JP2016124305A - パークロック制御装置 - Google Patents

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山内 康弘
Yasuhiro Yamauchi
康弘 山内
小林 正佳
Masayoshi Kobayashi
正佳 小林
護 石川
Mamoru Ishikawa
護 石川
浩章 石川
Hiroaki Ishikawa
浩章 石川
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Abstract

【課題】パークロック許可判定の適正化を図ることで、運転者の予期しない車両挙動が生じることを抑制可能なパークロック制御装置を提供すること。【解決手段】パークロックアクチュエータ12の駆動を、センサ群SGが検出する車輪速Vwを含む車両状態に基づいて制御するパークロック制御部10と、このパークロック制御部10に含まれ、パークロック操作時に、車輪速Vwが予め設定された締結許可閾値Vwlimよりも高い場合にパークロックを禁止し、車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下の場合にパークロックを許可するパークロック可否判定部110と、を備え、パークロック可否判定部110は、車輪ロック判定時には前記パークロックを禁止することを特徴とするパークロック制御装置とした。【選択図】図1

Description

本発明は、パークロック制御装置に関する。
従来、アクチュエータによりパーキングポールを作動させ駆動系の回転体の溝にパーキングポールの突起を係合させてロック状態とするパークロック制御装置において、左右輪を独立してロック可能としたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術では、パークロック機構を備えた左右輪の車輪速の高い方の値が、予め設定された締結許可閾値よりも低い場合に、左右両輪のパークロックを許可するようにしている。
特表2012−519099号公報
しかしながら、上記従来技術では、低摩擦係数(以下、低μという)路などにおいて制動時に車輪ロックが生じ、車体速は締結許可閾値よりも高いのに車輪速が締結許可閾値よりも低下したような場合でも、パークロックを許可することになる。このような状況で、運転者の誤操作などによりパークロック操作を行った場合に、パークロック機構がパークロック状態となって、運転者が予期しない車両挙動が生じるおそれがあった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、パークロック許可判定の適正化を図ることで、運転者の予期しない車両挙動が生じることを抑制可能なパークロック制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
車輪に設けられたパークロック機構のロックアクチュエータの駆動を、車両状態検出装置が検出する車輪速を含む車両状態に基づいて制御するパークロックコントローラと、
パークロック操作時に、車輪速が予め設定された締結許可閾値よりも高い場合にパークロックを禁止し、前記車輪速が前記締結許可閾値以下の場合にパークロックを許可するパークロック可否判定部と、を備えたパークロック制御装置であって、
前記パークロック可否判定部は、車輪ロックとの判定時には前記パークロックを禁止することを特徴とするパークロック制御装置とした。
本発明のパークロック制御装置では、パークロック可否判定部は、車輪ロックと判定した場合にはパークロックを禁止する。
このため、低μ路などにおいて車輪ロックにより車輪速が締結許可車輪速よりも低下した場合には、パークロックを禁止し、車体速度が締結許可車輪速よりも高い状態でパークロック状態となって予期しない車両挙動が発生するのを抑制できる。
実施の形態1のパークロック制御装置を適用した電気自動車MBの全体構造の概略を示す全体概略図である。 実施の形態1のパークロック制御装置に用いたパークロック機構のロック解除状態を示す側面図である。 実施の形態1のパークロック制御装置に用いたパークロック機構のロック状態を示す側面図である。 実施の形態1のパークロック制御装置のパークロック制御部におけるパークロック可否判定部を示すブロック図である。 実施の形態1のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態1のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態2のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態3のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態4のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態4のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態5のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態6のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態6のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態7のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態7のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートである。 実施の形態8のパークロック制御装置のパークロック可否判定部によるパークロック可否判定の処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明のパークロック制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1のパークロック制御装置の構成を、(車両全体の概略構成)(パークロック機構の構成)(制御系の構成)(パークロック制御構成)(パークロック制御)の順に説明する。
(車両全体の概略構成)
まず、実施の形態1のパークロック制御装置の構成を説明する前に、このパークロック制御装置を適用した電気自動車MBの全体構造の概略を示す図1の全体概略図に基づいて説明する。
この電気自動車MBは、バッテリBATの電力を動力源として、モータ1L,1Rをそれぞれ駆動させて左右後輪3RL,3RRを駆動輪として走行する。また、左前輪3FLおよび右前輪3FRは、従動輪であるとともに転舵輪である。なお、本発明は、後輪駆動車に限らず前輪駆動車や4輪駆動車にも適用可能である。
モータ1L,1Rは、いわゆるホイールイン式のモータであり、図示を省略した懸架装置を介して車体BDに支持されている。そして、各モータ1L,1Rに、減速ギヤ機構2L,2Rを介して左右後輪3RL,3RRが結合されている。
なお、各モータ1L,1RはバッテリBATからインバータ4を介して電力が供給される。また、各車輪3FL,3FR,3RL,3RRは、それぞれ、摩擦ブレーキ8によって制動される。
(パークロック機構の構成)
実施の形態1のパークロック制御装置は、パークロック機構6の作動を制御するもので、以下に、このパークロック機構6の構成を図2、図3に基づいて説明する。
図2は、パークロック機構6のロック解除状態を示す側面図であり、図3はパークロック機構6のパークロック状態を示す側面図である。
パークロック機構6は、図2に示すように、ラチェットホイール61と、パーキングポール62と、パーキングロッド63と、パークロックアクチュエータ12とを備えている。
ラチェットホイール61は、モータ1L,1R(図1参照)の回転軸33の外周に固定され、回転軸33と一体的に回転する。このラチェットホイール61は、その外周に周方向に等間隔で外径方向に突出された複数の歯61aと、これらの歯61a同士の間に形成された溝61bと、を備えている。
