JP2016125959A - 歪み特性測定装置および歪み特性測定方法 - Google Patents

歪み特性測定装置および歪み特性測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インダクタの歪み特性を精度良く推定することができる歪み特性測定装置および歪み特性測定方法を提供する。
【解決手段】 歪み特性測定装置1は、基準信号Srを出力する発振器3を有するインピーダンス測定器2と、基準信号Srを増幅してインダクタ10に入力する増幅器4と、インダクタ10と増幅器4とに接続された抵抗器5と、インピーダンス測定器2を制御するコントローラ6とを備える。コントローラ6は、少なくとも最大電流値imaxと最小電流値iminとを含む2条件以上の異なる電流値でインダクタ10のリアクタンスを測定する。コントローラ6は、測定したリアクタンスの標準偏差に基づいて、インダクタ10の歪み特性を推定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インダクタの歪み特性を測定する歪み特性測定装置および歪み特性測定方法に関する。
一般に、インダクタの歪み特性の測定装置として、オーディオアナライザを用いてインダクタの全高調波歪みにノイズを加えたTHD+N(Total Harmonic Distortion + Noise)を測定するものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。この場合、オーディオアナライザは、インダクタに対して基本波成分の信号を入力し、インダクタからの出力信号(出力電圧)を検出する。この検出した出力信号に基づいて、高調波成分全体にノイズ成分を加えたものと、基本波成分との比率を演算し、THD+Nを測定している。
特開2005−150425号公報 特開平10−311855号公報 特開平8−262093号公報
ところで、THD+Nは、インダクタに対する入力信号(入力電流)のレベルに応じて異なる傾向がある。このため、実際の使用状況に応じたTHD+Nを測定するためには、使用状況に応じたレベルの信号を、インダクタに入力する必要がある。一方、オーディオアナライザから出力される基本波成分の信号は、一般的に信号レベルが小さい傾向があり、信号レベルが不足することがある。このように信号レベルが不足する場合、オーディオアナライザに増幅器を接続し、増幅器によって増幅された基本波成分の信号を、インダクタに入力する。
しかしながら、増幅器は非線形特性を有するため、インダクタに加えて、増幅器も高調波が発生する。この結果、オーディオアナライザは、インダクタと増幅器との両方による高調波を測定することになるから、インダクタのみの測定結果を得ることができないという問題がある。
本発明は前述の問題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、インダクタの歪み特性を精度良く推定することができる歪み特性測定装置および歪み特性測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、被測定物となるインダクタの歪み特性を測定する歪み特性測定装置において、信号源から出力される基準信号を用いて前記インダクタのリアクタンスを測定するインピーダンス測定器と、前記信号源による基準信号を増幅して前記インダクタに入力する増幅器と、前記インダクタのリアクタンスを測定するために、前記インダクタと前記増幅器とに接続された抵抗器と、前記インピーダンス測定器を制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、少なくとも2条件以上の異なる電流値で前記インダクタのリアクタンスを測定し、前記リアクタンスの標準偏差に基づいて、前記インダクタの歪み特性を推定する構成としている。
請求項2の歪み特性測定装置は、前記電流値は、最大電流値と最小電流値とを含む構成としている。
請求項3の発明は、信号源から出力される基準信号を用いて被測定物となるインダクタのリアクタンスを測定するインピーダンス測定器と、前記信号源による基準信号を増幅して前記インダクタに入力する増幅器と、前記インダクタのリアクタンスを測定するために前記インダクタと前記増幅器とに接続された抵抗器と、を用いて前記インダクタの歪み特性を測定する歪み特性測定方法であって、少なくとも2条件以上の異なる電流値で前記インダクタのリアクタンスを測定するリアクタンス測定工程と、前記リアクタンスの標準偏差を算出し、算出した標準偏差に基づいて、前記インダクタの歪み特性を推定する標準偏差算出工程とを備えてなる構成としている。
請求項4の歪み特性測定方法は、前記電流値は、最大電流値と最小電流値とを含む構成としている。
