に維持されている。
前記感光体表面の静止摩擦係数は、特開平9−166919号公報の段落番号[0046]に記載のオイラーベルトの方法により測定した。
前記画像形成装置を用い、実験室環境:21[℃]で65%RH、通紙条件:画像面積率5[%]チャートを3プリント/ジョブで、50,000枚(A4サイズ横)を出力し、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表7に示した。
評価画像として、縦帯パターン(紙進行方向に対して)43[mm]幅、3本チャートをA4サイズ横で、20枚出力し、得られた画像を目視観察し、クリーニング不良による画像異常の有無により、クリーニング性を評価した。下記、「○」「△」を許容可とし、「×」を許容不可とした。
[評価基準]
○:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できない
△:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上には存在しないが感光体上には目視で確認できる
×:クリーニング不良ですり抜けたトナーが印刷紙上にも感光体上にも目視で確認できる。
異音の評価として、クリーニング性評価の画像出力時に人の耳により異音発生有無の確認を行い、以下のように判断した。このとき、高周波や低周波など音に違いがある場合でも、ブレードから出ている音であれば区別なく異音として発生の有無を評価した。
[評価基準]
○:異音が発生しない
×:異音が発生する
長期での使用によりクリーニングブレードの特性が安定性を確認するため、クリーニングブレード作製1週間後(初期)に画像を出力後、クリーニング性と異音との評価を行った後、そのクリーニングブレードを暗所(画像形成装置内同等)で3ヶ月保管した後、画像を出力後、クリーニング性評価と異音評価を行なった。
−クリーニングブレード2〜9及び10〜14の作製−
実施例1のクリーニングブレード1において、下記表5に示す弾性部材、含浸処理に用いる紫外線硬化性組成物、含浸時間、表面層形成に用いる紫外線硬化性組成物、表面層の平均厚み、UV照射積算量、及び、照射雰囲気に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜5のクリーニングブレード2〜9及び10〜14を作製した。
作製した各クリーニングブレード2〜13を、実施例1のクリーニングブレード1と同様にカラー複合機(imagio MP C4500、株式会社リコー製)に取り付け、実施例2〜8及び比較例1〜5の画像形成装置を組み立てた。また、実施例1と同様にして、クリーニング性、異音、及び長期安定性を評価し、この結果を表7に示した。
また、比較例2〜5では、IRスペクトルでのピーク面積比SA/SBの値が0.0126以下になっていない。このため、製造後初期ではクリーニング性が良好であっても、3ヶ月の保管の間に改質部の硬化反応が進んでしまい、初期の特性から変化してしまった。これにより、3ヶ月後の評価では、摩耗が進行しやすくなり、クリーニング不良が発生した。
(態様A)
感光体3等の被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材622等の弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する先端稜線部62c等の当接部が、紫外線硬化性組成物による改質部100等の改質部を有するクリーニングブレードにおいて、前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の紫外線硬化性組成物を含有する含浸部分62d等の含浸部と、先端稜線部を含む前記弾性部材の表面に第2の紫外線硬化性組成物で形成された表面層623等の表面層の少なくとも一方であり、ATR−IR法により求められる、前記改質部の赤外吸収スペクトルと前記弾性部材の未改質部の赤外吸収スペクトルとの差スペクトルにおける、800〜820[cm−1]のピーク面積値SAと、1697〜1753[cm−1]のピーク面積値SBとのピーク面積比SA/SBが、0.0126以下である。
また、SA/SBの値が0.0126より高くなると、製造後初期における改質部の紫外線硬化性組成物の硬化率が十分ではなく、経時で未反応部の硬化反応が進むことで、長期の使用または保管時に狙いの硬度から外れてしまい、追従性の低下や摩耗速度の加速などの不具合が生じてしまう。
態様Aにおいて、少なくとも表面層623等の前記表面層が前記改質部であり、前記表面層の厚さが0.2[μm]以上5[μm]以下である。
これによれば、検証実験で示したように、耐摩耗性を向上でき、前記弾性部材の当接部のめくれを抑制することができる。
態様A又はBにおいて、弾性部材622の先端稜線部62c等の前記クリーニングブレードの先端稜線部から20[μm]の表面のマルテンス硬度が1〜15[N/mm2]である。
これによれば、検証実験で示したように、弾性部材の当接部のめくれを抑制し、かつ前記当接部の被清掃部材に対する追随性を良好にできると共に、異音及びブレード摩耗を抑制し、高速印刷においても良好なクリーニング性を得ることができる。
態様A〜Cいずれか一において、少なくとも前記含浸部と前期表面層とが前記改質部であり、前記第1の紫外線硬化性組成物及び前記第2の紫外線硬化性組成物が、(メタ)アクリレート化合物を含有する。
態様A〜Dいずれか一において、少なくとも前記含浸部が前記改質部であり、前記第1の紫外線硬化性組成物が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する。
