JP2016125680A - 雪氷利用空調システム、その制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド型空調システムに対して、雪山より生成される冷水を利用する雪氷冷房機を組み合わせて、より効率が高い空調システムを実現する。
【解決手段】雪氷冷房機は、間接外気冷房機の顕熱交換器21の上流側に設けた冷水コイル31、この冷水コイル31に冷水を供給する為の冷水ポンプ32を有する。制御装置40は、複数のモードの何れかのモードで、間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を制御する。制御装置40は、給気温度センサ14等の各種温度センサの計測値に基づいて、必要に応じてモード遷移を行い、これに伴って冷水ポンプ32の起動/停止の制御等を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、雪氷を冷熱源とする空調機を利用する空調システムに関する。
例えば、特許文献1に記載の従来技術が知られている。
特許文献1には、雪氷を冷熱源とする空調システムについて記載されている。すなわち、冬季に雪貯蔵部に雪を積み上げることにより、夏季や中間期(春季や秋季)に雪の冷熱を冷房に利用できるようにした空調システムが開示されている。この空調システムの構成は、例えば雪貯蔵部の雪の雪解け水である雪冷水を貯める雪冷水槽と、この雪冷水を雪冷水熱交換器等に循環させる雪冷水ポンプP2や雪冷水循環流路等を備える。更に、冷却コイルと、この冷却コイルに冷熱媒を供給する冷熱供給手段を有する。冷熱媒は、上記雪冷水熱交換器によって、雪冷水と熱交換する構成となっている。上記冷却コイルを通過した空気(給気SA)は、空調対象室に供給される。
上記冷却コイルには、例えば、外気OAと還気RAとを混合した混合気MAが通過する。冷却コイルによる冷却は、例えば、外気採り入れ等では上記給気SAが目標温度に達しない場合に、行われるものである。あるいは、上記OAと雪冷外気SOAとを切り換えて外気ファンにより吸引し得るようにする構成等も、設けられている。
また、本出願人によって特許文献2に記載の発明が提案されている。
特許文献2の発明では、間接外気冷房機としての構成と一般空調機としての構成とが一体となった一体型空調システムを提案している。一般空調機とは、例えば、蒸発器や圧縮機などを有する、一般的な圧縮式冷凍サイクルによる空調機である。この様な空調機を、圧縮冷凍冷房機または一般空調機と呼ぶものとする。
間接外気冷房機は、一般空調機よりも省エネであるが、外気の温度が高い場合には、冷房能力が落ち、機能しなくなる場合もある。これより、特許文献2の発明では、上記一体型空調システムの適切な制御を提案している。
特開2012−145289号公報 WO2013125650 A1
例えば上記特許文献2の発明の構成に対して、雪氷を冷熱源とする空調機を組み合わせることは、想到されていない。
また、この様な組み合わせにおいて、より効率の良い運用を行って高い省エネ効果が得られるような制御を実現することが望まれる。
本発明の課題は、外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機とを備えるハイブリッド型空調システムに対して、雪山より生成される冷水を利用する雪氷冷房機を組み合わせて、より効率が高い空調システムである雪氷利用空調システム等を提供することである。
本発明の雪氷利用空調システムは、外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を有し、冷房対象空間からのリターン空気である還気を冷却して冷気にして、該冷気を前記冷房対象空間に供給する空調システムであって、以下の各構成を有する。
まず、雪氷冷房機と制御装置を更に有する。
該雪氷冷房機は、前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する、外気との熱交換を行う為の各熱交換器の上流側に設けられ、雪山によって生成される冷水と外気とを熱交換させる為の第1熱交換器と、該第1熱交換器に前記冷水を供給する為の冷水ポンプとを有する。
前記制御装置は、複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御するモード制御手段と、前記各モード間の遷移を決定・実行するモード遷移手段とを有する。
そして、該モード遷移制御手段は、前記外気冷房機を単独運転させる第1モードでは前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記雪氷冷房機も運転させる第2モードに切換えて前記第1熱交換器に前記冷水を供給させることで、前記外気を、該第1熱交換器で該冷水によって冷却した後に前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する各熱交換器を通過させる。
本発明の雪氷利用空調システムは、外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機とを備えるハイブリッド型空調システムに対して、雪山より生成される冷水を利用する雪氷冷房機を組み合わせて、より効率が高い空調システムを実現できる。
本例の雪氷利用空調システムの構成図である。 本例の制御装置の機能ブロック図である。 図1の空調システムの運用方法示す模式図である。 図3との比較の為に、従来の空調システムの運用方法示す模式図である。 実施例1のモード遷移を示す図である。 実施例1の各モードにおける制御内容を示す図である。 実施例1に係わるモード遷移表(1/3)である。 実施例1に係わるモード遷移表(2/3)である。 実施例1に係わるモード遷移表(3/3)である。 (a)〜(c)は、B1、B2モードについて説明する為の図である。 実施例2のモード遷移を示す図である。 実施例2の各モードにおける制御内容を示す図である。 実施例2に係わるモード遷移表(1/2)である。 実施例2に係わるモード遷移表(2/2)である。 実施例3のモード遷移を示す図である。 実施例3の各モードにおける制御内容を示す図である。 実施例3に係わるモード遷移表(1/2)である。 実施例3に係わるモード遷移表(2/2)である 実施例4のモード遷移を示す図である。 実施例4の各モードにおける制御内容を示す図である。 実施例4に係わるモード遷移表(1/2)である。 実施例4に係わるモード遷移表(2/2)である。 上位システムがある構成例である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例の雪氷利用空調システムの構成図である。
尚、この例は、上記特許文献2の構成に基づいて、雪氷を冷熱源として利用する構成を追加した例であるが、これは一例であり、この例に限らない。
図1に示す構成において、まず、上記特許文献2の構成に相当する部分について説明する。上記のように、特許文献2の空調システムは、間接外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)とを備えるハイブリッド型の空調システムである。
図1には特に示していないが、図示の内気ユニット10は不図示の建物内に設けられており、外気ユニット20は建物外に設けられている。また、建物内には、不図示の冷却対象空間が存在している。冷却対象空間は例えばデータセンタ、サーバルーム等であるが、この例に限らない。
間接外気利用冷房機としての構成は、図示の顕熱交換器11、顕熱交換器21、ポンプ22、冷媒管23等である。また、上記圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)としての構成は、図示の蒸発器12、圧縮機24、凝縮器25、膨張弁26、冷媒管27等である。更に、間接外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機に共通の構成として、図示の内気ファン13、外気ファン28が設けられている。
内気ユニット10内には、上記顕熱交換器11と蒸発器12と内気ファン13が設けられている。外気ユニット20内には、上記顕熱交換器21、ポンプ22、圧縮機24、凝縮器25、膨張弁26、外気ファン28が設けられている。但し、これは一例であり、ポンプ22、圧縮機24、膨張弁26は、内気ユニット10内に設けられていてもよいし、ユニット10、20の外に設けられていても良い。
また、上記冷媒管23は、顕熱交換器11と顕熱交換器21に接続されており、これら2つの顕熱交換器に冷媒(冷却水等)を循環させる為の配管である。冷媒管23上の任意の位置に上記ポンプ22が設けられており、このポンプ22によって上記冷媒を循環させることになる。尚、これより、ポンプ22が停止しているときには、間接外気利用冷房機は運転停止していることになる。
また、上記冷媒管27は、蒸発器12、圧縮機24、凝縮器25、膨張弁26に接続されており、これらに冷媒を循環させる為の配管である。
内気ファン13によって、図示の還気RAを内気ユニット10内に取り入れて、顕熱交換器11と蒸発器12を通過させて、これによって還気RAを冷却して冷気にして、この冷気を図示の給気SAとして排出する。給気SAは、不図示の冷却対象空間へ供給され、例えばサーバ装置等の発熱体を冷却し、これによって温度上昇して暖気となる。この暖気が上記還気RAとして内気ユニット10内に取り込まれることになる。
尚、還気RAは、不図示の空調対象空間からのリターン空気である。還気RAは、顕熱交換器11、蒸発器12を通過することで基本的には冷却されて冷気となって、この冷気が上記給気SAとして上記空調対象空間に供給される。
上記空調対象空間は、例えば一例としは、サーバルーム、データセンタなどであり、稼動中は発熱体となるコンピュータ装置等の電子機器が、多数設置されている空間である。この空調対象空間に供給された上記冷気(給気SA)は、コンピュータ装置等を冷却し、それによって温度上昇して暖気となる。この暖気が上記還気RAとして内気ユニット10内に吸い込まれることになる。
また、外気ファン28によって、屋外の外気OAを外気ユニット20内に取り入れて、顕熱交換器21と凝縮器25を通過させて、排気EAとしてユニット外に排出する。
外気OAは上記顕熱交換器21において上記冷媒と熱交換される。冬季など外気の温度が比較的低い環境下では、外気OAによって冷媒が冷却されることになる。この冷媒は、顕熱交換器11に供給されて、顕熱交換器11において上記還気RAと熱交換され、基本的には還気RAを冷却して温度低下させることになる。勿論、それによって冷媒は温度上昇し、再び上記顕熱交換器21において外気OAによって冷却されることになる。
この様に、間接外気利用冷房機は、冷媒を介して間接的に、還気RAと外気OAとの熱交換を実現するものであって、基本的に外気OAよって還気RAを冷却させる。
そして、顕熱交換器11によって冷却された還気RAは、その後に蒸発器12を通過することで更に冷却されて、上記給気SAとして送出されることになる。尚、基本的には給気SAの温度が設定温度となるように制御されるが、この制御自体は既存技術であり、ここでは特に説明しない。
上記蒸発器12において還気RAと熱交換された冷媒は、圧縮機24において圧縮された後、凝縮器25において上記顕熱交換器21を通過後の外気OAと熱交換されて基本的には冷却されることになる。その後、この冷媒は、膨張弁26を通過し、再び蒸発器12に供給されることになる。この動作自体は、既存の一般的な技術に過ぎないので、これ以上は説明しないものとする。
上記ハイブリッド型空調システムにおいて、外気温(外気OAの温度)が高い場合には、ポンプ22を停止することで間接外気利用冷房機を運転停止させ、圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)の単独運転とする場合もある。その逆に、外気温が低い場合には、圧縮冷凍冷房機を停止させて、間接外気利用冷房機の単独運転モードとする場合もある。勿論、間接外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機とを併用運転する場合もある。これらについては、特許文献2に開示されているので、ここではこれ以上詳細には説明しない。
そして、図1は、本例の雪氷利用空調システムは、上述した従来のハイブリッド型空調システムの構成に対して、雪氷冷房機が図示のように組み合わされている。
図示の例では、雪氷冷房機は、冷水コイル31、冷水ポンプ32、冷水管33等から成る。冷水が、冷水ポンプ32によって冷水管33内を循環する形で冷水コイル31に供給される。冷水コイル31の設置位置は、図示のように、上記顕熱交換器21より上流側(外気OAの流れの上流側)となっている。例えば、上記ハイブリッド型空調システムの外気ユニット20の外気取入部(不図示)付近に、雪氷を冷熱源とする冷水が供給される冷水コイル31が、設置される。これより、雪氷冷房機を運転中には、外気OAは、まず、冷水コイル31を通過することで上記冷水によって冷却されて温度低下した後、顕熱交換器21と凝縮器25を通過することになる。
