JP2016125465A - シリンダヘッド - Google Patents

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裕昭 三輪
Hiroaki Miwa
裕昭 三輪
和明 小山
Kazuaki Koyama
和明 小山
岡 俊彦
Toshihiko Oka
俊彦 岡
厳生 ▲高▼橋
厳生 ▲高▼橋
Iwao Takahashi
則夫 高安
Norio Takayasu
則夫 高安
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Abstract

【課題】シリンダに対して2つ設けられた排気通路に対して十分な量の冷却水を、均等に流通させ、確実に冷却させることができるシリンダヘッドを提供すること。
【解決手段】シリンダヘッドの水室を、シリンダブロックの水室に連結し、2つの排気通路から等距離の位置に開口した第1連通路90と、排気通路の間を通る第1水路94と、第1水路から分岐して吸気通路の外側を通過する第2水路98と、シリンダブロックの水室に連結し、排気通路の外方側に開口した第2連通路102と、第2連通路から排気通路の外側を通る第3水路104と、第3水路を規制する柱部と、シリンダブロックの水室に連結し、第2水路と第3水路が合流した第4水路116に連結した第3連通路118と、を備えている。更に、第1水路に突出部96が設けられている。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンのシリンダヘッドに関する。
水冷式のエンジンのシリンダヘッドは、内部に水室を備え、水室内を通した冷却水で冷却している。シリンダヘッドは、比較的高温になり易い、燃焼ガスを排出する排気通路を備えている。シリンダヘッドの水室へは、シリンダブロックの水室に連通した連通路を介して、シリンダブロックの水室から冷却水が流入される。連通路は、例えば、シリンダヘッドの排気通路の近傍にドリルで穴をあけて形成していた。
特開2009−62836号公報
シリンダヘッドには、排気通路や、シリンダヘッドをシリンダブロックに固定するためのボルト用の孔等が設けられている。そのため、排気通路が1つのシリンダに対して2つ設けられているシリンダヘッドの場合、2つの排気通路の双方に対して均等に、且つ十分な量の冷却水を流すことができる連通路を、シリンダヘッドの内部に形成することは困難であった。
本発明は、排気通路が1つのシリンダに対して2つ設けられているシリンダヘッドにおいて、2つの排気通路に対して十分な量の冷却水を、均等に流通させ、確実に冷却させることができるシリンダヘッドを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、シリンダヘッドを次のように構成した。シリンダヘッドは、複数の気筒を備え、各気筒毎に2つの吸気通路と2つの排気通路を備えたエンジンのシリンダヘッドである。シリンダヘッドの内部に形成された水室が、複数の気筒のうちの1つの気筒に対して、シリンダブロックに形成された排気側の水室に一端が連結し、シリンダブロックの水室に連結した位置から上方に延び、2つの排気通路から等距離の位置に開口した第1連通路と、第1連通路に連通し、2つの排気通路の間を通り、吸気通路側に延びる第1水路と、2つの吸気通路の排気側の位置で、第1水路から分岐し、2つの吸気通路の外側を通過する第2水路と、シリンダブロックに形成された排気側の水室に一端が連結し、他端が、2つの排気通路の外方側のそれぞれの位置に開口した2つの第2連通路と、2つの第2連通路にそれぞれ連通し、第2連通路から排気通路の外側を通る第3水路と、1の気筒に隣接する気筒との間に設けられ、1の気筒の第3水路の進行方向を2つの第2水路のそれぞれの一方に合流するよう規制する柱部と、シリンダブロックに形成された吸気側の水室に一端が連結し、他端が、第2水路と第3水路が合流した第4水路に連結した第3連通路と、を備えている。
更に、第1水路には、第1水路の上方に、第1水路の底部より第1水路の中心側に突出した突出部が設けられている。
本発明によれば、排気通路が1つのシリンダに対して2つ設けられているシリンダヘッドにおいて、2つの排気通路に対して十分な量の冷却水を、均等に流通させ、確実に冷却させることができるシリンダヘッドを提供できる。