これによれば、分子内に嵩高い特殊な脂環構造を有しているので、官能基数が少なく、かつ分子量が小さい(メタ)アクリレート化合物を用いることができる。したがって、前記弾性部材の当接部に含浸されやすく、前記当接部の硬度を効率よく向上させることができる。また、脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物の脂環構造の炭素数が、6未満であると、当接部の硬度が弱くなることがある。
態様A〜Eいずれか一において、少なくとも前記表面層が前記改質部であり、前記第2の紫外線硬化性組成物が、分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有する。
感光体3等の像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電ローラ4等の帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する光書込ユニット40等の露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像装置5等の現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写ユニット60等の転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着ユニット等の定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置6等のクリーニング手段とを有する画像形成装置500等の画像形成装置において、前記クリーニング手段として態様A〜Fいずれか一のクリーニングブレードを用いる。
かかる構成を備えることで、良好なクリーニング性が維持でき、良好な画像を得ることができる。
感光体3等の像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置6等のクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング手段として、態様A〜Fいずれか一のクリーニングブレードを用いる。
これによれば、上記実施形態に説明したように、良好なクリーニング性を得ることができる。また、プロセスカートリッジの形態を取ることで、操作性を向上できる。
3 感光体
4 帯電ローラ
5 現像装置
6 クリーニング装置
10 潤滑剤塗布装置
14 中間転写ベルト
40 光書込ユニット
50 現像装置
60 転写ユニット
62 クリーニングブレード
62a ブレード先端面
62c 先端稜線部
62d 含浸部分
80 定着ユニット
100 改質部
500 画像形成装置
621 支持部材
622 弾性部材
623 表面層
SA ピーク面積値
SB ピーク面積値
SA/SB ピーク面積比
Claims (8)
- 被清掃部材の表面に当接して、該被清掃部材表面に付着した付着物を除去する弾性部材を備え、前記弾性部材の前記被清掃部材の表面に当接する当接部が、紫外線硬化性組成物による改質部を有するクリーニングブレードにおいて、
前記改質部が、前記当接部表面から厚み方向の領域に第1の紫外線硬化性組成物を含有する含浸部と、先端稜線部を含む前記弾性部材の表面に第2の紫外線硬化性組成物で形成された表面層の少なくとも一方であり、ATR−IR法により求められる、前記改質部の赤外吸収スペクトルと前記弾性部材の未改質部の赤外吸収スペクトルとの差スペクトルにおける、800〜820[cm−1]のピーク面積値SAと、1697〜1753[cm−1]のピーク面積値SBとのピーク面積比SA/SBが、0.0126以下であることを特徴とするクリーニングブレード。 - 請求項1のクリーニングブレードにおいて、少なくとも前記表面層が前記改質部であり、前記表面層の厚さが0.2[μm]以上5[μm]以下であることを特徴とするクリーニングブレード。
- 請求項1又は2のクリーニングブレードにおいて、前記クリーニングブレードの先端稜線部から20[μm]の表面のマルテンス硬度が1〜15[N/mm2]であることを特徴とするクリーニングブレード。
- 請求項1乃至3いずれか一のクリーニングブレードにおいて、少なくとも前記含浸部と前期表面層とが前記改質部であり、前記第1の紫外線硬化性組成物及び前記第2の紫外線硬化性組成物が、(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とするクリーニングブレード。
- 請求項1乃至4いずれか一のクリーニングブレードにおいて、少なくとも前記含浸部が前記改質部であり、前記第1の紫外線硬化性組成物が、分子内に炭素数6以上の脂環構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とするクリーニングブレード。
- 請求項1乃至5いずれか一のクリーニングブレードにおいて、少なくとも前記表面層が前記改質部であり、前記第2の紫外線硬化性組成物が、分子内にペンタエリスリトール構造を有する(メタ)アクリレート化合物を含有することを特徴とするクリーニングブレード。
- 像担持体と、前記像担持体表面を帯電させる帯電手段と、帯電された前記像担持体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを有する画像形成装置において、前記クリーニング手段として請求項1乃至6いずれか一のクリーニングブレードを用いることを特徴とする画像形成装置。
- 像担持体と、前記像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング手段として、請求項1乃至6いずれか一のクリーニングブレードを用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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