JP2016124306A - 鉄道車両検査用器具 - Google Patents

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Makoto Takeda
真 竹田
宣明 杉浦
Nobuaki Sugiura
宣明 杉浦
雅仁 内山
Masahito Uchiyama
雅仁 内山
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Abstract

【課題】密着連結器に設けられた通気穴を閉塞するための検査用器具を、密着連結器の可動部の動作によって外れることが無いようにするとともに、軽量化する。【解決手段】連結器本体11の先端部から長手方向と直交する方向に向かって延設されるとともに長手方向に貫通する通気穴12aを有する空気管支持部12を備え、空気管支持部の裏面には、空気管14の先端が固定された密着連結器1に取り付けられ、空気管支持部の前方に配置される第1部位312と、空気管支持部の裏面に当接する第2部位313と、第1部位と第2部位とを空気管支持部を迂回するようにして繋ぎ合わせる第3部位311と、を有する器具本体31と、第1部位に設けられ、当接部材324を第1部位と第2部位との間で移動可能であって、当接部材を通気穴に接合させた状態で器具本体を空気管支持部に固定可能な固定手段32と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道車両を検査する際に鉄道車両に取り付けるための検査用器具に関し、特に密着連結器に設けられた空気管の通気穴を閉塞するための検査用器具に関する。
多くの鉄道車両(以下車両)の長手方向端部には、他の車両と連結するための連結器が備えられている。連結器には車両の種類等に応じた幾つかの種類があるが、連結と切り離しが頻繁に行われる車両、特に列車の先頭車両には、密着連結器が備えられるのが一般的である。密着連結器は、例えば図1に示すように、長手方向に沿って延設された連結器本体11、連結器本体11の前面に設けられた凸部131と凹部132、凹部132の中で出入りし、凹部132に嵌合した他の列車の凸部に係合することが可能な回り子1331等で構成されている。
また、列車には、ブレーキ等の各種装置を動作させるための高圧空気を貯留する元空気溜めと呼ばれる空気タンクおよび元空気溜めに空気を送り込むコンプレッサーが備えられ、各車両の下部に一続きに配設された元空気溜管(Main Reservoir Pipe:以下MR管)を通じて各車両に高圧空気を供給することが可能となっている。MR管は、連結器本体の前端部から下方に向かって延設されたMR管支持部に形成された通気穴にその先端が接続され、その途中には、他の列車の密着連結器が連結していないときには閉じ、連結しているときには開くように構成された空気弁が設けられているので、他の列車と連結していないときは、通気穴から高圧空気が噴出することは無い。そして、密着連結器同士を連結させると互いの通気穴が接合するとともに空気弁が開放され、両列車のMR管が連通する。
ところで、密着連結器は、車両間で各種電気信号や情報を送受信するための電気連結器を併設した分割併合装置として用いられることが多い。また、電気連結器を備える列車は、空気弁の開放を、電気連結器同士が接続したことに基づいて自動的に行うように構成されていることが多い。このような列車同士が密着連結器を連結させると、列車同士が電気的にも接続され、列車間で高圧空気が自動的に共有されることになる。以下、列車と列車の密着連結器同士が連結するとともに、電気連結器同士が接続することを併合すると表記し、これらが解除されることを分割すると表記する場合がある。
このような分割併合装置を備えた列車を定期点検する際、或いは、運行中に併合された列車間での通信に不具合が生じた場合には、電気連結器が正しく信号等を送受信できているか否かについて検査することになる。検査は、電気連結器の端子にテスターや所定の検査装置(以下検査装置等)を接続した後、運転台で所定の操作を行い、操作に対応する信号が検査装置等で検出されたか否かを調べることにより行われる(特許文献1参照)。