雪氷冷房機は、冬季や春季等に不図示の雪貯蔵部に構築された雪山から、上記冷水を生成して、この冷水を冷房に利用するものである。図1では、その一例として、上記のように冷水によって外気OAを冷却して顕熱交換器21等に供給する構成とすることで、外気OAの温度が高い状況であっても間接外気利用冷房機を機能させることができる。勿論、これには限界があり、外気温がある程度以上高くなると、圧縮冷凍冷房機を運転する必要が生じることになる。
また、本例の雪氷利用空調システムには、各所に各種センサが設置されている。図示の例では、給気温度センサ14、還気温度センサ15、外気温度センサ29、外気温度センサ34等が設置されるが、これらの例に限らない。不図示の他のセンサが更に設けられていても構わない。
給気温度センサ14は、上記給気SAの温度を測定する為の温度センサである。還気温度センサ15は、上記還気RAの温度を測定する為の温度センサであり、例えば上記内気ユニット10の還気取入口(不図示)付近に設置されている。
外気温度センサ29は、外気OAの温度を測定する為の温度センサであり、上述した従来のハイブリッド型空調システムで既設の温度センサであり、この為、例えば顕熱交換器21付近(上流側)に設置されている。つまり、顕熱交換器21に流入前の外気OAの温度を計測している。
一方、外気温度センサ34は、同じく外気OAの温度を計測する為の温度センサであるが、設置場所は冷水コイル31付近(上流側)である。つまり、冷水コイル31に流入前の外気OAの温度を計測している。
すなわち、外気温度センサ34が常に本来の外気OAの温度を計測するのに対して、外気温度センサ29は、雪氷冷房機を運転中には冷水コイル31で冷却後の外気OAの温度を計測することになる。
また、本例の雪氷利用空調システムは、更に制御装置40を有する。
制御装置40は、本例の雪氷利用空調システムを制御する装置であり、不図示のCPU/MPU等の演算プロセッサやメモリ等の記憶部、入出力インタフェース等を有している。上記不図示の記憶部には、予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されており、上記不図示の演算プロセッサが、このアプリケーションプログラムを実行することで、例えば、後述する図2に示す各種処理機能部や図3〜図23で説明する各種制御を実現する処理が実行される。
制御装置40は、不図示の信号線を介して、上記各種温度センサ14,15,29,34の計測データを入力する。また、制御装置40は、不図示の信号線を介して、内気ファン13、外気ファン28、ポンプ22、圧縮機24、冷水ポンプ32の起動/停止制御や回転数の制御等を実行する。
制御装置40による雪氷利用空調システム制御処理の具体例として、後述する実施例1、実施例2、実施例3、実施例4を提案する。
図2は、本例の制御装置40の機能ブロック図である。
まず、本例の雪氷利用空調システムは、間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を有し、冷房対象空間からのリターン空気である還気RAを冷却して冷気にして、該冷気を給気SAとして冷房対象空間に供給する空調システムであって、雪氷冷房機と制御装置40を更に有するものである。
尚、一般に、同じ冷房能力に対してその消費電力は、間接外気冷房機、雪氷冷房機、圧縮冷凍冷房機の順に大きくなる。つまり、圧縮冷凍冷房機が最も消費電力が大きい。よって、圧縮冷凍冷房機は出来るだけ運転しないようにすることが、省エネの観点からは望ましいことになる。
上記図1の例では、上記雪氷冷房機は、上記間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する、外気との熱交換を行う為の各熱交換器の上流側に設けられ、雪山によって生成される冷水と外気とを熱交換させる為の熱交換器である上記冷水コイル31を有する。上記間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する、外気との熱交換を行う為の各熱交換器とは、図1の構成では、上記顕熱交換器21、凝縮器25である。また、上流側とは、外気OAの空気の流れの上流側を意味する。よって、外気OAは、冷水コイル31を通過した後に、顕熱交換器21、凝縮器25を通過することになる。
上記雪氷冷房機は、更に、上記冷水コイル31に冷水を供給する為の冷水ポンプ32を有する。
そして、上記制御装置40は、例えば図2に示す例のように、モード制御部41、モード遷移部42を有する。
モード制御部41は、複数のモードの何れかのモードで間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御する。
モード遷移部42は、各モード間の遷移を決定・実行する。
モード遷移部42は、例えば、間接外気冷房機を単独運転させる第1モードでは上記冷気(給気SA)を設定値に維持できない場合には、雪氷冷房機も運転させる第2モードに切換えて冷水コイル31に冷水を供給させることで、外気を冷水コイル31で冷水によって冷却した後に間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する上記各熱交換器を通過させる。
上記第1モードの一例が後述するモード(1)であり、上記第2モードの一例が後述するモード(2)やモードS等である。
また、モード遷移部42は、例えば、上記第2モードにより雪氷冷房機も運転させても冷気を設定値に維持できない場合には、圧縮冷凍冷房機も運転させる第3モードに切り替える。
上記第3モードの一例が、後述するモード(3)である。
また、モード遷移部42は、例えば、モード制御部41が上記第3モードで運転中に、上記冷水コイル31で冷水によって冷却した後の外気OAの温度が、還気RAの温度以上となった場合には、圧縮冷凍冷房機を単独運転させる第4モードに切り替える。
上記第4モードの一例が、後述するモード(4)やモードDである。
また、モード遷移部42は、例えば、モード制御部41が第4モードで運転中に、外気の温度が還気の温度未満となった場合には、間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と圧縮冷凍冷房機とを運転させるモードである上記第3モードに切り替える。
また、モード遷移部42は、例えば、モード制御部41が第3モードで運転中に、“雪氷冷房機運転時の間接外気冷房最大能力”が、冷房能力必要量を越えた場合には、第2モードに切換える。
上記冷房能力必要量は、例えば後述する(2)式により算出する。
上記“雪氷冷房機運転時の間接外気冷房最大能力”は、例えば後述する(1)式により算出するが、その際、(1)式における“外気温度”として上記冷水コイル31の下流側における外気温度測定値を用いる。例えば、外気温度センサ29の測定値を用いる。
また、モード遷移部42は、例えば、モード制御部41が第2モードで運転中に、間接外気冷房最大能力が、冷房能力必要量を越えた場合には、第1モードに切換える。
上記冷房能力必要量は、例えば後述する(2)式により算出する。
上記間接外気冷房最大能力は、例えば後述する(1)式により算出するが、その際、(1)式における“外気温度”として上記冷水コイル31の上流側における外気温度測定値を用いる。例えば、外気温度センサ34の測定値を用いる。
また、上記各モードとして後述する図5、図6に示す各種モードを用いる例の場合において、その後述するモードB1、モードB2とモードS(第2モード)間のモード遷移は、例えば下記のようにしてもよい。
すなわち、モード遷移部42は、例えば、モードB1中に外気ファン28の回転数を最低にしても所定の条件を満たさない場合には、モードS(第2モード)に切換えて、該モード切換えに伴って圧縮機24の運転を停止する。
あるいは、モード遷移部42は、例えば、モードS(第2モード)で運転中に、外気ファン28の回転数を最大にしても所定の条件を満たさない場合には、モードB2に切換えて、このモード切換えに伴って圧縮機24を運転開始する。
また、後述する上位システム50(上位装置)を更に備えるようにしてもよい。
この例の場合、制御装置40のモード制御部41は、複数のモードの何れかのモードで間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御する代わりに、複数のモードの何れかのモードで間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を運転制御する。
そして、上位装置が、雪氷冷房機を運転制御する。
この例の場合、制御装置40のモード遷移部42は、例えば、任意のモード間の遷移を決定・実行する毎に、該モード遷移を上位装置に通知する。上位装置は、該通知に応じて雪氷冷房機の起動/停止を制御する。
また、後述するように複数の制御装置40がある構成の場合、上位装置は、これら複数の制御装置40からの上記通知に基づいて、雪氷冷房機の起動/停止を制御するが、この制御例については後述するものとする。
上記構成の本例の空調システムの運用方法(制御装置40による制御処理)について、以下に説明する。
ここで、図3は、図1の空調システムの運用方法を、概略的に示す図である。尚、詳細な制御方法の一例は、図5以降の各図面を用いて後に説明するものとする。ここでは、まず、図3を用いて、概略的に説明するものとする。
ここで、まず、図3に示すグラフは、横軸が“外気温度−還気温度”である。この外気温度は、図1に示す外気温度センサ34で測定される、本来の外気OAの温度である。また、還気温度は、図1に示す還気温度センサ15で測定される、還気RAの温度である。尚、還気温度が一定であるとした場合には、上記“外気温度−還気温度”の変化は実質的に“外気温度”の変化と見做してもよいと考えられる。これより、以下の説明では、横軸は“外気温度”であるものとして説明する。
また、図3に示すグラフの縦軸は、冷房能力である。そして、図上点線で示すものは、横軸(外気温度)に応じた上記間接外気冷房機の冷房能力である。この点線で示すように、外気温度が低いほど、間接外気冷房機の冷房能力は高くなる。ここで、上記給気SAの温度を設定温度とする為に必要となる冷房能力が、図示の必要冷房能力である。
そして、図2に点線で示す通り、外気温度がある程度低い状況では、間接外気冷房機の冷房能力は、必要冷房能力より大きい。よって、この状況では、間接外気冷房機を単独で運転するモード(図示の(1)外気冷房;以下、モード(1)と記す)とする。このモード(1)では、雪氷冷房機と圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)は、運転停止することになる。具体的な制御例は、例えば図5、図6等に示してあり、後に説明するものとする。
また、外気温度がある程度高くなると、図3に点線で示すように、間接外気冷房機の冷房能力が、必要冷房能力より小さくなる。この状況では、雪氷冷房機を運転するモード(図示の“(2)雪氷冷房”)とすることで、冷房能力の不足分を補うようにする。
尚、図1の構成例の場合には、“(2)雪氷冷房”(モード(2))では、間接外気冷房機と雪氷冷房機とを併用運転することになる。図1の構成の場合には、冷水コイル31を外気OAに対応して設けており、雪氷冷房機を運転中には顕熱交換器21に流入する外気OAの温度を、本来の外気OAの温度よりも低くさせるものである。換言すれば、雪氷冷房機によって、間接外気冷房機の冷房能力をアップ(底上げ)するものと見做しても良い。この為、図1の構成例の場合には、雪氷冷房機を運転するときには、間接外気冷房機も運転させる。
ここで、本例では、雪氷冷房機の冷房能力は、一定であるものとする。これより、モード(2)及び後述するモード(3)で運用中には、「雪氷冷房機+間接外気冷房機」の冷房能力は、図3で一点鎖線で示す通りとなる。
図示の通り、一点鎖線は、点線で示す間接外気冷房機の冷房能力に、雪氷冷房機による一定の冷房能力が加わったものとなる。これは、例えば、本来の外気OAの温度を、冷水コイル31によって温度低下することで実現するものである。例えば、仮に冷水コイル31が5℃の温度低下を実現するとした場合、本来の外気温度が仮に24℃であれば19℃にして顕熱交換器21に供給でき、27℃であれば22℃にして顕熱交換器21に供給できる。
これより、点線で示す冷房能力が必要冷房能力未満となっても、ある程度までは、一定の冷房能力が加算されることで、一点鎖線で示す冷房能力は必要冷房能力以上となる。
一点鎖線で示す「雪氷冷房機+間接外気冷房機」の冷房能力が、必要冷房能力以上である間は、外気温が上昇しても後述するモード(3)に移行する必要はない。しかしながら、外気温が更に上昇すると、何れは一点鎖線で示す冷房能力が必要冷房能力未満となる。