請求項1,3の発明によれば、インピーダンス測定器を用いて、インダクタのリアクタンスを測定する。ここで、インダクタのリアクタンスは、入力される電流の大きさに応じて変化する。本発明者が鋭意検討した結果、インダクタのTHD+N測定で測定される高調波成分は、電流値毎に異なるインダクタのリアクタンス値の差と関連が深いことを見出した。この点を考慮して、少なくとも2条件以上の異なる電流値でインダクタのリアクタンスを測定し、測定した複数のリアクタンスの標準偏差を求める。このリアクタンスの標準偏差に基づいて、インダクタの歪み特性を推定することができる。
また、インピーダンス測定器は、高調波成分を省いて基本波成分の信号に基づいて、インダクタのリアクタンスを測定することができる。このため、高調波成分に基づいてTHD+Nを測定する場合のように、増幅器による高調波成分が混入することがなく、インダクタのリアクタンスを正確に測定することができる。この結果、異なる電流値の下でインダクタのリアクタンスを正確に測定することができるから、インダクタの歪み特性を精度良く推定することができる。
さらに、THD+Nを測定する場合、低周波側ではインダクタのリアクタンス値が小さくなるため、増幅器による高調波の影響が大きくなり易く、インダクタの歪み特性が測定し難い傾向がある。これに対し、本発明では、インダクタと増幅器との間に抵抗器を接続したから、例えば抵抗器をシャント抵抗とすることによって、インダクタに供給される電流を測定することができる。これにより、インダクタに供給される電流と電圧を測定することができるから、これらの電流と電圧に基づいて、インダクタのリアクタンスを測定することができる。インダクタに供給される電流と電圧は、低周波側であっても誤差を抑えて測定することができるから、インダクタのTHD+Nを測定する方法と比べて、インダクタの歪み特性を精度良く推定することができる。
請求項2,4の発明によれば、インダクタのリアクタンスを測定する電流値は、最大電流値と最小電流値とを含む構成としている。これにより、電流値の差を大きくすることにより、インダクタのリアクタンス変化を大きくすることができる。この結果、インダクタの歪み特性を精度良く推定することができる。
本発明の実施の形態による歪み特性測定装置の構成を示す回路図である。 本発明の実施の形態による歪み特性測定の処理を示す流れ図である。 本発明の実施の形態による歪み特性測定装置を用いてインダクタの標準偏差の周波数特性を示す特性線図である。 比較例による歪み特性測定装置の構成を示す回路図である。 比較例による歪み特性測定装置を用いてインダクタのTHD+Nの周波数特性を示す特性線図である。
以下、本発明の実施の形態による歪み特性測定装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、実施の形態による歪み特性測定装置1を示している。歪み特性測定装置1は、インピーダンス測定器2と、増幅器4と、抵抗器5と、コントローラ6とを備えている。この歪み特性測定装置1は、被測定物となるインダクタ10の歪み特性を測定するものである。
インダクタ10は、一方の端部10Aが後述の抵抗器5に接続され、他方の端部10Bがグランドに接続されている。このインダクタ10は、例えばコアコイル等により構成されている。
インピーダンス測定器2は、信号源としての発振器3を含んで構成されている。発振器3は、周波数fの基準信号Srを出力する。このとき、基準信号Srの周波数fおよび電流値は、コントローラ6によって可変に調整される。また、発振器3は、増幅器4、抵抗器5を介してインダクタ10の端部10Aに接続され、インダクタ10に基準信号Srを入力する。
インピーダンス測定器2は、例えば2つの検出端子2A,2Bを備えている。一方の検出端子2Aは、例えばプローブ(図示せず)を介して抵抗器5の一端と増幅器4との接続点に接続され、他方の検出端子2Bは、プローブを介して抵抗器5の他端とインダクタ10の端部10Aとの接続点に接続されている。
増幅器4は、その入力側が発振器3に接続され、その出力側が抵抗器5の一端に接続されている。この増幅器4は、発振器3から出力された基準信号Srを、所定ゲインで増幅し、インダクタ10に向けて出力する。これにより、基準信号Srの電流が増幅器4によって増幅されるから、インダクタ10には、発振器3から出力される基準信号Srよりも大きな電流iが供給される。
抵抗器5は、増幅器4とインダクタ10との間に直列に接続されている。抵抗器5の一端は増幅器4の出力端子に接続され、抵抗器5の他端はインダクタ10の端部10Aに接続されている。この抵抗器5は、シャント抵抗として機能し、インダクタ10のリアクタンスを測定するために用いられる。抵抗器5の両端は、インピーダンス測定器2の検出端子2A,2Bにそれぞれ接続されている。