列車に内蔵されたコンピュータは、本来、電気連結器同士が接続した状態でないと信号等の送受信を行わないようになっているが、電気連結器の端子に検査装置等を接続し、端子に設けられた所定のピンとピンを短絡させることにより、列車のコンピュータに、他の列車が併合したと認識させることができ、検査装置と電気連結器との間で併合時と同様の信号等の送受信が可能となる。以下、列車が、実際には他の列車を併合していないのに他の列車を併合していると認識した状態を模擬併合状態と称する。
しかし、上述したように、列車は他の列車との電気的接続を認識すると、MR管の空気弁を開放するので、密着連結器同士が連結していない模擬併合状態では、密着連結器の通気穴から高圧空気を噴出し続けることになる。これは、検査の妨げにもなるし、コンプレッサーを故障させてしまう原因にもなる。そこで、従来、図4に示すような、板状の本体41、円筒状の嵌合部42、バルブ43aを備えた排気管43等で構成された閉塞器具4の嵌合部42を、予め密着連結器の凹部に嵌合させるとともに、排気管43を通気穴に当接させ、嵌合部42の側面に形成された係合穴42aに密着連結器の回り子を係合させることにより、密着連結器の通気穴を閉塞してから検査を行うようにしていた。
特許第3703749号公報
検査の終了後或いは不具合箇所の特定後は、模擬併合状態を解除する必要がある。模擬併合状態は、密着連結器に設けられた回り子を回転させるためのテコを引き、回り子を収納位置にした状態(密着連結器の凸部が凹部から抜ける時の状態:人の手で直接引くのではなく、車両が所定操作に基づいて自動的に引く場合もある)にして、電気連結器の端子から検査装置を取り外すことにより解除される。しかし、電気連結器と電気連結器(または検査装置)が接続されている間は、MR管の空気弁が開放されているため、テコが引かれてから検査装置等を取り外すまでの間は、閉塞器具がMR管からの高圧空気に押されているにもかかわらず密着連結器と係合していない状態となるため、閉塞器具が密着連結器から落下してしまう虞がある。このため、従来は、模擬併合状態を解除する際に閉塞器具を手で押さえたり、閉塞器具を予めゴムチューブ等で密着連結器に縛り付けておいたりしていたため、検査に手間がかかっていた。
また、従来の閉塞器具は、嵌合部が密着連結器の凹部の大きさに合わせて大型になっている上、この大型の嵌合部を支持する本体も大型にする必要があったため、全体としてかなりの重量を有していた。このため、一人での取り付け・取り外しが困難で、検査に時間がかかる要因となっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、鉄道車両を検査する際に密着連結器に設けられた通気穴を閉塞するための検査用器具を、密着連結器の可動部の動作によって外れることが無いようにするとともに、軽量化することを目的とする。
本発明は、鉄道車両を検査する際に、該鉄道車両の長手方向端部に設けられた連結器に取り付けられる鉄道車両検査用器具であって、前記連結器は、前記鉄道車両の車体の端部に固定された連結器本体と、前記連結器本体の先端部から前記長手方向と直交する方向に向かって延設されるとともに前記長手方向に貫通する通気穴を有する空気管支持部と、前記連結器本体の前部に、他の鉄道車両と係合可能となるように設けられた係合部と、を備え、前記空気管支持部の裏面には、前記鉄道車両が備える高圧空気を貯留するための空気タンクから延設された空気管の先端が前記通気穴と連通するように固定され、他の鉄道車両に設けられた他の連結器と連結することにより、前記通気穴が前記他の連結器に設けられた通気穴と接合し、前記空気タンクから前記他の鉄道車両へ高圧空気を供給可能となるように構成された密着連結器であり、前記空気管支持部の前方に配置される第1部位と、前記空気管支持部の裏面に当接する第2部位と、前記第1部位と第2部位とを前記空気管支持部を迂回するようにして繋ぎ合わせる第3部位と、を有する器具本体と、前記第1部位に設けられ、前記通気穴を覆うことが可能な形状を有する当接部材を前記第1部位と前記第2部位との間で移動させることが可能であり、前記当接部材を前記通気穴に接合させた状態で前記器具本体を前記空気管支持部に固定することが可能に構成された固定手段と、を備えることを特徴とする。
