JP2016123992A - 曲げ配管の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
肉盛溶接が施された曲げ配管の製造にかかる時間を短縮する。
【解決手段】
本発明の一態様に係る曲げ配管の製造方法は、直線状の円管の外周面に螺旋を描くようにして肉盛溶接を行う肉盛溶接工程と、肉盛溶接した円管を曲げる曲げ工程と、とを含み、肉盛溶接工程では、円管の軸方向におけるビードの重なり幅が2〜3mmとなるように肉盛溶接を行う。
【選択図】図3
肉盛溶接が施された曲げ配管の製造にかかる時間を短縮する。
【解決手段】
本発明の一態様に係る曲げ配管の製造方法は、直線状の円管の外周面に螺旋を描くようにして肉盛溶接を行う肉盛溶接工程と、肉盛溶接した円管を曲げる曲げ工程と、とを含み、肉盛溶接工程では、円管の軸方向におけるビードの重なり幅が2〜3mmとなるように肉盛溶接を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、曲げ配管の製造方法に関する。
耐食性を向上させること等を目的として、曲げ配管の外周面に肉盛溶接を行うことがある。この場合、溶接能率や品質を考慮して、肉盛溶接工程は曲げ工程よりも前に行われる。肉盛溶接を行う方法としては、直線状の円管を回転させながら溶接トーチを円管の軸方向に進める方法がある(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、円管の外周面全体に肉盛溶接を行うことができる。
ただし、上記の方法で肉盛溶接を行った場合、円管の外周面には螺旋状のビードが形成され、隣接するビードの間には谷間が生じる。この谷間の底とビードの頂部までの距離(以下、「谷間深さ」と称する)が大きいと、曲げ加工時の応力により谷間に欠陥が生じて円管が破損するおそれがある。この欠陥を防ぐには、形成されたビードを再度溶融させて谷間深さを小さくするスムージングの工程を追加する必要がある。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、肉盛溶接が施された曲げ配管の製造にかかる時間を短縮することを目的としている。
本発明の一態様に係る曲げ配管の製造方法は、直線状の円管の外周面に螺旋を描くようにして肉盛溶接を行う肉盛溶接工程と、肉盛溶接した前記円管を曲げる曲げ工程と、とを含み、前記肉盛溶接工程では、前記円管の軸方向におけるビードの重なり幅が2〜3mmとなるように肉盛溶接を行う。
ビードの重なり幅を2mm以上とすることで、曲げ配管の外周面に欠陥が生じるのを抑えることができ、その結果、スムージングの工程を省略することができる。また、ビードの重なり幅を3mm以下とすることで肉盛溶接自体にかかる時間を抑えることができる。
よって、上述した曲げ配管の製造方法によれば、肉盛溶接が施された曲げ配管の製造にかかる時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。以下では、全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同じ符号を付して、重複する説明は省略する。
<製造方法>
本実施形態に係る曲げ配管の製造方法は、肉盛溶接工程と、曲げ工程と、を含んでいる。以下、各工程について順に説明する。
本実施形態に係る曲げ配管の製造方法は、肉盛溶接工程と、曲げ工程と、を含んでいる。以下、各工程について順に説明する。
肉盛溶接工程は、直線状の円管の外周面に肉盛溶接を行う工程である。肉盛溶接工程は、図1で示す肉盛溶接装置100を用いて行われる。具体的には、回転駆動部10に円管101の一端部を取り付けて円管101を回転させる。そして、円管101を回転させた状態で溶接トーチ11が設けられた溶接ユニット12を円管101の軸方向(以下、単に「軸方向」と称す)に沿って施工方向(図1では紙面右方)に進行させて、肉盛溶接を行う。これにより、円管101の外周面に螺旋を描くようにして肉盛溶接を行うことができ、また、円管101の外周面には螺旋状のビード102が形成される。
図2は、図1のII−II矢視断面の概略図である。本実施形態の溶接トーチ11は、タングステン電極13を有しており、タングステン電極13の周辺からはシールドガスが噴射される。つまり、本実施形態の肉盛溶接は、いわゆるTIG溶接あるいはプラズマアーク溶接によって行われる。また、溶接材料供給部14からは、加熱部15によって加熱されたワイヤ状の溶接材料16が溶接箇所に供給される。なお、本実施形態の円管101の母材はオーステナイト系ステンレス鋼(SUS304)であり、溶接材料16は「Alloy625相当」であり、シールドガスはアルゴンガス若しくはアルゴンガスにその他のガスを混合させたガスである。
図3は、円管101の外周面に形成されたビード102の軸方向断面の概略図である。本実施形態では、ビード102の軸方向における幅であるビード幅Wが6mmであり、隣接するビード102の軸方向における中心間距離である溶接ピッチPが3〜4mmとなるように肉盛溶接を行う。つまり、本実施形態では、軸方向において隣接するビード102の重なり幅Lが2〜3mmとなるように肉盛溶接を行う。なお、溶接ピッチPは、円管101の回転速度及び溶接ユニット12(溶接トーチ11)の進行速度を調整することにより変更することができる。以上のように重なり幅Lが2〜3mmとなるように肉盛溶接を行うことで、曲げ配管の製造時間を短縮することができる。その理由について、詳しくは後述する。