一点鎖線で示す「雪氷冷房機+間接外気冷房機」の冷房能力が、必要冷房能力未満となったら、圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)も運転する必要がある。つまり、図示の“(3)雪氷冷房+冷凍冷房(併用運転)”モード(モード(3))に、移行する必要がある。尚、モード(3)は、図1の構成例の場合には、実質的には、雪氷冷房機と間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機の併用運転となる。
上記モード(3)では、基本的には、「雪氷冷房機+間接外気冷房機」の冷房能力では不足する分、すなわち「必要冷房能力と、一点鎖線で示す冷房能力との差分」を、圧縮冷凍冷房機で補うように、圧縮冷凍冷房機の運転制御を行う。但し、圧縮冷凍冷房機は、一定の冷房能力以上でしか運転できないので、図示の“最低冷凍能力”以上の冷房能力が、一点鎖線で示す冷房能力に追加されることになる。この為、図示の一点鎖線で示す冷房能力に“最低冷凍能力”を加えると、全体の冷房能力が、必要冷房能力より大きくなる場合もあるが、間接外気冷房機の冷房能力を下げることができれば対応可能となる。
上記モード(3)において、外気温がある程度上昇すると、図示の点線で示す間接外気冷房機の冷房能力が、‘0’となる。ここでは、当該‘0’となる意味は、例えば本来の外気OAの温度(外気温度センサ34で計測される温度)が、還気RAの温度と同じとなることを意味する。よって、従来の構成の場合であれば、これ以上外気温が高い領域では、間接外気冷房機を運転すると逆効果となる為、間接外気冷房機を停止していた。
しかし、本構成の場合、仮に還気RAの温度が25℃であり、本来の外気温度が26℃であっても、上記一例では雪氷冷房機によって−5℃温度低下するので、間接外気冷房機に供給させる外気OAの温度は、21℃となる。つまり、点線で示す冷房能力がマイナスになっても、一点鎖線で示す冷房能力はブラスであるので、モード(3)を続行する。
しかし、更に外気温が上昇すれば、何れは一点鎖線で示す冷房能力は‘0’になる。つまり、冷水コイル31で冷却後の外気OAの温度(外気温度センサ29の計測値)が、還気RAの温度と同じとなる。冷水コイル31で冷却後の外気温度が、これ以上大きくなれば、一点鎖線で示す冷房能力が‘0’未満(マイナス)となる。一点鎖線で示す冷房能力が‘0’未満(マイナス)となったら、間接外気冷房機を運転する意味がないので、停止する。これに伴って、雪氷冷房機も停止するようにしてもよい。これによって、圧縮冷凍冷房機の単独運転モード(図示の“(4)冷凍冷房”;モード(4))となる。
ここで、図3との比較の為に、従来の構成における模式図を図4に示す。
図4に示す従来の場合、上記モード(1)とモード(4)はあるが、上記モード(2)とモード(3)は無く、代わりに図示の“外気冷房+冷凍冷房(併用運転)”モード(モード(5))がある。モード(5)は、間接外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を併用運転するモードである。
図4の場合、比較的、外気温度が低い状態では、図3と同様、間接外気冷房機の単独運転モードである上記モード(1)で運転する。この状態から、外気温度が上昇して、間接外気冷房機だけでは必要冷房能力が得られない状況になったら、圧縮冷凍冷房機を運転開始して上記モード(5)へ移行する。
ここで、図4においても図3と同様に、圧縮冷凍冷房機の冷房能力を図示の点線で示している。そして、図3と同様、外気温度が更に上昇していけば、何れは、点線で示す冷房能力は‘0’になる。よって、これ以上、外気温度が高い領域では、間接外気冷房機を運転する意味がないことになる。つまり、この状況で間接外気冷房機を運転すると、外気によって還気を温度低下させるどころか、逆に、外気によって還気を温度上昇させることになり、つまり逆効果となる。よって、この様な状況になったら、圧縮冷凍冷房機を単独運転させるモードである上記モード(4)に移行する。
図3と図4を比較すれば明らかなように、図4の従来の場合、図3に示す本手法に比べて、より外気温が低い状態から、圧縮冷凍冷房機を運転させることになる。更に、図4の従来の場合、図3に示す本手法に比べて、より外気温が低い状態から、圧縮冷凍冷房機を単独運転させることになる。圧縮冷凍冷房機が最も電力消費量が大きいのであるから、本手法の方が省エネ効果が高いことは明らかである。
上記制御装置40による空調システムの制御方法について、以下、一例を説明する。
(a)外気温が低く、間接外気冷房機だけで給気温度を設定温度に維持することができる間は、上記モード(1)とする。モード(1)中は、外気ファン28やポンプ22の回転数を制御すること等で、給気温度を設定値に維持する。
(b)モード(1)で運転中に、外気温が高くなり、間接外気冷房機の最大能力で運転しても給気温度を設定温度に維持できない場合は、モード(2)へ移行し、冷水コイル31に冷水を供給することで顕熱交換器21に供給される外気温度を下げる。
(c)さらに外気温が高くなり、モード(2)のように雪氷冷房機を運転しても給気温度を設定温度に維持出来なくなった場合には、圧縮冷凍冷房機も運転する。この時、冷水コイル31への冷水供給は止めない。たとえばこのようにして、モード(2)からモード(3)に移行する。
(d)モード(3)において、冷水で冷却した外気OAの温度が、還気温度を超えるようになったら、間接外気冷房機のポンプ22は停止させる。これに伴って冷水ポンプ32も停止するようにしてもよい。例えば、このようにしてモード(3)からモード(4)に移行する。
(e)これとは逆に、モード(4)で運転している状態で、外気温が低くなって、外気温が還気温度を下回るようなったら、間接外気冷房機のポンプ22を運転開始する。モード(4)で冷水ポンプ32を運転停止している場合には、これに伴って冷水ポンプ32も運転開始する。例えばこのようにしてモード(4)からモード(3)へ移行する。
(f)モード(3)で運転中に、外気温が低くなり、圧縮冷凍冷房機を停止しても給気温度を設定温度に維持できると判断されたら、圧縮機24を止める。例えば、この様にしてモード(3)からモード(2)へ移行する。
(g)モード(2)で運転中に、冷水を停止しても給気温度を設定温度に維持できると判断されたら、冷水ポンプ32を止める。例えば、このようにして、モード(2)からモード(1)へ移行する。
上記本例の空調システムの制御方法について、図5、図6に示す具体例を用いて、以下、更に詳細に説明する。
図5は、実施例1のモード遷移を示す図である。
図6は、実施例1の各モードにおける制御内容を示す図である。
実施例1では、モードは、図5、図6に示す8種類(または9種類)のモードがあるものとする。すなわち、図示のモードA0、モードA1、モードA2、モードS、モードB1、モードB2、モードC、モードDの8種類のモードがある。あるいは、モードA0を、モードA0−1とモードA0−2とに細分化することで、9種類のモードがあるものとしてもよい。
尚、一例としては、モードSは上記モード(2)に相当し、モードDは上記モード(4)に相当すると見做しても構わない。あるいは、一例としては、モードA0−1とモードA0−2とモードA1とモードA2は、上記モード(1)を4つに細分化したものと見做しても構わない。あるいは、一例としては、モードB1とモードB2とモードCは、上記モード(3)を3つに細分化したものと見做しても構わない。
各モードにおける運転制御内容を、図5では概略的に示し、図6では詳細に示す。
また、図7〜図9には、上記9種類のモード間のモード遷移の為の判定条件を示す。つまり、図7〜図9にはモード遷移表を示している。尚、図7〜図9は、1つのモード遷移表を3つに分けて示しているものである。
また、図5に示す矢印は、各モードからの遷移先のモードを示す。図5に示すように、モード遷移における遷移先は、現在のモードに隣接するモードに限られる。隣接するモードとは、図5において、例えばモードA2に隣接するモードは、モードA1とモードSである。従って、モードA2で運転中の状態での遷移先は、モードA1とモードSの何れか一方となる。また、この例では双方向に遷移可能である。つまり、例えばモードA2とモードA1に関しては、図示の矢印で示す通り、モードA2からモードA1に遷移することも、その逆にモードA1からモードA2に遷移することもできる。
但し、全てにおいて双方向に遷移できるとは限らず、図示の例では、矢印で示す通り、モードSからモードB2に遷移することは出来るが、その逆にモードB2からモードSに遷移することはできない。同様に、矢印で示す通り、モードB1からモードSに遷移することは出来るが、その逆にモードSからモードB1に遷移することはできない。モードB2からモードSになる為には、一旦、モードB2からモードB1に遷移した後、モードB1からモードSに遷移することになる。
以下、まず、図5、図6を参照して(主に図6を参照して)各モードにおける運転制御内容について説明する。
図6には、上記9種類の各モードにおける外気ファン28、ポンプ22、圧縮機24、冷水ポンプ32の運転状況を示す。外気ファン28は、全冷房機に共通の構成であり、基本的には停止させることはないが、モードA0−1の場合のみ、停止させる。モードA0−1は、外気温が非常に低い場合を想定したモードであり、ポンプ22のみ運転させる最も省エネのモードである。
基本的に、ポンプ22の停止は間接外気冷房機の停止を意味し、圧縮機24の停止は圧縮冷凍冷房機の停止を意味し、冷水ポンプ32の停止は雪氷冷房機の停止を意味する。
そして、図6に示す例では、上記モード“A0-1”では、外気ファン28は停止状態であり、ポンプ22を間欠運転している。つまり、ON/OFFを繰り返して運転している。尚、この間欠運転におけるON時には、ポンプ22の回転数は最低にしている。また、逐一述べないが、モード(1)に係わる全モード(“A0-1”、“A0-2”、A1,A2)において、圧縮機24と冷水ポンプ32は、停止状態となっている。
また、図6に示すように、上記モード“A0-2”では、ポンプ22は上記最低回転数で一定の運転状態であり、外気ファン28は間欠運転している。尚、この間欠運転におけるON時には、外気ファン28の回転数は最低にしている。
尚、モード“A0-2”とモード“A0-1”とを比較した場合、モード“A0-2”の方が、消費電力が大きく、且つ、冷房能力が高い。
また、図6に示すように、モードA1では、外気ファン28を最低回転数一定で運転すると共に、ポンプ22を制御する。これは、ポンプ22の回転数を可変制御して、給気SAの温度が、予め任意に設定される所定値(設定値)となるように、調整制御するものであり、一例としてはPID制御を行うものであるが、この例に限らない。但し、本例では、PID制御を例にして説明するものとする。また、本例では、ポンプ22に限らず、外気ファン28、圧縮機24、冷水ポンプ32に関しても、その回転数を可変制御して給気温度が設定値となるように調整制御するときには、一例としてPID制御を行うものとして説明する。
尚、PID制御は、よく知られている一般的な制御であり、ここでは特に詳細には説明しないものとする。本例では、基本的に、給気SAの温度(給気温度)が、設定温度となるようにPID制御する。
これより、上記モードA1においては、例えば、「給気温度>設定温度」であればポンプ22の回転数を上げることで、給気温度が設定値となるように制御する。つまり、「給気温度≒設定値」となるように制御する。尚、給気温度とは、給気SAの温度であり、例えば上記給気温度センサ14の計測値を用いて制御するものである。
そして、上記モードA1において、ポンプ22の回転数を最大にしても「給気温度≒設定温度」とならない場合には、モードA2へと遷移することになる。
尚、上記給気温度は、図1に示す給気温度センサ14の計測値を、随時、取得するものである。
また、図6に示すように、モードA2では、ポンプ22を最大回転数一定で運転すると共に、外気ファン28の回転数を可変制御する。これは、上記の通り、本例ではPID制御するものとする。勿論、この場合も、給気温度が設定温度となるようにPID制御する。例えば、「給気温度>設定温度」であれば外気ファン28の回転数を上げるが、外気ファン28の回転数を最大にしても「給気温度≒設定温度」とならない場合には、モードSへと遷移することになる。
図6に示すように、モードSでは、ポンプ22を最大回転数一定で運転すると共に、雪氷冷房機を運転状態にする。つまり、冷水ポンプ31を起動して運転状態にする。そして、外気ファン28をPID制御する。勿論、この場合も、給気温度が設定温度となるようにPID制御する。尚、冷水ポンプ31は、予め任意に設定された所定の回転数一定で運転する。
モードSにおいて、外気ファン28の回転数を最大にしても「給気温度≒設定温度」とならない場合には、モードB2へと遷移することになる。