このようにすれば、回り子等の可動部に依存しない取り付けが可能となるので、検査の途中で可動部が動いても、密着連結器から外れて通気穴から高圧空気が噴出するような事態を回避することができ、検査を安全なものとすることができる。また、検査の準備から鉄道車両検査用器具を外れないようにするための工程を省くことができるので、検査を簡素にすることもできる。
更に、従来のような大型の嵌合部を必要とせず、器具本体を小型化することができるので、従来に比べて軽量化することができ、取り付け、取り外しの作業を容易に行うことができる。
なお、上記発明において、前記第1部位には、前記第2部位が存在する方向に向かって貫通する穴が形成され、前記固定手段は、内周面にねじが切られた筒状をなし、前記穴に、前記第1部位に対し回転可能となるように取り付けられた回転操作部と、外周面にねじが切られた管状をなし、前記回転操作部に螺合することにより前記第1部位の穴に通された軸部と、を有し、前記当接部材は、通気穴を有し、前記軸部の前記第2部位寄りの端部に、前記通気穴と前記軸部の内側とが連通するように取り付けられており、前記回転操作部が回転することで前記当接部材が前記通気穴に接合するとともに、前記器具本体が前記空気管支持部に固定されるように構成されているものとしてもよい。
このようにすれば、回転操作部を回すだけで当接部材が前後動し、通気穴の閉塞や空気管支持部への固定ができるようになるので、鉄道車両検査用器具を簡素な構成とすることができる。
また、上記発明において、前記当接部材は、中心に通気穴を有し、前記軸部に取り付けられる当接部と、一端が前記当接部に固定されるとともに、他端が前記器具本体に係合することにより、前記軸部および前記当接部の回転を規制する回転規制部を有しているものとしてもよい。
このようにすれば、回転操作部が回転しても、回転規制部によって当接部の回転は規制されるので、当接部が通気穴に当接してから当接部が回転し、当接部が通気穴からずれてしまうのを防ぐことができる。
また、上記発明において、前記固定手段は、前記軸部の前記第2部位から離れた方の端部に設けられ、開状態または閉状態に切り替え可能な空気弁を有しているものとしてもよい。
このようにすれば、鉄道車両検査用器具を密着連結器に取り付けると、軸部の内側と空気管とが連通するので、空気弁を操作した時だけ高圧空気を噴出させることができるようになる。このため、空気弁から高圧空気が噴出するか否かを確かめることにより、密着連結器が検査可能な状態となっているかどうかを容易に確認することができる。
また、上記発明において、前記第2部位は、前記一端部から他端部の方向に向かうに従い、前記軸部の延長方向と直交する方向に向かって二股に分かれていく形状となっているものとしてもよい。
通気穴に接続される空気管は空気管支持部から後方に向かって真っ直ぐに延設されることが多いが、このようにすれば、空気管が二股に分かれた部位と部位の間を通ることになるので、鉄道車両検査用器具を空気管と干渉させることなく取り付けることができる。
本発明によれば、鉄道車両を検査する際に密着連結器の通気穴を閉塞するための検査用器具を、密着連結器の可動部の動作によって外れることが無いようにすることができるだけなく、軽量化することができる。
(a)は本発明の実施形態において検査対象となる鉄道車両が備える分割併合装置の正面図であり、(b)はその側面図である。 同実施形態に係る鉄道車両検査用器具の斜視図である。 (a)は図2の鉄道車両検査用器具を用いて図1の分割併合装置の密着連結器に設けられた通気穴を閉塞した状態を示す正面図であり、(b)はその側面図である。 従来の鉄道車両検査用器具の斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔分割併合装置の構成〕
まず、本実施形態において検査対象となる車両に備えられる分割併合装置の構成について、新幹線車両のものを例にして説明する。図1(a)は本実施形態の分割併合装置10の正面図であり、(b)はその側面図である。