インピーダンス測定器2は、検出端子2Aに入力される信号に基づいて、抵抗器5の一端に印加される電圧Vを測定する。同様に、インピーダンス測定器2は、検出端子2Bに入力される信号に基づいて、抵抗器5の他端に印加される電圧Vを測定する。このとき、インピーダンス測定器2は、例えばデジタルフィルタ等を備え、検出端子2A,2Bに入力される信号から基準信号Srの基本波以外の成分(周波数f以外の成分)を除去することができる。これにより、インピーダンス測定器2は、基準信号Srの基本波成分に応じた電圧V,Vを測定することができる。インピーダンス測定器2は、電圧V,Vに基づいて、インダクタ10のリアクタンスを算出する。
具体的に説明すると、インピーダンス測定器2は、電圧V,Vに基づいて抵抗器5の両端間の電位差を算出し、この電位差と抵抗器5の抵抗値とに基づいて抵抗器5に流れる電流iを求める。このとき、抵抗器5とインダクタ10は、増幅器4の出力端子とグランドとの間に直列接続されているから、インダクタ10には、抵抗器5と同じ電流iが供給される。一方、インダクタ10の両端間には、電圧Vが印加される。このため、インピーダンス測定器2は、電圧Vと電流iとの比率に基づいて、インダクタ10のリアクタンスを算出することができる。
コントローラ6は、インピーダンス測定器2に接続され、インピーダンス測定器2の制御手段を構成している。具体的には、コントローラ6は、マイクロコンピュータ等により構成され、図2に示す歪み特性測定処理を行う。これにより、コントローラ6は、少なくとも2条件以上の異なる電流値でインダクタ10のリアクタンスを測定し、リアクタンスの標準偏差に基づいて、インダクタ10の歪み特性を推定する。
次に、図2および図3を用いて、歪み特性測定装置1によるインダクタ10の歪み特性測定方法について説明する。
まず、ステップ1では、インダクタ10のリアクタンスを周波数毎に測定する。このとき、コントローラ6は、発振器3を制御して、インダクタ10に供給する電流iが最小電流値imin(例えばimin=0.03A)と最大電流値imax(例えばimax=2.0A)との間の範囲内で所定の電流値となるように、基準信号Srの信号レベルを設定する。この状態で、基準信号Srの周波数fを、最低周波数fmin(例えばfmin=10Hz)と最高周波数fmax(例えばfmax=100kHz)との間で変化させて、周波数毎のリアクタンスを測定する。
具体的に説明すると、コントローラ6は、例えばインダクタ10に供給する電流iが最小電流値iminとなるように、基準信号Srの信号レベルを設定する。また、コントローラ6は、発振器3を制御して、基準信号Srの周波数fを最低周波数fminに設定する。この状態で、インダクタ10のリアクタンスを測定する。最低周波数fminにおけるリアクタンスの測定が終了すると、基準信号Srの周波数fを上昇させて、再びインダクタ10のリアクタンスを測定する。以上の操作を、基準信号Srの周波数fが最高周波数fmaxになるまで繰り返す。これにより、最低周波数fminと最高周波数fmaxとの間で、全ての帯域のリアクタンスを得ることができる。
続くステップ2では、インピーダンス測定器2によるインダクタ10のリアクタンス測定を終了するか否かの判定を行う。即ち、ステップ2では、インダクタ10の歪みを推定するために必要なリアクタンスのデータの取得が完了したか否か、より具体的には、予め設定された複数の電流値でリアクタンスの測定が完了したか否かを判定する。
ステップ2で「NO」と判定し、リアクタンスの測定を終了しない場合は、ステップ3に移行する。ステップ3では、コントローラ6は発振器3を制御して、インダクタ10に供給する電流iの電流値を変更し、ステップ1に戻る。これにより、複数の異なる電流値でインダクタ10のリアクタンスの測定を行う。コントローラ6は、これらステップ1〜3のリアクタンス測定工程処理を、リアクタンスのデータの取得が完了するまで繰り返す。この場合、コントローラ6は、最大電流値imaxと最小電流値iminとを含む少なくとも2条件以上の異なる電流値でインダクタ10のリアクタンスを測定する。なお、最大電流値imax、最小電流値iminは、例えばインダクタ10を製品に組み込んだときに、その使用条件下で供給される最大または最小の電流値であり、製品の仕様等に応じて適宜設定される。
一方、ステップ2で「YES」と判定し、リアクタンスの測定を終了した場合は、ステップ4に移行する。ステップ4では、コントローラ6は、標準偏差算出工程として収集したリアクタンスのデータに基づいて、リアクタンスの標準偏差を周波数毎に算出する。
そして、コントローラ6は、算出した標準偏差からインダクタ10の歪み特性を推定する。この場合、リアクタンスの標準偏差は電流iに応じて変化するインダクタ10の変化の割合を示し、リアクタンスの標準偏差が大きければインダクタ10の歪み特性も大きいということを示している。