図6に示すように、モードB2では、圧縮機24を運転状態にする。よって、モードSから遷移した場合には、まず、圧縮機24を起動する。そして、圧縮機24は最低能力一定で運転する。また、冷水ポンプ32は、上記モードSの場合と同様、所定の回転数一定で運転する。また、外気ファン28は、最大回転数一定で運転する。そして、ポンプ22をPID制御する。勿論、この場合も、給気温度が設定温度となるようにPID制御する。
そして、ポンプ22の回転数を最大にしても「給気温度≒設定温度」とならない場合には、モードCへと遷移することになる。
尚、モードB2において、所定の条件に合致する状況になったら、モードB1へ移行する。この条件については、後に図7〜図9に示すモード遷移表を参照して説明する。
図6に示すように、モードB1では、モードB2と同様に冷水ポンプ32は運転状態であり且つ圧縮機24は最低回転数で運転状態にしており、更に、ポンプ22を予め設定された一定の回転数で運転すると共に外気ファン28をPID制御する。上記一定の回転数は、予め開発者等が任意に設定しているものであり、基本的に、最低回転数より大きく、最大回転数未満である、任意の回転数である。例えば一例としては最大回転数に対して50%程度の回転数である。
尚、実施例1では、モードSに係わる遷移対象としてモードB1とモードB2の2つのモードを設け、モードSからモードB2へは遷移可能であるが、その逆のモードB2からモードSへの遷移は行えないように制御している。また、モードB1からモードSへは遷移可能であるが、その逆のモードSからモードB1への遷移は行えないように制御している。この様な制御を行う理由と、モードB2とモードB1との違いについて、後に図10を参照して説明するものとする。ここでは、引き続き図6を参照して、各モードとモード遷移について説明する。
上記モードCにおいては、図6に示すように、外気ファン28は最大回転数一定で運転すると共に、冷水ポンプ32は運転状態とする。これらは、モードB2から移行してきた場合には、引き続きモードB2と同じ制御を行うことになる。また、ポンプ22は最大回転数一定で運転すると共に、圧縮機24をPID制御する。勿論、この場合も、給気温度が設定温度となるようにPID制御する。
そして、モードCで運転中に、間接外気利用冷房機を運転する意味が無い(かえって、逆効果となる)状況になったと判定したら、モードDへ移行する。
モードDでは、基本的には、ポンプ22と冷水ポンプ32を停止する。つまり、モードDは、圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)の単独運転モードである。但し、この例に限らず、冷水ポンプ32は停止しないようにしてもよい。
ここで、図1の構成の場合には、1つの考え方としては、上記モードS、モードB1、モードB2、モードCにおいては、実質的に、運転状態の雪氷冷房機によって、間接外気利用冷房機の冷房能力を底上げしていると見做しても構わない。つまり、図3において、点線で示す冷房能力を、一点鎖線で示す冷房能力へと底上げしていると見做しても構わない。しかしながら、外気温が高くなっていくと、何れは、一点鎖線で示す冷房能力が、‘0’になり、更に外気温が高くなれば‘0’より小さくなる(負の値となる)。冷房能力が負の値となるとは、還気RAを冷却して温度低下させるどころか、逆に、還気RAを温度上昇させることを意味している。つまり、運転すると逆効果となる。この様に、冷房能力が負の値となってしまっては運転する意味が無いので、間接外気冷房機を運転停止する。これに伴って雪氷冷房機も運転停止するようにしてもよい。つまり、一例としては上記の通り、ポンプ22と冷水ポンプ32を運転停止する。これが、上記モードDであり、図3に示す“(4)冷凍冷房”モードである。
上記間接外気利用冷房機を運転する意味が無い状況であるか否かを判定する処理は、例えば、図1の外気温度センサ29で計測される外気OAの温度と、還気温度センサ15で計測される還気RAの温度とに基づいて、実行される。ここで、上記の通り、雪氷冷房機を運転中には、外気温度センサ29は、冷気コイル31によって冷却された外気OAの温度を計測することになる。そして、外気OAの温度が、この様に雪氷冷房機によって冷却されても、なお、還気RAの温度より高い状況になったら、間接外気利用冷房機を運転する意味が無いと判定する。
以上、各モードにおける運転制御内容を説明すると共に、モード間の遷移についても部分的・簡単に説明した。以下、モード間遷移について詳細に説明する。つまり、以下、図7〜図9に示すモード遷移表を参照して、上記モード遷移の判定処理について説明する。
図7、図8、図9は、実施例1に係わるモード遷移表である。尚、図7、図8、図9は、1つのモード遷移表を3つに分けて示しているものであり、以下、特に区別せずに纏めて図7等と記す場合もあるものとする。
尚、制御装置40には、予め、例えば図7〜図9に示すモード遷移表に準じたモード遷移判定処理が、組み込まれている。
図7〜図9に示すモード遷移表は、先頭から順に、外気温度が低い状態から外気温度が上昇していき最終的にモードDとなるまでの各モード遷移を示し、更に、モードDから外気温度が下降しておき最終的にモード“A0-1”となるまでの各モード遷移を示す。以下、上から順に説明していく。
まず、図7等に示すモード遷移表の最も上には、モード“A0-1”からモード“A0-2”への遷移の為の判定条件を示す。ここで、判定条件は、「温度」と「機器」の2種類の判定条件から成り、両方の判定条件を満たさないと、モード遷移は実行されない。但し、モード“A0-1”からモード“A0-2”への遷移に関する「機器」の判定条件は、現在のモードがモード“A0-1”であることを確認する意味に過ぎず、従って無くてもよい。これは、モード“A0-2”からモードA1への遷移に関しても同様である。
上記モード“A0-1”からモード“A0-2”への遷移の為の判定条件における「温度」条件は、図示のように、「SA温度>SA設定値+α」である。尚、これは、基本的には、「SA温度>SA設定値」であり、+αは必須ではない。但し、+αは、後述する「SA温度>SA設定値−β」と共に、主にハンチング防止の為に用いられる。この場合のハンチングとは、「“A0-1”から“A0-2”への遷移」と「“A0-2”から“A0-1”への遷移」とが、短時間のうちに何度も繰り返される現象が、生じることである。
尚、上記α、βは、予め任意に設定されている所定値である。
尚、上記のことから、以下の説明では、基本的には、上記α、βを考慮せずに、基本的な判定条件としての「SA温度>SA設定値」や「SA温度<SA設定値」を用いて説明するものとする。
また、尚、SA温度は、上記図1の給気温度センサ14によって計測される、給気SAの温度である。SA設定値は、このSA温度に関してユーザ等が任意に設定した設定温度である。SA設定値は、任意のメモリ領域に記憶される。また、ユーザが、SA設定値を変更することも起こり得る。
上記のことから、ここでは、モード“A0-1”からモード“A0-2”への遷移の為の「温度」判定条件は、「SA温度>SA設定値」であるものとする。また、この遷移の為の「機器」の判定条件は、図示の通りであるが、上記の通り、これは確認的な意味であり、現在のモードがモード“A0-1”であればこの条件は満たすはずである。尚、当然、制御装置40は、現在のモードは認識できるものである。
上記のことから、現在のモードがモード“A0-1”である場合において「SA温度>SA設定値」となった場合、すなわち給気SAの温度が、設定温度より高くなった場合には、モード“A0-1”からモード“A0-2”へと遷移する。つまり、上記のように、ポンプ22は間欠運転から最低回転数一定とし、外気ファン28は停止状態から起動して間欠運転状態にする。
上記と同様にして、モード“A0-2”からモードA1への遷移に関しても、現在のモードがモード“A0-2”である場合において「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)となった場合、すなわち給気SAの温度が、設定温度より高くなった場合には、モード“A0-2”からモードA1へと遷移する。
続いて、モードA1からモードA2への遷移に関しては、図7等に示すように、「温度」判定条件は上記と同じ「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)である。また、「機器」判定条件は、「外気ファン回転数下限」且つ「ポンプ回転数上限」である。但し、モードA1は外気ファン28を最低回転数一定で運転するモードであるので、「外気ファン回転数下限」はモードA1であることの確認的な意味であり、必須ではない。一方、「ポンプ回転数上限」の条件は必須である。これより、モードA1からモードA2への遷移条件は、「SA温度>SA設定値」且つ「ポンプ回転数上限」であると見做しても構わない。
上記の通り、モードA1ではポンプ22のPID制御を行う。これより、モードA1中に例えば「SA温度>SA設定値」の状態となったら、ポンプ22の回転数を上げることで、SA温度が設定値を維持するように制御している。しかし、ポンプ22を最大回転数で運転している状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA1では対応できないことになる。これより、ポンプ22が最大回転数の状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA1からモードA2へと遷移する。
モードA2からモードSへの遷移に関しては、図7等に示すように、「温度」判定条件は上記と同じ「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)である。また、「機器」判定条件は、「外気ファン回転数上限」である。
上記の通り、モードA2では、ポンプ22を最大回転数一定で運転すると共に、外気ファン28をPID制御している。例えば「SA温度>SA設定値」の状態となったら、外気ファン28の回転数を上げることで、SA温度がSA設定値を維持するように制御している。しかし、外気ファン28を最大回転数で運転している状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA2では対応できないことになる。これは、間接外気冷房機を最大能力で運転してもSA温度をSA設定値に維持できなくなったことを意味し、以って間接外気冷房機の単独運転では対応できない状況になったことを意味している。
これより、モードA2において外気ファン28が最大回転数の状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA2からモードSへと遷移する。これより、雪氷冷房機を起動して運転開始する。尚、図1の構成例の場合には、モードSは、実質的に、間接外気冷房機と雪氷冷房機との併用運転となる。
モードSへと遷移する場合には、冷水ポンプ31を起動して雪氷冷房機を運転開始する。尚、モードSでは、ポンプ22は、モードA2と同じく、最大回転数一定で運転する。外気ファン28は、モードA2と同じく、PID制御を行う。勿論、SA温度がSA設定値を維持するようにPID制御する。尚、モード遷移時には上記のように外気ファン28は最大回転数になっていたが、雪氷冷房機を運転開始したことで、回転数を下げてもSA温度はSA設定値を維持できるはずである。
モードSからモードB2への遷移に関しては、図7等に示すように、「温度」判定条件は上記と同じ「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)である。また、「機器」判定条件は、「外気ファン回転数上限」である。つまり、モードSからモードB2への遷移条件は、モードA2からモードSへの遷移条件と同じである。よって、ここでは特に説明しない。
ここで、図5に示して既に簡単に説明したように、モードB2からの遷移先は、モードCとモードB1である。そして、モードB1に遷移した場合、そこからモードSに遷移する場合もあれば、モードB2に戻る場合もある。モードB1からモードSに遷移する場合については、後述するものとし、ここでは、モードB2からモードB1への遷移条件、モードB2からモードCへの遷移条件、モードB1からモードB2への遷移条件について、それぞれ説明する。
まず、モードB2−モードB1間の相互の遷移条件について説明する。図示の例では、何れの場合でも、「温度」判定条件のみであり、「機器」判定条件は無い。
すなわち、まず、モードB2からモードB1への遷移条件は、「SA温度<SA設定値」(SA温度<SA設定値−β)または「間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」である。モードB2で運転中に、この2つの条件のうちの少なくとも1つの条件を満たした場合(よって、2つも満たしていても構わない)、モードB1へ遷移すると判定することになる。この意味であるが、冷房能力はモードB2のほうがモードB1よりも高いので、冷房能力が不足しているときはモードB1からモードB2へ移行し、それでも足りなければモードCへ移行する。逆に、冷房能力が過多である場合は、モードCからモードB2へ移行し、それでも過多ならばモードB1へ移行する。