本実施形態の分割併合装置10は、車両の長手方向端部(例えば、先頭車両の先端部)に設けられている。本実施形態のように新幹線車両の場合は、閉じた状態と開いた状態とに変換可能で、運転席からの操作や外部からの信号受信によって開閉可能なカバー(図示省略)により、他の車両と連結しないときには外部からは視認できない状態となっている。この分割併合装置10は、図1に示すように、密着連結器1と、密着連結器1の上に設けられた電気連結器2とで構成されている。
密着連結器1は、連結器本体11、連結器本体11の前端部から下方に向かって延設されたMR管支持部(以下支持部12)、連結器本体11の前部に設けられた係合部13等で構成されている。また、密着連結器1には、車両の下部に設けられた元空気溜めに一端が接続された元空気溜管(Main Reservoir Pipe:以下MR管14)が、連結器本体11の下方に配設されている。
連結器本体11は、車両の長手方向に沿って延設され、後端部において車両に軸支されている。
支持部12は、前面及び裏面が車両長手(前後)方向と直交する板状をなしており、その中心部には車両長手(前後)方向に貫通する通気穴12aが形成されている。支持部12の前面であって通気穴12aの周囲は本体11の前面よりも後方に窪んだ凹部12bとなっており、凹部12bには通気穴12aを囲むようにパッキン12cが取り付けられている。以下、通気穴12a、凹部12bおよびパッキン12cを合わせて接続口121と表記する場合がある。
係合部13は、連結器本体の前面に形成された凸部131、凸部131の隣に設けられた凹部132、ロック機構133等で構成されている。
凸部131は、円錐状、角錐状、或いは釣り鐘状をなしており、他の列車と連結する際、他の列車の密着連結器に設けられた凹部に嵌合するようになっている。
凹部132は、正面視で凸部の正面視形状と略同形に形成されており、他の列車と連結する際、他の車両の密着連結器に設けられた凸部が嵌合するようになっている。
凸部131の凹部132寄りの側面から凹部132の凸部131寄りの側面にかけては、凸部131の側に窪んだ回り子収納部13aが形成されている。
ロック機構133は、回り子1331、回り子1331の側面に取り付けられたテコ(図示省略)、連結器本体11とテコとの間に設けられたエアシリンダー(図示省略)等で構成されている。
回り子1331は、円柱を、その中心軸を通る平面で切断したような上面視半円形の部材である。回り子1331は、凸部131の凹部132寄りの側面と連結器本体11の前面との交線が、上面および下面の半円の中心を通るように配置され、該交線を回転軸として、その側平面を凸部131の凹部132寄りの側面と面一にさせた(全体が回り子収納部13aに収納された)収納位置と、図1に示したように、側平面を凸部131の凹部132寄りの側面に対し、凹部132の奥に向かうに従って凸部131から離れる方向に傾斜させた(後部が回り子収納部13aから出た)突出位置との間で回転可能となっている。また、回り子1331は、収納位置から突出位置へ向かって回転するように付勢されている。
テコは、回り子1331の側面から連結器本体11の中を通り、連結器本体11の側方に向かって延設されている。このテコを引くと、回り子1331が突出位置から収納位置へ向かって回転するようになっている。
エアシリンダーは、空気圧によって伸縮可能となるように構成されており、所定の操作(例えば運転台や検査装置からの分割開始操作)に基づいて内部に高圧空気が注入されると、テコを、回り子1331が突出位置から収納位置へ向かって回転する方向に押すようになっている。
MR管14は、一端が車両の下部に設けられた元空気溜め(図示省略)に接続され、他端が支持部12の裏面に、接続口121の通気穴12aと連通するように固定されている。MR管14には、元空気溜めと接続口121との間に設けられ、列車の各種装置を制御するコンピュータ(図示省略)からの制御に基づいて開閉可能な空気弁(図示省略)が設けられており、コンピュータが他の列車との併合を認識していないときは空気弁は閉じられ、併合を認識しているときは空気弁が開かれるようになっている。
電気連結器2は、連結器本体21、連結器本体21の前面に設けられた端子22、端子22の近傍に設けられた端子保護機構23等で構成されている。