本発明にかかる一実施形態のシリンダヘッドを用いたエンジンの斜視図。 同シリンダヘッドを示す分解斜視図。 同シリンダヘッドを示す平面図。 同シリンダヘッドを示す側面図。 同シリンダヘッドを示す断面図。 同シリンダヘッドを示す部分断面図。 冷却水の流れを示す斜視図。 シリンダブロックを示す斜視図。 同シリンダヘッドを示す断面図。
本発明にかかる一実施形態のシリンダヘッドについて説明する。図1に、本実施形態のシリンダヘッドを備えたエンジン10を示す。エンジン10は、オイルパン12とシリンダブロック14とシリンダヘッド16とヘッドカバー18とフロントカバー20とクランクプーリ22とを備えている。以下、エンジン10のクランクプーリ22側をエンジン10の前方とし、その逆側を後方とし、それを基準にエンジン10の左右を定める。又、シリンダ(気筒)の中心を鉛直に配置した状態で、重力の方向をエンジン10の下方、その逆を上方として説明する。
エンジン10は、直列4気筒のターボチャージドディーゼルエンジンである。エンジン10は、右側に排気管24を、左側にインテークマニホールド42(図2参照)を備えている。シリンダヘッド16は、シリンダブロック14の上に設けられ、シリンダヘッド16の上にヘッドカバー18が取り付けられている。図2に、シリンダブロック14の一部とシリンダヘッド16とヘッドカバー18とを示す。
シリンダヘッド16は、1つのシリンダにつき2つの排気弁と、2つの吸気弁と、排気弁を駆動する排気側カムシャフトと、吸気弁を駆動する吸気側カムシャフトと、ロッカーアーム等を備えている。
シリンダヘッド16には、図3に示すように、排気弁を取り付ける取付孔30と、吸気弁を取り付ける取付孔32と、排気側カムシャフトを取り付ける軸受部34と、吸気側カムシャフトを取り付ける軸受部36と、シリンダヘッド16をシリンダブロック14に固定するボルトを通すボルト孔38と、燃料噴射弁を取り付ける噴射弁取付孔40とが形成されている。
シリンダヘッド16の右側には、インテークマニホールド42が一体に形成されている。インテークマニホールド42は、吸気通路56(図5参照)に連通している。シリンダヘッド16の左側には、図4に示すように、エキマニフランジ44が形成されている。エキマニフランジ44には、エキゾーストマニホールドが取り付けられる。
図5に、シリンダヘッド16の断面図を示す。図5は、図4及び図9のF5−F5線を含むシリンダヘッド16の下面aと平行な平面でシリンダヘッド16を破断した状態を示す断面図である。図5に示すように、シリンダヘッド16の内部には、水室(以下「ヘッド側水室」という)50が形成されている。ヘッド側水室50は、図8に示すように、シリンダブロック14に形成された水室(以下「ブロック側水室」という)60に連通している。
シリンダブロック14には、図2、図8に示すように、右側面に、ラジエータで冷却された冷却水が流入する流入口62と、冷却水が流出する流出口64とが設けられている。ブロック側水室60は、図8に示すように、シリンダライナ66の周囲に形成されている。ブロック側水室60には、仕切壁70、及び仕切壁72が前後に設けてあり、仕切壁70、72により、ブロック側水室60は、排気側の水室(以下「排気側水室」という)76と吸気側の水室(以下「吸気側水室」という)78とに区画されている。流入口62は、排気側水室76に連通している。流出口64は、吸気側水室78に連通している。
ラジエータからの冷却水は、図7に示すように、流入口62からシリンダブロック14の内部に流入すると、排気側水室76に導入される。冷却水は、排気側水室76から連通路を通ってシリンダヘッド16のヘッド側水室50に流入し、ヘッド側水室50を通過してシリンダブロック14の吸気側水室78に流入する。その後、冷却水は、吸気側水室78から流出口64を通ってラジエータに送出される。
シリンダヘッド16は、鋳造で形成されている。図5のハッチングで示す部分は、金属部分である。シリンダヘッド16には、排気通路54と吸気通路56が、1つのシリンダにつき各2本ずつ設けられている。又、シリンダヘッド16のシリンダの天井壁の中央には、燃料噴射弁を取り付ける噴射弁取付孔40が設けられている。
排気通路54は、シリンダヘッド16の右側壁のエキマニフランジ44に開口している。排気通路54は、排気管24に連通している。吸気通路56は、シリンダヘッド16の左側壁に開口し、インテークマニホールド42に連通している。シリンダヘッド16の左右両側には、シリンダヘッド16をシリンダブロック14に固定するためのボルトを通すボルト孔38が設けられている。