すなわち、モード遷移表におけるモードB2からモードB1への遷移の判定条件は、冷房能力が過多であることを表すものであり、「SA温度<SA設定値-β」(設定した温度よりも低くなっている)と「間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」(持っている能力が必要とされる能力よりも大きい)はいずれもこれに該当する。なお、モードB1を経由しないとモードSに遷移できないので、本来モードSで運転しても良い条件である「間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」を満たしている場合に、モードB2からモードB1に遷移させる為に必要な条件となる。したがって、これらいずれかの関係が成り立てば、遷移することになる。
一方、モードB1からモードB2への遷移条件は、「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)且つ「間接外気冷房最大能力<冷房能力必要量」である。モードB1で運転中に、この2つの条件の両方とも満たした場合に、モードB2へ遷移すると判定することになる。モード遷移表におけるモードB1からモードB2への遷移の判定条件は、冷房能力が不足していることを表すものであり、「SA温度>SA設定値+α」(設定した温度よりも高くなっている)と「間接外気冷房最大能力<冷房能力必要量」(持っている能力が必要とされる能力よりも低い)はいずれもこれに該当する。したがって、これらの関係のいずれもが成り立てば、遷移することになる。なお、「間接外気冷房最大能力<冷房能力必要量」は、モードB1ではポンプ22が一定運転となっているため、モードSでは冷房能力が不足することを確認するための条件である。
上記条件における間接外気冷房最大能力、冷房能力必要量は、それぞれ、下記の各算出式((1)式、(2)式)によって算出する。
間接外気冷房最大能力(kW)
=(還気温度(RA)(℃)−外気温度(OA)(℃))×顕熱交能力(kw/K)・・・(1)式
冷房能力必要量(kW)
=(還気温度(RA)(℃)−給気温度(SA)(℃))×空気比熱×空気比重×給気風量/3600・・・(2)式
尚、上記顕熱交能力は、顕熱交換器11,21の特性に起因する定数であり、型式試験時に実測して求められているものである。
また、上記給気風量は、給気SAの風量であり、例えば内気ファン13の回転数に基づいて算出してもよいし、不図示の風量計の計測値を取得してもよい。
上記各算出式における還気温度(℃)は、還気温度センサ15で測定された、還気RAの温度である。また、外気温度(℃)は、外気温度センサ29で測定された、外気OAの温度である。
また、空気比熱[kJ/kg・K]、空気比重[kg/m]、風量[m/h]である。
また、モードB2からモードCへの遷移に関しては、図7等に示すように、「温度」判定条件は「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)である。また、「機器」判定条件は、「外気ファン回転数上限」且つ「ポンプ回転数上限」である。尚、図6の例ではモードB2では外気ファン28は最大回転数一定で運転しているので、「機器」判定条件は、実質的に、「ポンプ回転数上限」のみと見做しても構わない。モードB2においては、SA温度が設定値を維持するようにポンプ22をPID制御しており、ポンプ22を最大回転数で運転しても、「SA温度>SA設定値」となる状態となったら、モードCへと遷移する。
また、図7等に示すように、モードCで運用中に「RA温度<OA温度」となったら、モードDへと遷移する。モードDで運用中に「RA温度>OA温度」となったら、モードCへと遷移する。尚、RA温度は還気RAの温度の計測値であり、上記図1の還気温度センサ15によって随時計測する。OA温度は、外気OAの温度の計測値であり、例えば図1に示す外気温度センサ29による計測値である。つまり、冷水コイル31を通過後の外気OAの温度である。
よって、モードCで運用中には冷水コイル31で冷却後の外気OAの温度となる。つまり、モードCで運用中に、外気OAを冷水コイル31で冷却しても、なお、外気0Aの温度が還気RAの温度より高い状態となったら、間接外気利用冷房機を運転する意味が無いことになる(かえって、逆効果となる)。尚、逆効果になるとは、外気OAによって還気RAを温度低下させるどころか、逆に還気RAを温度上昇させてしまうことを意味する。これより、上記のように、モードCにおいて「RA温度<OA温度」となったら、モードDへと遷移する。つまり、間接外気利用冷房機を運転停止し、更に本例ではこれに伴って雪氷冷房機も運転停止し、圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)の単独運転状態とする。
以上、外気が温度上昇していきモードDになるまでを例にして、各モード遷移について説明した。
以下、モードDから外気温度が下降していきモードA0−1になるまでを例にして、各モード遷移について説明するものとする。
まず、モードDで運転中に、間接外気利用冷房機が機能する状態となったら、すなわち間接外気利用冷房機によって還気RAを冷却できる状態にまで外気温度が下がったならば、モードCへ遷移する。つまり、上記のように、モードDで運用中に「RA温度>OA温度」となったら、モードCへと遷移する。
また、モードCからモードB2への遷移に関しては、図7等に示すように、「温度」判定条件は「SA温度<SA設定値」(SA温度<SA設定値−β)であり、「機器」判定条件は「圧縮機回転数下限」である。
モードCでは、図6で説明したように、圧縮機24をPID制御している。これは、上述したように、SA温度がSA設定値を維持するように(SA温度≒SA設定値)制御するものである。モードCで運転中には、外気温度が低下して「SA温度<SA設定値」となったら、圧縮機24の回転数を下げることで、“SA温度≒SA設定値”となるように制御する。そして、圧縮機24の回転数を最低回転数まで下げた状態で「SA温度<SA設定値」となったら、モードB2へと遷移する。
尚、図示の具体例では、「温度」判定条件は「SA温度<SA設定値−β」となっている。これによって、上記「SA温度>SA設定値+α」と共に、ハンチング防止するものである。すなわち、仮に、モードB2において「SA温度>SA設定値+α」になったことからモードCに遷移したが、直後にSA温度が多少低下して「SA温度<SA設定値+α」となったとしても、「SA温度<SA設定値−β」となる可能性は低いので、モードB2に戻らないで済むことになる。
モードB2からモードB1への遷移条件については、既に説明した。
モードB1からモードSへの遷移条件は、図7等に示すように、「温度」判定条件のみである。すなわち、遷移条件は「雪氷使用時の間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」であり、この遷移条件を満たす場合にはモードB1からモードSへ遷移する。
ここで、冷房能力必要量は上記(2)式によって算出する。“雪氷使用時の間接外気冷房最大能力”は、上記(1)式を用いるが、(1)式における上記“外気温度”は、外気温度センサ29による計測値を用いる。モードB1では冷水ポンプ32を運転しているので、冷水コイル31によって冷却後の外気OAの温度計測値を、(1)式における上記“外気温度”として用いることになる。
モードB1では圧縮機24を運転しているが、モードSでは圧縮機24を停止する。つまり、モードB1からモードSへの遷移条件は、圧縮機24を停止してもよい状況となっているか否かを、確認する為のものである。これより、上記「雪氷使用時の間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」の条件を用いている。この遷移条件は、例えば図3におけるモード(2)で運転したときの全体の冷房能力(“間接外気利用冷房機+雪氷冷房機”の冷房能力)が、図3に示す必要冷房能力より大きいか否かを確認する為のものである。
モードSからモードA2への遷移条件は、2種類あり、これらはORの関係である。つまり、2種類の遷移条件の何れか一方を満たせば、モードSからモードA2へと遷移する。尚、図7等では、2種類の遷移条件の一方を「機器」の欄に記載してあるが、これは「機器」判定条件のみであることを意味するものではない。
上記2種類の遷移条件の一方は、「間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」であり、この遷移条件を満たす場合にはモードSからモードA2へ遷移する。尚、この場合も、冷房能力必要量は上記(2)式によって算出する。また、“間接外気冷房最大能力”は、上記(1)式を用いるが、(1)式における上記“外気温度”は、外気温度センサ34による計測値を用いる。上記の通り、外気温度センサ34は、冷水コイル31の上流に設置されるセンサであり、冷水コイル31によって冷却される前の外気OAの温度、すなわち本来の外気OAの温度を、計測するセンサである。
上記の通り、モードSでは冷水ポンプ32を運転しているが、モードA2では冷水ポンプ32を停止している。上記2種類の遷移条件の一方は、雪氷冷房機を停止してもよい状況であるか否か、換言すれば間接外気利用冷房機を単独運転しても問題ない状況であるか否かを、確認する為のものである。これより、上記の通り、本来の外気OAの温度を(1)式に適用することで、間接外気利用冷房機単独での冷房能力を算出し、これが図3に示す必要冷房能力より大きいか否かを、確認する。
上記2種類の遷移条件の他方は「“SA温度<SA設定値”(SA温度<SA設定値−β)且つ“外気ファン回転数下限”」である。つまり、モードSでは、図6で説明したように、外気ファン28をPID制御しており、“SA温度<SA設定値”となったら外気ファン28の回転数を下げることで“SA温度≒SA設定値”となるように制御している。そして、外気ファン28の回転数を最低回転数にした状態で“SA温度<SA設定値”となったら、モードSからモードA2へ遷移する。
また、モードA2からモードA1への遷移条件は、図7等に示すように、「SA温度<SA設定値」(SA温度<SA設定値−β)且つ「外気ファン回転数下限」である。つまり、モードA2では上記のように外気ファン28の回転数可変制御を行っており、「SA温度<SA設定値」となったら外気ファン28の回転数を下げることで対応している。しかしながら、外気ファン28の回転数を最低まで下げた状態で「SA温度<SA設定値」となったら、モードA2からモードA1に遷移する。
また、モードA1からモード“A0-2”への遷移条件は、図7等に示すように、「SA温度<SA設定値」(SA温度<SA設定値−β)且つ「ポンプ回転数下限」である。つまり、モードA1では上記のようにポンプ22の回転数可変制御を行っており、「SA温度<SA設定値」となったらポンプ22の回転数を下げることで対応している。しかしながら、ポンプ22の回転数を最低まで下げた状態で「SA温度<SA設定値」となったら、モードA1からモード“A0-2”に遷移する。
また、モード“A0-2”からモード“A0-1”への遷移条件は、図7等に示すように、「SA温度<SA設定値」(SA温度<SA設定値−β)である。
上述した各モードの運転内容とモード遷移について、以下、まとめて簡単に説明する。簡単な説明であるので、基本的には、図3に示すモードを想定して説明するものとする。
また、以下の説明では、外気温が低く、それ故に間接外気冷房機の単独運転モードとなっている状態から、外気温が上昇していくことで雪氷冷房機も運転し、その後、更に外気温が上昇していくことで圧縮冷凍冷房機も運転し、その後、更に外気温が上昇していくことで圧縮冷凍冷房機の単独運転とする場合を想定している。更に、その後、外気温が低下していく場合を想定している。
外気温が低く、間接外気冷房機だけで給気SAの温度を設定温度で維持することができる間は、間接外気冷房機の単独運転モード(モード(1))とし、外気ユニット20のポンプ22や外気ファン28の回転数を制御することで給気SAの温度を設定値付近に維持させるように制御する。
外気温が高くなり、外気ユニット20のポンプ22と外気ファン28の両方の回転数を最大にしても、すなわち間接外気冷房機を最大能力で運転しても、SA温度を設定温度に維持できない場合は(SA温度>設定温度)、雪氷冷房機を起動して、間接外気冷房機と雪氷冷房機の併用運転モードへと移行する。この併用運転モード(モード(2))中は、例えば、雪氷冷房機は、一定の冷房能力で運転させる。つまり、例えば、冷水ポンプ32を一定の回転数で運転する。そして、外気ファン28の回転数を制御して、SA温度を設定値付近に維持させる。