連結器本体21は、密着連結器1の連結器本体11の上方に、密着連結器1に対し車両の長手(前後)方向に移動可能となるように取り付けられている。連結器本体21の前部には、一側方へ向かって板状の押圧部211が延設されている。
端子22は、複数本のピンとソケットを有し、連結器本体21が最も前方に移動したときに、密着連結器1の連結器本体11の前面と略面一となり、他の列車の電気連結器に設けられた端子に当接することができるように構成されている。
端子保護機構23は、カバー231、連結器本体21の他側方に設けられたクランク232等で構成されている。
カバー231は、端子22の前方と連結器本体21の上方との間で回転可能に構成されている。また、カバー231は、端子22の前方に位置するよう付勢されている。
クランク232は、前後方向に延長された棒状をなし、前端が他の車両の電気連結器に設けられた押圧部と対向することになる位置に配置され、連結器本体21に対し前後動可能となるように設けられたピストン232aを有し、ピストン232aが前方に移動するのに伴ってカバー231を端子22の前方に移動させ、後方に移動するのに伴ってカバー231を連結器本体21の上方に移動させるように構成されている。これにより、分割併合装置10と他の列車の分割併合装置とが併合すると、ピストン232aが相手の押圧部によって押され、カバー231が連結器本体21の上方に移動する。
また、クランク232の可動部(例えばピストン232a)には、ピン穴(図示省略)が形成されており、このピン穴は、カバー231が連結器本体21の上方に位置するとき端子保護機構23の非可動部に形成されたピン穴と重なるようになっている。この可動部のピン穴と非可動部のピン穴にピンを挿入することで、他の密着連結器が連結していない場合であっても、カバー231が連結器本体21の上方に位置する状態を保つことができるようになっている。
〔鉄道車両検査用器具の構成〕
次に、上述した分割併合装置10の密着連結器1に設けられた通気穴12aを閉塞するための鉄道車両検査用器具(以下検査器具3)の構成について説明する。図2は、本実施形態の検査器具3の斜視図である。
本実施形態の検査器具3は、器具本体31、閉塞機構(固定手段)32等で、密着連結器1の支持部12に取り付けることが可能となるように構成されている。
器具本体31は、中間部311、中間部311の前端に設けられた前部312、中間部311の後端に設けられた後部313によって、側面視略コ字状に形成されている。器具本体31を形成する各部は、アルミなどの比較的軽量で所定以上の剛性を有する材料で形成されている。
中間部311は、上面視矩形の板状に形成されており、前後方向に沿う辺が密着連結器1の支持部12の車両長手方向の厚さよりも長くなっている。中間部311には、厚さ(上下)方向に貫通し、前後方向に長い長穴311aが形成されている。
前部312は、中間部311の前端から上方に向かって延設されている。前部312には、閉塞機構32を取り付けるための円孔312aが、厚さ(前後)方向に貫通するように形成されている。
後部313は、中間部311の後端から上方に向かって延設されている。後方から見たときの後部313は、上方に向かうに従って左右両側方に二股に分かれるような形状(裏面視略U字状またはV字状)となっている。
閉塞機構32は、器具本体31の円孔312aに取り付けられた回転操作部321と、回転操作部321の中に通された軸部322、軸部322の後部313から遠い方の端部に設けられた排気部323、軸部322の後部313寄りの端部に設けられた当接部材324等で構成されている。
回転操作部321は、筒状をなし、器具本体31の円孔312aに、円孔312aの中心を前後方向に通る直線を回転軸として器具本体31に対し回転可能に取り付けられた筒部3211と、筒部3211の外周面から放射状に延設された複数のハンドル3212とで構成されている。筒部3211の内周面にはねじが切られており、軸部322と螺合するようになっている。
軸部322は、管状の部材で、外周面にはねじが切られている。