パーキングポール62は、レバー状の部材であり、基端部が、モータ1L,1R(図1参照)のケース34に取り付けられたシャフト64を軸として回動可能に支持されている。また、パーキングポール62の先端部には、ラチェットホイール61の溝61bに係合可能な突起62aが、パーキングポール62の回転方向に沿う方向に突出されている。したがって、このパーキングポール62は、突起62aを溝61bに係合したパークロック状態で、ラチェットホイール61の正逆方向の回転を規制する。また、パーキングポール62は、ケース34との間に設けられたトーションスプリング65により、パークロック解除方向(突起62aと溝61bとの係合を解除する回動方向)に回動付勢されている。
パーキングロッド63は、ケース34に対して、図2に示すロック解除時位置と、図3に示すロック時位置とに、図において左右方向に移動可能に支持されている。そして、このパーキングロッド63のロック解除位置とロック時位置との移動は、パークロックアクチュエータ12の駆動により行われる。
このパーキングロッド63は、先端部63aが大径に形成されているのに対し、中間部63bは、それよりも小径に形成され、先端部63aと中間部63bとの間には、径差による段差63eが形成されている。
そして、パーキングロッド63の中間部63bの外周に、円環状のカム63cが軸方向に相対スライド可能に装着されているとともに、カム63cを段差63eに突き当てる方向に付勢するコイルスプリング63dが装着されている。
カム63cは、径方向に対して傾斜した傾斜カム面63fを有し、図3のパーキングロッド63のロック時位置で、パーキングポール62をパークロック状態とする位置に押し上げる。
また、パークロックアクチュエータ12は、電動式あるいは油圧式のロータリアクチュエータにより構成される。
なお、コイルスプリング63dの付勢力に基づいて、ラチェットホイール61が所定以上の速度(後述する締結許可閾値よりも高い速度)で回転している場合は、パーキングポール62のパークロック状態への押し上げができないようになっている。すなわち、ラチェットホイール61が所定速度以上で回転している場合、パーキングポール62の突起62aは、回転するラチェットホイール61の歯61aに弾かれて溝61bに進入できず、カム63cはコイルスプリング63dの付勢力に抗して押し戻される。一方、ラチェットホイール61が所定速度未満で回転している場合は、コイルスプリング63dの付勢力が歯61aによる弾き力を上回ってパーキングポール62の突起62aが溝61bに進入しパークロック状態となる。
ちなみに、上述のパーキングポール62を弾いてパークロック機構6のパークロックを阻止する所定速度は、毎時数キロメートル〜十数キロメートル程度の値に設定している。これにより、パークロック機構6の保護を図るとともに、車両挙動の安定性を確保する。
また、後述する締結許可閾値Vwlimは、制御上でパークロック機構6のパークロックを許可する車輪速Vwであり、パークロック機構6のパークロックを阻止する所定速度よりも低い値(毎時数キロメートル(km/h)程度)に設定している。
(制御系の構成)
次に、パークロック制御を含む電気自動車MBの制御を実行する制御系の構成について説明する。
車両コントローラCUは、車両の駆動力、制動力、操舵を制御するもので、車両状態検出装置を構成するセンサ群SGから各種検出信号を入力する。
センサ群SGには、操舵角センサS1、アクセルセンサS2、ブレーキペダルセンサS3、モードセレクションスイッチS4、ヨーレイトセンサS5、横加速度センサS6、前後加速度センサS7が含まれている。また、センサ群SGには、車輪に設けられたセンサとして、車輪速センサS8FL,S8FR,S8RL,S8RRが含まれる。
操舵角センサS1は、車両の操舵角を検出する。
アクセルセンサS2は、車両のドライバによるアクセルペダル踏込量を検出する。
ブレーキペダルセンサS3は、ドライバによるブレーキペダルの踏込量を検出する。
モードセレクションスイッチS4は、ドライバが選択する走行モードやシフトレバー位置を検出する。本実施の形態1では、運転者がパークロック操作を行った場合に、モードセレクションスイッチS4から、パークロック信号が出力される。なお、パークロック操作は、例えば、図示を省略したパーキングスイッチを投入する操作や、図示を省略したシフトレバーによりパーキングレンジを選択する操作とする。
ヨーレイトセンサS5は、車両のヨーレイトを検出する。
横加速度センサS6は、車両の横加速度を検出する。
前後加速度センサS7は、車両の前後方向加速度を検出する。
車輪速センサS8FLは、左前輪3FLの回転速度を検出する。車輪速センサS8FRは、右前輪3FRの回転速度を検出する。車輪速センサS8RLは、左後輪3RLの回転速度を検出する。車輪速センサS8RRは、右後輪3RRの回転速度を検出する。
車両の駆動力制御に関しては、車両コントローラCUは入力信号に基づき、モータ1L,1Rへのトルク指令値を演算し、演算したトルク指令値をモータコントローラMCUに出力する。モータコントローラMCUは、トルク指令値に基づいてインバータ4に指令信号を出力する。インバータ4は、指令信号に基づく電流をバッテリBATからモータ1L,1Rに供給する。
車両コントローラCUおよびモータコントローラMCUは、中央演算装置(CPU)、読出専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)および入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータにより構成されている。
(パークロック制御構成)
パークロック機構6のロック状態(パークロック)とアンロック状態とに切り替えるパークロック制御は、車両コントローラCUに設けられたパークロック制御部10により実行される。
また、パークロック制御部10は、図4に示すパークロック可否判定部110を備えている。
このパークロック可否判定部110は、左右後輪3RL,3RRの車輪速Vwおよびその減速度Gwから、パークロックの許可、禁止を判定する。
図4に示す各演算回路101は、それぞれ、各車輪速センサS8FL,S8FR,S8RL,S8RRの検出値から、各車輪速Vwを演算する。また、車速・減速度演算部102では、従動輪である左右前輪3FL,3FRの車輪速Vwから車速Vspを演算し、かつ、左右後輪3RL,3RRの車輪速Vw,Vwの減速度Gwを演算する。
(パークロック制御の処理の流れ)
以下に、図5のフローチャートに基づいて、パークロック制御の処理の流れを説明する。なお、この図5に示すパークロック制御は、走行中は常時実行し、かつ、初期状態では、パークロックは禁止と判定しているとともに、パークロック機構6は、ロック解除状態となっている。そして、所定のパークロック許可条件が成立してパークロック許可と判定し、かつ、パークロック操作が行われた場合にパークロックアクチュエータ12をパークロック駆動させる。
最初のステップS101では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以上か否か判定し、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以上であればステップS102に進み、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim未満であればステップS101の判定を繰り返す。なお、このステップS101以下の処理は、パークロック機構6を備えた左右後輪3RL,3RRのそれぞれについて行う。また、後述のパークロックの可否判定も、左右後輪3RL,3RRのそれぞれについて行うが、パークロック機構6をパークロック駆動させるのは、左右後輪3RL,3RRの両方でパークロック許可された場合であり、一方のみをパークロックとすることはない。
ステップS101においてVw≧Vwlimの場合に進むステップS102では、車輪速Vwの減速度Gwを演算する。
ここで、減速度Gwは、予め設定された設定時間timeAの間の車輪速Vwの変化量VwB(図6参照)により求める。この設定時間timeAは、制御周期に基づいて、所定の複数周期の時間とする。
ステップS102に続くステップS103では、ステップS102にて求めた減速度Gwが、予め設定された車輪ロック判定閾値Gwlim以下であるか否か判定する。そして、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlim以下の場合はステップS104に進み、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きい場合はステップS105に進む。なお、車輪ロック判定閾値Gwlimは、車輪が路面に対してさほどスリップしていない正常な制動状態では、急制動時でも生じない値であって、車輪ロック時のみに生じる値に設定し、車輪ロックを検出する値としている。また、車輪速Vwではなく、減速度Gwにより車輪ロックを判定することにより、車輪速Vwが0km/hに低下する前に車輪ロックを検出することができる。