曲げ工程は、肉盛溶接した直線状の円管101を曲げる工程であって、肉盛溶接工程よりも後に行われる。本実施形態の曲げ工程では、図4に示すように曲げ部分103に熱を加えて円管101をU字状に曲げる。このときの曲げ半径Rは、概ね円管101の外径の0.75倍から1.5倍の範囲である。曲げ工程を行う際、曲げ部分103の半径方向外側部分には引張応力が加わり、当該部分に位置するビード102間の谷間深さが大きい場合には欠陥が生じるおそれがある。
<効果について>
上記のとおり、本実施形態ではビード102の重なり幅Lを2〜3mmとなるように肉盛溶接を行っているが、以下ではこのことによる効果について説明する。下記の表1は、ビード102の重なり幅Lが0〜4mm(溶接ピッチPが2〜6mm)のときにおける肉盛溶接後のビード102の谷間深さ、曲げ加工後の曲げ部分103での表面欠陥の存否、及び、肉盛溶接の施工時間を示している。このときの肉盛溶接後の円管101の外径はD=55.8mm、曲げ半径はR=60mmであり、R/D≒1.08であった。なお、表1は、重なり幅Lを0〜4mmとする曲げ配管をそれぞれ複数製造し、これにより得た結果である。
上記のとおり、本実施形態ではビード102の重なり幅Lを2〜3mmとなるように肉盛溶接を行っているが、以下ではこのことによる効果について説明する。下記の表1は、ビード102の重なり幅Lが0〜4mm(溶接ピッチPが2〜6mm)のときにおける肉盛溶接後のビード102の谷間深さ、曲げ加工後の曲げ部分103での表面欠陥の存否、及び、肉盛溶接の施工時間を示している。このときの肉盛溶接後の円管101の外径はD=55.8mm、曲げ半径はR=60mmであり、R/D≒1.08であった。なお、表1は、重なり幅Lを0〜4mmとする曲げ配管をそれぞれ複数製造し、これにより得た結果である。
表1からわかるように、重なり幅Lが小さくなるに従って、谷間深さが大きくなってゆき円管101の外表面に欠陥が生じるリスクが高くなっている。実際、重なり幅Lが最も小さい0mmのとき、製造した全ての曲げ配管において表面欠陥が発生した。また、重なり幅Lが1mmのときには、製造した一部の曲げ配管において表面欠陥が発生した。一方、重なり幅Lが2mm、3mm、及び4mmのときは、いずれの曲げ配管にも欠陥が生じなかった。つまり、重なり幅Lが2mm以上であれば、曲げ配管の表面に欠陥が生じるおそれがなく、スムージングの工程を省略することができる。
次に、表1の施工時間に着目する。表1の施工時間は、肉盛溶接の作業にかかる時間であって、重なり幅Lが2mmのときを1.00として、単純に溶接ピッチPのみから算出したものである。例えば、溶接ピッチPが半分であれば、施工時間は2倍かかるとして算出した。前述のとおり重なり幅Lが2mm、3mm、及び4mmのときは、スムージングの工程が省略可能であるが、このうち重なり幅Lが4mmのときは他の重なり幅Lのときに比べて極端に施工時間がかかっていることがわかる。つまり、重なり幅Lが4mm以上の場合はスムージングの工程は不要であるものの肉盛溶接の施工自体に時間がかかってしまう結果となる。これに対し、重なり幅Lが3mm及び4mmのときは肉盛溶接の作業自体にかかる時間も抑えることができる。
以上のとおりであるから、ビード102の重なり幅Lが2〜3mmとなるように肉盛溶接を行うと、スムージングの工程を省略することができ、かつ、肉盛溶接の施工自体の時間も短く抑えることができるため、曲げ配管を製造する時間を全体として短く抑えることができる。
なお、本実施形態では、溶接材料がAlloy625相当である場合の試験結果及び効果について説明したが、溶接材料はこれに限られず他の材料であってもよい。例えば溶接材料は、Ni基合金であてもよい。この場合でも本実施形態の場合と同様の試験結果及び効果を得ることができる。また、本実施形態では、母材がSUS304である場合の試験結果及び効果について説明したが、母材はこれに限られず、他の材料であってもよい。例えば、母材がSUS304以外のオーステナイト系ステンレス鋼であってもよい。この場合でも本実施形態の場合と同様の試験結果及び効果を得ることができる。
また、本実施形態では、曲げ工程において曲げ部分103に熱を加えて円管101をU字状に曲げる場合について説明したが、曲げ工程はこれに限られない。例えば、曲げ部分103に熱を加える熱間曲げではなく、曲げ部分103に熱を加えない冷間曲げによって円管101を曲げてもよい。また、円管101をU字状に180度曲げるのではなく、例えばL字状に90度曲げる場合など、円管101の曲げ角度は特に限定されずいかなる角度であってもよい。
101 円管
102 ビード
L 重なり幅
102 ビード
L 重なり幅
Claims (1)
- 直線状の円管の外周面に螺旋を描くようにして肉盛溶接を行う肉盛溶接工程と、
肉盛溶接した前記円管を曲げる曲げ工程と、とを含み、
前記肉盛溶接工程では、前記円管の軸方向におけるビードの重なり幅が2〜3mmとなるように肉盛溶接を行う、曲げ配管の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2014264808A JP2016123992A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 曲げ配管の製造方法 |
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-
2014
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