排気部323は、ボタン323aと排気口323bを有し、ボタン323aが押されたときは、軸部322の内側空間と排気口323bとを連通させ、ボタン323aが押されていないときは、排気口323bを軸部322の内側空間から遮断するようになっている。
当接部材324は、当接部3241と、当接部3241の下端に設けられた回転規制部3242とで構成されている。
当接部3241は、中心を貫通する通気穴3241aが形成され、一方の面に密着連結器1の接続口121の凹部12bに嵌合する凸部3241bが形成された正面視円形の部材である。当接部3241の後部313の方向を向く面には、通気穴3241aを囲むようにパッキン3241cが取り付けられている。最も前部312寄りに位置するときの凸部3241bの後端面と後部313の前面との距離は、支持部12の、車両長手方向の厚さより長くなっており、支持部12を、当接部3241と後部313との間に挟むことが可能となっている。
回転規制部3242は、棒状の部材で、その上端が、当接部3241の下端部に固定され、その下端部は、中間部311の長穴311aに通されている。回転操作部321が回転する際、回転操作部321と軸部322との摩擦により、軸部322および当接部材324は回転操作部321につられて回転しようとするが、軸部322の下端部が長穴311aに係合しているので、軸部322および当接部材324は、長穴311aにガイドされながら回転することなく前後動する。
また、本実施形態の検査器具3の器具本体31(例えば後部313)には、穴313aが形成されており、紐が通されている。紐の先には電気連結器2のカバー231を端子22の上方に位置した状態で固定するためのピン33が取り付けられている。
このように構成された検査器具3を密着連結器1の支持部12に取り付けると、前部312が支持部12の前方に配置されることになり、後部313が支持部12の裏面に当接することになり、第1部位311と第2部位312とを繋ぎ合わせる中間部311が、支持部12の下方を迂回することになる。そして、当接部3241が接続口121に接合すると、同時に器具本体31が支持部12に固定されることになる。つまり、前部312が第1部位、後部313が第2部位、中間部311が第3部位にそれぞれ相当するとともに、閉塞機構32は固定手段として機能することになる。
〔分割併合装置の検査〕
次に、上述した検査器具3を用いた分割併合装置10の検査の流れについて説明する。図3(a)は上述した検査器具3を用いて分割併合装置10の密着連結器1に設けられた通気穴12aを閉塞した状態を示す正面図であり、(b)はその側面図である。
まず、検査対象の列車に対し所定の併合準備操作を行う(運転台に設けられた併合準備スイッチを押す、或いは列車外から列車に無線で信号を送信する)と、先頭車両前端部のカバーが開き、分割併合装置10が露出する。次に、密着連結器1に検査器具3を取り付ける。具体的には、検査器具3の当接部材324を前部312に近づけた(後部313と当接部3241との間隔を支持部12を挟むことができるようにした)状態で、検査器具3の後部313を支持部12の裏面に当接させるとともに、当接部3241を接続口121と対向させる。MR管14は、図1に示したように、接続口121から後方に向かって真っ直ぐに延設されているが、検査器具3の後部313は上述したように略U字状またはV字状に形成されており、MR管14が二股に分かれた部位と部位の間を通ることになるので、検査器具3を取り付ける際、MR管14と検査器具3とが干渉することが無い。
そして、ハンドル3212を用いて回転操作部321を回転させ、当接部3241を接続口121に近づけていく。上述したように、軸部322及び当接部材324は、回転規制部3242によって、回転することなく接続口121に近づいていく。このため、当接部3241が接続口121に接触したときに回転によってずれることが無い。引き続き回転操作部321を回転させていくと、当接部3241の凸部3241bが接続口121の凹部12bに嵌合するとともに、当接部3241、接続口121にそれぞれ設けられたパッキン3241c,11dが互いに接触する。こうして、図3に示したように、通気穴12aが検査器具3によって閉塞される。本実施形態の検査器具3は、従来に比べ大幅に軽量化されているため、上述した作業を一人でも容易に行うことができる。