本実施の形態による歪み特性測定装置1について、リアクタンスの標準偏差の周波数特性を求めた。その結果を図3に示す。また、本実施の形態による歪み特性測定装置1の結果と対比するために、比較例として図4に示す歪み特性測定装置101を用いてインダクタ10のTHD+Nの周波数特性を測定した。その結果を図5に示す。なお、本実施の形態による歪み特性測定装置1と比較例による歪み特性測定装置101とにおいて、インダクタAとして(株)村田製作所のNFZ2MSM101SN10を用い、インダクタBとして(株)村田製作所のNFZ2MSM181SN10を用いた。
図4に示すように、比較例による歪み特性測定装置101は、オーディオアナライザ102と、増幅器104と、抵抗器105とを備えている。このとき、オーディオアナライザ102は、発振器3とほぼ同様な発振器103を備えると共に、発振器103の出力側は、増幅器104を介してインダクタ10の一端に接続される。また、インダクタ10の他端は、抵抗器105に接続されると共に、オーディオアナライザ102の検出端子102Aに接続される。これにより、オーディオアナライザ102は、インダクタ10の一端に対して基本波成分の信号Sr0を入力し、インダクタ10の他端からの出力電圧Vを検出端子102Aによって検出する。オーディオアナライザ102は、検出した出力電圧V、発振器103の信号Sr0、増幅器104のゲイン等に基づいて、高調波成分全体にノイズ成分を加えたものと、基本波成分との比率を演算し、THD+Nを測定する。
図5に示すように、比較例の場合は、1kHz付近よりも高周波側において、shortのときのTHD+N、即ちインダクタ10を省いて増幅器104の出力端子を抵抗器105に短絡させたときのTHD+Nに比べて、インダクタA,BのTHD+Nの方が大きい。これは、高周波側では、インダクタA,Bにより回路の歪み特性が大きくなるからであると考えられる。また、高周波側では、インダクタBのTHD+Nの方が、インダクタAのTHD+Nよりも大きくなっている。
一方、比較例の場合は、1kHz付近よりも低周波側では、インダクタA,BおよびshortのTHD+Nはほとんど差異がない。これは、低周波側では、増幅器104の非線形性による高調波の影響が大きくなり、インダクタA,BのTHD+Nを正確に測定できない等の理由によるものと考えられる。
ここで、発明者が鋭意検討した結果、インダクタ10のTHD+N測定で測定される高調波成分は、電流値毎に異なるインダクタ10のリアクタンス値の差と関連が深いことを見出した。インダクタ10による高調波成分は、供給される電流iに応じてインダクタ10の比透磁率が変化することが主な発生原因と考えられる。このことを考慮すると、電流iに応じてインダクタA,Bのリアクタンス値の変化を検出すれば、THD+Nと関連した歪み特性が測定可能と考えられる。
そこで、本実施の形態による歪み特性測定装置1では、2条件以上の異なる電流値でインダクタA,Bのリアクタンスを測定し、測定した複数のリアクタンスの標準偏差を求める。図3に示す結果は、電流iを、0.03A,0.05A,0.1A,0.2A,0.3A,0.5A,1.0A,1.5A,2.0Aの9種類の異なる値に設定したときに、それぞれインダクタA,Bのリアクタンスを測定し、これら複数のリアクタンスの標準偏差を求めたものである。
図3に示すように、本実施の形態の場合は、1kHz付近より高周波側で、インダクタAのリアクタンスの標準偏差よりもインダクタBのリアクタンスの標準偏差の方が大きい。この点は、比較例によるTHD+Nの測定結果と同様であり、リアクタンスの標準偏差とTHD+Nとの間に相関関係があることが分かる。これに加えて、本実施の形態の場合は、1kHz付近より低周波側でも、インダクタAのリアクタンスの標準偏差よりもインダクタBのリアクタンスの標準偏差の方が大きい。このことから、本実施の形態では、増幅器104の高調波による影響を抑制して、インダクタ10の歪み特性が測定できることが分かる。
かくして、本実施の形態によれば、インピーダンス測定器2を用いて、2条件以上の異なる電流値でインダクタ10のリアクタンスを測定し、測定した複数のリアクタンスの標準偏差を求めた。このとき、インピーダンス測定器2は、インダクタ10による高調波成分を計測してTHD+Nを測定する方法と異なり、基本波成分の信号(電圧V,V)に基づいて、インダクタ10のリアクタンスを正確に測定することができる。このため、増幅器4の高調波成分を含まずにインダクタ10のリアクタンスを測定することができるから、リアクタンスの標準偏差に基づいて、インダクタ10の歪み特性を精度良く推定することができる。