更に外気温が上昇し、「間接外気冷房機+雪氷冷房機」ではSA温度を設定値付近に維持させることが出来なくなったら、圧縮冷凍冷房機を運転開始する(モード(3))。但し、最初は、圧縮冷凍冷房機を最低冷房能力で運転する。つまり、圧縮機24を最低回転数一定で運転する。そして、圧縮冷凍冷房機が最低冷房能力の状態では、間接外気冷房機と雪氷冷房機を最大冷房能力で運転してもSA温度を設定値付近に維持させることが出来なくなったら、圧縮冷凍冷房機の冷房能力を上げる。つまり、圧縮機24をPID制御して、外気温度上昇に対しては圧縮機24の回転数を上げることで対応させる。
更に外気温が高くなり、外気温が還気温度を超えるようなったら、外気冷房は逆効果となるので、間接外気冷房機を停止する。つまり、ポンプ22を停止する。更に、これに伴って雪氷冷房機も運転停止するようにしてもよいが、この例に限らない。雪氷冷房機も運転停止する場合には、圧縮冷凍冷房機の単独運転状態(モード(4))となる。
上記のように、外気OAが温度上昇して圧縮冷凍冷房機の単独運転状態(上記モード(4)等)となった後、外気OAが温度低下していく場合を想定して、以下、更に、モード遷移について簡単に説明する。
上記圧縮冷凍冷房機の単独運転モードにおいて、外気温が低下して、間接外気冷房機が実質的に機能する状態になったら、間接外気冷房機と雪氷冷房機を運転開始する。つまり、例えばモード(3)へ移行する。尚、実質的に機能するとは、ここでは例えば雪氷冷房機によって冷房能力が底上げされた状態では機能することを意味しているものとする。
モード(3)で運転中、外気温が更に低下して、圧縮冷凍冷房機が無くてもSA温度を設定値付近に維持させることが出来る状態になったと判定する状況になったら、圧縮冷凍冷房機を停止する。つまり、圧縮機24を停止する。これによって、上記モード(2)へと遷移することになる。
モード(2)で運転中、外気温が更に低下して、雪氷冷房機が無くてもSA温度を設定値付近に維持させることが出来る状態になったと判定する状況になったら、すなわち冷水コイル31に冷水を流すと給気温度(SA温度)が下がり過ぎるようになったら、雪氷冷房機の運転を停止する。これは、例えば、冷水ポンプ32を停止する。これによって、再び、間接外気冷房機の単独運転モードとし、例えば最初は上記モードA2にして、外気ユニット20の外気ファン28の回転数を制御することで、給気温度を設定温度付近に維持する。
そして、更に外気温度が下がって、外気ユニット20の外気ファン28の回転数を最低にしても給気温度が下がり過ぎるようになったら、次は外気ユニット20のポンプ22の回転数を制御することで給気温度を設定温度付近に維持する(モードA1)。
更に外気温度が下がって、外気ユニット20のポンプ22の回転数を最低にしても給気温度が下がり過ぎるようになったら、ポンプ22の回転数はそのまま最低のままにして、外気ファン28をON/OFF(間欠運転)する(モード“A0-2”)。
更に外気温度が下がって、外気ファン28のON/OFFでも給気温度が下がり過ぎるようになったら、外気ファン28は停止させ、ポンプ22を間欠運転する(モード“A0-1”)。
尚、上述した一例では、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の制御も、制御装置40が実行するものとしたが、この例に限らない。雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の制御は,不図示の上位システムが実行するものであってもよい。この例の場合、制御装置40は、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の起動/停止に係わるモード遷移があった場合には、これを不図示の上位システムに通知する。上位システムは、この通知内容に応じて、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の起動/停止等の制御を行う。例えば、モードA2からモードSに遷移した場合には、その旨を上位システムに通知する。この通知に応じて、上位システムは、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を起動する。
あるいは、雪氷冷房機が、複数のハイブリッド型空調システムに共通の構成であるものとしてもよい。ハイブリッド型空調システムとは、上記特許文献2等に開示されている、間接外気利用冷房機と圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)とを備える空調システムであり、例えば図1における外気ユニット20及び内気ユニット10の構成である。この様な場合、複数のハイブリッド型空調システムそれぞれに対応させて、複数の冷水コイル31が設けられる。また、上位システムは、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を、基本的に常に運転状態にする。そして、例えば、上位システムは、モードA2等で運転中のハイブリッド型空調システムに対応する冷水コイル31に対しては、不図示の弁を閉状態にすることで、冷水が供給されないようにする。そして、上位システムは、この空調システムから例えば上記のモードA2からモードSに遷移した旨の通知があった場合には、この不図示の弁を開状態とすることで、対応する冷水コイル31に冷水が供給さされるようにする。
また、雪氷冷房機を上記複数のハイブリッド型空調システムに共通の構成とする例の場合、一例として雪氷冷房機(冷水ポンプ32)は基本的に常に運転状態にするものと説明したが、この例に限らない。例えば、上位システムは、複数のハイブリッド型空調システムの全てにおいて、雪氷冷房機を運転する必要がない状態(例えばモードA1やモードA2等)である場合には、冷水ポンプ32を停止状態にする。そして、そのうちの一台からモードSに遷移した旨の通知があった場合には、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を起動する。その逆に、1台以上のハイブリッド型空調システムで雪氷冷房機を運転する必要がある状態であり、それより冷水ポンプ32を運転している状態から、当該運転している全ての空調システムが、例えばモードSからモードA2に遷移してその旨を通知してきた場合には、冷水ポンプ32を停止する。
尚、上記通知は、例えばドライ接点により行うものであってもよいが、この例に限らない。
尚、最後に、上記モードB1、モードB2について、図10を参照して説明する。
モードB1,B2は、図6で説明した通り、冷水ポンプ32は運転状態であり、且つ、圧縮機24を最低回転数一定で運転する点では、同じである。そして、ポンプ22を一定の回転数で運転すると共に外気ファン28をPID制御するのが、モードB1である。一方、外気ファン28を最大回転数一定で運転すると共にポンプ22をPID制御するのが、モードB2である。この様にする理由は、モードSとのモード遷移がスムーズに行えるようにする為である。
すなわち、上記モードB1の制御によれば、モードB1からモードSへの遷移がスムーズに行えるようになる。一方、上記モードB2の制御によれば、モードSからモードB2への遷移がスムーズに行えるようになる。これより、図5に示すように、モードSからモードB2への遷移は行えるが、モードB2からモードSへの遷移は行えないようにする。同様に、モードB1からモードSへの遷移は行えるが、モードSからモードB1への遷移は行えないようにする。この様にすることで、スムーズなモード遷移を実現できる。
上記スムーズなモード遷移が行える理由について、図10を参照して説明する。
まず、モードB1における上記制御によれば、外気ファン28の回転数を制御することで、間接外気利用冷房機による冷房能力と圧縮冷凍冷房機による冷房能力を、同時に変化させることができる。例えば、図10(a)に示すように、外気ファン28の回転数を下げていくと、間接外気利用冷房機による冷房能力と圧縮冷凍冷房機による冷房能力の両方が、下がっていくことになる。
一方、モードB2における上記制御によれば、ポンプ22の回転数を制御することで間接外気利用冷房機による冷房能力は変化させることができるが、外気ファン28の回転数が一定(常に最大)なので、圧縮冷凍機の凝縮器25での冷却能力が最大となっているので、冷凍冷房を早く立上げられると共に、圧縮冷凍冷房機による冷房能力は一定となる。
上記モードB1の場合、例えば図10(c)に示すように、能力低下をスムーズに行うことができるので、モードSへの移行時に都合がよい。すなわち、図10(c)の図上右側には、外気温度低下に伴ってモードB2→モードB1→モードSの順にモード遷移する様子を示している。
図より、全体としての冷房能力のモード遷移時の変化量が、モードB1からモードSへの遷移時は図示の通り非常に小さいが、もしモードB2からモードSに遷移させると比較的大きいことは明らかである。
すなわち、まず、モードSでは、圧縮冷凍冷房機は運転していないので、全体としての冷房能力は、図10(c)の図上右端に示す通り、間接外気利用冷房機による冷房能力とイコールとなる。尚、モードSでは冷水ポンプを運転しているので、厳密にいえば「間接外気利用冷房機+雪氷冷房機」による冷房能力ということになるが、ここでは雪氷冷房機については省略して説明するものとする。尚、これは、モードB1,モードB2に関しても同様である。
一方、モードB2の場合、上記の通り圧縮冷凍冷房機による冷房能力は一定であるので、図10(c)に示すように、ポンプ22の回転数を下げていくことで間接外気利用冷房機による冷房能力を最低の状態にしても、全体としての冷房能力はある程度大きいものとなる。この為、全体としての冷房能力がモードB2としては最も小さい状態であっても、図示の通り、モードSの冷房能力との差は大きいことになる。
一方、モードB1の場合、外気ファン28の回転数を下げていくと、間接外気利用冷房機による冷房能力と圧縮冷凍冷房機による冷房能力の両方が下がっていき、これより全体としての冷房能力も下がっていく。よって、図10(c)の図上右側に示すように、全体としての冷房能力がモードB1としては最も小さい状態では、モードSの冷房能力との差は殆どないことになる。これより、モードB2からモードSに遷移する場合に比べれば、モードB1からモードSに遷移する場合の方が、遷移がスムーズに行えるようになる。
また、モードSからモードB2に遷移させる場合、例えば図10(c)の図上左側に示すように、起動の遅い圧縮冷凍冷房機を早く立ち上げられるので、都合がよい。
以上、実施例1について説明した。
例えば以上述べた理由により、実施例1では、モードSとの遷移に係わるモードとしてモードB1、モードB2を設けて、図5に示すモード遷移を行うように制御しているが、この例に限らない。例えば、モードB1、モードB2の何れか一方のみがあっても構わない。
モードB1を用いる例が以下に説明する実施例2であり、モードB2を用いる例が以下に説明する実施例3である。
まず、図11〜図14を参照して、実施例2について説明する。
図11、図12は、実施例2に係わるモード遷移と各モードの制御内容を示す図である。また、図13、図14は、実施例2に係わるモード遷移表である。
尚、実施例2の説明は、実施例1とは異なる点について説明するものとし、実施例1と同様な点については説明を省略するか簡略化するものとする。
まず、図12は、実施例2の各モードの運転内容を示すが、これについては実施例1(図6)と同じであり、ここでは特に説明しない。尚、実施例2ではモードB2はないので、図12にはモードB2については示していない点で、図6とは異なる。
実施例2における各モード間のモード遷移を、図11に示す。
実施例1(図5)と異なる点は、モードSからモードB1に遷移できる共にモードB1からモードSに遷移することもできる点と、モードB1からモードCに遷移できる共にモードCからモードB1に遷移することもできる点である。また、モードB2に係わるモード遷移が無い点でも。図5とは異なる。これら以外のモード遷移については、図11に示す通り、図5と同じであるので、ここでは説明しない。
図13、図14に、実施例2におけるモード遷移表を示す。
尚、これは、1つのモード遷移表を、図13と図14の2つに分けて示しているものであり、これより特に区別せずに図13等と記す場合もあるものとする。
また、図13等に関しても、図7等に示す実施例1のモード遷移表と異なる点についてのみ、説明するものとする。
図13等に示すように、まず、モードSからモードB1への遷移に関しては、図13等に示すように、「温度」判定条件は「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)であり、且つ、「機器」判定条件が「外気ファン回転数上限」である。尚、ここでも、図7等と同様、図示の+α、−βについては、基本的に考慮しないで説明するものとする。