通気穴12aを閉塞した後は、密着連結器1のテコを引く。テコは手で引いてもよいし、エアシリンダーを利用してもよい。すると、車両は、密着連結器1に他の列車の密着連結器1が物理的に連結したものと認識し、後方に下がっていた電気連結器2を前進させる。その後、電気連結器2のピストン232aを押してカバー231を連結器本体21の上方に位置する状態とし、ピン穴にピン33を差し込んでその状態を保つ。そして、電気連結器2の端子22に検査装置の端子を接続し、所定の操作を行う。すると、車両は模擬併合状態となり、MR管14に設けられている空気弁を開放するが、この時点で通気穴12aは検査器具3によって閉塞されているので通気穴12aから高圧空気が噴出することは無い。なお、ここで、排気部323のボタン323aを押して、排気口323bから高圧空気が噴出するか否かを確認すれば、模擬併合状態となっているか否かをチェックすることができる。
所定の検査を終えた後は、検査対象の列車に対し所定の分割操作を行う(運転台や検査装置に設けられた分割スイッチを押す、或いは列車外から列車に無線で信号を送信する)。すると、エアシリンダーがテコを押し、回り子1331が突出位置から収納位置へと回転する。従来であれば、この時に閉塞器具4が密着連結器1から外れて落下することがあったが、本実施形態の検査器具3は回り子1331等の可動部を利用するのではなく支持部12を挟んで固定する構造となっているため、回り子1331が回転しても通気穴12aを閉塞した状態を保つことができる。この後、試験装置を取り外すと模擬併合状態が解除される。次に、検査器具3のハンドル3212を取り付け時とは反対に回転させ、検査器具3を密着連結器1から取り外す。上述したように、検査器具3は軽量であるため、取り外し作業も容易に行うことができる。最後に、検査器具3に紐づけされたピン33を電気連結器2のクランク232から引き抜く。すると、カバー231が閉じて端子22が遮蔽される。ピン33は、器具本体31に紐づけされているので、電気連結器2からピン33を抜かなければ検査器具3を持ち帰ることはできない。このため、検査終了後のカバー231の閉め忘れを防ぐことができる。
以上、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、新幹線車両用の密着連結器1に取り付ける検査器具3を例にして説明したが、基本的構成は変えることなく在来線車両の密着連結器にも取り付けることができる。在来線車両の分割併合装置は、密着連結器と電気連結器の配置が上下逆になっており、支持部12に相当する部位が連結器本体から上方に向かって延設されているので、検査器具3を上下逆さにして取り付けることになる。
また、上記実施形態では、回転操作部321を回転させ、軸部322および当接部材324を回転させないようにしたが、器具本体31の円孔312aに直接ねじを切り、筒部を無くして軸部322にハンドル3212を直接取り付けるとともに、当接部3241を軸部322に対して回転可能とすることで、当接部3241のみ回転を規制するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、検査器具3の後部313の前面には何も取り付けなかったが、すべり止めの部材を貼り付けるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、長穴311aで回転規制部3242をガイドしたが、溝やリブでガイドするようにしてもよい。
また、上記実施形態では、排気部323をボタン式のものとしたが、空気をせき止めることができるものであれば何でもよい。
また、上記実施形態では、検査器具3の用い方として、模擬併合状態下で電気連結器2の検査を行う場合を例に説明したが、この検査器具3で通気穴12aを閉塞した状態で、MR管14の空気弁を開放することにより、MR管14の空気漏れ検査を行うこともできる。
10 分割併合装置
1 密着連結器
11 連結器本体
12 空気管支持部
12a 通気穴
12b 凹部
12c パッキン
121 空気管接続口
13 係合部
13a 回り子収納部
131 凸部