シリンダヘッド16のヘッド側水室50は、図5に示すように、周囲が外壁52に囲まれるとともに、シリンダヘッド16の底壁80と天井壁82(図9参照)とにより、上下方向にも囲まれている。
ヘッド側水室50は、各シリンダ(気筒)毎にほぼ同じ構成を有している。以下、図5に示す、前方から2つ目の第2シリンダ86の周辺を例にして、ヘッド側水室50について説明する。
シリンダヘッド16の排気側には、第1連通路90が設けられている。第1連通路90の下端は、シリンダブロック14の排気側水室76に連通している。第1連通路90は、2つの排気通路54に対して等距離の位置に開口している。第1連通路90は、排気側の外壁52に接するように、ヘッド側水室50内に開口している。
第1連通路90は、シリンダヘッド16の下面aに対してほぼ垂直に形成されている。第1連通路90は、所定の冷却水量が流通するに十分な開口面積を有している。第1連通路90の左右には、第1仕切壁92が設けられている。第1仕切壁92は、排気側の外壁52から排気通路54まで延びている。2つの第1仕切壁92の間には、第1水路94が形成されている。
第1水路94は、第1連通路90に連結し、第1連通路90の開口部から第2シリンダ86の中心に向かって延びている。第1仕切壁92は、第1水路94の上方に、第1水路94の中心に突出する突出部(リブ)96を有している。突出部96は、図6に示すように第1水路94の排気側と第1水路94の左右両側に設けられている。図6は、図4及び図9のF6−F6線を含む下面aと平行な平面でシリンダヘッド16を破断した状態を示す断面図である。
図9に、排気側の突出部96の断面を示す。図9に示すように、突出部96は、第1水路94の底部95より第1水路94の中心側に突出している。これは、第1水路94の左右両側に形成された突出部96においても同様である。第1水路94は、噴射弁取付孔40の排気側で2つの第2水路98に分岐している。
図6に示すように、シリンダヘッド16の第2シリンダ86のほぼ中央には、噴射弁取付孔40と2つの吸気通路56を含む第1柱部100が形成されている。第1柱部100は、天井壁82と底壁80との間をつないでいる。第2水路98は、吸気通路56の外側に向かって、第1柱部100の外側の縁に沿ってそれぞれ延びている。
又、シリンダヘッド16の排気側には、第2連通路102が設けられている。第2連通路102は、2つの第1仕切壁92のそれぞれ外方に形成されている。第2連通路102の一端は、シリンダブロック14の排気側水室76に連通し、他端には、第3水路104が接続している。第3水路104は、第1仕切壁92の外側の縁に沿って吸気側に延びている。ここの外側とは、第2シリンダ86の中心から見た外側である。第3水路104は、第2シリンダ86に隣接する第3シリンダ110に属する第3水路104に合流した後、第2柱部114により分岐される。
第2柱部114は、隣接するシリンダの間に形成されている。第2柱部114は、天井壁82と底壁80との間をつないでいる。第2柱部114で分岐された第3水路104は、第2水路98に合流し第4水路116を形成する。第4水路116は、隣接するシリンダに属する第4水路116と合流し、シリンダヘッド16の吸気側に設けられた第3連通路118に接続される。第3連通路118は、一端がシリンダブロック14の吸気側水室78に接続している。吸気側水室78は、シリンダブロック14の流出口64に接続している。
次に、エンジン10の作用、効果について説明する。ラジエータからの冷却水がシリンダブロック14の流入口62から流入すると、冷却水は、シリンダブロック14の排気側水室76の内部をエンジン10の前方から後方に流れ、シリンダブロック14のシリンダライナ66の排気側の側面を冷却する。
シリンダブロック14の排気側水室76を冷却した冷却水は、シリンダヘッド16の第1連通路90及び第2連通路102を通り、シリンダヘッド16のヘッド側水室50内に流入する。第1連通路90を通った冷却水は、第1水路94を流れる。第1水路94の両側には、第1仕切壁92が設けられているので、第1仕切壁92を介して排気通路54の熱を吸収し、排気通路54を冷却できる。
更に、第1水路94の排気側と冷却水の進行方向の左右両側の3方には、リブとしての突出部96が設けられている。これにより、第1水路94内の冷却水は、水流に乱れが生じるとともに、流速に緩急がつき、より効率よく第1仕切壁92を介して排気通路54を冷却できる。