上記の通り、モードSでは、ポンプ22を最大回転数一定で運転すると共に、外気ファン28をPID制御している。例えば「SA温度>SA設定値」の状態となったら、外気ファン28の回転数を上げることで、SA温度がSA設定値を維持するように制御している。しかし、外気ファン28を最大回転数で運転している状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードSでは対応できないことになる。これは、「間接外気冷房機+雪氷冷房機」のみでは対応できない状況になったことを意味している。
これより、モードB1に移行するものとし、圧縮冷凍冷房機(一般冷房機)を運転開始する。モードB1は、上述した通り、圧縮機24は最低回転数一定で運転し、ポンプ22は所定の回転数一定で運転すると共に、外気ファン28はPID制御する。外気ファン28の回転数を調整制御することで、「SA温度≒SA設定値」を維持できるように制御する。しかし、モードB1において、外気ファン28が最大回転数の状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードB1からモードCへと遷移する。
すなわち、モードB1からモードCへの遷移に関しては、図13等に示すように、「温度」判定条件は「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)であり、且つ、「機器」判定条件が「外気ファン回転数上限」である。これは、上記モードSからモードB1への遷移条件と同じであるので、ここではこれ以上は説明しない。
また、モードCからモードB1への遷移に関しては、図13等に示すように、「温度」判定条件は「SA温度<SA設定値」(SA温度>SA設定値−β)であり、且つ、「機器」判定条件が「圧縮機回転数下限」である。モードCで運転中に、外気温度低下等により「SA温度<SA設定値」となったら、圧縮機24の回転数を減少させることで、「SA温度≒SA設定値」を維持するように制御する。しかし、圧縮機24の回転数を最低にした状態で、「SA温度<SA設定値」となったら、モードB1へと移行する。つまり、圧縮機24の回転数は引き続き最低のままとし、ポンプ22の回転数は最大一定から所定値一定に変更し、外気ファン28をPID制御する。
モードB1からモードSへの遷移に関しては、図7等に示すものと同じであるので、ここでは説明を省略する。
図13等に関して、上記説明したもの以外のモード遷移についても、図7等に示すものと同じであるので、ここでは説明を省略する。
次に、以下、図15〜図18を参照して、実施例3について説明する。
図15、図16は、実施例3に係わる各モードとモード遷移を示す図である。また、図17、図18は、実施例3に係わるモード遷移表である。
尚、実施例3の説明は、実施例1とは異なる点について説明するものとし、実施例1と同様な点については説明を省略するか簡略化するものとする。
まず、図16は、実施例3の各モードの運転内容を示すが、これについては実施例1(図6)と同じであり、ここでは特に説明しない。尚、実施例3ではモードB1はないので、図16にはモードB1については示していない点で、図6とは異なる。
実施例3における各モード間のモード遷移を、図15に示す。
実施例1(図5)と異なる点は、モードB2からモードSに遷移できる点と、モードB1に係わるモード遷移が無い点である。この点以外のモード遷移については、図15に示す通り、図5と同じであるので、ここでは説明しない。
図17、図18に、実施例3におけるモード遷移表を示す。
尚、これは、1つのモード遷移表を、図17と図18の2つに分けて示しているものであり、これより特に区別せずに図17等と記す場合もあるものとする。
また、図17等に関しても、図7等に示す実施例1のモード遷移表と異なる点についてのみ、説明するものとする。すなわち、モードB2からモードSへの遷移条件についてのみ、説明するものとする。
すなわち、この場合の遷移条件は図17等に示す通り「雪氷使用時の間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」であり、この遷移条件を満たす場合にはモードB2からモードSへ遷移する。
ここで、冷房能力必要量は上記(2)式によって算出する。“雪氷使用時の間接外気冷房最大能力”は、上記(1)式を用いるが、(1)式における上記“外気温度”は、外気温度センサ29による計測値を用いる。モードB2では冷水ポンプ32を運転しているので、冷水コイル31によって冷却後の外気OAの温度計測値を、(1)式の“外気温度”として用いることになる。
尚、上記図5のようなモード遷移に比べて、上記図11や図15のようなモード遷移を行う場合には、モード切替時の空調機からの吹き出し温度(SA温度)の設定値からの逸脱状態が、多少大きくなるという問題が起こり得るが、一方で、制御ソフトは簡素化するというメリットが得られる。
次に、以下、実施例4について説明する。
実施例4は、上述した「雪氷冷房機が、複数のハイブリッド型空調システムに共通の構成であり、不図示の上位システムが雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を制御する」構成を前提とする。また、ここでは、上記不図示の弁は、設けられていないものとする。つまり、不図示の弁の開閉制御によって各冷水コイル31の冷水供給の有無を個別に制御することは、行われないものとする。
以下、図19〜図22を参照して、実施例4について説明する。
図19、図20は、実施例3に係わる各モード遷移と各モードの制御内容を示す図である。また、図21、図22は、実施例4に係わるモード遷移表である。
尚、実施例4の説明も、実施例1と同様な点については説明を省略するか簡略化するものとする。
まず、図20は、実施例4の各モードの運転内容を示す。
ここで、実施例4では、上述したように、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の制御は不図示の上位システムが実行するので、各ハイブリッド型空調システムの制御装置40は、冷水ポンプ32の制御は行わない。これより、図20に示すように、全てのモードにおいて、制御装置40による制御対象は、外気ファン28とポンプ22と圧縮機24となる。但し、これらの制御内容自体は、図6と同様であるので、ここでは説明は省略する。
また、図19、図20に示すように、本例ではモードSが無い。これより、図示のように、モードA2からモードB2へ遷移し、モードB1からはモードA2に遷移するように制御する点で、図5等とは異なる。これらの点以外、例えばモードB1−モードB2間のモード遷移、モードB2−モードC間のモード遷移、モードA1−モードA2間のモード遷移などについては、実施例1等と同じであってよく、特に説明しない。
図21、図22に、実施例4におけるモード遷移表を示す。
尚、これは、1つのモード遷移表を、図21と図22の2つに分けて示しているものであり、これより特に区別せずに図22等と記す場合もあるものとする。
また、図22等に関しても、図7等に示す実施例1のモード遷移表と異なる点についてのみ、説明するものとする。
これより、まず、上記の通り本例ではモードSが無いので、モードA2−モードS間の遷移条件、モードSからモードB2への遷移条件、モードB1からモードSへの遷移条件は、図22等に示すモード遷移表には存在しない。
代わりに、上記のことから、図22等に示すモード遷移表には、モードA2からモードB2への遷移条件、モードB1からモードA2への遷移条件が、存在する。これらについて、以下、説明する。
まず、モードA2からモードB2への遷移条件は、上記図7等におけるモードSからモードB2への遷移条件と、同様である。つまり、「温度」判定条件は「SA温度>SA設定値」(SA温度>SA設定値+α)であり、且つ、「機器」判定条件が「外気ファン回転数上限」である。
上記の通り、モードA2では、ポンプ22を最大回転数一定で運転すると共に、外気ファン28をPID制御している。例えば「SA温度>SA設定値」の状態となったら、外気ファン28の回転数を上げることで、SA温度がSA設定値を維持するように制御している。しかし、外気ファン28を最大回転数で運転している状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA2では対応できないことになる。これは、間接外気冷房機の単独運転では対応できない状況になったことを意味している。
これより、外気ファン28が最大回転数の状態で「SA温度>SA設定値」となったら、モードA2からモードB2へと遷移する。これより、圧縮機24を起動して、これを最低回転数一定で運転する。尚、ここでは、制御装置40による制御について示しているので、雪氷冷房機については言及しない。雪氷冷房機については上位システムで運転制御しており、この制御内容については後に説明するが、例えばモードB2においては雪氷冷房機(冷水ポンプ32)は運転状態となる。これについては後に説明する。
また、モードB1からモードA2への遷移条件は、図21等に示すように、「間接外気冷房最大能力>冷房能力必要量」であり、この遷移条件を満たす場合にはモードB1からモードA2へ遷移する。尚、この場合も、冷房能力必要量は上記(2)式によって算出する。また、“間接外気冷房最大能力”は、上記(1)式を用いるが、(1)式における上記“外気温度”は、外気温度センサ34による計測値を用いる。上記の通り、外気温度センサ34は、冷水コイル31の上流に設置されるセンサであり、冷水コイル31によって冷却される前の外気OAの温度、すなわち本来の外気OAの温度を、計測するセンサである。
以上、実施例4の場合における各制御装置40による制御内容について説明した。
以下、上記不図示の上位システムによる雪氷冷房機(冷水ポンプ32)の制御内容について説明する。
まず、各制御装置40は、それぞれ、自装置の現在のモードを、上位システムに通知する。これは、例えばモード変更する毎に通知する。各制御装置40毎にモードが相互に異なることも起こり得る。
上位システムは、各制御装置40(各ハイブリッド型空調システム)の現在のモードに基づいて、雪氷冷房機(冷水ポンプ32)のON/OFF等の制御を行う。この制御方法の一例について、特に図示せず、以下に説明するものとする。
上位システムは、冷水ポンプ32を停止している状態において、複数のハイブリッド型空調システムの何れか1台がモードA2からモードB2へ移行したら、冷水ポンプ32を起動して運転開始する。尚、この運転自体は、図6と同様、一定の能力で運転するものであってよい。
ここで、上記モードB2へ移行したハイブリッド型空調システムは、モードB2であるので当然、圧縮機24を起動して運転開始することになるが、冷水ポンプ32を運転開始すれば、ハイブリッド型空調システムにとっての見かけ上の外気温度が低下するため、すぐにモードB2からモードB1に移行し、更にモードB1からモードA2に移行することになる。モードA2に移行することで圧縮機24は停止されるので、全てのハイブリッド型空調システムの圧縮機24が停止している状態となる。これより、多少のタイムラグを経て結果的に、全てのハイブリッド型空調システムが「間接外気利用冷房機+雪氷冷房機」で運転している状態となる。
その一方で、本例では、上記モードB2へ移行したハイブリッド型空調システムが、上述したようにしてモードA2に戻っても、上位システムは冷水ポンプ32の運転を停止しない。上記の通り、最初は、モードA2では冷水ポンプ32は運転停止状態となっており、モードB2に遷移することに伴って冷水ポンプ32を運転開始している。しかし、冷水ポンプ32を運転している状態でモードA2になった場合、元の状態(冷水ポンプ32を運転停止状態)に戻すのではなく、引き続き冷水ポンプ32を運転し続ける。
そして、上位システムは、上記のように冷水ポンプ32を運転している状態において、全てのハイブリッド型空調システムのモードがモードA1になったら、冷水ポンプ32を停止する。
なお、図示はしないが、上述した「雪氷冷房機が、複数のハイブリッド型空調システムに共通の構成であり、不図示の上位システムが雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を制御する」構成に係わる変形例を、以下に説明する。
この変形例では、複数のハイブリッド型空調システム毎に対応して設けられる冷水コイル31に、それぞれ冷水を供給するライン(冷水管33に相当)上に電動弁を設ける。そして、上位システムは、冷水ポンプ32は常時運転させながら、上記各電動弁をON/OFF制御することで、各冷水コイル31に個別に冷水を供給する。これは、各ハイブリッド型空調システムの現在のモードに応じて、例えば図6の冷水ポンプ32の制御に準じて、各冷水コイル31に個別に冷水を供給する。
図23に、上記「雪氷冷房機が、複数のハイブリッド型空調システムに共通の構成であり、不図示の上位システムが雪氷冷房機(冷水ポンプ32)を制御する」構成の一例を示す。