また、THD+Nを測定する場合、低周波側ではインダクタ10のリアクタンス値が小さくなるため、増幅器による高調波の影響が大きくなり易く、インダクタ10の歪み特性が測定し難い傾向がある。これに対し、本実施の形態では、インダクタ10と増幅器4との間に抵抗器5を接続したから、例えば抵抗器5をシャント抵抗とすることによって、インダクタ10に供給される電流iを測定することができる。これにより、インダクタ10に供給される電流iと電圧Vを測定することができるから、これらの電流iと電圧Vに基づいて、インダクタ10のリアクタンスを測定することができる。インダクタ10に供給される電流iと電圧Vは、低周波側であっても誤差を抑えて測定することができるから、インダクタ10のTHD+Nを測定する方法と比べて、インダクタ10の歪み特性を精度良く推定することができる。
また、インダクタ10のリアクタンスを測定する電流値は、最大電流値imaxと最小電流値iminとを含む。これにより、電流値の差を大きくすることにより、インダクタ10のリアクタンス変化を大きくして、インダクタ10の歪みを発生し易くすることができる。この結果、インダクタ10の歪み特性を精度良く推定することができる。
なお、前記実施の形態では、最低周波数fminが10Hz、最高周波数fmaxが100kHz、最小電流値iminが0.03A、最大電流値imaxが2.0Aの例に挙げて説明した。これらは一例を示したものに過ぎず、インダクタの仕様等に応じて適宜設定されるものである。
前記実施の形態では、歪み特性測定装置1は、最大電流値imaxと最小電流値iminとを含む少なくとも2条件以上の異なる電流値でリアクタンスを測定する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、最大電流値imaxと最小電流値iminとを含まない2条件以上の異なる電流値でリアクタンスを測定する構成としてもよい。
前記実施の形態では、歪み特性測定装置1は、9種類の異なる電流値で求めたリアクタンスから標準偏差を算出して、インダクタ10の歪み特性を推定する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、2〜8種類の異なる電流値でインダクタのリアクタンスを測定してもよく、10種類以上の異なる電流値でインダクタのリアクタンスを測定してもよい。2種類の異なる電流値でリアクタンス求めた場合は、標準偏差に応じるものとして、2つのリアクタンスの測定結果の差を求めてインダクタの歪み特性を推定する構成としてもよい。
前記実施の形態では、コントローラ6は、インピーダンス測定器2の発振器3を制御することによって、インダクタ10に供給する電流iを調整するものとした。しかし、本発明はこれに限らず、増幅器4のゲインを調整することによって、インダクタ10に供給する電流iを調整してもよい。
前記実施の形態では、インピーダンス測定器2は、基準信号Srを出力する発振器3を備える構成としたが、インピーダンス測定器とは別個に信号源となる発振器を設けてもよい。
1 歪み特性測定装置
2 インピーダンス測定器
3 発振器(信号源)
4 増幅器
5 抵抗器
6 コントローラ
10 インダクタ

Claims (4)

  1. 被測定物となるインダクタの歪み特性を測定する歪み特性測定装置において、
    信号源から出力される基準信号を用いて前記インダクタのリアクタンスを測定するインピーダンス測定器と、
    前記信号源による基準信号を増幅して前記インダクタに入力する増幅器と、
    前記インダクタのリアクタンスを測定するために、前記インダクタと前記増幅器とに接続された抵抗器と、
    前記インピーダンス測定器を制御するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、少なくとも2条件以上の異なる電流値で前記インダクタのリアクタンスを測定し、前記リアクタンスの標準偏差に基づいて、前記インダクタの歪み特性を推定することを特徴とする歪み特性測定装置。
  2. 前記電流値は、最大電流値と最小電流値とを含む請求項1に記載の歪み特性測定装置。
  3. 信号源から出力される基準信号を用いて被測定物となるインダクタのリアクタンスを測定するインピーダンス測定器と、前記信号源による基準信号を増幅して前記インダクタに入力する増幅器と、前記インダクタのリアクタンスを測定するために前記インダクタと前記増幅器とに接続された抵抗器と、を用いて前記インダクタの歪み特性を測定する歪み特性測定方法であって、
    少なくとも2条件以上の異なる電流値で前記インダクタのリアクタンスを測定するリアクタンス測定工程と、
    前記リアクタンスの標準偏差を算出し、算出した標準偏差に基づいて、前記インダクタの歪み特性を推定する標準偏差算出工程とを備えてなる歪み特性測定方法。
  4. 前記電流値は、最大電流値と最小電流値とを含む請求項3に記載の歪み特性測定方法。
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