ステップS103において減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlim以下の場合(非車輪ロック判定の場合)に進むステップS104では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下であるか否か判定する。そして、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下であればステップS107に進み、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも大きい場合には、ステップS101に戻る。
すなわち、ステップS104にてYES判定されるのは、車輪速Vwが、車輪ロック判定閾値Gwlimを越えることのない、通常の制動時の減速度Gwで締結許可閾値Vwlimまで低下した場合である。
ステップS103において減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きな急減速度の場合に進むステップS105では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下であるか否か判定する。そして、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下であればステップS106に進み、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも大きい場合には、ステップS101に戻る。
ステップS105において車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の場合に進むステップS106では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の状態が禁止解除設定時間timeC(図6参照)を越えて継続したか否かを判定する。そして、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の状態が禁止解除設定時間timeCを越えて継続した場合はステップS107に進み、禁止解除設定時間timeCを越えない場合は、ステップS105に戻る。
したがって、ステップS106からステップS107に進むのは、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えて車輪ロックと判定した後、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の状態を禁止解除設定時間timeCを越えて継続した場合である。なお、禁止解除設定時間timeCは、一定値を用いてもよいが、制動開始時の車輪速Vw(あるいは車速)に応じ、車輪速Vwが高いほど長く設定してもよい。
ステップS104とステップS106のいずれかでYESと判定された場合に進むステップS107では、パークロック可否判定をパークロック許可と判定し、ステップS108に進む。
ステップS108では、パークロック要求があるか否か判定し、パークロック要求がある場合にはステップS109に進み、パークロック要求が無い場合は、ステップS104に戻る。なお、パークロック要求の有無は、モードセレクションスイッチS4からのパーキング信号の入力の有無により判定する。このモードセレクションスイッチS4では、パーキングスイッチ(図示省略)の投入や、シフトレバー(図示省略)によるパーキングレンジの選択がなされた場合に、パーキング信号が出力されるものとする。
ステップS107にてパークロック許可判定され、かつ、ステップS108にてパークロック要求がある場合に進むステップS109では、パークロックアクチュエータ12をパークロック駆動させる。このパークロックアクチュエータ12のパークロック駆動によりパークロック機構6は、図3に示すパークロック状態となり、このパークロック制御を終了する。
なお、ステップS109によるパークロック駆動は、左右後輪,3RL,3RRの両方でパークロック許可と判定し、かつ、パークロック要求があった場合に実行する。また、このパークロック駆動は、左右後輪3RL,3RRに設けられた両パークロック機構6,6において同時に行う。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1の作用を図6のタイムチャートに基づいて説明する。
図6に示すタイムチャートは、t11から制動操作を行った際に、路面μの影響などにより、車輪ロックが生じた動作例を示しており、図において車輪速Vwの変化を実線により示している。
また、この時の実際の車体速変化を一点鎖線により示している。
(比較例の動作)
ここで、まず、比較例の動作について説明する。
この比較例は、パークロックの可否判定を車輪速Vwと締結許可閾値Vwlimとの単純比較に基づいて、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低下した場合に、パークロック許可と判定する例である。
この比較例の場合、図6に示すように、t11の時点で開始した制動操作により車輪ロックが生じ、車輪速Vwが急低下して締結許可閾値Vwlimよりも低下したt12の時点で、パークロック許可と判定する。
よって、この前後で、運転者が誤操作などによりパークロック操作を行った場合は、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低下したt12の時点以降には、パークロック機構6がパークロック状態となる。
このように、車体速が締結許可閾値Vwlimよりも高い状態でパークロック状態となった場合、運転者の予期しない車両挙動が発生するおそれがある。特に、左右後輪3RL,3RRの各輪において個別にパークロック可否判定を行い、その一方のみがパークロック状態となった場合、車両挙動の変動が大きくなる。
(実施の形態1の動作)
次に、本実施の形態1の場合の動作を説明する。
この実施の形態1では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも高い場合には、常時、減速度Gwを演算する(S101→S102)。また、この減速度Gwは、予め設定された設定時間timeAを基準として、その間の車輪速Vwの変化量(VwB)により求める。
そして、求めた減速度Gwを、車輪ロック判定閾値Gwlimと比較し(S103)、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きい場合は、パークロック禁止状態を維持する。さらに、この減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きい場合は、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低い状態が禁止解除設定時間timeCを越えて継続しないとパークロックを許可しない(S105、S106)。
したがって、図6のタイムチャートでは、t11の時点の制動操作後に車輪ロックが生じた場合、その減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimより大きく、t12の時点で車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimより低下しても、パークロックを禁止する。
そして、このパークロック禁止状態は、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimより低下した状態で禁止解除設定時間timeCが経過するt15の時点まで継続する。
したがって、この時、運転者が、不用意にパークロックスイッチ(図示省略)に触れて投入したり、意図的にパークロック操作を行ったりしても、図6のタイムチャートにおいて、t11の時点からt15の時点までの間は、パークロック状態となることはない。