図示の例では、データセンタに対して、複数のハイブリッド型空調システム(内気ユニット10+外気ユニット20)が、設置されている。そして、図示のように、各ハイブリッド型空調システムにそれぞれ対応する形で複数の冷水コイル31が設けられている。複数の冷水コイル31には、冷水ポンプ32によって冷水管33を介して、雪山によって生成される冷水が供給される構成となっている。そして、上位システム50が、例えば上述したように冷水ポンプ32の起動/停止制御を実行する。
尚、上位システム50は、不図示のCPU/MPUやメモリ等を有しており、メモリには予め所定のアプリケーションプログラムが記憶されている。CPU/MPUが、このアプリケーションプログラムを実行することで、上述した上位システムの処理等が実行される。
尚、上述した各実施例は、本発明の一例を示したものであり、この例に限らない。例えば、上述した各実施例では、外気冷房機の一例として間接外気冷房機を例にして説明したが、この例に限らない。外気を利用する外気冷房機としては、間接外気冷房機以外にも例えば直接外気冷房機などが知られている。直接外気冷房機は、よく知られているので、ここでは特に図示・説明はしないが、基本的には、間接外気冷房機が上記の通り外気を建物内に流入させないようにするのに対して、直接外気冷房機では外気を建物内に流入させる。直接外気冷房機においても、その冷房能力は外気の温度によるものであり、外気温度が還気温度よりも高い場合には機能しない点では、間接外気冷房機と略同様である。本発明では、外気冷房機として直接外気冷房機を用いるようにしてもよい。
10 内気ユニット
11 顕熱交換器
12 蒸発器
13 内気ファン
14 給気温度センサ
15 還気温度センサ
20 外気ユニット
21 顕熱交換器
22 ポンプ
23 冷媒管
24 圧縮機
25 凝縮器
26 膨張弁
27 冷媒管
28 外気ファン
29 外気温度センサ
31 冷水コイル
32 冷水ポンプ
33 冷水管
34 外気温度センサ
40 制御装置
41 モード制御部
42 モード遷移部
50 上位システム

Claims (16)

  1. 外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を有し、冷房対象空間からのリターン空気である還気を冷却して冷気にして、該冷気を前記冷房対象空間に供給する空調システムであって、
    雪氷冷房機と制御装置を更に有し、
    該雪氷冷房機は、
    前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する、外気との熱交換を行う為の各熱交換器の上流側に設けられ、雪山によって生成される冷水と外気とを熱交換させる為の第1熱交換器と、
    該第1熱交換器に前記冷水を供給する為の冷水ポンプと、を有し、
    前記制御装置は、複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御するモード制御手段と、
    前記各モード間の遷移を決定・実行するモード遷移手段と、を有し、
    該モード遷移手段は、前記外気冷房機を単独運転させる第1モードでは前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記雪氷冷房機も運転させる第2モードに切換えて前記第1熱交換器に前記冷水を供給させることで、前記外気を、該第1熱交換器で該冷水によって冷却した後に前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する各熱交換器を通過させることを特徴とする雪氷利用空調システム。
  2. 前記制御装置のモード遷移手段は、
    前記第2モードにより前記雪氷冷房機も運転させても前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記圧縮冷凍冷房機も運転させる第3モードに切り替えることを特徴とする請求項1記載の雪氷利用空調システム。
  3. 前記制御装置のモード遷移手段は、
    前記モード制御手段が前記第3モードで運転中に、前記第1熱交換器で前記冷水によって冷却した後の前記外気の温度が、前記還気の温度以上となった場合には、前記圧縮冷凍冷房機を単独運転させる第4モードに切り替えることを特徴とする請求項2記載の雪氷利用空調システム。
  4. 前記制御装置のモード遷移手段は、
    前記モード制御手段が前記第4モードで運転中に、前記外気の温度が前記還気の温度未満となった場合には、外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と前記圧縮冷凍冷房機とを運転させる第3モードに切り替えることを特徴とする請求項3に記載の雪氷利用空調システム。
  5. 前記制御装置のモード遷移手段は、
    前記モード制御手段が前記第3モードで運転中に、“雪氷冷房機運転時の間接外気冷房最大能力”が、冷房能力必要量を越えた場合には、前記第2モードに切換えることを特徴とする請求項2〜4の何れかに記載の雪氷利用空調システム。
  6. 前記冷房能力必要量は、以下の(1)式によって算出し、
    冷房能力必要量
    =(還気温度−給気温度)×空気比熱×空気比重×給気風量・・・(1)式
    前記“雪氷冷房機運転時の間接外気冷房最大能力”は、以下の(2)式における外気温度として前記第1熱交換器の下流側における前記外気の温度の測定値を用いて該(2)式によって算出する
    間接外気冷房最大能力=(還気温度−外気温度)×顕熱交能力・・・(2)式
    ことを特徴とする請求項5記載の雪氷利用空調システム。
  7. 前記制御装置のモード遷移手段は、
    前記モード制御手段が前記第2モードで運転中に、間接外気冷房最大能力が、冷房能力必要量を越えた場合には、前記第1モードに切換えることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の雪氷利用空調システム。
  8. 前記冷房能力必要量は、以下の(1)式によって算出し、
    冷房能力必要量
    =(還気温度−給気温度)×空気比熱×空気比重×給気風量・・・(1)式
    前記間接外気冷房最大能力は、以下の(2)式における外気温度として前記第1熱交換器の上流側における前記外気の温度の測定値を用いて該(2)式によって算出する
    間接外気冷房最大能力=(還気温度−外気温度)×顕熱交能力・・・(2)式
    ことを特徴とする請求項7記載の雪氷利用空調システム。
  9. 前記外気冷房機は、外気と第1の冷媒とを熱交換させる為の第2熱交換器と、該第1の冷媒と内気とを熱交換させる為の第3熱交換器と、該第2熱交換器と該第3熱交換器とに前記第1の冷媒を循環させる冷媒ポンプを有し、
    前記圧縮冷凍冷房機は、外気と第2の冷媒とを熱交換させる為の第4熱交換器と、該第2の冷媒と内気とを熱交換させる為の第5熱交換器と、圧縮機を有し、
    共通の構成として、外気を、前記第1熱交換器、前記第2熱交換器、前記第4熱交換器の順に通過させるファンを有し、
    前記第3モードには、
    前記冷媒ポンプと前記冷水ポンプを所定能力一定で運転し、前記圧縮機を最低能力で運転し、前記ファンを回転数可変制御するモードB1と、
    前記ファンを最大能力一定で運転し、前記冷水ポンプを所定能力一定で運転し、前記圧縮機を最低能力で運転し、前記冷媒ポンプを回転数可変制御するモードB2と、が含まれ、
    該第3モード中には、前記モードB1−前記モードB2間で相互にモード遷移でき、
    前記第2モードから第3モードに移行する場合には、第2モードから前記モードB2に移行するものであり、
    前記第3モードから前記第2モードに移行する場合には、前記モードB1から第2モードに移行するものであり、前記モードB2から第2モードに移行することはできないことを特徴とする請求項2〜8の何れかに記載の雪氷利用空調システム。
  10. 前記制御装置のモード遷移手段は、前記モードB1中に前記ファンの回転数を最低にしても所定の条件を満たさない場合には、前記第2モードに切換えて、該モード切換えに伴って前記圧縮機の運転を停止することを特徴とする請求項9記載の雪氷利用空調システム。
  11. 前記制御装置は、前記第2モードで運転中に、前記ファンの回転数を最大にしても所定の条件を満たさない場合には、前記モードB2に切換えて、このモード切換えに伴って前記圧縮機を運転開始することを特徴とする請求項9または10に記載の雪氷利用空調システム。
  12. 前記制御装置のモード制御手段は、前記複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御する代わりに、複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機を運転制御し、
    前記雪氷冷房機を運転制御する上位装置を更に備え、
    前記制御装置のモード遷移手段は、任意の前記モード間の遷移を決定・実行する毎に、該モード遷移を前記上位装置に通知し、
    前記上位装置は、該通知に応じて前記雪氷冷房機の起動/停止を制御することを特徴とする請求項1記載の雪氷利用空調システム。
  13. 外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と制御装置を有するハイブリッド型空調装置を複数備え、各ハイブリッド型空調装置に、対応する冷房対象空間からのリターン空気である還気を冷却して冷気にして、該冷気を前記対応する冷房対象空間に供給する空調システムであって、
    雪氷冷房機と上位装置を更に有し、
    該雪氷冷房機は、
    前記各ハイブリッド型空調装置に対応して複数設けられる熱交換器であって、前記各ハイブリッド型空調装置が有する外気との熱交換を行う為の熱交換器の上流側に設けられ、雪山によって生成される冷水と外気とを熱交換させる為の複数の第1熱交換器と、
    該各第1熱交換器に前記冷水を供給する為の冷水ポンプと、を有し、
    前記制御装置は、複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御するモード制御手段と、
    前記各モード間の遷移を決定・実行するモード遷移手段と、を有し、
    前記制御装置のモード遷移手段は、任意の前記モード間の遷移を決定・実行する毎に、該モード遷移を前記上位装置に通知し、
    前記上位装置は、該通知に応じて前記雪氷冷房機の起動/停止を制御することを特徴とする雪氷利用空調システム。
  14. 前記各制御装置のモード遷移手段は、
    前記外気冷房機を単独運転させる第1モードでは前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記雪氷冷房機も運転させる第2モードに切換えて、該モード切換えを前記上位装置に通知し、
    前記上位装置は、
    前記複数のハイブリッド型空調装置の何れか一台の前記制御装置から、前記第1モードから第2モードへ切換えの通知があった場合、前記冷水ポンプを起動して前記各第1熱交換器に前記冷水を供給させることで、前記外気を、該各第1熱交換器で該冷水によって冷却した後に前記各熱交換器を通過させることを特徴とする請求項13記載の雪氷利用空調システム。
  15. 外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機と制御装置を有し、該雪氷冷房機が、前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する、外気との熱交換を行う為の各熱交換器の上流側に設けられ、雪山によって生成される冷水と外気とを熱交換させる為の第1熱交換器を有し、冷房対象空間からのリターン空気である還気を冷却して冷気にして、該冷気を前記冷房対象空間に供給する空調システムにおける該制御装置であって、
    複数のモードの何れかのモードで前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機と雪氷冷房機を運転制御するモード制御手段と、
    前記各モード間の遷移を決定・実行するモード遷移手段と、を有し、
    該モード遷移手段は、前記外気冷房機を単独運転させる第1モードでは前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記雪氷冷房機も運転させる第2モードに切換えて前記第1熱交換器に前記冷水を供給させることで、前記外気を、該第1熱交換器で該冷水によって冷却した後に前記外気冷房機と圧縮冷凍冷房機が有する各熱交換器を通過させることを特徴とする制御装置。
  16. 前記モード遷移手段は、
    前記第2モードにより前記雪氷冷房機も運転させても前記冷気を設定値に維持できない場合には、前記圧縮冷凍冷房機も運転させる第3モードに切り替えることを特徴とする請求項15記載の制御装置。
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