第1連通路90と第1水路94は、2つの排気通路54からほぼ均等の位置に設けられているので、2つの排気通路54を偏りなく冷却できる。第1連通路90は、シリンダヘッド16の製造時に鋳造で形成されるので、開口面積を広くでき、十分な量の冷却水を排気通路54の近傍に供給することができる。
又、第1連通路90と第1水路94とは、鋳造で形成されるので、冷却水が流通しない、いわゆるデッドスペースがシリンダヘッド16のヘッド側水室50に形成されない。第1連通路90を形成するための機械加工が不要となる。シリンダヘッド16のヘッド側水室50の内部を冷却水が、排気通路54側から吸気通路56側に流れるので、各排気通路54の冷却を効率よく、確実に行える。
尚、本発明は、上記実施形態に限るものではなく、適宜変更できるものである。例えば、エンジン10をディーゼルエンジンとして、シリンダ部分の中心に燃料噴射弁を設けたが、ガソリンエンジンとして、点火プラグを設ける形式でもよい。又、シリンダヘッド16内では、冷却水が排気通路側から吸気通路側に流れるとしたが、これでなくともよい。更に、シリンダブロックの冷却水の流入口と流出口とを、いずれも吸気通路側に設けたが、流入口と流出口とをシリンダブロックの対向する側に設けてもよい。
本発明は、エンジンのシリンダヘッドに利用できる。
10…エンジン、12…オイルパン、14…シリンダブロック、16…シリンダヘッド、18…ヘッドカバー、20…フロントカバー、22…クランクプーリ、24…排気管、30…取付孔、32…取付孔、34…軸受部、36…軸受部、38…ボルト孔、40…噴射弁取付孔、42…インテークマニホールド、44…エキマニフランジ、50…ヘッド側水室、52…外壁、54…排気通路、56…吸気通路、60…ブロック側水室、62…流入口、64…流出口、66…シリンダライナ、70…第1仕切壁、72…第2仕切壁、76…排気側水室、78…吸気側水室、80…底壁、82…天井壁、86…第2シリンダ、90…第1連通路、92…第1仕切壁、94…第1水路、96…突出部、98…第2水路、100…第1柱部、102…第2連通路、104…第3水路、110…第3シリンダ、114…第2柱部、116…第4水路、118…第3連通路、a…下面。

Claims (3)

  1. 複数の気筒を備え、前記各気筒毎に2つの吸気通路と2つの排気通路を備えたエンジンのシリンダヘッドであり、前記シリンダヘッドの内部に形成された水室が、前記複数の気筒のうちの1つの気筒に対して、
    シリンダブロックに形成された排気側の水室に一端が連結し、前記シリンダブロックの水室に連結した位置から上方に延び、前記2つの排気通路から等距離の位置に開口した第1連通路と、
    前記第1連通路に連通し、前記2つの排気通路の間を通り、前記吸気通路側に延びる第1水路と、
    前記2つの吸気通路の排気側の位置で、前記第1水路から分岐し、前記2つの吸気通路の外側を通過する第2水路と、
    前記シリンダブロックに形成された排気側の水室に一端が連結し、他端が、前記2つの排気通路の外方側のそれぞれの位置に開口した2つの第2連通路と、
    前記2つの第2連通路にそれぞれ連通し、前記第2連通路から前記排気通路の外側を通る第3水路と、
    前記1つの気筒に隣接する気筒との間に設けられ、前記1つの気筒の前記第3水路の進行方向を前記2つの第2水路のそれぞれの一方に合流するよう規制する柱部と、
    前記シリンダブロックに形成された吸気側の水室に一端が連結し、他端が、前記第2水路と前記第3水路とが合流して形成された第4水路に連結する第3連通路と、
    を備え、
    更に、前記第1水路には、前記第1水路の上方に、前記第1水路の底部より前記第1水路の中心側に突出した突出部が設けられていることを特徴とするシリンダヘッド。
  2. 前記突出部は、前記第1水路の排気側と、前記第1水路の進行方向に対して左右両側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダヘッド。
  3. 前記シリンダヘッドの水室は、前記シリンダヘッドを製造する鋳造作業により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリンダヘッド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110107421A (zh) * 2018-02-01 2019-08-09 丰田自动车株式会社 车载内燃机

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