また、車輪ロックが生じても、路面μ変化などにより、車輪ロックが早期に解消されて、減速度が減少する場合がある。このような場合は、減速度が低下して非車輪ロック状態となっても、車輪速Vwが車体速に復帰するまでに時間を要し、両者が乖離した状態がしばらく続く。このような状態で、パークロック禁止を解除すると、運転者の予期しない車両挙動が生じるおそれがある。あるいは、パークロック駆動時に、車輪速Vwがパークロック機構6がパークロック可能な車輪速よりも高速まで復帰していた場合、パーキングポール62の突起62aがラチェットホイール61の歯61aに弾かれる異音(ラチェッティング音)が生じる。
そこで、実施の形態1では、一旦、車輪ロックが生じると、パークロック禁止状態を維持することにより、上記のように車輪速Vwと車体速とが乖離した状態でパークロック禁止を解除することを抑制する。よって、上記の運転者の予期しない車両挙動の発生や、異音の発生を抑制できる。
その後、図6のタイムチャートに示す動作例では、t13の時点で、制動操作を中止、あるいは、路面μの上昇などにより、車輪速Vwが車体速に向けて上昇を開始している。そして、車輪速Vwは、締結許可閾値Vwlimを下回る時間が禁止解除設定時間timeCを越える前のt14の時点で、締結許可閾値Vwlimに達している。
したがって、図6に示す動作例では、車体速が締結許可閾値Vwlimよりも高い間にパークロック許可と判定されることが無く、よって、車輪速Vwと車体速とが乖離した状態でパークロック状態となることはない。
よって、車体速が締結許可閾値Vwlimよりも高い状態で、パークロック機構6がパークロック駆動して、運転者の予期しない車両挙動が生じるのを抑制することができる。
次に、実施の形態1において、図6のt13およびt15の時点以降も、車輪速Vwが、二点鎖線により示すように、締結許可閾値Vwlimよりも低い状態を続けた場合を説明する。
この場合、禁止解除設定時間timeCが経過するt15の時点まで、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低い状態に維持されるため、t15の時点で、ステップS106においてYES判定し、パークロック許可と判定する。そして、このt15の時点では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下であることから、ステップS106→S107の処理によりパークロック許可と判定する。よって、パークロック操作が行われた場合には、パークロック機構6は、パークロック駆動を行って、パークロック状態となる。
このt15の時点では、既に、車体速Vwは、図示のように、締結許可閾値Vwlim以下に低下しており、運転者の意図しない車両挙動が生じることはない。
なお、禁止解除設定時間timeCは、このように、車輪ロックが生じても、車体速が十分に低下する時間に設定している。
(実施の形態1の効果)
1)実施の形態1のパークロック制御装置は、
車両の左右後輪3RL,3RRに設けられ、パークロックアクチュエータ12のパークロック駆動により機械的に係合して前記左右後輪3RL,3RRの回転を規制したパークロック状態とするパークロック機構6と、
前記パークロックアクチュエータ12の駆動を、車両状態検出装置としてのセンサ群SGが検出する車輪速Vwを含む車両状態に基づいて制御するパークロックコントローラとしてのパークロック制御部10と、
このパークロック制御部10に含まれ、パークロック操作時に、前記車輪速Vwが予め設定された締結許可閾値Vwlimよりも高い場合にパークロックを禁止し、前記車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下の場合にパークロックを許可するパークロック可否判定部110と、
を備えたパークロック制御装置であって、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪が路面に対してスリップしながら回転停止した車輪ロック状態であるか否かの判定を行い、車輪ロック判定時には前記パークロックを禁止することを特徴とする。
したがって、車輪ロックにより車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下に急低下した場合に、パークロックを禁止し、車体速が締結許可閾値Vwlimよりも高い状態でパークロック状態とすることを抑制することが可能となる。
これにより、パークロック許可判定の適正化を図り、運転者の予期しない車両挙動が生じることを抑制することが可能となる。
2)実施の形態1のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪速Vwの減速度Gwが予め設定した車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きい場合に車輪ロックと判定することを特徴とする。
したがって、車輪ロックを、実際に車輪ロックが生じる前の時点で高い精度で検出することができる。これにより、上記1)の運転者の予期しない車両挙動の発生を、より確実に抑制することができる。
3)実施の形態1のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪ロック判定により前記パークロックを禁止した後、少なくとも予め設定した禁止継続設定時間に相当する禁止解除設定時間timeCの間はパークロック禁止判定を継続することを特徴とする。
このように、実施の形態1では、一旦、車輪ロックが生じるとパークロック禁止状態を禁止解除設定時間timeCの間維持することにより、車輪速Vwと車体速とが乖離した状態でパークロック禁止を解除することを抑制する。よって、上記の運転者の予期しない車両挙動の発生や、異音の発生を抑制できる。
4)実施の形態1のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪ロック判定により前記パークロックを禁止した後、前記車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下の状態が予め設定された禁止解除設定時間timeCを越えて継続した場合はパークロック禁止判定を解除することを特徴とする。
したがって、車体速も締結許可閾値Vwlimよりも低下するのに十分な制動操作が行われて、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低い状態が、禁止解除設定時間timeCを越えるだけ十分に長く成された場合は、パークロック禁止を解除する。これにより、車体速が低くなって運転者が意図的にパークロック操作を行ったのに、パークロックが成されないことにより、運転者に違和感を与えるのを防止できる。
なお、本実施の形態1では、上記3)の禁止継続設定時間として禁止解除設定時間timeCを用いたが、これに限定されない。すなわち、禁止継続設定時間は、要は、パークロックの禁止を所定時間継続すればよく、これにより、上記3)のような予期しない車両挙動や異音の発生を抑えることができる。
また、禁止継続設定時間の経過後は、必ずしもパークロックを許可する必要はなく、例えば、禁止したことをワーニングとして表示、あるいは、報知により運転者に知らせるだけでもよい。この場合、運転者は、ワーニングを確認した時点で、パークロックが必要であれば、再度パークロック操作を行えば、パークロック状態とすることができる。
(他の実施の形態)
次に、他の実施の形態のパークロック制御装置について説明する。
なお、他の実施の形態を説明するのにあたり、実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点のみ説明する。
(実施の形態2)
図7のフローチャートに基づいて、実施の形態2のパークロック制御装置におけるパークロック制御の処理の流れを説明する。
この実施の形態2は、パークロックを禁止する条件を、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えること(車輪ロック)に加え、減速開始時の車輪速Vwが、パークロック禁止判定閾値Vwkinsiを越えた場合とした例である。