132 凹部
133 ロック機構
1331 回り子
14 元空気溜(MR)管
2 電気連結器
21 連結器本体
211 押圧部
22 端子
23 端子保護機構
231 カバー
232 クランク
232a ピストン
3 鉄道車両検査用器具
31 器具本体
311 中間部(第3部位)
311a 長穴
312 前部(第1部位)
312a 円孔
313 後部(第2部位)
313a 穴
32 閉塞機構(固定手段)
321 回転操作部
3211 筒部
3212 ハンドル
322 軸部
323 排気部
323a ボタン
323b 排気口
324 当接部材
3241 当接部
3241a 通気穴
3241b 凸部
3241c パッキン
3242 回転規制部
33 ピン
4 従来の閉塞器具
41 本体
42 嵌合部
42a 係合穴
43 排気管
43a バルブ

Claims (5)

  1. 鉄道車両を検査する際に、該鉄道車両の長手方向端部に設けられた連結器に取り付けられる鉄道車両検査用器具であって、
    前記連結器は、前記鉄道車両の車体の端部に固定された連結器本体と、前記連結器本体の先端部から前記長手方向と直交する方向に向かって延設されるとともに前記長手方向に貫通する通気穴を有する空気管支持部と、前記連結器本体の前部に、他の鉄道車両と係合可能となるように設けられた係合部と、を備え、前記空気管支持部の裏面には、前記鉄道車両が備える高圧空気を貯留するための空気タンクから延設された空気管の先端が前記通気穴と連通するように固定され、他の鉄道車両に設けられた他の連結器と連結することにより、前記通気穴が前記他の連結器に設けられた通気穴と接合し、前記空気タンクから前記他の鉄道車両へ高圧空気を供給可能となるように構成された密着連結器であり、
    前記空気管支持部の前方に配置される第1部位と、前記空気管支持部の裏面に当接する第2部位と、前記第1部位と第2部位とを前記空気管支持部を迂回するようにして繋ぎ合わせる第3部位と、を有する器具本体と、
    前記第1部位に設けられ、前記通気穴を覆うことが可能な形状を有する当接部材を前記第1部位と前記第2部位との間で移動させることが可能であり、前記当接部材を前記通気穴に接合させた状態で前記器具本体を前記空気管支持部に固定することが可能に構成された固定手段と、を備えることを特徴とする鉄道車両検査用器具。
  2. 前記第1部位には、前記第2部位が存在する方向に向かって貫通する穴が形成され、
    前記固定手段は、
    内周面にねじが切られた筒状をなし、前記穴に、前記第1部位に対し回転可能となるように取り付けられた回転操作部と、
    外周面にねじが切られた管状をなし、前記回転操作部に螺合することにより前記第1部位の穴に通された軸部と、を有し、
    前記当接部材は、通気穴を有し、前記軸部の前記第2部位寄りの端部に、前記通気穴と前記軸部の内側とが連通するように取り付けられており、
    前記回転操作部が回転することで前記当接部材が前記通気穴に接合するとともに、前記器具本体が前記空気管支持部に固定されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両検査用器具。
  3. 前記当接部材は、
    中心に通気穴を有し、前記軸部に取り付けられる当接部と、
    一端が前記当接部に固定されるとともに、他端が前記器具本体に係合することにより、前記軸部および前記当接部の回転を規制する回転規制部を有していることを特徴とする請求項2に記載の鉄道車両検査用器具。
  4. 前記固定手段は、前記軸部の前記第2部位から離れた方の端部に設けられ、開状態または閉状態に切り替え可能な空気弁を有していることを特徴とする請求項2または3に記載の鉄道車両検査用器具。
  5. 前記第2部位は、前記一端部から他端部の方向に向かうに従い、前記軸部の延長方向と直交する方向に向かって二股に分かれていく形状となっていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鉄道車両検査用器具。
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