すなわち、ステップS103において減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えた場合に進むステップS201では、今回の減速の開始時の車輪速である減速開始時車輪速Vwkaisiが、パークロック禁止判定閾値Vwkinsi以下であるか否か判定する。そして、減速開始時車輪速Vwkaisiが、パークロック禁止判定閾値Vwkinsi以下の場合には、パークロックを許可し、ステップS104に進む。一方、ステップS201において減速開始時車輪速Vwkaisiが、パークロック禁止判定閾値Vwkinsiを越えている場合は、パークロックの禁止状態を維持して、ステップS101に戻る。
なお、減速開始時車輪速Vwkaisiとは、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越える制動の開始時点の車輪速であって、図8のタイムチャートにおいて、t21の時点の車輪速Vw(=Vwkaisi)である。そして、このt21の時点の検出は、本実施の形態2では、ブレーキペダルセンサS3によりブレーキペダル操作(制動操作)の開始を検出することにより行う。なお、このt21の時点の検出は、車輪速Vwの変化を検出して行うことも可能である。
また、パークロック禁止判定閾値Vwkinsiは、車輪ロックが生じた場合の、車体速と車輪速Vwとの乖離状態継続時間および車体速が締結許可閾値Vwlimまで低下するのに要する時間に基づいて予め設定している。
さらに、実施の形態2では、ステップS102bにおける減速度Gwの演算が、実施の形態1と多少異なる。実施の形態1では、所定の周期で減速度Gwを演算する例を示したが、実施の形態2では、制動を開始時から設定時間timeDが経過する間の車輪速変化量VwDにより求めるようにした。すなわち、減速開始時点から、上記の減速開始時車輪速Vwkaisiを求めるとともに、減速開始時点から設定時間timeDが経過する間の減速度Gwを求めるようにしている。
他のS101、S103、S107〜S109については、実施の形態1と同様の処理であるので、説明を省略する。
(実施の形態2の作用)
次に、実施の形態2のパークロック制御装置の作用を、図8のタイムチャートに基づいて説明する。
図8のタイムチャートでは、t21の時点から制動を開始し、この制動により車輪ロックが生じるのに伴って、車輪速Vwが、車輪ロック判定閾値Gwlimを越える減速度Gwで急低下し、t22の時点で締結許可閾値Vwlim以下となった例を示している。
このとき、車輪速Vwの減速度Gwが、車輪ロック判定閾値Gwlimを越えるとともに、減速開始時車輪速Vwkaisiが、パークロック禁止判定閾値Vwkinsiを越えていることにより、パークロックを禁止する。具体的には、図7のフローチャートにおいて、ステップS103およびS201においてNOと判定されて、パークロックを禁止した状態に維持する。これにより、車輪速VWと車体速との乖離状態を、より高い精度で判定することができる。
例えば、減速開始時車輪速Vwkaisiが、締結許可閾値Vwlimに近い場合、仮に車輪ロックが生じても、車輪速Vwと車体速との乖離は小さく、また、車体速は、短時間で締結許可閾値Vwlim以下となる。よって、このような場合は、車輪ロックが生じていても、パークロック機構6をパークロック駆動させた際に生じるショックは小さく、車両挙動変化も小さい。したがって、上述のように、パークロック禁止判定閾値Vwkinsiを設定することで、このようなケースでは、パークロックを許可することが可能となり、パークロックの許可、禁止判定の適切化を図ることができる。
さらに、減速度Gwの演算は、減速開始時車輪速Vwkaisiからの車輪速Vwの低下により演算するため、制動直後から減速度Gwを演算し、早期に車輪ロックを検出できる。さらに、例えば、ブレーキペダル(図示省略)の二度踏みなどを行っても、その直前の、踏込操作開始時の減速度Gwにより判定を行うことができる。これにより、車輪ロック状態の高い判定精度を得ることができる。
(実施の形態2の効果)
2-1)実施の形態2のパークロック装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記減速度Gwを、前記車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下となる前の減速開始時(減速開始時車輪速Vwkaisi)からの車輪速Vwの変化(VwD)に基づいて求めることを特徴とする。
したがって、制動開始直後の早期に車輪ロックを検出でき、かつ、車輪ロック状態の高い判定精度を得ることができる。
2-2)実施の形態2のパークロック装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記パークロックを禁止する条件を、前記車輪ロック判定に加え、前記車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下となる前の減速開始時の車輪速である減速開始時車輪速Vwkaisiが、予め設定されたパークロック禁止判定閾値Vwkinsiよりも高い場合としたことを特徴とする。
したがって、パークロック禁止を、減速度Gwに基づく車輪ロック判定と、減速開始時車輪速Vwkaisiとに基づく判定とを行うため、より適切にパークロックの可否を判定することができる。
2-3)実施の形態2のパークロック装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記減速開始時を、制動操作としての図示を省略したブレーキペダル操作の開始をブレーキペダルセンサS3により検出した時点としたことを特徴とする。
このように、既存のブレーキペダルセンサS3により減速開始時点を検出し、パークロック可否判定を行うようにしたため、この判定を行う制御ロジックの単純化を図ることができる。
なお、実施の形態2にあっても、実施の形態1で述べた1)2)に記載した効果を奏する。
(変形例)
ここで、実施の形態2の変形例の説明を追加する。
この変形例は、図7のフローチャートに示すように、ステップS201においてVwkaisi>VwkinsiによりNOと判定後、実施の形態1で説明したステップS105、S106の処理を実行して、パークロックを禁止する時間を制限するようにした例である。
これにより、実施の形態1の3)4)により説明した効果を奏する。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3のパークロック制御装置について説明する。
この実施の形態3のパークロック制御装置は、実施の形態2のパークロック制御装置の変形例である。
この実施の形態3は、パークロック禁止する条件を、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えるのに加え、減速開始時の車輪速Vwと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwが、パークロック禁止判定差ΔVwkinsiを越えた場合とした例である。
以下、図9のフローチャートに基づいて、実施の形態3のパークロック制御装置におけるパークロック制御の処理の流れを説明する。
すなわち、ステップS103において減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えた場合に進むステップS301では、減速開始時車輪速Vwkaisiと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVw(図10参照)を演算した後、ステップS302に進む。
ステップS302では、差ΔVwが、予め設定されたパークロック禁止判定差ΔVwkinsi以下であるか否か判定する。そして、差ΔVwが、パークロック禁止判定差ΔVwkinsi以下の場合には、パークロックを許可し、ステップS104に進む。一方、ステップS302において差ΔVwが、パークロック禁止判定差ΔVwkinsiを越えている場合は、パークロックの禁止状態を維持して、ステップS101に戻る。
このパークロック禁止判定差ΔVwkinsiは、実施の形態1と同様に、車輪ロックが生じた場合に、車体速と車輪速Vwとの乖離状態の継続時間および車体速が締結許可閾値Vwlimまで低下するのに要する時間に基づいて予め設定している。
(実施の形態3の作用)
次に、実施の形態3の作用を実施の形態3のパークロック制御装置の動作例を示す図10のタイムチャートに基づいて説明する。
このタイムチャートに示す動作例は、運転者が、t31の時点で図示を省略したブレーキペダルの踏み込みを開始し、t32の時点で、一旦、ブレーキペダルの踏み込みを中断し、t33の時点から、再度、ブレーキペダルの踏み込みを強めた例である。
また、上記制動操作により、車輪速Vwが、t31の時点の直後から車輪ロックに向けて急低下し、t32の時点で、一旦、減速が中断され、t33の時点から、再度、車輪ロックに向けて急減速している。
この動作例の場合、パークロック可否判定部110は、t31の時点の制動操作の開始(ブレーキペダルの踏み込みの検出)に応じ、減速開始時車輪速Vwkaisiの読み込み、および、減速度Gwの演算を行う。さらに、t33の時点からの、再度の制動操作により、車輪速Vwが再度の低下を開始した時点で、再度、減速開始時車輪速Vwkaisiの読み込み、および、その制動開始からの減速度Gwの演算を行う。そして、得られた減速度Gwおよび、減速開始時車輪速Vwkaisiと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwに基づいて、パークロック可否判定を行う。
この図10の動作例では、t33の時点からの減速度Gwは、図示のように急勾配であり、車輪ロック判定閾値Gwlimを越えている。また、減速開始時車輪速Vwkaisiと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwも、パークロック禁止判定差ΔVwkinsiを越えている。よって、図9のS103→S301→S302の処理に基づいて、パークロック禁止と判定する。したがって、これ以降、運転者がパークロック操作を行っても、パークロックを禁止し、t34の時点で車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下となっても、パークロック状態となることは無い。
よって、実施の形態1,2と同様に、実際は車体速が高いのに、パークロック状態となって予期しない車両挙動が生じるのを抑制できる。
なお、このパークロック禁止状態は、実施の形態1と同様に、所定時間継続させてもよいし、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも低い状態が所定時間継続されたら解除するようにしてもよい。
次に、実施の形態3では、パークロック禁止判定を、減速開始時車輪速Vwkaisiと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwにより行うことの説明を加える。
締結許可閾値Vwlimは、運転状況(例えば、直進走行時と旋回走行時の違い)により可変設定することが想定される。このように、締結許可閾値Vwlimを可変設定した場合、車体速が減速開始時車輪速Vwkaisiと同一の状態から、実際に締結許可閾値Vwlimに低下するまでの時間も変化する。
それに対し、減速開始時車輪速Vwkaisiと締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwと、パークロック禁止判定差ΔVwkinsiとを比較することで、車体速が、減速開始時車輪速Vwkaisiから締結許可閾値Vwlimに低下する時間のバラツキを抑制できる。
これにより、パークロック可否判定の適正化を、いっそう高めることができる。
(実施の形態3の効果)
3-1)実施の形態3のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記パークロックを禁止する条件を、前記車輪ロック判定に加え、前記車輪速Vwが前記締結許可閾値Vwlim以下となる前の減速開始時の車輪速である減速開始時車輪速Vwkaisiと、前記締結許可閾値Vwlimとの差ΔVwが、パークロック禁止判定差ΔVwkinsiよりも大きい場合としたことを特徴とする。
したがって、パークロック禁止を、減速度Gwに基づく車輪ロック判定と、減速開始時車輪速Vwkaisiとに基づく判定とを行うため、より適切にパークロックの可否を判定することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態2の変形例であり、減速開始時車輪速Vwkaisiの設定の手法が実施の形態2と異なる。
すなわち、図11のフローチャートに示すように、ステップS103において減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを越えた場合にステップS401に進む。
このステップS401では、減速を開始してからの継続時間である減速継続時間が、予め設定された継続判定値Tlim(図12参照)以上であるか否か判定する。そして、減速継続時間が、継続判定値Tlim以上である場合には、ステップS402に進んで、この減速の減速開始時の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとして後、ステップS201に進む。一方、ステップS401において、減速継続時間が継続判定値Tlimに満たない場合には、ステップS101に戻る。
なお、継続判定値Tlimは、減速度Gwを高精度で演算することができる時間に基づいて設定されている。また、この実施の形態4にあっても、ステップS201においてNO判定の場合に、実施の形態2において説明したように、実施の形態1と同様にステップS105、S106の処理を行うようにするのが好ましい。
(実施の形態4の作用)
この実施の形態4では、実施の形態1と同様に、減速時に減速度Gwを所定周期で演算する。
また、減速時に、減速の継続時間が、設定した継続判定値Tlim以上実行された場合に、その減速の開始時点の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとして、ステップS201の判定に用いる。
すなわち、図12は実施の形態4のパークロック制御装置の動作例を示すタイムチャートにおいて、t41の時点で減速を開始し、その減速継続時間が継続判定値Tlim以上となった場合に、その減速開始の車輪速Vwを、減速開始時車輪速Vwkaisiとする。そして、この減速開始時車輪速Vwkaisiを用い、減速度Gwが車輪ロックを示し、かつ、減速開始時車輪速Vwkaisiがパークロック禁止判定閾値Vwkinsiよりも大きい場合には、パークロックを禁止する。
このように、減速開始時車輪速Vwkaisiをパークロックの可否判定に用いるのにあたり、減速継続時間が、設定した継続判定値Tlim以上実行された場合の減速開始時点を、減速開始時点とするようにした。
これにより、確実な制動操作を行った際の減速開始時点の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとすることができ、パークロックの可否判定品質を高めることができる。
(実施の形態4の効果)
4-1)実施の形態4のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記減速開始時車輪速Vwkaisiを、前記車両の減速が所定時間である継続判定値Tlim以上実行されたときの減速開始時点の車輪速Vwとしたことを特徴とする。
したがって、確実な制動操作を行った際の減速開始時点の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとして、パークロックの可否判定品質を高めることができる。
(実施の形態5)
実施の形態5は、実施の形態1の変形例であり、減速度Gwの演算手法が実施の形態1と異なる。
すなわち、図13のフローチャートに示すように、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以上であるときには、ステップS501に進む。そして、ステップS501では、上述のステップS401と同様に、減速を開始してからの継続時間である減速継続時間が、予め設定された継続判定値Tlim以上であるか否か判定する。
そして、減速継続時間が、継続判定値Tlim以上である場合には、ステップS502に進んで、この減速の開始時点から、減速継続時間timeKが経過するまでの車輪速Vwの変化量VwKに基づいて、減速度Gwを演算する。
なお、継続判定値Tlimは、実施の形態4において設定した時間と同じ時間を用いてもよいが、実施の形態5にて用いる継続判定値Tlimは、減速度Gwを高精度で確実に演算することができる時間とする。
また、ステップS502の処理後に、進むステップS103以降の処理は実施の形態1と同様であり、説明を省略する。
(実施の形態5の作用)
実施の形態5の作用を、実施の形態4の説明に用いた図12のタイムチャートに基づいて説明する。
この実施の形態5では、図12に示すように、t41の時点で減速を開始した際に、この減速の開始から、減速継続時間が継続判定値Tlimを越えたt42の時点で、その間の車輪速Vwの変化量VwKから減速度Gwを演算する。
このように、実施の形態5では、減速度Gwを演算するのにあたり、減速を開始してから、継続判定値Tlimが経過するのを待ってから、その間の車輪速Vwの変化量VwKに基づいて演算するようにした。このため、制動時に、途中でブレーキペダル(図示省略)に対する踏力を変化させ、図12に示すように、減速度が途中から変化した場合でも、その変化前後のいずれかの減速度のみに左右されずに、高精度でパークロック可否判定を行うことができる。また、変化前後のいずれかの減速度のみに応じてパークロック可否判定を行うよりも、パークロックの禁止範囲を広げることが可能となる。
(実施の形態5の効果)
5-1)実施の形態5のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪ロックの判定は、前記車両の減速が所定時間である継続判定値Tlimを越えて実行されたときの減速開始時点からの減速度Gwに基づいて行うことを特徴とする。
したがって、高精度でパークロック可否判定を行うことができ、かつ、パークロック禁止範囲を広げることが可能となる。
(実施の形態6)
実施の形態6は、実施の形態2の変形例であり、減速開始時点の設定が実施の形態2と異なる。
すなわち、この実施の形態6では、減速開始時点を、減速度Gwが所定値を超える急減速の継続時間である減速継続時間timeKが、予め設定された継続判定値Tlim2を超えた減速の開始時点とした。
具体的には、ステップS103において減速度Gwが、車輪ロック判定閾値Gwlimを超える車輪速Vwの急減速時に進むステップS601では、この減速継続時間timeKが、予め設定した継続判定値Tlim2を超えたか否か判定する。なお、この継続判定値Tlim2は、車輪ロックが生じていることを、いっそう確実に判定することができる時間に設定している。
そして、ステップS601において、急減速の減速継続時間timeKが継続判定値Tlim2以上の場合に進むステップS602では、継続判定値Tlim2を超える急減速の開始時点の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとする。一方、ステップS601において減速継続時間timeKが継続判定値Tlim2を超えない場合には、ステップS101に戻る。
なお、他の処理は実施の形態2と同様であるので、説明を省略する。
また、この実施の形態6にあっても、ステップS201においてNO判定の場合に、実施の形態2において説明したように、ステップS105、S106の処理を行うようにするのが好ましい。
(実施の形態6の作用)
次に、図15のタイムチャートに基づいて実施の形態6の作用を説明する。
図15のタイムチャートに示す動作例では、t61の時点で、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを超える制動を開始している。そして、その直後のt62の時点で、制動力を一旦緩めるか、あるいは、路面μが上昇し、車輪速Vwの減少が緩やかになっている。さらに、その後のt63の時点から、制動力の再増加、あるいは、路面μの低下により、再び、車輪速Vwの急減速が生じている。
このような動作例において、t61の時点からの減速度Gwは、車輪ロック判定閾値Gwlimを超える急減速となっているが、その減速継続時間timeKは継続判定値Tlim2に満たない。このため、図14のフローチャートにおいて、S102→S601→S101の処理となり、パークロック禁止判定を維持するとともに、この減速の開始時点の車輪速Vwは、減速開始時車輪速Vwkaisiとして設定しない。
その後の、t62の時点から、t63の時点までの減速度Gwは、車輪ロック判定閾値Gwlimに満たないが、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimよりも大きいため、ステップS102→104→S101の処理となりパークロック禁止状態を維持する。
その後、t63の時点から減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimを超える急減速となり、さらに、その減速継続時間timeKが継続判定値Tlim2以上となったt64の時点で、このt63の時点を減速開始時車輪速Vwkaisiとして設定する。
したがって、このt64の時点以降は、t63の時点後に検出した減速度Gwと減速開始時車輪速Vwkaisiとに基づいてパークロック可否判定を行う。
よって、車輪速Vwの急減速が所定時間続いて、確実に車輪ロックの兆候が表れた際の減速の開始点を、減速開始点とすることができ、パークロック許可範囲を広げることができる。
具体的には、図15に示すように車輪速Vwが変化した場合に、本実施の形態6では、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimを跨いで低下する直前の制動操作に基づいて、パークロック可否判定を行う。
よって、単に、制動操作の開始時点を減速開始時点とした場合には、図15の動作例では、t61の時点の車輪速Vwが減速開始時車輪速Vwkaisiとなり、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimを跨いで低下する直前の減速とは異なる車輪速」Vwにより、パークロック可否を判定することになる。
それに対して、本実施の形態6では、上述のように、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimを跨いで低下する直前の制動操作の開始時点であるt63の時点の車輪速Vwを減速開始時車輪速Vwkaisiとすることにより、例えば、この減速開始時車輪速Vwkaisiが十分に低い場合には、パークロックを許可することになる。
(実施の形態6の効果)
6-1)実施の形態6のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記減速開始時の減速開始時車輪速Vwkaisiを、所定以上の減速度の減速継続時間timeKが継続判定値Tlim2以上となった際の減速の開始時点としたことを特徴とする。
したがって、実際の車輪速Vwの変化により正確に対応したパークロック可否判定を行うことを可能として、パークロックの可否判定品質を高めることができる。
(実施の形態7)
実施の形態7は、実施の形態1の変形例であり、減速度の算出手法を実施の形態1とは異ならせた例である。
すなわち、実施の形態7では、車輪速Vwが、締結許可閾値Vwlimを跨いで変化した場合、特に、締結許可閾値Vwlimを跨いで締結許可閾値Vwlim以下から以上に変化した場合には、減速度Gw、タイマのカウント値をクリアする。なお、タイマのカウント値とは、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の状態の継続時間のカウント値である。
図16は実施の形態7のパークロック制御の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS104、S105にて車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下に低下した場合に進むステップS701a,S701bでは、低下フラグF=1にセットする。なお、ステップS109にてパークロックアクチュエータ12を駆動させる際には、低下フラグF=0にリセットする。
また、ステップS101において、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimを越えた場合はステップS702に進んで、低下フラグF=1であるか否か判定する。そして、低下フラグF=1の場合はステップS703に進んで、低下フラグFをクリア(=0)するとともに、最新の減速度Gwおよびタイマをクリアした後、ステップS102に進む。
(実施の形態7の作用)
次に、図17のタイムチャートに基づいて、実施の形態7の作用を説明する。
なお、この図17のタイムチャートは、t71の時点で制動操作を開始し、車輪ロックが生じ、ABS制御装置(Antilock Brake System)による制動力の制御により、車輪速Vwの低下と車体速に向けた回復とを繰り返した場合の動作を示している。
すなわち、t71の時点で制動操作を開始して車輪ロックが生じ、t72の時点で、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下に低下している。
このとき、ステップS105→S701bの処理により、低下フラグFが1にセットされる。
その後、ABS制御装置の制動力制御による制動力の減少により車輪速Vwが回復して締結許可閾値Vwlimを越えている。この場合、ステップS101→S702→S703の処理により、最新の減速度Gwおよびt72の時点からの時間を計測しているタイマの値をクリアする。
そして、t74の時点から、再度、車輪速Vwが低下した場合、この時点以降の車輪速Vwに基づいて減速度Gwの演算を新たに行う。また、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下となるt75の時点から、再度、車輪速Vwが締結許可閾値Vwlim以下の状態の継続時間の計測を開始する。
したがって、これ以降、最新の車輪速Vwと、継続時間とに基づいてパークロック可否判定を行うことができる。
よって、ABS制御などにより車輪速Vwが締結許可閾値Vwlimを跨いで上下するハンチング状態となっても、最新の車輪速Vwによる減速度Gwに基づいてパークロック可否判定を行うことができる。これにより、パークロック可否判定品質を向上できる。
(実施の形態7の効果)
7-1)実施の形態7のパークロック制御装置は、
前記パークロック可否判定部110は、前記車輪速Vwが、前記締結許可閾値Vwlimを跨いで前記締結許可閾値Vwlim以下から以上に変化した場合には、前記減速度Gwを一旦クリアした後、新たに演算された前記減速度Gwに基づいて前記パークロック可否判定を行うことを特徴とする。
したがって、ABS制御などにより、車輪速Vwが上下に変化しても、最新の車輪速Vwによる減速度Gwに基づいてパークロック可否判定を行い、パークロック可否判定品質を向上できる。
(実施の形態8)
次に、図18のフローチャートに基づいて実施の形態8のパークロック制御装置について説明する。
この実施の形態8は、実施の形態1のパークロック制御装置の処理を簡素化したもので、パークロック可否判定部110は、単に、車輪ロック判定時にはパークロックを禁止するようにしたものである。
また、ステップS103において、減速度Gwが車輪ロック判定閾値Gwlimよりも大きい場合、実施の形態1のようにその継続時間に基づいてパークロック禁止を解除する処理を実行することなく、ステップS101に戻るようにした。
したがって、実施の形態8にあっても、実施の形態1で述べた1)2)の効果を奏する。
以上、本発明のパークロック制御装置を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態では、駆動輪を左右後輪とし、パークロック機構も左右後輪に設けた例を示したが、駆動輪とする車輪およびパークロック機構を設ける車輪は、実施の形態に限定されるものではない。すなわち、駆動輪は、左右前輪としてもよいし、全輪としてもよい。また、パークロック機構も、左右前輪に設けてもよいし、全輪に設けてもよい。
また、実施の形態では、車輪ロックを車輪の減速度に基づいて判定する例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、車体速を、車両加速度などにより求め、この車体速と車輪速との差に基づいて判定するようにしてもよい。
3RL 左後輪
3RR 右後輪
6 パークロック機構
10 パークロック制御部(パークロックコントローラ)
12 パークロックアクチュエータ
110 パークロック可否判定部
Gw 減速度
SG センサ群(車両状態検出装置)
timC 禁止解除設定時間
timeK 減速継続時間
Vw 車輪速
Vwkaisi 減速開始時車輪速
Vwkinsi パークロック禁止判定閾値
Vwlim 締結許可閾値

Claims (11)

  1. 車両の車輪に設けられ、ロックアクチュエータのパークロック駆動により機械的に係合して前記車輪の回転を規制したパークロック状態とするパークロック機構と、
    前記ロックアクチュエータの駆動を、車両状態検出装置が検出する車輪速を含む車両状態に基づいて制御するパークロックコントローラと、
    このパークロックコントローラに含まれ、パークロック操作時に、前記車輪速が予め設定された締結許可閾値よりも高い場合にパークロックを禁止し、前記車輪速が前記締結許可閾値以下の場合にパークロックを許可するパークロック可否判定部と、
    を備えたパークロック制御装置であって、
    前記パークロック可否判定部は、前記車輪が路面に対してスリップしながら前記車輪速が低下した車輪ロックとの判定時には前記パークロックを禁止することを特徴とするパークロック制御装置。
  2. 請求項1に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記車輪速の減速度が予め設定した閾値よりも大きい場合に車輪ロックと判定することを特徴とするパークロック制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記車輪ロック判定により前記パークロックを禁止した後、少なくとも予め設定した禁止継続設定時間の間はパークロック禁止判定を継続することを特徴とするパークロック制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記車輪ロック判定により前記パークロックを禁止した後、前記車輪速が前記締結許可閾値以下の状態が予め設定された禁止解除設定時間を越えて継続した場合はパークロック禁止判定を解除することを特徴とするパークロック制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記減速度を、前記車輪速が前記締結許可閾値以下となる前の減速開始時からの車輪速の変化に基づいて求めることを特徴とするパークロック制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記パークロックを禁止する条件を、前記車輪ロック判定に加え、前記車輪速が前記締結許可車輪速以下となる前の減速開始時の車輪速である減速開始時車輪速が、予め設定されたパークロック禁止判定閾値よりも高い場合としたことを特徴とするパークロック制御装置。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記パークロックを禁止する条件を、前記車輪ロック判定に加え、前記車輪速が前記締結許可車輪速以下となる前の減速開始時の車輪速である減速開始時車輪速と、前記締結許可閾値との差が、予め設定されたパークロック禁止判定差よりも大きい場合としたことを特徴とするパークロック制御装置。
  8. 請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記減速開始時を、前記車両の減速が所定時間以上継続した際の減速の開始点としたことを特徴とするパークロック制御装置。
  9. 請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記減速開始時を、制動操作の開始が検出された時点としたことを特徴とするパークロック制御装置。
  10. 請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記減速開始時を、所定以上の減速度が所定時間以上続いた際の減速の開始時点としたことを特徴とするパークロック制御装置。
  11. 請求項2に記載のパークロック制御装置において、
    前記パークロック可否判定部は、前記車輪速が、前記締結許可閾値を跨いで前記締結許可閾値以下から締結許可閾値以上に変化した場合には、前記減速度を一旦クリアした後、新たに演算された前記減速度に基づいて前記パークロック可否判定を行うことを特徴とするパークロック制御装置。
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